JP2009250216A - エンジン - Google Patents

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    • F01L1/00Valve-gear or valve arrangements, e.g. lift-valve gear
    • F01L1/02Valve drive
    • F01L1/04Valve drive by means of cams, camshafts, cam discs, eccentrics or the like
    • F01L1/047Camshafts
    • F01L2001/0476Camshaft bearings

Abstract

【課題】エンジンの動弁機構の被潤滑部位に潤滑液を供給するための構成を簡易に製作する。
【解決手段】カム軸34及び該カム軸34上に設けられたカム部材35,36を備える動弁機構33と、カム軸34を回転可能に支持する軸支持体23,39と、潤滑液が圧送される潤滑液通路とを有し、軸支持体23,39の上面側に潤滑液を貯留可能な液溜まり88が形成され、該液溜まり88は動弁機構33の潤滑すべき被潤滑部位の上方に離れて配置され、潤滑液通路が潤滑液を液溜まり88に導くための流入通路97を有し、液溜まり88には潤滑油を被潤滑部位に導くための複数の流出通路103,104に接続され、液溜まり88内の潤滑油を吐出するための液吐出口100,101がカム部材35,36の外周面の上方に配置されている。
【選択図】図6

Description

本発明は、例えば自動二輪車や小型滑走艇等の乗り物に搭載されるエンジンに関する。
エンジンにおいては、金属部品の各所に潤滑油が供給される(以下、このように潤滑油が供給される箇所を「被潤滑部位」とも呼ぶ)。例えば、カム軸上のカム部材の回転に基づいて吸排気バルブを駆動する動弁機構においては、カム部材の外周面や、カム軸を支持する軸受部等に潤滑油が供給される(例えば、特許文献1を参照)。
特許文献1によると、カム軸の内部に軸方向に延びる油路が形成され、該油路がカム軸及びカム部材の内部を径方向に延びる複数の油路に連通している。該径方向に延びる油路を流れた潤滑油によって前述した軸受部やカム部材の外周面が潤滑される。
特許第2675273号公報
上記構成によれば、エンジン停止後に長期間経過すると潤滑油が被潤滑部位から油路を逆流するなどして、その後のエンジン始動時に潤滑油が被潤滑部位へ即座に供給されなくなるおそれがある。また、カム軸やカム部材に複数の孔を切削する必要があり、カム軸及びカム部材の製造工程が煩雑になるおそれがある。
そこで本発明は、動弁機構の被潤滑部位に潤滑油を供給するための構造を簡易に構成可能なエンジンを提供することを目的としている。
上記目的達成のため、本発明に係るエンジンは、カム軸及び該カム軸上に設けられたカム部材を備える動弁機構と、前記カム軸を回転可能に支持する軸支持体と、前記動弁機構の被潤滑部位に供給される潤滑液を圧送するための潤滑液通路とを有し、前記軸支持体の上面側に潤滑液を貯留可能な液溜まりが形成され、該液溜まりは前記被潤滑部位の上方に離れて配置され、前記潤滑液通路は、潤滑液を前記液溜まりに導くための流入通路と、前記液溜まりから前記被潤滑部位に潤滑液を導くための流出通路とを備えることを特徴としている。
かかる構成によれば、潤滑液通路の流入通路により導かれて潤滑液が液溜まり内に圧送されて溜まる。動弁機構の被潤滑部位には、このような液溜まりから複数の流出通路に分岐して潤滑液が供給されるようになっており、これら被潤滑部位に対する潤滑液切れが生じ難くなる。そして、カム軸を支持する軸支持体を利用して液溜まりを形成するようになっているため、液溜まりを形成するにあたり部品点数の増加を避けることができる。
前記軸支持体は、前記カム軸の下半部を支持する下側支持部材と、前記下側支持部材に支持されて前記カム軸の上半部を支持する上側支持部材とを備え、前記液溜まりが、該上側支持部材に設けられた凹所形成部により形成され、該凹所形成部がカバー体により覆われていてもよい。かかる構成によれば、カム軸を支持する部材を利用して、動弁機構の被潤滑部位の上方に配置される液溜まりを容易に形成することができる。
前記軸支持体は、前記カム軸を支持すべく軸方向に互いに離れて配置された複数の軸受部を有し、前記上側支持部材は、該複数の軸受部の上半部をなす上側軸受部と、該上側軸受部に跨るように設けられたブリッジ部とを有し、該ブリッジ部に前記凹所形成部が形成され、前記流出通路が前記液溜まり内の潤滑液を前記複数の軸受部の少なくとも一つに導くための通路を含んでいてもよい。かかる構成によれば、液溜まりが複数の軸受部に跨るようにして形成されることとなり、液溜まりからカム軸の軸受部に潤滑液を導くための構成を簡易に製作可能となる。
前記動弁機構が、前記カム部材の回転に基づき揺動するロッカーアームを有し、前記上側支持部材が、該ロッカーアームを揺動可能に支持するロッカーケースであってもよい。かかる構成によれば、ロッカーアームを支持する部材を利用してカム軸の支持を行うことができると共に、この部材を利用して液溜まりを形成することができ、部品点数の増加を避けることができる。
前記ロッカーアームと吸排気バルブとの間隙を調整するための液圧式ラッシアジャスタを有し、前記流出通路は、前記ロッカーケース及び前記ロッカーアームの内部に形成され、前記液溜まり内の潤滑液を前記液圧式ラッシアジャスタに作動液として導くための通路を含んでいてもよい。かかる構成によれば、液溜まりに貯留されている潤滑液が液圧ラッシアジャスタの作動液として利用されるため、液圧式ラッシアジャスタに対する液切れが生じにくくなる。
前記下側支持部材がシリンダヘッドであり、前記カバー体が前記シリンダヘッドの上面側を覆うシリンダヘッドカバーであり、前記シリンダヘッドカバーの外縁部が前記シリンダヘッドの上面側の外縁部に支持され、前記シリンダヘッドカバーの中央部が前記凹所形成部に支持されていてもよい。かかる構成によれば、シリンダヘッドカバーを利用して液溜まりを形成することができ、液溜まりを形成するにあたって部品点数の増加を避けることができる。同時に、シリンダヘッドカバーの中央部が支持されるようになるため、シリンダヘッドカバーの振動が生じにくくなる。
点火プラグを収容するプラグ孔のうち燃焼室に連通する下側プラグ孔が、前記シリンダヘッドに形成され、前記プラグ孔のうち該下側プラグ孔に連続する上側プラグ孔が前記上側支持部材に形成されていてもよい。かかる構成によれば、液溜まりを形成する上側支持部材と、シリンダヘッドとによってプラグ孔が形成され、プラグ孔を形成するための専用の部品が省略される。
前記上側支持部材は、前記凹所形成部と前記上側プラグ孔との間に、第2の凹所を区画する液受容部を有し、該液受容部には前記第2の凹所内に流入した潤滑液を排出するための排出口が形成されていてもよい。かかる構成によれば、たとえ凹所内に貯留されている潤滑液がリークするようなことがあっても、上側プラグ孔と液溜まりの間に介在する液受容部内に潤滑液が受容されるようになる。このように、専用の部品を省略して液溜まりを形成する上側支持部材にプラグ孔を形成する部位を一体的に設けても、液溜まり内の潤滑液がプラグ孔内に侵入するおそれを低減することができる。また、液受容部に受容された潤滑液は、排出口から外部に排出させて回収することができる。
前記上側支持部材と前記カバー体との間に介在する弾性体を有し、該弾性体は、前記凹所形成部の外縁部に当接する当接部と、離隔している当接部間を繋いで前記液溜まり内を延在する延在部とを有し、該延在部が、前記上側支持部材及び/又は前記カバー体に固定されていてもよい。かかる構成によれば、弾性体によってカバー体の防振効果を高めることができると共に、液溜まりの液密性を高めることができる。この弾性体は、上側支持部材及び/又はカバー体に固定されるため、弾性体のずれが有効に防止され、液溜まりの液密性の低下を防止することができる。
前記流出通路の前記液溜まりへの連通口の周辺部が窪んでいてもよい。かかる構成によれば、液溜まり内に流入した潤滑液が窪んだ部分に優先的に残留するようになる。流出通路はこの窪んだ部分に配置されるため、動弁機構の被潤滑部位に対する液切れをさらに生じにくくすることができる。
以上の説明のように、本発明に係るエンジンによれば、動弁機構の被潤滑部位に潤滑液を供給するための構造を簡易に構成可能になる。
以下、図面を参照して本発明に係る実施形態を説明する。図1はV型エンジンを搭載した自動二輪車1の全体概要を示す左側面図である。なお、以下の説明における方向の概念は、この自動二輪車1に騎乗した運転者から見た方向と一致している。図1に示すように、自動二輪車1は、前輪2及び後輪3の間に設けられた車体をなすフレーム4を備え、このフレーム4内にエンジン5が配置されている。エンジン5は、V型2気筒の4サイクルエンジンであり、2つの気筒6,7が側面視でV字状となるように前後に分かれて配列されている。前方気筒6及び後方気筒7の下端部はクランクケース8に結合されており、これら前後の気筒6,7及びクランクケース8によりエンジン5のエンジンケース9が構成されている。前方気筒6と後方気筒7との間にはV字状空間10が形成されており、このV字状空間10を覆って化粧板11が設けられている。エンジン5の上方には燃料タンク12が設けられ、燃料タンク12の後方には運転者用のシート13が設けられている。
エンジン5の出力は、変速機51(図5参照)と、図示しないドライブシャフト或いはチェーン又はベルト等を介して後輪3に伝達され、後輪3が回転することにより自動二輪車1に推進力が付与される。エンジン5の前方には、自動二輪車1の走行風や図示しない電動ファンを利用して冷却液を放熱させるラジエータ14が設けられている。
図2は本発明のエンジン5を左後方から見た斜視図である。図3は本発明のエンジン5の平面図である。図2及び図3に示すように、クランクケース8は、合面17にて互いに当接する左ケース部15及び右ケース部16を図示しないボルトで結合してなる。クランクケース8は、左右にそれぞれ突出するリブ15a,16aを有し、クランクケース8の左側前部には、左側のリブ15aの開口を覆って発電機カバー18が取り付けられ、クランクケース8の右側には、右側のリブ16aの開口を覆ってクラッチカバー19が取り付けられている。
前方気筒6は、クランクケース8の前上部から前上方に向けて斜めに延び、後方気筒7は、クランクケース8の前方気筒6の直後から後上方に向けて斜めに延びている。各気筒6,7は、クランクケース8の上面に結合されたシリンダブロック21と、シリンダブロック21の上面に結合されたシリンダヘッド22と、シリンダヘッド22の上面に結合されたシリンダヘッドカバー23(図4参照)と、シリンダヘッドカバー23の上側を覆う化粧カバー24とを備えている。
また、V字状空間10の上部には、各気筒6,7のシリンダヘッド22に連結されるエンジン5の吸気系25を構成する吸気マニホールド26が配置されている。
図4は図3のIV−IV線に沿って示す前方気筒6の側面視断面図である。図4に示すように、シリンダヘッド22の下面には燃焼室28が形成されている。この燃焼室28には、吸気ポート29と排気ポート30が連通している。
吸気ポート29は、V字状空間10に面する側面(図示する前方気筒6のシリンダヘッド22においては後面、後方気筒においては前面)に開口し、この開口29aには、V字状空間10内に配設された吸気マニホールド26(図3参照)が接続される。本エンジン5では、燃料タンク12(図1参照)内の燃料は図示しない燃料供給装置によって吸気系25の通路内に供給されるようになっている。吸気系25(図3参照)から供給される混合気は、吸気ポート29に導かれて燃焼室28内に吸入される。排気ポート30は、V字状空間10側と反対側の側面(図示する前方気筒6のシリンダヘッド22においては前面、後方気筒においては後面)に開口し、この開口30aには、両気筒6,7に対して前後外側に配設された排気マニホールド(図示略)が接続され、この排気マニホールドは自動二輪車の右側を後方に向けて延びている。これにより、燃焼室28内で燃焼された後のガスを、燃焼室28から排気ポート30に導いて外部に排出することができる。各ポート29,30の外部側の開口29a,30aは単一であるが、燃焼室側の開口29b,30bはそれぞれ紙面直交方向(すなわち左右方向)に並んで2つずつ設けられており、各ポート29,30は外部側から燃焼室側に向けて二股に分かれた形状となっている。
シリンダヘッド22には、吸気ポート29の燃焼室側の開口29bを開閉する吸気バルブ31と、排気ポート30の燃焼室側の開口30bを開閉する排気バルブ32とが設けられている。吸気バルブ31及び排気バルブ32は、各ポート29,30の燃焼室側の開口数に応じて2つずつ設けられている。吸気バルブ31及び排気バルブ32は略同一の構成となっている。
シリンダヘッド22の上面側とシリンダヘッドカバー23とにより囲まれる空間内にはこれらバルブ31,32を動作させるための動弁機構33が設けられている。本エンジン5の動弁機構33は、単一のカムシャフト34が燃焼室28の上方に配置されたシングルオーバーヘッドカム型となっており、このカムシャフト34と、カムシャフト34上に設けられた吸気側カム35及び排気側カム36と、吸気側ロッカーアーム37と、排気側ロッカーアーム38とを備えている。
シリンダヘッド22の上面には、これら動弁機構33の構成部品を支持するロッカーケース39が設けられている。カムシャフト34は、各端部の下半部がシリンダヘッド22に支持され、上半部がロッカーケース39に支持されている。カムシャフト34の支持構造やロッカーケース39の構成については後に詳述する。
ロッカーケース39にはロッカーシャフト40が支持され、このロッカーシャフト40に吸気側ロッカーアーム37のボス部37aが嵌合して吸気側ロッカーアーム37が揺動可能になっている。吸気側ロッカーアーム37は、ボス部37aから突出して吸気側カム35の外周面に当接する基端部37bと、この基端部37bと反対側に突出する先端部37cとを有する。先端部37cに形成された円筒状の空間内には公知の液圧式ラッシアジャスタ41が収容される。この液圧式ラッシアジャスタ41は、上下に進退可能な図示しないプランジャがロッカーアーム37よりも下方に突出するよう配置され、ロッカーアーム37の先端部37cはこのプランジャを介して吸気バルブ31の上端に係合している。なお、排気側ロッカーアーム38はカムシャフト34に対して吸気側ロッカーアーム37と反対側に配置されているが、その構成や動作は吸気側と同様になっている。
図5は図1のV−V線に沿って示す本発明のエンジン5の断面図である。図5に示すように、エンジンケース9には、燃焼室28や点火プラグ42を収容するプラグ孔43等が形成されている。シリンダヘッド22の下側は、円筒状に貫通するシリンダ44が形成されたシリンダブロック21が接続され、燃焼室28がこのシリンダ44の上端と連通している。シリンダブロック21の上面には、シリンダ44を外囲するジャケット45が形成されている。シリンダ44の内部にはピストン46が挿入される。シリンダ44の下端は、クランクケース8に形成されるクランク室47と連通している。このクランク室47は左ケース部15の側壁15b及び右ケース部16の側壁16bによって囲まれており、クランク室47には、両側壁15b,16bに設けられた軸受部15c,16cによって回転可能に支持されたクランクシャフト48が収容されている。ピストン46にはコンロッド49のスモールエンドが枢結され、クランクピン48aにはコンロッド49のビッグエンドが連結されている。
なお、クランクケース8の後部には左右の側壁15b,16bに囲まれた変速機収容室50が形成され、この変速機収容室50内にはエンジン5の出力回転を変速する変速機51が収容されている。クラッチカバー19によって囲まれたクラッチ収容室55内には、クランクシャフト48の回転を減速して変速機51側に伝達する減速機構56や、変速機51のメインシャフト52上に配設された多板クラッチ57が収容されている。
クランクシャフト48の左端部は左ケース部15から突出し、発電機カバー18により覆われた発電機収容室58内に位置している。このクランクシャフト48の左端部には、クランクシャフト48の回転に基づいて交流電力を発電する発電機59が配設されている。また、クランクケース8にはバランサシャフト60が回転可能に支持され、発電機収容室58内にはクランクシャフト48の回転をバランサシャフト60に伝達するための伝動機構61が収容されている。
エンジンケース9の左壁部には、前方気筒6を上下に貫き発電機収容室58と連通するチェーントンネル62が形成されている。このチェーントンネル62内には、カムシャフト34の左端部がロッカーケース39から突出している。また、クランクシャフト48の回転をカムシャフト34に伝達するための伝動機構63が収容されている。この伝動機構63は、クランクシャフト48の左端部に固定された駆動スプロケット64と、カムシャフト34の左端部に固定された従動スプロケット65と、両スプロケット64,65の間に巻き掛けられたタイミングチェーン66とを備え、クランクシャフト48が2回転するごとにカムシャフト34を1回転させるようになっている。
図示を省略するが、エンジンケース9の右壁部には後方気筒を上下に貫きクラッチ収容室と連通するチェーントンネルが形成され、このチェーントンネル内にはクランクシャフト48の回転を後方気筒のカムシャフトに伝達するための伝動機構が収容される。図5はこの構成のうち、クランクシャフト48の右端部に固定された伝動機構の駆動スプロケット64を示している。
図6はカムシャフト周辺を拡大して示す図5の部分拡大図である。図6に示すように、シリンダヘッド22の内部には、燃焼室28の上部や排気ポート30(図4参照)を水冷すべく、シリンダブロック21に形成されたジャケット45と連通するヘッド側ジャケット67が燃焼室28の上方に配置されている。このヘッド側ジャケット67の中央部には、円筒状のヘッド側プラグ孔形成部68が上下に延びるようにして設けられており、このヘッド側プラグ孔形成部68によってプラグ孔43のうちの燃焼室28から延びるヘッド側プラグ孔43aが形成されている。またシリンダヘッド22は、燃焼室28及びチェーントンネル62の2つの空間を隔てるヘッド側隔壁部69を有している。
シリンダヘッド22には、このヘッド側隔壁部69の上面側と、ヘッド側ジャケット67を区画する上壁の上面側とに、左右一対のヘッド側軸支持部70,71が一体的に設けられている。右側のヘッド側軸支持部71は、ヘッド側プラグ孔形成部68に対し、他方のヘッド側軸支持部70が配置された左側に近接して設けられている。ヘッド側軸支持部70,71には、カムシャフト34の下半部を受容する下側軸受凹部72が形成されている。
図7はロッカーケース39の斜視図である。図7に示すように、ロッカーケース39は、この左側のヘッド側軸支持部70(図6参照)の上面に支持される左側のケース側支持部73と、右側のヘッド側軸支持部71(図6参照)の上面に支持される右側のケース側軸支持部74と、プラグ孔のうちのケース側プラグ孔43bを形成するケース側プラグ孔形成部75とを有している。左右一対のケース側軸支持部73,74には、カムシャフト34(図6参照)の上半部を受容する上側軸支持凹部76が形成されている。
左側のケース側軸支持部73からは前後方向両側に突出するロッカーシャフト支持部39aが一体的に設けられており、ケース側プラグ孔形成部75からも前後方向両側に突出するロッカーシャフト支持部39bが一体的に設けられている。このように前後一対のロッカーシャフト支持部39a,39bには、ロッカーシャフト40(図4参照)を固定するための支持孔39c,39dが開口している。前側に配置されている左右一対の支持孔39c,39cは、排気側ロッカーアーム38(図4参照)を揺動可能に支持するためのロッカーシャフト40(図4参照)が挿通されるようになっており、後側に配置された支持孔39d,39dは、吸気側ロッカーアーム37(図4参照)を揺動可能に支持するためのロッカーシャフト40(図4参照)が挿通されるようになっている。なお、支持孔39c,39dに挿通されたロッカーシャフト40は、ロッカーシャフト支持部39bの上側から挿入される図示しないボルトによりシリンダヘッド22と共締めされ、軸方向及び回転方向の移動が規制されるようになっている。
また、ロッカーケース39は、さらに左右のケース側軸支持部73,74に跨るブリッジ部79を有しており、ケース側プラグ孔形成部75に連なっている。このブリッジ部79の外周縁部80は上方に起立しており、これによりブリッジ部79は、この外周縁部80に囲まれたケース側第1凹部81を形成している。この外周縁部80の上面はケース側プラグ孔形成部75の上面と略同一平面内にあってロッカーケース39の最上面をなし、このケース側第1凹部81とケース側プラグ孔形成部75との間には、この最上面を窪ませるようにして長円形状のケース側第2凹部83が介在している。このようにロッカーケース39の最上面は、それぞれ上方に開放されたケース側第1凹部81、ケース側第2凹部83及びケース側プラグ孔43bを区画している。
図6に戻り、カムシャフト34の下半部がヘッド側軸支持部70,71の軸受凹部72に受容された状態として左右のケース側軸支持部73,74が対応するヘッド側軸支持部70,71に支持されると、上側軸受凹部76と下側軸受凹部72とによって断面円形状の軸受孔77が形成される。カムシャフト34は軸受孔77内に挿通された状態となり、左右のジャーナル部34a,34bが軸受孔77によって回転可能に支持される。左側のジャーナル部34aには外周方向に突出する鍔部34cが設けられ、鍔部34cが左側の軸支持部70,73に形成されている受容孔78内に受容されてカムシャフト34の軸方向の移動が規制される。このようにカムシャフト34が設けられると、吸気側カム35及び排気側カム36は左側の軸支持部70,73と右側の軸支持部71,74との間に配置される。同時に、ケース側プラグ孔形成部75の下面が、ガスケット84aを介してヘッド側プラグ孔形成部68の上面に支持され、ケース側プラグ孔43bがヘッド側プラグ孔43aから連続するようになる。
シリンダヘッドカバー23は、ロッカーケース39がシリンダヘッド22に組み付けられた後に、シリンダヘッド22に組み付けられる。シリンダヘッドカバー23の下面側の周縁部は、断面T形のガスケット84bを介してシリンダヘッド22の上面側の周縁部に支持される。また、シリンダヘッドカバー23の中央部はガスケット85を介してロッカーケース39の最上面に支持される。ガスケット84b,85はゴム材等の弾性材料から形成されている。
図8はガスケット85の平面図である。図8に示すように、ガスケット85は、ロッカーケース39の最上面の平面視形状に沿った輪郭部85aと、輪郭部85aのうち対向する直線部分に跨る延在部85bとを有している。輪郭部85aは断面U形状に形成され、凹部がロッカーケース39の最上面に嵌合されるようになっている(図6参照)。このように輪郭部85aが嵌合すると延在部85bはブリッジ部79(図6参照)の底面の上方を延在する。延在部85bの中央には円形の貫通孔85cが形成されている。この貫通孔85c内には図示しないピンが挿通され、さらにこのピンはブリッジ部79の底面に形成されたピン受容部79a(図7参照)に受容されるようになっている。これにより、ガスケット85はロッカーケース39に対して位置決め固定され、輪郭部85aがロッカーケース39から容易には脱落しないようになる。なお、符号85dは、後述のオイルパイプ98を挿通させるためのパイプ挿通孔である。
図9は、シリンダヘッドカバー23の内側を示す斜視図である。図9に示すように、シリンダヘッドカバー23の下面側の周縁部にはT形のガスケット84bの凸部を受容するガスケット受容(取付)溝23aが周状に形成されている。このガスケット受容溝23aの形状からわかるとおり、シリンダヘッドカバー23の周縁部は、全周に亘ってシリンダヘッド22の上面側周縁部に支持される。シリンダヘッドカバー23の中央部には、平面視で投影したときにロッカーケース39の最上面と略一致する形状のリブ23bが下方に突出している。このリブ23bに囲まれて下側に開放されたカバー側第1凹部86、カバー側第2凹部87、及びカバー側プラグ孔43cが区画されている。カバー側第1凹部86及びカバー側第2凹部87はシリンダヘッドカバー23の上壁によって上側が閉塞されているが、カバー側プラグ孔43cは上側も開放されている。
ガスケット受容溝23aの内側であってリブ23bの外側の領域には、シリンダヘッドカバー23をロッカーケース及びシリンダヘッドと共締めするための図示しないボルトが挿通されるボルト挿通孔23cが形成されている。また、カバー側第1凹部86の内部領域には、上記のガスケット85の貫通孔85c(図8参照)に挿通されるピンを受容するピン受容孔23dが形成され、ガスケット85がシリンダヘッドカバー23に対しても位置決め固定されるようになっている。
図6に戻ると、シリンダヘッドカバー23がシリンダヘッド22及びロッカーケース39に支持されている状態においては、ケース側第1凹部81とカバー側第1凹部86とにより囲まれた液溜まり88が形成され、ケース側第2凹部83とカバー側第2凹部87とにより囲まれた液受容部89が形成される。この液溜まり88は、動弁機構33(図4参照)の被潤滑部位に供給されるべき潤滑液を貯留可能であり、エンジンケース9内においてカムシャフト34等の動弁機構33の構成部品の上方に離れて配置されている。
また、カバー側プラグ孔43cがケース側プラグ孔43bから連続するようになり、さらにエンジンケース9外へと連通される。本エンジン5のプラグ孔43は、シリンダヘッド22のヘッド側プラグ孔43aと、ロッカーケース39のケース側プラグ孔43bと、シリンダヘッドカバー23のカバー側プラグ孔43cとが連続してなる。このように、シングルオーバーヘッドカム型のエンジンを構成するにあたり従来から必要であった3つの部品によって形成されるため、点火プラグ42を収容するための専用の部品が不要であり、部品点数の増加を避けることができる。また、カバー側プラグ孔43cは上側が開放され、化粧カバー24にもこのカバー側プラグ孔43cと平面視で重なる位置に開口が設けられており、これら開口を介して点火プラグ42に駆動信号を供給するための信号線等がエンジンケース9の外部から引き回されている。
以下、潤滑液の一例として潤滑油を適用した場合について、図2及び図5等を参照しつつ図10に基づき説明する。図10は本エンジン5の潤滑油の流れを説明するブロック図である。本エンジン5の潤滑方式は所謂ウェットサンプ式となっており、図10に示すようにクランクケース8(図2参照)の下部に結合されるオイルパン90内の潤滑油をオイルポンプ91により圧送し、エンジンケース9の内部或いはエンジンケース9(図2参照)の内部に収容されたエンジン5の構成部品の内部に設けられた潤滑油路93を介してエンジン各部の被潤滑部位に潤滑油を供給するように構成されている。
例えばオイルポンプ91から吐出された潤滑油は、クランクケース8の側壁15b,16b(図5参照)等に形成された油路94を介してクランクシャフト48のジャーナル48b,48bが支持される軸受部15c,16cに供給される。
図5を併せて参照すると、右ケース部16の側壁16bには上方に延びる油路95が形成されている。右側の軸受部16cに供給された潤滑油はこの油路95に導かれて右ケース部16の側壁16bに設けられた開口95aからシリンダ44内へと噴射され、ピストン46とシリンダ44の摺接部位に供給される。また、クランクシャフト48の内部には、右側のジャーナル48bの外周面からクランクピン48aの外周面までを延びる油路96が形成されており、右側の軸受部16cに供給された潤滑油はこの油路96に導かれてクランクピン48aとコンロッド49のビッグエンドとの摺接部位に供給される。
左側の軸受部15cからは前方気筒の動弁機構に潤滑油を導くための油路97が連通しており、右側の軸受部16cからは後方気筒7の動弁機構に潤滑油を導くための油路97(図5では図示せず)が連通している。これらの油路構造は同一であるため図示に基づき前方気筒6の動弁機構33のための油路構造について説明する。油路97は、左ケース部15の側壁15b、シリンダブロック21におけるシリンダ44とチェーントンネル62のとの間のシリンダ側隔壁部21a、シリンダヘッド22における上記ヘッド側隔壁部69を上下に貫く油路97aを含む。
図6を併せて参照すると、油路97aは、左側のヘッド側軸支持部70の内部を上下に延びて左側の軸受孔77に開口している。このため、左側の軸受部15cに供給された潤滑油は油路97aに導かれ、左側の軸受孔77とカムシャフト34の左側のジャーナル部34aとの摺接部位に供給される。また、左側のケース側軸支持部73には、上下に延びる貫通孔70aが形成され、この貫通孔70a内にはオイルパイプ98が圧入されている。このため、左側の軸受孔77に供給された潤滑油は、オイルパイプ98の内部油路97bにより導かれる。オイルパイプ98の上端は油溜まり88内で開口しており、この内部油路97bに導かれた潤滑油は、油溜まり88内に流入するようになっている。このように、本エンジン5では、潤滑油が流れる油路93のうち、オイルポンプ91(図6では図示せず)からの潤滑油を油溜まり88に導くための油路97(流入通路)中に、動弁機構33の被潤滑部位の一つが介在している。
ブリッジ部79の底面の左端部は、他の部分に対して窪んでおり、油溜まり88の左端部には窪み部99が形成されている。また、油溜まり88内に潤滑油を導くためのオイルパイプ98はこの窪み部99から立設している。このため、オイルパイプ98の上端開口から油溜まり88内に流入した潤滑油は、自重によりブリッジ部79の底面側から貯留されるが、この窪み部99の内部に優先的に貯留されることとなる。
また、油路97内にエアが混入する場合もあるが、潤滑油と共に油溜まり88内に侵入したエアは、液体である潤滑油から容易に分離して油溜まり88の上部領域に捕捉される。潤滑油が溜まるブリッジ部79の底面には油溜まり88から動弁機構の他の複数の被潤滑部位に潤滑油を供給するための開口等が形成されており、油溜まり88から排出される潤滑油にエアが混入するのを低減することができる。
ブリッジ部79の中央部には2つの油吐出口100,101が形成されている。左側に位置する油吐出口100は排気側カム36の外周面の上方に配置され、右側に位置する油吐出口101は吸気側カム35の外周面の上方に配置されるようになっている。このため、油溜まり88内に供給された潤滑油は、オイルポンプ91の吐出圧等に応じた油圧に基づいて油吐出口100,101から油溜まり88の外部に噴射される。噴射された潤滑油はカム35,36の外周面とロッカーアーム37,38(図4参照)の基端部の摺接部位とが潤滑される。このとき、カム35,36は回転しているため、潤滑油はカム35,36の外周面の全周にわたって満遍なく供給される。
なお、図7に示すように、ブリッジ部79の底面は油吐出口100,101の周辺において上方に湾曲する湾曲部79bをなしている。このため、図4に示すように、ブリッジ部79の底面はこの湾曲部79bによって上方に揺動するロッカーアーム37,38の基端部から逃げることができ、ロッカーケース39のブリッジ部79をなるべく下方に配置できるようになる。このため、油溜まり88をカムシャフト34等の動弁機構33の上方に配置する構成でありながら、エンジンケース9の大型化を避けることができる。
図6に戻ると、油溜まり88に流入した潤滑油の油圧は、少なくとも油吐出口100,101から噴射によってカム35,36の外周面に潤滑油を供給することを可能とする大きさに設定されている。油溜まり88を形成するロッカーケース39とシリンダヘッドカバー23との間にはガスケット85が介在しているため、油溜まり88の液密性及び気密性が保たれて潤滑油が高圧となってもその潤滑油のシール性が向上する。
また、本エンジン5では、油溜まり88とプラグ孔43とが略同一平面内で上下に分割される構造となっているが、この油溜まり88とプラグ孔43との間には油受容部89が介在している。このため、高圧となった油溜まり88内の潤滑油がロッカーケース39とシリンダヘッドカバー23との間から漏れるようなことがあっても、油受容部89内にその潤滑油が受容され、プラグ孔43側に潤滑油が到達するのを防止することができる。ロッカーケース39のケース側第2凹部87には図示しない貫通孔が形成されており、油受容部89に受容された潤滑油はこの貫通孔を介して油受容部89の外部へと排出され、エンジンケース9内を流下してオイルパン90(図10参照)に回収されるようになっている。
また、右側のケース側軸支持部73を上下に貫通する油路103が形成されており、この油路103により油溜まり88がカムシャフト34の右側のジャーナル部34bを支持する右側の軸受孔77と連通している。油溜まり88内の潤滑油はこの油路103により右側の軸受孔77に導かれ、カムシャフト34の右側のジャーナル部34bと軸受孔との摺接部位に供給される。ここで、吸気側カム35や排気側カム36に噴射された潤滑油や、右側の軸受孔77に供給された潤滑油はエンジンケース9内を自重により下方に流れていき、オイルパン90(図10参照)に回収されるようになっている。
このように軸方向に互いに離れた軸支持部73,74に跨るようにブリッジ部79を設け、このブリッジ部79に油溜まり88をなすケース側第1凹部81が形成されるようにしているため、ケース側軸支持部73を貫く油路を形成するだけで各軸受孔77に潤滑油を供給する構造を構成することができるようになる。
図11は図6のXI−XI線に沿って示す断面図である。図11に示すように、左側のケース側軸支持部73には、窪み部99を左右一対の支持孔39c,39dと連通させる油路104,104が形成されている。
詳細構造を図示しないが、油路104は、ロッカーシャフトの中空部分を介してロッカーシャフトの外周面とロッカーアームのボス部の内周面との間に連通している。この被潤滑部位はロッカーアームの先端部に形成された油路105(図10参照)によって油圧式ラッシアジャスタ41が受容される受容孔と連通している。これにより、この被潤滑部位に供給された潤滑油は、油路105によって受容孔内に導かれて油圧式ラッシアジャスタ41の作動油として供給され、油圧式ラッシアジャスタ41が油溜まり88から供給される潤滑油の油圧に基づいて動作する。
ここで、この受容孔は油溜まり88のうち潤滑油が優先的に貯留される窪み部99と連通している。このため、エンジン5の停止後長時間経過して油溜まり88内の油が油吐出口100,101等から排出され続けるようなことがあっても、エンジン5の始動後は窪み部99に残留する潤滑油に基づいて油圧式ラッシアジャスタ41には油圧が作用する状態を維持することができる。このため、エンジン5の始動直後であっても油圧式ラッシアジャスタ41を介して図4に示すロッカーアーム37,38をバルブ31,32に係合している状態にすることができる。なお、本構成例ではこの窪み部に開口する油路が、ロッカーアームとロッカーシャフトとの摺接部位、及び油圧式ラッシアジャスタに潤滑油を導く油路としているが、これに限らず他の油路を開口させてもよい。
このように、本実施形態によれば潤滑油を動弁機構の被潤滑部位に導くための潤滑油路中に油溜まりを介在させ、この油溜まりから分岐して複数の被潤滑部位に潤滑油を供給するようにしており、動弁機構に潤滑油を導くための構造を簡易に構成可能になる。
これまで本発明に係る実施形態について説明したが、本発明は上記の構成に限られず、発明の趣旨を変更しない範囲で追加、削除又は変更可能である。
本発明は、自動二輪車や小型滑走艇などに搭載されて動弁機構を備えたエンジンに広く適用することができる。
V型エンジンを搭載した自動二輪車の全体概要を示す左側面図である。 本発明のエンジンを左方から見た斜視図である。 図2に示すエンジンの平面図である。 前方気筒の内部構造を示す前方気筒の断面図である。 図1のV−V線に沿って示す本発明のエンジンの断面図である。 図5の部分拡大図である。 図6に示すロッカーケースの斜視図である。 図6に示すガスケットの平面図である。 図6に示すシリンダヘッドカバーの内部構造を示す斜視図である。 本発明のエンジンの潤滑系の構成を模式的に示す説明図である。 図6のXI−XI線に沿って示すエンジンの断面図である。
符号の説明
1 自動二輪車
5 エンジン
6 前方気筒
7 後方気筒
8 クランクケース
9 エンジンケース
21 シリンダブロック
22 シリンダヘッド
23 シリンダヘッドカバー
28 燃焼室
31 吸気バルブ
32 排気バルブ
33 動弁機構
34 カムシャフト
35 吸気側カム
36 排気側カム
37 吸気側ロッカーアーム
38 排気側ロッカーアーム
39 ロッカーケース
41 油圧式ラッシアジャスタ
42 点火プラグ
43 プラグ孔
43a ヘッド側プラグ孔
43b ケース側プラグ孔
43c カバー側プラグ孔
48 クランクシャフト
68 ヘッド側プラグ孔形成部
70,71 ヘッド側軸支持部
73,74 ケース側軸支持部
75 ケース側プラグ孔形成部
77 軸受孔
79 ブリッジ部
81 ケース側第1凹部
83 ケース側第2凹部
85 ガスケット
86 カバー側第1凹部
87 カバー側第2凹部
88 油溜まり(液溜まり)
89 油受容部(液受容部)
93 油路(潤滑液通路)
97 油路(流入通路)
99 窪み部
100,101 油吐出口
103〜105 油路(流出油路)

Claims (10)

  1. カム軸及び該カム軸上に設けられたカム部材を備える動弁機構と、前記カム軸を回転可能に支持する軸支持体と、前記動弁機構の被潤滑部位に供給される潤滑液を圧送するための潤滑液通路とを有し、
    前記軸支持体の上面側に潤滑液を貯留可能な液溜まりが形成され、該液溜まりは前記被潤滑部位より上側に配置され、
    前記潤滑液通路は、潤滑液を前記液溜まりに導くための流入通路と、前記液溜まりから前記被潤滑部位に潤滑油を導くための流出通路とを備えることを特徴とするエンジン。
  2. 前記軸支持体は、前記カム軸の下半部を支持する下側支持部材と、前記下側支持部材に支持されて前記カム軸の上半部を支持する上側支持部材とを備え、
    前記液溜まりが、該上側支持部材に設けられた凹所形成部により形成され、該凹所形成部がカバー体により覆われていることを特徴とする請求項1に記載のエンジン。
  3. 前記軸支持体は、前記カム軸を支持すべく軸方向に互いに離れて配置された複数の軸受部を有し、
    前記上側支持部材は、該複数の軸受部の上半部をなす上側軸受部と、該上側軸受部に跨るように設けられたブリッジ部とを有し、
    該ブリッジ部に前記凹所形成部が形成され、前記流出通路が前記液溜まり内の潤滑液を前記複数の軸受部の少なくとも一つに導くための通路を含むことを特徴とする請求項2に記載のエンジン。
  4. 前記動弁機構が、前記カム部材の回転に基づき揺動するロッカーアームを有し、
    前記上側支持部材が、該ロッカーアームを揺動可能に支持するロッカーケースであることを特徴とする請求項2又は3に記載のエンジン。
  5. 前記ロッカーアームと吸排気バルブとの間隙を調整するための液圧式ラッシアジャスタを有し、
    前記流出通路は、前記ロッカーケース及び前記ロッカーアームの内部に形成され、前記液溜まり内の潤滑液を前記液圧式ラッシアジャスタに作動液として導くための通路を含むことを特徴とする請求項4に記載のエンジン。
  6. 前記下側支持部材がシリンダヘッドであり、前記カバー体が前記シリンダヘッドの上面側を覆うシリンダヘッドカバーであり、
    前記シリンダヘッドカバーの外縁部が前記シリンダヘッドの上面側の外縁部に支持され、前記シリンダヘッドカバーの中央部が前記凹所形成部に支持されることを特徴とする請求項2乃至5のいずれか1項に記載のエンジン。
  7. 点火プラグを収容するプラグ孔のうち燃焼室に連通する下側プラグ孔が、前記シリンダヘッドに形成され、前記プラグ孔のうち該下側プラグ孔に連続する上側プラグ孔が前記上側支持部材に形成されていることを特徴とする請求項2乃至6のいずれか1項に記載のエンジン。
  8. 前記上側支持部材は、前記凹所形成部と前記上側プラグ孔との間に、第2の凹所を区画する液受容部を有し、該液受容部には前記第2の凹所内に流入した潤滑液を排出するための排出口が形成されていることを特徴とする請求項7に記載のエンジン。
  9. 前記上側支持部材と前記カバー体との間に介在する弾性体を有し、
    該弾性体は、前記凹所形成部の外縁部に当接する当接部と、離隔している当接部間を繋いで前記液溜まり内を延在する延在部とを有し、
    該延在部が、前記上側支持部材及び/又は前記カバー体に固定されることを特徴とする請求項2乃至8のいずれか1項に記載のエンジン。
  10. 前記流出通路の前記液溜まりへの連通口の周辺部が窪んでいることを特徴とする請求項1乃至9のいずれか1項に記載のエンジン。
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