JP7106495B2 - 入力回路 - Google Patents

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Description

実施形態は、入力回路に関する。
入力電圧の大きさに基づいて内部回路に電源を供給する入力回路が知られている。このような入力回路は、例えば入力電圧に基づいてゲート電圧が変動するMOSトランジスタを用いて、内部回路に電源電圧を供給するか否かを制御する。
MOSトランジスタのゲート電圧は、温度依存性を有さない入力電圧によって制御される。一方で、MOSトランジスタは温度依存性を有し、その閾値電圧が温度に基づいて変動し得る。このため、入力回路において、内部回路のオンオフに対応する入力閾値は、MOSトランジスタの温度特性に従った温度依存性を有する場合がある。
入力回路は、入力電圧を受ける回路にその他の電源の供給がある場合に、当該電源によってコンパレータ等を動作させることによって、入力閾値の温度依存性を抑制することが出来る。しかしながら、待機状態時の消費電流の削減のために内部電源をオフさせるシステムの場合、コンパレータ等により閾値を設定することが出来ない。一方で、入力電圧を受ける回路が入力電圧のみに基づいてMOSトランジスタを制御する場合には、内部電源がない場合でも入力閾値を設定できるものの、入力閾値の温度依存性を抑制することが困難になる。
特開2009-109237号公報
入力回路の温度依存性を抑制する。
実施形態の入力回路は、入力端子と、電源端子と、接地線と、内部回路と、入力部と、電源供給部と、第1回路と、を含む。接地線は、グランドに接続される。内部回路は、接地線に接続される。入力部は、一端が入力端子に接続された第1抵抗部と、一端が第1抵抗部の他端に接続された第2抵抗部と、ゲートが第1抵抗部の他端に接続された第1トランジスタと、を含む。電源供給部は、一端が電源端子に接続された第3抵抗部と、一端が第3抵抗部の他端に接続され、他端が第1トランジスタの一端に接続された第4抵抗部と、ゲートが第3抵抗部の他端に接続され、一端が電源端子に接続され、他端が内部回路に接続された第2トランジスタと、を含む。第1回路は、一端が第2抵抗部の他端に接続され、他端が接地線に接続された第5抵抗部と、ゲート及び一端が第2抵抗部の他端に接続され、他端が接地線に接続された第3トランジスタと、を含む。
第1実施形態に係る入力回路の回路構成の一例を示す回路図。 第1実施形態に係る入力回路の動作時における電流経路の一例を示す図。 第1実施形態に係る入力回路の動作時における電流経路の一例を示す図。 第1実施形態に係る入力回路におけるゲート電圧と入力電圧との関係とトランジスタの温度依存性との一例を示す図。 第1実施形態の比較例に係る入力回路の回路構成の一例を示す回路図。 第1実施形態の比較例に係る入力回路におけるゲート電圧と入力電圧との関係と、トランジスタの温度依存性との一例を示す図。 第2実施形態に係る入力回路の回路構成の一例を示す回路図。 第2実施形態に係る入力回路の動作時における電流経路の一例を示す図。 第2実施形態に係る入力回路におけるゲート電圧と入力電圧との関係とトランジスタの温度依存性との一例を示す図。 第3実施形態に係る入力回路の回路構成の一例を示す回路図。 第3実施形態に係る入力回路において逆接続された場合の動作の一例を示す図。 第4実施形態に係る入力回路の回路構成の一例を示す回路図。 第4実施形態に係る入力回路において入力電圧を上昇させて内部回路をオフ状態からオン状態に遷移させる場合の動作の一例を示す図。 第4実施形態に係る入力回路において入力電圧を下降させて内部回路をオン状態からオフ状態に遷移させる場合の動作の一例を示す図。 第4実施形態に係る入力回路における内部回路をオンさせる入力閾値とオフさせる入力閾値との関係性の一例を示す図。
以下に、実施形態について図面を参照して説明する。各実施形態は、発明の技術的思想を具体化するための装置や方法を例示している。図面は模式的又は概念的なものであり、各図面の寸法及び比率等は必ずしも現実のものと同一とは限らない。本発明の技術思想は、構成要素の形状、構造、配置等によって特定されるものではない。尚、以下の説明において、略同一の機能及び構成を有する構成要素については、同一符号を付す。参照符号を構成する文字の後の数字は、同じ文字を含んだ参照符号によって参照され、且つ同様の構成を有する要素同士を区別するために使用される。
[1]第1実施形態
以下に、第1実施形態に係る入力回路1について説明する。
[1-1]入力回路1の回路構成
図1は、第1実施形態に係る入力回路1の回路構成の一例を示している。図1に示すように、入力回路1は、例えば入力端子T1、電源端子T2、接地線GW、入力部10、電源供給部20、内部回路30、及び調整回路40を備えている。
入力端子T1は、内部回路30のオンオフの制御に使用される端子である。入力端子T1には、例えばマイコン等のホスト機器が外部接続され、入力電圧VINが入力される。入力電圧VINは、マイコン等のホスト機器によって生成される信号である。
電源端子T2は、内部回路30への電源電圧の供給に使用される端子である。電源端子T2には、例えばバッテリ等が接続され、電源電圧VDDが入力される。電源電圧VDDは、入力回路1の接地電圧よりも高い電圧である。
接地線GWは、入力回路1のグランドに接続された配線である。例えば、接地線GWの電圧が、入力回路1の接地電圧に対応している。尚、接地線GWは分割されていても良く、少なくとも分離された接地線GWのそれぞれが接地されていれば良い。
入力部10は、トランジスタM1、並びに抵抗部R1及びR2を含んでいる。トランジスタM1は、N型のMOSトランジスタである。トランジスタM1のゲートは、ノードN1に接続される。抵抗部R1の一端は、入力端子T1に接続される。抵抗部R1の他端は、ノードN1に接続される。抵抗部R2の一端及び他端は、それぞれノードN1及びN2に接続される。
電源供給部20は、トランジスタM2、抵抗部R3及びR4、並びにダイオードD1を含んでいる。トランジスタM2は、P型のMOSトランジスタである。トランジスタM2のゲートは、ノードN4に接続される。トランジスタM2のソースは、ノードN3を介して電源端子T2に接続される。抵抗部R3の一端及び他端は、それぞれノードN3及びN4に接続される。抵抗部R4の一端は、ノードN4に接続される。ダイオードD1は、ツェナーダイオードである。ダイオードD1のアノード及びカソードは、それぞれノードN4及びN3に接続される。
内部回路30は、ホスト機器若しくはユーザによって使用される機能を有する回路である。内部回路30は、トランジスタM2のドレインと接地線GWとの間に接続される。例えば、入力回路1が車載されるランプ機器である場合、内部回路30はランプを制御する回路に対応する。この場合、入力回路1が、車載された制御装置及びバッテリに接続される。そして、当該制御装置の指示に基づいて、ランプのオンオフが制御される。
調整回路40は、トランジスタQ1、及び抵抗部R5を含んでいる。トランジスタQ1は、NPN型のバイポーラトランジスタである。トランジスタQ1の閾値電圧Vth(Q1)は、トランジスタM1の閾値電圧Vth(M1)よりも小さく設計される。トランジスタQ1のベース及びコレクタは、ノードN2に接続される。トランジスタQ1のエミッタは、接地線GWに接続される。つまり、トランジスタQ1は、ノードN2と接地線GWとの間でダイオード接続されている。抵抗部R5の一端は、ノードN2に接続される。抵抗部R5の他端は、接地線GWに接続される。抵抗部R5の抵抗値は、トランジスタQ1のオン抵抗よりも大きい。
以上で説明した入力回路1の回路構成において、抵抗部R1及びR2の抵抗値は、トランジスタM1の閾値電圧Vth(M1)に基づいて設計される。抵抗部R3及びR4の抵抗値は、トランジスタM2の閾値電圧Vth(M2)に基づいて設計される。ダイオードD1は、ノードN3及びN4間の電圧差がダイオードD1のツェナー電圧Vz(D1)を超えた際に、ノードN4の電圧を一定に維持し、トランジスタM2を保護する。ダイオードD1のツェナー電圧Vz(D1)は、トランジスタM2の耐圧に基づいて設計される。以下では、トランジスタM1のゲートに印加される電圧、すなわちノードN1の電圧のことをVAと呼ぶ。トランジスタQ1のゲートに印加される電圧、すなわちノードN2の電圧のことをVBと呼ぶ。
[1-2]入力回路1の動作
以下に、第1実施形態に係る入力回路1の動作について説明する。尚、以下の説明において、参照符号のみが示される場合、その参照符号は当該参照符号に対応する構成要素の抵抗値に対応している。例えば、“R1”は、抵抗部R1の抵抗値に対応し、“Q1”は、トランジスタQ1のコレクタ及びエミッタ間の抵抗値、すなわちトランジスタQ1のオン抵抗に対応している。
入力回路1において、入力電圧VINが入力閾値よりも低い場合、ノードN1の電圧VAがトランジスタM1の閾値電圧Vth(M1)よりも低くなり、N型のトランジスタM1がオフ状態を維持する。このとき、電源供給部20では、トランジスタM1がオフ状態であることから、ノードN4の電圧が“H”レベルになる。このため、P型のトランジスタM2はオフ状態を維持し、トランジスタM2から内部回路30への電源の供給が遮断される。すなわち、内部回路30がオフ状態を維持する。
入力回路1において、入力電圧VINが入力閾値を超えた場合、ノードN1の電圧VAがトランジスタM1の閾値電圧Vth(M1)よりも高くなり、N型のトランジスタM1がオン状態になる。トランジスタM1がオン状態になると、電源端子T2と接地線GWとの間の電流経路が形成される。すると、ノードN4の電圧が“L”レベルに下降し、P型のトランジスタM2がオン状態になる。その結果、トランジスタM2から内部回路30への電源の供給が開始され、内部回路30が動作を開始する。すなわち、内部回路30がオン状態になる。
第1実施形態に係る入力回路1では、入力電圧VINが接地電圧から上昇する際に、ノードN2の電圧VBに基づいて、調整回路40内の主要な電流経路が変化する。具体的には、ノードN2の電圧VBがトランジスタQ1の閾値電圧Vth(Q1)以上であるか否かによって、調整回路40内の主要な電流経路が変化する。
図2は、第1実施形態に係る入力回路1の動作時における電流経路の一例を示し、電圧VBが閾値電圧Vth(Q1)よりも低い場合の動作の一例に対応している。図2に示すように、VBがVth(Q1)よりも低い場合、入力端子T1と接地線GWとの間の主要な電流経路は、抵抗部R1、R2及びR5を介した経路になる。このとき、ノードN1の電圧VAは、以下の数式(1)によって算出される。
VA=VIN*(R2+R5)/(R1+R2+R5)…(1)。
図3は、第1実施形態に係る入力回路1の動作時における電流経路の一例を示し、電圧VBが閾値電圧Vth(Q1)以上である場合の動作の一例に対応している。図3に示すように、VBがVth(Q1)以上である場合、入力端子T1と接地線GWとの間の主要な電流経路は、抵抗部R1及びR2、並びにトランジスタQ1を介した経路になる。このとき、ノードN1の電圧VAは、以下の数式(2)によって算出される。
VA=VIN*(R2+Q1)/(R1+R2+Q1)…(2)。
例えば、トランジスタQ1のオン抵抗は、抵抗部R5の抵抗値と比較して無視できるほど小さい。このため、VBがVth(Q1)以上である場合のVAの傾きは、VBがVth(Q1)よりも低い場合のVAの傾きよりも小さくなる。また、VBがVth(Q1)以上である場合のVAは、以下の数式(3)のように近似して表すことも出来る。
VA=VIN*R2/(R1+R2)+Vth(Q1)…(3)。
図4は、第1実施形態に係る入力回路1におけるVAとVINとの関係とトランジスタQ1及びM1の温度依存性との一例を示している。図4の左側のグラフ(a)では、縦軸がノードN1の電圧VAに対応し、横軸が入力電圧VINに対応している。図4の右側のグラフ(b)では、縦軸がトランジスタM1の閾値電圧Vth(M1)に対応し、横軸が入力回路1内の温度Tempに対応している。
図4(a)に示すように、VAの傾きは、トランジスタQ1がオンしているか否かを境界として変化している。具体的には、トランジスタQ1がオフ状態である場合におけるVAの傾きは、数式(1)に示された(R2+R5)/(R1+R2+R5)に対応している。一方で、トランジスタQ1がオン状態である場合におけるVAの傾きは、例えば数式(3)に示されたR2/(R1+R2)に対応している。つまり、第1実施形態においてVAの傾きは、トランジスタQ1がオフ状態からオン状態に遷移することに伴い、(R2+R5)/(R1+R2+R5)からR2/(R1+R2)に変化している。
図4(b)に示すように、トランジスタM1の閾値電圧Vth(M1)は、温度Tempの上昇に応じて下降する傾向を有している。例えば、低い方から順に温度TE1、TE2、及びTE3を定義すると、温度TE1におけるVth(M1)は温度TE2におけるVth(M1)よりも高くなり、温度TE2におけるVth(M1)は温度TE3におけるVth(M1)よりも高くなる。
同様に、バイポーラトランジスタであるトランジスタQ1も温度依存性を有している。具体的には、バイポーラトランジスタの閾値電圧は、例えばMOSトランジスタと同様に、温度が高いほど低くなる傾向がある。このため、図4(a)において、トランジスタQ1がオン状態になるタイミングは、低温状態よりも高温状態の方が早くなっている。図4(a)では、温度TE2に対応するVA及びVINの関係性が実線で示され、温度TE1(低温状態)及び温度TE3(高温状態)に対応するVA及びVINの関係性が破線で示されている。
温度TE1の状況下では、トランジスタQ1が温度TE2の状況下よりも高いVINでオン状態になるため、VAの波形が温度TE2の場合よりも電圧が高くなる方にシフトする。温度TE3の状況下では、トランジスタQ1が温度TE2の状況下よりも低いVINでオン状態になるため、VAの波形が温度TE2の場合よりも電圧が低くなる方にシフトする。
以上のように、第1実施形態に係る入力回路1は、VINが低い領域においてVAが急峻に立ち上がり、VINが上昇してトランジスタQ1がオン状態になるとVAの傾きが緩やかになる特性を有している。そして、第1実施形態に係る入力回路1は、例えば動作を保証する温度範囲内で、トランジスタQ1がオン状態になる領域でトランジスタM1のオンオフを制御できるように設計される。以下の説明では、温度TE1及びTE3の差分ΔTempに対応する入力電圧VINの変化量をΔVIN1と呼ぶ。
[1-3]第1実施形態の効果
以上で説明した第1実施形態に係る入力回路1に依れば、入力回路1の温度依存性を抑制すること出来る。以下に、比較例を用いて、第1実施形態に係る入力回路1の詳細な効果について説明する。
図5は、第1実施形態の比較例に係る入力回路2の回路構成の一例を示している。図5に示すように、比較例における入力回路2は、第1実施形態における入力回路1に対して調整回路40が省略された回路構成を有している。具体的には、入力回路2では、抵抗部R2の他端とトランジスタM1のソースとが接地線GWに直接接続されている。
図6は、第1実施形態の比較例に係る入力回路2における電圧VAと入力電圧VINとの関係とトランジスタQ1及びM1の温度依存性との一例を示している。図6に示されたグラフの条件は、第1実施形態で説明した図4と同様である。図6(a)に示すように、比較例におけるVAの傾きは略一定であり、R2/(R1+R2)に対応している。また、図6(b)に示されたトランジスタM1の閾値電圧Vth(M1)の温度依存性は、図4(b)と同様である。
例えば、トランジスタM1の閾値電圧Vth(M1)が第1実施形態と比較例との間で同じである場合に、比較例における温度TE1及びTE3の差分ΔTempに対応する入力電圧VINの変化量ΔVIN2は、第1実施形態における変化量ΔVIN1よりも大きくなる。この理由は、第1実施形態に係る入力回路1が、トランジスタQ1の閾値電圧Vth(Q1)を境界としてVAの傾きが変化する特性を有しているからである。
具体的には、第1実施形態において、トランジスタQ1がオフ状態であるときの入力端子T1及び接地線GW間の主要な電流経路は、抵抗部R5を介した経路になる。このため、トランジスタQ1がオフ状態であるときのVAの傾きは、抵抗部R5の抵抗値に基づいて大きくなる。一方で、トランジスタQ1がオン状態であるときの入力端子T1及び接地線GW間の主要な電流経路は、トランジスタQ1を介した経路になる。このため、トランジスタQ1がオン状態であるときのVAの傾きは、抵抗部R5よりも抵抗値が小さいトランジスタQ1のオン抵抗に基づいて小さくなる。
また、第1実施形態における(R2+R5)/(R1+R2+R5)は、例えば比較例におけるR2/(R1+R2)よりも大きくなるように設計される。すると、第1実施形態においてトランジスタQ1がオフ状態であるときのVAの傾きが、比較例におけるVAの傾きよりも大きくなる。このように、トランジスタQ1がオフ状態である時のVAの上昇量を適切に設定する、すなわち抵抗部R1、R2及びR5の抵抗比を適切に設定することによって、トランジスタQ1がオン状態になるまでに、VAをトランジスタM1の閾値電圧Vth(M1)の近傍まで上昇させることが出来る。
これにより、第1実施形態に係る入力回路1では、トランジスタQ1がオン状態である範囲内で入力閾値を設定することが出来る。言い換えると、第1実施形態に係る入力回路1は、トランジスタQ1がオン状態になることによってVAの傾きが緩やかになった領域で、トランジスタM1のオンオフを制御することが出来る。
バイポーラトランジスタであるトランジスタQ1は、MOSトランジスタであるトランジスタM1と同様に温度依存性を有しているが、VAの傾きを緩やかにすることによって温度依存性を抑制する改善効果の方が、トランジスタQ1の温度依存性による影響よりも大きい。このため、第1実施形態に係る入力回路1は、比較例に係る入力回路2よりも入力閾値の温度依存性を小さくすることが出来る。
以上のように、第1実施形態に係る入力回路1は、MOSトランジスタであるトランジスタM1と、バイポーラトランジスタであるトランジスタQ1とを組み合わせることによって、入力閾値の温度依存性を抑制することが出来る。また、第1実施形態に係る入力回路1は、コンパレータ等の電源を必要とする回路を設けることなく温度依存性を抑制することが出来る。つまり、第1実施形態に係る入力回路1は、簡易な回路構成で温度依存性を抑制することが出来るため、入力回路1のコストを抑制することが出来る。
[2]第2実施形態
第2実施形態に係る入力回路1は、入力端子T1に過電圧が入力された場合に、入力回路1内の回路を保護するための回路を有している。以下に、第2実施形態に係る入力回路1について第1実施形態と異なる点を説明する。
[2-1]入力回路1の回路構成
図7は、第2実施形態に係る入力回路1の回路構成の一例を示している。図7に示すように、第2実施形態に係る入力回路1は、第1実施形態に係る入力回路1に対して保護回路50が追加された回路構成を有している。具体的には、保護回路50は、例えば抵抗部R6、ダイオードD2、抵抗部R7、及びトランジスタQ2を含んでいる。
抵抗部R6は、入力端子T1と抵抗部R1との間に電気的に接続される。ダイオードD2は、ツェナーダイオードである。ダイオードD2のカノードは、抵抗部R1と抵抗部R6との間の電流経路に対応するノードN5に接続される。抵抗部R7の一端は、ダイオードD2のアノードに接続される。抵抗部R7の他端は、接地線GWに接続される。トランジスタQ2のベースは、ダイオードD2と抵抗部R7との間の電流経路に対応するノードN6に接続される。トランジスタQ2は、例えばNPN型のバイポーラトランジスタである。トランジスタQ2のコレクタは、ノードN5に接続される。トランジスタQ2のエミッタは、接地線GWに接続される。尚、トランジスタQ2は、N型のMOSトランジスタであっても良い。第2実施形態に係る入力回路1のその他の構成は、第1実施形態に係る入力回路1と同様である。
[2-2]入力回路1の動作
第2実施形態に係る入力回路1において、入力電圧VINが入力閾値よりも低い場合の動作は、第1実施形態と同様である。簡潔に述べると、入力端子T1と接地線GWとの間の主要な電流経路が、例えば抵抗部R6、R1、R2及びR5を介した経路になり、ノードN1の電圧VAがトランジスタM1の閾値電圧Vth(M1)よりも低くなる。この場合、トランジスタM1はオフ状態を維持し、内部回路30はオフ状態を維持する。
第2実施形態に係る入力回路1において、入力電圧VINが入力閾値を超え、且つノードN5の電圧がダイオードD2のツェナー電圧Vz(D2)よりも低い場合の動作は、第1実施形態と同様である。簡潔に述べると、入力端子T1と接地線GWとの間の主要な電流経路が、例えば抵抗部R6、R1及びR2、並びにトランジスタQ1を介した経路になり、ノードN1の電圧VAがトランジスタM1の閾値電圧Vth(M1)よりも高くなる。すると、例えばトランジスタM1がオン状態になり、内部回路30がオン状態になる。
第2実施形態に係る入力回路1において、入力電圧VINが入力閾値を超え、且つノードN5の電圧がダイオードD2のツェナー電圧Vz(D2)を超えた場合、2種類の主要な電流経路が形成される。以下に、2種類の主要な電流経路の詳細について説明する。
図8は、第2実施形態に係る入力回路1の動作時における電流経路の一例を示し、VINがVz(D2)よりも大きく、且つノードN5の電圧がVz(D2)を超えている場合の動作の一例に対応している。図8に示すように、VINがVz(D2)よりも大きい場合、入力端子T1と接地線GWとの間の主要な電流経路は、抵抗部R6、R1及びR2、並びにトランジスタQ1を介した電流経路(1)と、抵抗部R6及びトランジスタQ2を介した電流経路(2)との2種類が挙げられる。
電流経路(1)は、第1実施形態で説明したトランジスタQ1がオン状態である場合の電流経路に対応している。電流経路(2)は、ノードN5の電圧がダイオードD2のツェナー電圧Vz(D2)を超えた際に形成される電流経路である。具体的には、入力電圧VINが上昇してノードN5の電圧がツェナー電圧Vz(D2)を超えると、ノードN5と接地線GWとの間においてダイオードD2及び抵抗部R7を介した電流が流れる。すると、ノードN6の電圧が上昇し、トランジスタQ2がオフ状態からオン状態に遷移する。トランジスタQ2がオン状態になると、ノードN5と接地線GWとの間においてトランジスタQ2を介した電流経路(2)が形成される。これにより、ノードN5の電圧が、ダイオードD2とトランジスタQ2とによって一定に維持される。具体的には、ノードN5の電圧は、Vz(D2)+Vth(Q2)によって制限される。
ノードN5の電圧が保護回路50によってクランプされると、ノードN1の電圧VAも固定される。つまり、保護回路50の動作後に入力電圧VINがさらに上昇した場合においても、ノードN1の電圧VAが略一定になる。言い換えると、入力電圧VINによって、ノードN5の電圧がダイオードD2のツェナー電圧Vz(D2)を超えると、ノードN1の電圧VAが入力電圧VINに対して依存せずに固定される。
[2-3]第2実施形態の効果
入力回路1において、外部接続に使用される入力端子T1及び電源端子T2には、外的要因によって短絡したり、瞬間的な高電圧が印加されたりする状況が想定される。例えば、入力端子T1及び電源端子T2間が短絡した場合には、入力電圧VINよりも高電圧である電源電圧VDDが入力端子T1に印加されることになる。入力電圧VINによってゲート電圧が制御されるトランジスタM1は、電源電圧VDDのような高電圧が印加されると壊れるおそれがある。
そこで、第2実施形態に係る入力回路1は、トランジスタM1のゲートが接続されたノードN1と入力端子T1との間の経路に接続された保護回路50をさらに備えている。保護回路50は、入力端子T1に過電圧が印加されたことを検知し、入力端子T1とノードN1との間のノードN5の電圧を一定に維持する機能を有している。
これにより、第2実施形態に係る入力回路1において保護回路50は、入力端子T1に過電圧が印加された場合におけるノードN1の電圧VAを、トランジスタM1の耐圧の範囲内に固定することが出来る。従って、第2実施形態に係る入力回路1は、トランジスタM1に過電圧が印加されるリスクを抑制することが出来、入力回路1の信頼性を向上させることが出来る。
[3]第3実施形態
第3実施形態に係る入力回路1は、入力端子T1及び電源端子T2に逆接続の電圧が印加された場合に、入力回路1内の回路を保護するための回路を有している。以下に、第3実施形態に係る入力回路1について第1及び第2実施形態と異なる点を説明する。
[3-1]入力回路1の回路構成
図10は、第3実施形態に係る入力回路1の回路構成の一例を示している。図10に示すように、第3実施形態に係る入力回路1は、第1実施形態係る入力回路1に対してトランジスタM3が追加された回路構成を有している。
トランジスタM3は、例えばN型のMOSトランジスタである。トランジスタM3のゲートは、入力端子T1と抵抗部R1との間の電流経路に対応するノードN7に接続される。トランジスタM3のソースは、接地線GWに接続される。トランジスタM3のドレインは、接地される。言い換えると、第3実施形態に係る入力回路1では、トランジスタM3のゲートが抵抗部R1と入力端子T1との間に接続され、接地線GWがトランジスタM3を介して接地される。第3実施形態に係る入力回路1のその他の構成は、第1実施形態に係る入力回路1と同様である。
[3-2]入力回路1の動作
第3実施形態に係る入力回路1において、入力端子T1に正電圧が印加される場合の動作は、第1実施形態と同様である。簡潔に述べると、入力端子T1に正電圧が印加された場合、ノードN7の電圧が“H”レベルになり、N型のトランジスタM3がオン状態になる。これにより、接地線GWとグランドとの間に電流経路が形成される。トランジスタM3は、入力電圧VINがトランジスタM3の閾値電圧Vth(M3)を超えた時点でオン状態になるため、第3実施形態に係る入力回路1は、第1実施形態で説明した動作に対して、トランジスタM3のドレイン-ソース間の寄生ダイオードの影響によりソース電圧が上昇した特性となる。一方で、ノードN1の電圧がトランジスタM1の閾値電圧Vth(M1)付近である場合におけるトランジスタM1のソース電圧は接地電圧とほぼ等しいため、第3実施形態に係る入力回路1の入力閾値は、第1実施形態とほぼ同等になる。
入力回路1において、例えば入力端子T1に対するホスト機器の逆接続が発生した場合、入力端子T1に対して負電圧が印加される可能性がある。図11は、第3実施形態に係る入力回路1において逆接続された場合の動作の一例を示し、入力端子T1に負の入力電圧-VINが印加され且つ電源端子T2に負の電源電圧-VDDが印加される場合について例示している。
図11に示すように、入力端子T1に負の入力電圧-VINが印加された場合、入力回路1の接地電位よりも入力端子T1に印加された電圧の方が低い状態になるが、トランジスタM3によって電流経路が遮断される。具体的には、入力端子T1に負の入力電圧-VINが印加されると、ノードN7の電圧が負電圧になる。これにより、N型のトランジスタM3が強くオフ状態になり、入力回路1のグランドと接地線GWとの電流経路が遮断される。つまり、接地線GWから調整回路40及び入力部10を介して入力端子T1に流れる電流と、接地線GWから入力部10、内部回路30、及び電源供給部20を介して電源端子T2に流れる電流とのそれぞれが遮断される。
[3-3]第3実施形態の効果
入力回路1において、外部接続に使用される入力端子T1及び電源端子T2には、機器が逆接続される状況が想定される。例えば、逆接続で入力端子T1及び電源端子T2に機器が接続された場合、入力端子T1及び電源端子T2とのそれぞれに大きな負電圧が印加される。このように入力端子T1及び電源端子T2とのそれぞれに負電圧が印加されると、入力回路1内の素子が壊れるおそれがある。
そこで、第3実施形態に係る入力回路1は、接地線GWとグランドとの間に接続されたトランジスタM3をさらに備えている。トランジスタM3のゲートは、入力端子T1と入力部10との間のノードN7に接続され、逆接続によって負電圧が印加されたことを直ちに検知する。そして、トランジスタM3は、逆接続によって負電圧が印加された場合に、接地線GWとグランドとの間の電流経路を遮断する。
これにより、第3実施形態に係る入力回路1は、入力部10、電源供給部20、内部回路30、及び調整回路40のそれぞれに対して逆電流が流れることを抑制することが出来、これらの回路を保護することが出来る。従って、第3実施形態に係る入力回路1は、逆接続により内部の回路が壊れるリスクを抑制することが出来、入力回路1の信頼性を向上させることが出来る。
尚、第3実施形態に係る入力回路1では、トランジスタM3のゲートが入力端子T1と入力部10との間のノードN7に接続される場合について例示しているが、これに限定されない。例えば、トランジスタM3のゲートは、電源端子T2と電源供給部20との間のノードに接続されても良い。また、入力回路1は、トランジスタM3に相当するトランジスタを複数備えていても良い。この場合、例えば入力端子T1及び入力部10間のノードと電源端子T2及び電源供給部20間のノードとのそれぞれに、トランジスタM3に相当するトランジスタが接続される。
[4]第4実施形態
第4実施形態に係る入力回路1は、内部回路30がオンする入力閾値と内部回路30がオフする入力閾値との間をずらすための回路を有している。以下に、第4実施形態に係る入力回路1について第1~第3実施形態と異なる点を説明する。
[4-1]入力回路1の回路構成
図12は、第4実施形態に係る入力回路1の回路構成の一例を示している。図12に示すように、第4実施形態に係る入力回路1は、第1実施形態係る入力回路1に対してシュミットトリガ回路60が追加された回路構成を有している。具体的には、シュミットトリガ回路60は、例えば抵抗部R8、並びにトランジスタM4及びM5を含んでいる。
抵抗部R8は、入力端子T1と抵抗部R1との間に電気的に接続される。トランジスタM4は、例えばN型のMOSトランジスタである。トランジスタM4のサイズは、トランジスタM1と略同じであることが好ましい。トランジスタM4のゲートは、抵抗部R1と抵抗部R8との間の電流経路に対応するノードN8に接続される。以下では、トランジスタM4のゲートに印加される電圧、すなわちノードN8の電圧のことをVCと呼ぶ。
トランジスタM4のドレインは、抵抗部R4とトランジスタM1との間の電流経路に対応するノードN9に接続される。トランジスタM5は、例えばN型のMOSトランジスタである。トランジスタM5のゲートは、内部回路30に接続される。トランジスタM5のドレインは、トランジスタM4のソースに接続される。トランジスタM5のソースは、接地線GWに接続される。第4実施形態に係る入力回路1において、内部回路30は、オフ状態の時にトランジスタM5のゲートに“L”レベルの電圧を印加し、オン状態の時にトランジスタM5のゲートに“H”レベルの電圧を印加する。第4実施形態に係る入力回路1のその他の構成は、第1実施形態に係る入力回路1と同様である。
[4-2]入力回路1の動作
第4実施形態に係る入力回路1における入力閾値は、内部回路30をオンさせる場合とオフさせる場合とで異なっている。具体的には、第4実施形態において、内部回路30をオンさせる場合の入力閾値はトランジスタM1がオンする入力電圧VINに基づいて決定され、内部回路30をオフさせる場合の入力閾値はトランジスタM4がオフする入力電圧VINに基づいて決定される。まず、図13を用いて、内部回路30をオンさせる場合の動作の詳細について説明する。
図13は、第4実施形態に係る入力回路1において入力電圧VINを上昇させて内部回路30をオフ状態からオン状態に遷移させる場合の動作の一例を示している。図13に示すように、入力電圧VINが接地電圧から上昇すると、まずトランジスタM1がオン状態になる((1)オン)。このとき、ノードN1よりも高電位のノードN8に接続されたトランジスタM4は、トランジスタM5がオフ状態であることからオフ状態を維持する。トランジスタM1がオン状態になると、第1実施形態と同様にノードN4の電圧が下降し、トランジスタM2がオン状態になる((2)オン)。
すると、内部回路30への電源の供給が開始し、内部回路30がオン状態になる((3)オン)。オン状態になった内部回路30は、トランジスタM5のゲート電圧を“H”レベルに上昇させる。これにより、トランジスタM5がオン状態になり((4)オン)、トランジスタM4のソースと接地線GWとの間の電流経路が形成される。そして、トランジスタM4のソース電位が下降すると、トランジスタM4のゲート-ソース間の電圧差が大きくなり、トランジスタM4がオン状態になる((5)オン)。
トランジスタM4及びM5がオン状態になると、電源端子T2と接地線GWとの間には、トランジスタM1を介する経路とトランジスタM4及びM5を介する経路との2種類の電流経路が形成される。続けて、図14を用いて、内部回路30をオフさせる場合の動作の詳細について説明する。
図14は、第4実施形態に係る入力回路1において入力電圧VINを下降させて内部回路30をオン状態からオフ状態に遷移させる場合の動作の一例を示している。図14に示すように、内部回路30が動作している状態から入力電圧VINが下降すると、まずトランジスタM1がオフ状態になる((1)オフ)。このとき、ノードN1よりも高電位のノードN8に接続されたトランジスタM4は、トランジスタM5がオン状態であることからオン状態を維持する。これにより、ノードN4の電圧が“L”レベルに維持され、トランジスタM2がオン状態に維持される。
トランジスタM1がオフ状態になってからさらに入力電圧VINが下降すると、トランジスタM4がオフ状態になる((2)オフ)。すると、ノードN4の電圧が上昇することによりトランジスタM2がオフ状態になり((3)オフ)、内部回路30への電流の供給がなくなることにより内部回路30がオフ状態になる((4)オフ)。その結果、内部回路30のトランジスタM5への電圧の印加が停止し、トランジスタM5がオフ状態になる((5)オフ)。
以上で説明した第4実施形態に係る入力回路1における入力電圧VINと内部回路の状態との関係が、図15に示されている。図15では、縦軸が内部回路のオンオフの2状態に対応し、横軸が入力電圧VINに対応している。図15に示すように、第4実施形態では、内部回路30をオンさせる場合の入力閾値Vonが、内部回路30をオフさせる場合の入力閾値Voffよりも高くなっている。Von及びVoffのそれぞれは、以下に示す数式によって算出される。
Von=(Vth(M1)-Vth(Q1))*(R8+R1+R2)/R2+Vth(Q1)…(4)
Voff=(Vth(M4)-Vth(Q1))*(R8+R1+R2)/(R1+R2)+Vth(Q1)。…(5)
尚、上記数式(4)及び(5)では、Vth(M1)=Vth(M4)であるものと仮定している。第4実施形態に係る入力回路1では、Von及びVoffの差分、すなわち内部回路30をオンさせる場合の入力閾値と内部回路30をオフさせる場合の入力閾値との差分が、ヒステリシス幅となる。
[4-3]第4実施形態の効果
以上のように、第4実施形態に係る入力回路1は、入力閾値の特性にヒステリシス幅を有している。これにより、入力電圧VINの揺らぎによって内部回路30がオン状態とオフ状態との間で不安定になることが抑制される。言い換えると、第4実施形態に係る入力回路1は、入力閾値付近におけるチャタリングを抑制することが出来る。従って、第4実施形態に係る入力回路1は、第1実施形態の効果に加えて、さらに動作安定性を向上させることが出来る。
[5]その他
実施形態の入力回路は、入力端子と、電源端子と、接地線と、内部回路と、入力部と、電源供給部と、第1回路と、を含む。接地線<例えば、図1の符号GW>は、グランドに接続される。内部回路<例えば、図1の符号30>は、接地線に接続される。入力部<例えば、図1の符号10>は、一端が入力端子に接続された第1抵抗部と、一端が第1抵抗部の他端に接続された第2抵抗部と、ゲートが第1抵抗部の他端に接続された第1トランジスタと、を含む。電源供給部<例えば、図1の符号20>は、一端が電源端子に接続された第3抵抗部と、一端が第3抵抗部の他端に接続され、他端が第1トランジスタの一端に接続された第4抵抗部と、ゲートが第3抵抗部の他端に接続され、一端が電源端子に接続され、他端が内部回路に接続された第2トランジスタと、を含む。第1回路<例えば、図1の符号40>は、一端が第2抵抗部の他端に接続され、他端が接地線に接続された第5抵抗部と、ゲート及び一端が第2抵抗部の他端に接続され、他端が接地線に接続された第3トランジスタと、を含む。これにより、入力回路の温度依存性を抑制することが出来る。
上記実施形態は、組み合わせることが可能である。例えば、第2及び第4実施形態に係る入力回路1のそれぞれに対して、第3実施形態のトランジスタM3が設けられても良い。第2実施形態に係る入力回路1に対して、第4実施形態のシュミットトリガ回路60が設けられても良い。第2実施形態と第4実施形態とが組み合わされた場合、第2実施形態におけるノードN5は、例えば第4実施形態における入力端子T1及び抵抗部R8間に配置される。第2~第4実施形態を全て組み合わせた入力回路1は、第1~第4実施形態で説明した全ての効果を得ることが出来る。
上記実施形態では、抵抗部R5がノードN2接続される場合について例示したが、これに限定されない。抵抗部R5は、少なくとも入力端子T1とトランジスタQ1との間のノードに接続されていれば良い。これにより、トランジスタQ1がオン状態になる前に、入力端子T1とトランジスタQ1との間のノードの電圧が不定になることが防止され、第1実施形態で説明したような2種類の電流経路を形成することが出来る。
本明細書において“H”レベルの電圧は、ゲートに当該電圧が印加されたN型のMOSトランジスタ及びNPN型のバイポーラトランジスタがオン状態になり、ゲートに当該電圧が印加されたP型のMOSトランジスタ及びPNP型のバイポーラトランジスタがオフ状態になる電圧である。“L”レベルの電圧は、ゲートに当該電圧が印加されたN型のMOSトランジスタ及びNPN型のバイポーラトランジスタがオフ状態になり、ゲートに当該電圧が印加されたP型のMOSトランジスタ及びPNP型のバイポーラトランジスタがオン状態になる電圧である。
本明細書において“バイポーラトランジスタの閾値電圧Vth”は、ベースの電圧を変化させた場合にコレクタ-エミッタ間を流れる電流が所定の値を超える電圧値、すなわちバイポーラトランジスタがオン状態になる電圧値に対応している。“MOSトランジスタの閾値電圧Vth”は、ゲートの電圧を変化させた場合にドレイン-ソース間を流れる電流が所定の値を超える電圧値、すなわちMOSトランジスタがオン状態になる電圧値に対応している。
本明細書において“抵抗部”は、入力回路1を構成する基板上に形成されても良いし、基板上に実装される素子であっても良い。同様に、“トランジスタ”は、入力回路1を構成する基板上に形成されても良いし、基板上に実装される素子であっても良い。上記実施形態において内部回路30は、入力回路1に外部接続されても良い。“グランド”は、入力回路1内で接地電位に対応する部分に対応している。“接地される”は、入力回路1内のグランドに接続されることに対応している。
本明細書において“トランジスタの一端”とは、MOSトランジスタの場合はドレイン又はソースに対応し、バイポーラトランジスタの場合はコレクタ又はエミッタに対応する。“トランジスタの他端”とは、MOSトランジスタの場合はソース又はドレインに対応し、バイポーラトランジスタの場合はエミッタ又はコレクタに対応する。“トランジスタのゲート”とは、MOSトランジスタの場合はゲートに対応し、バイポーラトランジスタの場合はベースに対応している。
本明細書において“接続”とは、電気的に接続されている事を示し、例えば間に別の素子を介することを除外しない。また、明細書において“オン状態”とは、対応するトランジスタのゲートに当該トランジスタの閾値電圧以上の電圧が印加されていることを示している。“オフ状態”とは、対応するトランジスタのゲートに当該トランジスタの閾値電圧未満の電圧が印加されていることを示し、例えばトランジスタのリーク電流のような微少な電流が流れることを除外しない。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことが出来る。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると共に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
1,2…入力回路、10…入力部、20…電源供給部、30…内部回路、40…調整回路、50…保護回路、60…シュミットトリガ回路、T1…入力端子、T2…電源端子、D1,D2…ダイオード、M1~M5,Q1,Q2…トランジスタ、R1~R8…抵抗部

Claims (8)

  1. 入力端子と、
    電源端子と、
    グランドに接続された接地線と、
    前記接地線に接続された内部回路と、
    一端が前記入力端子に接続された第1抵抗部と、一端が前記第1抵抗部の他端に接続された第2抵抗部と、ゲートが前記第1抵抗部の前記他端に接続された第1トランジスタと、を含む入力部と、
    一端が前記電源端子に接続された第3抵抗部と、一端が前記第3抵抗部の他端に接続され、他端が前記第1トランジスタの一端に接続された第4抵抗部と、ゲートが前記第3抵抗部の前記他端に接続され、一端が前記電源端子に接続され、他端が前記内部回路に接続された第2トランジスタと、を含む電源供給部と、
    一端が前記第2抵抗部の他端に接続され、他端が前記接地線に接続された第5抵抗部と、ゲート及び一端が前記第2抵抗部の前記他端に接続され、他端が前記接地線に接続された第3トランジスタと、を含む第1回路と、
    を備える、入力回路。
  2. 前記第1トランジスタは、N型のMOSトランジスタであり、
    前記第3トランジスタは、NPN型のバイポーラトランジスタである、
    請求項1に記載の入力回路。
  3. 前記第1トランジスタの閾値電圧は、前記第3トランジスタの閾値電圧よりも高い、
    請求項1又は請求項2に記載の入力回路。
  4. 前記第3トランジスタのオン抵抗は、前記第5抵抗部の抵抗値よりも低い、
    請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載の入力回路。
  5. 前記電源供給部は、アノードが前記第2トランジスタの前記ゲートに接続され、カソードが前記電源端子に接続された第1ツェナーダイオードをさらに含む、
    請求項1乃至請求項4の何れか一項に記載の入力回路。
  6. カソードが前記入力端子と前記第1抵抗部との間に接続された第2ツェナーダイオードと、一端が前記第2ツェナーダイオードのアノードに接続され、他端が前記接地線に接続された第6抵抗部と、ゲート及び一端が前記第2ツェナーダイオードの前記アノード及びカソードにそれぞれに接続され、他端が前記接地線に接続された第4トランジスタと、を含む第2回路をさらに備える、
    請求項1乃至請求項5の何れか一項に記載の入力回路。
  7. ゲートが前記入力端子と前記第1抵抗部との間に接続され、一端が前記接地線に接続され、他端が前記グランドに接続された第5トランジスタをさらに備え、
    前記接地線と前記グランドとの間は、前記第5トランジスタを介して接続される、
    請求項1乃至請求項6の何れか一項に記載の入力回路。
  8. 前記入力端子と前記第1抵抗部の前記一端との間に接続された第7抵抗部と、ゲートが前記第1抵抗部の前記一端に接続され、一端が前記第4抵抗部の前記他端に接続された第6トランジスタと、ゲートが前記内部回路に接続され、一端が前記第6トランジスタの他端に接続され、他端が前記接地線に接続された第7トランジスタと、を含む第3回路をさらに備え、
    前記内部回路は、前記第2トランジスタから電源が供給されていない場合に前記第7トランジスタをオフ状態に制御し、前記第2トランジスタから電源が供給されている場合に、前記第7トランジスタをオン状態に制御する、
    請求項1乃至請求項7の何れか一項に記載の入力回路。
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