JP2005167865A - クランプ回路及びこれを備えた半導体装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 温度特性の良好なクランプ回路を提供する。
【解決手段】 クランプ部2は、基準電圧部1から基準電圧VREFを受けてクランプを行う。クランプ時にクランプ端子Tcに出力されるクランプ電圧VCLPは、VCLP=(R3/R2)×VBEP+(VBEP−VBEN)で与えられる。ここで、NPNトランジスタQ2は、PNPトランジスタQ1と同じ温度特性を持っているので、(VBEP−VBEN)の項では、温度変化に伴う両バイポーラトランジスタのベース・エミッタ間電圧の電圧変動分は相殺される。さらに、抵抗素子R2の抵抗値を抵抗素子R3の抵抗値よりも充分大きくすることで、係数R3/R2が小さくなり、(R3/R2)×VBEPの項のVBEPの温度変化に伴う電圧変動分が充分小さくなる。
【選択図】 図1

Description

本発明はクランプ回路及びこれを備えた半導体装置に関し、特に出力電圧をクランプするクランプ回路及びこれを備えた半導体装置に関する。
図4は、従来のクランプ回路の一般的な構成を示す回路図である。このクランプ回路は、IC(Integrated Circuit)内部に構成されているものとする。
図4に示すクランプ回路は、NPNトランジスタQ11、及び基準電圧VREFを発生する電圧源Vによって構成されている。NPNトランジスタQ11は、そのベースが電圧源Vに接続され、コレクタが電源電圧VCCの供給線に接続され、エミッタがクランプ端子Tcに接続されている。クランプ端子Tcは、入力信号ラインSLと接続されている。入力信号ラインSLは、ICの外部入力端子Tiに加わる信号電圧Viを内部入力回路に供給するための内部配線である。入力信号ラインSLとクランプ端子Tcとの接続点と、外部入力端子Tiとの間には、抵抗素子R5が接続されている。
図4に示すクランプ回路の動作を説明する。ここで、NPNトランジスタQ11のベース・エミッタ間電圧をVBEN、カットオフ電圧をVBEN(OFF)とする。信号電圧ViがVREF−VBEN(OFF)より低くなると、NPNトランジスタQ11が導通する。そして、抵抗素子R5に電流が流れ始め、クランプ端子Tcの出力電圧がクランプされる。クランプ時にクランプ端子Tcに出力される電圧、即ちクランプ電圧は、VREF−VBENで与えられる。
このようなクランプ回路の適用例として、電源回路が挙げられる。例えば、交流電圧を直流電圧に交換して負荷に供給する交流−直流交換装置の1つとして、昇圧チョッパ回路を用いた装置がある。この種の装置は、スイッチング素子を高い周波数でスイッチングするため、入力電流がスイッチング電流の各周期の平均値となり、負荷が順抵抗と等価になるので、力率が改善される。
ここで、上記スイッチング素子の制御の手法として、インダクタに蓄積されたエネルギーをスイッチング素子のオフ時に負荷側に放出し、インダクタのエネルギーが電流として流れきった後にスイッチング素子をオンにするものがある。
このような制御を実現するには、インダクタに流れる電流値がゼロになったことを検出する必要がある。この検出は、例えば、コンパレータからなるゼロ電流検出器によって行われる。ゼロ電流検出器の正入力側には、インダクタに設けられた補助二次巻線の一端が抵抗を介して接続され、負入力側には基準電圧が入力される。なお、補助二次巻線の極性は、インダクタに流れる電流が減少するときに、正電圧を誘起するように設定されているものとする。
インダクタに流れる電流が減少してゼロになると、補助二次巻線に誘起されていた正電圧が急速に低下していく。そして、ゼロ電流検出器の負入力側に入力された基準電圧に達すると、ゼロ電流検出器は、インダクタに流れる電流がゼロと判断する。
このようなゼロ電流検出器の正入力側には、通常、クランプ回路が接続されている。インダクタに流れる電流が増加する際、補助二次巻線には負電圧が誘起されるが、クランプ回路を接続することで、ゼロ電流検出器の正入力側はクランプ電圧に保持され、ラッチアップなどの誤動作を防ぐ。
従来、入力電流波形が交流電源の正弦波電圧波形に比例するようにスイッチング素子をオン・オフ制御して、力率を改善した交流−直流変換装置がある(例えば、特許文献1参照)。
特開平10−80135号公報(第3頁、第5図)
ところで、通常、クランプ回路の後段にはコンパレータが設けられている。このコンパレータは、クランプ回路の出力電圧と所定の閾値電圧との比較を行うことで、クランプ回路の出力電圧を監視する。
しかしながら、上記説明したクランプ回路では、クランプ電圧にNPNトランジスタのベース・エミッタ間電圧が含まれている。一般に、バイポーラトランジスタのベース・エミッタ間電圧は、−2mV/℃程度(シリコンの場合)の負の温度係数を持つため、クランプ電圧に対しても、この負の温度係数による影響が発生することになる。クランプ電圧は、クランプ電圧を出力するNPNトランジスタのベースに入力された基準電圧から、NPNトランジスタのベース・エミッタ間電圧を引いたものであるので、クランプ電圧の温度特性としては、正の温度特性を持つことになる。従って、高温側では、クランプ電圧が、後段に設けられたコンパレータの閾値電圧を超えてしまうことがあるという問題点があった。
例えば、上記特許文献1に記載した交流−直流交換装置では、正の温度特性を持つクランプ電圧を出力するクランプ回路が、コンパレータからなるゼロ電流検出器に接続されている。従って、高温時には、クランプ電圧がゼロ電流検出器の閾値電圧を超えてしまい、交流−直流交換装置が誤動作する可能性がある。
また、上記説明したクランプ回路を備えた半導体装置で、半導体装置の内部で生成された内部電圧をクランプ回路に供給している場合、大きなクランプ電流が流れたときに内部電圧の低下などが発生し、半導体装置が正常に動作しなくなるという問題点があった。
本発明はこのような点に鑑みてなされたものであり、温度特性の良好なクランプ回路を提供することを目的とする。また、本発明の他の目的は、大きなクランプ電流が流れても安定した動作を保つことが可能な半導体装置を提供することである。
本発明では上記課題を解決するために、出力電圧をクランプするクランプ回路において、所定のバイアス電圧が印加されたPNPトランジスタを有し、温度変化に伴う前記PNPトランジスタの電圧変動分を含む基準電圧を出力する基準電圧部と、前記PNPトランジスタと同じもしくはほぼ同じ温度特性を持つNPNトランジスタを有し、前記基準電圧を受けて、前記温度変化に伴う前記NPNトランジスタの電圧変動分を前記基準電圧に含まれる前記PNPトランジスタの電圧変動分で補償したクランプ電圧を出力するクランプ部と、を有することを特徴とするクランプ回路が提供される。
このクランプ回路によれば、基準電圧部は、温度変化に伴うPNPトランジスタの電圧変動分を含む基準電圧を出力する。クランプ部は、基準電圧部が出力する基準電圧を受けて、温度変化に伴うNPNトランジスタの電圧変動分を、基準電圧に含まれるPNPトランジスタの電圧変動分で補償したクランプ電圧を出力する。
また、本発明では上記課題を解決するために、出力電圧をクランプするクランプ回路を備えた半導体装置において、所定のバイアス電圧が印加されたPNPトランジスタを有し、温度変化に伴う前記PNPトランジスタの電圧変動分を含む基準電圧を出力する基準電圧部と、前記PNPトランジスタと同じもしくはほぼ同じ温度特性を持つNPNトランジスタを有し、前記基準電圧を受けて、前記温度変化に伴う前記NPNトランジスタの電圧変動分を前記基準電圧に含まれる前記PNPトランジスタの電圧変動分で補償したクランプ電圧を出力するクランプ部と、を有することを特徴とするクランプ回路を備え、前記NPNトランジスタのコレクタ電流は外部電源ラインから供給されることを特徴とする半導体装置が提供される。
この半導体装置によれば、クランプ部によってクランプがなされた際、NPNトランジスタのコレクタ電流を多く流すことができる。
また、本発明では上記課題を解決するために、出力電圧をクランプするクランプ回路において、所定のバイアス電圧が印加されたPチャネルMOSトランジスタを有し、温度変化に伴う前記PチャネルMOSトランジスタの電圧変動分を含む基準電圧を出力する基準電圧部と、前記PチャネルMOSトランジスタと同じもしくはほぼ同じ温度特性を持つNチャネルMOSトランジスタを有し、前記基準電圧を受けて、前記温度変化に伴う前記NチャネルMOSトランジスタの電圧変動分を前記基準電圧に含まれる前記PチャネルMOSトランジスタの電圧変動分で補償したクランプ電圧を出力するクランプ部と、を有することを特徴とするクランプ回路が提供される。
このクランプ回路によれば、基準電圧部は、温度変化に伴うPチャネルMOSトランジスタの電圧変動分を含む基準電圧を出力する。クランプ部は、基準電圧部が出力する基準電圧を受けて、温度変化に伴うNチャネルMOSトランジスタの電圧変動分を、基準電圧に含まれるPチャネルMOSトランジスタの電圧変動分で補償したクランプ電圧を出力する。
また、本発明では上記課題を解決するために、出力電圧をクランプするクランプ回路を備えた半導体装置において、所定のバイアス電圧が印加されたPチャネルMOSトランジスタを有し、温度変化に伴う前記PチャネルMOSトランジスタの電圧変動分を含む基準電圧を出力する基準電圧部と、前記PチャネルMOSトランジスタと同じもしくはほぼ同じ温度特性を持つNチャネルMOSトランジスタを有し、前記基準電圧を受けて、前記温度変化に伴う前記NチャネルMOSトランジスタの電圧変動分を前記基準電圧に含まれる前記PチャネルMOSトランジスタの電圧変動分で補償したクランプ電圧を出力するクランプ部と、を有することを特徴とするクランプ回路を備え、前記NチャネルMOSトランジスタのドレイン電流は外部電源ラインから供給されることを特徴とする半導体装置が提供される。
この半導体装置によれば、クランプ部によってクランプがなされた際、NチャネルMOSトランジスタのドレイン電流を多く流すことができる。
本発明のクランプ回路によれば、クランプ電圧の温度変化に伴う電圧変動分を低減し、良好な温度特性を実現することが可能となる。
また、本発明の半導体装置によれば、半導体装置の内部で生成される電圧に影響を与えずにクランプ電流を多く流すことが可能となり、大きなクランプ電流が流れても安定した動作を保つことが可能となる。
以下に本発明の実施の形態を、図面を参照して説明する。
(第1の実施の形態)
図1は、第1の実施の形態のクランプ回路の回路図である。
図1に示すクランプ回路は、基準電圧部1とクランプ部2とを有している。このクランプ回路は、例えばIC内部に構成されているものとする。
基準電圧部1は、PNPトランジスタQ1、及び抵抗素子R1,R2,R3によって構成されている。抵抗素子R1(第3の抵抗素子に相当),R2(第1の抵抗素子に相当),R3(第2の抵抗素子に相当)は、電源電圧VCCの供給線と接地電位GNDとの間に直列接続されている。抵抗素子R1とR2との接続点はノードND1を形成し、抵抗素子R2とR3との接続点はノードND2を形成する。PNPトランジスタQ1は、そのエミッタがノードND1に接続され、ベースがノードND2に接続され、コレクタが接地電位GNDに接続されている。PNPトランジスタQ1は、抵抗素子R2,R3によって所定のバイアス電圧が印加され、正常な増幅動作を行うことが可能な状態となっている。
クランプ部2は、抵抗素子R4、及びPNPトランジスタQ1と同じ温度特性を持つNPNトランジスタQ2によって構成されている。PNPトランジスタQ1とNPNトランジスタQ2とは、同じ温度特性を持つように、例えばIC内部でペアに形成されている。なお、後述の式(2)を考慮して、不純物濃度の調整等によりPNPトランジスタQ1の温度特性を小さ目にしてもよい。NPNトランジスタQ2は、そのエミッタがクランプ端子Tcに接続され、ベースがノードND1に接続され、コレクタが抵抗素子R4の一端に接続されている。抵抗素子R4の他端は、電源電圧VCCの供給線に接続されている。本実施の形態では、クランプ端子Tcは、入力信号ラインSLと接続されている。入力信号ラインSLは、ICの外部入力端子Tiに加わる信号電圧Viを内部入力回路に供給するための内部配線などであり、入力信号ラインSLとクランプ端子Tcとの接続点と、外部入力端子Tiとの間には、抵抗素子R5が接続されている。
上記の構成を有するクランプ回路では、外部入力端子Tiに加わる信号電圧Viが所定の値以下になったとき、クランプが行われる。以下、本実施の形態のクランプ回路の動作について説明する。
基準電圧部1は、ノードND1に基準電圧VREFを出力している。この基準電圧VREFは、抵抗素子R1,R2のそれぞれの抵抗値によって、次のように決定される。
PNPトランジスタQ1のベース・エミッタ間電圧をVBEPとすると、抵抗素子R2に流れる電流はVBEP/R2となる。一方、PNPトランジスタQ1のベースに流れる電流は非常に小さいため、抵抗素子R2及び抵抗素子R3に流れる電流は等しいとみなすことができる。従って、抵抗素子R3の両端に生じる電圧は、(R3/R2)×VBEPとなる。これより、ノードND1に出力される基準電圧VREFは、次式により求められる。
REF=(R3/R2)×VBEP+VBEP・・・(1)
クランプ部2は、この基準電圧VREFを受けてクランプを行う。基準電圧VREFは、クランプ部2のNPNトランジスタQ2のベースに入力されている。ここで、NPNトランジスタQ2のベース・エミッタ間電圧をVBENとし、カットオフ電圧をVBEN(OFF)とする。
外部入力端子Tiに加わる信号電圧Viが、VREF−VBEN(OFF)より低くなると、NPNトランジスタQ2が導通する。そして、抵抗素子R5に電流が流れ始め、クランプ端子Tcに出力される出力電圧がクランプされる。
この時、クランプ端子Tcから流れ出すクランプ電流は、基準電圧部1の抵抗素子R1によって決定される。具体的には、PNPトランジスタQ1のコレクタ電流が(VCC−VREF)/R1で決まり、このコレクタ電流によって、NPNトランジスタQ2のベース電流が自ずと決定される。そして、このベース電流にNPNトランジスタQ2の直流電流増幅率を乗じた値の電流が、クランプ電流としてクランプ端子Tcから流れ出す。なお、抵抗素子R4は、クランプ電流の制限用抵抗である。抵抗素子R1を用いてNPNトランジスタQ2のベース電流を決定することで、抵抗素子R1の調整次第でクランプ電流の値を大きくすることが可能となり、重い負荷がクランプ端子Tcに接続された場合でも、クランプ回路の動作を安定に保つことができる。
クランプ時にクランプ端子Tcに出力される出力電圧、即ちクランプ電圧VCLPは、基準電圧VREFからNPNトランジスタQ2のベース・エミッタ間電圧VBENを引いた式、即ちVCLP=VREF−VBENで与えられる。この式に式(1)を代入した後、さらに展開すると次式が得られる。
CLP=(R3/R2)×VBEP+(VBEP−VBEN)・・・(2)
ここで、NPNトランジスタQ2は、PNPトランジスタQ1と同じ温度特性を持っている。よって、PNPトランジスタQ1のベース・エミッタ間電圧VBEPが持つ負の温度係数と、NPNトランジスタQ2のベース・エミッタ間電圧VBENが持つ負の温度係数とは、等しい値とみなすことができる。
従って、式(2)の(VBEP−VBEN)の項では、従来のクランプ回路のクランプ電圧に含まれていたNPNトランジスタQ2のベース・エミッタ間電圧VBENの電圧変動分が、基準電圧VREFに含まれるPNPトランジスタQ1のベース・エミッタ間電圧VBEPの電圧変動分で補償される。即ち、温度変化に伴う両バイポーラトランジスタのベース・エミッタ間電圧の電圧変動分は相殺される。
さらに、式(2)の(R3/R2)×VBEPの項については、抵抗素子R2の抵抗値を抵抗素子R3の抵抗値よりも充分大きくすることで、係数R3/R2を小さくする。例えば、抵抗素子R2の抵抗値を抵抗素子R3の抵抗値の少なくとも10倍以上とする。そして、この条件を満たし、かつPNPトランジスタQ1が正常な増幅を行うことのできるような、抵抗素子R2の抵抗値及び抵抗素子R3の抵抗値の組み合わせを選択する。これによって、係数R3/R2は0.1以下となり、この項のPNPトランジスタQ1のベース・エミッタ間電圧VBEPの温度変化に伴う電圧変動分が充分小さくなる。
以上説明したように、本実施の形態のクランプ回路では、クランプ部2に含まれるNPNトランジスタQ2を基準電圧部1に含まれるPNPトランジスタQ1と同じ温度特性とし、さらに抵抗素子R2の抵抗値を抵抗素子R3の抵抗値よりも充分大きくすることで、クランプ電圧VCLPの温度変化に伴う電圧変動分を十分低減することが可能となる。
次に、上記説明したクランプ回路を備えた半導体装置について説明する。
図2は、第1の実施の形態のクランプ回路を備えた半導体装置を示す図である。
図2に示すように、半導体装置10は、クランプ回路CLPと内部電圧生成部11とを備えている。半導体装置10は、例えば、力率コントローラなどスイッチング電源に用いられるICである。ここで、クランプ回路CLPは、図1に示すクランプ回路と同じ構成を有する。即ち、クランプ回路CLPは、基準電圧VREFを出力する基準電圧部1、及び基準電圧VREFを受けてクランプを行うクランプ部2によって構成される。
半導体装置10に対しては、半導体装置10の外部に設けられた電源20によって生成された電源電圧VEXTが、外部電源ラインPLを通じて供給されている。外部電源ラインPLは、例えば、半導体装置10が設けられた基板上の配線パターンや半導体装置10内部の配線などからなる電源電圧VEXTの供給線である。外部電源ラインPLは、半導体装置10内部で、内部電圧生成部11など所定の内部回路にそれぞれ配線されている。内部電圧生成部11は、外部電源ラインPLによって供給される電源電圧VEXTを用いて、半導体装置10内部で用いられる各内部電圧V1,V2,V3,...を生成している。
ここで、クランプ回路CLPの基準電圧部1には、内部電圧生成部11が生成する各内部電圧V1,V2,V3,...のうち、例えば内部電圧V1が供給されている。なお、基準電圧部1に内部電圧を供給するのは、基準電圧VREFの電源依存性を小さくするためである。クランプ部2には、外部電源ラインPLによって電源電圧VEXTが供給されている。これにより、クランプ部2のNPNトランジスタQ2のコレクタ電流は、外部電源ラインPLから供給される。従って、各内部電圧V1,V2,V3,...による電流供給能力とは無関係に、クランプ電流を多く流すことができる。
このように、NPNトランジスタQ2のコレクタ電流を外部電源ラインPLから供給することで、クランプ時に大きなクランプ電流が流れた場合でも、半導体装置10の各内部電圧V1,V2,V3,...に対する影響を避けることが可能となり、半導体装置の動作を安定に保つことができる。
(第2の実施の形態)
図3は、第2の実施の形態のクランプ回路の回路図である。
図3に示すクランプ回路は、基準電圧部1aとクランプ部2aとを有している。第1の実施の形態のクランプ回路と異なる点は、PNPトランジスタQ1の代わりにPチャネルMOSトランジスタ(以下、PMOSトランジスタと称す)Q3を用い、NPNトランジスタQ2の代わりにNチャネルMOSトランジスタ(以下、NMOSトランジスタと称す)Q4を用いた点である。このクランプ回路も、第1の実施の形態と同様に、例えばIC内部に構成されているものとする。
基準電圧部1aは、PMOSトランジスタQ3、及び抵抗素子R1,R2,R3によって構成されている。抵抗素子R1,R2,R3の接続及びそれによって形成されるノードND1,ND2については、第1の実施の形態と同様である。PMOSトランジスタQ3は、そのソースがノードND1に接続され、ゲートがノードND2に接続され、ドレインが接地電位GNDに接続されている。PMOSトランジスタQ3は、抵抗素子R2,R3によって所定のバイアス電圧が印加され、正常な増幅動作を行うことが可能な状態となっている。
クランプ部2aは、抵抗素子R4、及びPMOSトランジスタQ3と同じ温度特性を持つNMOSトランジスタQ4によって構成されている。PMOSトランジスタQ3とNMOSトランジスタQ4とは、同じ温度特性を持つように、例えばIC内部でペアに形成されているものとする。なお、後述の式(4)を考慮して、不純物濃度の調整等によりPMOSトランジスタQ3の温度特性(スレッショルド電圧の変化)を小さ目にしてもよい。NMOSトランジスタQ4は、そのソースがクランプ端子Tcに接続され、ゲートがノードND1に接続され、ドレインが抵抗素子R4の一端に接続されている。抵抗素子R4の他端は、電源電圧VCCの供給線に接続されている。第1の実施の形態と同様に、クランプ端子Tcは入力信号ラインSLと接続され、その接続点と外部入力端子Tiとの間には、抵抗素子R5が接続されている。
上記の構成を有するクランプ回路では、外部入力端子Tiに加わる信号電圧Viが所定の値以下になったとき、クランプが行われる。以下、本実施の形態のクランプ回路の動作について説明する。
基準電圧部1aは、ノードND1に基準電圧VREFを出力している。この基準電圧VREFは、抵抗素子R1,R2のそれぞれの抵抗値によって、次のように決定される。
PMOSトランジスタQ3のスレッショルド電圧をVTHPとすると、抵抗素子R2に流れる電流はVTHP/R2となる。一方、PMOSトランジスタQ3のゲートに流れる電流はほぼ0とみなすことができるため、抵抗素子R2及び抵抗素子R3に流れる電流は等しいとみなすことができる。従って、抵抗素子R3の両端に生じる電圧は、(R3/R2)×VTHPとなる。これより、ノードND1に出力される基準電圧VREFは、次式により求められる。
REF=(R3/R2)×VTHP+VTHP・・・(3)
クランプ部2aは、この基準電圧VREFを受けてクランプを行う。基準電圧VREFは、クランプ部2aのNMOSトランジスタQ4のゲートに入力されている。ここで、NMOSトランジスタQ4のスレッショルド電圧をVTHNとすると、外部入力端子Tiに加わる信号電圧Viが、VREF−VTHNより低くなると、NMOSトランジスタQ4が導通する。そして、抵抗素子R5に電流が流れ始め、クランプ端子Tcに出力される出力電圧がクランプされる。クランプ電圧VCLPは、基準電圧VREFからNMOSトランジスタQ4のスレッショルド電圧VTHNを引いた式、即ちVCLP=VREF−VTHNで与えられる。この式に式(3)を代入した後、さらに展開すると次式が得られる。
CLP=(R3/R2)×VTHP+(VTHP−VTHN)・・・(4)
ここで、NMOSトランジスタQ4は、PMOSトランジスタQ3と同じ温度特性を持っている。よって、PMOSトランジスタQ3のスレッショルド電圧VTHPが持つ負の温度係数と、NMOSトランジスタQ4のスレッショルド電圧VTHNが持つ負の温度係数とは、等しい値とみなすことができる。
従って、式(4)の(VTHP−VTHN)の項では、第1の実施の形態と同様に、NMOSトランジスタQ4のスレッショルド電圧VTHNの電圧変動分が、基準電圧VREFに含まれるPMOSトランジスタQ3のスレッショルド電圧VTHPの電圧変動分で補償される。即ち、両MOSトランジスタの温度変化に伴うスレッショルド電圧の電圧変動分は相殺される。
さらに、式(4)の(R3/R2)×VTHPの項についても、第1の実施の形態と同様に、抵抗素子R2の抵抗値を抵抗素子R3の抵抗値よりも充分大きくすることで、係数R3/R2を小さくする。例えば、抵抗素子R2の抵抗値を少なくとも抵抗素子R3の抵抗値の10倍以上とする。そして、この条件を満たし、かつPMOSトランジスタQ3が正常な増幅を行うことのできるような、抵抗素子R2の抵抗値及び抵抗素子R3の抵抗値の組み合わせを選択する。これによって、係数R3/R2は0.1以下となり、この項のPMOSトランジスタQ3のスレッショルド電圧VTHPの温度変化に伴う電圧変動分が充分小さくなる。
以上説明したように、バイポーラトランジスタの代わりにMOSトランジスタを用いて構成した場合でも、温度変化に伴うクランプ電圧VCLPの電圧変動分を充分低減することが可能となる。
また、このクランプ回路を備えた半導体装置についても、第1の実施の形態と同様に、クランプ部2aのNMOSトランジスタQ4のドレイン電流を外部電源ラインから供給することで、クランプ時に大きなクランプ電流が流れた場合でも、半導体装置の内部電圧に対する影響を避けることが可能となり、半導体装置の動作を安定に保つことができる。
第1の実施の形態のクランプ回路の回路図である。 第1の実施の形態のクランプ回路を備えた半導体装置を示す図である。 第2の実施の形態のクランプ回路の回路図である。 従来のクランプ回路の一般的な構成を示す回路図である。
符号の説明
1,1a 基準電圧部
2,2a クランプ部
Q1 PNPトランジスタ
Q2 NPNトランジスタ
Q3 PチャネルMOSトランジスタ
Q4 NチャネルMOSトランジスタ
R1,R2,R3,R4,R5 抵抗素子
REF 基準電圧
CLP クランプ電圧

Claims (7)

  1. 出力電圧をクランプするクランプ回路において、
    所定のバイアス電圧が印加されたPNPトランジスタを有し、温度変化に伴う前記PNPトランジスタの電圧変動分を含む基準電圧を出力する基準電圧部と、
    前記PNPトランジスタと同じもしくはほぼ同じ温度特性を持つNPNトランジスタを有し、前記基準電圧を受けて、前記温度変化に伴う前記NPNトランジスタの電圧変動分を前記基準電圧に含まれる前記PNPトランジスタの電圧変動分で補償したクランプ電圧を出力するクランプ部と、
    を有することを特徴とするクランプ回路。
  2. 前記PNPトランジスタのベースとエミッタとの間に接続された第1の抵抗素子と、前記PNPトランジスタのベースとコレクタとの間に接続された第2の抵抗素子と、を有し、前記第1の抵抗素子の抵抗値は前記第2の抵抗素子の抵抗値よりも充分大きいことを特徴とする請求項1記載のクランプ回路。
  3. 前記PNPトランジスタのエミッタと電源電圧の供給線との間に接続された第3の抵抗素子を有し、前記第3の抵抗素子の抵抗値によって、前記PNPトランジスタのエミッタに接続された前記NPNトランジスタのベースに流れるベース電流を決定することを特徴とする請求項1記載のクランプ回路。
  4. 出力電圧をクランプするクランプ回路を備えた半導体装置において、
    所定のバイアス電圧が印加されたPNPトランジスタを有し、温度変化に伴う前記PNPトランジスタの電圧変動分を含む基準電圧を出力する基準電圧部と、
    前記PNPトランジスタと同じもしくはほぼ同じ温度特性を持つNPNトランジスタを有し、前記基準電圧を受けて、前記温度変化に伴う前記NPNトランジスタの電圧変動分を前記基準電圧に含まれる前記PNPトランジスタの電圧変動分で補償したクランプ電圧を出力するクランプ部と、を有することを特徴とするクランプ回路を備え、
    前記NPNトランジスタのコレクタ電流は外部電源ラインから供給されることを特徴とする半導体装置。
  5. 出力電圧をクランプするクランプ回路において、
    所定のバイアス電圧が印加されたPチャネルMOSトランジスタを有し、温度変化に伴う前記PチャネルMOSトランジスタの電圧変動分を含む基準電圧を出力する基準電圧部と、
    前記PチャネルMOSトランジスタと同じもしくはほぼ同じ温度特性を持つNチャネルMOSトランジスタを有し、前記基準電圧を受けて、前記温度変化に伴う前記NチャネルMOSトランジスタの電圧変動分を前記基準電圧に含まれる前記PチャネルMOSトランジスタの電圧変動分で補償したクランプ電圧を出力するクランプ部と、
    を有することを特徴とするクランプ回路。
  6. 前記PチャネルMOSトランジスタのゲートとソースとの間に接続された第1の抵抗素子と、前記PチャネルMOSトランジスタのゲートとドレインとの間に接続された第2の抵抗素子と、を有し、前記第1の抵抗素子の抵抗値は前記第2の抵抗素子の抵抗値よりも充分大きいことを特徴とする請求項1記載のクランプ回路。
  7. 出力電圧をクランプするクランプ回路を備えた半導体装置において、
    所定のバイアス電圧が印加されたPチャネルMOSトランジスタを有し、温度変化に伴う前記PチャネルMOSトランジスタの電圧変動分を含む基準電圧を出力する基準電圧部と、
    前記PチャネルMOSトランジスタと同じもしくはほぼ同じ温度特性を持つNチャネルMOSトランジスタを有し、前記基準電圧を受けて、前記温度変化に伴う前記NチャネルMOSトランジスタの電圧変動分を前記基準電圧に含まれる前記PチャネルMOSトランジスタの電圧変動分で補償したクランプ電圧を出力するクランプ部と、を有することを特徴とするクランプ回路を備え、
    前記NチャネルMOSトランジスタのドレイン電流は外部電源ラインから供給されることを特徴とする半導体装置。
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JP2010226821A (ja) * 2009-03-23 2010-10-07 Rohm Co Ltd 出力電流制限回路及びこれを用いた電源装置
CN103138698A (zh) * 2011-11-24 2013-06-05 国民技术股份有限公司 一种限幅电路
JP2013239871A (ja) * 2012-05-15 2013-11-28 New Japan Radio Co Ltd バンドパスフィルタ回路
US10802526B1 (en) 2019-07-22 2020-10-13 Kabushiki Kaisha Toshiba Input circuit

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