JP7100220B1 - 二層構造紡績糸及び織編物 - Google Patents

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Abstract

本発明の課題は、織編物にした際に、優れた抗ピリング性及びストレッチ性を備えさせ得る二層構造紡績糸を提供することである。糸条長手方向に対して垂直方向の断面において芯部と鞘部とを有する二層構造紡績糸であって、芯部及び鞘部がともに短繊維で形成されており、芯部にポリ(エチレンテレフタレート)及びポリ(トリメチレンテレフタレート)からなる二成分複合短繊維を含み、二層構造紡績糸中に前記二成分複合短繊維を20~70質量%含み、且つ以下の(1)~(3)の特性値を全て満足する、二層構造紡績糸。(1)単糸引張強さが1.0cN/dtex以上(2)撚り係数Kが120~180(3)熱水寸法変化率が4%以上

Description

本発明は、糸条長手方向に対して垂直方向の断面において芯部と鞘部とを有する二層構造紡績糸であって、芯部にポリ(エチレンテレフタレート)及びポリ(トリメチレンテレフタレート)からなる二成分複合短繊維を含む、二層構造紡績糸及び該紡績糸より得られる織編物に関するものである。
従来、ストレッチ性を有する織編物を得ることができる繊維として、紡績糸においては、ポリウレタンなどの伸縮性を有するフィラメントを芯とし、木綿等の天然繊維や合成繊維ステープルで被覆(カバーリング)した長短複合紡績糸が広く用いられている。
しかしながら、ポリウレタンは塩素等の薬品による脆化が大きく、染色堅牢度が低い等の問題があり、また織編物の製造時や後加工において、ポリウレタンの糸切れも多く生じ、得られる織編物の品位が低下するという問題がある。また得られる織編物をズボン等に使用した場合、繰り返しの膝の曲げ伸ばしによるポリウレタンのストレッチバック性の劣化による膝抜けなども発生し、近年はポリウレタンを使わないストレッチ性に優れた紡績糸が要望されている。
上記の理由により近年では、ポリ(トリメチレンテレフタレート)又はポリ(ブチレンテレフタレート)を使用した繊維や、またポリ(トリメチレンテレフタレート)とポリ(エチレンテレフタレート)をサイドバイサイド型に貼り合わせた複合繊維が開発されてきた(例えば特許文献1参照)。
これらの繊維は、ポリウレタンの欠点であった、塩素による劣化や膝抜けなどには優れているが、紡績糸ではなくフィラメントであるため、得られる織編物は風合いが硬くなり、ストレッチ性、吸水性や吸湿性といった着心地の点でも劣るものであった。
また、特許文献2には、ドライ感があり、肌触りの柔らかいストレッチ布帛を得ることができる紡績糸として、ポリ(トリメチレンテレフタレート)とポリ(エチレンテレフタレート)をサイドバイサイド型に貼り合わせた複合繊維(長繊維)を芯糸として中心におき、その周囲を綿の短繊維で被覆したコアスパン糸が提案されている。
特許文献2に記載のコアスパン糸は、肌触りが柔らかい織編物を得ることができるものではあるが、生地が薄く、フラット感があるストレッチ布帛を得ることを目的としているため、嵩高性や吸水性に優れる織編物を得ることは困難であった。また、芯部に長繊維を用いているため、ソフトな柔軟性とストレッチ性を両立させることも困難であった。
また、一般に、コアスパン糸の製造方法としては、特許文献3に記載されているように、紡績工程中の精紡機において、長繊維糸にフィードローラを介して一定張力を付与しながら、精紡機のドラフト過程の短繊維束と共通のフロントローラに供給し、糸軸方向に一定の質量の長繊維糸と短繊維を複合して加撚するという方法が公知の技術として知られている。精紡機にフィードローラを取り付け、フロントローラから紡出される粗糸中心部に長繊維を挿入することで、高い被覆率のコアスパン糸を得ることができるが、長繊維糸や粗糸の張力が変動すると短繊維による長繊維糸の被覆率も変動し、芯部を形成する長繊維糸が複合紡績糸の表面に露出する場合があり、生地にした際にピリングが生じ易くなることがあるという欠点がある。
特開2009-46800号公報 特開2003-221743号公報 特開2008-248402号公報
本発明は、織編物にした際に、優れた抗ピリング性及びストレッチ性を備えさせ得る二層構造紡績糸を提供することを課題とするものである。
本発明者等は、前記課題を解決すべく鋭意検討を行った結果、芯部に長繊維を使用したコアスパン糸ではなく、芯部、鞘部ともに短繊維を用いた二層構造紡績糸とし、芯部にポリ(エチレンテレフタレート)及びポリ(トリメチレンテレフタレート)からなる二成分複合短繊維を特定量用い、単糸引張強さ、撚り係数K、及び熱水寸法変化率が特定範囲を満足する二層構造紡績糸とすることによって、芯部の二成分複合短繊維による嵩高性とストレッチ性を十分に発現させることが可能となり、織編物にした際に優れた抗ピリング性及びストレッチ性を具備させ得ることができることを見出し、本発明に到達した。
すなわち、本発明は下記の(イ)~(チ)の態様の発明を提供する。
(イ) 糸条長手方向に対して垂直方向の断面において芯部と鞘部とを有する二層構造紡績糸であって、
芯部及び鞘部がともに短繊維で形成されており、芯部にポリ(エチレンテレフタレート)及びポリ(トリメチレンテレフタレート)からなる二成分複合短繊維を含み、二層構造紡績糸中に前記二成分複合短繊維を20~70質量%含み、且つ
以下の(1)~(3)の特性値を全て満足する、二層構造紡績糸。
(1)単糸引張強さが1.0cN/dtex以上
(2)撚り係数Kが120~180
(3)熱水寸法変化率が4.0%以上
(ロ) 鞘部にセルロース系短繊維を含み、且つ二層構造紡績糸中にセルロース系短繊維を30~70質量%含む、(イ)記載の二層構造紡績糸。
(ハ) 鞘部に獣毛繊維を含み、且つ二層構造紡績糸中に獣毛繊維を30~70質量%含む、(イ)記載の二層構造紡績糸。
(ニ) 芯部を形成する単繊維の総質量:鞘部を形成する単繊維の総質量が30~70):(70~30である、(イ)~(ハ)のいずれかに記載の二層構造紡績糸。
(ホ) 前記二成分複合短繊維が、ポリ(エチレンテレフタレート)とポリ(トリメチレンテレフタレート)がサイドバイサイド型に貼り合わされた複合短繊維である、(イ)~(ニ)のいずれかに記載の二層構造紡績糸。
(へ) 前記二成分複合短繊維の長手方向に対して垂直方向の断面形状が、外周に溝部を有する卵型形状であり、前記二成分複合短繊維が以下の(a)~(e)の特性値を全て満足する、(ホ)に記載の二層構造紡績糸。
(a)アスペクト比A:B(Aは断面長軸長であり、Bは断面短軸長である)が1.8:1~1.2:1
(b)単繊維繊が0.8~3.0dtex
(c)繊維長が30~60mm
(d)引張強さが2.0~4.0cN/dtex
(e)前記溝部の数が2以上
(ト) (イ)~(へ)のいずれかに記載の二層構造紡績糸を含む織物。
(チ) イ)~(へ)のいずれかに記載の二層構造紡績糸を含む編物。
本発明の二層構造紡績糸は、芯部にポリ(エチレンテレフタレート)及びポリ(トリメチレンテレフタレート)からなる二成分複合短繊維を特定量用いたものであり、単糸引張強さ、撚り係数K、及び熱水寸法変化率が特定範囲を満足するものとすることによって、芯部の二成分複合短繊維による嵩高性とストレッチ性を十分に発現させることが可能となり、ソフトなストレッチ性、嵩高性、吸水性に優れるとともに、ピリング性能に優れた織編物を得ることができる。
このため、本発明の織編物は、衣料用途として、アウター用、インナー用ともに好適な素材となる。
本発明の二層構造紡績糸に使用する二成分複合短繊維の断面形状の一実施態様を示す模式図である。 本発明の二層構造紡績糸の製造工程で使用する粗紡機の一実施態様を示す概略の模式図である。 本発明の二層構造紡績糸の製造工程で使用する粗紡機の一実施態様を示す概略の模式図である。
1.二層構造紡績糸
本発明の二層構造紡績糸は、糸条長手方向に対して垂直方向の断面において芯部と鞘部とを有する二層構造紡績糸であって、芯部及び鞘部がともに短繊維で形成されており、芯部にポリ(エチレンテレフタレート)及びポリ(トリメチレンテレフタレート)からなる二成分複合短繊維を含み、二層構造紡績糸中に前記二成分複合短繊維を20~70質量%含み、且つ単糸引張強さ、撚り係数K、及び熱水寸法変化率が特定範囲を満たすことを特徴とする。以下、本発明の二層構造紡績について詳述する。
[芯部]
本発明の二層構造紡績糸の芯部には、ポリ(エチレンテレフタレート)及びポリ(トリメチレンテレフタレート)からなる二成分複合短繊維が含まれる。本発明において、「二成分複合短繊維」とは、1本の単繊維の中に2種のそれぞれのポリマーが貼り合わされて存在している短繊維である。
本発明で使用される二成分複合短繊維の構成ポリマーはポリ(エチレンテレフタレート)及びポリ(トリメチレンテレフタレート)である。本発明で使用される二成分複合短繊維は、前記2種のポリマーで構成することにより、熱処理を受けることにより捲縮(クリンプ)を発現する特性(潜在捲縮性能)を具備できるので、本発明の二層構造紡績糸を使用して得られる織編物に嵩高性とストレッチ性を付与することが可能になる。
本発明で使用される二成分複合短繊維において、ポリ(エチレンテレフタレート)/ポリ(トリメチレンテレフタレート)の質量比としては、35/65~65/35であることが好ましく、40/60~60/40であることがより好ましい。
本発明で使用される二成分複合短繊維において、ポリ(エチレンテレフタレート)とポリ(トリメチレンテレフタレート)の複合形態については、特に制限されないが、優れた潜在捲縮性能を備えさせ、本発明の二層構造紡績糸を使用して得られる織編物のストレッチ性をより一層向上させるという観点から、サイドバイサイド型、即ちポリ(エチレンテレフタレート)とポリ(トリメチレンテレフタレート)がサイドバイサイド型に貼り合わされた構造であることが好ましい。
本発明で使用される二成分複合短繊維がサイドバイサイド型である場合、長手方向に対して垂直方向の断面形状(以下、単に「断面形状」と表記することがある)としては、卵型の形状であり、且つ卵型の形状の外周において溝部を有するものであることが好ましい。溝部の数は、2以上であることが好ましく、中でも溝部を2個有する雪だるま型の断面形状であることが好ましい。ここで、「溝部を2個有する雪だるま型の断面形状」とは、具体的には、ポリ(エチレンテレフタレート)とポリ(トリメチレンテレフタレート)がサイドバイサイド型に貼り合わされて形成された卵型の形状の外周において、ポリ(エチレンテレフタレート)とポリ(トリメチレンテレフタレート)の接合部の外周部分に凹部(溝部)が設けられている形状であり、例えば、図1に示す断面形状が挙げられる。このような溝部を有する断面形状を有することにより、捲縮がより発現しやすいものとなる。
本発明で使用される二成分複合短繊維がサイドバイサイド型である場合、断面形状における断面長軸長Aと断面短軸長Bのアスペクト比(A:B)については、特に制限されないが、アスペクト比(A:B)が1.8:1~1.2:1であることが好ましく、1.6:1~1.4:1であることがより好ましい。アスペクト比(A:B)が前記範囲を満たすことにより、十分な潜在捲縮性能を備えさせつつ、発現した捲縮の剛性も良好になって優れたストレッチバック性を具備させることができる。ここで、断面長軸長Aとは断面形状の端部と端部をつなぐ線分の内で最も長い線分の長さを指し、断面短軸長Bとは断面長軸長を求めた線分の中点を通り、且つ長軸長と直交する直線における端部と端部をつなぐ線分の長さを指し、例えば、溝部を2個有する雪だるま型の断面形状の場合の断面長軸長A及び断面短軸長Bは、図1に示す通りである。
本発明で使用される二成分複合短繊維の単繊維繊度は0.8~3.0dtexであることが好ましく、とりわけ、本発明の二層構造紡績糸を使用して得られる織編物のストレッチの復元性と風合いの面から、1.7~2.2dtexが好ましい。ここで、二成分複合短繊維の単繊維繊度は、JIS L 1015:2010「化学繊維ステープル試験方法」の「8.5.1 正量繊度」の「a)A法」に記載の方法に準拠して測定される値である。
また、本発明で使用される二成分複合短繊維の繊維長は、鞘部に用いる短繊維の種類によって適宜調整すればよいが、20~50mmであることが好ましく、25~50mmであることがより好ましい。ここで、二成分複合短繊維の繊維長は、JIS L 1015:2010「化学繊維ステープル試験方法」の「8.4.1 平均繊維長」の「a)ステープルダイヤグラム法(A法)」に記載の方法に準拠して測定される値である。
更に、本発明で使用される二成分複合短繊維の引張強さについては、特に制限されないが、2.0~4.0cN/dtexであることが好ましく、3.0~4.0cN/dtexであることがより好ましい。このような引張強さを満たすことにより、二層構造紡績糸に十分な強度を付与し、織編物の生産時に糸切れが生じ難くなり、得られる織編物に十分な強度と抗ピリング性を好適に備えさせることが可能になる。ここで、二成分複合短繊維の引張強さは、JIS L 1015:2010「化学繊維ステープル試験方法」の「8.7 引張強さ及び伸び率」の「8.7.1 標準時試験」に記載の方法に準拠して、つかみ間隔20mm、引張速度20mm/分に設定して測定される値である。
本発明の二層構造紡績糸中に含まれる二成分複合短繊維の割合は、20~70質量%であり、中でも30~65質量%であることが好ましく、30~45質量%であることがより好ましい。二成分複合短繊維の割合が20質量%未満となると、二成分複合短繊維による捲縮の発現が少なくなり、得られる織編物にストレッチ性や嵩高性を付与することができず、一方、70質量%を超えると、鞘部を構成する繊維本数が足らず、芯部が糸表面に露出し、得られる織編物の抗ピリング性に劣るとともに、風合いが硬いものとなる。
本発明の二層構造紡績糸の芯部は、二成分複合短繊維のみで形成されていてもよく、二成分複合短繊維と他の短繊維で形成されていてもよい。本発明の二層構造紡績糸において、芯部を構成する短繊維の総量100質量部に対する二成分複合短繊維の比率としては、例えば、75質量部以上、好ましくは75~100質量部、より好ましくは80~100質量部が挙げられる。このような比率で芯部に二成分複合短繊維が含まれることにより、本発明の二層構造紡績糸に十分な潜在捲縮性能を備えさせつつ、本発明の二層構造紡績糸を使用して得られる織編物に対してより一層優れたストレッチ性や嵩高性を付与することが可能になる。
本発明の二層構造紡績糸において、芯部に二成分複合短繊維以外の短繊維を含有させる場合、当該短繊維の種類については、特に制限されないが、例えば、ポリエステル、ナイロン、ビニロン、ポリウレタン、ポリプロピレン等の合成繊維;綿、麻、竹等の植物繊維;ビスコースレーヨン、溶剤紡糸セルロース繊維、リヨセル等の再生繊維;羊、カシミヤ、ラクダ、アンゴラ、モヘヤ、アルパカ、ミンク、アザラシ等の獣毛繊維;モダール繊維等が挙げられる。
本発明の二層構造紡績糸において、芯部に二成分複合短繊維以外に短繊維として合成繊維、再生繊維、又は植物繊維を含有させる場合、これらの短繊維の単繊維繊度については、当該短繊維の種類に応じて適宜設定すればよい。例えば、芯部に二成分複合短繊維以外に合成繊維又は再生繊維を含有させる場合であれば、当該合成繊維又は再生繊維の単繊維繊度は、0.8~3.0dtexが好ましく、1.7~2.2dtexがより好ましい。また、例えば、芯部に二成分複合短繊維以外に植物繊維を含有させる場合であれば、当該植物繊維の繊度としては、2.6~6.0μg/インチが好ましく、3.0~5.0μg/インチが好ましい。ここで、前記合成繊維又は再生繊維の単繊維繊度は、JIS L 1015:2010「化学繊維ステープル試験方法」の「8.5.1 正量繊度」の「a)A法」に記載の方法に準拠して測定される値である。また、前記植物繊維の繊度は、植物繊維の種類に応じてJIS等で定められている標準的な方法で測定される値であり、具体的には、綿の場合であれば、JIS L 1019:2006「綿繊維試験方法」の「7.4 繊度」の「7.4.1 マイクロネヤによる方法」に記載の方法に準拠して測定される値である。
また、本発明の二層構造紡績糸において、芯部に二成分複合短繊維以外の短繊維を含有させる場合、当該短繊維の繊維長については、当該短繊維の種類に応じて適宜設定すればよいが、20~50mmが好ましく、25~50mmがより好ましい。当該短繊維が獣毛繊維の場合は、前記繊維長になるようにカットして使用すればよい。ここで、当該短繊維の繊維長は、使用する短繊維の種類に応じてJIS等で定められている標準的な方法で測定される値であり、具体的には、合成繊維又は再生繊維の場合は、JIS L 1015:2010「化学繊維ステープル試験方法」の「8.4.1 平均繊維長」の「a)ステープルダイヤグラム法(A法)」に記載の方法;綿の場合は、JIS L 1019:2006「綿繊維試験方法」の「7.2 繊維長」の「7.2.1 ソータによる方法」の「A法(ダブルソータ法)」に記載の方法;羊毛の場合は、JIS L 1081:2014「羊毛繊維試験方法」の「7.2 平均繊維長」の「7.2.1 A法(エレクトロニックマシンによる方法)」に記載の方法に準拠して測定される値である。
本発明の二層構造紡績糸において、芯部に二成分複合短繊維以外の短繊維を含有させる場合の好適な一例として、芯部に二成分複合短繊維以外の短繊維は、鞘部を形成する短繊維と同じであることが挙げられる。
[鞘部]
本発明の二層構造紡績糸の鞘部は短繊維で形成されていればよいが、鞘部を形成する短繊維としてはセルロース系短繊維及び/又は獣毛繊維が好ましい。
本発明の二層構造紡績糸の鞘部に使用されるセルロース系短繊維としては、例えば、綿、麻、竹等の植物繊維;ビスコースレーヨン、溶剤紡糸セルロース繊維、リヨセル等の再生繊維;モダール繊維等が挙げられる。これらのセルロース系短繊維は、1種単独で使用してもよく、また2種以上を混用してもよい。これらの中でも、好ましくは天然繊維、再生繊維、より好ましくは綿、リヨセルが挙げられる。
本発明の二層構造紡績糸の鞘部においてセルロース系短繊維を使用する場合、鞘部はセルロース系短繊維のみで形成されていてもよく、また、セルロース系短繊維と他の短繊維を組み合わせて形成していてもよい。本発明の二層構造紡績糸の鞘部をセルロース系短繊維と他の短繊維で形成する場合、当該他の短繊維の種類については、特に制限されないが、例えば、ポリエステル、ナイロン、ビニロン、ポリウレタン、ポリプロピレン等の合成繊維;獣毛繊維等が挙げられる。
また、本発明において、獣毛繊維とは、蛋白質を構成成分とする動物由来の短繊維である。本発明の二層構造紡績糸の鞘部に使用される獣毛繊維としては、例えば、羊、カシミヤ、ラクダ、アンゴラ、モヘヤ、アルパカ、ミンク、アザラシ等から得られる動物繊維が挙げられる。これらの獣毛繊維は、1種単独で使用してもよく、また2種以上を混用してもよい。これらの中でも、好ましくは羊毛が挙げられる。
本発明の二層構造紡績糸の鞘部に使用される獣毛繊維は防縮加工を施していることが好ましい。獣毛繊維は高級感があり、仕立て映えに優れるなど感性面で秀でているが、家庭洗濯の際に大きく収縮しフエルト化する欠点があり、これらを改善するために防縮加工を施していることが好ましい。獣毛繊維の防縮加工は公知の方法で実施でき、例えば、(1)獣毛繊維のスケールを、次亜塩素ナトリウム、ジクロロイソシアヌール酸ナトリウム等の塩素化剤、又はモノ過硫酸、過マンガン酸カリウム等の酸化剤で脱離させる方法;(2)獣毛繊維のスケールを、前記(1)の処理後、ポリアミドエピクロルヒドリン樹脂で被覆する方法;(3)獣毛繊維のスケールを合成高分子で被覆する方法;(4)低温プラズマ処理、コロナ放電処理等で繊維表面を改質することにより、獣毛繊維の摩擦係数の異方性を少なくする方法等が挙げられる。これらの防縮加工の中でも、操業性、コスト、及び防縮効果のバランスから勘案すると(1)の方法を適用することが好ましい。
本発明の二層構造紡績糸の鞘部において獣毛繊維を使用する場合、鞘部は獣毛繊維のみで形成されていてもよく、また獣毛繊維と他の短繊維を組み合わせて形成していてもよい。本発明の二層構造紡績糸の鞘部を獣毛繊維と他の短繊維で形成する場合、当該他の短繊維の種類については、特に制限されないが、例えば、ポリエステル、ナイロン等の合成繊維;セルロース系短繊維等が挙げられる。
本発明の二層構造紡績糸の鞘部においてセルロース系短繊維を使用する場合、当該セルロース系短繊維の単繊維繊度については、その種類に応じて適宜設定すればよい。例えば、セルロース系短繊維として再生繊維を使用する場合であれば、当該再生繊維の単繊維繊度は、0.8~3.0dtexが好ましく、1.7~2.2dtexがより好ましい。また、セルロース系短繊維として植物繊維を使用する場合であれば、当該植物繊維の繊度としては、2.6~6.0μg/インチが好ましく、3.0~5.0μg/インチが好ましい。ここで、前記再生繊維の単繊維繊度は、JIS L 1015:2010「化学繊維ステープル試験方法」の「8.5.1 正量繊度」の「a)A法」に記載の方法に準拠して測定される値である。また、前記植物繊維の繊度は、植物繊維の種類に応じてJIS等で定められている標準的な方法で測定される値であり、具体的には、綿の場合であれば、JIS L 1019:2006「綿繊維試験方法」の「7.4 繊度」の「7.4.1 マイクロネヤによる方法」に記載の方法に準拠して測定される値である。
また、本発明の二層構造紡績糸の鞘部においてセルロース系短繊維及び/又は獣毛繊維を使用する場合、当該セルロース系短繊維及び/又は獣毛繊維の繊維長としては、その種類に応じて適宜設定すればよいが、例えば、20~50mmが好ましく、25~50mmがより好ましい。獣毛繊維の場合は、前記繊維長になるようにカットして使用すればよい。ここで、当該セルロース系短繊維及び/又は獣毛繊維は、その種類に応じてJIS等で定められている標準的な方法で測定される値であり、具体的には、綿(セルロース系短繊維)の場合であれば、JIS L 1019:2006「綿繊維試験方法」の「7.2 繊維長」の「7.2.1 ソータによる方法」の「A法(ダブルソータ法)」に記載の方法;再生繊維(セルロース系短繊維)の場合であれば、JIS L 1015:2010「化学繊維ステープル試験方法」の「8.4.1 平均繊維長」の「a)ステープルダイヤグラム法(A法)」に記載の方法;羊毛(獣毛繊維)の場合であれば、JIS L 1081:2014「羊毛繊維試験方法」の「7.2 平均繊維長」の「7.2.1 A法(エレクトロニックマシンによる方法)」に記載の方法に準拠して測定される値である。
本発明の二層構造紡績糸の鞘部においてセルロース系短繊維及び/又は獣毛繊維を使用する場合、鞘部を構成する短繊維の総量100質量部に対するセルロース系短繊維及び/又は獣毛繊維の比率としては、好ましくは80~100質量部、より好ましくは90~100質量部が挙げられる。このような比率で鞘部にセルロース系短繊維及び/又は獣毛繊維が含まれることにより、本発明の二層構造紡績糸を使用して得られる織編物に対して、より一層優れた抗ピリング性及びストレッチ性を付与すると共に、優れた吸水性、嵩高性、ソフトな風合いを付与することが可能となる。
本発明の二層構造紡績糸の鞘部においてセルロース系短繊維及び/又は獣毛繊維を使用する場合、二層構造紡績糸中に含まれるセルロース系短繊維及び/又は獣毛繊維の割合は、30~70質量%であることが好ましく、40~65質量%であることがより好ましい。ここで、「二層構造紡績糸中に含まれるセルロース系短繊維及び/又は獣毛繊維の割合」とは、芯部にセルロース系短繊維及び/又は獣毛繊維が含まれる場合には、二層構造紡績糸の総質量に対する、芯部と鞘部に含まれるセルロース系短繊維及び/又は獣毛繊維の合計質量の割合である。このような割合でセルロース系短繊維及び/又は獣毛繊維が含まれることにより、本発明の二層構造紡績糸を使用して得られる織編物に対して、より一層優れた抗ピリング性及びストレッチ性を付与すると共に、優れた吸水性、嵩高性、ソフトな風合いを付与することが可能となる。
[二層構造紡績糸の芯鞘構造]
本発明の二層構造紡績糸は、糸条長手方向に対して垂直な断面において、前記芯部が前記鞘部で覆われた二層構造を有する。
本発明の二層構造紡績糸において、芯部を形成する短繊維の総質量:鞘部を形成する短繊維の総質量の比率としては、30~70:70~30が好ましく、35~65:65~35がより好ましく、40:66~50:50が更に好ましい。
[二層構造紡績糸の単糸引張強さ、撚り係数K、及び熱水寸法変化率]
本発明の二層構造紡績糸は、以下の(1)~(3)の特性値を全て満足するものである。
(1)単糸引張強さが1.0cN/dtex以上
(2)撚り係数Kが120~180
(3)熱水寸法変化率が4.0%以上
本発明の二層構造紡績糸の単糸引張強さは、1.0cN/dtex以上であればよいが、1.2~3.0cN/dtexであることが好ましい。単糸引張強さが1.0cN/dtex未満であると、紡績中の高速運転や製織や製編工程中での摩耗等による糸切れが激しくなり、得られる織編物の品位が低下する。また、二層構造紡績糸の単糸引張強さが1.0~3.0cN/dtexの範囲内であれば、得られる織編物が摩擦によって毛羽が脱落し易くなり、より優れた抗ピリング性を備えやすくなる。ここで、二層構造紡績糸の単糸引張強さは、JIS L 1095:2010「一般紡績糸試験方法」の「9.5 単糸引張強さ及び伸び率」の「9.5.1 JIS法」の「a)標準時」に記載の方法に準拠して、つかみ間隔50cm、引張速度30cmでの条件で測定される値である。
単糸引張強さを前述する範囲にするには、例えば、二層構造紡績糸の芯部を形成する二成分複合短繊維の量、必要に応じて芯部に配される二成分複合短繊維以外の短繊維の種類と量、鞘部に配される短繊維の種類と量、製造工程における粗糸の延伸倍率等を調節すればよい。
本発明の二層構造紡績糸の撚り係数Kは、120~180であればよいが、ストレッチ性、抗ピリング性、及び糸強力をより一層向上させるという観点から、130~150であることがより好ましい。撚り係数Kが120未満となると、芯部の二成分複合短繊維の捲縮の発現を妨げることがないため、得られる織編物はストレッチ性、嵩高性、ソフトな風合いは良好となるものの、糸強力が低くなり、短繊維の収束性も低下することから、糸の素抜けが生じたり毛羽が多くなったりして、抗ピリング性が悪化する。一方、撚り係数Kが180を超えると、芯部の二成分複合短繊維の捲縮の発現を妨げることにより、得られる織編物はストレッチ性及び嵩高性が低下する。ここで、二層構造紡績糸の撚り係数Kは、以下の式(i)に従って算出される値である。また、撚り回数Tは、JIS L 1095:2010「一般紡績糸試験方法」の「9.15 より数」の「9.15.1 JIS法」の「a)A法」に記載の方法に準拠して測定される値である。f001
Figure 0007100220000001
撚り係数Kを前述する範囲にするには、例えば、製造工程において、粗糸の延伸倍率、加撚操作の条件等を調節すればよい。
また、本発明の二層構造紡績糸の熱水寸法変化率は4.0%以上であればよいが、4.5~8.0%であることが好ましく、4.6~6.0%であることがより好ましい。熱水寸法変化率が4%未満であると、得られる織編物はストレッチ性に劣るものとなる。ここで、二層構造紡績糸の熱水寸法変化率は、JIS L 1095:2010「一般紡績糸試験方法」の「9.24 熱水寸法変化率」の「A法」に記載の方法に準拠して測定される値である。
熱水寸法変化率を前述する範囲にするには、例えば、二層構造紡績糸の芯部を形成する二成分複合短繊維の構成や量、製造工程における粗糸の延伸倍率等を調節すればよい。
[二層構造紡績糸の番手]
本発明の二層構造紡績糸の番手としては、英式綿番手で10~80であることが好ましく、20~60であることがより好ましく、30~60であることが更に好ましい。ここで、二層構造紡績糸の英式綿番手は、JIS L 1095:2010「一般紡績糸試験方法」の「9.4.2 見掛テックス及び番手」に記載の方法に準拠して測定される値である。
[二層構造紡績糸の形態]
本発明の二層構造紡績糸は、単糸のまま使用できるが、本発明の二層構造紡績糸2本を撚り合わせた双糸、或は本発明の二層構造紡績糸と他の紡績糸又は合成繊維のフィラメントを撚り合わせた双糸として使用してもよい。
本発明の二層構造紡績糸を双糸とする場合には、本発明の二層構造紡績糸による嵩高性やストレッチ性の発現を考慮し、双糸の撚り数を、本発明の二層構造紡績糸の撚り数の30~100%とすることが好ましく、40~70%とすることが好ましい。
[二層構造紡績糸の製造方法]
本発明の二層構造紡績糸の製造方法については、前述する構成を備える二層構造紡績糸が得られることを限度として、特に制限されないが、以下、本発明の二層構造紡績糸の製造方法の好適な一例について説明する。
まず、芯部と鞘部を形成する短繊維のそれぞれを、混打綿機、カード機に投入し、芯部形成用カードスライバーと鞘部形成用カードスライバーを得る。そして、芯部形成用カードスライバーを練条工程に付してスライバーS1を得、鞘部形成用カードスライバーを同様に練条工程に付してスライバーS2を得る。
次に、図2(概略断面図)及び図3(概略断面図)に示す構造の粗紡機を用いて、芯部用のスライバーS1と鞘部用のスライバーS2を供給し、図2におけるドラフト方向に対するスライバーS1のフライヤーヘッドへの進行角度θを60°として、撚りが付与された粗糸を得る。
そして、得られた粗糸を精紡機のトランペット(ガイド)に通し、バックローラ、エプロン、フロントローラの順を経て、これらの総ローラ間で20~50倍の延伸を行った後、スピンドルの回転を利用した加撚及び巻き取り操作を行うことにより、所望の単糸引張強さ、撚り係数K、及び熱水寸法変化率を満足する二層構造紡績糸を得る。得られた紡績糸は、仕上げ工程で、ラージパッケージ化され、欠点除去される。
2.織編物
本発明の織編物(織物又は編物)は、前記二層構造紡績糸(本発明の二層構造紡績糸)を構成糸として含むことを特徴とする。本発明の織編物は、前記二層構造紡績糸を使用して製織編することにより、優れた抗ピリング性及びストレッチ性を備えることができる。以下、本発明の織編物について詳述する。
[織物]
本発明の織物では、経糸及び緯糸の少なくとも一方に前記二層構造紡績糸が使用されていればよい。本発明の織物における前記二層構造紡績糸の使用量については、特に制限されないが、30質量%以上が好ましく、35~100質量%がより好ましく、50~100質量%が更に好ましい。織物における前記二層構造紡績糸の使用量が前記範囲を充足することにより、優れた抗ピリング性及びストレッチ性を好適に具現化でき、着用時に伸び感を感じられて快適な着用感を有すると共に、繰り返しの着用でストレッチバック性も良好で、例えばズボンの膝抜け等の不良の発生を効果的に抑制することができる。
本発明の織物における織密度については、織物の用途等に応じて適宜設定すればよいが、例えば、経密度が50~200本/2.54cm且つ緯密度が50~100本/2.54cm、好ましくは経密度が80~150本/2.54cm且つ緯密度が50~80本/2.54cmが挙げられる。ここで、織物の織密度は、JIS L 1096:2010「織物及び編物の生地試験方法」の「8.6.1織物の密度」の「a)A法(JIS法)」に記載の方法に準拠して測定される値である。
本発明の織物において、優れたストレッチ性を備えていることの指標として、緯方向の伸び率(荷重負荷1分間後)が10~20%であることが挙げられる。ここで、緯方向の伸び率(荷重負荷1分間後)は、JIS L 1096:2010「織物及び編物の生地試験方法」の「8.16.1 伸び率」の「b)B法(織物の定荷重法)」に記載の方法に準拠して、200mm間隔の印をつけて14.7Nの荷重を加えて1分間保持した後の伸び率を測定することによって求められる値である。
更に、本発明の織物において、優れたストレッチ性を備えていることの指標として、緯方向の伸び率(荷重負荷1時間後)が12~25%であることが挙げられる。ここで、緯方向の伸び率(荷重負荷1時間後)は、JIS L 1096:2010「織物及び編物の生地試験方法」の「8.16.1 伸び率」の「b)B法(織物の定荷重法)」に記載の方法に準拠して、200mm間隔の印をつけて14.7Nの荷重を加えて1時間保持した後の伸び率を測定することによって求められる値である。
また、緯方向の伸び率(荷重負荷1分間後)及び(荷重負荷1時間後)を前記範囲にするには、本発明の織物の構成糸として前記二層構造紡績糸を使用すると共に、例えば、織物のカバーファクター(CF)を20~33、好ましくは30~33に設定すればよい。ここで、織物のカバーファクター(CF)は、下記式(ii)に従って算出される値である。
Figure 0007100220000002
本発明の織物の織組織については、特に制限されず、例えば、平織、綾織、朱子織、紋織(ラペット、ドビー、ジャガード等)、二重織等が挙げられる。
本発明の織物は、優れた抗ピリング性及びストレッチ性を有し、更に嵩高性にも優れ、ソフトな風合いを有しており、衣料用途の生地として、アウター用及びインナー用ともに好適な素材となる。
[編物]
本発明の編物では、構成糸の少なくとも1つとして前記二層構造紡績糸が使用されていればよい。本発明の編物における前記二層構造紡績糸の使用量については、特に制限されないが、30質量%以上が好ましく、50~100質量%がより好ましく、80~100質量%が更に好ましい。
本発明の編物における編密度については、編物の用途等に応じて適宜設定すればよいが、例えば、コース密度が30~70本/2.54cm且つウェール密度が20~50本/2.54cm、好ましくはコース密度が32~70本/2.54cm且つウェール密度が24~45本/2.54cmが挙げられる。ここで、編物の編密度は、JIS L 1096:2010「織物及び編物の生地試験方法」の「8.6.2編物の密度」に記載の方法に準拠して測定される値である。
本発明の編物の目付については、編物の用途等に応じて適宜設定すればよいが、例えば、100~200g/m2、好ましくは110~190g/m2が挙げられる。
更に、本発明の編物において、優れたストレッチ性を備えていることの指標として、ヨコ方向の伸び率が28~70%であることが挙げられる。ここで、編物のヨコ方向の伸び率は、JIS L 1096:2010「織物及び編物の生地試験方法」の「8.16.1 伸び率」の「b)B法(織物の定荷重法)」に記載の方法に準拠して、200mm間隔の印をつけて14.7Nの荷重を加えて1分間保持した後の伸び率を測定することによって求められる値である。
本発明の編物の構成糸として、前記二層構造紡績糸とその他の糸を混用する場合には、優れた抗ピリング性を備えさせるために生地表面に前記二層構造紡績糸が現れるように配された組織とすることが好ましい。このような組織とすることで特別な加工を施さなくとも、抗ピリング性を3級以上とすることが可能となる。ここで、抗ピリング性の等級は、JIS L 1076:2012「織物及び編物のピリング試験方法」の「8.1 JIS法」の「8.1.1 A法(ICI形試験機を用いる方法)」に記載の方法に準拠して求められる値である。
本発明の編物の編組織としては、具体的には、天竺、スムース、フライス、ワッフル、裏毛組織、鹿の子、ピケ、メッシュ、ブリスター、リバーシブル組織等の緯編が挙げられる。また、本発明の編物の編組織は、ホールガーメントコンピューター横編み機を使用した組織、トリコットハーフ等の経編等であってもよい。
本発明の編物は、優れた抗ピリング性及びストレッチ性を有し、更に嵩高性にも優れ、ソフトな風合いを有しており、衣料用途の生地として、アウター用及びインナー用ともに好適な素材となる。
以下に、実施例を示して本発明を詳細に説明する。ただし、本発明は、実施例に限定されない。
1.測定・試験方法
実施例における各特性値の測定・試験方法は以下のとおりである。
〔二成分複合短繊維、ポリエステル繊維、ビニロン繊維、及びリヨセル繊維の繊維長及び単繊維繊度〕
JIS L 1015:2010「化学繊維ステープル試験方法」の「8.4.1 平均繊維長」の「a)ステープルダイヤグラム法(A法)」に記載の方法に準拠して、二成分複合短繊維の繊維長を測定した。また、JIS L 1015:2010「化学繊維ステープル試験方法」の「8.5.1 正量繊度」の「a)A法」に記載の方法に準拠して、二成分複合短繊維の単繊維繊度を測定した。
〔綿の繊維長及び単繊維繊度〕
綿の繊維長は、JIS L 1019:2006「綿繊維試験方法」の「7.2 繊維長」の「7.2.1 ソータによる方法」の「A法(ダブルソータ法)」に記載の方法に準拠して測定した。綿の単繊維繊度は、JIS L 1019:2006「綿繊維試験方法」の「7.4 繊度」の「7.4.1 マイクロネヤによる方法」に記載の方法に準拠して測定した。
〔羊毛繊維の繊維長〕
羊毛繊維のカット長さ(繊維長)は、JIS L 1081:2014「羊毛繊維試験方法」の「7.2 平均繊維長」の「7.2.1 A法(エレクトロニックマシンによる方法)」に記載の方法に準拠して測定した。
〔二成分複合短繊維、ポリエステル繊維、及びビニロン繊維の引張強さ〕
JIS L 1015:2010「化学繊維ステープル試験方法」の「8.7 引張強さ及び伸び率」の「8.7.1 標準時試験」に記載の方法に準拠して、つかみ間隔20mm、引張速度20mm/分で、二成分複合短繊維の引張強さを測定した。
〔紡績糸の単糸引張強さ〕
JIS L 1095:2010「一般紡績糸試験方法」の「9.5 単糸引張強さ及び伸び率」の「9.5.1 JIS法」の「a)標準時」に記載の方法に準拠して、つかみ間隔50cm、引張速度30cmで、紡績糸の単糸引張強さを測定した。
〔撚り係数K〕
撚り係数Kは以下の式(i)に従って算出した
K = T/√Ne ・・・式(i)
T=撚り回数/m
Ne=英式綿番手
ここで、撚り回数Tは、JIS L 1095:2010「一般紡績糸試験方法」の「9.15 より数」の「9.15.1 JIS法」の「a)A法」に記載の方法に準拠して測定した。
〔英式綿番手〕
JIS L 1095:2010「一般紡績糸試験方法」の「9.4.2 見掛テックス及び番手」に記載の方法に準拠して、紡績糸の英式綿番手を測定した。
〔熱水寸法変化率〕
JIS L 1095:2010「一般紡績糸試験方法」の「9.24 熱水寸法変化率」の「A法」に記載の方法に準拠して、紡績糸の熱水寸法変化率を測定した。
〔織物及び編物の伸び率〕
JIS L 1096:2010「織物及び編物の生地試験方法」の「8.16.1 伸び率」の「b)B法(織物の定荷重法)」に記載の方法に準拠して、200mm間隔の印をつけて14.7Nの荷重を加えることにより、織物の緯方向の伸び率、及び編物のヨコ方向の伸び率を測定した。荷重を加えて1分間保持後の伸び率の測定値を「伸び率1」とし、荷重を加えて1時間保持後の伸び率の測定値を「伸び率2」とした。
〔抗ピリング性〕
JIS L 1076:2012「織物及び編物のピリング試験方法」の「8.1 JIS法」の「8.1.1 A法(ICI形試験機を用いる方法)」に記載の方法に準拠して、織物及び編物の抗ピリング性(級)を評価した。操作時間は、織物は10時間、編物は5時間とした。
2.原料として使用した短繊維
実施例及び比較例の紡績糸の製造において、以下の短繊維を使用した。
〔二成分複合短繊維〕
F1:ポリエチレンテレフタレート(PET)とポリトリメチレンテレフタレート(PTT)の質量比率が50/50であり、糸条長手方向に対して垂直な断面が図1に示すような卵型形状(溝部を2個有する雪だるま形状)にサイドバイサイド型に張り合わされ、単繊維繊度2.0dtex、繊維長38mm、引張強さ3.4cN/dtex、アスペクト比(A:B)が1.5:1の短繊維
F2:F1と同様の短繊維であって、繊維長が51mmのもの
〔綿〕
M1:繊度4.9μm/インチ、繊維長33mmのもの(豪州綿)
〔リヨセル繊維〕
R1:ユニチカトレーディング社製「リヨセルKF」(単繊維繊度1.3dtex、繊維長38mm)
〔獣毛繊維〕
U1:次亜塩素ナトリウム、ジクロロイソシアヌール酸ナトリウムで防縮処理を施した羊毛繊維(メリノウール、38mmにカットして使用)
〔ポリエステル繊維〕
P1:ポリエチレンテレフタレートからなる短繊維であって、繊維長38mm、単繊維繊度1.45dtex、引張強さ5.9cN/dtexのもの
〔ビニロン繊維〕
V1:クラレ社製水溶性ビニロン「K-II タイプWN4」であって、繊維長38mm、単繊維繊度1.7dtex、引張強さ7.0cN/dtexのもの
3.紡績糸の製造及び物性評価
〔実施例1〕
芯部用スライバー;二成分複合短繊維F1を81.6質量%と綿M1を18.4質量%混用して、混打綿機、カード機に投入し、カードスライバーを得、さらに、カードスライバーを練条工程に付してスライバーS1を得た。
鞘部用スライバー;綿M1を100質量%使用し、混打綿工程、カード工程、練条工程を経て、スライバーS2を得た。
図2(概略断面図)及び図3(概略断面図)に示す構造の粗紡機を用いて、芯部用のスライバーS1と鞘部用のスライバーS2を供給し、延伸後の各スライバーの質量比をS1:S2=49:51となるようにし、図2におけるドラフト方向に対する芯部用のスライバーS1のフライヤーヘッドへの進行角度θを60°として、粗糸質量275gr/30yd(1gr=0.65g、1yd=0.9144m)、撚り数を0.961回/2.54cmとした粗糸を得た。
この粗糸を精紡機のトランペット(ガイド)に通し、バックローラ、エプロン、フロントローラの順を経て、35.5倍の延伸を行った後、スピンドルの回転を利用した加撚及び巻き取り操作を行った。加撚及び巻き取り操作では、リング状のガイドにはまっているトラベラーに糸を通してボビンに巻き取り、摩擦などによりトラベラーがボビンより遅く回転することによって撚りを付与した。斯くして、30番手(英式綿番手)、撚り係数K=150の二層構造紡績糸を得た。
〔実施例2〕
実施例1と同様の粗糸を用い、精紡機での延伸倍率を47.3倍に変更した以外は実施例1と同様の条件で紡績を行い、40番手(英式綿番手)、撚り係数K=150の二層構造紡績糸を得た。
〔実施例3〕
芯部用スライバーにおいて、綿M1に代えてリヨセル繊維R1を用いたこと以外は実施例1と同様にして、芯部用のスライバーS1を得た。
鞘部用スライバーとして、リヨセル繊維R1を100質量%使用し、混打綿工程、カード工程、練条工程を経て、スライバーS2を得た。
これらのスライバーS1とS2を用いた以外は、実施例2と同様の条件で紡績を行い、40番手(英式綿番手)、撚り係数K=150の二層構造紡績糸を得た。
〔実施例4〕
芯部用スライバーにおいて、綿M1に代えて獣毛繊維U1を用いたこと以外は実施例1と同様にして、芯部用のスライバーS1を得た。
鞘部用のスライバーとして、獣毛繊維U1を100質量%使用し、混打綿工程、カード工程、練条工程を経て、スライバーS2を得た。
これらのスライバーS1とS2を用いた以外は、実施例1と同様の条件で紡績を行い、30番手(英式綿番手)、撚り係数K=150の二層構造紡績糸を得た。
〔実施例5〕
実施例4と同様の粗糸を用い、精紡機での延伸倍率を47.3倍に変更した以外は実施例1と同様の条件で紡績を行い、40番手(英式綿番手)、撚り係数K=150の二層構造紡績糸を得た。
〔実施例6〕
実施例1と同様の粗糸を精紡機のトランペット(ガイド)に通し、バックローラ、エプロン、フロントローラの順を経て47.3倍の延伸を行った後に、スピンドルの回転を利用した加撚及び巻き取り操作を行った。加撚及び巻き取り操作では、スピンドルへ供給する速度とスピンドル回転数を調整することにより撚りを加えた。斯くして、40番手(英式綿番手)、撚り係数K=130の二層構造紡績糸を得た。
〔実施例7〕
実施例1と同様の粗糸を精紡機のトランペット(ガイド)に通し、バックローラ、エプロン、フロントローラの順を経て47.3倍の延伸を行った後に、スピンドルの回転を利用した加撚及び巻き取り操作を行った。加撚及び巻き取り操作では、スピンドルへ供給する速度とスピンドル回転数を調整することにより撚りを加えた。斯くして、40番手(英式綿番手)、撚り係数K=140の二層構造紡績糸を得た。
〔実施例8〕
芯部用スライバー;二成分複合短繊維F1を80質量%とビニロン繊維V1を20質量%混用した以外は、実施例1と同様にしてスライバーS1を得た。
鞘部用スライバー;リヨセル繊維R1を100質量%使用し、混打綿工程、カード工程、練条工程を経て、スライバーS2を得た。
図2(概略断面図)および図3(概略断面図)に示す構造の粗紡機を用いて、芯部用のスライバーS1と鞘部用のスライバーS2を供給し、延伸後の各スライバーの質量比をS1:S2=40:60となるようにした以外は、実施例1と同様にして粗糸を得た。
この粗糸を精紡機のトランペット(ガイド)に通し、バックローラ、エプロン、フロントローラの順を経て59.1倍の延伸を行った後に、スピンドルの回転を利用した加撚及び巻き取り操作を行った。加撚及び巻き取り操作では、スピンドルへ供給する速度とスピンドル回転数を調整することにより撚りを加えた。斯くして、50番手(英式綿番手)、撚り係数K=150の二層構造紡績糸を得た。
〔実施例9〕
芯部用スライバー;二成分複合短繊維F1を100質量%使用とした以外は、実施例1と同様にしてスライバーS1を得た。
鞘部用スライバー;リヨセル繊維R1を100質量%使用し、混打綿工程、カード工程、練条工程を経て、スライバーS2を得た。
図2(概略断面図)および図3(概略断面図)に示す構造の粗紡機を用いて、芯部用のスライバーS1と鞘部用のスライバーS2を供給し、延伸後の各スライバーの質量比をS1:S2=40:60となるようにした以外は、実施例1と同様にして粗糸を得た。
この粗糸を精紡機のトランペット(ガイド)に通し、バックローラ、エプロン、フロントローラの順を経て71.0倍の延伸を行った後に、スピンドルの回転を利用した加撚及び巻き取り操作を行った。加撚及び巻き取り操作では、スピンドルへ供給する全体速度とスピンドル回転数を調整することにより撚りを加えた。斯くして、60番手(英式綿番手)、撚り係数K=150の二層構造紡績糸を得た。
〔比較例1〕
芯部用スライバー;ポリエステル繊維P1を100質量%使用し、混打綿機、カード機に投入し、カードスライバーを得、更にカードスライバーを練条工程に付してスライバーS1を得た。
芯部用スライバーを上記のものに変更した以外は、実施例1と同様の条件で紡績を行い、30番手(英式綿番手)、撚り係数K=150の二層構造紡績糸を得た。
〔比較例2〕
比較例1と同様の粗糸を用い、精紡機での延伸倍率を47.3倍に変更した以外は実施例1と同様の条件で紡績を行い、40番手(英式綿番手)、撚り係数K=150の二層構造紡績糸を得た。
〔比較例3〕
二成分複合短繊維F1と綿M1を、質量比を40/60として混紡し、粗糸を得た。
この粗糸を精紡機のトランペット(ガイド)に通し、バックローラ、エプロン、フロントローラの順を経て、35.5倍の延伸を行った後に、スピンドルの回転を利用した加撚及び巻き取り操作を行った。加撚及び巻き取り操作では、スピンドルへ供給する速度とスピンドル回転数を調整することにより撚りを加えた。斯くして、30番手(英式綿番手)、撚り係数K=150の混紡紡績糸を得た。
〔比較例4〕
実施例1と同様の粗糸を精紡機のトランペット(ガイド)に通し、バックローラ、エプロン、フロントローラの順を経て、47.3倍の延伸を行った後に、スピンドルの回転を利用した加撚及び巻き取り操作を行った。加撚及び巻き取り操作では、スピンドルへ供給する速度とスピンドル回転数を調整することにより撚りを加えた。斯くして、40番手(英式綿番手)、撚り係数K=100の二層構造紡績糸を得た。
〔比較例5〕
実施例1と同様の粗糸を精紡機のトランペット(ガイド)に通し、バックローラ、エプロン、フロントローラの順を経て、47.3倍の延伸を行った後に、スピンドルの回転を利用した加撚及び巻き取り操作を行った。加撚及び巻き取り操作では、スピンドルへ供給する速度とスピンドル回転数を調整することにより撚りを加えた。斯くして、40番手(英式綿番手)、撚り係数K=190の二層構造紡績糸を得た。
実施例1~9及び比較例1~5で得られた紡績糸の特性値を表1に示す。
Figure 0007100220000003
4.織物の製造及び評価
〔実施例11〕
緯糸:実施例1の二層構造紡績糸を2本合糸し、S方向に16回/2.54cmの撚りをかけて得られた紡績糸(30/2番手の双糸)。
経糸:比較例2の二層構造紡績糸。
緯糸、経糸に上記の紡績糸を用いてエアジェット織機により、経密度92本/2.54cm、緯密度50本/2.54cm、カバーファクター29.6の平織(オックスフォード)の生機を得た。さらに公知の手法で毛焼き、糊抜き、精練を施した後、緯糸方向にテンションを懸けずにシルケットを行なった。その後、下記条件で染色加工と仕上げ加工を施し、経密度112本/2.54cm、緯密度52本/2.54cm、カバーファクター31.1のオックスフォード織物を得た。
(染色加工)
蛍光増白染料としてユビテックスEBF(日本チバガイギー株式会社製)5g/l、及び、イルミナールURL(昭和化工株式会社製)5g/lを用い、織物を含浸し、薬剤としての付着率がそれぞれ0.35%となるようにマングルで絞り、170℃×1分の条件下でテンターにて乾燥処理を施した。
(仕上げ加工)
柔軟仕上げ剤としてサンソフターGA Conc NEW(日華化学株式会社製)20g/lを用い、薬剤としての付着率が1.4%となるようにマングルで絞り、150℃×1分の条件下でテンターにて乾燥処理を施した。
〔実施例12〕
緯糸に実施例2の二層構造紡績糸、経糸に比較例2の二層構造紡績糸を用いてエアジェット織機により、経密度112本/2.54cm、緯密度70本/2.54cm、カバーファクター28.8の平織の生機を得た。さらに公知の手法で毛焼き、糊抜き、精練を施した後、緯糸方向にテンションを懸けずにシルケットを行なった。その後、下記条件で染色と柔軟剤仕上げ加工を施し、経密度130本/2.54cm、緯密度70本/2.54cm、カバーファクター31.6の平織物を得た。
<染色加工>
反応染料「Remazol Brilliant Blue R 3%(owf)」に、芒硝20g/L、ソーダ灰30g/Lを添加し、これに糊抜き後の織物を浸漬し、60℃×60分の条件で染色した。
<仕上げ加工>
サンドパンDTC(サンド株式会社製)1g/Lを使用し、90℃×10分の条件でソーピング処理を実施した後に、サンソフターGA Conc NEW(日華化学株式会社製柔軟剤)20g/lを用い、薬剤としての付着率が1.4%となるようにマングルで絞り、150℃×1分の条件下でテンターにて乾燥処理した。
〔実施例13〕
経糸:実施例5の二層構造紡績糸を2本合糸し、S方向に19回/2.54cmの撚りをかけて得られた紡績糸(40/2番手の双糸)。
緯糸:実施例4の二層構造紡績糸を2本合糸し、S方向に16回/2.54cmの撚りをかけて得られた紡績糸(30/2番手の双糸)。
緯糸、経糸に上記の紡績糸を用いてエアジェット織機により、経密度100本/2.54cm、緯密度55本/2.54cm、カバーファクター27.4の3/1右綾組織の生機を得た。さらに公知の手法で毛焼き、酵素糊抜き、精練を施し、下記条件で染色と柔軟剤仕上げ加工を施し、経密度120本/2.54cm、緯密度55本/2.54cm、カバーファクター30.8の3/1右綾組織織物を得た。
<染色加工>
反応染料「Remazol Brilliant Blue R 3%(owf)」に、芒硝20g/L、ソーダ灰30g/Lを添加し、これに糊抜き後の織物を浸漬し、60℃×60分の条件で染色した。
<仕上げ加工>
モノゲン170TN(第一工業製薬株式会社製)1g/Lを使用し、90℃×10分の条件でソーピング処理を実施した後に、サンソフターGA Conc NEW(日華化学株式会社製柔軟剤)20g/lを用い、薬剤としての付着率が1.4%となるようにマングルで絞り150℃×1分の条件下でテンターにて乾燥処理した。
〔実施例14〕
緯糸に実施例6の二層構造紡績糸を用いた以外は、実施例12と同様に製織、染色及び仕上げ加工を行い、経密度130本/2.54cm、緯密度70本/2.54cm、カバーファクター31.6の平織物を得た。
〔実施例15〕
緯糸に実施例7の二層構造紡績糸を用いた以外は、実施例12と同様に製織、染色及び仕上げ加工を行い、経密度130本/2.54cm、緯密度70本/2.54cm、カバーファクター31.6の平織物を得た。
〔比較例11〕
緯糸に比較例1の二層構造紡績糸を2本合糸し、S方向に16回/2.54cmの撚りをかけて得られた紡績糸(30/2番手の双糸)を用いた以外は、実施例11と同様に製織、染色及び仕上げ処理を行い、経密度112本/2.54cm、緯密度52本/2.54cm、カバーファクター31.1のオックスフォード織物を得た。
〔比較例12〕
経糸、緯糸ともに比較例2の二層構造紡績糸を用いた以外は実施例12と同様に製織、染色及び仕上げ加工を行い、経密度130本/2.54cm、緯密度70本/2.54cm、カバーファクター31.6の平織物を得た。
〔比較例13〕
緯糸に比較例3の混紡紡績糸を用いた以外は実施例12と同様に製織、染色及び仕上げ加工を行い、経密度130本/2.54cm、緯密度70本/2.54cm、カバーファクター31.6の平織物を得た。
〔比較例14〕
緯糸に特開2008-248402号公報の実施例1に記載された36番手(英式綿番手)の長短複合紡績糸を用いた以外は、実施例12と同様に製織、染色及び仕上げ加工を行い、経密度130本/2.54cm、緯密度70本/2.54cm、カバーファクター32.2の平織物を得た。
〔比較例15〕
緯糸に比較例4の二層構造紡績糸を用いた以外は実施例12と同様に製織、染色及び仕上げ加工を行い、経密度130本/2.54cm、緯密度70本/2.54cm、カバーファクター31.6平織物を得た。
〔比較例16〕
緯糸に比較例5の二層構造紡績糸を用いた以外は実施例12と同様に製織、染色及び仕上げ加工を行い、経密度130本/2.54cm、緯密度70本/2.54cm、カバーファクター31.6平織物を得た。
実施例11~15及び比較例11~16で得られた織物の特性値、物性等の結果を表2及び3に示す。
Figure 0007100220000004
Figure 0007100220000005
表2から明らかなように、実施例11~15で得られた織物は、本発明の二層構造紡績糸を用いたものであり、緯方向の伸び率1及び2の双方が10%以上であったため、ストレッチ性が良好であった。また、抗ピリング性も優れており、コットンやウールタッチで肌触りがよく、紡績による重欠点の少ない織物が得られた。
一方、表3から明らかなように、比較例11および比較例12で得られた織物は、用いた二層構造紡績糸の芯部が丸断面の一般的なポリエステル繊維であったため、緯方向の伸び率1及び2の双方とも10%未満となり、ストレッチ性に劣るものであった。比較例13で得られた織物は、緯糸に二成分複合短繊維と綿とを単にブレンドした混紡紡績糸を用いたため、織物表面に二成分複合短繊維が存在するものとなり、このため、織物表面の二成分複合短繊維が核となり、脱落したコットンが絡みやすくなったために、抗ピリング性に劣っていた。比較例14で得られた織物は、緯糸に長短複合紡績糸を用いたため、緯方向の伸び率1及び2の双方とも10%未満となり、ストレッチ性に劣るものであった。また、紡績による重欠点も多いものであった。
比較例15で得られた織物は、緯糸に比較例4の紡績糸を用いたことにより、糸自体の抱合力不足により、糸の毛羽が増加し、抗ピリング性に劣るものであった。
比較例16で得られた織物は、緯糸に比較例5の紡績糸を用いたため、撚りによって捲縮が阻害され、緯方向の伸び率1及び2の双方とも10%未満であり、ストレッチ性の低下がみられ、生地風合いも硬いものとなった。
5.編物の製造及び評価
〔実施例21〕
実施例2の二層構造紡績糸を2本合糸し、S方向に19回/2.54cmの撚りをかけて紡績糸(40/2番手の双糸)を得た。
上記双糸を使用し、30in、22ゲージの編み機を用いて天竺組織の編物を得た。この編物を公知の条件で精練、漂白処理を行い、下記条件で染色加工及び仕上げ加工を施し、目付160g/m2、コース37本/2.54cm、ウェール31本/2.54cmの天竺編物を得た。
<染色加工>
反応染料「Remazol Brilliant Blue R 3%(owf)」に、芒硝20g/L、ソーダ灰30g/Lを添加し、これに糊抜き後の編物を浸漬し、60℃×60分の条件で染色した。
<仕上げ加工>
染色加工後に、リポトールRK-5(日華化学株式会社製)1g/Lを使用し、90℃×10分の条件でソーピング処理を実施した後に、チェールカットCF-2(センカ株式会社製)20g/L、NK-1 30g/Lに薬剤としての付着率が3%となるようにマングルで絞り150℃×2分の条件でテンターにて乾燥処理を行った。
〔実施例22〕
実施例3の二層構造紡績糸を2本合糸し、S方向に19回/2.54cmの撚りをかけて紡績糸(40/2番手の双糸)を得た。
上記双糸を使用した以外は、実施例21と同様にして、製編、染色及び仕上げ処理を施し、目付160g/m2、コース37本/2.54cm、ウェール31本/2.54cmの天竺編物を得た。
〔実施例23〕
実施例21と同様の双糸を使用し、26in、24ゲージの編み機を用いて鹿の子組織の編物を得た。この編物を公知の条件で精練、漂白処理を行い、下記条件で染色加工及び仕上げ加工を施し、目付190g/m2、コース44本/2.54cm、ウェール26本/2.54cmの鹿の子編物を得た。
<染色加工>
反応染料「Remazol Brilliant Blue R 3%(owf)」に、芒硝20g/L、ソーダ灰30g/Lを添加し、これに糊抜き後の織物を浸漬し、60℃×60分の条件で染色した。
<仕上げ加工>
染色加工後に、リポトールRK-5(日華化学株式会社製)1g/Lを使用し、90℃×10分の条件でソーピング処理を実施した後に、チェールカットCF-2(センカ株式会社製)20g/L、NK-1 30g/Lに薬剤としての付着率がそれぞれ2%、3%となるようにマングルで絞り150℃×2分の条件でテンターにて乾燥処理を行った。
〔実施例24〕
実施例8の二層構造紡績糸を用い、福原精機製丸編機19”19Gを用いて製編し、フライス組織の編物を得た。
得られた編物に実施例21と同様にして、染色加工及び仕上げ加工を行い、目付124g/m2、コース52本/2.54cm、ウェール40本/2.54cmのフライス編物を得た。
〔実施例25〕
実施例9の二層構造紡績糸を用い、福原精機製丸編機17”24Gを用いた以外は実施例24と同様にして製編、染色加工、及び仕上げ加工を行い、目付122g/m2、コース65本/2.54cm、ウェール42本/2.54cmのフライス編物を得た。
〔比較例21〕
比較例2の二層構造紡績糸を2本合糸し、S方向に19回/2.54cmの撚りをかけて紡績糸(40/2番手の双糸)を得た。
上記双糸を用いた以外は実施例21と同様にして製編、染色加工及び仕上げ加工を施し、目付160g/m2、コース37本/2.54cm、ウェール31本/2.54cmの天竺編物を得た。
〔比較例22〕
比較例2の二層構造紡績糸を2本合糸し、S方向に19回/2.54cmの撚りをかけて紡績糸(40/2番手の双糸)を得た。
上記双糸を用いた以外は実施例23と同様にして、製編、染色加工及び仕上げ加工を施し、目付190g/m2、コース44本/2.54cm、ウェール26本/2.54cmの鹿の子編物を得た。
〔比較例23〕
比較例3の混紡紡績糸を2本合糸し、S方向に19回/2.54cmの撚りをかけて紡績糸(40/2番手の双糸)を得た。
上記双糸を用いた以外は実施例21と同様にして製編、染色及び仕上げ加工を施し、目付160g/m2、コース37本/2.54cm、ウェール31本/2.54cmの天竺編物を得た。
実施例21~25及び比較例21~23で得られた編物の特性値、物性等の結果を表4及び5に示す。
Figure 0007100220000006
Figure 0007100220000007
実施例21~25で得られた編物は、本発明の二層構造紡績糸を用い、生地の表面に二層構造紡績糸が現れるよう編成されていたため、抗ピリング性に優れていた。
一方、比較例21及び22で得られた編物は、芯部に丸断面の一般的なポリエステル繊維を有する二層構造紡績糸であって、熱水寸法変化率が小さいものを用いたため、ルーズな編物となった。その結果、芯部のポリエステル繊維が摩擦や揉みなどによって紡績糸や編物表面に露出しやすくなり、さらにポリエステル繊維の繊維強度が高いために、脱落せずに核となったため、抗ピリング性に劣る結果となった。
比較例23で得られた編物は、二成分複合短繊維と綿とを単にブレンドした混紡紡績糸を用いたため、編物表面に二成分複合短繊維が存在するものとなり、このため、編物表面の二成分複合短繊維が核となり、脱落したコットンが絡みやすくなったために抗ピリング性に劣っていた。
A バックローラ
B ミドルローラ
C エプロン
D フロントローラ
E フライヤーヘッド
F フライヤー
G 紡績糸
H 粗糸
S1 芯部用スライバー
S2 鞘部用スライバー

Claims (7)

  1. 糸条長手方向に対して垂直方向の断面において芯部と鞘部とを有する二層構造紡績糸であって、
    芯部及び鞘部がともに短繊維で形成されており、芯部にポリ(エチレンテレフタレート)及びポリ(トリメチレンテレフタレート)からなる二成分複合短繊維を含み、二層構造紡績糸中に前記二成分複合短繊維を20~70質量%含み、
    前記二成分複合短繊維が、ポリ(エチレンテレフタレート)とポリ(トリメチレンテレフタレート)がサイドバイサイド型に貼り合わされた複合短繊維であり、
    前記二成分複合短繊維の長手方向に対して垂直方向の断面形状が溝部を2個有する雪だるま型であり、前記断面形状における断面長軸長Aと断面短軸長Bのアスペクト比(A:B)が1.8:1~1.2:1であり、且つ
    以下の(1)~(3)の特性値を全て満足する、二層構造紡績糸。
    (1)単糸引張強さが1.0cN/dtex以上
    (2)撚り係数Kが120~180
    (3)熱水寸法変化率が4.0%以上
  2. 鞘部にセルロース系短繊維を含み、且つ二層構造紡績糸中にセルロース系短繊維を30~70質量%含む、請求項1記載の二層構造紡績糸。
  3. 鞘部に獣毛繊維を含み、且つ二層構造紡績糸中に獣毛繊維を30~70質量%含む、請求項1記載の二層構造紡績糸。
  4. 芯部を形成する短繊維の総質量:鞘部を形成する短繊維の総質量が30~70:70~30である、請求項1~3のいずれかに記載の二層構造紡績糸。
  5. 記二成分複合短繊維が以下の(a)~()の特性値を全て満足する請求項1~4のいずれかに記載の二層構造紡績糸。
    )単繊維繊が0.8~3.0dtex
    )繊維長が30~60mm
    )引張強さが2.0~4.0cN/dtex
  6. 請求項1~のいずれかに記載の二層構造紡績糸を含む織物。
  7. 請求項1~のいずれかに記載の二層構造紡績糸を含む編物。
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