JP7098905B2 - 保護層転写シート - Google Patents
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Description
一実施形態の保護層転写シートは、基材の一方の面上に、離型層、保護層を含む転写層がこの順で積層されてなる保護層転写シートであって、前記転写層は、前記保護層のみからなる単層構造、又は前記離型層から最も近くに前記保護層が位置する積層構造を呈しており、前記離型層が、バインダー樹脂、及びフィラーを含有しており、前記保護層が、粒子状の有機フッ素化合物を含有していることを特徴としている。
以下に、本発明の一実施形態の保護層転写シート100(以下、一実施形態の保護層転写シートと言う)について図面を用いて具体的に説明する。
基材1は、一実施形態の保護層転写シート100における必須の構成であり、基材1の一方の面上に位置する離型層2、及び転写層10を保持している。基材1の材料について特に限定はないが、転写層10を転写する際に加えられる熱に耐え、取り扱い上支障のない機械的特性を有するものが好ましい。このような基材1としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等のポリエステル、ポリアリレート、ポリカーボネート、ポリウレタン、ポリイミド、ポリエーテルイミド、セルロース誘導体、ポリエチレン、エチレン-酢酸ビニル共重合体、ポリプロピレン、ポリスチレン、アクリル、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリビニルアルコール、ポリビニルブチラール、ナイロン、ポリエーテルエーテルケトン、ポリサルフォン、ポリエーテルサルフォン、テトラフルオロエチレン-パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体、ポリビニルフルオライド、テトラフルオロエチレン-エチレン共重合体、テトラフルオロエチレン-ヘキサフルオロプロピレン共重合体、ポリクロロトリフルオロエチレン、ポリビニリデンフルオライド等の各種プラスチックフィルムまたはシートが挙げられる。これらの材料はそれぞれ単独でも使用できるが、他の材料と組合わせた積層体として使用してもよい。基材1の厚さは、その強度及び耐熱性が適切になるように材料に応じて適宜設定でき、0.5μm以上50μm以下の範囲内が好ましく、1μm以上20μm以下の範囲内がより好ましく、1μm以上10μm以下の範囲内がさらに好ましい。
図1~図3に示すように、基材1上には、離型層2が設けられている。そして、離型層2は、バインダー樹脂と、フィラーを含有している。離型層2が含有しているフィラーは、当該離型層を含む転写層10を被転写体上に転写したときに、被転写体上に転写された転写層10(保護層5)の表面に凹凸パターンを発現させる役割を果たす。なお、基材1と離型層2との間に、任意の層を設けた構成としてもよい(図示しない)。なお、本願明細書において、離型層2がフィラーを含有しているという場合には、フィラーが離型層2の表面から突出することなくその内部に存在している形態のみならず、離型層2の表面からフィラーが突出している形態、つまり、離型層2と後述する転写層10を跨ぐようにしてフィラーが存在している形態や、基材1と離型層2を跨ぐようにしてフィラーが存在している形態、或いはこれらを組合わせた形態も含まれる。また、基材1と離型層2との間や、離型層2と転写層10との間に任意の層を設け、当該任意の層と離型層2とをまたぐようにしてフィラーが存在している形態も含まれる。
図1~図3に示すように、離型層2上には、転写層10が設けられている。転写層10は、保護層5のみからなる単層構造を呈しているか(図1参照)、或いは、離型層2側から最も近くに保護層5が位置する積層構造を呈している(図2参照)。なお、図2に示す形態の転写層10は、離型層2側から、保護層5、接着層6がこの順で積層されてなる積層構造を呈している。図3に示す形態の転写層10は、単層構造、及び積層構造の双方を含むものであり、保護層5の記載を省略している。
そこで、一実施形態の保護層転写シート100は、被転写体上に転写層10を転写したときの最表面に位置する保護層5が、バインダー樹脂と、粒子状の有機フッ素化合物とを含有していることを特徴としている。以下、粒子状の有機フッ素化合物を、有機フッ素化合物粒子と言う場合がある。
図2に示すように、転写層10を、基材1側(離型層2側)から、保護層5、接着層6がこの順で積層されてなる積層構造とすることもできる。この形態の転写層10によれば、保護層5に被転写体との密着性を付与するための成分(密着性を有する成分)を含有せしめることなく、転写層10に、被転写体と密着性を付与できる。つまりは、耐久性と、密着性の機能を、保護層5と、接着層6とに分離でき、双方の層に求められる機能を高めることができる。
図3に示すように、基材1の一方の面上には、上記で説明した転写層10と面順次に染料層7を設けてもよい。図3に示す形態の保護層転写シート100は、基材1の一方の面上に、単一の染料層7が設けられている。また、基材の一方の面上に、複数の染料層、例えば、イエロー染料層、マゼンタ染料層、シアン染料層、必要に応じてブラック染料層等を面順次に設けてもよい。なお、基材1の一方の面上に単一の染料層(図示しない)を設けてもよい。また、染料層7と転写層10とを「1ユニット」としたときに、基材1の一方の面上に、「1ユニット」を繰り返し設けることもできる。
また、基材1と染料層7との間に、染料プライマー層(図示しない)を設けることもできる。染料プライマー層に含まれる成分について特に限定はなく、例えば、ポリエステル系樹脂、ポリビニルピロリドン樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、ヒドロキシエチルセルロース、ポリアクリル酸エステル系樹脂、ポリ酢酸ビニル系樹脂、ポリウレタン系樹脂、アクリル-スチレン系共重合体、ポリアクリルアミド系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリエーテル系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリビニルアセトアセタールやポリビニルブチラール等のポリビニルアセタール系樹脂等が挙げられる。
また、基材1の他方の面に、背面層(図示しない)を設けてもよい。なお、背面層は一実施形態の保護層転写シートにおける任意の構成である。
一実施形態の保護層転写シート100の転写層10が転写される被転写体としては、例えば、熱転写受像シート、普通紙、上質紙、トレーシングペーパー、プラスチックフィルム、塩化ビニル、塩化ビニル-酢酸ビニル共重合体、ポリカーボネートを主体として構成されるプラスチックカード等が挙げられる。また、被転写体として所定の画像を有するものを用いることもできる。また、被転写体は着色されたものであってもよく、透明性を有するものであってもよい。
被転写体上への転写層の転写方法について特に限定はなく、例えば、サーマルヘッド等の加熱デバイスを有する熱転写プリンタや、ホットスタンプ、ヒートロール等の加熱手段を用いて行うことができる。
厚さ4.5μmのポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム上に、下記組成の離型層用塗工液1を、乾燥時の厚みが1.1μmとなるように塗布・乾燥して離型層を形成した。次いで、この離型層上に、上記組成の保護層用塗工液1を、乾燥時の厚みが1μmとなるように塗布・乾燥し保護層を形成した。次いで、保護層上に、下記組成の接着層用塗工液を、乾燥時の厚みが1μmとなるように塗布・乾燥することで、基材上に、離型層、保護層、接着層がこの順で積層されてなる実施例1の熱転写シートを得た。以下、転写層と言う場合には、保護層と接着層との積層体を意味する。
・アクリル樹脂フィラー(体積平均粒子径:2μm) 5部
・変性アクリル樹脂(固形分:50%) 80部
(セルトップ226 ダイセル化学工業(株))
・アセチルアセトネートアルミニウム(固形分:10%) 15部
(セルトップCAT-A ダイセル化学工業(株))
・メチルエチルケトン 8部
・酢酸ノルマルプロピル 8部
・アクリル樹脂 65部
(ダイヤナール(登録商標)BR-87 三菱ケミカル(株))
・アクリル-スチレン系共重合体 30部
(ダイヤナール(登録商標)BR-52 三菱ケミカル(株))
・有機フッ素化合物(一次粒子径:0.2~0.4μm) 3部
(フルオン(登録商標) J172JE 旭硝子(株))
・分散剤 2部
(DISPERBYK 180 BYK社)
・メチルエチルケトン 240部
・酢酸ノルマルプロピル 60部
・反応型紫外線吸収剤-MMA共重合体(比率30:70) 63部
(Tg:90℃、Mw:20000-40000)
・PMMA 14部
(ダイヤナール(登録商標)BR-83 三菱ケミカル(株))
・塩化ビニル-酢酸ビニル共重合体 13部
(ソルバイン(登録商標)CNL 日信化学(株))
・紫外線吸収剤 10部
(Tinuvin928 BASFジャパン社)
・メチルエチルケトン 240部
・酢酸ノルマルプロピル 60部
上記反応型紫外線吸収剤-MMA共重合体をなす反応型紫外線吸収剤は、反応型紫外線吸収剤(RUVA-93 大塚化学(株))である。
保護層用塗工液1にかえて、保護層用塗工液1中の有機フッ素化合物(フルオン(登録商標) L172JE 旭硝子(株))3部を、有機フッ素化合物(一次平均粒子径:0.2~0.4μm)(フルオン(登録商標) L173JE 旭硝子(株))3部に変更した、保護層用塗工液2を用いて保護層を形成した以外は、全て実施例1と同様にして、実施例2の保護層転写シートを得た。
保護層用塗工液1にかえて、保護層用塗工液1中の有機フッ素化合物(フルオン(登録商標) L172JE 旭硝子(株))3部を、有機フッ素化合物(体積平均粒子径:3.5μm)(ルブロン(登録商標) L2 ダイキン工業(株))3部に変更した、保護層用塗工液3を用いて保護層を形成した以外は、全て実施例1と同様にして、実施例3の保護層転写シートを得た。
保護層用塗工液1にかえて、保護層用塗工液1中の有機フッ素化合物(フルオン(登録商標) L172JE 旭硝子(株))3部を、有機フッ素化合物(体積平均粒子径:5μm)(ルブロン(登録商標) L5 ダイキン工業(株))3部に変更した、保護層用塗工液4を用いて保護層を形成した以外は、全て実施例1と同様にして、実施例4の保護層転写シートを得た。
離型層用塗工液1にかえて、下記組成の離型層用塗工液2を用い、当該離型層用塗工液2を乾燥時の厚みが、0.5μmとなるように塗布・乾燥して離型層を形成し、保護層用塗工液1にかえて、上記組成の保護層用塗工液3を用いて保護層を形成した以外は、全て実施例1と同様にして、実施例5の保護層転写シートを得た。
・アクリル樹脂フィラー(体積平均粒子径:2μm) 10部
・変性アクリル樹脂(固形分:50%) 76部
(セルトップ226 ダイセル化学工業(株))
・アセチルアセトネートアルミニウム(固形分:10%) 14部
(セルトップCAT-A ダイセル化学工業(株))
・メチルエチルケトン 8部
・酢酸ノルマルプロピル 8部
離型層用塗工液1にかえて、下記組成の離型層用塗工液3を用い、当該離型層用塗工液3を乾燥時の厚みが、5μmとなるように塗布・乾燥して離型層を形成し、保護層用塗工液1にかえて、上記組成の保護層用塗工液3を用いて保護層を形成した以外は、全て実施例1と同様にして、実施例6の保護層転写シートを得た。
・アクリル樹脂フィラー(体積平均粒子径:2μm) 0.4部
・変性アクリル樹脂(固形分:50%) 84部
(セルトップ226 ダイセル化学工業(株))
・アセチルアセトネートアルミニウム(固形分:10%) 16部
(セルトップCAT-A ダイセル化学工業(株))
・メチルエチルケトン 8部
・酢酸ノルマルプロピル 8部
離型層用塗工液1を、下記組成の離型層用塗工液4に変更して離型層を形成し、保護層用塗工液1を、上記組成の保護層用塗工液3に変更して保護層を形成した以外は、全て実施例1と同様にして、実施例7の保護層転写シートを得た。
・アクリル樹脂フィラー(体積平均粒子径:5μm) 5部
・変性アクリル樹脂(固形分:50%) 80部
(セルトップ226 ダイセル化学工業(株))
・アセチルアセトネートアルミニウム(固形分:10%) 15部
(セルトップCAT-A ダイセル化学工業(株))
・メチルエチルケトン 8部
・酢酸ノルマルプロピル 8部
離型層用塗工液1を、下記組成の離型層用塗工液5に変更して離型層を形成し、保護層用塗工液1を、上記組成の保護層用塗工液3に変更して保護層を形成した以外は、全て実施例1と同様にして、実施例8の保護層転写シートを得た。
・アクリル樹脂フィラー(体積平均粒子径:10μm) 5部
・変性アクリル樹脂(固形分:50%) 80部
(セルトップ226 ダイセル化学工業(株))
・アセチルアセトネートアルミニウム(固形分:10%) 15部
(セルトップCAT-A ダイセル化学工業(株))
・メチルエチルケトン 8部
・酢酸ノルマルプロピル 8部
離型層用塗工液1を、下記組成の離型層用塗工液6に変更して離型層を形成し、保護層用塗工液1を、上記組成の保護層用塗工液3に変更して保護層を形成した以外は、全て実施例1と同様にして、実施例9の保護層転写シートを得た。
・シリコーン樹脂微粒子(体積平均粒子径:2μm) 5部
・変性アクリル樹脂(固形分:50%) 80部
(セルトップ226 ダイセル化学工業(株))
・アセチルアセトネートアルミニウム(固形分:10%) 15部
(セルトップCAT-A ダイセル化学工業(株))
・メチルエチルケトン 8部
・酢酸ノルマルプロピル 8部
厚さ4.5μmのポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム上に、下記組成の保護層用塗工液Aを、乾燥時の厚みが1μmとなるように塗布・乾燥し保護層を形成し、保護層上に、上記組成の接着層用塗工液を、乾燥時の厚みが1μmとなるように塗布・乾燥することで、基材上に、保護層、接着層がこの順で積層されてなる比較例1の熱転写シートを得た。
・アクリル樹脂 67.5部
(ダイヤナール(登録商標)BR-87 三菱ケミカル(株))
・アクリル-スチレン系共重合体 32.5部
(ダイヤナール(登録商標)BR-52 三菱ケミカル(株))
・メチルエチルケトン 240部
・酢酸ノルマルプロピル 60部
保護層用塗工液Aにかえて、上記組成の保護層用塗工液3を用いて保護層を形成した以外は、全て比較例1と同様にして、比較例2の保護層転写シートを得た。
離型層用塗工液1にかえて、下記組成の離型層用塗工液Aを用いて離型層を形成し、保護層用塗工液1にかえて、上記組成の保護層用塗工液Aを用いて保護層を形成した以外は、全て実施例1と同様にして、比較例3の保護層転写シートを得た。
・変性アクリル樹脂(固形分:50%) 84部
(セルトップ226 ダイセル化学工業(株))
・アセチルアセトネートアルミニウム(固形分:10%) 16部
(セルトップCAT-A ダイセル化学工業(株))
・メチルエチルケトン 8部
・酢酸ノルマルプロピル 8部
離型層用塗工液1にかえて、上記組成の離型層用塗工液Aを用いて離型層を形成し、保護層用塗工液1にかえて、上記組成の保護層用塗工液3を用いて保護層を形成した以外は、全て実施例1と同様にして、比較例4の保護層転写シートを得た。
保護層用塗工液1にかえて、下記組成の保護層用塗工液Bを用いて保護層を形成した以外は、全て実施例1と同様にして、比較例5の保護層転写シートを得た。
・アクリル樹脂 65部
(ダイヤナール(登録商標)BR-87 三菱ケミカル(株))
・アクリル-スチレン系共重合体 30部
(ダイヤナール(登録商標)BR-52 三菱ケミカル(株))
・タルク 3部
(ミクロエース(登録商標)P-3 日本タルク(株))
・分散剤 2部
(DISPERBYK 180 BYK社)
・メチルエチルケトン 240部
・酢酸ノルマルプロピル 60部
保護層用塗工液1にかえて、上記組成の保護層用塗工液Aを用いて保護層を形成した以外は、全て実施例1と同様にして、比較例6の保護層転写シートを得た。
昇華型熱転写プリンタ(DS820 大日本印刷(株))と、該プリンタの純正リボンを用い、被転写体としての該昇華型熱転写プリンタの純正受像紙上に、0/255階調(画像階調)の黒ベタ画像を印画し画像形成物を得た。次いで、上記純正リボンの保護層領域に、各実施例、及び比較例の保護層転写シートを切り貼りし、上記昇華型熱転写プリンタを用いて、上記で得られた画像形成物上に、各実施例、及び比較例の保護層転写シートの転写層の転写を行い、各実施例、及び比較例の印画物を得た。
上記印画物の形成によって得られた各実施例、及び比較例の印画物の表面を、光沢度計(Gloss meter VG7000(日本電色(株))を用いて測定し(測定角度20°)、以下の評価基準により光沢度評価を行った。評価結果を表1に示す。
A:光沢度が10%未満である。
B:光沢度が10%以上15%未満の範囲内である。
C:光沢度が15%以上20%未満の範囲内である。
NG:光沢度が20%以上である。
トリオレイン及び微粒子を含有する擬似指紋液(人工指紋液)を、圧子(接触面は直径12mmφの円)により押圧(500g荷重)して、上記で形成した各実施例、及び比較例の印画物の表面に、1mm2あたり、0.04mgの人工指紋を付着させた。人工指紋付着前後の各実施例、及び比較例の印画物の色相をSpectrolino(X-Rite社)(D65光源、視野角2°)を用いて測定し、下記色差計算式に基づいて、ΔE*を算出し、下記評価基準に基づいて耐指紋付着性の評価を行った。評価結果を表1に示す。なお、色相の測定はそれぞれ9回行った。ΔE*の値が小さいほど、耐指紋付着性は良好となる。
ΔE*=((人工指紋付着前後のL*値の差)2+(人工指紋付着前後のa*値の差)2+(人工指紋付着前後のb*値の差)2)1/2
なお、L*a*b*は、CIE1976、L*a*b*表色系(JIS-Z-8729(1980))に規定されているL*a*b*を意味する。
A:ΔE*が7未満である。
B:ΔE*が7以上7.5未満の範囲内である。
C:ΔE*が7.5以上8未満の範囲内である。
NG:ΔE*が8以上である。
ヘイドン社製磨耗試験機TYPE Fの圧子部位に拭き取りアイテム(キムワイプ(登録商標))を巻きつけ、上記耐指紋付着性評価により、人工指紋を付着させた各実施例、及び比較例の印画物に対し、500g加重、10cm幅×20往復させることで人工指紋の拭取りを行った。人工指紋付着前の各実施例、及び比較例の印画物の色相、及び人工指紋拭取り後の各実施例、及び比較例の印画物の色相をSpectrolino(X-Rite社)(D65光源、視野角2°)を用いて測定し、上記色差計算式に基づいて、ΔE*を算出し、下記評価基準に基づいて耐指紋付着性の評価を行った。評価結果を表1に示す。なお、上記色差計算式において、「人工指紋付着前後」とある記載は、「人工指紋を付着する前と人工指紋を拭取った後の」と読み替える。色相の測定はそれぞれ9回行った。ΔE*の値が小さいほど、耐指紋拭取り性は良好となる。
A:ΔE*が3.5未満である。
B:ΔE*が3.5以上3.75未満の範囲内である。
C:ΔE*が3.75以上4未満の範囲内である。
NG:ΔE*が4以上である。
5…保護層
6…接着層
7…染料層
10…転写層
100…保護層転写シート
Claims (4)
- 基材の一方の面上に、離型層、転写層がこの順で積層されてなる保護層転写シートであって、
前記転写層は、前記保護層のみからなる単層構造、又は前記離型層から最も近くに前記保護層が位置する積層構造を呈しており、
前記離型層が、バインダー樹脂、及び体積平均粒子径が2μm以上のフィラーを含有しており、
前記保護層が、粒子状の有機フッ素化合物を含有しており、
前記粒子状の有機フッ素化合物が、体積平均粒子径が0.1μm以上10μm以下の粒子状の有機フッ素化合物、又は一次平均粒子径が0.1μm以上3μm以下の粒子状の有機フッ素化合物であり、
前記保護層の総質量に対する前記粒子状の有機フッ素化合物の含有量が1質量%以上15質量%以下である、ことを特徴とする保護層転写シート。 - 前記離型層が含有している前記バインダー樹脂の質量に対する前記体積平均粒子径が2μm以上のフィラーの質量の割合(質量%)を、前記離型層の厚み(μm)で除した値が、0より大きく40以下の範囲内である、ことを特徴とする請求項1に記載の保護層転写シート。
- 前記離型層が含有している前記体積平均粒子径が2μm以上のフィラーの体積平均粒子径(μm)を、前記離型層の厚み(μm)で除した値が、0.5以上9以下の範囲内である、ことを特徴とする請求項1又は2に記載の保護層転写シート。
- 前記離型層が含有している前記バインダー樹脂の質量に対する前記体積平均粒子径が2μm以上のフィラーの質量の割合(質量%)を、前記離型層が含有している前記体積平均粒子径が2μm以上のフィラーの体積平均粒子径(μm)で除した値が、1.5以上である、ことを特徴とする請求項1乃至3の何れか1項に記載の保護層転写シート。
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