JP2004042328A - 熱転写型画像保護シート及びそれによって得られる記録物 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】支持体上に該支持体表面から剥離可能な少なくとも1層以上の熱転写性樹脂層が積層された熱転写型画像保護シートで、印画物10の画像11上に、該熱転写性樹脂層12を少なくとも印画された部分を覆うように熱転写し、その後に支持体を剥離して、転写後の印画物10における熱転写性樹脂層3表面の屈折率が1.38〜1.5である。特に、熱転写性樹脂層にフッ素含有バインダー成分を含むことが望ましく、印画物における熱転写性樹脂層表面の屈折率を上記の範囲にして、樹脂層表面の反射を防止し、樹脂層で覆われた画像が全体的に白っぽくなることなく、黒等の濃い色の引き締まった画像が得られる。
【選択図】 図4
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子写真記録方式、インクジェット記録方式、熱転写記録方式等の非銀塩写真方式のカラーハードコピー記録方式で、得られた記録物の画像を保護し、耐光性等をもたせ、また得られた記録物の画像観察の際に、反射による目障りのなく、記録物の画質低下を防止した熱転写型画像保護シート及びそれによって得られる記録物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
最近のデジタルカメラやカラーハードコピー技術の進歩により、電子写真記録方式、インクジェット記録方式、熱転写記録方式等の非銀塩写真方式で、フルカラーの画像形成された印画物を、現像所に依頼して後で受け取るようなものでなく、必要な時に、その場で、即時に作製できるようになってきた。
しかし、これらのカラーコピーの印画物は、身近にある水や薬品等との接触により画像が滲んだり、また硬い材質の物と擦れたりすると、画像が剥がれたり汚れたりしてしまう。
【0003】
例えば、電子写真記録方式は、受像体にトナー像を転写し、熱ロールにより該トナーを溶融し、自然冷却で受像体に接着固定するものであるが、得られる記録物において、イエローのトナーによる画像の耐光性が十分ではない。
また、インクジェット記録方式によって得られる記録物は、インクジェットインキによる画像の耐光性、耐オゾン性が低い点がある。
それに対し、特開昭58−224779号公報では、熱溶融性接着剤からなるラミネート材を被記録材と加熱して貼り付ける記録装置の提案が行われている。また、特開平10−315641号公報で、昇華型熱転写やインクジェット法などの転写記録法により得られる印画物の画像を保護するために、基材上に剥離可能に保護層を設けた保護層転写シートを用いて、印画物上に保護層を熱転写することが提案されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、従来の保護層転写シートを用いて、記録物の画像面に保護層を熱転写したものでは、耐水性、、耐熱性、耐光性等の各種耐久性は向上するが、記録物の表面が光沢性が高く、保護層を画像上に転写して光沢性がさらに高くなり、転写された保護層の表面で、蛍光灯や日光、あるいは窓からの光が反射することにより、例えば黒ベタの画像部分の漆黒感が保護層転写前と比べ低下し、黒等の濃い色の締りのない画像となる問題があった。この現象は、画像上の保護層表面で反射が目障りになるように生じて、その画像が全体的に白っぽくなり、黒等の濃い色の締りのない画像となるものである。
【0005】
したがって、本発明は、上記のような問題点に鑑みてなされたものであり、非銀塩写真方式のカラーハードコピー記録方式で即時に得られる記録物の画像を保護し、耐光性等をもたせ、画像観察の際に、反射による目障りのなく、記録物の画質低下を防止した熱転写型画像保護シート及びそれによって得られる記録物を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上述の目的を達成するために、本発明は、請求項1として、支持体上に該支持体表面から剥離可能な少なくとも1層以上の熱転写性樹脂層が積層された熱転写型画像保護シートにおいて、印画物の画像上に、該熱転写性樹脂層を少なくとも印画された部分を覆うように熱転写し、その後に支持体を剥離して、転写後の印画物における熱転写性樹脂層表面の屈折率が1.38〜1.5であることを特徴とする。
請求項2として、請求項1に記載する熱転写性樹脂層にフッ素含有バインダー成分を含むことを特徴とする。
【0007】
請求項3として、請求項1または2に記載する印画物の画像が、電子写真記録方式、インクジェット記録方式、熱転写記録方式のいずれかによるものであることを特徴とする。
本発明の記録物は、請求項4として、請求項1〜3のいずれか一つに記載する熱転写型画像保護シートと印画物とを、熱転写性樹脂層と印画物の画像面とを接するように重ね合せて、印画物の画像上に、少なくとも印画された部分を覆うように熱転写性樹脂層を熱転写して、保護層が設けられたことを特徴とする。
【0008】
【作用】
本発明の熱転写型画像保護シートは、支持体上に該支持体表面から剥離可能な少なくとも1層以上の熱転写性樹脂層が積層された構成で、印画物の画像上に、該熱転写性樹脂層を少なくとも印画された部分を覆うように熱転写し、その後に支持体を剥離して、転写後の印画物における熱転写性樹脂層表面の屈折率が1.38〜1.5である。特に、熱転写性樹脂層にフッ素含有バインダー成分を含むことが望ましく、印画物における熱転写性樹脂層表面の屈折率を上記の範囲にして、樹脂層表面の反射を防止し、樹脂層で覆われた画像が全体的に白っぽくなることなく、黒等の濃い色の引き締まった画像が得られる。
尚、本発明における屈折率は、JIS K 7150に記載されている方法に準じて、アッベ屈折計を用いて測定したものである。
【0009】
光の反射率と屈折率の関係から、上記の印画物の熱転写性樹脂層表面の屈折率が1.38〜1.5の範囲にする、つまり低屈折率にすることは、理論的には以下のように説明できる。
光が屈折率aの媒質から、屈折率bの媒質に入射する時の表面反射率は、入射角θ=0°の時、次の式で与えられる。
(表面反射率)=(a−b)2/(a+b)2
空気の屈折率は、ほぼ1であるから、上式を用いて計算すると(a=1として)、印画物上の熱転写性樹脂層(保護層)の層構成が多少増えたとしても、空気との界面の屈折率差を小さくした方が、印画物まで到達する光量は多くなることが理解できる。つまり、低屈折率である層(屈折率1.38〜1.5)を印画物上の保護層表面に設ける方が、表面反射率を下げることができ、つまり印画物の画像上の保護層における表面反射を抑えることができる。
【0010】
このように印画物の画像上の保護層における表面反射を抑えることで、印画物の画像上に保護層を転写して、印画物表面の光沢性が高くなり、転写された保護層の表面で、蛍光灯や日光、あるいは窓からの光が反射することにより、画像上の保護層表面で反射が目障りになるように生じて、その画像が全体的に白っぽく見え、黒等の濃い色の画像は締りのない画像に見えてしまうことを防止することができると考えられる。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の熱転写型画像保護シート及びそれによって得られる記録物について、図面を参照しながら説明する。
図1は、本発明における熱転写型画像保護シート1の一つの実施形態を示す概略断面図である。支持体2上に熱転写性樹脂層3を直接設けたもので、該熱転写性樹脂層3は加熱により、支持体2から剥離可能なものであり、この場合は熱転写性樹脂層3が単層で構成されている。
【0012】
また、図2は本発明における熱転写型画像保護シートの他の実施形態を示す概略断面図であり、支持体2上に離型層4、剥離層5、接着層6の順に形成したものである。この場合、熱転写型画像保護シートを加熱すると、剥離層5、接着層6の2層が支持体2から剥離する。したがって、この場合、熱転写性樹脂層3は2層構成である。離型層4を設けたため、加熱の際に、支持体2から熱転写性樹脂層3を剥離し易くしている。また、熱転写性樹脂層3は、熱転写型画像保護シート1の最表面に接着層6を有するために、印画物と熱転写性樹脂層3との転写性、接着性を高めている。また支持体2の他方の面には、耐熱滑性層8を設けて、サーマルヘッド等の加熱手段に対するスティッキングやシワなどの悪影響を防止することができる。
【0013】
図3は、本発明における熱転写型画像保護シートの他の実施形態を示す概略断面図であり、支持体2上に離型層4、低屈折率層7、剥離層5、接着層6の順に形成したものである。この場合、熱転写型画像保護シートを加熱すると、低屈折率層7、剥離層5、接着層6の3層が支持体2から剥離する。したがって、この場合、熱転写性樹脂層3は3層構成である。離型層4を設けたため、加熱の際に、支持体2から熱転写性樹脂層3が剥離し易く、また、熱転写性樹脂層3は、熱転写型画像保護シート1の最表面に接着層6を有するために、印画物と熱転写性樹脂層3との転写性、接着性を高めている。
【0014】
図4は、本発明における記録物9の一つの実施形態を示す概略断面図であり、図1に示したような熱転写型画像保護シートを用いて、印画物10の画像11上に熱転写性樹脂層3の単層が熱転写して、保護層12が形成されたものである。また、図5は、本発明における記録物の他の実施形態を示す概略断面図であり、図2に示したような熱転写型画像保護シートを用いて、印画物10の画像11上に接着層6、剥離層5からなる2層構成の熱転写性樹脂層3が熱転写して、保護層12が形成されたものである。この場合の記録物における熱転写性樹脂層表面、つまり保護層表面は剥離層5である。
さらに、図6は、本発明における記録物の他の実施形態を示す概略断面図であり、図3に示したような熱転写型画像保護シートを用いて、印画物10の画像11上に接着層6、剥離層5、低屈折率層7からなる3層構成の熱転写性樹脂層3が熱転写して、保護層12が形成されたものである。この場合の記録物における熱転写性樹脂層表面、つまり保護層表面は低屈折率層7である。
【0015】
(熱転写型画像保護シート)
本発明の熱転写型画像保護シート1は、支持体の一方の面に少なくとも1層以上の熱転写性樹脂層が積層されたものである。熱転写型画像保護シートは、支持体上に熱転写性樹脂層を単層で設けたり、また、離型層を介して、熱転写性樹脂層を単層で設けたり、また離型層を介して、複数層からなる熱転写性樹脂層を形成することができる。その熱転写性樹脂層の複数層は、剥離層と接着層、低屈折率層と接着層、剥離層と低屈折率層の組み合わせや、低屈折率層と剥離層と接着層の組み合わせ等が挙げられる。上記の単層及び複数層の熱転写性樹脂層のいずれのものでも、印画物に転写された後の熱転写性樹脂層表面の屈折率が1.38〜1.5であるようにする必要がある。
【0016】
すなわち、熱転写型画像保護シートの離型層がある場合は、その離型層と隣接した層が屈折率を1.38〜1.5であるようにさせる。また、熱転写型画像保護シートの離型層がない場合は、支持体と直接に接する層に、屈折率が1.38〜1.5になるようにさせる。つまり、印画物に転写された後の熱転写性樹脂層表面は屈折率が1.38〜1.5であるように、低屈折率である機能をもたせるものである。
【0017】
以下に熱転写型画像保護シートを構成する各層毎に説明する。
(支持体)
本発明の熱転写型画像保護シートにおける支持体2としては、従来から公知のある程度の耐熱性と強度を有するものであれば、いずれのものでもよく、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等のポリエステル、ポリプロピレン、セロハン、ポリカーボネート、酢酸セルロース、ポリエチレン、ポリ塩化ビニル、ポリスチレン、ナイロン、ポリイミド、ポリ塩化ビニリデン、アイオノマー等のプラスチック等が挙げられる。特に、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等のポリエステルフィルムが好ましく、用いられる。
【0018】
この支持体の厚さは、その強度及び耐熱性等が適切になる様に、材料に応じて適宜変更することが出来るが、その厚さは、好ましくは3〜100μm程度である。支持体の厚さが、3μm未満であると、支持体の強度が低下し、また、その厚さが100μmを超えると、熱転写性樹脂層の転写に必要な熱が熱転写性樹脂層の最表面まで伝わりにくくなり、印画物に転写し難くなり好ましくない。
【0019】
(耐熱滑性層)
本発明で使用する熱転写型画像保護シートは、上記の支持体の熱転写性樹脂層の設けている側と反対面に、必要に応じて、熱転写手段としてのサーマルヘッドやヒートロール等の熱によるスティッキングやシワなどの悪影響を防止するため、耐熱滑性層8を設けることができる。
上記の耐熱滑性層を形成する樹脂としては、従来公知のものであればよく、例えば、ポリビニルブチラール樹脂、ポリビニルアセトアセタール樹脂、ポリエステル樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリエーテル樹脂、ポリブタジエン樹脂、スチレン−ブタジエン共重合体、アクリルポリオール、ポリウレタンアクリレート、ポリエステルアクリレート、ポリエーテルアクリレート、エポキシアクリレート、ウレタン又はエポキシのプレポリマー、ニトロセルロース樹脂、セルロースナイトレート樹脂、セルロースアセトプロピオネート樹脂、セルロースアセテートブチレート樹脂、セルロースアセテートヒドロジエンフタレート樹脂、酢酸セルロース樹脂、芳香族ポリアミド樹脂、ポリイミド樹脂、ポリカーボネート樹脂、塩素化ポリオレフィン樹脂、塩素化ポリオレフィン樹脂等が挙げられる。
【0020】
これらの樹脂からなる耐熱滑性層に添加、あるいは上塗りする滑り性付与剤としては、燐酸エステル、シリコーンオイル、グラファイトパウダー、シリコーン系グラフトポリマー、フッ素系グラフトポリマー、アクリルシリコーングラフトポリマー、アクリルシロキサン、アリールシロキサン等のシリコーン重合体が挙げられるが、好ましくは、ポリオール、例えば、ポリアルコール高分子化合物とポリイソシアネート化合物及び燐酸エステル系化合物からなる層であり、更に充填剤を添加することがより好ましい。
耐熱滑性層は、上記に記載した樹脂、滑り性付与剤、更に充填剤を、適当な溶剤により、溶解又は分散させて、耐熱滑性層形成用インキを調製し、これを、上記の支持体の裏面に、例えば、グラビア印刷法、スクリーン印刷法、グラビア版を用いたリバースコーティング法等の形成手段により塗布し、乾燥して形成することができる。
【0021】
(離型層)
本発明の熱転写型画像保護シートは、支持体上に剥離可能に少なくとも1層以上の熱転写性樹脂層を積層した構成で、支持体と接する層として、離型層4を用い、その上にさらに剥離層や低屈折率層や接着層等を設け、加熱の際に、支持体から熱転写性樹脂層3を剥離し易くすることができる。
この離型層は、加熱の際に支持体から剥離せず、被転写体の印画物に転写されない。したがって、この離型層と接する熱転写性樹脂層が、印画物の保護層表面となる。
【0022】
離型層は、例えば、シリコーンワックス等の各種ワックス類、シリコーン樹脂、フッ素樹脂、アクリル樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリビニルピロリドン樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、ポリビニルアセタール樹脂等の樹脂から形成することができる。皮膜強度を向上する目的等で微小粒子等を添加することも可能である。上記の樹脂の中でも、アクリル樹脂として、アクリル酸やメタクリル酸等の単体、または他のモノマー等と共重合させた樹脂が好ましく、支持体との密着性、熱転写性樹脂層との離型性において優れている。
離型層が非転写性であり、熱転写により離型層が支持体側に残存し、離型層と熱転写性樹脂層との界面が熱転写された後の保護層表面になるようにすることが、表面光沢性、保護層の転写安定性等の点で優れているために、好ましく行われる。
【0023】
離型層の形成は、離型層形成用塗工液を、従来公知のグラビアダイレクトコート、グラビアリバースコート、ナイフコート、エアコート、ロールコート等の方法により、乾燥状態で厚さ0.05〜5g/m2程度より好ましくは0.5〜3g/m2に設けるものである。乾燥塗膜の厚さが、0.05g/m2未満の場合良好な剥離効果が得られず、平滑度の向上効果も無い。また、厚さが5g/m2を越えた場合、印字時の転写感度が低下するため好ましくない。
【0024】
(低屈折率層)
本発明の熱転写型画像保護シートにおける支持体上に、剥離可能に少なくとも1層以上の熱転写性樹脂層を設ける際に、熱転写性樹脂層の構成要素として低屈折率層7が挙げられる。この低屈折率層は、JIS K 7150に記載されている方法に準じて、アッベ屈折計を用いて測定した屈折率が1.38〜1.5であるバインダー樹脂を主体に構成することが好ましい。そのバインダー樹脂としては、フッ素含有バインダー樹脂、シロキサン系樹脂(シリコーン樹脂や、ポリシラザン樹脂を含む。)、アクリル系樹脂、ポリエステル系樹脂、ウレタン系樹脂等の一種単独または二種以上の組み合わせを用いることができる。特に、屈折率が1.4前後の低屈折率をもたせるために、フッ素含有バインダーを使用することが好ましい。
【0025】
上記のフッ素含有バインダー成分は、塗工液の溶媒に溶解又は分散される。
フッ素含有バインダー成分としては、分子構造中にフッ素原子を有するポリマー、モノマー、オリゴマー又はこれらを任意に組み合わせた混合物を用いることができ、当該フッ素含有バインダー成分を含有する塗工液を熱転写型画像保護シートの熱転写性樹脂層として塗布し乾燥し、さらに必要に応じて反応硬化させることによって、フッ素含有ポリマー(すなわち分子構造中にフッ素を含有するポリマー)からなる皮膜の低屈折率層を形成することができる。
【0026】
フッ素含有バインダー成分のうちフッ素含有ポリマーは、すでに分子量が大きいので、反応硬化させなくても成膜性を有している。従って、フッ素含有ポリマーとしては、重合性官能基を有していない(従って反応硬化性を示さない)ものでも使用可能であるが、重合性官能基を有している(従って反応硬化性を示す)ものを用いる場合には、重合により硬化して塗膜の硬度や強度が向上するので好ましい。
【0027】
フッ素含有バインダー成分のうちフッ素含有モノマー及びオリゴマーとしては、十分な成膜性を得るために、重合性官能基を有する(従って反応硬化性を示す)ものを用いる。フッ素含有モノマー及び/又はオリゴマーは塗膜の架橋密度を高める効果があるほか、分子量が小さいので流動性が高い成分であり、コーティング組成物の塗工適性を向上させる効果もある。また、フッ素含有バインダー成分として液状のフッ素含有モノマー及びオリゴマーを比較的多量に用いる場合には、フッ素含有モノマー及びオリゴマーが希釈溶剤として機能し、溶剤を用いなくてもフッ素含有ポリマーを溶解又は分散させることが可能であり、溶剤を含有していない液状のコーティング組成物を調製することも可能である。
【0028】
フッ素含有バインダー成分が一分子中に2個以上の重合性官能基を有する多官能のフッ素含有ポリマー、モノマー又はオリゴマーである場合には、架橋反応により十分な硬化性を示すので好ましい。
フッ素含有バインダー成分の重合性官能基の反応形式は特に限定されず、例えば、反応エネルギーの点では光重合又は熱重合のいずれに属するものであってもよいし、活性種の点ではラジカル重合、カチオン重合、アニオン重合のいずれに属するものであってもよい。具体的には、フッ素含有バインダー成分が重合性官能基としてエチレン性不飽和結合を有する場合には光ラジカル重合及び熱ラジカル重合が可能であり、フッ素含有バインダー成分が重合性官能基としてエポキシ基を有する場合には熱硬化及び光カチオン重合が可能である。
【0029】
光ラジカル重合性基としてのエチレン性不飽和結合を有するフッ素含有バインダー成分は、可視光、又は、紫外線や電子線のような電離放射線、その他の不可視光の照射により直接、又は開始剤の作用を受けて間接的に重合反応を生じるものであり、光硬化の工程を含む取り扱いが比較的容易なので、好ましく用いられる。
【0030】
エチレン性不飽和結合を有するフッ素含有モノマーとしては、例えば、フルオロオレフィン類(例えばフルオロエチレン、ビニリデンフルオライド、テトラフルオロエチレン、ヘキサフルオロプロピレン、パーフルオロブタジエン、パーフルオロ−2,2−ジメチル−1,3−ジオキソールなど)、アクリルまたはメタクリル酸の部分及び完全フッ素化アルキル、アルケニル、アリールエステル類(例えば下記式1又は下記式2で表される化合物)、完全または部分フッ素化ビニルエーテル類、完全または部分フッ素化ビニルエステル類、完全または部分フッ素化ビニルケトン類等を例示することができる。
【0031】
【化1】
【0032】
(式中、R1は水素原子、炭素数1ないし3のアルキル基またはハロゲン原子を表す。Rfは完全または部分フッ素化されたアルキル基、アルケニル基、ヘテロ環またはアリール基を表す。R2およびR3はそれぞれ独立に水素原子、アルキル基、アルケニル基、ヘテロ環、アリール基または上記Rfで定義される基を表す。R1、R2、R3およびRfはそれぞれフッ素原子以外の置換基を有していても良い。また、R2、R3およびRfの任意の2つ以上の基が互いに結合して環構造を形成しても良い。)
【0033】
【化2】
【0034】
(式中、Aは完全または部分フッ素化されたn価の有機基を表す。R4は水素原子、炭素数1ないし3のアルキル基またはハロゲン原子を表す。R4はフッ素原子以外の置換基を有していても良い。nは2乃至8の整数を表す。)
互いに重合可能な重合性官能基を有するフッ素含有ポリマーとフッ素含有モノマー及び/又はオリゴマーとを組み合わせる場合には、フッ素含有ポリマーによりコーティング組成物の成膜性が向上すると共に、フッ素含有モノマー及び/又はオリゴマーにより架橋密度と塗工適性が向上し、両成分のバランスによって優れた硬度と強度を塗膜に付与することができるので好ましい。この場合、数平均分子量が20,000〜100,000のフッ素含有ポリマーと数平均分子量が20,000以下のフッ素含有モノマー及び/又はオリゴマーを組み合わせて用いることにより、塗工適性、成膜性、膜硬度、膜強度などを含めた諸物性のバランスがとり易いので好ましい。
【0035】
フッ素を含有するオリゴマー又はポリマーとしては、上記したようなフッ素含有モノマーから任意に選ばれた1又は2以上のフッ素含有モノマーの単独重合体又は共重合体、或いは、1又は2以上のフッ素含有モノマーと1又は2以上のフッ素非含有モノマーとの共重合体を用いることができる。
【0036】
重合性官能基を有しないフッ素含有ポリマーとしては、具体的には、ポリテトラフルオロエチレン;4−フルオロエチレン−6−フルオロプロピレン共重合体;4−フルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体;4−フルオロエチレン−エチレン共重合体;ポリビニルフルオライド;ポリビニリデンフルオライド;アクリルまたはメタクリル酸の部分及び完全フッ素化アルキル、アルケニル、アリールエステル類(例えば、前記式1又は前記式2で表される化合物)の(共)重合体;フルオロエチレン−炭化水素系ビニルエーテル共重合体;エポキシ、ポリウレタン、セルロース、フェノール、ポリイミド、シリコーン等各樹脂のフッ素変性品などを例示することができる。その他にも、旭硝子(株)製の商品名サイトップといった市販品を例示することができる。
【0037】
エチレン性不飽和結合を有するフッ素含有ポリマー及びオリゴマーは、フッ素含有モノマーと、極性基を有するフッ素含有又は非含有モノマーとを共重合させ、その極性基を足場としてエチレン性不飽和結合を有するフッ素含有又は非含有モノマーを導入することにより得られる。
【0038】
そのような極性基を有するフッ素非含有モノマーとしては、エポキシ(メタ)アクリレート類、グリシジル(メタ)アクリレート類、グリセロールモノ(メタ)アクリレート類、グリセロールジ(メタ)アクリレート類、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート及びそのカプロラクトン変性品、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート及びそのカプロラクトン変性品、リン酸(メタ)アクリレート類、ポリエチレングリコール(メタ)アクリレート類、ポリプロピレングリコール(メタ)アクリレート類、ポリエチレングリコール−ポリプロピレングリコール共重合体の(メタ)アクリレート類、コハク酸アクリレート類、アクリルアミド等を例示することができる。
【0039】
極性基を有するフッ素含有モノマーとしては、上記極性基を有するフッ素非含有モノマーの水素の一部をフッ素原子に置換したものを用いることができる。特に、エチレン性不飽和結合のα位にフッ素原子を導入したものが、低屈折率化や塗膜の高強度化に優位であるため、好ましく用いることができる。
極性基を足場として導入されるエチレン性不飽和結合を有するフッ素含有又は非含有モノマーとしては、足場となる極性基に対して重縮合や重付加可能な官能基を有するものを用い、具体的には、すでに例示したような極性基を有するフッ素含有又は非含有モノマーの中から、足場となる極性基と反応可能なものを選択し用いることができる。
【0040】
本発明においては、コーティング組成物に配合するフッ素含有バインダー成分の屈折率及び配合量を制御することによって、得られる塗膜の屈折率を調節することができる。塗膜の屈折率は、コーティング組成物に配合するフッ素含有バインダー成分の屈折率が小さくなるほど(すなわちフッ素含有量が大きくなるほど)低くなり、一方、コーティング組成物に配合するフッ素含有バインダー成分の屈折率が大きくなるほど(すなわちフッ素含有量が少なくなるほど)、又は、フッ素非含有バインダー成分の配合によりフッ素含有バインダー成分の配合割合が小さくなるほど高くなる。
【0041】
しかし、バインダー成分のフッ素含有量が大きくなり過ぎると、当該バインダー成分を含有するコーティング組成物から形成される塗膜の硬度や強度が低下し、低屈折率層の印画物の保護層の最表面層としての実用に耐えられなくなってしまうという問題がある。従来は、フッ素含有バインダー成分の屈折率が約1.42以下となると、フッ素含有量が大きくなり過ぎてしまい、充分な硬度や強度を有する塗膜を得ることが困難であった。
【0042】
これに対して、フッ素含有バインダー成分に無機超微粒子を配合することにより、実用に耐え得る硬度や強度を有する塗膜を形成することが可能である。
その無機超微粒子としては屈折率が1.46以下のものが好ましく用いられる。例えば、シリカSiO2(屈折率1.46)、フッ化マグネシウムMgF2(屈折率1.38)、フッ化カルシウムCaF2(屈折率1.36)等を例示することができ、これらの中から上記したように、溶剤又はモノマー及び/又はオリゴマー中にコロイド状分散可能なものを選択して用いるのが好ましい。
【0043】
上記のコーティング組成物には、塗膜の硬度、強度、密着性などを向上させたり、或いは屈折率を所定の値に調整するなどのように諸性質を制御するために、本発明の目的を逸脱しない範囲で、フッ素を含有しないバインダー成分を適当量で配合することができる。すなわち、上記コーティング組成物に形成される低屈折率層が、印画物に転写されて保護層(熱転写性樹脂層)表面に位置し、その保護層表面の屈折率が1.38〜1.5の範囲において、フッ素を含有しないバインダー成分を配合することができる。
低屈折率層は、後記する剥離層や、接着層の機能を合わせてもたせることができ、その場合は、フッ素含有バインダーを代表とする低屈折率(1.38〜1.5)を有するバインダー樹脂に、例えばフッ素を含有しないバインダー成分で、剥離層の機能を有するものや、接着層の機能を有するものを添加して、形成することができる。
【0044】
フッ素を含有しないバインダー成分としては、薄膜を形成するために従来から用いられている透明樹脂、例えば、ポリアクリル酸、ポリメタクリル酸、ポリアクリレート、ポリメタクリレート、ポリオレフィン、ポリスチロール、ポリアミド、ポリイミド、ポリビニルクロライド、ポリビニルアルコール、ポリビニルブチラール、ポリカーボネートのような重合性官能基を有さない非反応硬化性ポリマー;前記非反応硬化性ポリマーにエチレン性不飽和結合のような重合性官能基を導入した反応硬化性ポリマーを例示することができる。また、フッ素を含有しないバインダー成分としては、エチレン性不飽和結合のような重合性官能基を有するモノマーやオリゴマー、例えば、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、ヒドロキシブチルアクリレート、2−ヒドロキシ3−フェノキシプロピルアクリレート、カルボキシポリカプロラクトンアクリレート、アクリル酸、メタクリル酸、アクリルアミド等の単官能(メタ)アクリレート;ペンタエリスリトールトリアクリレート、エチレングリコールジアクリレート、ペンタエリスリトールジアクリレートモノステアレート等のジアクリレート;トリメチロールプロパントリアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート等のトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート誘導体やジペンタエリスリトールペンタアクリレート等の多官能(メタ)アクリレート、或いは、これらのラジカル重合性モノマーが重合したオリゴマーを例示することができる。
【0045】
低屈折率層を形成するコーティング組成物は、例えば、スピンコート法、ディップ法、スプレー法、スライドコート法、バーコート法、ロールコーター法、メニスカスコーター法、フレキソ印刷法、スクリーン印刷法、ビードコーター法等の各種方法で支持体上に塗布することができる。
低屈折率層の塗布量は、乾燥時0.05〜1g/m2程度である。
上記コーティング組成物を支持体上に所望の塗工量で塗布した後、通常は、オーブン等の加熱手段で加熱乾燥し、その後、必要に応じて紫外線や電子線等の電離放射線を放射する等の適切な方法により硬化させることにより塗膜が形成される。
【0046】
(剥離層)
本発明で使用する熱転写型画像保護シートの支持体上に設ける少なくとも1層以上の熱転写性樹脂層の一つを構成できる剥離層5は、従来から保護層形成用樹脂として知られている各種の樹脂で形成することができる。その形成用樹脂としては、例えば、熱可塑性樹脂として、ポリエステル樹脂、ポリスチレン樹脂、アクリル樹脂、ポリウレタン樹脂、アクリルウレタン樹脂、エポキシ系樹脂、フェノキシ樹脂、これらの各樹脂をシリコーン変性させた樹脂、これらの各樹脂の混合物や、電離放射線硬化性樹脂、紫外線遮断性樹脂等を例示することができる。このほかに必要に応じて、紫外線吸収剤、有機フィラー及び/又は無機フィラーを適宜添加することが出来る。
【0047】
電離放射線硬化性樹脂を含有する場合の剥離層は、耐可塑剤性や耐擦過性が特に優れている。電離放射線硬化性樹脂としては公知のものを使用することができ、例えば、ラジカル重合性のポリマー又はオリゴマーを電離放射線照射により架橋、硬化させ、必要に応じて光重合開始剤を添加し、電子線や紫外線によって重合架橋させたものを使用することができる。
紫外線遮断性樹脂や、紫外線吸収剤を含有する剥離層は、印画物に耐光性を付与することを主目的とする。紫外線遮断性樹脂としては、例えば、反応性紫外線吸収剤を熱可塑性樹脂又は上記の電離放射線硬化性樹脂に反応、結合させて得た樹脂を使用することができる。より具体的には、サリシレート系、フェニルアクリレート系、ベンゾフェノン系、ベンゾトリアゾール系、クマリン系、トリアジン系、ニッケルキレート系のような従来公知の非反応性の有機系紫外線吸収剤に、付加重合性二重結合(例えばビニル基、アクリロイル基、メタアクリロイル基など)、アルコール性水酸基、アミノ基、カルボキシル基、エポキシ基、イソシアネート基のような反応性基を導入したものを例示することができる。
【0048】
紫外線吸収剤は、従来公知の非反応性の有機系紫外線吸収剤で、サリシレート系、フェニルアクリレート系、ベンゾフェノン系、ベンゾトリアゾール系、クマリン系、トリアジン系、ニッケルキレート系が挙げられる。
紫外線遮断性樹脂や、紫外線吸収剤の添加量としては、バインダー樹脂の1〜30%(重量)、好ましくは5〜20%程度である。
有機フィラー及び/又は無機フィラーとしては、具体的にはポリエチレンワックス、ビスアマイド、ナイロン、アクリル樹脂、架橋ポリスチレン、シリコーン樹脂、シリコーンゴム、タルク、炭酸カルシウム、酸化チタン、マイクロシリカ、コロイダルシリカ等のシリカ微粉末等が挙げられるが、特に限定はされず何でも使用できる。但し、滑り性が良く、粒径は、10μm以下好ましくは0.1〜3μmの範囲のものが好ましい。フィラーの添加量は、上記のような樹脂分100重量部に対して、0〜100重量部の範囲で、剥離層の転写した時に透明性が保たれる程度が好ましい。
【0049】
剥離層は、上記に記載した剥離層形成用樹脂と必要に応じて、紫外線吸収剤、有機フィラー及び/又は無機フィラー等の添加剤を加え、適当な溶剤により、溶解又は分散させて、剥離層形成用インキを調製し、これを、上記の支持体上に、例えば、グラビア印刷法、スクリーン印刷法、グラビア版を用いたリバースコーティング法等の形成手段により塗布し、乾燥して形成することができる。
本発明で使用する熱転写型画像保護シートの転写される層(熱転写性樹脂層)全体の塗布量が、乾燥状態で0.3〜10g/m2程度、好ましくは0.5〜5g/m2に、形成するものであり、剥離層の塗布量としては乾燥時0.05〜5g/m2程度である。
【0050】
剥離層の形成において、剥離層形成用バインダーに低屈折率層で説明したようなフッ素含有バインダー等を混合して使用すれば、低屈折率層としての機能を合わせもつことができ、また剥離層形成用バインダーに接着層としての機能を有するバインダーを使用することで、接着層の機能を合わせもつことができる。剥離層が低屈折率層と接着層の機能を有していれば、剥離層の単層で熱転写性樹脂層を構成したり、適宜、熱転写性樹脂層の層構成を変更することができる。
【0051】
(接着層)
本発明で使用する熱転写型画像保護シートは、上記の剥離層や低屈折率層の上に、熱転写型画像保護シートの形態における熱転写性樹脂層の最表面に、被転写体である印画物への転写性、接着性を良好にするために、接着層6を設けることができる。この接着層は、従来公知の粘着剤や感熱接着剤がいずれも使用できるが、ガラス転移温度(Tg)が40℃〜80℃の熱可塑性樹脂から形成することがより好ましく、例えば、ポリエステル樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体樹脂、アクリル樹脂、紫外線遮断性樹脂、ブチラール樹脂、エポキシ樹脂、ポリアミド樹脂、塩化ビニル樹脂等の如く熱時接着性の良好な樹脂から、適当なガラス転移温度を有するものを選択することが好ましい。
【0052】
上記の紫外線遮断性樹脂は、剥離層で説明したものと同様のものである。
上記のような接着層を構成する樹脂に必要に応じて、紫外線吸収剤や、無機または有機フィラー等の添加剤を加えた塗工液を塗布及び乾燥することによって、好ましくは乾燥時で0.5〜5g/m2程度の厚みに形成する。接着層の厚さが少なすぎると、印画物と熱転写性樹脂層との接着性が劣り、印字の際に転写不良となりやすい。また、その厚さが多すぎる場合、保護層の熱転写の際に、転写感度が低下し、均一な保護層の熱転写が行なわれにくくなる。
接着層の形成において、接着層形成用バインダーに低屈折率層で説明したようなフッ素含有バインダー等を混合して使用すれば、低屈折率層としての機能を合わせもつことができる。また接着層に上記の剥離層の機能を合わせもつような樹脂等を加えれば、剥離層の機能を合わせもつことも可能である。
以上、説明してきた支持体上に剥離可能に設ける接着層、剥離層、低屈折率層等の熱転写性樹脂層は、印画物に転写した後に、下に位置する画像を観察する際に、支障の無いような透明性を有することが必要である。
【0053】
(印画物)
本発明で使用する印画物10は、電子写真記録方式、インクジェット記録方式、熱転写記録方式のいずれかによる非銀塩写真方式のカラーハードコピー記録方式を用いて出力したものであり、基材上に直接、画像を形成してもよいし、必要に応じて、記録材を受容、定着しやすいように、用いる記録方式に適する受容層を基材上に設けたものでもよい。
【0054】
印画物の基材としては、例えば、合成紙(ポリオレフィン系、ポリスチレン系等)、上質紙、アート紙、コート紙、キャストコート紙、壁紙、裏打ち用紙、合成樹脂又はエマルジョン含浸紙、合成ゴムラテックス含浸紙、合成樹脂内添紙、板紙等のセルロース繊維紙、ポリオレフィン、ポリスチレン、ポリカーボネート、ポリエチレンテレフタレート、ポリ塩化ビニル、ポリメタクリレート等の各種のプラスチックフィルムまたはシート等が使用でき、また、これらの合成樹脂に白色顔料や充填剤を加えて成膜した白色不透明フィルム、あるいは基材内部に微細空隙(ミクロボイド)を有するフィルム等も使用でき、特に限定されない。また、上記基材の任意の組合せによる積層体も使用できる。
これらの基材の厚みは任意でよく、例えば、10〜300μm程度の厚みが一般的である。
【0055】
上記の印画物に画像を形成する際に用いる記録方式の一つに電子写真記録方式があり、この記録方式は、感光体が帯電器を通過するとき、コロナ放電で発生するイオンを一様に感光体面に帯電させ、露光部で感光体表面を画像状に露光し、光導電現象により光の当たった部分の帯電電荷を除去し、光の当たらない部分の電荷で潜像を形成させる。次に、現像部で潜像に帯電したトナーを静電的に付着させ可視像を得て、転写部でその可視像を印画物に転写し、定着部の熱と圧力で転写像を印画物に定着させるものである。
そして、フルカラーの画像形成を行うには、上記のトナーをイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの4色のトナーを用いて、各々のトナーで上記に説明した工程を繰り返し行う。
【0056】
また、印画物への画像形成する記録方式の一つとして、インクジェット記録方式を用いることができ、この方式は、インク液滴を記録媒体に直接吹き付けて文字や画像を形成するもので、例えば、画像信号に対応してインクを液滴化し記録を行うオンデマンド型では、ピエゾ素子に通電することにより、インク室の体積を変化させ、ノズルよりインクを噴射する電気・機械変換型と、ノズル内に発熱素子を埋め込み、これに通電することによりインクを瞬時に加熱・沸騰させて、インク中に泡をつくり、急激な体積変化によって、インクをノズルから噴出させる電気・熱変換方式等がある。フルカラーの画像形成を行うには、上記のインクをイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの4色のインクを用いて、各々のインクで上記に説明した工程を繰り返し行う。
【0057】
さらに、印画物への画像形成する記録方式の一つとして、熱転写記録方式が挙げられ、この方式は、画像信号により制御された熱エネルギーをサーマルヘッドで発生させ、インク等の記録材料の活性化エネルギーとして用いて記録する方式で、インクリボンを記録紙に重ね、適度な加圧状態にあるサーマルヘッドとプラテンとの間を通し、通電により昇温したサーマルヘッドにより、記録材は活性化され、プラテンの圧力に助けられて、記録紙に転写される。この方式の転写記録方式には、熱溶融型と熱昇華型があり、いずれのものでも、本発明の印画物の画像形成に用いることができる。
【0058】
以上説明してきた非銀塩写真方式のカラーハードコピー記録方式である電子写真記録方式、インクジェット記録方式、熱転写記録方式のいずれか、一つの記録方式で記録紙に画像形成したり、あるいは上記の記録方式を複数組合わせて、例えば、階調画像部を電子写真記録方式で行い、文字部分を熱溶融型熱転写記録方式で行う等を実施することができる。
受容層は、用いる記録方式に適した樹脂に必要に応じて添加剤を加え、適当な溶剤に溶解または分散して調整した塗工液を、基材上に、グラビア印刷、シルクスクリーン印刷等の公知の印刷手段、あるいは、グラビアコート等の公知の塗工手段により形成し、厚さは乾燥時で0.5〜10μm程度である。
【0059】
(記録物)
本発明の記録物は、上記に説明したような熱転写型画像保護シートと印画物とを、熱転写性樹脂層と印画物の画像面とを接するように重ね合せて、印画物の画像上に、少なくとも印画された部分を覆うように熱転写性樹脂層を熱転写して、保護層が設けられたものである。
非銀塩写真方式のカラーハードコピー記録方式で画像形成された印画物に、支持体上に熱転写性樹脂層を剥離可能に設けた熱転写型画像保護シートを用いて、印画物の画像上に、熱転写性樹脂層の保護層を熱転写する手段は、サーマルヘッドとプラテンの間に印画物と熱転写型画像保護シートを挟み込み、サーマルヘッドからの加熱を行ったり、ヒートロール方式(市販されているラミネーターがこのタイプのものが多く、一対のヒートロールで熱プレスする方式)や、加熱した平板と平板で挟み込んだり、加熱した平板とロールで挟んで、熱プレスしたりすることができる。また、レーザー照射による加熱の熱転写手段でも適用可能である。
【0060】
また、上記に説明した電子写真記録方式、インクジェット記録方式、熱転写記録方式の非銀塩写真方式のカラーハードコピー記録方式による印画物の画像形成手段と、支持体上に熱転写性樹脂層を剥離可能に設けた熱転写型画像保護シートを用いて、印画物の画像上に、保護層を熱転写する手段とが、インラインで実施されたり、オフラインで行ったり、自由に指定することができる。また、上記の手段をインラインで行うにも、画像形成手段と保護層熱転写手段を同一の装置で行ったり、別個の装置を連結して行うことも可能である。
【0061】
本発明の保護層形成方法では、電子写真記録方式で印画物の画像形成を行い、保護層の熱転写手段を用いて、印画物のトナー画像上に保護層を形成することができ、イエロー、マゼンタ、シアン等のトナーによる画像における、特に耐光性等の耐久性を向上させることができる。
また、インクジェット記録方式の印画物は、大気放置下でオゾンや酸素等の影響で、色相が変化しやすい。これを防止するために、本発明で使用される熱転写性樹脂層の保護層がガスバリアーとしての機能も発揮し、印画物の画像の耐久性を向上させることができる。
【0062】
【実施例】
次に実施例を挙げて、本発明を更に具体的に説明する。尚、文中、部または%とあるのは、特に断りの無い限り、重量基準である。
(実施例1)
支持体として、厚さ6μmのポリエチレンテレフタレートフィルムを使用し、該支持体上に下記組成からなる離型層をグラビアコートにより、乾燥時1.0g/m2で塗工後、110℃のオーブンで、1分間乾燥した。次に、上記離型層の上に、下記組成からなる剥離層をグラビアコートにより、乾燥時1.0g/m2で塗工後、110℃のオーブンで、1分間乾燥した。
さらに、上記剥離層の上に、下記組成からなる接着層をグラビアコートにより、乾燥時1.0g/m2で塗工後、110℃のオーブンで、1分間乾燥し、実施例1の熱転写型画像保護シートを作製した。尚、実施例1の熱転写型画像保護シートは、離型層付きの支持体上に、剥離層/接着層からなる2層の熱転写性樹脂層が形成されたものである。
【0063】
<離型層用塗工液>
シリコーン変性アクリル樹脂 20部
(セルトップ226、ダイセル化学工業(株)製)
硬化触媒 2部
(セルトップCAT−A、ダイセル化学工業(株)製)
メチルエチルケトン 40部
トルエン 40部
【0064】
<剥離層用塗工液>
ポリメチルメタクリレート樹脂 20部
(ダイナフローBR−87、三菱レイヨン(株)製、屈折率1.49)
メチルエチルケトン 40部
トルエン 40部
【0065】
<接着層用塗工液>
ポリエステル樹脂 20部
(バイロン240、東洋紡績(株)製、屈折率1.60)
メチルエチルケトン 40部
トルエン 40部
【0066】
(実施例2)
実施例1における熱転写型画像保護シートの離型層と剥離層との間に、下記組成からなる低屈折率層をロールコートにより、乾燥時0.1g/m2で塗工し、乾燥した以外は、実施例1と同様にして、実施例2の熱転写型画像保護シートを作製した。尚、実施例2の熱転写型画像保護シートは、離型層付きの支持体上に、低屈折率層/剥離層/接着層からなる3層の熱転写性樹脂層が形成されたものである。
【0067】
<低屈折率層用塗工液>
フッ化ビニリデン樹脂(屈折率1.38) 10部
メチルエチルケトン 45部
トルエン 45部
【0068】
(実施例3)
実施例1における熱転写型画像保護シートの剥離層を下記組成のものに変更しした以外は、実施例1と同様にして、実施例3の熱転写型画像保護シートを作製した。尚、実施例3の熱転写型画像保護シートは、離型層付きの支持体上に、剥離層/接着層からなる2層の熱転写性樹脂層が形成されたものである。
【0069】
<剥離層用塗工液>
ポリメチルメタクリレート樹脂 20部
(ダイナフローBR−87、三菱レイヨン(株)製、屈折率1.49)
フッ化ビニリデン樹脂(屈折率1.38) 20部
メチルエチルケトン 30部
トルエン 30部
【0070】
(比較例1)
実施例1における熱転写型画像保護シートの剥離層を無くし、支持体上の離型層上に直接接着層を設けた以外は、実施例1と同様にして、比較例1の熱転写型画像保護シートを作製した。
【0071】
上記の各実施例及び比較例で得られた熱転写型画像保護シートの熱転写性樹脂層面と、昇華プリンターUP−D70A(ソニー株式会社製)にて、UP−D70A専用熱転写シートと受像シートを用いて、熱転写性樹脂層を転写せずに反射濃度OD=2.0の黒ベタ画像を形成した印画物の受像面側を重ね合せ、フジプラ(株)製ラミネータLamipacker LPD3204にて、加熱温度130℃、速度1m/minの条件で、加熱した。
【0072】
<屈折率>
上記条件にて、熱転写型画像保護シートと印画物を用いて、加熱後、支持体を剥離して得た保護層の形成された記録物の保護層表面の屈折率を、JIS K 7150に記載されている方法に準じて、アッベ屈折計を用いて測定した。
【0073】
<漆黒感>
上記条件にて、熱転写型画像保護シートと印画物を用いて、加熱後、支持体を剥離して得た保護層の形成された記録物において、保護層の転写される前後の黒ベタ画像部の黒色感を目視にて観察して、確認した。
評価は以下の基準による。
○:保護層の転写前後で同様の黒色感をもつ。
△:保護層の転写後で、黒ベタ画像部で若干、白く曇ったように見える。
×:黒ベタ画像部で、明らかに白っぽさが目立つ。
【0074】
以上の実施例及び比較例で作製した記録物における保護層表面の屈折率の測定結果及び記録物の漆黒感の評価結果を下記の表に示す。
【表1】
【0075】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の熱転写型画像保護シートは、支持体上に該支持体表面から剥離可能な少なくとも1層以上の熱転写性樹脂層が積層された構成で、印画物の画像上に、該熱転写性樹脂層を少なくとも印画された部分を覆うように熱転写し、その後に支持体を剥離して、転写後の印画物における熱転写性樹脂層表面の屈折率が1.38〜1.5である。特に、熱転写性樹脂層にフッ素含有バインダー成分を含むことが望ましく、印画物における熱転写性樹脂層表面の屈折率を上記の範囲にして、樹脂層表面の反射を防止し、樹脂層で覆われた画像が全体的に白っぽくなることなく、黒等の濃い色の引き締まった画像が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明における熱転写型画像保護シートの一つの実施形態を示す概略断面図である。
【図2】本発明における熱転写型画像保護シートの他の実施形態を示す概略断面図である。
【図3】本発明における熱転写型画像保護シートの他の実施形態を示す概略断面図である。
【図4】本発明における記録物の一つの実施形態を示す概略断面図である。
【図5】本発明における記録物の他の実施形態を示す概略断面図である。
【図6】本発明における記録物の他の実施形態を示す概略断面図である。
【符号の説明】
1 熱転写型画像保護シート
2 支持体
3 熱転写性樹脂層
4 離型層
5 剥離層
6 接着層
7 低屈折率層
8 耐熱滑性層
9 記録物
10 印画物
11 画像
12 保護層
Claims (4)
- 支持体上に該支持体表面から剥離可能な少なくとも1層以上の熱転写性樹脂層が積層された熱転写型画像保護シートにおいて、印画物の画像上に、該熱転写性樹脂層を少なくとも印画された部分を覆うように熱転写し、その後に支持体を剥離して、転写後の印画物における熱転写性樹脂層表面の屈折率が1.38〜1.5であることを特徴とする熱転写型画像保護シート。
- 前記の熱転写性樹脂層にフッ素含有バインダー成分を含むことを特徴とする請求項1に記載する熱転写型画像保護シート。
- 印画物の画像が、電子写真記録方式、インクジェット記録方式、熱転写記録方式のいずれかによるものであることを特徴とする請求項1または2に記載する熱転写型画像保護シート。
- 前記の請求項1〜3のいずれか一つに記載する熱転写型画像保護シートと印画物とを、熱転写性樹脂層と印画物の画像面とを接するように重ね合せて、印画物の画像上に、少なくとも印画された部分を覆うように熱転写性樹脂層を熱転写して、保護層が設けられたことを特徴とする記録物。
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