JP5724201B2 - 熱転写シート、及び印画物の形成方法 - Google Patents
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Description
上記の発明において、前記基材の同一面上に、前記イエロー染料層、前記マゼンタ染料層、前記シアン染料層とともに、保護層が設けられていてもよい。
また、一実施形態の発明は、印画物の形成方法であって、カード基材と、上記特徴を有する熱転写シートを重ね合わせ、熱転写方式によりカード基材上に画像を形成する画像形成工程と、前記画像形成工程後に、前記画像上に保護層を形成する保護層形成工程とを備えることを特徴とする。
以下に、本発明の熱転写シートについて図面を用いて具体的に説明する。図1は、本発明の実施形態を示す熱転写シートの概略断面図である。図1に示すように本発明の熱転写シート10は、基材1と基材上に設けられる単一の染料層2とから構成されている。また、染料層2には、少なくとも、バインダー樹脂と、染料と、平均粒子径が3〜5μmのポリエチレンワックスが含有されており、ポリエチレンワックスは、バインダー樹脂と染料の固形分総質量に対し、0.25〜0.5質量%の割合で含有されていることを特徴とする。
基材シート1は本発明の熱転写シート10における必須の構成であり、染料層2を保持するために設けられる。基材の材料については特に限定されないが、熱転写時に加えられる熱に耐え、取り扱い上支障のない機械的特性を有することが望ましい。このような基材として、例えば、ポリエチレンテレフタレート等のポリエステル、ポリアリレート、ポリカーボネート、ポリウレタン、ポリイミド、ポリエーテルイミド、セルロース誘導体、ポリエチレン、エチレン・酢酸ビニル共重合体、ポリプロピレン、ポリスチレン、アクリル、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリビニルアルコール、ポリビニルブチラール、ナイロン、ポリエーテルエーテルケトン、ポリサルフォン、ポリエーテルサルフォン、テトラフルオロエチレン・パーフルオロアルキルビニルエーテル、ポリビニルフルオライド、テトラフルオロエチレン・エチレン、テトラフルオロエチレン・ヘキサフルオロプロピレン、ポリクロロトリフルオロエチレン、ポリビニリデンフルオライド等の各種プラスチックフィルムまたはシートを挙げることができる。また、基材1の厚さは、その強度及び耐熱性が適切になるように材料に応じて適宜設定することができ、2.5〜100μm程度が一般的である。
図1に示すように基材1上(図1に示す場合には基材1の上面)には染料層2が設けられている。染料層2は、本発明の熱転写シート10における必須の構成であり、染料と、樹脂バインダーと、平均粒子径が3〜5μmのポリエチレンワックスとから構成されている。以下、染料層を構成する各成分について具体的に説明する。
染料層2に含有される染料は本発明における必須の構成である。染料は、従来の熱転写シートに使用されている染料(例えば、特許4337320号公報に記載の染料)をそのまま使用することができ、特に限定されることはない。例えば、図1に示される染料層2が、イエロー染料層である場合には、従来公知のイエロー染料を、染料層2が、マゼンダ染料層である場合には、従来公知のマゼンダ染料を、染料層2が、シアン染料層である場合には、従来公知のシアン染料を適宜選択して用いることができる。例えば、イエロー染料としては、以下の化学式(1)、(2)に示される染料等を挙げることができ、マゼンダ染料としては、以下の化学式(3)〜(5)に示される染料等を挙げることができ、シアン染料としては、以下の化学式(6)〜(8)に示される染料を挙げることができる。また、色を調整するためにイエロー染料層にマゼンダ染料またはシアン染料を、マゼンダ染料層に、イエロー染料またはシアン染料を、シアン染料層にイエロー染料またはマゼンダ染料を少量添加することとしても良い。
染料層2に含有されるバインダー樹脂は、本発明における必須の構成である。バインダー樹脂は、従来の熱転写シートに使用されている染料をそのまま使用することができ、特に限定されることはない。好ましいバインダー樹脂としては、エチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、エチルヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、メチルセルロース、酢酸セルロース、酪酸セルロース等のセルロース系樹脂、ポリビニルアルコール、ポリ酢酸ビニル、ポリビニルブチラール、ポリビニルアセタール、ポリビニルピロリドン、ポリアクリルアミド等のビニル系樹脂、ポリエステル等が挙げられる。また、バインダー樹脂は、上記に例示される樹脂等を、単独で用いてもよく2種以上を組み合わせて用いてもよい。これらの中では、耐熱性、染料の移行性等の観点からセルロース系、アセタール系、ブチラール系およびポリエステル系等より選択される樹脂を単独で、または2種以上を組み合わせて用いることが特に好ましい。
また、染料層2には、ポリエチレンワックスが含有されている。ポリエチレンワックスは本発明における必須の構成である。本発明においては、染料層2に含有されるポリエチレンワックスが、平均粒子径が3〜5μmの範囲のポリエチレンワックスであり、かつ、該ポリエチレンワックスは、バインダー樹脂と染料の固形分総質量に対し、0.25〜0.5質量%の割合で含有されている点に特徴を有する。
また、基材1の染料層2が形成された面とは反対面に、サーマルヘッドの滑り性を向上させ、スティッキングを防止する機能を有する耐熱滑性層を形成することとしてもよい。なお、耐熱滑性層は本発明における任意の構成である。耐熱滑性層は、耐熱性のある樹脂と熱離型剤又は滑剤の働きをする物質とを基本的な構成成分とする。
また、染料層2と面順次に保護層(図示しない)を設けることとしてもよい。保護層は本発明における任意の構成である。保護層を形成する材料は、透明性、光沢性を有する材料であれば特に限定されない。このような材料として、例えば、メタクリル酸エステル共重合体、塩化ビニル/酢酸ビニル共重合体、ポリエステル樹脂、ポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂、紫外線吸収性樹脂、エポキシ樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリウレタン樹脂、アクリルウレタン樹脂、これらの各樹脂をシリコーン変性させた樹脂、これらの各樹脂の混合物、電離放射線硬化性樹脂、紫外線吸収性樹脂等が挙げられる。
被転写体は、熱転写シートの分野で従来公知の被転写体をそのまま用いることができ、特に限定されることはない。例えば、基材上に染料受容性を有する受容層を設けた被転写体等を挙げることができる。被転写体おける基材としては、例えば、普通紙、上質紙、トレーシングペーパー、プラスチックフィルム等を挙げることができ、その基材について特に限定されない。また、上記被転写体における受容層は、コーティング法、サーマルヘッドや熱ロール等による形成法等にて形成することができる。なお、被転写体は、基材自体が染料受容性を有していれば、受容層を設ける必要がない。
次に、本発明の印画物の形成方法について説明する。本発明の印画物の形成方法は、カード基材と、上記で説明した本発明の熱転写シートを重ね合わせ、熱転写方式によりカード基材上に画像を形成する画像形成工程と、画像形成工程後に、画像上に保護層を形成する保護層形成工程とを備えることを特徴とする。以下、各工程について具体的に説明する。
画像形成工程は、カード基材と、熱転写シートを重ね合わせ、熱転写方式によりカード基材上に画像を形成する工程である。本工程で用いられる熱転写シートは、上記で説明した平均粒子径が3〜5μmのポリエチレンワックスが、バインダー樹脂と染料の固形分総質量に対し、0.25〜0.5質量%の割合で含有されている染料層を有する熱転写シートである。
本工程で使用できるカード基材としては、熱転写シートの染料層に含まれる染料の染色性を有するものであれば、特に限定はなく、例えば、ポリ塩化ビニル、ポリエステル等の樹脂製シート、金属製シート等を使用することができる。また、カード基材の厚みは、カードの使用目的等に応じて適宜設定することができる。
保護層形成工程は、画像形成工程後に、画像形成工程で形成された画像上に保護層を形成する工程である。保護層形成工程で画像上に設けられる保護層について特に限定はなく、画像を保護するために設けられる従来公知の保護層を適宜選択して、画像上に設けることができる。なお、保護層は、画像全面を覆うように形成してもよく、画像の一部を覆うように形成してもよい。
基材として、厚さ6μmのポリエチレンテレフタレートフィルム(東レ(株)製 ルミラー)の一方の面に、下記組成の保護層用塗工液を、グラビアコーティングにより、乾燥塗布量が2.0g/m2となるように塗工・乾燥して転写性保護層を形成した。また、基材の他方の面に、下記組成の耐熱滑性層用塗工液を、グラビアコーティングにより、乾燥塗布量が1.0g/m2となるように塗工・乾燥して耐熱滑性層を形成してなる保護層転写シートを準備した。
・アクリル樹脂 20.0部
(BR87 三菱レイヨン(株)製)
・メチルエチルケトン 40.0部
・トルエン 40.0部
・ポリビニルブチラール樹脂 13.6部
(エスレックBX−1 積水化学工業(株)製)
・ポリイソシアネート硬化剤 0.6部
(タケネートD218 武田薬品工業(株)製)
・リン酸エステル 0.8部
(プライサーフA208S 第一工業製薬(株)製
・メチルエチルケトン 42.5部
・トルエン 42.5部
下記組成からなるセンターコア(厚み0.2mm)を準備し、該センターコアの両面に下記組成からなる透明シート(0.15mm)を熱圧着させることで、3層構造の被転写体(ポリ塩化ビニルカード基材(54cm×36cm))を作成した。
・塩化ビニルコンパウンド 100部
(重合度800 安定剤等の添加剤含有量約10%)
・白色顔料(酸化チタン) 10部
・可塑剤(ジオクチルフタレート) 0.5部
<透明シートの組成>
・塩化ビニルコンパウンド 100部
・可塑剤(ジオクチルフタレート) 0.5部
基材として、厚さ4.5μmのポリエチレンテレフタレートフィルム(東レ(株)製 ルミラー)の一方の面に、下記組成のイエロー染料層用塗工液1、マゼンダ染料層用塗工液1、シアン染料層用塗工液1をそれぞれ、グラビアコーティングにより、乾燥塗布量が0.8g/m2となるように塗工・乾燥して染料層を形成した。また、基材の他方の面に、上記組成の耐熱滑性層用塗工液を、グラビアコーティングにより、乾燥塗布量が1.0g/m2となるように塗工・乾燥して耐熱滑性層を形成して、実施例1の熱転写シートを得た。
・イエロー染料A(上記化学式1) 3.0部
・イエロー染料B(上記化学式2) 2.0部
・ポリビニルアセトアセタール樹脂 3.5部
(エスレックKS−5 積水化学工業(株)製)
・エチルセルロース樹脂 0.5部
(エトセル STD−45 ダウ・ケミカル・カンパニー社製)
・ポリエチレンワックス(平均粒径5μm) 0.0225部
・メチルエチルケトン 45.5部
・トルエン 45.5部
・マゼンダ染料A(上記化学式3) 2.0部
・マゼンダ染料B(上記化学式4) 2.5部
・マゼンダ染料C(上記化学式5) 1.5部
・ポリビニルアセトアセタール樹脂 3.5部
(エスレックKS−5 積水化学工業(株)製)
・エチルセルロース樹脂 0.5部
(エトセル STD−45 ダウ・ケミカル・カンパニー社製)
・ポリエチレンワックス(平均粒径5μm) 0.025部
・メチルエチルケトン 45.0部
・トルエン 45.0部
・シアン染料A(上記化学式6) 2.0部
・シアン染料B(上記化学式7) 2.0部
・シアン染料C(上記化学式8) 1.0部
・ポリビニルアセトアセタール樹脂 3.5部
(エスレックKS−5 積水化学工業(株)製)
・エチルセルロース樹脂 0.5部
(エトセル STD−45 ダウ・ケミカル・カンパニー社製)
・ポリエチレンワックス(平均粒径5μm) 0.0225部
・メチルエチルケトン 45.5部
・トルエン 45.5部
上記組成のイエロー染料層用塗工液1、マゼンダ染料層用塗工液1、シアン染料層用塗工液1におけるポリエチレンワックスの配合量、及びその平均粒子径のみを下表1に示すものに変更したイエロー染料層用塗工液2〜15、マゼンダ染料層用塗工液2〜15、シアン染料層用塗工液2〜15を調製した。
イエロー染料層用塗工液1をイエロー染料層用塗工液2に、マゼンダ染料層用塗工液1をマゼンダ染料層用塗工液2に、シアン染料層用塗工液1をシアン染料層用塗工液2に変更した以外は全て実施例1と同様にして実施例2の熱転写シートを得た。
イエロー染料層用塗工液1をイエロー染料層用塗工液3に、マゼンダ染料層用塗工液1をマゼンダ染料層用塗工液3に、シアン染料層用塗工液1をシアン染料層用塗工液3に変更した以外は全て実施例1と同様にして実施例3の熱転写シートを得た。
イエロー染料層用塗工液1をイエロー染料層用塗工液4に、マゼンダ染料層用塗工液1をマゼンダ染料層用塗工液4に、シアン染料層用塗工液1をシアン染料層用塗工液4に変更した以外は全て実施例1と同様にして実施例4の熱転写シートを得た。
イエロー染料層用塗工液1をイエロー染料層用塗工液5に、マゼンダ染料層用塗工液1をマゼンダ染料層用塗工液5に、シアン染料層用塗工液1をシアン染料層用塗工液5に変更した以外は全て実施例1と同様にして参考例1の熱転写シートを得た。
イエロー染料層用塗工液1をイエロー染料層用塗工液6に、マゼンダ染料層用塗工液1をマゼンダ染料層用塗工液6に、シアン染料層用塗工液1をシアン染料層用塗工液6に変更した以外は全て実施例1と同様にして参考例2の熱転写シートを得た。
イエロー染料層用塗工液1をイエロー染料層用塗工液6に、マゼンダ染料層用塗工液1をマゼンダ染料層用塗工液6に、シアン染料層用塗工液1をシアン染料層用塗工液6に変更した以外は全て実施例1と同様にして参考例3の熱転写シートを得た。
イエロー染料層用塗工液1をイエロー染料層用塗工液8に、マゼンダ染料層用塗工液1をマゼンダ染料層用塗工液8に、シアン染料層用塗工液1をシアン染料層用塗工液8に変更した以外は全て実施例1と同様にして比較例1の熱転写シートを得た。
イエロー染料層用塗工液1をイエロー染料層用塗工液9に、マゼンダ染料層用塗工液1をマゼンダ染料層用塗工液9に、シアン染料層用塗工液1をシアン染料層用塗工液9に変更した以外は全て実施例1と同様にして比較例2の熱転写シートを得た。
イエロー染料層用塗工液1をイエロー染料層用塗工液10に、マゼンダ染料層用塗工液1をマゼンダ染料層用塗工液10に、シアン染料層用塗工液1をシアン染料層用塗工液10に変更した以外は全て実施例1と同様にして比較例3の熱転写シートを得た。
イエロー染料層用塗工液1をイエロー染料層用塗工液11に、マゼンダ染料層用塗工液1をマゼンダ染料層用塗工液11に、シアン染料層用塗工液1をシアン染料層用塗工液11に変更した以外は全て実施例1と同様にして比較例4の熱転写シートを得た。
イエロー染料層用塗工液1をイエロー染料層用塗工液12に、マゼンダ染料層用塗工液1をマゼンダ染料層用塗工液12に、シアン染料層用塗工液1をシアン染料層用塗工液12に変更した以外は全て実施例1と同様にして比較例5の熱転写シートを得た。
イエロー染料層用塗工液1をイエロー染料層用塗工液13に、マゼンダ染料層用塗工液1をマゼンダ染料層用塗工液13に、シアン染料層用塗工液1をシアン染料層用塗工液13に変更した以外は全て実施例1と同様にして比較例6の熱転写シートを得た。
イエロー染料層用塗工液1をイエロー染料層用塗工液14に、マゼンダ染料層用塗工液1をマゼンダ染料層用塗工液14に、シアン染料層用塗工液1をシアン染料層用塗工液14に変更した以外は全て実施例1と同様にして比較例7の熱転写シートを得た。
イエロー染料層用塗工液1をイエロー染料層用塗工液15に、マゼンダ染料層用塗工液1をマゼンダ染料層用塗工液15に、シアン染料層用塗工液1をシアン染料層用塗工液15に変更した以外は全て実施例1と同様にして比較例8の熱転写シートを得た。
実施例1〜4、参考例1〜3、比較例1〜8の印画物の耐可塑剤性試験を行い、耐可塑剤性の評価を行った。耐可塑剤性試験は、ANSI INCITS 322−2002 5.14 Plasticizer Induced Migration に基づく試験であり、実施例、参考例及び比較例の印画物を、長軸、短軸方向の裏、表にてそれぞれ300回折り曲げ試験を行い、保護層の接着性を弱め、DOPを印画物表面に滴下し、バーコーターで全面に塗布した後に、表面をPETフィルムで覆い、40℃環境にて4時間保存を行い、DOPが印画物に与える影響を確認した。評価は、印画物表面の顕微鏡観察により行い、以下の評価基準により評価を行った。評価結果を表2に示す。
5:折り曲げ試験を行った箇所で、保護層の浮き上がり、剥がれともに発生無し
4:折り曲げ試験を行った箇所で、わずかに保護層の浮き上がり、または剥がれが認められる
3:折り曲げ試験を行った箇所の半分程度、保護層の浮き上がり、剥がれが認められる
2:折り曲げ試験を行った箇所の全域に、保護層の浮き上がり、剥がれが認められる
1:ほぼ全領域にて保護層の浮き上がり、剥がれが認められる
以下の条件にて、印画を行い、地汚れを評価した。実施例1〜4、参考例1〜3、比較例1〜8と同様の熱転写シート、保護層転写シート、カードを用い、同一プリンタを用いイエロー、マゼンダ、シアンの順に白ベタ(階調値0/255;印加熱なし)印画を行い、印画後、印画領域を覆うように保護層転写シートの保護層のベタ印画を行った。各実施例、参考例及び比較例で作製した熱転写シートは、予め温度40℃、湿度90%RHの環境下で2週間保存したものを使用した。ここにおける地汚れの評価は、染料層から耐熱滑性層へ染料が転移し、さらに耐熱滑性層に付着した染料が染料層に再転移(キックバック)したものでなく、熱転写シートを上記の温度40℃、湿度90%RHの環境下で保存して、基材上に形成した染料層における染料が再結晶化して析出し、染料層を汚染させているかを調べたものである。
◎:保護層のみ印画したカードと、白ベタ印画部の色差ΔE*abが0.5未満であり、地汚れの影響は無く良好である。
○:保護層のみ印画したカードと、白ベタ印画部の色差ΔE*abが0.5以上1.0未満であり、地汚れの影響はほとんど無い(品質に問題なし)。
×:保護層のみ印画したカードと、白ベタ印画部の色差ΔE*abが1.0以上であり、地汚れの影響が大きい。
ΔE*ab=((印画前の受像シートと白ベタ印画部のL値の差)2
+(印画前の受像シートと白ベタ印画部のa値の差)2
+(印画前の受像シートと白ベタ印画部のb値の差)2)1/2・・・(式1)
以下の条件にて、印画を行い、搬送性の評価を行った。実施例1〜4、参考例1〜3、比較例1〜8と同様の熱転写シートを幅60mm長さ100mmに切断しイエロー、マゼンダ、シアンの順に長さ方向にそれぞれ50画面ずつ面順時に切り貼りをして熱転写シートを用意した。各実施例、参考例、及び比較例と同様のカード、プリンタを用い、イエロー、マゼンダ、シアンの順に黒ベタ(印画幅50mm、長さ80mm、階調値255/255)50枚連続印画を行い目視にてシワの発生を確認した(イエロー、マゼンダ、シアンどれか1つでも発生すればシワ発生とみなす)。
◎:シワ発生なし
○:シワ発生率1%〜5%未満
×:シワ発生率5%以上
2・・・染料層
10・・・熱転写シート
50・・・カード基材
100・・・センターコア
110・・・ポリ塩化ビニル層
Claims (3)
- 基材と、前記基材の同一面上に、イエロー染料層、マゼンタ染料層、シアン染料層が設けられた昇華型熱転写シートであって、
前記イエロー染料層は、少なくとも、バインダー樹脂、イエロー染料、及び平均粒子径が3〜5μmのポリエチレンワックスを含有し、前記イエロー染料層が含有しているポリエチレンワックスの含有量は、前記イエロー染料層が含有しているバインダー樹脂と前記イエロー染料の固形分総質量に対し、0.25〜0.5質量%の範囲内であり、
前記マゼンタ染料層は、少なくとも、バインダー樹脂、マゼンタ染料、及び平均粒子径が3〜5μmのポリエチレンワックスを含有し、前記マゼンタ染料層が含有しているポリエチレンワックスの含有量は、前記マゼンタ染料層が含有しているバインダー樹脂と前記マゼンタ染料の固形分総質量に対し、0.25〜0.5質量%の範囲内であり、
前記シアン染料層は、少なくとも、バインダー樹脂、シアン染料、及び平均粒子径が3〜5μmのポリエチレンワックスを含有し、前記シアン染料層が含有しているポリエチレンワックスの含有量は、前記シアン染料層が含有しているバインダー樹脂と前記シアン染料の固形分総質量に対し、0.25〜0.5質量%の範囲内であることを特徴とする昇華型熱転写シート。 - 前記基材の同一面上に、前記イエロー染料層、前記マゼンタ染料層、前記シアン染料層とともに、保護層が設けられていることを特徴とする請求項1に記載の昇華型熱転写シート。
- 印画物の形成方法であって、
カード基材と、請求項1又は2に記載の昇華型熱転写シートとを重ね合わせ、昇華転写方式により前記カード基材上に、前記イエロー染料層によるイエロー画像、前記マゼンタ染料層によるマゼンタ画像、及び前記シアン染料層によるシアン画像を重ね印画した、ブラック画像を形成するブラック画像形成工程と、
前記画像形成工程後に、前記ブラック画像上に保護層を形成する保護層形成工程と、
を含むことを特徴とする印画物の形成方法。
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