JP6387670B2 - 中間転写媒体と熱転写シートとの組合せ、及び印画物の形成方法 - Google Patents
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Description
また一実施形態の組合せは、第1基材の一方の面に当該第1基材から剥離可能な転写層が設けられた中間転写媒体と、第2基材の一方の面に染料層が設けられた熱転写シートとの組合せであって、前記中間転写媒体の転写層は、当該中間転写媒体の最表面に位置する受容層を少なくとも含んでおり、前記受容層は、ポリエステル樹脂を含有しており、前記熱転写シートの前記染料層は、アルキルセルロース樹脂を含有しており、前記染料層の総質量に対する、前記アルキルセルロース樹脂の含有量が、50質量%以下であることを特徴とする。
また一実施形態の印画物の形成方法は、第1基材の一方の面に当該第1基材から剥離可能な転写層が設けられた中間転写媒体と、第2基材の一方の面に染料層が設けられた熱転写シートとを組合せて用い、前記中間転写媒体の最表面に位置し前記転写層に含まれる受容層上に熱転写画像を形成する工程と、前記受容層上に熱転写画像が形成された中間転写媒体と、被転写体とを組合せて、前記被転写体上に、前記中間転写媒体の前記転写層を熱転写する工程とを含み、前記中間転写媒体の前記受容層は、ポリエステル樹脂を含有しており、前記熱転写シートの前記染料層は、アルキルセルロース樹脂を含有しており、前記染料層の総質量に対する、前記アルキルセルロース樹脂の含有量が、50質量%以下であることを特徴とする。
以下に、本発明の中間転写媒体と熱転写シートとの組合せ(以下、本発明の組合せと言う)に用いられる中間転写媒体、及び熱転写シートについて説明する。図1は、本発明の組合せに用いられる中間転写媒体の一例を示す概略断面図である。図2は、本発明の組合せに用いられる熱転写シートの一例を示す概略断面図である。
本発明の組合せに用いられる中間転写媒体10は、図1に示すように、第1基材上に転写層2が設けられている。転写層2は、第1基材から剥離可能に設けられており、少なくとも、中間転写媒体の最表面に位置する受容層5を含んでいる。転写層2は、受容層5のみからなる単層構成を呈していてもよく、任意の層を含む積層構成を呈していてもよい。図1に示す形態では、転写層2は、剥離層3、保護層4、受容層5がこの順で積層されてなる積層構成を呈している。なお、剥離層3、保護層4は、本発明に用いられる中間転写媒体10における任意の層である。
第1基材は、本発明の組合せに用いられる中間転写媒体10における必須の構成であり、転写層2を保持するために設けられる。第1基材について特に限定はなく、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等の耐熱性の高いポリエステル、ポリプロピレン、ポリカーボネート、酢酸セルロース、ポリエチレン誘導体、ポリアミド、ポリメチルペンテン等のプラスチックの延伸または未延伸フィルムが挙げられる。また、これらの材料を2種以上積層した複合フィルムも使用することができる。第1基材の厚さは、その強度および耐熱性等が適切になるように材料に応じて適宜選択することができるが、通常は5μm〜30μm程度であり、好ましくは7μm〜20μmである。
図1に示すように第1基材上には転写層2が設けられている。転写層2は、熱転写時に第1基材から剥離され被転写体上に転写される層である。転写層2は、必須の層として受容層5を含んでおり、当該受容層5は、中間転写媒体10の最表面に位置している。なお、以下では、受容層5を含む転写層2の再転写性について説明を行っているが、この転写層2は、受容層5のみからなる形態、受容層5とともに他の任意の層を含む形態のいずれの形態も含む。なお、本願明細書では、熱転写シートの染料層を用いて中間転写媒体の受容層に熱転写画像を形成するときの染料層の転写性と、熱転写画像が形成された中間転写媒体の転写層を被転写体上に転写するときの転写層の転写性とを明確に区別すべく、熱転写画像が形成された転写層を被転写体上に転写するときの転写性のことを、「再転写性」と称している。また、熱転写画像が形成された転写層2とは、熱転写画像が形成された受容層5を含む転写層2を意味し、上記のように、この転写層2は、熱転写画像が形成された受容層5のみからなるものであってもよく、熱転写画像が形成された受容層5と他の任意の層を含むものであってもよい。
本発明に用いられる中間転写媒体10は、後述する熱転写シート50と組合せて用いることで、受容層5上に熱転写画像が形成される。また、受容層5上に熱転写画像を形成した後に、当該受容層5を含む転写層2を、被転写体上に転写することにより、図3に示すように、被転写体100上に、熱転写画像が形成された受容層5を含む転写層2が設けられた印画物200を得る。なお、図3は、本発明の組合せにより形成される印画物の一例を示す概略断面図である。
第1基材からの転写層2の剥離性を向上させるために、図1に示すように、第1基材と受容層5との間に剥離層3を設けてもよい。
また、被転写体上に、転写層2を転写することで得られる印画物の耐久性を向上させるべく、第1基材と受容層5との間(図示する形態では、剥離層3と受容層5との間)に保護層4を設けてもよい。保護層4は、転写層2を構成する任意の層であり、受容層とともに、被転写体上に移行する層である。
また、第1基材と受容層5との間に、剥離層3や、保護層4を設ける場合には、転写層2を構成する各層間の接着性を向上させるべく、剥離層3と保護層4との間や、保護層4と受容層5との間にプライマー層を設けてもよい。プライマー層を構成する樹脂材料としては、例えば、ポリウレタン系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、エポキシ系樹脂、フェノール系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、ポリ酢酸ビニル系樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、酸変性ポリオレフィン系樹脂、エチレンと酢酸ビニル或いはアクリル酸などとの共重合体、(メタ)アクリル系樹脂、ポリビニルアルコール系樹脂、ポリビニルアセタール樹脂、ポリブタジエン系樹脂、ゴム系化合物などを挙げることができる。また、プライマー層にはマイクロシリカやポリエチレンワックスなどのフィラーを含有していてもよい。
また、転写層2が転写された印画物の耐可塑剤性を向上させるべく、第1基材と受容層5との間に耐可塑剤性層(図示しない)を設けてもよい。また、第1基材と受容層5との間に、保護層4や、剥離層3を設ける場合には、これらの層の間に、例えば、剥離層3と保護層4との間、保護層4と受容層5との間等に耐可塑剤性層(図示しない)を設けてもよい。
本発明の組合せに用いられる熱転写シート50は、図2に示すように、第2基材の一方の上に、染料層53が設けられている。
第2基材は、本発明の組合せに用いられる熱転写シート50における必須の構成であり、染料層53、及び任意の背面層等を保持するために設けられる。第2基材について特に限定はなく、中間転写媒体の受容層5上に熱転写画像を形成するときにサーマルヘッドにより加えられる熱に耐え、取り扱い上支障のない機械的特性を有することが望ましい。このような材料としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート等のポリエステル、ポリアリレート、ポリカーボネート、ポリウレタン、ポリイミド、ポリエーテルイミド、セルロース誘導体、ポリエチレン、エチレン・酢酸ビニル共重合体、ポリプロピレン、ポリスチレン、アクリル、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリビニルアルコール、ポリビニルブチラール、ナイロン、ポリエーテルエーテルケトン、ポリサルフォン、ポリエーテルサルフォン、テトラフルオロエチレン・パーフルオロアルキルビニルエーテル、ポリビニルフルオライド、テトラフルオロエチレン・エチレン、テトラフルオロエチレン・ヘキサフルオロプロピレン、ポリクロロトリフルオロエチレン、ポリビニリデンフルオライド等の各種プラスチックフィルムまたはシートを挙げることができる。また、第2基材の厚さは、その強度及び耐熱性が適切になるように材料に応じて適宜設定することができ、2μm〜100μm程度が一般的で、好ましくは1μm〜10μmである。第2基材は、上記第1基材と同じものを用いることもできる。
第2基材の一方の面上には染料層53が設けられている。染料層53は、染料とバインダー樹脂を含有している。
また、第2基材の他方の面上に、耐熱性、及び印画時におけるサーマルヘッドの走行性等を向上させるための背面層(図示しない)を設けてもよい。なお、背面層は本発明で用いられる熱転写シート50における任意の構成である。
次に、本発明の印画物の形成方法について説明する。本発明の印画物の形成方法は、第1基材の一方の面に当該第1基材から剥離可能に転写層が設けられた中間転写媒体と、第2基材の一方の面に染料層が設けられた熱転写シートとを組合せて用い、中間転写媒体の最表面に位置し転写層に含まれる受容層上に熱転写画像を形成する工程と、受容層上に熱転写画像が形成された中間転写媒体と、被転写体とを組合せて、被転写体上に、中間転写媒体の転写層を熱転写する工程と、を含み、中間転写媒体の受容層は、ポリエステル樹脂を含有しており、熱転写シートの染料層は、アルキルセルロース樹脂を含有していることを特徴としている。
本工程は、熱転写シートと、中間転写媒体とを組合せて、中間転写媒体の受容層上に熱転写画像を形成する工程である。
本工程は、上記の工程で熱転写画像が形成された受容層を含む転写層を、被転写体上に熱転写する工程である。これにより、被転写体上に、熱転写画像が形成された受容層を含む転写層が設けられた印画物を得る。
基材として厚さ12μmのポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムを用い、該基材の一方の面へ、グラビアコート法で、下記組成の剥離層用塗工液を、乾燥後1.0μmになるように塗布し乾燥して剥離層を形成した。次いで、剥離層上に、グラビアコート法で、下記のプライマー層用塗工液を、乾燥後1.0μmになるように塗布し乾燥してプライマー層を形成した。次いで、プライマー層上に、グラビアコート法で、下記の保護層用塗工液を、乾燥後2.0μmになるように塗布し乾燥して保護層を形成した。次いで、この保護層上に、グラビアコート法で、下記の受容層用塗工液1を、乾燥後2.5μmになるように塗布し乾燥して受容層を形成し中間転写媒体1を作成した。なお、剥離層/プライマー層/保護層/受容層は、中間転写媒体1の転写層を構成し、当該転写層は、被転写体上に再転写される層である。以下の中間転写媒体2〜5における剥離層/プライマー層/保護層/受容層についても同様である。
・アクリル樹脂 95部
(BR−87 三菱レイヨン(株)製)
・ポリエステル樹脂 5部
(バイロン200 東洋紡(株)製)
・トルエン 200部
・メチルエチルケトン 200部
・ポリエステル樹脂 33部
(バイロン200 東洋紡(株)製)
・塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体 27部
(CNL 日信化学工業(株)製)
・イソシアネート硬化剤 15部
(XEL硬化剤 (株)ザ・インクテック製)
・トルエン 50部
・メチルエチルケトン 200部
・スチレン−アクリル系樹脂 150部
(ミューティクルPP320P 三井化学(株)製)
・ポリビニルアルコール 100部
(C−318 (株)DNPファインケミカル製)
・水/エタノール(質量比1/2) 70部
・塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体(Mn:12000) 25部
(CNL 日信化学工業(株))
・ポリエステル樹脂(Mn:10000) 70部
(GK250 東洋紡(株))
・エポキシ変性シリコーン 5部
(KP−1800U 信越化学工業(株))
・トルエン 200部
・メチルエチルケトン 200部
受容層用塗工液1を、下記組成の受容層用塗工液2に変更した以外は、全て中間転写媒体1と同様にして、中間転写媒体2を作成した。
・塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体(Mn:12000) 15部
(CNL 日信化学工業(株))
・ポリエステル樹脂(Mn:10000) 80部
(GK250 東洋紡(株))
・エポキシ変性シリコーン 3.75部
(KP−1800U 信越化学工業(株))
・アルキルアラルキル変性シリコーン 1.25部
(KF410 信越化学工業(株))
・トルエン 200部
・メチルエチルケトン 200部
受容層用塗工液1を、下記組成の受容層用塗工液3に変更した以外は、全て中間転写媒体1と同様にして、中間転写媒体3を作成した。
・ポリエステル樹脂(Mn:10000) 98部
(GK250 東洋紡(株))
・エポキシ変性シリコーン 1.5部
(KP−1800U 信越化学工業(株))
・アルキルアラルキル変性シリコーン 0.5部
(KF410 信越化学工業(株))
・トルエン 200部
・メチルエチルケトン 200部
受容層用塗工液1を、下記組成の受容層用塗工液4に変更した以外は、全て中間転写媒体1と同様にして、中間転写媒体4を作成した。
・塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体(Mn:12000) 58部
(CNL 日信化学工業(株))
・ポリエステル樹脂(Mn:10000) 40部
(GK250 東洋紡(株))
・エポキシ変性シリコーン 1.5部
(KP−1800U 信越化学工業(株))
・アルキルアラルキル変性シリコーン 0.5部
(KF410 信越化学工業(株))
・トルエン 200部
・メチルエチルケトン 200部
受容層用塗工液1を、下記組成の受容層用塗工液5に変更した以外は、全て中間転写媒体1と同様にして、中間転写媒体5を作成した。
・塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体(Mn:12000) 95部
(CNL 日信化学工業(株))
・エポキシ変性シリコーン 5部
(KP−1800U 信越化学工業(株))
・トルエン 200部
・メチルエチルケトン 200部
基材として厚さ4.5μmの易接着処理済みポリエチレンテレフタレートフィルムを用い、この上に、下記組成の背面層用塗工液を乾燥時0.8g/m2になるように塗工し、背面層を形成した。次いで、基材の他方の面に、下記組成のイエロー染料層用塗工液1、マゼンタ染料層用塗工液1、シアン染料層用塗工液1をそれぞれ、乾燥時塗工量が0.6g/m2となるように面順次に塗工して、イエロー染料層、マゼンタ染料層、シアン染料層を形成し、熱転写シート1を作成した。
・ポリビニルブチラール樹脂 2.0部
(エスレックBX−1 積水化学工業(株))
・ポリイソシアネート 9.2部
(バーノック D750 大日本インキ化学工業(株))
・リン酸エステル系界面活性剤 1.3部
(プライサーフA208N 第一工業製薬(株))
・タルク 0.3部
(ミクロエースP−3 日本タルク工業(株))
・トルエン 43.6部
・メチルエチルケトン 43.6部
・下記一般式(1)で表されるイエロー染料 7.0部
・ポリビニルアセトアセタール樹脂 1.8部
(KS−5 積水化学工業(株))
・ポリビニルブチラール樹脂(Mn:約66000、Tg:64℃) 0.9部
(エスレックBH−S 積水化学工業(株))
・エチルセルロース樹脂(エトキシル基含有率:45%) 0.3部
(エトセルSTD45 日進化成(株))
・シリコーン 0.06部
(X−22−3939 信越化学(株))
・トルエン 45部
・メチルエチルケトン 45部
・下記一般式(2)で表されるマゼンタ染料 7.0部
・ポリビニルアセトアセタール樹脂 1.8部
(KS−5 積水化学工業(株))
・ポリビニルブチラール樹脂(Mn:約66000、Tg:64℃) 0.9部
(エスレックBH−S 積水化学工業(株))
・エチルセルロース樹脂(エトキシル基含有率:45%) 0.3部
(エトセルSTD45 日進化成(株))
・シリコーン 0.12部
(X−22−3939 信越化学(株))
・トルエン 45部
・メチルエチルケトン 45部
・下記一般式(3)で表されるシアン染料 7.0部
・ポリビニルアセトアセタール樹脂 1.8部
(KS−5 積水化学工業(株))
・ポリビニルブチラール樹脂(Mn:約66000、Tg:64℃) 0.9部
(エスレックBH−S 積水化学工業(株))
・エチルセルロース樹脂(エトキシル基含有率:45%) 0.3部
(エトセルSTD45 日進化成(株))
・シリコーン 0.06部
(X−22−3939 信越化学(株))
・トルエン 45部
・メチルエチルケトン 45部
イエロー染料層用塗工液1、マゼンタ染料層用塗工液1、シアン染料層用塗工液1を、それぞれ、下記組成のイエロー染料層用塗工液2、マゼンタ染料層用塗工液2、シアン染料層用塗工液2に変更した以外は、全て熱転写シート1の作成と同様にして、熱転写シート2を作成した。
・上記一般式(1)で表されるイエロー染料 7.0部
・ポリビニルアセトアセタール樹脂 1.8部
(KS−5 積水化学工業(株))
・ポリビニルブチラール樹脂(Mn:約66000、Tg:64℃) 0.9部
(エスレックBH−S 積水化学工業(株))
・エチルセルロース樹脂(エトキシル基含有率:45%) 0.3部
(エトセルSTD45 日進化成(株))
・トルエン 45部
・メチルエチルケトン 45部
・上記一般式(2)で表されるマゼンタ染料 7.0部
・ポリビニルアセトアセタール樹脂 1.8部
(KS−5 積水化学工業(株))
・ポリビニルブチラール樹脂(Mn:約66000、Tg:64℃) 0.9部
(エスレックBH−S 積水化学工業(株))
・エチルセルロース樹脂(エトキシル基含有率:45%) 0.3部
(エトセルSTD45 日進化成(株))
・トルエン 45部
・メチルエチルケトン 45部
・上記一般式(3)で表されるシアン染料 7.0部
・ポリビニルアセトアセタール樹脂 1.8部
(KS−5 積水化学工業(株))
・ポリビニルブチラール樹脂(Mn:約66000、Tg:64℃) 0.9部
(エスレックBH−S 積水化学工業(株))
・エチルセルロース樹脂(エトキシル基含有率:45%) 0.3部
(エトセルSTD45 日進化成(株))
・トルエン 45部
・メチルエチルケトン 45部
イエロー染料層用塗工液1、マゼンタ染料層用塗工液1、シアン染料層用塗工液1を、それぞれ、下記組成のイエロー染料層用塗工液3、マゼンタ染料層用塗工液3、シアン染料層用塗工液3に変更した以外は、全て熱転写シート1の作成と同様にして、熱転写シート3を作成した。
・上記一般式(1)で表されるイエロー染料 7.0部
・ポリビニルアセトアセタール樹脂 2.25部
(KS−5 積水化学工業(株))
・ポリビニルアセトアセタール樹脂 0.75部
(KS−1 積水化学工業(株))
・トルエン 45部
・メチルエチルケトン 45部
・上記一般式(2)で表されるマゼンタ染料 7.0部
・ポリビニルアセトアセタール樹脂 3.0部
(KS−5 積水化学工業(株))
・トルエン 45部
・メチルエチルケトン 45部
・上記一般式(3)で表されるシアン染料 7.0部
・ポリビニルアセトアセタール樹脂 3.0部
(KS−5 積水化学工業(株))
・トルエン 45部
・メチルエチルケトン 45部
上記で作成した中間転写媒体と熱転写シートとを、下表1で示される組合せとし、これを各実施例、各比較例の組合せとした。なお、中間転写媒体1〜4、熱転写シート1、2は、本発明の組合せの発明特定事項を充足する中間転写媒体、及び熱転写シートであり、中間転写媒体5、熱転写シート3は、本発明の組合せの発明特定事項を充足しない中間転写媒体、及び熱転写シートである。
上記の各実施例及び比較例で作製した熱転写シートと中間転写媒体を組み合わせて、下記のテストプリンターを用いて、中間転写媒体の受容層上に、イエローベタ画像(255/255階調)、マゼンタベタ画像(255/255階調)、シアンベタ画像(255/255階調)、及びこれらのベタ画像を重ねた黒ベタ画像を印画してなる画像形成物を得た。そして、黒ベタ画像の印画時におけるシアン染料層の離型性を、以下の評価基準に基づいて行った。評価結果を表2に示す。なお、離型性の評価として、黒ベタ画像の印画時のシアン染料層を基準とする評価としているのは、二次色、三次色の重ね画像を形成するときに、三次色の画像を形成するときの染料層(ここで言うシアン染料層)が、最も高い離型性を有していることが要求され、三次色の画像を形成するときの染料層の離型性を満足させることができるものであれば、二次色、或いは一次色の画像を形成するときの各染料層の離型性は良好なものとなる。
サーマルヘッド;KEE−57−12GAN2−STA(京セラ(株)製)
発熱体平均抵抗値;3303(Ω)
主走査方向印字密度;300dpi
副走査方向印字密度;300dpi
印画電圧;18(V)
1ライン周期;3.0(msec.)
印字開始温度;35(℃)
パルスDuty比;85%
○:問題なく剥離した。
△:貼りつきが発生したが、印画品質に問題ないレベルであった。
×:貼りつきが発生し、印画品質に問題があるレベルであった。
上記離型性の評価で得られた各画像形成物(画像が形成された各中間転写媒体)を用い、以下の再転写条件にて、各画像形成物の転写層を、下記組成の白色塩ビカード上に再転写し、以下の評価基準に基づいて、転写層の再転写評価を行った。評価結果を表1に示す。
ラミネーター:ラミパッカーLPD3212(フジプラ社製)
温度:145℃、140℃、135℃
速度:0.8(設定値)
・ポリ塩化ビニルコンパウンド(重合度800) 100部
(安定化剤等の添加剤を約10%含有)
・白色顔料(酸化チタン) 10部
・可塑剤(DOP) 0.5部
◎:密着不足による転写欠けがない。
○:熱転写画像の面積の0%よりも大きく10%以下の領域で、密着不足による転写欠けが発生した。
△:熱転写画像の面積の10%よりも大きく30%以下の領域で、密着不足による転写欠けが発生した。
×:熱転写画像の面積の30%以上の領域で、密着不足による転写欠けが発生した。
××:熱融着が発生し、熱転写シートが破断した。
2…転写層
3…剥離層
4…保護層
5…受容層
50…熱転写シート
53…染料層
100…被転写体
200…印画物
Claims (2)
- 第1基材の一方の面に当該第1基材から剥離可能な転写層が設けられた中間転写媒体と、第2基材の一方の面に染料層が設けられた熱転写シートとの組合せであって、
前記中間転写媒体の転写層は、当該中間転写媒体の最表面に位置する受容層を少なくとも含んでおり、
前記受容層は、ポリエステル樹脂、及びアルキルアラルキル変性シリコーンを含有しており、
前記受容層の固形分総量に対する、前記ポリエステル樹脂の含有量が50質量%より多く、
前記熱転写シートの前記染料層は、アルキルセルロース樹脂を含有しており、
前記染料層の総質量に対する、前記アルキルセルロース樹脂の含有量が50質量%以下であることを特徴とする中間転写媒体と熱転写シートとの組合せ。 - 印画物の形成方法であって、
第1基材の一方の面に当該第1基材から剥離可能な転写層が設けられた中間転写媒体と、第2基材の一方の面に染料層が設けられた熱転写シートとを組合せて用い、前記中間転写媒体の最表面に位置し前記転写層に含まれる受容層上に熱転写画像を形成する工程と、
前記受容層上に熱転写画像が形成された中間転写媒体と、被転写体とを組合せて、前記被転写体上に、前記中間転写媒体の前記転写層を熱転写する工程と、
を含み、
前記中間転写媒体の前記受容層は、ポリエステル樹脂、及びアルキルアラルキル変性シリコーンを含有しており、
前記受容層の固形分総量に対する、前記ポリエステル樹脂の含有量が50質量%より多く、
前記熱転写シートの前記染料層は、アルキルセルロース樹脂を含有しており、
前記染料層の総質量に対する、前記アルキルセルロース樹脂の含有量が50質量%以下であることを特徴とする印画物の形成方法。
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JP2014094947A JP6387670B2 (ja) | 2014-05-02 | 2014-05-02 | 中間転写媒体と熱転写シートとの組合せ、及び印画物の形成方法 |
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