JPH09142031A - 熱転写記録材料 - Google Patents

熱転写記録材料

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JPH09142031A
JPH09142031A JP30470495A JP30470495A JPH09142031A JP H09142031 A JPH09142031 A JP H09142031A JP 30470495 A JP30470495 A JP 30470495A JP 30470495 A JP30470495 A JP 30470495A JP H09142031 A JPH09142031 A JP H09142031A
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ink
thermal transfer
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recording material
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Katsuhiro Yoshida
勝弘 吉田
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Fuji Kagakushi Kogyo Co Ltd
Fujicopian Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 転写性が良好で、かつ耐擦過性の優れた印像
を形成しうる熱転写記録材料を提供すること。 【解決手段】 基材上に、熱溶融性ビヒクルと着色剤と
からなる熱溶融性インク層が設けられてなり、前記熱溶
融性ビヒクルがエポキシ樹脂と低溶融粘度物質とからな
り、前記エポキシ樹脂のうちテトラフェノールエタンテ
トラグリシジルエーテル、クレゾールノボラックポリグ
リシジルエーテル、ビスフェノールAジグリシジルエー
テルおよびビスフェノールFジグリシジルエーテルより
なる群から選ばれた1種または2種以上のエポキシ樹脂
が前記熱溶融性ビヒクル全体の50〜95重量%を占
め、前記低溶融粘度物質が前記熱溶融性ビヒクル全体の
5〜50重量%を占めることを特徴とする熱転写記録材
料。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は堅牢性の優れた印像
を形成するための熱転写記録材料に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の熱転写記録材料は一般に、基材上
にワックスをビヒクルの主成分とする熱溶融性インクを
塗布したものや、表面平滑性に劣る紙にも良好な品質の
印像を形成するため、あるいは耐擦過性の良好な印像を
形成するために、樹脂をビヒクルの主成分とする熱溶融
性インクを塗布したものである。
【0003】近年、製造工場における製造工程での部
品、製品の管理、流通分野における商品管理、使用現場
における物品管理などに使用されているバーコードなど
を印字するのに、熱転写記録材料を使用するバーコード
プリンターやラベルプリンターが用いられるようになっ
てきている。流通分野などで使用するバーコードなどの
場合、擦られる機会が多いから、とくに良好な耐擦過性
が要求される。
【0004】また、バーコードに限らず商業印刷分野で
は野外広告、選挙ポスター、一般ポスター、立看板、ス
テッカー、カタログ、パンフレット、カレンダー等、パ
ッケージ分野では軽包装袋、食品、飲料、薬品、塗料等
の容器ラベル、結束テープ等、衣料分野では品質表示ラ
ベル、工程管理用ラベル、製品管理用ラベル等の多品種
少量生産のものには熱転写プリンターが用いられるよう
になってきており、これらにも同じく耐擦過性が求めら
れる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来
の、ワックスをビヒクルの主体とする熱溶融性インクを
用いる熱転写記録材料の場合は、転写性は良好である
が、得られる印像は耐擦過性が劣るものであった。また
エチレン−酢酸ビニル共重合体などの樹脂をビヒクルの
主体とする熱溶融性インクを用いる熱転写記録材料の場
合は、得られる印像の耐擦過性は比較的良好であるが、
溶融粘度が高く転写性はワックス主体のものより劣るも
のであった。
【0006】本発明の課題は、前記の点に鑑みて、転写
性が良好で、かつ耐擦過性の優れた印像を形成しうる熱
転写記録材料を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、(1)基材上
に、熱溶融性ビヒクルと着色剤とからなる熱溶融性イン
ク層が設けられてなり、前記熱溶融性ビヒクルが、テト
ラフェノールエタンテトラグリシジルエーテル、クレゾ
ールノボラックポリグリシジルエーテル、ビスフェノー
ルAジグリシジルエーテルおよびビスフェノールFジグ
リシジルエーテルよりなる群から選ばれた1種または2
種以上のエポキシ樹脂と低溶融粘度物質とからなり、前
記エポキシ樹脂が前記熱溶融性ビヒクル全体の50〜9
5重量%を占め、前記低溶融粘度物質が前記熱溶融性ビ
ヒクル全体の5〜50重量%を占めることを特徴とする
熱転写記録材料に関する。
【0008】本発明はさらに、(2)前記熱溶融性イン
ク層に、さらにポリテトラフルオロエチレン粒子が含有
され、該ポリテトラフルオロエチレン粒子の熱溶融性イ
ンク層中における含有量が1〜60重量%であることを
特徴とする前記(1)項記載の熱転写記録材料に関す
る。
【0009】本発明はさらに、(3)前記熱溶融性イン
ク層に、さらに相溶化剤が含有されてなることを特徴と
する前記(2)項記載の熱転写記録材料に関する。
【0010】本発明はさらに、(4)前記熱溶融性イン
ク層に、前記ポリテトラフルオロエチレン粒子に加えて
ワックス粒子が含有されてなり、両粒子の合計の熱溶融
性インク層中における含有量が1〜60重量%であるこ
とを特徴とする前記(2)または(3)項記載の熱転写
記録材料に関する。
【0011】本発明はさらに、(5)前記低溶融粘度物
質の130℃での溶融粘度が0.1〜30ポイズの範囲
にあることを特徴とする前記(1)、(2)、(3)ま
たは(4)記載の熱転写記録材料に関する。
【0012】本発明はさらに、(6)前記基材と前記熱
溶融性インク層との間に、ポリテトラフルオロエチレン
粒子およびバインダー樹脂からなるインク強化層が設け
られてなることを特徴とする前記(1)、(2)、
(3)、(4)または(5)項記載の熱転写記録材料に
関する。
【0013】本発明はさらに、(7)前記インク強化層
が、前記ポリテトラフルオロエチレン粒子に加えて、さ
らにワックス粒子を含有することを特徴とする前記
(6)項記載の熱転写記録材料に関する。
【0014】本発明はさらに、(8)前記基材と前記イ
ンク強化層との間に、ワックスからなる層が設けられ、
該層の針入度が1以下であることを特徴とする前記
(6)または(7)項記載の熱転写記録材料に関する。
【0015】
【発明の実施の形態】本発明における熱溶融性インク層
は、熱溶融性ビヒクルと着色剤とからなり、前記熱溶融
性ビヒクルが、テトラフェノールエタンテトラグリシジ
ルエーテル、クレゾールノボラックポリグリシジルエー
テル、ビスフェノールAジグリシジルエーテルおよびビ
スフェノールFジグリシジルエーテルよりなる群から選
ばれた1種または2種以上のエポキシ樹脂と低溶融粘度
物質とからなり、前記エポキシ樹脂が前記熱溶融性ビヒ
クル全体の50〜95%(重量%、以下同様)を占め、
前記低溶融粘度物質が前記熱溶融性ビヒクル全体の5〜
50%を占めるものである。
【0016】本発明においては、熱溶融性インクのビヒ
クルの主成分として、前記特定のエポキシ樹脂を用いる
ことにより、インクの転写性が良好であり、かつ耐擦過
性の良好な印像が得られる。
【0017】さらに前記特定のエポキシ樹脂に加えて低
溶融粘度物質を併用することにより、インクの転写性が
より向上される。すなわち、前記特定のエポキシ樹脂と
低溶融粘度物質を併用することにより、インクの転写時
の溶融粘度が下がり、受容体に対する接着性が良好にな
り、転写性が向上する。
【0018】本発明で用いる特定のエポキシ樹脂は、テ
トラフェノールエタンテトラグリシジルエーテル、クレ
ゾールノボラックポリグリシジルエーテル、ビスフェノ
ールAジグリシジルエーテルおよびビスフェノールFジ
グリシジルエーテルであり、これらは単独で使用しても
よく、2種以上を併用してもよい。
【0019】前記テトラフェノールエタンテトラグリシ
ジルエーテル(以下、TPETGEと略称する場合もあ
る)は式(I)で示される多官能エポキシ樹脂の1種で
あり、92℃の軟化点を有する。
【0020】
【化1】
【0021】前記クレゾールノボラックポリグリシジル
エーテル(以下、CNPGEと略称する場合もある)は
多官能エポキシ樹脂の1種であり、本発明においては式
(II):
【0022】
【化2】
【0023】(式中、mは通常3〜7の整数である)で
表わされるものが好ましいものとして挙げられる。本発
明で使用するCNPGEにはmの値が異なるものの混合
物も含まれる。CNPGEとしては60〜120℃の範
囲の軟化点を有するものが好ましい。
【0024】前記ビスフェノールAジグリシジルエーテ
ル(以下、BPADGEと略称する場合がある)は2官
能エポキシ樹脂の1種であり、本発明では式(II
I):
【0025】
【化3】
【0026】(式中、nは通常0〜13の整数である)
で表わされるものが好ましい。本発明で使用するBPA
DGEには、nの値が異なるものの混合物も含まれる。
BPADGEとしては60〜140℃の範囲の軟化温度
を有するものが好ましい。
【0027】前記ビスフェノールFジグリシジルエーテ
ル(以下、BPFDGEと略称する場合もある)は2官
能エポキシ樹脂の1種であり、本発明においては式(I
V):
【0028】
【化4】
【0029】(式中、pは通常0〜33程度の整数であ
る)で表わされるものが好ましい。本発明で用いるBP
FDGEには、式(IV)においてpの値が異なる2種
以上の混合物も含まれる。BPFDGEとしては60〜
140℃の範囲の軟化点を有するものが好ましい。
【0030】本発明で用いる低溶融粘度物質としては、
前記特定のエポキシ樹脂の溶融粘度を低下させる作用を
有する物質で、それ自体の溶融粘度が前記特定のエポキ
シ樹脂の溶融粘度より低く、とくに130℃で0.1〜
30ポイズ、なかんづく0.1〜1ポイズの範囲のもの
が好ましい。低溶融粘度物質の溶融粘度が前記範囲より
高いと、併用する効果が乏しく、一方前記範囲より低い
と、地汚れが発生する場合がある。さらに低溶融粘度物
質としては前記特定のエポキシ樹脂と相溶性の良いもの
が好ましい。
【0031】かかる観点から低溶融粘度物質としては低
溶融粘度のエポキシ樹脂が好ましい。このような低溶融
粘度のエポキシ樹脂としては、たとえばテトラメチルビ
フェニルジグリシジルエーテル、ビフェニルジグリシジ
ルエーテル、トリグリシジルイソシアヌレートなどが挙
られる。これらは単独で使用しても良く、2種以上を併
用しても良い。
【0032】低溶融粘度物質としては、溶融粘度が前記
規定の範囲外のものも使用できるが、その場合は他の低
溶融粘度物質と混合して、混合物の溶融粘度が前記規定
の範囲内になるようにして使用するのが好ましい。
【0033】前記テトラメチルビフェニルジグリシジル
エーテル(以下、TMBPDGEと略称する場合があ
る)としては、式(V):
【0034】
【化5】
【0035】で示されるものが好ましい。
【0036】前記ビフェニルジグリシジルエーテル(以
下、BPDGEと略称する場合がある)は、式(V
I):
【0037】
【化6】
【0038】で表わされるものである。
【0039】前記トリグリシジルイソシアヌレート(以
下、TGICと略称する場合がある)は、式(VI
I):
【0040】
【化7】
【0041】で表わされるものである。
【0042】なお、本発明において、軟化点、融点はセ
イコー電子工業(株)製の示差走査熱量計DSC210
で測定した値である。軟化点、融点は昇温速度10℃/
分で測定した。溶融粘度は(株)レオロジ製のソリキッ
ドメータMR−300で測定した。
【0043】本発明においては、エポキシ樹脂の全量を
前記特定のエポキシ樹脂で構成するのが特に好ましい
が、必ずしもその必要はなく、前記特定のエポキシ樹脂
を50%以上、なかんづく70%以上含有するエポキシ
樹脂であれば、転写性、耐擦過性などについて所期の効
果が達成される。全エポキシ樹脂中の前記特定のエポキ
シ樹脂の含有量が前記範囲未満になると、ビヒクル中へ
の顔料の分散性が悪くなるため、転写性が劣る傾向があ
る。
【0044】さらに熱溶融性ビヒクル全量に対して前記
特定のエポキシ樹脂を50〜95%、とくに65〜90
%、低溶融粘度物質を5〜50%、とくに10〜35%
含有させるのが好ましい。前記特定のエポキシ樹脂の割
合が前記範囲未満であると印像の堅牢性が悪くなる傾向
があり、一方前記範囲より多いと転写性がむしろ低下す
る傾向にある。前記低溶融粘度物質の割合が前記範囲未
満の場合転写性向上効果が乏しくなり、一方前記範囲よ
り多いと地汚れが発生する場合がある。
【0045】本発明で前記特定のエポキシ樹脂と併用で
きるその他のエポキシ樹脂としては、たとえば臭素化ビ
スフェノールAジグリシジルエーテル、臭素化ビスフェ
ノールFジグリシジルエーテル、水素添加ビスフェノー
ルAジグリシジルエーテル、ナフトール変性クレゾール
ノボラックポリグリシジルエーテルなどが挙げられる。
これらその他のエポキシ樹脂を使用する場合は、単独で
または2種以上混合して使用できる。その他のエポキシ
樹脂としては軟化温度が60℃以上のものが好ましい。
【0046】前記その他のエポキシ樹脂はヒビクル中で
47.5%以下、より好ましくは15%以下、とくに好
ましくは5%以下で使用するのが好ましい。
【0047】前記ビヒクルには本発明の目的を損なわな
い範囲内でエポキシ樹脂以外の他の熱溶融性樹脂を配合
しても良い。このような熱溶融性樹脂としては、たとえ
ばエチレン−酢酸ビニル共重合樹脂、エチレン−アルキ
ル(メタ)アクリレート共重合樹脂、フェノール樹脂、
スチレン−アクリル共重合樹脂、ポリエステル樹脂、ポ
リアミド樹脂などが挙げられる。前記他の熱溶融性樹脂
はビヒクル全量の15%以下、なかんづく5%以下で使
用するのが好ましい。
【0048】前記ビヒクルは熱転写記録材料の保存安定
性および転写性の点から軟化温度が60〜120℃の範
囲が好ましい。
【0049】前記ビヒクルの熱溶融性インク層中におけ
る含有量は、転写性などの点から、40〜95%、なか
んづく60〜90%の範囲が適当である。
【0050】本発明においては、熱溶融性インク層にポ
リテトラフルオロエチレン粒子(以下、PTFE粒子と
いう)を含有させるのが好ましい。ビヒクルとしてのエ
ポキシ樹脂にPTFE粒子を分散させることにより、転
写時のインク層のキレが向上される。また転写により得
られた印像の表面にPTFE粒子が存在するため、耐擦
過性がより向上される。ここで、PTFEはテトラフル
オロエチレンのホモポリマーであっても良く、テトラフ
ルオロエチレンと他の少量の変性用モノマーとの共重合
体であっても良い。
【0051】前記PTFE粒子としては、平均粒径が
0.01〜15μm、なかんづく0.01〜5μmの範
囲にあるものが好ましい。平均粒径が前記範囲未満で
は、充分な耐擦過性が得られない傾向があり、一方前記
範囲を超えると、転写性が悪くなる傾向がある。
【0052】前記PTFE粒子の熱溶融性インク層中に
おける含有量は、1〜60%、なかんづく5〜30%の
範囲が好ましい。PTFE粒子の含有量が前記範囲より
少ないと、印像の耐擦過性向上効果が充分に発揮されな
い場合がある。一方、前記範囲より多いと、転写性が悪
くなる傾向がある。
【0053】PTFE粒子はバルクの形態で、あるいは
有機溶剤または水に分散した分散液ないしエマルジョン
の形態で使用できる。
【0054】本発明においては、前記PTFE粒子に加
えてワックス粒子を併用することにより、得られる印像
の耐擦過性がより向上される。
【0055】前記ワックス粒子としては、平均粒径が
0.01〜15μm、なかんづく0.01〜5μmの範
囲にあるものが好ましい。平均粒径が前記範囲未満で
は、充分な耐擦過性が得られない傾向があり、一方前記
範囲を超えると、転写性が悪くなる傾向がある。
【0056】PTFE粒子とワックス粒子を併用する場
合、両粒子の合計の熱溶融性インク層中における含有量
は、1〜60%、なかんづく5〜30%の範囲が好まし
い。両粒子の合計の含有量が前記範囲より少ないと、印
像の耐擦過性向上効果が充分に発揮されない場合があ
る。一方、前記範囲より多いと、転写性が悪くなる傾向
がある。
【0057】またPTFE粒子とワックス粒子を併用す
る場合、両者の合計量対して、PTFE粒子の割合が5
0〜90%、なかんづく50〜70%の範囲が好まし
い。PTFE粒子の割合が前記範囲より少ないと印像の
耐溶剤性が若干低下する場合があり、一方前記範囲より
多いと耐擦過性向上効果が充分に発揮されない場合があ
る。
【0058】前記ワックス粒子としては、たとえばカル
ナバワックス、キャンデリラワックス、ライスワックス
などの植物系ワックス、ミツロウ、ラノリンなどの動物
系ワックス、モンタンワックス、セレシンワックスなど
の鉱物系ワックス、パラフィンワックス、マイクロクリ
スタリンワックスなどの石油系ワックス、フィッシャー
トロプッシュワックス、ポリエチレンワックス、酸化ポ
リエチレンワックス、ポリプロピレンワックス、酸化ポ
リプロピレンワックスなどの合成炭化水素系ワックスな
どの1種または2種以上からなるワックス粒子の1種ま
たは2種以上からなるものが使用できる。とくにワック
ス粒子表面の滑り性が良好である点から、ポリエチレン
ワックス、酸化ポリエチレンワックス、ポリプロピレン
ワックス、酸化ポリプロピレンワックス、フィッシャー
トロプッシュワックスおよびカルナバワックスが好まし
い。
【0059】ワックス粒子はバルクの形態で、あるいは
有機溶剤または水に分散した分散液ないしエマルジョン
の形態で使用できる。
【0060】本発明において、熱溶融性インク層にPT
FE粒子を使用する場合は、さらに相溶化剤を配合する
のが好ましい。かかる相溶化剤を配合することにより、
PTFE粒子とエポキシ樹脂との界面にマイクロドメイ
ンが形成され、両者の間の密着性、親和性が向上され
る。
【0061】前記相溶化剤としては、炭素数6〜10個
のパーフルオロアルキル基を有するエポキシ樹脂が好ま
しいものとして挙げられる。このエポキシ樹脂はビヒク
ル成分として挙げたエポキシ樹脂のいずれであっても良
い。相溶化剤は全エポキシ樹脂の0.1〜30%、とく
に0.5〜15%配合するのが好ましい。
【0062】本発明に用いる着色剤としては、カーボン
ブラックをはじめ、アゾ系顔料(不溶性アゾ、アゾレー
キ、縮合アゾ顔料)、フタロシアニン系顔料、ニトロ系
顔料、ニトロソ系顔料、アントラキノン系顔料、ニグロ
シン系顔料、キナクリドン系顔料、ペリレン系顔料、イ
ソインドリノン系顔料、ジオキサジン系顔料、チタンホ
ワイト、炭酸カルシウム、硫酸バリウムなど各種有機、
無機の顔料が使用できる。色調の調整のために、染料を
併用しても良い。着色剤のインク層中における含有量は
5〜60%、なかんづく10〜40%の範囲が適当であ
る。
【0063】減法混色を利用して多色またはフルカラー
の印像を形成する場合には、イエロー、マゼンタ、シア
ンの着色剤、および要すればブラックの着色剤が使用さ
れる。
【0064】イエロー、マゼンタ、シアンの着色剤とし
ては透明性顔料が好ましく用いられる。ブラックの着色
剤は通常不透明性顔料が使用される。
【0065】イエローの透明性顔料としては、たとえば
ナフトールエローS、ハンザエロー5G、ハンザエロー
3G、ハンザエローG、ハンザエローGR、ハンザエロ
ーA、ハンザエローRN、ハンザエローR、ベンジジン
エロー、ベンジジンエローG、ベンジジンエローGR、
パーマネントエローNCG、キノリンエローレーキなど
の有機顔料の1種または2種以上が使用できる。
【0066】マゼンタの透明性顔料としては、たとえば
パーマネントレッド4R、ブリリアントファストスカー
レット、ブリリアントカーミンBS、パーマネントカー
ミンFB、リソールレッド、パーマネントレッドF5
R、ブリリアントカーミン6B、ピグメントスカーレッ
ト3B、ローダミンレーキB、ローダミンレーキY、ア
リザリンレーキ、キナクリドンレッドなどの有機顔料の
1種または2種以上が使用できる。
【0067】シアンの透明性顔料としては、たとえばビ
クトリアブルーレーキ、無金属フタロシニアニンブル
ー、フタロシニアニンブルー、フアストスカイブルーな
どの有機顔料の1種または2種以上が使用できる。
【0068】ここで、前記透明性顔料とは、透明なビヒ
クル中に分散させたとき、透明に着色されたインクを与
える顔料を言う。
【0069】ブラックの顔料としては、たとえば絶縁性
や導電性を有するカーボンブラックなどの無機顔料、ア
ニリンブラックなどの有機顔料の1種または2種以上が
使用できる。
【0070】本発明における熱溶融性インク層には前記
成分の他に、分散剤などを適宜配合することができる。
【0071】本発明における熱溶融性インク層は、エポ
キシ樹脂を溶解する溶剤に溶解するか、あるいはエポキ
シ樹脂を溶解しない溶剤に分散し、さらに着色剤、必要
に応じてPTFE粒子(またはPTFE粒子とワックス
粒子)、その他の添加剤を溶解、分散させて塗工液を調
製し、この塗工液を基材上に塗布し、乾燥することによ
って形成できる。
【0072】本発明における熱溶融性インク層の塗布量
(固形分換算、以下同様)は、通常0.02〜5g/m
2、より好ましくは0.5〜3g/m2が適当である。
【0073】前記基材としては、ポリエチレンテレフタ
レートフィルム、ポリブチレンテレフタレートフィル
ム、ポリエチレンナフタレートフィルム、ポリブチレン
ナフタレートフィルム、ポリアリレートフィルムなどの
ポリエステルフィルム、ポリカーボネートフィルム、ポ
リアミドフィルム、アラミドフィルム、ポリエーテルス
ルホンフィルム、ポリスルホンフィルム、ポリフェニレ
ンスルフィドフィルム、ポリエーテルエーテルケトンフ
ィルム、ポリエーテルイミドフィルム、変性ポリフェニ
レンエーテルフィルム、ポリアセタールフィルム、その
他この種のインクリボンの基材用フィルムとして一般に
使用されている各種のプラスチックフィルムが使用でき
る。またコンデンサーペーパーのような高密度の薄い紙
も使用できる。基材の厚さは通常1〜10μm程度であ
り、熱拡散を小さくして解像度を高めうる点からは1〜
6μmの範囲が好ましい。
【0074】本発明の熱転写記録材料をサーマルヘッド
を備えた熱転写プリンターで使用する場合は、基材の背
面(サーマルヘッドに摺接する側の面)にシリコーン樹
脂、フッ素樹脂、ニトロセルロース樹脂、あるいはこれ
らによって変性された、たとえばシリコーン変性ウレタ
ン樹脂、シリコーン変性アクリル樹脂など各種の耐熱性
樹脂、あるいはこれら耐熱性樹脂に滑剤を混合したもの
などからなる、従来から知られているスティック防止層
を設けるのが好ましい。
【0075】本発明の好ましい実施態様においては、基
材と熱溶融性インク層との間にインク強化層が設けられ
る。インク強化層を設けることにより、転写後の印像表
面にインク強化層が存在することになり、耐擦過性がよ
り向上される。
【0076】前記インク強化層は、PTFE粒子で構成
するのが好ましい。このPTFE粒子としては前記熱溶
融性インク層に使用したものが使用できる。インク強化
層には、インク強化層自体の強度を高めるため、バイン
ダー樹脂を使用するのが好ましい。バインダー樹脂とし
ては耐擦過性向上の点から、特にアクリル樹脂が好まし
い。
【0077】バインダー樹脂を使用する場合、PTFE
粒子とバインダー樹脂の割合はインク強化層全量に対し
て、PTFE粒子97〜70%、バインダー樹脂(特に
アクリル樹脂)3〜30%の範囲が好ましい。
【0078】前記インク強化層には、PTFE粒子に加
えてワックス粒子を併用するのが好ましい。このワック
ス粒子としては前記熱溶融性インク層に使用したものが
使用できる。
【0079】PTFE粒子とワックス粒子を併用する場
合、インク強化層自体の強度を高めるため、バインダー
樹脂、特にアクリル樹脂を使用するのが好ましい。その
場合の各成分の割合は、インク強化層全量に対して、P
TFE粒子35〜65%、ワックス粒子5〜35%およ
びバインダー樹脂(特にアクリル樹脂)3〜30%の範
囲が好ましい。
【0080】前記アクリル樹脂としては、たとえばポリ
メチルメタクリレート、ポリメチルアクリレート、ポリ
エチルメタクリレート、ポリエチルアクリレート、ポリ
ブチルメタクリレート、ポリブチルアクリレート、また
はこれらの共重合体などの1種または2種以上が使用で
きる。
【0081】前記インク強化層に用いるPTFE粒子は
分散液、なかんづく溶剤分散液の形態で使用するのが好
ましい。このような分散液を調製する際には、良好な分
散性を得るために分散剤としてフッ素系界面活性剤を使
用するのが好ましい。このフッ素系界面活性剤として
は、高分子フッ素系界面活性剤が好ましく使用される。
高分子フッ素系界面活性剤としては、パーフルオロアル
キル基(炭素数6〜10のものが好ましい)を含有する
アクリル樹脂、アクリルモノマーとエチレンオキサイド
とからなる共重合体でパーフルオロアルキル基(炭素数
6〜10のものが好ましい)を含有するものなどが挙げ
られる。このような高分子フッ素系界面活性剤はバイン
ダー樹脂としても機能するから、これを前記バインダー
樹脂の全部または一部として使用することができる。
【0082】インク強化層の塗布量は、0.3〜2g/
2、なかんづく0.5〜1.5g/m2が好ましい。塗
布量が前記範囲未満ではインク強化効果が充分に奏され
ない傾向があり、一方前記範囲より多いと転写性が劣る
傾向がある。
【0083】インク強化層は、PTFE粒子の分散液
(エマルジョンを含む、以下同様)、またはバインダー
樹脂(特にアクリル樹脂)の分散液または溶液にPTF
E粒子、もしくはPTFE粒子とワックス粒子を混合し
た塗工液を基材または後述のワックス層上に塗布し、乾
燥することにより形成できる。
【0084】本発明の他の好ましい実施態様において
は、基材とインク強化層との間に針入度が1以下のワッ
クス層が設けられる。該ワックス層を設けることによ
り、インク強化層の離型性が向上され、転写性が良好と
なる。
【0085】前記ワックスとしては、カルナバワック
ス、ポリエチレンワックスなどの1種または2種以上か
らなる混合物が挙げられる。
【0086】前記ワックス層はワックスの溶剤溶液、溶
剤分散液または水性エマルジョンを基材上に塗布し、乾
燥することにより形成することができる。またホットメ
ルトコーティング法により形成することができる。
【0087】前記ワックス層の塗布量は、通常0.01
〜2.0g/m2、より好ましくは0.1〜1.0g/
2が適当である。ワックス層の塗布量が前記範囲未満
では所期の効果が奏され難い傾向があり、一方前記範囲
より多いと転写性が悪くなる場合がある。
【0088】本発明の熱転写記録材料には、単色の印像
を形成するための熱転写記録材料と減法混色を利用して
多色またはフルカラーの印像を形成するためのカラー用
熱転写記録材料が含まれる。
【0089】単色の印像を形成するための熱転写記録材
料は、基材(またはインク強化層)上に単色の熱溶融性
インク層を設けたものである。熱溶融性インク層の色と
しては、黒、赤、青、緑、イエロー、マゼンタ、シアン
などが挙げられる。
【0090】多色またはフルカラーの印像を形成するた
めのカラー熱転写記録材料の一つの実施態様のものは、
単一の基材(またはインク強化層)上に、イエローの熱
溶融性インク層、マゼンタの熱溶融性インク層およびシ
アンの熱溶融性インク層、ならびに要すればブラックの
熱溶融性インク層を並べて配置したものである。前記各
色のインク層の配置方法としては種々の態様が挙げら
れ、プリンターの種類に応じて適宜選択される。
【0091】図1は前記実施態様の熱転写記録材料の一
実施例を示す部分平面図である。図1において、単一の
基材1上にイエローの熱溶融性インク層2Y、マゼンタ
の熱溶融性インク層2Mおよびシアンの熱溶融性インク
層2Cが並べて配置されている。インク層2Y、2Mお
よび2Cはそれぞれ一定の大きさを有し、それらの一定
順序の並びを1つの繰返し単位Uとして基材1の長手方
向に繰返し並べて配置されている。繰返し単位Uにおけ
る3色のインク層の並べ方の順序は各色の転写順序に従
って適宜決められる。繰返し単位Uにはブラックのイン
ク層を加えても良い。
【0092】多色またはフルカラーの印像を形成するた
めのカラー熱転写記録材料の他の実施態様のものは、1
つの基材(またはインク強化層)上にイエローの熱溶融
性インク層を設けた第1の熱転写記録材料、他の基材
(またはインク強化層)上にマゼンタの熱溶融性インク
層を設けた第2の熱転写記録材料、およびさらに他の基
材(またはインク強化層)上にシアンの熱溶融性インク
層を設けた第3の熱転写記録材料、ならびに要すればさ
らに他の基材(またはインク強化層)上にブラックの熱
溶融性インク層を設けた第4の熱転写記録材料のセット
からなるものである。
【0093】前記カラー画像形成用熱転写記録材料を用
いると、耐擦過性の優れた多色またはフルカラー画像が
得られる。さらに本発明における各色の熱溶融性インク
層は重ね合せ性が良好であるため、色再現性の良好なカ
ラー画像が得られる。
【0094】本発明の熱転写記録材料を用いて印像を形
成するには、熱転写記録材料のインク層を被転写体と重
ね合せ、インク層に像状に熱エネルギーを与える。熱エ
ネルギーを与える熱源としてはサーマルヘッドが一般的
であるが、レーザー光、赤外線フラッシュ、熱ペンなど
公知のものがいずれも使用できる。
【0095】被転写体がシート状物でない立体形状の場
合、その表面が曲面である場合などにおいては、熱エネ
ルギーの適用が容易な点から、レーザー光による熱転写
が有利である。
【0096】本発明の前記カラー画像形成用熱転写記録
材料を用いる多色またはフルカラーの画像の形成は、通
常熱転写プリンタで多色のカラー画像の分解色信号、す
なわちイエロー信号、マゼンタ信号、シアン信号に従っ
て、イエローインクドット、マゼンタインクドット、シ
アンインクドットをそれぞれ所定の順序で順次重ね転写
して受像体上にイエローの分解画像、マゼンタの分解画
像、シアンの分解画像を形成することによって行なうこ
とができる。イエローインクドット、マゼンタインクド
ット、シアンインクドットの転写順序は任意に選択でき
る。通常の多色またはフルカラー画像の場合は3色の色
信号に従って3色の分解画像が形成されるが、2色の色
信号しかない場合は対応する2色の分解画像が形成され
る。
【0097】かくして、(A)イエロー、マゼンタおよ
びシアンのうちの少なくとも2種の減法混色により色が
発現される領域、または(B)前記(A)の領域と、イ
エロー、マゼンタおよびシアンのうちの少なくとも1種
からなる単色の領域との組合せからなる領域を含む多色
のカラー画像が得られる。ここで、イエローインクドッ
トとマゼンタインクドットの重ね合せ部分でレッド色
が、イエローインクドットとシアンインクドットの重ね
合せ部分でグリーン色が、マゼンタインクドットとシア
ンインクドットの重ね合せ部分でブルー色が、イエロー
インクドットとマゼンタインクドットとシアンインクド
ットの重ね合せ部分でブラック色が呈せられる。
【0098】前記においてはブラック色をイエローイン
クドットとマゼンタインクドットとシアンインクドット
の重ね合せで得ているが、3色のインクドットを使用せ
ずに、ブラックインクドットのみでブラック色を得るよ
うにしても良い。
【0099】なおブラックインクドットをイエローイン
クドット、マゼンタインクドット、シアンインクドット
の少なくとも1種の上にまたは少なくとも2種が重ね合
わされた上に重ね合せて、ブラック色を呈するようにし
ても良い。
【0100】本発明の熱転写記録材料を用いて印像を形
成する場合、目的とする被転写体に直接印像を形成して
も良いが、予めシート状の被転写体(受像体)に印像を
形成した後、この受像体を目的とする被転写体に接着剤
などの適宜の手段で貼付しても良い。
【0101】
【実施例】つぎに実施例を挙げて本発明を説明する。
【0102】実施例1〜17および比較例1〜5 厚さ5μmのポリエチレンテレフタレートフィルムの片
面にシリコーン樹脂からなる塗布量0.25g/m2
スティック防止層を形成し、その反対側に表1〜2に示
されるインク塗工液を塗布し、70℃で乾燥して、塗布
量2g/m2の熱溶融性インク層を形成し、熱転写記録
材料を得た。
【0103】表1〜2において、粒子の平均粒径は
(株)島津製作所製レーザー回析粒度分布測定装置SA
LD−1100で測定した(以下同様)。
【0104】前記実施例9〜14においては、表3に示
されるインク強化層用塗工液を基材上に塗布し、70℃
で乾燥して、塗布量0.5g/m2のインク強化層を形
成した。さらに、実施例11〜14においては、表3に
示されるワックス層用塗工液を基材上に塗布し、70℃
で乾燥して、針入度1以下、塗布量0.3g/m2のワ
ックス層を形成し、その上に前記インク強化層を形成し
た。なお、針入度はJIS K 2235に規定される
針入度測定方法により25℃で測定した。
【0105】
【表1】
【0106】* 1:油化シェルエポキシ(株)製TPETGE、
軟化点92℃、溶融粘度90ポイズ/130℃ * 2:油化シェルエポキシ(株)製BPADGE、軟化点89℃、
溶融粘度50ポイズ/130℃ * 3:旭チバ(株)製CNPGE、軟化点80℃、溶融粘度40ポ
イズ/130℃ * 4:油化シェルエポキシ(株)製BPFDGE、軟化点109
℃、溶融粘度47ポイズ/130℃ * 5:日本化薬(株)製ナフトール変性クレゾールノボラ
ックポリグリシジルエーテル、軟化点90℃、溶融粘度4
3ポイズ/130℃ * 6:油化シェルエポキシ(株)製TMBPDGE、融点105℃、
溶融粘度0.3ポイズ/130℃ * 7:油化シェルエポキシ(株)製BPDGEとTMBPDGEの1:
1重量比の混合物、融点130℃、溶融粘度0.2ポイズ/13
0℃ * 8:日産化学工業(株)製TGIC(低塩素含有品)、融点
95℃、溶融粘度0.4ポイズ/130℃ * 9:日産化学工業(株)製TGIC(一般グレードパウダー
品)、融点90℃、溶融粘度0.5ポイズ/130℃ *10:日産化学工業(株)製TGIC(一般グレード顆粒
品)、融点90℃、溶融粘度0.5ポイズ/130℃ *11:旭チバ(株)製TGIC、融点90℃、溶融粘度0.4ポイ
ズ/130℃ *12:平均粒径0.3μm *13:平均粒径3.0μm *14:平均粒径5.0μm *15:平均粒径10.0μm *16:岐阜セラツク製造所(株)製酸化ポリエチレンワッ
クス(平均粒径3μm、m.p.102℃)の15%メチルエ
チルケトン分散液 *17:炭素数6〜10個のパーフルオロアルキル基を有す
るエポキシ樹脂 *18:山陽色素(株)製C.I.No.Y-12 *19:山陽色素(株)製C.I.No.R-122 *20:山陽色素(株)製C.I.No.B−15−2
【0107】
【表2】
【0108】
【表3】
【0109】前記各熱転写記録材料を用い、熱転写方式
バーコードプリンタ((株)テック製B−30)でリン
テック(株)製銀ネーマ(ポリエステルフィルムの片面
にアルミニウムを蒸着し、その上に粘着剤層を設けたも
の、ポリエステルフィルム表面に印像する)上にバーコ
ードのパターンを下記条件下で印像し、得られた印像に
ついて、転写性、耐擦過性(耐クロッキング性、耐スミ
アー性)を評価した。
【0110】印加エネルギー:19.8mJ/mm 印字速度:2インチ/秒 プラテン圧:強 結果を表4に示す。
【0111】[転写性]得られた印像についてRJS
ENTERPRISES,INC製のバーコード読み取
り機(コーダスキャンII)による読み取り判定を行なっ
た。バーコード読み取り機の判定基準は次の通りであ
る。 A 完全に読み取れる。 B ほぼ完全に読み取れる。 C 実用的に問題なく読み取れる。 D 一部読み取れる。 E 読み取り不可。
【0112】[耐擦過性(耐クロッキング性)]下記に
示す条件で試験後の印像について前記と同様にバーコー
ド読み取り機による読み取り判定を行なった。 試験機:アトラス エレクトリック デバイス社製A.
A.T.C.C.クロックメータモデルCM−1 摩擦材:綿布 圧 力:500g/cm2 回 数:300回往復 [耐擦過性(耐スミアー性)]下記に示す条件で試験後
の印像について、前記と同様にバーコード読み取り機に
よる読み取り判定を行なった。 試験機:(株)安田精機製作所製ラブテスター 摩擦材:ダンボール 圧 力:250g/cm2 回 数:300回往復
【0113】
【表4】
【0114】
【発明の効果】本発明の熱転写記録材料は、転写性が優
れ、かつ耐擦過性が優れた印像を与えるので、バーコー
ドなどを印字するのに有用である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の熱転写記録材料の一実施例における各
色のインク層の配列の例を示す部分平面図である。
【符号の説明】
1 基材 2Y イエローインク層 2M マゼンタインク層 2C シアンインク層

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基材上に、熱溶融性ビヒクルと着色剤と
    からなる熱溶融性インク層が設けられてなり、前記熱溶
    融性ビヒクルが、テトラフェノールエタンテトラグリシ
    ジルエーテル、クレゾールノボラックポリグリシジルエ
    ーテル、ビスフェノールAジグリシジルエーテルおよび
    ビスフェノールFジグリシジルエーテルよりなる群から
    選ばれた1種または2種以上のエポキシ樹脂と低溶融粘
    度物質とからなり、前記エポキシ樹脂が前記熱溶融性ビ
    ヒクル全体の50〜95重量%を占め、前記低溶融粘度
    物質が前記熱溶融性ビヒクル全体の5〜50重量%を占
    めることを特徴とする熱転写記録材料。
  2. 【請求項2】 前記熱溶融性インク層に、さらにポリテ
    トラフルオロエチレン粒子が含有され、該ポリテトラフ
    ルオロエチレン粒子の熱溶融性インク層中における含有
    量が1〜60重量%であることを特徴とする請求項1記
    載の熱転写記録材料。
  3. 【請求項3】 前記熱溶融性インク層に、さらに相溶化
    剤が含有されてなることを特徴とする請求項2記載の熱
    転写記録材料。
  4. 【請求項4】 前記熱溶融性インク層に、前記ポリテト
    ラフルオロエチレン粒子に加えてワックス粒子が含有さ
    れてなり、両粒子の合計の熱溶融性インク層中における
    含有量が1〜60重量%であることを特徴とする請求項
    2または3記載の熱転写記録材料。
  5. 【請求項5】 前記低溶融粘度物質の130℃での溶融
    粘度が0.1〜30ポイズの範囲にあることを特徴とす
    る請求項1、2、3または4記載の熱転写記録材料。
  6. 【請求項6】 前記基材と前記熱溶融性インク層との間
    に、ポリテトラフルオロエチレン粒子およびバインダー
    樹脂からなるインク強化層が設けられてなることを特徴
    とする請求項1、2、3、4または5記載の熱転写記録
    材料。
  7. 【請求項7】 前記インク強化層が、前記ポリテトラフ
    ルオロエチレン粒子に加えて、さらにワックス粒子を含
    有することを特徴とする請求項6記載の熱転写記録材
    料。
  8. 【請求項8】 前記基材と前記インク強化層との間に、
    ワックスからなる層が設けられ、該層の針入度が1以下
    であることを特徴とする請求項6または7記載の熱転写
    記録材料。
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