JP2002144777A - 画像付きカード - Google Patents

画像付きカード

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JP2002144777A
JP2002144777A JP2000343483A JP2000343483A JP2002144777A JP 2002144777 A JP2002144777 A JP 2002144777A JP 2000343483 A JP2000343483 A JP 2000343483A JP 2000343483 A JP2000343483 A JP 2000343483A JP 2002144777 A JP2002144777 A JP 2002144777A
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dots
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Kazunobu Shima
一展 島
Akira Naito
晃 内藤
Yoshiaki Shiina
義明 椎名
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Toppan Printing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】解像度が高く、面積階調による階調表現性も豊
かで、耐久性に優れ、また光学濃度も高い優れた画像を
備える画像付きカードを提供する。 【解決手段】支持体上に複数色のインクのドットで形成
された画像と透明層とを備えており、画像の1以上の色
のインクドットの色別の平均層厚が、他色のそれよりも
厚いか、あるいは、複数色全色のインクドットが重なっ
ている個所につき、最も上に位置する色以外の色の転写
画像の色別ドットの平均層厚が0.6μm以下か/又は
最も下に位置する色以外の色の転写画像の色別ドットの
平均層厚が0.6μm以下、であるこを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、面積階調による多
色画像を備えた画像付きカード(例えば、ICカード、
コンタクトレスカード、ハイブリッドカード、メモリー
カード、リライトカード、磁気カード)に関し、特に
は、着色顔料を含有する熱転写記録層を用いた熱転写記
録媒体(感熱転写リボン)とサーマルヘッドプリンタを
使用し、画像データに基いて熱転写記録層(インク層)
を受像シート上に画像様に熱転写する感熱転写記録によ
って、ドットによる面積階調の画像が形成された画像付
きカードに関する。
【0002】尚、本発明では、ハイブリッドカードと
は、接触式でデータ通信を行うICカードの機能と、非
接触式でデータ通信を行うコンタクトレスカードの機能
との、両方の機能を備えたカードのことを指し、また、
メモリーカードとは、メモリー機能は有するがcpuを
備えていないカードを指す。
【0003】
【従来の技術】従来、サーマルヘッドプリンタを用いて
階調画像を形成する熱転写記録方式としては、昇華性染
料を利用した昇華転写方式と伝統的(インク中にワック
スがリッチ)な溶融転写方式が広く知られている。
【0004】昇華転写方式は、昇華性染料(熱移行性染
料)とバインダー樹脂とを主成分とした熱転写記録層を
支持体上に設けた熱転写記録媒体を受像シートと重ねて
サーマルヘッド等の加熱デバイスで画像情報に応じて加
熱し、与える熱量に応じて熱転写記録層中の昇華性染料
を受像シート上に移行させることにより、階調画像を形
成するものである。
【0005】しかしながら、このような昇華性染料(熱
移行性染料)を用いて画像を形成した場合、形成された
画像は耐久性が劣り、耐熱性や耐光性を要求する分野へ
の利用が制限される。また、感熱記録感度が溶融転写方
式と比べ低いため、乾電池などのバッテリー駆動による
プリンターの小型軽量化、将来実用が期待されている高
解像力サーマルヘッドを用いる高速記録材料としては適
していない等の欠点を有している。
【0006】一方、溶融転写方式は、支持体上に顔料や
染料などの色材とワックスなどの結合剤を主成分とした
熱溶融性のインク層(溶融点が低い)を設けた転写シー
トを用いてサーマルヘッド等の加熱デバイスに画像情報
に応じて加熱し、インク層を溶融させることで、インク
層を基材から離型させると共に受像シート上にインク層
を付着させて画像を形成させる方式である。溶融転写方
式によって形成される画像は、高濃度で鮮鋭性に優れ、
文字、線画等の2値画像の記録に適している。また、イ
エロー、マゼンタ、シアン、ブラックよりなる熱転写シ
ートを用いて、受像シート上に重ねて画像を形成するこ
とにより、いちおうはカラー画像の形成も可能である。
このようなカラー画像形成用の熱転写シートの例として
特公昭63−65029号公報がある。
【0007】ところが、上記特公昭63−65029号
公報に記載の熱転写シートの場合、低融点の結晶性ワッ
クスをインク層の結合剤として用いているため、インク
のニジミによって解像力の低下が発生しやすい。また転
写画像の定着強度が弱く、画像部を手で強くこすると画
像部がとれてしまう。
【0008】このような現像を解決する方法として種々
の提案がなされてきた。例えば特開昭61−24459
2号公報には、65%以上の非晶質ポリマーと離型性物
質と着色剤よりなる感熱インク層を有する感熱転写シー
トが提案されている。しかしながら、上記特開昭61−
244592号公報に記載の熱転写シートも、結晶性ワ
ックスを含むため、各色の重ね印画を行った部分の定着
強度は不十分なものとなっている。
【0009】また、前記溶融転写方式は、カラー画像の
形成が可能とはいうものの、階調表現適性や解像度はい
たって低く、その結果、高い画像品質は望めないという
問題点があった。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、解像
度が高く、面積階調による階調表現性も豊かで、画像は
耐久性にも優れ、また画像の光学濃度も高い、優れた画
像を備える画像付きカードを提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】第1の発明によると、支
持体上に少なくとも、複数色のインクのドットで形成さ
れた画像と、該画像を覆うように設けられた透明層とを
備えており、該画像についての1以上の色のインクの画
像のドットの色別の平均層厚は、他の色のインクの画像
のドットの色別の平均層厚よりも厚いことを特徴とする
画像付きカードが提供される。(請求項1) 尚、本発明でいう、(ある色の)インクのドットの平均
層厚とは、(その色の)画像の中で複数の測定個所を適
宜選んで厚さを測定し、それらで得られた測定結果か
ら、全体のドットの厚さの平均値を推定したものである
(以下同様)。測定個所の数は、数ケ所〜数百ケ所てい
どの範囲で選択するのが現実的な場合が多く好ましい
が、必ずしも測定個所の数を限定するものではない。厚
さの比較の仕方で最も代表的(判断しやすい)なのは、
推定された平均値の中心の値で比較である。また透明層
は、材料構成、層形成の方法や工程などの、何らかが異
なる複数の層で構成しても良い。
【0012】また、第1の発明によると、特に、前記複
数色のインクの色は、少なくともシアン、マゼンタ、及
びイエローの3色があり、該イエローのインクのドット
の平均層厚が、該シアンおよびマゼンタの各色のインク
のドットの平均層厚よりも厚いことを特徴とする請求項
1に記載の画像付きカードが提供される。(請求項2)
【0013】また、第1の発明によると、特に、前記イ
エローのインクのドットの平均層厚が0.61〜1.0
μmの範囲にあり、シアンおよびマゼンタの各色のイン
クのドットの平均層厚が0.2〜0.6μmの範囲にあ
ることを特徴とする請求項2に記載の画像付きカード。
(請求項3)
【0014】第2の発明によると、支持体上に少なくと
も、複数色のインクのドットで形成された画像と、該画
像を覆うように設けられた透明層とを備えており、該画
像について、該複数色の全色のインクのドットが重なっ
ている個所の、最も上に位置する色以外の色の転写画像
の色別のドットの平均層厚が0.6μm以下であること
を特徴とする画像付きカードが提供される。(請求項
4)
【0015】第3の発明によると、支持体上に少なくと
も、複数色のインクのドットで形成された画像と、該画
像を覆うように設けられた透明層とを備えており、該画
像について、該複数色の全色のインクのドットが重なっ
ている個所の、最も下に位置する色以外の色の転写画像
の色別のドットの平均層厚が0.6μm以下であるこを
特徴とする画像付きカードが提供される。(請求項5)
【0016】そして、第1、第2、あるいは第3の発明
によると、前記インクは、着色顔料、非晶質有機重合
体、および微粒子を含んでいることを特徴とする請求項
1乃至5のいずれかに記載の画像付きカードが提供され
る。(請求項6)
【0017】また、第1、第2、あるいは第3の発明に
よると、前記インクの各色のドットの層厚が0.2〜
1.0μmの範囲であることを特徴とする請求項1乃至
6のいずれかに記載の画像付きカードが提供される。
(請求項7)
【0018】また、第1、第2、あるいは第3の発明に
よると、前記複数色のインクの色は、少なくともシア
ン、マゼンタ、及びイエローの3色があって、各色のイ
ンクについて前記着色顔料の80重量%以上が有機顔料
であることを特徴とする請求項6又は7のいずれかに記
載の画像付きカードが提供される。(請求項8)
【0019】また、第1、第2、あるいは第3の発明に
よると、前記インクの各色について、前記着色顔料は平
均粒子径が0.5μm以下であって、該着色顔料の粒子
径分布は粒子径が1μmを超える着色顔料の比率が10
%以下であることを特徴とする請求項6乃至8のいずれ
かに記載の画像付きカードが提供される。(請求項9)
【0020】また、第1、第2、あるいは第3の発明に
よると、前記支持体上には、前記インクの非晶質有機重
合体と同種の非晶質有機重合体を含む中間層が設けてあ
り、前記画像が、該中間層と前記透明層との間に配置さ
れていることを特徴とする請求項6乃至9のいずれかに
記載の画像付きカードが提供される。(請求項10)
【0021】また、第1、第2、あるいは第3の発明に
よると、前記非晶質有機重合体は、軟化点が70〜15
0℃の範囲にあるエポキシ樹脂であることを特徴とする
請求項6乃至10のいずれかに記載の画像付きカードが
提供される。(請求項11)
【0022】また、第1、第2、あるいは第3の発明に
よると、前記非晶質有機重合体は、ガラス転移温度が4
0〜100℃の範囲にあり、且つ、重量平均分子量が2
000〜50000の範囲にあるアクリル樹脂であるこ
とを特徴とする請求項6乃至10のいずれかに記載の画
像付きカードが提供される。(請求項12)
【0023】また、第1、第2、あるいは第3の発明に
よると、前記非晶質有機重合体は、塩化ビニル単位と酢
酸ビニル単位を有し、且つ、重量平均分子量が1000
0〜20000の範囲にある塩化ビニル酢酸ビニル系共
重合体であることを特徴とする請求項6乃至10のいず
れかに記載の画像付きカードが提供される。(請求項1
3)
【0024】また、第1、第2、あるいは第3の発明に
よると、前記画像付きカードが、ICカードであること
を特徴とする請求項1乃至13のいずれかに記載の画像
付きカードが提供される。(請求項14)
【0025】また、第1、第2、あるいは第3の発明に
よると、前記画像付きカードが、コンタクトレスカード
であることを特徴とする請求項1乃至13のいずれかに
記載の画像付きカードが提供される。(請求項15)
【0026】また、第1、第2、あるいは第3の発明に
よると、前記画像付きカードが、メモリーカードである
ことを特徴とする請求項1乃至13のいずれかに記載の
画像付きカードが提供される。(請求項16)
【0027】また、第1、第2、あるいは第3の発明に
よると、前記画像付きカードが、ハイブリッドカードで
あることを特徴とする請求項1乃至13のいずれかに記
載の画像付きカードが提供される。(請求項17)
【0028】また、第1、第2、あるいは第3の発明に
よると、前記画像付きカードが、リライトカードである
ことを特徴とする請求項1乃至13のいずれかに記載の
画像付きカードが提供される。(請求項18)
【0029】また、第1、第2、あるいは第3の発明に
よると、前記画像付きカードが、磁気記録カードである
ことを特徴とする請求項1乃至13のいずれかに記載の
画像付きカードが提供される。(請求項19)
【0030】なお、前記画像付きカードを、ICカー
ド、コンタクトレスカード、メモリーカード、ハイブリ
ッドカード、リライトカード、あるいは磁気記録カード
の中の少なくともいずれか2以上の機能を適宜選択し
て、それらを1枚のカードに備えて構成することもでき
る。これによると、様々な用途に非常に便利な機能を発
現することが出来るので、いっそう好ましい。
【0031】これらの画像付きカードのうち、例えば、
ICカード、コンタクトレスカード、メモリーカード、
ハイブリッドカード、あるいは磁気記録カード、等々の
ようにメモリあるいは磁気情報記録層による情報記録の
機能を備えた画像付きカードの場合には、当該画像付き
カードの使用を試みた者が、当該画像付きカードの正当
な所有者であるか/否かを判定する際に、たいへん役に
立つ。
【0032】つまり、改竄や偽造への対策、特には改竄
への対策という、セキュリティ性の面でたいへん役に立
つ。つまり、本発明に係わる画像付きカードの外側から
目視可能に設けてある前記複数色のインクのドットによ
る画像(特には当該画像付きカードの正当な所有者の顔
画像、直筆サイン、あるいは指紋、等の各人に固有の情
報であって画像化されたもの)が、もし改竄されたとし
た場合であっても、当該画像の情報を当該画像付きカー
ドのメモリあるいは磁気情報記録層に記録しておけば、
そのメモリあるいは磁気情報記録層にある当該情報を、
可視画像として適当な手段によって表示することによ
り、これを、当該画像付きカードの外側から目視可能に
設けてある前記画像と、比較照合することで、当該画像
付きカードの正当な所有者であるか/否かを容易に判定
することが出来る。
【0033】尚、特には、これらのメモリあるいは磁気
情報記録層による情報記録の機能を備えた画像付きカー
ドと、リライトカードの可視性の情報記録・可視表示の
機能とを組み合わせた画像付きカードの場合なら、前記
のような、メモリあるいは磁気情報記録層にある当該情
報を可視画像として表示する手段を、別途用意する必要
が無くなるので、いっそう便利である。
【0034】そして、第1、第2、あるいは第3の発明
によると、ホログラム、回折格子、蛍光剤あるいは磁性
材料のうち少なくともいずれか一を用いて形成された第
2の画像と、前記複数色のインクのドットで形成された
画像とが、前記支持体の同じ側の面に見えるように形成
されていることを特徴とする請求項1乃至19のいずれ
かに記載の画像付きカードが提供される。(請求項2
0) 尚、第2の画像は、必ずしも常態で容易に目視可能であ
っても、目視困難であってもどちらでも良い。例えば、
もしUV照射で蛍光を発する蛍光剤を使用した場合や、
磁性を有する磁性材料を使用した場合なら、むしろそれ
による第2の画像の存在を常態では目視による認知が困
難であった方がセキュリティ対策には好ましい。これら
ホログラム、回折格子、蛍光剤あるいは磁性材料を用い
た第2の画像は、偽造防止層として画像付きカード上に
設ければよい。偽造防止層を設ける場所は、適宜設計し
てよく、カードの支持体と透明層との間、カードの支持
体と前記複数色のインクによる画像との間、前記複数色
のインクによる画像と透明層との間、透明層(透明層は
異なる複数の層から構成されてよい)の中の一部とし
て、あるいは、透明層よりも外側の層の一つとして、等
があげられる。
【0035】この第2の画像を、前記の画像と同じ側の
面内に設けることによって、装飾性が高まるとともに、
偽造や改竄を抑止し、あるいは、偽造や改竄の発見を容
易にする効果を得られる。偽造や改竄が困難になり、あ
るいは、偽造や改竄の発見も容易になることの理由は、
第2の画像は一般に高度の製造技術や高価な設備を必要
とすることに由来しており、(1)もし偽造を試みても
技術や採算の面がネックになることから、そのような不
正行為を抑止させやすいという点、また、(2)もし改
竄を試みても、第2の画像を損傷することなく前記のイ
ンクによる画像を改竄することは根案であり、仮に第2
の画像の損傷を修復するとすれば、やはり技術や採算の
面がネックになって、そのような不正行為を抑止させや
すいという点、それから、(3)もし第2の画像の再現
あるいは修復を行わなかったとすれば、画像付きカード
上に形成されているはずの第2の画像がそこには存在せ
ず、そのことが目視ですら判別できるので、偽造や改竄
の発見が容易になるという点。
【0036】尚、本発明に係わる画像付きカードの、複
数色のドットで画像を形成しているインクは、結晶性ワ
ックスを含まないインクが大変に好ましい。これについ
ては後述する。
【0037】また、本発明に係わる画像付きカードの複
数色のドットで画像が形成されているインクには、着色
顔料、非晶質有機重合体、および微粒子を含んだインク
を使用するが、この微粒子としては色々な材料を使用で
きるが、なかでも特にシリカが好ましい。これについて
も後述する。
【0038】また、本発明に係わる画像付きカードの複
数色のドットで画像が形成されているインクの材料の好
ましい配合組成は、20〜30重量部の着色顔料、40
〜80重量部の非晶質有機重合体、5〜30重量部の微
粒子の各範囲内の組合せから適宜選択されるものであ
る。これについても後述する。
【0039】以下に、まず本発明の画像付きカードの画
像を形成する為に好適な熱転写記録媒体(感熱転写リボ
ン)について説明する。
【0040】前記の熱転写記録媒体は、支持体と、この
支持体上に設けられた熱転写記録層を備え、前記熱転写
記録層は、着色顔料、非晶質有機重合体、および微粒子
を含み、熱転写記録層の厚さを制御したものを使用する
構成を有するものが好ましい。尚、多色画像を形成する
ことを考慮すると、このような熱転写記録媒体は、支持
体上に、少なくとも支持体の長手方向に沿って色ごとに
面順次に繰り返し設けられた複数色の熱転写記録層とを
具備する構成(多色のインクの塗り分けリボン)を採用
しておく方が、一般により好都合である。これは、複数
色分の熱転写記録媒体を扱う手間が省けるばかりか、サ
ーマルプリンタの構造はシンプルになるとか、プリンタ
のコストが低減されるとか、画像形成作業の際の制御が
楽になる、等々の理由による。
【0041】本発明に係わる画像形成で、熱転写記録媒
体を用いた感熱転写の原理は、次の通りである。即ち、
サーマルヘッド等の熱媒体によって熱転写記録材に熱が
加えられ、その熱によって熱転写記録層中の非晶質有機
重合体が、溶融、半溶融、または軟化のいずれかの状態
となり、支持体から離れるとともに粘着性が発現され、
受像シート上に熱的に接着することによって画像が記録
される。そのため、少なくとも2色以上の色のドットを
重ねて印画を行う際、インクのニジミ(滲み)のない鮮
明な印画が得られる。また転写された記録画像として、
機械的強度に優れた特性を有するものが得られる。
【0042】なお、非晶質有機重合体が熱で上述のよう
に半溶融するか又は軟化して、熱転写記録層の転写が生
ずる転写の形態は、熱転写記録層のみならず、熱転写記
録層の層厚の薄さにも大きく起因していると考えられ
る。本発明に係わる画像付きカードへの画像形成の場合
には、溶融転写方式というよりは、むしろ公知の例でい
えば熱接着薄膜剥離方式(特開平7−117359号)
の側に近い方式を採用した方が、より高解像度で高階調
性もよい画像、画像品質の良い画像の形成に適する。ち
なみに、伝統的な、ワックスに代表される低融点材料を
多く含有させた熱転写記録層(インク層)を使用する溶
融転写方式の転写の形態(原理)は、単に熱転写記録層
が溶融して転写が生ずると考えられる。
【0043】本発明による画像付きカードには、大きく
分けると第1の発明のグループと、第2や第3の発明の
グループとの2つの態様、もう少し細かく分けると第1
の発明のグループ、第2の発明のグループ、及び第3の
発明のグループの3つの態様がある。次にそれぞれを少
し詳細に説明する。
【0044】第1の発明に係る画像付きカードは、ま
ず、支持体上に少なくとも、複数色のインクのドットで
形成された画像と、該画像を覆うように設けられた透明
層とを備えており、該画像についての1以上の色のイン
クの画像のドットの色別の平均層厚は、他の色のインク
の画像のドットの色別の平均層厚よりも厚いことを特徴
とする。
【0045】熱転写記録媒体(感熱転写リボン)の、多
色画像を表現する場合の複数色(最も代表的なのはYM
Cの3色)のうちの特定の色の熱転写記録層(インク
層)を、他の色の熱転写記録層よりも膜厚を厚くしたも
のを使用することにより、高濃度で色相のバランスも良
く調整できうる多色画像を得ることが出来る。
【0046】即ち、通常は、ドット形状、階調再現性が
厚みにより大きく影響を受けて異なるため、各色(例え
ば、イエロー、マゼンタ、シアンの3色)の膜厚は、同
じにすることが一般的ではある。しかし、各色成分の光
学濃度が異なることが多く、特定の色、例えばイエロー
については十分な濃度が得られない場合がある。
【0047】そこで、第1の発明では、熱転写記録層の
厚さは、所定の範囲内であれば、色ごとに変えてもドッ
ト形状、階調再現性に対し影響が少ないため、十分な濃
度の得られない特定の色の熱転写記録層については、他
の熱転写記録層より膜厚を厚くしている。つまり、熱転
写記録層の厚さの大小を、色によって違えている。
【0048】例えば、イエロー色の熱転写記録層の層厚
を0.61〜1.0μm、シアン色の熱転写記録層およ
びマゼンタ色の熱転写記録層の層厚を0.2〜0.6μ
mの範囲とすることが出来るこのようにすることで、ど
の色についても、十分な光学濃度を得ることが出来る。
これにより、ドット形状、階調表現性が損なわれること
なく、各色のバランスのとれた高濃度の画像を形成する
ことが可能となる。
【0049】熱転写記録媒体を用いて、サーマルヘッド
プリンタにより、画像データに基づいて面積階調による
画像形成を行った場合、特には、前述のような熱転写記
録媒体を用いた場合、形成されたインクのドットが熱に
よっても崩れ難いので、熱転写記録層(インク層)が感
熱転写されて形成されたインクのドットの層の厚さは、
この感熱転写の前後で殆ど変わることがない。このよう
な厚さに殆ど変化が無いという傾向は、熱転写記録層
(転写インク層)に、低融点の材料(例えばワックス
類)が非常に少なく、その代わりに油脂類が多く用いら
れている場合に顕著である。そのため、上述の熱転写記
録媒体を用いて得た画像形成体においても、1つの色の
転写画像のドットの層厚は、他の色の転写画像のドット
の層厚よりも厚くなるのである。
【0050】なお、第1の発明に係る画像付きカードを
得るべく、カードの支持体上に画像を形成する場合に、
画像形成方法の例としては、必ずしも、支持体上に複数
の色の熱転写記録層を色別に面順次に塗り分けした熱転
写記録媒体にのみ適用されるのではなく、支持体上に単
一の色の熱転写記録層を形成した熱転写記録媒体にも同
様に適用可能である。このような画像形成方法では、単
一色の複数の熱転写記録媒体が、色の数だけ使用され
る。
【0051】この場合、複数の色とは、例えばイエロ
ー、マゼンタ、シアンの少なくとも3色であって、中で
もイエロー用の熱転写記録媒体の熱転写記録層の層厚
が、他の色のそれよりも厚い。
【0052】第2の発明や第3の発明に係る画像付きカ
ードを得るべく、(画像形成に係わる途中の工程は第2
の発明と第3の発明の間で異なるが)カードの支持体上
に画像を形成する場合、例えば、複数色の熱転写記録層
のうち、最後に転写される色の熱転写記録層以外の色の
熱転写記録層の平均層厚が0.6μm以下である熱転写
記録媒体を使用することが好ましい。
【0053】もし、例えば、カードの支持体上に、直
接、そのような熱転写記録媒体とサーマルヘッドを適用
して、画像形成しようとする場合なら、支持体上に少な
くとも、複数色のインクのドットで形成された画像と、
該画像を覆うように設けられた透明層とを備えており、
該画像について、該複数色の全色のインクのドットが重
なっている個所の、最も上に位置する色以外の色の転写
画像の色別のドットの平均層厚が0.6μm以下である
ことを特徴とする画像付きカード。すなわち、第2の発
明に係わる画像付きカードを得られることになる。
【0054】また、もしその例とは違って、カードの支
持体上に、直接、そのような熱転写記録媒体とサーマル
ヘッドを適用するのではなく、例えば、いったん別に用
意した中間画像担持体に、そのような熱転写記録媒体と
サーマルヘッドを適用して画像を形成し、しかる後に、
中間画像担持体からカードの支持体上に画像を転写する
ことで画像形成しようとする場合なら、支持体上に少な
くとも、複数色のインクのドットで形成された画像と、
該画像を覆うように設けられた透明層とを備えており、
該画像について、該複数色の全色のインクのドットが重
なっている個所の、最も下に位置する色以外の色の転写
画像の色別のドットの平均層厚が0.6μm以下である
ことを特徴とする画像付きカード。すなわち、第3の発
明に係わる画像付きカードを得られることになる。つま
り、第2の発明の場合と第3の発明の場合とでは、異な
る色のドットの重なり方について、厚さが0.6μm以
下である色のドットが存在する重なり具合が異なってく
る。
【0055】複数の色(例えばイエロー、マゼンタ、シ
アン等)の熱転写記録層(インク層)を用いて(一般に
支持体側から)サーマルヘッドで画像様に選択的に加熱
し、面積階調を用いて複数色のインクのドットによる画
像を形成していく場合、まず、1色目の熱転写記録層を
加熱してドットを形成した後に、その上から、2色目の
熱転写記録層を加熱したドットを形成し、次いで3色目
というように、次々に各色の熱転写記録層を用いて、使
用する色の数だけ感熱転写記録を繰り返す。もし4色以
上の色を使用する場合には、この後にも4色目、5色
目、....と繰り返す。そして、本発明者等は、2色
目以後のインクのドットを形成する際に、それまでに形
成されたインクのドットの厚さ(物理的な高さ)の総和
が、ドット形状に与える影響が非常に大きいことを見い
だした。
【0056】この傾向は、従来の、結晶性ワックスを主
体とする熱転写記録媒体に比べて、本発明のような、非
晶質有機重合体を主成分とする熱転写記録媒体に特徴的
に見られる。その理由は、熱転写記録層として形成され
た厚みが、前者は、熱により崩れる(よって、画像がに
じむ)のに対して、後者は、熱転写記録層として形成さ
れた厚みが、再現性よくドットの層厚に現われ、結果と
してドット形状の良さにも反映される(よって画像がに
じまない)ためと考えられる。
【0057】そこで、本発明は、媒体として形成される
熱転写記録層の厚みに大小を付けるようにすることによ
って、画像がにじまなくなり、且つ、2色目以降のドッ
ト形状が美麗であることを達成する方式を提供するもの
である。
【0058】支持体1上にドットが転写される形として
は、図1Aに示すごとく、支持体1上の1色目のドット
2aの近傍に他の1色目のドット2bが存在し、その間
に2色目のドット3が形成される場合、または、図1B
に示すように、1色目のドット2aの上に、2色目の大
きなドット3aが形成されるか、または1色目のドット
2bの上に、2色目のドット3bが位置がずれて形成さ
れる場合がある。
【0059】図1Bに示すような転写の形の場合、1色
目のドット2a,2bの高さが高い(厚さが厚い)と、
2色目のドット3a,3bの形成に障害となることが予
想された。そこで、本発明者らが実験により検証を行っ
たところ、1色目の熱転写記録層の厚みが0.6μmを
境にして、2色目以降のドット形状が極端に変わること
が見出された。
【0060】即ち、もし、1色目の熱転写記録層の厚み
が0.6μmを超えると、2色目以上の熱転写記録層の
熱転写において、ドット形状が不安定となり、色むらが
生ずるが、1色目の熱転写記録層の厚みを0.6μm以
下とすることにより、ドット形状が安定化し、色むらの
ない階調再現性の優れた画像が得られることが見出され
た。
【0061】また、美麗な画像を得るためには、ドット
形状の均一さとともに、濃度も配慮することが好まし
い。光学反射濃度が白色支持体上で少なくとも1.1以
上であることが好ましく、ドット形状の均一さを、画像
の美麗さにより直結し易くなることも見出された。
【0062】更に、着色顔料の平均粒子径が0.5μm
以下であり、かつ、粒子径分布において、粒子径が1μ
mを超える顔料の比率が、10%以下である場合に、上
述の熱転写記録層の平均層厚のコントロールによる効果
を最大限に発揮させることが出来ることもわかった。着
色顔料の巨大凝集物の存在は、ドット形状の輪郭を乱し
てしまうので好ましくない。
【0063】顔料の平均径は、光散乱システムに基づく
オートサイザー(AUTOSIZER:MARVERR
UN社から市販)、コールターカウンター法、SEM観
察像の処理等を用いることにより測定することが出来
る。
【0064】印字する順序については、とくに規定はな
いが、0.6μm以下の厚みを保持する必要があるの
は、最後に印字する色以外である。すなわち、もしイエ
ロー、マゼンタ、シアンの順番で印字する場合は、イエ
ローとマゼンタのインク層(熱転写記録層)のそれぞれ
の厚さは、0.6μm以下であることを要するが、シア
ンについては、その限りではない。最後に印字する色以
外の色の熱転写記録層それぞれが0.6μm以下の厚み
を有していればよい。
【0065】なお、第2の発明あるいは第3の発明に係
る画像付きカードは、支持体上に複数の色の熱転写記録
層を色分けして形成した、上述の熱転写記録媒体にのみ
適用されるのではなく、例えば、支持体上に単一の色の
熱転写記録層を形成した熱転写記録媒体を使用した画像
形成の場合にもほぼ同様に適用可能である。このような
画像形成方法によれば、単一色の複数の熱転写記録媒体
が、色の数だけ使用される。この場合、複数の色とは、
例えばイエロー、マゼンタ、シアンの少なくとも3色を
使用するのが一般に好ましい。
【0066】なお、一旦、中間画像担持体(つまり例え
ば中間受像シート)に画像を記録した後に、得ようとす
る画像付きカードの支持体上にその画像を転写すること
で画像形成する方式には、大きく分けて2通りある。
【0067】つまり、(1)中間受像シート上に形成さ
れた画像(ドットの集まりで形成されている)と、その
画像が形成されている画像記録面を含む受像層(場合に
より受像層以外の層と共に)を、画像と一緒にカードの
支持体上に転写する方式であって、中間受像シートは、
受像層などを予め支持体から剥離して転写が可能なよう
に設けた設計にしておけばよい。そして、画像と共に転
写される層として透明な層を用意しておけば、カードの
支持体上に転写された受像層などが、それを介して画像
を目視可能にすると共に、画像を保護する透明な保護層
(透明層)の役目も果たすので工程が簡便である。画像
と共に転写される層が、透明性、画像保護性能、等々の
要求品質を満たすものであれば、敢えて、透明な保護層
を別途設ける必要が無くて済むことになる。
【0068】また、その他の方式としては、(2)中間
受像シート上に形成された画像(これはドットの集まり
で形成されている)のみをカードの支持体上に転写する
方式もあって、これは前者(1)と異なり、その画像が
形成されている画像記録面を含む受像層などは、画像と
一緒に転写されるわけではない。従って、この方式によ
ると、カードの支持体上に設けた画像を保護すべくその
上に透明な保護層(透明層)を設けるべき、転写やコー
ティング等の何らかによる別工程を追加して、保護層
(透明層)を形成しなければならない。
【0069】そして、中間画像担持体を使用する前記
(1)、(2)のいずれの方式の場合でも、カードの支
持体上に画像等を転写で設けることで画像形成する際に
は、加熱加圧による転写が一般に最も便利である。但
し、この歯像形成方法としては、必ずしも加熱加圧に限
定されるべきものではない。また、カードの支持体上へ
転写する際に、カードの支持体の被転写面と転写される
中間受像シート側の転写画像面との間に、接着剤を適用
したり、或いは接着性シートを介在させたりする等の技
術を適宜併用することも好ましい。
【0070】また、やはりこれら(1)、(2)いずれ
の場合であっても、中間画像担持体上に形成した転写画
像の複数色分をまとめてカードの支持体へ転写するか、
または中間画像担持体上に1 色分の転写画像を形成する
度に転写画像を転写するかは、画像形成の工程設計や中
間画像担持体そのものを設計することにより、適宜選択
してよい。
【0071】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係わる画像付きカ
ードを得ようとする場合に好適な熱転写記録媒体につい
て、より具体的に説明する。
【0072】図2には、支持体11上に熱転写層12を
設けた好適な熱転写記録媒体を示す。
【0073】本発明に用いることのできる支持体11と
しては、従来より昇華転写型や溶融転写型用として一般
に用いられるものを使用することができる。具体的に
は、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナタレ
ート、ポリプロピレン、セロファン、ポリカーボネー
ト、ポリ塩化ビニル、ポリスチレン、ポリイミド、ナイ
ロン、ポリ塩化ビニリデン等のプラスチックフィルム、
コンデンサーペーパー、パラフィン紙等の紙類を挙げる
ことができるが、特に好ましいのはポリエステルフイル
ムである。
【0074】支持体11の厚みは2〜50μm、より好
ましくは2〜16μmである。
【0075】熱転写記録層12は、着色顔料と非晶質有
機重合体と微粒子とを含有する。
【0076】熱転写記録層12に含有される非晶質有機
重合体としては、ブチラール樹脂、ポリアミド樹脂、ポ
リエステル樹脂、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、塩化ビ
ニル、酢酸ビニル等のビニル系単量体の単独あるいは他
の単量体との共重合体等を使用することができる。
【0077】また、最終的に得られる印字物に要求され
る性能によっては、各種WAX、低分子流動体を適宜加
える場合もあるが、とくに、耐熱性、耐擦過性を要求さ
れるような場合には、非晶質有機高分子のみを用いるこ
とが好ましく、その場合でも、本発明により、美麗な画
像を得ることが出来る。
【0078】非晶質有機重合体としては、エポキシ樹脂
を用いることが出来、エポキシ樹脂としては、サーマル
ヘッド等の熱媒体に対する印画適正と転写記録後の画像
の耐久性を考慮して軟化点が70℃から150℃の範囲
のものを使用することが好ましい。
【0079】サーマルヘッドを使用して熱転写する場合
の熱的条件は、通常180〜400℃で数ミリ秒であ
る。又、前述のように熱転写記録するためには、エポキ
シ樹脂が溶融、半溶融、または軟化するまで加熱する必
要がある。
【0080】従って、サーマルヘッドから供給される熱
量と、エポキシ樹脂の溶融状態を考慮すると、エポキシ
樹脂の融点の上限は150℃となる。この上限を超える
融点を有するエポキシ樹脂を使用すると、転写時により
多くのエネルギーを必要とするので、サーマルヘッドの
寿命が極端に短くなる。
【0081】また、エポキシ樹脂の融点の下限を70℃
としたのは、転写記録後の画像の保存安定性を考慮した
ものであり、融点が70℃未満のエポキシ樹脂を使用す
ると、手でこすると尾引きが発生する等の現象が生じ
る。
【0082】また、本発明の熱転写記録層に主材料とし
て使用するエポキシ樹脂の特性として、特に好ましく
は、エポキシ当量(1グラムのエポキシ基を含む樹脂の
グラム数)が600〜5000であり、分子量(重量平
均分子量、以下、同様)が800〜5000のものであ
る。
【0083】もし、このエポキシ樹脂のエポキシ当量
が、前記下限値よりも低い場合には(600未満の場
合)、擦りに対する画像の耐久性が充分でなく、手で擦
ると転写画像に尾引きが発生し易いので好ましくない。
逆に、もしこのエポキシ当量が前記上限値よりも高い場
合には(5,000を越える場合)、感熱転写の際に必
要とする熱エネルギーが多大過ぎてしまうために、サー
マルヘッドの寿命を縮めてしまったり、感熱転写の感度
も低いことから、画像を高速で感熱転写記録しようとす
る用途には不向きであるので、好ましくない。
【0084】また、このエポキシ樹脂の分子量が、もし
前記下限値よりも低い場合には(800未満)、擦りに
対する画像の耐久性が充分でなく、手で擦ると転写画像
に尾引きが発生し易いので好ましくない。逆に、もしこ
の分子量が、前記上限値よりも高い場合には(5,00
0を超える)、感熱転写の際に必要とする熱エネルギー
が多大すぎてしまうために、サーマルヘッドの寿命を縮
めてしまったり、感熱転写の感度も低いことから、画像
を高速で感熱転写記録しようとする用途には不向きであ
るので好ましくない。
【0085】本発明に関して最も好ましいエポキシ樹脂
は、軟化点、エポキシ当量、および分子量の全ての特性
が同時に前記それぞれの範囲内にある場合である。なぜ
ならば、この場合には特に画像の転写性と耐久性に関し
て高い効果が得られるので好ましい。
【0086】以上の理由から、融点が70〜150℃、
エポキシ当量が600〜5000、及び重量平均分子量
が800〜5000の範囲にあるエポキシ樹脂を選択す
る訳であるが、このようなエポキシ樹脂としては、ビス
フェノールAジグリシジルエーテル、ビスフェノールF
ジグリシジルエーテル、レゾルシノールジグリシジルエ
ーテル、クレゾールノボラックポリグリシジルエーテ
ル、テトラブロムビスフェノールAジグリシジルエーテ
ル、ビスフェノールヘキサフロロアセトングリシジルエ
ーテル等のグリシジルエーテル型エポキシ樹脂やフタル
酸ジグリシジルエステル、ダイマー酸ジグリシジルエス
テル等のグリシジルエステル型エポキシ樹脂や、トリグ
リシジルイソシアヌレート、テトラグリシジルアミノジ
フェニルメタン、テトラグリシジルメタキシメンジアミ
ン等のグリシジルアミン型エポキシ樹脂、およびヘキサ
ヒドロビスフェノールAジグリシジルエーテル、ポリプ
ロピレングリコールジグリシジルエーテル、ネオペンチ
ルグリコールジグリシジルエーテル等の脂肪族エポキシ
樹脂等を挙げることができる。これらの中から任意の選
択してよい。
【0087】熱転写記録層12に含有される微粒子は、
フィラーの役目を果たすものである。また微粒子は、無
色又は淡色であることが望ましい。無色又は淡色とは、
熱転写記録層による転写画像の色や濃度に実質的に影響
を与えない程度に色が薄いことを意味する。従って、こ
のような場合にその微粒子も本発明に係わる画像付きカ
ード上に画像を形成している前記複数色のドットのイン
クの中にも存在することになる。
【0088】この微粒子は、熱転写するときの転写性、
詳しくは転写画像の形成されるドット形状、また階調再
現性等を向上させる為に必要な成分であり、無色又は淡
色のものを使用するのは、感熱転写で形成された着色画
像の発色を損なわないようにする為である。このような
無色又は淡色の微粒子の例としては、シリカ、炭酸カル
シウム、カオリン、クレー、澱粉、酸化亜鉛、テフロン
(登録商標)パウダー、ポリエチレンパウダー、ポリメ
チルメタクリレート樹脂ビーズ、ポリウレタン樹脂ビー
ズ、ベンゾグアナミン及びメラミン樹脂ビーズなどを挙
げることができる。上記の例の中では、特に、シリカの
微粒子が、インク中の前記非晶質有機重合体との相性の
良さ、インクの発色に関する影響力の低さ、あるいは熱
転写記録を行う場合のインク層の箔切れ性の良さ、等の
理由から最も好ましい。
【0089】熱転写記録層12に含有される着色顔料
は、公知の種々の顔料を用いることができる。例えば、
ブラック単色印字用としてはカーボンブラックが好まし
く、多色印字用としては、イエロー、マゼンタ、シアン
を形成する顔料及びこの3色の顔料にブラックを加えた
4色の顔料を使用する。これら顔料は、1種類もしくは
2種類以上組み合わせて使用することも可能である。
【0090】多色印字用としては、ドット形状と併せ
て、色度の忠実再現性をも要求する場合は、有機顔料を
用いるのが好ましい。特に、イエロー、マゼンタ、シア
ンのドット−オン−ドットによって、フルカラーを忠実
に再現しようとする場合、顔料の色相の鮮明さは重要な
因子であり、その場合は、着色顔料中の少なくとも80
重量%を有機顔料が占めることが好ましい。
【0091】有機顔料の例としては、フタルイミド系イ
エロー、べンズイミダゾロンオレンジ、スルホアミドイ
エロー、べンズイミダゾロンイエロー等のアゾ顔料、フ
タロシアニン顔料、ジケトピロロピロール、キノフタロ
ン、イソインドリノン、ジアミノジアントラキノン、等
の縮合多環顔料を挙げることが出来る。
【0092】熱転写記録層12を形成するための組成物
の配合組成は、着色顔料の配合量が、好ましくは20〜
30重量部、より好ましくは25〜30重量部であっ
て、非晶質有機重合体の配合量が、好ましくは40〜8
0重量部、より好ましくは50〜70重量部であり、そ
して微粒子の配合量が、好ましくは1〜30重量部、よ
り好ましくは5〜15重量部、という関係にある。
【0093】着色顔料の配合量が上記範囲より少ない場
合は、所望の印画濃度を得にくくなり、多い場合には、
膜強度が低下する傾向となる。非晶質有機重合体の配合
量が上記範囲より少ない場合には、膜強度が低下する傾
向となり、多い場合には、転写性、詳しくは転写画像の
形成されるドット形状、また階調再現性等が悪くなる傾
向となる。微粒子の配合量が上記範囲より少ない場合に
は、転写性、詳しくは転写画像の形成されるドット形
状、また階調再現性等が悪くなる傾向となり、多い場合
には、良好なインクの流動性が得にくくなる。
【0094】本発明の熱転写記録媒体において、熱転写
記録層は、着色顔料、非晶質有機重合体、および微粒子
以外にも、割合としては少ないながらその他の成分を含
むことが出来る。そのような他の成分としては、界面活
性剤等に代表される分散剤などを挙げることが出来る。
但し、その配合量は、着色顔料、非晶質有機重合体およ
び微粒子の合計量を100重量部とした場合に、0.1
〜10重量部であるのが好ましい。もし、他の成分の配
合量が少な過ぎると、他の成分の添加による効果が発揮
されず、逆に、他の成分の配合量が多過ぎると、本発明
の効果を植えることが困難となる場合がある。
【0095】もし、その他の成分が分散剤である場合、
その役割は、次のような効果を狙うものである。つま
り、熱転写記録層の支持体上への形成は、一般に、熱転
写記録層をなす適当量の配合量の組成物に、揮発性をも
つ適当な溶剤を適当量加えて塗工液とし、これを支持体
上のしかるべき場所に適当量だけ塗工した後に、溶剤成
分を揮発性させることにより行なう。この際、もし着色
顔料や微粒子が望ましくない凝集を起こしたことが原因
と思われる不具合を生じる場合に、塗工液中に分散剤を
加えることにより、着色顔料や微粒子に好ましい分散性
を付与することが出来、凝集が原因と思われる不具合を
解決するものである。
【0096】なお、本発明の画像付きカードを得る為に
画像形成するのに好適な熱転写記録媒体は、コート紙ま
たは(好ましくは)プラスチック等の支持体上に着色剤
とエポキシ樹脂と無色の微粒子とを溶剤に、分散または
溶解した組成物を、バーコート、ブレードコート、エア
ナイフコート、グラビアコート、ロールコート等のソル
ベントコート法によって塗布し、乾燥して熱転写記録層
を形成することにより製造することが出来る。
【0097】なお、熱転写記録層12の膜厚は、一般に
数μm以下、好ましくは0.2〜1.0μm、より好ま
しくは0.4〜0.8μmがよい。
【0098】膜厚が0.2μmを下回ると十分な濃度を
出しにくくなり、また1.0μmを上回ると。解像度の
レベルに違いがあって、サーマルヘッドの発熱部分に応
じた転写が困難となり、詳しくは転写画像の形成される
ドット形状、また階調再現性等が劣る傾向となる。
【0099】なお、図示しないが、熱転写記録層として
は、少なくとも着色によって画像等を記録できるYMC
(イエロー、マゼンタ、シアン)か又はYMCK(Kは
ブラック)の熱転写記録層に限らず、適宜、その他の種
類(用途)の熱転写記録層を設けておくことも出来る。
【0100】これは、熱転写記録媒体に複数色分が塗り
分けられた場合と、あるいは1色分だけが設けられた場
合で、いずれでもあてはまるものであって、これらを着
色によって記録する以外の種類(あるいは目的)の熱転
写記録層の例としては、熱転写性を備えており、且つ転
写された先で接着層の役目を果たす接着剤転写層とか、
やはり熱転写性を備えており、転写された先で偽造防止
効果や偽造発見を容易ならしめる役目を果たす特殊効果
層(転写性ホログラム層、転写性回折格子層等)であ
る。
【0101】その他の種類の熱転写記録層は、必ずしも
本発明に係る熱転写記録媒体の着色顔料を含む熱転写記
録層の要件を兼ねる必要はない。
【0102】ここで、その他の種類の熱転写記録層の例
である偽造防止層は、その層に内添しておく微小な粒子
状(あるいはフレーク状など)をなす材料が特に重要で
あり、そのような材料の例としては、或る波長の電磁波
(UV、IR、可視光等)を照射されると蛍光(或いは
燐光)を発する蛍光剤(燐光剤)とか、或る波長の電磁
波(IR等)を吸収し易い電磁波吸収剤とか、或いは磁
性を有する磁性材料などが挙げられる。
【0103】また、支持体11の熱転写記録層12を設
けていない側よりサーマルヘッドを用いて熱を加え、受
像シート上に熱転写記録層12を転写する際に、サーマ
ルヘッドが支持体11に付着して熱転写記録媒体のスム
ーズな走行性を妨害するのを防ぐために、図3に示すよ
うに、支持体11の熱転写記録層12が設けられていな
い側に、バックコート層13を設けることが望ましい。
【0104】このようなバックコート層13に用いられ
る材料としては、ニトロセルロース、ポリエステル樹
脂、アクリル樹脂、ビニル樹脂等にシリコンオイルを含
有させたもの、または、シリコン変性樹脂等を挙げるこ
とができる。また、耐熱性を向上させる目的で、架橋剤
を併用しても良い。
【0105】バックコート層13を設ける際の塗布厚
は、0.1〜4μm程度が好ましい。
【0106】以上の如き熱転写記録媒体を用いて、画像
を形成するために使用する受像シートとしては、上質
紙、コート紙等の紙類、ポリエステルフィルム、ポリ塩
化ビニルフィルム、ポリプロピレンフィルム等のプラス
チックフィルム、あるいは紙、プラスチックフイルム上
に受像層をコーティングしたもの等が挙げられる。ここ
で使用する受像層は、エポキシ樹脂であることが好適で
ある。即ち、エポキシ樹脂を受像層として使用すること
によって、熱転写時に熱転写記録媒体の熱転写記録層が
十分に溶融しなくても熱転写時の熱によって熱転写記録
層と受像層とが良好に接着し、十分な箔切れをもって印
画が為されるため、転写性、詳しくは転写画像の形成さ
れるドット形状、また階調再現性等が向上する。更には
形成された画像は、耐摩耗性、耐擦過性等の画像耐性に
優れたものとなる。
【0107】また、画像形成を行いたいシート上に直接
画像形成を行うことが困難な場合は、上記受像シート上
に一度画像を形成した後、転写画像を最終シート上に再
転写させても良い。このような間接転写方式は、最終シ
ートの選択性が広がるだけでなく、受像シートに保護層
を設けておくことにより、最終転写画像上に保護層を設
けられ画像耐性の向上を図ることが出来たり、受像シー
ト上にホログラム形成層等のセキュリティ層を設けてお
くことにより、最終転写画像のセキュリティの向上を図
ることが可能となる。
【0108】上記の如き熱転写記録媒体及び上記の如き
受像シートを使用して面積階調による階調画像表現を得
る際に使用する熱エネルギーの付与手段は、従来から公
知の付与手段がいずれも使用することが出来、熱エネル
ギーをコントロールすることにより、階調画像を得るこ
とが可能となる。
【0109】本発明に係わる画像付きカードは、カード
上に画像が形成されたカードであれば必ずしも限定され
るものではないが、特に好適なのは、例えば、ICカー
ド、コンタクトレスカード、ハイブリッドカード、メモ
リーカード、リライトカード、磁気カード等、あるいは
(用途で言うと)キャッシュカード、クレジットカー
ド、(カード状の)免許証、(カード状の)パスポー
ト、(カード状の)健康保険証、(国民カードや県民カ
ードなどの)自治体カード、IDカード、メンバーズカ
ード、等である。これらの例は特にセキュリティ性を求
められ、カードの正当な所有者(あるいは使用者)であ
るか/否かを判定する材料として、画像を利用できるこ
とから、本発明に好適である。図4に、本発明に係わる
画像付きカードの概念図、特に、複数色のインクのドッ
トが重なった様子を示す。尚、本発明に係わる画像付き
カードは、多色の画像の他に、その画像付きカードの正
当な所有者(又は使用者)に係わる情報(例えば、姓
名、所属、生年月日、番号、コード、等々)を2値画像
(墨色のインクによるものが最も一般的)を形成してお
いたり、あるいはエンボスを用いて、同様の情報を記録
しておいたりする構成も採用してよい。
【0110】
【実施例】次に、種々の実施例と比較例を挙げて、本発
明を更に具体的に説明する。なお、文中で「部」又は
「%」とあるのは、特に断りのない限り重量基準であ
る。
【0111】以下の実施例1〜5は第1の発明に関する
ものであり、実施例6は第3の発明(あるいは第3の発
明)に関するものである。
【0112】実施例1 まず、下記組成の熱転写記録層用インク組成物を調製し
た。
【0113】 (シアンインク) フタロシアニンブルー … 9部 エポキシ樹脂(油化シェルエポキシ製:エピコート1007) …20部 ※軟化点128℃ エポキシ当量1750〜2200 分子量2900 無色微粒子(シリカ:日本アエロジル製アエロジルR972) … 4部 メチルエチルケトン …67部 (マゼンタインク) カーミン6B … 9部 エポキシ樹脂(油化シェルエポキシ製:エピコート1007) …20部 ※軟化点128℃ エポキシ当量1750〜2200 分子量2900 無色微粒子(シリカ:日本アエロジル製アエロジルR972) … 4部 メチルエチルケトン …67部 (イエローインク) ジスアゾイエロー … 9部 エポキシ樹脂(油化シェルエポキシ製:エピコート1007) …20部 ※軟化点128℃ エポキシ当量1750〜2200 分子量2900 無色微粒子(シリカ:日本アエロジル製アエロジルR972) … 4部 メチルエチルケトン …67部
【0114】上記処方の熱転写記録層用インクを、裏面
に耐熱処理を施した厚さ5.4μmのポリエチレンテレ
フタレートフィルムに、グラビア印刷機を用いて、乾燥
膜厚がシアン、マゼンタは0.6μm、イエローは0.
8μmになるように長手方向に沿って面順次に繰り返し
塗り分けて塗布および乾燥して、熱転写記録媒体を得
た。
【0115】次に、厚さ25μmのポリエステルフィル
ム(PET)の片面に、下記の剥離層用インクを用い
て、乾燥膜厚が約1μmになるように塗布及び乾燥し、
その上に下記の受像層インクを用いて、乾燥膜厚が5μ
mになるように塗布及び乾燥して、中間受像シートを得
た。
【0116】 (剥離層用インキ) アクリル樹脂 …20部 メチルエチルケトン …40部 トルエン …40部 (受像層インク) エポキシ樹脂(油化シェルエポキシ製:エピコート1007) …30部 ※軟化点128℃ エポキシ当量1750〜2200 分子量2900 メチルエチルケトン …70部
【0117】得られた受像シートと、熱転写記録媒体の
熱転写記録層面とを重ね、サーマルヘッドを用いて、サ
ーマルヘッドの発熱部に応じた面積階調による画像をシ
アン、マゼンタ、イエローの順に順次形成し、受像シー
ト上に面積階調のみからなるフルカラー画像を形成させ
ることができた。
【0118】比較例1 熱転写記録層用インクとして以下の昇華転写型インク組
成物を調製した。
【0119】 (シアンインク) C.I.ソルベントブルー63 … 5部 ブチラール樹脂(積水化学工業製BX−1) … 5部 メチルエチルケトン …60部 トルエン …30部 (マゼンタインク) C.I.ディスパーズレッド60 … 5部 ブチラール樹脂(積水化学工業製BX−1) … 5部 メチルエチルケトン …60部 トルエン …30部 (イエローインク) C.I.ディスパーズイエロー201 … 5部 ブチラール樹脂(積水化学工業製BX−1) … 5部 メチルエチルケトン …60部 トルエン …30部
【0120】上記処方の熱転写記録層用インクを、裏面
に耐熱処理を施した厚さ5.4μmのポリエチレンテレ
フタレートフィルムに、グラビア印刷機を用いて、乾燥
膜厚がシアン、マゼンタ、イエローとも1.0μmにな
るように長手方向に沿って面順次に繰り返し塗り分けて
塗布および乾燥して、比較例1の熱転写記録媒体を得
た。
【0121】次に、厚さ25μmのポリエステルフィル
ム(PET)の片面に、下記の剥離層用インクを用い
て、乾燥膜厚が約1μmになるように塗布及び乾燥し、
その上に下記の染料受容層用インクを乾燥膜厚が4μm
になるように塗布および乾燥し、その後45℃で1週間
エージング行い、中間受像シートを得た。
【0122】 (剥離層用インキ) アクリル樹脂 …20部 メチルエチルケトン …40部 トルエン …40部 (染料受容層用インク) アセタール樹脂 …10部 塩化ビニル−酢酸ビニル共重合樹脂 …10部 トリコンオイル … 2部 イソシアネート樹脂 … 3部 メチルエチルケトン …50部 トルエン …25部
【0123】得られた受像シートの染料受容層面と熱転
写記録媒体の熱転写記録層面とを重ね、サーマルヘッド
を用いてイエロー、マゼンタ、シアンの順に画像形成を
行い、カラー画像を得た。
【0124】比較例2 実施例1において、熱転写記録層用インクの乾燥膜厚
を、シアン、マゼンタ、イエローとも0.6μmとした
以外は実施例1と同様にして熱転写記録媒体を作製しカ
ラー画像を形成した。
【0125】比較例3 実施例1において、熱転写記録層用インクの乾燥膜厚
を、シアン、マゼンタ、イエローとも1.2μmとした
以外は実施例1と同様にして熱転写記録媒体を作製しカ
ラー画像を形成した。
【0126】参考例1 実施例1において、熱転写記録層用インクを以下の処方
に変更した以外は、実施例1と同様にして熱転写記録媒
体を作製しカラー画像を形成した。
【0127】 (シアンインク) フタロシアニンブルー … 9部 エポキシ樹脂(油化シェルエポキシ製:エピコート1007) …20部 ※軟化点128℃ エポキシ当量1750〜2200 分子量2900 メチルエチルケトン …71部 (マゼンタインク) カーミン6B … 9部 エポキシ樹脂(油化シェルエポキシ製:エピコート1007) …20部 ※軟化点128℃ エポキシ当量1750〜2200 分子量2900 メチルエチルケトン …71部 (イエローインキ) ジスアゾイエロー … 9部 エポキシ樹脂(油化シェルエポキシ製:エピコート1007) …20部 ※軟化点128℃ エポキシ当量1750〜2200 分子量2900 メチルエチルケトン …71部 フタロシアニンブルー …10部
【0128】参考例2 実施例1において、熱転写記録層用インキを以下の処方
に変更した以外は、実施例1と同様にして熱転写記録媒
体を作製しカラー画像を形成した。
【0129】 (シアンインキ) フタロシアニンブルー … 9部 エポキシ樹脂(油化シェルエポキシ製:エピコート1001) …20部 ※軟化点64℃ エポキシ当量450〜500 分子量900 無色微粒子(シリカ:日本アエロジル製アエロジルR972) … 4部 メチルエチルケトン …67部 (マゼンタインキ) カーミン6B … 9部 エポキシ樹脂(油化シェルエポキシ製:エピコート1001) …20部 ※軟化点64℃ エポキシ当量450〜500 分子量900 無色微粒子(シリカ:日本アエロジル製アエロジルR972) … 4部 メチルエチルケトン …67部 (イエローインキ) ジスアゾイエロー … 9部 エポキシ樹脂(油化シェルエポキシ製:エピコート1001) …20部 ※軟化点64℃ エポキシ当量450〜500 分子量900 無色微粒子(シリカ:日本アエロジル製アエロジルR972) … 4部 メチルエチルケトン …67部
【0130】参考例3 実施例1において、熱転写記録層用インキを以下の処方
に変更した以外は、実施例1と同様にして熱転写記録媒
体を作製しカラー画像を形成した。
【0131】 (シアンインキ) フタロシアニンブルー … 9部 エポキシ樹脂(油化シェルエポキシ製:エピコート1010) …20部 ※軟化点169℃ エポキシ当量3000〜5000 分子量5500 無色微粒子(シリカ:日本アエロジル製アエロジルR972) … 4部 メチルエチルケトン …67部 (マゼンタインキ) カーミン6B … 9部 エポキシ樹脂(油化シェルエポキシ製:エピコート1010) …20部 ※軟化点169℃ エポキシ当量3000〜5000 分子量5500 無色微粒子(シリカ:日本アエロジル製アエロジルR972) … 4部 メチルエチルケトン …67部 (イエローインキ) ジスアゾイエロー … 9部 エポキシ樹脂(油化シェルエポキシ製:エピコート1010) …20部 ※軟化点169℃ エポキシ当量3000〜5000 分子量5500 無色微粒子(シリカ:日本アエロジル製アエロジルR972) … 4部 メチルエチルケトン …67部
【0132】以上の実施例1、比較例1,2,3、及び
参考例1,2,3で得られた画像をカードの支持体上に
重ね合わせ、熱圧を加えて受像層と共に画像を転写して
得た画像付きカードについて、画像階調性、耐光性及び
セキュリティ性の評価を行った。その結果を表1に示
す。
【0133】
【表1】
【0134】画像階調性…○:作製したカラー画像がハ
イライト部からシャドウ部まで忠実に再現されている。 ×:ハイライト部からシャドウ部までの再現性が不十分
である。 耐光性 … キセノンフェードメーターによりカラー画
像面に80時間照射を行い、その退色率を測定。 ○:退色率5%以内 ×:退色率5%以上 定着性 … カラー画像面を爪で通常の力で擦ったとき
の画像部の尾引き度合い。 ○:変化なし ×:画像部周辺に汚れあり 高濃度の濃度バランス…フルベタ画像濃度(3色重ね墨
濃度)のシアン、マゼンタ、イエローの各色成分の光学
濃度の差 ○:10%以内 ×:10%以上
【0135】表1に示した通り、本発明による画像付き
カード(実施例1)は、階調再現性において作製したカ
ラー画像がハイライト部からシャドウ部まで忠実に再現
され高濃度で色バランスのとれ、更に、記録後の画像の
耐久性を有する優れた画像付きカードを得ることがで
き、本発明の目的が達成されたことがわかる。
【0136】実施例2 実施例1において、熱転写記録層用インキ組成物として
シアン、マゼンタ、イエローの3色に以下のブラックイ
ンキ組成物としてシアン、マゼンタ、イエローの3色に
以下のブラックインキを加え、4原色からなるカラー画
像を作成した。
【0137】 (ブラックインキ) カーボンブラック … 9部 エポキシ樹脂(油化シェルエポキシ製:エピコート1007) …20部 ※エポキシ当量1750〜2200 軟化点128℃ 分子量2900 無色微粒子(シリカ:日本アエロジル製アエロジルR972) … 4部 メチルエチルケトン …67部
【0138】得られた画像を、カードの支持体上に重ね
合わせ、熱圧を加えて受像層と共に画像を転写して得た
画像付きカードについて、実施例1と同様の評価を行っ
たところ、実施例1と同様の性能を有することが確認さ
れた。
【0139】実施例3 実施例3において、カラー画像をシアン、マゼンタ、イ
エローの3色より作成し、文字及びバーコードの2値化
画像をブラックで作成を行った。実施例1と同様に、受
像層と共に画像を転写して得た画像付きカードについて
評価を行ったところ、得られた画像は、実施例1の場合
の性能に加え、文字及びバーコード部分にも耐性の優れ
た性能を有することが確認された。
【0140】実施例4 実施例1で得られた熱転写記録媒体を用い、以下に示す
受像シート上に画像形成を行った。
【0141】(受像シート構成)25μmのポリエステ
ルフィルム上に以下の各処方新規を順次塗布、乾燥して
剥離層、受像層が順次積層された受像シートを得た。
【0142】 (剥離層用インキ) アクリル樹脂 …20部 メチルエチルケトン …40部 トルエン …40部 (受像層用インキ) エポキシ樹脂(油化シェルエポキシ製:エピコート1007) …30部 ※エポキシ当量1750〜2200 軟化点128℃ 分子量2900 メチルエチルケトン …70部
【0143】画像形成された受像シートを最終製品用シ
ートと重ね合わせ受像シート裏面よりヒートローラーに
て熱転写を行い、ポリエステルフィルムのみを剥がした
ところ、表面に保護層が設けられた良好に転写体を得る
ことができた。
【0144】実施例5 実施例1で得られた熱転写記録媒体を用い、以下に示す
受像シート上に画像形成を行った。
【0145】(受像シート構成)25μmのポリエステ
ルフィルム上に以下の剥離層用インキ、ホログラム形成
層用インキを順次塗布、乾燥して剥離層、ホログラム形
成層を得た後、熱エンボスによりホログラム形成層の表
面に凹凸形状によるホログラム形成を行った。
【0146】 (剥離層用インキ) アクリル樹脂 …20部 メチルエチルケトン …40部 トルエン …40部 (ホログラム形成層用インキ) 塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体 …20部 ウレタン樹脂 …15部 メチルエチルケトン …70部 トルエン …30部
【0147】更に、透明薄膜層としてZnSを蒸着によ
りホログラム形成層表面に設けたのち、以下の受像層用
インキを塗布、乾燥して受像層を積層し、受像シートを
得た。
【0148】 (受像層用インキ) エポキシ樹脂(油化シェルエポキシ製:エピコート1007) …20部 ※エポキシ当量1750〜2200 軟化点128℃ 分子量2900 ウレタン樹脂 …10部 メチルエチルケトン …70部
【0149】画像形成された受像シートを表面に紫外線
発光蛍光剤が印刷された最終製品用シートと重ね合わ
せ、受像シート裏面よりヒートローラーにて熱転写を行
い、ポリエステルフィルムのみを剥がしたところ、表面
に保護層が設けられた良好な転写体を得ることができ
た。
【0150】得られた転写体はセキュリティ機能として
ホログラム画像を有しており、セキュリティ性の高いも
のであった。なお、実施例2〜5の結果も上記表1中に
示す。
【0151】以上のように、第1の発明に係る熱転写記
録媒体によると、面積階調による階調再現性の優れた画
像を形成することが可能であり、そして特に、感熱転写
の際の熱転写記録層の箔切れ性が良く、且つ光学濃度が
高く、しかも、保存性、特に耐光性や機械的強度が優れ
た転写画像を得ることが可能である。
【0152】実施例6 まず、下記組成の熱転写記録層用インキ組成物を調製し
た。
【0153】 (シアンインキ) フタロシアニンブルー … 9部 エポキシ樹脂(油化シェルエポキシ製:エピコート1007) …20部 ※軟化点128℃、エポキシ当量1750〜2200、分子量2900 無色微粒子(シリカ:日本アエロジル製アエロジルR972) … 4部 メチルエチルケトン …67部 (マゼンタインキ) Pigment Red 254 … 9部 エポキシ樹脂(油化シェルエポキシ製:エピコート1007) …20部 ※軟化点128℃、エポキシ当量1750〜2200、分子量2900 無色微粒子(シリカ:日本アエロジル製アエロジルR972) … 4部 メチルエチルケトン …67部 (イエローインキ) ジスアゾイエロー … 9部 エポキシ樹脂(油化シェルエポキシ製:エピコート1007) …20部 ※軟化点128℃、エポキシ当量1750〜2200、分子量2900 無色微粒子(シリカ:日本アエロジル製アエロジルR972) … 4部 メチルエチルケトン …67部
【0154】上記処方の熱転写記録層用インキを、裏面
に耐熱処理を施した厚さ5.4μmのポリエチレンテレ
フタレートフィルムに、シアンとマゼンタについては乾
燥膜厚が0.5μmになるように、また、イエローにつ
いては乾燥膜厚が0.8μmになるように塗布及び乾燥
して本発明の熱転写記録媒体を得た。
【0155】次に、厚さ25μmのポリエステルフィル
ム(PET)の片面に、下記の剥離層用インクを用い
て、乾燥膜厚が約1μmになるように塗布及び乾燥し、
その上に下記の受像層インクを用いて、乾燥膜厚が5μ
mになるように塗布及び乾燥して、中間受像シートを得
た。
【0156】 (剥離層用インキ) アクリル樹脂 …20部 メチルエチルケトン …40部 トルエン …40部 (受像層インキ) エポキシ樹脂(油化シェルエポキシ製:エピコート1007) …30部 ※軟化点128℃、エポキシ当量1750〜2200、分子量2900 メチルエチルケトン …70部
【0157】こうして得られたシアンの熱転写記録媒体
の熱転写記録層面と受像シートとを重ね、サーマルヘッ
ドを用いて、サーマルヘッドの発熱部に応じた面積階調
によるシアン画像を得た。次にマゼンタの熱転写記録媒
体を用いて、シアン画像が形成されている受像シート上
にシアンと同様にして面積階調によるマゼンタ画像を形
成した。同様にしてイエロー画像を形成し、受像シート
上に面積階調のみからなるカラー画像を形成させること
ができた。
【0158】比較例4 実施例と同じ処方の熱転写記録層用インキを、裏面に耐
熱処理を施した厚さ5.4μmのポリエチレンテレフタ
レートフィルムに、シアンとマゼンタとイエローそれぞ
れが、その乾燥膜厚が全て0.8μmになるように塗布
及び乾燥して、熱転写記録媒体を得た。
【0159】こうして得られたシアンの熱転写記録媒体
の熱転写記録層面と実施例1と同じ受像シートとを重
ね、サーマルヘッドを用いて、サーマルヘッドの発熱部
に応じた面積階調によるシアン画像を得た。次に、マゼ
ンタの熱転写記録媒体を用いて、シアン画像が形成され
ている受像シート上にシアンと同様にして面積階調によ
るマゼンタ画像を形成した。同様にしてイエロー画像を
形成し、受像シート上に面積階調のみからなるカラー画
像を形成させることができた。
【0160】実施例6及び比較例4で得られた画像を、
実施例1と同様に、カードの支持体上に重ね合わせ、熱
圧を加えて受像層と共に画像を転写して得た画像付きカ
ードについて、実施例1と同様の評価を行った、これら
は、ともに各色の反射濃度が1.3〜1.5の範囲で良
好であった。次に、画像階調性の比較評価を行ったとこ
ろ、実施例6においては、マゼンタのドットもイエロー
のドットもハイライト部からシャドウ部まで忠実に再現
しているが、比較例4においては、マゼンタのドットお
よびイエローのドット形状ともに不安定で、全体的に、
色ムラの目立つ画像となった。
【0161】以上のように、第3の発明に係る熱転写記
録媒体によれば、面積階調による階調再現性が優れ、し
かも保存性、特に耐光性や機械的強度に優れた画像を得
ることが可能である。尚、第2の発明は、実施例6で中
間受像シートを使用せず、カード支持体の表面に実施例
6の場合と同様の受像層を設けておき、そこへ直接画像
を形成し、その上に透明な保護層を例えば転写により形
成する。この画像について、やはり前記同様の評価を行
ったが、実施例6の場合と同様の性能を得られた。いう
までもなく、第2の発明の場合は、もし予めカード支持
体の表面側に受像適正を持つ材料を使用しておけば、あ
らためて受像層を形成する必要は無い。
【0162】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明によ
ると、面積階調による階調再現性の優れた画像を形成す
ることが可能であり、そして特に、感熱転写の際の熱転
写記録層の箔切れ性が良く、且つ光学濃度が高く、しか
も、保存性、特に耐光性や機械的強度が優れた転写画像
を得ることが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来の熱転写記録媒体の問題点を説明するため
の図。
【図2】本発明の画像付きカードの画像形成に好適な熱
転写記録媒体の一例を模式的に示す断面図。
【図3】本発明の画像付きカードの画像形成に好適な熱
転写記録媒体の他の一例を模式的に示す断面図。
【図4】本発明に係る画像付きカードの一例を模式的に
示す断面図。
【符号の説明】
1,11 ・・・・・・・・・・支持体 2a,2b,3,3a,3b・・ドット 12 ・・・・・・・・・・・・熱転写記録層 13 ・・・・・・・・・・・・バックコート層 20 ・・・・・・・・・・・・画像付きカード 21 ・・・・・・・・・・・・カードの支持体 22 ・・・・・・・・・・・・透明層(保護層) 31 ・・・・・・・・・・・・シアンのインクのドッ
ト 32 ・・・・・・・・・・・・マゼンタのインクのド
ット 33 ・・・・・・・・・・・・イエローのインクのド
ット
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G06K 19/08 G06K 19/00 F Fターム(参考) 2C005 HA01 HB02 HB03 HB09 JA01 JA26 JB06 JB07 JB08 JB09 JB14 JC02 KA05 KA15 KA25 LA11 LA20 LA30 LB08 2C065 AB09 AD07 AF02 DC07 DC29 2H111 AA07 AA26 AA33 AA47 AA48 AA52 BA03 BA14 BA33 BA35 BA38 BA61 BA74 CA03 CA30 CA41 5B035 CA06

Claims (20)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】支持体上に少なくとも、複数色のインクの
    ドットで形成された画像と、該画像を覆うように設けら
    れた透明層とを備えており、 該画像についての1以上の色のインクの画像のドットの
    色別の平均層厚は、他の色のインクの画像のドットの色
    別の平均層厚よりも厚いことを特徴とする画像付きカー
    ド。
  2. 【請求項2】前記複数色のインクの色は、少なくともシ
    アン、マゼンタ、及びイエローの3色があり、該イエロ
    ーのインクのドットの平均層厚が、該シアンおよびマゼ
    ンタの各色のインクのドットの平均層厚よりも厚いこと
    を特徴とする請求項1に記載の画像付きカード。
  3. 【請求項3】前記イエローのインクのドットの平均層厚
    が0.61〜1.0μmの範囲にあり、シアンおよびマ
    ゼンタの各色のインクのドットの平均層厚が0.2〜
    0.6μmの範囲にあることを特徴とする請求項2に記
    載の画像付きカード。
  4. 【請求項4】支持体上に少なくとも、複数色のインクの
    ドットで形成された画像と、該画像を覆うように設けら
    れた透明層とを備えており、 該画像について、該複数色の全色のインクのドットが重
    なっている個所の、最も上に位置する色以外の色の転写
    画像の色別のドットの平均層厚が0.6μm以下である
    ことを特徴とする画像付きカード。
  5. 【請求項5】支持体上に少なくとも、複数色のインクの
    ドットで形成された画像と、該画像を覆うように設けら
    れた透明層とを備えており、 該画像について、該複数色の全色のインクのドットが重
    なっている個所の、最も下に位置する色以外の色の転写
    画像の色別のドットの平均層厚が0.6μm以下である
    こを特徴とする画像付きカード。
  6. 【請求項6】前記インクは、着色顔料、非晶質有機重合
    体、および微粒子を含んでいることを特徴とする請求項
    1乃至5のいずれかに記載の画像付きカード。
  7. 【請求項7】前記インクの各色のドットの層厚が0.2
    〜1.0μmの範囲であることを特徴とする請求項1乃
    至6のいずれかに記載の画像付きカード。
  8. 【請求項8】前記複数色のインクの色は、少なくともシ
    アン、マゼンタ、及びイエローの3色があって、各色の
    インクについて前記着色顔料の80重量%以上が有機顔
    料であることを特徴とする請求項6又は7のいずれかに
    記載の画像付きカード。
  9. 【請求項9】前記インクの各色について、前記着色顔料
    は平均粒子径が0.5μm以下であって、該着色顔料の
    粒子径分布は粒子径が1μmを超える着色顔料の比率が
    10%以下であることを特徴とする請求項6乃至8のい
    ずれかに記載の画像付きカード。
  10. 【請求項10】前記支持体上には、前記インクの非晶質
    有機重合体と同種の非晶質有機重合体を含む中間層が設
    けてあり、 前記画像が、該中間層と前記透明層との間に配置されて
    いることを特徴とする請求項6乃至9のいずれかに記載
    の画像付きカード。
  11. 【請求項11】前記非晶質有機重合体は、軟化点が70
    〜150℃の範囲にあるエポキシ樹脂であることを特徴
    とする請求項6乃至10のいずれかに記載の画像付きカ
    ード。
  12. 【請求項12】前記非晶質有機重合体は、ガラス転移温
    度が40〜100℃の範囲にあり、且つ、重量平均分子
    量が2000〜50000の範囲にあるアクリル樹脂で
    あることを特徴とする請求項6乃至10のいずれかに記
    載の画像付きカード。
  13. 【請求項13】前記非晶質有機重合体は、塩化ビニル単
    位と酢酸ビニル単位を有し、且つ、重量平均分子量が1
    0000〜20000の範囲にある塩化ビニル酢酸ビニ
    ル系共重合体であることを特徴とする請求項6乃至10
    のいずれかに記載の画像付きカード。
  14. 【請求項14】前記画像付きカードが、ICカードであ
    ることを特徴とする請求項1乃至13のいずれかに記載
    の画像付きカード。
  15. 【請求項15】前記画像付きカードが、コンタクトレス
    カードであることを特徴とする請求項1乃至13のいず
    れかに記載の画像付きカード。
  16. 【請求項16】前記画像付きカードが、メモリーカード
    であることを特徴とする請求項1乃至13のいずれかに
    記載の画像付きカード。
  17. 【請求項17】前記画像付きカードが、ハイブリッドカ
    ードであることを特徴とする請求項1乃至13のいずれ
    かに記載の画像付きカード。
  18. 【請求項18】前記画像付きカードが、リライトカード
    であることを特徴とする請求項1乃至13のいずれかに
    記載の画像付きカード。
  19. 【請求項19】前記画像付きカードが、磁気記録カード
    であることを特徴とする請求項1乃至13のいずれかに
    記載の画像付きカード。
  20. 【請求項20】ホログラム、回折格子、蛍光剤あるいは
    磁性材料のうち少なくともいずれか一を用いて形成され
    た第2の画像と、前記複数色のインクのドットで形成さ
    れた画像とが、前記支持体の同じ側の面に見えるように
    形成されていることを特徴とする請求項1乃至19のい
    ずれかに記載の画像付きカード。
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