JP2005186459A - ラミネートフィルム、該フィルムを用いた表面保護された印画物の製造方法および表面保護された印画物 - Google Patents

ラミネートフィルム、該フィルムを用いた表面保護された印画物の製造方法および表面保護された印画物 Download PDF

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Abstract

【課題】 耐熱性基材上に剥離可能な転写膜層が設けられ、印画物の画像面上に加熱圧着によって転写膜層を転写するラミネートフィルムにおいて、本来の良好な画像特性、ハンドリング性を維持したままで、更に引き裂け強度に対しても改良されたラミネートフィルムを供給する。
【解決手段】 印画物の画像面上に加熱圧着によって転写膜層を転写するラミネートフィルムにおいて、転写膜層中に透明樹脂フィルム層を表面保護層と接着層の間に設ける。
【選択図】 図1

Description

本発明は、印画物の表面を保護するために有用なラミネートフィルムおよび該ラミネートフィルムを用いる表面保護された印画物の製造方法ならびに該製造方法で製造された表面保護された印画物に関する。
電子写真やインクジェットで作成された印画物は一般に画像表面性状、耐候性、耐摩耗性に写真等に比べ劣るため、該印画物表面に対して樹脂被膜を形成することが試みられ、この樹脂被膜形成方法として、耐熱性基材上に積層された樹脂層(表面保護層/接着層あるいは接着層)からなるラミネートフィルムを用いて、熱圧着(ラミネート)、耐熱性基材剥離(剥離せず耐熱性基材を切り離し)をして、表面保護された印画物を得る方法が知られ、印画物の画像性や耐候性、耐磨耗性などの画像堅牢性を向上する手法としてこれまで広く用いられてきた(例えば、特許文献1及び2参照)。
このようなラミネートフィルムは、耐熱性基材上に形成された樹脂層として熱可塑性樹脂からなっており、印画物への熱圧着に際し該熱可塑性樹脂が軟化あるいは溶融して印画物表面にラミネートすることが可能となる。
この表面保護法は、20μm以下の薄い表面保護層を画像面上に形成することが可能であること、熱可塑性樹脂が画像表面上を覆うため画像表面における光の乱反射を防ぎ画質が向上する(濃度向上、光沢度の均一性)効果が著しいこと、さらに、表面保護層が薄いのでラミネート物(表面保護された印画物)は折り曲げ自由であり、ハンドリング性が向上することなど好ましい方法である。
また、ラミネートフィルムの基材として用いる耐熱性基材を目的に応じ最適な厚さで選択でき、腰を充分に持たせた状態で熱圧着することができる。従って、ラミネート装置におけるフィルムの取り扱い(フィルルムのセット)が容易であり、ラミネート時に皺等が入る可能性も低くなるという利点があった。
ところで、これら従来の印画物の表面保護においては、印画物の表面保護を図ることが目的であり、その効果は上記したように達成しているのであるが、せっかく表面保護をしているにかかわらず、その層が薄く、強度が十分でなく、ラミネート物自体の引き裂け強度を強化するにはいたっていない。そのため、ハンドリングや搬送時に乱暴に扱った場合や、表面にセロテープを貼り付けた後剥がしたとき、印画物が引き裂ける可能性があった。
特開平6−91767号公報 特開2000−233474号公報
従って、本発明の課題は、耐熱性基材上に剥離可能な転写膜層が設けられ、印画物の画像面上に加熱圧着によって転写膜層を転写するラミネートフィルムにおいて、本来の良好な画像特性、ハンドリング性を維持したままで、更に引き裂け強度に対しても改良されたラミネートフィルムを供給することにある。
本発明者らは、上記課題を解決するため鋭意検討し、転写膜層に透明樹脂フィルムを挟み込むことにより引き裂けに強い表面保護付の印画物を得るのに良好なラミネートフィルムを製造できることを見出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明は、印画物の画像面上に加熱圧着によって転写膜層を転写するラミネートフィルムであって、転写膜層が耐熱性基材上に形成されており、かつ該転写膜層が、少なくとも耐熱性基材から順に画像面を保護する最表面となる表面保護層(第1層)、透明樹脂フィルム層(第2層)および画像面への接着する接着層(第3層)からなることを特徴とするラミネートフィルムである。
また、本発明は、第2層を形成する透明樹脂フィルムが端裂抵抗(25μm厚での)70N/20mm以上であり、光線透過率80%以上、厚さ0.5〜20μmである上記ラミネートフィルムである。
さらに、本発明は、透明樹脂フィルムが2軸延伸ポリエステル、延伸硬質塩ビ(PVC)、ポリカーボネートフィルムあるいは延伸ポリプロピレン(OPP)である上記ラミネートフィルムである。
また、本発明は、上記いずれかのラミネートフィルムを用いて印画物の画像面上に保護膜を形成することを特徴とする表面保護された印画物の製造方法である。
さらにまた、上記の製造方法で製造されることを特徴とする表面保護された印画物である。
本発明により、高い画像性能を維持したままで、引き裂け強度が充分にある表面保護された印画物を得ることができるラミネートフィルムが提供でき、このラミネートフィルムを用いることで良好な引き裂け強度を有する表面保護された印画物を供給することが可能となる。
まず、本発明に関する表面保護層を印画物の表面にラミネートフィルムを用いて形成する際の、熱圧着/転写プロセスによる定着メカニズムについて図2を用いて説明する。
図2において、1は表面保護層を形成する転写膜層を外側にして巻かれたラミネートフィルム2のロールの巻出しリールであり、ラミネートフィルム2にバックテンションを与えている。3はラミネートフィルム2を加熱して転写膜層の印画面上に接着する樹脂層を軟化あるいは溶融する加熱ロールであり、ラミネートフィルムの耐熱基材と接触している。また、4はラミネートフィルム2を加熱ロール3に押し付けるとともに印画物Pがガイド11に挿入された後は該印画物Pをラミネートフィルム2に押し付ける加圧ロールである。印画物Pがガイド11に挿入された後は熱ローラ3に加圧ローラ4が圧接するとともに熱ローラ3が回転開始する。印字物Pはローラ対3、4により転写膜層を介してラミネートフィルム2に対して接着する。なお、その後ラミネートされた印画物はラミネートフィルムとともに引き取りローラ対5、6で引き取られ、その後、終端部はカッターにて切断され、印字物と共に装置外に排出される。
図1に本発明のラミネートフィルムの一例を示す断面図を示す。
本発明のラミネートフィルム2は、耐熱性基材2a上に印画物に転写される転写膜層2b(印画物上で透明保護層となる)が形成されており、該転写膜層は少なくとも印画物に転写されたときの最表面を形成する保護のための表面保護層(第1層)2b1、印画物の引き裂け強度をもたらす透明樹脂フィルム層(第2層)2b2および印画物の画像面に強固に接着する接着層(第3層)2b3が耐熱性基材上のこの順で積層された構成をとっている。
なお、表面保護層2b1と透明樹脂フィルム2b2との間には互いの接着強度を増すために接着層を有していてもよい。
ここで用いる耐熱性基材2aとしては、ラミネートフィルムを製造する際に透明樹脂フィルムを積層する圧着条件下で、さらに印画物にラミネートフィルムを加熱加圧条件下で形状を安定して維持でき、かつ印画物表面上に透明保護層が形成された段階で剥離が容易なものであればよく、具体的には、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンテレフタレート・イソフタレートコポリマー、ポリブチレンテレフタレート等のポリエステル、ポリプロピレン等のポリオレフィン、ポリアミド、ポリイミド樹脂、トリアセチルセルロース、ポリ塩化ビニル、塩化ビニリデン・塩化ビニル共重合樹脂、アクリル樹脂、ポリエーテルスルフォン等の材料からなるフィルムやシートなどを用いることができる。その厚みについては特に制限を受けるものではないが、装置内での取り扱い安さやしわの生じ難さ及び経済性を考慮して、15〜200μm程度が好ましい。
耐熱性基材2aは転写膜層2bを形成する面をエンボス加工やサンドブラストなどでの粗面化処理や粉体粒子を含む樹脂層での粗面化処理していても良い。ラミネートフィルムを印画物に貼り合わせた後、基材フィルムを剥離すると、粗面化処理しない場合は光沢画像の表面保護印画物が得られ、粗面化処理をすることにより半光沢ないしはマット調の画像の表面保護印画物が得られる。また、耐熱性基材2aと表面保護層2b1の剥離性を得るために表面保護層の積層に先立って耐熱性基材2a上にシリコーンや微粉状の無機物の層を設けてもよい。
表面保護層2b1としては、印画面の表面平滑性を向上させ高光沢度が得られること、さらに過酷な保存環境下においても光沢度の低下や、白化などの膜の変質、さらにクラックの発生などが少ない点から、分子量およびガラス点移転の高い樹脂を主成分として用いることが良い。分子量としては、重量平均分子量で5万以上、ガラス転移点としては70℃以上であることが好ましい。また、高湿度の環境下に置かれた際に樹脂が水分を吸収し膨潤することによる画質の劣化を防止する観点から、耐水性の高い樹脂を用いることが特に好ましい。
すなわち、表面保護層用樹脂の主成分としては、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、メラミン樹脂、ポリアミド樹脂、ポリアリレート樹脂、シリコーン樹脂などの樹脂を用いることが好ましい。また、耐水性、耐溶剤性、耐磨耗性などを特に高めるために熱硬化性、あるいは紫外線硬化性、電子線硬化性の樹脂を用いても良い。
また、印画物がインクジェット画像記録法により得られたものでは、通常画像形成は染料系のインクを用いている場合が多く、紫外線に対する耐性が十分でない。このような場合は、紫外線吸収性を有する化合物を上記の樹脂中に含有させることで紫外線に対する耐性を向上させることができる。なお、紫外線吸収性を有する化合物として、ベンゾトリアゾールなどの紫外線吸収化合物を用いるとよい。紫外線吸収性化合物を上記の樹脂に添加して用いる方法や、上記の樹脂成分の単量体成分として紫外線吸収構造を有するビニル化合物を用い、他の単量体と共重合させて得られた樹脂を用いる方法などがある。なお、樹脂に添加して用いる場合は、高分子量タイプの紫外線吸収化合物を用いることが持続性の面から好ましい。
紫外線吸収機能を持った表面保護層を持つことにより、その下に形成する薄層透明樹脂フィルム層2b2、接着層2b3の樹脂自体の紫外線での劣化も防ぐことができ、安定した長期保存性を保つことが可能となる。
表面保護層は、表面保護層用の樹脂の溶液もしくはエマルジョンからなる塗工液を、ロールコーティング法、ロッドバーコーティング法、スプレーコーティング法、エアナイフコーティング法、スロットダイコーティング法などにより耐熱性基材上に塗工し、乾燥させることで形成できる。表面保護層の厚みは応力によりクラックが入るのを防止できる膜厚が必要である一方、これが厚すぎると印画周囲に沿った剥離の性能が阻害される。そのため、表面保護層の厚みとしては1〜20μmから選択されることが望ましい。
以上のように形成された表面保護層の上に、透明樹脂フィルム層を形成する。この透明樹脂フィルム層は、本来の光学的性能を損なわない為に、透明かつ薄くなければならない。ここで用いる透明樹脂フィルムは透明度80%以上であり、かつ厚さ20μm以下であることが望ましい。特に、本来の表面保護層の風合いを損ねないためには、10μm以下であることがより望ましい。一方で、表面保護された印画物における引き裂け強度を充分にするためには、引き裂け強度が大きい材質が望ましい。例えば、端裂抵抗(25μm厚での)が70N/20cm以上であるような、厚み0.5μm以上の透明樹脂フィルムを用いれば良い。以上の観点から、この透明樹脂フィルムは、例えば、2軸延伸ポリエステル、延伸硬質塩ビ(PVC)、ポリカーボネートフィルム、延伸ポリプロピレンOPP等が適している。
なお、端裂抵抗(25μm厚での)はJIS C−2151に従って、厚さ25μmのフィルムにより測定したものである。本測定の厚さ25μmのフィルムは、透明樹脂フィルム層に用いるフィルムを作成すると同様の条件で作成して得たものである。
この透明樹脂フィルムは、例えば、延伸法、2軸延伸法によって製造できる。
また、耐熱性基材上に形成された表面保護層上に透明樹脂フィルム層の形成は、表面保護層が透明樹脂フィルムと十分な接着性を有する場合は上記で得られた透明樹脂フィルムを熱融着する。また、接着層を必要とする場合は接着用樹脂を表面保護層の上に厚さ0.5〜5μm、好ましくは1〜2μm塗布し、接着する。ここで用いる接着用樹脂としてはイソシアネート系の熱硬化型が好ましい。
次いで、透明樹脂フィルム層の上に熱可塑性樹脂を主成分とする接着層を形成する。表面保護層の平滑性や耐磨耗性などを印画物の表面に付与するためには、ラミネート加工時に接着層が軟化・溶融し印画物表面と表面保護層を接着層により固着接着させることが重要である。このような、熱可塑性樹脂としては、塩化ビニル樹脂系、酢酸ビニル樹脂系、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合樹脂系、エチレン−酢酸ビニル共重合樹脂系、アクリル樹脂系、スチレン樹脂系、ウレタン樹脂系、ポリエステル樹脂系、ポリアミド樹脂系、ポリエチレン樹脂やポリプロピレン樹脂などのポリオレフィン系、アクリルシリコーン系などが挙げられる。
熱可塑性樹脂を主成分とする接着層の形成は、上記熱可塑性樹脂を溶剤に溶解して、あるいは水に分散させて、好ましくは、アクリル系樹脂エマルジョン、スチレン系樹脂エマルジョン、アクリルシリコーン系樹脂エマルジョン等として、表面保護層形成と同様に行なわれる。例えば、ロールコーティング法、グラビアコーティング法、ロードバーコーティング法、スロットダイコーティング法などの種々の塗工方法により行うことができる。また、塗工に際して、塗工液には必要に応じて分散剤、表面張力調整剤、消泡剤、耐ブロッキング防止剤等を添加しても良い。
本発明のラミネートフィルムにおける転写膜層の層構成は、少なくとも前記の表面保護層と薄層透明樹脂層と接着層を耐熱性基材上に積層して構成されるものであるが、必要に応じて上記の3層の密着性向上等を目的として中間層を設けても良い。
以上説明した構成のラミネートフィルムを用いて、印画物の画像面へラミネート加工を施し転写膜層を形成する。ここで画像形成には種々の被記録媒体および種々の記録方法を用いることができるが、本発明において被記録媒体および記録方法としては、基材上にインク受容層、特に多孔質無機粒子を主成分としたインク受容層付き被記録媒体に対してインクジェット記録法を用いて画像を形成された場合が好ましい形態である。
図3に上記で好ましいものとして示した被記録媒体の例の断面図を示す。
被記録媒体10は、紙、プラスチックフィルム等からなる基材10a上にインク受像層10bが形成されている。インク受容層10bは主として多孔質無機粒子から形成され、必要により結合材や他の添加剤が含まれている。
ここで用いる多孔質無機粒子としては、シリカ、アルミナ、炭酸マグネシウム、シリカアルミナ混晶、シリカマグネシア混晶等を用いることができる。また、必要に応じて使用される結合材としては、例えば、ポリビニルアルコール、ポリ酢酸ビニル、ポリアクリル酸エステル等の水溶性高分子の水溶液またはエマルジョンなどが利用できる。多孔質無機粒子と結合材との配合比は、例えば多孔質無機粒子100質量部に対して結合材を10〜200質量部、好ましくは25〜100質量部である。更に、インク受容層には、分散剤、蛍光染料、pH調製剤、潤滑剤、界面活性剤等の各種添加剤を必要に応じて添加することができる。インク受容層の層厚は例えば30〜60μmとするのが好ましい。
一方、インクジェット記録における記録方式は、静電吸引方式、圧電素子を用いる方式、発熱素子を用いる方式等その記録方式は特に限定されない。インクジェット記録に用いるインクとしては、水性媒体に染料や顔料等の色材を含有させたものなど、インクジェット記録方式に適用できるものであればよい。カラー記録を行う場合は、常法に従って、シアン、マゼンタ及びイエロー、更に必要に応じてブラックを用いた減色混合によりフルカラー画像を形成する。
図4に上記被記録媒体及び本発明のラミネートフィルムを用いて作成された画像面が保護された印画物の断面図を示す。
図4には積層されたラミネートフィルムの耐熱性基材が剥離された後の印画物の断面を示してあり、被記録媒体10のインク受容層10bにはインクジェット記録により画像が形成されており、その上面にラミネートフィルムからの転写膜層2bが接着層2b3により、被記録媒体10に強固に接着し、その上に本発明で特に重要な透明樹脂フィルム層2b2があり、さらにその上に印画物の印画面を保護する表面保護層2b1が設けられている。これにより、印画物は表面保護されるともに引き裂け強度が向上する。
以下、実施例等により本発明を更に詳細に説明する。
参考例1
0.5μm厚のPETフィルムは、2軸延伸法により得た。なお、25μm厚での端裂抵抗は220N/20mmであった。また、光線透過率は95%であった。端裂抵抗はエレメンドリフ引裂試験機により測定したものであり、光線透過率はマクベス社製の分光透過率測定機により測定したものである。
参考例2
0.5μm厚のOPPフィルムは、延伸法により得た。なお、25μm厚での端裂抵抗は150N/20mmであった。
参考例3
0.5μm厚のPVCフィルムは、延伸法により得た。なお、25μm厚での端裂抵抗は80N/20mmであった。
参考例4
0.5μm厚のPCフィルムは、2軸延伸法により得た。なお、25μm厚での端裂抵抗は100N/20mmであった。
参考例5
0.5μm厚のPEフィルは、延伸法により得た。なお、25μm厚での端裂抵抗は20N/20mmであった。
参考例6〜9
2〜20μm厚のPETフィルムは、それぞれ2軸延伸法により得た。なお、25μm厚での端裂抵抗はいずれも220N/20mmであり、光線透過率はそれぞれ90%、87%、83%及び80%であった。
参考例10
パルプからなる基材(厚み100μm)の上に厚み30μmのインク受容層(多孔質無機粒子シリカ40質量部と結合材PVC60質量部からなる)を有する被記録媒体(厚口マットコート紙)に、インクジェット式印刷(キヤノン製、W7200使用)により、べた黒をパターン印画する。
・画像濃度評価
以下の実施例、比較例で作成したラミネートフィルムを用い、図2に従う方法により参考例10で作成した印画物にラミネート処理をし、その直後に黒色の印字部の光学濃度を、反射濃度計(マクベス社製、Mcbeth SERIES1200)にて測定した。
・セロハンテープ剥離試験
下記実施例、比較例で製造されたラミネートフィルムを用いて表面保護された印画物の表面保護層の表面に、セロハンテープ(1インチ幅、ニチバン社製)を貼り付け、引っ張り試験機(東洋精機製)により90°剥離で1000mm/minの速度で引っ張り、セロハンテープを剥がし、印画物表面の破損状態を目視により確認し、下記の判定をした。
○:破損なし。
△:剥離速度を100mm/minにすると破損は生じなかった。
×:表面に破れや剥がれが生じた。
実施例1〜9、比較例1
25μm厚のPETフィルム(東レ社製、商品名:ルミラー#25S10)に、ベンゾトリアゾール基を有するビニル化合物とアクリル酸エステルとの共重合体(大塚製薬社製、商品名:PUVA−15M−30T)をトルエンに溶解した塗工液を乾燥膜厚5μm厚となるようにメイヤーバーコーティングにより第1層(表面保護層)を設けた。
次いで、イソシアネート系硬化型接着剤(日本バイエル社製、商品名:スミジュール)を2μm厚になるようコーティングし、その上に表1に示すフィルムをドライラミネーション法によりを貼り合わせ、第2層(透明樹脂フィルム層)を設けた。
そして、接着層としてアクリル系エマルジョン樹脂、ビニブランC(日信化学工業製)を乾燥膜厚15μmになるようにメイヤーバーコーティング法により第3層(接着層)を設けた。なお、比較例1では透明樹脂フィルムは用いず、表面保護層の上に直接接着層を形成した。
得られたラミネートフィルムを用い、参考例10で作成した印画物の印画面に転写膜層をラミネートして、表面保護された印画物を得た。得られた表面保護された印画物の評価結果を表1に示す。
Figure 2005186459
実施例5に見られるように端裂抵抗(25μm厚での)が20N/20mmであるPEフィルムを用いたときは表面保護されているにかかわらず、セロハンテープ剥離で問題が生じた。また、2軸延伸PETフィルムを用いたものは、厚さ20μm以下では画像濃度2.0以上が確保され、実用上問題ないレベルであり、特に、5μm以下では画像濃度の低下は見られず、本来の画像特性を損ねていない。なお、PET、PP、PVC、PCを用いたものでは、表1に見られるように、引き裂け強度を向上させることができた。
本発明のラミネートフィルムの一例の断面図である。 印画物を表面保護する方法を示す図である。 インクジェット印刷に有用な被記録媒体の一例の断面図である。 インクジェット印刷された印画物を表面保護したものの断面図である。
符号の説明
1 ラミネートフィルム繰出しローラ
2 ラミネートフィルム
2a 耐熱性基材
2b 転写膜層
2b1 表面保護層
2b2 透明樹脂フィルム層
2b3 接着層
3 加熱ロール
4 加圧ロール
5、6 引き取りロール(対)
7 ラミネート後のフィルム切断位置
10 被記録媒体
10a 被記録媒体基材
10b インク受容層
11 ガイド
P 印画物

Claims (8)

  1. 印画物の画像面上に加熱圧着によって転写膜層を転写するラミネートフィルムであって、転写膜層が耐熱性基材上に形成されており、かつ該転写膜層が、少なくとも耐熱性基材から順に画像面を保護する最表面となる表面保護層(第1層)、透明樹脂フィルム層(第2層)および画像面への接着する接着層(第3層)からなることを特徴とするラミネートフィルム。
  2. 第2層を形成する透明樹脂フィルムが端裂抵抗(25μm厚での)70N/20mm以上であり、光線透過率80%以上、厚さ0.5〜20μmであることを特徴とする請求項1に記載のラミネートフィルム。
  3. 透明樹脂フィルムが2軸延伸ポリエステルである請求項1又は2に記載のラミネートフィルム。
  4. 透明樹脂フィルムが延伸硬質塩ビ(PVC)である請求項1又は2に記載のラミネートフィルム。
  5. 透明樹脂フィルムがポリカーボネートフィルムである請求項1又は2に記載のラミネートフィルム。
  6. 透明樹脂フィルムが延伸ポリプロピレン(OPP)である請求項1又は2に記載のラミネートフィルム。
  7. 請求項1〜6のいずれかに記載のラミネートフィルムを用いて印画物の画像面上に保護膜を形成することを特徴とする表面保護された印画物の製造方法。
  8. 請求項7に記載の製造方法で製造されることを特徴とする表面保護された印画物。
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