JP2015063086A - 感熱転写記録媒体及び感熱転写印画物 - Google Patents
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Abstract
Description
特許文献1に記載されている技術では、基材に残る離型層にフィラーを入れることにより表面を粗面化することによって、表面をマット調としているが、単に離型層へフィラーを入れるだけの方法では、45度入射におけるグロスメーターの測定値が20グロスとなり、通常印刷物等でエンボスを使用したマット調の印刷物の10グロス以下とは大きくかけ離れている。
また、本発明の一態様に係わる感熱転写記録媒体は、前記無機フィラーが、シリカ系の材料で形成されていることが好ましい。
また、本発明の一態様に係わる感熱転写記録媒体は、前記離型層の厚さは、0.5μm以上5.0μm以下の範囲内であることが好ましい。
また、本発明の一態様に係わる感熱転写記録媒体は、前記有機フィラーの粒径は、前記離型層の厚さをaとして2a以上3a以下の範囲内であることが好ましい。
(全体構成)
図1は、本実施形態の感熱転写記録媒体の概略構成を示す図であり、感熱転写記録媒体を側方から見た断面図である。
図1中に示すように、感熱転写記録媒体1は、基材10と、熱転写性保護層40と、耐熱滑性層50を備えている。
基材10は、熱転写における熱圧で軟化変形しない耐熱性と強度が要求される部材である。
また、基材10の材料としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリプロピレン、セロファン、アセテート、ポリカーボネート、ポリサルフォン、ポリイミド、ポリビニルアルコール、芳香族ポリアミド、アラミド、ポリスチレン等の合成樹脂のフィルム、および、コンデンサー紙、パラフィン紙等の紙類等を、単独で、または、組み合わされた複合体として使用可能である。
また、基材10の厚さは、操作性、加工性を考慮し、2μm以上50μm以下の範囲内とすることが可能である。しかしながら、転写適性や加工性等のハンドリング性を考慮すると、2μm以上9μm以下程度とすることが好ましい。
熱転写性保護層40は、基材10の他方の面(図中では、上側の面)に、離型層20と保護層30を順次積層して形成されている。
離型層20には、無機フィラー21と、有機フィラー22が添加されている。
無機フィラー21は、不定形であり、粒径が離型層20の厚さの二倍以下に形成されている。
有機フィラー22は、球形であり、転写後の保護層30の表面と同じ樹脂系で、粒径が離型層20の厚さの二倍以上に形成されている。
本実施形態では、一例として、離型層20が、上述した離型性を有する樹脂材料からなるバインダーと二種類以上のフィラー(無機フィラー21、有機フィラー22)とから形成され、形成された離型層20の表面が、微細で形状の異なる凹凸形状を有している場合について説明する。
有機フィラー22としては、転写後の保護層表面と同じ樹脂系のもので、例えば、アクリルビーズ、メラミンビーズ、シリコーンビーズ等を用いることが可能である。また、有機フィラー22としては、イソシアネート系やメラミン系のような硬化剤により硬化させたものを用いることも可能である。
また、無機フィラー21及び有機フィラー22は、無機系と有機系それぞれにおいて、単独で用いることが可能であり、また、複数種を混合して用いることも可能である。
保護層30において、表面のグロスを下げつつも保護層30のヘイズが上昇してしまうと、画像の精細性や鮮映性を低下させてしまい好ましくない。表面に凹凸を設ける以上、外部ヘイズの上昇を抑えることは出来ないが、加えて内部ヘイズまでも上昇させてしまうとヘイズが高くなりすぎてしまう。
一方、保護層30の表面と樹脂系を揃えた有機フィラー22については、保護層30に転写してしまったとしても内部ヘイズを上昇させないことから、可能な限り大きな凹凸として使用することが好ましい。
このような粒径とすることによって、無機フィラー21が確実に離型層20内に留まるため、ヘイズの上昇を抑えることが可能となる。これに加え、有機フィラー22には、離型層20内に留まるものと、保護層30に転写されるものの両方が存在することとなり、表面の凹凸を大きくすることが可能となる。
これは、フィラーの添加量が少なすぎると、離型層20の表面の凹凸が少なくなってしまい、保護層30の表面のグロスを十分に低下させることが出来なくなるためである。
また、フィラーの添加量が多すぎる場合には、離型層20が脆くなり、基材10との密着力が低下する、または、フィラーの保持力が低下してしまい、フィラーが脱落するなどの問題が生じてしまうためである。
また、離型層20の厚さは、0.5μm以上5.0μm以下の範囲内が好適である。これは、離型層20の厚さが0.5μm以下の場合には、フィラーの保持力が低下してしまい、5.0μm以上の場合には、膜の凝集力が低下してしまうという問題が生じるためである。
また、保護層30は、接着性と耐久性を高めるために複数層からなる構成としてもよい。さらに、必要に応じて、紫外線吸収剤、光安定剤、酸化防止剤、触媒促進剤、着色剤、艶調整剤、蛍光増白剤、帯電防止剤等の機能性添加剤を添加することが可能である。
すなわち、例えば、ポリスチレン、ポリα−メチルスチレン等のスチレン系樹脂、ポリメタクリル酸メチル、ポリアクリル酸エチル等のアクリル系樹脂、ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリビニルブチラール、ポリビニルアセタール等のビニル系樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレタン樹脂、石油樹脂、アイオノマー、エチレン−アクリル酸共重合体、エチレン−アクリル酸エステル共重合体等の合成樹脂、ニトロセルロース、エチルセルロース、セルロースアセテートプロピオネート等のセルロース誘導体、ロジン、ロジン変性マレイン酸樹脂、エステルガム、ポリイソブチレンゴム、ブチルゴム、スチレン−ブタジエンゴム、ブタジエン−アクリロニトリルゴム、ポリ塩素化オレフィン等の天然樹脂や合成ゴムの誘導体、カルナバワックス、パラフィンワックス等のワックス類を用いることが可能である。
耐熱滑性層50は、基材10の一方の面(図1中では、下側の面)に形成されている。
また、耐熱滑性層50は、従来公知のものを用いて形成することが可能であり、例えば、バインダーとなる樹脂(バインダー樹脂)、離型性や滑り性を付与する機能性添加剤、充填剤、硬化剤、溶剤等を配合して耐熱滑性層形成用の塗布液を調製し、塗布、乾燥して形成することが可能である。
また、耐熱滑性層50の乾燥後の塗布量は、0.1g/m2以上2.0g/m2以下程度が適当である。
なお、文中で「部」と記載したものは、特に断りのない限り質量基準である。また、本発明は、以下の実施例に限定されるものではない。
・耐熱滑性層付き基材の作製
基材10として、4.5μmの片面易接着処理付きポリエチレンテレフタレートフィルムを使用し、その非易接着処理面に、下記組成の耐熱滑性層塗布液を、グラビアコーティング法により、乾燥後の膜厚が1.0μmとなるように塗布し、100℃で1分間乾燥することで、耐熱滑性層付きの基材10(耐熱滑性層付き基材)を形成した。
<耐熱滑性層塗布液>
シリコンアクリレート(東亜合成(株)製US‐350) 50.0部
メチルエチルケトン 50.0部
耐熱滑性層付き基材の易接着処理面に、下記組成の離型層塗布液−1を、グラビアコーティング法により、乾燥後の膜厚が1.0μmとなるように塗布し、100℃で2分間乾燥することで離型層20を形成した。
引き続き、その離型層20の上に、下記組成の保護層塗布液−1を、グラビアコーティング法により、乾燥後の膜厚が1.5μmとなるように塗布し、100℃で2分間乾燥することで接着層を形成し、実施例1の感熱転写記録媒体を得た。
アセチルセルロース樹脂 10.0部
疎水性シリカ(平均粒子径:1.5μm) 2.5部
アクリルビーズ(平均粒子径:2.5μm) 2.5部
メチルエチルケトン 85.0部
<保護層塗布液−1>
アクリル樹脂 15.0部
メチルエチルケトン 85.0部
実施例1で作製した感熱転写記録媒体において、離型層20を下記組成の離型層塗布液−2とした以外は、実施例1と同様の手順を用い、実施例2の感熱記録転写媒体を得た。
<離型層塗布液−2>
アセチルセルロース樹脂 10.0部
疎水性シリカ(平均粒子径:1.5μm) 0.5部
アクリルビーズ(平均粒子径:2.5μm) 4.5部
メチルエチルケトン 85.0部
実施例1で作製した感熱転写記録媒体において、離型層20を下記組成の離型層塗布液−3とした以外は、実施例1と同様の手順を用い、実施例3の感熱記録転写媒体を得た。
<離型層塗布液−3>
アセチルセルロース樹脂 10.0部
疎水性シリカ(平均粒子径:1.5μm) 4.5部
アクリルビーズ(平均粒子径:2.5μm) 0.5部
メチルエチルケトン 85.0部
実施例1で作製した感熱転写記録媒体において、離型層20を下記組成の離型層塗布液−4とした以外は、実施例1と同様の手順を用い、実施例4の感熱記録転写媒体を得た。
<離型層塗布液−4>
アセチルセルロース樹脂 10.0部
疎水性シリカ(平均粒子径:1.5μm) 0.25部
アクリルビーズ(平均粒子径:2.5μm) 0.25部
メチルエチルケトン 95.0部
実施例1で作製した感熱転写記録媒体において、離型層20を下記組成の離型層塗布液−5とした以外は、実施例1と同様の手順を用い、実施例5の感熱記録転写媒体を得た。
<離型層塗布液−5>
アセチルセルロース樹脂 10.0部
疎水性シリカ(平均粒子径:1.5μm) 5.0部
アクリルビーズ(平均粒子径:2.5μm) 5.0部
メチルエチルケトン 80.0部
実施例1で作製した感熱転写記録媒体において、離型層20を下記組成の離型層塗布液−6とした以外は、実施例1と同様の手順を用い、実施例6の感熱記録転写媒体を得た。
<離型層塗布液−6>
アセチルセルロース樹脂 10.0部
疎水性シリカ(平均粒子径:1.5μm) 2.5部
アクリルビーズ(平均粒子径:2.0μm) 2.5部
メチルエチルケトン 85.0部
実施例1で作製した感熱転写記録媒体において、離型層20を下記組成の離型層塗布液−7とした以外は、実施例1と同様の手順を用い、実施例7の感熱記録転写媒体を得た。
<離型層塗布液−7>
アセチルセルロース樹脂 10.0部
疎水性シリカ(平均粒子径:1.5μm) 2.5部
アクリルビーズ(平均粒子径:3.0μm) 2.5部
メチルエチルケトン 85.0部
実施例1で作製した感熱転写記録媒体において、離型層20を下記組成の離型層塗布液−8とした以外は、実施例1と同様の手順を用い、実施例8の感熱記録転写媒体を得た。
<離型層塗布液−8>
アセチルセルロース樹脂 10.0部
疎水性シリカ(平均粒子径:0.5μm) 2.5部
アクリルビーズ(平均粒子径:2.5μm) 2.5部
メチルエチルケトン 85.0部
実施例1で作製した感熱転写記録媒体において、離型層20を下記組成の離型層塗布液−9とした以外は、実施例1と同様の手順を用い、実施例9の感熱記録転写媒体を得た。
<離型層塗布液−9>
アセチルセルロース樹脂 10.0部
疎水性シリカ(平均粒子径:1.8μm) 2.5部
アクリルビーズ(平均粒子径:2.5μm) 2.5部
メチルエチルケトン 85.0部
実施例1で作製した感熱転写記録媒体において、離型層20を下記組成の離型層塗布液−10とした以外は、実施例1と同様の手順を用い、実施例9の感熱記録転写媒体を得た。
<離型層塗布液−10>
アセチルセルロース樹脂 10.0部
疎水性シリカ(平均粒子径:2.0μm) 2.5部
アクリルビーズ(平均粒子径:2.5μm) 2.5部
メチルエチルケトン 85.0部
実施例1で作製した感熱転写記録媒体において、離型層20を下記組成の離型層塗布液−11にし、乾燥後の膜厚が0.5μmとなるように塗布した以外は、実施例1と同様の手順を用い、実施例11の感熱記録転写媒体を得た。
<離型層塗布液−11>
アセチルセルロース樹脂 10.0部
疎水性シリカ(平均粒子径:0.5μm) 2.5部
アクリルビーズ(平均粒子径:1.5μm) 2.5部
メチルエチルケトン 85.0部
実施例1で作製した感熱転写記録媒体において、離型層20を下記組成の離型層塗布液−12にし、乾燥後の膜厚が5.0μmとなるように塗布した以外は、実施例1と同様の手順を用い、実施例12の感熱記録転写媒体を得た。
<離型層塗布液−12>
アセチルセルロース樹脂 10.0部
疎水性シリカ(平均粒子径:8.0μm) 2.5部
アクリルビーズ(平均粒子径:13.0μm) 2.5部
メチルエチルケトン 85.0部
実施例1で作製した感熱転写記録媒体において、離型層20を下記組成の離型層塗布液−13とした以外は、実施例1と同様の手順を用い、実施例13の感熱記録転写媒体を得た。
<離型層塗布液−13>
アセチルセルロース樹脂 10.0部
疎水性シリカ(平均粒子径:1.5μm) 0.20部
アクリルビーズ(平均粒子径:2.5μm) 0.20部
メチルエチルケトン 89.6部
実施例1で作製した感熱転写記録媒体において、離型層20を下記組成の離型層塗布液−14とした以外は、実施例1と同様の手順を用い、実施例14の感熱記録転写媒体を得た。
<離型層塗布液−14>
アセチルセルロース樹脂 10.0部
疎水性シリカ(平均粒子径:1.5μm) 5.5部
アクリルビーズ(平均粒子径:2.5μm) 5.5部
メチルエチルケトン 79.0部
実施例1で作製した感熱転写記録媒体において、離型層20を下記組成の離型層塗布液−15とした以外は、実施例1と同様の手順を用い、実施例15の感熱記録転写媒体を得た。
<離型層塗布液−15>
アセチルセルロース樹脂 10.0部
疎水性シリカ(平均粒子径:1.5μm) 2.5部
アクリルビーズ(平均粒子径:3.5μm) 2.5部
メチルエチルケトン 85.0部
実施例1で作製した感熱転写記録媒体において、離型層20を下記組成の離型層塗布液−16とした以外は、実施例1と同様の手順を用い、実施例16の感熱記録転写媒体を得た。
<離型層塗布液−16>
アセチルセルロース樹脂 10.0部
疎水性シリカ(平均粒子径:0.3μm) 2.5部
アクリルビーズ(平均粒子径:2.5μm) 2.5部
メチルエチルケトン 85.0部
実施例1で作製した感熱転写記録媒体において、離型層20を下記組成の離型層塗布液−17にし、乾燥後の膜厚が0.3μmとなるように塗布した以外は、実施例1と同様の手順を用い、実施例17の感熱記録転写媒体を得た。
<離型層塗布液−17>
アセチルセルロース樹脂 10.0部
疎水性シリカ(平均粒子径:0.5μm) 2.5部
アクリルビーズ(平均粒子径:0.8μm) 2.5部
メチルエチルケトン 85.0部
実施例1で作製した感熱転写記録媒体において、離型層20を下記組成の離型層塗布液−18にし、乾燥後の膜厚が6.0μmとなるように塗布した以外は、実施例1と同様の手順を用い、実施例18の感熱記録転写媒体を得た。
<離型層塗布液−18>
アセチルセルロース樹脂 10.0部
疎水性シリカ(平均粒子径:10.0μm) 2.5部
アクリルビーズ(平均粒子径:15.0μm) 2.5部
メチルエチルケトン 85.0部
実施例1で作製した感熱転写記録媒体において、離型層20を下記組成の離型層塗布液−19、保護層30を下記組成の保護層塗布液−2とした以外は、実施例1と同様の手順を用い、実施例19の感熱記録転写媒体を得た。
<離型層塗布液−19>
アセチルセルロース樹脂 10.0部
疎水性シリカ(平均粒子径:1.5μm) 2.5部
メラミンビーズ(平均粒子径:2.5μm) 2.5部
メチルエチルケトン 85.0部
<保護層塗布液−2>
メラミン樹脂 15.0部
メチルエチルケトン 55.0部
トルエン 30.0部
実施例1で作製した感熱転写記録媒体において、離型層20を下記組成の離型層塗布液−20、保護層30を下記組成の保護層塗布液−3とした以外は、実施例1と同様の手順を用い、実施例20の感熱記録転写媒体を得た。
<離型層塗布液−20>
アセチルセルロース樹脂 10.0部
疎水性シリカ(平均粒子径:1.5μm) 2.5部
シリコーンビーズ(平均粒子径:2.5μm) 2.5部
メチルエチルケトン 85.0部
<保護層塗布液−3>
シリコーン樹脂 15.0部
トルエン 85.0部
実施例1で作製した感熱転写記録媒体において、離型層20を下記組成の離型層塗布液−21とした以外は、実施例1と同様の手順を用い、実施例21の感熱記録転写媒体を得た。
<離型層塗布液−21>
アセチルセルロース樹脂 10.0部
アルミナフィラー(平均粒子径:1.5μm) 2.5部
シリコーンビーズ(平均粒子径:2.5μm) 2.5部
メチルエチルケトン 85.0部
実施例1で作製した感熱転写記録媒体において、離型層20を下記組成の離型層塗布液−22とした以外は、実施例1と同様の手順を用い、実施例21の感熱記録転写媒体を得た。
<離型層塗布液−22>
アセチルセルロース樹脂 10.0部
チタニアフィラー(平均粒子径:1.5μm) 2.5部
シリコーンビーズ(平均粒子径:2.5μm) 2.5部
メチルエチルケトン 85.0部
実施例1で作製した感熱転写記録媒体において、離型層20を下記組成の離型層塗布液−23とした以外は、実施例1と同様の手順を用い、比較例1の感熱記録転写媒体を得た。
<離型層塗布液−23>
アセチルセルロース樹脂 10.0部
疎水性シリカ(平均粒子径:1.5μm) 5.0部
メチルエチルケトン 85.0部
実施例1で作製した感熱転写記録媒体において、離型層20を下記組成の離型層塗布液−24とした以外は、実施例1と同様の手順を用い、比較例2の感熱記録転写媒体を得た。
<離型層塗布液−24>
アセチルセルロース樹脂 10.0部
アクリルビーズ(平均粒子径:2.5μm) 5.0部
メチルエチルケトン 85.0部
実施例1で作製した感熱転写記録媒体において、離型層20を下記組成の離型層塗布液−25とした以外は、実施例1と同様の手順を用い、比較例3の感熱記録転写媒体を得た。
<離型層塗布液−25>
アセチルセルロース樹脂 10.0部
疎水性シリカ(平均粒子径:1.5μm) 2.5部
アクリルビーズ(平均粒子径:1.5μm) 2.5部
メチルエチルケトン 85.0部
実施例1で作製した感熱転写記録媒体において、離型層20を下記組成の離型層塗布液−26とした以外は、実施例1と同様の手順を用い、比較例4の感熱記録転写媒体を得た。
<離型層塗布液−26>
アセチルセルロース樹脂 10.0部
疎水性シリカ(平均粒子径:2.5μm) 2.5部
アクリルビーズ(平均粒子径:2.5μm) 2.5部
メチルエチルケトン 85.0部
実施例1で作製した感熱転写記録媒体において、離型層20を下記組成の離型層塗布液−27とした以外は、実施例1と同様の手順を用い、比較例5の感熱記録転写媒体を得た。
<離型層塗布液−27>
アセチルセルロース樹脂 10.0部
疎水性シリカ(平均粒子径:1.5μm) 2.5部
シリカビーズ(平均粒子径:2.5μm) 2.5部
メチルエチルケトン 85.0部
基材10として、188μmの白色発泡ポリエチレンテレフタレートフィルムを使用し、その一方の面に下記組成の受像層塗布液を、グラビアコーティング法により、乾燥後の膜厚が5.0μmとなるように塗布、乾燥することで、感熱転写用の被転写体を作製した。
<受像層塗布液>
塩化ビニル−酢酸ビニル−ビニルアルコール共重合体 19.5部
アミノ変性シリコーンオイル 0.5部
トルエン 40.0部
メチルエチルケトン 40.0部
・印画物作製
実施例1〜12及び比較例1〜10の熱転写性保護層40を、像層上に評価用サーマルプリンタにて転写させて、印画物(感熱転写印画物)を作製した。
実施例1〜12及び比較例1〜10について、印画時の状況の確認、並びに表面の45度におけるグロス、画像の白化について評価を行った。評価結果を表1に示した。
また、離型層20の厚さを0.5μm以上とすることによって、10以下のグロスを実現することが可能であることと、離型層20の厚さを5.0μm以下とすることにより、印画時の異音やわずかな白化すらも抑制することが可能であることが確認された。
一方、離型層20にフィラーをどちらか一方しか添加しない場合、または、有機フィラー22の粒径を離型層20の厚さの2倍以下とした場合には、光沢度が十分に下がらず、20以下のグロスが確保できないことが確認された。
10 基材
20 離型層
21 無機フィラー
22 有機フィラー
30 保護層
40 熱転写性保護層
50 耐熱滑性層
Claims (7)
- 基材と、前記基材の一方の面に形成した耐熱滑性層と、前記基材の他方の面に形成した熱転写性保護層と、を備える感熱転写記録媒体において、
前記熱転写性保護層は、前記基材の他方の面の少なくとも一部に離型層と保護層を順次積層して形成され、
前記離型層に、不定形で粒径が前記離型層の厚さの二倍以下の無機フィラーと、球形で粒径が前記離型層の厚さの二倍以上の有機フィラーと、を添加し、
前記有機フィラーは、転写後の前記保護層の表面と同じ樹脂系の材料で形成されていることを特徴とする感熱転写記録媒体。 - 前記有機フィラーは、アクリル樹脂系の材料で形成され、且つ前記保護層に添加されていることを特徴とする請求項1に記載した感熱転写記録媒体。
- 前記無機フィラーは、シリカ系の材料で形成されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載した感熱転写記録媒体。
- 前記離型層の厚さは、0.5μm以上5.0μm以下の範囲内であることを特徴とする請求項1から請求項3のうちいずれか1項に記載した感熱転写記録媒体。
- 前記無機フィラーの粒径は、前記離型層の厚さをaとして(1/2)a以上(9/5)a以下の範囲内であることを特徴とする請求項1から請求項4のうちいずれか1項に記載した感熱転写記録媒体。
- 前記有機フィラーの粒径は、前記離型層の厚さをaとして2a以上3a以下の範囲内であることを特徴とする請求項1から請求項5のうちいずれか1項に記載した感熱転写記録媒体。
- 請求項1から請求項6のうちいずれか1項に記載した感熱転写記録媒体を用いて印画されていることを特徴とする感熱転写印画物。
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