JP6273938B2 - 感熱転写記録媒体 - Google Patents
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Description
このような問題を解決することに、例えば、特許文献1,2では、基材と染料層との間にポリビニルピロリドン樹脂と変性ポリビニルピロリドン樹脂を含有する接着層(下引き層)を有する熱転写シートが提案されている。
また、特許文献3には、転写感度不足を解決するために、下引き層にポリビニルピロリドン/ポリビニルアルコールと無機顔料微粒子からなる下引き層を有する熱転写シートが提案されている。
このように、従来技術では、異常転写の防止と、高い転写感度との両方を満たす感熱転写記録媒体が見出されていない状況である。
また、本発明に係る感熱転写記録媒体は、前記カチオン性ポリマーが、窒素原子を有する複素環ポリマー又はアミノ基を有するポリマーであることが好ましい。
また、本発明に係る感熱転写記録媒体は、前記無機粒子が、モンモリロナイトであることが好ましい。
基材10としては、熱転写における熱圧で軟化変形しない耐熱性と強度が要求されるので、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリプロピレン、セロファン、アセテート、ポリカーボネート、ポリサルフォン、ポリイミド、ポリビニルアルコール、芳香族ポリアミド、アラミド、ポリスチレン等の合成樹脂のフィルム、及びコンデンサー紙、パラフィン紙などの紙類等を単独で又は組み合わされた複合体として使用可能である。中でも、物性面、加工性、コスト面などを考慮するとポリエチレンテレフタレートフィルムが好ましい。
次に、耐熱滑性層40は、従来公知のもので対応でき、例えば、バインダーとなる樹脂、離型性や滑り性を付与する機能性添加剤、充填剤、硬化剤、溶剤などを配合して耐熱滑性層形成用の塗布液を調製し、塗布、乾燥して形成することができる。この耐熱滑性層40の乾燥後の塗布量は、0.1g/m2以上2.0g/m2以下程度が適当である。ここで、耐熱滑性層40の乾燥後の塗布量とは、耐熱滑性層形成用の塗布液を塗布、乾燥した後に残った固形分量のことをいい、後述する下引き層20の乾燥後の塗布量及び染料層30の乾燥後の塗布量も、同様に、塗布液を塗布、乾燥した後に残った固形分量のことを指す。
硬化剤としては、トリレンジイソシアネート、トリフェニルメタントリイソシアネート、テトラメチルキシレンジイソシアネート等のイソシアネート類、及びその誘導体を挙げることができるが、特に限定されるものではない。
本実施形態に係る感熱転写記録媒体1は、下引き層20が、カチオン性ポリマーと、無機粒子とを含んで構成される。
また、下引き層20の乾燥後の塗布量は、0.05g/m2以上0.30g/m2以下の範囲内であることが好ましい。
また、無機粒子は、モンモリロナイトであることが好ましい。
カチオン性ポリマーの例としては、例えば、ポリリジン、ポリアミン、ポリアミジン、ポリビニルアミン、ポリビニルピリジン、ポリエチレンイミン、ポリエチレンイミンエピクロルヒドリン樹脂、ポリアミド、ポリアミンエピクロルヒドリン樹脂、ポリアミドポリアミン樹脂、ポリアミドポリアミンエピクロルヒドリン樹脂、ポリアミドエピクロルヒドリン樹脂、カチオンデンプン、ポリアミジン、カチオンエポキシ樹脂、ポリアクリルアミド、ポリビニルホルムアミド、ジシアンジアミド・ホルマリン重縮合物、ジシアンジアミド・ジエチレントリアミン重縮合物、エピクロルヒドリン・ジメチルアミン付加重合物、ジメチルジアリルアンモニウムクロライド・SO2共重合物、ジメチルジアリルアンモニウムクロライド重合物、及びこれらの誘導体等やジアルキルアミノエチルメタクリレート、ジアルキルアミノアルキルアクリレート、ジメチルアミノエチルメタクリレート、ジアルキルアミノアルキルアクリルアミド、メタクリロイロキシエチルトリメチルアンモニウムクロライド、メタクリロイロキシエチル−ベンジルジメチルアンモニウムクロライド、ジメチルアミノプロピル−アクリルアミド等を単量体とするカチオン性モノマーの少なくとも一つからなる単一モノマー重合体又は複数種のモノマーの共重合体等もあげられる。これらのカチオン性ポリマーは、単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
一方、0.30g/m2超では、感熱転写記録媒体1自体の感度はかわらず、印画濃度は飽和する。よってコスト面の観点から0.30g/m2以下であることが好ましい。
次に、染料層30は、従来公知のもので対応でき、例えば、熱移行性染料、バインダー、溶剤などを配合して染料層30形成用の塗布液を調製し、塗布、乾燥することで形成される。染料層30の乾燥後の塗布量は、1.0g/m2程度が適当である。なお、染料層30は、1色の単一層で構成したり、色相の異なる染料を含む複数の染料層30を、同一基材10の同一面に面順次に、繰り返し形成したりすることもできる。
<耐熱滑性層付き基材の作製>
基材10として、4.5μmの表面未処理のポリエチレンテレフタレートフィルムを使用し、その一方の面に、下記組成の耐熱滑性層40塗布液を、グラビアコーティング法により、乾燥後の塗布量が0.5g/m2になるように塗布し、100℃1分乾燥することで、耐熱滑性層40の付いた基材10を得た。
シリコンアクリレート(東亜合成社製_US−350) 50.0部
MEK 50.0部
(実施例1)
耐熱滑性層40の付いた基材10の未処理面に、下記組成の下引き層塗布液−1を、グラビアコーティング法により、乾燥後の塗布量が0.20g/m2になるように塗布し、100℃2分乾燥することで、下引き層20を形成した。引き続き、その下引き層20の上に、下記組成の染料層30塗布液を、グラビアコーティング法により、乾燥後の塗布量が0.70g/m2になるように塗布し、90℃1分乾燥することで、染料層30を形成し、実施例1の感熱転写記録媒体1を得た。
ポリアミドポリアミンエピクロルヒドリン(星光PMC社製_WS4030)5.0部
モンモリロナイト(クニミネ工業社製_クニピアF) 10.0部
純水 20.0部
イソプロピルアルコール 65.0部
<染料層30塗布液>
C.I.ソルベントブルー63 6.0部
ポリビニルアセタール樹脂 4.0部
トルエン 45.0部
メチルエチルケトン 45.0部
耐熱滑性層40の付いた基材10の易接着処理面に、下記組成の下引き層塗布液−2を、グラビアコーティング法により、乾燥後の塗布量が0.20g/m2になるように塗布し、100℃2分乾燥することで、下引き層20を形成した。引き続き、実施例1と同様にして実施例2の感熱転写記録媒体1を得た。
ポリジアリルアミン(ニットーボーメディカル社製_PAS−M−1) 5.0部
モンモリロナイト(クニミネ工業社製_クニピアF) 10.0部
純水 20.0部
イソプロピルアルコール 65.0部
耐熱滑性層40の付いた基材10の易接着処理面に、下記組成の下引き層塗布液−3を、グラビアコーティング法により、乾燥後の塗布量が0.20g/m2になるように塗布し、100℃2分乾燥することで、下引き層20を形成した。引き続き、実施例1と同様にして実施例3の感熱転写記録媒体1を得た。
ポリエチレンイミン(日本触媒社製_SP−012) 5.0部
モンモリロナイト(クニミネ工業社製_クニピアF) 10.0部
純水 20.0部
イソプロピルアルコール 65.0部
実施例1で作製した感熱転写記録媒体1において、下引き層20を乾燥後の塗布量が0.03g/m2になるように塗布、乾燥すること以外は、実施例2と同様にして、実施例6の感熱転写記録媒体1を得た。
(実施例5)
実施例1で作製した感熱転写記録媒体1において、下引き層20を乾燥後の塗布量が0.35g/m2になるように塗布、乾燥すること以外は、実施例2と同様にして、実施例7の感熱転写記録媒体1を得た。
耐熱滑性層40の付いた基材10の未処理面に、下引き層20を形成することなく、実施例1と同様の染料層30塗布液を、グラビアコーティング法により、乾燥後の塗布量が0.70g/m2になるように塗布し、90℃1分乾燥することで、染料層30を形成し、比較例1の感熱転写記録媒体1を得た。
(比較例2)
実施例1で作製した感熱転写記録媒体1において、下引き層20を下記組成の下引き層塗布液−4にした以外は、実施例1と同様にして、比較例2の感熱転写記録媒体1を得た。
ポリアミドポリアミンエピクロルヒドリン(星光PMC社製_WS4030) 5.0部
純水 47.5部
イソプロピルアルコール 47.5部
<被転写体の作製>
基材10として、188μmの白色発泡ポリエチレンテレフタレートフィルムを使用し、その一方の面に下記組成の受像層塗布液を、グラビアコーティング法により、乾燥後の塗布量が5.0g/m2になるように塗布、乾燥することで、感熱転写用の被転写体を作製した。
塩化ビニル/酢酸ビニル/ビニルアルコール共重合体 19.5部
アミノ変性シリコーンオイル 0.5部
トルエン 40.0部
メチルエチルケトン 40.0部
実施例1〜5、比較例1〜2の感熱転写記録媒体1に関して、常温にて保存された感熱転写記録媒体1の染料層30の上に、幅18mm、長さ150mmのセロハンテープを貼り、その後すぐに剥がしたときの、セロハンテープ側への染料層30の付着の有無を調べることにより評価した。
結果を表1に示す。
なお、評価は、以下の基準にて行った。
○:染料層30の付着が、認められない。
△:染料層30の付着が、ごく僅かに認められる。
×:染料層30の付着が、全面で認められる。
実施例1〜5、比較例1〜2の感熱転写記録媒体1に関して、常温にて養生された感熱転写記録媒体1と被転写体を使用し、サーマルシミュレーターにてベタ印画を行い、最高反射濃度を評価した。結果を表1に示す。なお最高反射濃度は、印画部を、X−Rite528にて測定した。
なお、印画条件は以下の通りである。
印画環境:23℃50%RH
印加電圧:29V
ライン周期:0.7msec
印画密度:主走査300dpi 副走査300dpi
実施例1〜5、比較例1〜2の感熱転写記録媒体1に関して、常温にて養生された感熱転写記録媒体1と被転写体を使用し、サーマルシミュレーターにてベタ印画を行い、異常転写の有無を評価した。結果を表1に示す。
異常転写の評価は、以下の基準にて行った。△以上が実用上問題ないレベルである。
○:被転写体への異常転写が、認められない。
△:被転写体への異常転写が、ごく僅かに認められる。
×:被転写体への異常転写が、全面で認められる。
カチオン性ポリマーを単体で用いた比較例2では密着性は良好なものの転写感度は性能を満足しなかった。
実施例4では、実施例1の感熱転写記録媒体1と比較すると、下引き層20の塗布量が0.05g/m2未満であるため、幾分転写感度の低下と密着性の低下が確認された。また、実施例5の感熱転写記録媒体1は、同じく実施例1の感熱転写記録媒体1と比較すると、下引き層20の塗布量が0.30g/m2超であるが、転写感度及び密着性はほぼ同等であることが確認できた。
10:基材
20:下引き層
30:染料層
40:耐熱滑性層
Claims (4)
- 基材の一方の面に耐熱滑性層を設け、前記基材の他方の面に下引き層、染料層を順次形成した感熱転写記録媒体において、
前記下引き層は、カチオン性ポリマーと、モンモリロナイトとを含んで構成されることを特徴とする感熱転写記録媒体。 - 前記カチオン性ポリマーは、窒素原子を有する複素環ポリマー又はアミノ基を有するポリマーであることを特徴とする請求項1に記載の感熱転写記録媒体。
- 前記下引き層の乾燥後の塗布量が、0.05g/m2以上0.30g/m2以下の範囲内であることを特徴とする請求項1又は2に記載の感熱転写記録媒体。
- 前記カチオン性ポリマーは、ポリアミドポリアミンエピクロルヒドリン、ポリジアリルアミンまたはポリエチレンイミンであることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の感熱転写記録媒体。
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