JP7093977B2 - 発熱材料、並びにこれを用いた発熱システムおよび熱供給方法 - Google Patents

発熱材料、並びにこれを用いた発熱システムおよび熱供給方法 Download PDF

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Description

本発明は、発熱材料、並びにこれを用いた発熱システムおよび熱供給方法に関する。
従来、高温(100℃以上)で水素を吸蔵する水素吸蔵材料を用いた熱利用システムが知られている。
例えば、Claudio Corgnale et al., Renewable and Sustainable Energy Reviews, 38 (2014) 821-833には、2種の水素吸蔵材料を備えた集光型太陽熱発電システムが提案されている。このシステムでは、太陽光が利用可能な日中には太陽熱を利用して水蒸気を発生させてタービンによる発電が行われる。それと同時に、太陽熱の一部を利用して第1の(高温用の)水素吸蔵材料を加熱することで、当該第1の水素吸蔵材料から水素を放出させ、この水素を第2の(低温用の)水素吸蔵材料に吸蔵させて、その際の吸蔵熱を蓄熱する。一方、太陽光が利用可能ではない夜間には、日中に蓄えておいた熱を利用して第2の水素吸蔵材料を加熱することで、当該第2の水素吸蔵材料から水素を放出させ、この水素を第1の水素吸蔵材料に吸蔵させて、その際の吸蔵熱を水蒸気の発生に利用する。このようにして、日中のみならず夜間においても水蒸気を常に発生させて、タービンによる発電を行うことが可能となる。
Claudio Corgnale et al., Renewable and Sustainable Energy Reviews, 38 (2014) 821-833に記載の技術においては、上述したように水素吸蔵材料を利用することで太陽熱を効率的に利用することが可能である。ただし、太陽光が利用可能ではない夜間における発熱量を増やすためには、より高い水素吸蔵性能やより大きい発熱量を有する材料を開発することが必要である。また、従来の高温用の水素吸蔵材料では、水素の放出時に水素吸蔵材料の粒子が凝集してしまい、水素吸蔵性能や発熱量が低下してしまうという問題もある。
そこで本発明は、高温での使用時における水素吸蔵性能や発熱量の低下を抑制することができ、しかも水素吸蔵性能や発熱量といった物性がよりいっそう改善された発熱材料を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意検討を行った。その結果、所定の条件を満たす2種の金属を組み合わせ、これらの少なくとも一方が有する水素吸蔵能を利用して発熱材料とすることにより、上記課題が解決されうることを見出し、本発明を完成させるに至った。
すなわち、本発明の一形態によれば、230℃以上の融点を有する第1の金属と、前記第1の金属よりも高い融点を有する第2の金属とを含む発熱材料が提供される。ここで、当該発熱材料において、前記第1の金属または前記第2の金属の少なくとも一方は、前記第2の金属の融点未満の温度で銀よりも大きい水素溶解度を有するものである。また、前記第1の金属または前記第2の金属の少なくとも一方の水素化物は、CaHの標準生成エンタルピー以上の標準生成エンタルピーを有するものである。そして、この発熱材料は、前記第2の金属の融点未満の温度において、前記第1の金属および前記第2の金属が水素ガスと接触することにより発熱するという点に特徴がある。
本発明の一実施形態に係る発熱材料を模式的に表す断面図である。 本発明の一実施形態に係る発熱材料(実施例1および実施例2において製造された発熱材料)に含まれる合金の微細構造を、走査電子顕微鏡付属の元素分析装置、SEM-EDXを用いて分析した結果を示す顕微鏡写真(倍率:500倍)である。 本発明の他の一実施形態に係る発熱材料を模式的に表す断面図である。 本発明の一実施形態に係る発熱システムの概略を示すブロック図である。 実施例1および実施例2において製造された発熱材料(1)について、水素ガス(H)フローまたはヘリウムガス(He)フローの条件下における示差走査熱量(DSC)測定(保持温度700℃)を行った結果を示すグラフである。 実施例1および実施例2において製造された発熱材料(1)について、水素ガス(H)フローまたはヘリウムガス(He)フローの条件下における示差走査熱量(DSC)測定(保持温度800℃)を行った結果を示すグラフである。 実施例1および実施例2において製造された発熱材料(1)について、水素TPR法(昇温還元法)により、昇温時における水素濃度の変化(すなわち、水素の吸蔵および脱蔵反応のプロファイル)を調べた結果を示すグラフである。 比較例1において、ニッケル(Ni)粉末を用いて、水素ガス(H)フローまたはヘリウムガス(He)フローの条件下における示差走査熱量(DSC)測定を行った結果を示すグラフである。 比較例2において、アルミニウム(Al)粉末を用いて、水素ガス(H)フローまたはヘリウムガス(He)フローの条件下における示差走査熱量(DSC)測定を行った結果を示すグラフである。
以下、図面を参照しながら、上述した本発明の実施形態を説明するが、本発明の技術的範囲は特許請求の範囲の記載に基づいて定められるべきであり、以下の形態のみに制限されない。なお、図面の寸法比率は、説明の都合上誇張されており、実際の比率とは異なる場合がある。
本発明の一形態は、230℃以上の融点を有する第1の金属と、前記第1の金属よりも高い融点を有する第2の金属とを含み、この際、前記第1の金属または前記第2の金属の少なくとも一方が、前記第2の金属の融点未満の温度で銀よりも大きい水素溶解度を有し、かつ、前記第1の金属または前記第2の金属の少なくとも一方の水素化物が、CaHの標準生成エンタルピー以上の標準生成エンタルピーを有し、前記第2の金属の融点未満の温度において、前記第1の金属および前記第2の金属が水素ガスと接触することにより発熱する、発熱材料である。本形態に係る発熱材料は、水素ガス(H)の存在下で加熱されることにより、非常に大きな発熱量を外部に放出する。このように、本発明によれば、高温での使用時における水素吸蔵性能や発熱量の低下を抑制することができ、しかも水素吸蔵性能や発熱量といった物性がよりいっそう改善された発熱材料が提供される。この発熱材料は、発熱システムや熱供給方法に好適に適用される。
なお、本発明に係る発熱材料が非常に大量の熱(過剰熱)を発生しうるメカニズムは完全には明らかとはなっていない。ただし、本発明者らは、上記メカニズムに関して、水素化物合金の相転移の繰り返しによって水素の吸蔵および脱蔵が繰り返される結果、上述したような大量の発熱が生じるものと推測している。
[発熱材料]
図1は、本発明の一実施形態に係る発熱材料を模式的に表す断面図である。図1に示す発熱材料10は、第1の金属であるアルミニウム(Al)(融点:660.3℃)20と、第2の金属であるニッケル(Ni)(融点:1455℃)30との合金40を含んでいる。、本実施形態において、アルミニウム(Al)20とニッケル(Ni)30との合金40は、組成比の異なる複数の相を有している。図2は、本実施形態に係る発熱材料(実施例1および実施例2において製造された発熱材料)に含まれる合金の微細構造を、走査電子顕微鏡付属の元素分析装置、SEM-EDXを用いて分析した結果を示す顕微鏡写真(倍率:500倍)である。図2に示すように、本実施形態に係る合金は組成比の異なる複数の相を有している。具体的に、図2に示す顕微鏡写真においては、薄灰色を示す相と濃灰色を示す相との2つの相が存在していることがわかる。ここで、図2の左に示すグラフは、図2に示す顕微鏡写真における薄灰色の相の元素組成を分析した結果を示すものであり、この結果から、薄灰色の相はAl:Ni=61原子%:39原子%(Al:Ni=3.12:2(原子比))の組成を有していることがわかる。一方、図2の右に示すグラフは、図2に示す顕微鏡写真における濃灰色の相の元素組成を分析した結果を示すものであり、この結果から、濃灰色の相はAl:Ni=76原子%:24原子%(Al:Ni=3.16:1(原子比))の組成を有していることがわかる。
以下、本形態に係る発熱材料の具体的な構成について、詳細に説明する。
(金属の種類)
本形態に係る発熱材料は、少なくとも2種の金属を含むものである。本形態に係る発熱材料に含まれる金属のうち、より低い融点を有するものを「第1の金属」と称し、より高い融点を有するものを「第2の金属」と称する。なお、第1の金属の融点は230℃以上であることが必須である。また、本形態に係る発熱材料に含まれる第1の金属および第2の金属のうち、少なくとも一方は、前記第2の金属の融点未満の温度で銀よりも大きい水素溶解度を有するものである。このような構成とすることによって、本形態に係る発熱材料が大量の発熱を生じる際に起こる水素化物合金の相転移の繰り返しのための水素の吸蔵が十分に行われる。これに対し、第1の金属および第2の金属の水素溶解度がともに銀の水素溶解度以下であると、材料が十分な量の水素を吸蔵することができず、発熱材料として用いることができない。好ましい実施形態においては、第1の金属および第2の金属の双方が、上記温度で銀よりも大きい水素溶解度を有するものである。なお、ある金属に対する水素溶解度の値は、実験的に求めた値であってもよいし、コンピューターシミュレーションを用いた計算により求めた値であってもよい。
さらに、第1の金属または第2の金属の少なくとも一方の水素化物は、CaHの標準生成エンタルピー(-186.2kJ/mol)以上の標準生成エンタルピーを有するものである。このような構成とすることによって、本形態に係る発熱材料が大量の発熱を生じる際に起こる水素化物合金の相転移の繰り返しのための水素の脱蔵が十分に行われる。これに対し、第1の金属および第2の金属のそれぞれの水素化物の標準生成エンタルピーがCaHの標準生成エンタルピーよりも大きいと、水素を吸蔵することにより生成する水素化物がエネルギー的に極めて安定な状態となってしまい、当該水素化物からの水素の脱蔵が十分に行われず、やはり発熱材料として用いることはできない。なお、ある金属の水素化物の標準生成エンタルピーの値もまた、実験的に求めた値であってもよいし、コンピューターシミュレーションを用いた計算により求めた値であってもよい。
これらの「第1の金属」および「第2の金属」の規定を満足する金属が少なくとも含まれている場合には、本形態に係る発熱材料の技術的範囲に包含されるものとする。つまり、3つ以上の金属が含まれていても、そのうちの任意の2つの金属が上記の規定を満足する場合には本発明の範囲内である。また、これらの金属の含有形態についても特に制限はない。ただし、上述した実施形態のように、第1の金属と第2の金属とが、組成比の異なる複数の相を有する合金の状態で存在していることが好ましい。
第1の金属および第2の金属の具体的な種類について特に制限はなく、上記の規定を満足しうる組み合わせから任意に選択可能である。そして、ある金属が「第1の金属」に該当するか「第2の金属」に該当するかは、組み合わされる他の金属との関係で決定される相対的なものである。このため、これらの金属の組み合わせによっては、ある金属が「第1の金属」に該当する場合と、「第2の金属」に該当する場合の双方の可能性が存在する。一例としては、第1の金属として、アルミニウム(Al)、スズ(Sn)、鉛(Pb)が挙げられる。また、第2の金属として、ニッケル(Ni)、チタン(Ti)、ジルコニウム(Zr)、マンガン(Mn)、亜鉛(Zn)、バナジウム(V)、カルシウム(Ca)が挙げられる。これらの金属を用いると、発熱量の大きい発熱材料を構成することが可能であるため、好ましい。また、加熱温度が比較的低い場合であっても発熱材料として機能しうるという観点からは、融点が比較的低いスズ(Sn)を第1の金属として用いることが好ましい。また、発熱量が大きいという観点からは、アルミニウム(Al)を第1の金属として用いることも好ましい。さらに、「第1の金属-第2の金属」の組み合わせとしては、ニッケル-ジルコニウム、アルミニウム-ニッケル、アルミニウム-チタン、アルミニウム-マンガン、アルミニウム-亜鉛、スズ-チタン、アルミニウム-カルシウムなどが挙げられるが、特に発熱量の大きい発熱材料を構成することが可能であるという観点からは、アルミニウム-ニッケル、アルミニウム-チタン、スズ-チタンの組み合わせが好ましく、アルミニウム-ニッケル、スズ-チタンの組み合わせがより好ましく、アルミニウム-ニッケルの組み合わせが特に好ましい。なお、これら以外の金属や、これら以外の組み合わせが用いられてもよいことはもちろんである。
(外殻体)
本形態に係る発熱材料は、後述する実施例8(発熱材料(7))および図3に示すように、無機多孔質体からなる外殻体の内部に位置するものであってもよい。図3に示す実施形態において、金属(アルミニウム(Al)20およびニッケル(Ni)30)は、合金40の状態で無機多孔質体である金属酸化物(シリカ(SiO))からなる外殻体50の内部に位置している。
ここで、本形態に係る発熱材料は、第2の金属の融点未満の温度に加熱されて用いられる。このため、外殻体の構成材料はシリカに限定されず、水素ガス(H)雰囲気下、上記温度において化学的に安定であり、かつ、水素ガス(H)を透過する多孔質体であればよい。このような外殻体の構成材料としては、入手や製造の容易性の観点から、シリカ、アルミナ、セリア、ジルコニア、チタニア、ゼオライト等の金属酸化物が好ましく、なかでもシリカまたはジルコニアが好ましい。また、活性炭などの多孔質炭素炭素材料や、多孔質炭化ケイ素・窒化ケイ素、多孔性金属、多孔性金属錯体(MOF)なども外殻体を構成する無機多孔質体として用いられうる。
図3に示すように、第1の金属および第2の金属が無機多孔質体からなる外殻体の内部に位置していることで、発熱材料の取扱いが容易となるという利点がある。また、発熱材料の使用温度(第2の金属の融点未満の温度)において第1の金属は溶融することが好ましい(ただし、第1の金属が溶融していなくとも発熱反応を進行させることが可能であることもある)。ここで、発熱材料の使用温度において第1の金属が溶融する場合には、外殻体が存在すれば、溶融した第1の金属が流動して発熱材料の形状が保持できなくなることを防止することができる。このように発熱材料の形状が保持されれば、当該発熱材料を再利用する際にも取扱いが簡便であるという利点もある。
なお、外殻体の存在は必須ではない。すなわち、図1に示すように、第1の金属(例えば、アルミニウム(Al))と、第2の金属(例えば、ニッケル(Ni))との混合物、固溶体または合金から、発熱材料10が構成されていてもよい。
[発熱材料の製造方法]
本形態に係る発熱材料の製造方法について特に制限はなく、後述する実施例の欄の記載に基づき、従来公知の技術常識を参照することにより、本形態に係る発熱材料を製造することができる。
一例として、図3に示す実施形態の発熱材料を製造するには、後述する実施例の欄に記載の方法が採用されうる。この製造方法について、外殻体がシリカ(SiO)からなる場合を例に挙げて、以下に簡単に説明する。
この製造方法では、まず、第1の金属(例えば、アルミニウム(Al))の粉末を準備する。この粉末に、溶媒として水あるいは水を含有する親水性溶媒を添加する。親水性溶媒としては、炭素数1~4のアルコール、ギ酸、ニトロメタン、酢酸、アセトン、テトラヒドロフラン、酢酸エチル、アセトニトリル、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、炭酸プロピレン、N-メチルピロリドン等を用いることができ、水の含有率に制約はない。次いで、後述するシリカ化(加水分解・縮合)反応の触媒として、塩基を添加する。この塩基の種類は特に制限されず、トリメチルアミン、トリエチルアミン、トリプロピルアミン、トリブチルアミン、イミダゾール、N,N-ジメチルアニリン、N,N-ジエチルアニリン、ピリジン、キノリン、イソキノリン、α-ピコリン、β-ピコリン、2,4-ルチジン、2,6-ルチジン等の有機塩基触媒、水酸化カリウムや水酸化ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素カリウム、炭酸水素ナトリウム等の無機塩基触媒が挙げられる。
次いで、必要に応じて攪拌処理を施して溶液を均一に混合した後、いずれかの金属への吸着能を有するカップリング剤を添加し、これをシリカ外殻形成の起点とする。そのカップリング剤としては、アミノプロピル基などアミノ基をもつアルコキシドあるいは化合物であることが好ましい。例えば、アミノプロピルトリメトキシシラン、アミノプロピルトリエトキシシラン(APTES)、アミノプロピルトリプロポキシドシラン、アミノプロピルジメトキシメチルシラン、メルカプトトリメチルシラン、メルカプトトリエチルシラン、メルカプトジメトキシメチルシランなどが好適である。また、アミノ基を有するアルコキシド以外にも、ペンタメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、ヘプタメチレンジアミン等のジアミン類を用いることもできる。なお、必要に応じて溶液を加温し、さらに攪拌処理を施してもよい。これまでの手順により金属粒子の表面にカップリング剤が吸着する、あるいはカップリング剤によって被覆することができる。このような吸着層あるいは被覆層形成はシリカ外殻の均一性を高める技術的効果がある。
次いで、シリカ外殻を形成するために、その前駆体を添加して、外殻形成反応を起こさせる。シリカ外殻の前駆体としては、シリコンテトラメトキシド、シリコンテトラエトキシド(TEOS)、シリコンテトラプロポキシドなどのアルコキシド、あるいは、そのアルコキシ基を一部別の官能基に変えたアルコキシドも用いることができる。別の官能基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、アミノプロピル基、メルカプト基などが挙げられる。また、シリカ前駆体として、ケイ酸ナトリウム(水ガラス)を用いることもできる。ただしその場合は、pHを12~14の範囲で制御して、水ガラスの反応性を下げる必要がある。この時点で、TEOSなど幾つかのアルコキシドは水に溶解しないことから、溶液は2層に分離した状態(下層が水溶液相、上層がシリカ前駆体相)となる。なお、溶媒に水ではなく親水性溶媒を用いた場合や親水性のアルコキシドを用いた場合は、そのような相分離は起こらない。
なお、シリカ以外のアルミナ、ジルコニア、チタニア、マグネシアなどからなる外殻を形成させる場合の前駆体としては、シリカの場合と同様のアルコキシドを用いることができる。例えば、アルミニウムプロポキシド、アルミニウムイソプロポキシド、アルミニウムブトキシド、ジルコニウムイソプロポキシド、ジルコニウムブトキシド、チタニウムイソプロポキシド、チタニウムブトキシド、マグネシウムエトキシド、マグネシウムメトキシドなどを用いることができる。また、マグネシアの前駆体として塩化マグネシウム、硝酸マグネシウム、硫酸マグネシウムなどの塩も用いることもできる。また、酸化イットリウム、酸化タングステン、酸化セリウム、酸化ランタンの前駆体には、各金属の塩化物、硝酸塩、硫酸塩、あるいは無機酸およびそのアンモニウム塩などを用いることができる。たとえば、塩化イットリウム、硝酸イットリウム、硫酸イットリウム、タングステン酸、タングステン酸アンモニウム、タングステン酸ナトリウム、塩化セリウム、硝酸セリウム、硫酸セリウム、塩化ランタン、硝酸ランタン、硫酸ランタンなどである。
上記シリカ前駆体の添加後、好ましくは溶液を加温した状態で攪拌を行う。これにより、水溶液相にわずかに溶解しているシリカ前駆体が、上記塩基触媒の存在下でシリカ生成反応(加水分解・縮合反応)を起こす。この反応が進行するにつれて、水溶液相に存在するシリカ前駆体が消費されることから、シリカ前駆体相から水溶液相へとシリカ前駆体が継続的に供給され、すべてのシリカ前駆体が消費されるまでシリカ化(加水分解・縮合)反応が進行する。
シリカ外殻が形成された後、シリカ被覆された第1の金属の粒子を溶液から分離する目的で、遠心分離処理を行う。その後、分離されたシリカ被覆金属粒子に付着した塩基触媒や未反応のシラン化合物を除去する目的で、当該粒子を2-プロパノール等の溶媒で1回または複数回洗浄してもよい。その後、例えば一晩程度真空乾燥を行い、さらに空気中、100~500℃の温度で0.5~12時間焼成することが好ましい。これにより、シリカ被覆金属粒子に残留している溶媒を除去するとともに、シリカ化反応を完全に進行させることができる。このようにして、第1の金属の粒子の表面が無機多孔質体(金属酸化物)であるシリカで被覆されてなる複合粒子が得られる。
続いて、上記で得られた複合粒子(シリカ被覆金属粒子)に対し、第2の金属の原料として、当該金属の塩(例えば、硝酸塩、塩酸塩など)を含む水溶液を、必要に応じて追加の水とともに添加する。次いで、この溶液を70~100℃に加温した状態で数時間~数十時間程度含浸処理を施して、シリカの有する細孔の内部に、第2の金属のイオンを侵入させる。その後、例えば一晩真空乾燥を行い、水素中、300~500℃にて0.5~4時間焼成を行う。焼成時の雰囲気ガスとしては、空気あるいは不活性ガスを用いることもできるが、その場合は、焼成後に改めて同様の温度と時間で水素で還元する必要がある。これにより、第2の金属の前駆体が金属へと還元され、図3に示す実施形態の発熱材料を製造することができる。
次に、外殻体を用いない場合の発熱材料の製造方法を以下に簡単に説明する。この製造方法では、まず、第1の金属(例えば、アルミニウム(Al))粉末と第2の金属(例えば、ニッケル(Ni))粉末を準備する。金属の形状は必ずしも粉末である必要はないが、均一に混ぜる上では、粉末形状であることが望ましい。2種類の粉末を所望の比率で秤量し、乳鉢等にそれぞれ加え、乳棒等混合する。乳鉢、乳棒等の材質は、メノウ製、アルミナ製等どのような材質のものでも構わない。
続いて、上記で得られた複合粒子に対し、熱処理を加えて合金化させる。必ずしも事前に合金化させる必要はなく、発熱材料を発熱させるための昇温中に合金化してもよい。合金化させる方法は熱処理だけに限らず、化学的な合金メッキでもよく、ボールミル装置を利用して機械的に混合するメカニカルアロイングでもよい。
合金化後に合金の粒子径が大きくなった場合は、粉砕するなどして粒子径を小さくしてもよい。
[発熱材料の用途(発熱システム)]
上述した形態に係る発熱材料は、熱を利用する種々の用途に適用可能な発熱システムとして用いることができる。すなわち、本発明の他の形態によれば、上述した形態に係る発熱材料が配置された発熱装置と、前記発熱材料を加熱するヒーターと、前記発熱材料に対して水素ガスを供給する水素ガス供給装置とを備えた、発熱システムもまた、提供される。さらには、上述した形態に係る発熱材料を、水素ガスの存在下、前記第1の金属の融点以上、前記第2の金属の融点未満の温度に加熱することにより、前記発熱材料を発熱させることを含む、熱供給方法もまた、提供される。
図3は、本形態に係る発熱システムの概略を示すブロック図である。図3に示すように、発熱システムの使用時(熱の供給時)においては、発熱装置に配置された発熱材料に対して、水素ガス供給装置が水素ガスを供給している。また、ヒーターは、発熱装置に配置された発熱材料を加熱している。この際の加熱温度は、第2の金属の融点未満の温度であるが、第1の金属の融点以上であることが好ましい。一例として、「第1の金属-第2の金属」の組み合わせがアルミニウム-ニッケルである場合、加熱温度は1455℃未満であり、好ましくは660.3℃よりも高い温度である。また、この組み合わせがスズ-チタンである場合、加熱温度は1668℃未満であり、好ましくは231.9℃よりも高い温度である。
発熱システムの使用時(熱の供給時)において、発熱装置に配置された発熱材料は、水素ガス(H)の存在下で上記加熱温度に加熱されることにより、非常に大きな発熱量を外部に放出する。このようにして発熱材料から放出された大量の熱は、発熱システムの外部に位置する熱消費部に供給される。なお、本発明に係る発熱材料が非常に大量の熱(過剰熱)を発生しうるメカニズムは完全には明らかとはなっていない。ただし、後述する実施例の欄において水素TPR法(昇温還元法)により昇温時における発熱材料(1)による水素吸蔵反応のプロファイルを調べた結果から、発熱材料(1)をアルミニウム(Al)の融点よりも高い温度に加熱した際に見られる大きな発熱は、水素吸蔵反応の際の水素吸蔵熱とは異なるものであることが示唆されている。本発明に係る発熱材料による大量の発熱は水素ガス(H)の存在下でのみ生じることから、本発明者らは、上記発熱のメカニズムとして、水素化物合金の相転移の繰り返しによって水素の吸蔵および脱蔵が繰り返される結果、上述したような大量の発熱が生じるものと推測している。
ここで、発熱材料が配置された発熱装置は、任意の構成を有することができ、例えば発熱材料(特に粒子状の発熱材料)を保持する容器でありうる。また、発熱装置は、発熱材料と水素ガス(H)との接触面積を大きくするために、セラミックハニカムまたはメタルハニカムのようなハニカム構造を有し、ハニカムセルの流路表面に発熱材料を保持することもできる。
発熱装置で発生する熱を熱消費部に供給するためには、発熱装置と熱消費部とを熱的に結合することができる。この場合、伝熱によって発熱装置から熱消費部に熱を供給すること、暖められたガスを介して発熱装置から熱消費部に熱を供給すること、熱媒体を用いて発熱装置から熱消費部に熱を供給すること等ができる。流体である熱媒体を用いる場合、発熱装置は、熱交換器として一般に採用される形状を有することができる。すなわち発熱装置は、発熱材料が配置され、水素ガス(H)が流通するようにされた流路と、熱媒体が流通するようにされた流路とを有することができる。なお、熱媒体としては、冷却水などの加熱対象物そのものを用いることもできる。
水素ガス供給装置は、水素ガスを供給する任意の装置、例えば水素ガスを保持しているタンク、水素ガス(H)を外部から得て発熱材料に供給するためのポンプおよび配管等を備えることができる。この水素ガス(H)は、発熱装置に配置された発熱材料が加熱された際に当該発熱材料に吸蔵されて発熱反応を生じさせるためのものである。水素ガス(H)は水素ガスの状態でタンクに保持されていてもよいし、例えばメタノールやバイオマスの改質によって随時生成するガスであってもよい。
以下、実施例により本発明をさらに詳細に説明する。ただし、本発明の技術的範囲が以下の実施例のみに制限されるわけではない。
[実施例1および実施例2]
以下の手法により、発熱材料(1)を調製し、示差走査熱量(DSC)測定を行った。
(発熱材料(1)の調製)
まず、第1の金属として、アルミニウム(Al)(融点:660.3℃)粉末(純度99.5%)を準備した。また、第2の金属として、ニッケル(Ni)(融点:1455℃)粉末を準備した。このアルミニウム(Al)粉末20mgと、ニッケル(Ni)粉末20mgとを秤量し、乳鉢および乳棒を用いて1~2分間混合して、金属粉末の混合物の状態の発熱材料(1)を調製した。
(発熱材料(1)の示差走査熱量(DSC)測定)
上記で調製された発熱材料(1)について、下記の測定条件により、水素ガス(H)フローまたはヘリウムガス(He)フローの条件下における示差走査熱量(DSC)測定を実施した。
・DSC測定条件
試料量 :40mg
昇温範囲:室温~800℃
昇温速度:5℃/min
ガス流量:H 120mL/min、He 120mL/min
保持温度:250~800℃
保持時間:2時間
・DSC測定の手順
測定前日以前に、下記と同じ手順で空試料でのベースライン測定を行った;
前処理として,10-3Pa以下になるまで真空脱気を行った(所要時間は2~3);
HeまたはH気流中で室温から所定温度まで昇温し、その温度で保持する測定を実施した。
このDSC測定の結果を図5Aおよび図5Bにそれぞれ示す。ここで、図5Aおよび図5Bは、DSC測定の際の保持温度を、アルミニウム(Al)の融点よりも高くニッケル(Ni)の融点未満である700℃(図5A)または800℃(図5B)にそれぞれ設定して行った測定の結果を示すグラフである。なお、このようなDSC測定を行った発熱材料(1)は、昇温の過程で図1および図2に示すような構成を有するようになったものと考えられる。
図5Aおよび図5Bに示すように、発熱材料(1)の温度を700℃または800℃まで上げた場合には、Hフローの場合にHeフローの場合と比較して非常に大きい発熱現象(過剰熱の発生)が継続的に確認された。すなわち、発熱材料(1)は、第2の金属であるニッケル(Ni)の融点未満の温度において、これらの金属が水素ガス(H)と接触することにより非常に大きい発熱現象(過剰熱の発生)を継続的に示す材料であることが確認された。なお、本測定における保持時間の間に発生した過剰熱(Δ)は、保持温度700℃の場合(図5A)にはΔ=66.5[mW/g発熱材料]であり、保持温度800℃の場合(図5B)にはΔ=176[mW/g発熱材料]であった。これらの結果を下記の表1にも示す。
なお、上記で調製した発熱材料(1)について、水素TPR法(昇温還元法)により、昇温時における発熱材料(1)による水素吸蔵反応のプロファイルを調べた。結果を図6に示す。
図6に示すように、300~600℃の範囲において発熱材料(1)は水素吸蔵反応を起こしたが、700℃超の領域においては水素吸蔵反応の進行は確認されなかった。このことから、発熱材料(1)を加熱した際に見られる大きな発熱は、水素吸蔵反応の際の水素吸蔵熱とは異なるものであることが示唆された。
[実施例3]
以下の手法により、発熱材料(2)を調製し、示差走査熱量(DSC)測定を行った。
(発熱材料(2)の調製)
アルミニウム(Al)粉末に代えて、ジルコニウム(Zr)粉末を用いたこと以外は、上述した実施例1と同様の手法により、発熱材料(2)を調製した。ここで、ジルコニウム(Zr)の融点は1855℃であることから、発熱材料(2)においてはニッケル(Ni)が第1の金属であり、ジルコニウム(Zr)が第2の金属である。
(発熱材料(2)の示差走査熱量(DSC)測定)
上記で調製された発熱材料(2)について、保持温度を700℃から450℃にしたこと以外は、上述した実施例1と同様の測定条件による示差走査熱量(DSC)測定を実施した。
発熱材料(2)の温度を(Zr)の融点未満である700℃まで上げた場合には、Hフローの場合にHeフローの場合と比較して非常に大きい発熱現象(過剰熱の発生)が継続的に確認された。すなわち、発熱材料(2)もまた、第2の金属であるジルコニウム(Zr)の融点未満の温度において、これらの金属が水素ガス(H)と接触することにより非常に大きい発熱現象(過剰熱の発生)を継続的に示す材料であることが確認された。なお、本測定における保持時間の間に発生した過剰熱(Δ)は、Δ=13[mW/g発熱材料]であった。
[実施例4]
以下の手法により、発熱材料(3)を調製し、示差走査熱量(DSC)測定を行った。
(発熱材料(3)の調製)
ニッケル(Ni)粉末に代えて、チタン(Ti)粉末を用いたこと以外は、上述した実施例1と同様の手法により、発熱材料(3)を調製した。ここで、チタン(Ti)の融点は1668℃であることから、発熱材料(3)においてはアルミニウム(Al)が第1の金属であり、チタン(Ti)が第2の金属である。
(発熱材料(3)の示差走査熱量(DSC)測定)
上記で調製された発熱材料(3)について、上述した実施例1と同様の測定条件による示差走査熱量(DSC)測定を実施した。
発熱材料(3)の温度をチタン(Ti)の融点未満である700℃まで上げた場合には、Hフローの場合にHeフローの場合と比較して非常に大きい発熱現象(過剰熱の発生)が継続的に確認された。すなわち、発熱材料(3)もまた、第2の金属であるチタン(Ti)の融点未満の温度において、これらの金属が水素ガス(H)と接触することにより非常に大きい発熱現象(過剰熱の発生)を継続的に示す材料であることが確認された。なお、本測定における保持時間の間に発生した過剰熱(Δ)は、Δ=36[mW/g発熱材料]であった。
[実施例5]
以下の手法により、発熱材料(4)を調製し、示差走査熱量(DSC)測定を行った。
(発熱材料(4)の調製)
アルミニウム(Al)粉末に代えて、スズ(Sn)粉末を用いたこと以外は、上述した実施例4と同様の手法により、発熱材料(4)を調製した。ここで、チタン(Ti)の融点は1668℃であることから、発熱材料(4)においてはスズ(Sn)が第1の金属であり、チタン(Ti)が第2の金属である。
(発熱材料(4)の示差走査熱量(DSC)測定)
上記で調製された発熱材料(4)について、上述した実施例1と同様の測定条件による示差走査熱量(DSC)測定を実施した。
発熱材料(4)の温度をチタン(Ti)の融点未満である700℃まで上げた場合には、Hフローの場合にHeフローの場合と比較して非常に大きい発熱現象(過剰熱の発生)が継続的に確認された。すなわち、発熱材料(4)もまた、第2の金属であるチタン(Ti)の融点未満の温度において、これらの金属が水素ガス(H)と接触することにより非常に大きい発熱現象(過剰熱の発生)を継続的に示す材料であることが確認された。なお、本測定における保持時間の間に発生した過剰熱(Δ)は、Δ=50[mW/g発熱材料]であった。
[実施例6]
以下の手法により、発熱材料(5)を調製し、示差走査熱量(DSC)測定を行った。
(発熱材料(5)の調製)
チタン(Ti)粉末に代えて、マンガン(Mn)粉末を用いたこと以外は、上述した実施例4と同様の手法により、発熱材料(5)を調製した。ここで、マンガン(Mn)の融点は1246℃であることから、発熱材料(5)においてはアルミニウム(Al)が第1の金属であり、マンガン(Mn)が第2の金属である。
(発熱材料(5)の示差走査熱量(DSC)測定)
上記で調製された発熱材料(5)について、上述した実施例1と同様の測定条件による示差走査熱量(DSC)測定を実施した。
発熱材料(5)の温度をマンガン(Mn)の融点未満である700℃まで上げた場合には、Hフローの場合にHeフローの場合と比較して非常に大きい発熱現象(過剰熱の発生)が継続的に確認された。すなわち、発熱材料(5)もまた、第2の金属であるマンガン(Mn)の融点未満の温度において、これらの金属が水素ガス(H)と接触することにより非常に大きい発熱現象(過剰熱の発生)を継続的に示す材料であることが確認された。なお、本測定における保持時間の間に発生した過剰熱(Δ)は、Δ=60[mW/g発熱材料]であった。
[実施例7]
以下の手法により、発熱材料(6)を調製し、示差走査熱量(DSC)測定を行った。
(発熱材料(6)の調製)
マンガン(Mn)粉末に代えて、カルシウム(Ca)粉末を用いたこと以外は、上述した実施例6と同様の手法により、発熱材料(6)を調製した。ここで、カルシウム(Ca)の融点は842℃であることから、発熱材料(6)においてはアルミニウム(Al)が第1の金属であり、カルシウム(Ca)が第2の金属である。
(発熱材料(6)の示差走査熱量(DSC)測定)
上記で調製された発熱材料(6)について、保持温度を700℃から600℃に変更したこと以外は、上述した実施例1と同様の測定条件による示差走査熱量(DSC)測定を実施した。
発熱材料(6)の温度をカルシウム(Ca)の融点未満である600℃まで上げた場合には、Hフローの場合にHeフローの場合と比較して非常に大きい発熱現象(過剰熱の発生)が継続的に確認された。すなわち、発熱材料(6)もまた、第2の金属であるカルシウム(Ca)の融点未満の温度において、これらの金属が水素ガス(H)と接触することにより非常に大きい発熱現象(過剰熱の発生)を継続的に示す材料であることが確認された。なお、本測定における保持時間の間に発生した過剰熱(Δ)は、Δ=105[mW/g発熱材料]であった。
[実施例8]
以下の手法により、発熱材料(7)を調製し、示差走査熱量(DSC)測定を行った。
(発熱材料(7)の調製)
まず、第1の金属として、アルミニウム(Al)(融点:660.3℃)粉末(純度99.5%)を準備した。このアルミニウム(Al)粉末0.50gに、溶媒として蒸留水25mLを添加した。次いで、後述するシリカ化(加水分解・縮合)反応の触媒としてトリエチルアミン84μLを添加し、10分間撹拌して液相部を均一にした。
その後、APTES((3-アミノプロピル)トリエトキシシラン)を83μL添加し、溶液を60℃に加温して、さらに30分間撹拌した。これにより、アルミニウム(Al)単体の粒子の表面にAPTESを吸着させた。
次いで、テトラエトキシシラン(TEOS)5mLを添加した。この時点で、TEOSは水に溶解しないことから、溶液は2層に分離した状態(下層が水溶液相、上層がTEOS相)となっていた。
TEOSの添加後、溶液を60℃に加温した状態で2時間撹拌を行った。これにより、水溶液相にわずかに溶解しているTEOSとAPTESとが、上記触媒の存在下でシリカ化(加水分解・縮合)反応を起こした。この反応が進行するにつれて、水溶液相に存在するTEOSが消費されることから、TEOS相から水溶液相へとTEOSが継続的に供給され、すべてのTEOSが消費されるまでシリカ化(加水分解・縮合)反応が進行した。
シリカ化反応の終了後、シリカ被覆されたアルミニウム(Al)粒子を溶液から分離する目的で、遠心分離処理(2000rpm、15分間)を行った。そして、分離されたシリカ被覆Al粒子に付着したトリエチルアミンおよび未反応のシリカ原料を除去する目的で、当該粒子を2-プロパノールで3回洗浄した。その後、12時間かけて真空乾燥を行った後、空気中、350℃にて1時間焼成することにより、シリカ被覆Al粒子に残留していた2-プロパノールを除去するとともに、シリカ化反応を完全に進行させた。このようにして、Al粒子の表面が無機多孔質体(金属酸化物)であるシリカで被覆されてなる複合粒子を得た。
続いて、上記で得られた複合粒子(シリカ被覆Al粒子)0.2812gに対し、水素吸蔵能を有する第2の金属であるニッケルを含有する化合物である硝酸ニッケル(Ni(NO)の1mol/L水溶液2.095mLおよび蒸留水1mLを加えた。次いで、この溶液を70~100℃に加温した状態で一晩含浸処理を施して、シリカの有する細孔の内部にニッケルイオン(Ni2+)を侵入させた。その後、12時間かけて真空乾燥を行った後、水素気流中、350℃にて1時間焼成を行った。これにより、ニッケルイオン(Ni2+)をニッケル(Ni)単体(融点:1455℃)へと還元して、発熱材料(7)を調製した。
このようにして調製された発熱材料(7)は、図3に示すような構成を有しているものと考えられる。
(発熱材料(7)の示差走査熱量(DSC)測定)
上記で調製された発熱材料(7)について、下記の測定条件により、水素ガス(H)フローまたはヘリウムガス(He)フローの条件下における示差走査熱量(DSC)測定を実施した。
・DSC測定条件
試料量 :40mg
昇温範囲:室温~800℃
昇温速度:5℃/min
ガス流量:H 120mL/min、He 120mL/min
保持温度:250~800℃
保持時間:2時間
・DSC測定の手順
測定前日以前に、下記と同じ手順で空試料でのベースライン測定を行った;
前処理として,10-3Pa以下になるまで真空脱気を行った(所要時間は2~3);
HeまたはH気流中で室温から所定温度まで昇温し、その温度で保持する測定を実施した。
発熱材料(7)の温度をニッケル(Ni)の融点未満である700℃まで上げた場合には、Hフローの場合にHeフローの場合と比較して非常に大きい発熱現象(過剰熱の発生)が継続的に確認された。すなわち、発熱材料(7)もまた、第2の金属であるニッケル(Ni)の融点未満の温度において、これらの金属が水素ガス(H)と接触することにより非常に大きい発熱現象(過剰熱の発生)を継続的に示す材料であることが確認された。なお、本測定における保持時間の間に発生した過剰熱(Δ)は、Δ=170[mW/g発熱材料]であった。
[比較例1]
高温における水素吸蔵金属であることが知られているニッケル(Ni)粉末を用いて、上述した実施例1と同様の測定条件により、水素ガス(H)フローまたはヘリウムガス(He)フローの条件下における示差走査熱量(DSC)測定を実施した。
結果を図7に示す。図7に示すように、ニッケル(Ni)粉末については、温度を700℃まで上げた場合であっても、Hフローの場合にHeフローの場合よりも大きい発熱現象は確認されなかった。
[比較例2]
アルミニウム(Al)粉末を用いて、上述した実施例1と同様の測定条件により、水素ガス(H)フローまたはヘリウムガス(He)フローの条件下における示差走査熱量(DSC)測定を実施した。
結果を図8に示す。図8に示すように、アルミニウム(Al)粉末については、温度を700℃まで上げたとしても、Hフローの場合にHeフローの場合よりも大きい発熱現象は確認されなかった。
[比較例3]
酸化ジルコニウム(ZrO)粉末を用いて、保持温度を300℃としたこと以外は上述した実施例1と同様の測定条件により、水素ガス(H)フローまたはヘリウムガス(He)フローの条件下における示差走査熱量(DSC)測定を実施した。その結果、酸化ジルコニウム(ZrO)の粉末については、温度を300℃まで上げたとしても、Hフローの場合にHeフローの場合よりも大きい発熱現象は確認されなかった。
[比較例4]
二酸化銀(AgO)粉末を用いて、保持温度を300℃としたこと以外は上述した実施例1と同様の測定条件により、水素ガス(H)フローまたはヘリウムガス(He)フローの条件下における示差走査熱量(DSC)測定を実施した。その結果、二酸化銀(AgO)の粉末については、温度を300℃まで上げたとしても、Hフローの場合にHeフローの場合よりも大きい発熱現象は確認されなかった。
[比較例5]
(発熱材料(8)の調製)
第2の金属として、ニッケル(Ni)に代えて、銀(Ag)を用いたこと以外は、上述した実施例1と同様の手法により、発熱材料(8)を調製した。ここで、アルミニウム(Al)の融点は660.3℃であり、銀(Ag)の融点は961.8℃であることから、発熱材料(8)においてはアルミニウム(Al)が第1の金属であり、銀(Ag)が第2の金属である。
(発熱材料(8)の示差走査熱量(DSC)測定)
上記で調製された発熱材料(8)について、上述した実施例1と同様の測定条件による示差走査熱量(DSC)測定を実施した。その結果、発熱材料(8)については、温度を700℃まで上げたとしても、Hフローの場合にHeフローの場合よりも大きい発熱現象は確認されなかった。これは、銀(Ag)の水素溶解度が小さすぎるために、十分な量の水素を吸蔵することができなかったことによるものと考えられる。
[比較例6]
(発熱材料(9)の調製)
第2の金属として、ニッケル(Ni)に代えて、銅(Cu)を用いたこと以外は、上述した実施例1と同様の手法により、発熱材料(9)を調製した。ここで、アルミニウム(Al)の融点は660.3℃であり、銅(Cu)の融点は1085℃であることから、発熱材料(9)においてはアルミニウム(Al)が第1の金属であり、銅(Cu)が第2の金属である。
(発熱材料(9)の示差走査熱量(DSC)測定)
上記で調製された発熱材料(9)について、上述した実施例1と同様の測定条件による示差走査熱量(DSC)測定を実施した。その結果、発熱材料(9)については、温度を700℃まで上げたとしても、Hフローの場合にHeフローの場合よりも大きい発熱現象は確認されなかった。これは、銅の水素溶解度が小さすぎるために、十分な量の水素を吸蔵することができなかったことによるものと考えられる。
Figure 0007093977000001
以上の結果をまとめると、本発明に係る発熱材料によれば、水素ガス(H)の存在下において、当該発熱材料を構成する第2の金属の融点未満の温度に当該発熱材料を加熱することで、非常に大きい発熱現象(過剰熱の発生)を継続的に生じさせることができることが判明した。そして、そのメカニズムは単なる水素吸蔵反応の際の水素吸蔵熱では説明がつかないものであることも確認された。このように、本発明に係る発熱材料は、発熱システム等の用途への非常に大きな可能性を秘めた材料であるといえる。
本出願は、2018年10月15日に出願された日本特許出願番号2018-194469号に基づいており、その開示内容は、参照により全体として組み入れられている。
10 発熱材料、
20 アルミニウム(Al)、
30 ニッケル(Ni)
40 アルミニウム(Al)とニッケル(Ni)との合金、
50 シリカからなる外殻体。

Claims (10)

  1. 230℃以上の融点を有する第1の金属と、
    前記第1の金属よりも高い融点を有する第2の金属と、
    を含み、
    この際、前記第1の金属または前記第2の金属の少なくとも一方が、前記第2の金属の融点未満の温度で銀よりも大きい水素溶解度を有し、かつ、前記第1の金属または前記第2の金属の少なくとも一方の水素化物が、CaHの標準生成エンタルピー以上の標準生成エンタルピーを有し、
    前記第2の金属の融点未満の温度において、前記第1の金属および前記第2の金属が水素ガスと接触することにより発熱する、発熱材料(ただし、ランタンを含むものを除く)。
  2. 前記第1の金属と前記第2の金属とが、組成比の異なる複数の相を有する合金の状態で存在している、請求項1に記載の発熱材料。
  3. 前記第1の金属が、アルミニウム、スズまたは鉛である、請求項1または2に記載の発熱材料。
  4. 前記第2の金属が、ニッケル、チタン、ジルコニウム、マンガン、亜鉛、バナジウムまたはカルシウムである、請求項1~3のいずれか1項に記載の発熱材料。
  5. 前記第1の金属と前記第2の金属との組み合わせが、ニッケル-ジルコニウム、アルミニウム-ニッケル、アルミニウム-チタン、アルミニウム-マンガン、アルミニウム-亜鉛、スズ-チタンまたはアルミニウム-カルシウムである、請求項1~4のいずれか1項に記載の発熱材料。
  6. 前記第1の金属および前記第2の金属が、無機多孔質体からなる外殻体の内部に位置している、請求項1~5のいずれか1項に記載の発熱材料。
  7. 前記無機多孔質体は金属酸化物を含む、請求項6に記載の発熱材料。
  8. 前記金属酸化物はシリカまたはジルコニアを含む、請求項7に記載の発熱材料。
  9. 請求項1~8のいずれか1項に記載の発熱材料が配置された発熱装置と、
    前記発熱材料を加熱するヒーターと、
    前記発熱材料に対して水素ガスを供給する水素ガス供給装置と、
    を備えた、発熱システム。
  10. 請求項1~のいずれか1項に記載の発熱材料を、水素ガスの存在下、前記第1の金属の融点以上、前記第2の金属の融点未満の温度に加熱することにより、前記発熱材料を発熱させることを含む、熱供給方法。
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