JP7088077B2 - 車体構造 - Google Patents
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Description
また、上記の構成では、第2補強部材が構成部材とともに閉断面構造を構成することにより、車体の剛性がさらに向上する。それとともに、閉断面構造の内部では、第2補強部材に沿って伝達される振動は、減衰部を構成する減衰節において連結部材を介して振動減衰部材に伝達され、当該振動減衰部材によって効率よく減衰される。その結果、車体の剛性のさらなる向上とより効率の良い減衰を達成することが可能である。
上記の車体構造において、前記連結部材は、下方折曲部および上方折曲部を有し、 前記下方折曲部は、前記第2補強部材に対向し、前記上方折曲部は、前記構成部材に対向しているのが好ましい。
(1)
本実施形態の車体構造では、第1補強部材としてのインナレイン7と、第2補強部材としてのアウタレイン8と、合流部14と、減衰部としての減衰節15とを備える。インナレイン7は、車両におけるリアホイールハウス4を構成するホイールハウスインナ4aと車体1を構成するサイドプレート6とを連結し、車体1を補強する。アウタレイン8は、リアホイールハウス4におけるホイールハウスインナ4aと異なる部分であるホイールハウスアウタ4bとサイドプレート6とを連結し、車体1を補強する。合流部14は、インナレイン7に沿って伝達される振動の伝達路とアウタレイン8に沿って伝達される振動の伝達路とが合流する。減衰節15は、合流部14に配置され、インナレイン7およびアウタレイン8のそれぞれに沿って伝達される振動を減衰する。インナレイン7は、当該インナレイン7に沿って伝達される振動の伝達を合流部14の途中で中断する中断部7eを有する。しかも、インナレイン7は、中断部7e近傍において減衰節15を介してアウタレイン8に接続されている。
本実施形態の車体構造では、振動源は、リアホイールを収容するリアホイールハウス4である。
本実施形態の車体構造では、構成部材は、車体1の側面を構成するサイドプレート6である。振動源の第1部分は、リアホイールハウス4における車体1の内側に配置されたホイールハウスインナ4aである。第1補強部材は、ホイールハウスインナ4aとサイドプレート6の内面とに連結されたインナレイン7である。
本実施形態の車体構造では、アウタレイン8は、サイドプレート6とともにアウタ側閉断面構造19を構成する。減衰部は、アウタ側閉断面構造19の内部に形成された減衰節15によって構成されている。減衰節15は、アウタレイン8の内面に固定された連結部材16と、連結部材16とサイドプレート6との間に介在し、振動を減衰する振動減衰部材17とを備えている。
本実施形態の車体構造では、第1補強部材であるインナレイン7は、サイドプレート6とともに車体1の正面視において環状の閉断面構造を有する車幅方向環状構造部A1を構成している。第2補強部材であるアウタレイン8は、サイドプレート6とともに車体1の側面視において環状の閉断面構造を有する前後方向環状構造部A2を構成している。この車体構造は、合流部14におけるリアホイールハウス4から遠い側(上側)において、車幅方向環状構造部A1と前後方向環状構造部A2とが共用する共用部分であるリアピラー9を有する。
本実施形態の車体構造は、共用部分であるリアピラー9は、車体1の側部に形成されたクォータウインドウ開口20の下端20aよりも上方に位置するように構成されている。そのため、車室内では、乗員の耳の近くまで振動が伝達することを防止可能である。
(A)
なお、上記実施形態では、インナレイン7(第1補強部材)およびアウタレイン8(第2補強部材)のそれぞれに沿って伝達される振動を減衰する減衰部として減衰節15が採用されているが、本発明はこれに限定されるものではない。本発明では、2つの補強部材のそれぞれに沿って伝達される振動を減衰することが可能な構成であれば本発明の減衰部として採用することが可能である。例えば、減衰節15の代わりに2つの補強部材を連結するように設けられたゴムなどの弾性部材や油圧ダンパなどの減衰性能を有するものも減衰部として採用することが可能である。
また、上記実施形態では、中断部を有する第1補強部材がインナレイン7であり、第2補強部材がアウタレイン8である例が示されているが、本発明はこれに限定されるものではなく、その反対の構成、すなわち、中断部を有する第1補強部材がアウタレイン8であり、第2補強部材がインナレイン7であってもよく、その場合も、上記(1)と同様の作用効果を奏することが可能である。ただし、中断部を有する第1補強部材がインナレイン7である上記実施形態の構成であれば、車室内部の上側に振動が伝播することを抑制することが可能であり、車室内部の振動抑制を達成することが可能である点で好ましい。
さらに、上記実施形態では、振動源としてリアホイールハウスを例に挙げて説明しているが、本発明はこれに限定されるものではない。したがって、本発明の振動源は、車両において振動を発生するものであればよく、フロントホイールハウス、トランスミッションやギアボックス、またはエンジン(またはエンジンを囲む部材)などであってもよい。
4 リアホイールハウス(振動源)
4a ホイールハウスインナ(第1部分)
4b ホイールハウスアウタ(第2部分))
6 サイドプレート(構成部材)
7 インナレイン(第1補強部材)
7e 中断部
8 アウタレイン(第2補強部材)
9 リアピラー(共用部分)
14 合流部
15 減衰節(減衰部)
16 連結部材
17 振動減衰部材
18 インナ側閉断面構造
19 アウタ側閉断面構造
20 クォータウインドウ開口
20a 下端
A1 車幅方向環状構造(第1環状構造部)
A2 前後方向環状構造(第2環状構造部)
Claims (7)
- 車両における振動源を構成する第1部分と車体を構成する構成部材とを連結し、前記車体を補強する第1補強部材と、
前記振動源における前記第1部分と異なる部分である第2部分と前記構成部材とを連結し、前記車体を補強する第2補強部材と、
前記第1補強部材に沿って伝達される振動の伝達路と前記第2補強部材に沿って伝達される振動の伝達路とが合流する合流部と、
前記合流部に配置され、前記第1補強部材および前記第2補強部材のそれぞれに沿って伝達される前記振動を減衰する減衰部と
を備え、
前記第1補強部材は、当該第1補強部材に沿って伝達される前記振動の伝達を前記合流部の途中で中断する中断部を有し、かつ、当該中断部近傍において前記減衰部を介して前記第2補強部材に接続され、
前記第2補強部材は、前記構成部材とともに閉断面構造を構成し、
前記減衰部は、前記閉断面構造の内部に形成された減衰節によって構成され、
前記減衰節は、前記第2補強部材の内面に固定された連結部材と、前記連結部材と前記構成部材との間に介在し、前記振動を減衰する振動減衰部材とを備えている、
車体構造。 - 前記連結部材は、下方折曲部および上方折曲部を有し、
前記下方折曲部は、前記第2補強部材に対向し、
前記上方折曲部は、前記構成部材に対向している、
請求項1に記載の車体構造。 - 前記中断部は、前記減衰部と同じ程度の高さにある、
請求項1または2に記載の車体構造。 - 前記振動源は、リアホイールを収容するリアホイールハウスである、
請求項1~3のいずれか1項に記載の車体構造。 - 前記構成部材は、前記車体の側面を構成するサイドプレートであり、
前記第1部分は、前記リアホイールハウスにおける前記車体の内側に配置されたホイールハウスインナであり、
前記第1補強部材は、前記ホイールハウスインナと前記サイドプレート内面とに連結されたインナレインである、
請求項4に記載の車体構造。 - 前記第1補強部材は、前記構成部材とともに前記車体の正面視において環状の閉断面構造を有する第1環状構造部を構成し、
前記第2補強部材は、前記構成部材とともに前記車体の側面視において環状の閉断面構造を有する第2環状構造部を構成し、
前記合流部における前記振動源から遠い側において、前記第1環状構造部と前記第2環状構造部とが共用する共用部分を有する、
請求項1~5のいずれか1項に記載の車体構造。 - 車両における振動源を構成する第1部分と車体を構成する構成部材とを連結し、前記車体を補強する第1補強部材と、
前記振動源における前記第1部分と異なる部分である第2部分と前記構成部材とを連結し、前記車体を補強する第2補強部材と、
前記第1補強部材に沿って伝達される振動の伝達路と前記第2補強部材に沿って伝達される振動の伝達路とが合流する合流部と、
前記合流部に配置され、前記第1補強部材および前記第2補強部材のそれぞれに沿って伝達される前記振動を減衰する減衰部と
を備え、
前記第1補強部材は、当該第1補強部材に沿って伝達される前記振動の伝達を前記合流部の途中で中断する中断部を有し、かつ、当該中断部近傍において前記減衰部を介して前記第2補強部材に接続され、
前記第1補強部材は、前記構成部材とともに前記車体の正面視において環状の閉断面構造を有する第1環状構造部を構成し、
前記第2補強部材は、前記構成部材とともに前記車体の側面視において環状の閉断面構造を有する第2環状構造部を構成し、
前記合流部における前記振動源から遠い側において、前記第1環状構造部と前記第2環状構造部とが共用する共用部分を有し、
前記共用部分は、前記車体の側部に形成されたサイドウインドウ開口部の下端よりも上方に位置する、
車体構造。
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