JP7077552B2 - ジルコニア焼結体及びその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は透光性及び高強度を兼備するジルコニア焼結体及びその製造方法に関する。
ジルコニア焼結体は、高い機械的強度と、透光性に基づく高い審美性を有することから、構造材料や装飾部材のみならず、歯科材料として使用されている(特許文献1乃至4)。ジルコニア焼結体を歯科材料として使用する場合、全光線透過率40%以上の高い透光性と800MPa以上の高い曲げ強度とを有することが要求されている(特許文献1)。
このような要求を満たすジルコニア焼結体として、熱間等方加圧(以下、「HIP」とする。)処理により製造され、試料厚さ0.5mmにおける全光線透過率が43%以上、かつ、3点曲げ強度が1700MPa以上であり、イットリア含有量が2~4mol%であるジルコニア焼結体が開示されている(特許文献2)。しかしながら、HIP処理は大掛かりな装置を必要とするため、特許文献2のジルコニア焼結体の実用的な用途は限られていた。
一方、HIP処理を必要とせずに高い機械的強度と高い透光性とを兼備するジルコニア焼結体及びその製造方法が検討されている。
特許文献1には、BET比表面積及び結晶性が制御されたイットリア含有量が3mol%程度のジルコニア粉末を成形及び焼結する方法が開示されている。特許文献1では、最高温度1450℃、2時間保持の焼成により、試料厚み0.5mmにおけるD65光線に対する全光線透過率が41.20%~44.06%であり、なおかつ、曲げ強度が860~891MPaのジルコニア焼結体が得られることが開示されている。しかしながら、このジルコニア焼結体の全光線透過率は、試料厚み1mmにおけるD65光線に対する全光線透過率(以下、単に「全光線透過率」ともいう。)に換算すると最大でも30%未満に過ぎず、特許文献1のジルコニア焼結体は歯科材料として使用するには透光性が不十分であった。
歯科材料として実用的に使用できる機械的強度及び透光性を有するジルコニア焼結体として、特許文献3に、相対密度70~90%に至るまでの焼結収縮速度やBET比表面積などが制御されたイットリア含有量が2~4mol%のジルコニア粉末を常圧焼結することによって、得られるジルコニア焼結体が、全光線透過率が35%以上であり、なおかつ、3点曲げ強度が1000MPa以上であることが開示されている。
特許文献4では、高い機械的強度と高い透光性とを兼備し、前歯用の歯科材料としても適用できる高い透光性を有するジルコニア焼結体、及び、HIP処理を使用せずにこの様なジルコニア焼結体を製造する方法を開示している。特許文献4に開示されたジルコニア焼結体は、イットリア含有量が4mol%を超え6.5mol%以下であり、常圧焼結で得られるジルコニア焼結体であって、全光線透過率が42%以上であり、なおかつ、3点曲げ強度が550~870MPaであった。
特許文献3及び4で開示された常圧焼結で製造することができるジルコニア焼結体は、高い機械的強度及び高い透光性を有するため、実用的な歯科材料として使用されている。
特開2016-108176号公報 特開2008-050247号公報 特開2010-150063号公報 特開2015-143178号公報
特許文献3及び4のジルコニア焼結体は歯科材料として要求される機械的強度及び透光性を満たす。しかしながら、実際の使用においては、より強度が高いものが奥歯用歯科材料として適用され、より透光性が高いものが前歯用歯科材料として適用されるなど、歯科材料の中でも適用部位による材料の使い分けが行われていた。また、特許文献4では全光線透過率が44%及び3点曲げ強度が870MPaと、機械的強度及び透光性のいずれも高いジルコニア焼結体が1点のみ開示されているが、このジルコニア焼結体を繰り返し製造するためには非常に詳細に製造条件を制御することが必要であった。
これらの課題に鑑み、本発明は、歯科材料として広く使用できるジルコニア焼結体、特に奥歯用歯科材料及び前歯用歯科材料のいずれにも適用できるジルコニア焼結体、及びその簡便な製造方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、歯科材料、特に前歯用歯科材料及び奥歯用歯科材料にいずれにも要求される特性を満たす機械的特性及び透光性を兼備するジルコニア焼結体及びその製造方法について検討した結果、原料粉末の状態を制御することで、この様なジルコニア焼結体が簡便に製造できることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明はイットリア含有量が2mol%以上4mol%以下である第一のジルコニア粉末と、イットリア含有量が4mol%を超え6mol%以下である第二のジルコニア粉末とを含み、イットリア含有量が3mol%を超え5.2mol%以下である粉末組成物を成形し成形体を得る成形工程、及び、該成形体を焼結して焼結体を得る焼結工程、を有することを特徴とするジルコニア焼結体の製造方法である。
本発明により、本発明は、歯科材料として広く使用できるジルコニア焼結体、特に奥歯用歯科材料及び前歯用歯科材料のいずれにも適用できるジルコニア焼結体、及びこのようなジルコニア焼結体を簡便に製造できる製造方法を提供することができる。
実施例1のイットリア濃度分布を示すグラフ 比較例2のイットリア濃度分布を示すグラフ
以下、本発明のジルコニア焼結体の製造方法について説明する。
本発明の製造方法では、イットリア含有量が2mol%以上4mol%以下である第一のジルコニア粉末と、イットリア含有量が4mol%を超え6mol%以下である第二のジルコニア粉末とを含み、イットリア含有量が3mol%を超え5.2mol%以下である粉末組成物(以下、単に「粉末組成物」ともいう。)を成形し成形体を得る成形工程を有する。
成形工程には粉末組成物を供する。粉末組成物は、イットリア含有量が3mol%を超え5.2mol%以下である。イットリア含有量が3mol%以下であると、得られるジルコニア焼結体が、試料厚み1mmにおけるD65光線に対する全光線透過率が42%以下となり、歯科材料として適用できる用途が限定される。一方、イットリア含有量が5.2mol%を超えると、本発明の製造方法であっても、歯科材料として要求される800MPa以上の3点曲げ強度を有するジルコニア焼結体が得られない。
粉末組成物のイットリア含有量は3.5mol%以上4.8mol%以下、更には3.8mol%以上4.6mol%以下、また更には3.8mol%以上4.3mol%以下であることが好ましい。
粉末組成物は、イットリア含有量が2mol%以上4mol%以下の第一のジルコニア粉末(以下、「低イットリア粉末」ともいう。)と、イットリア含有量が4mol%を超え6mol%以下の第二のジルコニア粉末(以下、「高イットリア粉末」ともいう。)とを含む。このような粉末組成物を焼結することで、得られるジルコニア焼結体は平均結晶粒径の増加と共に機械的強度が向上する傾向があるため、詳細な製造条件の制御をすることなくとも、歯科材料として要求される特性以上の機械的強度及び透光性を兼備するジルコニア焼結体が得られる。
低イットリア粉末のイットリア含有量は2mol%以上4mol%以下であり、2mol%以上3.5mol%以下、更には2.3mol%以上3.5mol%以下であることが好ましい。一方、高イットリア粉末のイットリア含有量は4mol%を超え6mol%以下であり、4mol%以上5.7mol%以下、更には4.5mol%以上5.7mol%以下であることが好ましい。
本発明において、粉末組成物は、低イットリア粉末としてイットリア含有量2.3mol%以上3.5mol%以下のジルコニア粉末、及び、高イットリア粉末として、イットリア含有量5.2mol%以上5.7mol%以下のジルコニア粉末とを含むことが好ましい。
粉末組成物の低イットリア粉末と高イットリア粉末の含有比率は、粉末組成物が目的とするイットリア含有量となる割合であればよい。粉末組成物の低イットリア粉末と高イットリア粉末の含有比率は、それぞれの粉末のイットリア含有量にもより異なるが、低イットリア粉末と高イットリア粉末の重量割合として、低イットリア粉末:高イットリア粉末=1重量%:99重量%から99重量%:1重量%が挙げられる。より好ましい重量割合として、低イットリア粉末:高イットリア粉末=20重量%:80重量%から80重量%:20重量%、更には35重量%:65重量%から65重量%:35重量%であることが挙げられる。
低イットリア粉末及び高イットリア粉末は、それぞれ、ジルコニウム塩水溶液の加水分解で水和ジルコニアゾルを得る加水分解工程、得られた水和ジルコニアゾルにイットリウム化合物を混合した後に乾燥して乾燥粉を得る乾燥工程、及び、乾燥粉を仮焼して仮焼粉を得る仮焼工程、を有する製造方法により製造することができる。好ましい低イットリア粉末及び高イットリア粉末の製造方法として、例えば、オキシ塩化ジルコニウム塩、硝酸ジルコニル塩、塩化ジルコニウム塩及び硫酸ジルコニウム塩からなる群の少なくとも1種を加水分解して得られた水和ジルコニアゾルに、酸化イットリウム又は塩化イットリウムの少なくともいずれかを混合した後、大気中、80℃以上200℃以下で乾燥した後、大気中、1050℃以上1250℃以下で仮焼する製造方法を挙げることができる。
粉末組成物は、アルミナ(Al)を含んでいてもよい。粉末組成物のアルミナ含有量は、粉末組成物の重量に対するアルミナの重量割合として0重量%以上0.1重量%以下、更には0重量%以上0.1重量%未満、更には0重量%以上0.075重量%以下を挙げることができ、粉末組成物がアルミナを含有する場合、アルミナ含有量は、粉末組成物の重量に対するアルミナの重量割合として0重量%を超え0.1重量%以下、更には0重量%を超え0.1重量%未満、更には0重量%を超え0.075重量%以下、また更には0.01重量%以上0.075重量%以下を挙げることができる。
粉末組成物の結晶子径は200Å以上400Å以下、更には300Å以上400Å以下であることが挙げられる。粉末組成物の結晶子径は、粉末X線回折(以下、「XRD」とする。)測定における正方晶の(111)面及び立方晶の(111)面のXRDピーク(以下、「メインXRDピーク」ともいう。)から、以下の式から求めることができる。
結晶子径=κλ/βcosθ
上記式において、κはシェーラー定数(κ=1)、λは測定X線の波長(CuKα線を線源とした場合、λ=1.541862Å)、βはメインXRDピークの半値幅(°)、及びθはメインXRDピークのブラッグ角である。
なお、メインXRDピークは、CuKα線を線源としたXRDにおいて2θ=30.1~30.2°付近に現れるXRDピークである。当該ピークは正方晶の(111)面と立方晶の(111)面の重なり合ったXRDピークである。結晶子径を算出する場合には、正方晶及び立方晶のピーク分離を行わずにメインXRDピークを波形処理する。波形処理後のメインXRDピークのブラッグ角(θ)と、機械的広がり幅を補正したメインXRDピークの半価幅(β)を求めればよい。
粉末組成物は、以下の式で求められる正方晶及び立方晶の割合(以下、「T+C相率」ともいう。)が60%以上、更には65%以上であることが好ましい。
T+C相率(%) = 100-fm(%)
上記式において、fmはXRDパターンから求められる単斜相率である。
粉末組成物の物性を均質にする観点から、粉末組成物、低イットリア粉末及び高イットリア粉末は同程度のBET比表面積及び平均粒子径を有していることが好ましい。
好ましいBET比表面積として、5m/g以上17m/g未満、更には5m/g以上15m/g以下であることが挙げられる。好ましい平均粒子径として、0.30μm以上0.60μm、更には0.35μm以上0.55μm以下、また更には0.40μm以上0.50μm以下であることが挙げられる。
粉末組成物は、低イットリア粉末及び高イットリア粉末を含有し、なおかつ、目的とする組成の粉末組成物が得られれば、その製造方法は任意である。粉末組成物は低イットリア粉末と高イットリア粉末とを混合して得ることが簡便である。両者が均一になれば、混合方法は任意であり、乾式混合又は湿式混合の少なくともいずれか、更には湿式混合を挙げることができる。好ましい混合方法として水溶媒中で混合することを挙げることができる。均一に混合するため、低イットリア粉末及び高イットリア粉末は仮焼粉末等の造粒されていない粉末を使用することが好ましい。
粉末組成物がアルミナを含有する場合、低イットリア粉末と高イットリア粉末とを混合した後にアルミナを混合して粉末組成物としてもよいが、低イットリア粉末又は高イットリア粉末の少なくともいずれかとアルミナを混合させた後、低イットリア粉末と高イットリア粉末とを混合させて粉末組成物とすることが好ましい。
成形工程に供する粉末組成物は造粒粉末であることが好ましい。造粒された粉末組成物は流動性が高くなるため、焼結中に緻密化しやすくなる。造粒粉末として、平均粒径が30μm以上80μm以下であることや、嵩密度が1.10g/cm以上1.40g/cm以下であることが挙げられる。
造粒粉末は、粉末組成物と有機バインダーとを混合し、これを噴霧乾燥することで得られる。造粒粉末の有機バインダーの含有量は、粉末組成物の重量に対して1重量%以上5重量%以下であることを挙げることができる。
成形工程において、所望の形状の成形体が得られれば、成形方法は任意である。成形方法として、例えば、プレス成形、冷間静水圧プレス、シート成形及び射出成形からなる群の少なくとも1種を挙げることができる。
成形体の形状は任意であり、球状、略球状、楕円状、円板状、円柱状、立方体状、直方体状、多面体状及び略多面体状からなる群のいずれか1種以上を挙げることができる。
本発明の製造方法は、成形工程で得られた成形体を仮焼して仮焼体を得る仮焼工程、を有していてもよい。仮焼工程は成形工程と焼結工程の間の工程である。仮焼工程により、イットリア含有量が3mol%を超え5.2mol%以下、更には3.5mol%以上4.8mol%以下、また更には3.8mol%以上4.6mol%以下、また更には3.8mol%以上4.3mol%以下のジルコニア仮焼体が得られる。仮焼体は、焼結初期段階の成形体であり、粉末同士のネッキングを含む構造を有する。仮焼工程において、該仮焼体を任意の形状に加工することもできる。
仮焼は、仮焼温度600℃以上1400℃以下、更には600℃以上1200℃以下、また更には800℃以上1100℃以下で処理することが好ましい。
仮焼温度における保持時間として1時間以上5時間以下、更には1時間以上3時間以下、また更には1時間以上2時間以下を例示することができる。
仮焼雰囲気は還元性雰囲気以外の雰囲気であればよく、酸素雰囲気又は大気雰囲気の少なくともいずれかであることが好ましく、大気雰囲気とすることが簡便である。
焼結工程では、成形工程で得られた成形体を焼結して焼結体を得る。これにより、イットリア含有量が3mol%を超え5.2mol%以下、更には3.5mol%以上4.8mol%以下、また更には3.8mol%以上4.6mol%以下、また更には3.8mol%以上4.3mol%以下のジルコニア焼結体が得られる。
本発明の製造方法が仮焼工程を含む場合、焼結工程において成形体に代わり、仮焼体を焼結してもよい。
焼結工程における焼結温度は1400℃以上1600℃以下、更には1420℃以上1580℃以下、また更には1440℃以上1560℃以下、また更には1480℃以上1560℃以下であることが好ましい。他の焼結温度として1450℃以上1650℃以下、1500℃以上1650℃以下、1500℃以上1650℃以下、1550℃以上1650℃以下を挙げることができる。
焼結工程における昇温速度は、150℃/時間以上800℃/時間以下、更には150℃/時間以上700℃/時間以下、また更には200℃/時間以上600℃/時間以下を挙げることができる。これにより、昇温過程における焼結の進行を抑制し、焼結温度下で成形体を焼結することができる。
焼結温度における保持時間(以下、単に「保持時間」ともいう。)は、焼結温度により異なる。保持時間として1時間以上5時間以下、更には1時間以上3時間以下、また更には1時間以上2時間以下を例示することができる。
焼結雰囲気は還元性雰囲気以外の雰囲気であればよく、酸素雰囲気又は大気雰囲気の少なくともいずれかであることが好ましく、大気雰囲気とすることが簡便である。
特に好ましい焼結工程として、大気圧下、昇温速度700℃/時間以下、焼結温度1440℃以上1560℃以下で焼結することが挙げられる。
焼結工程においては、任意の焼結方法を適用することが可能である。焼結方法として、常圧焼結、HIP処理、PSP及び真空焼結からなる群の少なくとも1種を挙げることができる。一般に、透光性を向上させる手段として、常圧焼結して焼結体を得た後に、HIPその他の加圧焼結やSPSなどの特殊な焼結方法を使用することが挙げられる。しかしながら、特殊な焼結方法は製造プロセスを煩雑にするだけではなく、製造コストが上昇する要因となる。そのため、本発明における焼結工程は常圧焼結であること、さらには常圧焼結のみであることが好ましい。常圧焼結とは、焼結時に成形体に対して外的な力を加えず単に加熱することにより焼結する方法である。具体的な常圧焼結として、大気圧下での焼結を挙げることができる。
本発明の製造方法の特徴の一つとして、焼結温度が高くなるほど得られるジルコニア焼結体の平均結晶粒径の増大に伴う機械的強度の低下が著しく小さい傾向があること、更には平均結晶粒径の増大に伴い機械的強度が高くなる場合があることが挙げられる。これにより、高い機械的強度を維持したまま、より高い全光線透過率を有するジルコニア焼結体が得られやすくなる。そのため、詳細な製造条件制御をすることなく、簡便に、前歯用歯科材料及び奥歯用歯科材料にいずれにも要求される特性を満たす機械的特性及び透光性を兼備するジルコニア焼結体を製造することができる。
本発明の別の側面として、本発明は、イットリア含有量が2mol%以上4mol%以下である第一のジルコニア粉末と、イットリア含有量が4mol%を超え6mol%以下である第二のジルコニア粉末とを含み、イットリア含有量が3mol%を超え5.2mol%以下である粉末組成物を成形し成形体を得る成形工程、及び、該成形体を仮焼して仮焼体を得る仮焼工程、を有することを特徴とするジルコニア仮焼体の製造方法、とすることもできる。
本発明の製造方法で得られるジルコニア焼結体は、そのイットリア濃度分布が従来の焼結体よりも広い。すなわち、本発明の製造方法により、イットリア含有量が3mol%を超え5.2mol%以下であり、なおかつ、エネルギー分散型X線分光スペクトルの元素の定量分析におけるイットリウム濃度分布の頻度の最大値が7.5%以下であることを特徴とするジルコニア焼結体、が得られる。
本発明の製造方法で得られるジルコニア焼結体は、イットリア含有量が3.5mol%以上4.8mol%以下、更には3.8mol%以上4.6mol%以下、また更には3.8mol%以上4.3mol%以下であることが好ましい。
本発明において、ジルコニア焼結体のイットリア含有量は、組成分析により求まる焼結体の平均的な組成であり、ICP測定により測定することができる。
本発明の製造方法で得られるジルコニア焼結体は、エネルギー分散型X線分光スペクトルの元素の定量分析におけるイットリウム濃度分布の頻度(以下、単に「頻度」ともいう。)の最大値が7.5%以下であり、好ましくは7.0%以下である。
頻度の最大値(以下、「最大頻度」ともいう。)が7.5%以下であることは、本発明の製造方法で得られるジルコニア焼結体が、焼結体中に異なるイットリア濃度の領域を多く有することを意味する。イットリウム含有量が上記の範囲であり、なおかつ、このようなイットリア分布を有する焼結体であることが、焼結体の機械的特性の向上に寄与する理由のひとつと考えられる。最大頻度は3.0%以上、更には5.0%以上であることが挙げられる。
EDSスペクトルの元素の定量分析は、焼結体の走査型電子顕微鏡(以下。「SEM」ともいう。)観察図についてEDSスペクトルを得、得られたEDSスペクトルのジルコニウム(Zr)及びイットリウム(Y)の特性X線の強度を定量すればよい。EDSスペクトルの定量はSEM観察図において無作為に抽出した40,000箇所以上について測定することが挙げられる。イットリウム濃度は、ジルコニウムの強度に対するイットリウムの強度の割合(以下、「Y/Zr比」ともいう。)として求めること好ましい。イットリウム濃度分布は、一定のイットリウム濃度を濃度範囲として区切って示されるイットリウム濃度分布であることが好ましく、Y/Zr比として0.5%毎の濃度範囲に区切って示されるイットリウム濃度分布であることが挙げられる。頻度は、EDSスペクトルの定量における合計測定点数に対する各イットリウム濃度に対応する測定点数の割合(%)である。本発明の製造方法で得られる焼結体は、表面と内部で均質な組成であるため、表面のEDS観察により、焼結体全体のイットリウム濃度分布を測定することができる。
本発明の製造方法で得られるジルコニア焼結体の結晶相は正方晶からなる。該正方晶は、T相とT相を含むことが好ましい。結晶相におけるT相に対するT相の割合(以下、「T/T比」ともいう。)は62%以上100%未満であり、65%以上100%未満であることが好ましい。機械的強度が高くなるため、T/T比は76%以上100%未満、更には76%以上90%以下であることがより好ましい。
本発明の製造方法で得られるジルコニア焼結体は、アルミナ(Al)を含んでいてもよい。本発明の製造方法で得られるジルコニア焼結体のアルミナ含有量は、本発明の製造方法で得られるジルコニア焼結体の重量に対するアルミナの重量割合として0重量%以上0.1重量%以下、更には0重量%以上0.1重量%未満、更には0重量%以上0.075重量%以下を挙げることができ、本発明の製造方法で得られるジルコニア焼結体がアルミナを含有する場合、アルミナ含有量は、本発明の製造方法で得られるジルコニア焼結体の重量に対するアルミナの重量割合として0重量%を超え0.1重量%以下、更には0重量%を超え0.1重量%未満、更には0重量%を超え0.075重量%以下、また更には0.01重量%以上0.075重量%以下を挙げることができる。
ジルコニア焼結体の機械的強度及び透光性は平均結晶粒径の影響を受け、両者はトレードオフの関係にある。すなわち、平均結晶粒径が小さくなることで機械的強度が高くなるが、透光性は低下する。反対に、平均結晶粒径が大きくなることで機械的強度が低下するが、透光性は高くなる。歯科材料に要求される機械的強度と透光性を両立させるため、イットリア含有量を3mol%を超えることで透光性を高くし、平均結晶粒径を0.41μm程度とすることで機械的強度を高くしていた。
これに対し、本発明の製造方法では、平均結晶粒径を0.41μmを超え、更には0.42μm以上、また更には0.45μm以上であった場合であっても、歯科材料に要求される機械的強度以上の機械的強度を有するジルコニア焼結体を製造することができる。本発明の製造方法で得られるジルコニア焼結体の平均結晶粒径として、1.5μm以下、更には1.0μm以下が挙げられる。平均結晶粒径は0.55μm以上1.5μm以下、更には0.6μm以上1.0μm以下であることがより好ましい。
好ましくは、本発明の製造方法により、イットリア含有量が3mol%を超え5.2mol%以下、平均結晶粒径が0.42μm以上のジルコニア焼結体が得られる。当該ジルコニア焼結体は、歯科材料で要求される機械的強度及び透光性と比べ、一層高い機械的強度及び透光性を有する、いわゆる、透光性ジルコニア焼結体である。
本発明の製造方法で得られるジルコニア焼結体は、常圧焼結で得られ、なおかつ、このような大きな平均結晶粒径を有しながらも高い機械的強度を有する。本発明の製造方法で得られるジルコニア焼結体の機械的強度として、JIS R 1601に準じた測定方法により得られる3点曲げ強度として、810MPa以上、更には870MPaを超えることが挙げられ、好ましくは900MPa以上であることが挙げられる。特に、本発明の製造方法で得られるジルコニア焼結体は、イットリア含有量が3.8mol%以上4.2mol%以下、更には3.8mol%以上4.15mol%以下であっても、900MPa以上1300MPa以下、更には900MPa以上1200MPa以下の高い3点曲げ強度を有することができる。
本発明の製造方法で得られるジルコニア焼結体は、上記の機械的強度を有し、なおかつ、全光線透過率が43%以上、更には44%を超え、また更には44.5%以上である。イットリア含有量が3mol%を超え5.2mol%以下において、全光線透過率は49%以下であることが挙げられる。なお、本発明において全光線透過率は、D65光源を用い、試料厚さ1mmの焼結体についてJIS K 7361に準拠した方法で測定することができる。
このようなジルコニア焼結体は、従来の歯科材料向けのジルコニア焼結体の透光性を損なうことなく、更には従来の歯科材料向けのジルコニア焼結体の透光性よりも高い透光性を有し、なおかつ、歯科材料として要求される機械的強度をも有するジルコニア焼結体として供することができる。このように、本発明の製造方法で得られるジルコニア焼結体は歯科材料として使用すること、更には奥歯用歯科材料及び前歯用歯科材料のいずれの歯科材料として使用することができる。
以下、実施例により本発明を具体的に説明する。しかしながら、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
本発明の焼結体及び粉末の特性測定方法を以下に説明する。
(全光線透過率)
全光線透過率は、濁度計(装置名:NDH2000、日本電色社製)を用い、D65光源を使用して、JIS K 7361に準拠した方法によって測定した。
測定試料は、両面研磨した、厚み1mmの円板状の焼結体を使用した。
(3点曲げ強度)
曲げ試験は、JIS R 1601『ファインセラミックスの曲げ強さ試験方法』に基づき3点曲げ試験により測定した。測定は10回行い、その平均値をもって3点曲げ強度とした。測定は、幅4mm、厚さ3mmの柱形状の焼結体試料を用い、支点間距離30mmとして実施した。
(焼結体密度)
JIS R 1634(ファインセラミックスの焼結体密度・開気孔率の測定方法)に準拠した測定法により焼結体の実測密度を測定した。理論密度に対する実測密度の割合から相対密度を求めた。
理論密度(ρ)は以下の(1)式によって求めた。
ρ=100/[(A/ρ)+(100-A)/ρ
上記の式において、ρは理論密度(g/cm)、AはAlの含有量(重量%)、ρはAlの理論密度(3.99g/cm)、及び、ρはXmol%イットリア含有ジルコニア焼結体の理論密度(g/cm)である。
上記の式におけるρはジルコニア焼結体の結晶相により異なる値を示す。本明細書において、理論密度ρは、J. Am. Ceram. Soc. ,69[4]325-32(1986)(以下、「参考文献」ともいう。)に記載された式から計算した値を使用すればよい。
(平均結晶粒径)
焼結体試料の平均結晶粒径は、電解放出形走査型電子顕微鏡(FESEM)により得られたSEM写真からプラニメトリック法により求めた。すなわち、鏡面研磨した焼結体試料を熱エッチングし、これを電解放出形走査型電子顕微鏡(装置名:JSM-T220、日本電子社製)を用いて観察した。得られたSEM写真からプラニメトリック法により平均結晶粒径を算出した。
(イットリア濃度分布)
最大頻度の測定は、FE-SEM/EDS(装置名:JSM-7600F、日本電子社製)を使用し、次のようにして行った。焼結体の表面を24000倍でSEM観察し、SEM観察図を得た。得られたSEM観察図の40000点のEDSスペクトルを測定し、ジルコニウム及びイットリウムの特性X線の強度を定量分析することで、ジルコニウム濃度に対するイットリウム濃度(Y/Zr比)を求めた。イットリウム濃度分布はY/Zr比が0.25%を超える範囲において0.5%毎の範囲に区切り、各イットリウム濃度の範囲における頻度をプロットした。
測定に先立ち、焼結体試料は前処理としてAgスパッタコートを施した。
(結晶相)
一般的なX線回折装置(装置名:X‘Pert PRO MPD、スペクトリス社製)を使用し、焼結体試料のXRD測定を行った。XRD測定条件を以下に示す。得られたXRDパターンをRIETAN-2000を使用してRietveld解析し、焼結体試料の結晶相を同定した。
線源 : CuKα線(λ=0.1541862nm)
測定モード : 連続スキャン
スキャンスピード : 1°/分
ステップ幅 : 0.02°
発散スリット : 0.5deg
散乱スリット : 0.5deg
受光スリット : 0.3mm
測定範囲 : 2θ=10°~140°
(粉末の平均粒子径)
ジルコニア粉末の平均粒子径は、マイクロトラック粒度分布計(装置名:9320-HRA、Honeywell社製)を用いて測定した。
前処理として、試料粉末を蒸留水に懸濁させてスラリーとした後、これを超音波ホモジナイザー(装置名:US-150T、日本精機製作所製)を用いて3分間分散処理した。
ここで、ジルコニア粉末の平均粒子径とは、体積基準で表される粒径分布の累積カーブの中央値であるメディアン径、すなわち、累積カーブの50%に対応する粒径、となる粒子と同じ体積の球の直径である。当該平均粒子径は、レーザー回折法による粒径分布測定装置によって測定した値である。
(粉末組成物の結晶子径)
粉末組成物の結晶子径は、メインXRDピークから、以下の式を用いて求めた。
結晶子径=κλ/βcosθ
上記式において、κはシェーラー定数(κ=1)、λは測定X線の波長(CuKα線を線源とした場合、λ=1.541862Å)、βはメインXRDピークの半値幅(°)、及びθはメインXRDピークのブラッグ角である。
(粉末組成物の結晶相)
粉末組成物の結晶相のXRDパターンからT+C相率を以下の式により算出した。
T+C相率(%) = 100-fm(%)
上記式において、fmは単斜相率である。
(造粒粉末の平均粒径)
造粒粉末の平均粒径は、ふるい分け試験方法によって求めた。
実施例1
(低イットリア粉末)
オキシ塩化ジルコニウム水溶液を加水分解反応して水和ジルコニアゾルを得た。イットリア濃度が2.5mol%になるようにイットリアを水和ジルコニアゾルに添加した後、乾燥及び仮焼して、イットリア含有ジルコニア仮焼粉末を得た。仮焼条件は、大気中、1160℃で2時間とした。得られた仮焼粉末を蒸留水で水洗した後に、乾燥することで2.5mol%イットリア含有ジルコニア粉末を得た。
当該粉末の重量に対してAlとして0.05重量%となるように平均粒子径0.3μmのα-アルミナを2.5mol%イットリア含有ジルコニア粉末に混合した後、蒸留水を加えてスラリーとし、これを粉砕混合し、本実施例の低イットリア粉末を含むスラリーを得た。粉砕混合は水溶媒中、粉砕媒体に直径2mmのジルコニア製ボールを使用したボールミルで行い、混合時間は24時間とした。
得られた低イットリア粉末は、イットリア含有量が2.5mol%、アルミナ含有量が0.05重量%、BET比表面積が11.2m/g及び平均粒子径が0.42μmであった。
(高イットリア粉末)
イットリア濃度が5.5mol%になるようにイットリアを水和ジルコニアゾルに添加したこと以外は同様な方法により、アルミナを0.05重量%含む5.5mol%イットリア含有ジルコニア粉末を得、これを本実施例の高イットリア粉末とした。
得られた高イットリア粉末は、イットリア含有量が5.5mol%、アルミナ含有量が0.05重量%、BET比表面積が10.1m/g及び平均粒子径が0.40μmであった。
(粉末組成物)
粉砕混合後の、低イットリア粉末のスラリー及び高イットリア粉末のスラリーを50重量%:50重量%の割合で混合し、十分撹拌することで、本実施例の粉末組成物を含むスラリーを得た。粉末組成物を含むスラリーに有機バインダーを3重量%添加した後、これを噴霧乾燥して造粒粉末とした。造粒粉末は、平均粒径が44μm及び軽装嵩密度が1.28g/cmであった。本実施例の粉末組成物の評価結果を表1に示した。
Figure 0007077552000001
(焼結体)
得られた粉末顆粒を19.6MPaの一軸プレスで成形した後、196MPaの冷間静水圧プレス(以下、「CIP」ともいう。)処理により成形して成形体を得た。得られた成形体を、大気雰囲気中、焼結温度1450℃、昇温速度600℃/hr、保持時間2時間で常圧焼結することにより、イットリア含有量が4.0mol%である本実施例のジルコニア焼結体を得た。
本実施例のジルコニア焼結体の結晶相は正方晶のみからなり、当該正方晶はT相とT相と含み、T/T比は69.5%であった。
本実施例のジルコニア焼結体の評価結果を表2に示した。
実施例2
実施例1で得られた粉末組成物を使用し、焼結温度を1500℃としたこと以外は実施例1と同様の方法でイットリア含有量が4.0mol%である本実施例のジルコニア焼結体を得た。本実施例のジルコニア焼結体の評価結果を表2に示した。
実施例3
実施例1で得られた粉末組成物を使用し、焼結温度を1550℃としたこと以外は実施例1と同様の方法でイットリア含有量が4.0mol%である本実施例のジルコニア焼結体を得た。
本実施例のジルコニア焼結体の結晶相は正方晶のみからなり、当該正方晶はT相とT相と含み、T/T比は81.8%であった。本実施例のジルコニア焼結体の最大頻度は6.9%であった。イットリア濃度分布を図1に示す。
本実施例のジルコニア焼結体の評価結果を表2に示した。
実施例4
実施例1で得られた粉末組成物を使用し、実施例1と同様な方法で成形体を得、これを仮焼温度1000℃で仮焼し、仮焼体を得た。
成形体の代わりに得られた仮焼体を使用したこと、及び、焼結温度を1600℃としたこと以外は実施例1と同様の方法で焼結し、イットリア含有量が4.0mol%である本実施例のジルコニア焼結体を得た。
本実施例のジルコニア焼結体の結晶相は正方晶のみからなり、当該正方晶はT相とT相を含んでいた。本実施例のジルコニア焼結体の最大頻度は6.9%であった。
本実施例のジルコニア焼結体の評価結果を表2に示した。
Figure 0007077552000002
上表から、本発明の製造方法では焼結温度の高温化に従い、得られる焼結体は44%以上の透光性を有しながら、900MPa以上、更には1000MPa以上と強度が高くなることが確認できた。
実施例5
(低イットリア粉末)
実施例1と同様の方法で低イットリア粉末を得た。得られた低イットリア粉末は、イットリア含有量が2.5mol%、アルミナ含有量が0.05重量%、BET比表面積が11.2m/g及び平均粒子径が0.41μmであった。
(高イットリア粉末)
実施例1と同様の方法で高イットリア粉末を得た。得られた高イットリア粉末は、イットリア含有量が5.5mol%、アルミナ含有量が0.05重量%、BET比表面積が10.1m/g及び平均粒子径が0.42μmであった。
(粉末組成物)
粉砕混合後の、低イットリア粉末のスラリー及び高イットリア粉末のスラリーを55重量%:45重量%の割合で混合し、十分撹拌することで、本実施例の粉末組成物を含むスラリーを得た。粉末組成物を含むスラリーに有機バインダーを3重量%添加した後、これを噴霧乾燥して造粒粉末とした。造粒粉末は平均粒径が46μm及び軽装嵩密度が1.29g/cmであった。本実施例の粉末組成物の評価結果を表3に示した。
Figure 0007077552000003
(焼結体)
実施例1と同様の方法で成形体及び焼結体を得た。イットリア含有量が3.85mol%である本実施例のジルコニア焼結体の評価結果を表4に示した。
実施例6
実施例5で得られた粉末組成物を使用し、焼結温度を1500℃とする以外は実施例4と同様の方法でイットリア含有量が3.85mol%である本実施例のジルコニア焼結体を得た。本実施例のジルコニア焼結体の評価結果を表4に示した。
実施例7
実施例5で得られた粉末組成物を使用し、焼結温度を1550℃とする以外は実施例4と同様の方法でイットリア含有量が3.85mol%である本実施例のジルコニア焼結体を得た。本実施例のジルコニア焼結体の評価結果を表4に示した。
Figure 0007077552000004
実施例8
(低イットリア粉末)
イットリア濃度が3.0mol%になるようにイットリアを水和ジルコニアゾルに添加したこと、仮焼温度を1100℃としたこと、及び、ボールミルの混合時間を16時間としたこと以外は実施例1と同様の方法で低イットリア粉末を得た。得られた低イットリア粉末は、イットリア含有量が3.0mol%、アルミナ含有量が0.05重量%、BET比表面積が13.1m/g及び平均粒子径が0.40μmであった。
(高イットリア粉末)
実施例1と同様の方法で、高イットリア粉末を得た。得られた高イットリア粉末は、イットリア含有量が5.5mol%、アルミナ含有量が0.05重量%、BET比表面積が10.1m/g及び平均粒子径が0.41μmであった。
(粉末組成物)
粉砕混合後の低イットリア粉末のスラリー及び高イットリア粉末のスラリーを60重量%:40重量%の割合で混合し、十分撹拌することで、本実施例の粉末組成物を含むスラリーを得た。粉末組成物を含むスラリーに有機バインダーを3重量%添加した後、これを噴霧乾燥して造粒粉末とした。造粒粉末は、平均粒径が43μm及び軽装嵩密度が1.27g/cmであった。本実施例の粉末組成物の評価結果を表5に示した。
Figure 0007077552000005
(焼結体)
実施例1と同様の方法でイットリア含有量が4.0mol%である成形体及び焼結体を得た。本実施例のジルコニア焼結体の評価結果を表6に示した。
実施例9
実施例8で得られた粉末組成物を使用し、焼結温度を1500℃としたこと以外は実施例7と同様の方法でイットリア含有量が4.0mol%である本実施例のジルコニア焼結体を得た。本実施例のジルコニア焼結体の評価結果を表6に示した。
実施例10
実施例8で得られた粉末組成物を使用し、焼焼結温度を1550℃としたこと以外は実施例8と同様の方法でイットリア含有量が4.0mol%である本実施例のジルコニア焼結体を得た。本実施例のジルコニア焼結体の評価結果を表6に示した。
Figure 0007077552000006
実施例11
(低イットリア粉末)
実施例1と同様の方法で低イットリア粉末を得た。得られた低イットリア粉末は、イットリア含有量が2.5mol%、アルミナ含有量が0.05重量%、BET比表面積が11.2m/g及び平均粒子径が0.39μmであった。
(高イットリア粉末)
実施例1と同様の方法で高イットリア粉末を得た。得られた高イットリア粉末は、イットリア含有量が5.5mol%、アルミナ含有量が0.05重量%、BET比表面積が10.1m/g及び平均粒子径が0.40μmであった。
(粉末組成物)
粉砕混合後の低イットリア粉末のスラリー及び高イットリア粉末のスラリーを45重量%:55重量%の割合で混合し、十分撹拌することで、本実施例の粉末組成物を含むスラリーを得た。粉末組成物を含むスラリーに有機バインダーを3重量%添加した後、これを噴霧乾燥して造粒粉末とした。造粒粉末は平均粒径が42μm及び軽装嵩密度が1.27g/cmであった。本実施例の粉末組成物の評価結果を表7に示した。
Figure 0007077552000007
(焼結体)
実施例1と同様の方法でイットリア含有量が4.15mol%である成形体及び焼結体を得た。本実施例のジルコニア焼結体の評価結果を表8に示した。
実施例12
実施例11で得られた粉末組成物を使用し、焼結温度を1500℃とする以外は実施例11と同様の方法でイットリア含有量が4.15mol%である本実施例のジルコニア焼結体を得た。本実施例のジルコニア焼結体の評価結果を表8に示した。
実施例13
実施例11で得られた粉末組成物を使用し、焼結温度を1550℃とする以外は実施例11と同様の方法でイットリア含有量が4.15mol%である本実施例のジルコニア焼結体を得た。本実施例のジルコニア焼結体の評価結果を表8に示した。
Figure 0007077552000008
上表から、4.0mol%を超えるイットリア含有量の焼結体であっても、焼結温度の高温化に伴い、強度が870MPa以上、更には900MPa以上、また更には1000MPa以上と向上することが示された。
実施例14
(低イットリア粉末)
実施例8と同様の方法で低イットリア粉末を得た。得られた低イットリア粉末は、イットリア含有量が3.0mol%、アルミナ含有量が0.05重量%、BET比表面積が13.0m/g及び平均粒子径が0.40μmであった。
(高イットリア粉末)
実施例1と同様の方法で高イットリア粉末を得た。得られた高イットリア粉末は、イットリア含有量が5.5mol%、アルミナ含有量が0.05重量%、BET比表面積が10.0m/g及び平均粒子径が0.41μmであった。
(粉末組成物)
粉砕混合後の、低イットリア粉末のスラリー及び高イットリア粉末のスラリーを40重量%:60重量%の割合で混合し、十分撹拌することで、本実施例の粉末組成物を含むスラリーを得た。粉末組成物を含むスラリーに有機バインダーを3重量%添加した後、これを噴霧乾燥して造粒粉末とした。造粒粉末は平均粒径が45μm及び軽装嵩密度が1.29g/cmであった。本実施例の粉末組成物の評価結果を表9に示した。
Figure 0007077552000009
(焼結体)
実施例1と同様の方法でイットリア含有量が4.5mol%である成形体及び焼結体を得た。本実施例のジルコニア焼結体の評価結果を表10に示した。
実施例15
実施例14で得られた粉末組成物を使用し、焼結温度を1500℃としたこと以外は実施例14と同様の方法でイットリア含有量が4.5mol%である本実施例のジルコニア焼結体を得た。本実施例のジルコニア焼結体の評価結果を表10に示した。
実施例16
実施例11で得られた粉末組成物を使用し、焼結温度を1550℃としたこと以外は実施例14と同様の方法でイットリア含有量が4.5mol%である本実施例のジルコニア焼結体を得た。本実施例のジルコニア焼結体の評価結果を表10に示した。
Figure 0007077552000010
上表から、4.5mol%のイットリア含有量の焼結体では、4.0mol%のイットリア含有量の焼結体よりは強度が低くなるが、いずれも800MPaを超え、歯科材料として実用的な強度を示すことが示された。
比較例1
(低イットリア粉末)
実施例8と同様の方法で、低イットリア粉末を得た。得られた低イットリア粉末は、イットリア含有量が3.0mol%、アルミナ含有量が0.05重量%、BET比表面積が12.9m/g及び平均粒子径が0.42μmであった。
(高イットリア粉末)
実施例1と同様の方法で、高イットリア粉末を得た。得られた高イットリア粉末は、イットリア含有量が5.5mol%、アルミナ含有量が0.05重量%、BET比表面積が9.9m/g及び平均粒子径が0.43μmであった。
(粉末組成物)
粉砕混合後の、低イットリア粉末のスラリー及び高イットリア粉末のスラリーを10重量%:90重量%の割合で混合し、十分撹拌することで、本実施例の粉末組成物を含むスラリーを得た。粉末組成物を含むスラリーに有機バインダーを3重量%添加した後、これを噴霧乾燥して造粒粉末とした。造粒粉末は平均粒径が43μm及び軽装嵩密度が1.28g/cmであった。本比較例の粉末組成物の評価結果を表11に示した。
Figure 0007077552000011
(焼結体)
実施例1と同様の方法でイットリア含有量が5.25mol%である成形体及び焼結体を得た。本比較例の焼結体の3点曲げ強度は613MPaであり、歯科用用途で必要とされる曲げ強度を有しておらず、イットリア含有量が5.2mol%を超えたジルコニア焼結体では、機械的強度が低くなることが確認できた。
比較例2
オキシ塩化ジルコニウム水溶液を加水分解反応して水和ジルコニアゾルを得た。イットリア濃度が4.0mol%になるようにイットリアを水和ジルコニアゾルに添加したこと以外は実施例1の低イットリア粉末と同様な方法でジルコニア粉末を得、これを本比較例のジルコニア粉末とした。
得られた低イットリア粉末は、イットリア含有量が4.0mol%、アルミナ含有量が0.05重量%、BET比表面積が11.2m/g及び平均粒子径が0.41μmであった。
本実施例のジルコニア粉末を使用したこと、及び、焼結温度を1550℃としたこと以外は実施例1と同様な方法でイットリア含有量が4.0mol%である成形体及び焼結体を得た。
本比較例のジルコニア焼結体の結晶相は正方晶のみからなり、当該正方晶はT相とT相と含み、T/T比は75.4%であった。本比較例のジルコニア焼結体の最大頻度は8.0%であった。イットリア濃度分布を図2に示す。
本比較例の焼結体は全光線透過率が45.3%、及び、3点曲げ強度が870MPaであった。これは、同じ焼結温度で得られ、イットリア含有量が4.1mol%である実施例11の焼結体よりも低い強度であった。さらに、本比較例の曲げ強度の最低値が703MPaとバラツキが大きかった。これより本発明の製造方法では、従来よりも高い強度を有する焼結体が得られることが確認できた。また、本比較例の焼結体はT/T比が高く、実施例の焼結体と比べイットリアが均一に分布していることが示された。
本発明のジルコニア焼結体の製造方法は、高い透光性及び高い機械的強度を兼備するジルコニア焼結体を再現性よく製造する方法で、前歯用及び奥歯用のいずれの歯科材料としても利用できる。

Claims (5)

  1. イットリア含有量が2mol%以上4mol%以下である第一のジルコニア粉末と、イットリア含有量が4mol%を超え6mol%以下である第二のジルコニア粉末とを含み、イットリア含有量が3mol%を超え5.2mol%以下であり、かつ、BET比表面積が5m/g以上17m/g未満である粉末組成物を成形し成形体を得る成形工程、及び、該成形体を大気雰囲気で焼結して焼結体を得る焼結工程、を有することを特徴とするジルコニア焼結体の製造方法。
  2. 前記粉末組成物が、アルミナを含む請求項1に記載の製造方法。
  3. 前記第一のジルコニア粉末と、第二のジルコニア粉末の重量割合が、35重量%:65重量%から65重量%:35重量%である請求項1又は2に記載の製造方法。
  4. 前記第一のジルコニア粉末のイットリア含有量が2mol%以上3.5mol%以下であり、かつ、前記第二のジルコニア粉末のイットリア含有量が4.5mol%以上5.7mol%以下である請求項1乃至のいずれか一項に記載の製造方法。
  5. 前記焼結工程における焼結温度が1400℃以上1600℃以下である請求項1乃至のいずれか一項に記載の製造方法。
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