JP7049570B2 - 車両の床部構造 - Google Patents
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Description
以下、図1~図10に基づいて本発明の実施形態1に係る車両の床部構造について説明する。本実施形態に係る車両の床部構造は、車両のドア開口部に設けられたステップ部分の床構造(以下、ステップ構造という)である。ここで、図中に示す前後左右、及び上下は、本実施形態に係るステップ構造を備える車両の前後左右、及び上下に対応している。
先ず、車両ボディ10の概要について簡単に説明する。車両ボディ10には、図1に示すように、運転席や助手席等の前部座席に対応するフロントドア開口部11と、後部座席に対応するリヤドア開口部12とが設けられている。フロントドア開口部11とリヤドア開口部12間には支柱であるセンタピラー13が設けられている。リヤドア開口部12の内側には、図1~図3に示すように、フロアパネルFより一段低い位置にリヤステップ20bが設けられている。同様に、フロントドア開口部11の内側にも、図3に示すように、フロントステップ20fが設けられている。そして、フロントドア開口部11は、ドアヒンジ(図示省略)を中心に回動可能なフロントドア15により開閉可能に構成されている。また、前記リヤドア開口部12は、車両前後方向にスライド可能なスライドドア16により開閉可能に構成されている。
リヤステップ20bは、ステップパネル23と、そのステップパネル23を覆う樹脂製のステップ表面板25(図2参照)とから構成されている。そして、リヤステップ20bのステップパネル23が、図3、図4に示すように、フロアサイドメンバ30、及び前後のアウトリガー33により周囲から支持されている。また、ステップパネル23は、ロッカー34によって下方から支持されている。
リヤステップ20bのステップパネル23を支持するフロアサイドメンバ30は、図5に示すように、左右の側壁部302と床板部303とにより断面略U字形の溝状に形成されており、左右の側壁部302の上端位置に幅方向外側に折り曲げられたフランジ部305が設けられている。フロアサイドメンバ30のフランジ部305は、フロアパネルFが接続される部分であり、車室の床面と平行に形成されている。
アウトリガー33は、図4~図7に示すように、フロアサイドメンバ30とセンタピラー13とをつなぐアウトリガー本体部33mと、センタピラー13側で床部に傾斜を設けるための拡開部33k(図7参照)とを備えている。また、アウトリガー本体部33mは、リヤステップ側パネル330とフロントステップ側パネル340とが前後から組み合わされることにより、断面略逆U字形のトンネル状に形成されている。
リヤステップ20bのステップパネル23は、図4等に示すように、フロアサイドメンバ30の側壁部302に接続されるステップ縦壁部23wと、足が載せられる水平なステップ本体部23bとにより断面略L字形に形成されている。そして、ステップ縦壁部23wとステップ本体部23bとの前端縁と後端縁とに、ステップパネル23を前後のアウトリガー33に接続するためのステップフランジ部23fが形成されている。
リヤステップ20bを組み立てる際には、図5等に示すように、フロアサイドメンバ30の側壁部302の側面に対してアウトリガー33の右端面を接続する。このとき、フロアサイドメンバ30の側面とアウトリガー33の右端面との接続においてスポット溶接が困難となるアウトリガー33の内フランジ部335,345と、その近傍の天井板部332の上面にシール部材40(図7参照)をセットする。ここで、シール部材40は、焼付塗装時の熱で発泡し、接着剤、及びシール材として働く部材である。次に、フロアサイドメンバ30に対してアウトリガー33を相対的に位置決めする。これにより、図8に示すように、フロアサイドメンバ30の側壁部302(側面)に対して外フランジ部333が当接する。また、図9に示すように、アウトリガー33の内フランジ部335,345と天井板部332の上面とがフロアサイドメンバ30の側壁部302(側面)とフランジ部305の下面にシール部材40を介して当接する。この状態で、アウトリガー33の外フランジ部333がフロアサイドメンバ30の側壁部302の側面に対してスポット溶接等により接続される。
上記したフロアサイドメンバ30が本発明の前後フレームに相当し、フロアサイドメンバ30のフランジ部305が本発明の前後フレームの床フランジ部に相当する。また、アウトリガー33が本発明の交差フレームに相当する。また、アウトリガー33の天井板部332,342が本発明の交差フレームの天井部に相当する。
本実施形態に係るステップ構造によると、アウトリガー33(交差フレーム)の縦壁部331の端面には、天井板部332,342の端面に沿って突出し、天井板部332,342と縦壁部331とをつなぐ内フランジ部335が設けられている。即ち、アウトリガー33の縦壁部331と天井板部332との角部端面は内フランジ部335によって塞がれているため、この部分に穴等が存在しない。そして、アウトリガー33の外フランジ部333と内フランジ部335とがフランジ部305(床フランジ部)の下側でフロアサイドメンバ30の側面に接合されている。ここで、アウトリガー33の内フランジ部335は、スポット溶接等は困難であるが、シール部材40による接合は可能である。したがって、アウトリガー33の内フランジ部335とフロアサイドメンバ30の側面とをシール部材40により接合することで、異音対策を図った上で、車両床下からの水に対するシール性を向上させることができる。
本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明を逸脱しない範囲における変更が可能である。例えば、本実施形態に係るステップ構造では、ステップパネル23を囲むように配置されたフロアサイドメンバ30とアウトリガー33との接続構造について例示した。しかし、例えば、フロアサイドメンバ30とクロスメンバとの接続構造について本発明を適用することも可能である。
23・・・・ステップパネル
30・・・・フロアサイドメンバ(前後フレーム)
302・・・側壁部(側面)
305・・・フランジ部(床フランジ部)
33・・・・アウトリガー(交差フレーム)
331・・・縦壁部
332・・・天井板部(天井部)
342・・・天井板部(天井部)
333・・・外フランジ部
335・・・内フランジ部
345・・・内フランジ部
F・・・・・フロアパネル
40・・・・シール部材
Claims (5)
- 車両の床部において車両前後方向に延びる前後フレームと車幅方向に延びる交差フレームとを備え、前記前後フレームの側面に対して前記交差フレームの端面が接続される車両の床部構造であって、
前記前後フレームは、その前後フレームの側面の上端に床面と平行な床フランジ部を備えており、
前記交差フレームは、車幅方向に延びる縦壁部と、その縦壁部の上端に連結された天井部とを備えており、
前記交差フレームの縦壁部の端面には、前記天井部の端面に沿って突出し、前記天井部と前記縦壁部とをつなぐ内フランジ部と、その内フランジ部の下側で前記内フランジ部と反対方向に突出して縦方向に延びる外フランジ部とが設けられており、
前記交差フレームの外フランジ部と内フランジ部とが前記前後フレームの側面に対して床フランジ部の下側で接合されている車両の床部構造。 - 請求項1に記載された車両の床部構造であって、
前記交差フレームの天井部の上面が前記前後フレームの床フランジ部の下面に接合されている車両の床部構造。 - 請求項2に記載された車両の床部構造であって、
前記交差フレームの内フランジ部と前記前後フレームの側面間、及び前記交差フレームの天井部の上面と前記前後フレームの床フランジ部の下面間には、シール部材が設けられている車両の床部構造。 - 請求項3に記載された車両の床部構造であって、
前記シール部材は、加熱により発泡し、前記交差フレームの内フランジ部と前記前後フレームの側面間、及び前記交差フレームの天井部の上面と前記前後フレームの床フランジ部の下面間を接着してシールできるように構成されている車両の床部構造。 - 請求項1から請求項3のいずれかに記載された車両の床部構造であって、
前記交差フレームの縦壁部と外フランジ部と前記前後フレームの側面とには、ドア開口部のステップを構成するステップパネルが重ねられて接合されている車両の床部構造。
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- 2018-11-28 JP JP2018222014A patent/JP7049570B2/ja active Active
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