JP7039945B2 - 正極及びリチウムイオン二次電池 - Google Patents
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Description
この種のリチウム金属複合酸化物は、高容量である反面、熱安定性に劣ると考えられている。正極に高い容量と優れた熱安定性とを付与するために、複数の正極活物質を併用する技術が提案されている。
特許文献1には、第2のリチウム含有金属複合酸化物を第1のリチウム含有金属複合酸化物の粒子の表面全部にコートすることで、二次電池の内部短絡時、負極から正極に伝えられる多量のリチウムイオン及び電子の移動速度を緩和させて、瞬間的な過電流の発生による発熱を防止できる旨や、その結果、二次電池の熱的安全性を高め得る旨が記載されている。
オリビン構造のLiMhPO4(MはMn、Fe、Co、Ni、Cu、Mg、Zn、V、Ca、Sr、Ba、Ti、Al、Si、B、Te及びMoから選ばれる少なくとも1の元素、0<h<2)を炭素被覆した第1材料の粒子で、一般式:LiaNibCocAldDeOf(0.2≦a≦2、0.6≦b、b+c+d+e=1、0≦e<1、DはW、Mo、Re、Pd、Ba、Cr、B、Sb、Sr、Pb、Ga、Mn、Nb、Mg、Ta、Ti、La、Zr、Cu、Ca、Ir、Hf、Rh、Fe、Ge、Zn、Ru、Sc、Sn、In、Y、Bi、S、Si、Na、K、P、Vから選ばれる少なくとも1の元素、1.7≦f≦3)で表されるリチウムニッケル複合酸化物の粒子を被覆した複合体粒子と、
オリビン構造のLiMhPO4(MはMn、Fe、Co、Ni、Cu、Mg、Zn、V、Ca、Sr、Ba、Ti、Al、Si、B、Te及びMoから選ばれる少なくとも1の元素、0<h<2)を炭素被覆した第2材料の粒子と、を正極活物質層に含み、
前記正極活物質層を100質量部としたときに、前記第1材料及び第2材料を20質量部以上30質量部以下含み、
前記第2材料の量を100質量部としたときに、前記複合体粒子に含まれる前記第1材料の量は、20質量部以上100質量部以下である、正極である。
本発明の正極は、複合体粒子と第2材料の粒子とを正極活物質層に含む。
このうち複合体粒子は、第1材料の粒子でリチウムニッケル複合酸化物の粒子を被覆したものである。第1材料とは、オリビン構造のLiMhPO4(MはMn、Fe、Co、Ni、Cu、Mg、Zn、V、Ca、Sr、Ba、Ti、Al、Si、B、Te及びMoから選ばれる少なくとも1の元素、0<h<2)を炭素被覆したものである。
また、リチウムニッケル複合酸化物とは、一般式:LiaNibCocAldDeOf(0.2≦a≦2、0.6≦b、b+c+d+e=1、0≦e<1、DはW、Mo、Re、Pd、Ba、Cr、B、Sb、Sr、Pb、Ga、Mn、Nb、Mg、Ta、Ti、La、Zr、Cu、Ca、Ir、Hf、Rh、Fe、Ge、Zn、Ru、Sc、Sn、In、Y、Bi、S、Si、Na、K、P、Vから選ばれる少なくとも1の元素、1.7≦f≦3)で表される化合物である。
更に、第2材料とは、オリビン構造のLiMhPO4(MはMn、Fe、Co、Ni、Cu、Mg、Zn、V、Ca、Sr、Ba、Ti、Al、Si、B、Te及びMoから選ばれる少なくとも1の元素、0<h<2)を炭素被覆したものである。
本発明の正極では、第1材料の量及び第2材料の量を上記の範囲内とすることで、リチウムイオン二次電池の電池抵抗を、低過ぎずかつ高過ぎない、好適な範囲に納めることができる。このため、本発明の正極では、正極活物質層にリチウムニッケル複合酸化物を用いるにも拘わらず、優れた熱安定性を発揮する。当然乍ら、正極活物質層にリチウムニッケル複合酸化物を有することで、本発明の正極は容量の大きなものとなる。
高容量である点から、このうち、層状岩塩構造の一般式:LiaNibCocAldDeOf(0.2≦a≦1.7、0.6≦b、b+c+d+e=1、0≦e<1、DはLi、Fe、Cr、Cu、Zn、Ca、Mg、Zr、S、Si、Na、K、Mnから選ばれる少なくとも1の元素、1.7≦f≦2.1)で表される化合物が好ましい。
このうちbについては、0.6≦b≦0.97、0.7≦b≦0.95、0.75≦b≦0.92、0.8≦b≦0.9の何れかの範囲内であることがより好ましい。
cについては、0.05<c<0.3、0.08<c<0.25、0.085<c<0.2、0.09<c<0.17の何れかの範囲内であることがより好ましい。
dについては、0≦d<0.3、0.005<d<0.05、0.01<d<0.04、0.015<d<0.032の何れかの範囲内であることがより好ましい。
eについては、0≦e<0.3、0.005<e<0.05、0.01<e<0.04、0.015<e<0.032の何れかの範囲内であることがより好ましい。
オリビン構造のLiMhPO4としては、例えば、LiFePO4、LiCoPO4、LiNiPO4、LiMnPO4、LiVPO4、LiTePO4、LiV2/3PO4、LiFe2/3PO4、LiMn7/8Fe1/8PO4、LiMn7/10Fe3/10PO4、LiMn0.68Fe0.27PO4が挙げられる。このうちLiFePO4が熱安定性の点から好ましい。その理由は以下のように推測される。LiFePO4は放電時に比較的平坦な放電曲線を示す。そうすると、仮に、リチウムイオン二次電池の正極と負極が短絡して急激な放電が生じたとしても、LiFePO4の存在箇所では放電に伴う急激な電位差が生じにくい。そのため、電極内の他の箇所からの電荷移動を誘起しにくく、過電流の発生を抑制することができる。その結果、二次電池の発熱を好適に抑制することができる。
なお、LiFePO4のFeの一部をMnで置換したLiFexMn1-xPO4もまた、LiFePO4と同様に好ましく使用し得る。
つまり、正極活物質層にリチウムニッケル複合酸化物の粒子とオリビン粒子とを併用した正極において、オリビン粒子の体積抵抗率をリチウムニッケル複合酸化物の粒子の体積抵抗率よりも小さくすれば、リチウムイオン二次電池全体の熱安定性が向上すると考えられる。
炭素被覆の厚さを適宜調整したり、LiMhPO4とリチウムニッケル複合酸化物との組み合わせを適宜調整したりすることで、オリビン粒子の体積抵抗率をリチウムニッケル複合酸化物の粒子の体積抵抗率よりも小さくでき、更には、オリビン粒子の体積抵抗率をリチウムニッケル複合酸化物の粒子の体積抵抗率で除した値を、望みどおりの値にすることができる。以下、オリビン粒子の体積抵抗率をリチウムニッケル複合酸化物の粒子の体積抵抗率で除した値をLP/LO体積抵抗比と称する。
電気抵抗率ρは、電気抵抗をR、導体の長さをL、導体の断面積をAとすると、ρ=(RA)/Lで表される。電気抵抗率ρの単位はΩ・cmである。
上記したLP/LO体積抵抗比が1未満であれば、リチウムニッケル複合酸化物の粒子の体積抵抗率がオリビン粒子の体積抵抗率よりも大きいといえる。
なお、LP/LO体積抵抗比としては、第1材料の粒子の体積抵抗率をリチウムニッケル複合酸化物の粒子の体積抵抗率で除した値、及び、第2材料の粒子の体積抵抗率をリチウムニッケル複合酸化物の粒子の体積抵抗率で除した値、の2通り考えられる。第1材料の粒子と第2材料の粒子とが異なる場合には、第1材料の粒子及び第2材料の粒子の両方について、LP/LO体積抵抗比が上記の好ましい範囲にあるのが良い。
本発明のリチウムイオン二次電池は、電池構成要素として、正極、セパレータ、負極及び電解液を含む。正極に関しては既述した。
3CaSi2+6HCl → Si6H6+3CaCl2
Si6H6 → 6Si+3H2↑
導電助剤及び結着剤以外の分散剤などの添加剤は、公知のものを採用することができる。
リチウム塩の濃度の好ましい範囲としては、0.5モル/L~3.0モル/L、1.5モル/L~3.0モル/L、1.8モル/L~3.0モル/Lの各範囲を挙げ得る。
(正極活物質)
〔リチウムニッケル複合酸化物の粒子〕
正極活物質として、リチウムニッケル複合酸化物の粒子およびオリビン粒子を用いた。
リチウムニッケル複合酸化物の粒子としては、平均粒子径9~12μm程度のLiNi0.83Co0.154Al0.016O2を用いた。
〔オリビン粒子(第1材料の粒子、第2材料の粒子)〕
オリビン粒子としては、平均粒子径2~6μm程度のオリビン構造のLiMhPO4を炭素被覆したものを用いた。当該LiMhPO4としては、Fe及びMnを含むLiMn7/10Fe3/10PO4を用いた。なお、オリビン粒子は、SEM(走査型電子顕微鏡)下において、直径数百nm程度の一次粒子の凝集体として観察される。
オリビン粒子は、オリビン構造のLiMhPO4が炭素被覆された市販のオリビン粒子を、炭素源としてプロパンガスを用いた化学気相成長(CVD)法により更に炭素被覆することで製造した。原料となる市販のオリビン粒子を原料オリビン粒子と称し、第1材料の粒子及び第2材料の粒子たるオリビン粒子とは区別する。
原料オリビン粒子100gを入れたロータリーキルンに混合ガスを供給しつつ、当該ロータリーキルンを1rpmで回転させ、860℃で5分間加熱した。混合ガスとしてはプロパンガスとアルゴンガスとを体積比1:1で混合したものを用い、混合ガスの供給速度は2L/分であった。
以上の工程で第1材料の粒子及び第2材料の粒子たるオリビン粒子を得た。当該オリビン粒子の平均粒子径は、2~6μm程度であった。
リチウムニッケル複合酸化物の粒子350g及びオリビン粒子50gを混合装置に入れ、4250rpmで3分間混合した。混合装置としては、ホソカワミクロン株式会社製のノビルタ(R)NOB-130を用いた。当該混合装置は、混合する対象に圧縮力、剪断力及び衝撃力を作用させつつ混合する装置とされている。
以上の工程で複合体粒子を得た。複合体粒子の平均粒子径は、9~13μm程度であった。
オリビン粒子の体積抵抗率をリチウムニッケル複合酸化物の粒子の体積抵抗率で除したLP/LO体積抵抗比は、0.012~0.015であった。
〔正極〕
正極活物質として上記の複合体粒子を80質量部、正極活物質として上記のオリビン粒子を10質量部、導電助剤として平均粒子径0.05~0.1μmのアセチレンブラックを3質量部、結着剤としてポリフッ化ビニリデンを7質量部、溶剤として適量のN-メチル-2-ピロリドンをそれぞれ量り取り、遊星式攪拌脱泡装置を用いてこれらを混合して、スラリーを製造した。正極用集電体として厚さ20μmのアルミニウム箔を準備した。このアルミニウム箔の表面に、ドクターブレードを用いて、上記スラリーを膜状に塗布した。スラリーが塗布された銅箔を乾燥してN-メチル-2-ピロリドンを除去した。その後、アルミニウム箔をプレスし、接合物を得た。得られた接合物を乾燥機で120℃、6時間加熱乾燥し、裁断して、正極活物質層が形成されたアルミニウム箔からなる正極を製造した。以上の工程で実施例1の正極を得た。なお、正極の目付量は20.2mg/cm2であり、正極の密度は2.86g/cm3であった。
アルゴン雰囲気下、10℃とした濃度36重量%のHCl水溶液に、CaSi2を加えて撹拌した。反応液を濾過し、残渣を蒸留水及びエタノールで洗浄し、さらに減圧乾燥してポリシランを含む層状シリコン化合物を分離した。層状シリコン化合物を、アルゴンガス雰囲気下、900℃で1時間加熱して、シリコン材料を得た。当該シリコン材料の粉砕物を炭素被覆して、以下の負極活物質として用いた。
セパレータとして、厚さ25μmのポリエチレン製かつ単層構造の多孔質膜を準備した。上記の正極および負極で当該セパレータを挟持して極板群とした。この極板群を二枚一組のラミネートフィルムで覆い、三辺をシールした後、袋状となったラミネートフィルムに電解液を注入した。電解液としては、1,2-ジメトキシエタン:ジメチルカーボネートを体積比7:3で混合した溶媒にLiN(FSO2)2を1モル/L及びLiPF6を1モル/Lとなるよう溶解した溶液を用いた。その後、残りの一辺をシールすることで、四辺が気密にシールされ、極板群及び電解液が密閉された実施例1のリチウムイオン二次電池を得た。
実施例1の正極及びリチウムイオン二次電池の組成を、以下の実施例2~実施例4及び比較例1~比較例3とともに、後述する表1に示す。
正極以外は実施例1と同様に、実施例2のリチウムイオン二次電池を製造した。
正極活物質として、実施例1と同じリチウムニッケル複合酸化物の粒子、及び、実施例1と同じオリビン粒子を用いた。
リチウムニッケル複合酸化物の粒子369g及びオリビン粒子31gを実施例1と同じ混合装置に入れ、実施例1と同じ条件で混合して、複合体粒子を得た。複合体粒子の平均粒子径は、9~13μm程度であった。
正極活物質として上記の複合体粒子を65質量部、正極活物質として上記のオリビン粒子を25質量部を用いたこと以外は、実施例1と同様に、実施例2の正極を得た。実施例2の正極において、目付量及び密度は実施例1と同じであった。実施例2の正極を用いたこと以外は実施例1と同様に、実施例2のリチウムイオン二次電池を得た。
正極以外は実施例1と同様に、実施例3のリチウムイオン二次電池を製造した。
正極活物質として、実施例1と同じリチウムニッケル複合酸化物の粒子、及び、実施例1と同じオリビン粒子を用いた。
リチウムニッケル複合酸化物の粒子343g及びオリビン粒子57gを実施例1と同じ混合装置に入れ、実施例1と同じ条件で混合して、複合体粒子を得た。複合体粒子の平均粒子径は、9~13μm程度であった。
正極活物質として上記の複合体粒子70質量部、及び、正極活物質として上記のオリビン粒子20質量部を用いたこと以外は、実施例1と同様に、実施例3の正極を得た。実施例3の正極においても、目付量及び密度は実施例1と同じであった。実施例2の正極を用いたこと以外は実施例1と同様に、実施例3のリチウムイオン二次電池を得た。
正極以外は実施例1と同様に、実施例4のリチウムイオン二次電池を製造した。
正極活物質として、実施例1と同じリチウムニッケル複合酸化物の粒子、及び、実施例1と同じオリビン粒子を用いた。
リチウムニッケル複合酸化物の粒子320g及びオリビン粒子80gを実施例1と同じ混合装置に入れ、実施例1と同じ条件で混合して、複合体粒子を得た。複合体粒子の平均粒子径は、9~13μm程度であった。
正極活物質として上記の複合体粒子75質量部、及び、正極活物質として上記のオリビン粒子15質量部を用いたこと以外は、実施例1と同様に、実施例4の正極を得た。実施例4の正極においても、目付量及び密度は実施例1と同じであった。実施例4の正極を用いたこと以外は実施例1と同様に、実施例4のリチウムイオン二次電池を得た。
正極以外は実施例1と同様に、比較例1のリチウムイオン二次電池を製造した。
正極活物質として、実施例1と同じリチウムニッケル複合酸化物の粒子、及び、実施例1と同じオリビン粒子を用いた。比較例1では、複合体粒子とせず、リチウムニッケル複合酸化物の粒子をそのまま用いた。
正極活物質として上記のリチウムニッケル複合酸化物の粒子70質量部、及び、正極活物質として上記のオリビン粒子20質量部を用いたこと以外は、実施例1と同様に、比較例1の正極を得た。比較例1の正極においても、目付量及び密度は実施例1と同じであった。比較例1の正極を用いたこと以外は実施例1と同様に、比較例1のリチウムイオン二次電池を得た。
正極以外は実施例1と同様に、比較例2のリチウムイオン二次電池を製造した。
正極活物質として、実施例1と同じリチウムニッケル複合酸化物の粒子、及び、実施例1と同じオリビン粒子を用いた。
リチウムニッケル複合酸化物の粒子300g及びオリビン粒子100gを実施例1と同じ混合装置に入れ、実施例1と同じ条件で混合して、複合体粒子を得た。複合体粒子の平均粒子径は、9~13μm程度であった。
正極活物質として上記の複合体粒子80質量部、及び、正極活物質として上記のオリビン粒子10質量部を用いたこと以外は、実施例1と同様に、比較例2の正極を得た。比較例2の正極においても、目付量及び密度は実施例1と同じであった。比較例2の正極を用いたこと以外は実施例1と同様に、比較例2のリチウムイオン二次電池を得た。
正極以外は実施例1と同様に、比較例3のリチウムイオン二次電池を製造した。
正極活物質として、実施例1と同じリチウムニッケル複合酸化物の粒子、及び、実施例1と同じオリビン粒子を用いた。
リチウムニッケル複合酸化物の粒子333g及びオリビン粒子67gを実施例1と同じ混合装置に入れ、実施例1と同じ条件で混合して、複合体粒子を得た。複合体粒子の平均粒子径は、9~13μm程度であった。
正極活物質として上記の複合体粒子60質量部、及び、正極活物質として上記のオリビン粒子30質量部を用いたこと以外は、実施例1と同様に、比較例3の正極を得た。比較例3の正極においても、目付量及び密度は実施例1と同じであった。また、比較例3の正極を用いたこと以外は実施例1と同様に、比較例3のリチウムイオン二次電池を得た。
SOC15%に調整した実施例1~実施例4及び比較例1~比較例3の各リチウムイオン二次電池につき、25℃、1Cレートの定電流にて、10秒間放電させた。放電前後の電圧変化量及び電流値から、オームの法則により、放電時の直流抵抗を算出した。結果を表2に示す。なお、表2には後述する評価2 釘刺し試験の結果も併記した。
実施例1及び比較例1の各リチウムイオン二次電池につき、以下の方法で強制短絡試験としての釘刺し試験を行った。
リチウムイオン二次電池に対し、4.5Vの電位で安定するまで定電圧充電を行った。充電後のリチウムイオン二次電池(放電容量は4Ah程度と見込まれる。)を、径20mmの孔を有する拘束板上に配置した。上部に釘が取り付けられたプレス機に拘束板を配置した。釘が拘束板上の電池を貫通して、釘の先端部が拘束板の孔内部に位置するまで、釘を上部から下部に20mm/sec.の速度で移動させた。釘内部に設けた熱電対の温度を経時的に測定した。測定された表面温度のうち、最高温度を表2に示す。
Claims (3)
- オリビン構造のLiMhPO4(MはMn、Fe、Co、Ni、Cu、Mg、Zn、V、Ca、Sr、Ba、Ti、Al、Si、B、Te及びMoから選ばれる少なくとも1の元素でありFe及びMnを必須とする、0<h<2)を炭素被覆した第1材料の粒子で、一般式:LiaNibCocAldDeOf(0.2≦a≦2、0.8≦b、b+c+d+e=1、0≦e<1、DはW、Mo、Re、Pd、Ba、Cr、B、Sb、Sr、Pb、Ga、Mn、Nb、Mg、Ta、Ti、La、Zr、Cu、Ca、Ir、Hf、Rh、Fe、Ge、Zn、Ru、Sc、Sn、In、Y、Bi、S、Si、Na、K、P、Vから選ばれる少なくとも1の元素、1.7≦f≦3)で表されるリチウムニッケル複合酸化物の粒子を被覆した複合体粒子と、
オリビン構造のLiMhPO4(MはMn、Fe、Co、Ni、Cu、Mg、Zn、V、Ca、Sr、Ba、Ti、Al、Si、B、Te及びMoから選ばれる少なくとも1の元素でありFe及びMnを必須とする、0<h<2)を炭素被覆した第2材料の粒子と、を正極活物質層に含み、
前記正極活物質層を100質量部としたときに、前記第1材料及び第2材料を20質量部以上30質量部以下含み、
前記第2材料の量を100質量部としたときに、前記複合体粒子に含まれる前記第1材料の量は、20質量部以上100質量部以下である、正極。 - 前記第1材料の粒子の体積抵抗率を前記リチウムニッケル複合酸化物の粒子の体積抵抗率で除した値、及び、
前記第2材料の粒子の体積抵抗率を前記リチウムニッケル複合酸化物の粒子の体積抵抗率で除した値は、0.034以下である、請求項1に記載の正極。 - 請求項1又は請求項2に記載の正極と、負極と、電解液と、を具備し、
前記電解液は、リチウム塩を含む電解質と鎖状カーボネートを含む非水溶媒とを含み、
前記電解液中の前記電解質の濃度が1.8~3モル/Lである、リチウムイオン二次電池。
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