JP7035441B2 - セラミックグリーンシート製造用離型フィルム - Google Patents
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Description
1. ポリエステルフィルムの少なくとも片面に離型層を設けた離型フィルムであって、前記離型層表面の領域表面平均粗さ(Sa)が7nm以下であり、前記離型層がカチオン硬化性物質を含むバインダーaおよび離型剤bを含有する組成物が硬化されてなり、バインダーaが1分子中に2つ以上のオキセタン環を有する化合物を含有しているセラミックグリーンシート製造用離型フィルム。
2. 離型層表面のジヨードメタン接触角θ1とトルエン浸漬後の離型層表面のジヨードメタン接触角θ2の差が絶対値として3.0°以下である上記第1に記載のセラミックグリーンシート製造用離型フィルム。
3. バインダーaが、脂環式エポキシ基を有する化合物を含有している上記第1または第2に記載のセラミックグリーンシート製造用離型フィルム。
4. 離型剤bが、シリコーン骨格を含む化合物であることを特徴とする上記第1~第3のいずれかに記載のセラミックグリーンシート製造用離型フィルム。
5. 前記カチオン硬化性物質からなるバインダーaに含まれる1分子中に2つ以上のオキセタン環を有する化合物の含有量が、バインダーaの質量総和を100質量部とした時に50質量部以上、99質量部以下であることを特徴とする上記第1~第4のいずれかに記載のセラミックグリーンシート製造用離型フィルム。
6. ポリエステルフィルムが、無機粒子を実質的に含有していない表面層A及び無機粒子を含有する反対側の表面層Bを有し、表面層A上に離型層が設けられており、前記表面層Bが含有する無機粒子がシリカ粒子及び/又は炭酸カルシウム粒子であり、無機粒子の合計が表面層B中に5000~15000ppm含有されている上記第1~第5のいずれかに記載のセラミックグリーンシート製造用離型フィルム。
7. 0.2μm~1.0μmの厚みを有するセラミックグリーンシートの製造方法であって、上記第1~第6のいずれかに記載のセラミックグリーンシート製造用離型フィルムを用いるセラミックグリーンシートの製造方法。
8. 上記第7に記載のセラミックグリーンシートの製造方法を採用するセラミックコンデンサの製造方法。
本発明の基材として用いるポリエステルフィルムを構成するポリエステルは、特に限定されず、離型フィルム用基材として通常一般に使用されているポリエステルをフィルム形成したものを使用することが出来るが、好ましくは、芳香族二塩基酸成分とジオール成分からなる結晶性の線状飽和ポリエステルであるのが良く、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレン-2,6-ナフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリトリメチレンテレフタレート又はこれらの樹脂の構成成分を主成分とする共重合体がさらに好適であり、とりわけポリエチレンテレフタレートから形成されたポリエステルフィルムが特に好適である。ポリエチレンテレフタレートは、エチレンテレフタレートの繰り返し単位が好ましくは90モル%以上、より好ましくは95モル%以上であり、他のジカルボン酸成分、ジオール成分が少量共重合されていてもよいが、コストの点から、テレフタル酸とエチレングリコールのみから製造されたものが好ましい。また、本発明のフィルムの効果を阻害しない範囲内で、公知の添加剤、例えば、酸化防止剤、光安定剤、紫外線吸収剤、結晶化剤などを添加してもよい。ポリエステルフィルムは双方向の弾性率の高さ等の理由から二軸配向ポリエステルフィルムであることが好ましい。
本発明における離型層には、少なくともカチオン硬化性物質を含有するバインダーaと離型剤b(剥離性を付与させるための添加剤)を含有する組成物が硬化されてなることが好ましい。カチオン硬化性物質を含有するバインダーaは、架橋し高弾性率な塗膜を形成することができる。離型層の弾性率を高めることで、剥離する際に離型層が変形し追随することがなくなり、セラミックグリーンシートにダメージを与えるおそれがないため好ましい。
バインダーaは少なくともカチオン硬化性物質を含んでいることが好ましく、カチオン硬化性物質として、1分子中に2つ以上のオキセタン環を有する化合物を含有していることが好ましい。1分子中に2つ以上のオキセタン環を有する化合物は、カチオン硬化における成長反応が速いため、効率的にカチオン硬化が進行し、離型層の架橋密度を高め、有機溶剤の浸食を抑えることができるために好ましい。1分子中に含まれるオキセタン環の数としては、2つ以上であることが好ましい。オキセタン環の数が2つ以上であると、分子間で架橋構造を取ることができ、離型層の架橋密度を高め耐溶剤性を向上させることができるので好ましい。
本発明における離型層にはカチオン重合反応を進行させるために、酸発生剤を用いることが好ましい。用いる酸発生剤としては、光酸発生剤または熱酸発生剤を用いることが好ましく、より好ましくは活性エネルギー線照射下で酸が発生する光酸発生剤を用いるほうが、加工時の熱量を抑えることができるため好ましい。スルホン酸系やカルボン酸系のような一般的な酸を用いることでも、離型層の架橋密度を高め、耐溶剤性の高い離型層を得ることができるが、高い加工温度が必要になるために、原反の熱収縮や平滑性の低下によって、離型層表面が荒れてしまうおそれがある。その他、金属塩系、リン酸エステル系、酸部位がブロックされたブロックタイプの酸発生剤も使用することができるが、前述の理由で光酸発生剤を用いることが、加工時の熱量の観点から最も好ましい。
本発明における離型層に用いる離型剤b(離型性を付与するための添加剤)としては、シリコーン系添加剤や、長鎖アルキル系、オレフィン系、フッ素系などの非シリコーン系添加剤などを用いることができるが、剥離性の観点からシリコーン系添加剤を用いることが好ましい。
本発明において、離型層の厚みは、その使用目的に応じて設定すれば良く、特に限定されないが、好ましくは、硬化後の離型塗布層が0.01~1.0μmとなる範囲がよく、より好ましくは、0.01~0.8μmであり、0.01~0.5μmであればより好ましい。特に、無機粒子を実質的に含有していない表面層Aを有するポリエステルフィルムの前記表面層A上に離型層を設ける場合には、離型層の厚みはさらに薄い方が塗材コストが下がり、経済的であるために好ましい。具体的には、0.01~0.4μmであれば好ましく、0.01~0.3μmであることがより好適である。離型層の厚みが0.01μmより厚いと十分な剥離性能が得られるため好ましい。また、1.0μmよりも薄いと、カールの欠点を生じ難い他、十分な硬化性が得られ、有機溶剤による離型層の浸食を抑えることができるため好ましい。
(離型層の形成方法)
JIS K 7367-5に準拠し、溶媒としてフェノール(60質量%)と1,1,2,2-テトラクロロエタン(40質量%)の混合溶媒を用い、30℃で測定した。
ミリトロン(電子マイクロインジケーター)を用い、測定すべきフィルムの任意の4箇所より5cm角サンプル4枚を切
り取り、一枚あたり各5点(計20点)測定して平均値を厚みとした。
離型フィルムを任意の大きさに切り取った時のフィルム断面を、透過電子顕微鏡で観察し算出した値を離型層厚みとした。
非接触表面形状計測システム(菱化システム社製、VertScan R550H-M100)を用いて、下記の条件で測定した値である。領域表面平均粗さ(Sa)は、5回測定の平均値を採用し、最大突起高さ(P)は7回測定し最大値と最小値を除いた5回の最大値を使用した。
(測定条件)
・測定モード:WAVEモード
・対物レンズ:10倍
・0.5×Tubeレンズ
・測定面積 936μm×702μm
(解析条件)
・面補正: 4次補正
・補間処理: 完全補間
25℃、50%RHの条件下で接触角計(協和界面科学社製、全自動接触角計 DM-701)を用いて、静置した離型フィルムの離型面上にジヨードメタン(液滴量0.9μL)の液滴を作成しその接触角を測定した。接触角は離型フィルム上に滴下後30秒後の接触角を採用し、5回測定した値の平均値を採用した。
測定に用いる離型フィルムを5cm×5cmの大きさに切り取り、液温25℃のトルエン30mLが入ったガラス製のトレーの中に、離型面を下にして5分間浸漬させた。浸漬した離型フィルムを取り出し離型面を上にして15分間風乾した後、25℃で1晩真空乾燥させた。こうして得たトルエン浸漬後の離型フィルムを前記接触角の測定方法と同様の方法にて測定した。
前記方法にて測定したトルエン浸漬前の初期の離型層表面のジヨードメタン接触角をθ1、トルエン浸漬後の離型層表面のジヨードメタン接触角をθ2とした時の、θ1-θ2の絶対値の値をトルエン浸漬前後の接触角変化の値とした。以下の基準で接触角変化の評価を行った。
◎:|θ1―θ2| < 1.0°
○:1.0°≦ |θ1―θ2| < 2.0°
△:2.0°≦ |θ1―θ2| ≦ 3.0°
×:|θ1―θ2| > 3.0°
下記、材料からなる組成物を攪拌混合し、直径0.5mmのガラスビーズを分散質とするビーズミルを用いて30分間分散し、セラミックスラリーを得た。
トルエン 76.3質量部
エタノール 76.3質量部
チタン酸バリウム(富士チタン社製 HPBT-1) 35.0質量部
ポリビニルブチラール
(積水化学社製 エスレック(登録商標)BM-S) 3.5質量部
DOP(フタル酸ジオクチル) 1.8質量部
次いで得られた離型フィルムサンプルの離型面にアプリケーターを用いて乾燥後のスラリーが0.8μmの厚みになるように塗布し90℃で1分乾燥後、離型フィルムを剥離し、セラミックグリーンシートを得た。
得られたセラミックグリーンシートのフィルム幅方向の中央領域において25cm2の範囲でセラミックスラリーの塗布面の反対面から光を当て、光が透過して見えるピンホールの発生状況を観察し、下記基準で目視判定した。測定は5回実施し、その平均値を採用した。
◎:ピンホールの発生なし
○:ピンホールの発生がほぼなし(目安:ピンホールが測定面積当たり2個以下)
△:ピンホールの発生があり(目安:ピンホールが測定面積当たり5個以下)
×:ピンホールの発生が多数あり
下記、材料からなる組成物を攪拌混合し、直径0.5mmのジルコニアビーズを分散質とするビーズミルを用いて60分間分散し、セラミックスラリーを得た。
トルエン 38.3質量部
エタノール 38.3質量部
チタン酸バリウム(富士チタン社製 HPBT-1) 64.8質量部
ポリビニルブチラール
(積水化学社製 エスレック(登録商標)BM-S) 6.5質量部
DOP(フタル酸ジオクチル) 3.3質量部
次いで得られた離型フィルムサンプルの離型面にアプリケーターを用いて乾燥後のスラリーが10μmの厚みになるように塗布し90℃で2分乾燥しセラミックグリーンシートを離型フィルム上に成型した。得られたセラミックグリーンシート付き離型フィルムを除電機(キーエンス社製、SJ-F020)を用いて除電した後に、高速剥離試験機(テスター産業社製、TE-701)を用いて、30mmの幅で剥離角度90度、剥離速度10m/minで剥離した。剥離はセラミックグリーンシート面を固定し、離型フィルム面を引っ張る方向で剥離した。この時の剥離時にかかる応力を測定し剥離力とした。
離型フィルムサンプルを10cm×10cmサイズにカットし、離型フィルムに張力がかからないようにして熱風オーブンで100℃15分間熱処理を行った。その後、オーブンから取り出し室温まで冷却したのち、離型面が上になるようにガラス板の上に離型フィルムサンプルを置いた。この時のガラス板から各角頂点部までの高さを測定し、以下の判断基準でカール性の評価を行った。
◎:各角部の総和が1mm以下
○:各角部の総和が1mmよりも大きく、3mm以下。
△:各角部の総和が3mmよりも大きく、10mm以下。
×:各角部の総和カールが10mmよりも大きい。
エステル化反応装置として、攪拌装置、分縮器、原料仕込口及び生成物取出口を有する3段の完全混合槽よりなる連続エステル化反応装置を用いた。TPA(テレフタル酸)を2トン/時とし、EG(エチレングリコール)をTPA1モルに対して2モルとし、三酸化アンチモンを生成PETに対してSb原子が160ppmとなる量とし、これらのスラリーをエステル化反応装置の第1エステル化反応缶に連続供給し、常圧にて平均滞留時間4時間、255℃で反応させた。次いで、第1エステル化反応缶内の反応生成物を連続的に系外に取り出して第2エステル化反応缶に供給し、第2エステル化反応缶内に第1エステル化反応缶から留去されるEGを生成PETに対して8質量%供給し、さらに、生成PETに対してMg原子が65ppmとなる量の酢酸マグネシウム四水塩を含むEG溶液と、生成PETに対してP原子が40ppmとなる量のTMPA(リン酸トリメチル)を含むEG溶液を添加し、常圧にて平均滞留時間1時間、260℃で反応させた。次いで、第2エステル化反応缶の反応生成物を連続的に系外に取り出して第3エステル化反応缶に供給し、高圧分散機(日本精機社製)を用いて39MPa(400kg/cm2)の圧力で平均処理回数5パスの分散処理をした平均粒径が0.9μmの多孔質コロイダルシリカ0.2質量%と、ポリアクリル酸のアンモニウム塩を炭酸カルシウムあたり1質量%付着させた平均粒径が0.6μmの合成炭酸カルシウム0.4質量%とを、それぞれ10%のEGスラリーとして添加しながら、常圧にて平均滞留時間0.5時間、260℃で反応させた。第3エステル化反応缶内で生成したエステル化反応生成物を3段の連続重縮合反応装置に連続的に供給して重縮合を行い、95%カット径が20μmのステンレススチール繊維を焼結したフィルターで濾過を行ってから、限外濾過を行って水中に押出し、冷却後にチップ状にカットして、固有粘度0.60dl/gのPETチップを得た(以後、PET(I)と略す)。PETチップ中の滑剤含有量は0.6質量%であった。
一方、上記PETチップの製造において、炭酸カルシウム、シリカ等の無機粒子を全く含有しない固有粘度0.62dl/gのPETチップを得た(以後、PET(II)と略す。)。
これらのPETチップを乾燥後、285℃で溶融し、別個の溶融押出し機押出機により290℃で溶融し、95%カット径が15μmのステンレススチール繊維を焼結したフィルターと、95%カット径が15μmのステンレススチール粒子を焼結したフィルターの2段の濾過を行って、フィードブロック内で合流して、PET(I)を表面層B(反離型面側層)、PET(II)を表面層A(離型面側層)となるように積層し、シート状に45m/分のスピードで押出(キャスティング)し、静電密着法により30℃のキャスティングドラム上に静電密着・冷却させ、固有粘度が0.59dl/gの未延伸ポリエチレンテレフタレートシートを得た。層比率は各押出機の吐出量計算でPET(I)/PET(II)=60%/40%となるように調整した。次いで、この未延伸シートを赤外線ヒーターで加熱した後、ロール温度80℃でロール間のスピード差により縦方向に3.5倍延伸した。その後、テンターに導き、140℃で横方向に4.2倍の延伸を行なった。次いで、熱固定ゾーンにおいて、210℃で熱処理した。その後、横方向に170℃で2.3%の緩和処理をして、厚さ31μmの二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムX1を得た。得られたフィルムX1の表面層AのSaは2nm、表面層BのSaは28nmであった。
積層フィルムX1と同様の層構成、延伸条件は変更せずに、キャスティング時の速度を変更することで厚みを調整し、25μmの厚みの二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムX2を得た。得られたフィルムX2の表面層AのSaは3nm、表面層BのSaは29nmであった。
積層フィルムX3としては、厚み25μmのE5101(東洋紡エステル(登録商標)フィルム、東洋紡社製)を使用した。E5101は、フィルム中に無機粒子を含有した構成になっている。積層フィルムX3の表面層AのSaは24nm、表面層BのSaは24nmであった。
積層フィルムX1の表面層A上に以下組成の塗布液をワイヤーバーを用いて乾燥後の離型層膜厚が0.3μmになるように塗工し、90℃で15秒乾燥した後、積算光量が70mJ/cm2の紫外線を紫外線照射機(ヘレウス社製、LC6B、Hバルブ)を用いて照射することで超薄層セラミックグリーンシート製造用離型フィルムを得た。得られた離型フィルムにセラミックスラリーを塗工し、離型層表面粗さ、剥離性、トルエン浸漬後の接触角変化、ピンホール、カール、などを評価したところ、良好な評価結果が得られた。
メチルエチルケトン 44.75質量部
トルエン 44.75質量部
カチオン硬化性物質を含むバインダーa:
3-エチル-3-{[(3-エチルオキセタン-3-イル)メトキシ]メチル}オキセタン 9.90質量部
(2官能オキセタン化合物、製品名:アロンオキセタン(登録商標)OXT-221、東亞合成社製、固形分100質量%)
離型剤b:脂環式エポキシ基含有ポリジメチルシロキサン 0.10質量部
(製品名:シリコリース(登録商標)UV Poly215、荒川化学工業社製、固形分100質量%)
酸発生剤:トリアリールスルフォニウム塩 0.50質量部
(製品名:CPI(登録商標)210S、サンアプロ社製、有効成分100質量%、)
オキセタン環を有する化合物を1,4-ビス[(3-エチル-3-オキセタニルメトキシ)メチル]ベンゼン(2官能オキセタン化合物、製品名:アロンオキセタン(登録商標)OXT-121、東亞合成社製)に変更した以外は、実施例1と同様にして超薄層セラミックグリーンシート製造用離型フィルムを得た。
下記に示した組成の塗布液に変更した以外は、実施例1と同様にして超薄層セラミックグリーンシート製造用離型フィルムを得た。
メチルエチルケトン 44.75質量部
トルエン 44.75質量部
カチオン硬化性物質からなるバインダーa:
アロンオキセタン(登録商標)OXT-221 9.40質量部
3',4'-エポキシシクロヘキシルメチル3,4-エポキシシクロヘキサンカルボキシレート 0.50質量部
(製品名:セロキサイド(登録商標)2021P、ダイセル社製、固形分100質量%)
離型剤b:シリコリース(登録商標)UV Poly215 0.10質量部
酸発生剤:CPI(登録商標)210S 0.50質量部
下記に示した組成である塗布液に変更した以外は、実施例1と同様にして超薄層セラミックグリーンシート製造用離型フィルムを得た。
メチルエチルケトン 44.75質量部
トルエン 44.75質量部
カチオン硬化性物質からなるバインダーa:
アロンオキセタン(登録商標)OXT-221 7.92質量部
セロキサイド(登録商標)2021P 1.98質量部
離型剤b:シリコリース(登録商標)UV Poly215 0.10質量部
酸発生剤:CPI(登録商標)210S 0.50質量部
2官能のオキセタン環を有する化合物をアロンオキセタン(登録商標)OXT-121(東亞合成社製)に変更した以外は、実施例3と同様にして超薄層セラミックグリーンシート製造用離型フィルムを得た。
セロキサイド(登録商標)2021Pをサイクロマー(登録商標)M100(ダイセル社製)に変更した以外は実施例3と同様にして超薄層セラミックグリーンシート製造用離型フィルムを得た。
セロキサイド(登録商標)2021Pをエポリード(登録商標)GT401(ダイセル社製)に変更した以外は、実施例3と同様にして超薄層セラミックグリーンシート製造用離型フィルムを得た。
離型剤bを片末端エポキシ変性ポリジメチルシロキサン(製品名:X22-173DX、信越化学工業社製)に変更した以外は、実施例1と同様にして超薄層セラミックグリーンシート製造用離型フィルムを得た。
離型剤bをアクリルシリコーン(製品名:KF2005、信越化学工業社製)に変更した以外は、実施例1と同様にして超薄層セラミックグリーンシート製造用離型フィルムを得た。
離型剤bを下記のように調製して得た長鎖アルキル基含有離型剤に変更した以外は、実施例1と同様にして超薄層セラミックグリーンシート製造用離型フィルムを得た。
(長鎖アルキル基含有離型剤の調製方法)
ステアリルアクリレート95モル%とヒドロキシエチルメタクリレート5モル%の比になるように混合し、固形分濃度が40質量%になるようにトルエンで希釈し、窒素気流下でアゾビスイソブチロニトリルを0.5モル%添加し共重合させ、離型剤Aを得た。このとき得られたポリマーの重量平均分子量は30000であった。
離型剤bをフッ素系樹脂ワニス(製品名:エフクリア(登録商標)KD6100、関東電化工業社製)に変更した以外は、実施例1と同様にして超薄層セラミックグリーンシート製造用離型フィルムを得た。
離型剤bを長鎖アルキル基含有ポリマー(製品名:ピーロイル(登録商標)1010S、ライオン・スペシャリティ・ケミカルズ社製)に変更した以外は、実施例1と同様にして超薄層セラミックグリーンシート製造用離型フィルムを得た。
乾燥後の離型層膜厚が0.05μmになるように塗工した以外は、実施例3と同様にして超薄層セラミックグリーンシート製造用離型フィルムを得た。
乾燥後の離型層膜厚が0.6μmになるように塗工した以外は、実施例3と同様にして超薄層セラミックグリーンシート製造用離型フィルムを得た。
乾燥後の離型層膜厚が1.0μmになるように塗工した以外は、実施例3と同様にして超薄層セラミックグリーンシート製造用離型フィルムを得た。
基材フィルムをX2に変更した以外は、実施例1と同様にして超薄層セラミックグリーンシート製造用離型フィルムを得た。
基材フィルムをX3に変更した以外は実施例1と同様にして超薄層セラミックグリーンシート製造用離型フィルムを得た。
酸発生剤をサンエイド(登録商標)SI-60に変更した以外は、実施例1と同様にして超薄層セラミックグリーンシート製造用離型フィルムを得た。
酸発生剤をサンエイド(登録商標)SI-60とCPI(登録商標)-210Sの1:1混合物に変更した以外は、実施例1と同様にして超薄層セラミックグリーンシート製造用離型フィルムを得た。
アロンオキセタン(登録商標)OXT-221をアロンオキセタン(登録商標)OXT-212(東亞合成社製、単官能オキセタン化合物)に変更した以外は、実施例3と同様にして超薄膜セラミックシート製造用離型フィルムを得た。
下記に示した組成である塗布液に変更した以外は、実施例1と同様にして超薄層セラミックグリーンシート製造用離型フィルムを得た。
メチルエチルケトン 44.75質量部
トルエン 44.75質量部
カチオン硬化性物質からなるバインダーa:
アロンオキセタン(登録商標)OXT-221 9.50質量部
セロキサイド(登録商標)2021P 0.50質量部
光酸発生剤:CPI(登録商標)210S 0.50質量部
下記に示した組成である塗布液に変更し、離型層の膜厚を0.8μmになるように塗工した以外は、実施例1と同様にして超薄層セラミックグリーンシート製造用離型フィルムを得た。
メチルエチルケトン 49.43質量部
トルエン 49.43質量部
光ラジカル硬化性物質からなるバインダー:
ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート 0.99質量部
(製品名:A-DPH、新中村化学工業社製、固形分100質量%)
離型剤b:アクリロイル基含有ポリエーテル変性ポリジメチルシロキサン
0.01質量部
(製品名:BYK-UV3500、ビッグケミー・ジャパン社製、固形分100質量%)
光ラジカル重合開始剤:
メチル-1-(4-メチルチオフェニル)-2-モルフォリノプロパン-1-オン
0.05質量部
(製品名:IRGACURE(登録商標)907、BASF社製、有効成分100質量%)
Claims (8)
- ポリエステルフィルムの少なくとも片面に離型層を設けた離型フィルムであって、前記離型層表面の領域表面平均粗さ(Sa)が7nm以下であり、前記離型層がカチオン硬化性物質を含むバインダーaおよび離型剤bを含有する組成物が硬化されてなり、バインダーaが1分子中に2つ以上のオキセタン環を有する化合物を含有しており、
前記カチオン硬化性物質を含むバインダーaが、離型層全体の固形分に対して、80質量%以上99.9質量%以下含まれる、
セラミックグリーンシート製造用離型フィルム。 - 離型層表面のジヨードメタン接触角θ1とトルエン浸漬後の離型層表面のジヨードメタン接触角θ2の差が絶対値として3.0°以下である請求項1に記載のセラミックグリーンシート製造用離型フィルム。
- バインダーaが、脂環式エポキシ基を有する化合物を含有している請求項1または2に記載のセラミックグリーンシート製造用離型フィルム。
- 離型剤bが、シリコーン骨格を含む化合物であることを特徴とする請求項1~3のいずれかに記載のセラミックグリーンシート製造用離型フィルム。
- 前記カチオン硬化性物質からなるバインダーaに含まれる1分子中に2つ以上のオキセタン環を有する化合物の含有量が、バインダーaの質量総和を100質量部とした時に50質量部以上、99質量部以下であることを特徴とする請求項1~4のいずれかに記載のセラミックグリーンシート製造用離型フィルム。
- ポリエステルフィルムが、無機粒子を実質的に含有していない表面層A及び無機粒子を含有する反対側の表面層Bを有し、表面層A上に離型層が設けられており、前記表面層Bが含有する無機粒子がシリカ粒子及び/又は炭酸カルシウム粒子であり、無機粒子の合計が表面層B中に5000~15000ppm含有されている請求項1~5のいずれかに記載のセラミックグリーンシート製造用離型フィルム。
- 0.2μm~1.0μmの厚みを有するセラミックグリーンシートの製造方法であって、請求項1~6のいずれかに記載のセラミックグリーンシート製造用離型フィルムを用いるセラミックグリーンシートの製造方法。
- 請求項7に記載のセラミックグリーンシートの製造方法を採用するセラミックコンデンサの製造方法。
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