JP2018202695A - セラミックグリーンシート製造用離型フィルム - Google Patents
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Description
1.ポリエステルフィルムの少なくとも片面に直接又は他の層を介して離型層が積層された離型フィルムであって、離型層表面の領域表面粗さ(Sa)が7nm以下であり、前記離型層が1分子内の官能基数が4つ以上のウレタンアクリレートと離型剤を少なくとも含む塗膜が硬化されてなることを特徴とするセラミックグリーンシート製造用離型フィルム。
2. 離型剤が、ポリオルガノシロキサンであることを特徴とする上記第1に記載のセラミックグリーンシート製造用離型フィルム。
3. 離型剤が、側鎖にシリコーン成分とアクリレート基を有するアクリル系化合物であることを特徴とする上記第1に記載のセラミックグリーンシート製造用離型フィルム。
4. ポリエステルフィルムが、少なくとも2層以上からなる積層フィルムであって、前記積層フィルムの離型層が積層された側の表面層Aには、実質的に粒子が含有されていないことを特徴とする上記第1〜第3のいずれかに記載のセラミックグリーンシート製造用離型フィルム。
5. 積層フィルムの表面層Aとは反対側の表面層Bが粒子を含有し、前記粒子がシリカ粒子及び/又は炭酸カルシウム粒子であり、合計の粒子の含有量が表面層Bの総質量に対して5000〜15000ppmであることを特徴とする上記第4に記載のセラミックグリーンシート製造用離型フィルム。
6. 上記第1〜第5のいずれかに記載のセラミックグリーンシート製造用離型フィルムを用いてセラミックグリーンシートを成型するセラミックグリーンシートの製造方法であって、成型されたセラミックグリーンシートが0.2μm〜1.0μmの厚みを有することを特徴とするセラミックグリーンシートの製造方法。
7. 上記第6に記載のセラミックグリーンシートの製造方法を採用することを特徴とするセラミックコンデンサの製造方法。
本発明の離型フィルムにおいて基材として用いるポリエステルフィルムを構成するポリエステルは、特に限定されず、離型フィルム基材として通常一般に使用されているポリエステルをフィルム成型したものを使用することが出来るが、好ましくは、芳香族二塩基酸成分とジオール成分からなる結晶性の線状飽和ポリエステルであるのが良く、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレン−2,6−ナフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリトリメチレンテレフタレート又はこれらの樹脂の構成成分を主成分とする共重合体がさらに好適であり、とりわけポリエチレンテレフタレートから形成されたポリエステルフィルムが好適である。ポリエチレンテレフタレートは、エチレンテレフタレートの繰り返し単位が好ましくは90モル%以上、より好ましくは95モル%以上であり、他のジカルボン酸成分、ジオール成分が少量共重合されていてもよいが、コストの点から、テレフタル酸とエチレングリコールのみから製造されたものが好ましい。また、本発明のフィルムの効果を阻害しない範囲内で、公知の添加剤、例えば、酸化防止剤、光安定剤、紫外線吸収剤、結晶化剤などを添加してもよい。ポリエステルフィルムは双方向の弾性率の高さ等の理由からポリエステルフィルムであることが好ましい。
本発明の離型層は、官能基数が4つ以上のウレタンアクリレートと離型剤を少なくとも含む塗膜を硬化してなることが好ましい。官能基数が4つ以上のウレタンアクリレートを用いることで、離型層の硬化収縮を抑えつつ、架橋密度を向上させることができるため、離型層の弾性率が向上し剥離時の変形も少なくすることができる。また、離型層の耐溶剤性を向上させることができるためスラリー塗工時に溶剤による離型層の浸食なども防げるため好ましい。
本発明で用いるウレタンアクリレートとは、分子鎖中にウレタン結合と、アクリロイル基及びメタクリロイル基より選択される1種以上の反応性官能基を有するものをいう。本発明においては、ウレタンアクリレートはウレタンメタクリレートを含む用語として用いている。本発明で用いるウレタンアクリレートには、一分子内に前記反応性官能基を4つ以上有することが好ましく、より好ましくは6つ以上、さらに好ましくは9つ以上である。反応性官能基を4つ以上有することで離型層の架橋密度が向上し、弾性率が高くなるため、セラミックグリーンシートを剥離するときに離型層の変形が少なくなるため好ましい。また、反応性官能基の上限は特に定めないが、20以下が好ましく、15以下がより好ましい。なお、本明細書中で、6官能のウレタンアクリレートというときは、一分子内に反応性官能基を6つ有するウレタンアクリレートのことをいう。
なお、上記重量平均分子量Mwは、GPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィー)により測定されるポリスチレン換算値である。
本発明の離型層にラジカル重合系樹脂を用いる場合は、光ラジカル重合開始剤を添加することが好ましい。光ラジカル重合開始剤としては、具体的には、ベンゾフェノン、アセトフェノン、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル、ベンゾイン安息香酸、ベンゾイン安息香酸メチル、ベンゾインジメチルケタール、2,4−ジエチルチオキサンソン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、ベンジルジフェニルサルファイド、テトラメチルチウラムモノサルファイド、アゾビスイソブチロニトリル、ベンジル、ジベンジル、ジアセチル、β−クロールアンスラキノン、(2,4,6−トリメチルベンジルジフェニル)フォスフィンオキサイド、2−ベンゾチアゾール−N,N−ジエチルジチオカルバメート等が挙げられる。特に、表面硬化性に優れるとされる、2−ヒドロキシ−1−{4−[4−(2−ヒドロキシ−2−メチル−プロピオニル)−ベンジル]−フェニル}−2−メチルプロパン−1−オン、1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニル−プロパン−1−オン、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノプロパン−1−オンが好ましく、中でも2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニル−プロパン−1−オン、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノプロパン−1−オンが特に好ましい。これらは単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
本発明における離型層に用いる離型剤(離型層の離型性を向上させる添加剤)としては、シリコーン系添加剤や、オレフィン系、長鎖アルキル系、フッ素系などの非シリコーン系添加剤などを用いることができるが、剥離性の観点からシリコーン系添加剤を用いることが好ましい。
PDMS骨格を側鎖に有するアクリル樹脂の市販品の例としては、サイマック(登録商標)US350、サイマック(登録商標)US352、(東亜合成社製)、8BS−9000(大成ファインケミカル社製)、GL−01、GL−02R(共栄社化学社製)などが挙げられる。
PDMS骨格とアクリロイル基を側鎖に有するアクリル樹脂の市販品の例としては、8SS−723、(大成ファインケミカル社製)、GL−03、GL−04R(共栄社化学社製)などが挙げられる。
また、長鎖アルキルにアクリレート基がついたオクチルアクリレート、ラウリルアクリレート、ステアリルアクリレートなども好適に使用することができる。
ミリトロン(電子マイクロインジケーター)を用い、測定すべきフィルムの任意の4箇所より5cm角サンプル4枚を切り取り、一枚あたり各5点(計20点)測定して平均値を厚みとした。
離型層の厚みは、光干渉式膜厚計(F20、フィルメトリクス社製)を用いて測定した。(離型層の屈折率は1.52として計算)
非接触表面形状計測システム(VertScan R550H−M100、菱化システム社製)を用いて、下記の条件で測定した値である。領域表面平均粗さ(Sa)は、5回測定の平均値を採用し、最大突起高さ(P)は7回測定し最大値と最小値を除いた5回の最大値を使用した。
(測定条件)
・測定モード:WAVEモード
・対物レンズ:10倍
・0.5×Tubeレンズ
・測定面積 936μm×702μm
(解析条件)
・面補正: 4次補正
・補間処理: 完全補間
25℃、50%RHの条件下で接触角計(協和界面科学株式会社製: 全自動接触角計 DM−701)を用いて離型フィルムの離型面に水(液滴量1.8μL)、ジヨードメタン(液適量0.9μL)、エチレングリコール(液適量0.9μL)の液滴を作成しその接触角を測定した。接触角は、各液を離型フィルムに滴下後10秒後の接触角を採用した。前記方法で得られた、水、ジヨードメタン、エチレングリコールの接触角データを「北崎−畑」理論より計算し離型フィルムの表面自由エネルギーの分散成分γsd、極性成分γsp、水素結合成分γshを求め、各成分を合計したものを表面自由エネルギーγsとした。本計算には、本接触角計ソフトウェア(FAMAS)内の計算ソフトを用いて行った。
下記、材料からなる組成物を攪拌混合し、直径0.5mmのガラスビーズを分散媒とするビーズミルを用いて30分間分散し、セラミックスラリーを得た。
トルエン 76.3質量部
エタノール 76.3質量部
チタン酸バリウム(富士チタン社製 HPBT−1) 35.0質量部
ポリビニルブチラール 3.5質量部
(積水化学工業社製 エスレック(登録商標)BM−S)
DOP(フタル酸ジオクチル) 1.8質量部
次いで得られた離型フィルムサンプルの離型面にアプリケーターを用いて乾燥後のスラリーが1μmになるように塗工し90℃で1分乾燥後、以下の基準で塗工性を評価した。
○:ハジキなどがなく全面に塗工できている。
△:塗工端部でややハジキがあるが、ほぼ全面に塗工できている。
×:ハジキが多く、塗工できていない。
離型フィルムの離型面に、厚さが0.8μmのセラミックグリーンシートの厚みになるように塗布した他は、前記セラミックスラリーの塗工性評価と同様にして塗布し、90℃で1分乾燥後、離型フィルムを剥離し、セラミックグリーンシートを得た。
得られたセラミックグリーンシートのフィルム幅方向の中央領域において25cm2の範囲でセラミックスラリーの塗布面の反対面から光を当て、光が透過して見えるピンホールの発生状況を観察し、下記基準で目視判定した。測定は5回測定し平均値を採用した。
◎:ピンホールの発生なし
○:ピンホールの発生がほぼなし(目安:ピンホールが測定面積当たり2個以下)
△:ピンホールの発生があり(目安:ピンホールが測定面積当たり5個以下)
×:ピンホールの発生が多数あり
下記、材料からなる組成物を攪拌混合し、直径0.5mmのガラスビーズを分散媒とするビーズミルを用いて60分間分散し、セラミックスラリーを得た。
トルエン 38.3質量部
エタノール 38.3質量部
チタン酸バリウム(富士チタン社製 HPBT−1) 64.8質量部
ポリビニルブチラール 6.5質量部
(積水化学工業社製 エスレック(登録商標)BM−S)
DOP(フタル酸ジオクチル) 3.3質量部
次いで得られた離型フィルムサンプルの離型面にアプリケーターを用いて乾燥後のスラリーが10μmの厚みになるように塗布し90℃で1分乾燥しセラミックグリーンシートを離型フィルム上に成型した。得られたセラミックグリーンシート付き離型フィルムを除電機(キーエンス社製、SJ−F020)を用いて除電した後に30mmの幅で剥離角度90度、剥離速度10m/minでに剥離した。剥離時にかかる応力を測定し剥離力とした。以下の基準で剥離性の評価を行った。
◎:剥離力が1.5mN/mm2以下の非常に軽い力で剥離できた。
○:剥離力が1.5mN/mm2よりも大きく、2.0mN/mm2以下の比較的軽い力で剥離できた。
△:剥離力が2.0mN/mm2よりも大きく、7.0mN/mm2以下の軽い力で剥離できた。
×:剥離力が7.0mN/mm2よりも大きい力を必要であった。(剥離できなかった場合も含む)
離型フィルムサンプルを10cm×10cmサイズにカットし、離型フィルムに張力がかからないようにして熱風オーブンで90℃で1分間熱処理を行った。その後、オーブンから取り出し室温まで冷却したのち、離型面が上になるようにガラス板の上に離型フィルムサンプルを置いて、ガラス板から浮いている部分の高さを測定した。このときガラス板から一番大きく浮いている部分の高さを測定値とした。以下の基準でカール性の評価を行った。
◎:カールが1mm以下であり、ほとんどカールしていない
○:カールが1mmよりも大きく、3mm以下であり、少しカールが見られた。
△:カールが3mmよりも大きく、10mm以下であり、カールが見られた。
×:カールが10mmよりも大きくカールしていた。
エステル化反応装置として、攪拌装置、分縮器、原料仕込口及び生成物取出口を有する3段の完全混合槽よりなる連続エステル化反応装置を用いた。TPA(テレフタル酸)を2トン/時とし、EG(エチレングリコール)をTPA1モルに対して2モルとし、三酸化アンチモンを生成PETに対してSb原子が160ppmとなる量とし、これらのスラリーをエステル化反応装置の第1エステル化反応缶に連続供給し、常圧にて平均滞留時間4時間、255℃で反応させた。次いで、第1エステル化反応缶内の反応生成物を連続的に系外に取り出して第2エステル化反応缶に供給し、第2エステル化反応缶内に第1エステル化反応缶から留去されるEGを生成PETに対して8質量%供給し、さらに、生成PETに対してMg原子が65ppmとなる量の酢酸マグネシウム四水塩を含むEG溶液と、生成PETに対してP原子が40ppmのとなる量のTMPA(リン酸トリメチル)を含むEG溶液を添加し、常圧にて平均滞留時間1時間、260℃で反応させた。次いで、第2エステル化反応缶の反応生成物を連続的に系外に取り出して第3エステル化反応缶に供給し、高圧分散機(日本精機社製)を用いて39MPa(400kg/cm2)の圧力で平均処理回数5パスの分散処理をした平均粒子径が0.9μmの多孔質コロイダルシリカ0.2質量%と、ポリアクリル酸のアンモニウム塩を炭酸カルシウムあたり1質量%付着させた平均粒子径が0.6μmの合成炭酸カルシウム0.4質量%とを、それぞれ10%のEGスラリーとして添加しながら、常圧にて平均滞留時間0.5時間、260℃で反応させた。第3エステル化反応缶内で生成したエステル化反応生成物を3段の連続重縮合反応装置に連続的に供給して重縮合を行い、95%カット径が20μmのステンレススチール繊維を焼結したフィルターで濾過を行ってから、限外濾過を行って水中に押出し、冷却後にチップ状にカットして、固有粘度0.60dl/gのPETチップを得た(以後、PET(I)と略す)。PETチップ中の滑剤含有量は0.6質量%であった。
一方、上記PETチップの製造において、炭酸カルシウム、シリカ等の粒子を全く含有しない固有粘度0.62dl/gのPETチップを得た(以後、PET(II)と略す。)。
PET(I)の粒子の種類、含有量をポリアクリル酸のアンモニウム塩を炭酸カルシウムあたり1質量%付着させた平均粒子径が0.9μmの合成炭酸カルシウム0.75質量%に変更した以外は、PET(I)と同様にしてPETチップを得た(以後、PET(III)と略す)。PETチップ中の滑剤含有量は0.75質量%であった。
これらのPETチップを乾燥後、285℃で溶融し、別個の溶融押出し機押出機により290℃で溶融し、95%カット径が15μmのステンレススチール繊維を焼結したフィルターと、95%カット径が15μmのステンレススチール粒子を焼結したフィルターの2段の濾過を行って、フィードブロック内で合流して、PET(I)を表面層B(反離型面側層)、PET(II)を表面層A(離型面側層)となるように積層し、シート状に45m/分のスピードで押出(キャスティング)し、静電密着法により30℃のキャスティングドラム上に静電密着・冷却させ、固有粘度が0.59dl/gの未延伸ポリエチレンテレフタレートシートを得た。層比率は各押出機の吐出量計算でPET(I)/(II)=60%/40%となるように調整した。次いで、この未延伸シートを赤外線ヒーターで加熱した後、ロール温度80℃でロール間のスピード差により縦方向に3.5倍延伸した。その後、テンターに導き、140℃で横方向に4.2倍の延伸を行なった。次いで、熱固定ゾーンにおいて、210℃で熱処理した。その後、横方向に170℃で2.3%の緩和処理をして、厚さ25μmの二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムX1を得た。得られたフィルムX1の表面層AのSaは2nm、表面層BのSaは29nmであった。
積層フィルムX1と同様の層構成、延伸条件は変更せずに、キャスティング時の速度を変更することで厚みを調整し、22μmの厚みの二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムX2を得た。得られたフィルムX2の表面層AのSaは3nm、表面層BのSaは29nmであった。
積層フィルムX1と同様の層構成、延伸条件は変更せずに、キャスティング時の速度を変更することで厚みを調整し、19μmの厚みの二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムX3を得た。得られたフィルムX3の表面層AのSaは4nm、表面層BのSaは30nmであった。
積層フィルムX1と同様の層構成、延伸条件は変更せずに、キャスティング時の速度を変更することで厚みを調整し、12μmの厚みの二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムX4を得た。得られたフィルムX4の表面層AのSaは5nm、表面層BのSaは35nmであった。
積層フィルムX5としては、厚み25μmのE5101(東洋紡エステル(登録商標)フィルム、東洋紡社製)を使用した。E5101は、フィルム中に粒子を含有した構成になっている。積層フィルムX5の表面層AのSaは24nm、表面層BのSaは24nmであった。
積層フィルムX6としては、厚み25μmのA4100(コスモシャイン(登録商標)、東洋紡社製)を使用した。A4100は、フィルム中に粒子を実質的に含有せず、表面層B側にインラインコートで粒子を含んだコート層を設けた構成をしている。積層フィルムX6の表面層AのSaは1nm、表面層BのSaは2nmであった。
積層フィルムX1の表面層A上に以下組成の塗布液1をリバースグラビアを用いて乾燥後の離型層膜厚が0.8μmになるように塗工し、90℃で15秒乾燥後、高圧水銀ランプを用いて150mJ/cm2となるように紫外線を照射することで超薄層セラミックグリーンシート製造用離型フィルムを得た。得られた離型フィルムに上記方法にてセラミックスラリーを塗工し塗工性、剥離性、ピンホール、カールなどを評価したところ、良好な評価結果が得られた。
(塗布液1)
メチルエチルケトン 39.5質量部
イソプロピルアルコール 38.5質量部
ウレタンアクリレート(官能基数15、Mw1000) 20.0質量部
(製品名:8UX−015A、大成ファインケミカル社製、固形分100質量%)
離型剤 1.0質量部
(アクリロイル基含有PDMS変性アクリル樹脂、GL−04R、共栄社化学社製、固形分20質量%)
光ラジカル開始剤(イルガキュア(登録商標)907、BASF社製)1.0質量部
ウレタンアクリレートを表1に記載の官能基数が異なるウレタンアクリレートに変更した以外は実施例1と同様にして超薄層セラミックグリーンシート製造用離型フィルムを得た。
離型層の膜厚を表1に記載した値にした以外は実施例1と同様にして超薄層セラミックグリーンシート製造用離型フィルムを得た。
基材フィルムの厚みを表1に記載した厚みに変更した以外は実施例1と同様にして超薄層セラミックグリーンシート製造用離型フィルムを得た。
基材フィルムの構成を変更し表1記載の基材フィルムに変更した以外は、実施例1と同様にして超薄層セラミックグリーンシート製造用離型フィルムを得た。
離型剤をアクリロイル基を有するPDMSに変更した塗布液2に変更した以外は実施例1と同様にして超薄層セラミックグリーンシート製造用離型フィルムを得た。
(塗布液2)
メチルエチルケトン 39.5質量部
イソプロピルアルコール 39.3質量部
ウレタンアクリレート(官能基数15、Mw1000) 20.0質量部
(製品名:8UX−015A、大成ファインケミカル社製、固形分100質量%)
離型剤 0.2質量部
(アクリロイル基含有PDMS、BYK(登録商標)−3500、ビック・ケミー社製、固形分100質量%)
光ラジカル開始剤(イルガキュア(登録商標)907、BASF社製)1.0質量部
離型剤をアクリロイル基を有するパーフルオロポリエーテル系化合物に変更した塗布液3に変更した以外は実施例1と同様にして超薄層セラミックグリーンシート製造用離型フィルムを得た。
(塗布液3)
メチルエチルケトン 39.5質量部
イソプロピルアルコール 39.0質量部
ウレタンアクリレート(官能基数15、Mw1000) 20.0質量部
(製品名:8UX−015A、大成ファインケミカル社製、固形分100質量%)
離型剤 0.5質量部
(アクリロイル基含有パーフルオロポリエーテル、メガファック(登録商標)RS−75、DIC社製、固形分40質量%)
光ラジカル開始剤(イルガキュア(登録商標)907、BASF社製)1.0質量部
離型剤をステアリルアクリレートに変更した塗布液4に変更した以外は実施例1と同様にして超薄層セラミックグリーンシート製造用離型フィルムを得た。
(塗布液4)
メチルエチルケトン 39.5質量部
イソプロピルアルコール 39.3質量部
ウレタンアクリレート(官能基数15、Mw1000) 20.0質量部
(製品名:8UX−015A、大成ファインケミカル社製、固形分100質量%)
離型剤 0.2質量部
(ステアリルアクリレート、大阪有機化学工業社製、固形分100質量%)
光ラジカル開始剤(イルガキュア(登録商標)907、BASF社製)1.0質量部
離型剤をアクリロイル基を有さないPDMS変性アクリル樹脂に変更した塗布液5に変更した以外は実施例1と同様にして超薄層セラミックグリーンシート製造用離型フィルムを得た。
(塗布液5)
メチルエチルケトン 39.5質量部
イソプロピルアルコール 38.5質量部
ウレタンアクリレート(官能基数15、Mw1000) 20.0質量部
(製品名:8UX−015A、大成ファインケミカル社製、固形分100質量%)
離型剤 1.0質量部
(PDMS変性アクリル樹脂、GL−02R、共栄社化学社製、固形分20質量%)
光ラジカル開始剤(イルガキュア(登録商標)907、BASF社製)1.0質量部
離型剤の添加量を変更した塗布液6に変更した以外は実施例1と同様にして超薄層セラミックグリーンシート製造用離型フィルムを得た。
(塗布液6)
メチルエチルケトン 37.5質量部
イソプロピルアルコール 36.5質量部
ウレタンアクリレート(官能基数15、Mw1000) 20.0質量部
(製品名:8UX−015A、大成ファインケミカル社製、固形分100質量%)
離型剤 5.0質量部
(アクリロイル基含有PDMS変性アクリル樹脂、GL−04R、共栄社化学社製、固形分20質量%)
光ラジカル開始剤(イルガキュア(登録商標)907、BASF社製)1.0質量部
離型剤の添加量を変更した塗布液7に変更した以外は実施例1と同様にして超薄層セラミックグリーンシート製造用離型フィルムを得た。
(塗布液7)
メチルエチルケトン 39.5質量部
イソプロピルアルコール 39.0質量部
ウレタンアクリレート(官能基数15、Mw1000) 20.0質量部
(製品名:8UX−015A、大成ファインケミカル社製、固形分100質量%)
離型剤 0.5質量部
(アクリロイル基含有PDMS変性アクリル樹脂、GL−04R、共栄社化学社製、固形分20質量%)
光ラジカル開始剤(イルガキュア(登録商標)907、BASF社製)1.0質量部
光ラジカル開始剤をイルガキュア(登録商標)127(BASF社製)に変更した以外は実施例1と同様にして超薄層セラミックグリーンシート製造用離型フィルムを得た。
ウレタンアクリレートを、分子内にウレタン部位を有さない多官能アクリレート(A−DPH、官能基数6、Mw578、新中村化学工業社製)に変更した以外は、実施例13と同様にして超薄層セラミックグリーンシート製造用離型フィルムを得た。
得られた離型フィルムは、セラミックグリーンシートの剥離は可能であったが、離型フィルムのカールが大きく、セラミックグリーンシートの成型に不具合が懸念される結果であった。
基材フィルムをフィルム内に粒子を含む構成である基材フィルムX5(厚み25μm、E5101(東洋紡エステル(登録商標)フィルム、東洋紡社製)に変更し、離型層厚みを0.3μmに変更した以外は、実施例1と同様にして超薄層セラミックグリーンシート製造用離型フィルムを得た。
得られた離型フィルムは、基材フィルムの表面凹凸に対して、離型層厚みが薄いため、離型層表面の領域表面粗さSaが高くなり、成形したセラミックグリーンシートにピンホールなどの欠点が発生する結果となった。
離型剤の未添加の塗布液8に変更した以外は実施例1と同様にして超薄層セラミックグリーンシート製造用離型フィルムを得た。
(塗布液8)
メチルエチルケトン 40.0質量部
イソプロピルアルコール 39.0質量部
ウレタンアクリレート(官能基数15、Mw1000) 20.0質量部
(製品名:8UX−015A、大成ファインケミカル社製、固形分100質量%)
光ラジカル開始剤(イルガキュア(登録商標)907、BASF社製)1.0質量部
得られた離型フィルムは、離型剤がないため成型したセラミックグリーンシートを剥離できなかった。
Claims (7)
- ポリエステルフィルムの少なくとも片面に直接又は他の層を介して離型層が積層された離型フィルムであって、離型層表面の領域表面粗さ(Sa)が7nm以下であり、前記離型層が1分子内の官能基数が4つ以上のウレタンアクリレートと離型剤を少なくとも含む塗膜が硬化されてなることを特徴とするセラミックグリーンシート製造用離型フィルム。
- 離型剤が、ポリオルガノシロキサンであることを特徴とする請求項1に記載のセラミックグリーンシート製造用離型フィルム。
- 離型剤が、側鎖にシリコーン成分とアクリレート基を有するアクリル系化合物であることを特徴とする請求項1に記載のセラミックグリーンシート製造用離型フィルム。
- ポリエステルフィルムが、少なくとも2層以上からなる積層フィルムであって、前記積層フィルムの離型層が積層された側の表面層Aには、実質的に粒子が含有されていないことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のセラミックグリーンシート製造用離型フィルム。
- 積層フィルムの表面層Aとは反対側の表面層Bが粒子を含有し、前記粒子がシリカ粒子及び/又は炭酸カルシウム粒子であり、合計の粒子の含有量が表面層Bの総質量に対して5000〜15000ppmであることを特徴とする請求項4に記載のセラミックグリーンシート製造用離型フィルム。
- 請求項1〜5のいずれかに記載のセラミックグリーンシート製造用離型フィルムを用いてセラミックグリーンシートを成型するセラミックグリーンシートの製造方法であって、成型されたセラミックグリーンシートが0.2μm〜1.0μmの厚みを有することを特徴とするセラミックグリーンシートの製造方法。
- 請求項6に記載のセラミックグリーンシートの製造方法を採用することを特徴とするセラミックコンデンサの製造方法。
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