JP7015224B2 - 車両のドア開口部構造 - Google Patents
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Description
しかしながら、上述した構成にあっては、第一内装材及び第二内装材の寸法ばらつきや熱変形等により、端面同士の隙間が大きく開いたり、隙間が車幅方向で不均一(例えば、ハの字状に開く等)になったりする可能性がある。その結果、ドア開口部の下縁部の外観意匠性を損ねてしまうことが考えられる。
しかも、上記(2)の態様によれば、第二内装材の上面のうち、車幅方向外側部分は、下段部の上面に滑らかに連なるとともに、シールリップは、第二内装材における車幅方向外側部分に上方から重ね合わされている。そのため、下段部と、第二内装材の車幅方向外側部分と、の境界部分がシールリップにより覆われる。これにより、第一内装材と第二内装材との間に前後方向の隙間が視認されるのを抑制できる。また、下段部と、第二内装材における車幅方向外側部分と、の境界部分で、シールリップが段差状に変形するのを抑制できる。これにより、シールリップに歪が生じることを抑制でき、ドア開口部の外観意匠性を向上させることができる。
図1、図2に示すように、車両10は、ドア開口部構造12と、フロントサイドドア14と、を備えている。ドア開口部構造12は、ドア開口部15の開口縁に沿ってウェザストリップ16が設けられた構成である。
図3、図4に示すように、開口下縁部21は、サイドシル(車体)25(図2参照)と、サイドステップガーニッシュ(第一内装材)26と、により構成されている。
サイドシル25は、前後方向から見た断面視で閉断面構造をなしている。サイドシル25は、ドア開口部15の下端に沿って前後方向に延びている。
サイドステップガーニッシュ26は、サイドシル25に対して車幅方向内側に配置されている。サイドステップガーニッシュ26は、サイドシル25に沿って前後方向に延びている。
図5、図6に示すように、サイドステップガーニッシュ26は、サイドシル25に連結された不図示のフロアパネル(車体)等に取り付けられている。サイドステップガーニッシュ26は、上部ガーニッシュ34と、内壁ガーニッシュ35と、外壁ガーニッシュ36と、係止片37(図3も参照)と、を備えている。
ガーニッシュ上段部41は、サイドシル25の上フランジ25aと略同じ高さに配置されている。ガーニッシュ上段部41は、車幅方向において一定の幅で前後方向に延びている。
外壁ガーニッシュ36は、ガーニッシュ下段部42の外縁のうち、ガーニッシュ前部44よりも後方に位置する部分から下方に向けて張り出している。
図5、図7に示すように、開口前縁部22は、フロントピラー(車体)31(図7参照)と、カウルサイドライニング(第二内装材)32と、により構成されている。
フロントピラー31は、サイドシル25(図2参照)の前端部から立ち上げられている。フロントピラー31は、上下方向から見た断面視で閉断面構造をなしている。フロントピラー31は、ドア開口部15の前端に沿って上下方向に延在している。
ライニング本体45は、サイドステップガーニッシュ26の前方において、フロントピラー31(図7参照)に沿って前方に向かうに従い湾曲しながら上方に延在している。
ライニング上段部56は、ライニング下段部57に対して車幅方向内側に位置している。ライニング上段部56には、ガーニッシュ前部44のうちガーニッシュ上段部41が上方から重ね合わされている。
ライニング下段部57は、ライニング上段部56に対して車幅方向外側に位置している。ライニング下段部57は、ライニング上段部56に対して下方に窪んでいる。ライニング下段部57の車幅方向での幅は、上述したガーニッシュ下段部42の幅よりも広くなっている。ライニング下段部57の前部には、ライニング下段部57を上下方向に貫通する開口部59が形成されている。
内壁58aは、ライニング下段部57における車幅方向内側端部から上方に立ち上がっている。
前壁58bは、ライニング下段部57の前端部から上方に立ち上がっている。なお、連結段部58は、上方に向かうに従いライニング下段部57から水平方向で離間する向きに傾斜していてもよく、重力方向に立ち上がっていてもよい。
外壁ライニング53は、上部ライニング51の外縁から下方に向けて張り出している。外壁ライニング53は、フロントピラー31のフランジ31aに対して車幅方向内側に間隔をおいて配置されている。
脚部ライニング54は、ライニング下段部57の後端部から下方に張り出している。
ここで、図8、図9に示すように、サイドステップガーニッシュ26のガーニッシュ前部44は、ライニング後部46に上方から重ね合わされている。すなわち、ライニング後部46の後縁は、ガーニッシュ前部44よりも後方に位置している。
図10に示すように、ガーニッシュ前部44は、ガーニッシュ嵌合部40がライニング下段部57の開口部59に嵌合されることで、ライニング後部46に上方から重ね合わされている。
ガーニッシュ嵌合部40が開口部59に嵌合された状態において、ガーニッシュ下段部42の下段前端部42cは、連結段部58の前壁58bに前後方向で近接又は当接している。これにより、ガーニッシュ下段部42の上面とライニング本体45の上面とが滑らかに連なっている。なお、ガーニッシュ下段部42の上面とライニング本体45の上面とは、面一に配置されることが好ましい。但し、ガーニッシュ下段部42の上面とライニング本体45の上面とは、上下方向に僅かにずれていてもよい。
図10、図11に示すように、ガーニッシュ前部44において、ガーニッシュ上段部41は、ライニング後部46におけるライニング上段部56の全体、及びライニング下段部57における車幅方向内側部分を上方から覆っている。ガーニッシュ上段部41の上段前端部41cは、連結段部58の前壁58bよりも前方に位置している。すなわち、ガーニッシュ前部44において、ガーニッシュ上段部41は、連結段部58の前壁58bを上方から覆っている。なお、ガーニッシュ前部44において、ガーニッシュ上段部41の上段前端部41cは、前方に向かうに従い下方に延びる湾曲面とされている。これにより、ガーニッシュ前部44は、ライニング本体45の上面に角部なく連なっている。
ストリップ取付部71は、下方に開口するU字状に形成されている。ストリップ取付部71は、図6に示す開口下縁部21において、例えばサイドシル25の上フランジ25a及びサイドステップガーニッシュ26の係止片37に嵌合されている。ストリップ取付部71は、図7に示す開口前縁部22において、例えばフロントピラー31のフランジ31aに嵌合されている。
この構成によれば、第二シールリップ73がガーニッシュ上段部41とガーニッシュ下段部42との間に形成される段差部分に収容される。これにより、従来のように第一内装材とシールリップとを重ね合わせる場合に比べて、ガーニッシュ上段部41の上面からの第二シールリップ73の突出量を抑えることができる。これにより、ドア開口部15の外観意匠性を高めるとともに、ドア開口部15の開口面積を確保できる。その結果、例えば乗員の乗降がし易くなる。
しかしながら、上述した構成にあっては、サイドステップガーニッシュ及びカウルサイドライニングの寸法ばらつきや熱変形等により、端面同士の隙間が大きく開いたり、隙間が車幅方向で不均一(例えば、ハの字状に開く等)になったりする可能性がある。その結果、ドア開口部の下縁部の外観意匠性を損ねてしまうことが考えられる。
この構成によれば、ライニング後部46の後縁がガーニッシュ前部44に上方から覆われる。これにより、サイドステップガーニッシュ26とカウルサイドライニング32との間に前後方向の隙間が形成されるのを抑制できる。その結果、ドア開口部15の外観意匠性を高めることができる。
この構成によれば、ガーニッシュ下段部42と、ライニング下段部57と、の境界部分が第二シールリップ73により覆われる。これにより、サイドステップガーニッシュ26とカウルサイドライニング32との間に前後方向の隙間が視認されるのを抑制できる。また、ガーニッシュ下段部42と、ライニング下段部57と、の境界部分で、第二シールリップ73が段差状に変形するのを抑制できる。これにより、第二シールリップ73に歪が生じることを抑制でき、ドア開口部15の外観意匠性を向上させることができる。
この構成によれば、ガーニッシュ下段部42とライニング下段部57との境界部分よりもガーニッシュ上段部41が前方に突出する。これにより、仮にガーニッシュ下段部42とライニング下段部57との境界部分のうち、第二シールリップ73で覆われていない部分が発生したとしても、サイドステップガーニッシュ26及びカウルサイドライニング32間に発生する隙間を最小限に抑えることができる。その結果、ドア開口部15の外観意匠性を高めることができる。
以上、本発明の好ましい実施例を説明したが、本発明はこれら実施例に限定されることはない。本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、構成の付加、省略、置換、及びその他の変更が可能である。本発明は上述した説明によって限定されることはなく、添付の特許請求の範囲によってのみ限定される。
例えば、上述した実施形態では、サイドステップガーニッシュ26のガーニッシュ前部44をカウルサイドライニング32のライニング後部46に上方から重ねる構成について説明したが、これに限らない。例えば、ガーニッシュ前部44にライニング後部46を上方から重ねるように構成することも可能である。
上述した実施形態では、第一内装材をサイドステップガーニッシュ26とし、第二内装材をカウルサイドライニング32とした場合について説明したが、この構成のみに限られない。第一内装材及び第二内装材は、前後方向で隣り合って配置されていればよい。
12…ドア開口部構造
15…ドア開口部
16…ウェザストリップ
21…開口下縁部(下縁部)
25…サイドシル(車体)
26…サイドステップガーニッシュ(第一内装材)
31…フロントピラー(車体)
32…カウルサイドライニング(第二内装材)
41…ガーニッシュ上段部(上段部)
41c…上段前端部(第一側の端部)
42…ガーニッシュ下段部(下段部)
73…第二シールリップ(シールリップ)
Claims (2)
- 車体に形成されたドア開口部の下縁部を画成する第一内装材と、
前記第一内装材より車幅方向外側において前記車体に取り付けられるウェザストリップと、を備え、
前記第一内装材は、
上段部と、
前記上段部より車幅方向外側に位置する下段部と、を有し、
前記ウェザストリップは、
前記車体に取り付けられるストリップ取付部と、
前記ストリップ取付部の上面に対して車幅方向内側に連なり、前記下段部に上方から重ね合わされたシールリップと、を備えている車両のドア開口部構造であって、
前記第一内装材に対して前後方向の第一側に隣接する第二内装材を備え、
前記第二内装材のうち、車幅方向内側部分は、前記上段部における前後方向の第一側の端部が上方から重ね合わされ、
前記第二内装材の上面のうち、車幅方向外側部分は、前記下段部の上面に滑らかに連なり、
前記シールリップは、前記第二内装材における前記車幅方向外側部分に上方から重ね合わされている車両のドア開口部構造。 - 前記上段部における前後方向の第一側の端部は、前記下段部よりも前後方向の第一側に位置している請求項1に記載の車両のドア開口部構造。
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