JP6997678B2 - 有機電界発光素子用材料及び有機電界発光素子 - Google Patents

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Description

本発明は、有機電界発光素子用材料及び有機電界発光素子に関する。より詳しくは、電子機器の表示部等の表示装置や照明装置等としての利用可能な有機電界発光素子の製造に好適な材料及びその材料を用いて作製される有機電界発光素子に関する。
表示用デバイスや照明に適用できる新しい発光素子として有機電界発光素子(有機EL素子)が期待されている。
有機電界発光素子は、陽極と陰極との間に発光性有機化合物を含んで形成される発光層を含む1種または複数種の層を挟んだ構造を持ち、陽極から注入されたホールと陰極から注入された電子が再結合する時のエネルギーを利用して発光性有機化合物を励起させ、発光を得るものである。有機電界発光素子は電流駆動型の素子であり、流れる電流をより効率的に活用するため、素子構造が種々改良され、また、素子を構成する層の材料についても種々検討されている。
有機電界発光素子の材料として検討されている化合物の中に、ホウ素含有化合物がある。ホウ素含有化合物は、ホウ素原子の分子軌道における電子状態に起因する電子的特性から、例えば、電子受容性等の特性が必要とされる有機電界発光素子の電子輸送/注入材料もしくは正孔阻止材料等として期待されている。特に有機電界発光素子は、ディスプレイとしての種々の優れた特性を有することから、より一層の高性能化を実現できる材料の開発が盛んに進められている。
このような用途に利用できるホウ素含有化合物は、その電子的な特性に起因して安定な構造とすることが困難であり、そのために電子デバイス材料用途に実際に用いることができるものが限られているというのが現状である。
このような状況下、ホウ素含有化合物を次世代の有機電子デバイス材料として活用するために、ホウ素原子に起因する優れた特有の性質を発揮させつつ、安定的に取り扱うことが可能な新規化合物の開発が進められている。
これまで、有機電子デバイス材料としての利用を目指して検討が行われているホウ素含有化合物としては、例えば、不対電子を持ちホウ素と配位結合可能な元素を含み、特定の構造を有する有機ホウ素含有化合物である有機EL素子材料が開示されている(例えば、特許文献1参照。)。また、窒素がホウ素へ分子内配位した構造を含み、特定の構造を有する構成単位を1~400個鎖状に結合した構造を有する有機ホウ素系π電子系化合物を電子輸送材料として用いることが開示されている(例えば、特許文献2参照。)。更には、特定の構造を有するホウ素原子含有化合物が開示されている(例えば、特許文献3参照。)。
特許第4600288号公報 国際公開第2006/070817号 特開2013-53123号公報
上記のとおり、有機電界発光素子の材料として利用できるホウ素含有化合物について種々の検討がされているが、未だ充分な性能の有機電界発光素子が達成できているとはいえず、更に特性に優れた有機電界発光素子を実現できる材料が求められている。
本発明は、上記現状に鑑みてなされたものであり、従来のホウ素含有化合物よりも特性に優れた有機電界発光素子を実現することができる有機電界発光素子用材料を提供することを目的とする。
本発明者は、従来のホウ素含有化合物よりも特性に優れた有機電界発光素子を実現することができる材料について検討し、下記式(1)で表されるホウ素含有化合物を用いて有機電界発光素子を作製すると、素子寿命等の特性に優れた有機電界発光素子が得られることを見出し、本発明に到達したものである。
すなわち本発明は、有機電界発光素子に用いられる材料であって、
該材料は、下記式(1);
Figure 0006997678000001
(式中、点線の円弧は、同一又は異なって、実線で表される骨格部分と共に芳香環が形成されていることを表し、Rが結合したベンゼン環が結合している環は、芳香族複素環である。実線で表される骨格部分における点線部分は、点線で結ばれる1対の原子が二重結合で結ばれていてもよいことを表す。R、Rは、同一又は異なって、置換基を有していてもよい芳香族炭化水素基、又は、芳香族複素環基を表す。R、Rは、同一又は異なって、水素原子又は芳香環の置換基となる1価の置換基を表す。n1~n4は、同一又は異なって、1~5の数を表す。)で表されるホウ素含有化合物を含むことを特徴とする有機電界発光素子用材料である。
本発明はまた、本発明の有機電界発光素子用材料を含んで構成されることを特徴とする有機電界発光素子でもある。
上記有機電界発光素子は、有機電界発光素子用材料の塗布膜の層を有することが好ましい。
本発明はまた、本発明の有機電界発光素子を備えることを特徴とする表示装置でもある。
本発明はまた、本発明の有機電界発光素子を備えることを特徴とする照明装置でもある。
本発明はまた、有機電界発光素子を製造する方法であって、
該製造方法は、下記式(1);
Figure 0006997678000002
(式中、点線の円弧は、同一又は異なって、実線で表される骨格部分と共に芳香環が形成されていることを表し、Rが結合したベンゼン環が結合している環は、芳香族複素環である。実線で表される骨格部分における点線部分は、点線で結ばれる1対の原子が二重結合で結ばれていてもよいことを表す。R、Rは、同一又は異なって、置換基を有していてもよい芳香族炭化水素基、又は、芳香族複素環基を表す。R、Rは、同一又は異なって、水素原子又は芳香環の置換基となる1価の置換基を表す。n1~n4は、同一又は異なって、1~5の数を表す。)で表されるホウ素含有化合物と溶媒とを含む材料を塗布することで層を形成する工程を含むことを特徴とする有機電界発光素子の製造方法でもある。
本発明の有機電界発光素子用材料は、寿命等の特性に優れた有機電界発光素子を作製することができる材料であることから、表示装置や照明装置に使用される有機電界発光素子の材料として好適に用いることができる。
本発明の有機電界発光素子が(A)順構造の場合、(B)逆構造の場合のそれぞれについて、積層構造の一例を示した概略図である。 5-ブロモ-2-(チオフェン-2-イル)ピリジンのH-NMRチャート図である。 5-ブロモ-2-(5-ブロモチオフェン-2-イル)ピリジンのH-NMRチャート図である。 5-ブロモ-2-(5-ブロモ-3-(ジブロモボリル)チオフェン-2-イル)ピリジンのH-NMRチャート図である。 5-ブロモ-2-(5-ブロモ-3-(5H-ジベンゾ[b,d]ボロール-5-イル)チオフェン-2-イル)ピリジンのH-NMRチャート図である。 合成例1で合成した化合物1のH-NMRチャート図である。 合成例2で合成した化合物2のH-NMRチャート図である。 合成例3で合成した化合物3のH-NMRチャート図である。 合成例4で合成した化合物4のH-NMRチャート図である。 実施例1~3、及び、比較例1で得られた逆構造の有機電界発光素子1~4の電圧-輝度特性の測定結果を示した図である。 実施例1~3、及び、比較例1で得られた逆構造の有機電界発光素子1~4の電流密度-発光効率特性の測定結果を示した図である。 実施例1~3、及び、比較例1で得られた逆構造の有機電界発光素子1~4の相対輝度の経時変化を示した図である。 実施例4、5、及び、比較例2で得られた順構造の有機電界発光素子1~3の電圧-輝度特性の測定結果を示した図である。 実施例4、5、及び、比較例2で得られた順構造の有機電界発光素子1~3の電流密度-発光効率特性の測定結果を示した図である。 実施例4、5、及び、比較例2で得られた順構造の有機電界発光素子1~3の相対輝度の経時変化を示した図である。
以下に本発明を詳述する。
なお、以下において記載する本発明の個々の好ましい形態を2つ以上組み合わせたものもまた、本発明の好ましい形態である。
<有機電界発光素子用材料>
本発明の有機電界発光素子用材料は、下記式(1);
Figure 0006997678000003
(式中、点線の円弧は、同一又は異なって、実線で表される骨格部分と共に芳香環が形成されていることを表し、Rが結合したベンゼン環が結合している環は、芳香族複素環である。実線で表される骨格部分における点線部分は、点線で結ばれる1対の原子が二重結合で結ばれていてもよいことを表す。R、Rは、同一又は異なって、置換基を有していてもよい芳香族炭化水素基、又は、芳香族複素環基を表す。R、Rは、同一又は異なって、水素原子又は芳香環の置換基となる1価の置換基を表す。n1~n4は、同一又は異なって、1~5の数を表す。)で表されるホウ素含有化合物を含むことを特徴とする。
上記式(1)で表されるホウ素含有化合物は、ホウ素原子に対して窒素原子が配位した構造であることにより、安定な化合物であり、また、ホウ素原子を有することに起因してHOMO、LUMOのエネルギー準位が低い。
更に上記式(1)で表されるホウ素含有化合物は、溶剤への溶解性が高い点も特徴である。これは、ホウ素原子に配位したピリジン環、及び、ホウ素原子に結合した点線の円弧で表される芳香環又は芳香族複素環にともにベンゼン環が結合していることで、ホウ素含有化合物の全体が平面的な構造とならず、ベンゼン環の位置でねじれた構造となり、これにより化合物の結晶性が低くなり、溶剤への溶解性が高くなっているためと考えられる。そして、本発明の有機電界発光素子用材料を溶剤に溶解した組成物を塗布することで良好な塗布膜が得られることになる。また、化合物の結晶性が低いことから、本発明の有機電界発光素子用材料を蒸着した際にも良好なアモルファス蒸着膜を得ることができる。本発明の有機電界発光素子用材料を用いて作製した有機電界発光素子が素子寿命等に優れたものとなる理由は明らかではないが、このような良好な塗布膜や蒸着膜が得られることが関係しているものと推測される。
上記式(1)において、点線の円弧で表される芳香環としては、芳香族炭化水素環、芳香族複素環があり、芳香族炭化水素環としては、ベンゼン環、ナフタレン環、アントラセン環、テトラセン環、ペンタセン環、トリフェニレン環、ピレン環、フルオレン環、インデン環等が挙げられる。芳香族複素環としては、チオフェン環、フラン環、ピロール環、ベンゾチオフェン環、ベンゾフラン環、インドール環、ジベンゾチオフェン環、ジベンゾフラン環、カルバゾール環、チアゾール環、ベンゾチアゾール環、オキサゾール環、ベンゾオキサゾール環、イミダゾール環、ベンゾイミダゾール環、ピリジン環、ピリミジン環、ピラジン環、ピリダジン環、キノリン環、イソキノリン環、キノキサリン環、ベンゾチアジアゾール環、フェナントリジン環が挙げられる。これらはそれぞれ、下記式(2-1)~(2-33)で表される。
Figure 0006997678000004
上記のものの中でも、芳香族炭化水素環としては、ベンゼン環、ナフタレン環が好ましい。より好ましくは、ベンゼン環である。
また、芳香族複素環としては、単環式芳香族複素環が好ましい。単環式芳香族複素環としては5~7員環であることが好ましく、5員環又は6員環であることがより好ましい。該単環式芳香族複素環としては、例えば、チオフェン環、フラン環、ピロール環、イミダゾール環、ピリジン環が挙げられる。これらの中でも、チオフェン環、フラン環、イミダゾール環、ピリジン環が好ましく、チオフェン環、ピリジン環がより好ましい。
上記式(1)において、R、Rは、同一又は異なって、置換基を有していてもよい芳香族炭化水素基、又は、芳香族複素環基を表す。芳香族炭化水素基、芳香族複素環基の具体例としては、上記芳香族炭化水素環や芳香族複素環から水素原子を除いて得られる1価の基が挙げられる。それらの中でも、芳香族炭化水素基としては、ベンゼン環、ナフタレン環のいずれかから水素原子を除いて得られる1価の基が好ましい。また、芳香族複素環基としては、チオフェン環、ベンゾチオフェン環、ピリジン環、キノリン環、ピリミジン環、トリアジン環のいずれかから水素原子を除いて得られる1価の基が好ましい。
上記R、Rの芳香族炭化水素基、芳香族複素環基が置換基を有する場合の置換基、及び、上記R、Rが芳香環の置換基となる1価の置換基である場合の該1価の置換基としては、フッ素原子;メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、sec-ブチル基、tert-ブチル基等の炭素数1~20の直鎖状又は分岐鎖状アルキル基;シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基等の炭素数5~7の環状アルキル基;メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、イソプロポキシ基、ブトキシ基、イソブトキシ基、tert-ブトキシ基、ペンチルオキシ基、ヘキシルオキシ基、ヘプチルオキシ基、オクチルオキシ基等の炭素数1~20の直鎖状又は分岐鎖状アルコキシ基;ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基等の炭素数1~40のアルキル基を有するジアルキルアミノ基;ジフェニルアミノ基、カルバゾリル基等のアリールアミノ基;ビニル基、1-プロペニル基、ブテニル基、スチリル基等の炭素数2~20のアルケニル基;フェノキシ基、ナフトキシ基、ビフェニルオキシ基、ピレニルオキシ基等のアリールオキシ基;トリフルオロメチル基、トリフルオロメトキシ基、ペンタフルオロエトキシ基、パーフルオロフェニル基等のパーフルオロ基及び更に長鎖のパーフルオロ基;ジエチルホスフィニル基、ジフェニルホスフィニル基等のホスフィニル基;ハロゲン原子やアルキル基、アルコキシ基等で置換されていてもよい、フェニル基、2,6-キシリル基、メシチル基、デュリル基、ビフェニル基、ターフェニル基、ナフチル基、アントリル基、ピレニル基、トルイル基、アニシル基、フルオロフェニル基、ジフェニルアミノフェニル基、ジメチルアミノフェニル基、ジエチルアミノフェニル基、フェナンスレニル基等のアリール基(置換されていてもよい芳香族炭化水素環基);ハロゲン原子やアルキル基、アルコキシ基等で置換されていてもよい、チエニル基、フリル基、オキサジアゾリル基、チアゾリル基、チアジアゾリル基、キノリル基、キノキサロイル基、フェナンスロリル基、ベンゾチエニル基、ベンゾチアゾリル基、インドリル基、カルバゾリル基、ピリジル基、ベンゾオキサゾリル基、ピリミジル基、イミダゾリル基等のヘテロ環基(置換されていてもよい芳香族複素環基)等が挙げられる。
上記式(1)におけるn1~n4は、同一又は異なって、1~5の整数を表すが、1~3であることが好ましい。より好ましくは、1又は2である。
上記式(1)で表されるホウ素含有化合物としては、3つの点線の円弧のうち、Rが結合したベンゼン環が結合している環がチオフェン環であり、残りの2つがともに置換基を有さないベンゼン環である構造のものが特に好ましい。すなわち、ホウ素含有化合物が下記式(3);
Figure 0006997678000005
(式中、R、R及びn1、n2は、式(1)と同様である。)で表される構造のものであることは本発明の特に好ましい実施形態である。
上記式(1)で表されるホウ素含有化合物は、例えば、下記式(4)で表される合成方法により合成することができる。なお、下記式中、Zは臭素原子又はヨウ素原子を表し、Zは塩素原子、臭素原子又はヨウ素原子を表す。Zは塩素原子、臭素原子又はヨウ素原子を表す。
Figure 0006997678000006
<有機電界発光素子>
本発明はまた、本発明の有機電界発光素子用材料を含んで構成されることを特徴とする有機電界発光素子でもある。
本発明の有機電界発光素子は、陽極と陰極との間に複数の有機化合物層が積層された構造を有することが好ましい。本発明の有機電界発光素子の構成は特に制限されないが、陰極、電子注入層及び/又は電子輸送層、発光層、正孔輸送層及び/又は正孔注入層、陽極の各層をこの順に隣接して有する素子であることが好ましい。なお、これらの各層は、1層からなるものであってもよく、2層以上からなるものであってもよい。
上記構成の有機電界素子において、素子が電子注入層、電子輸送層のいずれか一方のみを有する場合には、当該一方の層が陰極と発光層とに隣接して積層されることになり、素子が電子注入層と電子輸送層の両方を有する場合には、陰極、電子注入層、電子輸送層、発光層の順にこれらの層が隣接して積層されることになる。また、素子が正孔輸送層、正孔注入層のいずれか一方のみを有する場合には、当該一方の層が発光層と陽極とに隣接して積層されることになり、素子が正孔輸送層と正孔注入層の両方を有する場合には、発光層、正孔輸送層、正孔注入層、陽極の順にこれらの層が隣接して積層されることになる。
本発明の有機電界発光素子は、基板上に陽極が形成された順構造の素子であってもよく、基板上に陰極が形成された逆構造の素子であってもよい。逆構造の素子の場合、基板上に形成された陰極に隣接する層の一部を金属酸化物等の無機酸化物で形成することで、仕事関数の小さな金属を電極に用いる必要がなくなり、厳密な封止が必要無くなる。
本発明において有機電界発光素子が逆構造の素子であること、すなわち、陽極と基板上に形成された陰極との間に複数の有機化合物層が積層された構造を有することは、本発明の好適な実施形態の1つである。
本発明の有機電界発光素子が逆構造の有機電界発光素子の場合、素子を構成する積層構造の中に金属酸化物層を有することが好ましい。順構造の有機電界発光素子の場合、素子を構成する積層構造の中に金属酸化物層を有していてもよい。該金属酸化物層は、陰極の一部若しくは電子注入層の一層、及び/又は、陽極の一部若しくは正孔注入層の一層として積層してもよい。
本発明の有機電界発光素子用材料は、有機電界発光素子のいずれの層を形成するものであってもよいが、上記式(1)で表されるホウ素含有化合物は電子注入性、電子輸送性に優れた材料であることから、電子注入層及び/又は電子輸送層の材料として用いられることが好ましく、これにより、素子を電子注入性及び/又は電子輸送性に優れたものとすることができる。
上記式(1)で表されるホウ素含有化合物は、上述したとおり溶剤への溶解性に優れることから、上記式(1)で表されるホウ素含有化合物と溶剤とを含む材料(組成物)を被形成面上に塗布することで、有機電界発光素子用材料からなる均一で平滑な層を簡便に形成することができる。また、このようにしてホウ素含有化合物を含む塗布膜の層を形成した有機電界発光素子は、素子寿命等の特性に特に優れた素子となる。このように、本発明の有機電界発光素子が、有機電界発光素子用材料の塗布膜の層を有することは、本発明の好適な実施形態の1つである。
また本発明の有機電界発光素子が、金属酸化物層を有し、該金属酸化物層に隣接して有機電界発光素子用材料の塗布膜の層を有することもまた、本発明の好適な実施形態の1つである。
本発明の有機電界発光素子が金属酸化物層を有する場合、金属酸化物層は、後述するようにスプレー熱分解法、ゾルゲル法、スパッタ法等の方法で成膜され、表面は平滑ではなく凹凸を持つ。この金属酸化物層の上に、真空蒸着等の方法で発光層を成膜した場合、発光層の原料となる成分の種類によっては、金属酸化物層の表面の凹凸が結晶核となり、金属酸化物層に接する発光層を形成する材料の結晶化が促進される。このため、有機電界発光素子を完成させたとしても、大きなリーク電流が流れ、発光面が不均一化して、実用に耐える素子が得られない場合がある。
しかし、ホウ素含有化合物と溶剤とを含む組成物を塗布して層を形成すると、表面の平滑な層を形成することができるため、金属酸化物層と発光層との間に塗布によりホウ素含有化合物層を形成すると、発光層を形成する材料の結晶化が抑制され、これによって、金属酸化物層を有する有機電界発光素子がリーク電流の抑制と、均一な面発光を得ることができることになる。
本発明の有機電界発光素子が順構造である場合、電子注入層の一層として、例えば、リチウムキノリノール錯体(Liq)、アルカリ金属(Li、Na、K、Cs)、アルカリ土類金属(Mg、Ca)、アルカリ金属のハロゲン化物(LiF、LiCl、LiBr、LiI、NaF、NaCl、NaBr、NaI、KF、KCl、KBr、KI、CsF、CsCl、CsBr、CsI)、金属酸化物(LiO、NaO、KO、CsO、CaO)などの電子注入材料を用いることができる。中でも、Liq、アルカリ金属又はアルカリ金属のハロゲン化物を用いることが好ましく、Liq、LiFを用いることがより好ましい。
本発明の有機電界発光素子が逆構造である場合、陰極の一部若しくは電子注入層の一層として金属酸化物層を有していてもよく、該金属酸化物層は、単体の金属酸化物からなる層、二種類以上の金属酸化物を混合した層と単体の金属酸化物からなる層のいずれか一方または両方を積層した層、二種類以上の金属酸化物を混合した層のいずれであってもよい。
金属酸化物層を形成する金属酸化物を構成する金属元素としては、マグネシウム、カルシウム、ストロンチウム、バリウム、チタン、ジルコニウム、ハフニウム、バナジウム、ニオブ、タンタル、クロム、モリブデン、タングステン、マンガン、インジウム、ガリウム、鉄、コバルト、ニッケル、銅、亜鉛、カドミウム、アルミニウム、ケイ素が挙げられる。
上記金属酸化物層が、二種類以上の金属酸化物を混合した層を含む場合、金属酸化物を構成する金属元素の少なくとも一つが、マグネシウム、アルミニウム、カルシウム、ジルコニウム、ハフニウム、ケイ素、チタン、亜鉛からなる層であることが好ましい。
金属酸化物層が、単体の金属酸化物からなる層である場合、酸化マグネシウム、酸化アルミニウム、酸化ジルコニウム、酸化ハフニウム、酸化ケイ素、酸化チタン、酸化亜鉛からなる群から選ばれる金属酸化物からなる層であることが好ましい。
上記金属酸化物層が、二種類以上の金属酸化物を混合した層と単体の金属酸化物からなる層のいずれか一方または両方を積層した層、または二種類以上の金属酸化物を混合した層である場合、酸化チタン/酸化亜鉛、酸化チタン/酸化マグネシウム、酸化チタン/酸化ジルコニウム、酸化チタン/酸化アルミニウム、酸化チタン/酸化ハフニウム、酸化チタン/酸化ケイ素、酸化亜鉛/酸化マグネシウム、酸化亜鉛/酸化ジルコニウム、酸化亜鉛/酸化ハフニウム、酸化亜鉛/酸化ケイ素、酸化カルシウム/酸化アルミニウム、から選ばれる二種の金属酸化物の組合せを積層及び/又は混合したもの、酸化チタン/酸化亜鉛/酸化マグネシウム、酸化チタン/酸化亜鉛/酸化ジルコニウム、酸化チタン/酸化亜鉛/酸化アルミニウム、酸化チタン/酸化亜鉛/酸化ハフニウム、酸化チタン/酸化亜鉛/酸化ケイ素、酸化インジウム/酸化ガリウム/酸化亜鉛、から選ばれる三種の金属酸化物の組合せを積層及び/又は混合したものなどが挙げられる。
また金属酸化物層は、特殊な組成として良好な特性を示す酸化物半導体であるIGZO(酸化インジウムガリウム亜鉛)および/またはエレクトライドである12CaO・7Alを含むものであってもよい。
上記金属酸化物層の平均厚さは、特に限定されないが、1~1000nmであることが好ましく、2~100nmであることがより好ましい。
金属酸化物層の平均厚さは、触針式段差計、又は分光エリプソメトリーにより測定できる。
本発明の有機電界発光素子において、電子輸送層を形成する材料としては、上記式(1)で表されるホウ素含有化合物の他、有機電界発光素子の電子輸送層の材料として知られているいずれの材料を用いてもよい。具体的には、フェニル-ディピレニルホスフィンオキサイド(POPy)のようなホスフィンオキサイド誘導体、トリス-1,3,5-(3’-(ピリジン-3’’-イル)フェニル)ベンゼン(TmPyPhB)のようなピリジン誘導体、(2-(3-(9-カルバゾリル)フェニル)キノリン(mCQ))のようなキノリン誘導体、2-フェニル-4,6-ビス(3,5-ジピリジルフェニル)ピリミジン(BPyPPM)のようなピリミジン誘導体、ピラジン誘導体、バソフェナントロリン(BPhen)のようなフェナントロリン誘導体、2,4-ビス(4-ビフェニル)-6-(4’-(2-ピリジニル)-4-ビフェニル)-[1,3,5]トリアジン(MPT)のようなトリアジン誘導体、3-フェニル-4-(1’-ナフチル)-5-フェニル-1,2,4-トリアゾール(TAZ)のようなトリアゾール誘導体、オキサゾール誘導体、2-(4-ビフェニリル)-5-(4-tert-ブチルフェニル-1,3,4-オキサジアゾール)(PBD)のようなオキサジアゾール誘導体、2,2’,2’’-(1,3,5-ベントリイル)-トリス(1-フェニル-1-H-ベンズイミダゾール)(TPBI)のようなイミダゾール誘導体、ナフタレン、ペリレン等の芳香環テトラカルボン酸無水物、ビス[2-(2-ヒドロキシフェニル)ベンゾチアゾラト]亜鉛(Zn(BTZ))、トリス(8-ヒドロキシキノリナト)アルミニウム(Alq)などに代表される各種金属錯体、2,5-ビス(6’-(2’,2’’-ビピリジル))-1,1-ジメチル-3,4-ジフェニルシロール(PyPySPyPy),等のシロール誘導体に代表される有機シラン誘導体、ホウ素含有化合物等などが挙げられる。
上記電子輸送層の平均厚さは、特に限定されないが、5~150nmであることが好ましく、10~100nmであることがより好ましい。
電子輸送層の平均厚さは、触針式段差計、又は分光エリプソメトリーにより測定することができる。
本発明の有機電界発光素子において、発光層の材料としては、発光層の材料として通常用いることのできるいずれの材料を用いてもよく、これらを混合して用いてもよい。具体的には、例えば、ビス[2-(2-ベンゾチアゾリル)フェノラト]亜鉛(II)(Zn(BTZ))と、トリス[1-フェニルイソキノリン]イリジウム(III)(Ir(piq))等を挙げることができる。
また、発光層を形成する材料は、低分子化合物であってもよいし、高分子化合物であってもよい。なお、本発明において低分子材料とは、高分子材料(重合体)ではない材料を意味し、分子量が低い有機化合物を必ずしも意味するものではない。
上記発光層を形成する高分子材料としては、例えば、トランス型ポリアセチレン、シス型ポリアセチレン、ポリ(ジ-フェニルアセチレン)(PDPA)、ポリ(アルキルフェニルアセチレン)(PAPA)のようなポリアセチレン系化合物;ポリ(パラ-フェンビニレン)(PPV)、ポリ(2,5-ジアルコキシ-パラ-フェニレンビニレン)(RO-PPV)、シアノ-置換-ポリ(パラ-フェンビニレン)(CN-PPV)、ポリ(2-ジメチルオクチルシリル-パラ-フェニレンビニレン)(DMOS-PPV)、ポリ(2-メトキシ,5-(2’-エチルヘキソキシ)-パラ-フェニレンビニレン)(MEH-PPV)のようなポリパラフェニレンビニレン系化合物;ポリ(3-アルキルチオフェン)(PAT)、ポリ(オキシプロピレン)トリオール(POPT)のようなポリチオフェン系化合物;ポリ(9,9-ジアルキルフルオレン)(PDAF)、ポリ(ジオクチルフルオレン-アルト-ベンゾチアジアゾール)(F8BT)、α,ω-ビス[N,N’-ジ(メチルフェニル)アミノフェニル]-ポリ[9,9-ビス(2-エチルヘキシル)フルオレン-2,7-ジル](PF2/6am4)、ポリ(9,9-ジオクチル-2,7-ジビニレンフルオレニル-オルト-コ(アントラセン-9,10-ジイル)のようなポリフルオレン系化合物;ポリ(パラ-フェニレン)(PPP)、ポリ(1,5-ジアルコキシ-パラ-フェニレン)(RO-PPP)のようなポリパラフェニレン系化合物;ポリ(N-ビニルカルバゾール)(PVK)のようなポリカルバゾール系化合物;ポリ(メチルフェニルシラン)(PMPS)、ポリ(ナフチルフェニルシラン)(PNPS)、ポリ(ビフェニリルフェニルシラン)(PBPS)のようなポリシラン系化合物;更には特願2010-230995号、特願2011-6457号に記載のホウ素化合物系高分子材料等が挙げられる。
上記発光層を形成する低分子材料としては、例えば、配位子に2,2’-ビピリジン-4,4’-ジカルボン酸を持つ、3配位のイリジウム錯体、ファクトリス(2-フェニルピリジン)イリジウム(Ir(ppy))、8-ヒドロキシキノリンアルミニウム(Alq)、トリス(4-メチル-8キノリノレート)アルミニウム(III)(Almq)、8-ヒドロキシキノリン亜鉛(Znq)、(1,10-フェナントロリン)-トリス-(4,4,4-トリフルオロ-1-(2-チエニル)-ブタン-1,3-ジオネート)ユーロピウム(III)(Eu(TTA)(phen))、2,3,7,8,12,13,17,18-オクタエチル-21H,23H-ポルフィンプラチナム(II)のような各種金属錯体;ジスチリルベンゼン(DSB)、ジアミノジスチリルベンゼン(DADSB)のようなベンゼン系化合物;ナフタレン、ナイルレッドのようなナフタレン系化合物;フェナントレンのようなフェナントレン系化合物;クリセン、6-ニトロクリセンのようなクリセン系化合物;ペリレン、N,N’-ビス(2,5-ジ-t-ブチルフェニル)-3,4,9,10-ペリレン-ジ-カルボキシイミド(BPPC)のようなペリレン系化合物;コロネンのようなコロネン系化合物;アントラセン、ビススチリルアントラセンのようなアントラセン系化合物;ピレンのようなピレン系化合物;4-(ジ-シアノメチレン)-2-メチル-6-(パラ-ジメチルアミノスチリル)-4H-ピラン(DCM)のようなピラン系化合物;アクリジンのようなアクリジン系化合物;スチルベンのようなスチルベン系化合物;2,5-ジベンゾオキサゾールチオフェンのようなチオフェン系化合物;ベンゾオキサゾールのようなベンゾオキサゾール系化合物;ベンゾイミダゾールのようなベンゾイミダゾール系化合物;2,2’-(パラ-フェニレンジビニレン)-ビスベンゾチアゾールのようなベンゾチアゾール系化合物;ビスチリル(1,4-ジフェニル-1,3-ブタジエン)、テトラフェニルブタジエンのようなブタジエン系化合物;ナフタルイミドのようなナフタルイミド系化合物;クマリンのようなクマリン系化合物;ペリノンのようなペリノン系化合物;オキサジアゾールのようなオキサジアゾール系化合物;アルダジン系化合物;1,2,3,4,5-ペンタフェニル-1,3-シクロペンタジエン(PPCP)のようなシクロペンタジエン系化合物;キナクリドン、キナクリドンレッドのようなキナクリドン系化合物;ピロロピリジン、チアジアゾロピリジンのようなピリジン系化合物;2,2’,7,7’-テトラフェニル-9,9’-スピロビフルオレンのようなスピロ化合物;フタロシアニン(HPc)、銅フタロシアニンのような金属または無金属のフタロシアニン系化合物;更には特開2009-155325号公報、特開2011-184430号公報および特願2011-6458号に記載のホウ素化合物材料等が挙げられる。
上記発光層の平均厚さは、特に限定されないが、10~150nmであることが好ましく、20~100nmであることがより好ましい。
発光層の平均厚さは、触針式段差計、又は水晶振動子膜厚計により発光層の成膜時に測定することができる。
本発明の有機電界発光素子において、正孔輸送層に用いる材料としては、各種p型の高分子材料(有機ポリマー)、各種p型の低分子材料を単独または組み合わせて用いることができる。
具体的には、正孔輸送層の材料として、例えば、N,N’-ジ(1-ナフチル)-N,N’-ジフェニル-1,1’-ビフェニル-4,4’-ジアミン(α-NPD)、N4,N4’-ビス(ジベンゾ[b,d]チオフェン-4-イル)-N4,N4’-ジフェニルビフェニルー4,4’-ジアミン(DBTPB)、ポリアリールアミン、フルオレン-アリールアミン共重合体、フルオレン-ビチオフェン共重合体、ポリ(N-ビニルカルバゾール)、ポリビニルピレン、ポリビニルアントラセン、ポリチオフェン、ポリアルキルチオフェン、ポリヘキシルチオフェン、ポリ(p-フェニレンビニレン)、ポリチニレンビニレン、ピレンホルムアルデヒド樹脂、エチルカルバゾールホルムアルデヒド樹脂またはその誘導体等が挙げられる。これらの正孔輸送層の材料は、他の化合物との混合物として用いることもできる。一例として、正孔輸送層の材料として用いられるポリチオフェンを含有する混合物として、ポリ(3,4-エチレンジオキシチオフェン/スチレンスルホン酸)(PEDOT/PSS)等が挙げられる。
上記正孔輸送層の平均厚さは、特に限定されないが、10~150nmであることが好ましく、20~100nmであることがより好ましい。
正孔輸送層の平均厚さは、触針式段差計、又は分光エリプソメトリーにより測定することができる。
本発明の有機電界発光素子において、正孔注入層は、無機材料からなるものであってもよいし、有機材料からなるものであってもよい。無機材料は、有機材料と比較して安定であるため、有機材料を用いた場合と比較して、酸素や水に対する高い耐性が得られやすい。
無機材料としては、特に制限されないが、例えば、酸化バナジウム(V)、酸化モリブテン(MoO)、酸化ルテニウム(RuO)等の金属酸化物を1種又は2種以上を用いることができる。
有機材料としては、ジピラジノ[2,3-f:2’,3’-h]キノキサリン-2,3,6,7,10,11-ヘキサカルボニトリル(HAT-CN)や2,3,5,6-テトラフルオロ-7,7,8,8-テトラシアノ-キノジメタン(F4-TCNQ)等を用いることができる。
上記正孔注入層の平均厚さは、特に限定されないが、1~1000nmであることが好ましく、5~50nmであることがより好ましい。
正孔注入層の平均厚さは、水晶振動子膜厚計により成膜時に測定することができる。
本発明の有機電界発光素子が逆構造の素子の場合、陰極の材料としては、ITO(インジウム酸化錫)、IZO(インジウム酸化亜鉛)、FTO(フッ素酸化錫)、In、SnO、Sb含有SnO、Al含有ZnO等の酸化物の導電材料、Au、Pt、Ag、Cu、Al又はこれらを含む合金等が挙げられる。この中でも、陰極の材料として、ITO、IZO、FTOを用いることが好ましい。
また、順構造の素子の場合、陰極の材料としては、Au、Pt、Ag、Cu、Al又はこれらを含む合金等が挙げられる。
上記陰極の平均厚さは、特に制限されないが、10~500nmであることが好ましく、100~200nmであることがより好ましい。
陰極の平均厚さは、触針式段差計、又は分光エリプソメトリーにより測定できる。
本発明の有機電界発光素子が逆構造の素子の場合、陽極に用いられる材料としては、ITO、IZO、Au、Pt、Ag、Cu、Alまたはこれらを含む合金等が挙げられる。この中でも、ITO、IZO、Au、Ag、Alを用いることが好ましい。
また、順構造の素子の場合、陽極に用いられる材料としては、ITO、IZO、FTO、In、SnO、Sb含有SnO、Al含有ZnO等の酸化物の導電材料が挙げられる。
上記陽極の平均厚さは、特に限定されないが、10~1000nmであることが好ましく、30~150nmであることがより好ましい。また、陽極の材料として不透過な材料を用いる場合でも、例えば、平均厚さを10~30nm程度にすることで、トップエミッション型の有機電界発光素子における透明な陽極として使用できる。
陽極の平均厚さは、水晶振動子膜厚計により陽極の成膜時に測定することができる。
本発明の有機電界発光素子において、基板の材料としては、樹脂材料、ガラス材料等が挙げられる。
基板に用いられる樹脂材料としては、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリプロピレン、シクロオレフィンポリマー、ポリアミド、ポリエーテルサルフォン、ポリメチルメタクリレート、ポリカーボネート、ポリアリレート等が挙げられる。基板の材料として、樹脂材料を用いた場合、柔軟性に優れた有機電界発光素子が得られるため好ましい。
基板に用いられるガラス材料としては、石英ガラス、ソーダガラス等が挙げられる。
本発明の有機電界発光素子がボトムエミッション型のものである場合には、基板の材料として、透明基板を用いる。
本発明の有機電界発光素子がトップエミッション型のものである場合には、基板の材料として、透明基板だけでなく、不透明基板を用いてもよい。不透明基板としては、例えば、アルミナのようなセラミックス材料からなる基板、ステンレス鋼のような金属板の表面に酸化膜(絶縁膜)を形成した基板、樹脂材料で構成された基板等が挙げられる。
上記基板の平均厚さは、基板の材料等に応じて決定でき、0.1~30mmであることが好ましく、0.1~10mmであることがより好ましい。
基板の平均厚さは、デジタルマルチメーター、又はノギスにより測定できる。
本発明の有機電界発光素子において、有機化合物から形成される層の成膜方法は特に限定されず、材料の特性に合わせて種々の方法を適宜用いることができるが、溶液にして塗布できる場合はスピンコート法、キャスティング法、マイクログラビアコート法、グラビアコート法、バーコート法、ロールコート法、ワイヤーバーコート法、スリットコート法、ディップコート法、スプレーコート法、スクリーン印刷法、フレキソ印刷法、オフセット印刷法、インクジェット印刷法等の各種塗布法を用いて成膜することができる。このうち、膜厚をより制御しやすいという点でスピンコート法やスリットコート法が好ましい。塗布しない場合や溶媒溶解性が低い場合は真空蒸着法や、ESDUS(Evaporative Spray Deposition from Ultra-dilute Solution)法などが好適な例として挙げられる。
上記有機化合物から形成される層を、有機化合物溶液を塗布して形成する場合、有機化合物を溶解するために用いる溶媒としては、例えば、硝酸、硫酸、アンモニア、過酸化水素、水、二硫化炭素、四塩化炭素、エチレンカーボネイト等の無機溶媒や、メチルエチルケトン(MEK)、アセトン、ジエチルケトン、メチルイソブチルケトン(MIBK)、メチルイソプロピルケトン(MIPK)、シクロヘキサノン等のケトン系溶媒、メタノール、エタノール、イソプロパノール、エチレングリコール、ジエチレングリコール(DEG)、グリセリン等のアルコール系溶媒、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、1,2-ジメトキシエタン(DME)、1,4-ジオキサン、テトラヒドロフラン(THF)、テトラヒドロピラン(THP)、アニソール、ジエチレングリコールジメチルエーテル(ジグリム)、ジエチレングリコールエチルエーテル(カルビトール)等のエーテル系溶媒、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、フェニルセロソルブ等のセロソルブ系溶媒、ヘキサン、ペンタン、ヘプタン、シクロヘキサン等の脂肪族炭化水素系溶媒、トルエン、キシレン、ベンゼン等の芳香族炭化水素系溶媒、ピリジン、ピラジン、フラン、ピロール、チオフェン、メチルピロリドン等の芳香族複素環化合物系溶媒、N,N-ジメチルホルムアミド(DMF)、N,N-ジメチルアセトアミド(DMA)等のアミド系溶媒、クロロベンゼン、ジクロロメタン、クロロホルム、1,2-ジクロロエタン等のハロゲン化合物系溶媒、酢酸エチル、酢酸メチル、ギ酸エチル等のエステル系溶媒、ジメチルスルホキシド(DMSO)、スルホラン等の硫黄化合物系溶媒、アセトニトリル、プロピオニトリル、アクリロニトリル等のニトリル系溶媒、ギ酸、酢酸、トリクロロ酢酸、トリフルオロ酢酸等の有機酸系溶媒のような各種有機溶媒、または、これらを含む混合溶媒等が挙げられる。
これらの中でも、溶媒としては、例えば、キシレン、トルエン、シクロヘキシルベンゼン、トリメチルベンゼン、テトラメチルベンゼン等の芳香族炭化水素系溶媒、ピリジン、ピラジン、フラン、ピロール、チオフェン、メチルピロリドン等の複素環化合物系溶媒、ヘキサン、ペンタン、ヘプタン、シクロヘキサン等の脂肪族炭化水素系溶媒、メタノール、エタノール、イソプロパノール等のアルコール系溶媒、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ等のセロソルブ系溶媒等が挙げられ、これらを単独または混合して用いることができる。
上記陰極、陽極、及び、金属酸化物層は、スパッタ法、真空蒸着法、ゾルゲル法、スプレー熱分解(SPD)法、原子層堆積(ALD)法、気相成膜法、液相成膜法等により形成することができる。陽極、陰極の形成には、金属箔の接合も用いることができる。これらの方法は各層の材料の特性に応じて選択するのが好ましく、層ごとに作製方法が異なっていても良い。有機化合物層の上に金属酸化物層を形成する場合には、これらの中でも、気相製膜法を用いて形成するのがより好ましい。気相製膜法によれば、有機化合物層の表面を壊すことなく清浄にかつ隣接する層と接触よく形成することができる。
本発明の有機電界発光素子において、ホウ素含有化合物を含む層も上記有機化合物から形成される層の成膜方法のいずれにより形成されるものであってもよいが、上述したとおり、本発明のホウ素含有化合物は溶剤への溶解性が高く、上記式(1)で表されるホウ素含有化合物と溶剤とを含む材料(組成物)を被形成面上に塗布することで、均一かつ平滑な層を簡便に形成することができ、また、得られる有機電界発光素子が素子寿命等の特性に特に優れた素子となる。このようなホウ素含有化合物の塗布膜の層を形成する工程を含む有機電界発光素子の製造方法、すなわち、有機電界発光素子を製造する方法であって、該製造方法は、下記式(1);
Figure 0006997678000007
(式中、点線の円弧は、同一又は異なって、実線で表される骨格部分と共に芳香環が形成されていることを表し、Rが結合したベンゼン環が結合している環は、芳香族複素環である。実線で表される骨格部分における点線部分は、点線で結ばれる1対の原子が二重結合で結ばれていてもよいことを表す。R、Rは、同一又は異なって、置換基を有していてもよい芳香族炭化水素基、又は、芳香族複素環基を表す。R、Rは、同一又は異なって、水素原子又は芳香環の置換基となる1価の置換基を表す。n1~n4は、同一又は異なって、1~5の数を表す。)で表されるホウ素含有化合物と溶媒とを含む材料を塗布することで層を形成する工程を含むことを特徴とする有機電界発光素子の製造方法もまた、本発明の1つである。
上記有機電界発光素子の製造方法において、上記式(1)で表されるホウ素化合物と溶媒とを含む材料を塗布(塗工)することで層を形成する工程(以下、塗工工程とも記載する)が、発光層を形成する工程の後に行われることは、本発明の有機電界発光素子の製造方法の好適な実施形態の一つである。
本発明有機電界発光素子の製造方法は、上記塗工工程の後に、さらに、溶媒を除去するための乾燥工程、塗膜をアニール処理する工程、上記ホウ素化合物の配向性を調整するために、塗工面を所望の雰囲気に暴露させる(液体又は気体と接触させる)工程等(「塗工後の工程」ともいう)を設けて良い。上記塗工後の工程は、減圧下、常圧下、加圧下のいずれの条件下で行ってもよく、不活性ガス雰囲気下で行っても良い。上記塗工後の工程は、例えば0℃~250℃で行っても良い。
上記式(1)で表されるホウ素化合物と、溶媒とを含む組成物を塗工する工程は、1回だけ行っても良く、2回以上行っても良い。2回以上行う場合には、それぞれの間に、上記塗工後の工程を設けても良い。
本発明の有機電界発光素子の製造方法は、上記以外のその他の工程を含んでいてもよい。その他の工程としては、ホウ素含有化合物の塗布膜の層以外の有機電界発光素子を構成する各層を形成する工程や、後述する素子を封止する工程等が挙げられる。
本発明の有機電界発光素子の封止は、通常の方法を適宜使用できる。例えば、不活性ガス中で封止容器を接着する方法や、有機EL素子の上に直接封止膜を形成する方法などが挙げられる。これらに加えて、水分吸収材を封入する方法を併用してもよい。
本発明の有機電界発光素子は、有機化合物層の材料を適宜選択することによって発光色を変化させることができ、またカラーフィルター等を併用して所望の発光色を得ることもできる。そのため、表示装置の発光部位や照明装置として好適に用いることができる。特に、有機電界発光素子が逆構造の素子である場合には、逆構造という特性から、酸化物TFTと組み合わせた表示装置が好適である。
このような、本発明の有機電界発光素子を備えることを特徴とする表示装置や、本発明の有機電界発光素子を備えることを特徴とする照明装置もまた、本発明の1つである。
以下に実施例を掲げて本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例のみに限定されるものではない。なお、特に断りのない限り、「%」は「モル質量%」を意味するものとする。
合成例において合成した化合物についてのH-NMR測定は、以下のように行った。
H-NMR測定)
試料をテトラメチルシランを含有する重クロロホルムに溶解し、400MHzの核磁気共鳴装置により測定した。
(合成例1)
化合物1の合成
下記に示す反応1~5により、下記化合物1の合成を行った。
Figure 0006997678000008
(反応1)以下の反応式により5-ブロモ-2-(チオフェン-2-イル)ピリジンを合成した。
Figure 0006997678000009
2-チオフェンボロン酸(4.99g)、3-ブロモ-6-ヨードピリジン(12.18g)、テトラキストリフェニルホスフィンパラジウム(0)(Pd(PPh3)4、2.25g)をトルエン(150ml)に溶解し、そこへ炭酸カリウム水溶液(16.17gを水39mlに溶解したもの)を加え120℃で18時間撹拌反応させた。反応後、室温に戻したのち、水洗し有機層を硫酸ナトリウムで乾燥後ろ過濃縮し、残分をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより、粗製の5-ブロモ-2-(チオフェン-2-イル)ピリジンを9.3g得た。得られた5-ブロモ-2-(チオフェン-2-イル)ピリジンのH-NMR測定結果を図2に示す。それ以上の精製はせず、次の反応2に進んだ。
(反応2)以下の反応式により5-ブロモ-2-(5-ブロモチオフェン-2-イル)ピリジンを合成した。
Figure 0006997678000010
5-ブロモ-2-(チオフェン-2-イル)ピリジン9.3gを脱水クロロホルム(200ml)に溶解し、そこへN-ブロモスクシンイミド(NBS、6.9g)を加え室温で終夜撹拌反応させた。反応後、水洗し有機層を硫酸ナトリウムで乾燥後ろ過濃縮し、残分をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより、粗製の5-ブロモ-2-(5-ブロモチオフェン-2-イル)ピリジンを10.3g得た。得られた5-ブロモ-2-(5-ブロモチオフェン-2-イル)ピリジンのH-NMR測定結果を図3に示す。それ以上の精製はせず、次の反応3に進んだ。
(反応3)以下の反応式により5-ブロモ-2-(5-ブロモ-3-(ジブロモボリル)チオフェン-2-イル)ピリジンを合成した。
Figure 0006997678000011
5-ブロモ-2-(5-ブロモチオフェン-2-イル)ピリジン10.3gをジクロロエタン(DCE、200ml)に溶解し、そこへジイソプロピルエチルアミン(iPr2EtN、5.7ml)を加え、反応器を-78℃に冷却し、そこへ三臭化ほう素(BBr3、1mol/Lジクロロメタン溶液、81.3ml)を滴下した。全量滴下後、室温で1時間、50℃で終夜撹拌反応させた。反応後、ヘキサンを投入し析出した固体をろ過により回収、クロロホルムで洗浄後乾燥させることで5-ブロモ-2-(5-ブロモ-3-(ジブロモボリル)チオフェン-2-イル)ピリジン11.5g得た。得られた5-ブロモ-2-(5-ブロモ-3-(ジブロモボリル)チオフェン-2-イル)ピリジンのH-NMR測定結果を図4に示す。
(反応4)以下の反応式により5-ブロモ-2-(5-ブロモ-3-(5H-ジベンゾ[b,d]ボロール-5-イル)チオフェン-2-イル)ピリジンを合成した。
Figure 0006997678000012
削り状マグネシウム(0.7g)を加熱乾燥下活性化させたのち、そこへ脱水ジエチルエーテル(26ml)、2,2‘-ジブロモビフェニル(4.0g)を投入し室温で24時間、40℃で1時間撹拌反応させた。そこへ脱水トルエン(130ml)を加え-78℃まで冷却したのち5-ブロモ-2-(5-ブロモ-3-(ジブロモボリル)チオフェン-2-イル)ピリジン(6.3g)を投入し、室温に昇温し終夜撹拌反応した。反応後水を加え、クロロホルムで抽出、水洗し有機層を硫酸ナトリウムで乾燥後ろ過濃縮し、残分をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製、5-ブロモ-2-(5-ブロモ-3-(5H-ジベンゾ[b,d]ボロール-5-イル)チオフェン-2-イル)ピリジンを6.0g得た。得られた5-ブロモ-2-(5-ブロモ-3-(5H-ジベンゾ[b,d]ボロール-5-イル)チオフェン-2-イル)ピリジンのH-NMR測定結果を図5に示す。
(反応5)以下の反応式に従い、化合物1を合成した。
Figure 0006997678000013
反応容器に5-ブロモ-2-(5-ブロモ-3-(5H-ジベンゾ[b,d]ボロール-5-イル)チオフェン-2-イル)ピリジン(1.0g)、3-ビフェニルボロン酸(1.03g)、酢酸パラジウム(16mg)、S-Phos(68mg)、りん酸カリウム(2.6g)、トルエン(20mL)、蒸留水(1滴)を入れた。この懸濁液をアルゴンバブリングしながら10分攪拌後、110℃で24時間攪拌した。この懸濁液をろ過し、ろ液を濃縮し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し、淡黄色の固体を得た。これをトルエンに加熱懸濁させ、放冷し析出した固体をろ取し、化合物1を得た。(1.3g,98%)
得られた化合物1のH-NMR測定結果を図6に示す。
(合成例2)
化合物2の合成
合成例1の反応4で得られた5-ブロモ-2-(5-ブロモ-3-(5H-ジベンゾ[b,d]ボロール-5-イル)チオフェン-2-イル)ピリジンを用い、以下の反応式に従い、化合物2を合成した。
Figure 0006997678000014
反応容器に5-ブロモ-2-(5-ブロモ-3-(5H-ジベンゾ[b,d]ボロール-5-イル)チオフェン-2-イル)ピリジン(1.0g)、3-(ピリジン-3-イル)-1-ピナコラトボリルベンゼン(1.46g)、酢酸パラジウム(16mg)、S-Phos(68mg)、りん酸カリウム(2.65g)、トルエン(20mL)、蒸留水(1滴)を入れた。この懸濁液をアルゴンバブリングしながら10分攪拌後、90℃で6時間攪拌し、温度を110℃まで昇温しさらに24時間加熱した。放冷後、この懸濁液をろ過し、ろ液を濃縮し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し、黄色の粘帖な液体を得た。これをトルエンに溶解、加熱させ、放冷後析出した固体をろ取した。さらにこれをGPCで精製後、トルエン/ヘプタン混合溶液から再結晶することにより、化合物2を得た。(0.42g,32%)
得られた化合物2のH-NMR測定結果を図7に示す。
(合成例3)
化合物3の合成
合成例1の反応4で得られた5-ブロモ-2-(5-ブロモ-3-(5H-ジベンゾ[b,d]ボロール-5-イル)チオフェン-2-イル)ピリジンを用い、以下の反応式に従い、化合物3を合成した。
Figure 0006997678000015
反応容器に5-ブロモ-2-(5-ブロモ-3-(5H-ジベンゾ[b,d]ボロール-5-イル)チオフェン-2-イル)ピリジン(1.0g)、3-(ピリジン-3-イル)-1-ピナコラトボリルベンゼン(1.46g)、酢酸パラジウム(16mg)、S-Phos(68mg)、りん酸カリウム(2.65g)、トルエン(20mL)、蒸留水(1滴)を入れた。この懸濁液をアルゴンバブリングしながら10分攪拌後、110℃で8時間加熱した。これにボロン酸(1.0g)、酢酸パラジウム(16mg)、S-Phos(68mg)を加えさらに18時間加熱攪拌した。放冷後、この懸濁液をろ過し、ろ液を濃縮し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー、エタノールでの分散洗浄、GPCで精製後、トルエン/メタノールから再結晶することにより、化合物3を得た。(0.64g,32%)
得られた化合物3のH-NMR測定結果を図8に示す。
(合成例4)
化合物4の合成
合成例1の反応4で得られた5-ブロモ-2-(5-ブロモ-3-(5H-ジベンゾ[b,d]ボロール-5-イル)チオフェン-2-イル)ピリジンを用い、以下の反応式に従い、化合物4を合成した。
Figure 0006997678000016
6-(トリブチルスタンニル)-2,2‘-ビピリジン(Chem Commun.,1995,765-766を参考に合成した、4,2g)、5-ブロモ-2-(5-ブロモ-3-(5H-ジベンゾ[b,d]ボロール-5-イル)チオフェン-2-イル)ピリジン2.0g、テトラキストリフェニルホスフィンパラジウム(0)(0.5g)を脱水トルエン(20ml)に溶解し、120℃で終夜撹拌反応させた。反応後、室温に戻したのち、水洗し有機層を硫酸ナトリウムで乾燥後ろ過濃縮し、残分をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製することにより化合物4を2.5g得た。
得られた化合物4のH-NMR測定結果を図9に示す。
(実施例1)
以下に示す方法により、逆構造有機電界発光素子1を製造した。
[工程1]
基板1として、ITOからなる厚み150nmのパターニングされた電極(陰極8)が形成されている平均厚さ0.7mmの市販されている透明ガラス基板を用意した。そして、陰極8を有する基板1を、アセトン中、イソプロパノール中で超音波洗浄し、その後、UVオゾン洗浄を20分間行った。
[工程2]
ITO電極(陰極8)上に、亜鉛金属をターゲットとし、反応ガスとして酸素をキャリアガスとしてアルゴンを用いたスパッタ法により、平均厚さ10nmの酸化亜鉛(ZnO)層を形成した。その後、水、イソプロパノールで洗浄を行った。さらに、本基板をスピンコーターにセットし、1重量%酢酸マグネシウム溶液(水/エタノール=1/3)を毎分1600回転で60秒スピンコートし、大気下でホットプレートにより120℃で1時間アニールを行った。続いて本基板を水で洗浄した後、大気下でホットプレートにより120℃30分間乾燥させ、金属酸化物からなる電子注入層7を形成した。
[工程3]
次に、以下に示す方法により、電子注入層7上に、有機化合物を含む電子輸送層6を形成した。まず、合成例1で合成した化合物1をシクロペンタノンに溶解し、0.2重量%のシクロペンタノン溶液を作製した。次に、[工程2]で作製した陰極8および金属酸化物からなる電子注入層7の形成されている基板1をスピンコーターに設置した。そして、化合物1の0.2重量%シクロペンタノン溶液を金属酸化物からなる電子注入層7上に滴下しながら、基板1を毎分1000回転で120秒間回転させて電子輸送層6を形成した。
[工程4]
次に、電子輸送層6までの各層が形成された基板1を、真空蒸着装置の基板ホルダーに固定した。下記式(X)で示されるN,N’-ジ(1-ナフチル)-N,N’-ジフェニル-1,1’-ビフェニル-4,4’-ジアミン(α-NPD)と、ケミプロ化成より購入したホスト材料KHLHS-04と、同じくケミプロ化成より購入した発光ドーパントKHLDR-03と、三酸化モリブデン(MoO)、およびアルミニウム(Al)とを、それぞれアルミナルツボに入れて蒸着源にセットした。そして、真空蒸着装置内を約1×10-5Paの圧力となるまで減圧して、KHLHS-04、NPDをホスト、KHLDR-03をドーパントとして15nm共蒸着し、発光層5を成膜した。発光層5まで形成した基板上に、α-NPDを40nm蒸着することにより、正孔輸送層4を成膜した。さらに、三酸化モリブデンMoOを真空一貫で蒸着することにより成膜し、膜厚が10nmの正孔注入層3を形成した。
[工程5]
次に、正孔注入層3まで形成した基板上に、アルミニウム(陽極1)を膜厚が100nmとなるように蒸着して、本発明の実施例である逆構造有機電界発光素子1を得た。
(実施例2)
上記実施例1における[工程3]において、合成例1で合成した化合物1の0.2重量%のシクロペンタノン溶液を用いる代わりに、合成例2で合成した化合物2を用いたこと以外は実施例1と同様にして、本発明の実施例である逆構造有機電界発光素子2を得た。
(実施例3)
上記実施例1における[工程3]において、合成例1で合成した化合物1の0.2重量%のシクロペンタノン溶液を用いる代わりに、合成例3で合成した化合物3を用いたこと以外は実施例1と同様にして、本発明の実施例である逆構造有機電界発光素子3を得た。
(比較例1)
上記実施例1における[工程3]において、合成例1で合成した化合物1の0.2重量%のシクロペンタノン溶液を用いる代わりに、合成例4で合成した化合物4を用いたこと以外は実施例1と同様にして、逆構造有機電界発光素子4を得た。
(実施例4)
以下に示す方法により、順構造有機電界発光素子1を製造した。
[工程1]
基板1として、ITOからなる厚み150nmのパターニングされた電極(陽極2)が形成されている平均厚さ0.7mmの市販されている透明ガラス基板を用意した。そして、陽極2を有する基板1を、アセトン中、イソプロパノール中で超音波洗浄し、その後、UVオゾン洗浄を20分間行った。
[工程2]
基板1を、真空蒸着装置の基板ホルダーに固定した。また、三酸化モリブデン(MoO)と、下記式(X)で示されるN,N’-ジ(1-ナフチル)-N,N’-ジフェニル-1,1’-ビフェニル-4,4’-ジアミン(α-NPD)と、下記式(Y)で示されるトリス(8-キノリノラト)アルミニウム(Alq3)と、合成例2で合成した化合物2、フッ化リチウム(LiF)、およびアルミニウム(Al)とを、それぞれアルミナルツボに入れて蒸着源にセットした。そして、真空蒸着装置内を約1×10-5Paの圧力となるまで減圧して、MoOを5nm蒸着し、正孔注入層3を製膜した。次にα-NPDを40nm蒸着し、正孔輸送層4を製膜した。次にAlq3を20nm蒸着し、発光層5を成膜した。発光層5まで形成した基板1上に、化合物2を20nm蒸着することにより、電子輸送層6を成膜した。さらに、LiFを蒸着することにより成膜し、膜厚が1nmの電子注入層7を形成した。
[工程3]
次に、電子注入層7まで形成した基板1上に、アルミニウム(陰極8)を膜厚が100nmとなるように蒸着して、本発明の実施例である順構造有機電界発光素子1を得た。
(実施例5)
上記実施例4における[工程2]において、合成例2で合成した化合物2を用いる代わりに、合成例3で合成した化合物3を用いたこと以外は実施例4と同様にして、本発明の実施例である順構造有機電界発光素子2を得た。
(比較例2)
上記実施例4における[工程2]において、合成例2で合成した化合物2を用いる代わりに、合成例4で合成した化合物4を用いたこと以外は実施例4と同様にして、本発明の実施例である順構造有機電界発光素子3を得た。
Figure 0006997678000017
(有機電界発光素子の発光特性測定)
実施例1~3、比較例1で作製した逆構造有機電界発光素子1~4、及び、実施例4、5、比較例2で作製した順構造有機電界発光素子1~3について、ケースレー社製の「2400型ソースメーター」により、素子への電圧印加と、電流測定を行い、トプコン社製の「BM-7」により、発光輝度を測定した。また、目視により発光面の均一性を確認した。結果を図10~15に示した。
図10、図13の電圧-輝度特性のグラフから、逆構造有機電界発光素子、順構造有機電界発光素子とも、いずれの素子も低電圧で駆動していることがわかるが、図11、図14の電流密度-発光効率特性の結果から、逆構造有機電界発光素子、順構造有機電界発光素子とも、化合物1~3のいずれかを用いた素子のほうが、化合物4を用いた素子よりも効率が高いことがわかる。さらに、図12、図15の相対輝度の経時変化のグラフから、逆構造有機電界発光素子、順構造有機電界発光素子とも、化合物1~3のいずれかを用いた素子のほうが、化合物4を用いた素子よりも寿命が長い。
したがって本願発明の化合物1、2、3は化合物4と比較して、逆構造有機電界発光素子用材料としても順構造有機電界発光素子用材料としても優れていることがわかる。 これらは化合物1~3の結晶性の低さに起因し良好な塗布膜やアモルファス蒸着膜を形成できているためと考えられる。
1:基板
2:陽極
3:正孔注入層
4:正孔輸送層
5:発光層
6:電子輸送層
7:電子注入層
8:陰極

Claims (6)

  1. 有機電界発光素子に用いられる材料であって、
    該材料は、下記式(1);
    Figure 0006997678000018
    (式中、点線の円弧は、同一又は異なって、実線で表される骨格部分と共に芳香環が形成されていることを表し、Rが結合したベンゼン環が結合している環は、チオフェン環である。実線で表される骨格部分における点線部分は、点線で結ばれる1対の原子が二重結合で結ばれていてもよいことを表す。R、Rは、同一又は異なって、置換基を有していてもよい芳香族炭化水素基、又は、芳香族複素環基を表す。R、Rは、同一又は異なって、水素原子又は芳香環の置換基となる1価の置換基を表す。n1~n4は、同一又は異なって、1~5の数を表す。)で表されるホウ素含有化合物を含むことを特徴とする有機電界発光素子用材料。
  2. 請求項1に記載の有機電界発光素子用材料を含んで構成されることを特徴とする有機電界発光素子。
  3. 前記有機電界発光素子は、有機電界発光素子用材料の塗布膜の層を有することを特徴とする請求項2に記載の有機電界発光素子。
  4. 請求項2又は3に記載の有機電界発光素子を備えることを特徴とする表示装置。
  5. 請求項2又は3に記載の有機電界発光素子を備えることを特徴とする照明装置。
  6. 有機電界発光素子を製造する方法であって、
    該製造方法は、下記式(1);
    Figure 0006997678000019
    (式中、点線の円弧は、同一又は異なって、実線で表される骨格部分と共に芳香環が形成されていることを表し、Rが結合したベンゼン環が結合している環は、チオフェン環である。実線で表される骨格部分における点線部分は、点線で結ばれる1対の原子が二重結合で結ばれていてもよいことを表す。R、Rは、同一又は異なって、置換基を有していてもよい芳香族炭化水素基、又は、芳香族複素環基を表す。R、Rは、同一又は異なって、水素原子又は芳香環の置換基となる1価の置換基を表す。n1~n4は、同一又は異なって、1~5の数を表す。)で表されるホウ素含有化合物と溶媒とを含む材料を塗布することで層を形成する工程を含むことを特徴とする有機電界発光素子の製造方法。
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