JP6996512B2 - 自動車のベルトライン部遮音構造および自動車用ドアガラス - Google Patents

自動車のベルトライン部遮音構造および自動車用ドアガラス Download PDF

Info

Publication number
JP6996512B2
JP6996512B2 JP2018543932A JP2018543932A JP6996512B2 JP 6996512 B2 JP6996512 B2 JP 6996512B2 JP 2018543932 A JP2018543932 A JP 2018543932A JP 2018543932 A JP2018543932 A JP 2018543932A JP 6996512 B2 JP6996512 B2 JP 6996512B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
door glass
viscoelastic member
sound insulation
panel
viscoelastic
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2018543932A
Other languages
English (en)
Other versions
JPWO2018066586A1 (ja
Inventor
大介 山田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
AGC Inc
Original Assignee
Asahi Glass Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Asahi Glass Co Ltd filed Critical Asahi Glass Co Ltd
Publication of JPWO2018066586A1 publication Critical patent/JPWO2018066586A1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6996512B2 publication Critical patent/JP6996512B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60JWINDOWS, WINDSCREENS, NON-FIXED ROOFS, DOORS, OR SIMILAR DEVICES FOR VEHICLES; REMOVABLE EXTERNAL PROTECTIVE COVERINGS SPECIALLY ADAPTED FOR VEHICLES
    • B60J10/00Sealing arrangements
    • B60J10/50Sealing arrangements characterised by means for prevention or reduction of noise, e.g. of rattling or vibration of windows
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60JWINDOWS, WINDSCREENS, NON-FIXED ROOFS, DOORS, OR SIMILAR DEVICES FOR VEHICLES; REMOVABLE EXTERNAL PROTECTIVE COVERINGS SPECIALLY ADAPTED FOR VEHICLES
    • B60J1/00Windows; Windscreens; Accessories therefor
    • B60J1/08Windows; Windscreens; Accessories therefor arranged at vehicle sides
    • B60J1/12Windows; Windscreens; Accessories therefor arranged at vehicle sides adjustable
    • B60J1/16Windows; Windscreens; Accessories therefor arranged at vehicle sides adjustable slidable
    • B60J1/17Windows; Windscreens; Accessories therefor arranged at vehicle sides adjustable slidable vertically
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60JWINDOWS, WINDSCREENS, NON-FIXED ROOFS, DOORS, OR SIMILAR DEVICES FOR VEHICLES; REMOVABLE EXTERNAL PROTECTIVE COVERINGS SPECIALLY ADAPTED FOR VEHICLES
    • B60J10/00Sealing arrangements
    • B60J10/15Sealing arrangements characterised by the material
    • B60J10/16Sealing arrangements characterised by the material consisting of two or more plastic materials having different physical or chemical properties
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60JWINDOWS, WINDSCREENS, NON-FIXED ROOFS, DOORS, OR SIMILAR DEVICES FOR VEHICLES; REMOVABLE EXTERNAL PROTECTIVE COVERINGS SPECIALLY ADAPTED FOR VEHICLES
    • B60J10/00Sealing arrangements
    • B60J10/30Sealing arrangements characterised by the fastening means
    • B60J10/32Sealing arrangements characterised by the fastening means using integral U-shaped retainers
    • B60J10/33Sealing arrangements characterised by the fastening means using integral U-shaped retainers characterised by the configuration of the retaining lips
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60JWINDOWS, WINDSCREENS, NON-FIXED ROOFS, DOORS, OR SIMILAR DEVICES FOR VEHICLES; REMOVABLE EXTERNAL PROTECTIVE COVERINGS SPECIALLY ADAPTED FOR VEHICLES
    • B60J10/00Sealing arrangements
    • B60J10/70Sealing arrangements specially adapted for windows or windscreens
    • B60J10/74Sealing arrangements specially adapted for windows or windscreens for sliding window panes, e.g. sash guides
    • B60J10/75Sealing arrangements specially adapted for windows or windscreens for sliding window panes, e.g. sash guides for sealing the lower part of the panes
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60JWINDOWS, WINDSCREENS, NON-FIXED ROOFS, DOORS, OR SIMILAR DEVICES FOR VEHICLES; REMOVABLE EXTERNAL PROTECTIVE COVERINGS SPECIALLY ADAPTED FOR VEHICLES
    • B60J10/00Sealing arrangements
    • B60J10/70Sealing arrangements specially adapted for windows or windscreens
    • B60J10/74Sealing arrangements specially adapted for windows or windscreens for sliding window panes, e.g. sash guides
    • B60J10/76Sealing arrangements specially adapted for windows or windscreens for sliding window panes, e.g. sash guides for window sashes; for glass run channels

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Seal Device For Vehicle (AREA)
  • Vehicle Interior And Exterior Ornaments, Soundproofing, And Insulation (AREA)
  • Securing Of Glass Panes Or The Like (AREA)
  • Window Of Vehicle (AREA)

Description

本発明は、自動車のベルトライン部遮音構造および該遮音構造に用いる自動車用ドアガラスに関する。
従来、自動車の車内の遮音性を高める方法のひとつとして、自動車のベルトラインに沿って遮音構造を設ける方法がとられている。このような遮音構造として、例えば、特許文献1には、ドアガラスの閉時に、ドアパネルに取付けられたアウターシール部およびインナーシール部の下端部と、ドアガラスの下端部に対応する部分との一方に、遮音材を設けると共に、他方に該遮音材に弾接する突起を設けてなる遮音構造が開示されている。
特許文献1に記載された遮音構造では、ドアガラスの閉時に、ドアパネル、具体的にはドアパネルに設けられたシール部材とドアガラスの間の間隙を塞ぐことで車外からの音の侵入を阻止しようとしたものであるが、ドアガラスを含む各種部材が振動することで発生する音の抑制については考慮されていない。
また、特許文献1に記載された遮音構造では、ドアガラスの開閉に伴い遮音材が上下に移動する。その際に遮音材がドアパネルやシール部材に接触しながら移動することで、こすれ音が発生することも問題であった。
特開2000-272937号公報
本発明は、上記観点からなされたものであって、ベルトライン部を介した車外からの音の侵入およびドアガラス自体の振動による音の発生を抑制することで、ドアガラスの閉時における自動車内の遮音状態を高いレベルに向上させるとともに、ドアガラスの開閉に伴う部材同士のこすれ音を抑制した自動車のベルトライン部遮音構造および該遮音構造に用いる自動車用ドアガラスの提供を目的とする。
本発明の自動車のベルトライン部遮音構造は、
互いに対向する2枚のパネル板と、前記パネル板の各対向面のベルトラインに沿った領域にシール部材を有する自動車ドアパネルと、
前記2枚のパネル板間に、前記シール部材間を摺動するように、開閉自在に配設されるドアガラスであって、ドアガラス本体と前記ドアガラス本体の表面に下記(A)および(B)から選ばれる少なくとも1種の粘弾性部材とを有するドアガラスと、
を備え
前記粘弾性部材は、温度20℃におけるヤング率E(N/m )と、振動数4000Hz、温度20℃における損失係数tanδが、明細書中の式(1)を満たす
(A)前記ドアガラスの閉時に前記パネル板と当接して前記パネル板と前記ドアガラス本体との間の隙間を封止する粘弾性部材であり、前記粘弾性部材と前記パネル板が当接する面における静止摩擦係数は2.5以下である粘弾性部材。
(B)前記ドアガラスの閉時に前記シール部材と当接して前記シール部材と前記ドアガラス本体との間の隙間を封止する粘弾性部材であり、前記粘弾性部材と前記シール部材が当接する面における静止摩擦係数は2.8以下である粘弾性部材。
以下、本発明の自動車のベルトライン部遮音構造において、上記(A)の粘弾性部材を有するベルトライン部遮音構造を遮音構造(A)、上記(B)の粘弾性部材を有するベルトライン部遮音構造を遮音構造(B)という。
本発明は、上記自動車のベルトライン部遮音構造に用いる粘弾性部材付きガラス板からなる自動車用ドアガラスを提供する。
本発明の自動車のベルトライン部遮音構造は、ベルトライン部を介して車外から侵入する音の量を抑制するとともにドアガラス自体の振動による音の発生を抑制するという高い遮音性能を有する。これにより、本発明の自動車のベルトライン部遮音構造を用いれば、ドアガラス閉時の自動車内において高いレベルの遮音状態が達成できる。さらに、本発明の自動車のベルトライン部遮音構造は、ドアガラスの開閉に伴う部材同士のこすれ音の発生を抑制した遮音構造である。
本発明の自動車用ドアガラスは、自動車に装着された際に、ドアガラス閉時の自動車内において高いレベルの遮音状態を達成できるとともに、ドアガラスの開閉に伴う部材同士のこすれ音の発生が抑制された本発明の自動車のベルトライン部遮音構造を構築可能である。
本発明のベルトライン部遮音構造を有する自動車の側面図である。 本発明のベルトライン部遮音構造の一例において、ドアガラス閉時および開時の状態を概略的に示す図1A-A’-A”線断面図である。 本発明のベルトライン部遮音構造の別の一例において、ドアガラス閉時および開時の状態を概略的に示す図1A-A’-A”線断面図である。 本発明のベルトライン部遮音構造のさらに別の一例において、ドアガラス閉時および開時の状態を概略的に示す図1A-A’-A”線断面図である。
以下に、本発明のベルトライン部遮音構造(以下、単に「遮音構造」ともいう。)および自動車用ドアガラス(以下、単に「ドアガラス」ともいう。)の実施の形態を、図面を参照しながら説明する。なお、本発明は、これらの実施形態に限定されるものではなく、これらの実施形態を、本発明の趣旨および範囲を逸脱することなく、変更または変形することができる。
図1は、図2、図3または図4に示す実施形態の各例のベルトライン部遮音構造を有する自動車の側面図を示す。図2は遮音構造(A)の実施形態の一例を示す図1A-A’-A”線断面図である。図3は遮音構造(B)の実施形態の一例を示す図1A-A’-A”線断面図である。
[遮音構造(A)]
図1に示す自動車10において、前後の自動車ドア3は、それぞれドアパネル2とドアパネル2に昇降可能に配設されたドアガラス1からなり、図1はドアガラス1が閉じた状態の自動車10を示している。
自動車ドア3において、ドアパネル2は互いに対向する2枚のパネル板(図1では車外側のパネル板22のみが図示される。)と、パネル板の各対向面のベルトラインLに沿った領域(以下、「ベルトライン部」ともいう。)Lsにシール部材を備える。ドアガラス1は、ドアパネル2の2枚のパネル板21、22間に、シール部材41、42間を摺動するように、昇降可能に配設される(図2)。自動車10において、ベルトラインLは前後の自動車ドア3のパネル板22の上端を結ぶラインである。ベルトライン部Lsは、ベルトラインLに沿ってパネル板の上端から下方に所定の幅を有する領域である。
ドアガラス1は、ドアパネル2に昇降可能に配設されることで開閉自在である。ドアガラス1が開閉自在であるとは、ドアガラス1が昇降することで、図1に示す自動車ドア3の上方に位置する窓開口部Wの開閉が自在であることを意味する。すなわち、ドアガラス1の閉時には窓開口部Wはドアガラス1により閉じられ、ドアガラス1の開時には窓開口部Wは開かれた状態となる。なお、図1のドアパネル2に示す点線は、ドアガラス1が最も下に降ろされ、窓開口部Wが全開したときのドアガラス1の下端の位置を示している。
図2は、ドアガラス1を有する自動車ドア3の、ドアガラス1の閉時、開時における図1A-A’-A”線断面図を概略的に示す図である。以下の説明においてドアガラス1の閉時を単に「閉時」、ドアガラス1の開時を、単に「開時」ともいう。
図2には、ドアパネル2が有する互いに対向する2枚のパネル板21、22と、パネル板21、22の各対向面のベルトライン部Lsに配設されたシール部材41、42が示される。本明細書においては、2枚のパネル板のうち車内側に位置するパネル板をインナーパネル、車外側に位置するパネル板をアウターパネルという。同様に、2個のシール部材のうち車内側に位置するシール部材をインナーシール部材、車外側に位置するシール部材をアウターシール部材という。
図2に示すドアパネル2において、対向するインナーパネル21とアウターパネル22は、それぞれの対向面のベルトライン部Lsにインナーシール部材41とアウターシール部材42を有する。また、インナーシール部材41は、ドアガラス1側に上下に2個のリップ部、すなわち上部インナーリップ411および下部インナーリップ412を有し、アウターシール部材42は同様にドアガラス1側に上部アウターリップ421および下部アウターリップ422を有する。
インナーパネル21およびアウターパネル22は、通常のドアパネルに用いられるパネル板であれば特に制限されない。通常のドアパネルにおいては、パネル板は粘弾性部材よりヤング率が高く、閉時において、ドアガラス本体11とパネル板(インナーパネル)21間に粘弾性部材13が拘束されることで拘束型の制振構造が形成できる。
また、インナーシール部材41およびアウターシール部材42は、通常のドアパネルに用いられるシール部材と同様の構成、材質とすることができる。インナーシール部材41およびアウターシール部材42は、エチレン・プロピレンゴム(EPDMゴム)等の合成ゴムやポリオレフィン系エラストマー等の熱可塑性エラストマー等で形成される。図2において、インナーシール部材41およびアウターシール部材42は、それぞれ2個のリップ部を有するが、通常のシール部材の構成においては、例えば、リップ部は少なくとも1個でよい。
図2においてドアガラス1の開時の状態を示す遮音構造(A)の断面図に、ドアガラス1全体の断面図が含まれる。閉時のドアガラス1が矢印P1方向に下降し、下降しきった状態が開時である。また、開時のドアガラス1が矢印P2方向に上昇し、上昇しきった状態が閉時である。ドアガラス1は、閉時に自動車ドア3の窓ガラスとして機能するドアガラス本体11とドアガラス本体11の車内側の主面11aの下方部に粘弾性部材13を有する。
ドアガラス本体11は、通常、車両窓用として用いられる透明な板状体であれば特に制限されない。形状としては、平板状、湾曲状のものが挙げられる。主面の形状は、搭載される車両の窓開口部に適合する形状とされる。板状体は、汎用の板ガラス、強化ガラス、複層ガラス、合わせガラス、金属線入りガラスであってよい。板状体の材質としては、透明なガラス、樹脂(いわゆる有機ガラス)等が挙げられる。板状体の厚みは、車両の種類によるが、概ね2.8~5.0mm程度である。
ガラスとして、具体的には、通常のソーダライムガラス、ホウ珪酸ガラス、無アルカリガラス、石英ガラス等が挙げられる。ガラスとしては、紫外線や赤外線を吸収するガラスを用いることも可能である。また、樹脂としては、ポリメチルメタクリレートなどのアクリル系樹脂やポリフェニレンカーボネートなどの芳香族ポリカーボネート系樹脂、ポリスチレン樹脂等が挙げられる。
粘弾性部材13は、ドアガラス本体11の車内側の主面11aに、閉時にインナーパネル21と当接してドアガラス本体11とインナーパネル21との間の隙間を封止できる位置に設けられている。すなわち、粘弾性部材13は閉時にインナーパネル21と当接することでドアガラス本体11とインナーパネル21との隙間を封止する。遮音構造(A)においては、これにより、ドアガラス1の閉時においてベルトライン部を介して車内に侵入する音の量を充分に抑制することができる。
さらに、図2に示される自動車ドア3が有する遮音構造(A)においては、粘弾性部材13が、ドアガラス本体11とインナーパネル21間に拘束されることで拘束型の制振構造を形成している。そのため、ドアガラス1の振動を充分に抑制し、ドアガラス1の閉時の車内における高い遮音効果が実現できる。なお、ドアガラスの振動の原因としては、ドアパネルからドアガラスへのロードノイズの伝播、エンジンノイズの伝播等が挙げられる。
また、遮音構造(A)において、粘弾性部材13とインナーパネル21が当接する面における静止摩擦係数は2.5以下である。これにより、遮音構造(A)は、高い遮音効果を実現し、ドアガラス1を開閉する際に粘弾性部材13がインナーパネル21と接触しながら移動することで発生が懸念される、こすれ音の発生を抑制することが可能である。以下、遮音構造(A)において粘弾性部材とパネル板が当接する面における静止摩擦係数を静止摩擦係数(A)という。静止摩擦係数(A)は2.0以下であることが好ましく、1.5以下であることがより好ましく、1.3以下であることがさらに好ましい
なお、本発明において、静止摩擦係数(A)の測定は、ドアガラスが装着される自動車ドアのパネル板と同様の材料からなる試験用のパネル板であって粘弾性部材が当接する面と同様の表面(a)を有する試験用のパネル板とドアガラス1に用いる粘弾性部材13を準備し、試験用のパネル板の表面(a)と粘弾性部材13のパネル板と当接する表面13aを接触させるようにしてJIS K7125に基づいて新東科学社製、ドライボギア type14DRにより行う。測定条件は荷重2.94N/4cm、移動速度は100mm/secとした。当該測定条件は、実際の自動車におけるドアガラス開閉時の粘弾性部材とパネル板が互いに擦れ合う条件に相当する。静止摩擦係数(A)の測定結果は、本発明者により、実際の自動車におけるドアガラス開閉時のこすれ音発生の状況とよく相関することが確認されている。自動車ドアのパネル板の材料は、一般的には鋼鈑である。
ドアガラス1において、粘弾性部材13は、ドアガラス本体11の車内側の主面11aのみに、閉時にドアガラス本体11とインナーパネル21との間の隙間を封止できるように設けられているが、これに加えて、ドアガラス本体11の車外側の主面11bにも、粘弾性部材13を、閉時にドアガラス本体11とアウターパネル22との間の隙間を封止できるように配設してもよい。この場合、粘弾性部材13とアウターパネル22が当接する面における静止摩擦係数(A)については、上記粘弾性部材13とインナーパネル21が当接する面における静止摩擦係数(A)と同様である。
粘弾性部材13は、ドアガラス本体11の車外側主面11bにのみ設けられる構成であってもよい。遮音性向上の観点から言えば、少なくともドアガラス本体11の車内側主面11aに粘弾性部材13を有するドアガラス1が好ましい。
粘弾性部材13は、水平方向にはドアガラス本体11の左右両端間に水平に、すなわちベルトラインLと平行して延在していることが好ましい。ただし、粘弾性部材13は、水平方向に連続的に延在している必要は必ずしもない。ドアガラス本体とドアパネルの間の隙間の閉塞とドアガラスに対する拘束型の制振構造による遮音効果を高いレベルで得る観点からは、粘弾性部材13はドアガラス本体11の車内側主面11aの上下方向における所定位置に、左右両端間にわたって連続して設けられることが好ましい。
なお、ドアガラス本体11の車外側主面11b下方部の所定位置に粘弾性部材が設けられる場合には、遮音効果を高いレベルで得る観点からは、粘弾性部材はドアガラス本体11の車外側主面11bの上下方向における所定位置に、左右両端間にわたって連続して設けられることが好ましい。しかしながら、ドアガラス1の車外側においてはドアガラス本体11とアウターシール部材42の間には雨水等が侵入する。そのため、雨水等の良好な排水を考慮すれば、粘弾性部材が車外側に設けられる場合は、該粘弾性部材は水平方向において、部分的に切れ目を有していてもよい。
ドアガラス1において粘弾性部材13は適度に弾性変形可能であることが好ましい。粘弾性部材13が弾性変形可能であれば、粘弾性部材13の厚みがドアガラス本体11とインナーパネル21の間の距離より多少厚い場合であっても、ドアガラス1の開時から、ドアガラス1を閉める際に、粘弾性部材13が、ドアガラス本体11とインナーパネル21の間に挿入されて拘束される過程で、その進行方向(P2方向)前方側から後方に徐々に厚みが減少するように弾性変形される。その結果、粘弾性部材13は、ドアガラス1の閉時において、開時に比べて厚みが減少される。これにより、ドアガラス1の閉時における、ドアガラス本体11とインナーパネル21の隙間をより密閉するとともに、より安定した拘束型の制振構造を形成することができる。このため、粘弾性部材13による遮音効果が向上される。
粘弾性部材13の厚さはドアガラス1とインナーパネル21間に拘束され得る厚さであれば特に限定されず、ドアガラス1とインナーパネル21の間隔に応じて適宜設定することができる。また、粘弾性部材13の、上下幅については、ドアガラスの閉時において、粘弾性部材13の上端がインナーシール部41の下端に到達するまでの範囲で、充分な遮音効果を得られるように設定される。
粘弾性部材13の形状は閉時に、ドアガラス本体11とインナーパネル21との間の隙間を封止できる形状、すなわち、ドアガラス本体11とインナーパネル21との間に拘束され得る形状であれば特に限定されない。
また、粘弾性部材13は、ドアガラスの上下方向に沿って切断された断面の形状が、その上端に向けて、すなわち、ドアガラス1を閉める際のドアガラス1の進行方向(P2方向)に先細るテーパー形状であることが好ましい。このようにすれば、ドアガラス1の開時から、ドアガラス1を閉める際に、粘弾性部材13が、ドアガラス本体11とインナーパネル21の隙間に侵入し易くなり、また、粘弾性部材13が、ドアガラス本体11とインナーパネル21の隙間を密閉し易くなる。
粘弾性部材13は、粘弾性体で構成され、パネル板と当接する面(図2においては、インナーパネル21と当接する面)13aが静止摩擦係数(A)を所定の範囲とできる面で構成される限り、材質は特に制限されない。
粘弾性部材13を構成する粘弾性体としては、具体的には、エチレン・プロピレンゴム(EPDMゴム)などの合成ゴム、ポリオレフィン系エラストマーなどの熱可塑性エラストマー樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、エポキシ樹脂シリコーンゲル、ポリノルボルネン、フッ素系ゴム等を用いることができる。
また、粘弾性部材13は、一部または全部が発泡体で構成されていてもよい。これにより、粘弾性部材13のヤング率や損失係数を所望の値に調節することができる。粘弾性部材13が発泡体で構成される場合、発泡体は、例えば、発泡原料を常法により発泡させて形成することができる。粘弾性部材13は、一部が発泡体である場合、表層部の少なくとも一部が非発泡体層で構成され、それ以外の部分が発泡体である構成であってよく、少なくともインナーパネル21と当接する面を含む表層部が非発泡体層である構成が好ましい。表層部の少なくとも一部が非発泡体層であり、それ以外の部分が発泡体である構成の粘弾性部材13は、パネル板と密接に接することにより拘束構造を形成しやすく、パネル板との静止摩擦係数をより低下できるため好ましい。粘弾性部材13は、一部または全部が発泡体で構成される場合、密度は150~700kg/mの範囲内であることが好ましく、200~600kg/mの範囲内であることが、より好ましい。
また、粘弾性部材13は、複数の材料から構成されてもよい。すなわち、粘弾性部材13は、例えば、上記合成ゴムや熱可塑性エラストマー樹脂、あるいは発泡体等の単独の材料で構成されてもよく、これらの2種以上を組み合わせた複数の材料で構成されてもよい。また、上記合成ゴムや熱可塑性エラストマー樹脂、あるいは発泡体等に、有機充填材、鉱質充填材等の充填材を添加して粘弾性体としてもよい。
有機充填材として、例えば架橋ポリエステル、ポリスチレン、スチレン-アクリル共重合体樹脂、または尿素樹脂等の樹脂から形成された樹脂粒子、合成繊維、天然繊維が用いられる。鉱質充填材としては、例えば、炭酸カルシウム、酸化カルシウム、水酸化マグネシウム、酸化マグネシウム、炭酸マグネシウム、水酸化アルミニウム、硫酸バリウム、酸化バリウム、酸化チタン、酸化鉄、酸化亜鉛、炭酸亜鉛、ろう石クレー、カオリンクレーおよび焼成クレー等のクレー、マイカ、ケイソウ土、カーボンブラック、シリカ、ガラス繊維、カーボン繊維、繊維状フィラー、ガラスバルーン等の無機フィラー等が用いられる。このような粘弾性材料に充填剤が添加された材料を用いることで、粘弾性部材13のヤング率や損失係数を所望の値に調節することができる。
また、粘弾性部材13は、20℃におけるヤング率E(N/m)と、20℃、振動数4000Hzにおける損失係数tanδが、下記式(1)を満たすことが好ましい。本明細書において、特に断りのない限り、ヤング率は20℃における値を示し、損失係数は、20℃、振動数4000Hzにおける値を示すものとする。
Figure 0006996512000001
上記において、ヤング率Eは、粘弾性部材13の硬さを計る指標であり、損失係数tanδは、粘弾性部材13の粘性を計る指標である。ヤング率Eと損失係数tanδが上記式(1)を満たす範囲であることで、粘弾性部材13は、音の侵入阻止効果と、ドアガラス1に対する制振効果とをバランスよく発揮して、優れた遮音効果を有するものとなる。特に、上記のような拘束型の制振構造においてドアガラス1に対する制振効果を充分に発揮できる。
また、粘弾性部材13は、上記損失係数tanδが、下記式(2)を満たすことが好ましく、下記式(3)式が満たすことがより好ましい。
Figure 0006996512000002
Figure 0006996512000003
粘弾性部材13は、単一の層からなる単層構造または複数の層からなる積層構造であってもよい。粘弾性部材13は、積層構造である場合、例えば、ドアガラス本体11側から車内側の方向に積層される。粘弾性部材13は、積層構造の場合、積層構造全体のヤング率と損失係数の関係が上記式(1)を満たすことが好ましい。粘弾性部材13は、積層構造の場合、ヤング率が相対的に低い軟質層の少なくとも一方の表面に軟質層以外のその他の層(以下、単に「その他の層」ともいう。)を備える2層の積層構造、軟質層の両表面側にその他の層を備える3層以上の積層構造等で構成することができる。軟質層のヤング率が相対的に低いとは、粘弾性部材13を構成するその他の層に比べて軟質層のヤング率が低いことを意味する。軟質層は、例えば発泡体で構成することが好ましい。
粘弾性部材13およびインナーパネル21をそれぞれ構成する材料は上記のとおりである。これらの材料を用いて通常の方法で粘弾性部材13およびインナーパネル21を作製した場合に、粘弾性部材13とインナーパネル21の当接面において静止摩擦係数(A)を上記範囲内とできない組み合わせも想定される。そのような場合には、粘弾性部材13のインナーパネル21と当接する面13aおよびインナーパネル21の粘弾性部材13と当接する面21aには、上記遮音構造(A)の効果を損なわない範囲で、静止摩擦係数(A)を上記範囲内とするための表面処理が施されていてもよい。
ドアガラス本体11の車内側主面11aへの粘弾性部材13の配設は、接着により行う。接着方法としては、ドアガラス1の開閉により粘弾性部材13がドアガラス本体11とインナーパネル21との隙間に挿入されたり、外されたりする際に生じる粘弾性部材13を引き剥がそうとする力に耐えうる接着強度を有する方法であれば特に制限されない。具体的には、公知の両面テープ、接着剤等により接着できる。
[遮音構造(B)]
以下に、遮音構造(B)の実施形態を、図3を参照しながら説明する。なお、遮音構造(B)において、遮音構造(A)と共通する部分は説明を省略し、遮音構造(A)と構成が異なる部分のみを以下に説明する。
遮音構造(A)においては、ドアガラスが有する粘弾性部材が、閉時にパネル板と当接してドアガラス本体とパネル板との間の隙間を封止するものであるのに対して、遮音構造(B)においては、ドアガラスが有する粘弾性部材が、閉時にシール部材と当接してドアガラス本体とシール部材との間の隙間を封止するものである。さらに、遮音構造(A)においては、弾性部材とパネル板が当接する面における静止摩擦係数が上記所定の範囲であるのに対して、遮音構造(B)においては、粘弾性部材とシール部材が当接する面における静止摩擦係数が2.8以下である。
図3は、ドアガラス1Aを有する自動車ドア3の、ドアガラス1Aの閉時、開時における図1A-A’-A”線断面図を概略的に示す図である。図3におけるドアパネル2は、ドアガラス1Aの開時において、インナーシール部材41およびアウターシール部材42について、それぞれ下部インナーリップ412および下部アウターリップ422が下方向にその先端部を向けている以外は、図2に示すドアパネル2と同様の構成である。ドアガラス1Aは、ドアガラス本体11における一方の主面11aが車内側に位置し、他方の主面11bが車外側に位置するようにドアパネル2に取り付けられている。
図3に示すドアガラス1Aは、図2に示すドアガラス1と同様のドアガラス本体11を有する。ドアガラス1Aの全体断面図は、図3の開時の図に示される。ドアガラス1Aは、ドアガラス本体11と、その車内側主面11aの下方部に粘弾性部材13Aを、その車外側主面11bの下方部に粘弾性部材13Bを備える。
図3において、閉時のドアガラス1Aが矢印P1方向に下降し、下降しきった状態が開時である。開時のドアガラス1Aが矢印P2方向に上昇し、上昇しきった状態が閉時である。ドアガラス1Aを閉める際に、すなわち、ドアガラス1AがP2方向に上昇する際に、下部インナーリップ412および下部アウターリップ422の先端部は、例えば、粘弾性部材13Aおよび粘弾性部材13Bがインナーシール部材41およびアウターシール部材42の2つのリップ間にそれぞれ挿入されるのに伴って、それぞれ部材の近傍に示す矢印の方向に向きを変え、最終的に閉時の状態となる。
ドアガラス1Aが有する粘弾性部材13Aおよび粘弾性部材13Bは、閉時において、それぞれが上部インナーリップ411と下部インナーリップ412の間および上部アウターリップ421と下部アウターリップ422の間に位置するように、ドアガラス本体11の車内側主面11a下方部および車外側主面11b下方部のそれぞれ所定の位置に配設されている。
図3に示すドアガラス1Aの閉時において、ドアガラス1Aが有する粘弾性部材13Aはインナーシール部材41の上部インナーリップ411および下部インナーリップ412の間に位置し、さらに、粘弾性部材13Aの外周面がインナーシール部材41のドアガラス1A側の内周面の略全面に接している。また、同様に、ドアガラス1Aが有する粘弾性部材13Bはアウターシール部材42の上部アウターリップ421および下部アウターリップ422の間に位置し、さらに、粘弾性部材13Bの外周面がアウターシール部材42のドアガラス1A側の内周面の略全面に接している。以下、図3に示す構成について説明するが、粘弾性部材13Aが下部インナーリップ412のみに当接した構成であってもよいし、粘弾性部材13Bも併せて下部アウターリップ422に当接した構成であってもよい。
ここで、本明細書において、「略全面に接している」とは、人の目において全面に接しているように見えることをいう。他の場合においても、「略」は上記と同様の意味を示す。
図3に示すように、ドアガラス1Aの閉時には、粘弾性部材13Aがインナーシール部材41と隙間なく接し、さらに、粘弾性部材13Bがアウターシール部材42と隙間なく接することで、ドアガラス本体11とドアパネル2との隙間を密閉している。そのため、自動車ドア3は、ドアガラスの閉時においてベルトライン部を介して車内に侵入する音の量を充分に抑制することができる。
ドアガラス1Aは、ドアガラス本体11の車内側主面11aおよび車外側主面11bの両方に、それぞれ粘弾性部材13A、粘弾性部材13Bを有するが、遮音構造(B)において、ドアガラス1Aは粘弾性部材13A、粘弾性部材13Bのいずれか一方を有するものであってもよい。遮音性向上の観点から言えば、少なくともドアガラス本体11の車内側主面11aに粘弾性部材13Aを有するドアガラス1Aが好ましい。また、ドアガラス1Aにおける粘弾性部材13A、粘弾性部材13Bの水平方向の構造については、ドアガラス1における粘弾性部材13の水平方向の構造と同様にできる。
このようにドアガラスが有する粘弾性部材が、閉時にシール部材と当接してドアガラス本体とシール部材との間の隙間を封止する場合、粘弾性部材は当接するシール部材よりヤング率が低いことが好ましい。図3に示すドアガラス1Aにおいては、粘弾性部材13Aはインナーシール部材41よりヤング率が低く、粘弾性部材13Bはアウターシール部材42よりヤング率が低いことが好ましい。粘弾性部材13A、粘弾性部材13Bの構成材料は、遮音構造(A)の場合の粘弾性部材13と同様にできる。また、インナーシール部材41、アウターシール部材42の構成材料は、遮音構造(A)の場合と同様にできる。ただし、粘弾性部材13Aとインナーシール部材41のヤング率の関係、および粘弾性部材13Bとアウターシール部材42のヤング率の関係が上記関係となるように材料を選択することが好ましい。
粘弾性部材が当接するシール部材よりヤング率が低いと、図3に示す自動車ドア3においては、ドアガラス1Aが有する粘弾性部材13Aが、ドアガラス本体11と、インナーシール部材41およびインナーパネル21とで拘束されることで、拘束型の制振構造を形成し、さらには、粘弾性部材13Bが、ドアガラス本体11と、アウターシール部材42およびアウターパネル22とで拘束されることで、拘束型の制振構造を形成できる。これにより、ドアガラス1Aの振動を充分に抑制し、ドアガラス1Aの閉時の車内における高い遮音効果が実現できる。
なお、粘弾性部材13Aの外周面の形状は、インナーシール部材41のドアガラス1A側の内周面の形状による。図3に示す閉時において、粘弾性部材13Aはその外周面がインナーシール部材41のドアガラス1A側の内周面の略全面に接する形状である。ただし、自動車ドア3において、必ずしも、粘弾性部材13Aの外周面がインナーシール部材41のドアガラス1A側の内周面の全面に接する必要はなく、粘弾性部材13Aは閉時において2つのインナーリップの間に位置し粘弾性部材13Aがインナーシール部材41の少なくとも一部に当接すればよい。
この構成により、ドアガラス本体11とドアパネルの間の隙間の閉塞が得られる。また、粘弾性部材13Aがインナーシール部材41よりヤング率が低い場合には、上記構成により、ドアガラス本体11に対する拘束型の制振構造が得られる。なお、該隙間の閉塞とドアガラスの制振による高い遮音性能が得られることから、粘弾性部材13Aの外周面がインナーシール部材41のドアガラス1A側の内周面の全面と接する構成が好ましい。粘弾性部材13Bとアウターシール部材42の関係も同様である。
図3に示す自動車ドア3において、粘弾性部材13Aはその外周面がドアガラス本体11の車内側主面11aに略平行する面13Aaを有し、インナーシール部材41は上部インナーリップ411と下部インナーリップ412の間にドアガラス本体11の車内側主面11aに対向する略平行な面41aを有し、閉時に、粘弾性部材13Aの面13Aaが、インナーシール部材41の面41aと略全体が一致するように接している。
また、同様に粘弾性部材13Bはその外周面がドアガラス本体11の車外側主面11bに略平行する面13Baを有し、アウターシール部材42は上部アウターリップ421と下部アウターリップ422の間にドドアガラス11の車外側主面11bに対向する略平行な面42aを有し、閉時に、粘弾性部材13Bの面13Baが、アウターシール部材42の面42aと略全体が一致するように接している。ドアガラスに対する拘束型の制振構造においては、このようにドアガラス本体の表面と該表面に対して平行する面との間に粘弾性部材を挟持させる構成が好ましい。
この場合、例えば、インナーシール部材が有するドアガラス本体の車内側表面に対向する略平行な面の略全面と粘弾性部材が接すれば、上部インナーリップの下辺や下部インナーリップリップの上辺が必ずしも粘弾性部材と接していなくともよく、アウターシール部材と粘弾性部材の関係も同様であるが、より好ましくは図3に示される構成である。
また、遮音構造(B)において、粘弾性部材13Aとインナーシール部材41が当接する面における静止摩擦係数および粘弾性部材13Bとアウターシール部材42が当接する面における静止摩擦係数はいずれも2.8以下である。これにより、遮音構造(B)は、高い遮音性を実現し、ドアガラス1Aを開閉する際に、粘弾性部材13Aがインナーシール部材41と、および、粘弾性部材13Bがアウターシール部材42と、それぞれ接触しながら移動することで発生が懸念される、こすれ音の発生を抑制することが可能である。以下、遮音構造(B)において粘弾性部材とシール部材が当接する面における静止摩擦係数を静止摩擦係数(B)という。静止摩擦係数(B)は2.5以下であることが好ましく、1.5以下であることがより好ましい。
なお、本発明において、静止摩擦係数(B)の測定は、ドアガラスが装着される自動車ドアのシール部材と同様の材料からなる試験用のシール部材であって粘弾性部材が当接する面と同様の表面(b)を有する試験用のシール部材とドアガラス1Aに用いる粘弾性部材13A、13Bを準備し、試験用のシール部材の表面(b)と粘弾性部材13A、13Bのシール部材と当接する表面を接触させるようにして、JIS K7125に基づいて上記静止摩擦係数(A)と同様の装置、条件で測定する。当該測定条件は、実際の自動車におけるドアガラス開閉時の粘弾性部材とシール部材が互いに擦れ合う条件に相当する。静止摩擦係数(B)の測定結果は、本発明者により、実際の自動車におけるドアガラス開閉時のこすれ音発生の状況とよく相関することが確認されている。自動車ドアのシール部材の材料としては、上述のものが一般的である。
ここで、図3に示す遮音構造(B)において、粘弾性部材13Aはその外周面の略全面がインナーシール部材41のドアガラス1A側の内周面の略全面に接する形状である。静止摩擦係数(B)の測定は、例えば、ドアガラスが装着される自動車ドアのシール部材と同様の材料からなる試験用のシール部材であって、インナーシール部材41が上部インナーリップ411と下部インナーリップ412の間に有するドアガラス本体11の車内側主面11aに対向する略平行な面41aと同様の表面(b)を有する試験用のシール部材を用いて行うことができる。また、静止摩擦係数(B)の測定に際して、試験用のシール部材の表面(b)と接触させる表面は、粘弾性部材13Aの面13Aaとすることができる。粘弾性部材13Bとアウターシール部材42における静止摩擦係数(B)の測定も、これと同様にできる。
粘弾性部材13A、粘弾性部材13Bは、粘弾性部材13と同様に、適度に弾性変形可能であって、閉時において、開時に比べて厚みが減少されることが好ましい。また、粘弾性部材13A、粘弾性部材13Bは、単一の層からなる単層構造または複数の層からなる積層構造であってもよい。粘弾性部材13A、粘弾性部材13Bが積層構造である場合、粘弾性部材13と同様の積層構造とすることができる。
また、粘弾性部材13Aとインナーシール部材41、粘弾性部材13Bとアウターシール部材42がそれぞれ互いに当接する面には、上記遮音構造(B)の効果を損なわない範囲で、静止摩擦係数(B)を上記範囲内とするための表面処理が施されていてもよい。
ドアガラス本体11への粘弾性部材13A、粘弾性部材13Bの配設は、上記のドアガラス本体11への粘弾性部材13の配設と同様にできる。
本発明の遮音構造は、遮音構造(A)および遮音構造(B)を組み合わせた構成としてもよい。その場合、遮音構造(A)および遮音構造(B)は、自動車のベルトライン部に隔置されて備わっていてもよく、一体化された構造として備わっていてもよい。
[遮音構造の変形例:遮音構造(C)]
以下に、遮音構造の変形例の一例(遮音構造(C))を、図4を参照しながら説明する。なお、遮音構造(C)において、遮音構造(A)と共通する部分は説明を省略し、遮音構造(A)と構成が異なる部分のみを以下に説明する。
遮音構造(A)においては、ドアガラスが有する粘弾性部材が、閉時にパネル板と当接してドアガラス本体とパネル板との間の隙間を封止するものであるのに対して、遮音構造(C)においては、ドアガラスが有する粘弾性部材が、閉時にパネル板およびシール部材の双方と当接してドアガラス本体とパネル板およびシール部材との間の隙間を封止するものである。遮音構造(A)においては、粘弾性部材とパネル板が当接する面における静止摩擦係数が上記所定の範囲であり、遮音構造(B)においては、粘弾性部材とシール部材が当接する面における静止摩擦係数が上記所定の範囲であることより、遮音構造(C)においては、粘弾性部材とシール部材が当接する面における静止摩擦係数が2.8以下、かつ、粘弾性部材とパネル板が当接する面における静止摩擦係数が2.5以下である。
図4は、ドアガラス1Bを有する自動車ドア3の、ドアガラス1Bの閉時、開時における図1A-A’-A”線断面図を概略的に示す図である。図4におけるドアパネル2は、図2に示すドアパネル2と同様の構成である。ドアガラス1Bは、ドアガラス本体11における一方の主面11aが車内側に位置し、他方の主面11bが車外側に位置するようにドアパネル2に取り付けられている。
図4に示すドアガラス1Bは、図2に示すドアガラス1と同様のドアガラス本体11を有する。ドアガラス1Bの全体断面図は、図4の開時の図に示される。ドアガラス1Bは、ドアガラス本体11と、その車内側主面11aの下方部に粘弾性部材13Cを備える。
図4において、閉時のドアガラス1Bが矢印P1方向に下降し、下降しきった状態が開時である。開時のドアガラス1Bが矢印P2方向に上昇し、上昇しきった状態が閉時である。ドアガラス1Bが有する粘弾性部材13Cは、閉時において、ドアガラス本体11とドアパネル2の車内側の隙間を、下部インナーリップ412からインナーパネル21にかけて封止できるように、ドアガラス本体11の車内側主面11a下方部の所定の位置に配設されている。
ドアガラス1Bが有する粘弾性部材13Cは、ドアガラス本体11とドアパネル2の車内側の隙間を、下部インナーリップ412からインナーパネル21にかけて封止できる断面形状である。粘弾性部材13Cはドアガラス本体11側から第1層132、第2層131の順に積層された2層の積層構造を有する粘弾性部材であってもよい。例えば、第2層131は第1層132に比べてヤング率が低い軟質層であり、第1層132は、第2層131に比べてヤング率が高いその他の層である。第1層132および第2層131の構成材料はそれぞれ、上記ヤング率の関係が成り立つ範囲で、遮音構造(A)の粘弾性部材13に使用可能な構成材料から適宜選択できる。
なお、粘弾性部材13Cにおいては、第1層132および第2層131を合わせた積層構造全体のヤング率と損失係数の関係が上記式(1)を満たすことが好ましく、上記式(2)を満たすことがより好ましく、上記式(3)を満たすことがさらに好ましい。さらに、粘弾性部材13Cにおいては、第1層132および第2層131を合わせた積層構造全体のヤング率が、インナーパネル21のヤング率および下部インナーリップ412のヤング率より低いことが好ましい。この場合、下部インナーリップ412を含むインナーシール部材41は、上記遮音構造(A)におけるインナーシール部材41の構成材料から上記ヤング率の関係が成り立つ材料を適宜選択する。なお、通常のドアパネルにおいては、パネル板は粘弾性部材よりヤング率が高い。
上記のように粘弾性部材13C、インナーシール部材41、インナーパネル21のヤング率を調整することで、ドアガラス1Bの閉時において、ドアガラス本体11とパネル板(インナーパネル)21およびシール部材(インナーシール部材)41の下部インナーリップ412間に粘弾性部材13Cが拘束されることで拘束型の制振構造が形成できる。これにより、遮音構造(C)は、ドアガラス1Bの振動を充分に抑制し、ドアガラス1Bの閉時の車内における高い遮音効果が実現できる。
ドアガラス1Bにおいて、粘弾性部材13Cは、ドアガラス本体11の車内側の主面11aのみに設けられているが、これに加えて、ドアガラス本体11の車外側の主面11bにも、粘弾性部材13Cを配設してもよい。粘弾性部材13Cは、ドアガラス本体11の車外側主面11bにのみ設けられる構成であってもよい。遮音性向上の観点から言えば、少なくともドアガラス本体11の車内側主面11aに粘弾性部材13Cを有するドアガラス1Bが好ましい。また、ドアガラス1Bにおける粘弾性部材13Cの水平方向の構造については、ドアガラス1における粘弾性部材13の水平方向の構造と同様にできる。
また、遮音構造(C)において、粘弾性部材13Cとインナーシール部材41の下部インナーリップ412が当接する面(粘弾性部材13Cにおける第2層131の表面13Caと下部インナーリップ412のドアガラス1B側の表面412a)における静止摩擦係数は2.8以下であり、かつ粘弾性部材13Cとインナーパネル21が当接する面(粘弾性部材13Cにおける第2層131の表面13Caとインナーパネル21のドアガラス1B側の表面21a)における静止摩擦係数は2.5以下である。これにより、遮音構造(C)は、高い遮音性を実現し、ドアガラス1Bを開閉する際に、粘弾性部材13Cがインナーシール部材41の下部インナーリップ412およびインナーパネル21と、それぞれ接触しながら移動することで発生が懸念される、こすれ音の発生を抑制することが可能である。
以下、遮音構造(C)において粘弾性部材とシール部材が当接する面における静止摩擦係数を静止摩擦係数(C1)とし、粘弾性部材とパネル板が当接する面における静止摩擦係数を静止摩擦係数(C2)とすると。静止摩擦係数(C1)は2.5以下であること好ましく、1.5以下であることがより好ましい。静止摩擦係数(C2)は2.0以下であることが好ましく、1.5以下であることがより好ましく、1.3以下であることがさらに好ましい。
なお、静止摩擦係数(C1)の測定は、ドアガラスが装着される自動車ドアのシール部材と同様の材料からなる試験用のシール部材であって粘弾性部材が当接する面と同様の表面(a)を有する試験用のシール部材とドアガラス1Bに用いる粘弾性部材13Cを準備し、試験用のシール部材の表面(a)と粘弾性部材13Cのシール部材と当接する表面13Caを接触させるようにして、JIS K7125に基づいて上記静止摩擦係数(A)と同様の装置、条件で測定する。
静止摩擦係数(C2)の測定は、ドアガラスが装着される自動車ドアのパネル板と同様の材料からなる試験用のパネル板であって粘弾性部材が当接する面と同様の表面(a)を有する試験用のパネル板とドアガラス1Bに用いる粘弾性部材13Cを準備し、試験用のパネル板の表面(a)と粘弾性部材13Cのパネル板と当接する表面13Caを接触させるようにしてJIS K7125に基づいて上記静止摩擦係数(A)と同様の装置、条件で測定する。
粘弾性部材13Cは、粘弾性部材13と同様に、適度に弾性変形可能であって、閉時において、開時に比べて厚みが減少されることが好ましい。また、粘弾性部材13Cは、ドアガラスの上下方向に沿って切断された断面の形状が、その上端に向けて、すなわち、ドアガラス1Bを閉める際のドアガラス1Bの進行方向(P2方向)に先細るテーパー形状であることが好ましい。
粘弾性部材13Cは、単一の層からなる単層構造または3層以上の積層構造であってもよい。粘弾性部材13Cは、上記2層の積層構造以外に、粘弾性部材13において説明した他の積層構造と同様の積層構造することができる。
また、粘弾性部材13Cとインナーシール部材41およびインナーパネル21がそれぞれ互いに当接する面、例えば、粘弾性部材13Cにおける第2層131の表面13Ca、下部インナーリップ412のドアガラス1B側の表面412a、インナーパネル21のドアガラス1B側の表面21aには、上記遮音構造(C)の効果を損なわない範囲で、静止摩擦係数(C1)および静止摩擦係数(C2)をそれぞれ上記範囲内とするための表面処理が施されていてもよい。
ドアガラス本体11への粘弾性部材13Cの配設は、上記のドアガラス本体11への粘弾性部材13の配設と同様にできる。
なお、本発明の遮音構造に用いられる上記構成のドアガラスは、単体として本発明の自動車用のドアガラスとして使用できる。
遮音構造(A)および遮音構造(B)にかかる静止摩擦係数とこすれ音の関係を以下の実験により求めた。
[遮音構造(A)]
粘弾性部材として表1に示すウレタン(1)~(5)からそれぞれなる5種類の粘弾性部材(20mm×20mm、厚さ20mm)と自動車ドアパネル用のパネル板の材料(ハイテン材:高張力鋼板)からなるパネル板試験サンプル(70mm×150mm、厚さ0.7mm)を準備し、上記の方法で静止摩擦係数(A)を測定した。なお、ウレタン(1)~(5)は以下のように作製した内部が発泡体であり表層部が非発泡体からなるウレタン成形体であった。また、静止摩擦係数(A)の測定時に発生する上記5種類の粘弾性部材と上記試験板のこすれ音を人の耳で聞いて以下の基準で評価した。結果を表2に示す。静止摩擦係数(A)測定、およびこすれ音の評価では、ウレタン(1)~(5)の非発泡体層をパネル板に接触させた。
<ウレタンの作製>
高分子ポリエーテルポリオール100質量部に対し、架橋剤を0~7質量部、3級アミン触媒を1部、発泡剤として水を添加したものを予め調合してポリオール調合液を準備した。水は目標の密度となるように添加量を調整した。その後、ポリオール調合液に所定量の変性4,4‘-ジフェニルメタンジイソシアネートを添加、混合し、得られたウレタン原料を60℃に調温した成形型内に注入し、所定時間後にウレタン成形物を得た。このようにして表1に示す架橋剤および水の添加量(高分子ポリエーテルポリオール100質量部に対する添加量)の5種類のウレタン成形物、すなわちウレタン(1)~(5)を作製した。得られたウレタン(1)~(5)は、いずれも内部が発泡体からなり、表層部が非発泡体で構成されていた。表1に得られたウレタン(1)~(5)の密度を記す。なお、ウレタン(1)~(5)は上記(1)~(3)の式を満した。
Figure 0006996512000004
<こすれ音評価基準>
A;こすれ音が発生しない。
B;こすれ音が発生するが不快を感じるレベルでない。
C;こすれ音が発生し、かつ不快に感じるレベルである。
Figure 0006996512000005
[遮音構造(B)]
表3に示すウレタン(1)~(5)(上記表1のウレタン(1)~(5)とそれぞれ同じウレタンである。)からそれぞれなる5種類の粘弾性部材(20mm×20mm、厚さ20mm)と自動車ドアパネル用のシール部材の材料(EPDMゴム)からなるシール部材試験サンプル(20mm×50mm、厚さ10mm)を準備し、上記の方法で静止摩擦係数(B)を測定した。また、静止摩擦係数(B)の測定時に発生する上記5種類の粘弾性部材と上記試験板のこすれ音を人の耳で聞いて上記の基準で評価した。結果を表3に示す。静止摩擦係数(B)測定、およびこすれ音の評価では、ウレタン(1)~(5)の非発泡体層をシール部材に接触させた。
Figure 0006996512000006
[実施例]
実際の自動車のドアガラスを用いて遮音性を以下のように評価した。ウレタン(5)を遮音構造(A)、(B)の構造となるように形状を調整し、ドアガラスに取り付けた。その後、ドアガラスを閉めて、ウレタン(5)の非発泡体層をパネル板、もしくはシール部材と弾接させた状態で遮音性測定を行った。得られた結果は以下の表4に示す。なお音響透過損失の値は粘弾性部材を取り付けていない場合との差である。
Figure 0006996512000007
以上より、本発明の遮音構造は、ドアガラスの閉時における自動車内の遮音状態を高いレベルに向上させるとともに、ドアガラスの開閉に伴う部材同士のこすれ音発生を抑制できることがわかった。
10…自動車、L…ベルトライン、Ls…ベルトライン部、
1,1A,1B…ドアガラス、2…ドアパネル、3…自動車ドア、
11…ドアガラス本体、11a…車内側表面、11b…車外側表面、
13,13A,13B,13C…粘弾性部材、
21…インナーパネル、22…アウターパネル、
41…インナーシール部材、42…アウターシール部材、411…上部インナーリップ、412…下部インナーリップ、421…上部アウターリップ、422…下部アウターリップ

Claims (8)

  1. 互いに対向する2枚のパネル板と、前記パネル板の各対向面のベルトラインに沿った領域にシール部材を有する自動車ドアパネルと、
    前記2枚のパネル板間に、前記シール部材間を摺動するように、開閉自在に配設されるドアガラスであって、ドアガラス本体と前記ドアガラス本体の表面に下記(A)および(B)から選ばれる少なくとも1種の粘弾性部材とを有するドアガラスと、
    を備え
    前記粘弾性部材は、温度20℃におけるヤング率E(N/m )と、振動数4000Hz、温度20℃における損失係数tanδが、下記式(1)を満たす、自動車のベルトライン部遮音構造。
    (A)前記ドアガラスの閉時に前記パネル板と当接して前記パネル板と前記ドアガラス本体との間の隙間を封止する粘弾性部材であり、前記粘弾性部材と前記パネル板が当接する面における静止摩擦係数は2.5以下である粘弾性部材。
    (B)前記ドアガラスの閉時に前記シール部材と当接して前記シール部材と前記ドアガラス本体との間の隙間を封止する粘弾性部材であり、前記粘弾性部材と前記シール部材が当接する面における静止摩擦係数は2.8以下である粘弾性部材。
    Figure 0006996512000008
  2. 前記粘弾性部材は、温度20℃におけるヤング率E(N/m )と、振動数4000Hz、温度20℃における損失係数tanδが、下記式(2)を満たす、請求項1に記載の自動車のベルトライン部遮音構造。
    Figure 0006996512000009
  3. 前記粘弾性部材は、温度20℃におけるヤング率E(N/m )と、振動数4000Hz、温度20℃における損失係数tanδが、下記式(3)を満たす、請求項2に記載の自動車のベルトライン部遮音構造。
    Figure 0006996512000010
  4. 前記粘弾性部材は弾性変形可能であり、前記粘弾性部材の厚さは前記ドアガラスの開時に比べて閉時において減少される請求項1~3のいずれか1項に記載の自動車のベルトライン部遮音構造。
  5. 前記粘弾性部材の、前記ドアガラスの上下方向に沿って切断された断面の形状が、その上端に向けて先細るテーパー形状であることを特徴とする請求項1~のいずれか1項に記載の自動車のベルトライン部遮音構造。
  6. 前記粘弾性部材が、他の層よりも20℃におけるヤング率が相対的に低い軟質層を含む積層構造を有することを特徴とする請求項1~のいずれか1項に記載の自動車のベルトライン部遮音構造。
  7. 前記軟質層は発泡体からなる層である請求項に記載の自動車のベルトライン部遮音構造。
  8. 請求項1~のいずれか1項に記載の自動車のベルトライン部遮音構造に用いる、粘弾性部材付きガラス板からなる自動車用ドアガラス。
JP2018543932A 2016-10-05 2017-10-04 自動車のベルトライン部遮音構造および自動車用ドアガラス Active JP6996512B2 (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016196946 2016-10-05
JP2016196946 2016-10-05
PCT/JP2017/036083 WO2018066586A1 (ja) 2016-10-05 2017-10-04 自動車のベルトライン部遮音構造および自動車用ドアガラス

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPWO2018066586A1 JPWO2018066586A1 (ja) 2019-07-18
JP6996512B2 true JP6996512B2 (ja) 2022-01-17

Family

ID=61831382

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2018543932A Active JP6996512B2 (ja) 2016-10-05 2017-10-04 自動車のベルトライン部遮音構造および自動車用ドアガラス

Country Status (5)

Country Link
US (1) US20190225065A1 (ja)
JP (1) JP6996512B2 (ja)
CN (1) CN109789754B (ja)
DE (1) DE112017005054T5 (ja)
WO (1) WO2018066586A1 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US11260729B2 (en) * 2019-11-24 2022-03-01 Fisker Inc. Automobile having retractable rear quarter windows

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001219738A (ja) 2000-02-14 2001-08-14 Nishikawa Rubber Co Ltd 自動車のベルトライン部遮音構造
JP2002052926A (ja) 2000-08-09 2002-02-19 Nippon Sheet Glass Co Ltd 車両用ガラス窓構造
JP2014051560A (ja) 2012-09-05 2014-03-20 Nitto Denko Corp エチレン・プロピレン・ジエンゴム発泡体、その製造方法およびシール材
JP2015174609A (ja) 2014-03-18 2015-10-05 豊田合成株式会社 自動車ドアのシール構造

Family Cites Families (33)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US1954268A (en) * 1930-08-05 1934-04-10 Ternstedt Mfg Co Weather strip window sash channel
US1939976A (en) * 1931-06-22 1933-12-19 Murray Corp Vehicle body window construction
US1991017A (en) * 1931-12-16 1935-02-12 Ternstedt Mfg Co Window guide device
US2069219A (en) * 1936-04-15 1937-02-02 Gen Motors Corp Bumper for a window glass
US2184553A (en) * 1937-06-29 1939-12-26 Reconstruction Finance Corp Combined window weather strip and drain
US4291076A (en) * 1979-04-09 1981-09-22 Inoue Gomu Kogyo Kabushiki Kaisha Trim molding strips for a vehicle
US4949509A (en) * 1989-06-12 1990-08-21 Gold Peter N Automotive window mounting assembly
US5489461A (en) * 1990-11-22 1996-02-06 Toyoda Gosei Co., Ltd. Rubber layered structure and manufacturing process therefor
JPH0773893B2 (ja) * 1993-06-07 1995-08-09 トキワケミカル工業株式会社 自動車用ウエザストリツプの成形方法
DE29515597U1 (de) * 1995-09-30 1995-11-30 Meteor Gummiwerke K. H. Bädje GmbH & Co, 31167 Bockenem Dichtungsanordnung für eine bewegbare Kraftfahrzeug-Fensterscheibe
US5948499A (en) * 1995-10-30 1999-09-07 Gunze Limited Flocked member for window stabilizer
GB2315798A (en) * 1996-07-29 1998-02-11 Draftex Ind Ltd Sealing arrangements for vehicle door windows
US5791088A (en) * 1996-10-25 1998-08-11 Ford Global Technologies, Inc. Weatherstrip apparatus for vehicle door window
JPH10331028A (ja) * 1997-04-03 1998-12-15 Gunze Ltd 易滑性繊維及び摺動部材の抑え具
EP1077844B1 (en) * 1998-05-11 2003-01-29 Advanced Elastomer Systems, L.P. Extrusion of a foamable melt consisting of mixed polyolefin and rubber copolymer
US6368700B1 (en) * 1999-09-10 2002-04-09 Advanced Elastomer Systems, L.P. Olefinic slip-coating for automotive weatherseals
FR2806971B1 (fr) * 2000-03-30 2002-11-08 Hutchinson Joint d'etancheite, en particulier joint formant lecheur pour vitre coulissante de vehicule automobile
US6668489B2 (en) * 2001-03-19 2003-12-30 Nishikawa Rubber Co., Ltd. Sound insulating weather strip
FR2843227B1 (fr) * 2002-07-31 2006-07-28 Saint Gobain Profile a propriete d'amortissement acoustique.
JP2005082005A (ja) * 2003-09-09 2005-03-31 Toyoda Gosei Co Ltd 自動車用ガラスウエザストリップ
FR2875182B1 (fr) * 2004-09-16 2006-11-17 Saint Gobain Profile d'amortisseur acoustique entre un vitrage et la carrosserie d'un vehicule
JP4489631B2 (ja) * 2005-04-22 2010-06-23 東海興業株式会社 車両用長尺トリム材とその装着方法
DE202005006878U1 (de) * 2005-04-29 2006-08-31 Webasto Ag Vorrichtung zum Dichten und Dämpfen
DE202007003837U1 (de) * 2007-03-15 2007-05-24 Meteor Gummiwerke K.H. Bädje GmbH & Co. KG Dichtungsprofil und dieses einbeziehende Dichtungsanordnung
FR2922937B1 (fr) * 2007-10-26 2009-11-20 Saint Gobain Vitrage a propriete d'amortissement vibro-acoustique ameliore, procede de fabrication d'un tel vitrage et procede de protection acoustique dans un habitacle de vehicule.
MX2010008969A (es) * 2008-02-14 2010-11-26 Cooper Standard Automotive Inc Polimero extruible para adherir metal a caucho y polimeros termoplasticos.
JP5976411B2 (ja) * 2012-06-20 2016-08-23 西川ゴム工業株式会社 グラスラン及びグラスランのドアガラス組付方法
WO2014054757A1 (ja) * 2012-10-04 2014-04-10 東海興業株式会社 車両用ベルトモール
JP2016196946A (ja) 2015-04-06 2016-11-24 株式会社ジェイテクト 軌道輪
EP3135518B1 (en) * 2015-07-31 2019-10-30 AGC Inc. Automobile beltline portion sound insulating structure and automobile door glass
EP3135517B2 (en) * 2015-07-31 2023-01-04 AGC Inc. Automobile beltline portion sound insulating structure and automobile door glass
JP6665618B2 (ja) * 2016-03-23 2020-03-13 Agc株式会社 車両用窓板
JP7058068B2 (ja) * 2016-06-03 2022-04-21 Agc株式会社 自動車ドア

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001219738A (ja) 2000-02-14 2001-08-14 Nishikawa Rubber Co Ltd 自動車のベルトライン部遮音構造
JP2002052926A (ja) 2000-08-09 2002-02-19 Nippon Sheet Glass Co Ltd 車両用ガラス窓構造
JP2014051560A (ja) 2012-09-05 2014-03-20 Nitto Denko Corp エチレン・プロピレン・ジエンゴム発泡体、その製造方法およびシール材
JP2015174609A (ja) 2014-03-18 2015-10-05 豊田合成株式会社 自動車ドアのシール構造

Also Published As

Publication number Publication date
CN109789754B (zh) 2022-04-26
CN109789754A (zh) 2019-05-21
JPWO2018066586A1 (ja) 2019-07-18
WO2018066586A1 (ja) 2018-04-12
US20190225065A1 (en) 2019-07-25
DE112017005054T5 (de) 2019-06-19

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US10279666B2 (en) Automobile beltline portion sound insulating structure and automobile door glass
US9855829B2 (en) Automobile beltline portion sound insulating structure and automobile door glass
US11260735B2 (en) Belt line portion sound insulation structure for automobile and door glass for automobile
CN107521320B (zh) 汽车车门用玻璃导槽
KR101598640B1 (ko) 개선된 진동-음향 댐핑 거동을 갖는 글레이징, 이러한 글레이징의 제조 방법, 및 차량 객실 내의 방음 방법
JP6700900B2 (ja) 自動車ドア用シール材
US10293665B2 (en) Laminated glass and automobile door
CN110091698A (zh) 外密封条
JP6699367B2 (ja) 自動車のベルトライン部遮音構造および自動車用ドアガラス
JP6996512B2 (ja) 自動車のベルトライン部遮音構造および自動車用ドアガラス
JP6662205B2 (ja) 自動車のベルトライン部遮音構造および自動車用ドアガラス
KR101752509B1 (ko) 음향진동 댐핑 특성이 개선된 유리 패널, 이러한 유리 패널의 제조 방법, 및 차량 객실 내의 음향 차단 방법
JP2021116006A (ja) 自動車ドア用グラスラン
JP6908418B2 (ja) ウェザーストリップ
JP2004090846A (ja) 自動車用グラスラン
JP2008024249A (ja) 車両用隙間閉塞部材及びこれを用いた隙間閉塞部材付き車両窓用板状体
JP2018062216A (ja) 車両用ドア構造
JP2010083219A (ja) ガラスラン

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20200826

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20210706

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20210827

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20211116

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20211129

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6996512

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150