JP6991213B2 - Hbv感染の治療のための新規治療薬 - Google Patents

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Description

関連出願の参照
本出願は、2016年7月29日出願の米国特許仮出願第62/368,165号、2016年11月7日出願の米国特許仮出願第62/418,684号、2017年4月18日出願の米国特許仮出願第62/486,946号、及び2017年6月7日出願の米国特許仮出願第62/516,569号の出願日の利益を主張する。上記の出願の各々の全体の内容は、参照により本明細書に組み込まれる。
有効なワクチン及び抗ウイルス療法が利用可能であるにもかかわらず、B型肝炎は依然として主要な世界的健康問題であり、地球上の全人口の3分の1がある時点でB型肝炎ウイルス(HBV)に感染している。2016年には、現在2億4千万を超える人が慢性B型肝炎を患っており、これは肝臓疾患、例えば肝硬変、肝臓癌、又は他の合併症などの進行後に年間で780,000人を超える死亡者数につながる。慢性B型肝炎を患う患者のための治療の選択肢としては、免疫系調節剤としてのインターフェロン-α(IFN-α)及びヌクレオシド(ヌクレオチド)類似物の2つの形態が挙げられる。IFN-α療法は、最大で患者の60%に有効であるが、7%にしか完治をもたらさず、高い割合の有害な副作用も伴う。
B型肝炎ウイルス(HBV)は、エンベロープ部分二本鎖DNAウイルスである。ウイルス粒子は、ウイルスコアを囲む、表面タンパク質(HBsAg)が散りばめられた脂質エンベロープで構成されている。コアは、120個のコアタンパク質(Cp)二量体でできているタンパク質の殻、すなわちカプシドで構成されており、不完全環状DNA(rcDNA)ウイルスゲノム並びにウイルスタンパク質及びホストタンパク質が入っている。感染細胞では、ゲノムはホスト細胞核内で共有結合閉環状DNA(cccDNA)として見られる。cccDNAはウイルスRNA、ひいてはウイルスタンパク質の鋳型である。細胞質では、Cpは全長ウイルスRNA(いわゆるプレゲノムRNA又はpgRNA)及びウイルスポリメラーゼ(P)の複合体の周囲で組み立てられる。組み立て後、Pはカプシドの範囲内でpgRNAをrcDNAへ逆転写してDNAで満たされたウイルスコアを生成させる。
慢性B型肝炎の典型的な特徴の1つは、患者の血清中の高レベルのB型肝炎ウイルス表面抗原(HBsAg)であり、400μg/mLに到達することもある(全血清タンパク質の0.4%)。サブウイルス粒子の産生に起因する抗原血は、HBV特異的免疫反応の抑制において重要な役割を果たすと考えられている。さらに、近年の報告は、HBsAgが樹状細胞に直接作用してサイトカイン産生及び適応免疫を制限することを示唆している。実験用抗ウイルスクレブジンによる抗原血の減少は、ウイルス特異的免疫反応の部分的な回復をもたらした。したがって、HBsAg分泌の阻害剤は潜在的に、HBVワクチンの治療上の使用を可能にし得る、又はHBV感染の治療のためのヌクレオシド(ヌクレオチド)薬との併用療法として使用される可能性がある。
WO 2015/113990及びWO 2016/107832は、B型肝炎ウイルス感染の治療及び予防のためのHBsAg阻害剤のクラスを報告した。J Med Chem. 2011年、54(16): 5660~5670頁の論文は、HBsAg分泌の新規阻害剤としての新規薬剤トリアゾロ-ピリミジン誘導体を報告した。それらの薬剤は当技術分野に多大な貢献をしたが、医薬の改善のためにこの技術分野では研究が継続されている。
本発明は、式(I)の化合物若しくはそのN-酸化物、又は前記式(I)の化合物若しくはそのN-酸化物の薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、多形、若しくは互変異性体を提供し:
Figure 0006991213000001
式中、
R7は、ハロ、低級アルキル、CF3、CN、ニトロ、OH、ORa、又はNH2であり、
Z1は非存在、O、N(Ra)、又はC(RbRc)であり、
XはC(R0)又はNであり、式中R0はH、D、又はCF3であり、
Z2及びZ3の各々は、独立に、非存在、O、(CH2)pO、O(CH2)pO、N(H)、(CH2)p、S、C(O)、SO2、OC(O)、C(O)O、OSO2、S(O)2O、C(O)S、SC(O)、C(O)C(O)、C(O)N(H)、N(H)C(O)、S(O)2N(H)、N(H)S(O)2、OC(O)O、OC(O)S、OC(O)N(H)、N(H)C(O)O、N(H)C(O)S、N(H)C(O)N(H)、(CH2)pN(H)(CH2)q、(CH2)pO(CH2)q、(CH2)pN(H)C(O)(CH2)q、(CH2)pC(O)N(H)(CH2)q、OC(O)N(H)(CH2)p+1N(H)(CH2)q、二価アルケニル基、又は二価アルキニル基であり、
R1、R2、R3、R4、R5、及びR6の各々は、独立に、H、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロシクロアルキル、ヘテロシクロアルケニル、アリール、ヘテロアリール、ハロ、ニトロ、オキソ、シアノ、-(CH2)pRa、-ORa、-SRa、-NH(CH2)pRa、-C(O)Ra、-S(O)Ra、-SO2Ra、-C(O)ORa、-OC(O)Ra、-NRbRc、-P(O)RbRc、-C(O)N(Rb)Rc、-N(Rb)C(O)Rc、-SO2N(Rb)Rc、又は-N(Rb)SO2Rcであり、ここで前記アルキル、シクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロシクロアルキル、ヘテロシクロアルケニル、アリール、ヘテロアリールは、場合により1つ以上のRdで置換されており、
p及びqの各々は、独立に、0、1、2、3、4、5、6、7、又は8であり、
Ra、Rb、Rc、及びRdは、独立に、H、D、CD3、アルキル、アルケニル、アルキニル、ハロ、シアノ、アミン、ニトロ、ヒドロキシ、C(O)NHOH、アルコキシ、アルコキシアルキル、ハロアルキル、ヒドロキシアルキル、アミノアルキル、アルキルカルボニル、アルコキシカルボニル、アルキルカルボニルアミノ、アルキルアミノ、オキソ、ハロ-アルキルアミノ、シクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロシクロアルキル、ヘテロシクロアルケニル、アリール、又はヘテロアリールであり、
R4及びR5は、それらが結合している原子と共に、場合により置換されたシクロアルキル又はヘテロシクロアルキルを形成し、
R1及びR6は、それらが結合している原子と共に、場合により置換されたシクロアルキル又はヘテロシクロアルキルを形成する。
特定の実施形態において、化合物は式(II)により表され:
Figure 0006991213000002
式中、R1は、H、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロシクロアルキル、ヘテロシクロアルケニル、アリール、又はヘテロアリールであり、ここで前記アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロシクロアルキル、ヘテロシクロアルケニル、アリール、ヘテロアリールは、場合により1つ以上のRdで置換されている。
より好ましい実施形態において、R0は、H、又はDであり、R1は、アルキル、シクロアルキル、アリール、又はヘテロアリールであり、ここで前記アルキル、シクロアルキル、アリール、又はヘテロアリールは、場合により1つ以上のRdで置換されており、Z2は、非存在、又はOであり、R4は、H、ハロ、場合により1つ以上のRdで置換されたアルキルであり、Z3は、非存在、O、又はO(CH2)pOであり、R5は、H、場合により1つ以上のRdで置換されたアルキルであり、R7はハロである。
より好ましい実施形態において、R1は、アルキル、又はシクロアルキルであり、ここで前記アルキル、又はシクロアルキルは、場合により1つ以上のRdで置換されており、R4は、H、ハロ、場合により1つ以上のDで置換されたアルキルであり、R5は、H、場合により1つ以上のDで置換されたアルキルであり、R7はFである。
他の特定の実施形態において、化合物は式(III)により表され:
Figure 0006991213000003
式中、R1は、H、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロシクロアルキル、ヘテロシクロアルケニル、アリール、又はヘテロアリールであり、ここで前記アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロシクロアルキル、ヘテロシクロアルケニル、アリール、ヘテロアリールは、場合により1つ以上のRdで置換されている。
より好ましい実施形態において、R1は、アルキル、シクロアルキル、アリール、又はヘテロアリールであり、ここで前記アルキル、シクロアルキル、アリール、又はヘテロアリールは、場合により1つ以上のRdで置換されており、Z2は、非存在、又はOであり、R4は、H、ハロ、場合により1つ以上のRdで置換されたアルキルであり、Z3は、非存在、O、又はO(CH2)pOであり、R5は、H、場合により1つ以上のRdで置換されたアルキルであり、R7はハロである。
より好ましい実施形態において、R1は、アルキル、又はシクロアルキルであり、ここで前記アルキル、又はシクロアルキルは、場合により1つ以上のRdで置換されており、R4は、H、ハロ、場合により1つ以上のDで置換されたアルキルであり、R5は、H、場合により1つ以上のDで置換されたアルキルであり、R7はFである。
特定の実施形態において、化合物は式(A)により表され:
Figure 0006991213000004
式中、
XはC(R0)又はNであり、式中R0はH、D、又はCF3であり、
Z1は、O、N(Ra)、又はC(RbRc)であり、ただしZ1がC(RbRc)であるならばXはNであり、
Z2及びZ3の各々は、独立に、非存在、O、(CH2)pO、O(CH2)pO、N(H)、(CH2)p、S、C(O)、SO2、OC(O)、C(O)O、OSO2、S(O)2O、C(O)S、SC(O)、C(O)C(O)、C(O)N(H)、N(H)C(O)、S(O)2N(H)、N(H)S(O)2、OC(O)O、OC(O)S、OC(O)N(H)、N(H)C(O)O、N(H)C(O)S、N(H)C(O)N(H)、(CH2)pN(H)(CH2)q、(CH2)pO(CH2)q、(CH2)pN(H)C(O)(CH2)q、(CH2)pC(O)N(H)(CH2)q、OC(O)N(H)(CH2)p+1N(H)(CH2)q、二価アルケニル基、又は二価アルキニル基であり、
R1、R2、R3、R4、R5、及びR6の各々は、独立に、H、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロシクロアルキル、ヘテロシクロアルケニル、アリール、ヘテロアリール、ハロ、ニトロ、オキソ、シアノ、-(CH2)pRa、-ORa、-SRa、-NH(CH2)pRa、-C(O)Ra、-S(O)Ra、-SO2Ra、-C(O)ORa、-OC(O)Ra、-NRbRc、-P(O)RbRc、-C(O)N(Rb)Rc、-N(Rb)C(O)Rc、-SO2N(Rb)Rc、又は-N(Rb)SO2Rcであり、ここで前記アルキル、シクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロシクロアルキル、ヘテロシクロアルケニル、アリール、ヘテロアリールは、場合により1つ以上のRdで置換されており、
p及びqの各々は、独立に、0、1、2、3、4、5、6、7、又は8であり、
Ra、Rb、Rc、及びRdは、独立に、H、D、アルキル、アルケニル、アルキニル、ハロ、シアノ、アミン、ニトロ、ヒドロキシ、C(O)NHOH、アルコキシ、アルコキシアルキル、ハロアルキル、ヒドロキシアルキル、アミノアルキル、アルキルカルボニル、アルコキシカルボニル、アルキルカルボニルアミノ、アルキルアミノ、オキソ、ハロ-アルキルアミノ、シクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロシクロアルキル、ヘテロシクロアルケニル、アリール、又はヘテロアリールであり、
R4及びR5は、それらが結合している原子と共に、場合により置換されたシクロアルキル又はヘテロシクロアルキルを形成し、
R1及びR6は、それらが結合している原子と共に、場合により置換されたシクロアルキル又はヘテロシクロアルキルを形成する。
特定の実施形態において、化合物は式(B)により表され:
Figure 0006991213000005
式中、
R1は、フルオロアルキル、フルオロシクロアルキル、アリール、又はヘテロアリールであり、ここで前記フルオロアルキル、フルオロシクロアルキル、アリール、又はヘテロアリールは、場合により1つ以上のRdで置換されており、
Z2及びZ3の各々は、独立に、非存在、O、(CH2)pO、O(CH2)pO、N(H)、(CH2)p、S、C(O)、SO2、OC(O)、C(O)O、OSO2、S(O)2O、C(O)S、SC(O)、C(O)C(O)、C(O)N(H)、N(H)C(O)、S(O)2N(H)、N(H)S(O)2、OC(O)O、OC(O)S、OC(O)N(H)、N(H)C(O)O、N(H)C(O)S、N(H)C(O)N(H)、(CH2)pN(H)(CH2)q、(CH2)pO(CH2)q、(CH2)pN(H)C(O)(CH2)q、(CH2)pC(O)N(H)(CH2)q、OC(O)N(H)(CH2)p+1N(H)(CH2)q、二価アルケニル基、又は二価アルキニル基であり、
R1、R2、R3、R4、及びR5の各々は、独立に、H、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロシクロアルキル、ヘテロシクロアルケニル、アリール、ヘテロアリール、ハロ、ニトロ、オキソ、シアノ、-(CH2)pRa、-ORa、-SRa、-NH(CH2)pRa、-C(O)Ra、-S(O)Ra、-SO2Ra、-C(O)ORa、-OC(O)Ra、-NRbRc、-P(O)RbRc、-C(O)N(Rb)Rc、-N(Rb)C(O)Rc、-SO2N(Rb)Rc、又は-N(Rb)SO2Rcであり、ここで前記アルキル、シクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロシクロアルキル、ヘテロシクロアルケニル、アリール、ヘテロアリールは、場合により1つ以上のRdで置換されており、
p及びqの各々は、独立に、0、1、2、3、4、5、6、7、又は8であり、
Ra、Rb、Rc、及びRdは、独立に、H、D、アルキル、アルケニル、アルキニル、ハロ、シアノ、アミン、ニトロ、ヒドロキシ、C(O)NHOH、アルコキシ、アルコキシアルキル、ハロアルキル、ヒドロキシアルキル、アミノアルキル、アルキルカルボニル、アルコキシカルボニル、アルキルカルボニルアミノ、アルキルアミノ、オキソ、ハロ-アルキルアミノ、シクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロシクロアルキル、ヘテロシクロアルケニル、アリール、又はヘテロアリールであり、
R4及びR5は、それらが結合している原子と共に、場合により置換されたシクロアルキル又はヘテロシクロアルキルを形成する。
より好ましい実施形態において、R1は、
Figure 0006991213000006
、アリール、又はヘテロアリールである。
本発明の化合物は、1つ以上の不斉炭素原子を含有していてもよい。したがって、化合物は、ジアステレオマー、エナンチオマー、又はそれらの混合物として存在していてもよい。不斉炭素原子の各々は、R又はS配置であってもよく、これらの配置は共に本発明の範囲内である。
非修飾化合物と比較して改善された(例えば、向上した、より高い)医薬溶解性、安定性、バイオアベイラビリティ、及び/又は治療指数を有する修飾を含む、そのような化合物のいずれか1つの修飾化合物も考えられる。例示的な修飾物としては、(限定はされないが)適用可能なプロドラッグ誘導体、及び重水素富化化合物が挙げられる。
本発明の化合物は、塩又は溶媒和物の形態で存在していてもよく、場合により塩又は溶媒和物の形態で投与されてもよいことを認識するべきである。本発明は、上記の化合物及びそれらの修飾物のいずれか1つの任意の薬学的に許容可能な塩及び溶媒和物を包含する。
疾患の治療における使用、それらの治療上の使用、及び疾患/病気を治療するための薬剤の製造における化合物の使用のための上記の化合物、それらの修飾物及び/又は塩の1つ以上を含有する医薬組成物も、本発明の範囲内である。
本発明の化合物は、HBsAg又は分泌を阻害しHBV遺伝子発現を阻害することができる。したがって、本発明の化合物は、HBV感染の治療又は予防に有用である。
本発明は、HBsAg産生又は分泌の阻害のための、式(I)の化合物の使用に関する。
本発明は、HBV DNA産生の阻害のための、式(I)の化合物の使用に関する。
本発明は、HBV遺伝子発現の阻害のための、式(I)の化合物の使用に関する。
本発明は、HBV感染の治療又は予防のための、式(I)の化合物の使用に関する。
HBV感染に関連する疾患の治療又は予防において有用な薬剤の調製のための、式(I)の化合物の使用は、本発明の目的である。
本発明は、HBV感染の治療又は予防のための薬剤の調製のための、式(I)の化合物の使用に特に関する。
本発明は、有効量の上記の化合物、それらの修飾物及び/又は塩、並びに組成物の1つ以上をそれを必要とする対象に投与することによる、HBV感染の治療又は予防の方法にも関する。
本発明の1つ以上の実施形態の詳細を以下の説明に示す。本発明の他の特徴、目的、及び利点は、説明から及び特許請求の範囲から明らかとなる。実施例及び当初の特許請求の範囲に記載される任意の具体的な特徴を含めた、本明細書に記載の本発明のあらゆる実施形態/特徴(化合物、医薬組成物、作製/使用の方法など)は、適用不可能でない限り又は明確に否定されない限り、互いに組み合わせることができることを理解するべきである。
本明細書に記載の例示的な化合物としては、限定はされないが、以下が挙げられる:
Figure 0006991213000007
Figure 0006991213000008
Figure 0006991213000009
Figure 0006991213000010
Figure 0006991213000011
Figure 0006991213000012
本発明の化合物は1つ以上の不斉炭素原子を含有していてもよい。したがって、化合物は、ジアステレオマー、エナンチオマー、又はそれらの混合物として存在していてもよい。化合物の合成は、ラセミ体、ジアステレオマー、又はエナンチオマーを、出発物質として又は中間体として採用してもよい。ジアステレオマー化合物は、クロマトグラフ法又は結晶化法により分離されてもよい。同様に、エナンチオマー混合物は、同じ技術又は当技術分野において公知のその他の技術を使用して分離されてもよい。
不斉炭素原子の各々は、R又はS配置であってもよく、これらの配置は共に本発明の範囲内である。
非修飾化合物と比較して改善された(例えば、向上した、より高い)医薬溶解性、安定性、バイオアベイラビリティ、及び/又は治療指数を有する修飾を含む、そのような化合物のいずれか1つの修飾化合物も考えられる。修飾物の例としては、限定はされないが、プロドラッグ誘導体、及び重水素富化化合物が挙げられる。例えば:
・ プロドラッグ誘導体:対象に投与されるとインビボで本発明の活性化合物へ転化する、プロドラッグ[Nature Reviews of Drug Discovery、2008年、7巻、255頁]。多くの事例において、プロドラッグ自体も本発明による化合物の範囲内に含まれることに注意する。本発明の化合物のプロドラッグは、標準的な有機反応により、例えば、カルバミル化剤(例えば、1,1-アシルオキシアルキルカルボノクロリデート、パラニトロフェニルカーボネートなど)又はアシル化剤と反応させることにより、調製できる。プロドラッグを作製する方法及び方策のさらなる例は、Bioorganic and Medicinal Chemistry Letters、1994年、4巻、1985頁に記載されている。
・ 重水素富化化合物:重水素(D又は2H)は水素の安定な非放射性同位体であり、原子量が2.0144である。水素は、同位体XH(水素又はプロチウム)、D(2H又は重水素)、及びT(3H又はトリチウム)の混合物として天然に存在する。重水素の天然存在度は0.015%である。当業者は、H原子を有するあらゆる化合物において、H原子が実際にはH及びDの混合物を表し、約0.015%がDであることを認識している。したがって、その天然存在度である0.015%を超えるように富化された重水素のレベルを有する化合物は、非天然であり、その結果として、それらの富化されていない対応物よりも新規性があると考えるべきである。
本発明の化合物は、塩又は溶媒和物の形態で存在していてもよく、場合により塩又は溶媒和物の形態で投与されてもよいことを認識するべきである。例えば、当技術分野において良く知られている手順にしたがって、本発明の化合物を、様々な有機及び無機の酸及び塩基に由来するそれらの薬学的に許容可能な塩へ転化し、そのような形態で使用することは、本発明の範囲内である。
本発明の化合物が遊離塩基の形態を有する場合、遊離塩基の形態の化合物を、薬学的に許容可能な無機又は有機酸と反応させることにより、薬学的に許容可能な酸付加塩、例えば、ハロゲン化水素酸塩、例えば塩酸塩、臭化水素酸塩、ヨウ化水素酸塩など;他の鉱酸、例えば硫酸塩、硝酸塩、リン酸塩など;並びにアルキル及びモノアリールスルホン酸塩、例えばエタンスルホン酸塩、トルエンスルホン酸塩、及びベンゼンスルホン酸塩など;並びに他の有機酸及びそれらの対応する塩、例えば酢酸塩、酒石酸塩、マレイン酸塩、コハク酸塩、クエン酸塩、安息香酸塩、サリチル酸塩、及びアスコルビン酸塩などとして化合物を調製できる。本発明のさらなる酸付加塩としては、限定はされないが、アジピン酸塩、アルギン酸塩、アルギニン酸塩、アスパラギン酸塩、重硫酸塩、重亜硫酸塩、臭化物、酪酸塩、カンホレート、カンフルスルホン酸塩、カプリル酸塩、塩化物、クロロ安息香酸塩、シクロペンタンプロピオン酸塩、ジグルコン酸塩、二水素リン酸塩、ジニトロ安息香酸塩、ドデシル硫酸塩、フマル酸塩、ガラクタル酸塩(ムチン酸由来)、ガラクツロン酸塩、グルコヘプトン酸塩、グルコン酸塩、グルタミン酸塩、グリセロリン酸塩、ヘミコハク酸塩、ヘミ硫酸塩、ヘプタン酸塩、ヘキサン酸塩、馬尿酸塩、2-ヒドロキシエタンスルホネート、ヨウ化物、イセチオネート、イソ酪酸塩、乳酸塩、ラクトビオン酸塩、マロン酸塩、マンデル酸塩、メタリン酸塩、メタンスルホン酸塩、メチル安息香酸塩、一水素リン酸塩、2-ナフタレンスルホン酸塩、ニコチン酸塩、シュウ酸塩、オレイン酸塩、パモ酸塩、ペクチニン酸塩(pectinate)、過硫酸塩、フェニル酢酸塩、3-フェニルプロピオン酸塩、ホスホン酸塩、及びフタル酸塩が挙げられる。遊離塩基の形態は、典型的には極性溶媒中の溶解性などの物理特性においてそれらのそれぞれの塩の形態とはやや異なるが、それ以外の点で本発明の目的に関して塩はそれらのそれぞれの遊離塩基の形態と同等であることを認識するべきである。
本発明の化合物が遊離酸の形態を有する場合、遊離酸の形態の化合物を薬学的に許容可能な無機又は有機塩基と反応させることにより、薬学的に許容可能な塩基付加塩を調製することができる。そのような塩基の例は、水酸化カリウム、ナトリウム、及びリチウムを含めたアルカリ金属水酸化物;アルカリ土類金属水酸化物、例えば水酸化バリウム及びカルシウムなど;アルカリ金属アルコキシド、例えば、カリウムエタノレート及びナトリウムプロパノレート;並びに様々な有機塩基、例えば水酸化アンモニウム、ピペリジン、ジエタノールアミン、及びN-メチルグルタミンなどである。本発明の化合物のアルミニウム塩も含まれる。本発明のさらなる塩基塩としては、限定はされないが、銅、第2鉄、第1鉄、リチウム、マグネシウム、第2マンガン、第1マンガン、カリウム、ナトリウム、及び亜鉛の塩が挙げられる。有機塩基塩としては、限定はされないが、第1級、第2級、及び第3級アミン、天然置換アミンを含めた置換アミン、環状アミン、及び塩基性イオン交換樹脂、例えば、アルギニン、ベタイン、カフェイン、クロロプロカイン、コリン、N,N'-ジベンジルエチレンジアミン(ベンザチン)、ジシクロヘキシルアミン、ジエタノールアミン、2-ジエチルアミノエタノール、2-ジメチルアミノエタノール、エタノールアミン、エチレンジアミン、N-エチルモルホリン、N-エチルピペリジン、グルカミン、グルコサミン、ヒスチジン、ヒドラバミン、イソプロピルアミン、リドカイン、リジン、メグルミン、N-メチル-D-グルカミン、モルホリン、ピペラジン、ピペリジン、ポリアミン樹脂、プロカイン、プリン、テオブロミン、トリエタノールアミン、トリエチルアミン、トリメチルアミン、トリプロピルアミン、及びトリス-(ヒドロキシメチル)-メチルアミン(トロメタミン)の塩が挙げられる。遊離酸の形態は、典型的には極性溶媒中の溶解性などの物理特性においてそれらのそれぞれの塩の形態とはやや異なるが、それ以外の点で本発明の目的に関して塩はそれらのそれぞれの遊離酸の形態と同等であることを認識するべきである。
一態様において、薬学的に許容可能な塩は、塩酸塩、臭化水素酸塩、メタンスルホン酸塩、トルエンスルホン酸塩、酢酸塩、フマル酸塩、硫酸塩、重硫酸塩、コハク酸塩、クエン酸塩、リン酸塩、マレイン酸塩、硝酸塩、酒石酸塩、安息香酸塩、重炭酸塩、炭酸塩、水酸化ナトリウム塩、水酸化カルシウム 塩、水酸化カリウム塩、トロメタミン塩、又はそれらの混合物である。
第3級窒素含有基を含む本発明の化合物は、(C1-4)アルキルハロゲン化物、例えば、メチル、エチル、イソプロピル、及びtert-ブチルの塩化物、臭化物、及びヨウ化物;ジ-(C1-4)アルキルスルフェート、例えば、ジメチル、ジエチル、及びジアミルスルフェート;アルキルハロゲン化物、例えば、デシル、ドデシル、ラウリル、ミリスチル、及びステアリルの塩化物、臭化物、及びヨウ化物;並びにアリール(C1-4)アルキルハロゲン化物、例えばベンジルクロリド及びフェネチルブロミドなどの薬剤で四級化させてもよい。そのような塩は水溶性でもあり油溶性でもある本発明の化合物の調製を可能にする。
アミン-N-オキシド及びN-オキシドとしても知られる、第3級窒素原子を有する抗癌剤であるアミンオキシドは、プロドラッグとして開発されてきた[Mol Cancer Therapy. 2004年3月; 3(3):233~44頁]。第3級窒素原子を含む本発明の化合物は、過酸化水素(H2O2)、カロ酸、又はメタクロロペルオキシ安息香酸(mCPBA)のような過酸などの薬剤によって酸化させてアミンオキシドを得ることができる。
本発明は、本発明の化合物及び医薬賦形剤、並びに他の従来の薬学的に不活性な薬剤を含む、医薬組成物を包含する。担体又は希釈剤として一般に使用されている任意の不活性賦形剤、例えば糖、ポリアルコール、可溶性ポリマー、塩、及び脂質などを、本発明の組成物において使用してもよい。採用することができる糖及びポリアルコールとしては、限定はされないが、ラクトース、スクロース、マンニトール、及びソルビトールが挙げられる。採用することができる可溶性ポリマーの例となるものは、ポリオキシエチレン、ポロキサマー、ポリビニルピロリドン、及びデキストランである。有用な塩としては、限定はされないが、塩化ナトリウム、塩化マグネシウム、及び塩化カルシウムが挙げられる。採用することができる脂質としては、限定はされないが、脂肪酸、グリセリン脂肪酸エステル、糖脂質、及びリン脂質が挙げられる。
さらに、医薬組成物は、バインダー(例えば、アカシア、コーンスターチ、ゼラチン、カルボマー、エチルセルロース、グアーガム、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ポビドン)、崩壊剤(例えば、コーンスターチ、ジャガイモデンプン、アルギン酸、二酸化ケイ素、クロスカルメロースナトリウム、クロスポビドン、グアーガム、ナトリウムデンプングリコレート、Primogel)、様々なpH及びイオン強度の緩衝剤(例えば、トリスHCL、酢酸塩、リン酸塩)、添加剤、例えば表面への吸収を防ぐためのアルブミン又はゼラチンなど、洗剤(例えば、Tween 20、Tween 80、Pluronic F68、胆汁酸塩)、プロテアーゼ阻害剤、界面活性剤(例えば、ラウリル硫酸ナトリウム)、浸透促進剤、可溶化剤(例えば、グリセリン、ポリエチレングリセリン、シクロデキストリン)、流動促進剤(例えば、コロイド状二酸化ケイ素)、抗酸化剤(例えば、アスコルビン酸、メタ重亜硫酸ナトリウム、ブチル化ヒドロキシアニソール)、安定化剤(例えば、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース)、増粘剤(例えば、カルボマー、コロイド状二酸化ケイ素、エチルセルロース、グアーガム)、甘味料(例えば、スクロース、アスパルテーム、クエン酸)、香味剤(例えば、ペパーミント、サリチル酸メチル、又はオレンジ香味料)、保存料(例えば、チメロサール、ベンジルアルコール、パラベン)、潤滑剤(例えば、ステアリン酸、ステアリン酸マグネシウム、ポリエチレングリコール、ラウリル硫酸ナトリウム)、流動助剤(例えば、コロイド状二酸化ケイ素)、可塑剤(例えば、フタル酸ジエチル、クエン酸トリエチル)、乳化剤(例えば、カルボマー、ヒドロキシプロピルセルロース、ラウリル硫酸ナトリウム、メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム)、ポリマーコーティング(例えば、ポロキサマー又はポロキサミン)、コーティング剤及び膜形成剤(例えば、エチルセルロース、アクリレート、ポリメタクリレート)及び/又は補助剤をさらに含んでいてもよい。
一実施形態において、インプラント及びマイクロカプセル化送達システムを含めた放出制御製剤などの、医薬組成物は、体内からの急速な排出から化合物を守る担体と共に調製される。エチレン酢酸ビニル、ポリ無水物、ポリグリコール酸、コラーゲン、ポリオルトエステル、及びポリ乳酸などの、生分解性の生体適合性ポリマーを使用できる。そのような製剤の調製方法は当業者にとって明らかである。材料はAlza Corporation社及びNova Pharmaceuticals, Inc.社から購入することもできる。リポソーム懸濁液(ウイルス抗原に対するモノクローナル抗体を有する感染細胞へ標的化されたリポソームを含む)も薬学的に許容可能な担体として使用できる。これらは当業者に公知の方法、例えば米国特許第4,522,811号に記載の方法にしたがって調製できる。
さらに、本発明は、任意の固体又は液体の物理的形態の本発明の化合物を含む医薬組成物を包含する。例えば、化合物は結晶形態、アモルファス形態であってもよく、任意の粒径を有していてもよい。粒子は、微粒子化されていてもよく、又は凝集していてもよく、粒状顆粒、粉末、オイル、油性懸濁液、又は固体若しくは液体の物理的形態の任意の他の形態であってもよい。
本発明による化合物が不十分な溶解性を示す場合、化合物を可溶化させる方法を使用してもよい。そのような方法は当業者に公知であり、限定はされないが、pH調整及び塩形成、共溶媒の使用、例えばエタノール、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール(PEG) 300、PEG 400、DMA (10~30%)、DMSO (10~20%)、NMP (10~20%)など、界面活性剤の使用、例えばポリソルベート(polysorbate) 80、ポリソルベート20 (1~10%)、クレモフォール(Cremophor) EL、クレモフォールRH40、クレモフォールRH60 (5~10%)、プルロニック(Pluronic) F68/ポロキサマー(Poloxamer) 188 (20~50%)、ソルトール(Solutol) HS15 (20~50%)、ビタミンE TPGS、及びd-α-トコフェリルPEG 1000スクシネート(20~50%)など、複合体形成の使用、例えばHPβCD及びSBEβCD (10~40%)など、並びに先進的な方法の使用、例えばミセル、ポリマーの添加、ナノ粒子懸濁液、及びリポソーム形成などが挙げられる。
多様な投与方法を本発明の化合物と併せて使用してもよい。本発明の化合物は、経口、非経口、腹腔内、静脈内、動脈内、経皮、舌下、筋肉内、直腸内、バッカル経由(transbuccally)、鼻腔内、リポソーム製剤、吸入、経膣、眼内、局所送達(例えばカテーテル又はステントにより)、皮下、脂肪内(intraadiposally)、関節内、又はくも膜下腔内で、投与又は同時投与してもよい。本発明による化合物はまた、徐放剤形で投与又は同時投与してもよい。化合物は、使用しようとする投与の経路に適した方法で調合された、ガス、液体、半液体、又は固体の形態であってもよい。経口投与に関して、適切な固体経口製剤としては、錠剤、カプセル、ピル、顆粒、ペレット、サシェ、及び発泡性粉末などが挙げられる。適切な液体経口製剤としては、溶液、懸濁液、分散液、エマルション、オイルなどが挙げられる。非経口投与に関しては、凍結乾燥粉末の再構成が典型的に使用される。
本明細書で使用する場合、「アシル」は、式-C(O)-Rにより表されるカルボニル含有置換基を意味し、式中Rは、H、アルキル、炭素環、複素環、炭素環で置換されたアルキル、又は複素環で置換されたアルキルであり、ここでアルキル、アルコキシ、炭素環、及び複素環は、本明細書において定義される通りである。アシル基としては、アルカノイル(例えばアセチル)、アロイル(例えばベンゾイル)、及びヘテロアロイルが挙げられる。
「脂肪族」は、構成炭素原子の直鎖又は分岐鎖の配置によって特徴づけられる部分を意味し、飽和であるか又は1つ以上の二重結合若しくは三重結合により部分不飽和であってもよい。
「アルキル」という用語は、1~20個の炭素原子(例えば、C1~C10)を含有する直鎖又は分岐鎖の炭化水素を指す。アルキルの例としては、限定はされないが、メチル、メチレン、エチル、エチレン、n-プロピル、i-プロピル、n-ブチル、i-ブチル、及びt-ブチルが挙げられる。好ましくは、アルキル基は1~10個の炭素原子を有する。より好ましくは、アルキル基は1~4個の炭素原子を有する。
「アルケニル」という用語は、2~20個の炭素原子(例えば、C2~C10)及び1つ以上の二重結合を含有する直鎖又は分岐鎖の炭化水素を指す。アルケニルの例としては、限定はされないが、エテニル、プロぺニル、及びアリルが挙げられる。好ましくは、アルキレン基は2~10個の炭素原子を有する。より好ましくは、アルキレン基は2~4個の炭素原子を有する。
「アルキニル」という用語は、2~20個の炭素原子(例えば、C2~C10)及び1つ以上の三重結合を含有する直鎖又は分岐鎖の炭化水素を指す。アルキニルの例としては、限定はされないが、エチニル、1-プロピニル、1-及び2-ブチニル、並びに1-メチル-2-ブチニルが挙げられる。好ましくは、アルキニル基は2~10個の炭素原子を有する。より好ましくは、アルキニル基は2~4個の炭素原子を有する。
「アルキルアミノ」という用語は、-N(R)-アルキルを指し、ここでRは、H、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロシクロアルキル、ヘテロシクロアルケニル、アリール、又はヘテロアリールであってもよい。
「アルコキシ」は、さらなるアルキル置換基を有する酸素部分を意味する。
「アルコキシカルボニル」は、カルボニル基に結合したアルコキシ基を意味する。
「オキソアルキル」は、カルボニル基でさらに置換されたアルキルを意味する。カルボニル基は、アルデヒド、ケトン、エステル、アミド、酸、又は酸塩化物であってもよい。
「シクロアルキル」という用語は、3~30個の炭素原子(例えば、C3~C12、C3~C8、C3~C6)を有する飽和炭化水素環系を指す。シクロアルキルの例としては、限定はされないが、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、及びシクロオクチルが挙げられる。「シクロアルケニル」という用語は、3~30個の炭素(例えば、C3~C12)及び1つ以上の二重結合を有する非芳香族炭化水素環系を指す。例としては、シクロペンテニル、シクロヘキセニル、及びシクロヘプテニルが挙げられる。
「ヘテロシクロアルキル」という用語は、1つ以上のヘテロ原子(O、N、S、P、又は、Seなど)を有する、非芳香族の5~8員単環系、8~12員二環系、又は11~14員三環系を指す。ヘテロシクロアルキル基の例としては、限定はされないが、ピペラジニル、ピロリジニル、ジオキサニル、モルホリニル、及びテトラヒドロフラニルが挙げられる。
「ヘテロシクロアルケニル」という用語は、1つ以上のヘテロ原子(O、N、S、P、又はSeなど)及び1つ以上の二重結合を有する、非芳香族の5~8員単環系、8~12員二環系、又は11~14員三環系を指す。
「アリール」という用語は、6-炭素単環式、10-炭素二環式、14-炭素三環式の芳香族環系を指す。アリール基の例としては、限定はされないが、フェニル、ナフチル、及びアントラセニルが挙げられる。「ヘテロアリール」という用語は、1つ以上のヘテロ原子(O、N、S、P、又はSeなど)を有する、芳香族の5~8員単環系、8~12員二環系、又は11~14員三環系を指す。ヘテロアリール基の例としては、ピリジル、フリル、イミダゾリル、ベンゾイミダゾリル、ピリミジニル、チエニル、キノリニル、インドリル、及びチアゾリルが挙げられる。
上記のアルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロシクロアルケニル、アルキルアミノ、アリール、及びヘテロアリールは、置換及び非置換部分の両方を含む。アルキルアミノ、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロシクロアルケニル、アリール、及びヘテロアリール上の考えられる置換基としては、限定はされないが、C1~C10アルキル、C2~C10アルケニル、C2~C10アルキニル、C3~C20シクロアルキル、C3~C20シクロアルケニル、C1~C20ヘテロシクロアルキル、C1~C20ヘテロシクロアルケニル、C1~C10アルコキシ、アリール、アリールオキシ、ヘテロアリール、ヘテロアリールオキシ、アミノ、C1~C10アルキルアミノ、アリールアミノ、ヒドロキシ、ハロ、オキソ(O=)、チオキソ(S=)、チオ、シリル、C1~C10アルキルチオ、アリールチオ、C1~C10アルキルスルホニル、アリールスルホニル、アシルアミノ、アミノアシル、アミノチオアシル、アミジノ、メルカプト、アミド、チオウレイド、チオシアナト、スルホンアミド、グアニジン、ウレイド、シアノ、ニトロ、アシル、チオアシル、アシルオキシ、カルバミド、カルバミル、カルボキシル、及びカルボン酸エステルが挙げられる。他方で、アルキル、アルケニル、又はアルキニル上の考えられる置換基としては、C1~C10アルキルを除いて上記で列挙される置換基のすべてが挙げられる。シクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロシクロアルキル、ヘテロシクロアルケニル、アリール、及びヘテロアリールは互いに縮合していてもよい。
「アミノ」は、2つのさらなる置換基を有する窒素部分を意味し、ここで各置換基は水素、又は窒素へアルファ結合した炭素原子を有する。別段の指示がない限り、アミノ部分を含有する本発明の化合物は、その保護誘導体を含んでいてもよい。アミノ部分の適切な保護基としては、アセチル、tert-ブトキシカルボニル、ベンジルオキシカルボニルなどが挙げられる。
「芳香族」は、構成原子が不飽和環系を作っている部分を意味し、環系のすべての原子はsp2混成であり、π電子の総数は4n+2に等しい。芳香族環は、環原子が炭素原子のみであってもよく又は炭素及び非炭素原子を含んでいてもよい(ヘテロアリールを参照)。
「カルバモイル」は、-OC(O)NRaRb基を意味し、式中、Ra及びRbはそれぞれ独立に、水素又は炭素原子が窒素に対してアルファ位である2つのさらなる置換基である。カルバモイル部分はその保護誘導体を含んでいてもよいことに注意する。カルバモイル部分の適切な保護基の例としては、アセチル、tert-ブトキシカルボニル、ベンジルオキシカルボニルなどが挙げられる。非保護及び保護誘導体の両方が本発明の範囲内に含まれることに注意する。
「カルボニル」は、-C(O)-基を意味する。カルボニル基を様々な置換基でさらに置換して、酸、酸ハロゲン化物、アミド、エステル、及びケトンを含めた様々なカルボニル基を形成させてもよいことに注意する。
「カルボキシ」は、-C(O)O-基を意味する。カルボキシ部分を含有する本発明の化合物は、その保護誘導体、すなわち酸素が保護基で置換されている保護誘導体を含んでいてもよいことに注意する。カルボキシ部分の適切な保護基としては、ベンジル、tert-ブチルなどが挙げらる。
「シアノ」は、-CN基を意味する。
「ホルミル」は、-CH=O基を意味する。
「ホルムイミノ」は、-HC=NH基を意味する。
「ハロ」は、フルオロ、クロロ、ブロモ、又はヨードを意味する。
単独の基として又はより大きい基の一部としての、「ハロ置換アルキル」は、1つ以上の「ハロ」原子で置換された「アルキル」を意味し、そのように用語はこの出願で定義される。ハロ置換アルキルとしては、ハロアルキル、ジハロアルキル、トリハロアルキル、ペルハロアルキルなどが挙げられる。
「ヒドロキシ」は、-OH基を意味する。
「イミン誘導体」は、-C(=NR)-部分を含む誘導体を意味し、式中、Rは窒素に対してアルファ位である水素又は炭素原子を含む。
「異性体」は、同一の分子式を有するが、性質、又はそれらの原子の結合の配列、又は空間内でのそれらの原子の配置が異なる、任意の化合物を意味する。空間内でのそれらの原子の配置が異なる異性体は「立体異性体」と呼ばれる。互いの鏡像ではない立体異性体は「ジアステレオマー」と呼ばれ、重ね合わせることができない鏡像である立体異性体は「エナンチオマー」、又は場合により「光学異性体」と呼ばれる。4つの同一ではない置換基に結合している炭素原子は「キラル中心」と呼ばれる。1つのキラル中心を有する化合物は、反対のキラリティの2つのエナンチオマー型を有する。2つのエナンチオマー型の混合物は「ラセミ混合物」と呼ばれる。
「ニトロ」は、-NO2基を意味する。
「保護誘導体」は、反応性部位が保護基でブロックされている、化合物の誘導体を意味する。保護誘導体は、医薬の調製において有用であり、又はそれ自体で阻害剤として活性である場合もある。適切な保護基の全リストはT.W.Greene、Protecting Groups in Organic Synthesis、第3版、Wiley & Sons、1999年において見ることができる。
「置換」という用語は、原子又は原子のグループが、別の基に結合している置換基として水素と置き換わっていることを意味する。アリール及びヘテロアリール基については、「置換」という用語は、任意のレベルの置換が可能である場合、任意のレベルの置換、すなわちモノ-、ジ-、トリ-、テトラ-、又はペンタ-置換を指す。置換基は独立に選択され、置換は任意の化学的に利用可能な位置で行われてもよい。「非置換」という用語は、所与の部分が利用可能な結合価の全体で水素置換基のみから成り得る(非置換)ことを意味する。
官能基が「場合により置換されている」と記載されている場合、官能基は、(1)非置換であってもよく、又は(2)置換されていてもよい。官能基の炭素が置換基のリストの1つ以上で場合により置換されていると記載されている場合、炭素上の水素原子の1つ以上が(水素原子が存在する範囲内で)別々に及び/又は共に、独立に選択された任意選択の置換基で置き換えられていてもよい。
「スルフィド」は、-S-Rを意味し、式中、RはH、アルキル、炭素環、複素環、カルボシクロアルキル、又はヘテロシクロアルキルである。具体的なスルフィド基は、メルカプト、アルキルスルフィド、例えばメチルスルフィド(-S-Me); アリールスルフィド、例えば、フェニルスルフィド;アラルキルスルフィド、例えば、ベンジルスルフィドである。
「スルフィニル」は、-S(O)-基を意味する。スルフィニル基を様々な置換基でさらに置換して、スルフィン酸、スルフィンアミド、スルフィニルエステル、及びスルホキシドを含めた、様々なスルフィニル基を得ることができることに注意する。
「スルホニル」は、-S(O)(O)-基を意味する。スルホニル基を様々な置換基でさらに置換して、スルホン酸、スルホンアミド、スルホン酸エステル、及びスルホンを含めた、様々なスルホニル基を得ることができることに注意する。
「チオカルボニル」は、-C(S)-基を意味する。チオカルボニル基を様々な置換基でさらに置換して、チオ酸、チオアミド、チオエステル、及びチオケトンを含めた、様々なチオカルボニル基を得ることができることに注意する。
「動物」は、ヒト、非ヒト哺乳類(例えば、非ヒト霊長類、げっ歯類、マウス、ラット、ハムスター、イヌ、ネコ、ウサギ、ウシ、ウマ、ヒツジ、ヤギ、ブタ、シカなど)、及び非哺乳類(例えば、トリなど)を含む。
本明細書で使用する「バイオアベイラビリティ」は、損なわれずに体循環に到達する、薬物又は医薬組成物の投与量の分率又はパーセンテージである。一般に、薬が静脈内に投与される場合、そのバイオアベイラビリティは100%である。しかし、薬が他の経路を介して(例えば、経口)投与される場合、そのバイオアベイラビリティは低下する(例えば、不完全な吸収及び初回通過代謝に起因して)。バイオアベイラビリティを改善する方法としては、プロドラッグ法、塩合成、粒径の減少、複合体形成、物理的形態の変化、固体分散物、噴霧乾燥、及び熱間溶融押出しが挙げられる。
「疾患」は、具体的には動物又はその一部の任意の不健康な状態を含み、その動物に施された医学療法又は獣医学療法によって引き起こされることがある、又はそれに付随することがある、不健康な状態、すなわちそのような療法の「副作用」を含む。
「薬学的に許容可能な」とは、一般に安全で非毒性であり、生物学的にもその他の点でも好ましくないものではない、医薬組成物の調製において有用であることを意味し、獣医学的使用並びにヒトの医薬への使用において許容可能であることを含む。
「薬学的に許容可能な塩」とは、上記で定義されるように薬学的に許容可能であり、所望の薬理学的活性を有する、本発明の化合物の有機又は無機塩を意味する。そのような塩としては、無機酸、又は有機酸で形成される酸付加塩が挙げられる。薬学的に許容可能な塩としては、存在する酸性プロトンが無機又は有機塩基と反応することが可能である場合に形成させることができる、塩基付加塩も挙げられる。例示的な塩としては、限定はされないが、硫酸塩、クエン酸塩、酢酸塩、シュウ酸塩、塩化物、臭化物、ヨウ化物、硝酸塩、重硫酸塩、リン酸塩、酸性リン酸塩、イソニコチン酸塩、乳酸塩、サリチル酸塩、酸性クエン酸塩、酒石酸塩、オレイン酸塩、タンニン酸塩、パントテン酸塩、酒石酸水素塩、アスコルビン酸塩、コハク酸塩、マレイン酸塩、ゲンチジン酸塩、フマル酸塩、グルコン酸塩、グルクロン酸塩、サッカリン酸塩、ギ酸塩、安息香酸塩、グルタミン酸塩、メタンスルホン酸塩「メシル酸塩」、エタンスルホン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、p-トルエンスルホン酸塩、パモ酸塩(すなわち、1,1'-メチレン-ビス-(2-ヒドロキシ-3-ナフトエート))塩、アルカリ金属(例えば、ナトリウム及びカリウム)塩、アルカリ土類金属(例えば、マグネシウム)塩、並びにアンモニウム塩が挙げられる。薬学的に許容可能な塩は、酢酸イオン、コハク酸イオン、又は他の対イオンなどの、別の分子の含有物を含むことがある。対イオンは、親化合物上の電荷を安定化させる任意の有機又は無機部分であってもよい。さらに、薬学的に許容可能な塩は、その構造中に1つを超える荷電原子を有していてもよい。複数の荷電原子が薬学的に許容可能な塩の一部である例は、複数の対イオンを有することがある。したがって、薬学的に許容可能な塩は、1つ以上の荷電原子及び/又は1つ以上の対イオンを有していてもよい。
「薬学的に許容可能な担体」とは、医薬組成物、すなわち患者に投与することが可能な剤形を得るために本発明の化合物と混合される、非毒性の溶媒、分散剤、賦形剤、補助剤、又は他の材料を意味する。薬学的に許容可能な担体の例としては、適切なポリエチレングリコール(例えば、PEG400)、界面活性剤(例えば、クレモフォール)、又はシクロポリサッカリド(例えば、ヒドロキシプロピル-β-シクロデキストリン又はスルホブチルエーテルβ-シクロデキストリン)、ポリマー、リポソーム、ミセル、ナノスフェアなどが挙げられる。
国際純正・応用化学連合により定義される「ファーマコフォア」は、特定の生物学的標的との最適な超分子相互作用を確実にするため及びその生物学的応答を引き起こす(又はブロックする)ために必要である、立体的特徴及び電子的特徴の全体的効果である。例えば、カンプトテシンは、良く知られている薬物であるトポテカン及びイリノテカンのファーマコフォアである。メクロレタミンは、メルファラン、シクロホスファミド、ベンダムスチンなどのような、広く使用されるナイトロジェンマスタード薬物のリストのファーマコフォアである。
「プロドラッグ」とは、インビボで代謝により、本発明による活性医薬へ転化可能である化合物を意味する。例えば、ヒドロキシル基を含む阻害剤は、インビボで加水分解によりヒドロキシル化合物へ転化されるエステルとして投与することができる。
「安定性」は一般的に、薬物が効能を失わずにその特性を保持する時間の長さを指す。これは保存期間と呼ばれることもある。薬物の安定性に影響を与える要因としては、とりわけ、薬物の化学構造、製剤中の不純物、pH、水分含量、並びに環境的要因、例えば温度、酸化、光、及び相対湿度などが挙げられる。適切な化学修飾及び/又は結晶改質(例えば、水和の反応速度を変化させることができる表面改質;異なる特性を有することができる異なる結晶)、賦形剤(例えば、剤形中の活性物質以外のもの)、包装条件、保存条件などを提供することにより、安定性を改善することができる。
本明細書に記載の組成物の「治療有効量」とは、任意の医療に適用可能な妥当なベネフィット/リスク比で、治療される対象に対して治療効果を与える組成物の量を意味する。治療効果は、客観的(すなわち、何らかの試験又はマーカーによって測定可能である)又は主観的(すなわち、対象が効果の兆候又は感覚を示す)であってもよい。上記の組成物の有効量は、約0.1mg/kg~約500mg/kg、好ましくは約0.2~約50mg/kgの範囲であってもよい。有効用量はまた、投与の経路、並びに他の薬剤との併用の可能性に応じて変動する。しかし、本発明の組成物の総合的な日常使用は、担当医によって健全な医学的判断の範囲内で決定されることが、理解される。任意の特定の患者についての具体的な治療上有効な用量レベルは、治療されている病気及び病気の重篤度;採用される特定の化合物の活性;採用される特定の組成物;患者の年齢、体重、全般的健康状態、性別、及び食事;採用される特定の化合物の投与の時間、投与の経路、及び排出の速度;治療の期間;採用される特定の化合物と組み合わせて又は同時に使用される薬物;並びに医療の技術分野で良く知られている同様の要因を含めた、様々な要因に応じて決まる。
本明細書で使用する、「治療」という用語は、病気、病気の症状又は病気への素因を取り除く、治癒する、緩和する、軽減する、改変する、矯正する、改良する、改善する、又は作用する目的で、HBV感染を有する、又はHBV感染の症状若しくはHBV感染への素因を有する対象へ化合物を投与することを指す。「有効量」という用語は、対象において意図する治療効果を与えるのに必要とされる活性剤の量を指す。有効量は、当業者により認識されるように、投与の経路、賦形剤の使用、他の薬剤との併用の可能性に応じて変動する場合がある。
「対象」とは、ヒト及び非ヒト動物を指す。非ヒト動物の例としては、あらゆる脊椎動物、例えば、哺乳類、例えば非ヒト霊長類(特に高等霊長類)、イヌ、げっ歯類(例えば、マウス又はラット)、モルモット、ネコ、及び非哺乳類、例えばトリ、両生類、爬虫類などが挙げられる。好ましい実施形態において、対象はヒトである。別の実施形態において、対象は、実験動物、又は疾患モデルとして適した動物である。
「併用療法」は、他の生物学的活性成分(限定はされないが、第2の及び異なる抗HBV感染剤など)とさらに組み合わせて、本発明の対象化合物を投与することを含む。例えば、本発明の化合物は、他の抗HBV剤、例えばインターフェロンアルファ-2b、インターフェロンアルファ-2a、及びインターフェロンアルファコン-1(ペグ化及び非ペグ化)など、リバビリン、ラミブジン(3TC)、エンテカビル、テノホビル、テルビブジン(LdT)、アデホビル、又は他の新興抗HBV剤、例えばHBV RNA複製阻害剤、HBsAg分泌阻害剤、HBVコアタンパク質アロステリック修飾物質、HBVカプシド阻害剤、アンチセンスオリゴマー、siRNA、HBV治療ワクチン、HBV予防ワクチン、HBV抗体療法(モノクローナル又はポリクローナル)、並びにHBVの治療又は予防のためのTLR 2、3、7、8、及び9アゴニストなどと併用することができる。本発明の化合物は、他の療法と同時に(単一の調剤又は別々の調剤として)又は順次に投与することができる。一般に、併用療法は、療法の1回のサイクルの間又は療法の過程で2種以上の薬物/治療の投与を想定している。
本発明は、HBV感染疾患を予防又は治療する方法をさらに提供する。一実施形態において、本発明は、対象に治療有効量の本発明の化合物を投与するステップを含む、治療を必要とする対象においてHBV感染を治療する方法に関する。一実施形態において、本発明は、HBV感染を停止させる又は減少させるための薬剤の製造における、本発明の化合物の使用をさらに提供する。
本発明は、本明細書に示され記載される特定の実施形態に限定はされないが、特許請求の範囲によって定義される本発明の精神及び範囲から逸脱することなく、様々な変更及び修正を行うことができることを理解するべきである。
本発明による化合物は、様々なスキームにしたがって合成されてもよい。必要な出発物質は、有機化学の標準的手順により得ることができる。本発明の化合物及び方法は、単に例証として意図しており本発明の範囲を限定するものではない、以下の代表的な合成スキーム及び実施例に関連して、さらに良く理解される。開示される実施形態への様々な変更及び修正は当業者にとって明らかとなり、限定はされないが、本発明の化学構造、置換基、誘導体、及び/又は方法に関するものを含めた、そのような変更及び修正は、本発明の精神及び添付の特許請求の範囲から逸脱することなく行うことができる。
中間体
Figure 0006991213000013
を合成するための典型的な方法をスキーム1に記載する。スキーム1のR1、R2、R3、R4、及びR5は、上記の発明の概要の章で記載されるのと同じである。
Figure 0006991213000014
スキーム1では、適切な出発物質1-1を適切なアルコールと反応させて中間体1-2を得ることができ、これに脱Bocプロセスを施してアミン中間体1-3を得ることができる。その後、1-3をエタノール又はジオキサンなどの溶媒中でギ酸エチル又はギ酸と共に加熱して中間体1-4が得られ、これに環化反応を施してイミン中間体IM-1を得ることができる。
中間体
Figure 0006991213000015
を合成するための典型的な方法をスキーム2に記載する。スキーム2のR1、R2、R3、R4、及びR5は、上記の発明の概要の章で記載されるのと同じである。
Figure 0006991213000016
スキーム2では、適切な出発物質2-1をビニルボロン酸と反応させて中間体2-2を得ることができ、これにオレフィンメタセシス反応を施して中間体2-3を得ることができる。2-3の還元に続いて脱Bocプロセスを行ってアミン中間体2-5を得る。その後、2-5をエタノール又はジオキサンなどの溶媒中でギ酸エチル又はギ酸と共に加熱して中間体2-6が得られ、これに環化反応を施してイミン中間体IM-2を得ることができる。
中間体
Figure 0006991213000017
を合成するための典型的な方法をスキーム3に記載する。スキーム3のR1、R2、R3、R4、及びR5は、上記の発明の概要の章で記載されるのと同じである。
Figure 0006991213000018
スキーム3では、適切な出発物質3-1を適切なアミンと反応させて中間体3-2を得ることができ、これに脱Bocプロセスを施してアミン中間体3-3を得ることができる。その後、3-3をエタノール又はジオキサンなどの溶媒中でギ酸エチル又はギ酸と共に加熱して中間体3-4が得られ、これに環化反応を施してイミン中間体IM-3を得ることができる。
中間体
Figure 0006991213000019
を合成するための典型的な方法をスキーム4に記載する。スキーム4のR1、R2、R3、R4、及びR5は、上記の発明の概要の章で記載されるのと同じである。
Figure 0006991213000020
スキーム4では、適切な出発物質4-1を適切なアミンと反応させて中間体4-2を得ることができ、これに脱Bocプロセスを施してアミン中間体4-3を得ることができる。その後、4-3をエタノール又はジオキサンなどの溶媒中でギ酸エチル又はギ酸と共に加熱して中間体4-4が得られ、これに環化反応を施してイミン中間体IM-4を得ることができる。
中間体
Figure 0006991213000021
を合成するための典型的な方法をスキーム5に記載する。スキーム5のR1、R2、R3、R4、及びR5は、上記の発明の概要の章で記載されるのと同じである。
Figure 0006991213000022
スキーム5では、適切な出発物質1-1に還元的アミノ化反応を施して中間体5-2が得られ、これに脱Bocプロセスを施してアミン中間体5-3を得ることができる。その後、5-3をエタノール又はジオキサンなどの溶媒中でギ酸エチル又はギ酸と共に加熱して中間体5-4が得られ、これに環化反応を施してイミン中間体IM-5を得ることができる。
中間体
Figure 0006991213000023
を合成するための典型的な方法をスキーム6に記載する。スキーム4のR1、R2、R3、R4、及びR5は、上記の発明の概要の章で記載されるのと同じである。
Figure 0006991213000024
スキーム6では、6-1及び6-2のカップリング反応により6-3が得られる。Pd触媒、例えばPd2(dba)3、Pd(PPh3)4、又はPdCh(PPh3)2など、キサントホスなどの配位子、及び適切な塩基、例えばt-BuONa、Na2CO3、又はCs2CO3などの存在下で、適切な溶媒中において、例えばTHF、トルエン、又は1,4-ジオキサン中において、室温から130℃までの温度で反応を行うことができる。6-3の還元的アミノ化により中間体6-4が得られ、これをエタノール又はジオキサンなどの溶媒中でギ酸エチル又はギ酸と共に加熱して中間体6-5を得ることができる。その後、-10℃から室温までの温度で、中間体6-5を塩化オキサリルで、続いてFeCl3で処理し、次いで分離後に、中間体を濃H2SO4のメタノール中溶液と共に加熱して中間体IM-6が得られる。
式(I)の化合物
Figure 0006991213000025
を合成するための典型的な方法をスキームAに記載する:
Figure 0006991213000026
スキームAでは、IM-1が、DMSO、DMF、エタノールなどの溶媒中でアルキル2-(ジメチルアミノメチレン)-3-オキソ-ブタノエートと反応する、又はDCM中でアルキル3-(エトキシメチレン)-4-トリメチルシリルオキシ-ペンタ-4-エノエート、BF3-Et20、及びTFAと反応して、中間体A-2が得られる。p-クロラニルによる脱水素化後、A-3が得られる。適切な溶媒中、例えばTHF/H20、EtOH/H20、又はMeOH/H20中などで、水酸化リチウム又は水酸化ナトリウムによりA-3を加水分解することにより、式(I)の化合物が得られ、これは分取HPLC及びキラルHPLCによりさらに分離して異性体を得ることができる。
同様に、以下に示す化合物
Figure 0006991213000027
は、それぞれ以下の適切な中間体を使用することによって調製できる。
Figure 0006991213000028
Figure 0006991213000029
フッ素化化合物
Figure 0006991213000030
を合成するための典型的な方法をスキームBに記載する:
Figure 0006991213000031
スキームBでは、式(I)の化合物をセレクトフルオル剤により1段階フッ素化して目的化合物を得ることができる。
同様に、以下に示すフッ素化化合物
Figure 0006991213000032
は、スキームBと同様にセレクトフルオル剤を使用してフッ素化反応により調製できる。
化合物
Figure 0006991213000033
を合成するための好ましい方法を、スキームIに記載する。スキームIのZ2、Z3、R1、R4、及びR5は、上記の発明の概要の章で記載されるのと同じである。
Figure 0006991213000034
スキームIでは、適切な出発材料I-1及びI-2のカップリング反応によりI-3が得られる。Pd触媒、例えばPd2(dba)3、Pd(PPh3)4、又はPdCh(PPh3)2など、キサントホスなどの配位子、及び適切な塩基、例えばt-BuONa、Na2CO3、又はCs2CO3などの存在下で、適切な溶媒中において、例えばTHF、トルエン、又は1,4-ジオキサン中において、室温から130℃までの温度で反応を行うことができる。3の還元的アミノ化により中間体I-4が得られ、これをエタノール又はジオキサンなどの溶媒中でギ酸エチル又はギ酸と共に加熱して中間体I-5を得ることができる。その後、-10℃から室温までの温度で、中間体I-5を塩化オキサリルで、続いてFeCl3で処理し、次いで分離後に、中間体を濃H2SO4のメタノール中溶液と共に加熱して中間体I-6が得られる。次に、I-6が、DMSO、DMF、エタノールなどの溶媒中でアルキル2-(ジメチルアミノメチレン)-3-オキソ-ブタノエートと反応する、又はDCM中でアルキル3-(エトキシメチレン)-4-トリメチルシリルオキシ-ペンタ-4-エノエート、BF3-Et20、及びTFAと反応して、中間体I-7が得られる。p-クロラニルによる脱水素化後、I-8が得られる。適切な溶媒中、例えばTHF/H20、EtOH/H20、又はMeOH/H20中などで、水酸化リチウム又は水酸化ナトリウムにより8を加水分解することにより、中間体I-9が得られ、これをセレクトフルオル剤により1段階フッ素化して目的化合物I-10を得ることができる。最後にI-10を分取HPLC及びキラルHPLCによりさらに分離して異性体を得ることができる。
キラル化合物
Figure 0006991213000035
を合成するための好ましい方法を、スキームIIに記載する。スキームIIのZ2、Z3、R1、R4、及びR5は、上記の発明の概要の章で記載されるのと同じである。
Figure 0006991213000036
スキームIIでは、適切な出発材料II-1及びII-2のカップリング反応によりII-3が得られる。Pd触媒、例えばPd2(dba)3、Pd(PPh3)4、又はPdCh(PPh3)2など、キサントホスなどの配位子、及び適切な塩基、例えばt-BuONa、Na2CO3、又はCs2CO3などの存在下で、適切な溶媒中において、例えばTHF、トルエン、又は1,4-ジオキサン中において、室温から130℃までの温度で反応を行うことができる。3の還元的アミノ化により中間体I-4が得られ、これは、適切な有機溶媒中で、例えばMeOH、EtOH、IPA、IPAc、MIBK、EA、MTBE、DIPE、CPME、及びトルエン中などで、適切な有機酸、例えばL-(+)-酒石酸、L-(-)-DTTA、L-(-)-DBTA、及び(R)-マンデル酸と、エナンチオマー塩II-5を選択的に形成することができる。他のエナンチオマー塩は母液中に残留する。適切な溶媒中で、例えばDCM、IPAc、又はMeTHF中などで、II-5の所望のエナンチオマー塩を適切な量の塩基と、例えばTEA、DIPEA、NaOH、Na2CO3、NaHCO3、及びそれらの混合物などと反応させることにより、エナンチオマー塩II-5を回収してエナンチオマー中間体II-6が得られる。その後、II-6をエタノール又はジオキサンなどの溶媒中でギ酸エチル又はギ酸と共に加熱して中間体II-7を得ることができ、これを-10℃から室温までの温度で、塩化オキサリルで、続いてFeCl3で処理することができ、次いで分離後に、中間体を濃H2SO4のメタノール中溶液と共に加熱して中間体II-8が得られる。次に、II-8が、DMSO、DMF、エタノールなどの溶媒中でアルキル2-(ジメチルアミノメチレン)-3-オキソ-ブタノエートと反応する、又はDCM中でアルキル3-(エトキシメチレン)-4-トリメチルシリルオキシ-ペンタ-4-エノエート、BF3-Et20、及びTFAと反応して、中間体II-9が得られる。p-クロラニルによる脱水素化後、II-10が得られる。適切な溶媒中、例えばTHF/H20、EtOH/H20、又はMeOH/H20中などで、水酸化リチウム又は水酸化ナトリウムにより10を加水分解することにより、中間体II-11が得られ、これをセレクトフルオル剤により1段階フッ素化して目的化合物II-12を得ることができる。
キラル重水素化合物
Figure 0006991213000037
を合成するための好ましい方法を、スキームIIIに記載する。スキームIIIのZ2、Z3、R1、R4、及びR5は、上記の発明の概要の章で記載されるのと同じである。
Figure 0006991213000038
スキームIIIでは、適切な出発材料III-1及びIII-2のカップリング反応によりIII-3が得られる。Pd触媒、例えばPd2(dba)3、Pd(PPh3)4、又はPdCh(PPh3)2など、キサントホスなどの配位子、及び適切な塩基、例えばt-BuONa、Na2CO3、又はCs2CO3などの存在下で、適切な溶媒中において、例えばTHF、トルエン、又は1,4-ジオキサン中などにおいて、室温から130℃までの温度で反応を行うことができる。適切な重水素剤NaBD3CNを使用して3を還元的アミノ化することにより中間体I-4が得られ、これは、適切な有機溶媒中で、例えばMeOH、EtOH、IPA、IPAc、MIBK、EA、MTBE、DIPE、CPME、及びトルエン中などで、適切な有機酸、例えばL-(+)-酒石酸、L-(-)-DTTA、L-(-)-DBTA、及び(R)-マンデル酸と、エナンチオマー塩III-5を選択的に形成することができる。他のエナンチオマー塩は母液中に残留する。適切な溶媒中で、例えばDCM、IPAc、又はMeTHF中などで、III-5の所望のエナンチオマー塩を適切な量の塩基と、例えばTEA、DIPEA、NaOH、Na2CO3、NaHCO3、及びそれらの混合物などと反応させることにより、エナンチオマー塩III-5を回収してエナンチオマー中間体III-6が得られる。その後、III-6をエタノール又はジオキサンなどの溶媒中でギ酸エチル又はギ酸と共に加熱して中間体III-7を得ることができ、これを-10℃から室温までの温度で、塩化オキサリルで、続いてFeCl3で処理することができ、次いで分離後に、中間体を濃H2SO4のメタノール中溶液と共に加熱して中間体III-8が得られる。次に、III-8が、DMSO、DMF、エタノールなどの溶媒中でアルキル2-(ジメチルアミノメチレン)-3-オキソ-ブタノエートと反応する、又はDCM中でアルキル3-(エトキシメチレン)-4-トリメチルシリルオキシ-ペンタ-4-エノエート、BF3-Et20、及びTFAと反応して、中間体III-9が得られる。p-クロラニルによる脱水素化後、III-10が得られる。適切な溶媒中、例えばTHF/H20、EtOH/H20、又はMeOH/H20中などで、水酸化リチウム又は水酸化ナトリウムにより10を加水分解することにより、中間体III-11が得られ、これをセレクトフルオル剤により1段階フッ素化して目的化合物III-12を得ることができる。
キラル化合物
Figure 0006991213000039
(式中、R0はH又はDであり;R7はハロ、低級アルキル、CF3、CN、ニトロ、又はNH2である)を合成するための好ましい方法を、スキームIVに記載する。スキームIVのZ2、Z3、R1、R4、及びR5は、上記の発明の概要の章で記載されるのと同じである。
Figure 0006991213000040
スキームIVでは、スキームIIによる中間体II-10又はスキームIIIによるIII-10をNCS又はNBSなどのハロゲン化剤と反応させて化合物IV-Cl又はIV-Br(式中、R7はCl又はBrである)を得ることができ;化合物IV-Brを標準的な有機反応により1工程でIV-CN、IV-CF3、又はIV-CH3へさらに転化させることができ;さらに、中間体II-10又はIII-10にニトロソ化反応を施して化合物IV-NO2(式中、R7はNO2である)を得ることができ、これをさらに還元してIV-NH2(式中、R7はNH2である)を得ることができる。
キラル化合物
Figure 0006991213000041
(式中、Z2はOである)を合成するための好ましい方法を、スキームVに記載する。スキームVのZ3、R0、R1、R4、R5、及びR7は、上記の発明の概要の章で記載されるのと同じである。
Figure 0006991213000042
スキームVでは、スキームI-IIIと同様の方法によりV-1(式中、R4-Z2-はClである)を調製できる。その後、V-1を適切なNaB(OR4)4と反応させて目的化合物を得ることができる。
化合物
Figure 0006991213000043
(式中、R7は、ハロ、低級アルキル、CF3、CN、ニトロ、又はNH2である)を合成するための好ましい方法を、スキーム(i)に記載する。スキーム(i)のZ2、Z3、R1、R4、及びR5は、上記の発明の概要の章で記載されるのと同じである。
Figure 0006991213000044
スキーム(i)では、出発物質i-1に加水分解を施してカルボン酸中間体i-2を得ることができ、これをその後ラクトン中間体i-3へ転化させる。ラクトンi-3は加水分解及び保護されてカルボン酸中間体i-4が得られ、これを酸塩化物中間体i-5へ変換する。ビニルアミンとの縮合により4-ピラノン中間体i-6が得られ、これをヒドラジンと反応させて中間体i-7が得られる。i-7の脱保護及びその後の閉環により三環式中間体i-9が得られる。i-9の加水分解によりカルボン酸i-10が得られ、これはスキームI-IVと同様の方法を使用して最後に官能化させることができ、ここでR7はHに相当しない。
Figure 0006991213000045
の化合物(式中、R1はフルオロアルキル、フルオロシクロアルキル、アリール、又はヘテロアリールである)は、スキーム(i)と同様の方法により合成できる。
本発明の化合物及び方法は、単に例証として意図しており本発明の範囲を限定するものではない、以下の実施例に関連して、さらに良く理解される。開示される実施形態への様々な変更及び修正は当業者にとって明らかとなり、限定はされないが、本発明の化学構造、置換基、誘導体、製剤、及び/又は方法に関するものを含めた、そのような変更及び修正は、本発明の精神及び添付の特許請求の範囲から逸脱することなく行うことができる。
NMRデータが示される場合、1HスペクトルはXL400(400 MHz)において得られたものであり、挿入句的に示されるプロトンの数、多重度、及びヘルツでの結合定数と共に、Me4Siから低磁場側のppmとして報告される。HPLCデータが示される場合、Agilent 1100システムを使用して分析を行った。LC/MSデータが示される場合、Applied Biosystems API-100質量分析計及びShimadzu SCL-10A LCカラムを使用して分析を行った。
[実施例1]
6-(tert-ブチル)-10-クロロ-1-フルオロ-9-(3-メトキシプロポキシ)-2-オキソ-6,7-ジヒドロ-2H-ピリド[2,1-a]イソキノリン-3-カルボン酸の合成
Figure 0006991213000046
5-ブロモ-2-クロロ-フェノール(5.00 g、24.10 mmol、1.00当量)、1-ブロモ-3-メトキシ-プロパン(5.00 g、32.68 mmol、1.36当量)、及びK2CO3(9.99 g、72.30 mmol、3.00当量)のDMF(50.00 mL)中の混合物を50℃で15時間撹拌した。TLC(PE:EA=10:1)は反応が完了したことを示した。ろ過後、ろ液を減圧下で濃縮した。PEからPE:EA=5:1で溶出させるシリカゲルクロマトグラフィーにより残渣を精製して、4-ブロモ-1-クロロ-2-(3-メトキシプロポキシ)ベンゼン(6.20 g、22.18 mmol、収率92.02%)が無色油状物として得られ、これを次の工程で直接使用した。
4-ブロモ-1-クロロ-2-(3-メトキシプロポキシ)ベンゼン(4.00 g、14.31 mmol、1.00当量)、3,3-ジメチルブタン-2-オン(4.30 g、42.93 mmol、5.31 mL、3.00当量)、Pd(dba)2(411.42 mg、715.50μmol、0.05当量)、キサントホス(414.00 mg、715.50μmol、0.05当量)、及びt-BuONa(4.54 g、47.22 mmol、3.30当量)のTHF(30.00 mL)中の混合物を、50℃で3時間撹拌した。30℃まで冷却後、混合物をろ過した。ろ液を減圧下で濃縮して粗製1-[4-クロロ-3-(3-メトキシプロポキシ)フェニル]-3,3-ジメチル-ブタン-2-オン(9.00 g、粗製)が褐色油状物として得られ、これを次の工程で直接使用した。
粗製1-[4-クロロ-3-(3-メトキシプロポキシ)フェニル]-3,3-ジメチル-ブタン-2-オン(24.00 g、56.22 mmol、1.00当量)、CH3COONH4(43.34 g、562.20 mmol、10.00当量)、及びNaBH3CN(7.07 g、112.44 mmol、2.00当量)のMeOH(300.00 mL)中の混合物を、30℃で4日間撹拌した。飽和K2CO3(100 mL)を混合物へ加え、混合物を30℃で20分間撹拌した。混合物をDCM(100 mL×3)で抽出し、合わせた有機層を減圧下で濃縮した。PEからPE:EA=1:1で溶出させるシリカゲルクロマトグラフィーにより粗生成物を精製して、1-[4-クロロ-3-(3-メトキシプロポキシ)フェニル]-3,3-ジメチル-ブタン-2-アミン(13.20 g、35.22 mmol、収率62.64%、純度80%)が黄色油状物として得られ、これをLC-MSにより確認し、次の工程で直接使用した。
1-[4-クロロ-3-(3-メトキシプロポキシ)フェニル]-3,3-ジメチル-ブタン-2-アミン(13.20 g、30.82 mmol、1.00 当量)及びギ酸(1.70 g、36.98 mmol、1.40 mL、1.20当量)のHCOOEt(100.00 mL)中の混合物を、90℃で15時間撹拌した。溶媒を除去した後、PEからEAで溶出させるシリカゲルクロマトグラフィーにより残渣を精製した。N-[1-[[4-クロロ-3-(3-メトキシプロポキシ)フェニル]メチル]-2,2-ジメチル-プロピル]ホルムアミド(13.10 g、25.97 mmol、収率84.27%、純度65%)が淡黄色の固体として得られ、これをLC-MSにより確認した。
N-[1-[[4-クロロ-3-(3-メトキシプロポキシ)フェニル]メチル]-2,2-ジメチル-プロピル]ホルムアミド(3.10 g、9.46 mmol、1.00当量)及びPOCl3(1.74 g、11.35 mmol、1.05 mL、1.20当量)のCH3CN(50.00 mL)中の混合物を、60℃で2時間撹拌した。氷浴により0℃まで冷却後、NH4OHによりpHを8に調整した。混合物をDCM(100 mL×2)で抽出した。合わせた有機層を減圧下で濃縮して3-tert-ブチル-7-クロロ-6-(3-メトキシプロポキシ)-3,4-ジヒドロイソキノリン(2.30 g、7.42 mmol、収率78.47%)が褐色油状物として得られ、これをさらに精製せずに直接使用した。
3-tert-ブチル-7-クロロ-6-(3-メトキシプロポキシ)-3,4-ジヒドロイソキノリン(2.30 g、7.42 mmol、1.00当量)及びエチル(2E)-2-(メトキシメチレン)-3-オキソ-ブタノエート(5.11 g、29.69 mmol、4.00当量)のEtOH(100.00 mL)中の混合物を、100℃で22時間撹拌した。溶媒を除去した後、PE:EA=10:1から1:1で溶出させるシリカゲルクロマトグラフィーにより残渣を精製して、粗製エチル6-tert-ブチル-10-クロロ-9-(3-メトキシプロポキシ)-2-オキソ-1,6,7,11b-テトラヒドロベンゾ[a]キノリジン-3-カルボキシレート(4.50 g、粗製)が褐色油状物として得られ、これをEW5403-112中のEW5403-102と共にさらに精製して、エチル6-tert-ブチル-10-クロロ-9-(3-メトキシプロポキシ)-2-オキソ-1,6,7,11b-テトラヒドロベンゾ[a]キノリジン-3-カルボキシレート(4.78 g)が得られる。
エチル6-tert-ブチル-10-クロロ-9-(3-メトキシプロポキシ)-2-オキソ-1,6,7,11b-テトラヒドロベンゾ[a]キノリジン-3-カルボキシレート(580.00 mg、1.29 mmol、1.00当量)及び2,3,5,6-テトラクロロ-1,4-ベンゾキノン(317.18 mg、1.29 mmol、1.00 当量)のDME(10.00 mL)中の混合物を、70℃で1.5時間撹拌した。30℃まで冷却後、H2O(60 mL)を混合物へ加えた。混合物をDCM(50 mL×3)で抽出した。合わせた有機層を飽和NaHCO3(100 mL)により洗浄し、減圧下で濃縮して、エチル6-tert-ブチル-10-クロロ-9-(3-メトキシプロポキシ)-2-オキソ-6,7-ジヒドロベンゾ[a]キノリジン-3-カルボキシレート(710.00 mg、粗製)が黄色固体として得られ、これを次の工程で直接使用した。
エチル6-tert-ブチル-10-クロロ-9-(3-メトキシプロポキシ)-2-オキソ-6,7-ジヒドロベンゾ[a]-キノリジン-3-カルボキシレート(710.00 mg、1.58 mmol、1.00当量)及びNaOH(253.60 mg、6.34 mmol、4.00当量)のMeOH(16.00 mL)及びH2O(4.00 mL)中の混合物を、30℃で40分間撹拌した。HCl(12 M、H2O中)水溶液により混合物をpH=7まで中和した。析出物をろ過及び乾燥して6-tert-ブチル-10-クロロ-9-(3-メトキシプロポキシ)-2-オキソ-6,7-ジヒドロベンゾ[a]キノリジン-3-カルボン酸(338.60 mg、806.38μmol、収率51.04%)が淡黄色の固体として得られ、これをLC-MS及び1H NMRにより確認した。
6-tert-ブチル-10-クロロ-9-(3-メトキシプロポキシ)-2-オキソ-6,7-ジヒドロベンゾ[a]キノリジン-3-カルボン酸(400.00 mg、952.61μmol、1.00当量)、1-(クロロメチル)-4-フルオロ-1,4-ジアゾニアビシクロ[2.2.2]オクタン;ジテトラフルオロボレート(401.59 mg、1.13 mmol、1.19当量)の混合物を、CH3CN(20 mL)及びAcOH(2.10 g、34.97 mmol、2.00 mL、36.71当量)の混合物中に溶解させた。混合物を30℃で7日間撹拌した。溶媒の除去後、HCOOHを添加剤として逆相カラムにより、次いで分取HPLC(HCl)により残渣を精製して、6-(tert-ブチル)-10-クロロ-1-フルオロ-9-(3-メトキシプロポキシ)-2-オキソ-6,7-ジヒドロ-2H-ピリド[2,1-a]イソキノリン-3-カルボン酸(13.50 mg、収率3.24%)がオフホワイト固体として得られた。LC-MS: (M+H+ = 438.0) 1H NMR: EW5403-147-P1B 400 MHz CDCl3 δ 14.96 (s, 1 H), 8.45 (s, 1 H), 8.14 (s, 1 H), 6.87 (s, 1 H), 4.21-4.24 (m, 2 H), 4.14(s, 1 H), 3.61-3.65(m, 2 H), 3.43-3.48 (m, 1 H), 3.38 (s, 3 H), 3.21-3.27 (m, 1 H), 2.13-2.19 (m, 2 H), 0.82 (s, 9 H).
[実施例2A及び2B]
(+)-6-(tert-ブチル)-10-クロロ-1-フルオロ-9-(3-メトキシプロポキシ)-2-オキソ-6,7-ジヒドロ-2H-ピリド[2,1-a]イソキノリン-3-カルボン酸、及び(-)-6-(tert-ブチル)-10-クロロ-1-フルオロ-9-(3-メトキシプロポキシ)-2-オキソ-6,7-ジヒドロ-2H-ピリド[2,1-a]イソキノリン-3-カルボン酸
Figure 0006991213000047
キラルHPLCによる6-(tert-ブチル)-10-クロロ-1-フルオロ-9-(3-メトキシプロポキシ)-2-オキソ-6,7-ジヒドロ-2H-ピリド[2,1-a]イソキノリン-3-カルボン酸の分離により、(+)-6-(tert-ブチル)-10-クロロ-1-フルオロ-9-(3-メトキシプロポキシ)-2-オキソ-6,7-ジヒドロ-2H-ピリド[2,1-a]イソキノリン-3-カルボン酸、及び(-)-6-(tert-ブチル)-10-クロロ-1-フルオロ-9-(3-メトキシプロポキシ)-2-オキソ-6,7-ジヒドロ-2H-ピリド[2,1-a]イソキノリン-3-カルボン酸が得られた。2A: LC-MS: (M+H+ = 438.0), [α]D20= +51.23°(0.100%, CH3CN).2B: LC-MS: (M+H+ = 438.0), [α]D20= -56.347°(0.100%, CH3CN).
[実施例3]
6-(tert-ブチル)-1,10-ジクロロ-9-(3-メトキシプロポキシ)-2-オキソ-6,7-ジヒドロ-2H-ピリド[2,1-a]イソキノリン-3-カルボン酸
Figure 0006991213000048
6-(tert-ブチル)-10-クロロ-9-(3-メトキシプロポキシ)-2-オキソ-6,7-ジヒドロ-2H-ピリド[2,1-a]イソキノリン-3-カルボン酸(100.00 mg、238.15μmol、1.00当量)及びNCS(95.40 mg、714.45μmol、3.00当量)のDCM(20.00 mL)中の混合物を、15℃で3日間撹拌した。溶媒の除去後、分取HPLC(HClを添加剤とする)により残渣を精製して6-(tert-ブチル)-1,10-ジクロロ-9-(3-メトキシプロポキシ)-2-オキソ-6,7-ジヒドロ-2H-ピリド[2,1-a]イソキノリン-3-カルボン酸(4.10 mg、9.02μmol、収率3.79%)がオフホワイト固体として得られ、これをLC-MSにより確認した。1H NMR及び2D NMRLC-MS: (M+H+=454.1, M+2+H+=456.1), 1HNMR: 400 MHz CDCl3, δ 15.19 (s, 1 H), 8.34 (s, 2 H), 6.88 (s, 1 H), 4.12-4.29 (m, 3 H), 3.65-3.67 (m, 2 H), 3.40 (s, 4 H), 3.22-3.24 (m, 1 H), 2.17-2.20 (m, 2 H), 0.80 (s, 9 H).
[実施例4]
1-ブロモ-6-(tert-ブチル)-10-クロロ-9-(3-メトキシプロポキシ)-2-オキソ-6,7-ジヒドロ-2H-ピリド[2,1-a]イソキノリン-3-カルボン酸
Figure 0006991213000049
6-(tert-ブチル)-10-クロロ-9-(3-メトキシプロポキシ)-2-オキソ-6,7-ジヒドロ-2H-ピリド[2,1-a]イソキノリン-3-カルボン酸(300.00 mg、714.46μmol、1.00当量)及びNBS(254.32 mg、1.43 mmol、2.00当量)のEA(10.00 mL)中の混合物を、15℃で7時間撹拌した。溶媒の除去後、分取HPLC(HClを添加剤とする)により残渣を精製して1-ブロモ-6-tert-ブチル-10-クロロ-9-(3-メトキシプロポキシ)-2-オキソ-6,7-ジヒドロベンゾ[a]キノリジン-3-カルボン酸(52.00 mg、104.25μmol、収率14.59%)がオフホワイト固体として得られ、これをLC-MSにより確認した。1H NMR及び2D NMR. LC-MS: (M+H+=498.0, M+2+H+=500.0), 1HNMR: 400 MHz CDCl3, δ 8.61 (s, 1 H), 8.54 (s, 1 H), 6.86 (s, 1 H), 4.28-4.30 (m, 2 H), 4.20 (s, 1 H), 3.63-3.67 (m, 2 H), 3.41 (s, 4 H), 3.22-3.24 (m, 1 H), 2.15-2.21 (m, 2 H), 0.79 (s, 9 H).
[実施例5]
6-(tert-ブチル)-10-クロロ-9-(3-メトキシプロポキシ)-1-メチル-2-オキソ-6,7-ジヒドロ-2H-ピリド[2,1-a]イソキノリン-3-カルボン酸
Figure 0006991213000050
1-ブロモ-6-tert-ブチル-10-クロロ-9-(3-メトキシプロポキシ)-2-オキソ-6,7-ジヒドロベンゾ[a]キノリジン-3-カルボン酸(55.00 mg、110.27μmol、1.00当量)、2,4,6-トリメチル-1,3,5,2,4,6-トリオキサトリボリナン(138.42 mg、1.10 mmol、153.80μL、10.00当量)、Pd(PPh3)4 (127.42 mg、110.27μmol、1.00 当量)、及びK2CO3 (76.20 mg、551.33μmol、5.00当量)のDMF(10.00 mL)中の混合物を、110℃で11時間撹拌した。溶媒の除去後、分取TLC(EA)により残渣を3回精製して6-(tert-ブチル)-10-クロロ-9-(3-メトキシプロポキシ)-1-メチル-2-オキソ-6,7-ジヒドロ-2H-ピリド[2,1-a]イソキノリン-3-カルボン酸(2.80 mg、6.45μmol、収率5.85%)が無色油状物として得られ、これをLC-MS及び1H NMRにより確認した。LC-MS: (M+H+=434.1), 1HNMR: 400 MHz CDCl3, δ 8.71 (s, 1 H), 7.84 (s, 1 H), 7.23 (s, 1 H), 4.22-4.31 (m, 2 H), 3.61-3.65 (m, 3 H), 3.37 (s, 3 H), 3.35 (s, 1 H), 2.90 (s, 1 H), 2.44 (s, 3 H), 2.27 (s, 1 H), 2.09-2.13 (m, 2 H), 0.75-0.77 (m, 9 H).
[実施例6]
6-(tert-ブチル)-10-クロロ-1-シアノ-9-(3-メトキシプロポキシ)-2-オキソ-6,7-ジヒドロ-2H-ピリド[2,1-a]イソキノリン-3-カルボン酸
Figure 0006991213000051
エチル6-tert-ブチル-10-クロロ-9-(3-メトキシプロポキシ)-2-オキソ-6,7-ジヒドロベンゾ[a]キノリジン-3-カルボキシレート(1.50 g、3.35 mmol、1.00当量)のEtOAc(20.00 mL)中の溶液へ、NBS(715.48 mg、4.02 mmol、1.20当量)を加えた。混合物を25℃で16時間撹拌した。溶媒の除去後、カラムクロマトグラフィー(PEからPE/EA=0/1)により残渣を精製してエチル1-ブロモ-6-(tert-ブチル)-10-クロロ-9-(3-メトキシプロポキシ)-2-オキソ-6,7-ジヒドロ-2H-ピリド[2,1-a]イソキノリン-3-カルボキシレート(700.00 mg、1.33 mmol、収率39.70%)が黒褐色固体として得られ、これをLC-MSにより確認した。(M+H+=526.0, M+2+H+=528.0)
エチル1-ブロモ-6-tert-ブチル-10-クロロ-9-(3-メトキシプロポキシ)-2-オキソ-6,7-ジヒドロベンゾ[a]キノリジン-3-カルボキシレート(600 mg、1.14 mmol、1当量)のDMF(30 mL)中の溶液へ、CuCN(122.40 mg、1.37 mmol、1.2当量)を加えた。N2雰囲気下で混合物を170℃で3時間撹拌した。溶媒の除去後、カラムクロマトグラフィー(PEからPE/EA=5/1)により残渣を精製してエチル6-(tert-ブチル)-10-クロロ-1-シアノ-9-(3-メトキシプロポキシ)-2-オキソ-6,7-ジヒドロ-2H-ピリド[2,1-a]イソキノリン-3-カルボキシレート(502 mg、1.06 mmol、収率93.20%)がオフホワイト油状物として得られ、これをLC-MSにより確認した。LC-MS: (M+H+-14=459.1、注記:質量分析の溶媒がメタノールだったので、質量においてエチルエステルがメチルエステルへ交換された)。
エチル6-(tert-ブチル)-10-クロロ-1-シアノ-9-(3-メトキシプロポキシ)-2-オキソ-6,7-ジヒドロ-2H-ピリド[2,1-a]イソキノリン-3-カルボキシレート(502 mg、1.06 mmol、1当量)のMeOH(30 mL)びH2O(5 mL)中の溶液へ、NaOH(127.36 mg、3.18 mmol、3当量)を加えた。混合物を25℃で12時間撹拌した。溶媒の除去後、分取HPLC(カラム: PhenomenexSynergi C18 150×25×10μm; 移動相: [水(0.05%HCl)-ACN]; B%: 48%-68%、7.8分)により残渣を精製して6-(tert-ブチル)-10-クロロ-1-シアノ-9-(3-メトキシプロポキシ)-2-オキソ-6,7-ジヒドロ-2H-ピリド[2,1-a]イソキノリン-3-カルボン酸(58 mg、130.36μmol、収率12.28%)が淡黄色固体として得られ、これをLC-MS及び1H NMRにより確認した。(M+H+=445.1). 1HNMR: 400 MHz CDCl3, δ 14.42 (s, 1 H), 8.76 (s, 2 H), 6.90 (s, 1 H), 4.05-4.28 (m, 3 H), 3.62-3.63 (m, 2 H), 3.28-3.39 (m, 4 H), 2.17 (s, 1 H), 2.02 (s, 2 H), 0.82 (s, 9 H).
[実施例7]
6-イソプロピル-10-メトキシ-9-(3-メトキシプロポキシ)-1-ニトロ-2-オキソ-6,7-ジヒドロ-2H-ピリド[2,1-a]イソキノリン-3-カルボン酸
Figure 0006991213000052
5-ブロモ-2-メトキシ-フェノール(67.00 g、330.00 mmol、1.00当量)及び1-ブロモ-3-メトキシ-プロパン(100.99 g、660.00 mmol、2.00当量)のDMF(300.00 mL)中の溶液へ、K2CO3(136.83 g、990.00 mmol、3.00当量)を加えた。混合物を25℃で8時間撹拌した。所望の生成物がLC-MSで観察された。反応混合物を真空内で濃縮し酢酸エチル(40mL×3)で抽出した。粗生成物をフラッシュカラム(石油エーテル/酢酸エチル=5/1)により精製して4-ブロモ-1-メトキシ-2-(3-メトキシプロポキシ)ベンゼン(90.00 g、327.11 mmol、収率99.12 %)が無色油状物として得られた。LC-MS: EW6108-59-P1Z (M+H+=274.9, M+2+H+=276.9)
4-ブロモ-1-メトキシ-2-(3-メトキシプロポキシ)ベンゼン(87.00 g、316.20 mmol、1.00当量)及び3-メチルブタン-2-オン(27.23 g、316.20 mmol、33.62 mL、1.00当量)のジオキサン(300.00 mL)中の溶液へ、Pd2(dba)3(28.96 g、31.62 mmol、0.10当量)、キサントホス(36.59 g、63.24 mmol、0.20当量)、及びt-BuONa(91.16 g、948.61 mmol、3.00当量)を加えた。混合物をN2雰囲気下において100℃で4時間撹拌した。溶媒の除去後、混合物へDCM(300 mL)を加え、H2O(200 mL×3)で洗浄し、次いで減圧下で濃縮して残渣を得た。フラッシュカラム(石油エーテル:酢酸エチル=5:1)により粗製物を精製して1-(4-メトキシ-3-(3-メトキシプロポキシ)フェニル)-3-メチルブタン-2-オン(34.25 g、122.16 mmol、収率38.64 %)が褐色油状物として得られ、LC-MSにより確認された。LC-MS: EW6108-65-P1C1 (M+H+=281.1)
1-(4-メトキシ-3-(3-メトキシプロポキシ)フェニル)-3-メチルブタン-2-オン(35.00 g、124.84 mmol、1.00当量)及びCH3COONH4(96.23 g、1.25 mol、10.00当量)のMeOH(100.00 mL)中の溶液へ、NaBH3CN(78.45 g、1.25 mol、10.00当量)を加えた。混合物を40℃で8時間撹拌した。所望の生成物がLC-MSで観察された。溶媒の除去後、混合物へEA(300mL)を加えた。混合物をH2O(300 mL×3)で洗浄し、次いで減圧下で濃縮した。フラッシュカラム(DCM : MeOH=50:1)により残渣を精製して1-(4-メトキシ-3-(3-メトキシプロポキシ)フェニル)-3-メチルブタン-2-アミン(24.12 g、85.72 mmol、収率68.66 %)が黄色油状物として得られた。LC-MS: EW6108-73-P1A1 (M+H+=282.1)
1-(4-メトキシ-3-(3-メトキシプロポキシ)フェニル)-3-メチルブタン-2-アミン(24.12 g、85.72 mmol、1.00当量)及びギ酸(39.46 g、857.17 mmol、32.34 mL、10.00当量)のジオキサン(80.00 mL)中の混合物を、100℃で6時間撹拌した。所望の生成物がLC-MSで観察された。反応混合物を真空内で濃縮して粗製N-(1-(4-メトキシ-3-(3-メトキシプロポキシ)フェニル)-3-メチルブタン-2-イル)ホルムアミド(12.70 g、41.05 mmol、収率47.89 %)が黄色油状物として得られ、これを次の工程で直接使用した。LC-MS: EW6108-74-P1Z01 (M+H+=310.1)
N-(1-(4-メトキシ-3-(3-メトキシプロポキシ)フェニル)-3-メチルブタン-2-イル)ホルムアミド(12.70 g、41.05 mmol、1.00当量)のCH3CN(100.00 mL)中の溶液へ、POCl3(31.47 g、205.24 mmol、19.07 mL、5.00当量)を加えた。混合物を60℃で12時間撹拌した。所望の生成物がLC-MSで観察された。反応混合物をNH4OHによりpH=8まで中和し、次いでDCM(100 mL×3)で抽出した。有機層を真空内で濃縮して残渣が得られ、TFAを添加剤とした逆相カラムによりこれを精製して3-イソプロピル-7-メトキシ-6-(3-メトキシプロポキシ)-3,4-ジヒドロイソキノリン(11.25 g、38.61 mmol、収率94.05 %)が黄色油状物として得られた。LC-MS: EW6108-76-P1Z (M+H+=292.1)
3-イソプロピル-7-メトキシ-6-(3-メトキシプロポキシ)-3,4-ジヒドロイソキノリン(11.25 g、38.61 mmol、1.00当量)及びエチル(2E)-2-(エトキシメチレン)-3-オキソ-ブタノエート(7.19 g、38.61 mmol、1.00当量)のEtOH(30.00 mL)中の混合物を、100℃で4日間撹拌した。所望の生成物がLC-MSで観察された。反応混合物を真空内で濃縮して残渣が得られた。フラッシュカラム(酢酸エチル)により残渣を精製してエチル6-イソプロピル-10-メトキシ-9-(3-メトキシプロポキシ)-2-オキソ-2,6,7,11b-テトラヒドロ-1H-ピリド[2,1-a]イソキノリン-3-カルボキシレート(12.25 g、28.39 mmol、収率73.53 %)が褐色油状物として得られた。LC-MS: EW6108-79-P1B (M+H+=432.1)
エチル6-イソプロピル-10-メトキシ-9-(3-メトキシプロポキシ)-2-オキソ-2,6,7,11b-テトラヒドロ-1H-ピリド[2,1-a]イソキノリン-3-カルボキシレート(12.25 g、28.39 mmol、1.00当量)のDME(50.00 mL)中の溶液へ、2,3,5,6-テトラクロロ-1,4-ベンゾキノン(13.96 g、56.78 mmol、2.00当量)を加えた。混合物を70℃で5時間撹拌した。所望の生成物がLC-MSで観察された。反応混合物を真空内で濃縮して残渣が得られ、これをフラッシュカラム(DCM:MeOH=30:1)により精製してエチル6-イソプロピル-10-メトキシ-9-(3-メトキシプロポキシ)-2-オキソ-6,7-ジヒドロ-2H-ピリド[2,1-a]イソキノリン-3-カルボキシレート(8.10 g、18.86 mmol、収率66.43 %)が黄色油状物として得られた。LC-MS: EW6108-82-P1A (M+H+=430.1)
エチル6-イソプロピル-10-メトキシ-9-(3-メトキシプロポキシ)-2-オキソ-6,7-ジヒドロ-2H-ピリド[2,1-a]イソキノリン-3-カルボキシレート(1.00 g、2.33 mmol、1.00当量)のMeOH(5.00 mL)及びH2O(3.00 mL)中の溶液へ、NaOH(372.52 mg、9.32 mmol、4.00当量)を加えた。混合物を30℃で12時間撹拌した。反応混合物をHCl(12 M、H2O中)によりpH=7まで中和した。固体をろ過し、H2O(20 mL)で洗浄した。固体を分取TLC(DCM:MeOH=15:1)により精製して6-イソプロピル-10-メトキシ-9-(3-メトキシプロポキシ)-2-オキソ-6,7-ジヒドロ-2H-ピリド[2,1-a]イソキノリン-3-カルボン酸(409.12 mg、1.02 mmol、収率43.74 %)がオフホワイト固体として得られ、LC-MS及び1H NMRにより確認された。LC-MS: EW6108-83-P1M1 (M+H+=402.2), 1HNMR: EW6108-83-P1M 400 MHz CDCl3, δ 8.37 (s, 1 H), 7.10 (s, 1 H), 6.98 (s, 1 H), 6.71 (s 1 H), 4.12-4.09 (m, 2 H), 3.86 (s, 3 H), 3.81-3.75 (m, 1 H), 3.56-3.47 (m, 2 H), 3.32-3.23 (m, 4 H), 3.03-2.96 (m, 1 H) 2.12-2.04 (m,2 H), 1.80-1.70 (m,1 H), 0.85-0.9 (m,3 H), 0.80-0.70 (m,3 H).
6-イソプロピル-10-メトキシ-9-(3-メトキシプロポキシ)-2-オキソ-6,7-ジヒドロ-2H-ピリド[2,1-a]イソキノリン-3-カルボン酸(100 mg、249.10μmol、1当量)のAcOH(20 mL)中の溶液へ、KNO3(25.18 mg、249.10μmol、1当量)及びH2SO4(1.84 g、18.76 mmol、1 mL、75.31当量)を加えた。混合物を25℃で16時間撹拌した。反応混合物を氷水(300 mL)へ加え、DCM(50 mL×3)で抽出し、合わせた有機層を減圧下で濃縮して残渣を得た。分取HPLC(カラム: PhenomenexSynergi C18 150×25×10μm;移動相: [水(0.05%HCl)-ACN]; B%: 40%-60%、7.8分)により残渣を精製して6-イソプロピル-10-メトキシ-9-(3-メトキシプロポキシ)-1-ニトロ-2-オキソ-6,7-ジヒドロ-2H-ピリド[2,1-a]イソキノリン-3-カルボン酸(3.1 mg、6.88μmol、収率2.76%)が黒褐色固体として得られ、LC-MS及び1H NMRにより確認された。LC-MS: (M+H+=447.1), 1HNMR: 400 MHz CDCl3, δ 15.67 (s, 1 H), 8.51 (s, 1 H), 6.97 (s, 1 H), 6.80 (s, 1 H), 4.25-4.26 (m, 2 H), 3.63-3.99 (m, 4 H), 3.60-3.61 (m, 2 H), 3.17-3.39 (m, 4 H), 2.02-2.18 (m, 2 H), 1.77-1.79 (m, 2 H), 0.93-0.95 (m, 6 H)
[実施例8]
6-(tert-ブチル)-10-クロロ-9-(3-メトキシプロポキシ)-2-オキソ-6,7-ジヒドロ-2H-ピリド[2,1-a]フタラジン-3-カルボン酸
Figure 0006991213000053
250mL三つ口丸底フラスコ中へ、メチル3-クロロ-4-ヒドロキシベンゾエート(10.0 g、53.59 mmol、1.00当量)のN,N-ジメチルホルムアミド(100 mL)中の溶液、1-ブロモ-3-メトキシプロパン(12.3 g、80.38 mmol、1.50当量)、炭酸カリウム(22.3 g、161.35 mmol、3.00当量)を入れた。得られる溶液を50℃で3時間撹拌した。次いで100 mLの水を加えることにより反応をクエンチした。得られる溶液を3×70 mLの酢酸エチルで抽出し、有機層を合わせた。得られる混合物を3×100 mLの水及び1×100 mLの塩化ナトリウムで洗浄した。混合物を無水硫酸ナトリウム上で乾燥させた。固体をろ過した。得られる混合物を真空下で濃縮した。残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1:2)を使用してシリカゲルカラムに適用した。これにより13.1 g(94%)のメチル3-クロロ-4-(3-メトキシプロポキシ)ベンゾエートが橙色固体として得られた。1H NMR: PHNW-1-2-1(300 MHz, DMSO)δ 7.91-7.87 (m, 2H), 7.25 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 4.19 (t, J = 6.0 Hz, 2H), 3.86 (s, 3H), 3.50 (t, J = 6.3 Hz, 2H), 3.25 (s, 3H), 2.04-2.00 (m, 2H).
250mL丸底フラスコ中へ、メチル3-クロロ-4-(3-メトキシプロポキシ)ベンゾエート(13.1 g、50.64 mmol、1.00当量)のテトラヒドロフラン/H2O(120/40 mL)中の溶液、水酸化ナトリウム(4.06 g、101.50 mmol、2.00当量)を入れた。得られる溶液を50℃で一晩撹拌した。得られる混合物を真空下で濃縮した。塩化水素(3 mol/L)で溶液のpH値を5に調整した。ろ過により固体を回収した。これにより11.1 g(90%)の3-クロロ-4-(3-メトキシプロポキシ)安息香酸が白色固体として得られた。1H NMR: PHNW-1-2-2 (300 MHz, DMSO), δ 12.97 (s, 1H), 7.92-7.86 (m, 2H), 7.24 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 4.19 (t, J = 6.3 Hz, 2H), 3.50 (t, J = 6.3 Hz, 2H), 3.25 (s, 3H), 2.04-1.96 (m, 2H).
窒素の不活性雰囲気でパージされ維持された250mL三つ口丸底フラスコ中へ、3-クロロ-4-(3-メトキシプロポキシ)安息香酸(10.5 g、42.91 mmol、1.00当量)のCH2Br2(150 mL)中の溶液、Pd(OAc)2(963.2 mg、4.29 mmol、0.10当量)、K2HPO4(15.0 g、86.26 mmol、2.00当量)を入れた。得られる溶液を110℃で一晩撹拌した。得られる混合物を真空下で濃縮した。残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1:1)を使用してシリカゲルカラムに適用した。これにより3.0 g(27%)の6-クロロ-5-(3-メトキシプロポキシ)-1,3-ジヒドロ-2-ベンゾフラン-1-オンが白色固体として得られた。1H NMR: PHNW-1-2-3 (300 MHz, DMSO), δ7.89 (s, 1H), 7.45 (s, 1H), 5.35 (s, 2H), 4.23 (t, J = 6.3 Hz, 2H), 3.52 (t, J = 6.3 Hz, 2H), 3.25 (s, 3H), 2.08-1.99 (m, 2 h).
100mL丸底フラスコ中へ、6-クロロ-5-(3-メトキシプロポキシ)-1,3-ジヒドロ-2-ベンゾフラン-1-オン(3.0 g、11.69 mmol、1.00当量)のメタノール(30 mL)中の溶液、水酸化カリウム(788 mg、14.04 mmol、1.20当量)を入れた。得られる溶液を75℃で一晩撹拌した。得られる混合物を真空下で濃縮した。上記へ、TBDPS-Cl(6.42 g、24.81 mmol、2.00当量)、1H-イミダゾール(2.4 g、35.25 mmol、3.00当量)、N,N-ジメチルホルムアミド(20 mL)を加えた。得られる溶液を室温で5時間撹拌した。次いで、20 mLの水を加えることにより反応をクエンチした。得られる溶液を3×30 mLの酢酸エチルで抽出し、有機層を合わせた。得られる混合物を3×20 mLの水及び1×20 mLの塩化ナトリウムで洗浄した。混合物を無水硫酸ナトリウム上で乾燥させた。固体をろ過した。得られる混合物を真空下で濃縮した。残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1:2)を使用してシリカゲルカラムに適用した。これにより3.0 g(50%)の2-[[(tert-ブチルジフェニルシリル)オキシ]メチル]-5-クロロ-4-(3-メトキシプロポキシ)安息香酸が白色固体として得られた。1H NMR: PHNW-1-2-4 (300 MHz, DMSO), δ 12.89 (s, 1H), 7.90 (s, 1H), 7.66-7.64 (m, 5H), 7.51-7.41 (m, 6H), 5.13 (s, 2H), 4.20 (t, J = 6.3 Hz, 2H), 3.50 (t, J = 6.3 Hz, 2H), 3.25 (s, 3H), 2.07-1.99 (m, 2H), 1.08 (s, 9H).
250mL丸底フラスコ中へ、2-[[(tert-ブチルジフェニルシリル)オキシ]メチル]-5-クロロ-4-(3-メトキシプロポキシ)安息香酸(5.0 g、9.74 mmol、1.00当量)のジクロロメタン(50 mL)中の溶液、N,N-ジメチルホルムアミド(7 mg、0.10 mmol、0.01当量)、二塩化オキサリル(1.85 g、14.58 mmol、1.50当量)を入れた。得られる溶液を0℃で1時間撹拌した。得られる混合物を真空下で濃縮した。これにより5.0 g(粗製)の2-[[(tert-ブチルジフェニルシリル)オキシ]メチル]-5-クロロ-4-(3-メトキシプロポキシ)ベンゾイルクロリドが無色油状物として得られた。
窒素の不活性雰囲気でパージされ維持された250mL三つ口丸底フラスコ中へ、LDA(12.3 mL、1.50当量、1.2 mol/L)のテトラヒドロフラン(50 mL)中の溶液を入れた。これに続いてtert-ブチル(2Z)-2-[(ジメチルアミノ)メチリデン]-3-オキソブタノエート(2.5 g、11.72 mmol、1.20当量)のテトラヒドロフラン(20 mL)中の-70℃の溶液を加えた。これに、2-[[(tert-ブチルジフェニルシリル)オキシ]メチル]-5-クロロ-4-(3-メトキシプロポキシ)ベンゾイルクロリド(5.2 g、9.78 mmol、1.00当量)のテトラヒドロフラン(30 mL)中の-70℃の溶液を30分で添加した。混合物に、AcOH(25 mL)、tert-ブチルヒドラジン塩酸塩(2.43 g、19.50 mmol、2.00当量)を加えた。得られる溶液を60℃で一晩撹拌した。得られる混合物を真空下で濃縮した。残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1:1)を使用してシリカゲルカラムに適用した。これにより1.1 g(15%)のtert-ブチル1-(tert-ブチルアミノ)-6-(2-[[(tert-ブチルジフェニルシリル)オキシ]メチル]-5-クロロ-4-(3-メトキシプロポキシ)フェニル)-4-オキソ-1,4-ジヒドロピリジン-3-カルボキシレートが褐色油状物として得られた。1H NMR: PHNW-1-2-6 (300 MHz, CDCl3) δ8.26 (s, 1H), 7.65-7.63 (m, 4H), 7.49-7.37 (m, 7H), 7.24 (s, 1H), 6.50 (s, 1H), 4.78 (s, 2H), 4.14 (t, J = 6.3 Hz, 2H), 3.62 (t, J = 6.3 Hz, 2H), 3.40 (s, 3H), 2.17-2.09 (m, 2H), 1.59 (s, 9H), 1.09 (s, 9H).
100mL丸底フラスコ中に、tert-ブチル1-(tert-ブチルアミノ)-6-(2-[[(tert-ブチルジフェニルシリル)オキシ]メチル]-5-クロロ-4-(3-メトキシプロポキシ)フェニル)-4-オキソ-1,4-ジヒドロピリジン-3-カルボキシレート(1.1 g、1.50 mmol、1.00当量)のテトラヒドロフラン(10 mL)中の溶液、TBAF/THF(2.25 mL、1 mol/L、1.50当量)を入れた。得られる溶液を室温で2時間撹拌した。得られる混合物を真空下で濃縮した。残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(2:1)を使用してシリカゲルカラムに適用した。これにより510 mg(69%)のtert-ブチル1-(tert-ブチルアミノ)-6-[5-クロロ-2-(ヒドロキシメチル)-4-(3-メトキシプロポキシ)フェニル]-4-オキソ-1,4-ジヒドロピリジン-3-カルボキシレートが無色油状物として得られた。1H NMR: PHNW-1-2-7 (300 MHz, DMSO), δ 8.35 (s, 1H), 7.72 (s, 1H), 7.54 (s, 1H), 5.76 (s, 1H), 5.39 (t, J = 5.1 Hz, 1H), 4.97 (s, 2H), 4.70 (d, J = 5.4 Hz, 2H), 4.23 (t, J = 6.3 Hz, 2H), 3.52 (t, J = 6.3 Hz, 2H), 3.27 (s, 3H), 2.08-1.99 (m, 2H), 1.55 (m, 9H), 1.36 (s, 9H).
50mL丸底フラスコ中へ、tert-ブチル1-(tert-ブチルアミノ)-6-[5-クロロ-2-(ヒドロキシメチル)-4-(3-メトキシプロポキシ)フェニル]-4-オキソ-1,4-ジヒドロピリジン-3-カルボキシレート(510 mg、1.03 mmol、1.00当量)のジクロロメタン(5 mL)中の溶液、TEA(156.4 mg、1.55 mmol、1.50当量)、メタンスルホニルクロリド(129.5 mg、1.13 mmol、1.10当量)を入れた。得られる溶液を25℃で一晩撹拌した。得られる混合物を真空下で濃縮した。残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1:1)を使用してシリカゲルカラムに適用した。これにより、210 mg(43%)のtert-ブチル6-tert-ブチル-10-クロロ-9-(3-メトキシプロポキシ)-2-オキソ-2H,6H,7H-ピリド[2,1-a]フタラジン-3-カルボキシレートが淡黄色固体として得られた。1H NMR: PHNW-1-2-8 (300 MHz, DMSO) δ 8.14 (s, 1H), 7.66 (s, 1H), 7.29 (s, 1H), 6.06 (s, 1H), 5.28 (s, 2H), 4.16 (t, J = 6.3 Hz, 2H), 3.53-3.47 (m, 2H), 3.26 (s, 3H), 2.05-1.97 (m, 2H), 1.59 (s, 9H), 1.32 (s, 9H).
50mL丸底フラスコ中へ、tert-ブチル6-tert-ブチル-10-クロロ-9-(3-メトキシプロポキシ)-2-オキソ-2H,6H,7H-ピリド[2,1-a]フタラジン-3-カルボキシレート(100 mg、0.21 mmol、1.00当量)のジクロロメタン(2.5 mL)中の溶液、トリフルオロ酢酸(0.5 mL)を入れた。得られる溶液を室温で一晩撹拌した。得られる混合物を真空下で濃縮した。粗生成物を分取HPLCにより以下の条件で精製した(SHIMADZU(HPLC-10)):カラム、X Bridge Prep C18 OBDカラム19×150mm 5μm C-0013;移動相、A:水(0.1 %のFAを含有する); B: CH3CN;グラジエント: 14分で80 % Bから95% B(流量: 20mL/分)検出器: 254 nm。これにより、20 mg(23%)の6-tert-ブチル-10-クロロ-9-(3-メトキシプロポキシ)-2-オキソ-2H,6H,7H-ピリド[2,1-a]フタラジン-3-カルボン酸が白色固体として得られた。1H NMR: PHNW-1-2-0 (300 MHz, DMSO) δ11.78 (br, 1H), 8.14 (s, 1H), 7.69 (s, 1H), 7.26 (s, 1H), 6.06 (s, H), 5.26 (s, 2H), 4.16 (t, J = 6.3 Hz, 2H), 3.51 (t, J = 6.3 Hz, 2H), 3.26 (s, 3H), 2.05-1.97 (m, 2H), 1.59 (s, 9H), 1.55 (s, 1H).
[実施例9]
(S)-1-フルオロ-6-イソプロピル-10-メトキシ-9-(3-メトキシプロポキシ)-2-オキソ-6,7-ジヒドロ-2H-ピリド[2,1-a]イソキノリン-3-カルボン酸
Figure 0006991213000054
100mL丸底フラスコ中へ、エチル10-メトキシ-9-(3-メトキシプロポキシ)-2-オキソ-6-(プロパン-2-イル)-2H,6H,7H-ピリド[2,1-a]イソキノリン-3-カルボキシレート(900 mg、2.10 mmol、1.00当量)の酢酸(20 mL)中の溶液を入れた。これに続いて、F-TEDA-BF4(4.5 g、12.71 mmol、6.00当量)を数回に分けて加えた。得られる溶液を油浴中で50℃で72時間撹拌した。得られる混合物を真空下で濃縮した。粗生成物を分取HPLCにより以下の条件で精製した(Waters XBridge):カラム、RP18 19×150mm、5μm;移動相、A: 0.05%NH3.H2O B: ACN;検出器、UV254 nm及び220nm。これにより、70 mg(7%)のエチル1-フルオロ-6-イソプロピル-10-メトキシ-9-(3-メトキシプロポキシ)-2-オキソ-6,7-ジヒドロ-2H-ピリド[2,1-a]イソキノリン-3-カルボキシレートが白色固体として得られた。LC-MS (M+1): 448; RT=1.78分.逆相カラム(C18)により保持時間の測定を行った。Shimadzu LCMS 2020; 50×3.0 Kinetex 2.6u XB-C18、2.6ミクロン;溶離液A:水(0.05% TFA);溶離液B:アセトニトリル; 3.5分で5 %アセトニトリルから100%アセトニトリルまでの直線的グラジエント;オーブン温度40℃;流量:1.5 mL/分。
50mL丸底フラスコ中へ、エチル1-フルオロ-6-イソプロピル-10-メトキシ-9-(3-メトキシプロポキシ)-2-オキソ-6,7-ジヒドロ-2H-ピリド[2,1-a]イソキノリン-3-カルボキシレート(70 mg、0.16 mmol、1.00当量)のメタノール(5 mL)中の溶液を入れた。得られる溶液をキラル-分取HPLCにより以下の条件で精製した(SHIMADZU LC-20AD):カラム、CHIRALPAK AD-3;相A:エタノール;相B:メタノール;検出器、SPD-M20A、190nm-500nm。これにより、28 mg(38%)のエチル(S)-1-フルオロ-6-イソプロピル-10-メトキシ-9-(3-メトキシプロポキシ)-2-オキソ-6,7-ジヒドロ-2H-ピリド[2,1-a]イソキノリン-3-カルボキシレートが白色固体として得られた。LC-MS (M+1): 448; RT=1.33分.逆相カラム(C18)により保持時間の測定を行った。Shimadzu LCMS 2020; 50×3.0 Kinetex 2.6u XB-C18、2.6ミクロン;溶離液A:水(0.05% TFA);溶離液B:アセトニトリル; 3.5分で5%アセトニトリルから100%アセトニトリルまでの直線的グラジエント;オーブン温度40℃;流量:1.5 mL/分。
50mL丸底フラスコ中へ、エチル(S)-1-フルオロ-6-イソプロピル-10-メトキシ-9-(3-メトキシプロポキシ)-2-オキソ-6,7-ジヒドロ-2H-ピリド[2,1-a]イソキノリン-3-カルボキシレート(28 mg、0.07 mmol、1.00当量)のメタノール/H2O(2/0.2 mL)中の溶液を入れた。これに続いて、水酸化ナトリウム(10 mg、0.25 mmol、4.00当量)を数回に分けて加えた。得られる溶液を油浴中で40℃で2時間撹拌した。得られる混合物を真空下で濃縮した。得られる溶液を3 mLの水で希釈した。酢酸(100 %)で溶液のpH値を6~5に調整した。得られる溶液を3×10 mLの酢酸エチルで抽出し、有機層を合わせた。有機層を無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、真空下で濃縮した。これにより、18 mg(66%)の(S)-1-フルオロ-6-イソプロピル-10-メトキシ-9-(3-メトキシプロポキシ)-2-オキソ-6,7-ジヒドロ-2H-ピリド[2,1-a]イソキノリン-3-カルボン酸が白色固体として得られた。LC-MS (M+1): 420; RT=1.37分.逆相カラム(C18)により保持時間の測定を行った。Shimadzu LCMS 2020; 50×3.0 Kinetex 2.6u XB-C18、2.6ミクロン;溶離液A:水(0.05% TFA);溶離液B:アセトニトリル; 3.5分で5%アセトニトリルから100%アセトニトリルまでの直線的グラジエント;オーブン温度40℃;流量:1.5 mL/分。H-NMR: (300 MHz, CDCl3, ppm): δ 15.0 (bs, 1 H), 8.46 (s, 1 H), 7.65 (s, 1 H), 6.84 (s, 1 H), 4.26-4.23 (m, 2 H), 3.94-3.90 (m, 4 H), 3.63-3.61 (m, 2 H), 3.39-3.35 (m, 4 H), 3.11-3.06 (m, 1 H), 2.19-2.11 (m, 2 H), 1.86-1.82 (m, 1 H), 0.96 (d, J = 8.4 Hz, 3 H), 0.86 (d, J = 8.4 Hz, 3 H).
[実施例10]
(R)-1-フルオロ-6-イソプロピル-10-メトキシ-9-(3-メトキシプロポキシ)-2-オキソ-6,7-ジヒドロ-2H-ピリド[2,1-a]イソキノリン-3-カルボン酸
Figure 0006991213000055
50mL丸底フラスコ中へ、エチル1-フルオロ-6-イソプロピル-10-メトキシ-9-(3-メトキシプロポキシ)-2-オキソ-6,7-ジヒドロ-2H-ピリド[2,1-a]イソキノリン-3-カルボキシレート(70 mg、0.16 mmol、1.00当量)のメタノール(5 mL)中の溶液を入れた。得られる溶液をキラル-分取HPLCにより以下の条件で精製した(SHIMADZU LC-20AD):カラム、CHIRALPAK AD-3;相A:エタノール;相B:メタノール;検出器、SPD-M20A、190nm-500nm。これにより、28 mg(38%)のエチル(R)-1-フルオロ-6-イソプロピル-10-メトキシ-9-(3-メトキシプロポキシ)-2-オキソ-6,7-ジヒドロ-2H-ピリド[2,1-a]イソキノリン-3-カルボキシレートが白色固体として得られた。LC-MS (M+1): 448; RT=1.33分.逆相カラム(C18)により保持時間の測定を行った。Shimadzu LCMS 2020; 50×3.0 Kinetex 2.6u XB-C18、2.6ミクロン;溶離液A:水(0.05% TFA);溶離液B:アセトニトリル; 3.5分で5%アセトニトリルから100%アセトニトリルまでの直線的グラジエント;オーブン温度40℃;流量:1.5 mL/分。
50mL丸底フラスコ中へ、エチル(R)-1-フルオロ-6-イソプロピル-10-メトキシ-9-(3-メトキシプロポキシ)-2-オキソ-6,7-ジヒドロ-2H-ピリド[2,1-a]イソキノリン-3-カルボキシレート(28 mg、0.07 mmol、1.00当量)のメタノール/H2O(2/0.2 mL)中の溶液を入れた。これに続いて、水酸化ナトリウム(10 mg、0.25 mmol、4.00当量)を数回に分けて加えた。得られる溶液を油浴中で40℃で2時間撹拌した。得られる混合物を真空下で濃縮した。得られる溶液を3 mLの水で希釈した。酢酸(100 %)で溶液のpH値を6~5に調整した。得られる溶液を3×10 mLの酢酸エチルで抽出し、有機層を合わせた。有機層を無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、真空下で濃縮した。これにより、18 mg(66%)の(R)-1-フルオロ-6-イソプロピル-10-メトキシ-9-(3-メトキシプロポキシ)-2-オキソ-6,7-ジヒドロ-2H-ピリド[2,1-a]イソキノリン-3-カルボン酸が白色固体として得られた。LC-MS (M+1): 420; RT=1.37分.逆相カラム(C18)により保持時間の測定を行った。Shimadzu LCMS 2020; 50×3.0 Kinetex 2.6u XB-C18、2.6ミクロン;溶離液A:水(0.05% TFA);溶離液B:アセトニトリル; 3.5分で5%アセトニトリルから100%アセトニトリルまでの直線的グラジエント;オーブン温度40℃;流量:1.5 mL/分。H-NMR: (300 MHz, CDCl3, ppm): δ 15.0 (bs, 1 H), 8.46 (s, 1 H), 7.65 (s, 1 H), 6.84 (s, 1 H), 4.26-4.23 (m, 2 H), 3.94-3.90 (m, 4 H), 3.63-3.61 (m, 2 H), 3.39-3.35 (m, 4 H), 3.11-3.06 (m, 1 H), 2.19-2.11 (m, 2 H), 1.86-1.82 (m, 1 H), 0.96 (d, J = 8.4 Hz, 3 H), 0.86 (d, J = 8.4 Hz, 3 H).
[実施例11]
1-ヒドロキシ-6-イソプロピル-10-メトキシ-9-(3-メトキシプロポキシ)-2-オキソ-6,7-ジヒドロ-2H-ピリド[2,1-a]イソキノリン-3-カルボン酸
Figure 0006991213000056
100mL丸底フラスコ中へ、エチル10-メトキシ-9-(3-メトキシプロポキシ)-2-オキソ-6-(プロパン-2-イル)-2H,6H,7H-ピリド[2,1-a]イソキノリン-3-カルボキシレート(900 mg、2.10 mmol、1.00当量)の酢酸(20 mL)中の溶液を入れた。これに続いて、F-TEDA-BF4(4.5 g、12.71 mmol、6.00当量)を数回に分けて加えた。得られる溶液を油浴中で50℃で72時間撹拌した。得られる混合物を真空下で濃縮した。粗生成物を分取HPLCにより以下の条件で精製した(Waters XBridge):カラム、RP18 19×150mm、5μm;移動相、A: 0.05%NH3.H2O B: ACN;検出器、UV254 nm及び220nm。これにより、100 mg(10%)のエチル1-アセトキシ-6-イソプロピル-10-メトキシ-9-(3-メトキシプロポキシ)-2-オキソ-6,7-ジヒドロ-2H-ピリド[2,1-a]イソキノリン-3-カルボキシレートが白色固体として得られた。LC-MS (M+1): 488; RT=1.67分.逆相カラム(C18)により保持時間の測定を行った。Shimadzu LCMS 2020; 50×3.0 Shim-pack XR-ODS、2.6ミクロン;溶離液A:水(0.05% TFA);溶離液B:アセトニトリル; 3.5分で5%アセトニトリルから100%アセトニトリルまでの直線的グラジエント;オーブン温度40℃;流量:1.5 mL/分。
50mL丸底フラスコ中へ、エチル1-アセトキシ-6-イソプロピル-10-メトキシ-9-(3-メトキシプロポキシ)-2-オキソ-6,7-ジヒドロ-2H-ピリド[2,1-a]イソキノリン-3-カルボキシレート(100 mg、0.21 mmol、1.00当量)のメタノール/H2O(2/0.2 mL)中の溶液を入れた。これに続いて、水酸化ナトリウム(33 mg、0.84 mmol、4.00当量)を数回に分けて加えた。得られる溶液を油浴中で40℃で2時間撹拌した。得られる混合物を真空下で濃縮した。得られる溶液を3 mLの水で希釈した。酢酸(100 %)で溶液のpH値を6~5に調整した。得られる溶液を3×10 mLの酢酸エチルで抽出し、有機層を合わせた。有機層を無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、真空下で濃縮した。これにより、30 mg(33%)の1-ヒドロキシ-6-イソプロピル-10-メトキシ-9-(3-メトキシプロポキシ)-2-オキソ-6,7-ジヒドロ-2H-ピリド[2,1-a]イソキノリン-3-カルボン酸が白色固体として得られた。LC-MS [M+1]: 420; RT=1.66分.逆相カラム(C18)により保持時間の測定を行った。Shimadzu LCMS 2020; 50×3.0 Kinetex 2.6u XB-C18、2.6ミクロン;溶離液A:水(0.05% TFA);溶離液B:アセトニトリル; 3.5分で5%アセトニトリルから100%アセトニトリルまでの直線的グラジエント;オーブン温度40℃;流量:1.5 mL/分。H-NMR-(DMSO, ppm): δ10.23 (bs, 1 H), 8.72 (s, 1 H), 8.80 (s, 1 H), 6.68 (s, 1 H), 4.37-4.35 (m, 1 H), 4.13-4.05 (m,2 H), 3.74 (s, 3 H), 3.53-3. 49 (m, 2 H), 3.19 (s, 3 H), 3.11-3.06 (m, 2 H), 2.02-1.98 (m, 2 H), 1.62-1.59 (m, 1 H), 0.88 (d, J = 8.4 Hz, 3 H), 0.71 (d, J = 8.4 Hz, 3 H).
[実施例12]
(S)-10-クロロ-1-フルオロ-6-イソプロピル-9-(3-メトキシプロポキシ)-2-オキソ-6,7-ジヒドロ-2H-ピリド[2,1-a]イソキノリン-3-カルボン酸、及び(R)-10-クロロ-1-フルオロ-6-イソプロピル-9-(3-メトキシプロポキシ)-2-オキソ-6,7-ジヒドロ-2H-ピリド[2,1-a]イソキノリン-3-カルボン酸
Figure 0006991213000057
5-ブロモ-2-クロロ-フェノール(10.00 g、48.20 mmol、1.00当量)、1-ブロモ-3-メトキシ-プロパン(14.75 g、96.41 mmol、2.00当量)及びK2CO3(19.99 g、144.61 mmol、3.00当量)のアセトン(100.00 mL)中の混合物を50℃で15時間撹拌した。ろ過後、ろ液を減圧下で濃縮した。PEからPE:EA=5:1により溶出させるシリカゲルクロマトグラフィーにより残渣を精製した。4-ブロモ-1-クロロ-2-(3-メトキシプロポキシ)ベンゼン(13.40 g、47.93 mmol、収率99.44%)が無色油状物として得られ、これをLC-MSにより確認し、次の工程で直接使用した。LC-MS: EW5403-239-P1Z0 (M+H+=278.9, M+2+H+=280.9)
4-ブロモ-1-クロロ-2-(3-メトキシプロポキシ)ベンゼン(5.00 g、17.89 mmol、1.00当量)、3-メチルブタン-2-オン(3.08 g、35.77 mmol、3.80 mL、2.00当量)、Pd(dba)2(1.03 g、1.79 mmol、0.10当量)、キサントホス(2.07 g、3.58 mmol、0.20当量)、及びt-BuONa (5.16 g、53.67 mmol、3.00当量)のジオキサン(100.00 mL)中の混合物を、100℃で3時間撹拌した。ろ過後、ろ液を減圧下で濃縮した。粗製1-[4-クロロ-3-(3-メトキシプロポキシ)フェニル]-3-メチル-ブタン-2-オン(7.10 g、粗製)が褐色油状物として得られ、これをLC-MSにより確認し、次の工程で直接使用した。LC-MS: EW5403-247-P1A2 (M+H+=285.2)
粗製1-[4-クロロ-3-(3-メトキシプロポキシ)フェニル]-3-メチル-ブタン-2-オン(7.10 g、24.93 mmol、1.00当量)、CH3COONH4(19.22 g、249.32 mmol、10.00当量)、及びNaBH3CN(15.67 g、249.32 mmol、10.00当量)のMeOH(300.00 mL)中の混合物を、15℃で56時間撹拌した。混合物をDCM(100 mL×3)で抽出し、合わせた有機層を減圧下で濃縮した。添加剤としてTFAを使用した逆相カラムにより粗生成物を精製して1-[4-クロロ-3-(3-メトキシプロポキシ)フェニル]-3-メチルブタン-2-アミン(3.00 g、10.50 mmol、収率42.10%)が黄色油状物として得られ、これをLC-MSにより確認した(EW5403-249-P1A0)。LC-MS: EW5403-249-P1A0 (M+H+=286.1)
1-[4-クロロ-3-(3-メトキシプロポキシ)フェニル]-3-メチルブタン-2-アミン(3.00 g、10.50 mmol、1.00当量)及びギ酸(3.87 g、84.00 mmol、3.17 mL、8.00当量)のジオキサン(100.00 mL)中の混合物を、100℃で48時間撹拌した。溶媒の除去後、PEからEAにより溶出させるシリカゲルクロマトグラフィーにより残渣を精製してN-[1-[[4-クロロ-3-(3-メトキシプロポキシ)フェニル]メチル]-2-メチル-プロピル]ホルムアミド(2.10 g、6.69 mmol、収率63.73%)が淡黄色固体として得られ、これをLC-MSにより確認した。LC-MS: EW5403-257-P1A2 (M+H+=314.1)
N-(1-(4-クロロ-3-(3-メトキシプロポキシ)フェニル)-3-メチルブタン-2-イル)ホルムアミド(2.00 g、6.37 mmol、1.00当量)及びPOCl3(2.93 g、19.11 mmol、1.78 mL、3.00当量)のMeCN(50.00 mL)中の混合物を、60℃で1時間撹拌した。溶媒の除去後、PEからPE:EA=1:1により溶出させるシリカゲルクロマトグラフィーにより粗製物を精製して7-クロロ-3-イソプロピル-6-(3-メトキシプロポキシ)-3,4-ジヒドロイソキノリン(1.3 g)が黒色油状物として得られ、これをLC-MSにより確認した。LC-MS: EW5403-263-P1A3 (M+H+=296.2)
7-クロロ-3-イソプロピル-6-(3-メトキシプロポキシ)-3,4-ジヒドロイソキノリン(510.00 mg、1.72 mmol、1.00当量)及びエチル(2E)-2-(メトキシメチレン)-3-オキソ-ブタノエート(1.48 g、8.62 mmol、5.00当量)のEtOH(10.00 mL)中の混合物を、100℃で4日間撹拌した。溶媒の除去後、添加剤としてNH4OHを使用した逆相カラムにより残渣を精製してエチル10-クロロ-6-イソプロピル-9-(3-メトキシプロポキシ)-2-オキソ-2,6,7,11b-テトラヒドロ-1H-ピリド[2,1-a]イソキノリン-3-カルボキシレート(140.00 mg、279.40 μmol、収率16.24%、純度87%)が黄色油状物として得られ、これをLC-MSにより確認した。LC-MS: EW5403-267-P1A1 (M+H+=436.0)
エチル10-クロロ-6-イソプロピル-9-(3-メトキシプロポキシ)-2-オキソ-2,6,7,11b-テトラヒドロ-1H-ピリド[2,1-a]イソキノリン-3-カルボキシレート(150.00 mg、344.08μmol、1.00当量)のDME(20.00 mL)中の溶液へ、2,3,5,6-テトラクロロ-1,4-ベンゾキノン(169.21 mg、688.17μmol、2.00当量)を加えた。混合物を70℃で5時間撹拌した。反応混合物を真空内で濃縮して残渣を得た。フラッシュカラム(DCM:MeOH=30:1)により残渣を精製した。化合物、エチル10-クロロ-6-イソプロピル-9-(3-メトキシプロポキシ)-2-オキソ-6,7-ジヒドロ-2H-ピリド[2,1-a]イソキノリン-3-カルボキシレート(50.24 mg、115.78μmol、収率33.65%)が褐色油状物として得られ、LC-MSにより確認した。LC-MS: EW6108-43-P1A3 (M+H+=434.1).
100mL丸底フラスコ中へ、エチル10-クロロ-9-(3-メトキシプロポキシ)-2-オキソ-6-(プロパン-2-イル)-2H,6H,7H-ピリド[2,1-a]イソキノリン-3-カルボキシレート(1.5 g、3.46 mmol、1.00当量)のメタノール(5 mL)中の溶液を入れた。粗生成物をキラル-分取HPLCにより以下の条件で精製した:カラム、DAICEL CHIRALPAK IC 20×250 mm, 5μm;移動相、相A: n-ヘキサン/DCM=5/1、相B:エタノール、A/B=50/50;検出器,220 nm。これにより、580 mg(39%)のエチル(S)-10-クロロ-6-イソプロピル-9-(3-メトキシプロポキシ)-2-オキソ-6,7-ジヒドロ-2H-ピリド[2,1-a]イソキノリン-3-カルボキシレートが白色固体として、及び580 mg(39%)のエチル(R)-10-クロロ-6-イソプロピル-9-(3-メトキシプロポキシ)-2-オキソ-6,7-ジヒドロ-2H-ピリド[2,1-a]イソキノリン-3-カルボキシレートが白色固体として得られた。
40mL丸底フラスコ中へ、エチル(S)-10-クロロ-6-イソプロピル-9-(3-メトキシプロポキシ)-2-オキソ-6,7-ジヒドロ-2H-ピリド[2,1-a]イソキノリン-3-カルボキシレート(300 mg、0.69 mmol、1.00当量)のメタノール/H2O(3/1 mL)中の溶液、水酸化ナトリウム(111 mg、2.77 mmol、4.00当量)を入れた。得られる溶液を室温で一晩撹拌した。得られる溶液を40 mLのH2Oで希釈した。AcOHで溶液のpH値を6に調整した。ろ過により固体を回収した。これにより、200 mg(71%)の(S)-10-クロロ-6-イソプロピル-9-(3-メトキシプロポキシ)-2-オキソ-6,7-ジヒドロ-2H-ピリド[2,1-a]イソキノリン-3-カルボン酸が白色固体として得られた。LC-MS-PH-PHNW-1-12-S-0: (ES, m/z): M+1=406, RT=1.46分.逆相カラム(C18)により保持時間の測定を行った。Shimadzu LCMS 2020; 50×3.0 Kinetex 2.6u XB-C18、2.6ミクロン;溶離液A:水(0.05% TFA);溶離液B:アセトニトリル; 3.5分で5%アセトニトリルから100%アセトニトリルまでの直線的グラジエント;オーブン温度40℃;流量:1.5 mL/分。H-NMR-PH-PHNW-1-12-S-0: (CDCl3, 300 ppm): 8.48(s, 1H), 7.75(s, 1H), 7.04(s, 1H), 6.83(s, 1H), 4.27-4.20(m, 2H), 3.90-3.88 (m, 1H), 3.63-3.56(m, 2H), 3.48(s, 4H), 3.18-3.09(m, 1H), 2.18-2.10(m, 2H), 1.93-1.91(m, 1H), 0.96-0.80(m, 6H).
40mL丸底フラスコ中へ、エチル(R)-10-クロロ-6-イソプロピル-9-(3-メトキシプロポキシ)-2-オキソ-6,7-ジヒドロ-2H-ピリド[2,1-a]イソキノリン-3-カルボキシレート(300 mg、0.69 mmol、1.00当量)のメタノール/H2O(3/1 mL)中の溶液、水酸化ナトリウム(111 mg、2.77 mmol、4.00当量)を入れた。得られる溶液を室温で一晩撹拌した。得られる溶液を40 mLのH2Oで希釈した。AcOHで溶液のpH値を6に調整した。これにより、200 mg(71%)の(R)-10-クロロ-6-イソプロピル-9-(3-メトキシプロポキシ)-2-オキソ-6,7-ジヒドロ-2H-ピリド[2,1-a]イソキノリン-3-カルボン酸が白色固体として得られた。(ES, m/z): M+1=406, RT=1.45分.逆相カラム(C18)により保持時間の測定を行った。Shimadzu LCMS 2020; 50×3.0 Kinetex 2.6u XB-C18、2.6ミクロン;溶離液A:水(0.05% TFA);溶離液B:アセトニトリル;直線的グラジエント。H-NMR (CDCl3, 300 ppm): 8.48(s, 1H), 7.75(s, 1H), 7.04(s, 1H), 6.83(s, 1H), 4.27-4.20(m, 2H), 3.90-3.88 (m, 1H), 3.63-3.56(m, 2H), 3.48(s, 4H), 3.18-3.09(m, 1H), 2.18-2.10(m, 2H), 1.93-1.91(m, 1H), 0.96-0.80(m, 6H).
40mL丸底フラスコ中へ、(S)-10-クロロ-6-イソプロピル-9-(3-メトキシプロポキシ)-2-オキソ-6,7-ジヒドロ-2H-ピリド[2,1-a]イソキノリン-3-カルボン酸(385 mg、0.95 mmol、1.00当量)のCH3CN/AcOH(20/2 mL)中の溶液、F-TEDA-BF4(1 g、2.83 mmol、3.00当量)を入れた。得られる溶液を30℃で48時間撹拌した。次いで100 mLの水を加えることにより反応をクエンチした。ろ過により固体を回収した。これにより、400 mg(粗製)の(S)-10-クロロ-1-フルオロ-6-イソプロピル-9-(3-メトキシプロポキシ)-2-オキソ-6,7-ジヒドロ-2H-ピリド[2,1-a]イソキノリン-3-カルボン酸が白色固体として得られた。
25mL三つ口丸底フラスコ中へ、(S)-10-クロロ-1-フルオロ-6-イソプロピル-9-(3-メトキシプロポキシ)-2-オキソ-6,7-ジヒドロ-2H-ピリド[2,1-a]イソキノリン-3-カルボン酸(400 mg、0.94 mmol、1.00当量)のメタノール/DCM(4/2 mL)中の溶液を入れた。これに続いて、撹拌しながらTMS-CHN2(2M)(2.8 mL、6.00当量)を滴下して加えた。得られる溶液を室温で5時間撹拌した。次いで5 mLの水を加えることにより反応をクエンチした。得られる溶液を3×20 mLのジクロロメタンにより抽出した。有機層を合わせ、無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、真空下で濃縮した。粗生成物を分取HPLCにより以下の条件で精製した(Prep-HPLC-007): カラム、SunFire Prep C18 OBD カラム、19×150mm 5μm 10nm;移動相、水(0.1% FA)及びACN(48.0% ACNを7分で53.0%まで上昇させ、95.0%で1分維持し、1分で48.0%まで低下させ、48.0%で1分維持する);検出器、UV 220nm。これにより、125 mg(2つの工程で30%)のメチル(S)-10-クロロ-1-フルオロ-6-イソプロピル-9-(3-メトキシプロポキシ)-2-オキソ-6,7-ジヒドロ-2H-ピリド[2,1-a]イソキノリン-3-カルボキシレートが白色固体として得られた。LC-MS: (ES, m/z): M+1= 438, R, T= 1.03分.逆相カラム(C18)により保持時間の測定を行った。Shimadzu LCMS 2020; 50×3.0 Kinetex 2.6u XB-C18、2.6ミクロン;溶離液A:水(0.05% TFA);溶離液B:アセトニトリル; 2分で5%アセトニトリルから100%アセトニトリルまでの直線的グラジエント;オーブン温度40℃;流量:1.5 mL/分。
8mL丸底フラスコ中へ、メチル(S)-10-クロロ-1-フルオロ-6-イソプロピル-9-(3-メトキシプロポキシ)-2-オキソ-6,7-ジヒドロ-2H-ピリド[2,1-a]イソキノリン-3-カルボキシレート(35 mg、0.08 mmol、1.00当量)のメタノール/H2O(1/0.5 mL)中の溶液、水酸化ナトリウム(12.8 mg、0.32 mmol、4.00当量)を入れた。得られる溶液を室温で一晩撹拌した。AcOH(1M)で溶液のpH値を6に調整した。ろ過により固体を回収した。これにより、23.3 mg(68.8%)の(S)-10-クロロ-1-フルオロ-6-イソプロピル-9-(3-メトキシプロポキシ)-2-オキソ-6,7-ジヒドロ-2H-ピリド[2,1-a]イソキノリン-3-カルボン酸が白色固体として得られた。LC-MS-(ES, m/z): M+1=424, R,T= 2.58分.逆相カラム(C18)により保持時間の測定を行った。Shimadzu LCMS 2020; 50×3.0 Kinetex 2.6u XB-C18、2.6ミクロン;溶離液A:水(0.05% TFA);溶離液B:アセトニトリル; 3.5分で5%アセトニトリルから100%アセトニトリルまでの直線的グラジエント;オーブン温度40℃;流量:1.5 mL/分。H-NMR: (300 MHz, CDCl3, ppm): 8.48 (s, 1H), 8.15(s, 1H), 6.80 (s, 1H), 4.28-4.21(m, 2H), 3.91-3.84(m, 1H), 3.75-3.62(m, 2H), 3.48-3.37(m, 4H), 3.19-3.09 (m, 1H), 2.15-2.01(m, 2H), 1.51-1.35(m, 2H), 0.94-0.75(m, 6H).
40mL丸底フラスコ中へ、(R)-10-クロロ-6-イソプロピル-9-(3-メトキシプロポキシ)-2-オキソ-6,7-ジヒドロ-2H-ピリド[2,1-a]イソキノリン-3-カルボン酸(385 mg、0.95 mmol、1.00当量)のCH3CN/AcOH(20/2 mL)中の溶液、F-TEDA-BF4(1 g、2.83 mmol、3.00当量)を入れた。得られる溶液を30℃で48時間撹拌した。次いで100 mLの水を加えることにより反応をクエンチした。ろ過により固体を回収した。これにより、400 mg(粗製)の(R)-10-クロロ-1-フルオロ-6-イソプロピル-9-(3-メトキシプロポキシ)-2-オキソ-6,7-ジヒドロ-2H-ピリド[2,1-a]イソキノリン-3-カルボン酸が白色固体として得られた。
25mL三つ口丸底フラスコ中へ、(R)-10-クロロ-1-フルオロ-6-イソプロピル-9-(3-メトキシプロポキシ)-2-オキソ-6,7-ジヒドロ-2H-ピリド[2,1-a]イソキノリン-3-カルボン酸(400 mg、0.94 mmol、1.00当量)のメタノール/DCM(4/2 mL)中の溶液を入れた。これに続いて、撹拌しながらTMS-CHN2(2M)(2.8 mL、6.00当量)を滴下して加えた。得られる溶液を室温で5時間撹拌した。次いで5 mLの水を加えることにより反応をクエンチした。得られる溶液を3×20 mLのジクロロメタンで抽出した。有機層を合わせ、無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、真空下で濃縮した。粗生成物を分取HPLCにより以下の条件で精製した(Prep-HPLC-007):カラム、SunFire Prep C18 OBD カラム、19×150mm 5μm 10nm;移動相、水(0.1% FA)及びACN(48.0% ACNを7分で53.0%まで上昇させ、95.0%で1分維持し、1分で48.0%まで低下させ、48.0%で1分維持する);検出器、UV 220nm。これにより、125 mg(2つの工程で30%)のメチル(R)-10-クロロ-1-フルオロ-6-イソプロピル-9-(3-メトキシプロポキシ)-2-オキソ-6,7-ジヒドロ-2H-ピリド[2,1-a]イソキノリン-3-カルボキシレートが白色固体として得られた。LC-MS: (ES, m/z): M+1= 438, R, T= 1.03分.逆相カラム(C18)により保持時間の測定を行った。Shimadzu LCMS 2020; 50×3.0 Kinetex 2.6u XB-C18、2.6ミクロン;溶離液A:水(0.05% TFA);溶離液B:アセトニトリル; 2分で5%アセトニトリルから100%アセトニトリルまでの直線的グラジエント;オーブン温度40℃;流量:1.5 mL/分。
8mL丸底フラスコ中へ、メチル(R)-10-クロロ-1-フルオロ-6-イソプロピル-9-(3-メトキシプロポキシ)-2-オキソ-6,7-ジヒドロ-2H-ピリド[2,1-a]イソキノリン-3-カルボキシレート(35 mg、0.08 mmol、1.00当量)のメタノール/H2O(1/0.5 mL)中の溶液、水酸化ナトリウム(12.8 mg、0.32 mmol、4.00当量)を入れた。得られる溶液を室温で一晩撹拌した。AcOH(1M)で溶液のpH値を6に調整した。ろ過により固体を回収した。これにより、23.3 mg(68.8%)の(R)-10-クロロ-1-フルオロ-6-イソプロピル-9-(3-メトキシプロポキシ)-2-オキソ-6,7-ジヒドロ-2H-ピリド[2,1-a]イソキノリン-3-カルボン酸が白色固体として得られた。LC-MS-(ES, m/z): M+1=424, R,T= 2.58分.逆相カラム(C18)により保持時間の測定を行った。Shimadzu LCMS 2020; 50×3.0 Kinetex 2.6u XB-C18、2.6ミクロン;溶離液A:水(0.05% TFA);溶離液B:アセトニトリル; 3.5分で5%アセトニトリルから100%アセトニトリルまでの直線的グラジエント;オーブン温度40℃;流量:1.5 mL/分。H-NMR: (300 MHz, CDCl3, ppm): 8.48 (s, 1H), 8.15(s, 1H), 6.80 (s, 1H), 4.28-4.21(m, 2H), 3.91-3.84(m, 1H), 3.75-3.62(m, 2H), 3.48-3.37(m, 4H), 3.19-3.09 (m, 1H), 2.15-2.01(m, 2H), 1.51-1.35(m, 2H), 0.94-0.75(m, 6H).
[実施例13]
(S)-6-(tert-ブチル)-1-フルオロ-10-メトキシ-9-(3-メトキシプロポキシ)-2-オキソ-6,7-ジヒドロ-2H-ピリド[2,1-a]イソキノリン-3-カルボン酸、及び(R)-6-(tert-ブチル)-1-フルオロ-10-メトキシ-9-(3-メトキシプロポキシ)-2-オキソ-6,7-ジヒドロ-2H-ピリド[2,1-a]イソキノリン-3-カルボン酸
Figure 0006991213000058
50mL丸底フラスコ中へ、メタノール(25 mL)、ボランナトリウム(1.9 g、51.60 mmol、1.00当量)を入れた。得られる溶液を室温で14時間撹拌した。得られる混合物を真空下で濃縮した。得られる混合物を2×15 mLのエーテルで洗浄した。これにより、5 gのNaB(OCH3)4(61%)が白色固体として得られた。H-NMR: (300 MHz, CD3OD, ppm): δ.3.34 (s, 12 H).
窒素の不活性雰囲気でパージされ維持された50mL丸底フラスコ中へ、メチル6-tert-ブチル-10-クロロ-1-フルオロ-9-(3-メトキシプロポキシ)-2-オキソ-2H,6H,7H-ピリド[2,1-a]イソキノリン-3-カルボキシレート(400 mg、0.89 mmol、1.00当量)、NaB(OCH3)4(420 mg、2.66 mmol、3.00当量)、Pd2(dba)3(81.1 mg、0.09 mmol、0.10当量)、t-Buxphos (75 mg、0.18 mmol、0.20当量)、N,N-ジメチルホルムアミド(10 mL)を入れた。得られる溶液を油浴中で80℃で1時間撹拌した。得られる溶液を50 mLのH2Oで希釈した。得られる溶液を3×15 mLの酢酸エチルで抽出し、有機層を合わせた。得られる混合物を1×10 mLの水及び1x10 mLの食塩水で洗浄した。得られる混合物をNa2SO4により乾燥させ、ろ過し、ろ液を真空下で濃縮した。残渣を、ジクロロメタン/メタノール(10:1)を使用してシリカゲルカラムに適用した。これにより、180 mg(45%)のメチル6-(tert-ブチル)-1-フルオロ-10-メトキシ-9-(3-メトキシプロポキシ)-2-オキソ-6,7-ジヒドロ-2H-ピリド[2,1-a]イソキノリン-3-カルボキシレートが淡褐色固体として得られた。LC-MS (M+1): 448; RT=1.35分.逆相カラム(C18)により保持時間の測定を行った。Shimadzu LCMS 2020; 50×3.0 Kinetex 2.6u XB-C18、2.6ミクロン;溶離液A:水(0.05% TFA);溶離液B:アセトニトリル; 2.6分で5%アセトニトリルから100%アセトニトリルまでの直線的グラジエント;オーブン温度40℃;流量:1.5 mL/分。
メチル6-(tert-ブチル)-1-フルオロ-10-メトキシ-9-(3-メトキシプロポキシ)-2-オキソ-6,7-ジヒドロ-2H-ピリド[2,1-a]イソキノリン-3-カルボキシレート(100 mg)をキラル-分取HPLCにより以下の条件で精製した(Chiral-A(IC)001IC00CE-LC020):カラム、Chiralpak IC4.6×250mm、5μm;移動相、メタノール:EtOH=1:1;検出器、254 nm。これにより、40 mg(40%)のメチル(S)-6-(tert-ブチル)-1-フルオロ-10-メトキシ-9-(3-メトキシプロポキシ)-2-オキソ-6,7-ジヒドロ-2H-ピリド[2,1-a]イソキノリン-3-カルボキシレートが白色固体として、及び50 mg(50%)のメチル(R)-6-(tert-ブチル)-1-フルオロ-10-メトキシ-9-(3-メトキシプロポキシ)-2-オキソ-6,7-ジヒドロ-2H-ピリド[2,1-a]イソキノリン-3-カルボキシレートが白色固体として得られた。
8mLバイアル中に、メチル(S)-6-(tert-ブチル)-1-フルオロ-10-メトキシ-9-(3-メトキシプロポキシ)-2-オキソ-6,7-ジヒドロ-2H-ピリド[2,1-a]イソキノリン-3-カルボキシレート(40 mg、0.09 mmol、1.00当量)、メタノール(1 mL、2.00当量)、水(0.2 mL、3.00当量)、水酸化ナトリウム(14 mg、0.35 mmol、4.00当量)を入れた。得られる溶液を室温で14時間撹拌した。得られる混合物を真空下で濃縮した。酢酸で溶液のpH値を6に調整した。ろ過により固体を回収した。これにより、16.4 mg(42%)の(S)-6-(tert-ブチル)-1-フルオロ-10-メトキシ-9-(3-メトキシプロポキシ)-2-オキソ-6,7-ジヒドロ-2H-ピリド[2,1 a]イソキノリン-3-カルボン酸が白色固体として得られた。LC-MS [M+1]: 434; RT=1.41分.逆相カラム(C18)により保持時間の測定を行った。Shimadzu LCMS 2020; 50×3.0 Kinetex 2.6u XB-C18、2.6ミクロン;溶離液A:水(0.05% TFA);溶離液B:アセトニトリル; 3.0分で5%アセトニトリルから100%アセトニトリルまでの直線的グラジエント;オーブン温度40℃;流量:1.5 mL/分。H-NMR-PH-PHNW-1-11-S-0: (300 MHz, CDCl3, ppm): δ 8.43 (s, 1 H), 7.60 (s, 1 H), 6.79 (s, 1 H), 4.30 - 4.12 (m, 2 H), 4.11 - 3.98 (m, 1 H),3.91 (s, 3 H), 3.67 - 3.52 (m, 2 H), 3.50 - 3.30 (m, 4 H), 3.17 (d, J = 16.8 Hz, 1 H), 2.22 - 2.10 (m, 2 H), 081 (s, 9 H).
8mLバイアル中に、メチル(R)-6-(tert-ブチル)-1-フルオロ-10-メトキシ-9-(3-メトキシプロポキシ)-2-オキソ-6,7-ジヒドロ-2H-ピリド[2,1-a]イソキノリン-3-カルボキシレート(50 mg、0.11 mmol、1.00当量)、メタノール(1 mL)、水(0.2 mL)、水酸化ナトリウム(17.8 mg、0.45 mmol、4.00当量)を入れた。得られる溶液を室温で14時間撹拌した。得られる混合物を真空下で濃縮した。酢酸で溶液のpH値を6に調整した。ろ過により固体を回収した。これにより、22.2 mg(46%)の(R)-6-(tert-ブチル)-1-フルオロ-10-メトキシ-9-(3-メトキシプロポキシ)-2-オキソ-6,7-ジヒドロ-2H-ピリド[2,1-a]イソキノリン-3-カルボン酸が白色固体として得られた。LC-MS (M+1): 434; RT=2.26分.逆相カラム(C18)により保持時間の測定を行った。Shimadzu LCMS 2020; 50×3.0 Kinetex 2.6u XB-C18、2.6ミクロン;溶離液A:水(0.05% TFA);溶離液B:アセトニトリル; 5.0分で5%アセトニトリルから100%アセトニトリルまでの直線的グラジエント;オーブン温度40℃;流量:1.5 mL/分。H-NMR: (300 MHz, CDCl3, ppm): δ 8.43 (s, 1 H), 7.60 (s, 1 H), 6.79 (s, 1 H), 4.30 - 4.12 (m, 2 H), 4.11 - 3.98 (m, 1 H),3.91 (s, 3 H), 3.67 - 3.52 (m, 2 H), 3.50 - 3.30 (m, 4 H), 3.17 (d, J = 17.1 Hz, 1 H), 2.22 - 2.10 (m, 2 H), 081 (s, 9 H).
[実施例14]
(S)-6-(tert-ブチル)-1-フルオロ-10-(メトキシ-d3)-9-(3-メトキシプロポキシ)-2-オキソ-6,7-ジヒドロ-2H-ピリド[2,1-a]イソキノリン-3-カルボン酸
Figure 0006991213000059
50mL丸底フラスコ中へ、ボランナトリウム(1.15 g、31.23 mmol、1.00当量)、CD3OD(15 mL)を入れた。得られる溶液を室温で14時間撹拌した。得られる混合物を真空下で濃縮した。得られる溶液を20 mLのエーテルで希釈した。ろ過により固体を回収した。これにより、3.5 g(66%)のNaB(OCD3)4が白色固体として得られた。B-NMR (300 MHz, CD3OD, ppm): δ.2.99 (s, 1 B).
窒素の不活性雰囲気でパージされ維持された50mL丸底フラスコ中へ、メチルメチル(S)-6-(tert-ブチル)-10-クロロ-1-フルオロ-9-(3-メトキシプロポキシ)-2-オキソ-6,7-ジヒドロ-2H-ピリド[2,1-a]イソキノリン-3-カルボキシレート(100 mg、0.22 mmol、1.00当量)、NaB(OCD3)4(150.7 mg、0.89 mmol、4.00当量)、DMA(5 mL)、Pd2(dba)3(20.2 mg、0.02 mmol、0.10当量)、t-Buxphos(18.8 mg、0.04 mmol、0.20当量)を入れた。得られる溶液を油浴中で110℃で5時間撹拌した。反応混合物を室温まで冷却した。得られる溶液を50 mLのH2Oで希釈した。得られる溶液を3×15 mLの酢酸エチルで抽出し、有機層を合わせた。得られる混合物を1×15 mLの水及び1x15 mLの食塩水で洗浄した。有機相を合わせ、Na2SO4により乾燥させ、ろ過し、濃縮した。残渣を、ジクロロメタン/メタノール(10:1)を使用してシリカゲルカラムに適用して粗生成物が得られ、粗生成物を分取HPLCにより以下の条件で精製した(Waters 2767):カラム、SunFire Prep C18 OBD、19×150 mm、5μm;移動相、移動相A:水/0.05% TFA、移動相B:ACN;(6分で34%から51%まで、6分、20ml/分;検出器、220 nm。これにより、20 mg(20%)のメチル-d3(S)-6-(tert-ブチル)-1-フルオロ-10-(メトキシ-d3)-9-(3-メトキシプロポキシ)-2-オキソ-6,7-ジヒドロ-2H-ピリド[2,1-a]イソキノリン-3-カルボキシレートが淡黄色固体として得られた。LC-MS-PH-PHNW-1-14-S-2: (ES, m/z): LC-MS (M+1): 454; RT=1.38分.逆相カラム(C18)により保持時間の測定を行った。Shimadzu LCMS 2020; 50×3.0 Kinetex 2.6u XB-C18、2.6ミクロン;溶離液A:水(0.05% TFA);溶離液B:アセトニトリル; 2.6分で5%アセトニトリルから100%アセトニトリルまでの直線的グラジエント;オーブン温度40℃;流量:1.5 mL/分。
8mL丸底フラスコ中へ、メチル-d3(S)-6-(tert-ブチル)-1-フルオロ-10-(メトキシ-d3)-9-(3-メトキシプロポキシ)-2-オキソ-6,7-ジヒドロ-2H-ピリド[2,1-a]イソキノリン-3-カルボキシレート(20 mg、0.04 mmol、1.00当量)、メタノール(1 mL)、水(0.2 mL)、水酸化ナトリウム(7 mg、0.17 mmol、4.00当量)を入れた。得られる溶液を室温で14時間撹拌した。得られる混合物を真空下で濃縮した。酢酸で溶液のpH値を6に調整した。ろ過により固体を回収した。これにより、6.4 mg(33%)の(S)-6-(tert-ブチル)-1-フルオロ-10-(メトキシ-d3)-9-(3-メトキシプロポキシ)-2-オキソ-6,7-ジヒドロ-2H-ピリド[2,1-a]イソキノリン-3-カルボン酸が白色固体として得られた。LC-MS (M+1): 437; RT=3.01分.逆相カラム(C18)により保持時間の測定を行った。Shimadzu LCMS 2020; 50×3.0 Kinetex 2.6u XB-C18、2.6ミクロン;溶離液A:水(0.05% TFA);溶離液B:アセトニトリル; 7.0分で5%アセトニトリルから100%アセトニトリルまでの直線的グラジエント;オーブン温度40℃;流量:1.5 mL/分。H-NMR: (300 MHz, CDCl3, ppm): δ 8.3 (s, 1 H), 7.60 (s, 1 H), 6.79 (s, 1 H), 4.28 - 4.11 (m, 2 H), 4.10 - 3.96 (m, 1 H), 3.65 - 3.50 (m, 2 H), 3.50 - 3.28 (m, 4 H), 3.17 (d, J = 13.5 Hz, 1 H), 2.20 - 2.10 (m, 2 H), 081 (s, 9 H).
[実施例15]
(S)-1-フルオロ-6-イソプロピル-10-(メトキシ-d3)-9-(3-メトキシプロポキシ)-2-オキソ-6,7-ジヒドロ-2H-ピリド[2,1-a]イソキノリン-3-カルボン酸
Figure 0006991213000060
窒素の不活性雰囲気でパージされ維持された25mL丸底フラスコ中へ、メチル(6S)-10-クロロ-1-フルオロ-9-(3-メトキシプロポキシ)-2-オキソ-6-(プロパン-2-イル)-2H,6H,7H-ピリド[2,1-a]イソキノリン-3-カルボキシレート(100 mg、0.23 mmol、1.00当量)、DMF(3 mL)、Pd2(dba)3(20 mg、0.02 mmol、0.10当量)、t-Buxphos(19 mg、0.04 mmol、0.20当量)、NaB(OCD3)4(194 mg、1.14 mmol、5.00当量)を入れた。得られる溶液を油浴中で100℃で1時間撹拌した。反応混合物を室温まで冷却した。得られる溶液を15 mLのH2Oで希釈した。得られる溶液を3×10 mLの酢酸エチルで抽出し、有機層を合わせた。得られる混合物を1×10 mLの水及び1×10 mLの食塩水で洗浄した。ジクロロメタン/メタノール(10:1)を使用した分取TLCにより残渣を2回精製した。これにより、(2H3)メチル(6S)-1-フルオロ-10-(2H3)メトキシ-9-(3-メトキシプロポキシ)-2-オキソ-6-(プロパン-2-イル)-2H,6H,7H-ピリド[2,1-a]イソキノリン-3-カルボキシレート及び(2H3)メチル(6S)-1,10-ビス(2H3)メトキシ-9-(3-メトキシプロポキシ)-2-オキソ-6-(プロパン-2-イル)-2H,6H,7H-ピリド[2,1-a]イソキノリン-3-カルボキシレートの混合物(25 mg)が褐色固体として得られた。LC-MS-PH-PHNW-1-15-S-1: (ES, m/z): LC-MS (M+1): 440; RT=2.26分. LC-MS-PH-PHNW-1-15-S-1BP: (ES, m/z): LC-MS (M+1): 455; RT=2.24分.逆相カラム(C18)により保持時間の測定を行った。Shimadzu LCMS 2020; 50×3.0 Kinetex 2.6u XR-ODS .6ミクロン;溶離液A:水(0.05% TFA);溶離液B:アセトニトリル; 5.0分で5%アセトニトリルから100%アセトニトリルまでの直線的グラジエント;オーブン温度40℃;流量:1.5 mL/分。
8mL丸底フラスコ中へ、(2H3)メチル(6S)-1-フルオロ-10-(2H3)メトキシ-9-(3-メトキシプロポキシ)-2-オキソ-6-(プロパン-2-イル)-2H,6H,7H-ピリド[2,1-a]イソキノリン-3-カルボキシレート及び(2H3)メチル(6S)-1,10-ビス(2H3)メトキシ-9-(3-メトキシプロポキシ)-2-オキソ-6-(プロパン-2-イル)-2H,6H,7H-ピリド[2,1-a]イソキノリン-3-カルボキシレートの混合物(25 mg)、水酸化ナトリウム(11 mg)、MeOH(1 mL)、及び水(0.2 mL)を入れた。得られる溶液を室温で3時間撹拌した。酢酸で溶液のpH値を6に調整した。得られる混合物を真空下で濃縮した。得られる粗生成物を分取HPLCにより以下の条件で精製した(Prep-HPLC-013):カラム、SunFire Prep C18 OBD カラム、19×150 mm 5μm 10nm;移動相、水(0.05%TFA)及びACN(6分で41.0% ACNから46.0%まで);検出器、UV 220nm。これにより、4.3 mgの(6S)-1-フルオロ-10-(2H3)メトキシ-9-(3-メトキシプロポキシ)-2-オキソ-6-(プロパン-2-イル)-2H,6H,7H-ピリド[2,1-a]イソキノリン-3-カルボン酸が褐色固体として得られた。LC-MS-PH-PHNW-1-15-S-0: (ES, m/z): LC-MS (M+1): 423; RT=0.97分.逆相カラム(C18)により保持時間の測定を行った。Shimadzu LCMS 2020; 50×3.0 Kinetex 2.6u XR-ODS .6ミクロン;溶離液A:水(0.05% アンモニア水);溶離液B:アセトニトリル; 3.5分で5%アセトニトリルから100%アセトニトリルまでの直線的グラジエント;オーブン温度40℃;流量:1.0 mL/分。H-NMR: (300 MHz, CD3OD, ppm): δ 8.70 (s, 1H), 7.68 (s, 1H), 7.09 (s, 1H), 4.39 - 4.10 (m, 3H), 3.70 - 3.60 (m, 2H), 3.64 (s, 3H), 3.29 - 3.21 (m, 1H), 2.18 - 2.08 (m, 2H), 1.80 - 1.60 (m, 1H), 1.05 - 0.90 (m, 3H), 0.90 - 0.78(m, 3H).
[実施例16]
(S)-6-イソプロピル-1,10-bis(メトキシ-d3)-9-(3-メトキシプロポキシ)-2-オキソ-6,7-ジヒドロ-2H-ピリド[2,1-a]イソキノリン-3-カルボン酸
Figure 0006991213000061
8mL丸底フラスコ中へ、(2H3)メチル(6S)-1-フルオロ-10-(2H3)メトキシ-9-(3-メトキシプロポキシ)-2-オキソ-6-(プロパン-2-イル)-2H,6H,7H-ピリド[2,1-a]イソキノリン-3-カルボキシレート及び(2H3)メチル(6S)-1,10-ビス(2H3)メトキシ-9-(3-メトキシプロポキシ)-2-オキソ-6-(プロパン-2-イル)-2H,6H,7H-ピリド[2,1-a]イソキノリン-3-カルボキシレート(25 mg)、水酸化ナトリウム(11 mg、0.28 mmol)、MeOH (1 mL)、及び水(0.2 mL)の混合物を入れた。得られる溶液を室温で3時間撹拌した。酢酸で溶液のpH値を6に調整した。得られる混合物を真空下で濃縮した。得られる粗生成物を分取HPLCにより以下の条件で精製した(Prep-HPLC-013):カラム、SunFire Prep C18 OBDカラム、19×150 mm 5μm 10nm;移動相、水(0.05%TFA)及びACN(6分で41.0% ACNから46.0%まで);検出器、UV 220nm。褐色固体として(6S)-1,10-ビス(2H3)メトキシ-9-(3-メトキシプロポキシ)-2-オキソ-6-(プロパン-2-イル)-2H,6H,7H-ピリド[2,1-a]イソキノリン-3-カルボン酸。LC-MS-PH-PHNW-1-15-S-0: (ES, m/z): LC-MS (M+1): 438; RT=1.01分.逆相カラム(C18)により保持時間の測定を行った。Shimadzu LCMS 2020; 50×3.0 Kinetex 2.6u XR-ODS .6ミクロン;溶離液A:水(0.05%アンモニア水);溶離液B:アセトニトリル; 3.5分で5%アセトニトリルから100%アセトニトリルまでの直線的グラジエント;オーブン温度40℃;流量:1.0 mL/分。H-NMR: (300 MHz, CD3OD, ppm): δ 8.63 (s, 1H), 8.10 (s, 1H), 7.04 (s, 1H), 4.30 - 4.12 (m, 2H), 3.70 - 3.60 (m, 2H), 3.38 (s, 3H), 3.29 - 3.11 (m, 1H), 2.18 - 2.05 (m, 2H), 1.80 - 1.60 (m, 1H), 1.01 - 0.90 (m, 3H), 0.90 - 0.78(m, 3H).
[実施例A]
下記の化合物は、スキームA-E、スキームI-V、及び上記の実施例で開示されるものと実質的に同一の、同様の、又は類似する方法により調製される。
Figure 0006991213000062
[実施例B]
下記の化合物は、スキームA-E、スキームI-V、及び上記の実施例で開示されるものと実質的に同一の、同様の、又は類似する方法により調製される。
Figure 0006991213000063
[実施例C]
下記の化合物は、スキームA-E、スキームI-V、及び上記の実施例で開示されるものと実質的に同一の、同様の、又は類似する方法により調製される。
Figure 0006991213000064
[実施例D]
下記の化合物は、スキームA-E、スキームI-V、及び上記の実施例で開示されるものと実質的に同一の、同様の、又は類似する方法により調製される。
Figure 0006991213000065
[実施例E]
下記の化合物は、スキームA-E、スキームI-V、及び上記の実施例で開示されるものと実質的に同一の、同様の、又は類似する方法により調製される。
Figure 0006991213000066
[生物学的実施例1]
HBsAgアッセイ
HepG2.2.15細胞(Acsら、Proc Natl Acad Sci US A、84、(1987)、4641~4頁)、構成的HBV発現細胞株を、10%ウシ胎児血清(Invitrogen)及び200 mg/Lの最終濃度のG418(Invitrogen)を加え、37℃にて5% CO2で維持されたDMEM+Glutamax-I培地(Invitrogen、Carlsbad、CA、米国)において培養した。HepG2.2.15細胞を、白色、96-ウェルプレート中に1.5×104細胞/ウェルで、2連で播種した。DMSO中の化合物の3倍段階希釈のシリーズで細胞を処理した。すべてのウェル中の最終DMSO濃度は1%であり、DMSOを薬物無しの対照として使用した。
HBsAg化学ルミネセンス免疫検定(CLIA)キット(Autobio Diagnostics Co.、Zhengzhou、中国、カタログ番号: CL03 l 0-2)を使用して、分泌されるHBV抗原のレベルを半定量的に測定した。検出のために50μL/ウェルの培養上清を使用し、HBsAg化学ルミネセンス免疫検定(CLIA)キット(Autobio Diagnostics Co.、Zhengzhou、中国、カタログ番号: CL0310-2)を使用してHBsAgを定量し、50μLの上清をCLIAアッセイプレートへ移し、50μLの酵素コンジュゲート試薬を各ウェルに加えた。プレートを密封し、室温で1時間穏やかに撹拌した。上清-酵素の混合物を捨て、300μLのPBSでウェルを6回洗浄した。吸収性のティッシュペーパー上でCLIAプレートの右側を下にして置くことにより、残った液体を除去した。25μLの基質A及びBを各ウェルに加えた。10分のインキュベーション後にルミノメーター(Mithras LB 940 Multimode Microplate Reader)を使用して輝度値を測定した。E-WorkBook Suite(ID Business Solutions Ltd.、Guildford、英国)を使用することにより、用量-応答曲線を生成させIC50値を外挿した。IC50は、薬物無しの対照と比較してHBsAg分泌が50%減少した化合物濃度(又は条件培地のログ希釈)として定義される。本発明の化合物を、本明細書に記載される、HBsAgを阻害するそれらの能力について試験した。
[生物学的実施例2]
HBV DNAアッセイ
アッセイは細胞外HBV DNAのコピー数を直接測定するためのリアルタイムqPCR(TaqMan)を採用している。HepG2.2.15細胞を96-ウェルマイクロタイタープレートに播種した。細胞培養の間に観察される「エッジ効果」を低減するために内側のウェルのみを使用し、試料の蒸発を最小限にするのを助けるために外側のウェルは完全培地で満たした。翌日、HepG2.2.15細胞を洗浄し、3連の様々な濃度の試験化合物を含有する完全培地で培地を置き換えた。陽性対照としては3TCを使用したが、陰性対照(ウイルス対照、VC)としては培地のみを細胞に加えた。3日後、適切に希釈した薬物を含有する新しい培地で培養培地を置き換えた。試験化合物の最初の投与の6日後、細胞培養上清を回収し、プロナーゼで処理し、次いでリアルタイムqPCR/TaqManアッセイにおいて使用してHBV DNAのコピー数を決定した。TDF(テノホビルジソプロキシルフマレート)を陽性対照参照として使用した。HBV DNAレベル(IC50)の低下から抗ウイルス活性を計算した。以下の表に示す結果は、実施例2Aが非常に有力な抗HBV剤であることを示す。
Figure 0006991213000067
[生物学的実施例3]
化合物細胞毒性アッセイ
3倍、11点スキームで化合物をDMSOにより希釈する。試験化合物の最大濃度は30mMである。0.25μLに用量設定された化合物をEcho 550~384-ウェル細胞毒性アッセイプレートへ加える。50μlのHepG2.2.15細胞を各ウェルに加えた(1つのウェル当たり4,000個の細胞)。細胞を加えた後の最終的な最大濃度は150μMである。溶媒対照ウェル(0%効果、ZPE)については、0.25μLのDMSOを加えた(最終DMSO濃度は0.5%である)。37℃、5% CO2インキュベータにおいて4日間インキュベートする。4日のインキュベート後、Promega CellTiter-Glo試薬により化合物細胞毒性を測定する。簡潔に言えば:
・ Celltiter-Glo試薬を室温まで平衡化させる。
・ 細胞毒性プレートを20分で室温まで平衡化させる。
・ 50μlのCellTiter-Glo試薬を各ウェルに加える。
・ 振とう機で2分振とうする。
・ 室温にて暗所で10分間インキュベートする。
・ Envision Plate readerでプレートを読み取る(0.1秒の積分時間/ウェル)。
試験化合物の用量の範囲内で行われるそのようなアッセイは、本発明の化合物の細胞IC50の決定を可能にする。結果は、以下の表に示すように、実施例2Aの細胞毒性が低いことを示す。
Figure 0006991213000068
[生物学的実施例4]
hERGアッセイ(自動パッチクランプ)
ヒト遅延整流性カリウムイオンチャネル遺伝子(hERG)は心臓における内向き整流性電位開口型カリウムチャネル(IKr)をコードしており、これは心臓の再分極に関与している。hERG電流の阻害はQT間隔の延長を生じ、これはトルサードドポアンツと呼ばれる心室性頻脈性不整脈を引き起こす可能性がある。これらの心毒性の効果に起因していくつかの薬物は後期臨床試験から取り下げられており、したがって創薬において早期に阻害剤を特定することが重要である。
阻害の度合い(%)は、+20mVまでの2秒のパルスの後で-40mVまでの1秒のテストパルスによって誘発されるテール電流の大きさを、薬物インキュベーションの前後で測定することにより得られた(電流の差は対照に対して正規化され阻害のパーセントを得るために100倍される)。濃度(log)応答曲線をロジスティック方程式にフィッティングさせて(3つのパラメーターは非常に高い試験化合物濃度での電流の完全なブロックを仮定する)10%阻害濃度(IC10)の見積もりを得る。各化合物の濃度-応答の関係は、段階的な濃度による電流振幅の低下のパーセンテージから構築された。結果は、以下の表に示すように、実施例2Aの心臓毒性が低いことを示す。
Figure 0006991213000069
[生物学的実施例5]
ラットPK研究
メスのSprague-Dawley系ラットにおいて静脈内及び経口投与により化合物の薬物動態を評価した。静脈内用量は頸静脈内の緩徐なボーラス投与として投与され、経口用量は経管栄養により投与された。静脈内投与のための配合は水中20% DMSO及び60%PEG 400であり、経口の配合(懸濁液)は水中1% MC、0.4% Kolliphor ELである。静脈内の治療群についてのPKの時点は、投与後5、15、30分、1、2、4、6、8、12、24時間であり、経口の治療群については、投与後15、30分、1、2、4、6、8、12、24時間である。およそ0.2 mLの血液を各時点で採取する。各試料の血液をEDTA-K2が入ったプラスチックマイクロ遠心管へ移し、4℃の遠心分離機において4000 gで5分の遠心分離により15分以内に血漿を採取する。血漿試料はポリプロピレンチューブ中に保存される。試料は分析の前に-75±15℃の冷凍庫内で保存される。血漿試料における化合物の濃度はLC-MS/MS法を使用して分析される。WinNonlin(Phoenix(商標)、6.1バージョン)又は他の同様のソフトウェアが薬物動態の計算に使用される。次の薬物動態パラメーターは、血漿濃度対時間のデータから可能である限り、計算される:静脈内投与: C0、CL、Vd、T1/2、AUCinf、AUClast、MRT、回帰の点の数、経口投与: Cmax、Tmax、T1/2、AUCinf、AUClast、F%、回帰の点の数。薬物動態データは、平均、標準偏差などの記述統計を使用して記載される。さらなる薬物動態又は統計分析は、貢献する科学者の裁量で行うことができ、データのまとめにおいて記録される。
20mg/kgの経口投与の結果は、以下の表に示す通り、実施例2AがWO2015113990で報告される化合物203よりも良好な経口PKプロファイルを有することを示す。
Figure 0006991213000070
10mg/kgの経口投与の結果は、以下の表に示す通り、重水素類似物の実施例14が実施例13よりも大幅に良好な経口PKプロファイルを有することを示す。改善されたPKの考えられる理由は、重水素-炭素結合が水素-炭素結合よりも強く、そのため化合物がチトクロムP450sなどの薬物代謝酵素に、より耐えるのを同位体が助けるためである。
Figure 0006991213000071
以下は、本発明の実施形態の一つである。
(1)式(I)の化合物
Figure 0006991213000072
(式中、
R 7 は、ハロ、低級アルキル、CF 3 、CN、ニトロ、OH、OR a 、NH 2 であり、
Z 1 は非存在、O、N(R a )、又はC(R b R c )であり、
XはC(R 0 )又はNであり、式中R 0 はH、D、又はCF 3 であり、
Z 2 及びZ 3 の各々は、独立に、非存在、O、(CH 2 ) p O、O(CH 2 ) p O、N(H)、(CH 2 ) p 、S、C(O)、SO 2 、OC(O)、C(O)O、OSO 2 、S(O) 2 O、C(O)S、SC(O)、C(O)C(O)、C(O)N(H)、N(H)C(O)、S(O) 2 N(H)、N(H)S(O) 2 、OC(O)O、OC(O)S、OC(O)N(H)、N(H)C(O)O、N(H)C(O)S、N(H)C(O)N(H)、(CH 2 ) p N(H)(CH 2 ) q 、(CH 2 ) p O(CH 2 ) q 、(CH 2 ) p N(H)C(O)(CH 2 ) q 、(CH 2 ) p C(O)N(H)(CH 2 ) q 、OC(O)N(H)(CH 2 ) p+1 N(H)(CH 2 ) q 、二価アルケニル基、又は二価アルキニル基であり、
R 1 、R 2 、R 3 、R 4 、R 5 、及びR 6 の各々は、独立に、H、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロシクロアルキル、ヘテロシクロアルケニル、アリール、ヘテロアリール、ハロ、ニトロ、オキソ、シアノ、-(CH 2 ) p R a 、-OR a 、-SR a 、-NH(CH 2 ) p R a 、-C(O)R a 、-S(O)R a 、-SO 2 R a 、-C(O)OR a 、-OC(O)R a 、-NR b R c 、-P(O)R b R c 、-C(O)N(R b )R c 、-N(R b )C(O)R c 、-SO 2 N(R b )R c 、又は-N(R b )SO 2 R c であり、ここで前記アルキル、シクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロシクロアルキル、ヘテロシクロアルケニル、アリール、ヘテロアリールは、場合により1つ以上のR d で置換されており、
p及びqの各々は、独立に、0、1、2、3、4、5、6、7、又は8であり、
R a 、R b 、R c 、及びR d は、独立に、H、D、アルキル、アルケニル、アルキニル、ハロ、シアノ、アミン、ニトロ、ヒドロキシ、C(O)NHOH、アルコキシ、アルコキシアルキル、ハロアルキル、ヒドロキシアルキル、アミノアルキル、アルキルカルボニル、アルコキシカルボニル、アルキルカルボニルアミノ、アルキルアミノ、オキソ、ハロ-アルキルアミノ、シクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロシクロアルキル、ヘテロシクロアルケニル、アリール、又はヘテロアリールであり、
R 4 及びR 5 は、それらが結合している原子と共に、場合により置換されたシクロアルキル又はヘテロシクロアルキルを形成し、
R 1 及びR 6 は、それらが結合している原子と共に、場合により置換されたシクロアルキル又はヘテロシクロアルキルを形成する)
若しくはそのN-酸化物、又は前記式(I)の化合物若しくはそのN-酸化物の薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、多形、若しくは互変異性体。
(2)式(II)により表され:
Figure 0006991213000073
式中、
R 1 は、H、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロシクロアルキル、ヘテロシクロアルケニル、アリール、又はヘテロアリールであり、ここで前記アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロシクロアルキル、ヘテロシクロアルケニル、アリール、ヘテロアリールは、場合により1つ以上のR d で置換されている、
(1)に記載の化合物若しくはそのN-酸化物、又はその薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、多形、若しくは互変異性体。
(3)R 0 は、H、又はDであり、
R 1 は、アルキル、シクロアルキル、アリール、又はヘテロアリールであり、ここで前記アルキル、シクロアルキル、アリール、又はヘテロアリールは、場合により1つ以上のR d で置換されており、
Z 2 は、非存在、又はOであり、
R 4 は、H、ハロ、場合により1つ以上のR d で置換されたアルキルであり、
Z 3 は、非存在、O、又はO(CH 2 ) p Oであり、
R 5 は、H、場合により1つ以上のR d で置換されたアルキルであり、
R 7 はハロである、
(2)に記載の化合物若しくはそのN-酸化物、又はその薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、多形、若しくは互変異性体。
(4)R 1 は、アルキル、又はシクロアルキルであり、ここで前記アルキル、又はシクロアルキルは、場合により1つ以上のR d で置換されており、
R 4 は、H、ハロ、場合により1つ以上のDで置換されたアルキルであり、
R 5 は、H、場合により1つ以上のDで置換されたアルキルであり、
R 7 はFである、
(3)に記載の化合物若しくはそのN-酸化物、又はその薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、多形、若しくは互変異性体。
(5)式(III)により表され:
Figure 0006991213000074
式中、
R 1 は、H、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロシクロアルキル、ヘテロシクロアルケニル、アリール、又はヘテロアリールであり、ここで前記アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロシクロアルキル、ヘテロシクロアルケニル、アリール、ヘテロアリールは、場合により1つ以上のR d で置換されている、
(1)に記載の化合物若しくはそのN-酸化物、又はその薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、多形、若しくは互変異性体。
(6)R 1 は、アルキル、シクロアルキル、アリール、又はヘテロアリールであり、ここで前記アルキル、シクロアルキル、アリール、又はヘテロアリールは、場合により1つ以上のR d で置換されており、
Z 2 は、非存在、又はOであり、
R 4 は、H、ハロ、場合により1つ以上のR d で置換されたアルキルであり、
Z 3 は、非存在、O、又はO(CH 2 ) p Oであり、
R 5 は、H、場合により1つ以上のR d で置換されたアルキルであり、
R 7 はハロである、
(5)に記載の化合物若しくはそのN-酸化物、又はその薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、多形、若しくは互変異性体。
(7)R 1 は、アルキル、又はシクロアルキルであり、ここで前記アルキル、又はシクロアルキルは、場合により1つ以上のR d で置換されており、
R 4 は、H、ハロ、場合により1つ以上のDで置換されたアルキルであり、
R 5 は、H、場合により1つ以上のDで置換されたアルキルであり、
R 7 はFである、
(6)に記載の化合物若しくはそのN-酸化物、又はその薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、多形、若しくは互変異性体。
(8)
Figure 0006991213000075
Figure 0006991213000076
Figure 0006991213000077
Figure 0006991213000078
である、(1)に記載の化合物若しくはそのN-酸化物、又はその薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、多形、若しくは互変異性体。
(9)
Figure 0006991213000079
である、(1)に記載の化合物若しくはそのN-酸化物、又はその薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、多形、若しくは互変異性体。
(10)(1)に記載の式(I)の化合物若しくはそのN-酸化物、又は前記式(I)の化合物若しくはそのN-酸化物の薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、多形、若しくは互変異性体、及び薬学的に許容可能な希釈剤又は担体を含む、医薬組成物。
(11)有効量の、(1)に記載の式(I)の化合物若しくはそのN-酸化物、又は前記式(I)の化合物若しくはそのN-酸化物の薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、多形、若しくは互変異性体を、それを必要とする対象に投与することを含む、HBVの治療又は予防の方法。

Claims (6)

  1. (II)の化合物
    Figure 0006991213000080
    (式中、
    R7は、ハロであり、
    R 0 は、H、又はDであり、
    Z 2 は、非存在、又はOであり、
    Z 3 は、非存在、O、又はO(CH 2 ) p Oであり、
    R 1 は、場合により1つ以上のDで置換されたアルキルであり、
    R 4 は、H、ハロ、又は場合により1つ以上のDで置換されたアルキルであり、
    R 5 は、H、又は場合により1つ以上のDで置換されたアルキルであり、
    pは、0、1、2、3、4、5、6、7、又は8であ)
    若しくはそのN-酸化物、又は前記式(II)の化合物若しくはそのN-酸化物の薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、若しくは互変異性体。
  2. R 7 がFであり、pが、0、1、2、3又は4である、請求項1に記載の化合物若しくはそのN-酸化物、又はその薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、若しくは互変異性体。
  3. Figure 0006991213000081
    Figure 0006991213000082
    Figure 0006991213000083
    Figure 0006991213000084
    である化合物若しくはそのN-酸化物、又はその薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、若しくは互変異性体。
  4. Figure 0006991213000085
    である化合物又はその薬学的に許容可能な塩。
  5. 請求項1~4のいずれか1項に記載の化物、又は前記化合物若しくはそのN-酸化物の薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、若しくは互変異性体、及び薬学的に許容可能な希釈剤又は担体を含む、医薬組成物。
  6. 有効量の、請求項1~4のいずれか1項に記載の化物、又は前記化合物若しくはそのN-酸化物の薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、若しくは互変異性体を含む、HBVの治療又は予防のための医薬組成物
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