JP6971222B2 - 熱硬化性樹脂組成物、プリプレグ及びその硬化物 - Google Patents

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Description

本発明は航空宇宙材料、工作機械部材用途、電気・電子材料等の種々の用途で利用可能であり、特に耐熱性が要求される繊維強化複合材料用途や電気電子部品の封止材等の分野において有用な熱硬化性樹脂組成物、プリプレグおよびその硬化物に関する。
繊維強化複合材料は、マトリックス樹脂と、炭素繊維、ガラス繊維、アルミナ繊維、ボロン繊維やアラミド繊維などの強化繊維とから成り、一般に軽量かつ高強度の特徴を有する。このような繊維強化複合材料は、電気電子部品用絶縁材料及び積層板(プリント配線板、ビルドアップ基板など)、旅客機の機体や翼などの航空宇宙材料、ロボットハンドアームに代表される工作機械部材や、建築・土木補修材としての用途、さらにはゴルフシャフトやテニスラケットなどのレジャー用品用途などに幅広く用いられている。特に旅客機の機体や翼などの航空宇宙材料、ロボットハンドアームに代表される工作機械部材において炭素繊維強化複合材料(以下CFRPと称す)には、室温から約200℃までの温度範囲で剛性を保つ耐熱性、機械特性、長期信頼性、即ち熱分解温度が十分高く吸水率が低いことが要求されている。繊維強化複合材料のマトリックス樹脂としては、従来、エポキシ系樹脂が広く使用されているが、エポキシ系樹脂は、耐熱性が低く航空宇宙材料や工作機械部材用途には不適である。
一方、耐熱性が高く、200℃以上の使用環境にも耐えうるマトリックス樹脂として、マレイミド樹脂が広く知られている。マレイミド樹脂の主剤としては、ビスマレイミド化合物が一般に使用されているが、このものだけでは硬化性が悪く、かつ成型品が脆くなるため、これを改善するために各種変性剤が開発されている。その解決策として、種々の変性が行われており、例えばシアン酸エステル系樹脂組成物にメタ(アクリロイル)基を導入した変性ブタジエン系樹脂を配合するもの(特許文献1)、ブタジエン−アクリロニトリル共重合体を添加するもの(特許文献2)、あるいはこれらにさらにエポキシ樹脂を加えたもの(特許文献3)などが知られている。しかしながら、これらの方法では脆さは軽減するものの、耐熱性、耐水性の低下が避けられない問題があった。
さらに、マレイミド樹脂をマレイミド樹脂の反応性希釈剤、架橋剤、難燃剤などの添加剤として知られるアリル化合物で変性する方法も公知である。例えば、特許文献4は、4,4’−ジフェニルメタンビスマレイミドに常温で液状であるo,o’−ジアリルビスフェノールAを加熱溶融し、混合して得られる樹脂であり、無溶剤で炭素繊維シートに含浸させることが可能である。
日本国特開昭57−153045号公報 日本国特開昭57−153046号公報 日本国特開昭56−157424号公報 日本国特開平9−87460号公報
しかしながら、特許文献4は得られる4−4’ビスマレイミドジフェニルメタンは剛直な骨格のため、機械強度や強靭性がなく、o,o’−ジアリルビスフェノールAで変性しても、得られた樹脂は十分な強度が得られず、成型したCFRPにはクラックが多く観察される。
上記事情に鑑み、本発明は、比較的に低温で成形加工することが可能であり、さらには硬化後の耐熱性、吸水特性及び機械強度、熱分解特性に優れる、熱硬化性樹脂組成物を提供することを目的とする。
本発明者らは前記したような実状に鑑み、鋭意検討した結果、特定のマレイミド基を有する化合物とアリル基またはメタリル基を有する化合物を含有する熱硬化性樹脂組成物が、比較的に低温で成形加工することが可能であり、しかも、硬化性に優れ、さらに、これを用いることにより短時間の後硬化処理であっても耐熱性等の特性が優れた硬化物を得られることを見出し、本発明を完成させるに至った。
すなわち本発明は、
[1]
下記式(1)で表されるマレイミド基を有する化合物(A)と、アリル基またはメタリル基を有する化合物(B)を含有する熱硬化性樹脂組成物、
Figure 0006971222
(式(1)中、複数存在するRはそれぞれ独立して存在し、水素原子、炭素数1〜10のアルキル基もしくは芳香族基を表す。aは1〜3を表す。nは整数でありその平均値は1<n≦5を表す。)
[2]
前記アリル基またはメタリル基を有する化合物(B)の重量平均分子量(Mw)が350〜1200である前項[1]に記載の熱硬化性樹脂組成物、
[3]
さらに触媒を含有する前項[1]又は[2]に記載の熱硬化性樹脂組成物、
[4]
前項[1]〜[3]のいずれか一項に記載の熱硬化性樹脂組成物をシート状の繊維基材に保持したプリプレグ、
[5]
前項[1]〜[3]のいずれか一項に記載の熱硬化性樹脂組成物、又は前項[4]に記載のプリプレグの硬化物、
に関する。
本発明の熱硬化性樹脂組成物は、比較的に低温で成形加工することが可能であり、さらには硬化後の耐熱性、吸水特性及び機械強度、熱分解特性に優れる効果を有する。
本発明の熱硬化性樹脂組成物について、以下に説明する。
本発明の熱硬化性樹脂組成物は、下記式(1)で表されるマレイミド基を有する化合物(A)(単に「マレイミド化合物(A)」ともいう。)と、アリル基またはメタリル基を有する化合物(B)とを含有する。
Figure 0006971222
(式(1)中、複数存在するRはそれぞれ独立して存在し、水素原子、炭素数1〜10のアルキル基もしくは芳香族基を表す。aは1〜3を表す。nは整数でありその平均値は1<n≦5を表す。)
前記式(1)中のRにおける炭素数1〜10のアルキル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、iso−プロピル基、n−ブチル基、iso−ブチル基、tert−ブチル基、sec−ブチル基、n−ペンチル基、i−ペンチル基、アミル基、n−ヘキシル基、シクロペンチル基、シクロへキシル基、オクチル基、2−エチルへキシル基、ノニル基、デシル基等が挙げられる。その中でもメチル基が好ましい。
前記式(1)中のRにおける芳香族基としては、フェニル基、ビフェニル基、インデニル基、ナフチル基、アントリル基、フルオレニル基、ピレニル基等の芳香族炭化水素基、フラニル基、チエニル基、チエノチエニル基、ピロリル基、イミダゾリル基、ピリジル基、ピラジル基、ピリミジル基、キノリル基、インドリル基及びカルバゾリル基等が挙げられる。
また、式(1)のnの値は整数であり、1<nの平均値≦5を表す。nは1〜10であることが好ましく、2〜8であることがより好ましく、2〜4であることが特に好ましい。なお、nの値はマレイミド化合物(A)のゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)の測定により求められた重量平均分子量の値から算出することが出来るが、近似的には原料である化合物のGPCの測定結果から算出したnの値とほぼ同等と考えることができる。
上記マレイミド化合物(A)の製造方法は特に限定されず、マレイミド化合物の合成方法として知られる公知の如何なる方法で製造してもよい。例えば日本国特開平3−100016号公報及び日本国特公平8−16151号公報にはアニリン類とジハロゲノメチル化合物やジアルコキシメチル化合物との反応が記載されているが、これらと同様の方法を採用してアニリン類とビスハロゲノメチルビフェニル類又はビスアルコキシメチルビフェニル類とを反応させることにより式(2)の化合物が得られる。
Figure 0006971222
(式(2)中、複数存在するRはそれぞれ独立して存在し、水素原子、炭素数1〜10のアルキル基もしくは芳香族基を表す。nは整数であり、1<nの平均値≦5を表す。)
前記式(2)中のRにおける炭素数1〜10のアルキル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、iso−プロピル基、n−ブチル基、iso−ブチル基、tert−ブチル基、sec−ブチル基、n−ペンチル基、i−ペンチル基、アミル基、n−ヘキシル基、シクロペンチル基、シクロへキシル基、オクチル基、2−エチルへキシル基、ノニル基、デシル基等が挙げられる。
前記式(2)中のRにおける芳香族基としては、フェニル基、ビフェニル基、インデニル基、ナフチル基、アントリル基、フルオレニル基、ピレニル基等の芳香族炭化水素基、フラニル基、チエニル基、チエノチエニル基、ピロリル基、イミダゾリル基、ピリジル基、ピラジル基、ピリミジル基、キノリル基、インドリル基及びカルバゾリル基等が挙げられる。
上記マレイミド化合物の製造に使用されるアニリン類としては、アニリン、2−メチルアニリン、3−メチルアニリン、4−メチルアニリン、2−エチルアニリン、3−エチルアニリン、4−エチルアニリン、2,3−ジメチルアニリン、2,4−ジメチルアニリン、2,5−ジメチルアニリン、2,6−ジメチルアニリン、3,4−ジメチルアニリン、3,5−ジメチルアニリン、2−プロピルアニリン、3−プロピルアニリン、4−プロピルアニリン、2−イソプロピルアニリン、3−イソプロピルアニリン、4−イソプロピルアニリン、2−エチル−6−メチルアニリン、2−sec−ブチルアニリン、2−tert−ブチルアニリン、4−ブチルアニリン、4−sec−ブチルアニリン、4−tert−ブチルアニリン、2,6−ジエチルアニリン、2−イソプロピル−6−メチルアニリン、4−ペンチルアニリン等の炭素数1〜5のアルキル基を単数又は複数有するアルキル置換アニリン、2−アミノビフェニル、4−アミノビフェニル等のフェニル基を有するフェニルアニリンなどが挙げられる。これらは単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
使用されるビスハロゲノメチルビフェニル類またはビスアルコキシメチルビフェニル類としては、4,4’−ビス(クロロメチル)ビフェニル、4,4’−ビス(ブロモメチル)ビフェニル、4,4’−ビス(フルオロメチル)ビフェニル、4,4’−ビス(ヨードメチル)ビフェニル、4,4’−ジメトキシメチルビフェニル、4,4’−ジエトキシメチルビフェニル、4,4’−ジプロポキシメチルビフェニル、4,4’−ジイソプロポキシメチルビフェニル、4,4’−ジイソブトキシメチルビフェニル、4,4’−ジブトキシメチルビフェニル、4,4’−ジ−tert−ブトキシメチルビフェニルなどが挙げられる。これらは単独で用いてもよく、2種以上併用してもよい。ビスハロゲノメチルビフェニル類またはビスアルコキシメチルビフェニル類の使用量は、使用されるアニリン類1モルに対して通常0.05〜0.8モルであり、好ましくは0.1〜0.6モルである。
上記マレイミド化合物(A)は例えば前記式(2)のような原料化合物に無水マレイン酸を溶剤、触媒の存在下に反応させて得られるが、例えば日本国特開平3−100016号公報や日本国特開昭61−229863号公報に記載の方法等を採用すればよい。
反応で使用する溶剤は反応中に生成する水を系内から除去する必要があるため、非水溶性の溶剤を使用する。例えばトルエン、キシレンなどの芳香族溶剤、シクロヘキサン、n−ヘキサンなどの脂肪族溶剤、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテルなどのエーテル類、酢酸エチル、酢酸ブチルなどのエステル系溶剤、メチルイソブチルケトン、シクロペンタノンなどのケトン系溶剤などが挙げられるがこれらに限定されるものではなく、2種以上を併用しても良い。
また、前記非水溶性溶剤に加えて非プロトン性極性溶剤を併用することもできる。例えば、ジメチルスルホン、ジメチルスルホキシド、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、N−メチルピロリドンなどが挙げられ、2種以上を併用しても良い。非プロトン性極性溶剤を使用する場合は、併用する非水溶性溶剤よりも沸点の高いものを使用することが好ましい。
触媒は酸性触媒で特に限定されないが、p−トルエンスルホン酸、ヒドロキシ−p−トルエンスルホン酸、メタンスルホン酸、硫酸、リン酸等が挙げられる。例えばマレイン酸をトルエンに溶解し、撹拌下で式(2)の化合物のN−メチルピロリドン溶液を添加し、その後p−トルエンスルホン酸を加えて、還流条件下で生成する水を系内から除去しながら反応を行う。
上記マレイミド化合物(A)は融点、軟化点を有するものを用いることができる。特に融点を有する場合は200℃以下が好ましく、また軟化点を有する場合は150℃以下であることが好ましい。融点や軟化点が高温すぎる場合、混合の際にゲル化の可能性が高くなることがある。
本発明の熱硬化性樹脂組成物中におけるマレイミド化合物(A)の含有量は、熱硬化性樹脂組成物の流動性及びこれを硬化して得られる硬化物の耐熱性の観点から、組成物の総量に対して、30〜70質量%であることが好ましく、35〜60質量%であることがより好ましい。マレイミド化合物(A)の含有割合を組成物の総量に対して30〜70質量%とすることで、比較的に低温成形性可能な粘度を有する熱硬化性樹脂組成物が得られ易く、また、高い耐熱性を有する硬化物が得られ易い傾向にある。
本発明の熱硬化性樹脂組成物は、前記式(1)で表されるマレイミド基を有する化合物(A)と、アリル基またはメタリル基を有する化合物(B)(「(メタ)アリル基含有化合物(B)」とも表す。)を含有する。アリル基またはメタリル基を有する化合物(B)は、マレイミド化合物(A)の硬化剤として作用する。
前記アリル基またはメタリル基を有する化合物(B)としては、例えば、4,4’−ビスフェノールAジアリルエーテル、4,4’−ビスフェノールFジアリルエーテル、4,4’−ビスフェノールFジメタリルエーテル、トリ(メタ)アリルイソシアヌレート、2,2−ジ(4−アセチルオキシ−3−(メタ)アリルフェニル)プロパン、ジ(4−アセチルオキシ−3−(メタ)アリルフェニル)メタン、ジ(4−アセチルオキシ−3−(メタ)アリルフェニル)スルホン、2,2−ジ(4−ベンゾイルオキシ−3−(メタ)アリルフェニル)プロパン、ジ(4−ベンゾイルオキシ−3−(メタ)アリルフェニル)メタン、ジ(4−ベンゾイルオキシ−3−(メタ)アリルフェニル)スルホン、2,2−ジ(4−トルオイルオキシ−3−(メタ)アリルフェニル)プロパン、ジ(4−トルオイルオキシ−3−(メタ)アリルフェニル)メタン、ジ(4−トルオイルオキシ−3−(メタ)アリルフェニル)スルホン、2,2−ジ(4−プロピオニルオキシ−3−(メタ)アリルフェニル)プロパン、ジ(4−プロピオニルオキシ−3−(メタ)アリルフェニル)メタン、ジ(4−プロピオニルオキシ−3−(メタ)アリルフェニル)スルホン、2,2−ジ(4−ブチリルオキシ−3−(メタ)アリルフェニル)プロパン、2,2−ジ(4−イソブチリルオキシ−3−(メタ)アリルフェニル)プロパン・アリルクロリド、アリルアルコール、アリルエチルエーテル、アリル−2−ヒドロキシエチルエーテル、アリルグリシジルエーテル、メタリルグリシジルエーテル、ジアリルフタレート、トリメチロールプロパンジアリルエーテル、ペンタエリスリトールトリアリルエーテル、トリアリルイソシアヌレートが挙げられる。好ましく以下の一般式(3)で表される(メタ)アリルエーテル樹脂又は下記式(4)で表される(メタ)アリルフェノール樹脂が挙げられる。
Figure 0006971222
(式(3)中、複数存在するR、Rはそれぞれ独立して存在し、水素原子、炭素数1〜10のアルキル基もしくは芳香族基を表す。aは1〜3を表す。nは整数でありその平均値は1<n≦5を表す。)
Figure 0006971222
(式(4)中、複数存在するR、Rはそれぞれ独立して存在し、水素原子、炭素数1〜10のアルキル基もしくは芳香族基を表す。aは1〜3を表す。nは整数でありその平均値は1<n≦5を表す。)
前記式(3)及び式(4)中のR、Rにおける炭素数1〜10のアルキル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、iso−プロピル基、n−ブチル基、iso−ブチル基、tert−ブチル基、sec−ブチル基、n−ペンチル基、i−ペンチル基、アミル基、n−ヘキシル基、シクロペンチル基、シクロへキシル基、オクチル基、2−エチルへキシル基、ノニル基、デシル基等が挙げられる。その中でもメチル基が好ましい。
前記式(3)及び式(4)中のR、Rにおける芳香族基としては、フェニル基、ビフェニル基、インデニル基、ナフチル基、アントリル基、フルオレニル基、ピレニル基等の芳香族炭化水素基、フラニル基、チエニル基、チエノチエニル基、ピロリル基、イミダゾリル基、ピリジル基、ピラジル基、ピリミジル基、キノリル基、インドリル基及びカルバゾリル基等が挙げられる。
前記式(3)及び式(4)において、同一環上で隣接して存在するR同士は、互いに結合して縮合環を形成してもよい。この場合形成される縮合環としては、ナフタレン、アントラセン、フェナントレン等が挙げられる。
上記式(3)及び式(4)中の複数の(メタ)アリル基の一部は水素原子に置換されていてもよい。例えば、式(3)中の全てのフェノール性水酸基がアリルエーテル化している必要はなく、アリルエーテル化していない水酸基を有していてもよい。
また、式(3)及び式(4)のnの値は整数であり、1<nの平均値≦5を表す。nは1〜10であることが好ましく、2〜8であることがより好ましく、2〜4であることが特に好ましい。
なお、nの値はゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)の測定により求められた重量平均分子量の値から算出することが出来るが、近似的には原料である化合物のGPCの測定結果から算出したnの値とほぼ同等と考えることができる。
上記アリル基またはメタリル基を有する化合物(B)の重量平均分子量(Mw)が350〜1200が好ましい。より好ましくは400〜1000であり、特に好ましくは440〜800である。分子量が350未満であると揮発性により硬化物の成形が困難になり分子量1200を超えると高粘度や溶媒への相溶性が非常に困難であるため、硬化物の成形が困難になることがある。
なお、重量平均分子量はゲルパーミエーションクロマトグラフィー法(GPC)により測定することができる。
上記アリル基またはメタリル基を有する化合物(B)の全塩素量としては500ppm以下が好ましく、より好ましくは300ppm以下、特に100ppm以下であることが好ましい。
上記アリル基またはメタリル基を有する化合物(B)の軟化点は120℃以下であることが好ましい。軟化点が120℃を超えると溶剤への相溶性が非常に困難であるため、洗浄等により塩を除くことが困難であり、電気信頼性の必要な分野においては腐食が懸念されることがある。
アリル基またはメタリル基を有する化合物(B)は、一般のクレゾールノボラック等の樹脂に比べ、難燃性に優れており、難燃剤としてハロゲンを添加させることなく難燃性を発現できうる組成物を製造でき、環境負荷に対して有用であり、かつ系の疎水性の高さから多少含まれる塩素等のイオン分の移動をとどめることができ、高い電気信頼性を有するだけでなく、低ハロゲンとこれらの構造の組み合わせは電気電子部品材料として重要である。
本発明の熱硬化性樹脂組成物において、アリル基またはメタリル基を有する化合物(B)の製造方法は特に限定されず、アリルエーテル化合物の合成方法として知られる公知の如何なる方法で製造してもよい。例えば、日本国特開2003−104923号公報には多価フェノール化合物にアルカリ金属水酸化物等の塩基を用いて塩化アリルや臭化アリル、メチルアリルクロライド等のハロゲン化アリルを反応させてアリルエーテルを得る方法が開示されてある。または、前記式(3)で表される(メタ)アリルエーテル樹脂をクライゼン転位反応させて、式(4)で表される(メタ)アリル基含有フェノール樹脂を得ることもできる。
例えば、フェノール樹脂とアリル(メタリル)ハライドとの反応によって得られる。原料となるフェノール樹脂としては、フェノール類(フェノール、炭素数1〜4のアルキル置換フェノール)と、4,4’−ビス(クロルメチル)−1,1’−ビフェニル、4,4’−ビス(メトキシメチル)−1,1’−ビフェニルとの反応物が好ましい。特に好ましくはフェノール、クレゾールまたはナフトールと4,4’−ビス(クロルメチル)−1,1’−ビフェニルまたは4,4’−ビス(メトキシメチル)−1,1’−ビフェニルとの反応物である。
上記アリル(メタリル)ハライド(例えば、アリルクロライド)はその重合物が少ないものを用いることが好ましい。例えば、アリルクロライドはそれ同士が重合し、ポリアリルクロライドになる傾向がある。
このポリアリルクロライドの残留は全塩素量を押し上げる要因になるばかりか、アリルエーテル樹脂の分子量の増加に寄与し、製品化の際に微量なゲル物を残すことがある。またこの塩素量を低下させるためには相当量の塩基性物質の追加が必要となり、産業上好ましくないばかりか、系内に毒性の高いアリルアルコールを生成してしまう。
これらポリアリルクロライド化合物はガスクロマトグラフィー等で容易に確認が可能であり、具体的な量としてはその面積比でそのアリルクロライドモノマーに対し、1面積%以下の重合物であることが好ましく、より好ましくは0.5面積%、さらに好ましくは0.2面積%以下、特に好ましくは0.05面積%以下である。
また、アリル(メタリル)クロライドの純度としては、90面積%以上が好ましく、97面積%以上がより好ましく、99面積%以上が特に好ましい。
上記アリル(メタリル)クロライドの使用量は原料であるフェノール樹脂(以下、単に原料フェノール樹脂とも称する)の水酸基1モルに対して通常1.0〜1.15モルであり、好ましくは1.0〜1.10モル、より好ましくは1.0〜1.05モルである。
アリル(メタリル)クロライドをエーテル化する際に使用しうる塩基としてはアルカリ金属水酸化物が好ましく、その具体的な例としては水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等が挙げられ、固形物を利用してもよく、その水溶液を使用してもよいが、本発明においては特に、溶解性、ハンドリングの面からフレーク状に成型された固形物の使用が好ましい。
アルカリ金属水酸化物の使用量は原料フェノール樹脂の水酸基1モルに対して通常1.0〜1.15モルであり、好ましくは1.0〜1.10モル、より好ましくは1.0〜1.05モルである。
反応を促進するためにテトラメチルアンモニウムクロライド、テトラメチルアンモニウムブロマイド、トリメチルベンジルアンモニウムクロライド等の4級アンモニウム塩を触媒として添加してもかまわない。4級アンモニウム塩の使用量としては原料フェノール樹脂の水酸基1モルに対し通常0.1〜15gであり、好ましくは0.2〜10gである。
本反応においては、ジメチルスルホキシド(DMSO)、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、ジメチルイミダゾリジノン、N−メチルピロリドン等の非プロトン極性溶媒を必要に応じて用いることができ、特にジメチルスルホキシドを溶剤として用いることが好ましい。
非プロトン極性溶媒の使用量としてはフェノール樹脂の総重量に対し、20〜300重量%が好ましく、より好ましくは25〜250重量%、特に好ましくは25〜200重量%である。非プロトン極性溶媒は水洗等の精製に有用ではなく、大量に使用するのは好ましくない。また沸点が高く、溶剤の除去が困難であるため、多大なエネルギーを消費してしまうため多すぎることは好ましくない。
なお、本反応においては他の溶剤を使用することも可能である。使用する場合には、炭素数1〜5のアルコールを併用することが好ましい。炭素数1〜5のアルコールとしてはメタノール、エタノール、イソプロピルアルコールなどのアルコール類である。
また、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、トルエン等の非水系の溶剤を併用することもできる。この場合はジメチルスルホキシドに対し、100重量%以下の使用が好ましく、特に好ましくは0.5〜50重量%である。あまり過剰にメチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、トルエン等の非水系の溶剤を用いると反応時にクライゼン転移が起こり始め、残留するフェノール性水酸基が増加してしまい、系内のアリルクロライド量が足りなくなるだけでなく、目的とする構造以外のものができてしまうか、またフェノール性水酸基がすべてアリルエーテル化されないことがある。
反応温度は通常30〜90℃であり、好ましくは35〜80℃である。特に本発明においては、より高純度なアリルエーテル化するために2段階以上に分けて反応温度を上昇させることが好ましい。1段階目は35〜50℃、2段階目は45℃〜70℃が特に好ましい。反応時間は通常0.5〜10時間であり、好ましくは1〜8時間、特に好ましくは1〜5時間である。反応時間が短いと反応が進みきらず、反応時間が長くなると副生成物ができることから好ましくない。
反応終了後、溶剤類を加熱減圧下で留去する。反応時に析出する塩はそのままで構わない。回収したアリルエーテル樹脂を炭素数4〜7のケトン化合物(たとえば、メチルイソブチルケトン、メチルエチルケトン、シクロペンタノン、シクロヘキサノン等が挙げられる。)を溶剤として溶解し、40℃〜90℃、より好ましくは50〜80℃に加温した状態で水層がpH5〜8になるまで水洗を行う。この際、水洗をpHが8以上で止めた場合、後にエポキシ化等の反応を行うと触媒の系を崩してしまうことから反応が適切に進まなくなることがある。
なお、アリルエーテル化反応においては窒素等不活性ガスを吹き込む(気中、もしくは液中)ことが好ましい。不活性ガスの吹き込みが無い場合、得られる樹脂に着色が生じる場合がある。不活性ガスの吹き込み量はその反応容器の容積によっても異なるが、0.5〜20時間でその反応容器の容積が置換できる量の不活性ガスの吹き込みが好ましい。
さらに、以上の工程により、得られたアリルエーテル樹脂を加熱してクライゼン転位反応させることにより、アリルエーテル基がフェノール核に転位し、アリル基含有フェノール樹脂を得ることができる。この転位反応の温度は、150〜250℃が好ましく、180〜230℃がより好ましく、180〜200℃が特に好ましい。反応温度を150℃以上とすることにより、クライゼン転位反応の進行を早めることができ、反応温度を250℃以下とすることで原料や目的物等の分解を防止できる。
本発明の熱硬化性樹脂組成物中におけるアリル基またはメタリル基を有する化合物(B)の含有量は、使用する化合物の種類に応じて適宜設定することができ、特に限定されない。熱硬化性樹脂組成物の流動性及びこれを硬化して得られる硬化物の耐熱性の観点から、組成物の総量に対して、アリル基またはメタリル基を有する化合物(B)の含有割合は5〜30質量%であることが好ましく、7〜25質量%であることがより好ましい。アリル基またはメタリル基を有する化合物(B)の含有割合を組成物の総量に対して5〜30質量%とすることで、比較的に低温成形性可能で、粘度を有する熱硬化性樹脂組成物が得られ易く、また、高い耐熱性を有する硬化物が得られ易い傾向にある。
本発明の熱硬化性樹脂組成物は、必要に応じて触媒(または「硬化促進剤」とも称す。)を使用することができる。用いることができる触媒の具体例としては、塩基性(アニオン)重合触媒とラジカル重合触媒が挙げられる。塩基性重合触媒としては、例えばピリジン、ジメチルアミノピリジン、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ−7−エン、イミダゾール、トリアゾール、1−メチルイミダゾール、2−メチルイミダゾール、2−エチルイミダゾール、2−ブチルイミダゾール、1,2−ジメチルイミダゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾール、2,4,5−トリフェニルイミダゾール、テトラゾール2−メチルイミダゾール、2−フェニルイミダゾール、2−ウンデシルイミダゾール、2−ヘプタデシルイミダゾール、2−フェニル−4−メチルイミダゾール、1−ベンジル−2−フェニルイミダゾール、1−ベンジル−2−メチルイミダゾール、1−シアノエチル−2−メチルイミダゾール、1−シアノエチル−2−フェニルイミダゾール、1−シアノエチル−2−ウンデシルイミダゾール、2,4−ジアミノ−6(2'−メチルイミダゾール(1'))エチル−s−トリアジン、2,4−ジアミノ−6(2'−ウンデシルイミダゾール(1'))エチル−s−トリアジン、2,4−ジアミノ−6(2'−エチル,4−メチルイミダゾール(1'))エチル−s−トリアジン、2,4−ジアミノ−6(2'−メチルイミダゾール(1'))エチル−s−トリアジン・イソシアヌル酸付加物、2−メチルイミダゾールイソシアヌル酸の2:3付加物、2−フェニルイミダゾールイソシアヌル酸付加物、2−フェニル−3,5−ジヒドロキシメチルイミダゾール、2−フェニル−4−ヒドロキシメチル−5−メチルイミダゾール、1−シアノエチル−2−フェニル−3,5−ジシアノエトキシメチルイミダゾールの各種等の複素環式化合物類、及び、それら複素環式化合物類とジシアンジアミド等のアミド類、1,8−ジアザ−ビシクロ(5.4.0)ウンデセン−7等のジアザ化合物及びそれらのテトラフェニルボレート、フェノールノボラック等の塩類、前記多価カルボン酸類、又はホスフィン酸類との塩類、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、テトラエチルアンモニウムヒドロキシド、テトラプロピルアンモニウムヒドロキシド、テトラブチルアンモニウムヒドロキシド、トリメチルエチルアンモニウムヒドロキシド、トリメチルプロピルアンモニウムヒドロキシド、トリメチルブチルアンモニウムヒドロキシド、トリメチルセチルアンモニウムヒドロキシド、トリオクチルメチルアンモニウムヒドロキシド、テトラメチルアンモニウムクロリド、テトラメチルアンモニウムブロミド、テトラメチルアンモニウムヨージド、テトラメチルアンモニウムアセテート、トリオクチルメチルアンモニウムアセテート等のアンモニウム塩、トリフェニルホスフィン、トリ(トルイル)ホスフィン、テトラフェニルホスホニウムブロマイド、テトラフェニルホスホニウムテトラフェニルボレート等のホスフィン類やホスホニウム化合物、2,4,6−トリスアミノメチルフェノール等のフェノール類、アミンアダクト、カルボン酸金属塩(2−エチルヘキサン酸、ステアリン酸、ベヘン酸、ミリスチン酸などの亜鉛塩、スズ塩、ジルコニウム塩)やリン酸エステル金属(オクチルリン酸、ステアリルリン酸等の亜鉛塩)、アルコキシ金属塩(トリブチルアルミニウム、テトラプロピルジルコニウム等)、アセチルアセトン塩(アセチルアセトンジルコニウムキレート、アセチルアセトンチタンキレート等)等の金属化合物等、が挙げられる。本発明においては特にホスホニウム塩やアンモニウム塩、金属化合物類が硬化時の着色やその変化の面において好ましい。また4級塩を使用する場合、ハロゲンとの塩はその硬化物にハロゲンを残すことになり、電気信頼性および環境問題の視点から好ましくない。
ラジカル重合触媒としては、ベンゾイン、ベンゾインメチル等のベンゾイン系化合物、アセトフェノン、2,2’−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン等のアセトフェノン系化合物、チオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン等のチオキサントン系化合物、4,4’−ジアジドカルコン、2,6−ビス(4’−アジドベンザル)シクロヘキサノン、4,4’−ジアジドベンゾフェノン等のビスアジド化合物、アゾビスイソブチロニトリル、2,2’−アゾビスプロパン、ヒドラゾン等のアゾ化合物、2,5−ジメチル−2,6−ジ(t-ブチルパーオキシ)ヘキサン、2,5’−ジメチル−2,5’−ジ(t-ブチルパーオキシ)ヘキシン−3、ジクミルパーオキサイド等のなど有機過酸化物がある。
触媒は、1種を単独で或いは2種以上を組み合わせて使用することができる。得られる熱硬化性樹脂の硬化性の観点から、アニオン及びラジカル重合開始剤であることが好ましい。
熱硬化性樹脂組成物中における触媒の含有量は、使用する触媒の種類に応じて適宜設定することができ、特に限定されない。硬化促進効果と硬化物の耐熱性とを両立させる観点から、触媒の含有割合は熱硬化性樹脂組成物100質量部に対して0.01〜5質量部であることが好ましく、より好ましくは0.05〜4質量部、さらに好ましくは0.1〜3質量部である。触媒は少なすぎると硬化不良の原因になり、多すぎると樹脂組成物の硬化物性に悪影響を及ぼすことがある。
本発明の熱硬化性樹脂組成物はシアン酸エステル化合物を含有することができる。シアン酸エステル化合物は一般式R−O−CNで表される化合物(式中、Rは有機基である。)である。シアン酸エステル化合物の類型としては、例えば、ビスフェノール類に複数のシアネートが導入されたもの、フェノールノボラック類に複数のシアネートが導入されたもの等があり、その具体例としては、例えば、フェノールノボラックポリシアネートエステル、ビスフェノールAジシアネートエステル、ビスフェノールEジシアネートエステル、テトラメチルビスフェノールFジシアネートエステル、ビスフェノールFジシアネートエステル、ジシクロペンタジエンビスフェノールAジシアネートエステル等が挙げられるが、これらに特に限定されない。シアン酸エステル化合物は、1種を単独で或いは2種以上を組み合わせて使用することができる。得られる熱硬化性樹脂組成物の流動性の観点から、シアン酸エステル化合物は、100℃での粘度が100mPa・s以下であるもの、例えば、フェノールノボラックポリシアネートエステル、ビスフェノールAジシアネートエステル、ビスフェノールEジシアネートエステルであることが好ましい。
シアン酸エステル化合物の含有量は、使用する化合物の種類に応じて適宜設定することができ、特に限定されない。熱硬化性樹脂組成物の流動性及び硬化性並びにこれを硬化して得られる硬化物の耐熱性の観点から、シアン酸エステル化合物の含有割合は組成物の総量に対して、20〜50質量%であることが好ましく、22〜45質量%であることがより好ましい。シアン酸エステル化合物の含有割合を組成物の総量に対して20〜50質量%とすることで、比較的に低温成形が可能な粘度と硬化速度を有する熱硬化性樹脂組成物が得られ易く、また、高い耐熱性を有する硬化物が得られ易い傾向にある。
更に本発明には、必要に応じて公知の添加剤を配合することができる。用いうる添加剤の具体例としては、エポキシ樹脂、エポキシ樹脂用硬化剤、ポリブタジエン及びこの変性物、アクリロニトリル共重合体の変性物、ポリフェニレンエーテル、ポリスチレン、ポリエチレン、ポリイミド、フッ素樹脂、マレイミド系化合物、シアネートエステル系化合物、シリコーンゲル、シリコーンオイル、並びにシリカ、アルミナ、炭酸カルシウム、石英粉、アルミニウム粉末、グラファイト、タルク、クレー、酸化鉄、酸化チタン、窒化アルミニウム、アスベスト、マイカ、ガラス粉末等の無機充填材、シランカップリング剤のような充填材の表面処理剤、離型剤、カーボンブラック、フタロシアニンブルー、フタロシアニングリーン等の着色剤が挙げられる。これら添加剤の配合量は、熱硬化性樹脂組成物100重量部に対して好ましくは1,000重量部以下、より好ましくは700重量部以下の範囲である。
本発明の熱硬化性樹脂組成物の調整方法は、公知の手法を適宜適用することができ、特に限定されないが、各成分を均一に混合するだけでも、あるいはプレポリマー化してもよい。
好ましい調製方法の一例としては、例えば以下の方法が挙げられる。この調製方法では、先ず、上記マレイミド化合物(A)とアリル基またはメタリル基を有する化合物(B)とを120〜160℃で30分から6時間溶融混合し、次いで、得られた溶融混合物の温度を100℃以下に下げた後、その混合物に必要に応じて触媒を加え、これを均一に溶融混合することにより、熱硬化性樹脂組成物を調製する。
他には上記マレイミド化合物(A)とアリル基またはメタリル基を有する化合物(B)とを触媒の存在下または不存在下、溶剤の存在下または不存在下において加熱することによりプレポリマー化する。同様に、前記マレイミド化合物(A)と、アリル基またはメタリル基を有する化合物(B)、必要により、アミン化合物、シアネートエステル化合物、フェノール樹脂、酸無水物化合物などの硬化剤及びその他添加剤を追加してプレポリマー化してもよい。各成分の混合またはプレポリマー化は溶剤の不存在下では例えば押出機、ニーダ、ロールなどを用い、溶剤の存在下では攪拌装置つきの反応容器などを使用する。
本発明の熱硬化性樹脂組成物に有機溶剤を添加してワニス状の組成物(以下、単にワニスという)とすることができる。本発明の熱硬化性樹脂組成物を必要に応じてトルエン、キシレン、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドン等の溶剤に溶解させ、エポキシ樹脂組成物ワニスとし、ガラス繊維、カ−ボン繊維、ポリエステル繊維、ポリアミド繊維、アルミナ繊維、紙などの繊維基材に含浸させて加熱乾燥して得たプリプレグを熱プレス成形することにより、本発明のエポキシ樹脂組成物の硬化物とすることができる。この際の溶剤は、本発明のエポキシ樹脂組成物と該溶剤の混合物中で通常10〜70重量%であり、好ましくは15〜70重量%を占める量を用いる。また液状組成物であれば、そのまま例えば、RTM方式でカーボン繊維を含有する硬化物を得ることもできる。
また、本発明の熱硬化性樹脂組成物をフィルム型組成物の改質剤としても使用できる。
具体的にはB−ステージにおけるフレキシブル性等を向上させる場合に用いることができる。このようなフィルム型の樹脂組成物は、本発明の熱硬化性樹脂組成物を前記樹脂組成物ワニスとして剥離フィルム上に塗布し、加熱下で溶剤を除去した後、Bステージ化を行うことによりシート状の接着剤として得られる。このシート状接着剤は多層基板などにおける層間絶縁層として使用することが出来る。
本発明の熱硬化性樹脂組成物を加熱溶融し、低粘度化して、ガラス繊維、カ−ボン繊維、ポリエステル繊維、ポリアミド繊維、アルミナ繊維などのシート状の繊維基材に含浸させ・保持させることにより半硬化状態にある本発明のプリプレグを得ることができる。
また、前記ワニスを、繊維基材に保持させて加熱乾燥させることにより本発明のプリプレグを得ることもできる。
上記のプリプレグを所望の形に裁断、必要により銅箔などと積層後、積層物にプレス成形法やオートクレーブ成形法、シートワインディング成形法などで圧力をかけながら積層板用エポキシ樹脂組成物を加熱硬化させることにより積層板を得ることができる。
更に、表面に銅箔を重ねてできた積層板に回路を形成し、その上にプリプレグや銅箔等を重ねて上記の操作を繰り返して多層の回路基板を得ることができる。
上述した本発明の熱硬化性樹脂組成物を加熱硬化させることにより、硬化物(熱硬化性樹脂成形体)が得られる。熱硬化性樹脂組成物の硬化方法は、特に限定されない。例えば、前記熱硬化性樹脂組成物を80℃に加熱して1.5mm厚みのスペーサーを用いて離型処理された2枚のガラス板間にキャスティングし、170〜200℃2時間の一次硬化を行い、その後、ガラス板から一次硬化物を取り外し、230〜260℃で2時間後硬化を行うことで、硬化物(熱硬化性樹脂成形体)を得ることができる。
本発明の熱硬化性樹脂組成物は、種々の用途に適用可能であり、その用途は特に限定されない。とりわけ、本発明の熱硬化性樹脂組成物は、耐熱性及び強度並びに取扱性及び製造効率に優れるので、そのような性能が要求される用途、例えば、繊維強化複合材料用マトリックス樹脂や、電気電子部品の封止剤等の分野において、殊に有用であり、特に、繊維強化複合材料用マトリックス樹脂として適している。
次に本発明を実施例により更に具体的に説明するが、以下において部は特に断わりのない限り「質量部」である。尚、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
以下に実施例で用いた各種分析方法について記載する。
吸収液:0.1%過酸化水素水20mL
得られた吸水液をイオンクロマトにて測定した。
・水酸基当量: JIS K0070に準拠。
・エポキシ当量: JIS K 7236 (ISO 3001) に準拠
・アミン当量:JIS K−7236 付属書Aに記載された方法に準拠
・ジフェニルアミン含量:ガスクロマトグラフィーで測定
・ICI溶融粘度: JIS K 7117−2 (ISO 3219) に準拠
・軟化点: JIS K 7234 に準拠
・全塩素: JIS K 7243−3 (ISO 21672−3) に準拠
・ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC):
解析条件
カラム(Shodex KF−603、KF−602.5、KF−602、KF−601x2)
連結溶離液はテトラヒドロフラン、流速は0.5ml/min.
カラム温度は40℃、検出:RI(示差屈折検出器)
・高速液体クロマトグラフィー(HPLC):
解析条件
カラム ODS2 溶離液はアセトニトリル-水のグラジエント、
カラム温度40℃ 検出UV 274nm、流速 1.0ml/min.
・ガスクロマトグラフィー(GC):
解析条件
カラム HP−5 30m×0.32mm×0.25μm
キャリアガス ヘリウム 1.0mL/min Split1/50
インジェクター温度 300℃
ディテクター温度 300℃
オーブン温度プログラム 50℃で5分保持後、50℃〜300℃まで10℃/minで昇温 300℃でそのまま5分間保持。
・硬化発熱:MDSC測定による硬化開始温度、硬化発熱ピークトップ温度及び発熱終了温度の測定
解析条件
解析モード:MDSC測定
測定器:Q2000 TA−instruments社製、
昇温速度:3℃/min
(合成例1)
撹拌機、還流冷却管、撹拌装置を備えたフラスコに、窒素パージを施しながら水40部、ジメチルスルホキシド400部、フェノールビフェニレン樹脂(水酸基当量210g/eq.軟化点74℃)210部を加え、45℃に昇温し溶解後、38−40℃に冷却、そのままフレーク状の水酸化ナトリウム(純度 99% 東ソー製)44.4部(フェノールビフェニレン樹脂の水酸基1モル当量に対して1.1モル当量)を60分かけて添加し、その後、さらにアリルクロライド(純度 98.7面積% 市販のアリルクロライドを蒸留生成により分離。アリルクロライドポリマー量 <0.2面積% ガスクロマトグラフィー(GC)により確認)101.5部(フェノールビフェニレン樹脂の水酸基1モル当量に対して1.3モル当量、水酸化ナトリウム1モルに対して1.18倍モル)を60分かけて滴下、そのまま38−40℃で5時間、60〜65℃で1時間反応を行った。
反応終了後、ロータリーエバポレータにて135℃以下で加熱減圧下、水やジメチルスルホキシド等を留去した後、メチルイソブチルケトン740部を加え、水洗を繰り返し、水層が中性になったことを確認した後、油層からロータリーエバポレータを用いて減圧下、窒素バブリングしながら溶剤類を留去することでアリル基を有する化合物(B)(AEP1)240部を得た。得られた樹脂の全塩素は15ppmであった。また得られた樹脂は半固形状であった。そして、GPC測定で得られた数平均分子量(Mn)は579、重量平均分子量(Mw)は805であった。
(合成例2)
撹拌機、還流冷却管、撹拌装置を備えたフラスコに、窒素パージを施しながら水25質量部、ジメチルスルホキシド500質量部、フェノール樹脂(フェノール−ビフェニレン型 水酸基当量200g/eq.軟化点65℃)500質量部を加え、45℃に昇温し溶解させた。次いで38〜40℃に冷却、そのままフレーク状の苛性ソーダ(純度 99% 東ソー製)130.0質量部(フェノール樹脂の水酸基1モル当量に対し、1.3モル当量)を60分かけて添加した。その後、さらにメタリルクロライド(純度99% 東京化成工業製)294.3質量部(フェノール樹脂の水酸基1モル当量に対し、1.3モル当量)を60分かけて滴下し、そのまま38〜40℃で5時間、60〜65℃で1時間反応を行った。
反応終了後、ロータリーエバポレータにて125℃以下で加熱減圧下、水やジメチルスルホキシド等を留去した。そして、メチルイソブチルケトン740質量部を加え、水洗を繰り返し、水層が中性になったことを確認した。その後油層からロータリーエバポレータを用いて、減圧下、窒素バブリングしながら溶剤類を留去することで、メタリル基を有する化合物(B)(MEP1)600質量部を得た。そして、GPC測定で得られた数平均分子量(Mn)は591、重量平均分子量(Mw)は826であった。
(合成例3)
温度計、冷却管、ディーンスターク共沸蒸留トラップ、撹拌機を取り付けたフラスコにアニリン372部とトルエン200部を仕込み、室温で35%塩酸146部を1時間で滴下した。滴下終了後加熱して共沸してくる水とトルエンを冷却・分液した後、有機層であるトルエンだけを系内に戻して脱水を行った。次いで4,4’−ビス(クロロメチル)ビフェニル125部を60〜70℃に保ちながら1時間かけて添加し、更に同温度で2時間反応を行った。反応終了後、昇温をしながらトルエンを留去して系内を195〜200℃とし、この温度で15時間反応をした。その後冷却しながら30%水酸化ナトリウム水溶液330部を系内が激しく還流しないようにゆっくりと滴下し、80℃以下で昇温時に留去したトルエンを系内に戻し、70℃〜80℃で静置した。分離した下層の水層を除去し、反応液の水洗を洗浄液が中性になるまで繰り返した。次いでロータリーエバポレーターで油層から加熱減圧下(200℃、0.6KPa)において過剰のアニリンとトルエンを留去することにより芳香族アミン樹脂(a1)173部を得た。芳香族アミン樹脂(a1)中のジフェニルアミンは2.0%であった。
得られた樹脂を、再びロータリーエバポレーターで加熱減圧下(200℃、4KPa)において水蒸気吹き込みの代わりに水を少量づつ滴下した。その結果、芳香族アミン樹脂(A1)166部を得た。得られた芳香族アミン樹脂(A1)の軟化点は56℃、溶融粘度は0.035Pa・s、ジフェニルアミンは0.1%以下であった。
(合成例4)
温度計、冷却管、ディーンスターク共沸蒸留トラップ、撹拌機を取り付けたフラスコに無水マレイン酸147部とトルエン300部を仕込み、加熱して共沸してくる水とトルエンを冷却・分液した後、有機層であるトルエンだけを系内に戻して脱水を行った。次に、合成例3で得られた芳香族アミン樹脂(A1)195部をN−メチル−2−ピロリドン195部に溶解した樹脂溶液を、系内を80〜85℃に保ちながら1時間かけて滴下した。滴下終了後、同温度で2時間反応を行い、p−トルエンスルホン酸3部を加えて、還流条件で共沸してくる縮合水とトルエンを冷却・分液した後、有機層であるトルエンだけを系内に戻して脱水を行いながら20時間反応を行った。反応終了後、トルエンを120部追加し、水洗を繰り返してp−トルエンスルホン酸及び過剰の無水マレイン酸を除去し、加熱して共沸により水を系内から除いた。次いで反応溶液を濃縮して、マレイミド樹脂(MT1)を70%含有する樹脂溶液を得た。
(実施例1)
合成例1で得られたアリル基を有する化合物(AEP1)44重量部、合成例4で得られたマレイミド樹脂(MT1)を56重量部、を配合し150℃の条件で均一に攪拌し、本発明の熱硬化性樹脂組成物を得た。得られた熱硬化性樹脂組成物の硬化発熱結果を表1に示す。
(実施例2)
合成例1で得られたアリル基を有する化合物(AEP1)44重量部、 合成例4で得られたマレイミド樹脂(MT1)を56重量部配合し150℃の条件で均一に攪拌した後、アニオン系硬化促進剤であるトリフェニルホスフィン(TPP 純正化学 試薬)1重量部を配合し100℃の条件で均一に攪拌し、本発明の熱硬化性樹脂組成物を得た。得られた熱硬化性樹脂組成物の硬化発熱結果を表1に示す。
(実施例3)
合成例1で得られたアリル基を有する化合物(AEP1)44重量部、合成例4で得られたマレイミド樹脂(MT1)を56重量部配合し150℃の条件で均一に攪拌した後、ラジカル系硬化促進剤であるジクミルパーオキサイド(DCP 化薬アクゾ製)1重量部を配合し100℃の条件で均一に攪拌し、本発明の熱硬化性樹脂組成物を得た。得られた熱硬化性樹脂組成物の硬化発熱結果を表1に示す。
Figure 0006971222
表1より、本発明の熱硬化性樹脂組成物は比較的に低温で成形加工することが可能であることが確認でき、また、アニオン重合触媒及びラジカル重合触媒を含有するとよりさらに硬化促進作用により、比較的に低温で成形加工可能であることが確認できる。
(実施例4)
合成例1で得られたアリル基を有する化合物(AEP1)44重量部、合成例4で得られたマレイミド樹脂(MT1)を56重量部配合し150℃の条件で均一に攪拌し、本発明の熱硬化性樹脂組成物を得た。この熱硬化性樹脂組成物を硬化条件200℃×2時間 250℃×2時間で硬化させ、本発明の硬化物を得た。硬化物の物性の測定結果を表2〜表4に示す。
(実施例5)
合成例1で得られたアリル基を有する化合物(AEP1)44重量部、合成例4で得られたマレイミド樹脂(MT1)を56重量部配合し150℃の条件で均一に攪拌した後、トリフェニルホスフィン(TPP 純正化学 試薬)1重量部を配合し100℃の条件で均一に攪拌し、本発明の熱硬化性樹脂組成物を得た。この熱硬化性樹脂組成物を硬化条件200℃×2時間 250℃×2時間で硬化させ、本発明の硬化物を得た。硬化物の物性の測定結果を表2に示す。
(実施例6)
合成例2で得られたメタリル基を有する化合物(MEP1)45重量部、合成例4で得られたマレイミド樹脂(MT1)を55重量部配合し150℃の条件で均一に攪拌し、本発明の熱硬化性樹脂組成物を得た。この熱硬化性樹脂組成物を硬化条件200℃×2時間、250℃×2時間で硬化させ、本発明の硬化物を得た。硬化物の物性の測定結果を表2に示す。
(実施例7)
合成例2で得られたメタリル基を有する化合物(MEP1)45重量部、合成例4で得られたマレイミド樹脂(MT1)を55重量部配合し150℃の条件で均一に攪拌した後、トリフェニルホスフィン(TPP 純正化学 試薬)1重量部を配合し100℃の条件で均一に攪拌し、本発明の熱硬化性樹脂組成物を得た。この熱硬化性樹脂組成物を硬化条件200℃×2時間 250℃×2時間で硬化させ、本発明の硬化物を得た。硬化物の物性の測定結果を表2に示す。
(実施例8)
合成例1で得られたアリル基を有する化合物(AEP1)45重量部、合成例4で得られたマレイミド樹脂(MT1)を55重量部配合し150℃の条件で均一に攪拌した後、ジクミルパーオキサイド(DCP 化薬アクゾ(株)製)1重量部を配合し100℃の条件で均一に攪拌し、本発明の熱硬化性樹脂組成物を得た。この熱硬化性樹脂組成物を硬化条件200℃×2時間 250℃×2時間で硬化させ、本発明の硬化物を得た。硬化物の物性の測定結果を表2に示す。
(実施例9)
合成例2で得られたメタリル基を有する化合物(MEP1)45重量部、合成例4で得られたマレイミド樹脂(MT1)を55重量部配合し150℃の条件で均一に攪拌した後、ジクミルパーオキサイド(DCP 化薬アクゾ(株)製)1重量部を配合し100℃の条件で均一に攪拌し、本発明の熱硬化性樹脂組成物を得た。この熱硬化性樹脂組成物を硬化条件200℃×2時間 250℃×2時間で硬化させ、本発明の硬化物を得た。硬化物の物性の測定結果を表2に示す。
(実施例10)
合成例1で得られたアリル基を有する化合物(AEP1)45重量部、合成例4で得られたマレイミド樹脂(MT1)を54重量部、ジクミルパーオキサイド(DCP 化薬アクゾ(株)製)1重量部を溶剤としてメチルエチルケトンを使用して混合して樹脂分50質量%の均一なワニスを得た。次に、上記ワニスを厚さ0.2mmのEガラスクロスに含浸塗工し、160℃で10分加熱乾燥して樹脂含有量62質量%のプリプレグを得た。このプリプレグの残留溶剤率が0.5%以下であること確認した。このプリプレグを150mm×250mmのサイズにカット4枚重ね、32μmの電解銅箔を上下に配置し、更にカプロンフィルムを配置し圧力2.5MPa、200℃×2時間 250℃×2時間でプレスを行って、銅張積層板を得た。得られた銅張積層体の硬化過程の重量減少率を測定した。測定結果を表5に示す。
(実施例11)
合成例2で得られたメタリル基を有する化合物(MEP1)45重量部、合成例4で得られたマレイミド樹脂(MT1)を55重量部配合し150℃の条件で均一に攪拌した後、ジクミルパーオキサイド(DCP 化薬アクゾ(株)製)1重量部を配合し100℃の条件で均一に攪拌した後、180℃×30分でプレ硬化した。プレ硬化した樹脂をPETフィルムに挟み、180℃のラミネータにて300μm厚みのシートにした。出来上がったシートのPETフィルムを片面はがし、樹脂部を綾織カーボン繊維シートに上下に配置し、圧力0.1MPaで圧着し、カーボン繊維のプリプレグを作成した。このプリプレグを4枚重ね、カプロンフィルムを上下に配置し、圧力2.5MPa、200℃×2時間 250℃×2時間でプレスを行ってカーボン繊維強化プラスティック積層体を得た。得られたカーボン繊維強化プラスティック積層体の硬化過程の重量減少率を測定した。測定結果を表5に示す。
(比較例1)
EPPN−502Hを61重量部、(日本化薬製 エポキシ当量179g/eq.)、フェノールノボラック(明和化成製、水酸基当量106g/eq.)38重量部、TPP(純正化学 試薬)1重量部を配合し100℃で混練、タブレット化後、トランスファー成形で樹脂成形体を調製し、160℃×2時間 180℃×6時間で硬化させ、比較用の硬化物を得た。硬化物の物性の測定結果を表2及び3に示す。
(比較例2)
合成例1で得られたアリル基を有する化合物(AEP1)35重量部、4,4’−ビスマレイミドジフェニルメタン(MT2 東京化成工業株式会社製)を65重量部配合し150℃の条件で均一に攪拌した後、ジクミルパーオキサイド(DCP 化薬アクゾ(株)製)1重量部を配合し100℃の条件で均一に攪拌し、比較用の熱硬化性樹脂組成物を得た。この熱硬化性樹脂組成物を硬化条件200℃×2時間 250℃×2時間で硬化させ、比較用の硬化物を得た。硬化物の物性の測定結果を表2に示す。
(比較例3)
合成例2で得られたメタリル基を有する化合物(MEP1)35重量部、4,4’−ビスマレイミドジフェニルメタン(MT2)を65重量部配合し150℃の条件で均一に攪拌した後、ジクミルパーオキサイド(DCP 化薬アクゾ(株)製)1重量部を配合し100℃の条件で均一に攪拌し、比較用の熱硬化性樹脂組成物を得た。この熱硬化性樹脂組成物を硬化条件200℃×2時間 250℃×2時間で硬化させ、比較用の硬化物を得た。硬化物の物性の測定結果を表2に示す。
(比較例4)
ジアリルビスフェノールA(試薬)32重量部 と4,4’−ビスマレイミドジフェニルメタン(MT2)を68重量部配合し150℃の条件で均一に攪拌した後、トリフェニルホスフィン(TPP 純正化学 試薬)1重量部を配合し100℃の条件で均一に攪拌し、比較用の熱硬化性樹脂組成物を得た。この熱硬化性樹脂組成物を硬化条件200℃×2時間 250℃×2時間で硬化させ、比較用の硬化物を得た。硬化物の物性の測定結果を表4に示す。
(比較例5)
ジアリルビスフェノールA(試薬)37重量部 と4,4’−ビスマレイミドジフェニルメタン(MT2)を63重量部配合しジクミルパーオキサイド(DCP 化薬アクゾ(株)製)1重量部を配合し100℃の条件で均一に攪拌した後、180℃×30分でプレ硬化した。プレ硬化した樹脂をPETフィルムに挟み、180℃のラミネータにて300μm厚みのシートにした。出来上がったシートのPETフィルムを片面はがし、樹脂部を綾織カーボン繊維シートに上下に配置し、圧力0.1MPaで圧着し、カーボン繊維のプリプレグを作成した。このプリプレグを4枚重ね、カプロンフィルムを上下に配置し、圧力0.5MPa、200℃×2時間 250℃×2時間でプレスを行ってカーボン繊維強化プラスティック積層体を得た。得られたカーボン繊維強化プラスティック積層体の硬化過程の重量減少率を測定した。測定結果を表5に示す。
なお、硬化物の物性は以下の要領で測定した。
<耐熱性>
・Tg:DMA測定に於けるTanδのピーク点(tanδMAX)をTgとした。
解析条件
動的粘弾性測定器:TA−instruments製、Q-800
測定温度範囲:30℃〜280℃
温速度:2℃/min
試験片サイズ:5mm×50mmに切り出した物を使用した(厚みは約800μm)。
<曲げ試験>
・JIS K 6911に準拠 室温と120℃でテストを行った。
・曲げ強度:JIS−6481(曲げ強さ)に準拠し30℃で測定。
<誘電率試験・誘電正接試験>
・(株)関東電子応用開発製の1GHz空洞共振器を用いて、空洞共振器摂動法にてテストを行った。ただし、サンプルサイズは幅1.7mm×長さ100mmとし、厚さは1.7mmで試験を行った
<吸水率>
・吸水率:100℃×24h 浸漬させた硬化物の重量増加%
<硬化過程の重量減少率>
・以下の式により測定した。
(成型されたプリプレグ×4枚を上下にカプロンテープを挟んだ物:(1)の重量)―(200℃×2h+250℃×2h,プレス圧:0,1MPaのプレス成形で作成した(1)の重量)/(1)×100
Figure 0006971222
Figure 0006971222
Figure 0006971222
Figure 0006971222
表2より本発明の熱硬化性樹脂組成物の硬化物は、通常用いられる熱硬化性樹脂組成物の硬化物に比べて高い耐熱性、低吸水率、低誘電特性を示すことが確認できる。さらに表3より本発明の熱硬化性樹脂組成物の硬化物は、硬化後の耐熱性だけでなく、機械強度、熱分解特性に優れることが確認できる。
また、表4より比較用の熱硬化性樹脂組成物では硬化物中に気泡が存在しているのに対して、本発明の熱硬化性樹脂組成物の硬化物は気泡が存在していないことが確認できる。硬化物中に気泡が存在するということは、該樹脂組成物は揮発性が高く、力学強度に優れた硬化物を調製にするには、急激な温度上昇を避け、長時間の成形方法が必要であることが想定できる。
更に表5からガラス繊維強化プラスチック(GFRP)やCFRP作成時の高温での硬化過程でも重量減少が少なく、揮発成分が少ないことが確認できる。これは揮発成分による硬化過程のボイドの発生を抑えるのに効果的な樹脂で成形した積層体は優れた密着性、力学特性を示し、尚且つ歩留まりの少ないことが期待できる。即ち、本発明の熱硬化性樹脂組成物は繊維強化複合材料に適した材料である。
本発明を特定の態様を参照して詳細に説明したが、本発明の精神と範囲を離れることなく様々な変更および修正が可能であることは、当業者にとって明らかである。
なお、本出願は、2016年4月1日付で出願された日本国特許出願(特願2016−074500)に基づいており、その全体が引用により援用される。また、ここに引用されるすべての参照は全体として取り込まれる。

Claims (4)

  1. 下記式(1)で表されるマレイミド基を有する化合物(A)と、メタリル基を有する化合物(B)と、ラジカル重合触媒とを含有する熱硬化性樹脂組成物。
    Figure 0006971222

    (式(1)中、複数存在するRはそれぞれ独立して存在し、水素原子、炭素数1〜10のアルキル基もしくは芳香族基を表す。aは1〜3を表す。nは整数でありその平均値は1<n≦5を表す。)
  2. 前記メタリル基を有する化合物(B)の重量平均分子量(Mw)が350〜1200である請求項1に記載の熱硬化性樹脂組成物。
  3. 請求項1または2に記載の熱硬化性樹脂組成物をシート状の繊維基材に保持したプリプレグ。
  4. 請求項1または2に記載の熱硬化性樹脂組成物、又は請求項に記載のプリプレグの硬化物。
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