JP6764470B2 - マレイミド樹脂、硬化性樹脂組成物およびその硬化物 - Google Patents

マレイミド樹脂、硬化性樹脂組成物およびその硬化物 Download PDF

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Description

本発明は、高品質なマレイミド樹脂、これを用いた硬化性樹脂組成物並びにその硬化物に関するものであり、半導体封止材、プリント配線板、ビルドアップ積層板などの電気・電子部品や、炭素繊維強化プラスティック、ガラス繊維強化プラスティックなどの軽量高強度材料に好適に使用される。
近年、電気・電子部品を搭載する積層板はその利用分野の拡大により、要求特性が広範かつ高度化している。例えば従来、半導体チップは金属製のリードフレームに搭載することが主流であったが、CPUなどの高度な処理能力のある半導体チップは高分子材料で作られる積層板に搭載されることが多くなっている。CPU等の素子の高速化が進みクロック周波数が高くなるにつれ、信号伝搬遅延や伝送損失が問題となり、配線板に低誘電率化、低誘電正接化が求められるようになっている。同時に素子の高速化に伴い、チップの発熱が大きくなっているため耐熱性を高める必要も生じている。また、近年携帯電話などのモバイル電子機器が普及してきており、精密電子機器が屋外環境や人体の極近傍で使用・携帯されるようになってきているため、外的環境(特に耐湿熱)に対する耐性が必要とされる。更に自動車分野においては急速に電子化が進み、エンジンの近くに精密電子機器が配置されることもあり耐熱・耐湿性がより高いレベルで要求されるようになっている。一方で自動車用途や携帯機器などに用いられる為、難燃性等の安全性もよりいっそう重要となっているが、近年の環境問題意識の向上によりハロゲン系難燃剤の使用が忌避されているため、ハロゲンを使用しないで難燃性を付与する必要が増している。
従来、例えば特許文献1のようなビスフェノールA型シアネートエステル化合物とビスマレイミド化合物を併用した樹脂であるBTレジンを使用した配線板が耐熱性や耐薬品、電気特性などに優れており、高性能配線板として幅広く使用されてきたが、上記のように更なる高性能を要求される状況下において改善が必要となっている。
また、近年省エネの必要から飛行機、自動車、列車、船舶等の軽量化が進んでいる。従来は金属材料を用いていたものを、軽量で高強度な炭素繊維複合材料に置き換える検討が輸送機器分野で特に行われている。例えばボーイング787においては複合材料の比率を上げることで軽量化を行い、燃費効率を大幅に改善している。航空分野ではさらなる軽量化のために、エンジン回りの部材にも炭素繊維複合材を導入する動きもあり、当然高いレベルの耐熱性が要求されてきている。自動車分野では一部ではあるが複合材料製のプロペラシャフトを搭載しており、また高級車向けに車体を複合材料で作る動きもある。炭素繊維複合材の分野では、従来はエポキシ樹脂のビスフェノールAジグリシジルエーテルやテトラグリシジルジアミノジフェニルメタンなどと、硬化剤としてジアミノジフェニルメタン、ジアミノジフェニルスルホンなどを使用した複合材料が用いられてきたが、より軽量化・高耐熱化を進めるためには複合材料の適用を広げる必要があり、そのための材料としてマレイミド樹脂が一つの手段として検討されている。
このような中、市場で入手可能なマレイミド化合物のビスマレイミド化合物であることが多く、融点が高い結晶であるため溶液の形態として用いる必要がある。しかしこれらは汎用の有機溶剤には溶解し難く、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチル−2−ピロリドンなどの高沸点で吸湿性の溶剤にしか溶解しないなどの欠点を有する。また、ビスマレイミド化合物の硬化物は、耐熱性は良好であるが、脆くて、吸湿量も多いという欠点を有する。
これに対して、特許文献2、特許文献3、特許文献4のように分子量分布を有し、軟化点が比較的低く、溶剤溶解性に優れたマレイミド樹脂も開発されおり、その硬化物は耐熱性を有しながら、可撓性があり、低吸湿性もあることが報告されている。
一方、マレイミド化合物においては、特許文献5に記載のようにマレイミド中の不純物が多いとワニスのポットライフが短くなり、硬化物においては耐熱性が低下し、耐衝撃性が小さくなり、誘電正接が大きくなるなどの欠点が指摘されている。また、特許文献6には未閉環のアミック酸などが不純物として含まれると、硬化物の耐熱性の低下し、電気絶縁材として用いた場合配線腐食の問題が起こることが指摘されている。不純物を低減させる方法として、特許文献5はビスマレイミド溶液に水を加えて溶剤の溶解性を低下させることにより析出させ、懸濁液に塩基性化合物を加えて処理してろ過し、得られたケーキの洗浄を繰り返す方法を開示している。また、特許文献6ではビスマレイミド溶液にアルコール類や脂肪族系溶剤などの貧溶媒を加えて溶剤の溶解性を低下させて析出させたり、ケーキ洗浄をしたりして不純物を低減させる方法を開示している。
日本国特公昭54−30440号公報 日本国特開平3−100016号公報 日本国特公平8−16151号公報 日本国特開2009−001783号公報 日本国特開昭55−13234号公報 日本国特開平1−211563号公報 日本国特開2005−264154号公報
これに対して、前述したような溶剤溶解性の優れたマレイミド樹脂の場合、貧溶媒や水の添加で析出を試みても結晶や粉末状にならずに、大きな塊となってしまうため、ろ過ができなかったり、収率が悪かったり、大量の廃水の発生などの問題があるため、従来の不純物低減方法を使用できず、高純度のマレイミド樹脂を得ることが困難な状況であった。
本発明の目的は、マレイミド樹脂を含有する硬化性樹脂組成物の熱分解性、難燃性、低吸湿性、強度を向上させるために、未閉環のアミック酸量の少ないマレイミド樹脂を提供することにある。
本発明者らは上記課題を解決するために鋭意研究した結果、本発明を完成させるに到った。
すなわち本発明は
[1]
下記式(1)で表される、酸価が5mgKOH/g以下であるマレイミド樹脂、

(式中、Xは炭素数6〜18の芳香族炭化水素基を表す。複数存在するRはそれぞれ独立して水素原子、炭素数1〜10のアルキル基もしくは芳香族基を表す。mは1〜4の整数を表し、pは1〜3の整数を表し、nは1〜10の実数を表す。)
[2]
下記式(2)で表される前項[1]に記載のマレイミド樹脂、

(式中、複数存在するRはそれぞれ独立して水素原子、炭素数1〜10のアルキル基もしくは芳香族基を表す。mは1〜4の整数を表し、pは1〜3の整数を表し、nは1〜10の実数を表す。)
[3] 下記式(3)で表される前項[1]に記載のマレイミド樹脂、

(式中、複数存在するRはそれぞれ独立して水素原子、炭素数1〜10のアルキル基もしくは芳香族基を表す。mは1〜4の整数を表し、pは1〜3の整数を表し、nは1〜10の実数を表す。)
[4] 芳香族アミン樹脂とマレイン酸またはマレイン酸無水物とを反応させてアミック酸を生成後、触媒存在下において脱水反応を行い、水洗により過剰のマレイン酸またはマレイン酸無水物を除去した後に、ふたたび触媒存在下において脱水閉環反応する前項[1]〜[3]のいずれか一項に記載のマレイミド樹脂、
[5] 前項[1]〜[4]のいずれか一項に記載のマレイミド樹脂を含有する硬化性樹脂組成物、
[6] 前項[5]に記載の硬化性樹脂組成物を硬化した硬化物、
[7] 芳香族アミン樹脂とマレイン酸またはマレイン酸無水物とを反応させてアミック酸を生成後、触媒存在下において脱水反応を行い、水洗により過剰のマレイン酸またはマレイン酸無水物を除去した後に、ふたたび触媒存在下において脱水閉環反応する下記式(1)で 表されるマレイミド樹脂の製造方法、

(式中、Xは炭素数6〜18の芳香族炭化水素基を表す。複数存在するRはそれぞれ独立して水素原子、炭素数1〜10のアルキル基もしくは芳香族基を表す。mは1〜4の整数を表し、pは1〜3の整数を表し、nは1〜10の実数を表す。)
に関する。
本発明の未閉環のアミック酸の量が少ないマレイミド樹脂は、これを使用した硬化性樹脂組成物の硬化物の熱分解性、難燃性、低吸湿性、強度を向上させることができる。
以下、本発明を詳細に説明する。先ず、説明の便宜上、本発明のマレイミド樹脂の製造方法について説明する。
(芳香族アミン樹脂の製造方法)
本発明のマレイミド樹脂は、前駆体として下記式(4)〜下記式(6)の芳香族アミン樹脂を用いることができる。

(式中、Xは炭素数6〜18の芳香族炭化水素基を表す。複数存在するRはそれぞれ独立して水素原子、炭素数1〜10のアルキル基もしくは芳香族基を表す。mは1〜4の整数を表し、pは1〜3の整数を表し、nは1〜10の実数を表す。)

(式中、複数存在するRはそれぞれ独立して水素原子、炭素数1〜10のアルキル基もしくは芳香族基を表す。mは1〜4の整数を表し、pは1〜3の整数を表し、nは1〜10の実数を表す。)

(式中、複数存在するRはそれぞれ独立して水素原子、炭素数1〜10のアルキル基もしくは芳香族基を表す。mは1〜4の整数を表し、pは1〜3の整数を表し、nは1〜10の実数を表す。)
前記式(4)〜式(6)の芳香族アミン樹脂の製法は特に限定されず、例えば特許文献3にはアニリン誘導体とビスハロゲノメチルアラルキル誘導体またはアラルキルアルコール誘導体との反応が記載されているが、これらと同様の方法を採用してアニリン誘導体とビスハロゲノメチルアラルキル誘導体またはアラルキルアルコール誘導体を反応させることにより式(4)〜式(6)の芳香族アミン樹脂が得られる。
使用されるアニリン誘導体としては、アニリン、2−メチルアニリン、3−メチルアニリン、4−メチルアニリン、2−エチルアニリン、3−エチルアニリン、4−エチルアニリン、2,3−ジメチルアニリン、2,4−ジメチルアニリン、2,5−ジメチルアニリン、2,6−ジメチルアニリン、3,4−ジメチルアニリン、3,5−ジメチルアニリン、2−プロピルアニリン、3−プロピルアニリン、4−プロピルアニリン、2−イソプロピルアニリン、3−イソプロピルアニリン、4−イソプロピルアニリン、2−エチル−6−メチルアニリン、2−sec−ブチルアニリン、2−tert−ブチルアニリン、4−ブチルアニリン、4−sec−ブチルアニリン、4−tert−ブチルアニリン、2,3−ジエチルアニリン、2,4−ジエチルアニリン、2,5−ジエチルアニリン、2,6−ジエチルアニリン、2−イソプロピル−6−メチルアニリン、4−アミノビフェニルなどが挙げられる。これらは単独で用いてもよく、2種以上併用してもよい。
使用されるビスハロゲノメチルアラルキル誘導体またはアラルキルアルコール誘導体としては、1,4−ビスクロロメチルベンゼン、1,3−ビスクロロメチルベンゼン、1,2−ビスクロロメチルベンゼン、1,4−ビスブロモメチルベンゼン、1,3−ビスブロモメチルベンゼン、1,2−ビスブロモメチルベンゼン、1,4−ジメトキシメチルベンゼン、1,3−ジメトキシメチルベンゼン、1,2−ジメトキシメチルベンゼン、1,4−ジエトキシメチルベンゼン、1,3−ジエトキシメチルベンゼン、1,2−ジエトキシメチルベンゼン、1,4−ジヒドロキシメチルベンゼン、1,3−ジヒドロキシメチルベンゼン、1,2−ジヒドロキシメチルベンゼン、2,6−ジヒドロキシメチルナフタレン、1,5−ジヒドロキシメチルナフタレン、2,6−ジメトキシメチルナフタレン、1,5−ジメトキシメチルナフタレン、4,4’−ビス(クロロメチル)ビフェニル、4,4’−ビス(ブロモメチル)ビフェニル、4,4’−ビス(フルオロメチル)ビフェニル、4,4’−ビス(ヨードメチル)ビフェニル、4,4’−ジメトキシメチルビフェニル、4,4’−ジエトキシメチルビフェニル、4,4’−ジプロポキシメチルビフェニル、4,4’−ジイソプロポキシメチルビフェニル、4,4’−ジイソブトキシメチルビフェニル、4,4’−ジブトキシメチルビフェニル、4,4’−ジ−tert−ブトキシメチルビフェニル、4,4’−ジヒドロキシメチルビフェニルなどが挙げられる。これらは単独で用いてもよく、2種以上併用してもよい。
ビスハロゲノメチルアラルキル誘導体またはアラルキルアルコール誘導体の使用量は、使用されるアニリン誘導体1モルに対して0.05〜0.8モル、好ましくは0.1〜0.6モルである。
反応の際、必要により塩酸、燐酸、硫酸、蟻酸、塩化亜鉛、塩化第二鉄、塩化アルミニウム、p−トルエンスルホン酸、メタンスルホン酸等の酸性触媒を使用しても良い。これらは単独でも二種以上併用しても良い。触媒の使用量は、使用されるアニリン類1モルに対して0.1〜0.8モル、好ましくは0.5〜0.7モルであり、多すぎると反応溶液の粘度が高すぎて攪拌が困難になり、少なすぎると反応の進行が遅くなることがある。
反応は必要によりトルエン、キシレンなどの有機溶剤を使用して行っても、無溶剤で行っても良い。例えば、アニリン誘導体と溶剤の混合溶液に酸性触媒を添加した後、触媒が水を含む場合は共沸により水を系内から除く。しかる後に40〜100℃、好ましくは50〜80℃でビスハロゲノメチルアラルキル誘導体またはアラルキルアルコール誘導体を1〜5時間、好ましくは2〜4時間かけて添加し、その後溶剤を系内から除きながら昇温して180〜240℃、好ましくは190〜220℃で5〜30時間、好ましくは5〜20時間反応を行う。反応終了後、アルカリ水溶液で酸性触媒を中和後、油層に非水溶性有機溶剤を加えて廃水が中性になるまで水洗を繰り返したのち、溶剤および過剰のアニリン誘導体を加熱減圧下において除去する。
アニリン誘導体の種類によっては、ジフェニルアミン誘導体が副生するため、高温・高真空下で、もしくは水蒸気蒸留等の手段を用いて、ジフェニルアミン誘導体を1重量%以下、好ましくは0.5重量%以下、より好ましくは0.2重量%以下まで除去する。
本発明のマレイミド樹脂は、以上の工程により得られる式(4)〜式(6)の芳香族アミン樹脂と、マレイン酸または無水マレイン酸(以下、「マレイン酸無水物」ともいう。)を溶剤、触媒の存在下に付加もしくは脱水縮合反応させることで得られる。
反応で使用する溶剤は反応中に生成する水を系内から除去する必要があるため、非水溶性の溶剤を使用する。例えばトルエン、キシレンなどの芳香族溶剤、シクロヘキサン、n−ヘキサンなどの脂肪族溶剤、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテルなどのエーテル類、酢酸エチル、酢酸ブチルなどのエステル系溶剤、メチルイソブチルケトン、シクロペンタノンなどのケトン系溶剤などが挙げられるがこれらに限定されるものではなく、2種以上を併用しても良い。
また、前記非水溶性溶剤に加えて非プロトン性極性溶剤を併用することもできる。例えば、ジメチルスルホン、ジメチルスルホキシド、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、N−メチル−2−ピロリドンなどが挙げられ、2種以上を併用しても良い。非プロトン性極性溶剤を使用する場合は、併用する非水溶性溶剤よりも沸点の高いものを使用することが好ましい。
また、反応で使用する触媒は酸性触媒であり、特に限定されないが、例えば、p−トルエンスルホン酸、ヒドロキシ−p−トルエンスルホン酸、メタンスルホン酸、硫酸、リン酸等が挙げられる。酸触媒の使用量は、芳香族アミン樹脂に対して通常0.1〜10重量%、好ましくは1〜5重量%である。
例えば、トルエンとN−メチル−2−ピロリドンに式(4)〜式(6)の芳香族アミン樹脂を溶解し、そこへマレイン酸無水物を添加してアミック酸を生成し、その後p−トルエンスルホン酸を加えて、還流条件下で生成する水を系内から除去しながら反応を行う。
または、マレイン酸無水物をトルエンに溶解し、撹拌下で式(4)〜式(6)の芳香族アミン樹脂のN−メチル−2−ピロリドン溶液を添加してアミック酸を生成し、その後p−トルエンスルホン酸を加えて、還流条件下で生成する水を系内から除去しながら反応を行う。
または、マレイン酸無水物をトルエンに溶解し、p−トルエンスルホン酸を加え、撹拌・還流状態で前記式(4)〜前記式(6)の芳香族アミン樹脂のN−メチル−2−ピロリドン溶液を滴下しながら、途中で共沸してくる水は系外へ除き、トルエンは系内へ戻しながら反応を行う。(以上、第一段反応)
いずれの方法においても、マレイン酸無水物は前記式(4)〜前記式(6)の芳香族アミン樹脂のアミノ基に対して、通常1〜3倍当量、好ましくは1.2〜2.0倍当量使用する。
本発明の目的である未閉環のアミック酸を少なくするためには、上記に列記したマレイミド化反応後に反応溶液に水を加え、樹脂溶液層と水層に分離させ、過剰のマレイン酸や無水マレイン酸、非プロトン性極性溶媒、触媒などは水層側に溶解しているので、これを分液除去し、さらに同様の操作を繰り返して過剰のマレイン酸や無水マレイン酸、非プロトン性極性溶媒、触媒の除去を徹底する。過剰のマレイン酸や無水マレイン酸、非プロトン性極性溶媒、触媒が除去された有機層のマレイミド樹脂溶液に触媒を再度添加して加熱還流条件下での残存アミック酸の脱水閉環反応を再度行うことにより酸価が低いマレイミド樹脂溶液が得られる。(第二段反応)
再脱水閉環反応の時間は通常1〜5時間、好ましくは1〜3時間であり、必要により前述の非プロトン性極性溶剤を添加しても良い。反応終了後、冷却して、水洗水が中性になるまで水洗を繰り返す。その後、加熱減圧下において水を共沸脱水で除いてから、溶剤を留去したり、別の溶剤を加えたりして所望の濃度の樹脂溶液に調整しても良いし、溶剤を完全に留去して固形の樹脂として取り出しても良い。
次に本発明のマレイミド樹脂について説明する。
前述した製造方法により得られた本発明のマレイミド樹脂は、酸価が5mgKOH/g以下である下記式(1)の構造を有する。

(式中、Xは炭素数6〜18の芳香族炭化水素基を表す。複数存在するRはそれぞれ独立して水素原子、炭素数1〜10のアルキル基もしくは芳香族基を表す。mは1〜4の整数を表し、pは1〜3の整数を表し、nは1〜10の実数を表す。)
前記式(1)中、Xである炭素数6〜18の芳香族炭化水素基としては、フェニル基、ビフェニル基、ターフェニル基が挙げられる。好ましくはフェニル基、ビフェニル基であり、より好ましくはビフェニル基である。
具体的には下記式(2)または下記式(3)で表される構造を有するマレイミド樹脂が好ましい。


(式中、複数存在するRはそれぞれ独立して水素原子、炭素数1〜10のアルキル基もしくは芳香族基を表す。mは1〜4の整数を表し、pは1〜3の整数を表し、nは1〜10の実数を表す。)

(式中、複数存在するRはそれぞれ独立して水素原子、炭素数1〜10のアルキル基もしくは芳香族基を表す。mは1〜4の整数を表し、pは1〜3の整数を表し、nは1〜10の実数を表す。)
前記式(1)〜式(3)中Rにおける炭素数1〜10のアルキル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、iso−プロピル基、n−ブチル基、iso−ブチル基、tert−ブチル基、sec−ブチル基、n−ペンチル基、i−ペンチル基、アミル基、n−ヘキシル基、シクロペンチル基、シクロへキシル基、オクチル基、2−エチルへキシル基、ノニル基、デシル基等が挙げられる。
前記式(1)〜式(3)中のRにおける芳香族基としては、フェニル基、ビフェニル基、インデニル基、ナフチル基、アントリル基、フルオレニル基、ピレニル基等の芳香族炭化水素基、フラニル基、チエニル基、チエノチエニル基、ピロリル基、イミダゾリル基、ピリジル基、ピラジル基、ピリミジル基、キノリル基、インドリル基及びカルバゾリル基等が挙げられる。
また、nの平均値としては、1<nの平均値≦5を表すことが好ましい。nの値はマレイミド樹脂のゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)の測定により求められた数平均分子量の値から算出することが出来るが、近似的には原料である前記式(4)で表される芳香族アミン樹脂のGPCの測定結果から算出したnの値とほぼ同等と考えることができる。
本発明のマレイミド樹脂は、酸価が5mgKOH/g以下であり、好ましくは4mgKOH/gであり、より好ましくは3mg/KOH以下である。酸価の値はJIS K−0070:1992に準じた方法で測定することができる。
未閉環のアミック酸などが不純物として含まれると、酸価が5mgKOH/gより多い場合、硬化物の耐熱性が低下し、かつ電気絶縁材として用いた場合配線腐食の問題が生じることがある。
本発明のマレイミド樹脂は融点、軟化点を有するものを用いることができる。特に融点を有する場合は200℃以下が好ましく、また軟化点を有する場合は150℃以下であることが好ましい。
融点や軟化点が高温すぎる場合、後のエポキシ樹脂との混合の際にゲル化の可能性が高くなるため好ましくない。
本発明のマレイミド樹脂の150℃での溶融粘度は通常0.05〜100Pa・s、好ましくは0.1〜40Pa・sである。
次に、本発明の硬化性樹脂組成物について説明する。
本発明の硬化性樹脂組成物には、本発明のマレイミド樹脂と架橋反応可能な化合物を含有することができる。当該化合物としては、アミノ基、シアネート基、フェノール性水酸基、アルコール性水酸基、アリル基、メタリル基、アクリル基、メタクリル基、ビニル基、共役ジエン基などのマレイミド樹脂と架橋反応し得る官能基(或いは構造)を有する化合物であれば特に限定されない。
アミン化合物とマレイミド化合物は架橋反応するので、前記式(4)〜式(6)で表される芳香族アミン樹脂を用いても良い。マレイミド樹脂は自己重合も可能なので単独使用も可能である。また、前記式(4)〜式(6)に記載の芳香族アミン樹脂以外のアミン化合物または本発明のマレイミド樹脂以外のマレイミド化合物を併用してもかまわない。
本発明の硬化性樹脂組成物中のマレイミド樹脂の含有量は、通常10重量%以上、好ましくは15重量%以上、より好ましくは20重量%である。上記範囲の場合、硬化物の物性において機械強度が高く、ピール強度も高く、さらに耐熱性も高くなる傾向がある。
本発明の硬化性樹脂組成物に配合し得るアミン化合物としては従来公知のアミン化合物を使用することができる。アミン化合物の具体例としては、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミン、m−キシレンジアミン、トリメチルヘキサメチレンジアミン、2−メチルペンタメチレンジアミン、ジエチルアミノプロピルアミン、イソホロンジアミン、1,3−ビスアミノメチルシクロヘキサン、ビス(4−アミノシクロヘキシル)メタン、ビス(4−アミノ−3−メチルシクロヘキシル)メタン、ノルボルネンジアミン、1,2−ジアミノシクロヘキサン、ジアミノジフェニルメタン、メタフェニレンジアミン、ジアミノジフェニルスルホン、ジシアンジアミド、ポリオキシプロピレンジアミン、ポリオキシプロピレントリアミン、N−アミノエチルピペラジン、アニリン・ホルマリン樹脂などが挙げられるがこれらに限定されるものではない。これらは単独で用いてもよく、2種以上併用してもよい。
本発明の硬化性樹脂組成物に配合し得るマレイミド化合物としては従来公知のマレイミド化合物を使用することができる。マレイミド化合物の具体例としては、4,4’−ジフェニルメタンビスマレイミド、ポリフェニルメタンマレイミド、m−フェニレンビスマレイミド、2,2’−ビス〔4−(4−マレイミドフェノキシ)フェニル〕プロパン、3,3’−ジメチル−5,5’−ジエチル−4,4’−ジフェニルメタンビスマレイミド、4−メチル−1,3−フェニレンビスマレイミド、4,4’−ジフェニルエーテルビスマレイミド、4,4’−ジフェニルスルフォンビスマレイミド、1,3−ビス(3−マレイミドフェノキシ)ベンゼン、1,3−ビス(4−マレイミドフェノキシ)ベンゼンなどが挙げられるがこれらに限定されるものではない。これらは単独で用いてもよく、2種以上併用してもよい。マレイミド化合物の配合量は、重量比で本発明のマレイミド樹脂の好ましくは5倍以下、より好ましくは2倍以下の範囲である。
本発明の硬化性樹脂組成物に配合し得るシアネートエステル化合物としては従来公知のシアネートエステル化合物を使用することができる。シアネートエステル化合物の具体例としては、フェノール類と各種アルデヒドとの重縮合物、フェノール類と各種ジエン化合物との重合物、フェノール類とケトン類との重縮合物及びビスフェノール類と各種アルデヒドの重縮合物などをハロゲン化シアンと反応させることにより得られるシアネートエステル化合物が挙げられるがこれらに限定されるものではない。これらは単独で用いてもよく2種以上を用いてもよい。
上記フェノール類としては、フェノール、アルキル置換フェノール、芳香族置換フェノール、ナフトール、アルキル置換ナフトール、ジヒドロキシベンゼン、アルキル置換ジヒドロキシベンゼン、ジヒドロキシナフタレン等が挙げられる。
上記各種アルデヒドとしては、ホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、アルキルアルデヒド、ベンズアルデヒド、アルキル置換ベンズアルデヒド、ヒドロキシベンズアルデヒド、ナフトアルデヒド、グルタルアルデヒド、フタルアルデヒド、クロトンアルデヒド、シンナムアルデヒド等が挙げられる。
上記各種ジエン化合物としては、ジシクロペンタジエン、テルペン類、ビニルシクロヘキセン、ノルボルナジエン、ビニルノルボルネン、テトラヒドロインデン、ジビニルベンゼン、ジビニルビフェニル、ジイソプロペニルビフェニル、ブタジエン、イソプレン等が挙げられる。
上記ケトン類としてはアセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、アセトフェノン、ベンゾフェノン等が挙げられる。
また、日本国特開2005−264154号公報に合成方法が記載されているシアネートエステル化合物は、低吸湿性、難燃性、誘電特性に優れているためシアネートエステル化合物として特に好ましい。
本発明の硬化性樹脂組成物に配合し得るアリル基またはメタリル基を有する化合物としては、例えば、(メタ)アリル化合物としては、4,4’−ビスフェノールAジアリルエーテル、4,4’−ビスフェノールFジアリルエーテル、4,4’−ビスフェノールFジメタリルエーテル、トリ(メタ)アリルイソシアヌレート、2,2−ジ(4−アセチルオキシ−3−(メタ)アリルフェニル)プロパン、ジ(4−アセチルオキシ−3−(メタ)アリルフェニル)メタン、ジ(4−アセチルオキシ−3−(メタ)アリルフェニル)スルホン、2,2−ジ(4−ベンゾイルオキシ−3−(メタ)アリルフェニル)プロパン、ジ(4−ベンゾイルオキシ−3−(メタ)アリルフェニル)メタン、ジ(4−ベンゾイルオキシ−3−(メタ)アリルフェニル)スルホン、2,2−ジ(4−トルオイルオキシ−3−(メタ)アリルフェニル)プロパン、ジ(4−トルオイルオキシ−3−(メタ)アリルフェニル)メタン、ジ(4−トルオイルオキシ−3−(メタ)アリルフェニル)スルホン、2,2−ジ(4−プロピオニルオキシ−3−(メタ)アリルフェニル)プロパン、ジ(4−プロピオニルオキシ−3−(メタ)アリルフェニル)メタン、ジ(4−プロピオニルオキシ−3−(メタ)アリルフェニル)スルホン、2,2−ジ(4−ブチリルオキシ−3−(メタ)アリルフェニル)プロパン、2,2−ジ(4−イソブチリルオキシ−3−(メタ)アリルフェニル)プロパン・アリルクロリド、アリルアルコール、アリルエチルエーテル、アリル−2−ヒドロキシエチルエーテル、アリルグリシジルエーテル、メタリルグリシジルエーテル、ジアリルフタレート、トリメチロールプロパンジアリルエーテル、ペンタエリスリトールトリアリルエーテル、トリアリルイソシアヌレートが挙げられる。
本発明の硬化性樹脂組成物において、さらにエポキシ樹脂を配合することができる。配合し得るエポキシ樹脂としては、従来公知のエポキシ樹脂のいずれも使用することができる。エポキシ樹脂の具体例としては、フェノール類と各種アルデヒドとの重縮合物、フェノール類と各種ジエン化合物との重合物、フェノール類とケトン類との重縮合物、ビスフェノール類と各種アルデヒドの重縮合物及びアルコール類等をグリシジル化したグリシジルエーテル系エポキシ樹脂、4−ビニル−1−シクロヘキセンジエポキシドや3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3,4’−エポキシシクロヘキサンカルボキシラートなどを代表とする脂環式エポキシ樹脂、テトラグリシジルジアミノジフェニルメタン(TGDDM)やトリグリシジル−p−アミノフェノールなどを代表とするグリシジルアミン系エポキシ樹脂、グリシジルエステル系エポキシ樹脂等が挙げられるがこれらに限定されるものではない。これらは単独で用いてもよく2種以上を用いてもよい。
また、フェノール類と前記のビスハロゲノメチルアラルキル誘導体またはアラルキルアルコール誘導体とを縮合反応させることにより得られるフェノールアラルキル樹脂を原料とし、エピクロルヒドリンと脱塩酸反応させることにより得られるエポキシ樹脂は、低吸湿性、難燃性、誘電特性に優れているためエポキシ樹脂として特に好ましい。
エポキシ樹脂を配合する場合、配合量は特に限定されないが、好ましくは重量比でマレイミド樹脂の0.1〜10倍であり、より好ましくは0.2〜4倍の範囲である。エポキシ樹脂の配合量がマレイミド樹脂の0.1倍以下になると硬化物が脆くなることがあり、10倍以上になると誘電特性が低下することがある。
本発明の硬化性樹脂組成物において、さらにフェノール樹脂、酸無水物基を有する化合物を配合することができる。
配合し得るフェノール樹脂としては、従来公知のフェノール樹脂のいずれも使用することができる。フェノール樹脂の具体例としてはビスフェノール類(ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールS、ビフェノール、ビスフェノールAD等)、フェノール類(フェノール、アルキル置換フェノール、芳香族置換フェノール、ナフトール、アルキル置換ナフトール、ジヒドロキシベンゼン、アルキル置換ジヒドロキシベンゼン、ジヒドロキシナフタレン等)と各種アルデヒド(ホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、アルキルアルデヒド、ベンズアルデヒド、アルキル置換ベンズアルデヒド、ヒドロキシベンズアルデヒド、ナフトアルデヒド、グルタルアルデヒド、フタルアルデヒド、クロトンアルデヒド、シンナムアルデヒド等)との重縮合物、フェノール類と各種ジエン化合物(ジシクロペンタジエン、テルペン類、ビニルシクロヘキセン、ノルボルナジエン、ビニルノルボルネン、テトラヒドロインデン、ジビニルベンゼン、ジビニルビフェニル、ジイソプロペニルビフェニル、ブタジエン、イソプレン等)との重合物、フェノール類とケトン類(アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、アセトフェノン、ベンゾフェノン等)との重縮合物、フェノール類と芳香族ジメタノール類(ベンゼンジメタノール、α,α,α’,α’−ベンゼンジメタノール、ビフェニルジメタノール、α,α,α’,α’−ビフェニルジメタノール等)との重縮合物、フェノール類と芳香族ジクロロメチル類(α,α’−ジクロロキシレン、ビスクロロメチルビフェニル等)との重縮合物、ビスフェノール類と各種アルデヒドの重縮合物、及びこれらの変性物が挙げられるがこれらに限定されるものではない。これらは単独で用いてもよく2種以上を用いてもよい。
また、フェノール類と前記のビスハロゲノメチルアラルキル誘導体またはアラルキルアルコール誘導体とを縮合反応させることにより得られるフェノールアラルキル樹脂は、低吸湿性、難燃性、誘電特性に優れているためフェノール樹脂として特に好ましい。
配合し得る酸無水物基を有する化合物としては、従来公知のいずれも使用することができる。酸無水物基を有する化合物の具体例としては1,2,3,4−ブタンテトラカルボン酸二無水物、1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物、1,2,3,4−シクロペンタンテトラカルボン酸二無水物、1,2,4,5−シクロヘキサンテトラカルボン酸二無水物、ピロメリット酸無水物、5−(2,5−ジオキソテトラヒドロフリル)−3−メチル−3−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸無水物、4−(2,5−ジオキソテトラヒドロフラン−3−イル)−1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−1,2−ジカルボン酸無水物等が挙げられる。
酸無水物基を有する化合物は単独又は2種以上混合して用いることができる。また、酸無水物基とアミンが反応した結果、アミック酸となるが、さらに200℃〜300℃で加熱すると脱水反応によりイミド構造となり、耐熱性に非常に優れた材料となる。
本発明の硬化性樹脂組成物には必要に応じて硬化用の触媒(硬化促進剤)を配合することができる。例えば2−メチルイミダゾール、2−エチルイミダゾール、2−フェニルイミダゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾール、2−ウンデシルイミダゾール、1−シアノエチル−2−エチル−4−メチルイミダゾールなどのイミダゾール類、トリエチルアミン、トリエチレンジアミン、2−(ジメチルアミノメチル)フェノール、1,8−ジアザ−ビシクロ(5,4,0)ウンデセン−7、トリス(ジメチルアミノメチル)フェノール、ベンジルジメチルアミン等のアミン類、トリフェニルホスフィン、トリブチルホスフィン、トリオクチルホスフィンなどのホスフィン類、オクチル酸スズ、オクチル酸亜鉛、ジブチルスズジマレエート、ナフテン酸亜鉛、ナフテン酸コバルト、オレイン酸スズ等の有機金属塩、塩化亜鉛、塩化アルミニウム、塩化スズなどの金属塩化物、ジ−tert−ブチルパーオキサイド、ジクミルパーオキサイドなどの有機過酸化物、アゾビスイソブチロニトリル、アゾビスジメチルバレロニトリルなどのアゾ化合物、塩酸、硫酸、リン酸などの鉱酸、三フッ化ホウ素などのルイス酸、炭酸ナトリウムや塩化リチウム等の塩類などが挙げられる。硬化用の触媒の配合量は、硬化性樹脂組成物の合計100重量部に対して好ましくは10重量部以下、より好ましくは5重量部以下の範囲である。
本発明の硬化性樹脂組成物に有機溶剤を添加してワニス状の組成物(以下、単にワニスという)とすることができる。用いられる溶剤としては、例えばγ−ブチロラクトン類、N−メチルピロリドン、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルイミダゾリジノン等のアミド系溶剤、テトラメチレンスルフォン等のスルフォン類、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、プロピレングリコール、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルモノアセテート、プロピレングリコールモノブチルエーテル等のエーテル系溶剤、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロペンタノン、シクロヘキサノン等のケトン系溶剤、トルエン、キシレンなどの芳香族系溶剤が挙げられる。溶剤は、得られたワニス中の溶剤を除く固形分濃度が通常10〜80重量%、好ましくは20〜70重量%となる範囲で使用する。
更に本発明の硬化性樹脂組成物には、必要に応じて公知の添加剤を配合することが出来る。用いうる添加剤の具体例としては、エポキシ樹脂用硬化剤、ポリブタジエン及びこの変性物、アクリロニトリル共重合体の変性物、ポリフェニレンエーテル、ポリスチレン、ポリエチレン、ポリイミド、フッ素樹脂、マレイミド系化合物、シアネートエステル系化合物、シリコーンゲル、シリコーンオイル、並びにシリカ、アルミナ、炭酸カルシウム、石英粉、アルミニウム粉末、グラファイト、タルク、クレー、酸化鉄、酸化チタン、窒化アルミニウム、アスベスト、マイカ、ガラス粉末等の無機充填材、シランカップリング剤のような充填材の表面処理剤、離型剤、カーボンブラック、フタロシアニンブルー、フタロシアニングリーン等の着色剤が挙げられる。これら添加剤の配合量は、硬化性樹脂組成物100重量部に対して好ましくは1,000重量部以下、より好ましくは700重量部以下の範囲である。
本発明の硬化性樹脂組成物の調製方法は特に限定されないが、各成分を均一に混合するだけでも、あるいはプレポリマー化してもよい。例えばマレイミド樹脂とシアネートエステル化合物を触媒の存在下または不存在下、溶剤の存在下または不存在下において加熱することによりプレポリマー化する。同様に、本発明のマレイミド樹脂と、必要によりエポキシ樹脂、アミン化合物、マレイミド系化合物、シアネートエステル化合物、フェノール樹脂、酸無水物化合物及びその他添加剤を追加してプレポリマー化してもよい。各成分の混合またはプレポリマー化は溶剤の不存在下では例えば押出機、ニーダ、ロールなどを用い、溶剤の存在下では攪拌装置つきの反応釜などを使用する。
本発明の硬化性樹脂組成物を加熱溶融し、低粘度化してガラス繊維、カ−ボン繊維、ポリエステル繊維、ポリアミド繊維、アルミナ繊維などの強化繊維に含浸させることによりプリプレグを得ることができる。
また、前記ワニスを、強化繊維に含浸させて加熱乾燥させることによりプリプレグを得ることもできる。
上記のプリプレグを所望の形に裁断、必要により銅箔などと積層後、積層物にプレス成形法やオートクレーブ成形法、シートワインディング成形法などで圧力をかけながら硬化性樹脂組成物を加熱硬化させることにより電気電子用積層板(プリント配線板)や、炭素繊維強化材を得ることができる。
以下、実施例、比較例により本発明を具体的に説明する。尚、本文中「部」及び「%」は、それぞれ「質量部」及び「質量%」を表す。軟化点及び溶融粘度は下記の方法で測定した。
・軟化点 :JIS K−7234に準じた方法で測定
・溶融粘度:コーンプレート法での150℃における粘度
・酸価:JIS K−0070:1992に準じた方法で測定
合成例1
温度計、冷却管、ディーンスターク共沸蒸留トラップ、撹拌機を取り付けたフラスコにアニリン372部とトルエン200部を仕込み、1,4−ビスクロロメチルベンゼン88部を60〜70℃に保ちながら1時間かけて添加し同温度で2時間反応を行った。次いで35%塩酸104部を60〜70℃に保ちながら1時間で滴下した。滴下終了後、昇温をしながら水、トルエンを留去して系内を205〜210℃とし、この温度で10時間反応をした。その後冷却しながら30%水酸化ナトリウム水溶液277部を系内が激しく還流しないようにゆっくりと滴下し、80℃以下で昇温時に留去したトルエンを系内に戻し、70℃〜80℃で静置した。分離した下層の水層を除去し、反応液の水洗を洗浄液が中性になるまで繰り返した。次いでロータリーエバポレーターで油層から加熱減圧下(200℃、0.6KPa)において過剰のアニリンとトルエンを留去することにより芳香族アミン樹脂(a1)138部を得た。芳香族アミン樹脂(a1)中のジフェニルアミンは2.0%であった。
得られた樹脂を、再びロータリーエバポレーターで加熱減圧下(200℃、4KPa)において水蒸気吹き込みの代わりに水を少量づつ滴下した。その結果、芳香族アミン樹脂(A1)131部を得た。得られた芳香族アミン樹脂(A1)は室温で高粘調な液状であり、アミン当量は150g/eq、ジフェニルアミンは0.1%以下であった。
合成例2
温度計、冷却管、ディーンスターク共沸蒸留トラップ、撹拌機を取り付けたフラスコにアニリン372部とトルエン200部を仕込み、4,4’−ビス(クロロメチル)ビフェニル125部を60〜70℃に保ちながら1時間かけて添加し同温度で2時間反応を行った。次いで35%塩酸104部を60〜70℃に保ちながら1時間で滴下した。滴下終了後、昇温をしながら水、トルエンを留去して系内を205〜210℃とし、この温度で10時間反応をした。その後冷却しながら30%水酸化ナトリウム水溶液277部を系内が激しく還流しないようにゆっくりと滴下し、80℃以下で昇温時に留去したトルエンを系内に戻し、70℃〜80℃で静置した。分離した下層の水層を除去し、反応液の水洗を洗浄液が中性になるまで繰り返した。次いでロータリーエバポレーターで油層から加熱減圧下(200℃、0.6KPa)において過剰のアニリンとトルエンを留去することにより芳香族アミン樹脂(a2)173部を得た。芳香族アミン樹脂(a2)中のジフェニルアミンは2.0%であった。
得られた樹脂を、再びロータリーエバポレーターで加熱減圧下(200℃、4KPa)において水蒸気吹き込みの代わりに水を少量づつ滴下した。その結果、芳香族アミン樹脂(A2)166部を得た。得られた芳香族アミン樹脂(A2)の軟化点は56℃、溶融粘度は0.035Pa・s、アミン当量は、195g/eq、ジフェニルアミンは0.1%以下であった。
実施例1
温度計、冷却管、ディーンスターク共沸蒸留トラップ、撹拌機を取り付けたフラスコに無水マレイン酸147部とトルエン200部、メタンスルホン酸4部を仕込み、加熱還流状態とした。次に、芳香族アミン樹脂(A1)150部をN−メチル−2−ピロリドン95部とトルエン95部に溶解した樹脂溶液を、還流状態を保ちながら3時間かけて滴下した。この間、還流条件で共沸してくる縮合水とトルエンをディーンスターク共沸蒸留トラップ内で冷却・分液した後、有機層であるトルエンは系内に戻し、水は系外へ排出した。樹脂溶液の滴下終了後、還流状態を保ち、脱水操作をしながら2時間反応を行った。
反応終了後、水洗を4回繰り返してメタンスルホン酸及び過剰の無水マレイン酸を除去し、70℃以下の加熱減圧下においてトルエンと水の共沸により、水を系内から除去した。次いで、メタンスルホン酸2部を加え、加熱還流状態で2時間反応を行った。反応終了後、水洗水が中性になるまで4回水洗を繰り返したのち、70℃以下の加熱減圧下においてトルエンと水の共沸により、水を系内から除去したのち、トルエンを完全に留去することにより本発明のマレイミド樹脂(M1)を得た。得られたマレイミド樹脂の軟化点は94℃、溶融粘度は4Pa・s、酸価は1.9mgKOH/gであった。
実施例2
温度計、冷却管、ディーンスターク共沸蒸留トラップ、撹拌機を取り付けたフラスコに無水マレイン酸147部とトルエン200部、メタンスルホン酸4部を仕込み、加熱還流状態とした。次に、芳香族アミン樹脂(A2)195部をN−メチル−2−ピロリドン95部とトルエン95部に溶解した樹脂溶液を、還流状態を保ちながら3時間かけて滴下した。この間、還流条件で共沸してくる縮合水とトルエンをディーンスターク共沸蒸留トラップ内で冷却・分液した後、有機層であるトルエンは系内に戻し、水は系外へ排出した。樹脂溶液の滴下終了後、還流状態を保ち、脱水操作をしながら2時間反応を行った。
反応終了後、水洗を4回繰り返してメタンスルホン酸及び過剰の無水マレイン酸を除去し、70℃以下の加熱減圧下においてトルエンと水の共沸により、水を系内から除去した。次いで、メタンスルホン酸2部を加え、加熱還流状態で2時間反応を行った。反応終了後、水洗水が中性になるまで4回水洗を繰り返したのち、70℃以下の加熱減圧下においてトルエンと水の共沸により、水を系内から除去したのち、トルエンを完全に留去することにより本発明のマレイミド樹脂(M2)を得た。得られたマレイミド樹脂の軟化点は109℃、溶融粘度は5Pa・s、酸価は1.6mgKOH/gであった。
比較例1
温度計、冷却管、ディーンスターク共沸蒸留トラップ、撹拌機を取り付けたフラスコにトルエン400部とN−メチル−2−ピロリドン100部を仕込み、芳香族アミン樹脂(A1)150部を加えて溶解させた。次いで、50〜60℃に保ちながらマレイン酸無水物147部を1時間かけて分割添加した。その後、80℃で2時間反応し、メタンスルホン酸2部を加えて110〜120℃で14時間反応を行った。この間、還流条件で共沸してくる縮合水とトルエンをディーンスターク共沸蒸留トラップ内で冷却・分液した後、有機層であるトルエンは系内に戻し、水は系外へ排出した。反応終了後、水洗を7回繰り返したのち、加熱減圧下においてトルエンを完全に留去して比較用のマレイミド樹脂(C1)を得た。得られたマレイミド樹脂の軟化点は95℃、溶融粘度は5Pa・s、酸価は8.1mgKOH/gであった。
比較例2
温度計、冷却管、ディーンスターク共沸蒸留トラップ、撹拌機を取り付けたフラスコにトルエン400部とN−メチル−2−ピロリドン100部を仕込み、芳香族アミン樹脂(A1)195部を加えて溶解させた。次いで、50〜60℃に保ちながらマレイン酸無水物147部を1時間かけて分割添加した。その後、80℃で2時間反応し、メタンスルホン酸2部を加えて110〜120℃で14時間反応を行った。この間、還流条件で共沸してくる縮合水とトルエンをディーンスターク共沸蒸留トラップ内で冷却・分液した後、有機層であるトルエンは系内に戻し、水は系外へ排出した。反応終了後、水洗を7回繰り返したのち、加熱減圧下においてトルエンを完全に留去して比較用のマレイミド樹脂(C2)を得た。得られたマレイミド樹脂の軟化点は119℃、溶融粘度は6Pa・s、酸価は6mgKOH/gであった。
実施例3〜4、比較例3〜4
実施例1及び2、比較例1及び2で得られたマレイミド樹脂(M1)、(M2)および(C1)、(C2)を使用し、各種のエポキシ樹脂、硬化剤、硬化促進剤を表1の割合(重量部)で配合し、ミキシングロールで混練、タブレット化後、トランスファー成形で樹脂成形体を調製し、200℃で2時間硬化させた。このようにして得られた硬化物の物性を以下の項目について測定した結果を表1に示す。
・ガラス転移温度:動的粘弾性試験機により測定し、tanδが最大値のときの温度。
・Td5(5%熱重量減少温度):得られた硬化物を粉砕し粉状にしたものを100メッシュパス、200メッシュオンのサンプルを用い、TG−DTAにより熱分解温度を測定。サンプル量10mg、昇温速度10℃/min、空気量200ml/hrで測定し、重量が5%減少した温度。
・難燃性試験:サンプルサイズは幅12.5mm、長さ150mm、厚さ0.8mmを使用し、トータルの残炎時間を測定。
・曲げ強度:JIS K−6911に準拠して測定。
・吸湿率:85℃/85%および121℃/100%での24時間後の重量増加率。試験片は直径50mm×厚み4mmの円盤。
・硬化収縮:JIS K−6911に準拠して測定。
注)
E1:NC−3000−L(日本化薬製 エポキシ当量270g/eq)
P1:カヤハードGPH−65(日本化薬製 水酸基当量200g/eq)
2E4MZ:2−エチル−4−メチルイミダゾール(東京化成工業社製)
表1から、本発明のマレイミド樹脂を用いた硬化物は、酸価の大きいマレイミド樹脂の硬化物よりも、耐熱性、強度に優れ、吸湿性が少ないことが確認できる。Td5が高いことから、熱分解温度が高いため、難燃性に優れる。また、収縮率が小さいため、積層板や炭素繊維複合材などに用いた場合、成形による寸法変化が少なく、設計寸法通りの成形品を作成し易くなる。
本発明を特定の態様を参照して詳細に説明したが、本発明の精神と範囲を離れることなく様々な変更および修正が可能であることは、当業者にとって明らかである。
なお、本出願は、2016年3月29日付で出願された日本国特許出願(特願2016−065226)に基づいており、その全体が引用により援用される。また、ここに引用されるすべての参照は全体として取り込まれる。

Claims (5)

  1. 芳香族アミン樹脂とマレイン酸またはマレイン酸無水物とを反応させてアミック酸を生成後、触媒存在下において脱水反応を行い、水洗により過剰のマレイン酸またはマレイン酸無水物を除去した後に、ふたたび触媒存在下において脱水閉環反応する下記式(1)で表されるマレイミド樹脂の製造方法。


    (式中、Xは炭素数6〜18の芳香族炭化水素基を表す。複数存在するRはそれぞれ独立して水素原子、炭素数1〜10のアルキル基もしくは芳香族基を表す。mは1〜4の整数を表し、pは1〜3の整数を表し、nは1〜10の実数を表す。)
  2. 前記式(1)で表されるマレイミド樹脂が、下記式(2)で表されるマレイミド樹脂である、請求項1に記載のマレイミド樹脂の製造方法。


    (式中、複数存在するRはそれぞれ独立して水素原子、炭素数1〜10のアルキル基もしくは芳香族基を表す。mは1〜4の整数を表し、pは1〜3の整数を表し、nは1〜10の実数を表す。)
  3. 前記式(1)で表されるマレイミド樹脂が、下記式(3)で表されるマレイミド樹脂である、請求項1に記載のマレイミド樹脂の製造方法。


    (式中、複数存在するRはそれぞれ独立して水素原子、炭素数1〜10のアルキル基もしくは芳香族基を表す。mは1〜4の整数を表し、pは1〜3の整数を表し、nは1〜10の実数を表す。)
  4. 請求項1〜3のいずれか一項に記載のマレイミド樹脂の製造方法を利用した硬化性樹脂組成物の製造方法。
  5. 請求項4に記載の硬化性樹脂組成物の製造方法によって得られる硬化性樹脂組成物を硬化させるステップを含む、硬化物の製造方法。
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