JP6964709B2 - 塗料組成物 - Google Patents
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Description
一方で、高い強度を有し、かつ基材に対して優れた密着性を示す塗膜を形成する塗料組成物については、特許文献1に開示された技術を含め、従来技術では未だ知られていない。
<1>重量平均分子量が550以上10,000未満の範囲内であり、かつ、1分子内に2個以上の(メタ)アクリロイル基を有するウレタン(メタ)アクリレート(A)、重量平均分子量が50以上550未満の範囲内であり、かつ、カルボキシル基、リン酸基及びホスホン酸基からなる群より選ばれる少なくとも一の基を有する化合物(B)、重量平均分子量が200以上550未満の範囲内であり、1分子内に2個以上の重合性不飽和基を有し、かつ、カルボキシル基、リン酸基及びホスホン酸基を有さない重合性不飽和化合物(C)並びに重合開始剤(D)を含有する塗料組成物。
<2>前記ウレタン(メタ)アクリレート(A)の少なくともその1種として、重量平均分子量が550以上10,000未満の範囲内であり、かつ、1分子内に2個以上の(メタ)アクリロイル基と1個以上のポリオキシアルキレン鎖とを有するウレタン(メタ)アクリレート(A11)を含有する前記<1>に記載の塗料組成物。
<3>前記ウレタン(メタ)アクリレート(A)の少なくともその1種として、重量平均分子量が550以上10,000未満の範囲内であり、かつ、1分子内に2個以上の(メタ)アクリロイル基と1個以上のシクロヘキサン環とを有するウレタン(メタ)アクリレート(A12)を含有する前記<1>又は<2>に記載の塗料組成物。
<4>前記ウレタン(メタ)アクリレート(A)の少なくともその1種として、重量平均分子量が550以上10,000未満の範囲内であり、かつ、1分子内に2個以上の(メタ)アクリロイル基と1個以上のイソシアヌレート環とを有するウレタン(メタ)アクリレート(A13)を含有する前記<1>〜<3>のいずれか1に記載の塗料組成物。
<5>前記化合物(B)の少なくともその1種として、重量平均分子量が50以上550未満の範囲内であり、かつ、カルボキシル基、リン酸基及びホスホン酸基からなる群より選ばれる少なくとも一の基を有する重合性不飽和化合物(B’)を含有する前記<1>〜<4>のいずれか1に記載の塗料組成物。
<6>前記重合性不飽和化合物(C)の少なくともその1種として、ポリオキシアルキレン鎖を有する重合性不飽和化合物(C’)を含有する前記<1>〜<5>のいずれか1に記載の塗料組成物。
<7>塗料組成物中の不揮発分を合計100質量部としたときに、前記ウレタン(メタ)アクリレート(A)の不揮発分が10〜70質量部であり、前記化合物(B)の不揮発分が1〜20質量部であり、前記重合性不飽和化合物(C)の不揮発分が10〜80質量部であり、かつ前記重合開始剤(D)の不揮発分が0.1〜20質量部である前記<1>〜<6>のいずれか1に記載の塗料組成物。
<8>さらに顔料を含有する前記<1>〜<7>のいずれか1に記載の塗料組成物。
<9>前記顔料の配合量が、塗料組成物中の重合性不飽和化合物の総量を100質量部としたときに、0.1〜40質量部の範囲内である前記<8>に記載の塗料組成物。
<10>塗料組成物中、不揮発分が90〜100質量%を占める前記<1>〜<9>のいずれか1に記載の塗料組成物。
なお、本明細書において数値範囲を示す「〜」とは、その前後に記載された数値を下限値及び上限値として含む意味で使用される。また、「(メタ)アクリロイル」とは、アクリロイル及びメタクリロイルの少なくともいずれか一方を、「(メタ)アクリレート」とは、アクリレート及びメタクリレートの少なくともいずれか一方を、「(メタ)アクリル酸」とは、アクリル酸及びメタクリル酸の少なくともいずれか一方を、「(メタ)アクリルアミド」とは、アクリルアミド及びメタクリルアミドの少なくともいずれか一方を、それぞれ意味する。
本発明におけるウレタン(メタ)アクリレート(A)は、重量平均分子量が550以上10,000未満の範囲内であり、かつ、1分子内に2個以上のアクリロイル基およびメタクリロイル基の少なくとも一方を有するウレタン化合物である。
上記ポリイソシアネート化合物(a1)は、1分子内にイソシアネート基を2個以上有する化合物である。該ポリイソシアネート化合物(a1)としては、例えば、ヘキサメチレンジイソシアネート、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、ダイマー酸ジイソシアネート、リジンジイソシアネート等の脂肪族ジイソシアネート化合物及びこれらのジイソシアネートのウレトジオンタイプ付加物、アダクトタイプ付加物、ビューレットタイプ付加物、イソシアヌレート環付加物;イソホロンジイソシアネート、4,4’−メチレンビス(シクロヘキシルイソシアネート)、メチルシクロヘキサン−2,4−ジイソシアネート、メチルシクロヘキサン−2,6−ジイソシアネート、1,3−ジ(イソシアナトメチル)シクロヘキサン、1,4−ジ(イソシアナトメチル)シクロヘキサン、1,4−シクロヘキサンジイソシアネート、1,3−シクロペンタンジイソシアネート、1,2−シクロヘキサンジイソシアネート等の脂環族ジイソシアネート化合物及びこれらのジイソシアネートのウレトジオンタイプ付加物、アダクトタイプ付加物、ビューレットタイプ付加物、イソシアヌレート環付加物;キシリレンジイソシアネート、メタキシリレンジイソシアネート、テトラメチルキシリレンジイソシアネート、トリレンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、1,5−ナフタレンジイソシアネート、1,4−ナフタレンジイソシアネート、4,4’−トルイジンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルエーテルジイソシアネート、m−フェニレンジイソシアネート、p−フェニレンジイソシアネート、4,4’−ビフェニレンジイソシアネート、3,3’−ジメチル−4,4’−ビフェニレンジイソシアネート、ビス(4−イソシアナトフェニル)スルホン、イソプロピリデンビス(4−フェニルイソシアネート)等の芳香族ジイソシアネート化合物及びこれらのジイソシアネートのウレトジオンタイプ付加物、アダクトタイプ付加物、ビューレットタイプ付加物、イソシアヌレート環付加物;トリフェニルメタン−4,4’,4”−トリイソシアネート、1,3,5−トリイソシアナトベンゼン、2,4,6−トリイソシアナトトルエン、4,4’−ジメチルジフェニルメタン−2,2’,5,5’−テトライソシアネート等の1分子中に3個以上のイソシアネート基を有するポリイソシアネート化合物及びこれらのポリイソシアネートのウレトジオンタイプ付加物、アダクトタイプ付加物、ビューレットタイプ付加物、イソシアヌレート環付加物;エチレングリコール、プロピレングリコール、1,4−ブチレングリコール、ジメチロールプロピオン酸、ポリアルキレングリコール、トリメチロールプロパン、ヘキサントリオール等のポリオールの水酸基にイソシアネート基が過剰量となる比率でポリイソシアネート化合物を反応させてなるウレタン化付加物及びこれらのポリイソシアネートのビューレットタイプ付加物、イソシアヌレート環付加物等が挙げられる。
前記水酸基含有(メタ)アクリレート(a2)は、1分子内に1個以上の水酸基及び1個以上の(メタ)アクリロイル基を有する化合物である。
前記ポリオール化合物(a3)は、上記水酸基含有(メタ)アクリレート(a2)以外の、1分子内に2個以上の水酸基を有する化合物である。
前記水酸基含有化合物の鎖伸長成分(a4)は、前記水酸基含有(メタ)アクリレート(a2)及びポリオール化合物(a3)等の水酸基含有化合物と反応して分子鎖を伸長させることができる化合物である。
前記イソシアネート基含有(メタ)アクリレート(a5)は、1分子内に1個以上のイソシアネート基及び1個以上の(メタ)アクリロイル基を有する化合物である。
上記ウレタン(メタ)アクリレート(A)は、水酸基含有成分とイソシアネート基含有成分とを公知のウレタン化反応させることにより合成することができる。上記反応は、通常有機溶剤中で行うことができる。有機溶剤としては、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素系溶剤、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン系溶剤、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸イソブチル、酢酸ブチル等のエステル系溶剤等が挙げられる。これらは1種又は2種以上の混合物として使用できる。反応温度は、常温〜100℃であるのが好ましく、反応時間は1〜10時間であるのが好ましい。
なかでも、上記ポリオキシアルキレン鎖を有するウレタン(メタ)アクリレート(A11)は、形成される塗膜と基材との密着性及び塗膜強度の観点から、1分子内に好ましくは平均して1〜100個のポリオキシアルキレン鎖、さらに好ましくは1分子内に平均して2〜80個のポリオキシアルキレン鎖、とくに好ましくは1分子内に平均して10〜60個のポリオキシアルキレン鎖を有するのがよい。本明細書において、化合物1分子内のポリオキシアルキレン鎖の平均した数は、該化合物の合成時に使用された原材料の当量比から算出される理論値である。
なかでも、上記シクロヘキサン環を有するウレタン(メタ)アクリレート(A12)は、形成される塗膜と基材との密着性及び塗膜強度の観点から、1分子内に好ましくは平均して1〜60個のシクロヘキサン環、さらに好ましくは1分子内に平均して4〜50個のシクロヘキサン環、とくに好ましくは1分子内に平均して8〜40個のシクロヘキサン環を有するのがよい。本明細書において、化合物1分子内のシクロヘキサン環の平均した数は、該化合物の合成時に使用された原材料の当量比から算出される理論値である。
本発明における化合物(B)は、重量平均分子量が50以上550未満の範囲内であり、かつ、カルボキシル基、リン酸基及びホスホン酸基からなる群より選ばれる少なくとも一の基を有する化合物である。
なかでも、形成される塗膜と基材との密着性の観点から、該化合物(B)の重量平均分子量は、好ましくは100〜400、さらに好ましくは120〜350の範囲内であるのがよい。
上記重合性不飽和化合物(B’)は、1分子内に重合性不飽和基を有し、重量平均分子量が50以上550未満の範囲内の化合物である。
また、上記重合性不飽和化合物(B’)の不飽和基当量は、形成される塗膜と基材との密着性の観点から、50〜550g/molが好ましく、60〜500g/molがさらに好ましく、70〜450g/molがさらに特に好ましい。
本発明における重合性不飽和化合物(C)は、重量平均分子量が200以上550未満の範囲内であり、1分子内に2個以上の重合性不飽和基を有し、かつ、カルボキシル基、リン酸基及びホスホン酸基をいずれも有さない重合性不飽和化合物である。
上記重合性不飽和化合物(C)の重量平均分子量は、塗膜外観、形成される塗膜と基材との密着性、塗膜強度の観点から、好ましくは200〜400であり、さらに好ましくは200〜300である。
重合性不飽和化合物(C)は単独で又は2種以上を組み合わせて使用することができる。
重合開始剤(D)は、光重合開始剤(D1)及び熱重合開始剤(D2)から選択される重合開始剤である。なかでも、塗料の貯蔵安定性に優れ、さらに基材の熱変形を抑制しつつ、基材との密着性に優れ、かつ高い強度を有する塗膜を形成することができるため、該重合開始剤(D)の少なくとも1種として光重合開始剤(D1)を使用することが好ましい。
光重合開始剤(D1)は、活性エネルギー線を吸収して、フリーラジカル(中間体の形態でも)を発生する化合物であり、2種以上の化合物の混合物であってもよい。光重合開始剤(D1)としては、光化学的に活性化可能な化合物(たとえばベンゾイン)、発色団と共開始剤(たとえばベンゾフェノン及び第三級アミン)との組合せ及びこれらの混合物、増感剤と、共開始剤との(たとえばチオキサントンと第三級アミン)又は発色団との(たとえばチオキサントンとアミノケトン)の組合せ、H2O2と鉄(II)塩との組合せ等のレドックス系、染料及びホウ酸塩及び/又はアミン等の電子輸送ペアー等を挙げることができる。
熱重合開始剤(D2)は、加熱により、フリーラジカル(中間体の形態でも)を発生する化合物又はこれらの化合物の混合物である。熱重合開始剤(D2)としては、例えば、ベンゾイルパーオキシド、オクタノイルパーオキサイド、ラウロイルパーオキシド、ステアロイルパーオキサイド、クメンハイドロパーオキサイド、tert−ブチルパーオキサイド、tert−ブチルパーオキシラウレート、tert−ブチルパーオキシイソプロピルカーボネート、tert−ブチルパーオキシアセテート、ジイソプロピルベンゼンハイドロパーオキサイド等の有機過酸化物;アゾビスイソブチロニトリル、アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、アゾビス(2−メチルプロピオンニトリル)、アゾビス(2−メチルブチロニトリル)、4、4’−アゾビス(4−シアノブタン酸)、ジメチルアゾビス(2−メチルプロピオネート)、アゾビス[2−メチル−N−(2−ヒドロキシエチル)−プロピオンアミド]、アゾビス{2−メチル−N−[2−(1−ヒドロキシブチル)]−プロピオンアミド}等のアゾ化合物;過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウム、過硫酸ナトリウム等の過硫酸塩等を挙げることができる。
本発明に係る塗料組成物は、以上に述べたウレタン(メタ)アクリレート(A)、化合物(B)、重合性不飽和化合物(C)及び重合開始剤(D)を含有する塗料組成物である。
ウレタン(メタ)アクリレート(A):好ましくは10〜70質量部、より好ましくは25〜65質量部、さらに好ましくは30〜60質量部。
化合物(B):好ましくは1〜20質量部、より好ましくは1〜15質量部、さらに好ましくは1〜10質量部。
重合性不飽和化合物(C):好ましくは10〜80質量部、より好ましくは15〜70質量部、さらに好ましくは20〜60質量部。
重合開始剤(D):好ましくは0.1〜20質量部、より好ましくは0.5〜15質量部、さらに好ましくは1.0〜10質量部。
また、上記重合性不飽和化合物(C)の少なくとも1種として、前記ポリオキシアルキレン鎖を有する重合性不飽和化合物(C’)を使用する場合、該ポリオキシアルキレン鎖を有する重合性不飽和化合物(C’)の不揮発分の配合割合は、形成される塗膜と基材との密着性、塗膜強度の観点から、塗料組成物(1)の不揮発分を合計100質量部としたときに、好ましくは5〜75質量部、より好ましくは8〜65質量部、さらに好ましくは10〜55質量部である。
なお本明細書において、不揮発分とは、塗料組成物を構成する成分のうち溶剤を除くすべての成分をいう。
本発明の塗料組成物は、さらに、前記成分(A)、(B)及び(C)以外のその他の重合性不飽和化合物を含有してもよい。
上記成分(A)、(B)及び(C)以外のその他の重合性不飽和化合物としては、1分子内に1個の重合性不飽和基を有し、かつ、カルボキシル基、リン酸基及びホスホン酸基を有さない化合物を好適に使用することができる。
本発明に係る塗料組成物は、上記に加えて、さらに紫外線吸収剤及び/又は光安定剤を含有することができる。また、必要に応じて、架橋剤、溶媒(有機溶剤、水)、顔料、触媒、酸化防止剤、表面調整剤、消泡剤、乳化剤、界面活性剤、防汚剤、湿潤剤、増粘剤、染料、耐擦り傷性向上剤、ツヤ調整剤等の塗装の分野で通常使用される他の添加成分等を適宜含有することができる。
紫外線吸収剤としては、従来から公知のものが使用でき、例えば、ベンゾトリアゾール系吸収剤、トリアジン系吸収剤、サリチル酸誘導体系吸収剤、ベンゾフェノン系吸収剤等を使用できる。また、上記紫外線吸収剤は、重合性不飽和基を有するものであってもよい。
前記光安定剤は、塗膜の劣化過程で生成する活性なラジカル種を捕捉するラジカル連鎖禁止剤として用いられるもので、例えば、ヒンダードアミン化合物の光安定剤等が挙げられる。
上記架橋剤としては、例えば、カルボジイミド化合物等を使用することができ、前記成分(A)、(B)及び(C)の少なくとも1種が水酸基を有する場合には前記ポリイソシアネート化合物、ブロック化ポリイソシアネート化合物、メラミン樹脂等を使用することもできる。
前記溶媒としては、例えば、有機溶剤、水等を使用することができる。該有機溶剤としては、例えば、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン類;酢酸エチル、酢酸ブチル、安息香酸メチル、エトキシプロピオン酸エチル、プロピオン酸エチル、プロピオン酸メチル等のエステル類;テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジメトキシエタン等のエーテル類;エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、3−メトキシブチルアセテート等のグリコールエーテル類;芳香族炭化水素類、脂肪族炭化水素類等が挙げられる。
前記顔料としては、例えば、光輝性顔料、着色顔料、体質顔料等を挙げることができる。該顔料は単独で又は2種以上組み合わせて使用することができる。
本発明の塗料組成物を基材上に塗装することによりウェット塗膜(未硬化の塗膜)を形成した後、該ウェット塗膜を硬化させることにより、目的の塗膜を形成することができる。
なお、塗料組成物は、直接基材上に塗布することが好ましい。
照射される活性エネルギー線としては、公知のものを使用することができる。具体的には、紫外線、可視光線、レーザー光(近赤外線レーザー、可視光レーザー、紫外線レーザー等)、マイクロ波、電子ビーム、電磁波等を挙げることができる。これらの活性エネルギー線のうち、経済性の観点から、紫外線が好ましい。
加熱は、この分野において公知の手法を適宜使用することができる。具体的には、例えば、熱風、熱ガス、赤外線ヒーター、IRラジエータ、オーブン、熱ローラー及びマイクロ波等を使用して行うことができる。本発明においては、作業の容易性及び低温で行うことができること等の観点から、熱風、赤外線ヒーターなどにより加熱を行うことが好ましい。
ウレタン(メタ)アクリレート(A−1):重量平均分子量が3,000であり、Tgが40℃であり、上記(a1)〜(a5)成分を適宜選択して反応させて得られた、1分子内に平均して2個のアクリロイル基を有し、1分子内に20個のポリオキシエチレン鎖と12個のシクロヘキサン環とを有する化合物。
ウレタン(メタ)アクリレート(A−2):重量平均分子量が2,400であり、Tgが26℃であり、上記(a1)〜(a5)成分を適宜選択して反応させて得られた、1分子内に平均して2個のアクリロイル基を有し、1分子内に20個のポリオキシエチレン鎖を有する化合物。
ウレタン(メタ)アクリレート(A−3):重量平均分子量が3,200であり、Tgが45℃であり、上記(a1)〜(a5)成分を適宜選択して反応させて得られた、1分子内に平均して2個のアクリロイル基を有し、1分子内に12個のシクロヘキサン環を有する化合物。
ウレタン(メタ)アクリレート(A−4):重量平均分子量が2,600であり、Tgが23℃であり、上記(a1)〜(a5)成分を適宜選択して反応させて得られた、1分子内に平均して2個のアクリロイル基を有するが、1分子内にポリオキシエチレン鎖およびシクロヘキサン環を持たない化合物。
ウレタン(メタ)アクリレート(A−5):重量平均分子量が1,500であり、Tgが37℃であり、上記(a1)〜(a5)成分を適宜選択して反応させて得られた、1分子内に平均して3個のアクリロイル基を有し、1分子内に2個のポリオキシエチレン鎖と2個のイソシアヌレート環とを有する化合物。
ウレタン(メタ)アクリレート(A−6):重量平均分子量が1,400であり、Tgが48℃であり、上記(a1)〜(a5)成分を適宜選択して反応させて得られた、1分子内に平均して3個のアクリロイル基を有し、1分子内に2個のイソシアヌレート環を有する化合物。
ウレタン(メタ)アクリレート(A−7):重量平均分子量が850であり、Tgが44℃であり、上記(a1)〜(a5)成分を適宜選択して反応させて得られた、1分子内に平均して2個のアクリロイル基を有し、1分子内に2個のポリオキシエチレン鎖と4個のシクロヘキサン環とを有する化合物。
ウレタン(メタ)アクリレート(A−8):重量平均分子量が9,800であり、Tgが38℃であり、上記(a1)〜(a5)成分を適宜選択して反応させて得られた、1分子内に平均して2個のアクリロイル基を有し、1分子内に80個のポリオキシエチレン鎖と42個のシクロヘキサン環とを有する化合物。
ウレタン(メタ)アクリレート(A−9):「EBECRYL 8402」(商品名、ダイセル・オルネクス社製、重量平均分子量1,000、重合性不飽和基数2)
ウレタン(メタ)アクリレート(A)に代わる比較成分として、比較成分(a−1)〜(a−3)を用いた。
比較成分(a−1):ウレタン(メタ)アクリレート:重量平均分子量が2,900であり、Tgが40℃であり、上記(a1)〜(a5)成分を適宜選択して反応させて得られた、1分子内に平均して1個のアクリロイル基を有し、1分子内に20個のポリオキシエチレン鎖と12個のシクロヘキサン環とを有する化合物。
比較成分(a−2):ウレタン(メタ)アクリレート:重量平均分子量が490であり、Tgが42℃であり、上記(a1)〜(a5)成分を適宜選択して反応させて得られた、1分子内に平均して2個のアクリロイル基を有し、1分子内に2個のシクロヘキサン環を有する化合物。
比較成分(a−3):ウレタン(メタ)アクリレート:重量平均分子量が11,000であり、Tgが29℃であり、上記(a1)〜(a5)成分を適宜選択して反応させて得られた、1分子内に平均して2個のアクリロイル基を有し、1分子内に128個のポリオキシエチレン鎖と32個のシクロヘキサン環とを有する化合物。
化合物(B−1):アクリル酸(重量平均分子量が72であり、重合性不飽和化合物(B’)に相当。)
化合物(B−2):「β−CEA」(商品名、ダイセル・オルネクス社製、β−カルボキシエチルアクリレート、重量平均分子量144、重合性不飽和基数1、重合性不飽和化合物(B’)に相当。)
化合物(B−3):「アロニックスM5300」(商品名、東亞合成株式会社製、ω−カルボキシ−ポリカプロラクトン(n≒2)モノアクリレート、重量平均分子量300、重合性不飽和基数1、重合性不飽和化合物(B’)に相当。)
化合物(B−4):「サートマーSR9050」(商品名、サートマー社製、リン酸2−(メタクリロイルオキシ)エチル、重量平均分子量210、重合性不飽和化合物(B’)に相当。)
化合物(B−5):酢酸(重量平均分子量60)
重量平均分子量が50以上550未満、かつカルボキシル基、リン酸基及びホスホン酸基からなる群より選ばれる少なくとも一の基を有する化合物(B)に代わる比較成分として、比較成分(b−1)を用いた。
比較成分(b−1):水酸基価が105であり、重量平均分子量が850である、カルボキシル基含有ポリエステル樹脂。合成方法は以下のとおりである。
温度計、サーモスタット、攪拌装置、還流冷却器及び水分離器を備えた反応容器に、アジピン酸(分子量146)58.4部(0.3mol)、1,6−ヘキサンジオール(分子量118)70.8部(0.60mol)及びネオペンチルグリコール(分子量104)42部(0.40mol)を仕込み、230℃まで3時間かけて昇温させた後、縮合水を水分離器により留去させながら230℃で保持し、酸価が10mgKOH/gとなるまで反応させた。次いで、170℃まで冷却したあと、無水トリメリット酸(分子量192)38.4部(0.2mol)を仕込み、酸価が105mgKOH/gとなるまで反応させ、カルボキシル基含有ポリエステル樹脂を得た。
重合性不飽和化合物(C−1):「ライトアクリレート3EG−A」(商品名、共栄社化学株式会社製、トリエチレングリコールジアクリレート、重量平均分子量258、重合性不飽和基数2、ポリオキシアルキレン鎖を有する重合性不飽和化合物(C’)に相当)
重合性不飽和化合物(C−2):「サートマーSR230」(商品名、サートマー社製、ジエチレングリコールジアクリレート、重量平均分子量212、重合性不飽和基数2、ポリオキシアルキレン鎖を有する重合性不飽和化合物(C’)に相当)
重合性不飽和化合物(C−3):「NKエステル A−400」(商品名、新中村化学工業株式会社製、ポリエチレングリコール#400ジアクリレート、重量平均分子量508、重合性不飽和基数2、ポリオキシアルキレン鎖を有する重合性不飽和化合物(C’)に相当)
重合性不飽和化合物(C−4):「HDDA」(商品名、ダイセル・オルネクス社製、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート(1,6−HDDA)、重量平均分子量226、重合性不飽和基数2)
重合性不飽和化合物(C−5):「Irr214K」(商品名、ダイセル・オルネクス社製、トリシクロデカンジメタノールジアクリレート、重量平均分子量300、重合性不飽和基数2)
重合性不飽和化合物(C−6):「ニューフロンティアHPN」(商品名、第一工業製薬株式会社製、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールジアクリレート、重量平均分子量312、重合性不飽和基数2)
重合性不飽和化合物(C−7):「アロニックスM315」(商品名、東亞合成株式会社製、イソシアヌル酸エチレンオキサイド変性ジ及びトリアクリレート、重量平均分子量387、重合性不飽和基数2)
重量平均分子量が200以上550未満の範囲内であり、1分子内に2個以上の重合性不飽和基を有し、かつ、カルボキシル基、リン酸基及びホスホン酸基を有さない重合性不飽和化合物(C)に代わる比較成分として、比較成分(c−1)〜(c−3)を用いた。
比較成分(c−1):「EBECRYL110」(商品名、ダイセル・オルネクス社製、エトキシ化フェニルアクリレート、重量平均分子量236、重合性不飽和基数1)
比較成分(c−2):「サートマーSR213」(商品名、サートマー社製、1,4−ブタンジオールジアクリレート、重量平均分子量198、重合性不飽和基数2)
比較成分(c−3):「NKエステルA−DPH」(商品名、新中村化学工業株式会社製、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、重量平均分子量が578、重合性不飽和基数6)
重合開始剤(D−1):「IRGACURE 907」(商品名、BASF社製、光重合開始剤、不揮発分含有率100%)
重合開始剤(D−2):「IRGACURE TPO」(商品名、BASF社製、光重合開始剤、不揮発分含有率100%)
重合開始剤(D−3):「DETX−S」(商品名、日本化薬社製、2,4−ジエチルチオキサントン、光重合開始剤、不揮発分含有率100%)
重合開始剤(D−4):「パーオクタ O」(商品名、日油社製、熱重合開始剤、不揮発分含有率100%)
「ACMO」:商品名、KJケミカルズ社製、4−アクリロイルモルホリン
「HEAA」:商品名、KJケミカルズ社製、ヒドロキシエチルアクリルアミド
「IBOA−B」:商品名、ダイセル・オルネクス社製、イソボルニルアクリレート
「ライトアクリレートEC−A」:商品名、共栄社化学社製、エトキシジエチレングリコールアクリレート
「TINUVIN 400」:商品名、BASF社製、紫外線吸収剤
「TINUVIN 292」:商品名、BASF社製、光安定剤
「BYK−333」:商品名、ビックケミー社製、表面調整剤
酢酸ブチル:有機溶剤
「TAROX LL−50」:商品名、チタン工業社製、酸化鉄顔料
「トダカラー KN−O」:商品名、戸田工業社製、酸化鉄顔料
「JR−806」:商品名、テイカ社製、酸化チタン顔料
「カーボンMA−100」:商品名、三菱化学社製、カーボンブラック顔料
「BYK−168」:商品名、BYK社製、顔料分散剤
下記表1に示す配合割合(質量部)において、各種成分を混合し、塗料組成物を得た。すなわち;
ウレタン(メタ)アクリレート(A−1)40部(不揮発分40部)、カルボキシル基を有する化合物(B−2)(β−CEA)2部(不揮発分2部)、重合性不飽和化合物(C−1)(ライトアクリレート3EG−A)20部(不揮発分20部)、重合性不飽和化合物(C−4)(1,6−HDDA)10部(不揮発分10部)、重合性不飽和化合物(C−5)(Irr214K)20部(不揮発分20部)、重合開始剤(D−1)(IRGACURE 907(Irg907))1部(不揮発分1部)、重合開始剤(D−2)(IRGACURE TPO(IrgTPO))4部(不揮発分4部)、重合開始剤(D−3)(DETX−S)1部(不揮発分1部)、その他の重合性不飽和化合物(ACMO)8部(不揮発分8部)、紫外線吸収剤2部(不揮発分2部)、光安定剤2部(不揮発分2部)、及び表面調整剤0.1部(不揮発分0.1部)を均一に混合して、実施例1の塗料組成物を得た。
実施例1と同様に、表1〜表12に記載の配合割合(質量部)において各種成分を混合し、実施例2〜45及び比較例1〜12の塗料組成物をそれぞれ得た。
実施例10〜14はカルボキシル基、リン酸基及びホスホン酸基からなる群より選ばれる少なくとも一の基を有する化合物(B)の種類を変更した(表2)。
実施例15〜21はカルボキシル基、リン酸基及びホスホン酸基を有さない重合性不飽和化合物(C)の種類を変更した(表3)。
実施例22〜24は光開始剤の種類を変更したか、その他の重合性不飽和化合物を添加した(表4)。
実施例25〜29はその他の重合性不飽和化合物の種類や添加量を変更した(表5)。
実施例30〜33はウレタン(メタ)アクリレート(A)並びに、カルボキシル基、リン酸基及びホスホン酸基を有さない重合性不飽和化合物(C)の含有量を変更した(表6)。
実施例34〜39はカルボキシル基、リン酸基及びホスホン酸基からなる群より選ばれる少なくとも一の基を有する化合物(B)の含有量を変更したか、塗料組成物の不揮発分を変更したか、熱重合開始剤を添加した(表7)。
実施例40〜43は基材の種類を変更した(表8)。
実施例44及び45は形成した塗膜(硬化塗膜)の膜厚を変更した(表9)。
比較例1〜4はウレタン(メタ)アクリレート(A)を含有しない、又はウレタン(メタ)アクリレート(A)に代えて比較成分(a−1)〜(a−3)を含有させた(表10)。
比較例5〜8は化合物(B)を含有しない、又は化合物(B)に代えて比較成分(b−1)を含有させた(表11)。
比較例9〜12はカルボキシル基、リン酸基及びホスホン酸基を有さない重合性不飽和化合物(C)を含有しない、又は重合性不飽和化合物(C)に代えて比較成分(c−1)〜(c−3)を含有させた(表12)。
100mm×150mm×3.0mmの塩化ビニル基材(PVC)上に、実施例又は比較例で得た塗料組成物を、バーコーターを用いて所望の硬化塗膜の膜厚となるように塗装した。続いて、23℃で1分間セッティングを行い、その後、メタルハライドランプを用いて400mW/cm2、1,000mJ/cm2のUV照射を行い、試験板を作製した。
基材としてアクリロニトリル−ブタジエン−スチレン(ABS)基材(実施例40)、アクリロニトリル−エチレン−スチレン(AES)基材(実施例41)、アクリロニトリル−スチレン−アクリレート(ASA)基材(実施例42)、及びポリカーボネート(PC)基材(実施例43)を用いた際も上記と同様に試験板を作製した。
実施例39については、メタルハライドランプを用いてUV照射を行う代わりに、80℃で30分間加熱を行った。
得られた各試験板について、密着性及び鉛筆硬度の評価を行った。
(密着性)
各試験板の塗面にJIS K 5600−5−6(1990)に準じて2mm×2mmのゴバン目100個を作り、その面に粘着テープを貼着し、急激に剥がした後のゴバン目塗膜の残存状態を調べ、下記基準で付着性を評価した。評価結果を表1〜表12に示す。表中◎、○、○−、△、×はそれぞれ以下を意味し、◎、○及び○−が合格を意味する。
◎:残存個数/全体個数=100個/100個で縁欠けなし
○:残存個数/全体個数=100個/100個で縁欠けした残存塗膜が10個未満
○−:残存個数/全体個数=100個/100個で縁欠けした残存塗膜が10個以上
△:残存個数/全体個数=90〜99個/100個
×:残存個数/全体個数=0〜89個/100個
JIS K 5600−5−4(1999)「引っかき硬度(鉛筆法)」に準拠して、各試験板の塗面の鉛筆硬度を測定した。鉛筆硬度は3B<2B<B<HB<F<Hの順であり、鉛筆硬度がHB以上であれば硬度は良好であるが、鉛筆硬度がBであっても密着性が○以上であれば、塗膜として概ね良好な結果であると言える。評価結果を表1〜表12に示す。
(製造例1)
「ライトアクリレート3EG−A」(商品名、共栄社化学社製、トリエチレングリコールジアクリレート)(C−1)5部(不揮発分5部)、「ACMO」(商品名、KJケミカルズ株式会社製、4−アクリロイルモルホリン)5部(不揮発分5部)、「BYK−168」(商品名、BYK社製、顔料分散剤、不揮発分30%)3部(不揮発分0.9部)、「TAROX LL−50」(商品名、チタン工業社製、酸化鉄顔料)4.6部、「トダカラー KN−O」(商品名、戸田工業社製、酸化鉄顔料)1.7部、「JR−806」(商品名、テイカ社製、酸化チタン顔料)2.6部及び「カーボンMA−100」(商品名、三菱化学社製、カーボンブラック顔料)0.2部を広口ガラスビン中に入れ、ガラスビーズを加えて密封し、ペイントシェーカーで30分間分散した後、ガラスビーズを除去して、顔料分散液(P−1)を得た。
「ライトアクリレート3EG−A」(商品名、共栄社化学社製、トリエチレングリコールジアクリレート)(C−1)5部(不揮発分5部)、「ACMO」(商品名、KJケミカルズ株式会社製、4−アクリロイルモルホリン)5部(不揮発分5部)、「BYK−168」(商品名、BYK社製、顔料分散剤、不揮発分30%)3部(不揮発分0.9部)、「TAROX LL−50」(商品名、チタン工業社製、酸化鉄顔料)0.1部、「トダカラー KN−O」(商品名、戸田工業社製、酸化鉄顔料)0.1部、「JR−806」(商品名、テイカ社製、酸化チタン顔料)15部及び「カーボンMA−100」(商品名、三菱化学社製、カーボンブラック顔料)0.2部を広口ガラスビン中に入れ、ガラスビーズを加えて密封し、ペイントシェーカーで30分間分散した後、ガラスビーズを除去して、顔料分散液(P−2)を得た。
「EBECRYL 8402」(商品名、ダイセル・オルネクス社製、重量平均分子量1,000、重合性不飽和基数2)(A−9)2.5部(不揮発分2.5部)、「ライトアクリレート3EG−A」(商品名、共栄社化学社製、トリエチレングリコールジアクリレート)(C−1)5部(不揮発分5部)、「ライトアクリレートEC−A」(商品名、共栄社化学社製、エトキシジエチレングリコールアクリレート)2.5部(不揮発分2.5部)、「BYK−168」(商品名、BYK社製、顔料分散剤、不揮発分30%)3部(不揮発分0.9部)、「TAROX LL−50」(商品名、チタン工業社製、酸化鉄顔料)4.6部、「トダカラー KN−O」(商品名、戸田工業社製、酸化鉄顔料)1.7部、「JR−806」(商品名、テイカ社製、酸化チタン顔料)2.6部及び「カーボンMA−100」(商品名、三菱化学社製、カーボンブラック顔料)0.2部を広口ガラスビン中に入れ、ガラスビーズを加えて密封し、ペイントシェーカーで30分間分散した後、ガラスビーズを除去して、顔料分散液(P−3)を得た。
「EBECRYL 8402」(商品名、ダイセル・オルネクス社製、重量平均分子量1,000、重合性不飽和基数2)(A−9)2.5部(不揮発分2.5部)、「ライトアクリレート3EG−A」(商品名、共栄社化学社製、トリエチレングリコールジアクリレート)(C−1)5部(不揮発分5部)、「ライトアクリレートEC−A」(商品名、共栄社化学社製、エトキシジエチレングリコールアクリレート)2.5部(不揮発分2.5部)、「BYK−168」(商品名、BYK社製、顔料分散剤、不揮発分30%)3部(不揮発分0.9部)、「TAROX LL−50」(商品名、チタン工業社製、酸化鉄顔料)0.1部、「トダカラー KN−O」(商品名、戸田工業社製、酸化鉄顔料)0.1部、「JR−806」(商品名、テイカ社製、酸化チタン顔料)15部及び「カーボンMA−100」(商品名、三菱化学社製、カーボンブラック顔料)0.2部を広口ガラスビン中に入れ、ガラスビーズを加えて密封し、ペイントシェーカーで30分間分散した後、ガラスビーズを除去して、顔料分散液(P−4)を得た。
[塗料組成物(1)の製造]
下記表13に示す配合割合(質量部)において、各種成分を混合し、塗料組成物(1)を調製した。すなわち:
ウレタン(メタ)アクリレート(A−1)40部(不揮発分40部)、
カルボキシル基を有する化合物(B−2)(β−CEA)5部(不揮発分5部)、
重合性不飽和化合物(C−1):「ライトアクリレート3EG−A」(共栄社化学社製、トリエチレングリコールジアクリレート、重量平均分子量258、重合性不飽和基数2)12部(不揮発分12部)、
重合性不飽和化合物(C−5):「Irr214K」(商品名、ダイセル・オルネクス社製、トリシクロデカンジメタノールジアクリレート、重量平均分子量300、重合性不飽和基数2)10部(不揮発分10部)、
重合開始剤(D−1)「IRGACURE 907」(商品名、BASF社製、光重合開始剤、不揮発分含有率100%)1部(不揮発分1部)、
重合開始剤(D−2)「IRGACURE TPO」(商品名、BASF社製、光重合開始剤、不揮発分含有率100%)4部(不揮発分4部)、
重合開始剤(D−3):「KAYACURE DETX−S」(商品名、日本化薬社製、光重合開始剤、不揮発分含有率100%)1部(不揮発分1部)、
「ACMO」(商品名、KJケミカルズ社製、4−アクリロイルモルホリン、重量平均分子量141、重合性不飽和基数1)7部(不揮発分7部)、
「IBOA−B」(商品名、ダイセル・オルネクス株式会社製、イソボルニルアクリレート、重量平均分子量208、重合性不飽和基数1)10部(不揮発分10部)、
「ライトアクリレートEC−A」(商品名、共栄社化学社製、エトキシジエチレングリコールアクリレート、重量平均分子量188、重合性不飽和基数1)10部(不揮発分10部)、
製造例1で得た顔料分散液(P−1)13.3部(不揮発分12部)、
「TINUVIN 400」(商品名、BASF社製、トリアジン系紫外線吸収剤、不揮発分含有率100%)2部、
「TINUVIN 292」(商品名、BASF社製、ヒンダードアミン系光安定剤、不揮発分含有率100%)2部、及び
「BYK−333」(商品名、ビックケミー社製、シリコン系表面調整剤、不揮発分含有率100%)0.1部を均一に混合して、塗料組成物(1)を得た。
100mm×150mm×3.0mmの塩化ビニル基材(PVC)を50℃まで加温した後、23℃で静置し、非接触型温度計「THERMO−HUNTER PT−80」(OPTEX社製、商品名、長距離狭視野測定タイプのポータブル型非接触温度計)で該塩化ビニル基材の表面温度を連続測定した。該塩化ビニル基材の表面温度が30℃となった時に、該塩化ビニル基材上に、塗料温度23℃に保持しておいた実施例46で得た塗料組成物(1)を、バーコーターを用いて硬化塗膜の膜厚が10μmとなるように塗装した。続いて、23℃で1分間セッティングを行い、その後、メタルハライドランプを用いて400mW/cm2、1,000mJ/cm2のUV照射を行い、試験板を作製した。
塗料組成物(1)中の各成分の種類を表13に示すように変更したこと以外は、実施例46を繰り返した。結果を表13に示す。
塗料組成物(1)中の各成分の種類を表13に示すように変更し、以下の通り試験板を作製したこと以外は、実施例46を繰り返した。結果を表13に示す。
[試験板の作製]
100mm×150mm×3.0mmの塩化ビニル基材(PVC)を50℃まで加温した後、23℃で静置し、非接触型温度計「THERMO−HUNTER PT−80」(OPTEX社製、商品名、長距離狭視野測定タイプのポータブル型非接触温度計)で該塩化ビニル基材の表面温度を連続測定した。該塩化ビニル基材の表面温度が30℃となった時に、該塩化ビニル基材上に、塗料温度23℃に保持しておいた実施例46で得た塗料組成物(1)を、バーコーターを用いて硬化塗膜の膜厚が10μmとなるように塗装した。続いて、23℃で1分間セッティングを行い、その後、メタルハライドランプを用いて400mW/cm2、1,000mJ/cm2のUV照射を行った。続いて、該硬化塗膜上に、塗料温度23℃に保持しておいた実施例46で得た塗料組成物(1)を、バーコーターを用いて硬化塗膜の膜厚が10μmとなるように塗装した。続いて、23℃で1分間セッティングを行い、その後、メタルハライドランプを用いて400mW/cm2、1,000mJ/cm2のUV照射を行い、試験板を作製した。
塗料組成物(1)として実施例46で得た塗料組成物(1)の代わりに、2回とも実施例47で得た塗料組成物(1)を使用したこと以外は、実施例53を繰り返した。結果を表13に示す。
塗料組成物(1)中の各成分の種類を表13に示すように変更したこと以外は、実施例46を繰り返した。結果を表13に示す。
Claims (4)
- 塗料組成物を硬化させることにより形成された塗膜であって、
前記塗料組成物は、重量平均分子量が550以上10,000未満の範囲内であり、かつ、1分子内に2個以上の(メタ)アクリロイル基を有するウレタン(メタ)アクリレート(A)、重量平均分子量が50以上550未満の範囲内であり、かつ、カルボキシル基、リン酸基及びホスホン酸基からなる群より選ばれる少なくとも一の基を有する化合物(B)、重量平均分子量が200以上550未満の範囲内であり、1分子内に2個以上の重合性不飽和基を有し、かつ、カルボキシル基、リン酸基及びホスホン酸基を有さない重合性不飽和化合物(C)並びに重合開始剤(D)を含有し、
前記化合物(B)の少なくともその1種として、重量平均分子量が50以上550未満の範囲内であり、かつ、カルボキシル基、リン酸基及びホスホン酸基からなる群より選ばれる少なくとも一の基を有する重合性不飽和化合物(B’)を含有し、
塗料組成物中の不揮発分を合計100質量部としたときに、前記ウレタン(メタ)アクリレート(A)の不揮発分が10〜70質量部であり、前記化合物(B)の不揮発分が1〜20質量部であり、前記重合性不飽和化合物(C)の不揮発分が10〜80質量部であり、かつ前記重合開始剤(D)の不揮発分が0.1〜20質量部であり、
塩化ビニル樹脂基材上に形成された塗膜。 - 前記塗料組成物がさらに顔料を含有し、前記顔料の配合量が、塗料組成物中の重合性不飽和化合物の総量を100質量部としたときに、0.1〜40質量部の範囲内である、請求項1に記載の塗膜。
- 塗料組成物を基材上に塗布し、硬化させて塗膜を形成する塗膜形成方法であって、
前記塗料組成物は、重量平均分子量が550以上10,000未満の範囲内であり、かつ、1分子内に2個以上の(メタ)アクリロイル基を有するウレタン(メタ)アクリレート(A)、重量平均分子量が50以上550未満の範囲内であり、かつ、カルボキシル基、リン酸基及びホスホン酸基からなる群より選ばれる少なくとも一の基を有する化合物(B)、重量平均分子量が200以上550未満の範囲内であり、1分子内に2個以上の重合性不飽和基を有し、かつ、カルボキシル基、リン酸基及びホスホン酸基を有さない重合性不飽和化合物(C)並びに重合開始剤(D)を含有し、
前記化合物(B)の少なくともその1種として、重量平均分子量が50以上550未満の範囲内であり、かつ、カルボキシル基、リン酸基及びホスホン酸基からなる群より選ばれる少なくとも一の基を有する重合性不飽和化合物(B’)を含有し、
塗料組成物中の不揮発分を合計100質量部としたときに、前記ウレタン(メタ)アクリレート(A)の不揮発分が10〜70質量部であり、前記化合物(B)の不揮発分が1〜20質量部であり、前記重合性不飽和化合物(C)の不揮発分が10〜80質量部であり、かつ前記重合開始剤(D)の不揮発分が0.1〜20質量部であり、
前記基材として塩化ビニル樹脂基材上に塗布する塗膜形成方法。 - 前記塗料組成物がさらに顔料を含有し、前記顔料の配合量が、塗料組成物中の重合性不飽和化合物の総量を100質量部としたときに、0.1〜40質量部の範囲内である、請求項3に記載の塗膜形成方法。
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