JP2004211057A - 放射線硬化性樹脂組成物 - Google Patents
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Abstract
【課題】 組成物自体の保存安定性が良く、また耐久性に優れ、水素ガス発生量の少ない硬化物を与え、光ファイバ被覆に有用な放射線硬化性樹脂組成物を提供する。
【解決手段】 (A)亜リン酸エステル基とフェノール性水酸基を有する化合物を0.1〜10重量%含有することを特徴とする放射線硬化性樹脂組成物。
【選択図】 なし
【解決手段】 (A)亜リン酸エステル基とフェノール性水酸基を有する化合物を0.1〜10重量%含有することを特徴とする放射線硬化性樹脂組成物。
【選択図】 なし
Description
本発明は、組成物自体の保存安定性が良く、また耐久性、特に耐熱性に優れ、水素ガス発生量の少ない硬化物を与える放射線硬化性樹脂組成物に関する。
光ファイバは、ガラスを熱溶融紡糸して得たガラスファイバ素線に、保護補強等を目的として樹脂を被覆して製造されている。この樹脂被覆としては、ガラスファイバ素線に接してまず柔軟な第一次の被覆層を設け、その外側に剛性の高い第二次の被覆層を設けた構造が知られている。そうした第一次、第二次の被覆層を設けた光ファイバを光ファイバ素線と称している。またこれらの樹脂被覆を施された光ファイバ素線を平面上に複数並べて結束材料で固めたテープ状ファイバもよく知られている。光ファイバ素線の第一次の被覆層を形成するための樹脂組成物をプライマリ材、第二次の被覆層を形成するための樹脂組成物をセカンダリ材、テープ状ファイバの結束材として用いられる樹脂組成物をテープ材と称している。これらの樹脂被覆方法としては、放射線硬化性樹脂組成物を塗布し、熱または光、特に紫外線により硬化させる方法が広く用いられている。
光ファイバの被覆層からは、経時的に水素ガスが発生し、その水素ガスにより光伝送損失が発生する問題があった。また従来の放射線硬化性樹脂組成物では、光ファイバを高熱に長時間晒すと被覆層の劣化に由来して、光ファイバの強度が低下する問題もあった。
光ファイバ被覆層からの水素ガス発生の抑制手法としては、特定構造のエチレン性不飽和基を有する原料を用いる方法が知られている(特許文献1)。しかしながら、この方法では、光ファイバ被覆材料自体の原料が制限されるため、材料設計の自由度が制約を受ける欠点があった。
また、樹脂組成物中にジフェニルイソデシルホスファイトやトリス(ノニルフェニル)ホスファイト等のリン系化合物を添加する方法も知られている(特許文献2参照)。しかしながら、この方法によって得られた放射線硬化性樹脂組成物は、保存安定性が悪く、放射線硬化性樹脂組成物を長期保存した場合、その硬化物の水素ガス発生量が増加するという欠点を有していた。また、これらの方法によって得られた放射線硬化性樹脂組成物の硬化物は、耐久性、特に耐熱性に劣り、長時間高温に晒されると、硬化物の重量変化が見られるという問題を有していた。
特開平9−143233号公報
特開昭63−72740号公報
本発明の目的は、組成物自体の保存安定性が良く、また耐久性に優れ、水素ガス発生量の少ない硬化物を与え、光ファイバ被覆に有用な放射線硬化性樹脂組成物を提供することにある。
本発明者は、この様な状況に鑑みて鋭意研究した結果、放射線硬化性樹脂組成物に、亜リン酸エステル基とフェノール性水酸基を有する化合物を添加することにより、保存安定性が良く、硬化物の耐久性、特に耐熱性に優れ、硬化物からの水素ガス発生量の少ない放射線硬化性樹脂組成物、特に長期間保存してもその硬化物からの水素ガス発生量の少ない放射線硬化性樹脂組成物が得られることを見い出し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明は、(A)亜リン酸エステル基とフェノール性水酸基を有する化合物を0.1〜10重量%含有することを特徴とする放射線硬化性樹脂組成物を提供するものである。
本発明の放射線硬化性樹脂組成物は、組成物自体の保存安定性に優れ、またその硬化物を優れた耐久性、特に耐熱性を有し、樹脂組成物を長期間保存しても水素ガス発生量が少ないので、光ファイバ用被覆材料、特に光ファイバ被覆層のプライマリ材、セカンダリ材あるいはテープ材として有用である。
本発明の放射線硬化性樹脂組成物に用いられる(A)成分は、亜リン酸エステル基とフェノール性水酸基を有する化合物であれば特に限定されないが、例えば下記一般式(2)で表わすことができる。
(式(2)中、nは1〜3の整数を示し、R1はフェノール性水酸基を有する有機基を示し、R2はリン原子を含んでいてもよい有機基を示す。)
R1及びR2は炭素以外の元素を有しても良く、当該炭素以外の元素としては例えば、窒素、硫黄、酸素、ハロゲン、リンが挙げられる。また、二以上のR1及びR2が連結して環状の有機基になっても良い。
R1及びR2は炭素以外の元素を有しても良く、当該炭素以外の元素としては例えば、窒素、硫黄、酸素、ハロゲン、リンが挙げられる。また、二以上のR1及びR2が連結して環状の有機基になっても良い。
R1で示されるフェノール性水酸基を有する有機基の例としては、ベンゼン又はナフタレン環上に1〜3個のアルキル基、アルコキシ基又はハロゲン原子が置換していてもよいヒドロキシフェニル、ヒドロキシナフチル又はヒドロキシフェニルアルキル基が挙げられる。またR2で示される有機基としては、アルキル基、アリール基、アラルキル基等が挙げられる。ここでアリール基としては、アルキル基、アルコキシ基、ハロゲン原子等が置換していてもよいフェニル又はナフチル基が挙げられる。アリールアルキル基としては、アルキル基、アルコキシ基、ハロゲン原子等が置換していてもよいフェニルアルキル基が挙げられる。また、R1及びR2は連結していてもよい。R2がリン原子を含む場合としては、2〜4価のアルカン残基又は2〜4価の芳香族炭化水素残基等にフェノール性水酸基を有する亜リン酸エステルが2〜4個結合している場合が挙げられる。
(A)亜リン酸エステル基とフェノール性水酸基を有する化合物の具体例としては、2−メチル−4−ヒドロキシフェニルジエチルホスファイト、2−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニルジエチルホスファイト、2,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニルジエチルホスファイト、ビス(2,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)エチルホスファイト、トリス(2,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)ホスファイト、テトラキス(2,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)−2,5−ジ−t−ブチル−ヒドロキシキノンジイル−ホスファイトや下記構造式(1)、(3)〜(9)で示される化合物等が挙げられる。
これら(A)亜リン酸エステル基とフェノール性水酸基を有する化合物は、Polymer Degradation and Stability 77 (2002) p29に記載されている方法で合成することが出来る。これら亜リン酸エステル基とフェノール性水酸基を有する化合物の市販品としてはSumilizerGP(住友化学)が挙げられる。
特に好ましい(A)亜リン酸エステル基とフェノール性水酸基を有する化合物としては、下記構造式(1)又は(3)で表される化合物が挙げられる。
(A)成分は、前記安定性、耐久性及び水素ガス発生量低減効果の点から、本発明の放射線硬化性樹脂組成物中に0.1〜10重量%含有することが好ましく、0.1〜5重量%がさらに好ましく、0.1〜3重量%が特に好ましい。
本発明の放射線硬化性樹脂組成物には、さらに(B)ウレタン(メタ)アクリレート及び(C)(B)成分を共重合可能な反応性希釈剤を含有させるのが好ましい。(B)ウレタン(メタ)アクリレートは、特に限定されないが、例えば、(a)ポリオール化合物、(b)ポリイソシアネート化合物、および(c)水酸基含有(メタ)アクリレート化合物を反応させて得られる。
この(B)ウレタン(メタ)アクリレートを製造する具体的方法としては、例えば(a)ポリオール、(b)ポリイソシアネート化合物および(c)水酸基含有(メタ)アクリレートを一括して仕込んで反応させる方法;(a)ポリオールおよび(b)ポリイソシアネート化合物を反応させ、次いで(c)水酸基含有(メタ)アクリレートを反応させる方法;(b)ポリイソシアネート化合物および(c)水酸基含有(メタ)アクリレートを反応させ、次いで(a)ポリオールを反応させる方法;(b)ポリイソシアネート化合物および(c)水酸基含有(メタ)アクリレートを反応させ、次いで(a)ポリオールを反応させ、最後にまた(c)水酸基含有(メタ)アクリレートを反応させる方法などが挙げられる。
ここで用いる(a)ポリオールとしては、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコール、ポリヘキサメチレングリコール、ポリヘプタメチレングリコール、ポリデカメチレングリコールのような一種のイオン重合性環状化合物を開環重合させて得られるポリエーテルジオール、または二種以上のイオン重合性環状化合物を開環共重合させて得られるポリエーテルジオールが挙げられる。イオン重合性環状化合物としては、エチレンオキシド、プロピレンオキシド、ブテン−1−オキシド、イソブテンオキシド、オキセタン、3,3−ジメチルオキセタン、3,3−ビスクロロメチルオキセタン、テトラヒドロフラン、2−メチルテトラヒドロフラン、3−メチルテトラヒドロフラン、ジオキサン、トリオキサン、テトラオキサン、シクロヘキセンオキシド、スチレンオキシド、エピクロルヒドリン、グリシジルメタクリレート、アリルグリシジルエーテル、アリルグリシジルカーボネート、ブタジエンモノオキシド、イソプレンモノオキシド、ビニルオキセタン、ビニルテトラヒドロフラン、ビニルシクロヘキセンオキシド、フェニルグリシジルエーテル、ブチルグリシジルエーテル、安息香酸グリシジルエステル等の環状エーテル類が挙げられる。また、上記イオン重合性環状化合物と、エチレンイミン等の環状イミン類、γ−プロピオラクトン、グリコール酸ラクチド等の環状ラクトン酸、あるいはジメチルシクロポリシロキサン類とを開環共重合させたポリエーテルジオールを使用することもできる。上記二種以上のイオン重合性環状化合物の具体的な組み合わせとしては、テトラヒドロフランとプロピレンオキシド、テトラヒドロフランと2−メチルテトラヒドロフラン、テトラヒドロフランと3−メチルテトラヒドロフラン、テトラヒドロフランとエチレンオキシド、プロピレンオキシドとエチレンオキシド、ブテン−1−オキシドとエチレンオキシド、テトラヒドロフラン、ブテン−1−オキシド、エチレンオキシドの3元重合体等を挙げることができる。これらのイオン重合性環状化合物の開環共重合体はランダムに結合していてもよいし、ブロック状の結合をしていてもよい。本発明の硬化物に耐ジェリー性および耐水性を付与する点から、これらのポリエーテルジオールのうち、ポリプロピレングリコールがより好ましく、ゲルパーミエーションクロマトグラフ法(GPC法)によるポリスチレン換算の数平均分子量で1000〜7000のポリプロピレングリコールが特に好ましい。
これらのポリエーテルジオールは、例えばPTMG650、PTMG1000、PTMG2000(以上、三菱化学(株)製)、エクセノール 1020、2020、3020、プレミノール PML−4002、PML−5005(以上、旭硝子(株)製)、ユニセーフ DC1100、DC1800、DCB1000(以上、日本油脂(株)製)、PPTG1000、PPTG2000、PPTG4000、PTG400、PTG650、PTG1000、PGT2000、PTG−L1000、PTG−L2000(以上、保土谷化学工業(株)製)、Z−3001−4、Z−3001−5、PBG2000(以上、第一工業製薬(株)製)、Acclaim 2200、2220、3201、3205、4200、4220、8200、12000(以上、ライオンデール社製)等の市販品として入手することができる。
ポリオールとしては、上記ポリエーテルジオールが好ましいが、この他にポリエステルジオール、ポリカーボネートジオール、ポリカプロラクトンジオール等も用いることができ、これらのジオールをポリエーテルジオールと併用することもできる。これらの構造単位の重合様式は特に制限されず、ランダム重合、ブロック重合、グラフト重合のいずれであってもよい。
(B)ウレタン(メタ)アクリレートの合成に用いられる(b)ポリイソシアネートとしては、芳香族ジイソシアネート、脂環族ジイソシアネート、脂肪族ジイソシアネート等が挙げられる。具体的化合物としては、光ファイバ用樹脂組成物として使用できるものであれば特に制限はないが、好ましい例としては芳香族ジイソシアネートおよび脂環式ジイソシアネート、より好ましくは、2,4−トリレンジイソシアネートおよびイソホロンジイソシアネートが挙げられる。これらのジイソシアネート化合物は単独で用いても、2種以上併用しても良い。
(B)ウレタン(メタ)アクリレートの合成に用いられる(c)水酸基含有(メタ)アクリレートとしては、ポリイソシアネートのイソシアネート基との反応性の点から、水酸基が第一級炭素原子に結合した水酸基含有(メタ)アクリレート(第一水酸基含有(メタ)アクリレートという)および水酸基が第二級炭素原子に結合した水酸基含有(メタ)アクリレート(第二水酸基含有(メタ)アクリレートという)が好ましい。
第一水酸基含有(メタ)アクリレートとして、例えば、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールモノ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールモノ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンジ(メタ)アクリレート、トリメチロールエタンジ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
第二水酸基含有(メタ)アクリレートとして、例えば、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−3−フェニルオキシプロピル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシシクロヘキシル(メタ)アクリレート等が挙げられ、さらに、アルキルグリシジルエーテル、アリルグリシジルエーテル、グリシジル(メタ)アクリレート等のグリシジル基含有化合物と、(メタ)アクリル酸との付加反応により得られる化合物が挙げられる。これら水酸基含有(メタ)アクリレート化合物は1種単独で、あるいは2種以上組み合わせて使用できる。
(B)ウレタン(メタ)アクリレートの合成に用いる(a)ポリオール、(b)ポリイソシアネート化合物および水酸基含有(メタ)アクリレートの使用割合は、ポリオールに含まれる水酸基1当量に対してポリイソシアネート化合物に含まれるイソシアネート基が1.1〜2当量、水酸基含有(メタ)アクリレートの水酸基が0.1〜1当量となるようにするのが好ましい。
また(B)ウレタン(メタ)アクリレートの合成においてポリオールとともにジアミンを併用することも可能であり、このようなジアミンとしてはエチレンジアミン、テトラメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、パラフェニレンジアミン、4,4′−ジアミノジフェニルメタン等のジアミンやヘテロ原子を含むジアミン、ポリエーテルジアミン等が挙げられる。
水酸基含有(メタ)アクリレートの一部をイソシアネート基に付加しうる官能基を持った化合物、又はアルコール類に置き換えて用いることもできる。イソシアネート基に付加しうる官能基を持った化合物としては、例えば、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、などを挙げることができる。これらの化合物を使用することにより、ガラス等の基材への密着性をさらに高めることができる。アルコール類としては、例えば、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、n−ブチルアルコール、t−ブチルアルコール、などを挙げることができる。これらの化合物を使用することにより、樹脂のヤング率を調節することができる。
(B)ウレタン(メタ)アクリレートの合成においては、ナフテン酸銅、ナフテン酸コバルト、ナフテン酸亜鉛、ジブチル錫ジラウレート、トリエチルアミン、1,4−ジアザビシクロ〔2.2.2〕オクタン、2,6,7−トリメチル−1,4−ジアザビシクロ〔2.2.2〕オクタン等のウレタン化触媒を、反応物の総量に対して0.01〜1重量%用いるのが好ましい。また、反応温度は、通常5〜90℃、特に10〜80℃が好ましい。
(B)ウレタン(メタ)アクリレートの好ましい分子量は、硬化物の良好な破断伸びおよび放射線硬化性樹脂組成物の適度な粘度を得る観点から、GPC法によるポリスチレン換算の数平均分子量で通常500〜40,000であり、より好ましくは700〜30,000である。
(B)ウレタン(メタ)アクリレートは、硬化物のヤング率、破断伸び等の良好な力学特性および放射線硬化性樹脂組成物の適度な粘度を得る観点から、本発明の放射線硬化性樹脂組成物中に、35〜85重量%、特に55〜65重量%含有することが好ましい。85重量%を超えると硬化物のヤング率が2.0MPaを超えてしまうため光ファイバ被覆用樹脂としては好ましくなく、また放射線硬化性樹脂組成物の粘度が6.0Pa・sを超えてしまうため作業性も低下し、また硬化物の耐水性も悪化する。35重量%を下回ると破断強度が悪化してしまう。光ファイバプライマリ層としての硬化物のヤング率は0.1〜2.0MPaが好ましい。放射線硬化性樹脂組成物の粘度は1.0〜6.0Pa・sが好ましい。
本発明の放射線硬化性樹脂組成物に使用される(C)成分は、(B)成分と共重合可能な反応性希釈剤である。(C)成分としては、例えば(C1)重合性単官能化合物、または(C2)重合性多官能化合物が挙げられる。このような、(C1)重合性単官能性化合物としては、N−ビニルピロリドン、N−ビニルカプロラクタム等のビニル基含有ラクタム、イソボルニル(メタ)アクリレート、ボルニル(メタ)アクリレート、トリシクロデカニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレート等の脂環式構造含有(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、4−ブチルシクロヘキシル(メタ)アクリレート、アクリロイルモルホリン、ビニルイミダゾール、ビニルピリジン等が挙げられる。さらに、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、イソプロピル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、アミル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、t−ブチル(メタ)アクリレート、ペンチル(メタ)アクリレート、イソアミル(メタ)アクリレート、ヘキシル(メタ)アクリレート、ヘプチル(メタ)アクリレート、オクチル(メタ)アクリレート、イソオクチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ノニル(メタ)アクリレート、デシル(メタ)アクリレート、イソデシル(メタ)アクリレート、ウンデシル(メタ)アクリレート、ドデシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、イソステアリル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、ブトキシエチル(メタ)アクリレート、エトキシジエチレングリコール(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、メトキシエチレングリコール(メタ)アクリレート、エトキシエチル(メタ)アクリレート、メトキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシポリプロピレングリコール(メタ)アクリレート、ジアセトン(メタ)アクリルアミド、イソブトキシメチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミド、t−オクチル(メタ)アクリルアミド、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、7−アミノ−3,7−ジメチルオクチル(メタ)アクリレート、N,N−ジエチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド、ヒドロキシブチルビニルエーテル、ラウリルビニルエーテル、セチルビニルエーテル、2−エチルヘキシルビニルエーテル、2−ヒドロキシー3−フェノキシプロピルアクリレート及び下記一般式で表される化合物等が挙げられる。
CH2=C(R3)−COO(R4O)p−C6H4−R5
(式中、R3は水素原子又はメチル基を示し、R4は炭素数2〜6、好ましくは2〜4のアルキレン基を示し、R5は水素原子又は炭素数1〜12、好ましくは1〜9のアルキル基を示し、pは0〜12、好ましくは1〜8の自然数を示す。)
CH2=C(R3)−COO(R4O)p−C6H4−R5
(式中、R3は水素原子又はメチル基を示し、R4は炭素数2〜6、好ましくは2〜4のアルキレン基を示し、R5は水素原子又は炭素数1〜12、好ましくは1〜9のアルキル基を示し、pは0〜12、好ましくは1〜8の自然数を示す。)
これら(C1)重合性単官能性化合物のうちN−ビニルピロリドン、N−ビニルカプロラクタム等のビニル基含有ラクタム、炭素数10以上の脂肪族炭化水素基を有する単官能性(メタ)アクリレートが好ましい。ここで炭素数10以上の脂肪族基としては、直鎖、分岐鎖および脂環式のいずれも含まれ、炭素数は10〜24が好ましい。これらのうちイソボルニル(メタ)アクリレート、イソデシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレートがさらに好ましく、イソボルニル(メタ)アクリレートおよび/またはイソデシル(メタ)アクリレートが特に好ましい。これら(C1)重合性単官能性化合物の市販品としてはIBXA(大阪有機化学工業(株)製)、アロニックスM−110、M−111、M−113、M114、M−117、TO−1210(以上、東亞合成(株)製)、エポキシエステルM−600A(共栄社(株)製)を使用することができる。
また(C2)重合性多官能性化合物としては、光ファイバ用樹脂組成物として使用できるものであれば特に制限はないが、好ましい例としてはポリエチレングリコールジアクリレート、トリシクロデカンジイルジメチレンジ(メタ)アクリレート、エチレンオキサイドを付加させたビスフェノールAのジ(メタ)アクリレート、トリス(2−ヒドロキシエチル)イアオシアヌレートトリ(メタ)アクリレート、ヘキサンジオールジアクリレート(HDDA)等が挙げられる。これら(C2)重合性多官能性化合物の市販品として例えば、ライトアクリレート9EG−A、および、ライトアクリレート4EG−A(共栄社化学(株)製)、ユピマーUV、SA1002(以上、三菱化学(株)製)、アロニックスM−215、M−315、M−325(以上東亞合成(株)製)が挙げられる。
これらの(C1)重合性単官能化合物と(C2)重合性多官能化合物を併用して用いることもできる。
これらの(C)成分は、本発明の放射線硬化性樹脂組成物中に1〜60重量%含有することが好ましく、2〜45重量%含有することがさらに好ましい。1重量%未満であると硬化性を損ねる可能性があり、60重量%を超えると低粘度による塗布形状の変化が起き、塗布が安定しない。
本発明の放射線硬化性樹脂組成物は、放射線によって硬化される。ここで放射線とは、赤外線、可視光線、紫外線、X線、α線、β線、γ線、電子線等であるが、特に紫外線が好ましい。
本発明の放射線硬化性樹脂組成物には、必要に応じて(D)重合開始剤を添加することができる。(D)成分としては、(D1)通常光重合開始剤を用いるが、必要に応じて(D2)熱重合開始剤を(D1)光重合開始剤と併用しても良い。
(D1)光重合開始剤としては、例えば1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン、キサントン、フルオレノン、ベンズアルデヒド、フルオレン、アントラキノン、トリフェニルアミン、カルバゾール、3−メチルアセトフェノン、4−クロロベンゾフェノン、4,4′−ジメトキシベンゾフェノン、4,4′−ジアミノベンゾフェノン、ミヒラーケトン、ベンゾインプロピルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンジルジメチルケタール、1−(4−イソプロピルフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、チオキサントン、ジエチルチオキサントン、2−イソプロピルチオキサントン、2−クロロチオキサントン、2−メチル−1−〔4−(メチルチオ)フェニル〕−2−モルホリノ−プロパン−1−オン、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキサイド、ビス−(2,6−ジメトキシベンゾイル)−2,4,4−トリメチルペンチルホスフィンオキシド等が挙げられる。その市販品としては、イルガキュア184、369、651、500、907、819、CGI1700、CGI1750、CGI1850、CGI1870、CG2461、ダロキュア1116、1173(以上、チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製);LUCIRIN TPO(BASF社製);ユベクリルP36(UCB社製)等が挙げられる。
(D2)熱重合開始剤としては、過酸化物、アゾ化合物等が挙げられ、具体的には、例えばベンゾイルパーオキサイド、t−ブチル−オキシベンゾエート、アゾビスイソブチロニトリル等が挙げられる。
また、本発明の硬化性樹脂組成物を光硬化させる場合には、光重合開始剤に加えて必要に応じて光増感剤を添加することができる。光増感剤としては、例えばトリエチルアミン、ジエチルアミン、N−メチルジエタノールアミン、エタノールアミン、4−ジメチルアミノ安息香酸、4−ジメチルアミノ安息香酸メチル、4−ジメチルアミノ安息香酸エチル、4−ジメチルアミノ安息香酸イソアミル等が挙げられる。その市販品としては、ユベクリルP102、103、104、105(以上、UCB社製)等が挙げられる。
(D)重合開始剤は、本発明の放射線硬化性樹脂組成物中に0.1〜10重量%、特に0.5〜5重量%配合することが好ましい。
また、本発明の放射線硬化性樹脂組成物には上記成分以外に各種添加剤、例えば着色剤、光安定剤、シランカップリング剤、酸化防止剤、熱重合禁止剤、レベリング剤、界面活性剤、保存安定剤、可塑剤、滑剤、溶媒、フィラー、老化防止剤、濡れ性改良剤、塗面改良剤等を必要に応じて配合することができる。ここで光安定剤としては、例えばチヌビン 292、144、622LD(以上、チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製)、サノールLS770(三共(株)製)、TM−061(住友化学工業(株)製)、SEESORB101、SEESORB103、SEESORB709(以上、シプロ化成(株)製)、Sumisorb130(住友化学(株)製)等が挙げられる。シランカップリング剤としては、例えばγ−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−メタアクリロキシプロピルトリメトキシシラン、市販品として、SH6062、SZ6030(以上、東レ・ダウコーニングシリコーン社製)、KBE903、603、403(以上、信越化学工業(株)製)等が挙げられる。酸化防止剤としては、例えばSumilizer GA−80(住友化学(株)製)、Irganox1010、Irganox1035(チバ・スペシャリティ・ケミカルズ(株)製)が挙げられる。
以下に本発明を実施例により具体的に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
ウレタン(メタ)アクリレートの合成例1
撹拌機を備えた反応容器に、数平均分子量が2000のポリプロピレングリコール831.0g、イソホロンジイソシアネート129.3g、2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾール0.24g、フェノチアジン0.08gを仕込み、これらを撹拌しながら液温度が15℃となるまで冷却した。ジブチル錫ジラウレート0.8gを添加した後、撹拌しながら液温度を1時間かけて35℃まで徐々に上げた。その後、液温度を50℃に上げて反応させた。残留イソシアネート基濃度が1.26重量%(仕込量に対する割合;以下同じ)以下となった後、2−ヒドロキシエチルアクリレート38.6gを添加し、液温度約60℃にて撹拌し、反応させた。残留イソシアネート基濃度が0.1重量%以下になった時を反応終了とし、ウレタン(メタ)アクリレートを得た(これをUA−1とする)。
撹拌機を備えた反応容器に、数平均分子量が2000のポリプロピレングリコール831.0g、イソホロンジイソシアネート129.3g、2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾール0.24g、フェノチアジン0.08gを仕込み、これらを撹拌しながら液温度が15℃となるまで冷却した。ジブチル錫ジラウレート0.8gを添加した後、撹拌しながら液温度を1時間かけて35℃まで徐々に上げた。その後、液温度を50℃に上げて反応させた。残留イソシアネート基濃度が1.26重量%(仕込量に対する割合;以下同じ)以下となった後、2−ヒドロキシエチルアクリレート38.6gを添加し、液温度約60℃にて撹拌し、反応させた。残留イソシアネート基濃度が0.1重量%以下になった時を反応終了とし、ウレタン(メタ)アクリレートを得た(これをUA−1とする)。
ウレタン(メタ)アクリレートの合成例2
撹拌機を備えた反応容器に、数平均分子量が4000のポリプロピレングリコール907.2g、イソホロンジイソシアネート70.6g、2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾール0.24g、フェノチアジン0.08gを仕込み、これらを撹拌しながら液温度が15℃となるまで冷却した。ジブチル錫ジラウレート0.8gを添加した後、撹拌しながら液温度を1時間かけて35℃まで徐々に上げた。その後、液温度を50℃に上げて反応させた。残留イソシアネート基濃度が0.6重量%(仕込量に対する割合;以下同じ)以下となった後、2−ヒドロキシエチルアクリレート21.1gを添加し、液温度約60℃にて撹拌し、反応させた。残留イソシアネート基濃度が0.1重量%以下になった時を反応終了とし、ウレタン(メタ)アクリレートを得た(これをUA−2とする)。
撹拌機を備えた反応容器に、数平均分子量が4000のポリプロピレングリコール907.2g、イソホロンジイソシアネート70.6g、2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾール0.24g、フェノチアジン0.08gを仕込み、これらを撹拌しながら液温度が15℃となるまで冷却した。ジブチル錫ジラウレート0.8gを添加した後、撹拌しながら液温度を1時間かけて35℃まで徐々に上げた。その後、液温度を50℃に上げて反応させた。残留イソシアネート基濃度が0.6重量%(仕込量に対する割合;以下同じ)以下となった後、2−ヒドロキシエチルアクリレート21.1gを添加し、液温度約60℃にて撹拌し、反応させた。残留イソシアネート基濃度が0.1重量%以下になった時を反応終了とし、ウレタン(メタ)アクリレートを得た(これをUA−2とする)。
ウレタン(メタ)アクリレートの合成例3
撹拌機を備えた反応容器に、数平均分子量が8000のポリプロピレングリコール950.9g、イソホロンジイソシアネート37.0g、2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾール0.24g、フェノチアジン0.08gを仕込み、これらを撹拌しながら液温度が15℃となるまで冷却した。ジブチル錫ジラウレート0.8gを添加した後、撹拌しながら液温度を1時間かけて35℃まで徐々に上げた。その後、液温度を50℃に上げて反応させた。残留イソシアネート基濃度が0.4重量%(仕込量に対する割合;以下同じ)以下となった後、2−ヒドロキシエチルアクリレート11.0gを添加し、液温度約60℃にて撹拌し、反応させた。残留イソシアネート基濃度が0.1重量%以下になった時を反応終了とし、ウレタン(メタ)アクリレートを得た(これをUA−3とする)。
撹拌機を備えた反応容器に、数平均分子量が8000のポリプロピレングリコール950.9g、イソホロンジイソシアネート37.0g、2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾール0.24g、フェノチアジン0.08gを仕込み、これらを撹拌しながら液温度が15℃となるまで冷却した。ジブチル錫ジラウレート0.8gを添加した後、撹拌しながら液温度を1時間かけて35℃まで徐々に上げた。その後、液温度を50℃に上げて反応させた。残留イソシアネート基濃度が0.4重量%(仕込量に対する割合;以下同じ)以下となった後、2−ヒドロキシエチルアクリレート11.0gを添加し、液温度約60℃にて撹拌し、反応させた。残留イソシアネート基濃度が0.1重量%以下になった時を反応終了とし、ウレタン(メタ)アクリレートを得た(これをUA−3とする)。
ウレタン(メタ)アクリレートの合成例4
撹拌機を備えた反応容器に、イソホロンジイソシアネート96.4g、2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾール0.024g、フェノチアジン0.08g、ジブチル錫ジラウレート0.8gを仕込み、これらを撹拌しながら液温度が15℃となるまで冷却した。2−ヒドロキシエチルアクリレート86.9gを滴下ロートを使用し1時間かけて滴下した。撹拌しながら液温度を1時間かけて35℃まで徐々に上げた。その後、数平均分子量が2000のテトラヒドロフランと2−メチルテトラヒドロフランの共重合体(PTGL2000(保土谷化学工業(株)製))815.6g添加し、液温度を60℃に上げて反応させた。残留イソシアネート基濃度が0.1重量%以下になった時を反応了とし、ウレタン(メタ)アクリレートを得た(これをUA−4とする)。
撹拌機を備えた反応容器に、イソホロンジイソシアネート96.4g、2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾール0.024g、フェノチアジン0.08g、ジブチル錫ジラウレート0.8gを仕込み、これらを撹拌しながら液温度が15℃となるまで冷却した。2−ヒドロキシエチルアクリレート86.9gを滴下ロートを使用し1時間かけて滴下した。撹拌しながら液温度を1時間かけて35℃まで徐々に上げた。その後、数平均分子量が2000のテトラヒドロフランと2−メチルテトラヒドロフランの共重合体(PTGL2000(保土谷化学工業(株)製))815.6g添加し、液温度を60℃に上げて反応させた。残留イソシアネート基濃度が0.1重量%以下になった時を反応了とし、ウレタン(メタ)アクリレートを得た(これをUA−4とする)。
ウレタン(メタ)アクリレートの合成例5
撹拌機を備えた反応容器に、数平均分子量が2000のポリプロピレングリコール845.9g、2,4−トリレンジイソシアネート112.4g、2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾール0.24g、フェノチアジン0.08gを仕込み、これらを撹拌しながら液温度が15℃となるまで冷却した。ジブチル錫ジラウレート0.8gを添加した後、撹拌しながら液温度を1時間かけて35℃まで徐々に上げた。その後、液温度を50℃に上げて反応させた。残留イソシアネート基濃度が1.26重量%(仕込量に対する割合;以下同じ)以下となった後、SH6062を2.5g滴下し、液温度約60℃にて撹拌し、反応させた。次に、2−ヒドロキシエチルアクリレート33.5gを添加し、液温度約60℃にて撹拌し、反応させた。次に、メタノール4.6g滴下し、液温度約60℃にて撹拌し、反応させた。残留イソシアネート基濃度が0.1重量%以下になった時を反応終了とし、ウレタン(メタ)アクリレートを得た(これをUA−5とする)。
撹拌機を備えた反応容器に、数平均分子量が2000のポリプロピレングリコール845.9g、2,4−トリレンジイソシアネート112.4g、2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾール0.24g、フェノチアジン0.08gを仕込み、これらを撹拌しながら液温度が15℃となるまで冷却した。ジブチル錫ジラウレート0.8gを添加した後、撹拌しながら液温度を1時間かけて35℃まで徐々に上げた。その後、液温度を50℃に上げて反応させた。残留イソシアネート基濃度が1.26重量%(仕込量に対する割合;以下同じ)以下となった後、SH6062を2.5g滴下し、液温度約60℃にて撹拌し、反応させた。次に、2−ヒドロキシエチルアクリレート33.5gを添加し、液温度約60℃にて撹拌し、反応させた。次に、メタノール4.6g滴下し、液温度約60℃にて撹拌し、反応させた。残留イソシアネート基濃度が0.1重量%以下になった時を反応終了とし、ウレタン(メタ)アクリレートを得た(これをUA−5とする)。
ウレタン(メタ)アクリレートの合成例6
撹拌機を備えた反応容器に、数平均分子量が2000のポリプロピレングリコール854.1g、トリレンジイソシアネート106.7g、2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾール0.24g、フェノチアジン0.08gを仕込み、これらを撹拌しながら液温度が15℃となるまで冷却した。ジブチル錫ジラウレート0.8gを添加した後、撹拌しながら液温度を1時間かけて35℃まで徐々に上げた。その後、液温度を50℃に上げて反応させた。残留イソシアネート基濃度が1.4重量%(仕込量に対する割合;以下同じ)以下となった後、SH6062を2.5g滴下し、液温度約60℃にて撹拌し、反応させた。次に、2−ヒドロキシエチルアクリレート33.5gを添加し、液温度約60℃にて撹拌し、反応させた。次に、メタノール2.3g滴下し、液温度約60℃にて撹拌し、反応させた。残留イソシアネート基濃度が0.1重量%以下になった時を反応終了とし、ウレタン(メタ)アクリレートを得た(これをUA−6とする)。
撹拌機を備えた反応容器に、数平均分子量が2000のポリプロピレングリコール854.1g、トリレンジイソシアネート106.7g、2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾール0.24g、フェノチアジン0.08gを仕込み、これらを撹拌しながら液温度が15℃となるまで冷却した。ジブチル錫ジラウレート0.8gを添加した後、撹拌しながら液温度を1時間かけて35℃まで徐々に上げた。その後、液温度を50℃に上げて反応させた。残留イソシアネート基濃度が1.4重量%(仕込量に対する割合;以下同じ)以下となった後、SH6062を2.5g滴下し、液温度約60℃にて撹拌し、反応させた。次に、2−ヒドロキシエチルアクリレート33.5gを添加し、液温度約60℃にて撹拌し、反応させた。次に、メタノール2.3g滴下し、液温度約60℃にて撹拌し、反応させた。残留イソシアネート基濃度が0.1重量%以下になった時を反応終了とし、ウレタン(メタ)アクリレートを得た(これをUA−6とする)。
ウレタン(メタ)アクリレートの合成例7
撹拌機を備えた反応容器に、数平均分子量が2000のポリプロピレングリコール832.2g、イソホロンジイソシアネート129.5g、2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾール0.24g、フェノチアジン0.08gを仕込み、これらを撹拌しながら液温度が15℃となるまで冷却した。ジブチル錫ジラウレート0.8gを添加した後、撹拌しながら液温度を1時間かけて35℃まで徐々に上げた。その後、液温度を50℃に上げて反応させた。残留イソシアネート基濃度が1.44重量%(仕込量に対する割合;以下同じ)以下となった後、2−ヒドロキシエチルアクリレート36.7gを添加し、液温度約60℃にて撹拌し、反応させた。次に、メタノール0.5gを滴下し、液温度約60℃にて撹拌し、反応させた。残留イソシアネート基濃度が0.1重量%以下になった時を反応終了とし、ウレタン(メタ)アクリレートを得た(これをUA−7とする)。
撹拌機を備えた反応容器に、数平均分子量が2000のポリプロピレングリコール832.2g、イソホロンジイソシアネート129.5g、2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾール0.24g、フェノチアジン0.08gを仕込み、これらを撹拌しながら液温度が15℃となるまで冷却した。ジブチル錫ジラウレート0.8gを添加した後、撹拌しながら液温度を1時間かけて35℃まで徐々に上げた。その後、液温度を50℃に上げて反応させた。残留イソシアネート基濃度が1.44重量%(仕込量に対する割合;以下同じ)以下となった後、2−ヒドロキシエチルアクリレート36.7gを添加し、液温度約60℃にて撹拌し、反応させた。次に、メタノール0.5gを滴下し、液温度約60℃にて撹拌し、反応させた。残留イソシアネート基濃度が0.1重量%以下になった時を反応終了とし、ウレタン(メタ)アクリレートを得た(これをUA−7とする)。
実施例1〜9および比較例1〜7
撹拌機を備えた反応容器に表1及び表2に示す配合比(重量部)で化合物を仕込み、均一な溶液になるまで液温度50℃で撹拌し、実施例および比較例の組成物を得た。
撹拌機を備えた反応容器に表1及び表2に示す配合比(重量部)で化合物を仕込み、均一な溶液になるまで液温度50℃で撹拌し、実施例および比較例の組成物を得た。
合成例8(テトラキス(2,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)−2,5−ジ−t−ブチル−ヒドロキシキノンジイル−ホスファイトの合成)
Polymer Degradation and Stability 77 (2002) p29に記載の方法で合成した。
Polymer Degradation and Stability 77 (2002) p29に記載の方法で合成した。
測定方法
(硬化物の水素ガス発生量の測定方法)
液状組成物を381μmのアプリケーターを用いてガラス上に塗布し、3.5kWメタルハライドランプ(オーク社製SMX−3500/F−OS)を用いて空気雰囲気下で1J/cm2の紫外線を照射し、厚さ約200μmの硬化膜を得た。この硬化物を室温23℃、相対湿度50%雰囲気下で12時間以上状態調節した。その後、硬化物をガラスアンプルに1g充填し、ガラスアンプルを封管した。硬化物が入ったガラスアンプルを100℃で7日間加熱エージングし、ガラスアンプル中の水素ガス量をガスクロマトフィ−により測定した。
(硬化物の水素ガス発生量の測定方法)
液状組成物を381μmのアプリケーターを用いてガラス上に塗布し、3.5kWメタルハライドランプ(オーク社製SMX−3500/F−OS)を用いて空気雰囲気下で1J/cm2の紫外線を照射し、厚さ約200μmの硬化膜を得た。この硬化物を室温23℃、相対湿度50%雰囲気下で12時間以上状態調節した。その後、硬化物をガラスアンプルに1g充填し、ガラスアンプルを封管した。硬化物が入ったガラスアンプルを100℃で7日間加熱エージングし、ガラスアンプル中の水素ガス量をガスクロマトフィ−により測定した。
表1及び表2に、製造直後の液状組成物を硬化させた場合の水素ガス発生量(初期値)と、製造後、室温で1年間保管した液状組成物を硬化させた場合の水素ガス発生量(1年保管後)を記載した。
(硬化フィルムの重量変化)
液状組成物を381μmのアプリケーターを用いてガラス上に塗布し、3.5kWメタルハライドランプ(オーク社製SMX−3500/F−OS)を用いて空気雰囲気下で1J/cm2の紫外線を照射し、厚さ約200μmの硬化膜を得た。硬化膜の重量を測定し、その硬化膜を120℃、1カ月間加熱エージングした後の重量を測定し、下の式により重量変化を求めた。
液状組成物を381μmのアプリケーターを用いてガラス上に塗布し、3.5kWメタルハライドランプ(オーク社製SMX−3500/F−OS)を用いて空気雰囲気下で1J/cm2の紫外線を照射し、厚さ約200μmの硬化膜を得た。硬化膜の重量を測定し、その硬化膜を120℃、1カ月間加熱エージングした後の重量を測定し、下の式により重量変化を求めた。
重量変化(%)=(エージング前の重量−エージング後の重量)/(エージング前の重量)×100
LUCIRIN TPO:2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキサイド(BASF社製)
IBXA:イソボルニルアクリレート(大阪有機化学工業(株)製)
M110:フェニルEO変性アクリレート(東亞合成(株)製)
M113:ノニルフェニルEO変性アクリレート(東亞合成(株)製)
SH6062:γメルカプトトリメトキシシラン(東レ・ダウコーニングシリコーン社製)
2P5B:テトラキス(2,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)−2,5−ジ−t−ブチル−ヒドロキシキノンジイル−ホスファイト
GP:Sumilizer GP(住友化学工業(株)製)
GA−80:Sumilizer GA−80 (住友化学工業(株)製)
DPDP:ジフェニルイソデシルホスファイト(三光化学(株)製)
TNP−O:トリス(ノニルフェニル)ホスファイト(三光化学(株)製)
HDDA:ヘキサンジオールジアクリレート
M600A:2−ヒドロキシー3−フェノキシプロピルアクリレート
ACMO:アクリロイルモルホリン
SZ6030:γメタクリロキシプロピルトリメトキシシラン
IBXA:イソボルニルアクリレート(大阪有機化学工業(株)製)
M110:フェニルEO変性アクリレート(東亞合成(株)製)
M113:ノニルフェニルEO変性アクリレート(東亞合成(株)製)
SH6062:γメルカプトトリメトキシシラン(東レ・ダウコーニングシリコーン社製)
2P5B:テトラキス(2,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)−2,5−ジ−t−ブチル−ヒドロキシキノンジイル−ホスファイト
GP:Sumilizer GP(住友化学工業(株)製)
GA−80:Sumilizer GA−80 (住友化学工業(株)製)
DPDP:ジフェニルイソデシルホスファイト(三光化学(株)製)
TNP−O:トリス(ノニルフェニル)ホスファイト(三光化学(株)製)
HDDA:ヘキサンジオールジアクリレート
M600A:2−ヒドロキシー3−フェノキシプロピルアクリレート
ACMO:アクリロイルモルホリン
SZ6030:γメタクリロキシプロピルトリメトキシシラン
表1及び表2から明らかに、本発明の放射線硬化性樹脂組成物は優れた保存安定性を有し、またこの硬化物は耐久性、特に耐熱性を有し、水素ガス発生量が少ないことが判る。
Claims (4)
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