以下、本発明の第1の実施形態について図面を参照して説明する。
まず、図1を参照して第1の実施形態の全体構成について説明する。図1は本発明の第1の実施形態に係る住宅サービス提供システムの概略構成図である。
図1に示すように、住宅サービス提供システムは、電気事業者20が提供する電気事業者サーバ21と、住宅1と、サービス提供会社30の有するサービス提供サーバ31とを備え、住宅1の有するスマートメーター10、及びサービス提供サーバ31は通信ネットワークを介して接続されている。なお、サービス提供会社30とは、住宅1に関する様々なサービスを直接的又は間接的に提供する会社であり、住宅1そのものを提供する会社であってもよい。
電気事業者20は、住宅1に電力を供給するとともに、住宅1に設置するスマートメーター10から情報を受信する電気事業者サーバ21を備える。
住宅1は、スマートメーター10、集線装置11、通信機器収容部12、Bルート受信可能装置13、分電盤14、分電盤計測ユニット15、発電・蓄電機器16、発電・蓄電制御ユニット17、家電・情報機器18、及びHEMS(ホームエネルギーマネジメントシステム)19を備える。
住宅1は、住宅1内にルーター機能を有する機器を用いた場合に、IPアドレスが割り振られたLAN(ローカルエリアネットワーク)を構成することが可能であり、構成されたLANによってHEMS19が集線装置11を介して、Bルート受信可能装置13、分電盤計測ユニット15、発電・蓄電制御ユニット17、及び家電・情報機器18と情報を送受信する。
スマートメーター10は、図2に示すように住宅1の屋外であって、住宅1に係る敷地内に設置される。スマートメーター10は、電気事業者20によって供給された電力量を計測し、電力量、課金情報等を含む電力データを生成する。また、スマートメーター10は、Aルートの通信ネットワークを用いて電力データを遠隔地にある電気事業者20の備える電気事業者サーバ21に送信する。電気事業者20の電気事業者サーバ21に電力データを送信するために用いられる通信ネットワークは、有線通信方式を用いても無線通信方式を用いてもよい。なお、スマートメーター10は、将来的には電力小売り自由化の一環である発送電分離政策により送配電事業者の所有物となる可能性もある。
また、スマートメーター10は、Bルートの通信ネットワークを用いて住宅1内のBルート受信可能装置13に電力データを送信する。このようにBルート受信可能装置13に電力データを送信するために用いられる通信ネットワークは、有線通信方式を用いても無線通信方式を用いてもよい。以降において、スマートメーター10からBルート受信可能装置13に送信された電力データをBルート電力データという。
スマートメーター10は、住宅1の外側に設置される。スマートメーター10を住宅1の外側に設置することによって、電気事業者等の検針員がスマートメーター10によって計測された電力量についての目視による検針を行う場合、住宅1の居住者の許可を得る工程を省くことができ、また、住宅1の居住者が不在である場合に検針のために出直す等の不要な手間を削減することができ、電気事業者等の検針員による検針業務の効率化に寄与することができる。
なお、スマートメーター10は住宅1の外壁面に接するように取り付けられることがより好ましい。これによって、住宅1が建築されている敷地における、住宅1以外のスペースを有効に活用することができる。さらに、スマートメーター10を住宅1の外壁面に接するように取り付ける場合、道路に面している外壁面、又は該外壁面に対して概ね直交している外壁面に取付けることが好ましい。道路から訪問する電気事業者等の検針員にとって、目視にて電力量についての検針を行う場合、スマートメーター10を目視しやすいからである。また、比較的大きな敷地に建築された住宅1においては、スマートメーター10は住宅1の外側にある住宅1とは別の構造物、例えば、門、車庫等に取り付けられてもよい。
集線装置11は、ハブ及び無線ネットワーク基地局のうちの1つ以上であり、Bルート受信可能装置13、分電盤計測ユニット15、発電・蓄電制御ユニット17、家電・情報機器18、及びHEMS19が情報を送受信するために、これらの機器等に直接、又は間接的に接続される通信ケーブル111を集線する。
また、集線装置11は、電気信号を受信して、受信した電気信号を送信することによってLANによる通信ネットワークを構成する。本実施形態において、集線装置11は有線ハブである。住宅1内といったある程度、情報通信機器の移動が限られた環境では、移動についての利点を有する無線ハブよりも、通信の安定性が高いという利点を有する有線ハブを用いることが好ましい。また、集線装置11は、イーサネット(登録商標)の規格に対応している。
また、集線装置11は、モデム、ブロードバンドルーター等に接続されて、インターネット等の外部の通信ネットワークに接続される。
また、図3に示すように、集線装置11は、電源ケーブル112を介してコンセント等の電源供給手段113に接続されることによって供給された電力によって動作する。電源供給手段113のうち少なくとも1つは壁内から引き込まれている。
通信機器収容部12は、図3に示すように、例えば、住宅1内の同一の空間によって形成され、住宅1で用いられる1つ以上の集線装置11、通信ケーブル111、電源ケーブル112、及び電源供給手段113を該空間に収容する。集線装置11は、電源ケーブル112を介して電源供給手段113から電力を供給される必要がある。そのため、住宅1内の通信機器収容部12内にこれらを配置することによって、集線装置11、通信ケーブル111、電源供給手段113等が住宅1内に散在して配線が煩雑になるのを避けることができる。また、これらをまとめて配置することによって施工における効率を向上させ、そのため配置作業に係るコストを低くすることができる。
また、通信機器収容部12は、住宅1の壁に壁内に埋没するように設けられてもよいし、住宅1の壁面に接触するようにして設けられてもよい。また、通信機器収容部12は、住宅1の住人にとって日常生活で通ったり入ったりする頻度の低いデッドスペースに設けられるのが好ましく、この場合デッドスペースを有効活用することができる。通信機器収容部12は、任意の場所に設けることができ、例えば、図2に示すように、2Fの壁内に設けられてもよい。Bルート受信可能装置13との通信の安定性を高くするためには、通信機器収容部12は、Bルート受信可能装置13の近傍に設けられるのが好ましい。
また、通信機器収容部12は、収容する上記の機器等の出し入れをしないときに、住宅1内の人物によってその内部を視認することができないようにボックス状のカバーによって覆われていることが好ましい。これによって住宅1の内観についての美観を維持することができる。また、通信機器収容部12を浴室の脱衣所の壁等に設置する場合、湿気等から機器を保護することができる。
また、通信機器収容部12が形成する空間は、集線装置11に接続される通信ケーブル111、電源ケーブル112を住宅1内の他の空間へ通すための配線路への開口を有する。なお、該配線路は、ボックス状のカバーを開けない限り、住人が通常、存在するスペースからは視認することができない箇所に設けられる。
通信機器収容部12には、アンテナケーブル121、及び電話配線122が、通信機器収容部12が形成する空間を仕切る壁を通って引き込まれる。また、通信機器収容部12には、テレビ放送信号用分配器123、テレビ信号増幅装置(ブースター)124、及び電話端子板125が配置される。
アンテナケーブル121はテレビ放送用信号を伝送する。テレビ信号増幅装置124は、アンテナケーブル121に接続されて、テレビ放送用信号を受信する。また、テレビ信号増幅装置124は、受信したテレビ放送用信号を増幅してテレビ放送信号用分配器123に出力する。また、テレビ放送信号用分配器123は、テレビ端子向けケーブル126に接続され、住宅1内の任意の1つ以上の部屋に設けられたテレビ端子に対してテレビ放送用信号を送信する。
電話配線122は、電話用信号を伝送する。電話端子板125は、電話配線122に接続されて電話用信号を受信する。また、電話端子板125は、電話向けケーブル227に接続され、住宅1内の任意の1つ以上の部屋に設けられた電話端子に対して電話用信号を送信する。なお、電話配線122には、ケーブルテレビ回線、光回線等の、電話を用いて通話を行うための任意の回線が含まれる。
このように、各部屋に向けて配線されるケーブル等は通信機器収容部12である同一の空間内に集められることによって、配線施工が容易でコストを抑えることができる。また、住宅1内での配線が煩雑にならないため施工不良も発生しにくい。
Bルート受信可能装置13は、スマートメーター10から情報を受信し、集線装置11を介してHEMS19へ送信したり、HEMS19から出力された情報をスマートメーター10に送信したりする。なお、Bルート受信可能装置13は、HEMS19に内蔵されてもよいし、HEMS19とは別体の機器であってもよい。Bルート受信可能装置13が、HEMS19と別体の機器である場合、ドングルとしてHEMS19に挿入される。また、Bルート受信可能装置13は、有線又は無線による通信ネットワークを介して集線装置11に直接的又は間接的に接続される。これにより、Bルート受信可能装置13は、集線装置11を介して容易にLAN、ひいてはインターネットに接続することができる。また、Bルート受信可能装置13が有線による通信ネットワークを介して情報を送受信する場合、該通信値ネットワークはイーサネット規格によるものであることがよい。これにより、無線による通信ネットワークを用いる場合に比べて、電波障害等により通信が不安定となるのを防ぐことができる。
Bルート受信可能装置13は、スマートメーター10の位置に基づいて住宅1の屋内に設置される。具体的には、スマートメーター10が設置されている、住宅1の外壁に対応して設けられている内壁によって囲まれる空間に設置される。また、Bルート受信可能装置13は、N階建の住宅1においては1階以上でN階未満のフロアに設置されるのがよい。上述のように、スマートメーター10は、電気事業者等によって目視されるため1階に設置されるのが通常であり、このため、下方のフロアであるほど、スマートメーター10との通信が安定する。そのため、Bルート受信可能装置13は、図3に示すように住宅1の1階のフロアの床面と天井面との間に設置されるのが最も好ましい。なお、通常、住宅1においては玄関付近にデッドスペースが存在する場合が多く、該デッドスペースを活用するためには、Bルート受信可能装置13は、住宅1の玄関、又は玄関に隣接している土間収納部に設置されるのがよい。
また、Bルート受信可能装置13は、スマートメーター10との間に金属板、金属メッシュ等の電波を遮蔽する電磁遮蔽部材が位置しないように配置されるのがよい。これにより、Bルート受信可能装置13とスマートメーター10との間で情報を送受信するための、無線で形成される通信ネットワークにおいて電磁遮蔽部材によって通信が不安定となるのを防ぐことができる。
また、Bルート受信可能装置13は、有線方式又は無線方式の通信ネットワークによって、直接的又は間接的に集線装置11に接続され、集線装置11を介してHEMS19と情報を送受信する。なお、有線方式の通信ネットワークを用いる場合、該通信ネットワークはイーサネットにより構成され、Bルート受信可能装置13及び集線装置11を接続するためのケーブルの少なくとも一部は壁内に配線される。
Bルート受信可能装置13は、集線装置11との情報の送受信の安定性の観点から、集線装置11を収容している通信機器収容部12の近傍に配置されるのが好ましい。さらには、Bルート受信可能装置13は、通信機器収容部12に収容され、カバーにより覆われてもよい。これにより、住宅1内の住人によって、Bルート受信可能装置13は視認されず、住宅1内の美観を維持することができる。
ただし、図2に示す例のように、通信機器収容部12が2階以上のフロアに設けられている場合、Bルート受信可能装置13は通信機器収容部12が設けられているフロアより下階に配置されてもよい。Bルート受信可能装置13におけるスマートメーター10との通信の安定化及び集線装置11との通信の安定化を考慮して適宜、その配置を決定することができる。
分電盤14は、電気事業者20から供給される主幹電力を受電し、受電した電力を20以上の分岐回路に分配する。それぞれの分岐回路は、住宅1内に設置されたコンセント、照明器具等に接続され、分岐回路によって分岐された電力がこれらのコンセント、照明器具等に供給される。また、分電盤14は、アンペアブレーカー、漏電遮断機、配線遮断器等を備える。
分電盤計測ユニット15は、センサー部151及び送信部152を備える。分電盤計測ユニット15は、分電盤14を収容する分電盤収容部の内部に配置されてもよいし、分電盤収容部の近傍に配置されてもよい。なお、分電盤計測ユニット15が分電盤14の内部に配置される場合、住宅1内の人物から通常は視認されないため美観の点では優れている。そのため、住宅1を新規に建築する場合には、この点を考慮して分電盤計測ユニット15を内部に配置するよう分電盤14が設けられる。
センサー部151は、分電盤14から住宅1で消費された消費電力量、及び発電・蓄電
機器16によって発電された発電力量を計測する。センサー部151は、分電盤14におけるそれぞれの分岐回路に係る電線の磁力変化に基づいて電流を計測するCT(Current Transformer)センサーを含み、CTセンサーによって計測された電流に基づいて電力量を計測する。上述のように分電盤14は、電力を20以上の分岐回路に分配し、それぞれについて電力量を計測するため、多くの情報を取得することができ、これらの情報に基づいて綿密なエネルギーマネジメントを行うことが可能となる。
送信部152は、センサー部151によって計測された電力量を表す分電盤電力データを、集線装置11を介してHEMS19に送信する。また、HEMS19に送信された分電盤データは、集線装置11、及び外部の通信ネットワークを介して、例えば、サービス提供サーバ31のような、外部のサーバ又はサーバ群に送信される。このとき、送信部152から集線装置11までの分電盤電力データの送信には、周波数帯域が略950MHz、2.5GHz、5GHzである無線方式の通信ネットワークが用いられる。周波数帯域を略950MHzとすることによってWiFi(登録商標)による通信に対応することができ、周波数帯域を略950MHzとすることによってWi−SUN(登録商標)による通信に対応することができる。送信部152から集線装置11までの分電盤電力データの送信には、イーサネットによる有線方式の通信ネットワークが用いられてもよく、この場合、送信部152と集線装置11との間を接続するケーブルの少なくとも一部は住宅1の壁内に、住人からは視認できないようにして配線される。これによって、通信の安定性を維持しつつ、美観を保つことができる。また、送信部152は、集線装置11を介さずに、直接、HEMS19に接続されてもよい。
発電・蓄電機器16は、発電部161及び蓄電部162を備える。発電部161は、太陽光(Photovoltaics(PV))及び燃料電池のうちの少なくとも1つによって電力を発生させる。蓄電部162は、発電部161によって発生した電力を蓄積する。
発電・蓄電制御ユニット17は、制御部171及び送信部172を備える。制御部171は、発電部161によって発電された電力量、及び蓄電部162によって蓄電されている電力量を表す発電・蓄電データを取得し、発電・蓄電データに基づいて発電部161に発生させる電力量を制御する。制御部171は、発電・蓄電機器16の発電部161、又は発電された電力を変換するパワーコンディショナー(不図示)に接続して電力量を計測する。このようにすることによって、CTセンサーを介さずに電力量を取得することができ、PV及び燃料電池による発電を抑制することが可能となる。
また、制御部171が発電部161、又はパワーコンディショナーに接続するには、例えばRS485といったシリアル通信を用いればよく、その少なくとも一部をイーサネットによるネットワークとしても、WiFi、Wi−SUN等の無線によるネットワークとしてもよい。また、イーサネットによるネットワークである場合、通信ケーブル111は壁内に配線されることが美観の点からも電波障害を防ぐという点からも好ましい。
また、送信部172は、制御部171によって取得した発電・蓄電データを、集線装置11を介して、HEMS19に送信する。
家電・情報機器18は、住宅1が備えるキッチンに配置され、分電盤14からキッチンのコンセントを介して電力の供給を受ける。また、家電・情報機器18は、住宅1のキッチン以外の領域にも配置され、分電盤14から各領域が有するコンセントを介して電力の供給を受ける。
また、家電・情報機器18は、ECHONET Liteの通信規格による通信機能を有する家電、情報機器、又は住宅設備である。家電・情報機器18は、集線装置11を介してHEMS19に接続される。また、家電・情報機器18は、家電・情報機器18の状態、使用期間等を表す使用状況データをHEMS19に送信したり、使用状況データに基づいてHEMS19から制御されたりする。また、家電・情報機器18は、集線装置11にイーサネットによる通信ネットワークを介して直接的に接続されてもよいし、間接的に接続されてもよい。また、家電・情報機器18と、集線装置11とを接続するための通信ネットワークのケーブルは住宅1の壁内に配線される。住人によって視認されることがなく、美観の点において優れている。
家電・情報機器18の例としては、住宅に予め備えつけられた冷房機器、暖房機器、電動シャッター、電気錠、給湯器、床暖房等が含まれる。また、家電・情報機器18の例としては、住宅1の内部で用いられるコンピュータ、スマートフォン、任意の情報システムの専用端末等の情報通信機器も含まれる。また、住宅1を介して電気自動車の充電装置に電力が供給される場合には、使用状況データに電気自動車の状態、使用期間等を含んでもよい。
HEMS19は、家電・情報機器18と情報を送受信する。HEMS19は、スマートメーター10から送信されたBルート電力データ、分電盤計測ユニット15の送信部152から送信された分電盤電力データ、発電・蓄電制御ユニット17から送信された発電・蓄電データ等を受信し、管理してもよい。上述のようにHEMS19は、集線装置11を介して、スマートメーター10、分電盤計測ユニット15、発電・蓄電機器16、及び家電・情報機器18それぞれと情報を送受信するために、イーサネットによる通信ネットワークのインターフェースを有する。さらに、HEMS19は、外部の通信ネットワークを介して、Bルート電力データ、分電盤電力データ、発電・蓄電データ、及び使用状況データを含む住宅電力データをサービス提供会社30のサービス提供サーバ31に送信する。
HEMS19は、集線装置11及び通信ネットワークを介して接続されている、家電・情報機器18から該家電・情報機器18の動作状況を表す動作状況データを取得する。また、HEMS19は、居住者等のHEMS19の利用者による入力に基づいて、家電・情報機器18の動作を制御する。
HEMS19は、スマートメーター10、分電盤計測ユニット15、発電・蓄電制御ユニット17、及び家電・情報機器18とともに形成するLANのルーターとなることが可能であるように、ルーター機能を有する。そのため、通信ケーブル111で接続された機器等にルーターが含まれない場合、HEMS19はルーター機能を有効にしてルータ(LANの親)としても機能する。また、通信ケーブル111で接続され機器等にルーターが含まれる場合、HEMS19はルーター機能を無効にしてノード(LANの子)として機能する。
HEMS19は、通信機器収容部12の近傍、例えば、通信機器収容部12を埋設する壁と同一又は隣接している壁の内部に配置されるのが好ましい。これによってHEMS19と集線装置11との間の距離を短くし、通信の安定性を図り、配線の複雑化を防ぐことができる。より好ましくは、HEMS19は、集線装置11が収容されている通信機器収容部12の内部に配置されるのが好ましい。HEMS19を集線装置11の近傍に配置できるとともに、上述のとおり、通信機器収容部12はカバーで覆われているため美観の維持を図ることができる。また、HEMS19、集線装置11等が同一の場所に収容されていることによって、効率よくメンテナンス作業を行うことが可能となる。
また、HEMS19は、ウェブサーバ機能を有し、LAN上で接続されているウェブブラウザ又は専用のアプリケーションを有する表示装置191に対して各種情報の表示を行う。また、HEMS19は、HEMS19が生成した情報を、例えばクラウド上の別のサーバ及び表示用ウェブサーバに提供し、該別のウェブサーバ上の各種情報を、表示装置191を介して表示を行ってもよい。表示装置191はHEMS19専用の表示端末であってもよいし、汎用のPC、スマートフォン等であってもよい。また、HEMS19は、テレビ放送を受信するテレビ放送受信部、ラジオ放送を受信するラジオ放送受信部、及びテレビ放送やラジオ放送により受信した映像及び音声を記録する記録部、を備え、受信した映像を表示装置191に表示させてもよい。また、HEMS19は、緊急地震速報を受信する緊急地震速報受信部、及び気象特別警報を受信する気象特別警報受信部を備えてもよい。
表示装置191は、HEMS19によって受信した住宅電力データを表示する。例えば、表示装置191は、図4(a)に例を示すようなトップ画面から「メニュー」アイコン41を押下することによって、図4(b)に例を示すような画面に遷移し、「エアコン」アイコン51、「照明」アイコン52、「冷蔵庫」アイコン53をそれぞれ押下することによって、家電・情報機器18のうちのそれぞれエアコン、照明、冷蔵庫の使用状況データが表示される。
ただし、図4に示す文字列そのものは該機能をイメージ、連想させるロゴ、絵文字等に置き換えられ、文字列自体は表示されていない場合を含むことは言うまでもない。
また、表示装置191は、「テレビ」アイコン42が押下されると、テレビ放送によって受信した映像を表示し、音声を出力する。また、表示装置191は、「ラジオ」アイコン43が押下されると、HEMS19によって受信したラジオの音声を出力する。また、表示装置191は、「再生」アイコン44が押下されると、HEMS19によって記録されたテレビ放送の映像を表示し、音声を出力したり、HEMS19によって記録されたラジオ放送の音声を出力したりする。
なお、これらのテレビ放送の映像の表示、音声の出力は、図4(a)に例を示す表示装置191のトップ画面から「テレビ」アイコン42を押下することによって行われる。同様にして、ラジオ放送の音声の出力は、表示装置191のトップ画面から「ラジオ」アイコン43を押下することによって行われる。また、テレビ放送の録画、ラジオ放送の録音の再生は、表示装置191のトップ画面から「再生」アイコン44を押下することによって行われる。
また、表示装置191は、HEMS19によって集線装置11及び通信ネットワークを介して家電・情報機器18から取得した該家電・情報機器18の動作状況を表す情報を表示する。
また、表示装置191は、サービス提供会社30によって送信された各種情報を表示する。そのため、表示装置191には、1つの操作でサービス提供サーバ31へ各種情報を要求するためのショートカットアイコンが表示されていることが好ましい。図4(b)に示される例では、「お知らせ」ショートカットアイコン54を押下することによって、サービス提供サーバ31から情報が送信されて表示される。また、「問合せ」ショートカットアイコン55を押下することによって、サービス提供サーバ31から問合せを入力するための画面が送信され、該画面に問合せを入力して送信することができる。また、「設定」アイコン56を押下することによって、表示装置191、HEMS19、及びHEMS19と連携する家電・情報機器18に係る設定を行うための画面が表示され、「トップ」アイコン57を押下することによって、図4(a)に示すトップ画面が表示される。
また、表示装置191は、表示装置191自体を起動させるための操作に次ぐ2つ以内のアクションで、サービス提供会社30のサービス提供サーバ31へ各種情報を要求できるよう設計されているとよい。図4に示す例では、表示装置191を起動させると図4(a)に示すトップ画面が表示される。ユーザが1回目のアクションでトップ画面の「メニュー」ボタンを押下することによって、図4(b)に示す画面に「お知らせ」ショートカットアイコン54が表示されている。この状態において、ユーザが2回目のアクションで「お知らせ」ショートカットアイコン54を押下することによって、サービス提供サーバ31から情報が送信されて表示される。
また、上記の「お知らせ」ショートカットアイコン54としてサービス提供会社30の商標、キャラクターを表す画像が利用されていることが好ましい。また、サービス提供会社30のポータルサイトへのショートカットアイコンである「ポータルサイト」ショートカットアイコン58を用意することで、ポータルサイト内のサービスに含まれる「問い合わせ」や「お知らせ」を廃止することも可能であり、住人とサービス提供会社30との関係を密接にする効果が期待できる。
また、表示装置191は、所定の間隔でサービス提供サーバ31にお知らせ情報の取得を要求し、サービス提供サーバ31でお知らせ情報がある場合には、当該お知らせ情報を取得して表示装置191上にアラートとして、またはポップアップにより表示する。お知らせとは、例えば、HEMS19によって取得した家電・情報機器18の使用状況、修繕履歴等に伴って、後述するサービス提供サーバ31によって作成された修繕、消耗部品の交換等の提案や、HEMS19から受信した電力データに基づいて電力契約プランの提案である。
また、表示装置191は、テレビ放送、ラジオ放送、緊急地震速報、気象特別警報を表示する。また、HEMS19と表示装置191とは上述のLANを介して接続されるのではなく、直接的に接続されるのが好ましい。これにより、HEMS19及び表示装置191のいずれかに何らかの不具合が発生した場合に、その不具合がどちらで発生したのかを切り分けて特定することが容易となる。
表示装置191は、表示装置191が有するメモリ、又は表示装置191の外部記憶メディアに記憶されている画像及び動画(HEMS19に記憶されているものを含む)を所定の順に表示するデジタルフォトフレーム部を備えてもよい。
表示装置191は、ハンディテレビ、専用タブレット、汎用タブレット、スマートフォン、及びPC(Personal Computer)のいずれによって実現されてもよい。表示装置191が、ハンディテレビや専用タブレットによって実現される場合、汎用タブレット、スマートフォン、PCに比べて、サービス提供会社30の提供するサービスに特化したインターフェースを設けることができるため、サービス提供会社30にとっては、ポップアップ機能やアラート機能により自社サービスに関連した情報を通知したり、自社の物販サイトのみを表示させたりすることによってサービス提供の拡大を図ることが可能となる。
サービス提供会社30は、1つのサーバ又は複数のサーバ群からなるサービス提供サーバ31を備える。サービス提供サーバ31は、インターネット等の外部の通信ネットワークを介して、住宅1内のHEMS19と情報を送受信する。
サービス提供サーバ31は、ウェブサーバとしての機能を有し、ウェブブラウザを有する情報通信機器等に各種情報を表示させる。本実施形態では、HEMS19がウェブブラウザを備え、サービス提供サーバ31から取得した各種情報を、HEMS19に接続された表示装置191に表示させる。
サービス提供サーバ31は、表示装置191から送信されたユーザアカウントに基づく認証を経たログイン状態においてのみ、サービスに関する画面を表示装置191に表示させるようにしてもよい。また、サービス提供サーバ31は、ログイン状態においてのみ提供するお知らせを表示装置191に表示させるようにしてもよい。また、ログインに係るユーザアカウントのユーザごとに情報を表示させるようにしてもよい。
また、サービス提供サーバ31は、インターネット等の外部の通信ネットワークを介して、住宅電力データを住宅1のHEMS19から受信する。そして、サービス提供サーバ31は、HEMS19から受信した住宅電力データに基づいて電力契約プランの提案を作成し、表示装置191に表示させる。また、表示装置191のユーザの入力によって表示装置191から電力契約プランの詳細についての参照要求を受けた場合には、当該電力契約プランの説明や手続きへと導く表示を表示装置191に対して行う。
また、サービス提供サーバ31は、インターネット等の外部の通信ネットワークを介して、家電・情報機器18に関する情報をHEMS19から受信する。そして、サービス提供サーバ31は、HEMS19から受信した家電・情報機器18に関する情報に基づいて修繕、消耗部品の交換等の提案を作成し、表示装置191に表示させる。また、表示装置191のユーザによる入力によって表示装置191から修繕、消耗部品の交換の詳細についての参照要求を受けた場合には、物販サイトや修繕受付へと導く表示を表示装置191に対して行う。
サービス提供サーバ31は、インターネット等の外部の通信ネットワークを介して、家電・情報機器18のうちの電子錠に関する情報をHEMS19から受信する。そして、サービス提供サーバ31は、HEMS19から受信した電子錠に関する情報に基づいて住宅1、又は該住宅1の敷地への人物の訪問又は侵入を表示装置191に表示させる。
次に、上記のような構成による情報及びサービスの流れについて図5を参照して説明する。
図5に示すように、HEMS19は、スマートメーター10、分電盤計測ユニット15、発電・蓄電制御ユニット17、及び家電・情報機器18からそれぞれBルート電力データ、分電盤電力データ、発電・蓄電データ、及び使用状況データを含む住宅電力データを取得し、該住宅電力データをサービス提供サーバ31に送信する。
また、サービス提供会社30は、サービス提供サーバ31で受信された住宅電力データを電気事業者20に提供し、電気事業者20が住宅電力データに基づいて作成して電力プランをサービス提供会社30に提供する。また、サービス提供会社30は、上述のように住宅電力データの使用状況データに基づいて修繕、消耗部品の交換等の提案を作成する。さらに、サービス提供サーバ31が、このようにして作成された電力プラン及び修繕、消耗部品の交換等の提案を表示装置191に表示させることができる。また、修繕、消耗部品の交換等の提案に基づいて、例えば、サービス提供会社30が利用者を訪問して修繕や交換を推奨することもできる。
また、住宅1の販売会社が、上記のサービスを住宅1或いは住人に対し提供していると認識させることが好ましい(サービス提供会社30への外注、又は内製サービスを含む)。そのようにすることで、住宅1の販売会社は、住宅1のみを販売するのではなく、その後の暮らしや生活のサポートなどをトータルでサポートできるビジネスを確立可能であり、住人から見ても住宅1を販売したのちも継続する多くのサービス群により大きな満足を得ることが可能となる。
以上のように、第1の実施形態では、スマートメーター10は住宅1の屋外に設置され、Bルート受信可能装置13は、スマートメーター10の位置に基づいて住宅1の屋内に設置されるため、スマートメーター10から送信されるBルート電力データを安定して受信することができる。
また、第1の実施形態では、通信機器収容部12は、集線装置11及び電源供給手段113を収容し、カバーで覆われるため、住宅1内の人物によって通信機器収容部12内に収容されている集線装置11及び電源供給手段113が視認されず、住宅1内の美観を維持することができる。
また、第1の実施形態では、通信機器収容部12は、Bルート受信可能装置13及びHEMS19を収容するため、これらの機器と集線装置11とは近接して配置され配線を複雑にすることを防ぐことが可能となる。また、通信機器収容部12はカバーで覆われているため、住宅1内の人物によってBルート受信可能装置13及びHEMS19が視認されず、住宅1内の美観を維持することができる。
また、第1の実施形態で説明するHEMS19とは、Home Energy Management Systemの言葉の略が指すエネルギー関連の狭義の意味合いに縛られず、宅内の家電・情報機器18に係る情報を管理する、すなわちその情報を集約、制御するコンピュータ的機能を有する装置であり、その機能(ハード及びソフト)を利用して多くの価値提供に対応することが可能な装置であることは言うまでもない。
また、第1の実施形態では、Bルートのデータは課金が可能なメーターからの直接データである優位性はあるが、分電盤14上の主幹電力データと実質的に同一であるため、図5に示すようなモデルなどにおいては必ずしもBルートの電力データが必要条件とならない場合もある。
続いて、本発明の第2の実施形態について図面を参照して説明する。
図6に示すように、第2の実施形態に係る住宅サービス提供システムは、第1の実施形態に係る住宅サービス提供システムと同様に、電気事業者20が提供する電気事業者サーバ21と、住宅2と、サービス提供会社30の有するサービス提供サーバ31とを備える。また、第2の実施形態における住宅2は、2世帯(例えば、第1の世帯(親世帯)と第2の世帯(子世帯))の家族によって利用することができる。なお、第1の実施形態における住宅1と同様の構成ブロックについては同一の参照符号を付して、適宜、説明を省略する。
第2の実施形態に係る住宅2は、第1の実施形態における集線装置11(第1の集線装置11)に加えて、第2の集線装置61をさらに備える。第1の集線装置11及び第2の集線装置61は、イーサネットケーブルを用いた渡り配線により互いに接続され、情報を送受信する。
第1の集線装置11は、第1の実施形態の集線装置11と同様に、家電・情報機器18(第1の家電・情報機器18)に直接、又は間接的に接続される通信ケーブル111を集線する。さらに、第1の集線装置11は、第2の集線装置61に直接、又は間接的に接続される通信ケーブル111を集線する。これにより、第1の集線装置11と第2の集線装置61とは互いに情報を送受信する。また、第2の集線装置61は、第2の家電・情報機器68と情報を送受信するために、直接、又は間接的に接続される通信ケーブル111を集線する。
また、第2の実施形態に係る住宅2は、第1の世帯によって利用される第1のキッチン、及び第2の世帯によって利用される第2のキッチンを備える。住宅2は2つのキッチンを備えるため、異なる2つの世帯それぞれが異なるキッチンを利用することができ、2つの世帯の独立性が確保される。
第1の分電盤14は、第1の実施形態の分電盤14と同様に、例えば、第1のキッチンに配置されたコンセントを介して第1の家電・情報機器18に電力を供給する。第1の家電・情報機器18は、第1のキッチンに配置されたコンセントから電力の供給を受ける。図6には、第1のキッチンに配置された1つの第1の家電・情報機器18が示されているが、第1の分電盤14は、第1のキッチンに配置された1つ以上の第1の家電・情報機器18、及び第1のキッチン以外の領域に配置された1つ以上の第1の家電・情報機器18に電力を供給することができる。また、第1の分電盤14は、負荷としての第2の分電盤64に電力を供給する。
また、第2の実施形態に係る住宅2は、第1の実施形態に係る住宅1の分電盤14(第1の分電盤14)に加えて、第2の分電盤64をさらに備える。第2の分電盤64は、第1の分電盤14から電力を供給される。また、第2の分電盤64は、第2のキッチンに配置されたコンセントを介して、第1の家電・情報機器18とは異なる第2の家電・情報機器68に電力を供給する。第2の家電・情報機器68は、第2のキッチンに配置されたコンセントから電力の供給を受ける。図6には、第2のキッチンに配置された1つの第2の家電・情報機器68が示されているが、第2の分電盤64は、第2のキッチンに配置された2つ以上の第2の家電・情報機器68、及び第2のキッチン以外の領域に配置された1つ以上の第2の家電・情報機器68に電力を供給することができる。
また、分電盤計測ユニット15は、第1の実施形態の分電盤計測ユニット15と同様に、センサー部151(主センサー部151)、送信部152を備え、さらに副センサー部153を備える。副センサー部153は、第1の分電盤14から第2の分電盤64に供給される主幹電力を計測する。また、主センサー部151及び副センサー部153は、第1の分電盤14の近傍、又は第1の分電盤14を収容する分電盤収容部の内部に配置される。ここで、「近傍」とは、第1の分電盤14から所定の距離(例えば2mであるが、1mであれば好適である)以内の位置である。
送信部152は、第1の実施形態の送信部152と同様に、主センサー部151によって計測された電力量を表す主分電盤電力データを、第1の集線装置11を介してHEMS19に送信する。さらに、送信部152は、副センサー部153によって計測された電力量、すなわち第2の家電・情報機器68によって消費された合計の電力量を表す副分電盤電力データを、集線装置11を介してHEMS19に送信する。本実施形態では、主分電盤電力データ及び副分電盤電力データを含むデータを第1の分電盤電力データという。
HEMS19は、第1の集線装置、第2の集線装置を介して受信した第1の家電・情報機器及び第2の家電・情報機器に係る情報を表示したり、該HEMS19に入力された情報を第1の家電・情報機器及び第2の家電・情報機器に送信したりする。また、HEMS19は、送信部152から集線装置11を介して送信された第1の分電盤電力データを受信してもよい。この場合、HEMS19は、第1の分電盤電力データを表示装置191に表示させる。
以上のように、第2の実施形態では、住宅2は1つのスマートメーター10と、及び複数の分電盤14及び64とを備える。すなわち、電気事業者20との契約は1つであり、第1の分電盤14が電気事業者20から供給された電力を受ける。そして、第1の分電盤14は、第1の家電・情報機器18に電力を供給するとともに、負荷としての第2の分電盤64に電力を供給する。そして、第2の分電盤64は、第2の家電・情報機器68に電力を供給する。
このような状態において、主センサー部151が1つ以上の第1の家電・情報機器18にそれぞれ供給された電力を計測し、副センサー部153が第1の分電盤14から第2の分電盤64に供給された電力を計測する。このため、住宅2に複数の分電盤14及び64が設けられた場合も各分電盤14及び64に係る電力を示す分電盤電力を適切に計測することができる。
また、HEMS19は、主センサー部151によって計測された、1つ以上の第1の家電・情報機器18にそれぞれ供給された電力を示す主分電盤電力データを受信し、表示装置191に表示させる。さらに、HEMS19は、副センサー部153によって計測された、第1の分電盤14が第2の分電盤64に供給した電力を示す副分電盤電力データを受信し、表示装置191に表示させる。
したがって、HEMS19の利用者は、第1の世帯で利用されている第1の家電・情報機器18それぞれに係る電力量を参照することができるとともに、第2の世帯で利用されている電力量の合計を参照することができる。
また、第2の実施形態では、主センサー部151及び副センサー部153は、第1の分電盤14を収容する分電盤収容部の近傍又は内部に配置される。そのため、主センサー部151及び副センサー部153を設置するにあたって必要となる壁の加工を最小限にすることができ、施工性及びコスト性が向上する。また、計測配線が短く済むため、主センサー部151及び副センサー部153による測定精度の向上に寄与する。
続いて、本発明の第3の実施形態について図面を参照して説明する。
図7に示すように、第3の実施形態に係る住宅サービス提供システムは、第1の実施形態に係る住宅サービス提供システムと同様に、電気事業者20が提供する電気事業者サーバ21と、住宅3と、サービス提供会社30の有するサービス提供サーバ31とを備える。なお、第1の実施形態における住宅1と同様の構成ブロックについては同一の参照符号を付して、適宜、説明を省略する。
第3の実施形態に係る住宅3は、第1の実施形態における住宅1のHEMS19(第1のHEMS19)に加えて、第2のHEMS69をさらに備える。
第1のHEMS19は、第1の集線装置11を介して受信した第1の家電・情報機器18に係る情報を表示したり、該HEMS19に入力された情報を第1の家電・情報機器18に送信したりする。また、HEMS19は、送信部152から集線装置11を介して送信された第1の分電盤電力データを受信してもよい。この場合、HEMS19は、第1の分電盤電力データを表示装置191に表示させる。また、第1のHEMS19は、集線装置11を介して情報を送受信するために、イーサネットによる通信ネットワークのインターフェースを有し、分電盤計測ユニット15とペアリングされている。
第2のHEMS69は、第1のHEMS19と同様に、第1の集線装置11を介して受信した第1の家電・情報機器18に係る情報を表示したり、該HEMS19に入力された情報を第1の家電・情報機器18に送信したりする。また、第2のHEMS69は、分電盤計測ユニット15の送信部152から送信された分電盤電力データを受信してもよい。この場合、第2のHEMS69は、第2の表示装置691に分電盤電力データを表示させる。第2のHEMS69は、第2の集線装置61を介して情報を送受信するために、イーサネットによる通信ネットワークのインターフェースを有し、分電盤計測ユニット15とペアリングされている。
また、第3の実施形態に係る住宅3は、第1の実施形態における住宅1の表示装置191(第1の表示装置191)に加えて、第2の表示装置691をさらに備える。第2の表示装置691は、第2のHEMS69が、センサー部151によって計測され、送信部152から受信した分電盤電力データを表示する。第2の表示装置691の機能は、第1の表示装置191の機能と同様である。
以上のように、第3の実施形態では、住宅3は1つのスマートメーター10、及び1つの分電盤14を備える。すなわち、電気事業者20との契約は1つであり、電気事業者20から供給された電力を分電盤14が受ける。そして、分電盤14は、家電・情報機器18に電力を供給する。
このような状態において、住宅3は、複数のHEMS19及び69を備える。複数のHEMS19及び69のうち第1のHEMS19は、センサー部151から集線装置11を介して送信された分電盤電力データを表示する。同様にして、第2のHEMS69は、センサー部151から集線装置11を介して送信された分電盤電力データを表示する。そのため、利用者は、世帯で利用されている家電・情報機器18に係る電力量を、第1のHEMS19を用いて参照することもできるし、第2のHEMS69を用いて参照することもできる。したがって、例えば、複数の利用者のうち一の利用者が第1のHEMS19を利用し、他の利用者が第2のHEMS69を利用することによって、複数の利用者それぞれが、HEMSが提供する各種機能のうち別の機能を同時に利用することができる。
また、住宅3は、通信ネットワークによって接続された第1のHEMS19及び第2のHEMS69を備える。そのため、例えば、第1の実施形態に記載したような録画機能を用いて第1のHEMS19が録画した録画データを、DLNA(登録商標)(Digital Living Network Alliance)によって定められた通信手順を有効とすることによって、第2のHEMS69が表示することも可能となり、利便性が一層向上する。
続いて、本発明の第4の実施形態について図面を参照して説明する。
図8に示すように、第4の実施形態に係る住宅サービス提供システムは、第2の実施形態に係る住宅サービス提供システムと同様に、電気事業者20が提供する電気事業者サーバ21と、住宅4と、サービス提供会社30の有するサービス提供サーバ31とを備える。また、第4の実施形態における住宅4は、2世帯の家族によって利用することができる。なお、第2の実施形態における住宅2と同様の構成ブロックについては同一の参照符号を付して、適宜、説明を省略する。
第4の実施形態に係る住宅4は、第2の実施形態と同様に、第1の分電盤14及び第2の分電盤64を備える。
また、第4の実施形態における分電盤計測ユニット15は、第2の実施形態における分電盤計測ユニット15と同様に、主センサー部151、送信部152、及び副センサー部153を備える。
また、第4の実施形態に係る住宅4は、第2の実施形態と同様に第1の集線装置11、及び第2の集線装置61を備える。第1の集線装置11及び第2の集線装置61は、それぞれ第2の実施形態における第1の集線装置11及び第2の集線装置61と同様に、互いに情報を直接、送受信することができるように無線又は有線による通信ネットワークで接続されている。
第4の実施形態に係る住宅4は、第3の実施形態と同様に第1のHEMS19及び第2のHEMS69を備える。第3の実施形態と同様に、第1のHEMS19は、送信部152から分電盤電力データを含む情報を受信するように、分電盤計測ユニット15とペアリングされてもよい。この場合、第1のHEMS19は、第1の表示装置191に分電盤電力データを表示させる。
また、第2のHEMS69は、送信部152から分電盤電力データを含む情報を受信するように、分電盤計測ユニット15とペアリングされてもよい。この場合、第2のHEMS69は、第2の表示装置691に分電盤電力データを表示させる。
また、第4の実施形態に係る住宅4は、第3の実施形態と同様に、第1の表示装置191、及び第2の表示装置691を備える。第1の表示装置191及び第2の表示装置691は、それぞれ第3の実施形態における第1の表示装置191及び第2の表示装置691と同様である。
以上のように、第4の実施形態では、第2の実施形態と同様に、住宅4は1つのスマートメーター10、及び複数の分電盤14及び64を備える。すなわち、電気事業者20との契約は1つであり、電気事業者20から供給された電力をまず第1の分電盤14が受ける。そして、第1の分電盤14は、第1の家電・情報機器18に電力を供給するとともに、負荷としての第2の分電盤64に電力を供給する。そして、第2の分電盤64は、第2の世帯で利用される、第2の家電・情報機器68に電力を供給する。
このような状態において、主センサー部151が1つ以上の第1の家電・情報機器18にそれぞれ供給された電力を計測し、副センサー部153が第1の分電盤14から第2の分電盤64に供給された電力を計測する。このため、住宅4に複数の分電盤が設けられた場合も分電盤それぞれが各家電・情報機器に供給する電力を適切に計測することができる。
さらに、第4の実施形態では、第3の実施形態と同様に、第1のHEMS19及び第2のHEMS69を備える。第1のHEMS19及び第2のHEMS69はともに、主センサー部151によって計測された、1つ以上の第1の家電・情報機器18にそれぞれ供給された電力を示す主分電盤電力データを受信し、表示装置191に表示させる。さらに、第1のHEMS19及び第2のHEMS69はともに、副センサー部153によって計測された、第1の分電盤14が第2の分電盤64に供給した電力を示す副分電盤電力データを受信し、表示装置191に表示させる。
したがって、利用者は第1のHEMS19及び第2のHEMS69のいずれかを用いて、第1の世帯で利用されている第1の家電・情報機器18に係る電力量を参照することができるとともに、第2の世帯で利用されている電力量の合計を参照することができるという第2の実施形態と同様の効果を奏する。さらに、複数の利用者それぞれが、HEMSが提供する各種機能のうち別の機能を同時に利用することができるという第3の実施形態と同様の効果を奏する。
続いて、本発明の第5の実施形態について図面を参照して説明する。
図9に示すように、第5の実施形態に係る住宅サービス提供システムは、第1の実施形態に係る住宅サービス提供システムと同様に、電気事業者20が提供する電気事業者サーバ21と、住宅5と、サービス提供会社30の有するサービス提供サーバ31とを備える。なお、第1の実施形態における住宅1と同様の構成ブロックについては同一の参照符号を付して、適宜、説明を省略する。
第5の実施形態に係る住宅5は、第1の実施形態におけるスマートメーター10(第1のスマートメーター10)、集線装置11(第1の集線装置11)、Bルート受信可能装置13(第1のBルート受信可能装置13)、分電盤14(第1の分電盤14)、分電盤計測ユニット15(第1の分電盤計測ユニット15)、家電・情報機器18(第1の家電・情報機器18)、HEMS19(第1のHEMS19)、及び表示装置191(第1の表示装置191)に加えて、さらに第2のスマートメーター60、第2の集線装置61、第2のBルート受信可能装置63、第2の分電盤64、第2の分電盤計測ユニット65、第2の家電・情報機器68、第2のHEMS69、及び第2の表示装置691を備える。また、第1の分電盤計測ユニット15は、第1の実施形態における分電盤計測ユニット15と同様に、センサー部151(第1のセンサー部151)及び送信部152(第1の送信部152)を有する。
第2のスマートメーター60、第2の集線装置61、第2のBルート受信可能装置63、第2の分電盤64、第2の分電盤計測ユニット65、第2の家電・情報機器68、第2のHEMS69、及び第2の表示装置691は、それぞれ第1のスマートメーター10、第1の集線装置11、第1のBルート受信可能装置13、第1の分電盤14、第1の分電盤計測ユニット15、第1の家電・情報機器18、第1のHEMS19、第1の表示装置191と同様の機能を有する。
第2の分電盤64は、電気事業者20から第2のスマートメーター60を介して電力を供給され、複数の第2の家電・情報機器68に電力を供給する。また、第2のスマートメーター60、第2のBルート受信可能装置63、第2の分電盤計測ユニット65、第2の家電・情報機器68、及び第2のHEMS69は、第2の集線装置61を介してLANによる通信ネットワークを構成し、互いに情報を送受信する。
第2の分電盤計測ユニット65は、第2のセンサー部651及び第2の送信部652を備える。第2のセンサー部651は、第2の分電盤64から第2の家電・情報機器68に供給された消費電力量(電力量)を計測する。第2の送信部652は、第2のセンサー部651によって計測された電力量を表す第2の分電盤電力データを、第2の集線装置61を介して第2のHEMS69に送信する。
第2のHEMS69は、第2の集線装置61を介して受信した第2の家電・情報機器68に係る情報を表示したり、該第2のHEMS19に入力された情報を第2の家電・情報機器68に送信したりする。また、第2のHEMS69は、分電盤計測ユニット65の第2の送信部652から送信された第2の分電盤電力データを受信してもよい。この場合、第2のHEMS69は、第2の表示装置691に第2の分電盤電力データを表示させる。また、第2のHEMS69は、第2の集線装置61を介して情報を送受信するために、イーサネットによる通信ネットワークのインターフェースを有し、分電盤計測ユニット65とペアリングされている。
第2の表示装置691は、第2の送信部652から第2のHEMS69に送信された第2の分電盤電力データを表示する。
また、第5の実施形態における住宅5は、異なる複数のLANを中継する中継用通信機器70を備える。中継用通信機器70の一例は、ルーターである。中継用通信機器70は、無線又は有線の通信ネットワークを介して、第1の集線装置11と第2の集線装置61との間に配置される。具体的には、中継用通信機器70のWAN側ポートは第1の集線装置11からの通信線と接続され、中継用通信機器70のLAN側ポートは第2の集線装置61からの通信線と接続される。第1の集線装置11は、第1の実施形態と同様に、インターネット等の外部の通信ネットワークと接続されるが、第2の集線装置61は、直接には外部の通信ネットワークと接続されず、中継用通信機器70及び集線装置11を介して外部の通信ネットワークと接続される。
なお、中継用通信機器70は、LANに接続される機器にIP(Internet Protocol)アドレスを割り当てるDHCP(Dynamic Host Configuration Protocol)機能を有していることが好ましい。
以上のように、第5の実施形態では、住宅5は複数のスマートメーター10及び60と、複数のスマートメーター10及び60それぞれを介して電力を受ける複数の分電盤14及び64を備える。すなわち、電気事業者20との契約は2つであり、第1の分電盤14は、電気事業者20から供給された電力を受け、第1の家電・情報機器18に電力を供給する。一方、第2の分電盤64は、電気事業者20から供給された電力を受け、第2の家電・情報機器68に電力を供給する。
このような状態において、第1のHEMS19は、第1のセンサー部151によって計測された、複数の第1の家電・情報機器18にそれぞれ供給された電力を示す第1の分電盤電力データを受信し、表示装置191に表示させる。このとき、第1のHEMS19は、第1のHEMS19が接続していないLANに接続している第2の分電盤計測ユニット65に係る第2の分電盤電力データを受信しない。
同様にして、第2のHEMS69は、第2のセンサー部651によって計測された、複数の第2の家電・情報機器68にそれぞれ供給された電力を示す第2の分電盤電力データを受信し、第2の表示装置691に表示させる。このとき、第2のHEMS69は、第2のHEMS69が接続していないLANに接続している第1の分電盤計測ユニット15に係る第1の分電盤電力データを受信しない。
したがって、第1のHEMS19は第1の世帯で利用され、第2のHEMS69は第2の世帯で利用されるような運用とした場合、第1の世帯における第1のHEMS19の利用者は、第1の家電情報機器のみに係る第1の分電盤電力データのみを参照することができ、第2の分電盤電力データを参照することができない。逆も同様である。これにより、各世帯の利用者は、自身の世帯に係る分電盤電力データを参照することができるとともに、他の世帯の利用者から自身の分電盤電力データを保護することが可能となる。
また、第5の実施形態においては、第1のHEMS19及び第2のHEMS69がそれぞれ別のLANに接続するように構成され、中継用通信機器70がこれらのLANを中継する。そのため、第2のHEMS69は中継用通信機器70を介して、インターネット等の外部の通信回線に接続することができ、通信事業者との契約は2世帯で1つとすることができる。
続いて、本発明の第6の実施形態について図面を参照して説明する。
図10に示すように、第6の実施形態に係る住宅サービス提供システムは、第5の実施形態に係る住宅サービス提供システムと同様に、電気事業者20が提供する電気事業者サーバ21と、住宅6と、サービス提供会社30の有するサービス提供サーバ31とを備える。なお、第5の実施形態における住宅5と同様の構成ブロックについては同一の参照符号を付して、適宜、説明を省略する。
第6の実施形態に係る住宅6は、第5の実施形態と同様に第1の分電盤14及び第2の分電盤64を備えるが、第2のスマートメーター60及び第2のBルート受信可能装置63を備えない点で第5の実施形態と異なる。第2の分電盤64は、電気事業者20から第2のスマートメーター60を介して電力を供給される代わりに、第1の分電盤14の負荷の1つとして第1の分電盤14から電力を供給される。
また、第1の分電盤計測ユニット15は、主センサー部151、第1の送信部152、及び副センサー部153を備える。副センサー部153は、第1の分電盤14から第2の分電盤64に供給される主幹電力を計測する。本実施形態においては、主センサー部151及び副センサー部153を備えるセンサー部を第1のセンサー部という。
また、第6の実施形態における第1の送信部152は、第2の実施形態と同様に、主分電盤電力データ及び副分電盤電力データを含む第1の分電盤電力データを、集線装置11を介して第1のHEMS19に送信する。
また、第1のHEMS19は、第1の送信部152から集線装置11を介して送信された第1の分電盤電力データを表示装置191に表示させる。
以上のように、第6の実施形態では、住宅6は1つのスマートメーター10と、複数の分電盤14及び64とを備える。すなわち、電気事業者20との契約は1つであり、第1の分電盤14が、電気事業者20から供給された電力を受ける。そして、第1の分電盤14は、第1の家電・情報機器18に電力を供給するとともに、負荷としての第2の分電盤64に電力を供給する。そして、第2の分電盤64は、第2の家電・情報機器68に電力を供給する。
このような状態において、主センサー部151が1つ以上の第1の家電・情報機器18にそれぞれ供給された電力を計測し、副センサー部153が第1の分電盤14から第2の分電盤64に供給された電力を計測する。このため、住宅6に複数の分電盤が設けられた場合も分電盤それぞれが各家電・情報機器に供給する電力を適切に計測することができる。
また、第1のHEMS19は、主センサー部151によって計測された、複数の第1の家電・情報機器18にそれぞれ供給された電力を示す主分電盤電力データを受信し、表示装置191に表示させる。さらに、第1のHEMS19は、副センサー部153によって計測された、第1の分電盤14が第2の分電盤64に供給した電力を示す副分電盤電力データを受信し、表示装置191に表示させる。したがって、第1のHEMS19の利用者は、第1の世帯で利用されている第1の家電・情報機器18に係る電力量を参照することができるとともに、第2の世帯で利用されている電力量の合計を参照することができるという第2の実施形態と同様の効果を奏する。
また、第2のHEMS69は、第2のセンサー部651によって計測された、複数の第2の家電・情報機器68にそれぞれ供給された電力を示す第2の分電盤電力データを受信し、第2の表示装置691に表示させる。このとき、第5の実施形態と同様の理由により、第2のHEMS69は、第1の分電盤計測ユニット15から第1の分電盤電力データを受信しない。したがって、第2のHEMS69の利用者は、第2の世帯で利用されている第2の家電・情報機器68に係る電力量のみを参照することができるとともに、第1の分電盤電力データが第2のHEMS69の利用者によって参照されるのを妨げることができる。
例えば、第1の世帯の利用者が、電気使用に係る契約を電気事業者20と締結し、電気料金を支払うような運用をする場合、第1の世帯の利用者は、第1のHEMS19を用いて第1の家電・情報機器18に係る電力量を参照することができるとともに、第2の世帯で利用されている電力量の合計を参照することができる。そして、第2の世帯の利用者は第2のHEMS69を用いて第2の家電・情報機器68に係る電力量のみを参照することができる。
また、第6の実施形態においては、第1のHEMS19及び第2のHEMS69がそれぞれ別のLANに接続するように構成され、中継用通信機器70がこれらのLANを中継する。そのため、第2のHEMS69は中継用通信機器70を介して、インターネット等の外部の通信回線に接続することができ、通信事業者との契約は2世帯で1つとすることができる。
続いて、本発明の第7の実施形態について図面を参照して説明する。
図11に示すように、第7の実施形態に係る住宅サービス提供システムは、第5の実施形態に係る住宅サービス提供システムと同様に、電気事業者20が提供する電気事業者サーバ21と、住宅7と、サービス提供会社30の有するサービス提供サーバ31とを備える。なお、第5の実施形態における住宅5と同様の構成ブロックについては同一の参照符号を付して、適宜、説明を省略する。
第7の実施形態に係る住宅7は、第5の実施形態と同様に第1の集線装置11及び第2の集線装置61を備えるが、中継用通信機器70を備えない点で第5の実施形態と異なる。第1の集線装置11及び第2の集線装置61は直接、すなわち、中継用通信機器70を介さずに接続されており、そのため、全ての構成(第1のスマートメーター10、第1の集線装置11、第1のBルート受信可能装置13、第1の分電盤14、第1の分電盤計測ユニット15、第1の家電・情報機器18、第1のHEMS19、第1の表示装置191、第2のスマートメーター60、第2の集線装置61、第2のBルート受信可能装置63、第2の分電盤64、第2の分電盤計測ユニット65、第2の家電・情報機器68、第2のHEMS69、及び第2の表示装置691)は単一のLANに接続されている。
また、第1のHEMS19においては、管理者の設定により、第1のHEMS19に含まれるメモリが、第1の集線装置11に接続されている機器のMAC(Media Access Control)アドレスを記憶している。そして、第1のHEMS19は、第1のセンサー部151によって計測された電力量を示す第1の分電盤電力データを、メモリに記憶されているMACアドレスが示す第1の集線装置11に接続されている機器の1つである第1の分電盤計測ユニット15に要求してもよい。
ここで、管理者の設定によりメモリがMACアドレスを記憶する処理について詳細に説明する。まず、管理者が設定の開始を示す設定開始情報を第1のHEMS19に入力すると、第1のHEMS19はブロードキャストにより同一のLANに接続されている機器の全てにMACアドレスを要求する。各機器が要求に基づいてMACアドレスを第1のHEMS19に送信すると、第1のHEMS19は、各機器のMACアドレスを受信し、表示装置191に表示させる。
そして、管理者は、表示装置191に表示された各機器のMACアドレスのうち、第1の分電盤計測ユニット15のMACアドレスを選択する。管理者によって選択がされると、第1のHEMS19は、選択されたMACアドレスをメモリに記憶させる。
第1の送信部152は、第1のHEMS19から分電盤電力データを要求されると、要求に基づき第1のHEMS19に第1の分電盤電力データを送信する。また、第1のHEMS19は、第1の分電盤電力データを表示装置191に表示させたり、集線装置11及び外部の通信ネットワークを介して、サービス提供会社30等に送信したりする。
同様にして、第2のHEMS69においては、管理者の設定により、第2のHEMS69に含まれるメモリが、第2の集線装置61に接続されている機器のMACアドレスを記憶している。そして、第2のHEMS69は、第2のセンサー部651によって計測された電力量を示す第2の分電盤電力データを、メモリに記憶されているMACアドレスが示す第2の集線装置61に接続されている機器の1つである第2の分電盤計測ユニット65に要求してもよい。
なお、第2のHEMS69のメモリがMACアドレスを記憶する処理は、第1のHEM19のメモリがMACアドレスを記憶する処理と同様である。
第2の送信部652は、第2のHEMS69から分電盤電力データを要求されると、要求に基づき第2のHEMS69に第2の分電盤電力データを送信する。また、第2のHEMS69は、第2の分電盤電力データを第2の表示装置691に表示させたり、第2の集線装置61、第1の集線装置11、及び外部の通信ネットワークを介して、サービス提供会社30等に送信したりする。
以上のように、第7の実施形態では、第5の実施形態と同様に、住宅7は複数のスマートメーター10及び60と、複数のスマートメーター10及び60それぞれを介して電力を受ける複数の分電盤14及び64を備える。第1の分電盤14は、電気事業者20から供給された電力を受け、第1の家電・情報機器18に電力を供給する。一方、第2の分電盤64は、電気事業者20から供給された電力を受け、第2の家電・情報機器68に電力を供給する。
このような状態において、第1のHEMS19は、第1のセンサー部151によって計測され、第1の送信部152によって送信された第1の分電盤電力データを受信し、表示装置191に表示させる。このとき、第1のHEMS19は、メモリが記憶しているMACアドレスが示す第1の分電盤計測ユニット15のみに対して分電盤電力データを要求するため、第2の分電盤計測ユニット65に分電盤電力データを要求しない。したがって、第1のHEMS19は、第2の分電盤計測ユニット65に係る第2の分電盤電力データを受信しない。
同様にして、第2のHEMS69は、第2のセンサー部651によって計測された、複数の第2の家電・情報機器68にそれぞれ供給された電力を示す第2の分電盤電力データを受信し、第2の表示装置691に表示させる。このとき、第2のHEMS69は、第1の分電盤計測ユニット15に係る第1の分電盤電力データを受信しない。これにより、第5の実施形態と同様の効果を奏する。
また、第7の実施形態では、第1のHEMS19と第2のHEMS69は単一のLANに接続されているため、第2のHEMS69は、第1のHEMS19と同様に、第1の集線装置11及びモデム等を介して、インターネット等の外部の通信回線に接続することができる。したがって、通信事業者との契約は2世帯で1つとすることができる。
前記方法により通信事業者との契約を2世帯で1つとすることが出来るが、前記手段は第1の集線装置11と、第2の集線装置61とに接続された機器(第1の分電盤14及び第2の分電盤64を含む)のMACアドレスを設定より前に事前に全て把握しておく必要があり、住宅7の建築現場としては煩雑な作業が避けられない。
そこで第1の集線装置11と第2の集線装置61をつなぐ通信線を、設定時物理的に接続をカットし、それぞれ第1のHEMS19及び第2のHEMS69がMACアドレスを要求すれば、第1の集線装置11と第2の集線装置61それぞれに接続されている機器のMACアドレスのみが表示され、メモリすることが可能となる。ただしこの場合、第1の集線装置11と第2の集線装置61とをつなぐ通信線を、設定時物理的に接続をカットしたとしても、それぞれ独立したLANを形成可能な中継用通信機器70を有する必要がある。また、その中継用通信機器70の機能がHEMSに内蔵されていてもかまわない。
続いて、本発明の第8の実施形態について図面を参照して説明する。
図12に示すように、第8の実施形態に係る住宅サービス提供システムは、第6の実施形態に係る住宅サービス提供システムと同様に、電気事業者20が提供する電気事業者サーバ21と、住宅8と、サービス提供会社30の有するサービス提供サーバ31とを備える。第7の実施形態における住宅7と同様の構成ブロックについては同一の参照符号を付して、適宜、説明を省略する。
第8の実施形態は、第6の実施形態と同様に第1の集線装置11及び第2の集線装置61を備えるが、中継用通信機器70を備えない点で第6の実施形態と異なる。第1の集線装置11及び第2の集線装置61は直接、情報を送受信することができるように通信ネットワークで接続されている。そのため、全ての構成(第1のスマートメーター10、第1の集線装置11、第1のBルート受信可能装置13、第1の分電盤14、第1の分電盤計測ユニット15、第1の家電・情報機器18、第1のHEMS19、第1の表示装置191、第2のスマートメーター60、第2の集線装置61、第2のBルート受信可能装置63、第2の分電盤64、第2の分電盤計測ユニット65、第2の家電・情報機器68、第2のHEMS69、及び第2の表示装置691)は単一のLANに接続されている。
また、第1のHEMS19においては、第7の実施形態の第1のHEMS19と同様に、管理者の設定により、第1のHEMS19に含まれるメモリが、第1の分電盤計測ユニット15が有するMACアドレスを記憶している。そして、第1のHEMS19は、第1のセンサー部151によって計測された電力量を示す第1の分電盤電力データを、メモリに記憶されているMACアドレスが示す分電盤計測ユニット15に要求してもよい。管理者の設定によりメモリがMACアドレスを記憶する処理については、第7の実施形態と同様である。
第1の送信部152は、第1のHEMS19から分電盤電力データを要求されると、要求に基づき第1のHEMS19に第1の分電盤電力データを送信する。また、HEMS19は、第1の分電盤電力データを表示装置191に表示させたり、集線装置11及び外部の通信ネットワークを介して、サービス提供会社30等に送信したりする。
同様にして、第2のHEMS69においては、第7の実施形態の第2のHEMS69と同様に、管理者の設定により、第2のHEMS69に含まれるメモリが、第2の分電盤計測ユニット65を示すMACアドレスを記憶している。そして、第2のHEMS69は、第2のセンサー部651によって計測された電力量を示す第2の分電盤電力データを、メモリに記憶されているMACアドレスが示す分電盤ユニット45に要求してもよい。
第2の送信部652は、第2のHEMS69から分電盤電力データを要求されると、要求に基づき第2のHEMS69に第2の分電盤電力データを送信する。また、第2のHEMS69は、第2の分電盤電力データを第2の表示装置691に表示させたり、第2の集線装置61、第1の集線装置11、及び外部の通信ネットワークを介して、サービス提供会社30等に送信したりする。
以上のように、第8の実施形態では、第6の実施形態と同様に、住宅8は1つのスマートメーター10、及び複数の分電盤14及び64を備える。すなわち、電気事業者20との契約は1つであり、電気事業者20から供給された電力をまず第1の分電盤14で受ける。そして、第1の分電盤14は、第1の家電・情報機器18に電力を供給するとともに、負荷としての第2の分電盤64に電力を供給する。そして、第2の分電盤64は、第2の世帯で利用される、第2の家電・情報機器68に電力を供給する。
このような状態において、主センサー部151が1つ以上の第1の家電・情報機器18にそれぞれ供給された電力を計測し、副センサー部153が第1の分電盤14から第2の分電盤64に供給された電力を計測する。このため、住宅8に複数の分電盤が設けられた場合も分電盤それぞれが各家電・情報機器に供給する電力を適切に計測することができる。
また、第1のHEMS19は、第1のセンサー部151によって計測された、複数の第1の家電・情報機器18にそれぞれ供給された電力量、及び第2の分電盤64に供給された電力量を示す第1の分電盤電力データを受信し、表示装置191に表示させる。したがって、第1のHEMS19の利用者は、第1の世帯で利用されている第1の家電・情報機器18に係る電力量を参照することができるとともに、第2の世帯で利用されている電力量の合計を参照することができるという第2の実施形態と同様の効果を奏する。
また、第2のHEMS69は、第2のセンサー部651によって計測された、複数の第2の家電・情報機器68にそれぞれ供給された電力を示す第2の分電盤電力データを受信し、第2の表示装置691に表示させる。このとき、第7の実施形態と同様の理由により、第2のHEMS69は、第1の分電盤計測ユニット15から第1の分電盤電力データを受信しない。したがって、第2のHEMS69の利用者は、第2の世帯で利用されている第2の家電・情報機器68に係る電力量をのみを参照することができる。
また、第8の実施形態では、第1のHEMS19と第2のHEMS69は単一のLANに接続されているため、第2のHEMS69は、第1のHEMS19と同様に、第1の集線装置11及びモデム等を介して、インターネット等の外部の通信回線に接続することができる。したがって、通信事業者との契約は2世帯で1つとすることができる。
(変形例)
第7及び第8の実施形態において、第1のHEMS19においては、管理者の設定により、第1のHEMS19が有するメモリが、第1の分電盤計測ユニット15が有するMACアドレスを記憶するとしたが、この設定を行っている間、第1の集線装置11及び第2の集線装置61を接続する通信ネットワークを切り離してもよい。具体的には、第1の集線装置11と第2の集線装置61とをつなぐケーブルを第1の集線装置11又は第2の集線装置61から引き抜いてもよい。
この場合、第1のHEMS19はブロードキャストによりMACアドレスを要求しても、第1の集線装置11及び第2の集線装置61を接続する通信ネットワークが切り離されているため、第2の分電盤計測ユニット65では要求が受信されない。このため、第2の分電盤計測ユニット65はMACアドレスを第1のHEMS19に送信しない。したがって、表示装置191には、第2の分電盤計測ユニット65のMACアドレスは表示されず、第1の分電盤計測ユニット15のMACアドレスのみが表示され、管理者はより容易に設定を行うことが可能となる。
上述の実施形態及び実施例は代表的な例として説明したが、本発明の趣旨及び範囲内で、多くの変更及び置換ができることは当業者に明らかである。したがって、本発明は、上述の実施形態及び実施例によって制限するものと解するべきではなく、特許請求の範囲から逸脱することなく、種々の変形や変更が可能である。例えば、実施形態及び実施例に記載の複数の構成ブロックを1つに組み合わせたり、あるいは1つの構成ブロックを分割したりすることが可能である。
また、上述の実施形態及び実施例は、複数の分電盤がある例とエネルギーマネージメントシステムとしてのHEMSにて示してきたが、多世帯において複数の機器がそれぞれの世帯にあり、広義のHEMSのような制御端末それぞれに対し、適切に接続することを可能とする発明を含むことは言うまでもない。