JP2019009698A - 屋内無線システムとその設置方法 - Google Patents
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Abstract
Description
スマートグリッドは、発電設備から末端の家電機器まで制御装置同士をネットワークで結び合わせ、従来型の中央制御では達成できない自律分散的な制御方式を取り入れることで、電力網内での需給バランスの最適化調整などを実現するものである。
HEMS機器を用い、スマートメータで計測したデータを、各家庭内のHEMS機器へ送信する電力メーター情報発信サービス(以下、「Bルートサービス」と呼ぶ)を実現することができる。Bルートサービスにより、例えばほぼリアルタイムの電気の使用量や電流値等を把握することで、より効果的に省エネを行うことができる。
この図において、1はスマートメータ、2はHEMS機器、3は住宅用の家電機器である。住宅用の家電機器とは、例えば、テレビ、エアコン、HEMSモニター、パソコン、スマートフォン、タブレット、住宅分電盤、太陽電池モジュール、蓄電池ユニット、エコキュート、IHクッキングヒーターなどである。
前記通信ケーブルの両端にそれぞれ接続され、前記電波を送受信可能なアンテナと、を備えた屋内無線システムが提供される。
前記電波を送受信可能なアンテナを、前記通信ケーブルの両端にそれぞれ接続する、屋内無線システムの設置方法が提供される。
従って電波の送受信が困難又は不可能な通信難所であっても、アンテナと通信ケーブルを介して、Bルートの通信、Wi−Fi信号、及びブルートゥース等の電波の送受信ができ、住宅内から通信難所を実質的に無くし、住宅内の通信障害を改善することができる。
すなわち、本発明によれば、電源がなく増幅や変調など技術的な加工を加えることなく、単に環境内にアンテナを置くだけで通信改善ができる。
この図において、屋内無線システム10は、ケーブル用配管12、通信ケーブル14、及びアンテナ16を備える。なお、ケーブル用配管12は必須ではなく、これを省略してもよい。
アンテナ16は、電波5を送受信可能であり、通信ケーブル14の両端にそれぞれ接続される。
電波5は、スマートメータ用の電波、Wi−Fi信号用の電波、又は、ブルートゥース等の電波である。
以下、「送受信」とは、電波5の送信と受信の両方を意味する。
スマートメータ用の電波5は、例えばBルート(920MHz帯)の電波である。しかし電波5は、その他の電波、例えば、インターネット無線ルータからのWi−Fi信号用の電波、又は、ブルートゥース等の電波であってもよい。
この図において、屋内無線システム10は、ケーブル用配管12を通して屋外から部屋4まで、すなわちメーターボックスMから部屋4まで通るテレビ電波用ケーブル6を備える。なお、ケーブル用配管12は必須ではなく、これを省略してもよい。
テレビ電波用ケーブル6は、通信ケーブル14と同様に、内部導体、絶縁体、外部導体、及び外被(シース)が同軸状に構成された同軸ケーブルであることが好ましい。
なお、受信端子7を、CATVの配信ケーブルに接続してもよい。
この図において、通信ケーブル14は、部屋内にTV端子8を有するテレビ電波用ケーブル6である。またメーターボックスMにおいてテレビ電波用ケーブル6の一端は、受信端子7とアンテナ16の両方に接続されている。さらに部屋4においてアンテナ16は、TV端子8に着脱可能に構成されている。
すなわちこの例では、テレビ電波用ケーブル6を通信ケーブル14として用いている。
すなわち、アンテナ16をTV端子8に取り付けることで、テレビ電波用ケーブル6を通信ケーブル14として用い、屋外に設置されたスマートメータ1と部屋4に設置されるHEMS機器2の間の無線通信の電波到達不全を解消することができる。
また、アンテナ16をTV端子8から外しテレビを接続することで、テレビ電波用ケーブル6を介してテレビ電波を受信することができる。
なお受信端子7に接続されているテレビ信号がテレビアンテナからの無増幅信号でない限り、すなわち電力増幅されたテレビ信号やケーブルTVの放送・通信信号である場合は、MB内のアンテナ16と室内4のアンテナ16の各々の内部に、Bルート用の周波数のみを通過させる帯域通過フィルタ20を設け、Bルート用の電波以外は受信端子7、TV端子8,8aには現れるがアンテナから空中へは放出されない構成とする。
また帯域通過フィルタ20により、対象としているBルートの電波以外の電波はアンテナから空中に漏洩せず、対象の電波に関しては無電力でアンテナからアンテナへの伝送を実現している。
この図において、屋内無線システム10は、通信ケーブル14の途中に無電力分配器18を備える。
この構成により、単一のスマートメータ1と、複数の部屋内のHEMS機器2との間で、各部屋のアンテナ16を介してスマートメータ用の電波5を送受信することができる。
帯域通過フィルタ20は、通信ケーブル14に乗った通過帯域以外の電波が外部(他の部屋)に影響を及ぼさないようにする機能を有する。この構成により、対象外の電波が漏洩しないようにできる。
この構成により、アンテナ16を取り付けたTV端子8を介して、部屋間で無線LANの電波を送受信できるので、部屋間のWi−Fi信号、又は、ブルートゥース等の電波の電波到達不全を解消することができる。
また、この例において、アンテナ16は、別のTV端子8aを有する。この構成により、TV端子8にアンテナ16を接続した状態で、TV端子8aを介してテレビ受信ができる。
また、帯域通過フィルタ20を内部に有し、テレビ信号の電波はTV端子8aには現れるがアンテナから空中へは放出されないようにすることができる。
また、帯域通過フィルタ20を内部に有し、テレビ信号の電波はアンテナから空中へは放出されないようにすることができる。
さらに、既存のテレビシステムに適用してもよい。
また、メーターボックス内のアンテナ線の接続コネクタをI型コネクタからT型コネクタ(分離型)に変更してアンテナ線を分岐し、同軸ケーブルを接続してもよい。
ケーブル用配管12は、対象とする建屋(例えば集合住宅)の建設時に設置することが好ましい。
通信ケーブル14は、同一のケーブル用配管12にテレビ電波用ケーブル6と共に同居させてもよい。また、既設又は新設のテレビ電波用ケーブル6を通信ケーブル14として用いてもよい。
マンションは気密性が高く、コンクリート壁などの障害物により無線通信が行なえない懸念があった。
図7において、メータボックスM内にスマートメータ1を設置し、居室内の各所にHEMS機器2を設置して、その間の通信状況(電界強度dBm)を検出した。通信可能範囲は、−80dBm程度までであり、−90dBmを超えるとほぼ通信できない。
この実験により、図中のA,B,C,Dの部位における電界強度が、約−87,−80,−92,−89dBmであり、少なくともA,C,Dの部位が通信難所であることが確認された。
図7において、図中のM−D間にa−b−c−dの経路で両端を切断したまま(切りっぱなしの状態)のケーブルを設置した。このケーブルとして、同軸ケーブルを含む種々の電線を用いた。しかし、どのケーブルの場合も、通信難所は改善されなかった。
図7において、図中のM−D間にa−b−c−dの経路で同軸ケーブルを設置し、同軸ケーブルの両端をアンテナ加工した。アンテナ加工として、同軸ケーブルの外部導体を折り返し、中心の導線を絶縁体を残して露出させた。
この結果、図中のD点の電界強度が、約−27dBmとなり、劇的に改善された。
図7の実際のマンションでは、メーターボックスMから専有部各室の壁アウトレットまで、同軸ケーブルが天井配線されている。
この同軸ケーブルの両端に、(実験3)と同様にアンテナ加工した同軸ケーブルをそれぞれ接続した。この場合、同軸ケーブルの外部導体の折り返し長さと、中心の導線を絶縁体を残して露出させた長さを、電波5の波長の4分の1に設定した。
この結果、分配器等で減衰はするものの、問題なく通信改善されることが確認された。
バルコニー側居室と廊下側居室のTV端子8は、テレビ電波用ケーブル6につながっているため、バルコニー側居室から廊下側居室に通信ケーブル14を通すことと同じ条件になり、バルコニー側居室の電波受信を良好にできる。
さらに条件が悪い場合には、メーターボックス内のテレビ電波用ケーブル6(同軸ケーブル)の接続部分にアンテナ16を挿入してもよい。
従って電波5の送受信が困難又は不可能な通信難所であっても、アンテナ16と通信ケーブル14を介して、Bルートの通信、Wi−Fi信号、又は、ブルートゥース等の電波の送受信ができ、住宅内から通信難所を実質的に無くし、住宅内の通信障害を改善することができる。
4 部屋、5 電波、6 テレビ電波用ケーブル、7 受信端子、8,8a TV端子、
10 屋内無線システム、12 ケーブル用配管、14 通信ケーブル、
16 アンテナ、16a コネクタ、16b アンテナ台、16c アンテナケーブル、
18 無電力分配器、20 帯域通過フィルタ
Claims (8)
- 電波の送受信が困難又は不可能な通信難所から、前記電波の送受信が容易な通信良所まで通る通信ケーブルと、
前記通信ケーブルの両端にそれぞれ接続され、前記電波を送受信可能なアンテナと、を備えた屋内無線システム。 - 前記電波は、スマートメータ用の電波、Wi−Fi信号用の電波、又は、ブルートゥース用の電波である、請求項1に記載の屋内無線システム。
- 前記通信ケーブルは、スマートメータが設置された屋外と、HEMS機器が設置された部屋とを連通して前記屋外から前記部屋まで通る、請求項1に記載の屋内無線システム。
- 前記通信ケーブルは、屋内にTV端子を有するテレビ電波用ケーブルであり、
前記アンテナは、前記TV端子に着脱可能である、請求項1に記載の屋内無線システム。 - 前記通信ケーブルの途中に無電力分配器を備える、請求項1に記載の屋内無線システム。
- 前記通信ケーブルと前記アンテナとの間に、前記電波を選択的に通す帯域通過フィルタを有する、請求項1に記載の屋内無線システム。
- 通信ケーブルを、電波の送受信が困難又は不可能な通信難所から、前記電波の送受信が容易な通信良所まで通し、
前記電波を送受信可能なアンテナを、前記通信ケーブルの両端にそれぞれ接続する、屋内無線システムの設置方法。 - 前記通信ケーブルを、スマートメータが設置された屋外と、HEMS機器が設置された部屋とを連通して前記屋外から前記部屋まで通す、請求項7に記載の屋内無線システムの設置方法。
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