JP2017108600A - 住宅 - Google Patents

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Abstract

【課題】表示装置を重複して設けることなく、これによりユーザの利便性を向上する。
【解決手段】住宅1は、発電・蓄電機器16を制御する発電・蓄電制御ユニット17と、発電・蓄電機器18に係る電力を含む電力データを管理するホームエネルギーマネジメントシステム19と、表示装置191とを備え、発電・蓄電機器16は、発電部161と、蓄電部162と、を含み、発電・蓄電制御ユニット17は、電気事業者サーバ21から送信された出力抑制命令を受信する受信部173と、出力抑制命令に基づいて発電量及び充放電量を制御する制御部171と、制御部171の制御による発電量の出力抑制状況を表す出力抑制状況データをホームエネルギーマネジメントシステム19に送信する送信部172と、を含み、ホームエネルギーマネジメントシステム19は、送信部172から受信した出力抑制状況の一部又は全てを表示装置191に表示させる。
【選択図】図6

Description

本発明は、分電盤に係る電力を計測する分電盤計測ユニットと、発電・蓄電機器を制御する発電・蓄電制御ユニットと、表示装置とを備える住宅に関する。
近年、家電機器等の住宅で使用されるエネルギー、住宅を介して電気自動車に供給するエネルギー等の情報を取得し、ユーザにそれらの家電機器のエネルギー使用量を表示させたり、エネルギー使用量に基づいて家電機器を制御したりするHEMS(ホームエネルギーマネジメントシステム)が知られている。また、住宅内に設置されて電力を発電したり蓄電したりする発電・蓄電装置も知られている。
例えば、特許文献1には、HEMSが電気自動車の充電装置への電力供給を制御するように、拡張ユニットを介して充電装置と通信するための接続線を挿入するCD(Combined Duct)管が壁内に配管されている住宅が記載されている。
また、特許文献2には、電気事業者から住宅に供給される電力量を計測するスマートメーターから取得した情報を用いて、発電機器による発電時において蓄電機器から負荷への電力供給を制御する方法が記載されている。
特開2014−033517号公報 特開2014−171282号公報
しかし、特許文献1においては、電気自動車の充電装置への電力供給に係る接続線を配線する方法が記載されているものの、発電・蓄電機器により発電した電力電気事業者等に対して電力を供給する場合に出力抑制命令に基づいて発電を抑制することができない。また、特許文献2においては、出力抑制命令に基づいて発電・蓄電機器の発電量を制御した出力抑制状況をユーザが確認するために出力抑制状況を発電・蓄電制御ユニット用の表示装置に表示されることになる。一方、このようなシステムにHEMSを適用する場合、HEMSは主幹データを含む、住宅に用いられる電力データを管理し、ユーザが確認するためにHEMS用の表示装置に表示させる。すなわち、表示装置が重複して設けられることになり、ユーザは、電力に関するデータに応じてそれぞれの表示装置を参照しなければならず利便性が低いという問題が発生する。また、機能の一部重複がある装置を設置することは、施工の煩雑性と工期の長期化、コストの重複発生も招いていた。
したがって、かかる点に鑑みてなされた本発明の目的は、表示装置を重複して設けることなく、施工性の向上とユーザの利便性の向上を低コストで実現することにある。
本発明の一態様としての住宅は、発電・蓄電機器を制御する発電・蓄電制御ユニットと、前記発電・蓄電機器に係る電力を含む電力データを管理するホームエネルギーマネジメントシステムと、表示装置とを備える住宅であって、前記発電・蓄電機器は、電力を発生させる発電部と、電力を蓄積及び放出する蓄電部と、を含み、前記発電・蓄電制御ユニットは、電気事業者サーバから送信された出力抑制命令を受信又は取得する受信部と、前記出力抑制命令に基づいて前記発電部の発電量又は前記蓄電部の充放電量を制御する制御部と、前記制御部の制御による前記発電量の出力抑制状況を前記ホームエネルギーマネジメントシステムに送信する送信部と、を含み、前記ホームエネルギーマネジメントシステムは、前記送信部から受信した前記出力抑制状況の一部又は全てを前記表示装置に表示させることが可能となる機能を有することを特徴とする。
本発明の1つの実施形態として、前記制御部は、前記発電部の発電量、又は前記蓄電部の充放電量を計測し、前記送信部は、前記制御部によって計測された前記発電量を表す発電データを前記ホームエネルギーマネジメントシステムに送信し、前記ホームエネルギーマネジメントシステムは、前記送信部から受信した前記発電データを前記表示装置に表示させることが好ましい。
本発明の1つの実施形態として、前前記送信部は、前記制御部が制御している前記発電・蓄電機器にエラーが発生した場合、前記エラーの内容を表すエラー情報を前記ホームエネルギーマネジメントシステムに送信し、前記ホームエネルギーマネジメントシステムは、前記送信部から受信した前記エラー情報の一部又は全てを前記表示装置に表示させることが可能となる機能を有することが好ましい。
本発明の1つの実施形態として、分電盤に係る電力を計測する分電盤計測ユニットを当該分電盤のカバー内に内包し、前記分電盤計測ユニットは、前記住宅の主幹電力を計測するセンサー部と、前記センサー部によって計測された主幹電力を表す主幹データを前記ホームエネルギーマネジメントシステム及び前記発電・蓄電制御ユニットに送信可能とする送信部と、を含み、前記発電・蓄電制御ユニットの前記受信部は、前記主幹データ、及び前記出力抑制命令を受信し、前記制御部は、前記受信部によって受信した前記主幹データおよび前記出力抑制命令に基づいて前記発電部の発電量、又は前記蓄電部の充放電量を制御することが好ましい。
本発明の1つの実施形態として、前記制御部は、前記出力抑制命令を受信したとき、前記主幹データが商用電力系統に電力が供給されていることを表している場合、前記発電部の発電量、及び前記蓄電部の放電量のうち商用電力系統へ供給される逆潮量を抑制するよう制御、或いは前記蓄電部に充電するように制御し、前記出力抑制命令を受信したとき、前記主幹データが前記商用電力系統から電力が供給されていることを表している場合、前記発電部の発電量、又は前記蓄電部による家電・情報機器への放電量を抑制しないよう制御することが好ましい。
本発明によれば、表示装置を重複して設けることなく、これによりユーザの利便性を向上することができる。
第1の実施形態に係る住宅サービス提供システムの概略構成図である。 図1に記載の設備の配置を示す住宅の間取り図の例である。 ネットワーク機器収容部内の設備の配置の例を示す図である。 図1に記載の表示装置の画面の例を示す図である。 図1に記載の住宅サービス提供システムでの情報及びサービスの流れを示す概念図である。 第2の実施形態に係る住宅サービス提供システムの概略構成図である。
<第1の実施形態>
以下、本発明の第1の実施形態について図面を参照して説明する。
まず、図1を参照して本実施形態の全体構成について説明する。図1は本発明の一実施形態に係る住宅サービス提供システムの概略構成図である。
図1に示すように、住宅サービス提供システムは、電気事業者2が提供する電気事業者サーバ21と、住宅1と、サービス提供会社3の有するサービス提供サーバ31とを備え、住宅1の有するスマートメーター10、及びサービス提供サーバ31は通信ネットワークを介して接続されている。なお、サービス提供会社3とは、住宅1に関する様々なサービスを直接的又は間接的に提供する会社であり、住宅1そのものを提供する会社であってもよい。
電気事業者2は、住宅1に電力を供給するとともに、住宅1に設置するスマートメーター10から情報を受信する電気事業者サーバ21を備える。
住宅1は、スマートメーター10、集線装置11、通信機器収容部12、Bルート受信可能装置13、分電盤14、分電盤計測ユニット15、発電・蓄電機器16、発電・蓄電制御ユニット17、家電・情報機器18、及びHEMS(ホームエネルギーマネジメントシステム)19を備える。
住宅1は、住宅1内にルーター機能を有する機器を用いた場合に、IPアドレスが割り振られたLAN(ローカルエリアネットワーク)を構成することが可能であり、構成されたLANによってHEMS19が集線装置11を介して、Bルート受信可能装置13、分電盤計測ユニット15、発電・蓄電制御ユニット17、及び家電・情報機器18と情報を送受信する。
スマートメーター10は、図2に示すように住宅1の屋外であって、住宅1に係る敷地内に設置される。スマートメーター10は、電気事業者2によって供給された電力量を計測し、電力量、課金情報等を含む電力データを生成する。また、スマートメーター10は、Aルートの通信ネットワークを用いて電力データを遠隔地にある電気事業者2の備える電気事業者サーバ21に送信する。電気事業者2の電気事業者サーバ21に電力データを送信するために用いられる通信ネットワークは、有線通信方式を用いても無線通信方式を用いてもよい。なお、スマートメーター10は、将来的には電力小売り自由化の一環である発送電分離政策により送配電事業者の所有物となる可能性もある。
また、スマートメーター10は、Bルートの通信ネットワークを用いて住宅1内のBルート受信可能装置13に電力データを送信する。このようにBルート受信可能装置13に電力データを送信するために用いられる通信ネットワークは、有線通信方式を用いても無線通信方式を用いてもよい。以降において、スマートメーター10からBルート受信可能装置13に送信された電力データをBルート電力データという。
スマートメーター10は、住宅1の外側に設置される。スマートメーター10を住宅1の外側に設置することによって、電気事業者等の検針員がスマートメーター10によって計測された電力量についての目視による検針を行う場合、住宅1の居住者の許可を得る工程を省くことができ、また、住宅1の居住者が不在である場合に検針のために出直す等の不要な手間を削減することができ、電気事業者等の検針員による検針業務の効率化に寄与することができる。
なお、スマートメーター10は住宅1の外壁面に接するように取り付けられることがより好ましい。これによって、住宅1が建築されている敷地における、住宅1以外のスペースを有効に活用することができる。さらに、スマートメーター10を住宅1の外壁面に接するように取り付ける場合、道路に面している外壁面、又は該外壁面に対して概ね直交している外壁面に取付けることが好ましい。道路から訪問する電気事業者等の検針員にとって、目視にて電力量についての検針を行う場合、スマートメーター10を目視しやすいからである。また、比較的大きな敷地に建築された住宅1においては、スマートメーター10は住宅1の外側にある住宅1とは別の構造物、例えば、門、車庫等に取り付けられてもよい。
集線装置11は、ハブ及び無線ネットワーク基地局のうちの1つ以上であり、Bルート受信可能装置13、分電盤計測ユニット15、発電・蓄電制御ユニット17、家電・情報機器18、及びHEMS19が情報を送受信するために、これらの機器等に直接、又は間接的に接続される通信ケーブル111を集線する。集線装置11は、電気信号を受信して、受信した電気信号を送信することによってLANによる通信ネットワークを構成する。本実施形態において、集線装置11は有線ハブである。住宅1内といったある程度、情報通信機器の移動が限られた環境では、移動についての利点を有する無線ハブよりも、通信の安定性が高いという利点を有する有線ハブを用いることが好ましい。また、集線装置11は、イーサネット(登録商標)の規格に対応している。
また、図3に示すように、集線装置11は、電源ケーブル112を介してコンセント等の電源供給手段113に接続されることによって供給された電力によって動作する。電源供給手段113のうち少なくとも1つは壁内から引き込まれている。
通信機器収容部12は、図3に示すように、例えば、住宅1内の同一の空間によって形成され、住宅1で用いられる1つ以上の集線装置11、通信ケーブル111、電源ケーブル112、及び電源供給手段113を該空間に収容する。集線装置11は、電源ケーブル112を介して電源供給手段113から電力を供給される必要がある。そのため、住宅1内の通信機器収容部12内にこれらを配置することによって、集線装置11、通信ケーブル111、電源供給手段113等が住宅1内に散在して配線が煩雑になるのを避けることができる。また、これらをまとめて配置することによって施工における効率を向上させ、そのため配置作業に係るコストを低くすることができる。
また、通信機器収容部12は、住宅1の壁に壁内に埋没するように設けられてもよいし、住宅1の壁面に接触するようにして設けられてもよい。また、通信機器収容部12は、住宅1の住人にとって日常生活で通ったり入ったりする頻度の低いデッドスペースに設けられるのが好ましく、この場合デッドスペースを有効活用することができる。通信機器収容部12は、任意の場所に設けることができ、例えば、図2に示すように、2Fの壁内に設けられてもよい。Bルート受信可能装置13との通信の安定性を高くするためには、通信機器収容部12は、Bルート受信可能装置13の近傍に設けられるのが好ましい。
また、通信機器収容部12は、収容する上記の機器等の出し入れをしないときに、住宅1内の人物によってその内部を視認することができないようにボックス状のカバーによって覆われていることが好ましい。これによって住宅1の内観についての美観を維持することができる。また、通信機器収容部12を浴室の脱衣所の壁等に設置する場合、湿気等から機器を保護することができる。
また、通信機器収容部12が形成する空間は、集線装置11に接続される通信ケーブル111、電源ケーブル112を住宅1内の他の空間へ通すための配線路への開口を有する。なお、該配線路は、ボックス状のカバーを開けない限り、住人が通常、存在するスペースからは視認することができない箇所に設けられる。
通信機器収容部12には、アンテナケーブル121、及び電話配線122が、通信機器収容部12が形成する空間を仕切る壁を通って引き込まれる。また、通信機器収容部12には、テレビ放送信号用分配器123、テレビ放送信号用増幅装置(ブースター)124、及び電話端子板125が配置される。
アンテナケーブル121はテレビ放送用信号を伝送する。テレビ放送信号用増幅装置124は、アンテナケーブル121に接続されて、テレビ放送用信号を受信する。また、テレビ放送信号用増幅装置124は、受信したテレビ放送用信号を増幅してテレビ放送信号用分配器123に出力する。また、テレビ放送信号用分配器123は、テレビ端子向けケーブル126に接続され、住宅1内の任意の1つ以上の部屋に設けられたテレビ端子に対してテレビ放送用信号を送信する。
電話配線122は、電話用信号を伝送する。電話端子板125は、電話配線122に接続されて電話用信号を受信する。また、電話端子板125は、電話向けケーブル227に接続され、住宅1内の任意の1つ以上の部屋に設けられた電話端子に対して電話用信号を送信する。なお、電話配線122には、ケーブルテレビ回線、光回線等の、電話を用いて通話を行うための任意の回線が含まれる。
このように、各部屋に向けて配線されるケーブル等は通信機器収容部12である同一の空間内に集められることによって、配線施工が容易でコストを抑えることができる。また、住宅1内での配線が煩雑にならないため施工不良も発生しにくい。
Bルート受信可能装置13は、スマートメーター10から情報を受信し、集線装置11を介してHEMS19へ送信したり、HEMS19から出力された情報をスマートメーター10に送信したりする。なお、Bルート受信可能装置13は、HEMS19に内蔵されてもよいし、HEMS19とは別体の機器であってもよい。Bルート受信可能装置13が、HEMS19と別体の機器である場合、ドングルとしてHEMS19に挿入される。また、Bルート受信可能装置13は、有線又は無線による通信ネットワークを介して集線装置11に直接的又は間接的に接続される。これにより、Bルート受信可能装置13は、集線装置11を介して容易にLAN、ひいてはインターネットに接続することができる。また、Bルート受信可能装置13が有線による通信ネットワークを介して情報を送受信する場合、該通信値ネットワークはイーサネット(登録商標)規格によるものであることがよい。これにより、無線による通信ネットワークを用いる場合に比べて、電波障害等により通信が不安定となるのを防ぐことができる。
Bルート受信可能装置13は、スマートメーター10の位置に基づいて住宅1の屋内に設置される。具体的には、スマートメーター10が設置されている、住宅1の外壁に対応して設けられている内壁によって囲まれる空間に設置される。また、Bルート受信可能装置13は、N階建の住宅1においては1階以上でN階未満のフロアに設置されるのがよい。上述のように、スマートメーター10は、電気事業者等によって目視されるため1階に設置されるのが通常であり、このため、下方のフロアであるほど、スマートメーター10との通信が安定する。そのため、Bルート受信可能装置13は、図3に示すように住宅1の1階のフロアの床面と天井面との間に設置されるのが最も好ましい。なお、通常、住宅1においては玄関付近にデッドスペースが存在する場合が多く、該デッドスペースを活用するためには、Bルート受信可能装置13は、住宅1の玄関、又は玄関に隣接している土間収納部に設置されるのがよい。
また、Bルート受信可能装置13は、スマートメーター10との間に金属板、金属メッシュ等の電波を遮蔽する電磁遮蔽部材が位置しないように配置されるのがよい。これにより、Bルート受信可能装置13とスマートメーター10との間で情報を送受信するための、無線で形成される通信ネットワークにおいて電磁遮蔽部材によって通信が不安定となるのを防ぐことができる。
また、Bルート受信可能装置13は、有線方式又は無線方式の通信ネットワークによって、直接的又は間接的に集線装置11に接続され、集線装置11を介してHEMS19と情報を送受信する。なお、有線方式の通信ネットワークを用いる場合、該通信ネットワークはイーサネット(登録商標)により構成され、Bルート受信可能装置13及び集線装置11を接続するためのケーブルの少なくとも一部は壁内に配線される。
Bルート受信可能装置13は、集線装置11との情報の送受信の安定性の観点から、集線装置11を収容している通信機器収容部12の近傍に配置されるのが好ましい。さらには、Bルート受信可能装置13は、通信機器収容部12に収容され、カバーにより覆われてもよい。これにより、住宅1内の住人によって、Bルート受信可能装置13は視認されず、住宅1内の美観を維持することができる。
ただし、図2に示す例のように、通信機器収容部12が2階以上のフロアに設けられている場合、Bルート受信可能装置13は通信機器収容部12が設けられているフロアより下階に配置されてもよい。Bルート受信可能装置13におけるスマートメーター10との通信の安定化及び集線装置11との通信の安定化を考慮して適宜、その配置を決定することができる。
分電盤14は、電気事業者2から供給される主幹電力を受電し、受電した電力を20以上の分岐回路に分配する。それぞれの分岐回路は、住宅1内に設置されたコンセント、照明器具等に接続され、分岐回路によって分岐された電力がこれらのコンセント、照明器具等に供給される。また、分電盤14は、アンペアブレーカー、漏電遮断機、配線遮断器等を備える。
分電盤計測ユニット15は、分電盤14のカバー内に内包され、センサー部151及び送信部152を備える。分電盤計測ユニット15は、分電盤14の内部に配置されてもよいし、分電盤14の近傍に配置されてもよい。なお、分電盤計測ユニット15が分電盤14の内部に配置される場合、住宅1内の人物から通常は視認されないため美観の点では優れている。そのため、住宅1を新規に建築する場合には、この点を考慮して分電盤計測ユニット15を内部に配置するよう分電盤14が設けられる。
センサー部151は、分電盤14から住宅1で消費された消費電力量、及び発電・蓄電機器16によって発電された発電力量を計測する。センサー部151は、分電盤14におけるそれぞれの分岐回路に係る電線の磁力変化に基づいて電流を計測するCT(Current Transformer)センサーを含み、CTセンサーによって計測された電流に基づいて電力量を計測する。上述のように分電盤14は、電力を20以上の分岐回路に分配し、それぞれについて電力量を計測するため、多くの情報を取得することができ、これらの情報に基づいて綿密なエネルギーマネジメントを行うことが可能となる。
送信部152は、センサー部151によって計測された電力量を表す分電盤電力データを、集線装置11を介してHEMS19に送信する。また、HEMS19に送信された分電盤データは、インターネット等の通信ネットワークを介して、例えば、サービス提供サーバ31のような、外部のサーバ又はサーバ群に送信される。このとき、送信部152から集線装置11までの分電盤電力データの送信には、周波数帯域が略950MHz、2.5GHz、5GHzである無線方式の通信ネットワークが用いられる。周波数帯域を略950MHzとすることによってWiFi(登録商標)による通信に対応することができ、周波数帯域を略950MHzとすることによってWi−SUN(登録商標)による通信に対応することができる。送信部152から集線装置11までの分電盤電力データの送信には、イーサネット(登録商標)による有線方式の通信ネットワークが用いられてもよく、この場合、送信部152と集線装置11との間を接続するケーブルの少なくとも一部は住宅1の壁内に、住人からは視認できないようにして配線される。これによって、通信の安定性を維持しつつ、美観を保つことができる。また、送信部152は、集線装置11を介さずに、直接、HEMS19に接続されてもよい。
発電・蓄電機器16は、発電部161及び蓄電部162を備える。発電部161は、太陽光(Photovoltaics(PV))及び燃料電池のうちの少なくとも1つによって電力を発生させる。蓄電部162は、電力を蓄積及び放出する。蓄電部162が蓄積する電力には、発電部161によって発電された電力、商用電力系統から供給された電力等が含まれる。
発電・蓄電制御ユニット17は、制御部171及び送信部172を備える。制御部171は、発電部161によって発電された電力量、及び蓄電部162によって蓄電されている電力量を表す発電・蓄電データを取得し、発電・蓄電データに基づいて発電部161に発生させる電力量を制御する。制御部171は、発電・蓄電機器16の発電部161、又は発電された電力を変換するパワーコンディショナー(不図示)に接続して電力量を計測する。このようにすることによって、CTセンサーを介さずに電力量を取得することができ、PV及び燃料電池による発電を抑制することが可能となる。
また、制御部171が発電部161、又はパワーコンディショナーに接続するには、例えばRS485といったシリアル通信を用いればよく、その少なくとも一部をイーサネット(登録商標)によるネットワークとしても、WiFi、Wi−SUN等の無線によるネットワークとしてもよい。また、イーサネット(登録商標)によるネットワークである場合、通信ケーブル111は壁内に配線されることが美観の点からも電波障害を防ぐという点からも好ましい。
また、送信部172は、制御部171によって取得した発電・蓄電データを、集線装置11を介して、HEMS19に送信する。
家電・情報機器18は、ECHONET Liteの通信規格に対応しており、集線装置11を介してHEMS19に接続される。また、家電・情報機器18は、家電・情報機器18の状態、使用期間等を表す使用状況データをHEMS19に送信したり、使用状況データに基づいてHEMS19から制御されたりする。また、家電・情報機器18は、集線装置11にイーサネット(登録商標)による通信ネットワークを介して直接的に接続されてもよいし、間接的に接続されてもよい。また、家電・情報機器18と、集線装置11とを接続するための通信ネットワークのケーブルは住宅1の壁内に配線される。住人によって視認されることがなく、美観の点において優れている。
家電・情報機器18の例としては、冷房機器、暖房機器、電動シャッター、電気錠、給湯器、床暖房等が含まれる。また、家電・情報機器18の例としては、住宅1の内部で用いられるコンピュータ、スマートフォン、任意の情報システムの専用端末等の情報通信機器も含まれる。また、住宅1を介して電気自動車の充電装置に電力が供給される場合には、使用状況データに電気自動車の状態、使用期間等を含んでもよい。
HEMS19は、スマートメーター10から送信されたBルート電力データ、分電盤計測ユニット15の送信部152から送信された分電盤電力データ、発電・蓄電制御ユニット17から送信された発電・蓄電データ等を管理する。上述のようにHEMS19は、スマートメーター10、分電盤計測ユニット15、発電・蓄電機器16、及び家電・情報機器18それぞれと情報を送受信するために、イーサネット(登録商標)による通信ネットワークのインターフェースを有する。さらに、HEMS19は、インターネット等の外部の通信回線を介して、Bルート電力データ、分電盤電力データ、発電・蓄電データ、及び使用状況データを含む住宅電力データをサービス提供会社3のサービス提供サーバ31に送信する。
HEMS19は、スマートメーター10、分電盤計測ユニット15、発電・蓄電制御ユニット17、及び家電・情報機器18とともに形成するLANのルーターとなることが可能であるように、ルーター機能を有する。そのため、通信ケーブル111で接続された機器等にルーターが含まれない場合、HEMS19はルーター機能を有効にしてルータ(LANの親)としても機能する。また、通信ケーブル111で接続され機器等にルーターが含まれる場合、HEMS19はルーター機能を無効にしてノード(LANの子)として機能する。
HEMS19は、通信機器収容部12の近傍、例えば、通信機器収容部12を埋設する壁と同一又は隣接している壁の内部に配置されるのが好ましい。これによってHEMS19と集線装置11との間の距離を短くし、通信の安定性を図り、配線の複雑化を防ぐことができる。より好ましくは、HEMS19は、集線装置11が収容されている通信機器収容部12の内部に配置されるのが好ましい。HEMS19を集線装置11の近傍に配置できるとともに、上述のとおり、通信機器収容部12はカバーで覆われているため美観の維持を図ることができる。また、HEMS19、集線装置11等が同一の場所に収容されていることによって、効率よくメンテナンス作業を行うことが可能となる。
また、HEMS19は、ウェブサーバ機能を有し、LAN上で接続されているウェブブラウザ又は専用のアプリケーションを有する表示装置191に対して各種情報の表示を行う。また、HEMS19は、HEMS19が生成した情報を、例えばクラウド上の別のサーバ及び表示用ウェブサーバに提供し、該別のウェブサーバ上の各種情報を、表示装置191を介して表示を行ってもよい。表示装置191はHEMS19専用の表示端末であってもよいし、汎用のPC、スマートフォン等であってもよい。また、HEMS19は、テレビ放送を受信するテレビ放送受信部、ラジオ放送を受信するラジオ放送受信部、及びテレビ放送やラジオ放送により受信した映像及び音声を記録する記録部、を備え、受信した映像を表示装置191に表示させてもよい。また、HEMS19は、緊急地震速報を受信する緊急地震速報受信部、及び気象特別警報を受信する気象特別警報受信部を備えてもよい。
表示装置191は、HEMS19によって受信した住宅電力データを表示する。例えば、表示装置191は、図4(a)に例を示すようなトップ画面から「メニュー」アイコン41を押下することによって、図4(b)に例を示すような画面に遷移し、「エアコン」アイコン51、「照明」アイコン52、「冷蔵庫」アイコン53をそれぞれ押下することによって、家電・情報機器18のうちのそれぞれエアコン、照明、冷蔵庫の使用状況データが表示される。
ただし、図4に示す文字列そのものは該機能をイメージ、連想させるロゴ、絵文字等に置き換えられ、文字列自体は表示されていない場合を含むことは言うまでもない。
また、表示装置191は、「テレビ」アイコン42が押下されると、テレビ放送によって受信した映像を表示し、音声を出力する。また、表示装置191は、「ラジオ」アイコン43が押下されると、HEMS19によって受信したラジオの音声を出力する。また、表示装置191は、「再生」アイコン44が押下されると、HEMS19によって記録されたテレビ放送の映像を表示し、音声を出力したり、HEMS19によって記録されたラジオ放送の音声を出力したりする。
なお、これらのテレビ放送の映像の表示、音声の出力は、図4(a)に例を示す表示装置191のトップ画面から「テレビ」アイコン42を押下することによって行われる。同様にして、ラジオ放送の音声の出力は、表示装置191のトップ画面から「ラジオ」アイコン43を押下することによって行われる。また、テレビ放送の録画、ラジオ放送の録音の再生は、表示装置191のトップ画面から「再生」アイコン44を押下することによって行われる。
また、表示装置191は、サービス提供会社3によって送信された各種情報を表示する。そのため、表示装置191には、1つの操作でサービス提供サーバ31へ各種情報を要求するためのショートカットアイコンが表示されていることが好ましい。図4(b)に示される例では、「お知らせ」ショートカットアイコン54を押下することによって、サービス提供サーバ31から情報が送信されて表示される。また、「問合せ」ショートカットアイコン55を押下することによって、サービス提供サーバ31から問合せを入力するための画面が送信され、該画面に問合せを入力して送信することができる。また、「設定」アイコン56を押下することによって、表示装置191、HEMS19、及びHEMS19と連携する家電・情報機器18に係る設定を行うための画面が表示され、「トップ」アイコン57を押下することによって、図4(a)に示すトップ画面が表示される。
また、表示装置191は、表示装置191自体を起動させるための操作に次ぐ2つ以内のアクションで、サービス提供会社3のサービス提供サーバ31へ各種情報を要求できるよう設計されているとよい。図4に示す例では、表示装置191を起動させると図4(a)に示すトップ画面が表示される。ユーザが1回目のアクションでトップ画面の「メニュー」ボタンを押下することによって、図4(b)に示す画面に「お知らせ」ショートカットアイコン54が表示されている。この状態において、ユーザが2回目のアクションで「お知らせ」ショートカットアイコン54を押下することによって、サービス提供サーバ31から情報が送信されて表示される。
また、上記の「お知らせ」ショートカットアイコン54としてサービス提供会社3の商標、キャラクターを表す画像が利用されていることが好ましい。また、サービス提供会社3のポータルサイトへのショートカットアイコンである「ポータルサイト」ショートカットアイコン58を用意することで、ポータルサイト内のサービスに含まれる「問い合わせ」や「お知らせ」を廃止することも可能であり、住人とサービス提供会社3との関係を密接にする効果が期待できる。
また、表示装置191は、所定の間隔でサービス提供サーバ31にお知らせ情報の取得を要求し、サービス提供サーバ31でお知らせ情報がある場合には、当該お知らせ情報を取得して表示装置191上にアラートとして、又はポップアップにより表示する。お知らせとは、例えば、HEMS19によって取得した家電・情報機器18の使用状況、修繕履歴等に伴って、後述するサービス提供サーバ31によって作成された修繕、消耗部品の交換等の提案や、HEMS19から受信した電力データに基づいて電力契約プランの提案である。
また、表示装置191は、テレビ放送、ラジオ放送、緊急地震速報、気象特別警報を表示する。また、HEMS19と表示装置191とは上述のLANを介して接続されるのではなく、直接的に接続されるのが好ましい。これにより、HEMS19及び表示装置191のいずれかに何らかの不具合が発生した場合に、その不具合がどちらで発生したのかを切り分けて特定することが容易となる。
表示装置191は、表示装置191が有するメモリ、又は表示装置191の外部記憶メディアに記憶されている画像及び動画(HEMS19に記憶されているものを含む)を所定の順に表示するデジタルフォトフレーム部を備えてもよい。
表示装置191は、ハンディテレビ、専用タブレット、汎用タブレット、スマートフォン、及びPC(Personal Computer)のいずれによって実現されてもよい。表示装置191が、ハンディテレビや専用タブレットによって実現される場合、汎用タブレット、スマートフォン、PCに比べて、サービス提供会社3の提供するサービスに特化したインターフェースを設けることができるため、サービス提供会社3にとっては、ポップアップ機能やアラート機能により自社サービスに関連した情報を通知したり、自社の物販サイトのみを表示させたりすることによってサービス提供の拡大を図ることが可能となる。
サービス提供会社3は、1つのサーバ又は複数のサーバ群からなるサービス提供サーバ31を備える。サービス提供サーバ31は、インターネット等の外部の通信ネットワークを介して、住宅1内のHEMS19と情報を送受信する。
サービス提供サーバ31は、ウェブサーバとしての機能を有し、ウェブブラウザを有する情報通信機器等に各種情報を表示させる。本実施形態では、HEMS19がウェブブラウザを備え、サービス提供サーバ31から取得した各種情報を、HEMS19に接続された表示装置191に表示させる。
サービス提供サーバ31は、表示装置191から送信されたユーザアカウントに基づく認証を経たログイン状態においてのみ、サービスに関する画面を表示装置191に表示させるようにしてもよい。また、サービス提供サーバ31は、ログイン状態においてのみ提供するお知らせを表示装置191に表示させるようにしてもよい。また、ログインに係るユーザアカウントのユーザごとに情報を表示させるようにしてもよい。
また、サービス提供サーバ31は、インターネット等の外部の通信回線を介して、住宅電力データを住宅1のHEMS19から受信する。そして、サービス提供サーバ31は、HEMS19から受信した住宅電力データに基づいて電力契約プランの提案を作成し、表示装置191に表示させる。また、表示装置191のユーザの入力によって表示装置191から電力契約プランの詳細についての参照要求を受けた場合には、当該電力契約プランの説明や手続きへと導く表示を表示装置191に対して行う。
また、サービス提供サーバ31は、インターネット等の外部の通信回線を介して、家電・情報機器18に関する情報をHEMS19から受信する。そして、サービス提供サーバ31は、HEMS19から受信した家電・情報機器18に関する情報に基づいて修繕、消耗部品の交換等の提案を作成し、表示装置191に表示させる。また、表示装置191のユーザによる入力によって表示装置191から修繕、消耗部品の交換の詳細についての参照要求を受けた場合には、物販サイトや修繕受付へと導く表示を表示装置191に対して行う。
サービス提供サーバ31は、インターネット等の外部の通信回線を介して、家電・情報機器18のうちの電子錠に関する情報をHEMS19から受信する。そして、サービス提供サーバ31は、HEMS19から受信した電子錠に関する情報に基づいて住宅1、又は該住宅1の敷地への人物の訪問又は侵入を表示装置191に表示させる。
次に、上記のような構成による情報及びサービスの流れについて図5を参照して説明する。
図5に示すように、HEMS19は、スマートメーター10、分電盤計測ユニット15、発電・蓄電制御ユニット17、及び家電・情報機器18からそれぞれBルート電力データ、分電盤電力データ、発電・蓄電データ、及び使用状況データを含む住宅電力データを取得し、該住宅電力データをサービス提供サーバ31に送信する。
また、サービス提供会社3は、サービス提供サーバ31で受信された住宅電力データを電気事業者2に提供し、電気事業者2が住宅電力データに基づいて作成して電力プランをサービス提供会社3に提供する。また、サービス提供会社3は、上述のように住宅電力データの使用状況データに基づいて修繕、消耗部品の交換等の提案を作成する。さらに、サービス提供サーバ31が、このようにして作成された電力プラン及び修繕、消耗部品の交換等の提案を表示装置191に表示させることができる。また、修繕、消耗部品の交換等の提案に基づいて、例えば、サービス提供会社3が利用者を訪問して修繕や交換を推奨することもできる。
また、住宅1の販売会社が、上記のサービスを住宅1或いは住人に対し提供していると認識させることが好ましい(サービス提供会社3への外注、又は内製サービスを含む)。そのようにすることで、住宅1の販売会社は、住宅1のみを販売するのではなく、その後の暮らしや生活のサポートなどをトータルでサポートできるビジネスを確立可能であり、住人から見ても住宅1を販売したのちも継続する多くのサービス群により大きな満足を得ることが可能となる。
以上のように、第1の実施形態では、スマートメーター10は住宅1の屋外に設置され、Bルート受信可能装置13は、スマートメーター10の位置に基づいて住宅1の屋内に設置されるため、スマートメーター10から送信されるBルート電力データを安定して受信することができる。
また、第1の実施形態では、通信機器収容部12は、集線装置11及び電源供給手段113を収容し、カバーで覆われるため、住宅1内の人物によって通信機器収容部12内に収容されている集線装置11及び電源供給手段113が視認されず、住宅1内の美観を維持することができる。
また、第1の実施形態では、通信機器収容部12は、Bルート受信可能装置13及びHEMS19を収容するため、これらの機器と集線装置11とは近接して配置され配線を複雑にすることを防ぐことが可能となる。また、通信機器収容部12はカバーで覆われているため、住宅1内の人物によってBルート受信可能装置13及びHEMS19が視認されず、住宅1内の美観を維持することができる。
<第2の実施形態>
以下、本発明の第2の実施形態について図面を参照して説明する。
図6に示すように、第2の実施形態に係る住宅サービス提供システムは、第1の実施形態に係る住宅サービス提供システムと同様に、電気事業者2が提供する電気事業者サーバ21と、住宅1と、サービス提供会社3の有するサービス提供サーバ31とを備える。なお、第2の実施形態における住宅1と同様の構成ブロックについては同一の参照符号を付して、適宜、説明を省略する。
分電盤計測ユニット15の送信部152は、センサー部151によって計測された電力を表す電力データのうちPV(Photovoltaics)データ(発電データ)、分岐データ、及び主幹データを、集線装置11を介してHEMS19に送信する。PVデータとは、発電・蓄電機器16によって発電された電力を表すデータである。また、分岐データとは、分岐回路が各家電・情報機器18に出力した電力を表すデータである。また、主幹データとは、商用電力系統から分電盤14に供給される主幹電力を表すデータである。主幹電力は、分岐データによって表される電力の合計、すなわち住宅1の全体で使用している電力から、PVデータによって表される電力を差し引いた値となる。主幹電力が正の値である場合、商用電力系統から分電盤14に電力が供給されており、主幹電力が負の値である場合、発電・蓄電機器16は、分電盤14を介して商用電力系統に電力を供給(逆潮流)している。
また、発電・蓄電制御ユニット17は受信部173を備え、受信部173は、集線装置11を介して分電盤計測ユニット15から主幹データを受信する。また、受信部173は、電気事業者サーバ21からインターネット回線等の通信ネットワークを介して出力抑制命令を受信する。出力抑制命令とは、電気事業者サーバ21から送信される、電力を電気自業者に提供するのを抑制するよう発電・蓄電制御ユニット17に命令するための情報である。なお、発電・蓄電制御ユニット17は、送信部172と受信部173とを別体として備えてもよいし、送信部172と受信部173とが一体となった送受信機能を有する通信機能部を備えてもよい。
制御部171は、受信部173によって出力抑制命令を受信すると、受信部173が受信した主幹データに基づいて発電部161の発電量、蓄電部162の充電量及び放電量を制御する。また、発電部161の発電量、及び蓄電部162の放電量のうち、商用電力系統に供給される電力量を逆潮量という。制御部171は、出力抑制命令に基づいて、逆潮量の制御も行う。
具体的には、受信部173が出力抑制命令を受信したときに、主幹電力が正の値である、すなわち主幹データが、商用電力系統から分電盤14に電力が供給されていることを表している場合、制御部171は、発電部161による発電量、及び蓄電部162による家電・情報機器18への放電量を抑制しないよう制御する。また、主幹電力が負の値である、すなわち主幹データが、発電・蓄電機器16から分電盤14を介して商用電力系統に電力が供給されていることを表している場合、制御部171は、逆潮量が0以下となるように、発電部161による発電量又は蓄電部162による放電量のうち商用電力系統に供給される逆潮量を抑制するよう制御し、或いは蓄電部162に充電するように制御する。また、制御部171は、該制御部171の制御に基づく発電部161の発電量を計測する。
また、発電・蓄電制御ユニット17の送信部172は、制御部171による制御に基づいて、集線装置11を介してHEMS19に情報を送信する。送信部172がHEMS19に送信する情報には、出力抑制状況データ、PVデータ、エラーデータ等が含まれる。出力抑制状況データは、出力抑制命令に基づき制御部171が発電部161に対する発電及び蓄電部162に対する充放電の抑制状況を表すデータである。出力抑制状況データには、例えば、制御部171が発電部161に対して発電を抑制させているか否かを表す情報、抑制させている発電量及び充放電量を表す情報等が含まれる。エラーデータは、発電・蓄電機器16に発生したエラーの種類を表すデータであり、エラーの内容を記述したデータでもよいし、エラーの内容にあらかじめ対応付けられて記憶されている、任意の文字、記号、数字等を含むエラーコードでもよい。
HEMS19は、分電盤計測ユニット15の送信部152によって送信された分岐データ及び主幹データと、発電・蓄電制御ユニット17の送信部172によって送信された出力抑制状況データ、PVデータ、及びエラーデータのうちの1つ以上を受信し、受信したデータの一部又は全てを表示装置191に表示させることが可能となる機能を有する。また、HEMS19は、主幹データに基づいて売買電力に関する情報、例えば料金等の情報を表示させてもよい。
電気事業者サーバ21は、インターネット等の通信ネットワークを介して、発電・蓄電制御ユニット17に出力抑制命令を送信する。なお、電気事業者サーバ21は、出力抑制命令を送信する機能と、第1の実施形態におけるスマートメーター10から情報を受信する機能とを一体のサーバに含んで構成してもよいし、出力抑制命令を送信する機能と、情報を受信する機能とを別体のサーバにそれぞれ含んで構成してもよい。
以上のように、第2の実施形態では、発電・蓄電制御ユニット17の送信部172は、出力抑制状況データをHEMS19に送信し、HEMS19は送信部172から受信した出力抑制状況データの一部又は全てを表示装置191に表示させることが可能となる機能を有するため、ユーザは、HEMS19が管理する住宅1の電力に関するデータと出力抑制状況データとを1つの表示装置191で参照することができ、利便性を向上させることができる。
また、第2の実施形態では、発電・蓄電制御ユニット17の制御部171は、発電・蓄電機器16によって発電された電力を計測し、送信部172が、制御部171によって計測された発電量を表す発電データをHEMS19に送信し、HEMS19は送信部172から受信した発電データの一部又は全てを表示装置191に表示させることが可能となる機能を有するため、ユーザは、HEMS19が管理する住宅1の電力に関するデータと発電データとを1つの表示装置191で参照することができ、利便性を向上させることができる。
また、第2の実施形態では、発電・蓄電制御ユニット17の制御部171が制御している発電・蓄電機器16にエラーが発生した場合、送信部172は、エラーの内容を表すエラー情報をHEMS19に送信し、HEMS19は送信部172から受信したエラー情報の一部又は全てを表示装置191に表示させることが可能となる機能を有するため、ユーザは、HEMS19が管理する住宅1の電力に関するデータとエラーデータとを1つの表示装置191で参照することができ、利便性を向上させることができる。
また、第2の実施形態では、分電盤計測ユニット15の送信部152は、センサー部151によって計測された主幹電力を表す主幹データをHEMS19及び発電・蓄電制御ユニット17に送信する。すなわち、HEMS19に送信するためにセンサー部151によって計測された主幹データは発電・蓄電制御ユニット17にも送信される。したがって、主幹データに基づいて発電量を抑制するために、主幹電力を計測するセンサーを別途、設ける必要がない。このため、センサーに係る費用及びセンサーを設置するスペースを低減することができる。
第2の実施形態では、発電・蓄電制御ユニット17の受信部173は分電盤計測ユニット15から送信された主幹データを受信するとしたが、受信部173は分電盤計測ユニット15から主幹データを取得しにいくようにしてもよい。同様にして、受信部173は、電気事業者サーバ21からインターネット回線等の通信ネットワークを介して送信された出力抑制命令を受信するとしたが、受信部173は電気事業者サーバ21から出力抑制命令を取得しにいってもよい。
また、上記の実施形態で説明するHEMS19とは、Home Energy Management Systemの言葉の略が指すエネルギー関連の狭義の意味合いに縛られず、宅内の家電・情報機器18やその情報を集約、制御するコンピュータ的機能を有する装置であり、その機能(ハード及びソフト)を利用して多くの価値提供に対応することが可能な装置であることは言うまでもない。
また、上記の実施形態では、Bルートのデータは課金が可能なメーターからの直接データである優位性はあるが、分電盤14上の主幹データと実質的に同一であるため、図5に示すようなモデルなどにおいては必ずしもBルートの電力データが必要条件とならない場合もある。
また、上記の実施形態では、発電・蓄電制御ユニット17は発電・蓄電機器16と一体として構成されてもよいし、発電・蓄電機器16とは別体として構成され、RS232Cの通信規格による通信ケーブル等により接続されることによって発電・蓄電機器16を制御してもよい。同様にして、分電盤計測ユニット15は、分電盤14と一体として構成されてもよいし、分電盤14とは別体として構成され、通信ケーブル等により接続されることによって分電盤14に係る電力を計測してもよい。
上記の実施形態及び実施例は代表的な例として説明したが、本発明の趣旨及び範囲内で、多くの変更及び置換ができることは当業者に明らかである。したがって、本発明は、上記の実施形態及び実施例によって制限するものと解するべきではなく、特許請求の範囲から逸脱することなく、種々の変形や変更が可能である。例えば、実施形態及び実施例に記載の複数の構成ブロックを1つに組み合わせたり、あるいは1つの構成ブロックを分割したりすることが可能である。
1 住宅
2 電気事業者
3 サービス提供会社
10 スマートメーター
11 集線装置
12 通信機器収容部
13 Bルート受信可能装置
14 分電盤
15 分電盤計測ユニット
16 発電・蓄電機器
17 発電・蓄電制御ユニット
18 家電・情報機器
19 HEMS
21 電気事業者サーバ
31 サービス提供サーバ
111 通信ケーブル
112 電源ケーブル
113 電源供給手段
121 テレビ伝送ケーブル
122 電話配線
123 テレビ放送信号用分配器
124 テレビ放送信号用増幅装置(ブースター)
125 電話端子板
126 テレビ端子向けケーブル
127 電話端子向けケーブル
151 センサー部
152 送信部
161 発電部
162 蓄電部
171 制御部
172 送信部
173 受信部
191 表示装置

Claims (5)

  1. 発電・蓄電機器を制御する発電・蓄電制御ユニットと、前記発電・蓄電機器に係る電力を含む電力データを管理するホームエネルギーマネジメントシステムと、表示装置とを備える住宅であって、
    前記発電・蓄電機器は、
    電力を発生させる発電部と、
    電力を蓄積及び放出する蓄電部と、を含み、
    前記発電・蓄電制御ユニットは、
    電気事業者サーバから送信された出力抑制命令を受信又は取得する受信部と、
    前記出力抑制命令に基づいて前記発電部の発電量又は前記蓄電部の充放電量を制御する制御部と、
    前記制御部の制御による前記発電量の出力抑制状況を前記ホームエネルギーマネジメントシステムに送信する送信部と、を含み、
    前記ホームエネルギーマネジメントシステムは、前記送信部から受信した前記出力抑制状況の一部又は全てを前記表示装置に表示させることが可能となる機能を有することを特徴とする住宅。
  2. 前記制御部は、前記発電部の発電量、又は前記蓄電部の充放電量を計測し、
    前記送信部は、前記制御部によって計測された前記発電量を表す発電データを前記ホームエネルギーマネジメントシステムに送信し、
    前記ホームエネルギーマネジメントシステムは、前記送信部から受信した前記発電データを前記表示装置に表示させることを特徴とする請求項1に記載の住宅。
  3. 前記送信部は、前記制御部が制御している前記発電・蓄電機器にエラーが発生した場合、前記エラーの内容を表すエラー情報を前記ホームエネルギーマネジメントシステムに送信し、
    前記ホームエネルギーマネジメントシステムは、前記送信部から受信した前記エラー情報の一部又は全てを前記表示装置に表示させることが可能となる機能を有することを特徴とする請求項1又は2に記載の住宅。
  4. 分電盤に係る電力を計測する分電盤計測ユニットを当該分電盤のカバー内に内包し、
    前記分電盤計測ユニットは、
    前記住宅の主幹電力を計測するセンサー部と、
    前記センサー部によって計測された主幹電力を表す主幹データを前記ホームエネルギーマネジメントシステム及び前記発電・蓄電制御ユニットに送信可能とする送信部と、を含み、
    前記発電・蓄電制御ユニットの前記受信部は、前記主幹データ、及び前記出力抑制命令を受信し、
    前記制御部は、前記受信部によって受信した前記主幹データおよび前記出力抑制命令に基づいて前記発電部の発電量、又は前記蓄電部の充放電量を制御することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の住宅。
  5. 前記制御部は、前記出力抑制命令を受信したとき、前記主幹データが商用電力系統に電力が供給されていることを表している場合、前記発電部の発電量、及び前記蓄電部の放電量のうち商用電力系統へ供給される逆潮量を抑制するよう制御、或いは前記蓄電部に充電するように制御し、前記出力抑制命令を受信したとき、前記主幹データが前記商用電力系統から電力が供給されていることを表している場合、前記発電部の発電量、又は前記蓄電部による家電・情報機器への放電量を抑制しないよう制御することを特徴とする請求項4に記載の住宅。
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