JP6956279B2 - 塩素化塩化ビニル系樹脂組成物及び塩素化塩化ビニル系樹脂成形体 - Google Patents

塩素化塩化ビニル系樹脂組成物及び塩素化塩化ビニル系樹脂成形体 Download PDF

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Description

本発明は、塩素化塩化ビニル系樹脂組成物、並びに、塩素化塩化ビニル系樹脂成形体に関する。
従来より、塩化ビニル系樹脂(以下、PVCという)は機械的強度、耐候性、耐薬品性に優れた材料として、多くの分野に用いられている。しかしながら、耐熱性に劣るため、PVCを塩素化することにより耐熱性を向上させた塩素化塩化ビニル系樹脂(以下、CPVCという)が開発されている。PVCは熱変形温度が低く使用可能な上限温度が60〜70℃付近であるため、熱水に対して使用できないのに対し、CPVCは熱変形温度がPVCよりも20〜40℃も高いため、熱水に対しても使用可能であり、例えば、耐熱継手、耐熱パイプ、耐熱バルブ、耐熱プレート等に好適に使用されている。
一方で、熱安定性や耐着色性等の種々の性能を向上させるため、CPVCには、溶融成形の前に熱安定剤が添加されることが一般的である。
例えば、特許文献1には、熱安定性、熱成形性等を付与するため、塩素化塩化ビニル系樹脂に対して、塩素化ポリエチレン、有機錫系熱安定剤及び無機系安定剤を所定量添加した塩素化塩化ビニル系樹脂組成物が開示されている。
また、特許文献2には、アルキルスズ化合物の性能を向上させることを目的として、アルキルスズ安定化剤に加えて、更にポリマー系ポリ酸の塩を所定量添加したハロゲン含有ポリマー組成物が開示されている。
特開2006−199801号公報 特開2010−248507号公報
しかしながら、CPVCに熱安定剤を添加した場合でも、熱分解による塩化水素の発生や、高温、高圧力下での成形工程に起因する成形体の変色を防ぐことは困難である。
特に、成形時に発生する塩化水素によって、成形機内部(シリンダ、スクリュー)、金型等の金属部品が腐食するため、より高価な耐腐食性材料を用いたり、研磨等のメンテナンスに多大な時間と工数を要したりする不具合が生じている。
これらの不具合を防止する方法として、スズ等を含有する熱安定剤を多量に添加する方法が行なわれているが、成形されたパイプに飲料水を流した場合、溶出されるスズ金属の量は、添加量に比例して増加するため、上述の不具合とのバランスをとることは困難である。
本発明は、塩素化塩化ビニル系樹脂と、熱安定剤と、チオグリコール酸及びチオグリコール酸のエステルからなる群から選択される少なくとも1種のチオグリコール酸系化合物とを含有する、塩素化塩化ビニル系樹脂組成物である。
以下に本発明を詳述する。
本発明者らは、塩素化塩化ビニル系樹脂を含有する塩素化塩化ビニル系樹脂組成物に対して、熱安定剤、及び、チオグリコール酸及びチオグリコール酸のエステルからなる群から選択される少なくとも1種のチオグリコール酸系化合物を添加することで、経時での変色が少ない成形体を製造することが可能となること(耐変色性)を見出した。
また、成形時に成形機内部や金型の腐食を抑制できること(耐腐食性)、及び、熱安定剤を過剰に添加する必要がなく、金属の溶出量が抑制され環境汚染を招きにくい成形体を製造できることを見出し、本発明を完成させるに至った。
本発明の塩素化塩化ビニル系樹脂組成物は、塩素化塩化ビニル系樹脂(以降、「CPVC」ともいう)を含有する。
上記塩素化塩化ビニル系樹脂は、下記式(a)〜(c)に示す構成単位(a)〜(c)を有し、下記構成単位(a)、(b)及び(c)の合計モル数に対して、構成単位(a)の割合が5〜90モル%、構成単位(b)の割合が5〜40モル%、構成単位(c)の割合が5〜55モル%であることが好ましい。このような塩素化塩化ビニル系樹脂は、優れた耐変色性、耐腐食性を有し、金属の溶出量が少なく環境汚染を招きにくい成形体を得ることができる。
Figure 0006956279
上記塩素化塩化ビニル系樹脂の構成単位(a)、(b)及び(c)のモル比は、塩化ビニル系樹脂(PVC)が塩素化される際の塩素が導入される部位を反映したものである。塩素化に伴って構成単位(a)が減少し、構成単位(b)及び(c)が増加する。
一方で、本発明では、構成単位(a)、(b)及び(c)のモル比を上述の範囲内とすることで、優れた耐変色性、耐腐食性を有し、金属の溶出量が少なく環境汚染を招きにくい成形体を得ることができる。
上記塩素化塩化ビニル系樹脂は、上記構成単位(a)、(b)及び(c)の合計モル数に対して、構成単位(a)の割合は、30〜90モル%がより好ましく、さらには35〜60モル%が更に好ましい。また、上記構成単位(a)、(b)及び(c)の合計モル数に対して、構成単位(b)の割合は、5〜30モル%がより好ましく、さらには15〜25モル%が更に好ましい。更に、上記構成単位(a)、(b)及び(c)の合計モル数に対して、構成単位(c)の割合は、5〜50モル%がより好ましく、さらには25〜45モル%が更に好ましい。
本発明の塩素化塩化ビニル系樹脂の構成単位(a)、(b)及び(c)のモル比は、NMRを用いた分子構造解析により測定することができる。NMR分析は、R.A.Komoroski,R.G.Parker,J.P.Shocker,Macromolecules,1985,18,1257−1265に記載の方法に準拠して行うことができる。
上記塩素化塩化ビニル系樹脂は、付加塩素化量が6.3〜15.2質量%であることが好ましい。
上記付加塩素化量を6.3質量%以上とすることで、成形体としての耐熱変形性が充分なものとなり、15.2質量%以下とすることで、成形性が向上する。
上記付加塩素化量は、9.3質量%以上であることがより好ましく、12.3質量%以下であることがより好ましい。
上記塩素化塩化ビニル系樹脂中の付加塩素化量は、まず、当該樹脂をJIS K 7229に記載の方法により塩素含有量を測定する。次に、その塩素含有量を塩化ビニル樹脂の塩素含有量(56.8質量%)から差し引くことで求めることができる。
上記塩素化塩化ビニル系樹脂の重合度は、特に限定されず、400〜2000であることが好ましく、500〜1000であることがより好ましい。
上記重合度を上述の範囲内とすることで、成形時の流動性と成型品の強度を両立することができる。
上記塩素化塩化ビニル系樹脂を製造する方法としては、例えば、反応容器中において、塩化ビニル系樹脂を水性媒体に懸濁して懸濁液を調製し、前記反応容器内に塩素を導入し、前記懸濁液を加熱することによって前記塩化ビニル系樹脂を塩素化する方法が挙げられる。
上記反応容器としては、例えば、グラスライニングが施されたステンレス製反応容器、チタン製反応容器等の一般に使用されている容器を使用することができる。
上記塩化ビニル系樹脂を水性媒体に懸濁して懸濁液を調製する方法は、特に限定されず、重合後のPVCを脱モノマー処理したケーキ状のPVCを用いてもよいし、乾燥させたものを再度、水性媒体で懸濁化してもよい。また、重合系中より、塩素化反応に好ましくない物質を除去した懸濁液を使用してもよいが、重合後のPVCを脱モノマー処理したケーキ状の樹脂を用いることが好ましい。
上記水性媒体としては、例えば、イオン交換処理された純水を用いることができる。水性媒体の量は、特に限定されないが、一般にPVCの100質量部に対して150〜400質量部が好ましい。
上記反応容器内に導入する塩素は、液体塩素及び気体塩素のいずれであってもよい。短時間に多量の塩素を仕込めるため、液体塩素を用いることが効率的である。圧力を調整するためや塩素を補給するために、反応途中に塩素を追加してもよい。このとき、液体塩素の他に気体塩素を適宜吹き込むこともできる。ボンベ塩素の5〜10質量%をパージした後の塩素を用いるのが好ましい。
上記反応容器内のゲージ圧力は、特に限定されないが、塩素圧力が高いほど塩素がPVC粒子の内部に浸透し易いため、0〜2MPaの範囲が好ましい。
上記懸濁した状態でPVCを塩素化する方法は、特に限定されず、例えば、熱エネルギーによりPVCの結合や塩素を励起させて塩素化を促進する方法(以下、熱塩素化という)、紫外光線、LED等の光エネルギーを照射して光反応的に塩素化を促進する方法(以下、光塩素化という)等が挙げられる。熱エネルギーにより塩素化する際の加熱方法は、特に限定されず、例えば、反応器壁からの外部ジャケット方式による加熱が効果的である。また、紫外光線等の光エネルギーを使用する場合は、高温、高圧下の条件下での紫外線照射等の光エネルギー照射が可能な装置が必要である。光塩素化の場合の塩素化反応温度は、40〜80℃が好ましい。また、光塩素化の場合の光エネルギーの照射強度(W)と原料PVC及び水の合計量(kg)との比は、0.001〜6(W/kg)とすることが好ましく、照射する光の波長は280〜420nmであることが好ましい。
上記塩素化方法の中では、紫外線照射を行わない熱塩素方法が好ましく、熱のみ又は熱及び過酸化水素により塩化ビニル系樹脂の結合や塩素を励起させ塩素化反応を促進する方法が好ましい。
上記光エネルギーによる塩素化反応の場合、PVCが塩素化されるのに必要な光エネルギーの大きさは、PVCと光源との距離に大きく影響を受ける。そのため、PVC粒子の表面と内部とでは、受けるエネルギー量が相違し、塩素化が均一に生じない。その結果、均一性の低いCPVCが得られる。一方、紫外線照射を行わず、熱により塩素化する方法では、より均一な塩素化反応が可能となり、均一性の高いCPVCを得ることができる。
上記加熱のみで塩素化する場合は、40〜120℃の範囲であることが好ましい。温度が低すぎると、塩素化速度が低下する。温度が高すぎると、塩素化反応と並行して脱HCl反応が起こり、得られたCPVCが着色する。加熱温度は、50〜110℃の範囲であることがより好ましい。加熱方法は、特に限定されず、例えば、外部ジャケット方式で反応容器壁から加熱することができる。
本発明の塩素化塩化ビニル系樹脂組成物において、上記CPVCの含有量は、65〜96質量%であることが好ましく、さらには70〜93質量%がより好ましい。この範囲でCPVCを含むことにより、耐熱変形性と耐衝撃性が両立し、かつ表面平滑性に優れた成形体とすることができる。
本発明の塩素化塩化ビニル系樹脂組成物は、熱安定剤を含有する。本発明において、上記熱安定剤は、スズを含有することが好ましく、特に、有機スズ系安定剤が好ましい。また、アルキルカルボン酸カルシウム及び亜鉛化合物を含有するものを使用してもよい。
上記有機スズ系安定剤としては、例えば、メチル、ブチル、オクチル等のアルキルスズ、好ましくはジアルキルスズのラウリン酸等の脂肪族モノカルボン酸の塩、或いはマレイン酸、フタル酸等のジカルボン酸の塩等が挙げられる。具体的には例えば、ジブチルスズジラウリレート、ジオクチルスズラウレート、ジブチルスズマレート、ジブチルスズフタレート、ジメチルスズ ビス(2−エチルへキシルチオグリコレート)、ジブチルスズメルカプタイド、ジメチルスズメルカプタイド等のアルキルスズメルカプタイド等が挙げられる。なかでも、ジブチルスズメルカプタイド等のブチルスズメルカプタン系化合物が好ましい。
上記アルキルカルボン酸カルシウムとしては、例えば、ペンタン酸、ヘキサン酸、ヘプタン酸、オクタン酸、シクロヘキシルプロピオン酸、ノナン酸、デカン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、12−ヒドロキシステアリン酸、アラキジン酸、ベヘン酸、リグノセリン酸、モンタン酸等のカルシウム塩が挙げられる。なかでも、炭素数8〜28のアルキルカルボン酸カルシウムを用いることが好ましい。
上記亜鉛化合物としては、無機亜鉛化合物又は有機亜鉛化合物が挙げられる。上記無機亜鉛化合物としては、例えば、亜鉛の炭酸塩、塩化物、硫酸塩、酸化物、水酸化物、塩基性酸化物及び混合酸化物からなる系統からの化合物等が挙げられる。
本発明の塩素化塩化ビニル系樹脂組成物において、上記熱安定剤の含有量は、塩素化塩化ビニル系樹脂100質量部に対して、0.3〜10質量部であることが好ましく、0.5〜7質量部の範囲であることがより好ましく、0.6〜4質量部であることがさらに好ましい。この範囲で熱安定剤を含むことにより、熱安定性をより向上させることができるとともに、成形体の良好な外観を維持することができる。
本発明の塩素化塩化ビニル系樹脂組成物は、更に、安定化助剤を含むことが好ましい。上記安定化助剤を含むことにより、熱安定性をより向上させることができる。
上記安定化助剤としては、重金属を含まないものを用いることができる。例として、有機酸塩、エポキシ化合物、リン酸化合物、金属水酸化物、アジピン酸ナトリウム、グリシジル(メタ)アクリレート共重合体、オキセタニル化合物、ビニルエーテル化合物及びゼオライト化合物が挙げられる。
上記エポキシ化合物としては、エポキシ化大豆油、エポキシ化アマニ豆油エポキシ化テトラヒドロフタレート、エポキシ化ポリブタジエン、ビスフェノールA型エポキシ化合物等が挙げられる。
上記リン酸化合物としては、有機リン化合物、亜リン酸エステル、リン酸エステル等が挙げられる。
上記金属水酸化物としては、水酸化カルシウム、水酸化ナトリウム等が挙げられる。
これらは単独で使用しても良く、2種以上を併用してもよい。なお、上記安定化助剤は、熱安定剤とは異なるものである。
また、上記安定化助剤は、200℃における加熱減量率が5質量%未満であることが好ましい。
本発明の塩素化塩化ビニル系樹脂組成物は、チオグリコール酸及びチオグリコール酸のエステルからなる群から選択される少なくとも1種のチオグリコール酸系化合物を含有する。
これにより、成形時に発生する塩化水素を低減して、成形機内部や金型の腐食を抑制できる。また、得られる成形体は、経時での変色が少なく、機械的強度に優れるものとなる。
上記チオグリコール酸としては、チオグリコール酸のほか、チオグリコール酸の金属塩、アンモニウム塩、アミン塩等のチオグリコール酸塩も含まれる。
上記チオグリコール酸塩としては、チオグリコール酸ナトリウム、チオグリコール酸カルシウム、チオグリコール酸アンモニウム、チオグリコール酸メチルアミン、チオグリコール酸エチルアミン、チオグリコール酸モノエタノールアミン、チオグリコール酸ジエタノールアミン、チオグリコール酸トリエタノールアミン等が挙げられる。
上記チオグリコール酸のエステルとしては、例えば、チオグリコール酸メチル、チオグリコール酸エチル、チオグリコール酸n−ブチル、チオグリコール酸t−ブチル、チオグリコール酸2−エチルヘキシル、チオグリコール酸オクチル、チオグリコール酸イソオクチル、チオグリコール酸デシル、チオグリコール酸ドデシル等のチオグリコール酸のアルキルエステルが挙げられる。上記チオグリコール酸のアルキルエステルとしては、エステル残基が分岐鎖構造を有するものであることが好ましい。
また、チオグリコール酸メトキシブチル等のアルコキシ基を有する炭化水素とのエステルを用いてもよい。
なお、上記チオグリコール酸のエステルが、チオグリコール酸のアルキルエステル、チオグリコール酸のアルコキシ基を有する炭化水素とのエステルである場合、エステル残基の炭素数は1〜8であることが好ましい。
更に、上記チオグリコール酸のエステルとしては、アルカンジオールのチオグリコール酸エステルであるアルカンジオールジチオグリコレート、アルカンポリオールのチオグリコール酸エステルであるアルカンポリオールポリチオグリコレート、ポリアルキレングリコールのチオグリコール酸エステルであるポリアルキレングリコールジチオグリコレート等を用いてもよい。
上記アルカンジオールジチオグリコレートとしては、エチレングリコールビスチオグリコレート、ブタンジオールビスチオグリコレート、ネオペンチルグリコールビスチオグリコレート、ヘキサンジオールビスチオグリコレート等が挙げられる。
上記アルカンポリオールポリチオグリコレートとしては、トリメチロールプロパントリスチオグリコレート、ペンタエリスリトールトリスチオグリコレート、ペンタエリスリトールテトラキスチオグリコレート、ジペンタエリスリトールヘキサチオグリコレート等が挙げられる。
上記ポリアルキレングリコールジチオグリコレートとしては、ジエチレングリコールジチオグリコレート等が挙げられる。
また、上記チオグリコール酸系化合物は、HSCHCOOR(RはH又はアルキル基を示す)で表される化合物であることが好ましい。更に、上記アルキル基の炭素数は1〜10であることが好ましく、1〜8であることがより好ましい。
本発明の塩素化塩化ビニル系樹脂組成物において、上記チオグリコール酸系化合物の含有量は、好ましい下限が0.001質量%、好ましい上限が5.0質量%である。この範囲でチオグリコール酸系化合物を含むことにより、耐変色性、耐腐食性をより向上させることができる。また、5.0質量%以下とすることで、塩素化塩化ビニル系樹脂組成物を粉体状として、成形機のホッパーなどに移送する際に粉体流動性に優れるものとすることができる。より好ましい上限が2.0質量%、更に好ましい上限が1.0質量%、特に好ましい上限が0.6質量%である。
本発明の塩素化塩化ビニル系樹脂組成物において、上記チオグリコール酸系化合物の含有量は、塩素化塩化ビニル系樹脂100質量部に対して、好ましい下限が0.0001質量部、好ましい上限が2.2質量部である。この範囲でチオグリコール酸系化合物を含むことにより、耐変色性、耐腐食性をより向上させることができる。より好ましい上限が1.2質量部、より好ましい上限が0.8質量部である。
本発明の塩素化塩化ビニル系樹脂組成物において、チオグリコール酸系化合物の含有量と、熱安定剤の含有量との質量比(チオグリコール酸系化合物の含有量/熱安定剤の含有量)は、好ましくは0.001〜10.0である。上記チオグリコール酸系化合物の含有量と、熱安定剤の含有量との質量比は、より好ましくは0.005〜6.0、さらに好ましくは0.01〜3.0、さらにより好ましくは0.05〜2.9、特に好ましくは0.1〜2.8、とりわけ好ましくは0.12〜2.7である。このような範囲内とすることで、耐変色性、耐腐食性と熱安定性とを両立させることができる。
本発明の塩素化塩化ビニル系樹脂組成物において、塩素化塩化ビニル系樹脂の構成単位(b)の質量相当分(質量部)は、好ましくは5質量部以上、より好ましくは7質量部以上、更に好ましくは10質量部以上であり、好ましくは35質量部以下、より好ましくは30質量部以下、更に好ましくは25質量部以下である。
なお、塩素化塩化ビニル系樹脂の構成単位(b)の質量相当分とは、塩素化塩化ビニル系樹脂100質量部に対する構成単位(b)に相当する質量(質量部)を意味し、構成単位(b)の含有量(モル%)に塩素化塩化ビニル系樹脂のモル質量を乗じることで算出することができる。
本発明の塩素化塩化ビニル系樹脂組成物において、塩素化塩化ビニル系樹脂の構成単位(b)の質量相当分(質量部)に対するチオグリコール酸系化合物の含有量(質量部)の比率は、0.0001〜1.5であることが好ましい。より好ましい範囲は0.01〜1.2、さらに好ましい範囲は0.1〜0.8である。上記範囲内とすることで、耐変色性、耐腐食性を改善することができる。
本発明の塩素化塩化ビニル系樹脂組成物は、塩化ビニル系樹脂を含有してもよい。
上記塩化ビニル系樹脂を塩素化塩化ビニル系樹脂と併用することで、充分な熱安定性を付与することができ、幅広い成形方法に好適に使用することができる。
本発明において、塩化ビニル系樹脂とは、上記式(1)に示す構成単位(a)を主に有する重合体である。具体的には、構成単位(a)の割合が51〜100モル%であることが好ましい。
上記PVCとしては、塩化ビニル単独重合体のほか、塩化ビニルモノマーと共重合可能な不飽和結合を有するモノマーと塩化ビニルモノマーとの共重合体、重合体に塩化ビニルモノマーをグラフト共重合したグラフト共重合体等を用いることができる。これら重合体は単独で用いられてもよいし、2種以上が併用されてもよい。
上記塩化ビニルモノマーと共重合可能な不飽和結合を有するモノマーとしては、例えば、α−オレフィン類、ビニルエステル類、ビニルエーテル類、(メタ)アクリル酸エステル類、芳香族ビニル類、ハロゲン化ビニル類、N−置換マレイミド類等が挙げられ、これらの1種若しくは2種以上が使用される。
上記α−オレフィン類としては、エチレン、プロピレン、ブチレン等が挙げられ、上記ビニルエステル類としては、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル等が挙げられ、上記ビニルエーテル類としては、ブチルビニルエーテル、セチルビニルエーテル等が挙げられる。
また、上記(メタ)アクリル酸エステル類としては、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、ブチルアクリレート、フェニルメタクリレート等が挙げられ、上記芳香族ビニル類としては、スチレン、α−メチルスチレン等が挙げられる。
更に、上記ハロゲン化ビニル類としては、塩化ビニリデン、フッ化ビニリデン等が挙げられ、上記N−置換マレイミド類としては、N−フェニルマレイミド、N−シクロヘキシルマレイミド等が挙げられる。
なかでも、エチレン、酢酸ビニルが好ましい。
上記塩化ビニルをグラフト共重合する重合体としては、塩化ビニルをグラフト重合させるものであれば特に限定されない。このような重合体としては、例えば、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−酢酸ビニル−一酸化炭素共重合体、エチレン−エチルアクリレート共重合体、エチレン−ブチルアクリレート−一酸化炭素共重合体、エチレン−メチルメタクリレート共重合体、エチレン−プロピレン共重合体等が挙げられる。また、アクリロニトリル−ブタジエン共重合体、ポリウレタン、塩素化ポリエチレン、塩素化ポリプロピレン等が挙げられ、これらは単独で用いられてもよいし、2種以上が併用されても良い。
上記PVCの重合方法は、特に限定されず、従来公知の水懸濁重合、塊状重合、溶液重合、乳化重合等を用いることができる。
上記PVCは、塩素含有量が56.8質量%未満である。
上記塩素含有量を上記範囲内とすることで、成形性が向上するとともに、成形体としての耐熱変形性が高くなる。好ましくは36.8〜56.7質量%である。
上記PVCの重合度は400〜1000である。上記範囲内とすることで、流動性と製品強度の両方を満足する製品とすることができる。上記PVCの重合度の好ましい下限は500、好ましい上限は800である。
上記塩素化塩化ビニル系樹脂と塩化ビニル系樹脂との重合度の差は500以下であることが好ましい。上記重合度の差を上述の範囲内とすることで、流動性と製品強度の両方を満足する製品とすることができる。より好ましくは300以下である。
本発明の塩素化塩化ビニル系樹脂組成物において、上記塩化ビニル系樹脂の含有量は、塩素化塩化ビニル系樹脂100質量部に対して、好ましい下限が1質量部、好ましい上限が30質量部である。この範囲で塩化ビニル系樹脂を添加することにより、熱安定性をより向上させることができるとともに、成形体の良好な外観を維持することができる。
上記塩化ビニル系樹脂の含有量のより好ましい下限は5質量部、より好ましい上限は20質量部である。
また、本発明の塩素化塩化ビニル系樹脂組成物全体に対する上記塩化ビニル系樹脂の含有量は、2〜18質量%であることが好ましい。
本発明の塩素化塩化ビニル系樹脂組成物は耐衝撃性改質剤を含有することが好ましい。
上記耐衝撃性改質剤は、得られる成形体の耐衝撃性を改質する目的で用いられるものであり、ジエン系ゴム成分を含有するものが好ましい。
上記ジエン系ゴム成分としては、単独重合体および共重合体(二元共重合体および三元共重合体を含む)も問わない。即ち、共重合体成分として、ジエン系成分を有するものはジエン系ゴム成分という。共重合体の様式としては、ランダム共重合、交互共重合、ブロック共重合およびグラフト共重合を問わない。
上記ジエン系成分としては、ブタジエン、イソプレンおよびクロロプレンなどが挙げられる。
上記ジエン系ゴム成分としては、不飽和ニトリル、α−オレフィンおよび芳香族ビニルからなる群から選ばれるモノマー成分を含む共重合体が挙げられる。その他、不飽和ニトリルとジエン系成分との共重合体、芳香族ビニルとジエン系成分との共重合体、オレフィンとジエン系成分との共重合体、(メタ)アクリレートモノマー成分とジエン系成分との共重合体等が挙げられる。
上記ジエン系ゴム成分として、より具体的には、アクリロニトリル−ブタジエン共重合体、ブタジエン−スチレン共重合体、スチレン−イソプレン共重合体、エチレン−プロピレン−ジエン共重合体等が挙げられる。また、上記ジエン系ゴム成分としては、メチルメタクリレート−ブタジエン−スチレン共重合体(MBS)、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体(ABS)、メチルメタクリレート−アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体(MABS)、メチルメタクリレート−ブタジエン共重合体(MB)等が好ましく使用される。
また、上記ジエン系ゴム成分としては、メチルメタクリレート−アクリル・ブタジエンゴム共重合体、メチルメタクリレート−アクリル・ブタジエンゴム−スチレン共重合体が好ましく使用される。なかでも、メチルメタクリレート−ブタジエン−スチレン共重合体及び/又はアクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体が好ましい。
なお、上記ジエン系ゴム成分が、ジエン系成分を含有する共重合体である場合、上記ジエン系成分の含有量は30〜90質量%であることが好ましく、40〜85質量%であることがより好ましく、50〜80質量%であることが更に好ましい。
また、上記ジエン系ゴム成分が、アクリル成分とジエン系成分との共重合体からなる場合、上記アクリル成分とジエン系成分との比率(アクリル成分/ジエン系成分)は0.05〜3.0の範囲内であることが好ましく、0.1〜2.5の範囲内であることがより好ましく、0.1〜2.0の範囲内であることが更に好ましい。
上記耐衝撃性改質剤には、非ジエン系成分が含まれていてもよい。
上記非ジエン系成分としては、オレフィン、およびオルガノシロキサンからなる群から選ばれる1種又は2種以上のモノマー成分を含む重合体が挙げられる。より具体的には、オレフィンゴム(たとえば、エチレン−プロピレンゴムなど)およびシリコーンアクリルゴムが挙げられる。
上記非ジエン系成分としては、例えば、(メタ)アクリレートモノマー成分等が挙げられる。
上記(メタ)アクリレートモノマー成分としては、炭素数1以上12以下のアルキル(メタ)アクリレート、たとえば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、2−エチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシルメタクリレートなどが挙げられる。これらモノマー成分は、単独で用いられてもよいし、2種以上(たとえば3種)が併用されてもよい。また、メチルメタクリレート−(アクリル・シリコーン複合体)共重合体が挙げられる。
なお、上記ジエン系ゴム粒子を構成する重合体中の(メタ)アクリレートモノマー成分の含有量は特に限定されないが、たとえば25質量%以上であることが好ましい。
また、上記耐衝撃性改質剤は、粒子状であることが好ましい。これにより、CPVCを含有する塩素化塩化ビニル系樹脂組成物中での分散性を高めることができる。
上記耐衝撃性改質剤の平均粒子径の好ましい下限は0.001μm、好ましい上限は1.0μmである。上記平均粒子径を上述した範囲内とすることで、透明性と衝撃性を両立させることができる。なお、上記平均粒子径は、例えば、レーザー回折式粒子径分布計によって測定することができる。
また、上記耐衝撃性改質剤の比重の好ましい下限は0.92g/cm、好ましい上限は1.16g/cmである。上述した範囲内とすることで、成形体の透明性を損なうことなく、耐衝撃性を向上させる粒子とすることができる。なお、上記比重は、例えば、乾式自動密度計(島津製作所社製、アキュピックII1340)等を用いて測定することができる。
本発明の塩素化塩化ビニル系樹脂組成物において、上記耐衝撃性改質剤の含有量は、塩素化塩化ビニル系樹脂100質量部に対して、1.0〜20質量部であることが好ましい。この範囲で耐衝撃性改質剤を含むことにより、得られる成形体の耐衝撃性をより向上させることができる。
上記耐衝撃性改質剤の含有量のより好ましい下限は質量部3.0、より好ましい上限は18.0質量部である。
本発明の塩素化塩化ビニル系樹脂組成物は、更に、酸化防止剤を含有することが好ましい。
上記酸化防止剤としては、例えば、フェノール系酸化防止剤、リン酸系酸化防止剤、イオウ系酸化防止剤、アミン系酸化防止剤等を用いることができる。これらは、単独で使用しても良く、二種以上を併用しても良い。なかでも、フェノール系酸化防止剤が好ましく、特にヒンダードフェノール系酸化防止剤が好ましい。
上記ヒンダードフェノール系酸化防止剤としては、例えば、2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾール、2,6−ジフェニル−4−オクタデシロキシフェノール、ステアリル(3,5−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、ジステアリル(3,5−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ホスホネート、2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)、2,2’−メチレンビス(4−エチル−6−t−ブチルフェノール)、ビス〔3,3−ビス(4−ヒドロキシ−3−t−ブチルフェニル)ブチリックアシッド〕グリコールエステル、4,4’−ブチリデンビス(6−t−ブチル−m−クレゾール)、2,2’−エチリデンビス(4,6−ジ−t−ブチルフェノール)、2,2’−エチリデンビス(4−sec−ブチル−6−t−ブチルフェノール)、1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−t−ブチルフェニル)ブタン、ビス〔2−t−ブチル−4−メチル−6−(2−ヒドロキシ−3−t−ブチル−5−メチルベンジル)フェニル〕テレフタレート、1,3,5−トリス(2,6−ジメチル−3−ヒドロキシ−4−t−ブチルベンジル)イソシアヌレート、1,3,5−トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)イソシアヌレート、1,3,5−トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)−2,4,6−トリメチルベンゼン、1,3,5−トリス〔(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニルオキシエチル〕イソシアヌレート、ペンタエリスリチル−テトラキス〔メチレン−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕、2−t−ブチル−4−メチル−6−(2’−アクリロイルオキシ−3’−t−ブチル−5’−メチルベンジル)フェノール、3,9−ビス(1’,1’−ジメチル−2’−ヒドロキシエチル)−2,4,8,10−テトラオキサスピロ〔5,5〕ウンデカン、ビス〔β−(3−t−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオネート〕等が挙げられる。これらのうちでは、1,3,5−トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)イソシアヌレート、ペンタエリスリチル−テトラキス〔メチレン−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕等が好ましい。これらは単独でも2種以上混合しても用いることができる。
上記酸化防止剤は、200℃における加熱減量率が5質量%未満であることが好ましい。
上記200℃における加熱減量率が5質量%以上であると、成形体内部に気泡が含まれて強度不足になったり、表面近傍に筋状の模様が発生し外観不良が生じたりすることがある。
なお、上記200℃における加熱減量率は3質量%未満であることがより好ましい。
本発明の塩素化塩化ビニル系樹脂組成物において、上記酸化防止剤の含有量は、塩素化塩化ビニル系樹脂100質量部に対して、0.1〜3質量部であることが好ましく、0.2〜2.5質量部の範囲であることがより好ましい。この範囲で酸化防止剤を含むことにより、黄変による着色の少ない成形体を得ることができる。
本発明の塩素化塩化ビニル系樹脂組成物は、滑剤を含有することが好ましい。
上記滑剤としては、内部滑剤、外部滑剤が挙げられる。内部滑剤は、成形加工時の溶融樹脂の流動粘度を下げ、摩擦発熱を防止する目的で使用される。また、上記外部滑剤は、成形加工時の溶融樹脂と金属面との滑り効果を上げる目的で使用される。
上記滑剤としては特に限定されず、例えば、パラフィンワックス、脂肪族炭化水素系滑剤、ポリオレフィンワックス、高級脂肪族系アルコール系滑剤、高級脂肪酸系滑剤、脂肪酸エステル系滑剤、脂肪酸アマイド系滑剤、ケイ素樹脂系滑剤、フッ素樹脂系滑剤、シリコーンオイル、リン酸アルコールエステル、カルナバワックス等が挙げられる。
上記パラフィンワックスとしては、炭素数16以上の流動パラフィンおよびその部分酸化物、天然・合成パラフィン等が挙げられる。
上記ポリオレフィンワックスとしては、ポリエチレンワックス、酸化ポリエチレンワックス、ポリプロピレンワックス等が挙げられる。
上記高級脂肪族系アルコールとしては、ラウリルアルコール、ステアリルアルコール等が挙げられる。
上記高級脂肪酸系滑剤としては、炭素数16以上の高級脂肪酸が好ましく、例えば、ステアリン酸、モンタン酸等が挙げられる。また、やし油、大豆油、なたね油等の植物油からの精製物等が挙げられる。更に、ステアリン酸、モンタン酸等の高級脂肪酸の部分ケン化エステルも好適に用いることができる。
上記脂肪酸エステル系滑剤としては、2,3−ジヒドロキシプロピルオクタデカノエート、ブチルステアレート、グリセリンモノステアレート、ペンタエリスリトールテトラステアレート等のペンタエリスリトール脂肪酸エステル、ジペンタエリスリトール脂肪酸エステル等が挙げられる。
これらは単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
本発明の塩素化塩化ビニル系樹脂組成物において、上記滑剤の含有量は、塩素化塩化ビニル系樹脂100質量部に対して、0.3〜5.0質量部であることが好ましい。この範囲で滑剤を含むことにより、成形時にヤケや発泡することなく、表面平滑性の優れた成形体とすることができる。
本発明の塩素化塩化ビニル系樹脂組成物は、必要に応じて、加工助剤、耐熱向上剤、紫外線吸収剤、光安定剤、充填剤、熱可塑性エラストマー、顔料などの添加剤を混合してもよい。
上記耐熱向上剤としては特に限定されず、例えばα−メチルスチレン系、N−フェニルマレイミド系樹脂等が挙げられる。
上記光安定剤としては特に限定されず、例えば、ヒンダードアミン系等の光安定剤等が挙げられる。
上記加工助剤としては、重量平均分子量が5万〜1000万のアクリル系樹脂を含有するものが好ましい。
上記アクリル系樹脂としては、アクリル酸、メタクリル酸や、(メタ)アクリル酸エステルの単独重合体、又は、これらを含む(メタ)アクリル共重合体が挙げられる。
上記(メタ)アクリル酸エステルとしては、例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、イソプロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート等が挙げられる。また、上記(メタ)アクリル酸エステルとしては、n−アミル(メタ)アクリレート、イソアミル(メタ)アクリレート、n−ヘキシル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、n−オクチル(メタ)アクリレート等がある。ただし上記の(メタ)アクリル酸とはアクリル酸もしくはメタクリル酸を示す。本発明では、上記アクリル加工助剤として、メチル(メタ)アクリレート(MMA)の重合体を用いることが好ましい。
上記紫外線吸収剤としては特に限定されず、例えば、サリチル酸エステル系、ベンゾフェノン系、ベンゾトリアゾール系、シアノアクリレート系等の紫外線吸収剤等が挙げられる。
上記顔料としては特に限定されず、例えば、アゾ系、フタロシアニン系、スレン系、染料レーキ系等の有機顔料;二酸化チタン等の酸化物系、硫化物・セレン化物系、フェロシアニン化物系などの無機顔料などが挙げられる。
本発明の塩素化塩化ビニル系樹脂組成物には成形時の加工性を向上させる目的で、可塑剤が添加されていてもよいが、成形体の熱安定性を低下させることがあるため、多量に使用することはあまり好ましくない。上記可塑剤としては特に限定されず、例えば、ジブチルフタレート、ジ−2−エチルヘキシルフタレート、ジ−2−エチルヘキシルアジペート等が挙げられる。
本発明の塩素化塩化ビニル系樹脂組成物には施工性を向上させる目的で、熱可塑性エラストマーが添加されていてもよい。上記熱可塑性エラストマーとしては、例えば、ニトリル系熱可塑性エラストマー、オレフィン系熱可塑性エラストマー、塩化ビニル系熱可塑性エラストマー、スチレン系熱可塑性エラストマー、ウレタン系熱可塑性エラストマー、ポリエステル系熱可塑性エラストマー、ポリアミド系熱可塑性エラストマー等が挙げられる。
上記ニトリル系熱可塑性エラストマーとしては、アクリルニトリル−ブタジエン共重合体(NBR)等が挙げられる。
上記オレフィン系熱可塑性エラストマーとしては、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)、エチレン−酢酸ビニル−一酸化炭素共重合体(EVACO)等のエチレン系熱可塑性エラストマーが挙げられる。
上記塩化ビニル系熱可塑性エラストマーとしては、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体や塩化ビニル−塩化ビニリデン共重合体等が挙げられる。
これらの熱可塑性エラストマーは、単独で用いられてもよいし、2種類以上が併用されてもよい。
本発明の塩素化塩化ビニル系樹脂組成物を製造する方法としては、例えば、上記塩素化塩化ビニル系樹脂に、所定の熱安定剤、チオグリコール酸系化合物を添加して混合し、必要に応じて酸化防止剤、ジエン系ゴム粒子、滑剤等を添加する工程を行う。
上記酸化防止剤、ジエン系ゴム粒子、滑剤等を混合する方法としては、特に限定されず、例えば、ホットブレンドによる方法、コールドブレンドによる方法等が挙げられる。
本発明の他の側面によれば、塩素化塩化ビニル系樹脂と、熱安定剤と、チオグリコール酸及びチオグリコール酸のエステルからなる群から選択される少なくとも1種のチオグリコール酸系化合物とを含有する、塩素化塩化ビニル系樹脂成形体もまた本発明の1つである。
なお、塩素化塩化ビニル系樹脂、熱安定剤、チオグリコール酸系化合物及びその他の成分の構成については、上述した塩素化塩化ビニル系樹脂組成物と同様である。
本発明の塩素化塩化ビニル系樹脂成形体を製造する際の成形の方法としては、従来公知の任意の成形方法が採用されてよく、例えば、押出成形法、射出成形法等が挙げられる。
本発明の塩素化塩化ビニル系樹脂成形体は、成形時における優れた耐変色性を示し、成形時の成形機内部(シリンダ、スクリュー)、金型などの金属部品に対する耐腐食性を有し、かつ、環境汚染を招きにくいことから、管工機材、建築部材、住宅資材等の用途に好適に用いることができる。また、航空機、車両、輸送機等の部材にも好適に用いることができる。
これらの中でも、パイプ、継手が好ましく、給水・給湯用、床下暖房用、温水暖房用、温泉配管用、薬剤散布用、排水用、散水用、洗濯機用、食洗機用、トイレ用、浴室用、ソーラーシステム用、ミスト発生装置用、農耕用などの液体輸送パイプおよびその継手に用いられる。
本発明によれば、優れた耐変色性、耐腐食性を有し、金属の溶出量が少なく環境汚染を招きにくい成形体を製造することが可能な塩素化塩化ビニル系樹脂組成物、並びに、塩素化塩化ビニル系樹脂成形体を提供できる。
以下に実施例を掲げて本発明を更に詳しく説明するが、本発明はこれら実施例のみに限定されるものではない。
[実施例1]
(塩素化塩化ビニル系樹脂組成物の作製)
塩素化塩化ビニル樹脂[塩素化量:67.2質量%、付加塩素化量:10.4質量%、重合度:1000]100質量部に対して、熱安定剤としてブチルスズメルカプタン系化合物(日東化成社製、TVS#1380、ジブチルスズメルカプタイド)0.6質量部を添加した。更に、チオグリコール酸2−エチルヘキシル(富士フイルム和光純薬社製)0.5質量部、滑剤としてモンタン酸部分ケン化エステル(クラリアントジャパン社製、リコワックスOP)0.5質量部を添加した後、スーパーミキサーで均一に混合して、塩素化塩化ビニル系樹脂組成物を得た。
なお、得られた塩素化塩化ビニル樹脂について、FT−NMRJEOLJNM−AL−300を用いて、構成単位(b)の含有量(モル%)及び構成単位(b)の質量相当分(質量部)を測定した。NMR分析は、R.A.Komoroski,R.G.Parker,J.P.Shocker,Macromolecules,1985,18,1257−1265に記載の方法に準拠して行うことができる。
(塩素化塩化ビニル系樹脂成形体の作製)
得られた塩素化塩化ビニル系樹脂組成物を直径50mmの2軸異方向コニカル押出機(長田製作所社製、SLM−50)に供給し、樹脂温度210℃、押出量30kg/hrで厚さ2mm、幅80mmの金型を用いてシート状の塩素化塩化ビニル系樹脂成形体を作製した。
[実施例2]
チオグリコール酸2−エチルヘキシル(富士フイルム和光純薬社製)の添加量を5質量部とした以外は、実施例1と同様にして塩素化塩化ビニル系樹脂組成物及び塩素化塩化ビニル系樹脂成形体を作製した。
[実施例3〜8]
表1に示す重合度、付加塩素化量、構成成分(b)含有量を有する塩素化塩化ビニル樹脂を用いた以外は、実施例1と同様にして塩素化塩化ビニル系樹脂組成物及び塩素化塩化ビニル系樹脂成形体を作製した。
[実施例9〜10]
ブチルスズメルカプタン系化合物(日東化成社製、TVS#1380)の添加量を表1に示す量に変更した以外は、実施例1と同様にして塩素化塩化ビニル系樹脂組成物及び塩素化塩化ビニル系樹脂成形体を作製した。
[実施例11〜12]
ブチルスズメルカプタン系化合物(日東化成社製、TVS#1380)に代えて、表2に示す種類、量の熱安定剤を用いた以外は、実施例1と同様にして塩素化塩化ビニル系樹脂組成物及び塩素化塩化ビニル系樹脂成形体を作製した。
なお、ジブチルスズマレート系化合物としては、「日東化成社製、STANN RC−709」、アルキルカルボン酸カルシウムと亜鉛化合物としては、「堺化学工業社製、NT−231」を用いた。
[実施例13〜14]
チオグリコール酸2−エチルヘキシル(富士フイルム和光純薬社製)の添加量を表2に示す量に変更した以外は、実施例1と同様にして塩素化塩化ビニル系樹脂組成物及び塩素化塩化ビニル系樹脂成形体を作製した。
[実施例15〜16]
チオグリコール酸2−エチルヘキシル(富士フイルム和光純薬社製)に代えて、表2に示す種類、量のチオグリコール酸系化合物を用いた以外は、実施例1と同様にして塩素化塩化ビニル系樹脂組成物及び塩素化塩化ビニル系樹脂成形体を作製した。
なお、チオグリコール酸としては、「富士フイルム和光純薬社製」、チオグリコール酸メトキシブチルとしては、「東京化成工業社製」を用いた。
[実施例17〜18]
モンタン酸部分ケン化エステル(クラリアントジャパン社製、リコワックスOP、滴点96〜102℃、酸価9〜14mgKOH/g)の添加量を表2に示す量に変更した以外は、実施例1と同様にして塩素化塩化ビニル系樹脂組成物及び塩素化塩化ビニル系樹脂成形体を作製した。
[実施例19]
ブチルスズメルカプタン系化合物(日東化成社製、TVS#1380)及びチオグリコール酸2−エチルヘキシル(富士フイルム和光純薬社製)の添加量を表2に示す量に変更した以外は、実施例1と同様にして塩素化塩化ビニル系樹脂組成物及び塩素化塩化ビニル系樹脂成形体を作製した。
[比較例1]
チオグリコール酸2−エチルヘキシル(富士フイルム和光純薬社製)を添加しなかった以外は、実施例1と同様にして塩素化塩化ビニル系樹脂組成物及び塩素化塩化ビニル系樹脂成形体を作製した。
[比較例2]
ブチルスズメルカプタン系化合物(日東化成社製、TVS#1380)の添加量を表2に示す量に変更した以外は、比較例1と同様にして塩素化塩化ビニル系樹脂組成物及び塩素化塩化ビニル系樹脂成形体を作製した。
<評価>
実施例及び比較例で得られた塩素化塩化ビニル系樹脂成形体について以下の評価を行った。結果を表1、2に示した。
<耐変色性評価>
得られた塩素化塩化ビニル系樹脂成形体を205℃のオーブンに入れて、90分間静置した。取出した成形体について、変色を確認した。なお、確認は10分毎に行い、変色が確認された時点の時間を記載した。
<スズ溶出量評価>
得られた塩素化塩化ビニル系樹脂成形体を試験水(pH5、82℃)に浸し、30日後に採取したサンプル液について、スズ溶出量をICP質量分析計(バリアント社製、Varian710−ES)で定量した。なお、表中の「ND」は検出限界以下であることを示す。
<脱塩酸量評価>
得られた塩素化塩化ビニル系樹脂組成物について、測定サンプルを約0.5gを計量し、二本のガラス管付の栓を有するガラス試験管に入れる。一方のガラス管から窒素ガスを試験管内に導入(50ml/分)し、攪拌機付きオイルバス(油温195℃)にて加熱する。試験管内で発生した塩酸は、もう一方のガラス管を通してビーカー内の蒸留水(100ml)に吹き込まれる。20分後のビーカー内溶液のpH値を測定し、pH値から脱塩酸量を算出した。
<耐腐食性評価>
得られた塩素化塩化ビニル系樹脂成形体について、作製20分後の成形体サンプルを約0.5gにカットして、専用のガラス試験管に入れた。炭素鋼S45Cにて作製した金属片(縦1cm×横1cm×厚み0.3cm)を上記試験管に同封し、空気を試験管内に導入し、オイルバス(油温195℃)にて加熱する。金属片の腐食状態(錆等)を観察した。
腐食が認められないものは○、わずかに認められたものは△、はっきりと確認できたものは×として評価した。
Figure 0006956279
Figure 0006956279
本発明によれば、優れた耐変色性、耐腐食性を有し、金属の溶出量が少なく環境汚染を招きにくい成形体を製造することが可能な塩素化塩化ビニル系樹脂組成物、並びに、塩素化塩化ビニル系樹脂成形体を提供できる。

Claims (6)

  1. 塩素化塩化ビニル系樹脂と、熱安定剤と、チオグリコール酸及びチオグリコール酸のエステルからなる群から選択される少なくとも1種のチオグリコール酸系化合物とを含有塩素化塩化ビニル系樹脂は、下記式(a)〜(c)に示す構成単位(a)〜(c)を有し、
    Figure 0006956279
    塩素化塩化ビニル系樹脂100質量部に対する構成単位(b)に相当する質量(質量部)が5質量部以上35質量部以下であり、
    塩素化塩化ビニル系樹脂の構成単位(b)の質量相当分に対するチオグリコール酸系化合物の含有量の比率が0.0001〜1.5である、
    塩素化塩化ビニル系樹脂組成物。
  2. チオグリコール酸系化合物の含有量が0.001質量%以上である、請求項1に記載の塩素化塩化ビニル系樹脂組成物。
  3. チオグリコール酸系化合物の含有量と、熱安定剤の含有量との質量比(チオグリコール酸系化合物の含有量/熱安定剤の含有量)は、0.001〜10.0であることを特徴とする請求項1又は2に記載の塩素化塩化ビニル系樹脂組成物。
  4. チオグリコール酸系化合物は、HSCHCOOR(RはH又はアルキル基を示す)で表される群から選択される少なくとも1種である、請求項1〜3のいずれかに記載の塩素化塩化ビニル系樹脂組成物。
  5. 熱安定剤はスズを含有する、請求項1〜4のいずれかに記載の塩素化塩化ビニル系樹脂組成物。
  6. 塩素化塩化ビニル系樹脂と、熱安定剤と、チオグリコール酸及びチオグリコール酸のエステルからなる群から選択される少なくとも1種のチオグリコール酸系化合物とを含有塩素化塩化ビニル系樹脂は、下記式(a)〜(c)に示す構成単位(a)〜(c)を有し、
    Figure 0006956279
    塩素化塩化ビニル系樹脂100質量部に対する構成単位(b)に相当する質量(質量部)が5質量部以上35質量部以下であり、
    塩素化塩化ビニル系樹脂の構成単位(b)の質量相当分に対するチオグリコール酸系化合物の含有量の比率が0.0001〜1.5である、塩素化塩化ビニル系樹脂成形体。
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