JP6954253B2 - 溶銑予備処理方法 - Google Patents
溶銑予備処理方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP6954253B2 JP6954253B2 JP2018189676A JP2018189676A JP6954253B2 JP 6954253 B2 JP6954253 B2 JP 6954253B2 JP 2018189676 A JP2018189676 A JP 2018189676A JP 2018189676 A JP2018189676 A JP 2018189676A JP 6954253 B2 JP6954253 B2 JP 6954253B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- treatment
- hot metal
- pretreatment
- slag
- mass
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Images
Landscapes
- Refinement Of Pig-Iron, Manufacture Of Cast Iron, And Steel Manufacture Other Than In Revolving Furnaces (AREA)
Description
特許文献1に記載の技術では、脱珪・脱燐の同時処理時にCaO/Oが0.2〜0.7の領域において、スロッピングが多発することを発明者らは確認しており、度々処理の中断が発生することによる生産性の低下や、熱ロスの増加が問題となる。
a.前記1次予備処理を行った後、該処理にて生成したスラグを排滓してから、さらに酸素ガスと前記精錬剤とを溶銑中の同一箇所に供給する2次予備処理を行うこと、
b.前記1次予備処理または前記2次予備処理を行った後、該処理にて生成したスラグを排滓してからさらに上吹きランスから酸素ガスを溶銑浴面に吹き付けると共に、石灰および酸化鉄を主成分とする脱燐フラックスを溶銑中に吹き込んで脱燐本処理を行うこと、
c.前記1次予備処理および前記2次予備処理の石灰の質量と酸化鉄および酸素ガスの酸素質量換算の和の比CaO/O(−)を0.80以上とすること、
d.前記1次予備処理および前記2次予備処理の酸化鉄および酸素ガスの酸素質量換算流量に対する酸素ガスの質量流量の割合である気酸比率を40〜60質量%とすること、
などがより好ましい解決手段になり得るものと考えられる。
この1次予備処理では、処理後[P]濃度を0.050質量%以上で処理を終了する。その際、少なくとも化学量論的に溶銑中の処理前[Si]がすべて酸化する量の酸素を固酸および気酸の和として吹込むものとする。好ましくは、化学量論的酸素必要量の1.2倍以上、より好ましくは1.5倍以上である。この1次予備処理の間は途中でスラグを排滓または流滓させることなく処理することで熱余裕を確保する。1次予備処理の処理後[P]が0.050質量%を境に処理中のスロッピング頻度が変わることから、1次予備処理は溶銑中[P]濃度が0.050質量%で終了した方が良いことが分かった。溶銑中[P]濃度が0.050質量%未満では、スロッピングが多発し、処理を中断して、スラグフォーミング鎮静剤の投入を余儀なくされた。この理由として、溶銑中[P]濃度が低下してくると脱P反応は1次反応となり、脱炭が盛んになってくるため、スラグ中にCO気泡がトラップされる。それによりスラグをフォーミングさせ、スロッピングにつながったものと考えている。スロッピングすると、スラグのフォーミングを鎮静化させるため処理を中断するので溶銑温度が下がって熱余裕がなくなってしまうおそれがある。
処理後[P]濃度の目標が0.050質量%未満であるなどの場合には、必要に応じて、1次予備処理し排滓後、続けて2次予備処理を行うことができる。2次予備処理は、上記1次予備処理と同様の設備構成で行う。この場合、1次予備処理で溶銑中のSiはほぼ除去し終えているため、精錬剤の配合塩基度は脱燐能を向上させるためにC/S:1.0以上、より好ましくは2.0以上とし、CaO/Oを0.80以上、気酸比率を40〜60質量%とすることが好ましい。そうすることで溶銑温度低下を抑制または溶銑温度上昇させながら脱燐処理を行うことができる。それぞれの数値限定理由は、1次予備処理と同様である。
脱燐本処理は、目標[P]濃度となるように通常工程と同様に処理する。通常所定の銑配になるように、後工程でスクラップを使用する場合、処理前の温度条件によっては脱燐本処理を実施することができない場合がある。本発明に依れば、脱燐本処理前に温度降下を抑止あるいは温度上昇させながら脱燐処理を行うことが可能であるため、所定の[P]濃度になるように1次予備処理のみ、あるいは1次予備処理および2次予備処理を行った後、脱燐本処理を省略してもよい。
通常処理 :脱珪処理→排滓→脱燐本処理
操業(1):1次予備処理→排滓(脱燐本処理省略)
操業(2):1次予備処理→排滓→2次予備処理→排滓(脱燐本処理省略)
操業(3):1次予備処理→排滓→脱燐本処理
操業(4):1次予備処理→排滓→2次予備処理→排滓→脱燐本処理
2 トピードカー
3 精錬剤(1次予備処理ないし2次予備処理)
4 酸素ガス
5 ランス
6 ディスペンサー
7 窒素ガス
8 プロパンガス
9 脱燐用フラックス(脱燐本処理)
10 上吹きランス
11 インジェクションランス
Claims (4)
- 脱珪と脱燐の同一処理を含む溶銑予備処理方法において、
浸漬ランスを用いて、酸素ガスと石灰および酸化鉄を主成分としハロゲン化合物を添加しない精錬剤とを溶銑中の同一箇所から同時に供給し、
処理中にスラグを排滓または流滓させることなく溶銑中燐濃度を0.050質量%以上で処理を終了する1次予備処理を行い、
または、前記1次予備処理を行った後、該処理にて生成したスラグを排滓してから、さらに酸素ガスと前記精錬剤とを溶銑中の同一箇所から同時に供給する2次予備処理を行う、
ここで、前記1次予備処理では、少なくとも化学量論的に溶銑中の処理前[Si]がすべて酸化する量の酸素を吹込むことを特徴とする溶銑予備処理方法。 - 前記1次予備処理または前記2次予備処理を行った後、該処理にて生成したスラグを排滓してからさらに上吹きランスから酸素ガスを溶銑浴面に吹き付けると共に、石灰および酸化鉄を主成分とする脱燐フラックスを溶銑中に吹き込んで脱燐本処理を行うことを特徴とする請求項1に記載の溶銑予備処理方法。
- 前記1次予備処理および前記2次予備処理の石灰の質量と酸化鉄および酸素ガスの酸素質量換算の和の比CaO/O(−)を0.80以上とすることを特徴とする請求項1または2に記載の溶銑予備処理方法。
- 前記1次予備処理および前記2次予備処理の酸化鉄および酸素ガスの酸素質量換算流量に対する酸素ガスの質量流量の割合である気酸比率を40〜60質量%とすることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の溶銑予備処理方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2018189676A JP6954253B2 (ja) | 2018-10-05 | 2018-10-05 | 溶銑予備処理方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2018189676A JP6954253B2 (ja) | 2018-10-05 | 2018-10-05 | 溶銑予備処理方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2020059866A JP2020059866A (ja) | 2020-04-16 |
JP6954253B2 true JP6954253B2 (ja) | 2021-10-27 |
Family
ID=70218822
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2018189676A Active JP6954253B2 (ja) | 2018-10-05 | 2018-10-05 | 溶銑予備処理方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP6954253B2 (ja) |
Family Cites Families (11)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0270014A (ja) * | 1988-09-06 | 1990-03-08 | Nippon Steel Corp | 溶銑の脱燐処理法 |
JPH055115A (ja) * | 1991-06-21 | 1993-01-14 | Nippon Steel Corp | 溶銑の予備処理方法 |
JP3344863B2 (ja) * | 1995-02-23 | 2002-11-18 | 株式会社神戸製鋼所 | 予備精錬方法 |
JP3503376B2 (ja) * | 1996-12-11 | 2004-03-02 | Jfeスチール株式会社 | 溶銑の予備処理方法 |
JP3709069B2 (ja) * | 1998-03-19 | 2005-10-19 | 新日本製鐵株式会社 | 溶銑予備処理方法 |
JP2002069518A (ja) * | 2000-08-30 | 2002-03-08 | Nippon Steel Corp | スラグ発生量の少ない溶銑の脱燐方法 |
JP2002105520A (ja) * | 2000-09-28 | 2002-04-10 | Nippon Steel Corp | 溶銑の予備処理方法 |
KR20100025914A (ko) * | 2008-08-28 | 2010-03-10 | 현대제철 주식회사 | 용선 예비처리 공정의 슬래그 포밍 억제 방법 |
JP2013127089A (ja) * | 2011-12-17 | 2013-06-27 | Jfe Steel Corp | 溶銑予備処理方法 |
CN103215405B (zh) * | 2013-03-18 | 2017-07-28 | 酒泉钢铁(集团)有限责任公司 | 一种利用不锈钢自产除尘灰球进行铁水脱磷处理的方法 |
WO2018123991A1 (ja) * | 2016-12-26 | 2018-07-05 | 新日鐵住金株式会社 | 溶銑の予備処理方法と極低燐鋼の製造方法 |
-
2018
- 2018-10-05 JP JP2018189676A patent/JP6954253B2/ja active Active
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2020059866A (ja) | 2020-04-16 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP5573424B2 (ja) | 溶鋼の脱硫処理方法 | |
JP6481774B2 (ja) | 溶鉄の脱りん剤、精錬剤および脱りん方法 | |
JP6011728B2 (ja) | 溶銑の脱燐処理方法 | |
JP5983492B2 (ja) | 溶銑の予備処理方法 | |
JP4977870B2 (ja) | 製鋼方法 | |
JP6773131B2 (ja) | 溶銑の予備処理方法と極低燐鋼の製造方法 | |
CN114457204B (zh) | 铁水的脱磷方法 | |
JP6954253B2 (ja) | 溶銑予備処理方法 | |
JP5904238B2 (ja) | 転炉における溶銑の脱燐処理方法 | |
JP4894325B2 (ja) | 溶銑の脱燐処理方法 | |
JP2002339014A (ja) | 極低硫鋼の製造方法 | |
JP2006188769A (ja) | 低燐溶銑の製造方法 | |
JP2008133490A (ja) | 溶銑の脱硫方法 | |
JP3888264B2 (ja) | 低燐溶銑の製造方法 | |
JP2008063646A (ja) | 溶銑の脱燐処理方法 | |
JP5338251B2 (ja) | 溶銑の脱燐方法 | |
JP2008095139A (ja) | 脱燐処理後のスラグの排滓性向上方法およびそれを用いた溶銑の脱燐処理方法 | |
JP7095668B2 (ja) | 溶銑の予備処理方法 | |
JP2011058046A (ja) | 溶銑の脱燐処理方法 | |
JP2001107124A (ja) | 溶銑の脱燐方法 | |
JP4360239B2 (ja) | 真空脱ガス設備における溶鋼の脱硫処理方法 | |
JP4025713B2 (ja) | 溶銑の脱燐精錬方法 | |
JP2002275521A (ja) | 高炭素溶鋼の脱燐精錬方法 | |
JP3297997B2 (ja) | 溶銑の脱p方法 | |
JP2016148075A (ja) | 溶銑の精錬方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20200522 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20210226 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20210309 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20210407 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20210831 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20210913 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 6954253 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |