JP6951897B2 - 異方導電性シート - Google Patents

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Description

本発明は、異方導電性シート、詳しくは、被検査装置と検査装置とを互いに電気的に接続するために用いられる異方導電性シートに関する。
従来より、半導体素子を回路基板に実装する前に、半導体素子や回路基板のそれぞれに対して、正常に機能するか否かの機能検査(導通検査)が実施されている。機能検査では、半導体素子または回路基板などの被検査装置の端子を、プローブテスターなどの検査装置に電気的に接続させる必要があり、そのために、異方導電性シート(コネクター)が用いられている。具体的には、異方導電性シートを被検査装置および検査装置で挟み、異方導電性シートの一方側の接続部を被検査装置の端子に接触させ、他方側の接続部を検査装置のプローブ端子に接触させることにより、これらを電気的に確実に接続している。
このような異方導電性シートとして、例えば、特許文献1に開示されている。特許文献1に記載の複合導電性シートは、複数の貫通孔が形成された絶縁性シートと、貫通孔のそれぞれに充填され、さらに絶縁性シートの両面のそれぞれから突出するように配置された剛性導体とを有している。
特開2007−220534号公報
ところで、複合導電性シートでは、剛性導体を保護するために、剛性導体の表面にめっき層を設けたり、導電性粒子および樹脂を含有する導電性弾性部(クッション部)を設けたりすることが検討される。
しかしながら、特許文献1に記載の複合導電性シートでは、剛性導体がシート表面から突出しているため、めっき層や導電性弾性部を形成すると、隣接する剛性導体の間(凹み部分)にめっき層や導電性弾性部が付着しやすい。その結果、隣接する剛性導体同士が、めっき層や導電性弾性部を介して、導通(短絡)しやすい不具合が生じる。
本発明は、隣接する異方導電部の導通を抑制できる異方導電性シートを提供することにある。
本発明[1]は、被検査装置および検査装置を互いに電気的に接続するための異方導電性シートであって、厚み方向に貫通する貫通孔を有する絶縁層と、前記貫通孔に配置される導体部とを有する異方導電部を備え、前記導体部の厚み方向一方面および前記貫通孔の周側面が、第1凹部を区画する、異方導電性シートを含んでいる。
このような異方導電性シートによれば、導体部の厚み方向一方面および貫通孔の周側面が第1凹部を区画するため、異方導電部の厚み方向一方面にめっき層や導電性弾性部を配置する際に、めっき層や導電性弾性部を第1凹部内に収容することができる。したがって、めっき層などが絶縁層の厚み方向一方面に付着されにくく、その結果、隣接する異方導電部の導体部同士が導通することを抑制することができる。
本発明[2]は、前記絶縁層は、前記貫通孔において厚み方向に直交する面方向に凹む被嵌合部を有し、前記導体部は、前記被嵌合部に嵌合する嵌合部を有する、[1]に記載の異方導電性シートを含んでいる。
このような異方導電性シートによれば、導体部は、絶縁層に嵌合しているため、導体部が、嵌合部によって絶縁層に固定されている。したがって、被検査装置の検査時において、被検査装置および検査装置によって導体部が厚み方向両側から内側に向かって加圧されたとしても、導体部の脱落を抑制することができる。その結果、耐久性が優れる。
本発明[3]は、前記導体部は、厚み方向および面方向の両方に交差する交差方向に延びる傾斜部を備える、[2]に記載の異方導電性シートを含んでいる。
このような異方導電性シートによれば、導体部は、傾斜しているため、より確実に第1凹部を形成することができる。
本発明[4]は、前記導体部は、前記傾斜部の面方向端縁から面方向に延びる端部をさらに備える、[3]に記載の異方導電性シートを含んでいる。
このような異方導電性シートによれば、導体部が、傾斜部から延びる端部を絶縁層の被嵌合部に嵌合させることができるため、導体部は、より一層強固に絶縁層に固定することができる。その結果、導体部の脱落をより確実に抑制することができる。したがって、耐久性がより一層優れる。
本発明[5]は、前記第1凹部は、厚み方向一方側に向かうに従って開口断面積が大きくなるテーパ形状を有する、[1]〜[4]のいずれか一項に記載の異方導電性シートを含んでいる。
このような異方導電性シートによれば、被検査装置の検査時において、被検査装置の端子を厚み方向一方側から導体部に容易に電気的に接続させることができる。
本発明[6]は、前記導体部の厚み方向他方面は、前記絶縁層の厚み方向他方面よりも厚み方向一方側に位置し、前記導体部の厚み方向他方面および前記貫通孔の周側面が、第2凹部を区画する、[1]〜[5]のいずれか一項に記載の異方導電性シートを含んでいる。
このような異方導電性シートによれば、導体部の厚み方向他方面および貫通孔の周側面が第2凹部を区画するため、導電部の厚み方向他方面にめっき層や導電性弾性部を配置する際に、めっき層や導電性弾性部を第2凹部内に収容することができる。したがって、めっき層などが絶縁層の厚み方向他方面に付着されにくく、その結果、隣接する異方導電部の導体部同士が導通することを抑制することができる。
本発明[7]は、前記第2凹部は、厚み方向他方側に向かうに従って開口断面積が大きくなるテーパ形状を有する、[6]に記載の異方導電性シートを含んでいる。
このような異方導電性シートによれば、被検査装置の検査時において、検査装置の端子を厚み方向他方側から導体部に容易に電気的に接続させることができる。
本発明[8]は、前記異方導電部は、前記導体部の厚み方向一方面および厚み方向他方面に、めっき層をさらに備える、[1]〜[7]のいずれか一項に記載の異方導電性シートを含んでいる。
このような異方導電性シートによれば、導体部の酸化を抑制できるため、耐久性が優れる。
本発明[9]は、前記導体部の厚み方向一方側に配置され、導電性粒子および樹脂を含有する導電性弾性部をさらに備える、[1]〜[8]のいずれか一項に記載の異方導電性シートを含んでいる。
このような異方導電性シートによれば、第1凹部に導電性弾性部が充填されているため、被検査装置の複数の端子の高さなどに、ばらつきが生じている場合であっても、被検査装置を異方導電性シートに押圧する際に、これらの端子の高さに応じて、導電性弾性部が圧縮または変形することができる。その結果、複数の端子の高さが不均一である場合、確実に検査することができる。
また、導電性弾性部が、被検査装置からの過度の圧力を吸収するとともに、導体部と被検査装置との直接的な接触を回避する。したがって、耐久性が優れる。
本発明[12]は、前記めっき層の厚み方向一方面および前記貫通孔の周側面が、第3凹部を区画し、前記導電性弾性部の体積割合は、前記第3凹部の体積に対して、20%以上200%以下である、[9]に記載の異方導電性シートを含んでいる。
このような異方導電性シートによれば、被検査装置などが備える複数の端子の高さが不均一である場合であっても、より一層確実に検査することができる。また、導電性弾性部が、異方導電部への圧力や衝撃を確実に和らげることができるため、耐久性がより一層優れる。
本発明の異方導電性シートによれば、隣接する異方導電部の導通を抑制することができる。
図1は、本発明の異方導電性シートの第1実施形態の一実施形態の平面図を示す。 図2は、図1のA−A線における部分拡大側断面図を示す。 図3は、図1に示す異方導電性シートを使用する際の側断面図を示す。 図4は、図1に示す異方導電性シートを用いためっき層付き異方導電性シートの側断面図を示す。 図5は、図1に示す異方導電性シートを用いた導電性弾性部付き異方導電性シートの側断面図を示す。 図6は、図1に示す異方導電性シートの変形例(カバー絶縁層が、鍔部の上面全面を被覆する形態)の側断面図を示す。 図7は、図1に示す異方導電性シートの変形例(第2凹部が、下側に向かうに従って縮径する形態)の側断面図を示す。 図8は、図1に示す異方導電性シートの変形例(第1ベース層を備えず、中央部の下面が第2ベース層の下面と面一である形態)の側断面図を示す。 図9は、図1に示す異方導電性シートの変形例(第1ベース層を備えず、中央部が下側に突出する形態)の側断面図を示す。 図10は、本発明の異方導電性シートの第2実施形態の一実施形態の部分拡大側断面図を示す。 図11は、図10に示す異方導電性シートを用いためっき層付き異方導電性シートの側断面図を示す。 図12は、図10に示す異方導電性シートを用いた弾性部付き異方導電性シートの側断面図を示す。 図13は、本発明の異方導電性シートの第3実施形態の一実施形態の部分拡大側断面図を示す。 図14は、図13に示す異方導電性シートを用いためっき層付き異方導電性シートの側断面図を示す。 図15は、本発明の異方導電性シートの第4実施形態の一実施形態の部分拡大側断面図を示す。 図16は、本発明の異方導電性シートの第5実施形態の一実施形態の部分拡大側断面図を示す。 図17は、本発明の異方導電性シートの第6実施形態の一実施形態の部分拡大側断面図を示す。
図1において、紙面紙厚方向は、上下方向(厚み方向、第1方向)であって、紙面手前側が上側(厚み方向一方側、第1方向一方側)、紙面奥側が下側(厚み方向他方側、第1方向他方側)である。また、紙面左右方向は、左右方向(第1方向と直交する第2方向)であって、紙面左側が左側(第2方向一方側)、紙面右側が右側(第2方向他方側)である。また、紙面上下方向は、前後方向(第1方向および第2方向と直交する第3方向)であって、紙面下側が前側(第3方向一方側)、紙面上側が後側(第3方向他方側)である。具体的には、各図の方向矢印に準拠する。
<第1実施形態>
1.異方導電性シート
図1〜図3を参照して、本発明の第1実施形態の異方導電性シートの一実施形態について説明する。
図1に示すように、異方導電性シート1は、面方向(前後方向および左右方向)に延びる平面視略矩形の平板形状を有している。異方導電性シート1は、複数の異方導電部2を備えている。
複数の異方導電部2は、異方導電性シート1の平面視略中央部に、前後方向および左右方向に整列するように隣接配置されている。具体的には、異方導電性シート1は、周端部を除いて、複数の異方導電部2のみから形成されている。すなわち、異方導電性シート1は、連続する複数の異方導電部2から形成されている。
図2に示すように、複数の異方導電部2は、それぞれ、絶縁層3および導体部4を備えている。絶縁層3には、面方向に延びる被嵌合部32を有する貫通孔16が形成されており、また、導体部4は、貫通孔16に配置されており、被嵌合部32に嵌合している嵌合部31を備えている。
具体的には、絶縁層3は、ベース絶縁層と、第3絶縁部としてのカバー絶縁層(カバー層)7とを備えている。ベース絶縁層は、第1絶縁部としての第1ベース絶縁層(第1ベース層)5と、第2絶縁部としての第2ベース絶縁層(第2ベース層)6とを一体的に備えている。
第1ベース層5は、絶縁層3の最下部に位置し、導体部4の中央部21(後述)の下面(厚み方向他方面)よりも下側に配置されている。具体的には、第1ベース層5は、第1ベース層5の上面(厚み方向一方面)が第2ベース層6の下面と連続(接触)するように、第2ベース層6の下面に配置されている。第1ベース層5の下面は、露出している。
第1ベース層5は、第1ベース層5を上下方向に貫通する第1開口部11を有している。第1開口部11は、底面視円形状を有し、側断面視において、下側に向かうに従って開口断面積が大きくなるテーパ形状を有している。すなわち、第1開口部11は、下側に向かうに従って拡径する略円錐台形状を有している。第1開口部11は、上側において第2開口部12と連通している。
第2ベース層6は、絶縁層3の上下方向中間に位置し、第1ベース層5の上側に配置されている。具体的には、第2ベース層6は、第2ベース層6の下面が第1ベース層5の上面と連続し、第2ベース層6の上面がカバー層7の下面と連続するように、第1ベース層5の上面およびカバー層7の下面に配置されている。
第2ベース層6は、第2開口部12(後述)を区画する傾斜面17と、傾斜面17の上端から第2開口部12の外側に連続する上端面18とを備えている。第2ベース層6は、導体部4の周側部の下面を被覆している。具体的には、第2ベース層6は、その傾斜面17が傾斜部22(後述)の下面全面と接触し、その上端面18が鍔部23(後述)の下面全面と接触するように、導体部4の下面を被覆している。
第2ベース層6は、第2ベース層6を上下方向に貫通する第2開口部12を有している。第2開口部12は、底面視円形状を有し、側断面視において、上側に向かうに従って開口断面積が大きくなるテーパ形状を有している。すなわち、第2開口部12は、上側に向かうに従って拡径する略円錐台形状を有している。第2開口部12は、下側において第1開口部11と連通し、上側において第3下側開口部14と連通している。第2開口部12の下端の開口は、第1開口部11の下端の開口と一致する。
カバー層7は、絶縁層3の最上部に位置し、第2ベース層6の上側に配置されている。具体的には、カバー層7は、カバー層7の下面が第2ベース層6の上面と連続するように、第2ベース層6の上面に配置されている。カバー層7は、導体部4の鍔部23(後述)の下面よりも上側に配置されている。また、カバー層7の上面は、露出している。カバー層7は、側断面視鉤形状を有し、導体部4の周側面および上面(具体的には、鍔部23の周側面全面および上面全面)を被覆している。
カバー層7は、カバー層7を上下方向に貫通する第3開口部13を有している。第3開口部13は、第3開口部13の下側を区画する第3下側開口部14と、第3開口部13の上側を区画する第3上側開口部15とを備えている。
第3下側開口部14は、平面視略円形状、かつ、側断面視略矩形状を有している。すなわち、第3下側開口部14は、略円柱状を有している。第3下側開口部14は、下側において第2開口部12と連通し、上側において第3上側開口部15と連通している。第3下側開口部14の下端の開口は、第2開口部12の上端の開口よりも広く、上下方向に投影したときに、第3下側開口部14は、第2開口部12を含む。
第3上側開口部15は、平面視略円形状を有し、側断面視において、上側に向かうに従って開口断面積が大きくなるテーパ形状を有している。すなわち、第3上側開口部15は、上側に向かうに従って拡径する略円錐台形状を有している。第3上側開口部15は、下側において第3下側開口部14と連通している。第3上側開口部15の下端の開口は、第3下側開口部14の上端の開口よりも狭く、上下方向に投影したときに、第3上側開口部15は、第3下側開口部14に含まれる。
第1開口部11、第2開口部12および第3開口部13は、上下方向に連通しており、絶縁層3を上下方向に貫通する貫通孔16を構成する。
第1ベース層5、第2ベース層6およびカバー層7は、それぞれ、例えば、ポリイミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、アクリル樹脂、ポリエーテル樹脂、ニトリル樹脂、ポリエーテルスルホン樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリエチレンナフタレート樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂などの合成樹脂から形成され、好ましくは、ポリイミド樹脂から形成される。
第1開口部11の下端(貫通孔16の下端)の開口の直径(面方向長さ)L1は、例えば、5μm以上、好ましくは、15μm以上であり、また、例えば、120μm以下、好ましくは、50μm以下である。
第2開口部12の下端(第1開口部11の上端)の開口の直径L2(すなわち、中央部21の直径)は、例えば、5μm以上、好ましくは、15μm以上であり、また、例えば、100μm以下、好ましくは、50μm以下である。L1のL2に対する比(L1/L2)は、例えば、1.0以上であり、また、例えば、2.0以下、好ましくは、1.5以下である。
第3下側開口部14の上端または下端の開口の直径L3(すなわち、導体部4全体の直径)は、例えば、15μm以上、好ましくは、21μm以上であり、また、例えば、190μm以下、好ましくは、70μm以下である。
第3上側開口部15の下端の開口の直径L4は、例えば、5μm以上、好ましくは、15μm以上であり、また、例えば、100μm以下、好ましくは、50μm以下である。
第3上側開口部15の上端(貫通孔16の上端)の開口の直径L5は、例えば、5μm以上、好ましくは、15μm以上であり、また、例えば、100μm以下、好ましくは、50μm以下である。L5のL2に対する比(L5/L2)は、例えば、1.0以上であり、また、例えば、3.0以下、好ましくは、2.0以下である。
第2ベース層6が鍔部23の下面を被覆している面方向長さL6(すなわち、鍔部23の面方向長さ)は、例えば、1μm以上、好ましくは、5μm以上であり、また、例えば、50μm以下、好ましくは、15μm以下である。L6のL3に対する比(L6/L3)は、例えば、0.06以上、好ましくは、0.1以上であり、また、例えば、0.35以下、好ましくは、0.30以下である。上記長さL6や比が上記範囲であれば、第1ベース層5が鍔部23を下側から確実に固定できるため、より強固に導体部4を固定できる。
カバー層7が鍔部23(導体部4)の上面を被覆している径方向長さL7は、例えば、1μm以上、好ましくは、3μm以上であり、また、例えば、20μm以下、好ましくは、10μm以下である。上記長さL7が上記範囲であれば、第1ベース層5が鍔部23を上側から確実に固定できるため、より強固に導体部4を固定できる。
第1ベース層5の厚み(上下方向長さ)T1(すなわち、第1開口部11の深さ)は、例えば、1μm以上、好ましくは、5μm以上であり、また、例えば、50μm以下、好ましくは、30μm以下である。
第2ベース層6の厚みT2(すなわち、第2開口部12の深さ)は、例えば、2μm以上、好ましくは、3μm以上であり、また、例えば、25μm以下、好ましくは、18μm以下である。
カバー層7の厚みT3(すなわち、第3開口部13の深さ)は、例えば、3μm以上、好ましくは、6μm以上であり、また、例えば、45μm以下、好ましくは、28μm以下である。
カバー層7の鍔部23の上面における厚みT4(すなわち、第3上側開口部15の深さ)は、例えば、1μm以上、好ましくは、3μm以上であり、また、例えば、20μm以下、好ましくは、10μm以下である。
絶縁層3の総厚みT5(すなわち、貫通孔16の深さ)は、例えば、100μm以下、好ましくは、50μm以下、より好ましくは、40μm以下であり、また、例えば、10μm以上である。絶縁層3の厚みが上記上限以下であれば、上下方向に可撓することが容易であるため、被検査装置41の形状や反りに容易に追従できる。したがって、より低圧での検査が可能となる。
導体部4は、貫通孔16に配置されている。具体的には、導体部4は、第2開口部12および第3開口部13に充填されている。導体部4は、平面視略円形状を有している。導体部4は、導体部4の径方向(面方向中心)に配置される中央部21と、中央部21の径方向外側に配置される傾斜部22と、傾斜部22の径方向外側に配置される端部としての鍔部23(フランジ部)とを一体的に備えている。
中央部21は、第2開口部12の内部に配置されている。すなわち、中央部21は、第2開口部12に充填されている。中央部21は、平面視略円形状、かつ、側断面視略矩形状を有している。すなわち、中央部21は、円板形状を有している。中央部21の周端縁は、第1開口部11の上端の開口と一致する。また、中央部21の上面および下面は、絶縁層3(第2ベース層6)から露出している。
傾斜部22は、第2開口部12および第3下側開口部14の内部に配置されている。すなわち、傾斜部22は、第2開口部12および第3下側開口部14の内部に充填されている。傾斜部22は、平面視略円環形状、かつ、側断面視略矩形状を有している。傾斜部22は、その内端縁が中央部21の周端縁(面方向端縁)と連続し、その外周端縁が鍔部23の内周縁と連続するように、中央部21および鍔部23と一体的に連続している。傾斜部22は、側断面視において、中央部21の周端縁から、上下方向および径方向(面方向)の両方に交差する交差方向に延びるように形成されている。具体的には、傾斜部22は、中央部21の周端縁から、径方向外側に向かうに従って上側に傾斜する斜め方向に直線状に延びるように形成されている。
傾斜部22の内周縁は、第2開口部12の下端の開口と一致し、傾斜部22の外周縁は、第2開口部12の上端の開口と一致する。傾斜部22の上面は、露出し、傾斜部22の下面は、第2ベース層6に被覆されている。
鍔部23は、第3下側開口部14の内部に配置されている。すなわち、鍔部23は、第3開口部13の外周部に充填されている。鍔部23は、平面視略円環形状、かつ、側断面視略矩形状を有している。鍔部23は、その内端縁が傾斜部22の外周縁と連続するように、傾斜部22と一体的に連続している。鍔部23は、側断面視において、傾斜部22の外周縁(面方向端縁)から、径方向(面方向)に延びるように形成されている。
鍔部23の内周縁は、第2開口部12の上端の開口と一致し、鍔部23の外周縁は、第3下側開口部14の開口と一致する。
鍔部23の上面および外周側面は、カバー層7に被覆され、鍔部23の下面は、第2ベース層6に被覆されている。具体的には、鍔部23の上面の一部(外側部)、および、鍔部23の外周側面の全部は、カバー層7と接触し、鍔部23の下面全面は、第2ベース層6の全面と接触している。このため、鍔部23は、第2ベース層6およびカバー層7によって区画され、面方向に凹む第3下側開口部14の外周部に嵌合している。すなわち、鍔部23は、嵌合部31を構成し、第3下側開口部14の外周部は、嵌合部31を嵌合する被嵌合部32を構成している。
中央部21の厚みT6、および、鍔部23の厚みT7は、それぞれ、例えば、2μm以上、好ましくは、3μm以上であり、また、例えば、25μm以下、好ましくは、18μm以下である。
中央部21に対する傾斜部22の傾斜角θ(すなわち、第2ベース層6における下面と傾斜面17とがなす角)は、例えば、30°以上、好ましくは、45°以上であり、また、例えば、80°以下、好ましくは、65°以下である。
異方導電部2では、導体部4の上面および貫通孔16の周側面が、第1凹部33を区画している。具体的には、中央部21および傾斜部22の上面、ならびに、第3上側開口部15の周側面が、第1凹部33を区画している。
第1凹部33は、異方導電部2の上面を下側に向かって凹むように形成されている。第1凹部33は、その底面(中央部21の上面)から上側に向かうに従って、開口断面積が大きくなるテーパ形状を有している。
また、導体部4の下面は、第1ベース層5の下面よりも上側に位置しており、導体部4の下面および貫通孔16の周側面が、第2凹部34を区画している。具体的には、中央部21の下面および第1開口部11の周側面が、第2凹部34を区画している。
第2凹部34は、異方導電部2の下面を上側に向かって凹むように形成されている。第2凹部34は、その底面(中央部21の下面)から下側に向かうに従って、開口断面積が大きくなるテーパ形状を有している。
第1凹部33の深さ(上下方向長さ)D1および第2凹部34の深さD2は、それぞれ、例えば、3μm以上、好ましくは、5μm以上であり、また、例えば、40μm以下、好ましくは、25μm以下である。
導体部4の材料としては、例えば、銅、銀、金、ニッケルまたはそれらを含む合金などの金属材料が挙げられ、好ましくは、銅が挙げられる。
この異方導電性シート1は、例えば、ベース絶縁層を形成するベース絶縁層形成工程、導体部4を形成する導体部形成工程、カバー層7を形成するカバー層形成工程、および、第1開口部11を形成する開口形成工程を順次実施することにより得られる。
ベース絶縁層形成工程では、例えば、感光性のワニスを基材に塗布し、乾燥した後、第2開口部12に対応する凹部を有するパターンで露光および現像する。その後、必要により、加熱硬化を実施し、基材を除去する。これにより、第1開口部11を有しない第1ベース層5および第2開口部12(凹部)を有する第2ベース層6を備えるベース絶縁層を得る。
導体部形成工程では、例えば、アディティブ法、サブトラクティブ法などの公知の配線を形成するパターニング法により、ベース絶縁層の凹部およびその周辺に導体部4を形成する。
カバー層形成工程では、例えば、感光性のワニスを第2ベース層6および導体部4の上面に塗布し、乾燥した後、第3開口部13を有するパターンで露光および現像し。その後、必要により、加熱硬化させてからカバー層7を形成する。
開口形成工程では、例えば、ベース絶縁層の下面(第1ベース層6)に対し、公知のエッチングなどにより、第1開口部11を形成する。
異方導電部2は、側断面図において、導体部4の中央部21の径方向の中心点を上下方向に通過する軸(図2に示す仮想線)にして対称である。換言すると、異方導電部2は、側断面図において左右対称である。
一の導体部4(中央部21)の径方向中心点と、隣接する他の導体部4の径方向中心点との距離L8(導体部間ピッチ)は、例えば、30μm以上、好ましくは、40μm以上であり、また、例えば、200μm以下、好ましくは、80μm以下、より好ましくは、60μm以下である。導体部間ピッチL8が上記範囲内であれば、導体部4同士の間隔が十分に狭いため、より微細化した被検査装置41の検査が可能となる。
異方導電性シート1の厚みT8、すなわち、異方導電部2の上端から下端までの上下方向長さは、例えば、100μm以下、好ましくは、50μm以下、より好ましくは、40μm以下であり、また、例えば、10μm以上である。異方導電性シート1の厚みが上記上限以下であれば、上下方向に可撓することが容易であるため、被検査装置41の形状や反りに容易に追従できる。したがって、より低圧での検査が可能となる。
そして、この異方導電性シート1は、被検査装置41および検査装置42を互いに電気的に接続するために用いられる。
具体的には、図3に示すように、複数の端子43を備える被検査装置41、および、複数の検査プローブ44を備える検査装置42を用意する。被検査装置41としては、半導体素子、プリント回路基板などが挙げられる。検査装置42としては、プローブテスター、プリント基板検査装置などの公知または市販の検査装置が挙げられる。
次いで、被検査装置41の端子43を、導体部4の上面、すなわち、中央部21の上面と接触させる一方、検査装置42の検査プローブ44を、導体部4の下面、すなわち、中央部21の下面と接触させる。
その後、検査装置42の作動によって、被検査装置41に対して導通検査などの機能検査を実施することができる。
なお、異方導電性シート1は、被検査装置41および検査装置42を含まず、異方導電性シート1そのものが、部品単独で流通し、産業上利用可能なデバイスである。また、この異方導電性シートは、後述するめっき層付き異方導電性シート50および弾性部付き異方導電性シート60の一部品としても使用することができる。
そして、この異方導電性シート1は、上下方向に貫通する貫通孔16を有する絶縁層3と、貫通孔16に配置される導体部4とを有する異方導電部2を備えており、導体部4の上面および貫通孔16の周側面が、第1凹部33を区画している。
そのため、異方導電部2の上面にめっき層51、52(後述)や導電性弾性部61(後述)を配置する際に、めっき層51や導電性弾性部61を第1凹部33内に収容することができる。したがって、めっき層51などがカバー層7の上面に付着されにくい。その結果、隣接する異方導電部2の導体部4同士が導通することを抑制することができる。
また、被検査装置41の端子43の先端が、目的とする接触点(第1凹部33内の導体部)から僅かにずれた場合であっても、被検査装置41の端子43の先端を第1凹部33内に誘導して取り込むことができる。よって、被検査装置41の端子43が導体部4に容易にかつ確実に接触することができ、導通信頼性が向上する。
また、この異方導電性シート1は、導体部4(中央部21、傾斜部22、鍔部23)を公知の微細配線などを形成するパターニング方法により形成することができるため、導体部間ピッチL8を狭くすることができる。よって、より微細な被検査装置41を検査することができる。
また、絶縁層3は、貫通孔16において面方向に凹む被嵌合部32(第3下側開口部14の外周部)を有し、導体部4は、被嵌合部32に嵌合する嵌合部31(鍔部23)を有している。
そのため、導体部4が、鍔部23および第3下側開口部14の嵌合によって絶縁層3に固定されている。したがって、被検査装置41の検査時において、導体部4が、被検査装置41の端子43および検査装置42および検査プローブ44によって上側や下側から加圧されたとしても、導体部4が貫通孔16から脱落することを抑制できる。その結果、耐久性が優れる。
また、導体部4は、中央部21と、斜め方向(特に、径方向外側に向かうに従って上側に向かう方向)に延びる傾斜部22を備えている。
そのため、中央部21を貫通孔16の下方に配置することができ、より確実に異方導電部2に第1凹部33を形成することができる。
また、導体部4は、傾斜部22の外周端縁から径方向外側に延びる鍔部23をさらに備えている。
そのため、鍔部23を絶縁層3の被嵌合部32に嵌合させることができる。これにより、鍔部23の上面、下面および外周側面のそれぞれが、絶縁層3(第1ベース層5および第2ベース層6)に固定されている。したがって、被検査装置41の端子43による上側からの加圧、検査装置42の検査プローブ44による下側からの加圧、および、これらによる面方向への応力のいずれに対しても、導体部4が強固に固定され、位置ずれが生じにくい。その結果、導体部4の脱落をより確実に抑制することができる。したがって、耐久性がより一層優れる。
また、第1凹部33は、上側に向かうに従って開口断面積が大きくなるテーパ形状を有している。
そのため、被検査装置41の検査時において、被検査装置41の端子43を上側から中央部21の上面に容易に電気的に接続させることができる。特に、被検査装置41の端子43の先端が、目的とする接触点(第1凹部33内の導体部)から僅かにずれた場合であっても、被検査装置41の端子43の先端を第1凹部33内に、よりスムーズに誘導して取り込むことができる。よって、導通信頼性がさらに向上する。
また、導体部4の下面は、第1ベース層5の下面よりも上側に位置し、導体部4の下面および貫通孔16の周側面が、第2凹部34を区画している。
そのため、導体部4の下面に第2めっき層52や導電性弾性部61を配置する際に、第2めっき層52や導電性弾性部61を第2凹部34内に収容することができる。したがって、第2めっき層52などが第1ベース層5の下面に付着されにくく、その結果、隣接する異方導電部2の導体部4同士が導通することを抑制することができる。
また、第2凹部34は、下側に向かうに従って開口断面積が大きくなるテーパ形状を有している。
そのため、被検査装置41の検査時において、検査装置42の検査プローブ44を下側から中央部21の下面に容易に電気的に接続させることができる。特に、検査装置42の検査プローブ44の先端が、目的とする接触点(第2凹部34内の導体部)から僅かにずれた場合であっても、検査装置42の検査プローブ44の先端を第2凹部34内に、よりスムーズに誘導して取り込むことができる。よって、導通信頼性がさらに向上する。
2.めっき層付き異方導電性シート
異方導電性シート1は、めっき層をさらに備えることができる。具体的には、図4に示すめっき層付き異方導電性シート50は、導体部4の上面(厚み方向一方面)に配置される第1めっき層51と、導体部4の下面(厚み方向他方面)に配置される第2めっき層52をさらに備えている。
第1めっき層51は、導体部4の上面全面およびカバー層7の側面(傾斜面)の一部を被覆するように、導体部4の上面に配置されている。
第1めっき層51は、第1内側めっき層53および第1外側めっき層54を備えている。
第1内側めっき層53は、導体部4の上面全面およびカバー層7の側面の一部を被覆するように、導体部4の上面に配置されている。
第1外側めっき層54は、第1内側めっき層53の上面全面を被覆するように、第1内側めっき層53の上面に配置されている。
第1めっき層51の材料としては、例えば、金、銀、銅、ニッケルなどの金属材料が挙げられる。
第1内側めっき層53としては、好ましくは、ニッケルめっき層が挙げられ、第1外側めっき層としては、好ましくは、金めっき層が挙げられる。これにより、導電性がより一層優れるため、検査感度を向上させたり、導体部間ピッチL8を狭くすることができる。
第2めっき層52は、導体部4の下面全面および第1ベース層5の側面(傾斜面)の一部を被覆するように、導体部4の下面に配置されている。
第2めっき層52は、第2内側めっき層55および第2外側めっき層56を備えている。
第2内側めっき層55は、導体部4の下面全面および第1ベース層5の側面の一部を被覆するように、導体部4の下面に配置されている。
第2外側めっき層56は、第2内側めっき層55の下面全面を被覆するように、第2内側めっき層55の下面に配置されている。
第2めっき層52の材料としては、例えば、金、銀、銅、ニッケルなどの金属材料が挙げられる。
第2内側めっき層55としては、好ましくは、ニッケルめっき層が挙げられ、第2外側めっき層としては、好ましくは、金めっき層が挙げられる。これにより、導電性がより一層優れるため、検査感度を向上させたり、導体部間ピッチL8を狭くすることができる。
各めっき層の厚み(53、54,55、56)は、それぞれ、例えば、0.01μm以上、好ましくは、0.05μm以上であり、また、例えば、50μm以下、好ましくは、12μm以下、より好ましくは、8μm以下である。
めっき層51、52を設ける方法としては、例えば、電解めっき法、無電解めっき法などの公知のめっき方法が挙げられる。
第1めっき層51の上面および貫通孔16の周側面が、第3凹部57を区画し、第2めっき層52の下面および貫通孔16の周側面が、第4凹部58を区画する。具体的には、第1外側めっき層54の上面および第3上側開口部15の周側面が、第3凹部57を区画し、第2外側めっき層56の下面および第1開口部11の周側面が、第4凹部58を区画している。
第3凹部57の底面の直径L9および第4凹部58の底面の直径L10は、それぞれ、例えば、3μm以上、好ましくは、5μm以上であり、また、例えば、80μm以下、好ましくは、40μm以下である。
第3凹部57の深さD3および第4凹部58の深さD4は、それぞれ、例えば、5μm以上、好ましくは、8μm以上であり、また、例えば、60μm以下、好ましくは、40μm以下である。
めっき層付き異方導電性シート59は、めっき層51、52を備えている。そのため、導体部4の酸化を抑制でき、耐久性がより一層優れる。
3.弾性部付き異方導電性シート
異方導電性シート1は、導電性弾性部61をさらに備えることができる。具体的には、図5に示す弾性部付き異方導電性シート60は、異方導電部2において、導体部4の上側に配置される導電性弾性部61をさらに備えている。
異方導電部2は、導体部4、めっき層(第1めっき層51、第2めっき層52)、および、導電性弾性部61を備えている。
導電性弾性部61は、異方導電部2において、第3凹部57内に配置されている。すなわち、導電性弾性部61は、第3凹部57内に充填されている。導電性弾性部61の形状は、第3凹部57の形状と一致しており、平面視略円形状を有し、側断面視において、上側に向かうに従って平断面積が大きくなるテーパ形状を有している。
導電性弾性部61の上面は、カバー層7の上面と面一となるように、形成されている。
導電性弾性部61は、導電性粒子62および樹脂を含有する導電性樹脂組成物から形成されている。
導電性粒子62の材料としては、例えば、鉄、コバルト、ニッケル、金、銀、銅、パラジウム、ロジウムおよびこれらの合金などの金属などが挙げられる。
導電性粒子62は、上記金属である金属粒子であってもよい。また、導電性粒子は、例えば、コア材としての非導電性粒子(ポリマー粒子、ガラスビーズなど)と、そのコア材表面に上記金属であるシェル部とを備えるコアシェル型粒子であってもよい。
導電性粒子62の平均粒子径は、例えば、1μm以上、10μm以下である。
樹脂としては、例えば、ゴムなどの弾性材料、絶縁層3を形成する樹脂などが挙げられ、好ましくは、ゴムが挙げられる。
ゴムとしては、例えば、天然ゴム、ポリブタジエンゴム、ポリイソプレンゴム、クロロプレンゴム、スチレン−ブタジエン共重合体ゴム、アクリロニトリル−ブタジエン共重合体ゴム、スチレン−ブタジエン−ジエンブロック共重合体ゴム、スチレン−イソプレンブロック共重合体などの共役ジエン系ゴムおよびこれらの水素添加物、例えば、ウレタンゴム、ポリエステル系ゴム、エピクロルヒドリンゴム、シリコーンゴム、エチレン−プロピレン共重合体ゴム、エチレン−プロピレン−ジエン共重合体ゴムなどが挙げられる。
導電性弾性部61の硬度は、例えば、30Hs以上、好ましくは、40Hs以上であり、また、例えば、70Hs以下、好ましくは、60Hs以下である。導電性弾性部61の硬度を上記範囲内とすることにより、複数の端子43に対応して導電性弾性部61がより一層柔軟に変形することができる。硬度は、例えば、JIS K 6253に記載の方法により測定することができる。
弾性部付き異方導電性シート60は、例えば、異方導電性シート1の上面全面に、導電性粒子62および樹脂を含有する組成物を塗布し、次いで、スキージで異方導電性シート1の上面をこすり、組成物を第3凹部57に移動させることによって、製造することができる。具体的には、特開2015−26584号公報に記載の製造方法を参照することができる。
弾性部付き異方導電性シート60は、第3凹部57内に導電性弾性部61を備えている。そのため、被検査装置41の複数の端子43の高さに、ばらつきが生じている場合であっても、被検査装置41を弾性部付き異方導電性シート60に押圧する際に、これらの端子43の個々の高さに応じて、導電性弾性部61が下側に圧縮することができる。特に、導電性弾性部61は、その厚みに応じて圧縮され、例えば、数μmの厚みを圧縮することができる。その結果、複数の端子43の高さが不均一である場合であっても、確実に検査することができる。
また、導電性弾性部61が、被検査装置41からの圧力を吸収するとともに、導体部4と端子43との直接的な接触を回避する。そのため、耐久性がより一層優れる。
なお、図5に示す実施形態では、導電性弾性部61は、その上面が、カバー層7の上面と面一となるように、形成されている。すなわち、導電性弾性部61は、その体積割合が、第3凹部57の体積に対して、100%となるように充填されている。しかし、例えば、図示しないが、導電性弾性部61は、その上面が、カバー層7の上面よりも上側または下側となるように、形成されていてもよい。そのような場合、導電性弾性部61の体積割合は、第3凹部57の体積に対して、例えば、20%以上、好ましくは、50%以上であり、また、例えば、200%以下、好ましくは、150%以下である。
導電性弾性部61の体積割合が上記範囲内であれば、被検査装置41の複数の端子43の高さが不均一である場合であっても、確実に検査することができる。また、導電性弾性部61が、異方導電部2への圧力や衝撃を確実に和らげることができるため、耐久性がより一層優れる。
4.変形例
図6〜図9を参照して、第1実施形態の異方導電性シート1の変形例について説明する。なお、変形例において、上記した図2などに示す実施形態と同様の部材には、同様の符号を付し、その説明を省略する。
(1)図2に示す実施形態では、カバー層7が、鍔部23の上面の一部のみを被覆しているが、例えば、図6に示すように、カバー層7が、鍔部23の上面全面を被覆していてもよい。
図6に示す実施形態では、カバー層7の傾斜面は、導体部4の傾斜面17の上面と、導体部4の傾斜面17が延びる方向において、面一となるように形成されている。
図6に示す異方導電性シート1においても、図2に示す実施形態と同様の作用効果を奏することができる。
(2)図2に示す実施形態では、第1開口部11が、下側に向かうに従って開口断面積が大きくなるテーパ形状を有しているが、例えば、図7に示すように、第1開口部11は、下側に向かうに従って開口断面積が小さくなるテーパ形状を有していてもよく、また、図示しないが、第1開口部11は、上下方向において、開口断面積が均一である円柱形状を有していてもよい。
さらに、図7に示す実施形態では、第3開口部13は、上下方向において、開口断面積が均一である円柱形状を有している。
図7に示す異方導電性シート1においても、図2に示す実施形態と同様の作用効果を奏することができる。好ましくは、検査装置42の検査プローブ44や被検査装置41の端子43における接続容易性から、図2に示す実施形態が挙げられる。
(3)図2に示す実施形態では、異方導電部2は、第1ベース層5を備えているが、例えば、図8および図9に示すように、異方導電部2は、第1ベース層5を備えなくてもよい。
図8および図9に示す実施形態では、絶縁層3は、第2ベース層6およびカバー層7のみを備えており、第2ベース層6の下面は、露出している。また、絶縁層3は、第1開口部11を備えず、第2開口部12および第3開口部13が貫通孔16を構成している。異方導電部2は、第2凹部34を有しない。
図8に示す実施形態では、中央部21の下面は、第2ベース層6の下面と面一となるに形成されている。
図9に示す実施形態では、中央部21の下面は、第2ベース層6の下面よりも下側に位置している。すなわち、中央部21は、絶縁層3の下面よりも下側に突出している。また、傾斜部22の下面の一部は、第2ベース層6から露出している。
図8および図9に示す異方導電性シート1においても、図2に示す実施形態と同様の作用効果を奏することができる。好ましくは、第2めっき層52などを配置する際に、隣接する異方導電部2の導体部4同士が導通することを抑制できる観点から、図2に示す実施形態が挙げられる。
(4)図6〜図9に示す異方導電性シート1についても、図4に示すめっき層付き異方導電性シート50および図5に示す弾性部付き異方導電性シート60に参照されるように、めっき層51、52および導電性弾性部61を備えることができる。
(5)図2〜図9において、第1ベース層5、第2ベース層6およびカバー層7が、互いに同種の材料(例えば、ポリイミド樹脂)から形成される場合、第1ベース層5と第2ベース層6との境界、および、第2ベース層6とカバー層7との境界(各図面における絶縁層3内の破線)は存在せず、第1ベース層5、第2ベース層6およびカバー層7は一体的に形成される。なお、これは、後述する図10〜図15に示す実施形態およびその変形例についても同様である。
<第2実施形態>
1.異方導電性シート
図10を参照して、本発明における第2実施形態の異方導電性シートの一実施形態について説明する。なお、第2実施形態において、上記した第1実施形態と同様の部材には同様の符号を付し、その説明を省略する。
第1実施形態の異方導電性シート1では、導体部4は、中央部21、傾斜部22および鍔部23を備えているが、第2実施形態の異方導電性シート1では、図10に示すように、導体部4は、中央部21および傾斜部22のみを備えており、鍔部23を備えていなくてもよい。
また、第2実施形態の異方導電性シート1では、絶縁層3は、第2ベース層6およびカバー層7のみを備えており、第1ベース層5を備えていない。
第2ベース層6は、絶縁層3の最下部に位置し、第2開口部12を有している。第2開口部12は、底面視円形状を有し、側断面視において、上側に向かうに従って開口断面積が大きくなるテーパ形状を有している。第2開口部12は、上側において、第3内側開口部19および第3外側開口部20およびと連通している。第2開口部12の上端の開口は、第3外側開口部20(後述)の下端の開口と一致する。
カバー層7は、絶縁層3の最上部に位置し、第2ベース層6の上側に配置されている。具体的には、カバー層7は、カバー層7の下面が第2ベース層6の上面と連続するように、第2ベース層6の上面に配置されている。カバー層7の上面は、露出している。
カバー層7は、第3開口部13を有している。第3開口部13は、第3開口部13の内側を区画する第3内側開口部19と、第3内側開口部19の外側を区画する第3外側開口部20とを備えている。
第3内側開口部19は、カバー層7を上下方向に貫通している。第3内側開口部19は、平面視略円形状を有し、側断面視において、上側に向かうに従って開口断面積が大きくなるテーパ形状を有している。第3内側開口部19は、下側において、第2開口部12の内側と連通している。
第3外側開口部20は、平面視略円環形状、かつ、側断面視略三角形状を有している。第3外側開口部20は、下側において第2開口部12の外側と連通している。
第1開口部11および第3開口部13は、上下方向に互いに連通しており、絶縁層3を上下方向に貫通する貫通孔16を構成する。
導体部4は、中央部21および傾斜部22のみを備えており、鍔部23を備えていない。
中央部21の下面は、第2ベース層6の下面よりも、下側に位置している。すなわち、中央部21は、第2ベース層6の下面よりも下側に突出している。このため、中央部21の全面および傾斜部22の下面の一部(下部)は、第2ベース層6から露出している。
傾斜部22の上面および外周側面は、カバー層7に被覆され、傾斜部22の下面は、第2ベース層6に被覆されている。具体的には、傾斜部22の上面の全面、および、傾斜部22の外周側面の全面は、カバー層7と接触し、傾斜部22の下面の一部(上部)は、第2ベース層6の傾斜面17と接触している。このため、傾斜部22は、第2ベース層6およびカバー層7によって区画され、面方向(特に斜め方向)に凹む第3外側開口部20および第2開口部12に嵌合している。すなわち、傾斜部22は、嵌合部31を構成し、第3外側開口部20、および、第2開口部12の外周部は、嵌合部31を嵌合する被嵌合部32を構成している。
第2実施形態の異方導電性シート1においても、第1実施形態の異方導電性シート1と同様の作用効果を奏することができる。
特に、第2実施形態では、斜め方向に延びる傾斜部22が嵌合部31を構成し、斜め方向に凹む被嵌合部32(第3外側開口部20および第2開口部12)に嵌合されている。そのため、導体部4は、より確実に絶縁層3に固定されている。したがって、被検査装置41の端子43による上側からの加圧、検査装置42の端子による下側からの加圧、および、両端子による面方向への応力のいずれに対しても、導体部4が強固に固定され、位置ずれが生じにくい。その結果、導体部4が貫通孔16から脱落することを抑制することができる。したがって、耐久性が優れる。
また、鍔部23を備えていないため、導体部4の面方向長さを短縮できる。その結果、導体部間ピッチL8をより微細化することができる。
また、第1ベース層5を備えていないため、異方導電性シート1の薄膜化を図ることができる。また、可撓性に優れ、被検査装置41の形状や反りに容易に追従できるため、より低圧での検査が可能となり、その結果、耐久性がさらに優れる。
2.めっき層付き異方導電性シート、および、弾性部付き異方導電性シート
第2実施形態の異方導電性シート1は、図11および図12に示すように、めっき層51、52および導電性弾性部61の少なくとも一方をさらに備えることができる。めっき層51、52および導電性弾性部61は、第1実施形態に示すめっき層51、52および導電性弾性部61と同様である。
第2実施形態のめっき層付き異方導電性シート50、および、弾性部付き異方導電性シート60についても、第1実施形態のめっき層付き異方導電性シート50、および、弾性部付き異方導電性シート60と同様の作用効果を奏することができる。
3.変形例
第2実施形態の異方導電性シート1の変形例について説明する。なお、変形例において、上記した図2などに示す実施形態と同様の部材には、同様の符号を付し、その説明を省略する。
(1)図10に示す実施形態では、カバー層7は、傾斜部22の上面の全部を被覆しているが、例えば、図示しないが、カバー層7は、傾斜部22の上面の一部(上部)のみを被覆してもよい。この異方導電性シート1においても、図10に示す実施形態と同様の作用効果を奏することができる。
(2)図10に示す実施形態では、絶縁層3は、第1ベース層5を備えていないが、例えば、図示しないが、絶縁層3は、第2ベース層6の下面に配置される第1ベース層5を備えていてもよい。
第1ベース層5は、第1開口部11を有している。これにより、中央部21および第1開口部11が、第2凹部34を区画する。第1開口部11は、図2および図7に参照されるように、上側に向かうに従って開口断面積が大きくなるまたは小さくなるテーパ形状を有してもよく、上下方向において、開口断面積が均一である円柱形状を有していてもよい。
この異方導電性シート1においても、図2に示す実施形態と同様の作用効果を奏することができる。薄膜化および低圧での検査の観点からは、好ましくは、図10に示す実施形態が挙げられる。
<第3実施形態>
1.異方導電性シート
図13を参照して、本発明における第3実施形態の異方導電性シートの一実施形態について説明する。なお、第3実施形態において、上記した第1〜2実施形態と同様の部材には同様の符号を付し、その説明を省略する。
第1実施形態の異方導電性シート1では、導体部4は、中央部21、傾斜部22および鍔部23を備えているが、第3実施形態の異方導電性シート1では、図13に示すように、導体部4は、中央部21および鍔部23のみを備えており、傾斜部22を備えなくてもよい。
また、第3実施形態では、絶縁層3は、第2ベース層6およびカバー層7のみを備えており、第1ベース層5を備えていない。
第2ベース層6は、絶縁層3の最下部に位置している。具体的には、第2ベース層6は、第2ベース層6の上面がカバー層7の下面と連続するように、カバー層7の下面に配置されている。第2ベース層6の下面は、露出している。
第2ベース層6は、第2開口部12を有している。第2開口部12は、底面視略円形状を有し、側断面視において、上側に向かうに従って開口断面積が大きくなるテーパ形状を有している。第2開口部12は、上側において、第3下側開口部14と連通している。第2開口部12の上端の開口は、第3下側開口部14の下端の開口と一致する。
カバー層7は、絶縁層3の最上部に位置し、第2ベース層6の上側に配置されている。具体的には、カバー層7は、その下面が第2ベース層6の上面と連続するように、第2ベース層6の上面に配置されている。カバー層7の上面は、露出している。
カバー層7は、第3開口部13を有している。第3開口部13は、第3開口部13の下側を区画する第3下側開口部14と、第3開口部13の上側を区画する第3上側開口部15とを備えている。
第3下側開口部14は、平面視略円形状を有し、側断面視において、上側に向かうに従って開口断面積が小さくなるテーパ形状を有している。第3下側開口部14は、下側において第2開口部12と連通し、上側において第3上側開口部15と連通している。第3下側開口部14の下端の開口は、第2開口部12の上端の開口と一致する。
第3上側開口部15は、平面視略円形状を有し、側断面視において、上側に向かうに従って開口断面積が大きくなるテーパ形状を有している。第3上側開口部15は、下側において第3下側開口部14と連通している。第3上側開口部15の下端の開口は、第3下側開口部14の上端の開口よりも狭く、上下方向に投影したときに、第3上側開口部15は、第3下側開口部14に含まれる。
第1開口部11、第2開口部12および第3開口部13は、上下方向に互いに連通しており、絶縁層3を上下方向に貫通する貫通孔16を構成する。
導体部4は、中央部21および鍔部23を備えている。
中央部21は、第2開口部12および第3下側開口部14の内部に配置されている。中央部21の上面の一部(中央部)は、カバー層7から露出している。中央部21の下面全面は、第2ベース層6から露出しており、第2ベース層6の下面と面一となるように形成されている。
鍔部23は、中央部21の外周端縁から面方向に延びるように形成されている。鍔部23は、平面視略円環形状を有し、かつ、側断面視において、外側に向かうに従って開口断面積が小さくなる略三角形状を有している。
鍔部23の上面(傾斜面)は、カバー層7に被覆され、鍔部23の下面(傾斜面)は、第2ベース層6に被覆されている。具体的には、鍔部23の上面全面は、カバー層7と接触し、鍔部23の下面全面は、第2ベース層6の傾斜面17と接触している。このため、鍔部23は、第2ベース層6およびカバー層7によって区画され、面方向に凹む第2開口部12および第3下側開口部14の外周部に嵌合している。すなわち、鍔部23は、嵌合部31を構成し、第2開口部12および第3下側開口部14の外周部は、嵌合部31を嵌合する被嵌合部32を構成している。
異方導電部2では、中央部21の上面および第3上側開口部15の周側面が、第1凹部33を区画している。
第3実施形態の異方導電性シート1においても、第1実施形態の異方導電性シート1と同様の作用効果を奏することができる。
特に、第3実施形態では、導体部4が、第2開口部12および第3下側開口部14に配置されているため、その厚みを厚くすることができる。そのため、耐久性がより一層優れる。また、被検査装置41の端子43からの押圧に対して、異方導電性シート1が上下方向に撓みにくく、複数の端子43に対して均等に異方導電部2が接触することができる。
2.めっき層付き異方導電性シート
第3実施形態の異方導電性シート1は、図14に示すように、めっき層51,52をさらに備えることができる。
第3実施形態のめっき層付き異方導電性シート50では、第1内側めっき層53は、第1凹部33を完全に充填するように形成されている。具体的は、第1内側めっき層53は、カバー層7の上面よりも上側に突出するように、形成されている。
第3実施形態のめっき層付き異方導電性シート50においても、第1実施形態のめっき層付き異方導電性シート10と同様の作用効果を奏することができる。
また、第3実施形態のめっき層付き異方導電性シート50では、第1内側めっき層53、ひいては、第1めっき層51が厚くなるように形成されている。そのため、第1めっき層51によって、導体部4をより確実に保護することができ、導体部4の酸化をより一層抑制することができる。
特に、第3実施形態のめっき層付き異方導電性シート1は、第1凹部33を有する異方導電性シート1から得られるため、第1内側めっき層53の厚み、ひいては、第1めっき層51の厚みを厚くしても、第1内側めっき層53は、カバー層7の上面全面に流出しにくい。そのため、隣接する異方導電部2の導体部4同士が導通することを抑制しながら、導体部4をより確実に保護することができる。
<第4実施形態>
図15を参照して、本発明における第4実施形態の異方導電性シートの一実施形態について説明する。なお、第4実施形態において、上記した第1〜3実施形態と同様の部材には同様の符号を付し、その説明を省略する。
図8に示す第1実施形態の異方導電性シート1では、導体部4は、中央部21、傾斜部22および鍔部23を一体的に備えているが、第4実施形態の異方導電性シート1では、導体部4は、図15に示すように、中央部21、傾斜部22、鍔部23および充填部24を一体的に備えることもできる。
充填部24は、第2開口部12および第3下側開口部14の内部に配置されている。充填部24は、図15の破線に示すように、略円錐台形状を有している。充填部24は、その下面が中央部21および傾斜部22と連続するように、中央部21および傾斜部22と一体的に連続している。また、充填部24の上面は、鍔部23の上面と面一となるように、形成されている。すなわち、導体部4の上面は、平坦面となっている。
異方導電部2では、充填部24および傾斜部22の周側面が、第1凹部33を区画している。
第4実施形態の異方導電性シート10も、第1実施形態の異方導電性シート10と同様の作用効果を奏することができる。
異方導電性シート1を用いためっき層付き異方導電性シート50および弾性部付き異方導電性シート60も、上記した第1〜3実施形態と同様である。また、上記した第1〜3実施形態の変形例も、第4実施形態に同様に適用することができる。
<第5実施形態>
図16を参照して、本発明における第5実施形態の異方導電性シートの一実施形態について説明する。なお、第5実施形態において、上記した第1〜4実施形態と同様の部材には同様の符号を付し、その説明を省略する。
第1実施形態の異方導電性シート1では、導体部4は、中央部21、傾斜部22および鍔部23を一体的に備え、絶縁層3が、第2ベース層6およびカバー層7を備えているが、第5実施形態の異方導電性シート1では、図16に示すように、導体部4は、中央部21および鍔部23のみを一体的に備え、絶縁層3は、カバー層7のみを備えることもできる。
絶縁層3は、カバー層7のみを備えており、第1ベース層5および第2ベース層6を備えてない。カバー層7は、第3下側開口部14および第3上側開口部15を有する。
導体部4において、鍔部23は、中央部21の周端縁から径方向外側に延びるように形成されている。鍔部23は、平面視略円環形状、かつ、側断面視略矩形状を有している。鍔部23の上面および下面は、それぞれ、中央部21の上面および下面と面一となるように形成されている。
鍔部23の上面および周側面は、カバー層7に被覆されている。具体的には、鍔部23の上面全面および外周側面全面は、カバー層7と接触する。このため、鍔部23は、カバー層7によって区画され、面方向に凹む第3下側開口部14の外周部に嵌合している。すなわち、鍔部23は、嵌合部31を構成し、第3下側開口部14の外周部は、嵌合部31を嵌合する被嵌合部32を構成している。なお、鍔部23(嵌合部31)の下面は、絶縁層3から露出されている。
異方導電部2では、中央部21の上面および第3上側開口部15の周側面が、第1凹部33を区画している。
第5実施形態の異方導電性シート1においても、第1実施形態の異方導電性シート1と同様の作用効果を奏することができる。
好ましくは、絶縁層3が第2ベース層6を備え、嵌合部31の下面が第2ベース層6によって被覆されている第1〜4実施形態が挙げられる。第1〜4実施形態では、被検査装置41の端子43による上側からの加圧、検査装置42の端子による下側からの加圧、および、両端子による面方向への応力のいずれに対しても、貫通孔16内の導体部4の位置ずれを抑制できる。特に、上側からの加圧に対しても、貫通孔16内の導体部4の位置ずれを抑制できる。その結果、導体部4が貫通孔16から脱落することを効果的に抑制することができ、耐久性が優れる。
異方導電性シート1を用いためっき層付き異方導電性シート50および弾性部付き異方導電性シート60も、上記した第1〜3実施形態と同様である。また、上記した第1〜3実施形態の変形例も、第5実施形態に同様に適用することができる。
<第6実施形態>
図17を参照して、本発明における第6実施形態の異方導電性シートの一実施形態について説明する。なお、第6実施形態において、上記した第1〜5実施形態と同様の部材には同様の符号を付し、その説明を省略する。
第5実施形態の異方導電性シート1では、導体部4は、中央部21および鍔部23を一体的に備えているが、第6実施形態の異方導電性シート1では、図17に示すように、導体部4は、中央部21のみを備えることもできる。
第6実施形態の異方導電性シート1では、カバー層7は、第3開口部13を有している。第3開口部13は、上下方向において、開口断面積が均一である円柱形状を有している。
導体部4において、中央部21の外周側面は、第3開口部13(貫通孔16)の周側面と接触している。このため、第6実施形態の異方導電性シート1は、嵌合部および被嵌合部を備えていない。
異方導電部2では、中央部21の上面および第3開口部13の周側面が、第1凹部33を区画している。
第6実施形態の異方導電性シート1においても、第1〜5実施形態の異方導電性シート1と同様の作用効果を奏することができる。
好ましくは、導体部4が嵌合部31を有し、絶縁層3が被嵌合部32を有する第1〜5実施形態が挙げられる。第1〜5実施形態では、検査装置42の検査プローブ44による下側からの加圧に対しても、貫通孔16内での導体部4の上方への位置ずれを抑制できる。その結果、導体部4が貫通孔16から脱落することを抑制することができ、耐久性が優れる。
異方導電性シート1を用いためっき層付き異方導電性シート50および弾性部付き異方導電性シート60も、上記した第1〜3実施形態と同様である。また、上記した第1〜3実施形態の変形例も、第6実施形態に同様に適用することができる。
1 異方導電性シート
2 異方導電部
3 絶縁層
4 導体部
16 貫通孔
22 傾斜部
23 鍔部
31 嵌合部
32 被嵌合部
33 第1凹部
34 第2凹部
41 被検査装置
42 検査装置
51 第1めっき層
52 第2めっき層
61 導電性弾性部
62 導電性粒子

Claims (10)

  1. 被検査装置および検査装置を互いに電気的に接続するための異方導電性シートであって、
    厚み方向に貫通する貫通孔を有する絶縁層と、前記貫通孔に配置される導体部とを有する異方導電部を備え、
    前記導体部の厚み方向一方面および前記貫通孔の周側面が、第1凹部を区画することを特徴とする、異方導電性シート。
  2. 前記絶縁層は、前記貫通孔において厚み方向に直交する面方向に凹む被嵌合部を有し、前記導体部は、前記被嵌合部に嵌合する嵌合部を有することを特徴とする、請求項1に記載の異方導電性シート。
  3. 前記導体部は、厚み方向および面方向の両方に交差する交差方向に延びる傾斜部を備えることを特徴とする、請求項2に記載の異方導電性シート。
  4. 前記導体部は、前記傾斜部の面方向端縁から面方向に延びる端部をさらに備えることを特徴とする、請求項3に記載の異方導電性シート。
  5. 前記第1凹部は、厚み方向一方側に向かうに従って開口断面積が大きくなるテーパ形状を有することを特徴とする、請求項1〜4のいずれか一項に記載の異方導電性シート。
  6. 前記導体部の厚み方向他方面は、前記絶縁層の厚み方向他方面よりも厚み方向一方側に位置し、
    前記導体部の厚み方向他方面および前記貫通孔の周側面が、第2凹部を区画することを特徴とする、請求項1〜5のいずれか一項に記載の異方導電性シート。
  7. 前記第2凹部は、厚み方向他方側に向かうに従って開口断面積が大きくなるテーパ形状を有することを特徴とする、請求項6に記載の異方導電性シート。
  8. 前記異方導電部は、前記導体部の厚み方向一方面および厚み方向他方面に、めっき層をさらに備えることを特徴とする、請求項1〜7のいずれか一項に記載の異方導電性シート。
  9. 前記導体部の厚み方向一方側に配置され、導電性粒子および樹脂を含有する導電性弾性部をさらに備えることを特徴とする、請求項に記載の異方導電性シート。
  10. 前記めっき層の厚み方向一方面および前記貫通孔の周側面が、第3凹部を区画し、
    前記導電性弾性部の体積割合は、前記第3凹部の体積に対して、20%以上200%以下であることを特徴とする、請求項9に記載の異方導電性シート。
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