JP2008089377A - シート状プローブおよびその製造方法ならびにその応用 - Google Patents

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Abstract

【課題】ウエハ検査時に加えられる荷重を極力抑え、良好な電気的接続状態を安定に維持することができるシート状プローブおよびその製造方法を提供する。
【解決手段】表面電極部24と、裏面電極部26と、表面電極部の基端部24bから連続して絶縁層20をその厚み方向に貫通して伸び、裏面電極部に連結された短絡部28と、絶縁層の厚み方向に伸び、表面電極部と裏面電極部とを連通する中空部28Hとを備え、短絡部が、絶縁層の中空部の外周側に配置され、表面電極部が、短絡部と連結された基端部と、中空部の表面電極部側の開口部に位置するとともに、表面電極部の中心に位置する突出部24aと、表面電極部の突出部と表面電極部の基端部とを連結するとともに、中空部の表面電極部側の開口部に位置する回転力付与連結部24cとを備え、表面電極部の突出部を中空部方向に押圧することによって、回転力付与連結部により、表面電極部の突出部が回転する。
【選択図】図3

Description

本発明は、例えば、集積回路などの回路の電気的検査において、回路に対する電気的接続を行うためのプローブ装置として好適なシート状プローブおよびその製造方法ならびにその応用に関する。
例えば、多数の集積回路が形成されたウエハや、半導体素子など電子部品の回路装置の電気的検査においては、被検査回路装置の被検査電極のパターンに対応するパターンに従って配置された検査電極を有する検査用プローブが用いられている。
このような検査用プローブとしては、従来、ピンまたはブレードよりなる検査電極が配列されてなるものが使用されている。
また被検査回路装置が、多数の集積回路が形成されたウエハであって、ウエハを検査するための検査用プローブを作製する場合には、非常に多数の検査電極を配列することが必要となるので、検査用プローブは極めて高価なものとなる。
さらに、被検査電極のピッチが小さい場合には、プローブ装置を作製すること自体が困難になる。
また、ウエハには一般に反りが生じており、その反りの状態も製品(ウエハ)ごとに異なるため、各ウエハの多数の被検査電極に対して、プローブ装置の検査プローブのそれぞれを安定にかつ確実に接触させることは実際上困難である。
このような問題に対応するため、一面に被検査電極のパターンに従って、複数の検査用電極が形成された検査用回路基板の一面上に、異方導電性シートを配置し、この異方導電性シート上に、絶縁シートにその厚さ方向に貫通して延びる複数の電極構造体が配列されたシート状プローブを配置したプローブカードが、特許文献1および特許文献2に提案されている。
このプローブカードのシート状プローブ100は図22に示したように、ポリイミドなどの樹脂からなる柔軟な円形の絶縁シート104を有し、この絶縁シート104には、その厚さ方向に延びる複数の電極構造体102が、被検査回路装置の被検査電極のパターンに従って配置されている。
また、絶縁シート104の周縁部には、絶縁シート104の熱膨張を制御するなどの目的で、例えば、セラミックスからなるリング状の支持部材106が設けられている。
この支持部材106は、絶縁シート104の面方向の熱膨張を制御し、バーンイン試験において、温度変化による電極構造体102と被検査電極との位置ずれを防止するためのものである。
さらに各電極構造体102は、絶縁シート104の表面に露出する突起状の表面電極部108と、絶縁シート104の裏面に露出する板状の裏面電極部110とが、絶縁シート104をその厚さ方向に貫通して延びる短絡部112を介して、一体に連結された構造になっている。
しかしながら、このようなシート状プローブには以下のような問題がある。
例えば、直径8インチ以上のウエハでは、5000個または10000個以上の被検査電極が形成されており、これらの被検査電極のピッチは、300μm以下であり、微細な
場合は、160μm以下である。
このようなウエハの検査を行うためのシート状プローブとしては、ウエハに対応した大面積を有し、5000個または10000個以上の電極構造体が、300μm以下のピッチで配置されたものが必要となる。
しかしながら、ウエハとシート状プローブの絶縁シートとの間で、面方向の熱膨張の絶対量に大きな差が生じると、絶縁シートの周縁部をウエハの線熱膨張係数と同等の線熱膨張係数を有する支持部材によって固定しても、バーンイン試験の際に、温度変化による電極構造体と被検査電極との位置ずれを確実に防止することが困難であるため、良好な電気的接続状態を安定に維持することができない。
また、検査対象が小型の回路装置であっても、隣接する被検査電極間の離間距離が、50μm以下である場合には、バーンイン試験の際に温度変化による電極構造体と被検査電極との位置ずれを確実に防止することは困難であるため、良好な電気的接続状態を安定に維持することができない。
これに対して、本出願人は、特許文献3において、検査対象が直径8インチ以上の大面積のウエハや、被検査電極のピッチが極めて小さい回路装置であっても、バーンイン試験において、良好な電気的接続状態を安定に維持することができるプローブカードおよびその製造方法を既に提案している。
すなわち、特許文献3では、図23(a)に示したように、フレーム板形成用金属板202と、このフレーム板形成用金属板202上に一体的に積層された絶縁層形成用樹脂シート204とを有する積層体206を用意し、この積層体206の絶縁層形成用樹脂シート204に貫通孔208を形成している。
さらに、図23(b)に示したように、積層体206に対してメッキ処理を施すことにより、絶縁層形成用樹脂シート204の貫通孔208内に、フレーム板形成用金属板202に連結された短絡部210と、短絡部210に連結された表面電極部212を形成している。
そして、図23(c)に示したように、フレーム板形成用金属板202をエッチング処理することにより、貫通孔214が形成された金属フレーム板216を形成し、フレーム板形成用金属板202の一部によって、短絡部210に連結された裏面電極部218を形成している。
これにより、表面に露出する表面電極部212と裏面に露出する裏面電極部218を有する電極構造体220とが、柔軟な樹脂よりなる絶縁層222に保持されてなる接点膜224と、この接点膜224を支持する金属フレーム板216とから構成されるシート状プローブ200が得られるものである。
このような特許文献3のシート状プローブ200では、絶縁層222の面方向の熱膨張が金属フレーム板216によって確実に規制されるので、検査対象が、例えば、直径8インチ以上の大面積のウエハや、被検査電極のピッチが極めて小さい回路装置であっても、バーンイン試験において、温度変化による電極構造体と被検査電極との位置ずれが確実に防止され、良好な電気的接続状態が安定に維持されるものである。
しかしながら、検査対象のウエハ300は、図24(a)に示したように、空気環境下にて長時間放置された場合や、製造工程や検査工程において高温条件下にさらされた場合
、図24(b)に示したように、被検査電極302の表面に、酸化膜304が形成されることがある。
そして、図25(a)に示したように、特許文献3に示されるように、球形の表面電極部212からなる電極構造体220を備えたシート状プローブ200においては、図25(b)に示したように、ウエハ300の表面に形成された酸化膜304を破るのが困難であり、ウエハ300の被検査電極302とシート状プローブ200の電極構造体220の電気的接続が困難となる場合があった。
そのため、図26(a)および図26(b)に示したように、ウエハ300の被検査電極302の表面に形成された酸化膜304を接触時に破って、ウエハ300の被検査電極302とシート状プローブ400の電極構造体404が、電気的な接続が容易に達成でき、精度の良い電気検査を実施することができる。ように、シート状プローブ400に形成された電極構造体404の表面電極部402の先端部形状を、角錐や円錐台することが考えられる。
このような円錐台電極は、表面電極部402における被検査電極302との接触する部分の面積が球状電極の場合より小さいため、同一荷重を加えた場合、単位面積当たりに加えられる荷重量が大きく、酸化膜304を破るのが容易になる。
現在、ウエハ検査時に加えられる荷重は、1被検査電極当たり計算して「8g/電極」となっている。
例えば、球状電極の場合の接触部分の面積がbとして、円錐台電極の場合の接触部分の面積が0.5bなるとすれば、酸化膜304を破るための接触時の単位面積当たりの荷重で考えると、円錐台電極での「8g/電極」の荷重は、球状電極での「16g/電極」の荷重に相当する。
そのため、円錐台電極で、酸化膜304が形成された被検査電極302を有するウエハ300を検査する場合、検査時に必要な荷重の合計は、円錐台電極の方が小さい圧力で達成できるため、ウエハ検査装置の加圧機構の小型化が達成でき、さらに小さな圧力にて検査できることは、異方導電性コネクターの繰り返し使用耐久性の向上をもたらし、結果的に検査コストの低減をもたらすこととなる。
特開2001−15565号公報 特開2002−184821号公報 特開2004−361395号公報
しかしながら、円錐台電極であっても、被検査電極の個数が多ければ、ウエハ検査時に加えられる荷重はそれだけ多くの荷重が必要であり、さらに、1被検査電極当たりに加えられる荷重を抑えることが求められている。
本発明は、このような現状に鑑み、ウエハ検査時に加えられる荷重を極力抑え、良好な電気的接続状態を安定に維持することができるシート状プローブおよびその製造方法を提供することを目的とする。
また本発明は、ウエハ検査時に加えられる荷重を極力抑え、良好な電気的接続状態を安定に維持することができるプローブカード、およびこれを備えた回路装置の検査装置ならびにウエハ検査方法を提供することを目的とする。
本発明は、前述したような従来技術における課題及び目的を達成するために発明されたものであって、本発明のシート状プローブは、
絶縁層と、
この絶縁層にその面方向に互いに離間して配置された、前記絶縁層の厚み方向に貫通して伸びる複数の電極構造体を備えた接点膜を有するシート状プローブであって、
前記電極構造体の各々は、
前記絶縁層の表面に露出し、前記絶縁層の表面から突出する表面電極部と、
前記絶縁層の裏面に露出する裏面電極部と、
前記表面電極部の基端部から連続して前記絶縁層をその厚み方向に貫通して伸び、前記裏面電極部に連結された短絡部とを備え、
前記表面電極部が、
前記短絡部と連結された基端部と、
前記表面電極部の中心に位置する突出部と、
前記表面電極部の突出部と表面電極部の基端部とを連結する回転力付与連結部と、
を備えることを特徴とする。
また、本発明のシート状プローブは、前記表面電極部と裏面電極部との間の絶縁層に形成され、絶縁層の厚み方向に伸び、表面電極部と裏面電極部とを連通する中空部を備えることを特徴とする。
さらに、本発明のシート状プローブは、前記短絡部が、前記絶縁層の中空部の外周側に配置されていることを特徴とする。
また、本発明のシート状プローブは、前記突出部が、前記中空部の表面電極部側の開口部に位置するとともに、表面電極部の中心に位置することを特徴とする。
また、本発明のシート状プローブは、前記回転力付与連結部が、前記中空部の表面電極部側の開口部に位置することを特徴とする。
さらに、本発明のシート状プローブは、前記表面電極部の突出部を中空部方向に押圧することによって、前記回転力付与連結部により、表面電極部の突出部が回転するように構成されていることを特徴とする。
このように構成することによって、中空部の表面電極部側の開口部に位置する表面電極部の突出部を中空部方向に押圧することによって、中空部の表面電極部側の開口部に位置する表面電極部の突出部と回転力付与連結部が中空部内に移動することにより、回転力付与連結部の基端部までの水平面距離が短くなるので、表面電極部の突出部が回転する。
これにより、被検査対象であるウエハの被検査電極の表面に形成された酸化膜を接触時に破って、ウエハの被検査電極とシート状プローブの電極構造体との間の電気的な接続が容易に達成でき、精度の良い電気検査を実施することができる。
従って、小さい荷重で、検査対象であるウエハの被検査電極の表面に形成された酸化膜を接触時に破ることができるので、ウエハ検査時に加えられる荷重を極力抑え、良好な電気的接続状態を安定に維持することができる。
しかも、回転力付与連結部によって、電極構造体がバネ性を有することとなり、ウエハの被検査電極との接続を良好に行うことができる。
また、本発明のシート状プローブは、前記回転力付与連結部が、表面電極部の突出部と表面電極部の基端部とを螺旋形状に連結するように構成されていることを特徴とする。
このように構成することによって、中空部の表面電極部側の開口部に位置する表面電極部の突出部を中空部方向に押圧することによって、中空部の表面電極部側の開口部に位置する表面電極部の突出部と螺旋形状の回転力付与連結部が、中空部方向に移動することによって、螺旋形状の回転力付与連結部の基端部までの平面距離が短くなるので、表面電極部の突出部が、螺旋形状の回転力付与連結部の基端部の方向に、螺旋方向に表面電極部の突出部が回転することになる。
この表面電極部の突出部の回転力によって、被検査対象であるウエハの被検査電極の表面に形成された酸化膜を、回転する表面電極部の突出部との接触時に破ることができ、ウエハの被検査電極とシート状プローブの電極構造体との間の電気的な接続が容易に達成でき、精度の良い電気検査を実施することができる。
従って、小さい荷重で、検査対象であるウエハの被検査電極の表面に形成された酸化膜を接触時に破ることができるので、ウエハ検査時に加えられる荷重を極力抑え、良好な電気的接続状態を安定に維持することができる。
しかも、螺旋形状の回転力付与連結部が螺旋形状のバネとして作用することによって、電極構造体がバネ性を有することとなり、ウエハの被検査電極との接続を良好に行うことができる。
また、本発明のシート状プローブは、前記回転力付与連結部が、表面電極部の突出部と表面電極部の基端部とを、2点以上で連結するように構成されていることを特徴とする。
このように構成することによって、表面電極部の突出部と表面電極部の基端部とが安定状態で連結されることになり、表面電極部の突出部を中空部方向に押圧することによって、回転力付与連結部により、表面電極部の突出部が安定した状態で回転することになる。
これにより、被検査対象であるウエハの被検査電極の表面に形成された酸化膜を接触時に破って、ウエハの被検査電極とシート状プローブの電極構造体との間の電気的な接続が容易に達成でき、精度の良い電気検査を実施することができる。
また、本発明のシート状プローブは、前記短絡部が、絶縁層をその厚み方向に貫通して伸びる複数の柱状連結部から形成されていることを特徴とする。
このように構成することによって、表面電極部と裏面電極部との導通を確実に達成することができる。
また、本発明のシート状プローブは、前記表面電極部の突出部が、その先端部が尖った形状に形成されていることを特徴とする。
このように構成することによって、表面電極部の突出部を中空部方向に押圧することによって、回転力付与連結部により、表面電極部の突出部が回転した際に、ドリルのように作用して、被検査対象であるウエハの被検査電極の表面に形成された酸化膜を接触時に確実に破ることができ、ウエハの被検査電極とシート状プローブの電極構造体との間の電気的な接続が容易に達成でき、精度の良い電気検査を実施することができる。
また、本発明のシート状プローブは、前記シート状プローブが、ウエハに形成された複数の集積回路について、集積回路の電気検査をウエハの状態で行うために用いられるものであることを特徴とする。
このように構成することによって、ウエハの被検査電極とシート状プローブの電極構造体との間の電気的な接続が容易に達成でき、ウエハに形成された複数の集積回路について精度の良い電気検査を実施することができる。
また、本発明のシート状プローブを製造する方法は、シート状プローブを製造する方法であって、
絶縁性シートを準備して、その表面側から、形成すべき電極構造体のパターンに対応するパターンに従って、凹所を形成する工程と、
前記凹所内に、金属を堆積させることにより、電極構造体における表面電極部であって、基端部と、表面電極部の中心に位置する突出部と、表面電極部の突出部と表面電極部の基端部とを連結する回転力付与連結部とを形成する工程と、
前記表面電極部上に、絶縁層と金属層とをこの順序で積層し、表面電極部の少なくとも一部を絶縁層に埋没させる工程と、
前記金属層と絶縁層に、形成すべき電極構造体のパターンに対応するパターンに従った貫通孔と、短絡部形成用貫通孔を形成する工程と、
前記貫通孔と短絡部形成用貫通孔内に金属を充填して、形成すべき電極構造体の中空部形成用金属部と、短絡部とを形成する工程と、
前記中空部形成用金属部と、短絡部の裏面に、金属層を積層して、形成すべき電極構造体の裏面電極部を形成する工程と、
前記中空部形成用金属部を、エッチングにより除去することにより、中空部を形成する工程と、
を有することを特徴とする。
このように構成することによって、表面電極部の突出部を中空部方向に押圧することによって、回転力付与連結部により、表面電極部の突出部が回転して、被検査対象であるウエハの被検査電極の表面に形成された酸化膜を接触時に破って、ウエハの被検査電極とシート状プローブの電極構造体との間の電気的な接続が容易に達成でき、精度の良い電気検査を実施することができるシート状プローブを製造することが可能である。
また、本発明のプローブカードは、検査対象である回路装置とテスターとの電気的接続を行うためのプローブカードであって、
検査対象である回路装置の被検査電極に対応して複数の検査電極が形成された検査用回路基板と、
この検査用回路基板上に配置された異方導電性コネクターと、
この異方導電性コネクター上に配置された前述のいずれかに記載のシート状プローブと、
を備えていることを特徴とする。
このように構成することによって、検査対象である回路装置とテスターとの電気的接続が容易に達成でき、検査対象である回路装置について精度の良い電気検査を実施することができる。
また、本発明のプローブカードは、検査対象である回路装置が多数の集積回路が形成されたウエハであり、
異方導電性コネクターは、
検査対象であるウエハに形成された全ての集積回路または一部の集積回路における被検査電極が配置された電極領域に対応して複数の開口が形成されたフレーム板と、
このフレーム板の各開口を塞ぐよう配置された異方導電性シートと、
を有していることを特徴とする。
このように構成することによって、絶縁層の面方向の熱膨張がフレーム板によって確実に規制されるので、検査対象が、例えば、直径が8インチ以上の大面積のウエハや被検査電極のピッチが極めて小さい回路装置であっても、バーンイン試験において、温度変化に
よる電極構造体と被検査電極との位置ずれが確実に防止され、その結果、良好な電気的接続状態を安定に維持することができる。
また、本発明の回路装置の検査装置は、前述に記載されたプローブカードを備えていることを特徴とする。
このように構成することによって、検査対象である回路装置とテスターとの電気的接続が容易に達成でき、検査対象である回路装置について精度の良い電気検査を実施することができる。
また、本発明のプローブカードは、検査対象である回路装置とテスターとの電気的接続を行うためのプローブカードであって、
検査対象である回路装置の被検査電極に対応して複数の検査電極が形成された検査用回路基板と、
この検査用回路基板上に配置された異方導電性コネクターと、
この異方導電性コネクター上に配置された前述の製造方法にて製造されたシート状プローブと、
を備えていることを特徴とする。
このように構成することによって、検査対象である回路装置とテスターとの電気的接続が容易に達成でき、検査対象である回路装置について精度の良い電気検査を実施することができる。
また、本発明のプローブカードは、検査対象である回路装置が多数の集積回路が形成されたウエハであり、
異方導電性コネクターは、
検査対象であるウエハに形成された全ての集積回路または一部の集積回路における被検査電極が配置された電極領域に対応して複数の開口が形成されたフレーム板と、
このフレーム板の各開口を塞ぐよう配置された異方導電性シートとを有していることを特徴とする。
このように構成することによって、絶縁層の面方向の熱膨張がフレーム板によって確実に規制されるので、検査対象が、例えば、直径が8インチ以上の大面積のウエハや被検査電極のピッチが極めて小さい回路装置であっても、バーンイン試験において、温度変化による電極構造体と被検査電極との位置ずれが確実に防止され、その結果、良好な電気的接続状態を安定に維持することができる。
また、本発明の回路装置の検査装置は、前述に記載されたプローブカードを備えていることを特徴とする。
このように構成することによって、検査対象である回路装置とテスターとの電気的接続が容易に達成でき、検査対象である回路装置について精度の良い電気検査を実施することができる。
また、本発明のウエハの検査方法は、複数の集積回路が形成されたウエハの各集積回路を、
前述のいずれかに記載のプローブカードを介してテスターに電気的に接続し、
前記各集積回路の電気検査を行うことを特徴とするウエハの検査方法。
このように構成することによって、検査対象である回路装置とテスターとの電気的接続が容易に達成でき、検査対象であるウエハの各集積回路について精度の良い電気検査を実施することができる。
本発明のシート状プローブによれば、中空部の表面電極部側の開口部に位置する表面電極部の突出部を中空部方向に押圧することによって、中空部の表面電極部側の開口部に位置する表面電極部の突出部と回転力付与連結部が中空部内に移動することにより、回転力付与連結部の基端部までの水平面距離が短くなるので、表面電極部の突出部が回転する。
これにより、被検査対象であるウエハの被検査電極の表面に形成された酸化膜を接触時に破って、ウエハの被検査電極とシート状プローブの電極構造体との間の電気的な接続が容易に達成でき、精度の良い電気検査を実施することができる。
従って、小さい荷重で、検査対象であるウエハの被検査電極の表面に形成された酸化膜を接触時に破ることができるので、ウエハ検査時に加えられる荷重を極力抑え、良好な電気的接続状態を安定に維持することができる。
しかも、回転力付与連結部によって、電極構造体がバネ性を有することとなり、ウエハの被検査電極との接続を良好に行うことができる。
また、本発明のシート状プローブによれば、中空部の表面電極部側の開口部に位置する表面電極部の突出部を中空部方向に押圧することによって、中空部の表面電極部側の開口部に位置する表面電極部の突出部と螺旋形状の回転力付与連結部が、中空部方向に移動することによって、螺旋形状の回転力付与連結部の基端部までの平面距離が短くなるので、表面電極部の突出部が、螺旋形状の回転力付与連結部の基端部の方向に、螺旋方向に表面電極部の突出部が回転することになる。
この表面電極部の突出部の回転力によって、被検査対象であるウエハの被検査電極の表面に形成された酸化膜を、回転する表面電極部の突出部との接触時に破ることができ、ウエハの被検査電極とシート状プローブの電極構造体との間の電気的な接続が容易に達成でき、精度の良い電気検査を実施することができる。
従って、小さい荷重で、検査対象であるウエハの被検査電極の表面に形成された酸化膜を接触時に破ることができるので、ウエハ検査時に加えられる荷重を極力抑え、良好な電気的接続状態を安定に維持することができる。
しかも、螺旋形状の回転力付与連結部が螺旋形状のバネとして作用することによって、電極構造体がバネ性を有することとなり、ウエハの被検査電極との接続を良好に行うことができる。
さらに、本発明のシート状プローブによれば、表面電極部の突出部が、その先端部が尖った形状に形成されているので、表面電極部の突出部を中空部方向に押圧することによって、回転力付与連結部により、表面電極部の突出部が回転した際に、ドリルのように作用して、被検査対象であるウエハの被検査電極の表面に形成された酸化膜を接触時に確実に破ることができ、ウエハの被検査電極とシート状プローブの電極構造体との間の電気的な接続が容易に達成でき、精度の良い電気検査を実施することができる。
以下、本発明の実施の形態(実施例)を図面に基づいてより詳細に説明する。
なお、添付した各図面は説明用のものであり、その各部の具体的なサイズ、形状などは本明細書の記載、および従来技術に基づいて当業者に理解されるところによる。
1.シート状プローブについて:
図1は、本発明のシート状プローブの実施例を示した図であり、図1(a)は平面図、
図1(b)は図1(a)のX−X線による断面図、図2は、図1のシート状プローブの接点膜を拡大して示した平面図、図3は、図2のX−X線による部分断面図である。
本実施形態のシート状プローブは、複数の集積回路が形成された8インチなどのウエハについて、各集積回路の電気検査をウエハの状態で行うために用いられるものである。
図1(a)および図2に示したように、シート状プローブ10は、貫通孔12が形成された金属フレーム板14を有し、この貫通孔12内に接点膜16が配置されている。さらにこの接点膜16は、貫通孔12の縁部に支持されている。なお、本明細書中では、この部分を支持部18とする。
また図1(b)および図3に示したように、この支持部18では、樹脂製の絶縁層20が金属フレーム板14上に支持されている。
さらに接点膜16は、柔軟な絶縁層20に電極構造体22が貫通形成された構造となっている。
すなわち接点膜16は、絶縁層20の厚さ方向に延びる複数の電極構造体22が、検査対象であるウエハの被検査電極に対応するパターンに従って絶縁層20の面方向に互いに離間して配置されている。
このような電極構造体22の各々は、図3(a)に示したように、絶縁層20の表面に露出し、この絶縁層20の表面から突出する表面電極部24と、絶縁層20の裏面に露出する裏面電極部26を備えている。
さらに、表面電極部24の基端部24bから連続して絶縁層20をその厚み方向に貫通して伸び、裏面電極部26に連結された短絡部28を備えている。また、表面電極部24と裏面電極部26との間の絶縁層20には、絶縁層20の厚み方向に伸び、表面電極部24と裏面電極部26とを連通する中空部28Hが形成されている。
また、表面電極部24が、短絡部28と連結された基端部24bと、中空部28Hの表
面電極部側の開口部に位置するとともに、表面電極部24の中心に位置し、その先端部が尖った形状に形成されている突出部24aを備えている。
なお、この場合、短絡部28は、絶縁層の中空部の外周側に配置され、絶縁層20をその厚み方向に貫通して伸びる2本の柱状連結部28aから形成されている。
また、表面電極部24の突出部24aと表面電極部24の基端部24bとを連結するとともに、中空部28Hの表面電極部側の開口部に位置する回転力付与連結部24cとを備
えている。
この回転力付与連結部24cは、図3(b)に示したように、表面電極部24の突出部24aと表面電極部24の基端部24bとを螺旋形状に連結するように構成されている。すなわち、図3(b)に示したように、回転力付与連結部24cは、2つの短絡部28とそれぞれ連結する連結部24dと、表面電極部24の突出部24aを、2つの支持部24fで2点で支持する、略S字形状の略円弧形状の螺旋バネ状部24eとを備えている。
これにより、後述の図18で詳細に説明するように、中空部28Hの表面電極部側の開
口部に位置する表面電極部24の突出部24aを中空部28H方向に押圧することによっ
て、中空部28Hの表面電極部側の開口部に位置する表面電極部24の突出部24aと回
転力付与連結部24cが中空部28H内に移動することにより、回転力付与連結部24c
の基端部24bまでの水平面距離が短くなるので、回転力付与連結部24cにより、表面電極部24の突出部24aが回転するように構成されている。
なお、この実施例の場合には、回転力付与連結部24cは、短絡部28と連結する連結部24dと、略円弧形状の螺旋バネ状部24eが、表面電極部24の突出部24aを、2つの支持部24fで2点で支持する、略S字形状を構成したが、図示しないが、表面電極部24の突出部24aを3点以上で支持する構成にするなどその形状は適宜変更することが可能である。
そして、シート状プローブ10の周縁部には、剛性を有する平板リング状の支持部材32が設けられている。
<金属フレーム板>
金属フレーム板14は、線熱膨張係数が3×10-5/K以下のものを用いることが好ましく、より好ましくは、−1×10-7〜1×10-5/K、特に好ましくは、−1×10-6〜8×10-6/Kである。
また、金属フレーム板14を構成する材料の具体例としては、インバーなどのインバー型合金、エリンバーなどのエリンバー型合金、スーパーインバー、コバール、42合金などの合金または合金鋼、モリブデン、モリブデン合金または合金鋼が挙げられる。
さらに、金属フレーム板14の厚みは、3〜150μmであることが好ましく、より好ましくは、5〜100μmである。
この厚みが過小である場合には、シート状プローブ10を支持する金属フレーム板14として必要な強度が得られないことがある。
一方、この厚みが過大である場合には、後述する製造方法において、エッチング処理によって金属フレーム板14と裏面電極部26とに分離することが困難となることがある。
なお、図1に示したシート状プローブ10は、図4(a)に示したように被検査対象であるウエハ上の各集積回路に対応する各位置に、複数個の貫通孔12が形成された金属フレーム板14を形成し、これらの貫通孔12にそれぞれ絶縁層20を互いに隔離するように形成している。
しかしながら、図5に示したように(図5(a)は平面図、図5(b)は図5(a)のX−X線による断面図である)、絶縁層20を一体化し、連続した1つの支持部18としてもよく、図6に示したように(図6(a)は平面図、図6(b)は図6(a)のX−X線による断面図である)、絶縁層20を複数の接点膜16を含むように分割し(同図では4分割)、複数の接点膜16について連続した支持部18を形成するようにしてもよい。
さらに、図4(b)に示したように、中央に一つ大径の貫通孔12を形成したリング形状の金属フレーム板14を形成し、図7に示したように(図7(a)は平面図、図7(b)は図7(a)のX−X線による断面図である)、この貫通孔12に絶縁層20を一体化し、連続した1つの支持部18として、この絶縁層20に被検査対象であるウエハ上の各集積回路に対応する各位置に複数個の電極構造体22を形成するようにすることも可能である。
このように金属製の金属フレーム板14から構成されることによって、使用する際に必要な機械的強度が得られ、繰り返し使用に対しても耐久性が高くなる。
<絶縁層>
絶縁層20としては、柔軟性を有する樹脂膜が用いられる。
絶縁層20の形成材料としては、電気的絶縁性を有する樹脂材料であれば特に限定されるものではないが、例えば、ポリイミド系樹脂、液晶ポリマー、およびこれらの複合材料
を用いることができる。
また、ポリイミドにより絶縁層20を形成する場合は、熱硬化性のポリイミド、熱可塑性のポリイミド、感光性のポリイミド、ポリイミド前駆体を溶媒に希釈したポリイミドのワニス、溶液などを用いて形成することが好ましい。
さらに、絶縁層20の厚さは、良好な柔軟性を得る点などから5〜150μmであることが好ましく、より好ましくは、7〜100μm、さらに好ましくは、10〜50μmである。<電極構造体>
電極構造体22の材料としては、ニッケル、鉄、銅、金、銀、パラジウム、鉄、コバルト、タングステン、ロジウム、またはこれらの合金もしくは合金鋼などがあげられる。
また、電極構造体22は、全体を単一の金属もしくは合金で形成してもよく、2種以上の金属もしくは合金を積層して形成してもよい。
さらに、表面に酸化膜が形成された被検査電極について電気検査を行う場合には、シート状プローブ10の電極構造体22と被検査電極を接触させ、電極構造体22の表面電極部24により被検査電極の表面の酸化膜を破壊して、電極構造体22と被検査電極との電気的接続を行うことが必要である。
このため電極構造体22の表面電極部24は、酸化膜を容易に破壊することかできる程度の硬度を有していることが望ましい。
このような表面電極部24を得るために、表面電極部24を形成する金属中に硬度の高い粉末物質を含有させることができる。
このような粉末物質としては、例えば、ダイヤモンド粉末、窒化シリコン、炭化シリコン、セラミックス、ガラスを挙げることができる。
これらの非導電性の粉末物質を適量含有させることにより電極構造体22の導電性を損なうことなく、電極構造体22の表面電極部24により被検査電極の表面に形成された酸化膜を破壊することができる。
また、被検査電極の表面の酸化膜を容易に破壊するために、表面電極部24の形状を鋭利な突起状とするとよく、また、表面電極部24の表面に微細な凹凸を形成してもよい。
本実施例においては、表面電極部24の先端部(突出部24a)は、四角錐の形状を有しているが、例えば、円錐とするなど、必要に応じて適宜の形状としてよいものである。
またウエハ上の集積回路の被検査電極の数にもよるが、1つの接点膜16には、例えば、数十個以上の電極構造体22が形成される。
このような電極構造体22の形状について以下に説明する。
図3に示したように、表面電極部24は、四角錐形状で幅t2、高さt1の突出部24aと、この突出部24aの下端には突出部24aの幅t2よりも大きな径R1、厚さt3を有する基端部24bと、突出部24aと表面電極部24の基端部24bとを螺旋形状に連結する回転力付与連結部24cとから構成されている。
表面電極部24の突出部24aは、絶縁層20の表面から高さt1だけ突出しており、基端部24bは、厚さt3の部分が絶縁層20内に埋没し、その表面だけが絶縁層20の表面と同一面上に露出するようになっている。
また、短絡部28が、絶縁層20をその厚み方向に貫通して伸びる2本の柱状連結部28aから形成されている。
さらに、表面電極部24の突出部24aの幅t2よりも大きく、基端部24bの径R1より若干狭い径R3を有し、表面電極部24と裏面電極部26との間の絶縁層20に形成された中空部28Hを備えている。
さらに、短絡部28の下端には、絶縁層20の裏面に向かってフランジ形状を有するとともに、厚さt4を有する裏面電極部26が形成されている。
このような裏面電極部26は、表面電極部24の基端部24bの径R1と略同様の大きさの径R2を有している。
なお、上記の説明においては、表面電極部24の突出部24aは四角錐形状であるため、幅t2としたが、例えば、円錐形状の場合には径として置換すれば良いものである。
また、図3においては、表面電極部24の基端部24bの径R1と、裏面電極部26の径R2とは略同形状であるが、径R2よりも径R1を大きくすることも可能であり、電極構造体22が、絶縁層20から脱落しないように設定されていれば、如何なる大きさでも良いものであり、適宜設定することが好ましい。
このような、電極構造体22は、絶縁層20の厚さHの上下に貫通するとともに、一定の配置ピッチPで形成されている。
<支持部材>
支持部材32の材料としては、インバー、スーパーインバーなどのインバー型合金、エリンバーなどのエリンバー型合金、コバール、42アロイなどの低熱膨張金属材料、アルミナ、炭化珪素、窒化珪素などのセラミックス材料があげられる。
また、支持部材32の厚さとしては、好ましくは、2mm以上であるのが望ましい。
このような範囲にリング状の支持部材32の厚さを設定することによって、金属フレーム板14と支持部材32の熱膨張率の相違による影響、すなわち温度変化による電極構造体22と被検査電極との位置ずれを効果的に抑えることができる。
また、支持部材32の剛性でシート状プローブ10を支持することで、後述するプローブカードにおいて、例えば、支持部材32に形成した孔とプローブカードに設けられたガイドピンとを係合させること、あるいは支持部材32とプローブカード周縁部に設けられた周状の段差部とを嵌め合わせることにより、シート状プローブ10の接点膜16に設けられた電極構造体22を、被検査物の被検査電極や異方導電性コネクターの導電部と容易に位置合わせすることができる。
さらに、繰り返し検査に使用する場合においても、被検査物への張り付きや電極構造体22の所定位置からの位置ずれを確実に防止できる。
<被覆膜>
電極構造体22の裏面電極部26には、必須ではないが被覆膜(図示せず)が備えられても良い。
なお、被覆膜(図示せず)は、例えば、裏面電極部26の材料が化学的に安定していない場合や導電性が不十分な場合に設けると良い。
材質としては化学的に安定な金、銀、パラジウム、ロジウムなどの高導電性金属を用いることができる。
また、電極構造体22の表面電極部24にも金属被覆膜を形成することができ、例えば、被検査電極が半田材料より形成されている場合には、この半田材料が拡散することを防止する点から、銀、パラジウム、ロジウムなどの耐拡散性金属で表面電極部24を被覆することが望ましい。
このようなシート状プローブ10によれば、金属フレーム板14の貫通孔12に接点膜16を支持しているので、貫通孔12に配置される接点膜16の面積を小さくすることができる。
例えば、検査対象である回路装置の被検査電極が形成された電極領域に対応して、複数の貫通孔12を形成した金属フレーム板14を用いれば、これらの各貫通孔12に配置され、その周縁部で支持されるそれぞれの接点膜16の面積を大幅に小さくすることができる。
このような面積の小さい接点膜16は、その絶縁層20の面方向の熱膨張の絶対量が小さいため、絶縁層20の熱膨張を金属フレーム板14によって確実に規制することが可能となる。
従って、検査対象が例えば、直径8インチ以上の大面積のウエハや被検査電極のピッチが極めて小さい回路装置であっても、バーンイン試験の際に温度変化による電極構造体と、被検査電極との位置ずれが確実に防止されるため、良好な電気的接続状態を安定して維持することができる。
2.シート状プローブの製造方法について:
以下、本発明のシート状プローブ10の実施例における製造方法について説明する。
先ず、図8(a)に示したように、単結晶シリコンよりなる結晶面を表面とする板状の絶縁性シート34Aと、この絶縁性シート34Aの表面と裏面に形成され、二酸化珪素よりなる保護膜36A、38Aとよりなる積層体10Aを用意する。
次いで、図8(b)に示したように、この絶縁性シート34Aの両面に形成された保護膜36A、38Aの各々の表面に、フォトリソグラフィーの手法により、保護膜36A、38Aをエッチング処理するためのレジスト膜40A、42Aを形成する。
その後、図8(c)に示したように、絶縁性シート34Aの上面側に形成されたレジスト膜40Aに、形成すべき凹所44に対応した複数のパターン孔40Kを形成する。
次いで、図9(a)に示したように、絶縁性シート34Aの一面に形成された保護膜36Aに対して、レジスト膜40Aのパターン孔40Kを介してエッチング処理を行うことにより、保護膜36Aにレジスト膜40Aのパターン孔40Kに連通するパターン孔36Kを形成する。
そして図9(b)に示したように、レジスト膜40A、42Aを除去し、さらに、図9(c)に示したように、絶縁性シート34Aの一面に対して、保護膜36A、38Aをレジストとして利用し、保護膜36Aのパターン孔36Kを介して異方性エッチング処理を行うことにより、四角錐状の凹所44が形成された積層体10Aが得られる。
上記の絶縁性シート34Aとしては、結晶面を表面とするシリコンウエハをそのままの状態、あるいは適宜の形状に加工した状態で用いることが好ましい。
さらに、保護膜36Aをエッチング処理するためのエッチング液としては、フッ酸などを用いることができる。また、絶縁性シート34Aを異方性エッチング処理するためのエッチング液としては、水酸化カリウム、エチレンジアミンなどの水溶液を用いることができる。
さらに、絶縁性シート34Aの異方性エッチング処理の条件としての処理温度、処理時間は、エッチング液の種類、凹所44の深さなどに応じて適宜設定されるが、例えば、処
理温度は60〜85℃である。
次いで、図10(a)に示したように、保護膜36Aと絶縁性シート34Aが露出した凹所44の領域に、メッキ処理、スパッタ処理あるいは蒸着処理を行うことにより、金属層48が形成される。
その後、図10(b)に示したように、凹所44以外の領域に、形成すべき表面電極部24の基端部24b、回転力付与連結部24cに対応するパターンのパターン孔50Kを有するレジスト膜50Aを形成する。
次いで、図11(a)に示したように、絶縁性シート34Aの凹所44の各々およびその周辺部、すなわちレジスト膜50Aのパターン孔50K内に金属を堆積させることにより、突出部24a、基端部24b、突出部24aと表面電極部24の基端部24bとを連結する螺旋形状の回転力付与連結部24cからなり、絶縁性シート34Aの面方向に伸びる表面電極部24を形成する。
すなわち、図11(b)の右側の平面図に示したように、回転力付与連結部24cは、短絡部28と連結する連結部24dと、表面電極部24の突出部24aを、2つの支持部24fで2点で支持する、略S字形状の略円弧形状の螺旋バネ状部24eとを備えている。
なお、絶縁性シート34Aの凹所44の各々およびその周辺部に金属を堆積させる方法としては、金属層48を共通電極として電解メッキ処理、化学メッキ処理、スパッタ処理あるいは蒸着処理などを利用することができるが、電解メッキ処理、化学メッキ処理が好ましく、より好ましくは、電解メッキ処理である。
そして、図11(b)に示したように、絶縁性シート34Aの一面からレジスト膜50Aを除去することにより、絶縁性シート34Aに、形成すべき電極構造体22のパターンに対応するパターンに従って複数の表面電極部24が配列されてなる積層体10Bが得られる。
次いで、図11(c)に示したように、円形の金属膜52Aと、この金属膜52Aの表面に一体的に積層された、樹脂よりなる絶縁膜54Aを、積層体10Bの表面電極部24の各々が対接するよう配置し、熱圧着処理することにより、表面電極部24の各々の少なくとも一部が、絶縁膜54Aに埋め込まれた状態となる。
この積層体10Bにおいて、金属膜52Aは、例えば、42アロイなどの材質を用いることが好ましい。
また、絶縁膜54Aを形成する樹脂としては、エッチング可能な高分子材料を用いることが好ましく、より好ましくは、ポリイミド樹脂である。
次いで、図12(a)に示したように、積層体10Bにおける金属膜52Aに、形成すべき電極構造体22のパターンに対応するパターンに従って複数のパターン孔56Kが形成されたレジスト膜56Aを形成する。また、この際には、図12(b)の右側の平面図に示したように、短絡部28を形成するための短絡部形成用パターン孔56Lを同時に形成しておく。この場合、パターン孔56Kの大きさは、回転力付与連結部24cよりも大きな形状となっている。
さらに、図12(b)に示したように、金属膜52Aに対し、レジスト膜56Aのパターン孔56K、短絡部形成用パターン孔56Lを介して露出した部分にエッチング処理を
施すことにより、金属膜52Aに、それぞれレジスト膜56Aのパターン孔56K、短絡部形成用パターン孔56Lに連通する複数の貫通孔52H、短絡部形成用貫通孔52Lが形成される。
その後、図12(c)に示したように、絶縁膜54Aに対し、レジスト膜56Aの各パターン孔56K、短絡部形成用パターン孔56L、および、金属膜52Aの貫通孔52H、短絡部形成用貫通孔52Lを介して露出した部分に、レーザーを照射してその部分を除去することにより、絶縁膜54Aに、それぞれ金属膜52Aの貫通孔52H、短絡部形成用貫通孔52Lに連通する、貫通孔54H、短絡部形成用貫通孔54Lが形成される。
なお、この際、貫通孔54H、短絡部形成用貫通孔54Lを形成する際に用いられるレーザーとしては、エキシマレーザー、炭酸ガスレーザー、YAGレーザー、UVYAGレーザーなどを使用することができる。
次いで、図13(a)に示したように、金属膜52Aの貫通孔52H、貫通孔54H、および、短絡部形成用貫通孔52L、短絡部形成用貫通孔54Lに、金属層(58A、58B)を電気メッキで形成するための電極層として、金属層48を利用して、それぞれ、例えば、銅からなる金属層58A、短絡部形成用金属層58Bを形成する。
その後、図13(b)に示したように、形成すべき裏面電極部26のパターンに対応するパターンに従って複数のパターン孔57Kが形成されたレジスト膜57Aを、金属膜52A上に形成する。
さらに、図13(c)に示したように、レジスト膜57Aが形成されていないパターン孔57K内に、例えば、Niメッキ、その表面に形成したのAuメッキなどの2層構造からなる金属層58Cを形成する。
次いで、図14(a)に示したように、レジスト膜57Aを除去した後、図14(b)に示したように、金属層58Aの上面に、レジスト膜59を形成する。
そして、図14(C)に示したように、金属膜52Aをエッチング処理することにより
、形成すべき電極構造体22の裏面電極部26が形成されることとなる。
次いで、図15(a)に示したように、積層体10Bより保護膜38Aと絶縁性シート34Aを除去し、積層体10Cとする。この際には、絶縁膜54Aと、絶縁性シート34Aの分離の際に、保護膜36Aと金属層48の界面で分離し、保護膜36Aは絶縁性シート34A側に残り、絶縁性シート34Aとともに除去され、絶縁膜54Aの表面には金属層48が残る。
さらに、図15(b)に示したように、積層体10Cより、エッチング処理にて、貫通孔52H、貫通孔54H内の金属層58Aを除去する。この際、貫通孔52H、貫通孔54H内の金属層58Aは、回転力付与連結部24cが形成されていない間隙部分からエッチングによって除去することができる。また、金属層58Aをエッチングで除去する際に、同時に金属層48もエッチングで除去される。
そして、図15(c)に示したように、積層体10Cの絶縁膜54Aの一部を露出させるようにレジスト膜62Aを絶縁膜54A上に形成する。
さらに、図16(a)に示したように、この状態で絶縁膜54Aをエッチング処理することにより、金属膜52Aの一部が露出させることとなる。
次いで、図16(b)に示したように、レジスト膜59を除去した後、絶縁膜54Aの
表面よりレジスト膜62Aを除去することにより、図3に示したように、電極構造体22を有するシート状プローブ10が得られる。
このような製造方法によって得られたシート状プローブ10は、図18(a)、(b)に示したように、表面電極部24の突出部24aを中空部28Hの方向に押圧することに
よって、表面電極部24の突出部24aと螺旋形状の回転力付与連結部24cが、中空部28Hの方向に移動する。
これによって、螺旋形状の回転力付与連結部24cの基端部24bまでの水平面距離が短くなるので、表面電極部24の突出部24aが、図18(b)、(c)の矢印で示したように、螺旋形状の回転力付与連結部24cの基端部24bの方向に、螺旋方向に表面電極部24の突出部24aが回転することになる。
この表面電極部24の突出部24aの回転力によって、図18(d)に示したように、被検査対象であるウエハ300の被検査電極302の表面に形成された酸化膜304を、回転する表面電極部24の突出部24aとの接触時に破ることができ、ウエハ300の被検査電極とシート状プローブ10の電極構造体22との間の電気的な接続が容易に達成でき、精度の良い電気検査を実施することができる。
従って、小さい荷重で、検査対象であるウエハの被検査電極の表面に形成された酸化膜を接触時に破ることができるので、ウエハ検査時に加えられる荷重を極力抑え、良好な電気的接続状態を安定に維持することができる。
しかも、螺旋形状の回転力付与連結部24cが螺旋形状のバネとして作用することによって、電極構造体がバネ性を有することとなり、ウエハの被検査電極との接続を良好に行うことができる。
しかも、電極構造体22の表面電極部24は、突出部24aが鋭利な突端形状であるため、被検査電極の表面に生ずる酸化膜を低い荷重で破壊することができ、確実にウエハの被検査電極と接続することができる。
また、上記のいずれかの製造方法によって得られ、金属フレーム板14の支持部18で接点膜16が支持されたシート状プローブ10(図17(a)参照)は、シート状プローブ10の周縁部、すなわち金属フレーム板14の外周縁に絶縁層とは離間して、例えば、接着剤を介して、図17(b)に示したように剛性を有する平板リング状の支持部材32が設けられる。
3.プローブカードおよび回路装置の検査装置について:
図19は、本発明の回路装置の検査装置およびそれに用いられるプローブカードの実施形態を示した断面図であり、図20は、プローブカードの組み立て前後の状態を示した断面図、図21は、プローブカードの要部の構成を示した断面図である。
図19から図21に示したように、この検査装置は、複数の集積回路が形成されたウエハ64についてそれぞれの集積回路の電気検査をウエハ64の状態で行うために用いられる。
この検査装置のプローブカード66は、検査用回路基板68と、この検査用回路基板68の表面に配置された異方導電性コネクター70と、この異方導電性コネクター70の表面に配置されたシート状プローブ10とを備えている。
検査用回路基板68の表面には、検査対象であるウエハ64に形成された全ての集積回
路の被検査電極パターンに従って、複数の検査用電極72が形成されている。
検査用回路基板68の基板材料としては、ガラス繊維補強型エポキシ樹脂、ガラス繊維補強型フェノール樹脂、ガラス繊維補強型ポリイミド樹脂、ガラス繊維補強型ビスマレイミドトリアジン樹脂などの複合樹脂基板材料、ガラス、二酸化珪素、アルミナなどのセラミックス基板材料、金属板をコア材としてエポキシ樹脂、ポリイミド樹脂などの樹脂を積層した積層基板材料が挙げられる。
バーンイン試験に用いるためのプローブカード66は、基板材料として線熱膨張係数が3×10-5/K以下、好ましくは、1×10-7〜1×10-5/K、より好ましくは、1×10-6〜6×10-6/Kであるものを用いることが望ましい。
異方導電性コネクター70は、図19に示したように、複数の貫通孔が形成された円板状のフレーム板74を備えている。
このフレーム板74の貫通孔は、例えば、検査対象であるウエハ64に形成された各集積回路に対応して形成されている。
貫通孔の内部には、厚さ方向に導電性を有する異方導電性シート76が、貫通孔の周辺部に支持された状態で隣接する異方導電性シート76と互いに独立して配置される。
また、フレーム板74には、シート状プローブ10と検査用回路基板68との位置決めを行うための位置決め孔(図示せず)が形成されている。
フレーム板74の厚さは材質によって異なるが、20〜600μmであることが好ましく、より好ましくは、40〜400μmである。この厚さが20μm未満である場合、異方導電性コネクター70を使用する際に必要な強度が得られないことがあり、耐久性が低くなり易い。
一方、厚さが600μmを超える場合、貫通孔に形成される異方導電性シート76が過剰に厚くなり、接続用導電部の良好な導電性と、隣接する接続用導電部間における絶縁性が得られなくなることがある。
フレーム板74の貫通孔の形状と寸法は、検査対象であるウエハ64の被検査電極の寸法、ピッチとパターンに応じて設計される。
フレーム板74の材料としては、フレーム板74が容易に変形せず、その形状が安定に維持される程度の剛性を有するものが好ましく、具体的には金属材料、セラミックス材料、樹脂材料が挙げられる。
金属材料としては、具体的には鉄、銅、ニッケル、チタン、アルミニウムなどの金属、またはこれらを2種以上組み合わせた合金もしくは合金鋼が挙げられる。フレーム板74を金属材料により形成する場合には、フレーム板74の表面に絶縁性被膜が施されていてもよい。
バーンイン試験に用いるためのプローブカード66では、フレーム板74の材料として、線熱膨張係数が3×10-5/K以下、好ましくは、1×10-7〜1×10-5/K、より好ましくは、1×10-6〜8×10-6/Kであるものを用いることが望ましい。
このような材料の具体例としては、インバーなどのインバー型合金、エリンバーなどのエリンバー型合金、スーパーインバー、コバール、42合金などの磁性金属の合金もしくは合金鋼が挙げられる。
異方導電性シート76は、図21に示したように、厚さ方向に延びる複数の接続用の導
電部78と、それぞれの導電部78を互いに絶縁する絶縁部81とからなる。
導電部78には、磁性を示した導電性粒子78aが厚さ方向に並ぶよう配向した状態で密に含有されている。
また導電部78は、異方導電性シート76の両面から突出しており、両面に突出部80が形成されている。
異方導電性シート76の厚さ(導電部78が表面から突出している場合には導電部78の厚さ)は、50〜3000μmであることが好ましく、より好ましくは、70〜2500μm、特に好ましくは、100〜2000μmである。この厚さが50μm以上であれば、充分な強度を有する異方導電性シート76が確実に得られる。
また、この厚さが3000μm以下であれば、所要の導電性特性を有する導電部78が確実に得られる。
突出部80の突出高さは、突出部80の最短幅もしくは直径の100%以下であることが好ましく、より好ましくは、70%以下である。
このような突出高さを有する突出部80を形成することにより、突出部80が加圧された際に座屈することがなく導電性が確実に得られる。
異方導電性シート76のフレーム板74に支持された二股部分の一方の厚さは5〜600μmであることが好ましく、より好ましくは、10〜500μm、特に好ましくは、20〜400μmである。
また、図示したように異方導電性シート76をフレーム板74の両面側で二股状に支持する場合の他、フレーム板74の片面のみで支持するようにしてもよい。
異方導電性シート76を形成する弾性高分子物質としては、架橋構造を有する耐熱性の高分子物質が好ましい。
このような架橋高分子物質を得るために用いることができる硬化性の高分子物質形成材料としては、例えば、シリコーンゴム、ポリブタジエンゴム、天然ゴム、ポリイソプレンゴム、スチレン−ブタジエン共重合体ゴム、アクリロニトリル−ブタジエン共重合体ゴムなどの共役ジエン系ゴムおよびこれらの水素添加物、スチレン−ブタジエン−ジエンブロック共重合体ゴム、スチレン−イソプレンブロック共重合体などのブロック共重合体ゴムおよびこれらの水素添加物、クロロプレンゴム、ウレタンゴム、ポリエステル系ゴム、エピクロルヒドリンゴム、エチレン−プロピレン共重合体ゴム、エチレン−プロピレン−ジエン共重合体ゴム、軟質液状エポキシゴムが挙げられる。中でも、成形加工性および電気特性の点からシリコーンゴムが好ましい。
シリコーンゴムとしては、液状シリコーンゴムを架橋または縮合したものが好ましい。液状シリコーンゴムは、その粘度が歪速度10-1secで105ポアズ以下であることが
好ましく、縮合型、付加型、ビニル基やヒドロキシル基を有するものなどを使用できる。具体的には、例えば、ジメチルシリコーン生ゴム、メチルビニルシリコーン生ゴム、メチルフェニルビニルシリコーン生ゴムを挙げることができる。
また、高分子物質形成材料中には硬化触媒を含有させることができる。
このような硬化触媒のとしては、例えば、過酸化ベンゾイル、過酸化ビスジシクロベンゾイル、過酸化ジクミル、過酸化ジターシャリーブチルなどの有機過酸化物、脂肪酸アゾ化合物、ヒドロシリル化触媒が挙げられる。
硬化触媒の使用量は、高分子物質形成材料の種類、硬化触媒の種類、その他の硬化処理条件を考慮して適宜選択されるが、通常は高分子物質形成材料100重量部に対して3〜
15重量部である。
異方導電性シート76の導電部78に含有される導電性粒子78aとしては、磁性を示した粒子が好ましい。このような磁性を示した粒子としては、鉄、ニッケル、コバルトなどの金属粒子もしくはこれらの合金粒子またはこれらの金属を含有する粒子が挙げられる。
またこれらの粒子を芯粒子とし、この芯粒子の表面に金、銀、パラジウム、ロジウムなどの導電性が良好な金属をメッキした粒子、あるいは非磁性金属粒子、ガラスビーズなどの無機粒子またはポリマー粒子を芯粒子とし、この芯粒子の表面にニッケル、コバルトなどの導電性磁性体をメッキした粒子、あるいは芯粒子に導電性磁性体および導電性が良好な金属の両方を被覆した粒子も使用できる。
中でもニッケル粒子を芯粒子とし、その表面に金や銀などの導電性が良好な金属のメッキを施したものが好ましい。芯粒子の表面への導電性金属の被覆は、例えば、無電解メッキにより行うことができる。
芯粒子の表面に導電性金属を被覆した導電性粒子は、良好な導電性を得る点から粒子表面の導電性金属の被覆率(芯粒子の表面積に対する導電性金属の被覆面積の割合)が40%以上であることが好ましく、さらに好ましくは、45%以上、特に好ましくは、47〜95%である。
導電性金属の被覆量は、芯粒子の2.5〜50重量%であることが好ましく、より好ましくは、3〜45重量%、さらに好ましくは、3.5〜40重量%、特に好ましくは、5〜30重量%である。
導電性粒子78aの粒子径は、1〜500μmであることが好ましく、より好ましくは、2〜400μm、さらに好ましくは、5〜300μm、特に好ましくは、10〜150μmである。
また、導電性粒子78aの粒子径分布(Dw/Dn)は、1〜10であることが好ましく、より好ましくは、1〜7、さらに好ましくは、1〜5、特に好ましくは、1〜4である。
このような条件を満足する導電性粒子78aを用いることにより、異方導電性シート76の加圧変形が容易であるとともに、導電部78において各導電性粒子78a間に充分な電気的接触が得られる。
また導電性粒子78aの形状は、高分子物質形成材料中に容易に分散させることができる点で、球状、星形状、あるいは1次粒子が凝集した2次粒子による塊形状が好ましい。
また、導電性粒子78aの表面をシランカップリング剤などのカップリング剤で処理してもよい。これにより、導電性粒子78aと弾性高分子物質との接着性が高くなり、得られる弾性異方導電膜の繰り返し使用における耐久性が高くなる。
導電部78の導電性粒子78aの含有割合は、体積分率で10〜60%、好ましくは、15〜50%が好ましい。この割合が10%未満の場合、充分に電気抵抗値の小さい導電部78が得られないことがある。
一方この割合が60%を超える場合、得られる導電部78が脆弱になり易く、必要な弾性が得られないことがある。
高分子物質形成材料中には、必要に応じて、通常のシリカ粉、コロイダルシリカ、エアロゲルシリカ、アルミナなどの無機充填材を含有させることができる。このような無機充填材を含有させることにより、成形材料のチキソトロピー性が確保されその粘度が高くなる。さらに導電性粒子78aの分散安定性が向上するとともに、硬化処理されて得られる異方導電性シート76の強度が高くなる。
異方導電性コネクター70は、例えば、特開2002−334732号公報に記載されている方法により製造することができる。
プローブカード66の検査用回路基板68の裏面には、図19および図20に示したように、プローブカード66を下方に加圧する加圧板82が設けられ、プローブカード66の下方には、検査対象であるウエハ64が載置されるウエハ載置台84が設けられている。
加圧板82とウエハ載置台84のそれぞれには、加熱器86が接続されている。
シート状プローブ10のリング状の支持部材32は図19に示したように、加圧板82に設けられた周状の嵌合用段差部に嵌め込まれる。
また異方導電性コネクター70の位置決め孔には、ガイドピン88が挿通される。
これにより異方導電性コネクター70は、異方導電性シート76のそれぞれの導電部78が検査用回路基板68のそれぞれの検査用電極72に対接するように配置され、この異方導電性コネクター70の表面に、シート状プローブ10がそれぞれの電極構造体22が異方導電性コネクター70の異方導電性シート76の各導電部78に対接するよう配置され、この状態で三者が固定される。
ウエハ載置台84には検査対象であるウエハ64が載置され、加圧板82によりプローブカード66を下方に加圧することにより、シート状プローブ10の電極構造体22の各表面電極部24がウエハ64の各被検査電極90に加圧接触する。
この状態では、異方導電性コネクター70の異方導電性シート76の各導電部78は、検査用回路基板68の検査用電極72とシート状プローブ10の電極構造体22の裏面電極部26とにより挟圧されて厚さ方向に圧縮されている。
これにより、導電部78にはその厚さ方向に導電路が形成され、ウエハ64の被検査電極90と検査用回路基板68の検査用電極72とが電気的に接続される。その後、加熱器86によってウエハ載置台84と加圧板82を介してウエハ64が所定の温度に加熱され、この状態で、ウエハ64に形成された複数の集積回路のそれぞれについて電気的検査が行われる。
このウエハ検査装置によれば、ウエハ64が例えば、直径8インチ以上の大面積であり、かつ被検査電極90のピッチが極めて小さい場合であっても、バーンイン試験においてウエハ64に対する良好な電気的接続状態を安定に維持することができ、ウエハ64の複数の集積回路のそれぞれについて所要の電気検査を確実に実行することができる。
なお、本実施形態では、プローブカード66の検査電極がウエハ64に形成された全ての集積回路の被検査電極に対して接続され一括して電気検査が行われるが、ウエハ64に形成された全ての集積回路の中から選択された複数の集積回路の被検査電極90に対してプローブカード66の検査電極を接続して、選択領域ごとに検査するようにしてもよい。
選択される集積回路の数は、ウエハ64のサイズ、ウエハ64に形成された集積回路の数、各集積回路の被検査電極90の数などを考慮して適宜選択されるが、例えば、16個
、32個、64個、128個である。
また異方導電性シート76には、被検査電極90のパターンに対応するパターンに従って形成された導電部78の他に、被検査電極90に電気的に接続されない非接続用の導電部78が形成されていてもよい。
また、本発明のプローブカード66および回路装置の検査装置は、ウエハ検査用の他、半導体チップ、BGA、CSPなどのパッケージLSI、MCMなどの半導体集積回路装置などに形成された回路を検査するための構成としてもよい。
図1は、本発明のシート状プローブの実施例を示した図であり、図1(a)は平面図、図1(b)は図1(a)のX−X線による断面図である。 図2は、図1のシート状プローブの接点膜を拡大して示した平面図である。 図3(a)は、図2のX−X線による部分断面図、図3(b)は、表面電極部24の平面図、図3(c)は、表面電極部24の別の実施例の平面図、図3(d)は、表面電極部24の別の実施例の平面図である。 図4は、シート状プローブの金属フレーム板の形状を説明する平面図である。 図5は、本発明のシート状プローブの他の実施例を示した図であり、図5(a)は平面図、図5(b)は図5(a)のX−X線による断面図である。 図6は、本発明のシート状プローブの他の実施例を示した図であり、図6(a)は平面図、図6(b)は図6(a)のX−X線による断面図である。 図7は、本発明のシート状プローブの他の実施例を示した図であり、図7(a)は平面図、図7(b)は図7(a)のX−X線による断面図である。 図8は、シート状プローブの製造方法を説明する断面図である。 図9は、シート状プローブの製造方法を説明する断面図である。 図10は、シート状プローブの製造方法を説明する断面図である。 図11は、シート状プローブの製造方法を説明する断面図である。 図12は、シート状プローブの製造方法を説明する断面図である。 図13は、シート状プローブの製造方法を説明する断面図である。 図14は、シート状プローブの製造方法を説明する断面図である。 図15は、シート状プローブの製造方法を説明する断面図である。 図16は、シート状プローブの製造方法を説明する断面図である。 図17は、シート状プローブに金属フレーム板を取り付ける方法を説明する断面図である。 図18(a)は、表面電極部24の突出部24aを押圧前の状態の概略図、図18(b)は、押圧状態を説明する概略図、図18(c)は、押圧状態を説明する概略平面図、図18(d)は、シート状プローブの使用状態を説明する概略図である。 図19は、本発明の回路装置の検査装置およびそれに用いられるプローブカードの実施例を示した断面図である。 図20は、図19のプローブカードにおける組み立て前後の各状態を示した断面図である。 図21は、図19のプローブカードの要部構成を示した断面図である。 図22は、従来のシート状プローブの断面図である。 図23は、従来のシート状プローブの製造方法の概略を示した断面図である。 図24は、ウエハの被検査電極に酸化膜が形成される状況を説明する概略断面図である。 図25は、従来のシート状プローブをウエハの被検査電極に接触させた状態を説明する概略断面図である。 図26は、従来のシート状プローブをウエハの被検査電極に接触させた状態を説明する概略断面図である。
符号の説明
10 シート状プローブ
10A 積層体
10B 積層体
10C 積層体
12 貫通孔
14 金属フレーム板
16 接点膜
18 支持部
20 絶縁層
22 電極構造体
24 表面電極部
24a 突出部
24b 基端部
24c 回転力付与連結部
24d 連結部
24e 螺旋バネ状部
26 裏面電極部
28 短絡部
28a 柱状連結部
28H 中空部
32 支持部材
34A 絶縁性シート
36K パターン孔
36A 保護膜
38A 保護膜
40A レジスト膜
40K パターン孔
44 凹所
46A レジスト膜
46K パターン孔
48 金属層
50A レジスト膜
50K パターン孔
52A 金属膜
52H 貫通孔
52L 短絡部形成用貫通孔
54A 絶縁膜
54H 貫通孔
54L 短絡部形成用貫通孔
56A レジスト膜
56K パターン孔
56L 短絡部形成用パターン孔
57A レジスト膜
57K パターン孔
58A 金属層
58B 短絡部形成用金属層
58C 金属層
59 レジスト膜
62A レジスト膜
64 ウエハ
66 プローブカード
68 検査用回路基板
70 異方導電性コネクター
72 検査用電極
74 フレーム板
76 異方導電性シート
78 導電部
78a 導電性粒子
80 突出部
81 絶縁部
82 加圧板
84 ウエハ載置台
86 加熱器
88 ガイドピン
90 被検査電極
100 シート状プローブ
102 電極構造体
104 絶縁シート
106 支持部材
108 表面電極部
110 裏面電極部
112 短絡部
200 シート状プローブ
202 フレーム板形成用金属板
204 絶縁層形成用樹脂シート
206 積層体
208 貫通孔
210 短絡部
212 表面電極部
214 貫通孔
216 金属フレーム板
218 裏面電極部
220 電極構造体
222 絶縁層
224 接点膜
300 ウエハ
302 被検査電極
304 酸化膜
400 シート状プローブ
402 表面電極部
404 電極構造体

Claims (11)

  1. 絶縁層と、
    この絶縁層にその面方向に互いに離間して配置された、前記絶縁層の厚み方向に貫通して伸びる複数の電極構造体を備えた接点膜を有するシート状プローブであって、
    前記電極構造体の各々は、
    前記絶縁層の表面に露出し、前記絶縁層の表面から突出する表面電極部と、
    前記絶縁層の裏面に露出する裏面電極部と、
    前記表面電極部の基端部から連続して前記絶縁層をその厚み方向に貫通して伸び、前記裏面電極部に連結された短絡部とを備え、
    前記表面電極部が、
    前記短絡部と連結された基端部と、
    前記表面電極部の中心に位置する突出部と、
    前記表面電極部の突出部と表面電極部の基端部とを連結する回転力付与連結部と、
    を備えることを特徴とするシート状プローブ。
  2. 前記表面電極部と裏面電極部との間の絶縁層に形成され、絶縁層の厚み方向に伸び、表面電極部と裏面電極部とを連通する中空部を備えることを特徴とする請求項1に記載のシート状プローブ。
  3. 前記短絡部が、前記絶縁層の中空部の外周側に配置されていることを特徴とする請求項2に記載のシート状プローブ。
  4. 前記突出部が、前記中空部の表面電極部側の開口部に位置するとともに、表面電極部の中心に位置することを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載のシート状プローブ。
  5. 前記回転力付与連結部が、前記中空部の表面電極部側の開口部に位置することを特徴とする請求項2から4のいずれかに記載のシート状プローブ。
  6. 前記表面電極部の突出部を中空部方向に押圧することによって、前記回転力付与連結部により、表面電極部の突出部が回転するように構成されていることを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載のシート状プローブ。
  7. 前記回転力付与連結部が、表面電極部の突出部と表面電極部の基端部とを螺旋形状に連結するように構成されていることを特徴とする請求項1から6のいずれかに記載のシート状プローブ。
  8. 前記回転力付与連結部が、表面電極部の突出部と表面電極部の基端部とを、2点以上で連結するように構成されていることを特徴とする請求項7に記載のシート状プローブ。
  9. 前記短絡部が、絶縁層をその厚み方向に貫通して伸びる複数の柱状連結部から形成されていることを特徴とする請求項1から8のいずれかに記載のシート状プローブ。
  10. 検査対象である回路装置とテスターとの電気的接続を行うためのプローブカードであって、
    検査対象である回路装置の被検査電極に対応して複数の検査電極が形成された検査用回路基板と、
    この検査用回路基板上に配置された異方導電性コネクターと、
    この異方導電性コネクター上に配置された請求項1から9のいずれかに記載のシート状プローブと、
    を備えていることを特徴とするプローブカード。
  11. 複数の集積回路が形成されたウエハの各集積回路を、
    請求項10に記載のプローブカードを介してテスターに電気的に接続し、
    前記各集積回路の電気検査を行うことを特徴とするウエハの検査方法。
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