JP2006234826A - シート状プローブおよびプローブカードならびにウエハの検査方法 - Google Patents

シート状プローブおよびプローブカードならびにウエハの検査方法 Download PDF

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睦彦 吉岡
Hitoshi Fujiyama
等 藤山
Hisao Igarashi
久夫 五十嵐
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Abstract

【課題】検査対象が直径8インチ以上の大面積のウエハや被検査電極のピッチが極めて小さい回路装置であっても、バーンイン試験において温度変化による電極構造体と被検査電極との位置ずれを確実に防止することができるシート状プローブを提供する。
【解決手段】絶縁層と、前記絶縁層の面方向に互いに離間して配置され、さらに前記絶縁層の厚み方向に貫通して伸びる複数の電極構造体を備えた接点膜を有し、前記電極構造体の各々は、前記絶縁層の表面に露出し、さらに前記絶縁層の表面から突出する表面電極部と、前記絶縁層の裏面に露出する裏面電極部と、前記表面電極部の基端から連続して前記絶縁層をその厚み方向に貫通して伸び、前記裏面電極部に連結された短絡部とよりなるとともに、前記短絡部の上端部分と前記表面電極部の基端部分との径が異なるよう肩部が設けられ、前記接点膜は、貫通孔が形成された金属フレーム板の貫通孔の周縁部に支持される。
【選択図】図3

Description

本発明は、回路装置の電気検査に用いられるシート状プローブ、およびプローブカード、ならびにウエハの検査方法に関し、さらに詳しくは、例えばウエハに形成された複数の集積回路の電気検査をウエハの状態で行うために用いられるシート状プローブ、およびプローブカード、ならびにウエハの検査方法に関する。
例えば、多数の集積回路が形成されたウエハや、半導体素子などの電子部品などの回路装置の電気検査では、被検査回路装置の被検査電極のパターンに従って配置された検査用電極を有するプローブ装置が用いられている。
従来から、このような装置としてピンもしくはブレードからなる検査用電極(検査プローブ)が配列されたプローブ装置が使用されている。
被検査回路装置が多数の集積回路が形成されたウエハである場合、ウエハ検査用のプローブ装置を作製するためには、非常に多数の検査プローブを配列することが必要となるので、プローブ装置は高価になる。
また、被検査電極のピッチが小さい場合には、プローブ装置を作製すること自体が困難になる。
さらにウエハには一般に反りが生じており、その反りの状態も製品(ウエハ)ごとに異なるため、各ウエハの多数の被検査電極に対して、プローブ装置の検査プローブのそれぞれを安定にかつ確実に接触させることは実際上困難である。
このような問題に対応するため、一面に被検査電極のパターンに従って複数の検査用電極が形成された検査用回路基板の一面上に異方導電性シートを配置し、この異方導電性シート上に、絶縁シートにその厚さ方向に貫通して延びる複数の電極構造体が配列されたシート状プローブを配置したプローブカードが、特許文献1(特開2001−15565号公報)および特許文献2(特開2002−184821号公報)に提案されている。
このプローブカードのシート状プローブ100は図33に示したように、ポリイミドなどの樹脂からなる柔軟な円形の絶縁シート104を有し、この絶縁シート104には、その厚さ方向に延びる複数の電極構造体102が被検査回路装置の被検査電極のパターンに従って配置されている。
また絶縁シート104の周縁部には、絶縁シート104の熱膨張を制御するなどの目的で、例えばセラミックスからなるリング状の支持部材106が設けられている。
この支持部材106は、絶縁シート104の面方向の熱膨張を制御し、バーンイン試験において温度変化による電極構造体102と被検査電極との位置ずれを防止するためのものである。
さらに各電極構造体102は、絶縁シート104の表面に露出する突起状の表面電極部108と、絶縁シート104の裏面に露出する板状の裏面電極部110とが、絶縁シート104をその厚さ方向に貫通して延びる短絡部112を介して一体に連結された構造になっている。
特開2001−15565号公報 特開2002−184821号公報 特許第2828410号公報 特開2002−76074号公報 特願2004−131764号
しかしながら、このようなシート状プローブには以下のような問題がある。
例えば直径8インチ以上のウエハでは、5000個または10000個以上の被検査電極が形成されており、これらの被検査電極のピッチは300μm以下であり、微細な場合は160μm以下である。
このようなウエハの検査を行うためのシート状プローブとしては、ウエハに対応した大面積を有し、5000個または10000個以上の電極構造体が300μm以下のピッチで配置されたものが必要となる。
しかしウエハを構成する材料の例であるシリコンの線熱膨張係数は、3.3×10-6/K程度であり、一方シート状プローブの絶縁シートを構成する材料の例であるポリイミドの線熱膨張係数は、4.5×10-5/K程度である。
従って、例えば25℃においてそれぞれ直径が8インチ(20cm)のウエハ、シート状プローブの各々を25℃から125℃まで加熱した場合には、理論上ウエハの直径の変化は66μmにすぎないことになるが、シート状プローブの絶縁シートの直径の変化は900μmに達し、両者の熱膨張の差は834μmとなる。
このように、ウエハとシート状プローブの絶縁シートとの間で面方向の熱膨張の絶対量に大きな差が生じると、絶縁シートの周縁部をウエハの線熱膨張係数と同等の線熱膨張係数を有する支持部材によって固定しても、バーンイン試験の際に温度変化による電極構造体と被検査電極との位置ずれを確実に防止することが困難であるため、良好な電気的接続状態を安定に維持することができない。
また、検査対象が小型の回路装置であっても、隣接する被検査電極間の離間距離が50μm以下である場合には、バーンイン試験の際に温度変化による電極構造体と被検査電極との位置ずれを確実に防止することは困難であるため、良好な電気的接続状態を安定に維持することができない。
このような問題点に対して特許文献3(特許第2828410号公報)では、図34に示したように、絶縁シート204に張力を作用させた状態でリング状の支持部材206に固定することにより、絶縁シート204の熱膨張を緩和する方法、すなわちリング状の支持部材206の熱膨張率Aと、絶縁シート204の熱膨張率Bを同一の熱膨張率に制御する方法が提案されている。
しかしながらこの方法では、絶縁シート204の全ての面方向について張力を均一に作用させることは極めて困難である。
また電極構造体202を形成することによって絶縁シート204に作用する張力のバランスが変化し、その結果、絶縁シート204は熱膨張について異方性を有するようになる。
このため、面方向の一方向の熱膨張を抑制することは可能であっても、この一方向と交差する他方向の熱膨張を抑制することはできず、結局、温度変化による電極構造体202と被検査電極との位置ずれを防止することができない。
また、絶縁シート204に張力を作用させた状態で支持部材206に固定するためには、加熱下において絶縁シート204を支持部材206に接着するという煩雑な工程が必要となるため、製造コストの増大を招くという問題がある。
このため特許文献4(特開2002−76074号公報)においては、絶縁性フィルムと導電層とを積層した構造の積層フィルムを、所定の温度でセラミックリング上に張力を持たせて張り付け、この積層フィルムにバンプホールを形成して電気メッキを行い、バンプホール内にメッキを成長させ表面電極部を形成するとともに導電層を選択的にエッチングして、裏面電極部を形成して電極構造体を形成している。
そして、絶縁性フィルムを選択的にエッチングして、電極構造体の部分を避けてリング状に残しパターンを形成している。
なお絶縁性フィルムの張力は、セラミックリングの元に戻ろうとする復元力に比べ非常に弱いものである。
このため、電極構造体を形成することによって熱膨張について異方性を有する原因である絶縁シートに作用する張力バランスを変化させ、さらに絶縁性フィルム上に残しパターンを形成することによって、セラミックリングの復元力に対抗させている。
また本出願人は、特許文献5(特願2004−131764号)において、検査対象が直径8インチ以上の大面積のウエハや被検査電極のピッチが極めて小さい回路装置であっても、バーンイン試験において良好な電気的接続状態を安定に維持することができるプローブカードおよびその製造方法を既に提案している。
すなわち特許文献5(特願2004−131764号)では、図35(a)に示したように、フレーム板形成用金属板302と、このフレーム板形成用金属板302上に一体的に積層された絶縁層形成用樹脂シート304とを有する積層体306を用意し、この積層体306の絶縁層形成用樹脂シート304に貫通孔308を形成している。
さらに図35(b)に示したように、積層体306に対してメッキ処理を施すことにより絶縁層形成用樹脂シート304の貫通孔308内に、フレーム板形成用金属板302に連結された短絡部310と、短絡部310に連結された表面電極部312を形成している。
そして図35(c)に示したように、フレーム板形成用金属板302をエッチング処理することにより、貫通孔314が形成された金属フレーム板316を形成し、フレーム板形成用金属板302の一部によって、短絡部310に連結された裏面電極部318を形成している。
これにより、表面に露出する表面電極部312と裏面に露出する裏面電極部318を有する電極構造体320とが、柔軟な樹脂よりなる絶縁層322に保持されてなる接点膜324と、この接点膜324を支持する金属フレーム板316とから構成されるシート状プローブ300が得られるものである。
このような特許文献5(特願2004−131764号)のシート状プローブ300では、絶縁層322の面方向の熱膨張が金属フレーム板316によって確実に規制されるので、検査対象が例えば直径8インチ以上の大面積のウエハや被検査電極のピッチが極めて小さい回路装置であっても、バーンイン試験において温度変化による電極構造体と被検査電極との位置ずれが確実に防止され、良好な電気的接続状態が安定に維持されるものである。
しかしながら、特許文献4(特開2002−76074号公報)および特許文献5(特願2004−131764号)のいずれの場合であっても、絶縁層322と、金属フレーム板316と、リング状の支持部材(図示せず)との間の熱膨張率については、何ら考慮されていないものである。
従って絶縁層322と、金属フレーム板316と、リング状の支持部材(図示せず)の形成材料が、例えば、
(1) 絶縁層322が、ポリイミド系樹脂、液晶ポリマーなどの柔軟性を有する樹脂から構成され、
(2) 金属フレーム板316が、42合金、インバー、コバールなどの鉄−ニッケル合金鋼から構成され、
(3) リング状の支持部材(図示せず)が、アルミナ、炭化珪素、窒化珪素などのセラミックス材料から構成され、
ている場合には、これらの異なる材料の間の熱膨張率を適切な範囲に選択しないと、バーンイン試験の際に温度変化による電極構造体と被検査電極との位置ずれを確実に防止することが困難となり、良好な電気的接続状態を安定に維持することができない。
さらに図36(a)に示したように検査対象のウエハ400は、空気環境下にて長時間放置された場合や、製造工程や検査工程において高温条件下にさらされた場合、図36(b)に示したように被検査電極402の表面に酸化膜404が形成されることがある。
そして、図37(a)に示したように、特許文献5(特願2004−131764号)に示されるような球形の表面電極部312からなる電極構造体320を備えたシート状プローブ300においては、図37(b)に示したように、ウエハ400の表面に形成された酸化膜404を破るのが困難であり、ウエハ400の被検査電極402とシート状プローブ300の電極構造体320の電気的接続が困難となる場合があった。
そのため、図38(a)および図38(b)に示したように、ウエハ400の被検査電極402の表面に形成された酸化膜404を接触時に破って、ウエハ400の被検査電極402とシート状プローブ500の電極構造体504が電気的な接続が容易に達成できるように、シート状プローブ500に形成された電極構造体504の表面電極部502の先端部形状を、角錐や円錐台することが考えられる。
このような円錐台電極は、表面電極部502における被検査電極402との接触する部分の面積が球状電極の場合より小さいため、同一荷重を加えた場合、単位面積当たりに加えられる荷重量が大きく酸化膜404を破るのが容易になる。
現在、ウエハ検査時に加えられる荷重は、1被検査電極当たり計算して「8g/電極」となっている。
例えば、球状電極の場合の接触部分の面積がbとして、円錐台電極の場合の接触部分の面積が0.5bなるとすれば、酸化膜404を破るための接触時の単位面積当たりの荷重で考えると、円錐台電極での「8g/電極」の荷重は、球状電極での「16g/電極」の荷重に相当する。
そのため、円錐台電極で酸化膜404が形成された被検査電極402を有するウエハ400を検査する場合、検査時に必要な荷重の合計は、円錐台電極の方が小さい圧力で達成できるため、ウエハ検査装置の加圧機構の小型化が達成でき、さらに小さな圧力にて検査できることは、異方導電性コネクターの繰り返し使用耐久性の向上をもたらし、結果的に検査コストの低減をもたらすこととなる。
しかしながら図39(a)および図39(b)に示したように、シート状プローブ500に形成された電極構造体504の表面電極部502の先端部形状を角錐や円錐台とした場合、ウエハ400の被検査電極402と接触できる電極構造体504の先端部の寸法が、表面電極部の形状が球状の電極構造体320の場合よりも小さくなる。
このような場合において、シート状プローブの電極構造体が距離Aの位置ズレを生ずると、球状の電極構造体320では被検査電極と電気的接続が可能であるが、円錐台の電極構造体504では被検査電極402と接触できず電気的接続が不可となる。
そのため、円錐台電極または角錐台電極を備えたシート状プローブは、電極構造体504の位置ズレ許容量が小さい。
このため、バーンイン試験の際に温度変化による電極構造体504と被検査電極402との位置ずれによる接続不良が表面電極部の形状が球状の場合よりも生じやすくなり、良好な電気的接続状態を安定に達成することが困難となりやすい。
従って絶縁層322と、金属フレーム板316と、リング状の支持部材(図示せず)の異なる材料間の熱膨張率の適切な範囲の選択が、バーンイン試験の際に温度変化による電極構造体と被検査電極との位置ずれを確実に防止して、良好な電気的接続状態を安定に維持するために、より重要となる。
本発明は、このような現状に鑑み、検査対象が直径8インチ以上の大面積のウエハや被検査電極のピッチが極めて小さい回路装置であっても、バーンイン試験において温度変化による電極構造体と被検査電極との位置ずれを確実に防止し、これにより良好な電気的接続状態を安定に維持することができるシート状プローブを提供することを目的とする。
また本発明は、検査対象が直径8インチ以上の大面積のウエハや被検査電極のピッチが極めて小さい回路装置であっても、バーンイン試験において良好な電気的接続状態を安定に維持することができるプローブカード、およびこれを備えた回路装置の検査装置ならびにウエハ検査方法を提供することを目的とする。
本発明は、前述したような従来技術における課題及び目的を達成するために発明されたものであって、
本発明のシート状プローブは、
絶縁層と、
前記絶縁層の面方向に互いに離間して配置され、さらに前記絶縁層の厚み方向に貫通して伸びる複数の電極構造体を備えた接点膜を有し、
前記電極構造体の各々は、
前記絶縁層の表面に露出し、さらに前記絶縁層の表面から突出する表面電極部と、
前記絶縁層の裏面に露出する裏面電極部と、
前記表面電極部の基端から連続して前記絶縁層をその厚み方向に貫通して伸び、前記裏面電極部に連結された短絡部とよりなるとともに、
前記短絡部の上端部分と前記表面電極部の基端部分との径が異なるよう肩部が設けられ、
前記接点膜は、
貫通孔が形成された金属フレーム板の貫通孔の周縁部に支持され、
前記金属フレーム板の外周縁に前記絶縁層とは離間してリング状の支持部材が設けられているシート状プローブであって、
前記絶縁層の熱線膨張係数をH1とし、
前記金属フレーム板の熱線膨張係数をH2とし、
前記リング状の支持部材の熱線膨張係数をH3としたとき、下記の条件(1)〜(3)、すなわち、
条件(1):H1=0.8×10-5〜8×10-5/K
条件(2):H2/H1<1
条件(3):H3/H1<1
を満足することを特徴とする。
また、本発明のシート状プローブは、
前記金属フレーム板の熱線膨張係数をH2と、前記リング状の支持部材の熱線膨張係数をH3が、下記の条件(4)、すなわち、
条件(4):H3/H2=0.02〜50
を満足することを特徴とする。
このようなシート状プローブによれば、金属フレーム板の貫通孔に接点膜を支持しているので、貫通孔に配置される接点膜の面積を小さくすることができる。
例えば、検査対象である回路装置の被検査電極が形成された電極領域に対応して、複数の貫通孔を形成した金属フレーム板を用いれば、これらの各貫通孔に配置され、その周縁部で支持されるそれぞれの接点膜の面積を大幅に小さくすることができる。
このような面積の小さい接点膜は、その絶縁層の面方向の熱膨張の絶対量が小さいため、絶縁層の熱膨張を金属フレーム板によって確実に規制することが可能となる。
また、絶縁層の熱線膨張係数H1と、金属フレーム板の熱線膨張係数H2と、リング状の支持部材の熱線膨張係数H3とを、上記のような条件(1)〜(4)を満足するようにこれらの部材の間の熱膨張率を設定することによって、これら部材の熱膨張率の相違による影響、すなわち温度変化による電極構造体と被検査電極との位置ずれを抑えることができる。
従って、検査対象が例えば直径8インチ以上の大面積のウエハや被検査電極のピッチが極めて小さい回路装置であっても、バーンイン試験の際に温度変化による電極構造体と被検査電極との位置ずれが確実に防止されるため、良好な電気的接続状態を安定して維持することができる。
また、肩部を設けることにより、電極構造体の表面電極部を小さくすることができるとともに、肩部より下方の短絡部部分を大径とすることによって、貫通孔と電極構造体との接触面積が増大し、貫通孔より電極構造体が抜け落ちることを防止することができる。
また、本発明のシート状プローブは、
前記金属フレーム板の熱線膨張係数H2が、下記の条件(5)、すなわち、
条件(5):H2=−1×10-7〜3×10-5/K
を満足することを特徴とする。
このように、金属フレーム板の熱線膨張係数H2を、上記のような条件(5)を満足するように、これらの部材間の熱膨張率を設定することによって、絶縁層と、金属フレーム板と、リング状の支持部材の熱膨張率の相違による影響、すなわち温度変化による電極構造体と被検査電極との位置ずれをさらに抑えることができる。
また、本発明のシート状プローブは、
前記リング状の支持部材の熱線膨張係数H3が、下記の条件(6)、すなわち、
条件(6):H3=−1×10-7〜3×10-5/K
を満足することを特徴とする。
このように、リング状の支持部材の熱線膨張係数H3を、上記のような条件(6)を満足するように、これらの部材の間の熱膨張率を設定することによって、絶縁層と、金属フレーム板と、リング状の支持部材の熱膨張率の相違による影響、すなわち温度変化による電極構造体と被検査電極との位置ずれをさらに抑えることができる。
また、本発明のシート状プローブは、
前記肩部に、前記絶縁層の面方向の外方に伸びる保持部が設けられていることを特徴とする
このように肩部に保持部が設けられていれば、電極構造体が不意に抜落してしまうことを防止することができる。
また、本発明のシート状プローブは、
前記肩部に設けられた前記保持部が、前記絶縁層内に埋没状態となるように、前記電極構造体が設けられていることを特徴とする。
このように構成することによって、電極構造体と貫通孔との接触面積を確保することにより、電極構造体が貫通孔より脱落してしまうことを防止することができる。
また、本発明のシート状プローブは、
前記肩部に設けられた前記保持部が、前記絶縁層の表面と略同一となるように、前記電極構造体が設けられていることを特徴とする。
このように肩部に設けられた保持部が絶縁層の表面と略同一となるように電極構造体が設けられていても、肩部より下方の短絡部を大径とすれば、貫通孔と電極構造体との接触面積を十分確保することができ、電極構造体が貫通孔より脱落してしまうことを防止することができる。
また、本発明のシート状プローブは、
前記肩部に設けられた前記保持部が、前記絶縁層内に一部埋没となるように、前記電極構造体が設けられていることを特徴とする。
このように肩部に設けられた保持部が絶縁層に一部埋没となるように電極構造体が設けられていても、肩部より下方の短絡部を大径とすれば、貫通孔と電極構造体との接触面積を十分確保することができ、電極構造体が貫通孔より脱落してしまうことを防止することができる。
また、本発明のシート状プローブは、
前記金属フレーム板が、
複数の貫通孔が形成され、これらの各貫通孔に前記接点膜が支持されていることを特徴とする。
このように構成することによって、金属フレーム板には、検査対象である回路装置の被検査電極が形成された電極領域に対応して複数の貫通孔が形成されており、これらの貫通孔の各々に配置される接点膜は面積の小さいものでよく、面積の小さい接点膜は、その絶縁層の面方向の熱膨張の絶対量が小さいため絶縁層の熱膨張を金属フレーム板によって確実に規制することが可能となる。
従って、検査対象が例えば直径8インチ以上の大面積のウエハや被検査電極のピッチが極めて小さい回路装置であっても、バーンイン試験において温度変化による電極構造体と
被検査電極との位置ずれが確実に防止され、その結果良好な電気的接続状態を安定して維持することができる。
また、本発明のシート状プローブは、
前記リング状の支持部材が、
検査装置本体の検査電極が設けられた側に形成された位置合わせ部に係合することにより、検査装置の検査電極と絶縁層に形成された電極構造体が位置合わせされるように構成されていることを特徴とする。
このように構成することにより、シート状プローブの検査装置本体への着脱が容易であり、しかもその位置を確実に固定することができ、位置ずれが確実に防止され、その結果良好な電気的接続状態を安定して維持することができる。
また、本発明のシート状プローブは、
前記シート状プローブが、
ウエハに形成された複数の集積回路について、集積回路の電気検査をウエハの状態で行うために用いられるものであることを特徴とする。
このように本発明のシート状プローブは、ウエハに形成された複数の集積回路について、集積回路の電気検査をウエハの状態で行うために好適に用いることができる。
また、本発明のプローブカードは、
検査対象である回路装置の被検査電極に対応する検査電極が表面に形成された検査用回路基板と、
この検査用回路基板上に配置される異方導電性コネクターと、
この異方導電性コネクター上に配置される上記のいずれかに記載のシート状プローブとを備えることを特徴とする。
また、本発明の回路装置の検査装置は、
上記のプローブカードを備えることを特徴とする。
また、本発明のウエハの検査方法は、
複数の集積回路が形成されたウエハの各集積回路を、上記のプローブカードを介してテスターに電気的に接続し、各集積回路の電気検査を行うことを特徴とする。
本発明のシート状プローブによれば、金属フレーム板の貫通孔に接点膜を支持しているので、貫通孔に配置される接点膜の面積を小さくすることができる。
例えば、検査対象である回路装置の被検査電極が形成された電極領域に対応して複数の貫通孔を形成した金属フレーム板を用いれば、これらの各貫通孔に配置され、その周縁部で支持されるそれぞれの接点膜の面積を大幅に小さくすることができる。
このような面積の小さい接点膜は、その絶縁層の面方向の熱膨張の絶対量が小さいため、絶縁層の熱膨張を金属フレーム板によって確実に規制することが可能となる。
また絶縁層の熱線膨張係数H1と、金属フレーム板の熱線膨張係数H2と、リング状の支持部材の熱線膨張係数H3とを、上記のような条件(1)〜(4)を満足するように、これらの部材間の熱膨張率を設定することによって、これらの部材の熱膨張率の相違による影響、すなわち温度変化による電極構造体と被検査電極との位置ずれを抑えることができる。
従って、検査対象が例えば直径8インチ以上の大面積のウエハや被検査電極のピッチが極めて小さい回路装置であっても、バーンイン試験の際に温度変化による電極構造体と被
検査電極との位置ずれが確実に防止されるため、良好な電気的接続状態を安定して維持することができる。
また、肩部を設けることにより、電極構造体の表面電極部を小さくすることができるとともに、肩部より下方の短絡部部分を大径とすることによって、貫通孔と電極構造体との接触面積が増大し、貫通孔より電極構造体が抜け落ちることを防止することができる。
さらに、絶縁層に一部または全部が埋没した保持部を設けることにより、バーンイン試験等において繰り返し試験を行った場合においても、保持部の変形が抑制され、保持部が絶縁層より剥離することが抑制される。
これにより電極構造体の絶縁層からの脱落を更に抑制でき、シート状プローブの耐久性が更に高いものとなる。
以下、本発明の実施の形態(実施例)を図面に基づいてより詳細に説明する。
なお、添付した各図面は説明用のものであり、その各部の具体的なサイズ、形状などは本明細書の記載、および従来技術に基づいて当業者に理解されるところによる。
1.シート状プローブについて:
図1は、本発明のシート状プローブの実施例を示した図であり、図1(a)は平面図、図1(b)はX−X線による断面図、図2は、図1のシート状プローブの接点膜を拡大して示した平面図、図3は、図2のX−X線による部分断面図である。
本実施形態のシート状プローブは、複数の集積回路が形成された8インチなどのウエハについて、各集積回路の電気検査をウエハの状態で行うために用いられる。
このシート状プローブ10は、図1(a)および図2に示したように、被検査対象であるウエハ上の各集積回路に対応する各位置に貫通孔12が形成された金属フレーム板25を有し、この貫通孔12内には接点膜9が配置されている。また接点膜9は、金属フレーム板25の貫通孔12の縁部に、支持部24で支持されている。
さらに図1(b)および図3に示したように、この支持部24では樹脂製の絶縁層18が金属フレーム板25上に支持されている。
また接点膜9は、柔軟な絶縁層18に電極構造体15が貫通形成された構造になっている。
すなわち、絶縁層18の厚さ方向に延びる複数の電極構造体15が、検査対象であるウエハの被検査電極に対応するパターンに従って絶縁層18の面方向に互いに離間して配置されている。
このような電極構造体15は図3に示したように、絶縁層18の表面に露出する突起状の表面電極部15aと、絶縁層18の裏面に露出する板状の裏面電極部15bと、絶縁層18の厚さ方向に貫通して延びる短絡部15cとが一体化した構造になっている。
さらに短絡部15cの上端部分と表面電極部15aの基端部分との間には、短絡部15cの上端部分と表面電極部15aの基端部分との径が異なるように肩部15dが設けられている。
この肩部15dには、絶縁層18の面方向の外方に伸びる保持部15eが設けられており、保持部15eは絶縁層18内に埋没状態となっている。
なお、本実施例において肩部15dには保持部15eが形成されているが、この保持部
15eは必須のものではなく、後に説明する本発明の他の実施例のように保持部のない状態でもよいものである。
さらに肩部15dは、保持部15eがない状態において絶縁層18内に埋没状態であっても、また絶縁層18の表面と略同一となるような状態であってもよく、特に限定されないものである。
また、このようなシート状プローブ10は、周縁部に剛性を有する平板リング状の支持部材2が設けられている。
<金属フレーム板>
金属フレーム板25は、線熱膨張係数が3×10-5/K以下のものを用いることが好ましく、より好ましくは−1×10-7〜1×10-5/K、特に好ましくは−1×10-6〜8×10-6/Kである。
また金属フレーム板25を構成する材料の具体例としては、インバーなどのインバー型合金、エリンバーなどのエリンバー型合金、スーパーインバー、コバール、42合金などの合金または合金鋼、モリブデン、モリブデン合金または合金鋼が挙げられる。
さらに金属フレーム板25の厚みは、3〜150μmであることが好ましく、より好ましくは5〜100μmである。
この厚みが過小である場合には、シート状プローブ10を支持する金属フレーム板25として必要な強度が得られないことがある。
一方、この厚みが過大である場合には、後述する製造方法において、エッチング処理によって第2裏面側金属層17Aより金属フレーム板25と裏面電極部15bに分離することが困難となることがある。
なお図1に示した実施例では、図4(a)に示したように被検査対象であるウエハ上の各集積回路に対応する各位置に、複数個の貫通孔12が形成された金属フレーム板25を形成し、これらの貫通孔12にそれぞれ絶縁層18を互いに隔離するように形成している。
しかしながら、図5に示したように(図5(a)は平面図、図5(b)はX−X線による断面図である)、絶縁層18を一体化し、連続した1つの支持部24としてもよく、図6に示したように(図6(a)は平面図、図6(b)はX−X線による断面図である)、絶縁層18を複数の接点膜9を含むように分割し(同図では4分割)、複数の接点膜9について連続した支持部24を形成するようにしてもよい。
さらに、図4(b)に示したように、中央に一つ大径の貫通孔12を形成したリング形状の金属フレーム板25を形成し、図7に示したように(図7(a)は平面図、図7(b)はX−X線による断面図である)、この貫通孔12に絶縁層18を一体化し、連続した1つの支持部24として、この絶縁層18に被検査対象であるウエハ上の各集積回路に対応する各位置に複数個の電極構造体15を形成するようにすることも可能である。
このように金属製の金属フレーム板25から構成されることによって、使用する際に必要な機械的強度が得られ、繰り返し使用に対しても耐久性が高くなる。
また、金属フレーム板25の厚さは3〜150μmであることが好ましく、より好ましくは5〜100μmである。
この厚さが過小である場合には、接点膜9を支持する金属フレーム板25として必要な
強度が得られないことがある。
このような範囲に金属フレーム板25の厚さを設定することによって、絶縁層18、金属フレーム板25、リング状の支持部材2の熱膨張率の相違による影響、すなわち温度変化による電極構造体15と被検査電極との位置ずれをさらに抑えることができる。
<絶縁層>
絶縁層18としては、柔軟性を有する樹脂膜が用いられる。
絶縁層18の形成材料としては、電気的絶縁性を有する樹脂材料であれば特に限定されるものではないが、例えばポリイミド系樹脂、液晶ポリマー、およびこれらの複合材料を用いることができる。
また、ポリイミドにより絶縁層18を形成する場合は、熱硬化性のポリイミド、熱可塑性のポリイミド、感光性のポリイミド、ポリイミド前駆体を溶媒に希釈したポリイミドのワニス、溶液などを用いて形成することが好ましい。
さらに絶縁層18の厚さは、良好な柔軟性を得る点などから5〜150μmであることが好ましく、より好ましくは7〜100μm、さらに好ましくは10〜50μmである。
<電極構造体>
電極構造体15の材料としては、例えばニッケル、鉄、銅、金、銀、パラジウム、鉄、コバルト、タングステン、ロジウム、またはこれらの合金もしくは合金鋼などが挙げられる。
また電極構造体15は、全体を単一の金属もしくは合金で形成してもよく、2種以上の金属もしくは合金を積層して形成してもよい。
さらに表面に酸化膜が形成された被検査電極について電気検査を行う場合には、シート状プローブ10の電極構造体15と被検査電極を接触させ、電極構造体15の表面電極部15aにより被検査電極の表面の酸化膜を破壊して電極構造体15と被検査電極との電気的接続を行うことが必要である。
このため電極構造体15の表面電極部15aは、酸化膜を容易に破壊することかできる程度の硬度を有していることが望ましい。
このような表面電極部15aを得るために、表面電極部15aを形成する金属中に硬度の高い粉末物質を含有させることができる。
このような粉末物質としては、例えばダイヤモンド粉末、窒化シリコン、炭化シリコン、セラミックス、ガラスを挙げることができる。
これらの非導電性の粉末物質を適量含有させることにより電極構造体15の導電性を損なうことなく、電極構造体15の表面電極部15aにより被検査電極の表面に形成された酸化膜を破壊することができる。
また、被検査電極の表面の酸化膜を容易に破壊するために、電極構造体15の表面電極部15aの形状を鋭利な突起状とするとよく、また表面電極部15aの表面に微細な凹凸を形成してもよい。
このように、表面電極部15aの形状は必要に応じて適宜の形状としてよいものである。
また1つの接点膜9には、ウエハ上の集積回路の被検査電極の数にもよるが、例えば数十個以上の電極構造体15が形成される。
まず表面電極部15aは、先端の径R1から基端部の径R2に従って径が広くなる円錐
台形状で絶縁層18Aの表面から突出している。
次いで、短絡部15cは、表面電極部15aの基端部の径R2より若干広い径で、先端の径R3を有し、さらに基端部の径R4に従って径が広くなる円錐台形状である。
また、短絡部15cの基端部には、矩形で径R5を有する裏面電極部15bが設けられている。この裏面電極部15bは、絶縁層18Aから突出して形成されている。
さらに、表面電極部15aの基端部と短絡部15cの基端部との間には、径の大きさの差異により肩部15dが形成されている。
この肩部15dの上には、絶縁層18Aの面方向の外方に伸びる矩形状の保持部15eが設けられている。
さらに、形状が矩形の保持部15eが、肩部15d上に形成されている。保持部15eの径R6は、短絡部15cの先端の径R3よりも広い径で設けられている。
なお、上記の説明において、裏面電極部15bおよび保持部15eは矩形であるため、縦横の寸法のうち短手方向の寸法を、それぞれ径R5、R6として説明している。
このように、表面電極部15aから裏面電極部15bに至る径R1からR5は、表面電極部15aの先端の径R1から基端部の径R2、さらに短絡部15cの先端の径R3から基端部の径R4、裏面電極部15bの径R5の順に大径となり、次の関係を満たしている。
R1<R2<R3<R4<R5
また、保持部15eの径R6は、好ましくは次の関係を満たしている。
R3<R6<R5
このような、電極構造体15が、絶縁層18Aの上下に貫通するとともに、一定の配置ピッチPで形成されている。
なお、上記の説明では、裏面電極部15bを矩形状で説明したが、その他の形状、例えば円形状、楕円形状などとすることももちろん可能である。
<支持部材>
支持部材2の材料としては、インバー、スーパーインバーなどのインバー型合金、エリンバーなどのエリンバー型合金、コバール、42アロイなどの低熱膨張金属材料、アルミナ、炭化珪素、窒化珪素などのセラミックス材料が挙げられる。
また、支持部材2の厚さとしては、好ましくは2mm以上であるのが望ましい。
このような範囲にリング状の支持部材2の厚さを設定することによって、金属フレーム板25と支持部材2の熱膨張率の相違による影響、すなわち温度変化による電極構造体15と被検査電極との位置ずれをさらに抑えることができる。
このような支持部材2の剛性でシート状プローブ10を支持することで、後述のプローブカードにおいて、例えば支持部材2に形成した孔とプローブカードに設けられたガイドピンとを係合させること、あるいは支持部材2とプローブカード周縁部に設けられた周状の段差部とを嵌め合わせることにより、シート状プローブ10の接点膜9に設けられた電極構造体15を、被検査物の被検査電極や異方導電性コネクターの導電部と容易に位置合わせすることができる。
さらに、繰り返し検査に使用する場合においても、被検査物への張り付きや電極構造体15の所定位置からの位置ずれを確実に防止できる。
<被覆膜>
電極構造体15の裏面電極部15bには必須ではないが被覆膜(図示せず)が備えられても良い。
なお、被覆膜(図示せず)は、例えば裏面電極部15bの材料が化学的に安定していない場合や導電性が不十分な場合に設けると良い。
材質としては化学的に安定な金、銀、パラジウム、ロジウムなどの高導電性金属を用いることができる。
また、電極構造体15の表面電極部15aにも金属被覆膜を形成することができ、例えは被検査電極が半田材料より形成されている場合には、この半田材料が拡散することを防止する点から、銀、パラジウム、ロジウムなどの耐拡散性金属で表面電極部15aを被覆することが望ましい。
ところで本発明のシート状プローブ10では、これらの絶縁層18、金属フレーム板25、リング状の支持部材2との熱線膨張係数を、下記のような条件に制御することによって、温度変化による電極構造体15と被検査電極との位置ずれを抑えるようになっている。
本発明のシート状プローブ10では、
絶縁層18の熱線膨張係数をH1とし、
金属フレーム板25の熱線膨張係数をH2とし、
リング状の支持部材2の熱線膨張係数をH3としたとき、下記の条件(1)〜(3)、すなわち、
条件(1):H1=0.8×10-5〜8×10-5/K
条件(2):H2/H1<1
条件(3):H3/H1<1
を満足するように設定している。
さらに本発明のシート状プローブ10は、金属フレーム板25の熱線膨張係数をH2と、リング状の支持部材2の熱線膨張係数をH3が、下記の条件(4)、すなわち、
条件(4):H3/H2=0.02〜50
を満足するように設定している。
このような条件を満足するように、絶縁層18、金属フレーム板25、リング状の支持部材2の材料の組み合わせを適切に選択することによって、温度変化による電極構造体15と被検査電極との位置ずれを抑えることができる。
なお、このような絶縁層18、金属フレーム板25、リング状の支持部材2の材料の組み合わせは、上記の条件(1)〜(4)を満足するものであれば良く、特に限定されるものではない。
このような組み合わせとしては、例えば以下の熱線膨張係数を有する材料、すなわち、(a)絶縁層18 H1:
ポリイミド=約5×10-5/K
(b)金属フレーム板25 H2:
42アロイ=約5×10-6/K
インバー合金=1.2×10-6/K
エリンバー合金=8×10-6/K
コバール合金=5×10-5/K
ステンレス不変鋼=±0.1×10-6/K
(c)支持部材2 H3:
窒化ケイ素=3.5×10-6/K
炭化ケイ素=4×10-6/K
インバー合金=1.2×10-6/K
ステンレス不変鋼=±0.1×10-6/K
から選択することができる。
このようにして、絶縁層18の熱線膨張係数H1と、金属フレーム板25の熱線膨張係数H2と、リング状の支持部材2の熱線膨張係数H3とを、上記のような条件(1)〜(4)を満足するように、これらの部材間の熱膨張率を設定することによって、これら部材の熱膨張率の相違による影響、すなわち温度変化による電極構造体15と被検査電極との位置ずれを抑えることができる。
また本発明のシート状プローブ10では、金属フレーム板25の熱線膨張係数H2が、下記の条件(5)、すなわち、
条件(5):H2=−1×10-7〜3×10-5/Kを満足するように設定するのが好ましい。
このように金属フレーム板25の熱線膨張係数H2を、上記のような条件(5)を満足するように、これらの部材間の熱膨張率を設定することによって、絶縁層18、金属フレーム板25、リング状の支持部材2の熱膨張率の相違による影響、すなわち温度変化による電極構造体15と被検査電極との位置ずれをさらに抑えることができる。
また本発明のシート状プローブ10では、リング状の支持部材2の熱線膨張係数H3が、下記の条件(6)、すなわち、
条件(6):H3=−1×10-7〜3×10-5/Kを満足するように設定するのが好ましい。
このようにリング状の支持部材2の熱線膨張係数H3を、上記のような条件(6)を満足するように、これらの部材間の熱膨張率を設定することによって、絶縁層18、金属フレーム板25、リング状の支持部材2の熱膨張率の相違による影響、すなわち温度変化による電極構造体15と被検査電極との位置ずれをさらに抑えることができる。
このようなシート状プローブ10によれば、金属フレーム板25の貫通孔12に接点膜9を支持しているので、貫通孔12に配置される接点膜9の面積を小さくすることができる。
例えば、検査対象である回路装置の被検査電極が形成された電極領域に対応して、複数の貫通孔12を形成した金属フレーム板25を用いれば、これらの各貫通孔12に配置され、その周縁部で支持されるそれぞれの接点膜9の面積を大幅に小さくすることができる。
このような面積の小さい接点膜9は、その絶縁層18の面方向の熱膨張の絶対量が小さいため、絶縁層18の熱膨張を金属フレーム板25によって確実に規制することが可能となる。
従って、検査対象が例えば直径8インチ以上の大面積のウエハや被検査電極のピッチが極めて小さい回路装置であっても、バーンイン試験の際に温度変化による電極構造体15と被検査電極との位置ずれが確実に防止されるため、良好な電気的接続状態を安定して維持することができる。
2.シート状プローブの製造方法について:
以下、本発明のシート状プローブ10の第1の実施例の製造方法について説明する。
図8(a)に示したように、絶縁性シート11Aと、この絶縁性シート11Aの表面に形成された表面側金属層16Aと、絶縁性シート11Aの裏面に形成された第1裏面側金属層19Aとよりなる積層体10Aを用意する。
絶縁性シート11Aは、絶縁性シート11Aの厚みと第1裏面側金属層19Aの厚みとの合計の厚みが、形成すべき電極構造体15における表面電極部15aの突出高さと同等となるものとされる。
また、絶縁性シート11Aを構成する材料としては、絶縁性を有する柔軟なものであれば特に限定されるものではなく、例えばポリイミド樹脂、液晶ポリマー、ポリエステル、フッ素系樹脂などからなる樹脂シート、繊維を編んだクロスに上記の樹脂を含浸したシートなどを用いることができる。
このうち、表面電極部15aを形成するための貫通孔をエッチングにより容易に形成することができる点で、エッチング可能な材料よりなることが好ましく、特にポリイミドが好ましい。
また、絶縁性シート11Aの厚みは、絶縁性シート11Aが柔軟なものであれば特に限定されるものではないが、好ましくは10〜50μm、より好ましくは10〜25μmである。
このような積層体10Aは、例えば一般に市販されている両面に銅よりなる金属層が積層された積層ポリイミドシートを用いることができる。
このような積層体10Aに対し、図8(b)に示したように、その表面側金属層16Aの表面全体に保護フィルム40Aを積層すると共に、第1裏面側金属層19Aの表面に、形成すべき電極構造体15のパターンに対応するパターンに従って複数のパターン孔12Hが形成されたエッチング用のレジスト膜12Aを形成する。
ここで、レジスト膜12Aを形成する材料としては、エッチング用のフォトレジストとして使用されている種々のものを用いることができる。
次いで、第1裏面側金属層19Aに対し、レジスト膜12Aのパターン孔12Hを介して露出した部分にエッチング処理を施してその部分を除去することにより、図8(c)に示したように、第1裏面側金属層19Aに、それぞれレジスト膜12Aのパターン孔12Hに連通する複数のパターン孔19Hが形成される。
その後、絶縁性シート11Aに対し、レジスト膜12Aの各パターン孔12Hおよび第1裏面側金属層19Aの各パターン孔19Hを介して露出した部分に、エッチング処理を施して、その部分を除去することにより、図9(a)に示したように、絶縁性シート11Aに、それぞれ第1裏面側金属層19Aのパターン孔19Hに連通する、絶縁性シート11Aの裏面から表面に向かうに従って小径となるテーパ状の複数の貫通孔11Hが形成される。
これにより、積層体10Aの裏面に、それぞれ第1裏面側金属層19Aのパターン孔19H、絶縁性シート11Aの貫通孔11Hが連通されてなる複数の表面電極部形成用凹所10Kが形成される。
以上において、第1裏面側金属層19Aをエッチング処理するためのエッチング剤としては、これらの金属層を構成する材料に応じて適宜選択され、これらの金属層が例えば銅よりなるものである場合には、塩化第二鉄水溶液を用いることができる。
また、絶縁性シート11Aをエッチング処理するためのエッチング液としては、アミン系エッチング液、ヒドラジン系水溶液や水酸化カリウム水溶液等を用いることができ、エッチング処理条件を選択することにより、絶縁性シート11Aに、裏面から表面に向かうに従って小径となるテーパ状の貫通孔11Hを形成することができる。
さらにその後、図9(b)に示したように、表面電極部形成用凹所10Kが形成された積層体10Aからレジスト膜12Aを除去する。
そして、図9(c)に示したように、積層体10Aの第1裏面側金属層19Aの上から、表面電極部形成用凹所10Kを覆うようにレジストパターン14を形成する。
さらに、図10(a)に示したように、この積層体10Aの第1裏面側金属層19Aのレジストパターン14以外の露出した部分をエッチング処理することにより、大部分を除去する。
そして、図9(c)の工程時に使用したレジストパターン14を除去することにより、図10(b)に示したように、積層体10Aの第1裏面側金属層19Aが貫通孔11Hの周縁部、一部残存した状態とする。
さらに、図10(c)に示したように、積層体10Aに設けられた表面電極部形成用凹所10Kの上から、絶縁層18と第2裏面側金属層17Aを形成することにより、積層体10Bを形成する。
この状態において、表面電極部形成用凹所10Kは、絶縁層18に塞がれており空洞状態となっている。
そして、図11(a)に示したように、この積層体10Bの第2裏面側金属層17Aの表面に、形成すべき電極構造体15のパターンに対応するパターンに従って複数のパターン孔28Hが形成されたエッチング用のレジスト膜28Aを形成する。
さらに、第2裏面側金属層17Aに対し、レジスト膜28Aのパターン孔28Hを介して露出した部分にエッチング処理を施してその部分を除去することにより、図11(b)に示したように、第2裏面側金属層17Aに、それぞれレジスト膜28Aのパターン孔28Hに連通する複数のパターン孔17Hが形成される。
そして、図11(c)に示したように、絶縁層18にエッチング処理を行うことにより貫通孔18Hを形成する。これにより、貫通孔18Hと先に形成した貫通孔11Hとが連通し、電極構造体形成用の開口部15Hが形成される。
そして、第2裏面側金属層17Aからレジスト膜28Aを除去し、図12(a)に示したように、新たに第2裏面側金属層17Aの表面に、それぞれ第2裏面側金属層17Aのパターン孔17Hに連通するパターン孔を有するレジスト膜28Bを形成した。
さらに、図12(b)に示したように、表面側金属層16Aを共通電極として、電極構造体形成用の開口部15Hに電気メッキを行い、表面電極部、短絡部、裏面電極部を一括した電極構造体部分22を形成する。
そして、積層体10Bよりレジスト膜28Bを除去し、図12(c)に示したように、新たに第2裏面側金属層17Aの上からエッチング用のレジスト膜29Aを形成する。
さらに、図13(a)に示したように、第2裏面側金属層17Aのレジスト膜29Aのパターン孔29Hを介して露出した部分にエッチング処理を施してその部分を除去するこ
とにより、第2裏面側金属層17Aを金属フレーム板部分と電極構造体とに分離する。
そして、図13(b)に示したように、レジスト膜29Aを除去し、積層体10Bの裏面側に新たに保護用のレジスト膜34Aを形成する。
さらに、図13(c)に示したように、表面側金属層16Aの表面全体に積層された保護フィルム40Aを剥離し、表面側金属層16Aをエッチング処理を施して除去する。
そして、図14(a)に示したように、絶縁性シート11Aにエッチング処理を施してその厚みを薄くし、表面電極部15aを突出させる。この際、絶縁性シート11Aは薄肉化させるが、全てを除去せず一部を残した状態とする。
これにより、薄肉化して残存した絶縁性シート11Aによって、一部残存した第1裏面側金属層19Aが絶縁性シート11Aおよび絶縁層18A内に埋没した状態が維持される。
そのため、第1裏面側金属層19Aの残部は、絶縁層18の表面に露出してはいないものである。
さらに、図14(b)に示したように積層体10Bの裏面側に設けられた保護用のレジスト膜34Aを除去する。
そして、図14(c)に示したように、絶縁性シート11Aと絶縁層18Aの一部を露出させるようレジスト膜29を積層体10Bの上面に形成する。
さらに、図15(a)に示したように、この状態で絶縁性シート11Aと絶縁層18Aをエッチング処理をすることにより、第2裏面側金属層17Aの一部が露出される。
そして、絶縁性シート11Aの表面よりレジスト膜29を除去することにより、図15(b)に示したように、保持部15eが絶縁層18Aに埋没状態となっているとともに、保持部15eの表面が絶縁性シート11Aで覆われたシート状プローブ10が得られる。
次に、本発明のシート状プローブ10の第2の実施例の製造方法について説明する。
図16(a)から図17(c)に示した実施例は、基本的には先に説明したシート状プローブの製造方法と同じであるが、相違点としては、図15(b)に示したように、保持部15eが絶縁性シート11Aと絶縁層18Aの間に埋没した状態ではなく、絶縁性シート11Aを全て除去することにより、絶縁層18Aと保持部15eとが面一の状態となっている点である。
この実施例では、図8(a)から図13(b)までの工程は第1の実施例と同様であるため、同様の工程についてはその詳細な説明を省略する。
図16(a)に示したように、図13(c)と同様に、電極構造体形成用の開口部15Hに電気メッキを行い、表面電極部、短絡部、裏面電極部を一括した電極構造体部分22を形成するとともに、第2裏面側金属層17Aにより、電極構造体の裏面電極部15bを形成し、積層体10Bの裏面側に新たに保護用のレジスト膜34Aを形成する。
さらに、表面側金属層16Aの表面全体に積層された保護フィルム40Aを剥離し、表面側金属層16Aをエッチング処理を施して除去した状態にする。
そして、図16(b)に示したように、絶縁性シート11Aにエッチング処理を施して絶縁性シート11A全部を除去する。
これによって、表面電極部15aを突出させるとともに、絶縁層18Aと保持部15eとが面一の状態となる。
さらに、図16(c)に示したように積層体10Bの裏面側に設けられた保護用のレジスト膜34Aを除去する。
そして、図17(a)に示したように、絶縁性シート11Aと絶縁層18Aの一部を露出させるようレジスト膜29を積層体10Bの上面に形成する。
さらに、図17(b)に示したように、この状態で絶縁性シート11Aと絶縁層18Aをエッチング処理をすることにより、第2裏面側金属層17Aの一部が露出される。
そして、絶縁性シート11Aの表面よりレジスト膜29を除去することにより、図17(c)に示したように、絶縁層18Aと保持部15eとが面一の状態となったシート状プローブ10が得られる。
次に、本発明のシート状プローブ10の第3の実施例の製造方法について説明する。
図18(a)から図19(c)に示した実施例は、基本的には先に説明したシート状プローブの製造方法と同じであるが、相違点としては、図15(b)に示したように、保持部15eが絶縁性シート11Aと絶縁層18Aの間に埋没した状態ではなく、絶縁性シート11Aを全て除去するとともに、絶縁層18Aの一部を除去することにより、保持部15eが絶縁層18A内に一部埋没状態となっている点である。
この実施例では、図8(a)から図13(b)までの工程は同様であるため、同様の工程についてはその詳細な説明を省略する。
図18(a)に示したように、図13(c)と同様に、電極構造体形成用の開口部15Hに電気メッキを行い、表面電極部、短絡部、裏面電極部を一括した電極構造体部分22を形成するとともに、第2裏面側金属層17Aにより、電極構造体の裏面電極部15bを形成し、積層体10Bの裏面側に新たに保護用のレジスト膜34Aを形成する。
さらに、表面側金属層16Aの表面全体に積層された保護フィルム40Aを剥離し、表面側金属層16Aをエッチング処理を施して除去した状態にする。
そして、図18(b)に示したように、絶縁性シート11Aにエッチング処理を施して絶縁性シート11A全部を除去するとともに、絶縁層18Aの一部をさらにエッチング処理を施して除去することにより、表面電極部15aを突出させ、保持部15eが絶縁層18A内に一部埋没した状態となる。
さらに、図18(c)に示したように積層体10Bの裏面側に設けられた保護用のレジスト膜34Aを除去する。
そして、図19(a)に示したように、絶縁性シート11Aと絶縁層18Aの一部を露出させるようレジスト膜29を積層体10Bの上面に形成する。
さらに、図19(b)に示したように、この状態で絶縁性シート11Aと絶縁層18Aをエッチング処理をすることにより、第2裏面側金属層17Aの一部が露出される。
そして、絶縁性シート11Aの表面よりレジスト膜29を除去することにより、図19(c)に示したように、保持部15eが絶縁層18A内に一部埋没状態となったシート状プローブ10が得られる。
次に、本発明のシート状プローブ10の第4の実施例の製造方法について説明する。
図20(a)から図25(b)に示した実施例は、基本的には先に説明したシート状プローブの製造方法と同じであるが、相違点としては、図10(a)に示したような部分的に残っている第1裏面側金属層19Aがないことである。
この実施例では、図8(a)から図9(a)までの工程は同様であるため、同様の工程
についてはその詳細な説明を省略する。
図20(a)に示したように、図8(a)から図9(a)までの工程を経た後、図9(b)と同様にして、表面電極部形成用凹所10Kが形成された状態にする。
そして、図20(b)に示したように、第1裏面側金属層19Aをエッチング処理を施してその部分を除去する。
その後、図20(c)に示したように、積層体10Aの絶縁性シート11Aの下面に、積層シート10Cの絶縁層18A側が、表面電極部形成用凹所10K側となるように配置して、積層体10Bを形成する。
この状態において、貫通孔11Hは、絶縁層18に塞がれており空洞状態となっている。
そして、図21(a)に示したように、この積層体10Bの第2裏面側金属層17Aの表面に、形成すべき電極構造体15のパターンに対応するパターンに従って複数のパターン孔28Hが形成されたエッチング用のレジスト膜28Aを形成する。
さらに、第2裏面側金属層17Aに対し、レジスト膜28Aのパターン孔28Hを介して露出した部分にエッチング処理を施してその部分を除去することにより、図21(b)に示したように、第2裏面側金属層17Aに、それぞれレジスト膜28Aのパターン孔28Hに連通する複数のパターン孔17Hが形成される。
そして、図21(c)に示したように、絶縁層18にエッチング処理を行うことにより貫通孔18Hを形成する。これにより、貫通孔18Hと先に形成した貫通孔11Hとが連通し、電極構造体形成用の開口部15Hが形成される。
そして、第2裏面側金属層17Aからレジスト膜28Aを除去し、図22(a)に示したように、新たに第2裏面側金属層17Aの表面に、それぞれ第2裏面側金属層17Aのパターン孔17Hに連通するパターン孔を有するレジスト膜28Bを形成した。
さらに、図22(b)に示したように、表面側金属層16Aを共通電極として、電極構造体形成用の開口部15Hに電気メッキを行い、表面電極部、短絡部、裏面電極部を一括した電極構造体部分22を形成する。
そして、積層体10Bよりレジスト膜28Bを除去し、図22(c)に示したように、新たに第2裏面側金属層17Aの上からエッチング用のレジスト膜29Aを形成する。
さらに、図23(a)に示したように、第2裏面側金属層17Aのレジスト膜29Aのパターン孔29Hを介して露出した部分にエッチング処理を施してその部分を除去することにより、第2裏面側金属層17Aを金属フレーム板部分と電極構造体とに分離する。
そして、図23(b)に示したように、レジスト膜29Aを除去し、積層体10Bの裏面側に新たに保護用のレジスト膜34Aを形成する。
さらに、図23(c)に示したように、表面側金属層16Aの表面全体に積層された保護フィルム40Aを剥離し、表面側金属層16Aをエッチング処理を施してその部分を除去する。
そして、図24(a)に示したように、絶縁性シート11Aにエッチング処理を施してその厚みを薄くし、表面電極部15aを突出させる。この際、絶縁性シート11Aは薄肉化させるが、全てを除去せず一部を残した状態とする。
これにより、薄肉化して残存した絶縁性シート11Aによって、短絡部15cの上端部
分が絶縁性シート11Aおよび絶縁層18A内に埋没した状態が維持される。
さらに、図24(b)に示したように積層体10Bの裏面側に設けられた保護用のレジスト膜34Aを除去する。
そして、図24(c)に示したように、絶縁性シート11Aと絶縁層18Aの一部を露出させるようレジスト膜29を積層体10Bの上面に形成する。
さらに、図25(a)に示したように、この状態で絶縁性シート11Aと絶縁層18をエッチング処理することにより、第2裏面側金属層17Aの一部が露出される。
そして、絶縁性シート11Aの表面よりレジスト膜29を除去することにより、図25(b)に示したように、肩部15dが絶縁層18Aに埋没状態となっているとともに、肩部15dの表面が絶縁性シート11Aで覆われたシート状プローブ10が得られる。
次に、本発明のシート状プローブ10の第5の実施例の製造方法について説明する。
図26(a)から図27(c)に示した実施例は、基本的には先に説明したシート状プローブの製造方法と同じであるが、相違点としては、図14(b)に示したエッチング処理を施して厚みを薄くした絶縁性シート11Aを除去することにより、肩部と絶縁層との段差がない点である。
この実施例では、上記の第4の実施例と、図20(a)から図23(b)までの工程は同様であるため、同様の工程についてはその詳細な説明を省略する。
上記の第4の実施例と、図20(a)から図23(b)までの工程を経ることによって、電極構造体形成用の開口部15Hに電気メッキを行い、表面電極部、短絡部、裏面電極部を一括した電極構造体部分22を形成し、第2裏面側金属層17Aを電極構造体に分離して、裏面電極部15bを形成する。
その後、図26(a)に示したように、図23(c)と同様にして、表面側金属層16Aの表面全体に積層された保護フィルム40Aを剥離し、表面側金属層16Aをエッチング処理を施してその部分を除去する。
その後、図26(b)に示したように、絶縁性シート11Aにエッチング処理を施して除去し、表面電極部15aを突出させる。この際、絶縁層18の表面と表面電極部15aの端部が略同一となる所までエッチング処理を行う。
さらに、図26(c)に示したように積層体10Bの裏面側に設けられた保護用のレジスト膜34Aを除去する。
そして、図27(a)に示したように、絶縁性シート11Aと絶縁層18Aの一部を露出させるようレジスト膜29を積層体10Bの上面に形成する。
さらに、図27(b)に示したように、この状態で絶縁性シート11Aと絶縁層18をエッチング処理することにより、第2裏面側金属層17Aの一部が露出される。
そして、絶縁性シート11Aの表面よりレジスト膜29を除去することにより、図27(c)に示したように、絶縁層18Aと肩部15dとが面一の状態となったシート状プローブ10が得られる。
なお、上記のいずれかの製造方法によって得られた、金属フレーム板との支持部で接点膜が支持されたシート状プローブ(図28(a)参照)は、シート状プローブ10の周縁部、すなわち金属フレーム板25の外周縁に絶縁層とは離間して、例えば接着剤を介して、図28(b)に示したように剛性を有する平板リング状の支持部材2が設けられる。
3.プローブカードおよび回路装置の検査装置について:
図29は、本発明の回路装置の検査装置およびそれに用いられるプローブカードの実施形態を示した断面図であり、図30は、プローブカードの組み立て前後の状態を示した断面図、図31は、プローブカードの要部の構成を示した断面図である。
この検査装置は、複数の集積回路が形成されたウエハ6についてそれぞれの集積回路の電気検査をウエハ6の状態で行うために用いられる。この検査装置のプローブカード1は、検査用回路基板20と、この検査用回路基板20の表面に配置された異方導電性コネクター30と、この異方導電性コネクター30の表面に配置されたシート状プローブ10とを備えている。
検査用回路基板20の表面には、検査対象であるウエハ6に形成された全ての集積回路の被検査電極のパターンに従って複数の検査用電極32が形成されている。
検査用回路基板20の基板材料としては、例えば、ガラス繊維補強型エポキシ樹脂、ガラス繊維補強型フェノール樹脂、ガラス繊維補強型ポリイミド樹脂、ガラス繊維補強型ビスマレイミドトリアジン樹脂などの複合樹脂基板材料、ガラス、二酸化珪素、アルミナなどのセラミックス基板材料、金属板をコア材としてエポキシ樹脂、ポリイミド樹脂などの樹脂を積層した積層基板材料が挙げられる。
バーンイン試験に用いるためのプローブカード1は基板材料として、線熱膨張係数が3×10-5/K以下、好ましくは1×10-7〜1×10-5/K、より好ましくは1×10-6〜6×10-6/Kであるものを用いることが望ましい。
異方導電性コネクター30は、図29に示したように、複数の貫通孔が形成された円板状のフレーム板31を備えている。
このフレーム板31の貫通孔は、例えば検査対象であるウエハ6に形成された各集積回路に対応して形成されている。
貫通孔の内部には、厚さ方向に導電性を有する異方導電性シート35が、貫通孔の周辺部に支持された状態で隣接する異方導電性シート35と互いに独立して配置される。
また、フレーム板31には、シート状プローブ10と検査用回路基板20との位置決めを行うための位置決め孔(図示省略)が形成されている。
フレーム板31の厚さは材質によって異なるが、20〜600μmであることが好ましく、より好ましくは40〜400μmである。この厚さが20μm未満である場合、異方導電性コネクター30を使用する際に必要な強度が得られないことがあり、耐久性が低くなり易い。
一方、厚さが600μmを超える場合、貫通孔に形成される異方導電性シート35が過剰に厚くなり、接続用導電部の良好な導電性と、隣接する接続用導電部間における絶縁性が得られなくなることがある。
フレーム板31の貫通孔の面方向の形状と寸法は、検査対象であるウエハ6の被検査電極の寸法、ピッチとパターンに応じて設計される。
フレーム板31の材料としては、フレーム板31が容易に変形せず、その形状が安定に維持される程度の剛性を有するものが好ましく、具体的には金属材料、セラミックス材料、樹脂材料が挙げられる。
金属材料としては、具体的には鉄、銅、ニッケル、チタン、アルミニウムなどの金属またはこれらを2種以上組み合わせた合金もしくは合金鋼が挙げられる。フレーム板31を金属材料により形成する場合には、フレーム板31の表面に絶縁性被膜が施されていても
よい。
バーンイン試験に用いるためのプローブカード1では、フレーム板31の材料として、線熱膨張係数が3×10-5/K以下、好ましくは1×10-7〜1×10-5/K、より好ましくは1×10-6〜8×10-6/Kであるものを用いることが望ましい。
このような材料の具体例としては、インバーなどのインバー型合金、エリンバーなどのエリンバー型合金、スーパーインバー、コバール、42合金などの磁性金属の合金もしくは合金鋼が挙げられる。
異方導電性シート35は、図31に示したように、厚さ方向に延びる複数の接続用の導電部36と、それぞれの導電部36を互いに絶縁する絶縁部37とからなる。
導電部36には、磁性を示した導電性粒子36aが厚さ方向に並ぶよう配向した状態で密に含有されている。また導電部36は、異方導電性シート35の両面から突出しており、両面に突出部38が形成されている。
異方導電性シート35の厚さ(導電部36が表面から突出している場合には導電部36の厚さ)は、50〜3000μmであることが好ましく、より好ましくは70〜2500μm、特に好ましくは100〜2000μmである。この厚さが50μm以上であれば、充分な強度を有する異方導電性シート35が確実に得られる。
また、この厚さが3000μm以下であれば、所要の導電性特性を有する導電部36が確実に得られる。
突出部38の突出高さは、突出部38の最短幅もしくは直径の100%以下であることが好ましく、より好ましくは70%以下である。
このような突出高さを有する突出部38を形成することにより、突出部38が加圧された際に座屈することがなく導電性が確実に得られる。
異方導電性シート35のフレーム板31に支持された二股部分の一方の厚さは5〜600μmであることが好ましく、より好ましくは10〜500μm、特に好ましくは20〜400μmである。
また、図示したように異方導電性シート35をフレーム板31の両面側で二股状に支持する場合の他、フレーム板31の片面のみで支持するようにしてもよい。
異方導電性シート35を形成する弾性高分子物質としては、架橋構造を有する耐熱性の高分子物質が好ましい。
このような架橋高分子物質を得るために用いることができる硬化性の高分子物質形成材料としては、例えばシリコーンゴム、ポリブタジエンゴム、天然ゴム、ポリイソプレンゴム、スチレン−ブタジエン共重合体ゴム、アクリロニトリル−ブタジエン共重合体ゴムなどの共役ジエン系ゴムおよびこれらの水素添加物、スチレン−ブタジエン−ジエンブロック共重合体ゴム、スチレン−イソプレンブロック共重合体などのブロック共重合体ゴムおよびこれらの水素添加物、クロロプレンゴム、ウレタンゴム、ポリエステル系ゴム、エピクロルヒドリンゴム、エチレン−プロピレン共重合体ゴム、エチレン−プロピレン−ジエン共重合体ゴム、軟質液状エポキシゴムが挙げられる。中でも、成形加工性および電気特性の点からシリコーンゴムが好ましい。
シリコーンゴムとしては、液状シリコーンゴムを架橋または縮合したものが好ましい。液状シリコーンゴムは、その粘度が歪速度10-1secで105ポアズ以下であることが
好ましく、縮合型、付加型、ビニル基やヒドロキシル基を有するものなどを使用できる。
具体的には、例えば、ジメチルシリコーン生ゴム、メチルビニルシリコーン生ゴム、メチルフェニルビニルシリコーン生ゴムを挙げることができる。
また、高分子物質形成材料中には硬化触媒を含有させることができる。
このような硬化触媒のとしては、例えば過酸化ベンゾイル、過酸化ビスジシクロベンゾイル、過酸化ジクミル、過酸化ジターシャリーブチルなどの有機過酸化物、脂肪酸アゾ化合物、ヒドロシリル化触媒が挙げられる。
硬化触媒の使用量は、高分子物質形成材料の種類、硬化触媒の種類、その他の硬化処理条件を考慮して適宜選択されるが、通常は高分子物質形成材料100重量部に対して3〜15重量部である。
異方導電性シート35の導電部36に含有される導電性粒子36aとしては、磁性を示した粒子が好ましい。このような磁性を示した粒子としては、例えば鉄、ニッケル、コバルトなどの金属粒子もしくはこれらの合金粒子またはこれらの金属を含有する粒子が挙げられる。
またこれらの粒子を芯粒子とし、この芯粒子の表面に金、銀、パラジウム、ロジウムなどの導電性が良好な金属をメッキした粒子、あるいは非磁性金属粒子、ガラスビーズなどの無機粒子またはポリマー粒子を芯粒子とし、この芯粒子の表面にニッケル、コバルトなどの導電性磁性体をメッキした粒子、あるいは芯粒子に導電性磁性体および導電性が良好な金属の両方を被覆した粒子も使用できる。
中でもニッケル粒子を芯粒子とし、その表面に金や銀などの導電性が良好な金属のメッキを施したものが好ましい。芯粒子の表面への導電性金属の被覆は、例えば無電解メッキにより行うことができる。
芯粒子の表面に導電性金属を被覆した導電性粒子は、良好な導電性を得る点から粒子表面の導電性金属の被覆率(芯粒子の表面積に対する導電性金属の被覆面積の割合)が40%以上であることが好ましく、さらに好ましくは45%以上、特に好ましくは47〜95%である。
導電性金属の被覆量は、芯粒子の2.5〜50重量%であることが好ましく、より好ましくは3〜45重量%、さらに好ましくは3.5〜40重量%、特に好ましくは5〜30重量%である。
導電性粒子36aの粒子径は、1〜500μmであることが好ましく、より好ましくは2〜400μm、さらに好ましくは5〜300μm、特に好ましくは10〜150μmである。
また、導電性粒子36aの粒子径分布(Dw/Dn)は、1〜10であることが好ましく、より好ましくは1〜7、さらに好ましくは1〜5、特に好ましくは1〜4である。
このような条件を満足する導電性粒子36aを用いることにより、異方導電性シート35の加圧変形が容易であるとともに、導電部36において各導電性粒子36a間に充分な電気的接触が得られる。
また導電性粒子36aの形状は、高分子物質形成材料中に容易に分散させることができる点で、球状、星形状、あるいは1次粒子が凝集した2次粒子による塊形状が好ましい。
また、導電性粒子36aの表面をシランカップリング剤などのカップリング剤で処理してもよい。これにより、導電性粒子36aと弾性高分子物質との接着性が高くなり、得ら
れる弾性異方導電膜50の繰り返し使用における耐久性が高くなる。
導電部36の導電性粒子36aの含有割合は、体積分率で10〜60%、好ましくは15〜50%が好ましい。この割合が10%未満の場合、充分に電気抵抗値の小さい導電部36が得られないことがある。
一方この割合が60%を超える場合、得られる導電部36が脆弱になり易く、必要な弾性が得られないことがある。
高分子物質形成材料中には、必要に応じて、通常のシリカ粉、コロイダルシリカ、エアロゲルシリカ、アルミナなどの無機充填材を含有させることができる。このような無機充填材を含有させることにより、成形材料のチキソトロピー性が確保されその粘度が高くなる。さらに導電性粒子36aの分散安定性が向上するとともに、硬化処理されて得られる異方導電性シート35の強度が高くなる。
異方導電性コネクター30は、例えば特開2002−334732号公報に記載されている方法により製造することができる。
プローブカード1の検査用回路基板20の裏面には、図29および図30に示したように、プローブカード1を下方に加圧する加圧板3が設けられ、プローブカード1の下方には、検査対象であるウエハ6が載置されるウエハ載置台4が設けられている。
加圧板3とウエハ載置台4のそれぞれには、加熱器5が接続されている。
シート状プローブ10のリング状の支持部材2は図29に示したように、加圧板3に設けられた周状の嵌合用段差部に嵌め込まれる。また異方導電性コネクター30の位置決め孔には、ガイドピン50が挿通される。
これにより異方導電性コネクター30は、異方導電性シート35のそれぞれの導電部36が検査用回路基板20のそれぞれの検査電極21に対接するように配置され、この異方導電性コネクター30の表面に、シート状プローブ10がそれぞれの電極構造体15が異方導電性コネクター30の異方導電性シート35の各導電部36に対接するよう配置され、この状態で三者が固定される。
ウエハ載置台4には検査対象であるウエハ6が載置され、加圧板3によりプローブカード1を下方に加圧することにより、シート状プローブ10の電極構造体15の各表面電極部15aがウエハ6の各被検査電極7に加圧接触する。
この状態では、異方導電性コネクター30の異方導電性シート35の各導電部36は、検査用回路基板20の検査電極21とシート状プローブ10の電極構造体15の裏面電極部15aとにより挟圧されて厚さ方向に圧縮されている。
これにより、導電部36にはその厚さ方向に導電路が形成され、ウエハ6の被検査電極7と検査用回路基板20の検査電極21とが電気的に接続される。その後、加熱器5によってウエハ載置台4と加圧板3を介してウエハ6が所定の温度に加熱され、この状態で、ウエハ6に形成された複数の集積回路のそれぞれについて電気的検査が行われる。
このウエハ検査装置によれば、ウエハ6が例えば直径8インチ以上の大面積であり、かつ被検査電極7のピッチが極めて小さい場合であっても、バーンイン試験においてウエハ6に対する良好な電気的接続状態を安定に維持することができ、ウエハ6の複数の集積回路のそれぞれについて所要の電気検査を確実に実行することができる。
なお本実施形態では、プローブカード1の検査電極がウエハ6に形成された全ての集積
回路の被検査電極に対して接続され一括して電気検査が行われるが、ウエハ6に形成された全ての集積回路の中から選択された複数の集積回路の被検査電極7に対してプローブカード1の検査電極を接続して、選択領域ごとに検査するようにしてもよい。
選択される集積回路の数は、ウエハ6のサイズ、ウエハ6に形成された集積回路の数、各集積回路の被検査電極7の数などを考慮して適宜選択されるが、例えば16個、32個、64個、128個である。
また異方導電性シート35には、被検査電極7のパターンに対応するパターンに従って形成された導電部36の他に、被検査電極7に電気的に接続されない非接続用の導電部36が形成されていてもよい。
また、本発明のプローブカード1および回路装置の検査装置は、ウエハ検査用の他、半導体チップ、BGA、CSPなどのパッケージLSI、MCMなどの半導体集積回路装置などに形成された回路を検査するための構成としてもよい。
以下、本発明の具体的な実施例について説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
A.試験用ウエハの作製について:
直径8インチのシリコン製のウエハ6上に、それぞれの寸法が8mm×8mmである正方形の集積回路Lを合計で393個形成した。
ウエハ6に形成された各集積回路Lは、その中央に被検査電極領域を有し、この被検査電極領域には、それぞれ縦方向の寸法が200μmで横方向の寸法が70μmである矩形の40個の被検査電極7が120μmのピッチで横方向に一列に配列されている。
また、このウエハ6全体の被検査電極7の総数は15720個であり、全ての被検査電極7は互いに電気的に絶縁されている。
以下、このウエハを「試験用ウエハW1」という。
また、全ての被検査電極7を互いに電気的に絶縁することに代えて、集積回路Lの40個の被検査電極7のうち、最も外側の被検査電極7から数えて1個おきに2個ずつを互いに電気的に接続したこと以外は、上記試験用ウエハW1と同様の構成である393個の集積回路Lをウエハ6上に形成した。
以下、このウエハを「試験用ウエハW2」という。
B.シート状プローブの作製について:
(実施例1)
ポリイミドシート(東レ・デュポン(株)「カプトン」登録商標 ポリイミドフィルム
品種100EN 両面に厚み8μmの銅層を有する)を加工して、直径が20cmで厚みが25μmのポリイミドシートの両面にそれぞれ直径が20cmで厚みが8μmの銅よりなる金属層が積層された積層ポリイミドシート(以下、「積層体10A」という。)を用意した(図8(a)参照)。
積層体10Aは、厚みが25μmのポリイミドシートよりなる絶縁性シート11Aの一面に厚みが8μmの銅よりなる第1裏面側金属層19Aを有し、他面に厚みが8μmの銅よりなる表面側金属層16Aを有するものである。
上記の積層体10Aに対し、厚みが25μmのポリエチレンテレフタレートよりなる保
護シールによって表面側金属層16Aの表面全面に保護フィルム40Aを形成すると共に、第1裏面側金属層19Aの裏面全面に、試験用ウエハW1に形成された被検査電極7のパターンに対応するパターンに従って直径が50μmの円形の26116個のパターン孔12Hが形成されたレジスト膜12Aを形成した(図8(b)参照)。
ここで、レジスト膜12Aの形成において、露光処理は、高圧水銀灯によって80mJの紫外線を照射することにより行い、現像処理は、1%水酸化ナトリウム水溶液よりなる現像剤に40秒間浸漬する操作を2回繰り返すことによって行った。
次いで、第1裏面側金属層19Aに対し、塩化第二鉄系エッチング液を用い、50℃、30秒間の条件でエッチング処理を施すことにより、レジスト膜12Aのパターン孔12Hに連通する26116個のパターン孔19Hを形成した(図8(c)参照)。
その後、絶縁性シート11Aに対し、アミン系ポリイミドエッチング液(東レエンジニアリング株式会社製、「TPE−3000」)を用い、80℃、10分間の条件でエッチング処理を施すことにより、絶縁性シート11Aに、それぞれ第1裏面側金属層19Aのパターン孔19Hに連通する26116個の貫通孔11Hを形成した(図9(a)参照)。
この貫通孔11Hの各々は、絶縁性シート11Aの裏面から表面に向かうに従って小径となるテーパ状のものであって、裏面側の開口径が50μm、表面側の開口径が20μm(平均値)のものであった。
次いで、積層体10Aを45℃の水酸化ナトリウム溶液に2分間浸漬させることにより、積層体10Aからレジスト膜12Aを除去した(図9(b)参照)。
その後、積層体10Aに対し、厚みが10μmのドライフィルムレジスト(日立化成:フォテック RY−3210)によって、第1裏面側金属層19Aの貫通孔11Hを覆うように寸法が160μm×70μmの矩形のレジストパターン14を形成した(図9(c)参照)。
なお、レジストパターン14の形成において、露光処理は、高圧水銀灯によって80mJの紫外線を照射することにより行い、現像処理は1%水酸化ナトリウム水溶液よりなる現像剤に40秒間浸漬する操作を2回繰り返すことによって行った。
さらに、その後、絶縁性シート11Aに対し、塩化第二鉄系エッチング液を用い、50℃、30秒間の条件でエッチング処理を施すことにより、第1裏面側金属層19Aの大部分を除去した(図10(a)参照)。
そして、積層体10Aを45℃の水酸化ナトリウム溶液に2分間浸漬させることにより、積層体10Aからレジストパターン14を除去した(図10(b)参照)。
さらに、積層体10Aに設けられた絶縁性シート11Aの上から、直径が20.4cmで厚みが25μmの熱可塑性ポリイミドフィルム(新日鐵化学(株)商品名「エスパネックス」)からなる絶縁層18を積層し、この絶縁層18の上に直径が22cmで厚みが10μmの42アロイよりなる金属シートを積層し、165℃、40kgf/cm2で1時
間の条件で加熱プレスを行って積層体10Bを形成した(図10(c)参照)。
この状態において、貫通孔11Hは、絶縁層18に塞がれており空洞状態となっている。
そして、この積層体10Bの第2裏面側金属層17Aの表面に、形成すべき電極構造体15のパターンに対応するパターンに従って直径が80μmの円形の26116個のパタ
ーン孔28Hが形成された厚み10μmのレジスト膜28Aを形成した(図11(a)参照)。
次いで、第2裏面側金属層17Aに対し、塩化第二鉄系エッチング液を用い、50℃、30秒間の条件でエッチング処理を施すことにより、レジスト膜28Aのパターン孔28Hに連通する26116個のパターン孔17Hを形成した(図11(b)参照)。
その後、絶縁層18に対し、アミン系ポリイミドエッチング液(東レエンジニアリング株式会社製、「TPE−3000」)を用い、80℃、10分間の条件でエッチング処理を施すことにより、絶縁層18に、それぞれ第2裏面側金属層17Aのパターン孔17Hに連通する26116個の貫通孔18Hを形成した(図11(c)参照)。
そして、貫通孔18Hが形成された積層体10Bを、45℃の水酸化ナトリウム溶液に2分間浸漬させることにより、積層体10Bからレジスト膜28Aを除去した。
その後、新たに第2裏面側金属層17Aの表面に、それぞれ第2裏面側金属層17Aのパターン孔17Hに連通する、寸法が80μm×150μmのパターン孔を有するレジスト膜28Bを形成した(図12(a)参照)。
これにより、貫通孔18Hと先に形成した貫通孔11Hとが連通し、電極構造体形成用の開口部15Hが形成された。
次いで、積層体10Bをスルファミン酸ニッケルを含有するメッキ浴中に浸漬し、積層体10Bに対し、表面側金属層16Aを電極として、電解メッキ処理を施して電極構造体形成用の開口部15H内に金属を充填することにより、表面電極部、短絡部、裏面電極部を一括した電極構造体部分22を形成した(図12(b)参照)。
次いで、電極構造体部分22が形成された積層体10Bを、45℃の水酸化ナトリウム溶液に2分間浸漬させることにより、積層体10Bからレジスト膜28Bを除去した。その後、新たに第2裏面側金属層17Aの上からエッチング用のレジスト膜29Aを形成した(図12(c)参照)。
さらに、第2裏面側金属層17Aに対し、塩化第二鉄系エッチング液を用い、50℃、30秒間の条件でエッチング処理を施すことにより、第2裏面側金属層17Aを金属フレーム板部分と電極構造体とに分離した(図13(a)参照)。
そして、レジスト膜29Aを除去し、積層体10Bの裏面側に新たに保護用のレジスト膜34Aを形成する。
積層体10Bを45℃の水酸化ナトリウム溶液に2分間浸漬させることにより、積層体10Bからレジスト膜29Aを除去し、積層体10Bの裏面側に新たに保護用のレジスト膜34Aを形成した(図13(b)参照)。
さらに、表面側金属層16Aの表面全体に積層された保護フィルム40Aを剥離し、この積層体10Bの表面側金属層16Aに対し、塩化第二鉄系エッチング液を用い、50℃、30秒間の条件でエッチング処理を施すことにより除去した(図13(c)参照)。
その後、絶縁性シート11Aに対し、アミン系ポリイミドエッチング液(東レエンジニアリング株式会社製、「TPE−3000」)を用い、80℃、6分間の条件でエッチング処理を施すことにより、絶縁性シート11Aの表面部分を除去し、絶縁性シートの厚みを25μmから5μmとし、表面電極部15aを突出させた(図14(a)参照)。
さらに、積層体10Bを45℃の水酸化ナトリウム溶液に2分間浸漬させることにより
、積層体10Bからレジスト膜34Aを除去した(図14(b)参照)。
そして、積層体10Bの表面電極部15aおよび絶縁性シート11Aを覆うように厚みが25μmのドライフィルムレジストによりレジスト膜を形成し、接点膜となるべき部分を覆うように、パターニングされたレジスト膜29を形成した(図14(c)参照)。
レジスト膜29の各々は、横方向4600μmで縦方向2000μmである。
この状態で、アミン系ポリイミドエッチング液(東レエンジニアリング株式会社製、「TPE−3000」)を用い、80℃、10分間の条件でエッチング処理を施すことにより、金属フレーム板25の各々の貫通孔に電極構造体15が形成された接点膜を備えた積層体10Cを得た(図15(a)参照)。
そして、積層体10Cを45℃の水酸化ナトリウム水溶液に2分間浸漬することにより、レジスト膜29を除去した(図15(b)参照)。
そして、シート状プローブ10の周縁部、すなわち金属フレーム板25の外周縁に絶縁層18とは離間してシリコーン系熱硬化性接着剤(信越化学製:品名1300T)を塗布し、150℃に保持した状態でシリコーン系熱硬化性接着剤が塗布された部分に、外径が220mm、内径が205mmで厚さ2mmの窒化シリコンよりなるリング状の支持部材2を配置した。
さらに、金属フレーム板25と支持部材2とを加圧しながら180℃で2時間保持することにより、本発明に係るシート状プローブ10を製造した。
以上においてドライフィルムレジストとしては、とくに記載しなかった部分においては日立化成製のH−K350を使用した。
得られたシート状プローブ10の仕様は以下の通りである。
金属フレーム板25は直径22cm、厚さ10μmの円板状で、材質が42アロイである。
金属フレーム板25の貫通孔12の数は393個で、それぞれの横方向の寸法が6400μmで、縦方向の寸法が320μmである。393個の接点膜9のそれぞれの絶縁層18は、材質がポリイミドで、その寸法は横方向7.5mm、縦方向7.5mm、厚さ12.5μmである。
接点膜9のそれぞれの電極構造体15は、その数が40個(合計15720個)で、横方向に120μmのピッチで一列に並ぶよう配置されている。
得られたシート状プローブ10は、絶縁層18Aの厚みdが25μm、電極構造体15の表面電極部15aの形状が円錐台状で、その先端の径R1が20μm、その基端の径R2が60μm、その絶縁性シート11の表面からの突出高さt1が20μmである。
保持部15eは形状が矩形で、寸法は横幅が70μm、縦幅が160μm、厚みt2が8μmである。
短絡部15cは、形状が円錐台状で、その表面側の一端の径R3が60μm、裏面側の他端の径R4が80μmである。
裏面電極部15bの形状が矩形で、その寸法は横幅が80μm、縦幅が150μm、厚みt3が20μmである。
短絡部15cの上端部分の外径が60μmで、表面電極部15aの基端部分の外径が50μmで、径が10μm異なって肩部15dが設けられている。
絶縁層18の厚みHは30μmであり、保持部15eの上部に5μmの絶縁性シート1
1からなる絶縁層が存在する。
電極構造体15の配置ピッチPは120μmである。
また、熱線膨張係数は、以下の通りである。
絶縁層18 H1:ポリイミド=約5×10-5/K
金属フレーム板25 H2:42アロイ=約5×10-6/K
支持部材2 H3:窒化ケイ素=3.5×10-6/K
実施例1における各条件の計算値
条件(1):H1=5×10-5/K
条件(2):H2/H1=(5×10-6)/(5×10-5)=0.1
条件(3):H3/H1=(3.5×10-6)/(5×10-5)=0.07
条件(4):H3/H2=(3.5×10-6)/(5×10-6)=0.7
このようにして、合計で4枚のシート状プローブを製造した。
これらのシート状プローブを「シート状プローブI1」〜「シート状プローブI4」とする。
(実施例2)
実施例1において、図14(a)に示した積層体10Bの絶縁性シート11Aに対してのエッチング処理条件を、アミン系ポリイミドエッチング液(東レエンジニアリング株式会社製、「TPE−3000」)を用いて80℃、8分間に変更し、絶縁性シート11Aと絶縁層18の界面までエッチングを進めて絶縁性シート11Aを除去したこと以外は実施例1と同様にてしてシート状プローブを得た。
得られたシート状プローブ10は、絶縁層18Aの厚みdが25μm、電極構造体15の表面電極部15aの形状が円錐台状で、その先端の径R1が20μm、その基端の径R2が60μm、その絶縁層18の表面からの突出高さt1が25μmである。
保持部15eは形状が矩形で、寸法は横幅が70μm、縦幅が160μm、厚みt2が8μmである。
短絡部15cは、形状が円錐台状で、その表面側の一端の径R3が60μm、裏面側の他端の径R4が80μmである。
裏面電極部15bの形状が矩形で、その寸法は横幅が80μm、縦幅が150μm、厚みt3が20μmである。
短絡部15cの上端部分の外径が60μmで、表面電極部15aの基端部分の外径が50μmで、径が10μm異なって肩部15dが設けられている。
絶縁層18の厚みHは25μmであり、保持部15eの表面と絶縁層18の表面が略同一面となっている。電極構造体15の配置ピッチPは120μmである。
これらのシート状プローブを「シート状プローブJ1」〜「シート状プローブJ4」とする。
(実施例3)
実施例1において、図14(a)に示した積層体10Bの絶縁性シート11Aに対してのエッチング処理条件を、アミン系ポリイミドエッチング液(東レエンジニアリング株式会社製、「TPE−3000」)を用いて80℃、10分間に変更し、絶縁性シート11Aを除去して更にエッチングを進めて絶縁層18の表面部分の一部を除去したこと以外は実施例1と同様にてしてシート状プローブを得た。
得られたシート状プローブ10は、絶縁層18Aの厚みdが25μm、電極構造体15
の表面電極部15aの形状が円錐台状で、その先端の径R1が20μm、その基端の径R2が60μm、その絶縁層18の表面からの突出高さt1が約30μmである。
保持部15eは形状が矩形で、寸法は横幅が70μm、縦幅が160μm、厚みt2が8μmである。
短絡部15cは、形状が円錐台状で、その表面側の一端の径R3が60μm、裏面側の他端の径R4が80μmである。
裏面電極部15bの形状が矩形で、その寸法は横幅が80μm、縦幅が150μm、、厚みt3が20μmである。
短絡部15cの上端部分の外径が60μmで、表面電極部15aの基端部分の外径が50μmで、径が10μm異なって肩部15dが設けられている。
絶縁層18の厚みHは約20μmであり、保持部15eはその全厚t2=8μmのうち、厚み約5μmが絶縁層18より露出しており、厚み約3μmが絶縁層に埋設された状態であった。電極構造体15の配置ピッチPは120μmである。
これらのシート状プローブを「シート状プローブK1」〜「シート状プローブK4」とする。
(実施例4)
実施例1において図9(c)に示した積層体10Aよりレジスト膜12Aを除去した後、レジストパターン14を形成せずに、塩化第二鉄系エッチング液でエッチング処理を行い第1裏面側金属層19Aをすべて除去して保持部を形成しなかったこと以外は実施例1と同様にしてシート状プローブを得た。
得られたシート状プローブは保持部が存在しないこと以外は実施例1と同様のものである。
これらのシート状プローブを「シート状プローブL1」〜「シート状プローブL4」とする。
(比較例1)
図32(a)に示すような表面側金属層72、第2裏面側金属層74、第1裏面側金属層76を有し、絶縁性シート78、絶縁層80よりなる積層体70を用意した。
積層体70は、厚さ4μmの銅よりなる表面側金属層72と、厚さ12.5μmのポリイミドよりなる絶縁層80と、厚さ4μmの銅よりなる第1裏面側金属層76と、厚さ37.5μmのポリイミドよりなる絶縁層80と、厚さ10μmの42アロイよりなる第2裏面側金属層74と、から構成されたものである。
この積層体70に対して、特開2004−172589号に記載された方法に従い、第2裏面側金属層74側に直径90μmのパターン孔を形成し、順次に絶縁層80、第1裏面側金属層76、絶縁性シート78に連続する貫通孔を形成し、貫通孔の底面に表面側金属層72を露出させた。
これにより、短絡部と表面電極部を一括して形成する電極構造体形成用凹所82を作成した(図32(b)参照)。
次いで、積層体70をスルファミン酸ニッケルを含有するメッキ浴中に浸漬し、積層体70に対し、表面側金属層72を電極として、電解メッキ処理を施して各電極構造体形成用凹所82に金属を充填した(図32(c)参照)。
次いで、表面側金属層72を除去し、絶縁性シート78をエッチングにより除去した(図32(d)参照)。
次いで、第1裏面側金属層76にエッチングを行い保持部84を形成し、第2裏面側金属層74にエッチングを行いその一部を除去することにより裏面電極部86と支持部88を形成し、絶縁層80にエッチングを行い絶縁層80を各々の接点膜に分割した(図32(e)参照)。
その後、外径が22cm、内径が20.5cmで厚みが2mmのリング状の窒化シリコンよりなる支持板の表面に、シアノアクリレート系接着剤(東亞合成(株)製:品名 アロンアルファ(登録商標)品番:♯200)を滴下して接着層を形成し、これに接点膜を形成した積層体70を積層し、25℃で30分保持することにより、接着層を硬化させてシート状プローブを製造した。
得られたシート状プローブは、絶縁層の厚みdが37.5μm、電極構造体の表面電極部の形状が円錐台状で、その基端の径が37μm、その先端の径が13μm(平均値)であり、その突出高さが12.5μm、保持部84は横幅が60μm、縦幅が200μmで厚みが4μm、短絡部の形状が円錐台状で、その表面側の一端の径が37μm、裏面側の他端の径が90μm、裏面電極部の形状が矩形の平板状で、その横幅が90μm、縦幅が200μm、厚みが20μmのものである。
このようにして、合計で4枚のシート状プローブを製造した。
これらのシート状プローブを「シート状プローブM1」〜「シート状プローブM4」とする。
(比較例2)
比較例1において積層体70を、厚さ4μmの銅よりなる表面側金属層72と、厚さ17.5μmのポリイミドよりなる絶縁性シート78と、厚さ4μmの銅よりなる第1裏面側金属層76と、厚さ48μmのポリイミドよりなる絶縁層80と、厚さ10μmの42アロイよりなる第2裏面側金属層74とに変更した。
さらに、比較例1と同様にして電極構造体形成用凹所82を形成して、積層体70をスルファミン酸ニッケルを含有するメッキ浴中に浸漬し、積層体70に対し、表面側金属層72を電極として、電解メッキ処理を施して各電極構造体形成用凹所82内に金属の充填を試みた。
しかしながら、電極構造体形成用凹所82内に金属の充填はほとんど行われなかった。
また、積層体70の電極構造体形成用凹所82を観察したところ、その底部に表面側金属層72がほとんど露出していなかった。
C.異方導電性コネクターの作製について:
<磁性芯粒子の調製>
市販のニッケル粒子(Westaim社製、「FC1000」)を用い、以下のようにして磁性芯粒子を調製した。
日清エンジニアリング株式会社製の空気分級機「ターボクラシファイア TC−15N」によって、ニッケル粒子0.5kgを捕集した。
得られたニッケル粒子は、数平均粒子径が7.4μm、粒子径の変動係数が27%、BET比表面積が0.46×1032/kg、飽和磁化が0.6Wb/m2であった。
このニッケル粒子を「磁性芯粒子[A]」とする。
<導電性粒子の調製>
粉末メッキ装置の処理槽内に、磁性芯粒子[A]100gを投入し、さらに、0.32Nの塩酸水溶液2Lを加えて攪拌し、磁性芯粒子[A]を含有するスラリーを得て、これより導電性粒子を調製した。
この導電性粒子を、90℃に設定された乾燥機によって乾燥処理し、導電性粒子を得た。
得られた導電性粒子は、数平均粒子径が7.3μm、BET比表面積が0.38×1032/kg、(被覆層を形成する金の質量)/(磁性芯粒子[A]の質量)の値が0.3であった。
この導電性粒子を「導電性粒子(a)」とする。
<フレーム板の作製>
下記の条件により、上記の試験用ウエハW1の各被検査電極領域に対応して形成された393個の異方導電膜配置用の貫通孔を有する直径8インチのフレーム板31を作製した。
このフレーム板31の材質はコバール(線熱膨張係数5×10-6/K)で、その厚さは60μmである。
各貫通孔は、その横方向の寸法が5400μmで縦方向の寸法が320μmである。
縦方向に隣接する異方導電膜配置用孔の間の中央位置には、円形の空気流入孔が形成されており、その直径は1000μmである。
<成形材料の調製>
付加型液状シリコーンゴム100重量部に、導電性粒子[a]30重量部を添加して混合し、その後、減圧による脱泡処理を施すことにより、成形材料を調製した。
以上において、使用した付加型液状シリコーンゴムは、それぞれ粘度が250Pa・sであるA液とB液よりなる二液型のものであって、その硬化物の圧縮永久歪みが5%、デュロメーターA硬度が32、引裂強度が25kN/mのものである。
なお、付加型液状シリコーンゴムおよびその硬化物の特性は以下のようにして測定されたものである。
(a)付加型液状シリコーンゴムの粘度は、B型粘度計により23±2℃における値を測定した。
(b)シリコーンゴム硬化物の圧縮永久歪みは次のようにして測定した。
二液型の付加型液状シリコーンゴムのA液とB液とを等量となる割合で攪拌混合した。
次いで、この混合物を金型に流し込み、この混合物に対して減圧による脱泡処理を行った後、120℃、30分間の条件で硬化処理を行うことにより、厚さが12.7mm、直径が29mmのシリコーンゴム硬化物よりなる円柱体を作製し、この円柱体に対して200℃、4時間の条件でポストキュアを行った。
このようにして得られた円柱体を試験片として用い、JIS K 6249に準拠して150±2℃における圧縮永久歪みを測定した。
(c)シリコーンゴム硬化物の引裂強度は、次のようにして測定した。
上記(b)と同様の条件で付加型液状シリコーンゴムの硬化処理とポストキュアを行うことにより、厚さが2.5mmのシートを作製した。このシートから打ち抜きによってクレセント形の試験片を作製し、JIS K 6249に準拠して23±2℃における引裂強度を測定した。
(d)デュロメーターA硬度は、上記(c)と同様にして作製されたシートを5枚重ね合わせ、得られた積重体を試験片として用い、JIS K 6249に準拠して23±2℃における値を測定した。
<異方導電性コネクターの作製>
上記で作製したフレーム板31と、上記で調製した成形材料を用い、特開2002−324600号公報に記載された方法に従って、フレーム板31にそれぞれの貫通孔内に配置され、その周辺部に固定されて支持された393個の異方導電性シート35を形成することにより異方導電性コネクター30を製造した。
なお成形材料層の硬化処理は、電磁石によって厚さ方向に2Tの磁場を作用させながら100℃、1時間の条件で行った。
得られた異方導電性シート35について具体的に説明すると、異方導電性シート35の各々は横方向の寸法が7000μm、縦方向の寸法が1200μmであり、40個の導電部36が絶縁部37によって互いに絶縁された状態で120μmのピッチで横方向に一列に配列されている。
また導電部36の各々は、横方向の寸法が40μm、縦方向の寸法が200μm、厚さが150μm、突出部38の突出高さが25μm、絶縁部37の厚さが100μmである。
また、横方向において最も外側に位置する導電部36とフレーム板31との間には、非接続用の導電部が配置されている。
非接続用の導電部の各々は、横方向の寸法が60μm、縦方向の寸法が200μm、厚さが150μmである。
さらに、異方導電性シート35の各々の被支持部の厚さ(二股部分の一方の厚さ)は20μmである。
また、各異方導電性シート35の導電部36中の導電性粒子36aの含有割合を調べたところ、全ての導電部36について体積分率で約25%であった。
このようにして、合計で12枚の異方導電性コネクターを製造した。
これらの異方導電性コネクターを「異方導電性コネクターC1」〜「異方導電性コネクターC20」とする。
D.検査用回路基板の作製について:
基板材料としてアルミナセラミックス(線熱膨張係数4.8×10-6/K)を用い、試験用ウエハW1の被検査電極のパターン従って、検査用電極32が形成された検査用回路基板20を作製した。
この検査用回路基板20は、全体の寸法が30cm×30cmの矩形であり、その検査用電極は横方向の寸法が60μmで縦方向の寸法が200μmである。
得られた検査用回路基板を「検査用回路基板T1」とする。
E.シート状プローブの評価について:
<試験1(隣接する電極構造体間の絶縁性)>
シート状プローブI1、I2、J1、J2、K1、K2、L1、L2、M1、M2の各々について、以下のようにして隣接する電極構造体間の絶縁性の評価を行った。
室温(25℃)下において、試験用ウエハW1を試験台に配置しこの試験用ウエハW1の表面上に、図30に示したようにシート状プローブ10をその表面電極部15aの各々が試験用ウエハW1の被検査電極7上に位置するよう位置合わせして配置し、このシート
状プローブ10上に異方導電性コネクター30をその導電部36の各々がシート状プローブ10の裏面電極部15b上に位置するよう位置合わせして配置した。
そして、この異方導電性コネクター30上に、検査用回路基板T1をその検査電極21の各々が、異方導電性コネクター30の導電部36上に位置するよう位置合わせして配置した。
さらに検査用回路基板T1を、下方に125kgの荷重(電極構造体1個当たりに加わる荷重が平均で約8gで加圧した。なお、異方導電性コネクター30としては下記表1に示したものを使用した。
そして、検査用回路基板T1の15720個の検査電極21の各々に、順次電圧を印加するとともに、電圧が印加された検査電極21と他の検査電極21との間の電気抵抗をシート状プローブ10の電極構造体15間の電気抵抗(以下、「絶縁抵抗」という。)として測定し、全測定点における絶縁抵抗が10MΩ以下である測定点の割合(以下、「絶縁不良割合」という。)を求めた。
なお絶縁抵抗が10MΩ以下である場合には、実際上、ウエハ6に形成された集積回路の電気的検査に使用することが困難である。
試験の結果を表1に示した。
Figure 2006234826
<試験2(電極構造体の接続安定性)>
シート状プローブI3、I4、J3、J4、K3、K4、L3、L4、M3、M4について、以下のようにして被検査電極に対する電極構造体の接続安定性の評価を行った。
室温(25℃)下において、試験用ウエハW2を電熱ヒーターを備えた試験台に配置し、この試験用ウエハW2の表面に、シート状プローブ10をその表面電極部15aの各々が試験用ウエハW2の被検査電極7上に位置するように位置合わせして配置した。
また、このシート状プローブ10上に、異方導電性コネクター30をその導電部36の各々がシート状プローブ10の裏面電極部15b上に位置するよう位置合わせして配置した。
そしてこの異方導電性コネクター30上に、検査用回路基板T1をその検査電極21の各々が異方導電性コネクター30の導電部36上に位置するよう位置合わせして配置した。
さらに検査用回路基板T1を下方に、125kgの荷重(電極構造体1個当たりに加わる荷重が平均で約8g)で加圧した。なお、異方導電性コネクター30としては下記の表2に示したものを使用した。
そして、検査用回路基板T1の15720個の検査電極21について、シート状プローブ10と、異方導電性コネクター30と、試験用ウエハW2を介して互いに電気的に接続された2個の検査電極21間の電気抵抗を順次測定した。
そして、測定された電気抵抗値の2分の1の値を検査用回路基板T1の検査電極21と試験用ウエハW2の被検査電極7との間の電気抵抗(以下、「導通抵抗」という。)として記録し、全測定点における導通抵抗が1Ω以上である測定点の割合(以下、「接続不良割合」という。)を求めた。
この操作を「操作(1)」とする。
次いで検査用回路基板T1に対する加圧を解除し、その後、試験台を125℃に昇温した。さらに、その温度が安定するまで放置し、その後、検査用回路基板T1を下方に125kgの荷重(電極構造体1個当たりに加わる荷重が平均で約8g)で加圧し、上記操作(1)と同様にして接続不良割合を求めた。
この操作を「操作(2)」とする。
次いで、検査用回路基板T1に対する加圧を解除し、その後、試験台を室温(25℃)まで冷却した。
この操作を「操作(3)」とする。
そして、上記の操作(1)、操作(2)および操作(3)を1サイクルとして、合計で100サイクル連続して行った。
また、1サイクルに要する時間は約1.5時間であった。
なお導通抵抗が1Ω以上である場合には、実際上、ウエハに形成された集積回路の電気的検査に使用することが困難である。
試験の結果を表2に示した。
また、試験2が終了した後、シート状プローブI3、I4、J3、J4、K3、K4、L3、L4の各々の電極構造体および保持部の状態を、実体顕微鏡を用いて目視にて観察した。
シート状プローブI3、I4、J3、J4、K3、K4、L3、L4については、いずれの電極構造体も絶縁層から脱落しておらず、高い耐久性を有することが確認された。
保持部については、実施例1に係るシート状プローブI3、I4については、いずれの電極構造体の保持部も変形を生じておらず、保持部の密着性が極めて良好であった。
シート状プローブJ3、J4、K3、K4の保持部については、実施例2に係るシート状プローブJ3、J4については約10個の電極構造体の保持部が変形して絶縁膜より剥離し、まくれ上がっており、実施例3に係るシート状プローブK3、K4については約30個の保持部が変形して絶縁膜より剥離してまくれ上がっていた。
これに対し、シート状プローブM3については、15720個の電極構造体のうち、約200個の電極構造体が絶縁膜から脱落しており、またシート状プローブM4については、約150個の電極構造体が絶縁膜から脱落していた。
保持部については、シート状プローブM3、M4とも全体の5%以上(1000個以上)の電極構造体において、保持部が変形して絶縁膜より剥離してまくれ上がっていた。
Figure 2006234826
図1は、本発明のシート状プローブの実施例を示した図であり、図1(a)は平面図、図1(b)は図1(a)のX−X線による断面図である。 図2は、図1のシート状プローブの接点膜を拡大して示した平面図である。 図3は、図2のX−X線による部分断面図である。 図4は、シート状プローブの金属フレーム板の形状を説明する平面図である。 図5は、本発明のシート状プローブの別の実施例を示した図であり、図5(a)は平面図、図5(b)は図5(a)のX−X線による断面図である。 図6は、本発明のシート状プローブの別の実施例を示した図であり、図6(a)は平面図、図6(b)は図6(a)のX−X線による断面図である。 図7は、本発明のシート状プローブの別の実施例を示した図であり、図7(a)は平面図、図7(b)は図7(a)のX−X線による断面図である。 図8は、シート状プローブの製造方法を説明する断面図である。 図9は、シート状プローブの製造方法を説明する断面図である。 図10は、シート状プローブの製造方法を説明する断面図である。 図11は、シート状プローブの製造方法を説明する断面図である。 図12は、シート状プローブの製造方法を説明する断面図である。 図13は、シート状プローブの製造方法を説明する断面図である。 図14は、シート状プローブの製造方法を説明する断面図である。 図15は、シート状プローブの製造方法を説明する断面図である。 図16は、シート状プローブの他の製造方法を説明する断面図である。 図17は、シート状プローブの他の製造方法を説明する断面図である。 図18は、シート状プローブの他の製造方法を説明する断面図である。 図19は、シート状プローブの他の製造方法を説明する断面図である。 図20は、シート状プローブの他の製造方法を説明する断面図である。 図21は、シート状プローブの他の製造方法を説明する断面図である。 図22は、シート状プローブの他の製造方法を説明する断面図である。 図23は、シート状プローブの他の製造方法を説明する断面図である。 図24は、シート状プローブの他の製造方法を説明する断面図である。 図25は、シート状プローブの他の製造方法を説明する断面図である。 図26は、シート状プローブの他の製造方法を説明する断面図である。 図27は、シート状プローブの他の製造方法を説明する断面図である。 図28は、シート状プローブに金属フレーム板の取り付け方法を説明する断面図である。 図29は、本発明の回路装置の検査装置およびそれに用いられるプローブカードの実施例を示した断面図である。 図30は、図29のプローブカードにおける組み立て前後の各状態を示した断面図である。 図31は、図29のプローブカードの要部構成を示した断面図である。 図32は、比較例におけるシート状プローブの製造方法を説明する断面図である。 図33は、従来のシート状プローブの断面図である。 図34は、従来のシート状プローブの断面図である。 図35は、従来のシート状プローブの製造方法の概略を示した断面図である。 図36は、ウエハの被検査電極に酸化膜が形成される状況を説明する概略断面図である。 図37は、従来のシート状プローブをウエハの被検査電極に接触させた状態を説明する概略断面図である。 図38は、従来のシート状プローブをウエハの被検査電極に接触させた状態を説明する概略断面図である。 図39は、従来のシート状プローブの電極構造体とウエハの被検査電極との位置ずれについて説明する概略断面図である。
符号の説明
1・・・プローブカード
2・・・支持部材
3・・・加圧板
4・・・ウエハ載置台
5・・・加熱器
6・・・ウエハ
7・・・検査用電極
9・・・接点膜
10・・・シート状プローブ
10A・・積層体
10B・・積層体
10C・・積層体
10K・・表面電極部形成用凹所
11A・・絶縁性シート
11H・・貫通孔
12・・・貫通孔
12A・・レジスト膜
12H・・パターン孔
14・・・レジストパターン
15・・・電極構造体
15a・・表面電極部
15b・・裏面電極部
15c・・短絡部
15d・・肩部
15e・・保持部
15H・・開口部
16A・・表面側金属層
17A・・第2裏面側金属層
17H・・パターン孔
18・・・絶縁層
18A・・絶縁層
18H・・貫通孔
19A・・第1裏面側金属層
19H・・パターン孔
20・・・検査用回路基板
21・・・検査電極
22・・・電極構造体部分
24・・・支持部
25・・・金属フレーム板
28A・・レジスト膜
28B・・レジスト膜
28H・・パターン孔
29A・・レジスト膜
29H・・パターン孔
30・・・異方導電性コネクター
31・・・フレーム板
32・・・検査用電極
34A・・レジスト膜
35・・・異方導電性シート
36・・・導電部
36a・・導電性粒子
37・・・絶縁部
38・・・突出部
40A・・保護フィルム
50・・・ガイドピン
70・・・積層体
72・・・表面側金属層
74・・・裏面側金属層
76・・・裏面側金属層
78・・・絶縁性シート
80・・・絶縁層
82・・・電極構造体形成用凹所
84・・・保持部
86・・・裏面電極部
88・・・支持部
100・・・シート状プローブ
102・・・電極構造体
104・・・絶縁シート
106・・・支持部材
108・・・表面電極部
110・・・裏面電極部
112・・・短絡部
202・・・電極構造体
204・・・絶縁シート
206・・・支持部材
300・・・シート状プローブ
302・・・フレーム板形成用金属板
304・・・絶縁層形成用樹脂シート
306・・・積層体
308・・・貫通孔
310・・・短絡部
312・・・表面電極部
314・・・貫通孔
316・・・金属フレーム板
318・・・裏面電極部
320・・・電極構造体
322・・・絶縁層
324・・・接点膜
400・・・ウエハ
402・・・被検査電極
404・・・酸化膜
500・・・シート状プローブ
502・・・表面電極部
504・・・電極構造体

Claims (14)

  1. 絶縁層と、
    前記絶縁層の面方向に互いに離間して配置され、さらに前記絶縁層の厚み方向に貫通して伸びる複数の電極構造体を備えた接点膜を有し、
    前記電極構造体の各々は、
    前記絶縁層の表面に露出し、さらに前記絶縁層の表面から突出する表面電極部と、
    前記絶縁層の裏面に露出する裏面電極部と、
    前記表面電極部の基端から連続して前記絶縁層をその厚み方向に貫通して伸び、前記裏面電極部に連結された短絡部とよりなるとともに、
    前記短絡部の上端部分と前記表面電極部の基端部分との径が異なるよう肩部が設けられ、
    前記接点膜は、
    貫通孔が形成された金属フレーム板の貫通孔の周縁部に支持され、
    前記金属フレーム板の外周縁に前記絶縁層とは離間してリング状の支持部材が設けられているシート状プローブであって、
    前記絶縁層の熱線膨張係数をH1とし、
    前記金属フレーム板の熱線膨張係数をH2とし、
    前記リング状の支持部材の熱線膨張係数をH3としたとき、下記の条件(1)〜(3)、すなわち、
    条件(1):H1=0.8×10-5〜8×10-5/K
    条件(2):H2/H1<1
    条件(3):H3/H1<1
    を満足することを特徴とするシート状プローブ。
  2. 前記肩部に、前記絶縁層の面方向の外方に伸びる保持部が設けられていることを特徴とする請求項1に記載のシート状プローブ。
  3. 前記肩部に設けられた前記保持部が、前記絶縁層内に埋没状態となるように、前記電極構造体が設けられていることを特徴とする請求項2に記載のシート状プローブ。
  4. 前記肩部に設けられた前記保持部が、前記絶縁層の表面と略同一となるように、前記電極構造体が設けられていることを特徴とする請求項2に記載のシート状プローブ。
  5. 前記肩部に設けられた前記保持部が、前記絶縁層内に一部埋没となるように、前記電極構造体が設けられていることを特徴とする請求項2に記載のシート状プローブ。
  6. 前記金属フレーム板の熱線膨張係数をH2と、前記リング状の支持部材の熱線膨張係数をH3が、下記の条件(4)、すなわち、
    条件(4):H3/H2=0.02〜50
    を満足することを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載のシート状プローブ。
  7. 前記金属フレーム板の熱線膨張係数H2が、下記の条件(5)、すなわち、
    条件(5):H2=−1×10-7〜3×10-5/K
    を満足することを特徴とする請求項1から6のいずれかに記載のシート状プローブ。
  8. 前記リング状の支持部材の熱線膨張係数H3が、下記の条件(6)、すなわち、
    条件(6):H3=−1×10-7〜3×10-5/K
    を満足することを特徴とする請求項1から7のいずれかに記載のシート状プローブ。
  9. 前記金属フレーム板が、
    複数の貫通孔が形成され、これらの各貫通孔に前記接点膜が支持されていることを特徴とする請求項1から8のいずれかに記載のシート状プローブ。
  10. 前記リング状の支持部材が、
    検査装置本体の検査電極が設けられた側に形成された位置合わせ部に係合することにより、検査装置の検査電極と絶縁層に形成された電極構造体が位置合わせされるように構成されていることを特徴とする請求項1から9のいずれかに記載のシート状プローブ。
  11. 前記シート状プローブが、
    ウエハに形成された複数の集積回路について、集積回路の電気検査をウエハの状態で行うために用いられるものであることを特徴とする請求項1から10のいずれかに記載のシート状プローブ。
  12. 検査対象である回路装置の被検査電極に対応する検査電極が表面に形成された検査用回路基板と、
    この検査用回路基板上に配置される異方導電性コネクターと、
    この異方導電性コネクター上に配置される請求項1から11のいずれかに記載のシート状プローブとを備えることを特徴とするプローブカード。
  13. 請求項12に記載のプローブカードを備えることを特徴とする回路装置の検査装置。
  14. 複数の集積回路が形成されたウエハの各集積回路を、請求項12に記載のプローブカードを介してテスターに電気的に接続し、各集積回路の電気検査を行うことを特徴とするウエハの検査方法。
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