JP2008164476A - 異方導電性コネクター装置およびその製造方法並びに回路装置の検査装置 - Google Patents

異方導電性コネクター装置およびその製造方法並びに回路装置の検査装置 Download PDF

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Abstract

【課題】被検査電極のピッチが極めて小さいものであっても、良好な電気的接続状態が確実に達成され、高温環境下でも、良好な電気的接続状態が安定に維持される異方導電性コネクター装置およびその製造方法並びにこれを具えた回路装置の検査装置を提供する。
【解決手段】異方導電性コネクター装置は、突出部分を有する複数の導電路形成部が絶縁部によって相互に絶縁されてなる弾性異方導電膜と、複数の貫通孔が形成された絶縁性シートおよび当該貫通孔の各々に、絶縁性シートの両面のから突出するよう配置された複数の電極構造体よりなるシート状コネクターとを具え、電極構造体は、絶縁性シートの貫通孔に挿通された胴部の両端に当該貫通孔より大きい径をの電極部が形成されてなり、絶縁性シートの厚み方向に移動可能とされ、電極部が弾性異方導電膜の導電路形成部における突出部分上に位置されて一体的に接着された状態で設けられている。
【選択図】 図3

Description

本発明は、例えば半導体集積回路などの回路装置の検査に好適に用いることができる異方導電性コネクター装置およびその製造方法並びにこの異方導電性コネクター装置を具えた回路装置の検査装置に関する。
異方導電性シートは、厚み方向にのみ導電性を示すもの、または厚み方向に押圧されたときに厚み方向にのみ導電性を示す加圧導電性導電部を有するものであり、ハンダ付けあるいは機械的嵌合などの手段を用いずにコンパクトな電気的接続を達成することが可能であること、機械的な衝撃やひずみを吸収してソフトな接続が可能であるなどの特長を有するため、このような特長を利用して、例えば電子計算機、電子式デジタル時計、電子カメラ、コンピューターキーボードなどの分野において、回路装置相互間の電気的接続、例えばプリント回路基板と、リードレスチップキャリアー、液晶パネルなどとの電気的接続を達成するための異方導電性コネクターとして広く用いられている。
また、プリント回路基板や半導体集積回路などの回路装置の電気的検査においては、例えば検査対象である回路装置の一面に形成された被検査電極と、検査用回路基板の表面に形成された検査用電極との電気的な接続を達成するために、回路装置の電極領域と、検査用回路基板の検査用電極領域との間にコネクターとして異方導電性シートを介在させることが行われている。
従来、このような異方導電性シートとしては、金属粒子をエラストマー中に均一に分散して得られるもの(例えば特許文献1参照)、導電性磁性金属をエラストマー中に不均一に分散させることにより、厚み方向に伸びる多数の導電路形成部と、これらを相互に絶縁する絶縁部とが形成されてなるもの(例えば特許文献2参照)、導電路形成部の表面と絶縁部との間に段差が形成されたもの(例えば特許文献3参照)など、種々の構造のものが知られている。
これらの異方導電性シートにおいては、絶縁性の弾性高分子物質中に導電性粒子が厚み方向に並ぶよう配向した状態で含有されており、多数の導電性粒子の連鎖によって導電路が形成されている。
このような異方導電性シートは、例えば硬化されて弾性高分子物質となる高分子物質形成材料中に磁性を有する導電性粒子が含有されてなる成形材料を、金型の成形空間内に注入して成形材料層を形成し、これに磁場を作用させて硬化処理することにより製造することができる。
しかしながら、例えば半田合金よりなる突起状電極を有する回路装置の電気的検査において、従来の異方導電性シートをコネクターとして用いる場合には、以下のような問題がある。
すなわち、検査対象である回路装置の被検査電極である突起状電極を異方導電性シートの表面に圧接する動作が繰り返されることにより、当該異方導電性シートの表面には、突起状電極の圧接による永久的な変形や、磨耗による変形が生じるため、当該異方導電性シートにおける導電路形成部の電気抵抗値が増加し、各々の導電路形成部の電気抵抗値がばらつくことにより、後続の回路装置の検査が困難となる、という問題がある。
また、導電路形成部を構成するための導電性粒子としては、良好な導電性を得るために、通常、金よりなる被覆層が形成されてなるものが用いられているが、多数の回路装置の電気的検査を連続して行うことにより、回路装置における被検査電極を構成する電極物質(半田合金)が、異方導電性シートにおける導電性粒子の被覆層に移行し、これにより、当該被覆層が変質する結果、導電路形成部の導電性が低下する、という問題がある。
また、例えばアルミニウムよりなるパッド電極を有する回路装置の電気的検査において、従来の異方導電性シートをコネクターとして用いる場合には、以下のような問題がある。
すなわち、パッド電極を有する回路装置においては、当該回路装置の表面には、通常、パッド電極の厚みより大きい厚みを有するレジスト膜が形成されている。而して、このようなレジスト膜が形成された回路装置のパッド電極に対して確実に電気的に接続するために、異方導電性シートとして、絶縁部の表面から突出する導電路形成部が形成されてなるものが用いられている。然るに、このような異方導電性シートにおいては、これを繰り返し使用すると、導電路形成部に永久的な圧縮変形が生じるため、当該異方導電性シートにおける導電路形成部の電気抵抗値が増加し、或いは、パッド電極に対する導電路形成部の安定な電気的接続が達成されず、その結果、被検査電極であるパッド電極と検査用回路基板における検査用電極との間の電気抵抗値がばらつくことにより、後続の回路装置の検査が困難となる、という問題がある。
これらの問題を解決するため、回路装置の検査においては、異方導電性シートと、樹脂材料よりなる柔軟な絶縁性シートにその厚み方向に貫通して伸びる複数の電極構造体が配列されてなるシート状コネクターとにより異方導電性コネクター装置を構成し、この異方導電性コネクター装置におけるシート状コネクターの電極構造体に被検査電極を接触させて押圧することにより、検査対象である回路装置との電気的接続を達成することが行われている(例えば特許文献4参照。)。
そして、このような異方導電性コネクター装置におけるシート状コネクターは、一般に、以下のようにして製造される。
先ず、図23(a)に示すように、絶縁性シート91の一面に金属層92が形成されてなる積層材料90Aを用意し、図23(b)に示すように、レーザ加工、ドライエッチング加工等によって、絶縁性シート91にその厚み方向に貫通する貫通孔98Hを形成する。
次いで、図23(c)に示すように、絶縁性シート91の金属層92上にレジスト膜93を形成したうえで、金属層92を共通電極として例えば電解メッキ処理を施すことにより、絶縁性シート91の貫通孔98Hの内部に金属の堆積体が充填されて金属層92に一体に連結された短絡部98が形成されると共に、当該絶縁性シート91の表面に、短絡部98に一体に連結された突起状の表面電極部96が形成される。
その後、金属層92からレジスト膜93を除去し、更に、図23(d)に示すように、表面電極部96を含む絶縁性シート91の表面にレジスト膜94Aを形成すると共に、金属層92上に、形成すべき裏面電極部のパターンに対応するパターンに従ってレジスト膜94Bを形成し、金属層92に対してエッチング処理を施して金属層92における露出する部分が除去されることにより、図23(e)に示すように、裏面電極部97が形成され、以て電極構造体95が形成されてシート状コネクター90が得られる。
しかしながら、上記の異方導電性コネクター装置においては、以下のような問題がある。
シート状コネクター90の製造方法における短絡部98および表面電極部96を形成する電解メッキ処理工程においては、金属層92の全面に対して電流密度分布が均一な電流を供給することは実際上困難であり、この電流密度分布の不均一性により、絶縁性シート91の貫通孔98H毎にメッキ層の成長速度が異なるため、図24(a)に示すように、形成される表面電極部96の突出高さにはバラツキが生じる。そして、図24(b)に示すように、シート状コネクター90と回路装置6との電気的接続を行う際には、表面電極部96の突出高さのバラツキが絶縁性シート91の有する柔軟性により吸収される、すなわち表面電極部96の突出高さのバラツキの程度に応じて絶縁性シート91が撓むことにより、当該電極構造体95が変位するため、表面電極部96の各々が被検査電極7の各々に接触し、これにより、所要の電気的接続が達成される。
然るに、回路装置6における被検査電極7の配置ピッチが小さいものである場合、すなわちシート状コネクター90における電極構造体95の配置ピッチが小さいものである場合には、絶縁性シート91の厚みに対する隣接する電極構造体95間の離間距離の比が小さくなるため、シート状コネクター90全体の柔軟性が大きく低下する。その結果、図24(c)に示すように、シート状コネクター90と回路装置6との電気的接続を行う際に、表面電極部96の突出高さのバラツキが十分に吸収されない、すなわち、電極構造体95が十分に変位しないため、例えば突出高さが小さい表面電極部96(図において左側の表面電極部96)が被検査電極7に接触せず、従って、被検査電極7に対する安定な電気的接続を確実に達成することが困難となる。
特開昭51−93393号公報 特開昭53−147772号公報 特開昭61−250906号公報 特開平7−231019号公報
本発明は、以上のような事情に基づいてなされたものであって、その第1の目的は、検査対象である回路装置における被検査電極のピッチが極めて小さいものであっても、回路装置に対する良好な電気的接続状態を確実に達成することができ、しかも、高温環境下に使用した場合でも、良好な電気的接続状態が安定に維持される異方導電性コネクター装置を提供することにある。
本発明の第2の目的は、検査対象である回路装置における被検査電極のピッチが極めて小さいものであっても、回路装置に対する良好な電気的接続状態を確実に達成することができ、しかも、高温環境下に使用した場合でも、良好な電気的接続状態が安定に維持される異方導電性コネクター装置を確実に製造することができる方法を提供することにある。 本発明の第3の目的は、検査対象である回路装置における被検査電極のピッチが極めて小さいものであっても、回路装置に対する良好な電気的接続状態を確実に達成することができ、しかも、高温環境下に使用した場合でも、良好な電気的接続状態が安定に維持され、従って、所要の検査を確実に実行することができる回路装置の検査装置を提供することにある。
本発明の異方導電性コネクター装置は、弾性異方導電膜と、
この弾性異方導電膜の一面上に配置された、厚み方向に伸びる複数の貫通孔が形成された絶縁性シート、およびこの絶縁性シートの貫通孔の各々に、当該絶縁性シートの両面の各々から突出するよう配置された複数の電極構造体よりなるシート状コネクターとを具えてなり、
前記電極構造体の各々は、前記絶縁性シートに対してその厚み方向に移動可能とされており、当該電極構造体の各々が前記弾性異方導電膜に接着された状態で設けられていることを特徴とする。
本発明の異方導電性コネクター装置においては、電極構造体の各々は、絶縁性シートの貫通孔に挿通された胴部の両端に、当該絶縁性シートの貫通孔の径より大きい径を有する電極部が形成されてなることが好ましい。
また、弾性異方導電膜は、弾性高分子物質中に導電性粒子が含有されてなる厚み方向に伸びる複数の導電路形成部が、弾性高分子物質よりなる絶縁部によって相互に絶縁された状態で配置されてなり、当該導電路形成部の各々に少なくとも一面において当該絶縁部の表面より突出する突出部分が形成されてなることが好ましい。
また、電極構造体の各々が、弾性異方導電膜の導電路形成部における突出部分上に位置されて一体的に接着された状態で設けられていることが好ましい。
また、弾性異方導電膜の周縁部を支持する支持体が設けられていることが好ましい。
また、シート状コネクターにおける電極構造体の各々が磁性を示す金属よりなることが好ましい。
本発明の異方導電性コネクター装置の製造方法は、上記の異方導電性コネクター装置を製造する方法であって、
硬化処理によって弾性高分子物質となる高分子物質用材料中に磁性を示す導電性粒子が分散されてなる異方導電性エラストマー用材料層上に、シート状コネクターをその電極構造体の各々の電極部の表面と当該異方導電性エラストマー用材料層の表面との間に間隙が形成されるよう配置し、
その後、前記異方導電性エラストマー用材料層における前記電極構造体の直下に位置される部分に、それ以外の部分より大きい磁場を厚み方向に作用させることにより、当該異方導電性エラストマー用材料層における電極構造体の直下に位置される部分に導電性粒子を集合させて厚み方向に配向させると共に、当該異方導電性エラストマー用材料層における電極構造体の直下に位置される部分の表面を隆起させて当該電極構造体の電極部に接触させ、この状態で、異方導電性エラストマー用材料層を硬化することにより、絶縁部から突出する、電極構造体の電極部が一体的に接着された導電路形成部を有する弾性異方導電膜を形成する工程を有することを特徴とする。
本発明の回路装置の検査装置は、検査対象である回路装置の被検査電極に対応して配置された検査用電極を有する検査用回路基板と、
この検査用回路基板上に配置された上記の異方導電性コネクター装置と
を具えてなることを特徴とする。
本発明の異方導電性コネクター装置によれば、シート状コネクターにおける電極構造体の各々は、絶縁性シートに対してその厚み方向に移動可能とされているため、電極構造体の電極部の突出高さにバラツキがあっても、被検査電極を加圧したときに当該電極部の突出高さに応じて電極構造体が絶縁性シートの厚み方向に移動するので、回路装置に対する良好な電気的接続状態を確実に達成することができる。
また、シート状コネクターの電極構造体が弾性異方導電膜に接着されているため、高温環境下に使用した場合でも、弾性異方導電膜を形成する材料と絶縁性シートを形成する材料との熱膨張率の差によってシート状コネクターの電極構造体と弾性異方導電膜との位置ずれが生じることが防止され、従って、良好な電気的接続状態が安定に維持される。
また、電極構造体の各々が胴部の両端に絶縁性シートの貫通孔の径より大きい径を有する電極部が形成されてなる構成によれば、当該電極部の各々がストッパーとして機能する結果、電極構造体が絶縁性シートから脱落することを防止することができる。
また、弾性異方導電膜に、絶縁部より突出する突出部分が形成された導電路形成部を有する構成によれば、小さい加圧力で加圧しても高い導電性が得られる。従って、回路装置の検査を行うために必要な加圧力を低減することができるので、回路装置の検査を多数回にわたって行う場合であっても、検査装置における各部品に故障が生ずることを抑制することができる。
本発明の異方導電性コネクター装置の製造方法によれば、上記の異方導電性コネクター装置を確実に製造することができる。
本発明の回路装置の検査装置によれば、上記の異方導電性コネクター装置を有するため、検査対象である回路装置における被検査電極のピッチが極めて小さいものであっても、回路装置に対する良好な電気的接続状態を確実に達成することができ、しかも、高温環境下に使用した場合でも、良好な電気的接続状態が安定に維持され、従って、所要の検査を確実に実行することができる。
以下、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
図1〜図3は、本発明に係る異方導電性コネクター装置の一例における構成を示す説明図であり、図1は、異方導電性コネクター装置の平面図、図2は、図1に示す異方導電性コネクター装置のX−X断面を示す説明図、図3は、図1に示す異方導電性コネクター装置のX−X断面の一部を拡大して示す説明図である。この異方導電性コネクター装置10は、例えばICやLSIなどの回路装置の電気的検査に用いられるものであって、矩形の弾性異方導電膜10Aと、この弾性異方導電膜10Aの一面上に設けられたシート状コネクター20と、弾性異方導電膜10Aを支持する矩形の板状の支持体30とにより構成されている。
この異方導電性コネクター装置10における弾性異方導電膜10Aは、それぞれ厚み方向に伸びる複数の円柱状の導電路形成部11と、これらの導電路形成部11を相互に絶縁する絶縁部14とを有し、導電路形成部11は、被検査電極のパターンに対応するパターンに従って配置されている。
また、弾性異方導電膜10Aは、全体が絶縁性の弾性高分子物質により形成され、その導電路形成部11には、磁性を示す導電性粒子Pが厚み方向に並ぶよう配向した状態で含有されている。これに対し、絶縁部14は、導電性粒子が全く或いは殆ど含有されていないものである。
また、弾性異方導電膜10Aの導電路形成部11の各々には、その一面(図2および図3において上面)において絶縁部14の表面より突出する突出部分11Aが形成されており、図示の例では、導電路形成部11の他面においても絶縁部14の表面より突出する突出部分11Bが形成されている。
シート状コネクター20は、それぞれ厚み方向に伸びる複数の貫通孔21Hが検査対象である回路装置の被検査電極のパターンに対応するパターンに従って形成された絶縁性シート21と、この絶縁性シート21の各貫通孔21Hに当該絶縁性シート21の両面の各々から突出するよう配置された複数の電極構造体22とにより構成されている。
電極構造体22の各々は、絶縁性シート21の貫通孔21Hに挿通された円柱状の胴部22aと、この胴部22aの両端の各々に一体に連結されて形成された、絶縁性シー211の表面に露出する電極部22b,22cとにより構成されている。電極構造体22における胴部22aの長さLは、絶縁性シート21の厚みdより大きく、また、当該胴部22aの径r2は、絶縁性シート21の貫通孔21Hの径r1より小さいものとされており、これにより、当該電極構造体22は、絶縁性シート21の厚み方向に移動可能とされている。また、電極構造体22における電極部22b,22cの径r3は、絶縁性シート21の貫通孔21Hの径r1より大きいものとされている。
そして、シート状コネクター20は、その電極構造体22の各々の電極部22cが弾性異方導電膜10Aの導電路形成部11における突出部分11A上に位置されて接着された状態で設けられている。
ここで、電極構造体22と弾性異方導電膜10Aとの接着状態は、剥離可能に接着された状態であっても、一体的に固定されて接着された状態であってもよいが、一体的に固定されて接着された状態であることが好ましい。このような構成によれば、当該異方導電性コネクター装置を繰り返し使用した場合でも、シート状コネクターの電極構造体と弾性異方導電膜との位置ずれが生じることが防止されるので、良好な電気的接続状態を確実に達成することができると共に、長期間にわたって異方導電性コネクター装置を使用することができるので、当該異方導電性コネクター装置の交換頻度が少なく、その結果、高い検査効率が得られる。
支持体30には、図4および図5にも示すように、その中央位置に弾性異方導電膜10Aより小さい寸法の矩形の開口部31が形成され、当該支持体30の四隅の位置の各々には、位置決め穴32が形成されている。
そして、弾性異方導電膜10Aは、支持体30の開口部31に配置され、当該弾性異方導電膜10Aの周縁部分が支持体30に固定されることにより、当該支持体30に支持されている。
弾性異方導電膜10Aにおいて、導電路形成部11の厚みは、例えば0.1〜2mmであり、好ましくは0.2〜1mmである。
また、導電路形成部11の径は、被検査電極のピッチなどに応じて適宜設定されるが、例えば50〜1000μmであり、好ましくは200〜800μmである。
突出部分11A,11Bの突出高さは、例えば10〜100μmであり、好ましくは20〜60μmである。
シート状コネクター20において、絶縁性シート21の厚みdは、10〜200μmであることが好ましく、より好ましくは15〜100μmである。
また、絶縁性シート21の貫通孔21Hの径r1は、20〜250μmであることが好ましく、より好ましくは30〜150μmである。
電極構造体22における胴部22aの径r2は、18μm以上であることが好ましく、より好ましくは25μm以上である。この径r2が過小である場合には、当該電極構造体22に必要な強度が得られないことがある。また、絶縁性シート21の貫通孔21Hの径r1と電極構造体22における胴部22aの径r2との差(r1−r2)は、1μm以上であることが好ましく、より好ましくは2μm以上である。この差が過小である場合には、絶縁性シート21の厚み方向に対して電極構造体22を移動させることが困難となることがある。
電極構造体22における電極部22b,22cの径r3と絶縁性シート21の貫通孔21Hの径r1との差(r3−r1)は、5μm以上であることが好ましく、より好ましくは10μm以上である。この差が過小である場合には、電極構造体22が絶縁性シート21から脱落する恐れがある。
絶縁性シート21の厚み方向における電極構造体22の移動可能距離、すなわち電極構造体22における胴部22aの長さLと絶縁性シート21の厚みdとの差(L−d)は、5〜50μmであることが好ましく、より好ましくは10〜40μmである。電極構造体22の移動可能距離が過小である場合には、十分な凹凸吸収能を得ることが困難となることがある。一方、電極構造体22の移動可能距離が過大である場合には、絶縁性シート21の貫通孔21Hから露出する電極構造体22の胴部22aの長さが大きくなり、検査に使用したときに、電極構造体22の胴部22aが座屈または損傷するおそれがある。
支持体30の厚みは、例えば0.01〜1mmであり、好ましくは0.05〜0.8mmである。
弾性異方導電膜10Aを形成する弾性高分子物質は、そのデュロメータ硬さが15〜70であることが好ましく、より好ましくは25〜65である。このデュロメータ硬さが過小である場合には、高い繰り返し耐久性が得られないことがある。一方、このデュロメータ硬さが過大である場合には、高い導電性を有する導電路形成部か得られないことがある。
弾性異方導電膜10Aを形成する弾性高分子物質としては、架橋構造を有する高分子物質が好ましい。このような弾性高分子物質を得るために用いることのできる硬化性の高分子物質形成材料としては、種々のものを用いることができ、その具体例としては、ポリブタジエンゴム、天然ゴム、ポリイソプレンゴム、スチレン−ブタジエン共重合体ゴム、アクリロニトリル−ブタジエン共重合体ゴムなどの共役ジエン系ゴムおよびこれらの水素添加物、スチレン−ブタジエン−ジエンブロック共重合体ゴム、スチレン−イソプレンブロック共重合体などのブロック共重合体ゴムおよびこれらの水素添加物、クロロプレンゴム、ウレタンゴム、ポリエステル系ゴム、エピクロルヒドリンゴム、シリコーンゴム、エチレン−プロピレン共重合体ゴム、エチレン−プロピレン−ジエン共重合体ゴムなどが挙げられる。
以上において、得られる異方導電性コネクター10に耐候性が要求される場合には、共役ジエン系ゴム以外のものを用いることが好ましく、特に、成形加工性および電気特性の観点から、シリコーンゴムを用いることが好ましい。
シリコーンゴムとしては、液状シリコーンゴムを架橋または縮合したものが好ましい。液状シリコーンゴムは、その粘度が歪速度10-1secで105 ポアズ以下のものが好ましく、縮合型のもの、付加型のもの、ビニル基やヒドロキシル基を含有するものなどのいずれであってもよい。具体的には、ジメチルシリコーン生ゴム、メチルビニルシリコーン生ゴム、メチルフェニルビニルシリコーン生ゴムなどを挙げることができる。
また、シリコーンゴムは、その分子量Mw(標準ポリスチレン換算重量平均分子量をいう。以下同じ。)が10,000〜40,000のものであることが好ましい。また、得られる導電路形成部11に良好な耐熱性が得られることから、分子量分布指数(標準ポリスチレン換算重量平均分子量Mwと標準ポリスチレン換算数平均分子量Mnとの比Mw/Mnの値をいう。以下同じ。)が2以下のものが好ましい。
弾性異方導電膜10Aにおける導電路形成部11に含有される導電性粒子としては、後述する方法により当該粒子を容易に配向させることができることから、磁性を示す導電性粒子が用いられる。このような導電性粒子の具体例としては、鉄、コバルト、ニッケルなどの磁性を有する金属の粒子若しくはこれらの合金の粒子またはこれらの金属を含有する粒子、またはこれらの粒子を芯粒子とし、当該芯粒子の表面に金、銀、パラジウム、ロジウムなどの導電性の良好な金属のメッキを施したもの、あるいは非磁性金属粒子若しくはガラスビーズなどの無機物質粒子またはポリマー粒子を芯粒子とし、当該芯粒子の表面に、ニッケル、コバルトなどの導電性磁性金属のメッキを施したものなどが挙げられる。
これらの中では、ニッケル粒子を芯粒子とし、その表面に導電性の良好な金のメッキを施したものを用いることが好ましい。
芯粒子の表面に導電性金属を被覆する手段としては、特に限定されるものではないが、例えば化学メッキまたは電解メッキ法、スパッタリング法、蒸着法などが用いられている。
導電性粒子として、芯粒子の表面に導電性金属が被覆されてなるものを用いる場合には、良好な導電性が得られることから、粒子表面における導電性金属の被覆率(芯粒子の表面積に対する導電性金属の被覆面積の割合)が40%以上であることが好ましく、さらに好ましくは45%以上、特に好ましくは47〜95%である。
また、導電性金属の被覆量は、芯粒子の0.5〜50質量%であることが好ましく、より好ましくは2〜30質量%、さらに好ましくは3〜25質量%、特に好ましくは4〜20質量%である。被覆される導電性金属が金である場合には、その被覆量は、芯粒子の0.5〜30質量%であることが好ましく、より好ましくは2〜20質量%、さらに好ましくは3〜15質量%である。
また、導電性粒子の粒子径は、1〜100μmであることが好ましく、より好ましくは2〜50μm、さらに好ましくは3〜30μm、特に好ましくは4〜20μmである。
また、導電性粒子の粒子径分布(Dw/Dn)は、1〜10であることが好ましく、より好ましくは1.01〜7、さらに好ましくは1.05〜5、特に好ましくは1.1〜4である。
このような条件を満足する導電性粒子を用いることにより、得られる導電路形成部11は、加圧変形が容易なものとなり、また、当該導電路形成部11において導電性粒子間に十分な電気的接触が得られる。
また、導電性粒子の形状は、特に限定されるものではないが、高分子物質形成材料中に容易に分散させることができる点で、球状のもの、星形状のものあるいはこれらが凝集した2次粒子であることが好ましい。
また、導電性粒子の表面がシランカップリング剤などのカップリング剤、潤滑剤で処理されたものを適宜用いることができる。カップリング剤や潤滑剤で粒子表面を処理することにより、異方導電性コネクターの耐久性が向上する。
このような導電性粒子は、高分子物質形成材料に対して体積分率で5〜60%、好ましくは7〜50%となる割合で用いられることが好ましい。この割合が5%未満の場合には、十分に電気抵抗値の小さい導電路形成部11が得られないことがある。一方、この割合が60%を超える場合には、得られる導電路形成部11は脆弱なものとなりやすく、導電路形成部11として必要な弾性が得られないことがある。
シート状コネクター20における絶縁性シート21を構成する材料としては、液晶ポリマー、ポリイミド樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアラミド樹脂、ポリアミド樹脂等の樹脂材料、ガラス繊維補強型エポキシ樹脂、ガラス繊維補強型ポリエステル樹脂、ガラス繊維補強型ポリイミド樹脂等の繊維補強型樹脂材料、エポキシ樹脂等にアルミナ、ポロンナイトライド等の無機材料をフィラーとして含有した複合樹脂材料などを用いることができる。
また、異方導電性コネクター装置10を高温環境下で使用する場合には、絶縁性シート21として、線熱膨張係数が3×10-5/K以下のものを用いることが好ましく、より好ましくは1×10-6〜2×10-5/K、特に好ましくは1×10-6〜6×10-6/Kである。このような絶縁性シート11を用いることにより、当該絶縁性シート11の熱膨張による電極構造体22の位置ずれを抑制することができる。
電極構造体22を構成する材料としては、磁性を示す金属材料を用いることが好ましく、特に、後述する製造方法において、絶縁性シート21に形成される金属薄層よりエッチングされにくいものを用いることが好ましい。このような金属材料の具体例としては、ニッケルまたはその合金などを挙げることができる。
支持体30を構成する材料としては、線熱膨張係数が3×10-5/K以下のものを用いることが好ましく、より好ましくは2×10-5〜1×10-6/K、特に好ましくは6×10-6〜1×10-6/Kである。
具体的な材料としては、金属材料や非金属材料が用いられる。
金属材料としては、金、銀、銅、鉄、ニッケル、コバルト若しくはこれらの合金などを用いることができる。
非金属材料としては、ポリイミド樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアラミド樹脂、ポリアミド樹脂等の機械的強度の高い樹脂材料、ガラス繊維補強型エポキシ樹脂、ガラス繊維補強型ポリエステル樹脂、ガラス繊維補強型ポリイミド樹脂等の複合樹脂材料、エポキシ樹脂等にシリカ、アルミナ、ボロンナイトライド等の無機材料をフィラーとして混入した複合樹脂材料などを用いることができるが、線熱膨張係数が小さい点で、ポリイミド樹脂、ガラス繊維補強型エポキシ樹脂等の複合樹脂材料、ボロンナイトライドをフィラーとして混入したエポキシ樹脂等の複合樹脂材料が好ましい。
本発明において、上記の異方導電性コネクター装置は、以下のようにして製造することができる。
(1)シート状コネクター20の製造:
先ず、図6に示すように、絶縁性シート21の一面に易エッチング性の金属層23Aが一体的に積層されてなる積層材料20Bを用意し、この積層材料20Bにおける金属層23Aに対してエッチング処理を施してその一部を除去することにより、図7に示すように、金属層23Aに被検査電極のパターンに対応するパターンに従って複数の開口23Kを形成する。次いで、図8に示すように、積層材料20Bにおける絶縁性シート21に、それぞれ金属層23Aの開口23Kに連通して厚み方向に伸びる貫通孔21Hを形成する。そして、図9に示すように、絶縁性シート21の貫通孔21Hの内壁面および金属層23Aの開口縁を覆うよう、易エッチング性の筒状の金属薄層23Bを形成する。このようにして、それぞれ厚み方向に伸びる複数の貫通孔21Hが形成された絶縁性シート21と、この絶縁性シート21の一面に積層された、それぞれ絶縁性シート21の貫通孔21Hに連通する複数の開口23Kを有する易エッチング性の金属層23Aと、絶縁性シート21の貫通孔21Hの内壁面および金属層23Aの開口縁を覆うよう形成された易エッチング性の金属薄層23Bとを有してなる複合積層材料20Aが製造される。
以上において、絶縁性シート21の貫通孔21Hを形成する方法としては、レーザー加工法、ドリル加工法、エッチング加工法などを利用することができる。
金属層23Aおよび金属薄層23Bを構成する易エッチング性の金属材料としては、銅などを用いることができる。
また、金属層23Aの厚みは、目的とする電極構造体22の移動可能距離などを考慮して設定され、具体的には、5〜70μmであることが好ましく、より好ましくは8〜50μmである。
また、金属薄層23Bの厚みは、絶縁性シート21の貫通孔21Hの径と形成すべき電極構造体22における胴部22aの径とを考慮して設定される。
また、金属薄層23Bを形成する方法としては、無電解メッキ法などを利用することができる。
そして、この複合積層材料20Aに対してフォトメッキ処理を施すことにより、絶縁性シート21の貫通孔21Hの各々に電極構造体22を形成する。具体的に説明すると、図10に示すように、絶縁性シート21の一面に形成された金属層23Aの表面および絶縁性シート21の他面の各々に、形成すべき電極構造体22における電極部22b,22cのパターンに対応するパターンに従ってそれぞれ絶縁性シート21の貫通孔21Hに連通する複数のパターン孔24Hが形成されたレジスト膜24を形成する。次いで、金属層23Aを共通電極として、ニッケル等の磁性を示す金属の電解メッキ処理を施して当該金属層23Aにおける露出した部分に金属を堆積させると共に、金属薄層23Bの表面に金属を堆積させて絶縁性シート21の貫通孔21H内およびレジスト膜24のパターン孔24H内に金属を充填することにより、図11に示すように、絶縁性シート21の厚み方向に伸びる電極構造体22を形成する。
このようにして電極構造体22を形成した後、金属層23Aの表面からレジスト膜24を除去することにより、図12に示すように、金属層23Aを露出させる。そして、エッチング処理を施して金属層23Aおよび金属薄層23Bを除去することにより、シート状コネクター20が得られる。
(2)弾性異方導電膜の成形:
図13は、弾性異方導電膜を成形するために用いられる金型の一例における構成を示す説明用断面図である。この金型は、上型50およびこれと対となる下型55が、互いに対向するよう配置されて構成され、上型50の成形面(図13において下面)と下型55の成形面(図13において上面)との間に成形空間が形成されている。
上型50においては、強磁性体基板51の表面(図13において下面)に、目的とする弾性異方導電膜10Aにおける導電路形成部11のパターンに対応する配置パターンに従って強磁性体層52が形成され、この強磁性体層52以外の個所には、非磁性体層53が形成されており、強磁性体層52および非磁性体層53により成形面が形成されている。また、上型50には、その成形面に段差が形成されることにより、シート状コネクター20が装着される凹部54が形成されている。
一方、下型55においては、強磁性体基板56の表面(図13において上面)に、目的とする弾性異方導電膜10Aにおける導電路形成部11のパターンに対応するパターンに従って強磁性体層57が形成され、この強磁性体層57以外の個所には、当該強磁性体層57の厚みより大きい厚みを有する非磁性体層58が形成されており、非磁性体層58と強磁性体層57との間に段差が形成されることにより、当該下型55の成形面には、弾性弾性異方導電膜10Aにおける突出部分11A,11Bを形成するための凹部59が形成されている。
上型50および下型55の各々における強磁性体基板51、56を構成する材料としては、鉄、鉄−ニッケル合金、鉄−コバルト合金、ニッケル、コバルトなどの強磁性金属を用いることができる。この強磁性体基板51、56は、その厚みが0.1〜50mmであることが好ましく、表面が平滑で、化学的に脱脂処理され、また、機械的に研磨処理されたものであることが好ましい。
また、上型50および下型55の各々における強磁性体層52,57を構成する材料としては、鉄、鉄−ニッケル合金、鉄−コバルト合金、ニッケル、コバルトなどの強磁性金属を用いることができる。この強磁性体層52、57は、その厚みが10μm以上であることが好ましい。この厚みが10μm未満である場合には、金型内に形成される異方導電性エラストマー用材料層に対して、十分な強度分布を有する磁場を作用させることが困難となり、この結果、当該異方導電性エラストマー用材料層における導電路形成部11となるべき部分に導電性粒子を高い密度で集合させることが困難となるため、良好な異方導電性コネクターが得られないことがある。
また、上型50および下型55の各々における非磁性体層53,58を構成する材料としては、銅などの非磁性金属、耐熱性を有する高分子物質などを用いることができるが、フォトリソグラフィーの手法により容易に非磁性体層53,58を形成することができる点で、放射線によって硬化された高分子物質を用いることが好ましく、その材料としては、例えばアクリル系のドライフィルムレジスト、エポキシ系の液状レジスト、ポリイミド系の液状レジストなどのフォトレジストを用いることができる。
また、下型55における非磁性体層58の厚みは、形成すべき突出部分11A,11Bの突出高さおよび強磁性体層57の厚みに応じて設定される。
上記の金型を用い、例えば、次のようにして弾性異方導電膜10Aが成形される。
図14に示すように、2枚の枠状のスペーサー60,61と、支持体30とを用意し、この支持体30を、スペーサー61を介して下型55の所定の位置に固定して配置し、更に支持体30上にスペーサー60を配置する。
一方、硬化されて弾性高分子物質となる液状の高分子物質形成材料中に、磁性を示す導電性粒子を分散させることにより、弾性異方導電膜形成用の異方導電性エラストマー用材料を調製する。
次いで、図15に示すように、上型50の凹部54内にシート状コネクター20を装着すると共に、下型55、スペーサー60,61および支持体30によって形成される空間内に異方導電性エラストマー用材料を充填することにより、当該空間内に高分子物質形成材料中に磁性を示す導電性粒子が含有されてなる異方導電性エラストマー用材料層10Bを形成する。そして、図16に示すように、上型50をスペーサー60上に、当該上型50に装着されたシート状コネクター20の電極構造体22の各々の電極部22cの表面と異方導電性エラストマー用材料層10Bの表面との間に間隙が形成されるよう、位置合わせして配置する。ここで、異方導電性エラストマー用材料層10Bにおいては、図17に示すように、導電性粒子Pは当該異方導電性エラストマー用材料層10B中に分散された状態である。
次いで、上型50における強磁性体基板51の上面および下型55における強磁性体基板56の下面に配置された電磁石(図示せず)を作動させることにより、異方導電性エラストマー用材料層10Bの厚み方向に平行磁場を作用させる。ここで、上型50および下型55の各々には、形成すべき導電路形成部11のパターンに対応するパターンに従って強磁性体層52,57が形成されており、しかも、シート状コネクター20の電極構造体22は磁性を示す金属により構成されているために磁極として作用するため、異方導電性エラストマー用材料層10Bにおける電極構造体22の直下に位置される部分には、それ以外の部分より大きい強度を有する平行磁場が作用する。その結果、異方導電性エラストマー用材料層10Bにおいては、当該異方導電性エラストマー用材料層10B中に分散されていた導電性粒子が、シート状コネクター20の電極構造体22と下型55の強磁性体層57との間に位置する部分に集合すると共に、異方導電性エラストマー用材料層10Bの厚み方向に並ぶよう配向する。
このとき、電極構造体22の電極部22cの表面と異方導電性エラストマー用材料層10Bの表面との間に間隙が形成されているため、異方導電性エラストマー用材料層10Bにおける電極構造体22の直下に位置される部分においては、導電性粒子の移動集合によって高分子物質形成材料も同様に移動する結果、図18に示すように、異方導電性エラストマー用材料層10Bにおける電極構造体22の直下に位置される部分は、その表面が隆起して電極構造体22の電極部22cの表面に接触する。
そして、この状態において、異方導電性エラストマー用材料層10Bを硬化処理することにより、弾性高分子物質中に導電性粒子が厚み方向に並ぶよう配向した状態で密に充填された、突出部分11A,11Bを有する導電路形成部11と、これらの周囲を包囲するよう形成された、導電性粒子が全くあるいは殆ど存在しない絶縁性の弾性高分子物質よりなる絶縁部14とからなる弾性異方導電膜10Aが、その周縁部分が支持体30に固定されて支持された状態で、かつ、導電路形成部11における突出部分11A上にシート状コネクター20電極構造体22の電極部22cが位置されて一体的に接着された状態で形成される。
以上において、異方導電性エラストマー用材料層10Bの硬化処理は、平行磁場を作用させたままの状態で行うこともできるが、平行磁場の作用を停止させた後に行うこともできる。
各異方導電性エラストマー用材料層に作用される平行磁場の強度は、平均で20,000〜1,000,000μTとなる大きさが好ましい。
また、各異方導電性エラストマー用材料層に平行磁場を作用させる手段としては、電磁石の代わりに永久磁石を用いることもできる。永久磁石としては、上記の範囲の平行磁場の強度が得られる点で、アルニコ(Fe−Al−Ni−Co系合金)、フェライトなどよりなるものが好ましい。
異方導電性エラストマー用材料層10Bの硬化処理は、使用される材料によって適宜選定されるが、通常、加熱処理によって行われる。具体的な加熱温度および加熱時間は、異方導電性エラストマー用材料層を構成する高分子物質形成材料などの種類、導電性粒子の移動に要する時間などを考慮して適宜選定される。
上記の異方導電性コネクター装置10によれば、シート状コネクター20における電極構造体22の各々は、絶縁性シート21に対してその厚み方向に移動可能とされているため、電極構造体22の電極部22b,22cの突出高さにバラツキがあっても、被検査電極を加圧したときに当該電極部22b,22cの突出高さに応じて電極構造体22が絶縁性シート20の厚み方向に移動するので、2つの弾性異方導電膜の凹凸吸収能が十分に発揮され、従って、回路装置に対する良好な電気的接続状態を確実に達成することができる。
また、電極構造体22における電極部22b,22cの各々は、絶縁性シート21の貫通孔21Hの径より大きい径を有するため、当該電極部22b,22cの各々がストッパーとして機能する結果、電極構造体22が絶縁性シート21から脱落することを防止することができる。
また、シート状コネクター20の電極構造体22が弾性異方導電膜10Aの導電路形成部11に一体的に固定されているため、高温環境下に使用した場合でも、弾性異方導電膜10Aを形成する材料と絶縁性シート21を形成する材料との熱膨張率の差によってシート状コネクター20の電極構造体22と弾性異方導電膜10Aの導電路形成部11との位置ずれが生じることが防止され、従って、良好な電気的接続状態が安定に維持される。
図19は、本発明に係る異方導電性コネクター装置の他の例における構成を示す説明用断面図であり、図20は、図19に示す異方導電性コネクター装置の一部を拡大して示す説明用断面図である。この異方導電性コネクター装置10は、例えばICやLSIなどの回路装置の電気的検査に用いられるものである。この例の異方導電性コネクター装置10は、シート状コネクター20の一面上に弾性異方導電膜10Cが一体的に設けられていることを除き、図1〜図3に示す異方導電性コネクター装置10と基本的に同様の構成である。
弾性異方導電膜10Cは、それぞれ厚み方向に伸びる複数の円柱状の導電路形成部16と、これらの導電路形成部16を相互に絶縁する絶縁部17とを有し、導電路形成部16は、被検査電極のパターンに対応するパターンに従って配置されている。
また、弾性異方導電膜10Cは、全体が絶縁性の弾性高分子物質により形成され、その導電路形成部16には、磁性を示す導電性粒子Pが厚み方向に並ぶよう配向した状態で含有されている。これに対し、絶縁部17は、導電性粒子が全く或いは殆ど含有されていないものである。
また、弾性異方導電膜10Cの一面および他面の各々には、導電路形成部16の表面が絶縁部17の表面より突出する突出部分16A,16Bが形成されている。
弾性異方導電膜10Cにおいて、導電路形成部16の厚みは、例えば0.1〜2mmであり、好ましくは0.2〜1mmである。
また、導電路形成部16の径は、被検査電極のピッチなどに応じて適宜設定されるが、例えば50〜1000μmであり、好ましくは200〜800μmである。
弾性異方導電膜10Cを構成する弾性高分子物質および導電性粒子としては、弾性異方導電膜10Aと同様のものを用いることができる。
そして、弾性異方導電膜10Cは、導電路形成部16の各々がシート状コネクター20の各電極構造体22上に位置された状態で、かつ、絶縁部17がシート状コネクター20の絶縁性シート21に接着層18を介して一体的に固定された状態で設けられている。
接着層18を構成する材料としては、弾性を有するものを用いることか好ましく、その具体例としては、前述の弾性異方導電膜を形成する弾性高分子物質として例示したものを挙げることができ、特に、シリコーンゴムが好ましい。
上記の異方導電性コネクター装置10によれば、シート状コネクター20における電極構造体22の各々は、絶縁性シート21に対してその厚み方向に移動可能とされているため、電極構造体22の電極部22b,22cの突出高さにバラツキがあっても、被検査電極を加圧したときに当該電極部22b,22cの突出高さに応じて電極構造体22が絶縁性シート20の厚み方向に移動するので、回路装置に対する良好な電気的接続状態を確実に達成することができる。
また、電極構造体22における電極部22b,22cの各々は、絶縁性シート21の貫通孔21Hの径より大きい径を有するため、当該電極部22b,22cの各々がストッパーとして機能する結果、電極構造体22が絶縁性シート21から脱落することを防止することができる。
また、シート状コネクター20の絶縁性シート21が弾性異方導電膜10Aの絶縁部14に一体的に固定されているため、高温環境下に使用した場合でも、弾性異方導電膜10Aを形成する材料と絶縁性シート21を形成する材料との熱膨張率の差によってシート状コネクター20の電極構造体22と弾性異方導電膜10Aの導電路形成部11との位置ずれが生じることが防止され、従って、良好な電気的接続状態が安定に維持される。
また、弾性異方導電膜10Aの導電路形成部11には、絶縁部より突出する突出部分11A,11Bが形成されているため、小さい加圧力で加圧しても高い導電性が得られる。従って、回路装置の検査を行うために必要な加圧力を低減することができるので、回路装置の検査を多数回にわたって行う場合であっても、検査装置における各部品に故障が生ずることを抑制することができる。
図21は、本発明に係る回路装置の検査装置の一例における構成の概略を示す説明図である。
この回路装置の検査装置は、ガイドピン42を有する検査用回路基板40が設けられている。この検査用回路基板40の表面(図21において上面)には、検査対象である回路装置1の被検査電極2のパターンに対応するパターンに従って検査用電極41が形成されている。ここで、回路装置1の被検査電極2は突起状(半球状)のハンダボール電極である。
検査用回路基板40の表面上には、図1に示す異方導電性コネクター装置10が配置されている。具体的には、異方導電性コネクター装置10における支持体30に形成された位置決め穴32(図1および図4参照)にガイドピン42が挿入されることにより、弾性異方導電膜10Aにおける導電路形成部11が検査用電極41上に位置するよう位置決めされた状態で、当該異方導電性コネクター装置10が検査用回路基板40の表面上に固定されている。
このような回路装置の検査装置においては、異方導電性コネクター装置10上に、被検査電極2がシート状コネクター20における電極構造体22の電極部22b上に位置されるよう回路装置1が配置され、この状態で、例えば回路装置1を検査用回路基板40に接近する方向に押圧することにより、異方導電性コネクター装置10における導電路形成部11の各々が、シート状コネクター20における電極構造体22と検査用電極41とにより挟圧された状態となり、その結果、回路装置1の各被検査電極2と検査用回路基板40の各検査用電極41との間の電気的接続が達成され、この検査状態で回路装置1の検査が行われる。
上記の回路装置の検査装置によれば、図1に示す異方導電性コネクター装置10を有するため、検査対象である回路装置1における被検査電極2のピッチが極めて小さいものであっても、回路装置1に対する良好な電気的接続状態を確実に達成することができ、しかも、高温環境下に使用した場合でも、良好な電気的接続状態が安定に維持され、従って、所要の検査を確実に実行することができる。
本発明においては、上記の実施の形態に限定されずに種々の変更を加えることが可能である。
(1)異方導電性コネクター装置10に支持体を設けることは必須ではない。
(2)本発明の異方導電性コネクター装置10を回路装置の電気的検査に用いる場合において、弾性異方導電膜は、検査用回路基板に一体的に接着されていてもよい。このような構成によれば、弾性異方導電膜と検査用回路基板との間の位置ずれを確実に防止することができる。
このような異方導電性コネクター装置は、異方導電性コネクター装置を製造するための金型として、成形空間内に検査用回路基板を配置し得る基板配置用空間領域を有するものを用い、当該金型の成形空間内における基板配置用空間領域に検査用回路基板を配置し、この状態で、例えば成形空間内に異方導電性エラストマー用材料を注入して硬化処理することにより、製造することができる。
(3)弾性異方導電膜の具体的な形状および構造は、種々の変更が可能である。
例えば、弾性異方導電膜10Aは、その中央部分において、検査対象である回路装置の被検査電極と接する面に凹部を有するものであってもよい。
また、弾性異方導電膜10Aは、その中央部分において貫通孔を有するものであってもよい。
また、弾性異方導電膜10Aは、その他面が平面とされたものであってもよい。
(4)シート状コネクター20において、電極構造体22を構成する材料としては、金属材料に限定されるものではなく、例えば、樹脂中に金属などの導電性粉末が含有されてなるものなどを用いることができる。
(5)弾性異方導電膜10Aには、被検査電極に電気的に接続される導電路形成部11の他に、被検査電極に電気的に接続されない無効導電路形成部が、例えば弾性異方導電膜の周辺部分に形成されていてもよい。このような無効導電路形成部を有する構成によれば、当該無効導電路形成部を適宜の手段によってアースに接続することにより、回路基板の検査の際に静電気が生ずることを防止または抑制することができる。
また、被検査電極のパターンに関わらず、導電路形成部を一定のピッチで配置し、これらの導電路形成部のうち一部の導電路形成部を被検査電極に電気的に接続される導電路形成部とし、その他の導電路形成部が被検査電極に電気的に接続されない無効導電路形成部とすることができる。
具体的に説明すると、図22に示すように、検査対象である回路装置1としては、例えばCSP(Chip Scale Package)やTSOP(Thin Small Outline Package)などのように、一定のピッチの格子点位置のうち一部の位置にのみ被検査電極2が配置された構成のものがあり、このような回路装置1を検査するための異方導電性コネクター装置10においては、導電路形成部が被検査電極2と実質的に同一のピッチの格子点位置に従って配置され、被検査電極2に対応する位置にある導電路形成部を被検査電極に電気的に接続される導電路形成部11とし、それら以外の導電路形成部を無効導電路形成部とすることができる。
このような構成の異方導電性コネクター装置10によれば、当該異方導電性コネクター装置10の製造において、金型の強磁性体層が一定のピッチで配置されることにより、異方導電性エラストマー用材料層に磁場を作用させたときに、導電性粒子を所定の位置に効率よく集合させて配向させることができ、これにより、得られる導電路形成部の各々において、導電性粒子の密度が均一なものとなるので、各導電路形成部の抵抗値の差が小さい異方導電性コネクター装置を得ることができる。
(6)シート状コネクター20の電極構造体22の電極部22bの表面(被検査電極との接触面)には、金属などよりなるの導電性粒子やダイヤモンド等の高硬度の粒子が含有されていてもよい。
これらの粒子は、電極構造体を形成する際のメッキ液中に含有させることにより、電極構造体22の電極部に含有させることができる。また、電極構造体22を形成した後、更に、これらの粒子を含有するメッキ液を用いてメッキを行うことにより、電極構造体22の電極部22bの表面にこれらの粒子を含有させることができる。
(7)異方導電性コネクター装置10の弾性異方導電膜10Aにおける絶縁部14の表面には、絶縁性フィルムが一体化されていてもよい。
例えば、異方導電性コネクター装置10の弾性異方導電膜10Aにおけるシート状コネクター20が配置されていない側の表面に、導電路形成部のパターンに対応した貫通孔を有するポリイミドフィルムを一体化することにより、ポリイミドフィルムの貫通孔から導電路形成部の突出部が突出するよう構成されていてもよい。
このように弾性異方導電膜10Aの絶縁部14にポリイミドフィルムを一体化することにより、繰り返し検査使用時において、導電路形成部より離脱した導電性粒子が絶縁部に付着することがなくて絶縁部の絶縁性が保持されるので、繰り返し使用における耐久性の向上に有利である。
(8)図19および図20に示す異方導電性コネクター装置において、シート状コネクター20上に配置される弾性異方導電膜10Cとして、弾性高分子物質中に導電性粒子が厚み方向に並ぶよう配向して連鎖を形成した状態で、かつ、当該導電性粒子による連鎖が面方向に分散した状態で含有されてなる、いわゆる分散型異方導電性エラストマーシートを用いることができる。
本発明に係る異方導電性コネクター装置の一例の平面図である。 図1に示す異方導電性コネクター装置のX−X断面を示す説明図である。 図1に示す異方導電性コネクター装置のX−X断面の一部を拡大して示す説明図である。 図1に示す異方導電性コネクター装置における支持体の平面図である。 図4に示す支持体のX−X断面図である。 シート状コネクターを製造するための積層材料の構成を示す説明用断面図である。 積層材料における金属層に開口が形成された状態を示す説明用断面図である。 積層材料における絶縁性シートに貫通孔が形成された状態を示す説明用断面図である。 複合積層材料の構成を示す説明用断面図である。 複合積層材料にレジスト膜が形成された状態を示す説明用断面図である。 複合積層材料における絶縁性シートの貫通孔に電極構造体が形成された状態を示す説明用断面図である。 複合積層材料からレジスト膜が除去された状態を示す説明用断面図である。 弾性異方導電膜成形用の金型の一例における構成を示す説明用断面図である。 下型の成形面上に、スペーサーおよび支持体が配置された状態を示す説明用断面図である。 上型にシート状コネクターが装着され、下型に異方導電性エラストマー用材料層が形成された状態を示す説明用断面図である。 下型に形成された異方導電性エラストマー用材料層上に、シート状コネクターが装着された上型が配置された状態を示す説明用断面図である。 異方導電性エラストマー用材料層の一部を拡大して示す説明用断面図である。 異方導電性エラストマー用材料層に磁場が作用された状態を示す説明用断面図である。 本発明に係る異方導電性コネクター装置の他の例を示す説明用断面図である。 図19に示す異方導電性コネクター装置の一部を拡大して示す説明用断面図である。 本発明に係る回路装置の検査装置の一例における構成を回路装置と共に示す説明図である。 本発明に係る回路装置の検査装置の他の例における構成を回路装置と共に示す説明図である。 従来の異方導電性コネクター装置におけるシート状コネクターの製造工程を示す説明用断面図である。 (a)は、従来の異方導電性コネクター装置のシート状コネクターにおける電極構造体を拡大して示す説明用断面図、(b)は、表面電極部の各々が被検査電極の各々に接触した状態を示す説明用断面図、(c)は、表面電極部と被検査電極との接触不良が生じた状態を示す説明用断面図である。
符号の説明
1 回路装置
2 被検査電極
6 回路装置
7 被検査電極
10 異方導電性コネクター装置
10A,10C 弾性異方導電膜
10B 異方導電性エラストマー用材料層
11 導電路形成部
11A,11B 突出部分
14 絶縁部
15 接着層
16 導電路形成部
16A,16B 突出部分
17 絶縁部
18 接着層
20 シート状コネクター
20A 複合積層材料
20B 積層材料
21 絶縁性シート
21H 貫通孔
22 電極構造体
22a 胴部
22b,22c 電極部
23A 金属層
23B 金属薄層
23K 開口
24 レジスト膜
24H パターン孔
30 支持体
31 開口部
32 位置決め穴
40 検査用回路基板
41 検査用電極
42 ガイドピン
50 上型
51 強磁性体基板
52 強磁性体層
53 非磁性体層
54 凹部
55 下型
56 強磁性体基板
57 強磁性体層
58 非磁性体層
59 凹部
60,61 スペーサー
90 シート状コネクター
90A 積層材料
91 絶縁性シート
92 金属層
93 レジスト膜
94A,94B レジスト膜
95 電極構造体
96 表面電極部
97 裏面電極部
98 短絡部
98H 貫通孔
P 導電性粒子

Claims (8)

  1. 弾性異方導電膜と、
    この弾性異方導電膜の一面上に配置された、厚み方向に伸びる複数の貫通孔が形成された絶縁性シート、およびこの絶縁性シートの貫通孔の各々に、当該絶縁性シートの両面の各々から突出するよう配置された複数の電極構造体よりなるシート状コネクターとを具えてなり、
    前記電極構造体の各々は、前記絶縁性シートに対してその厚み方向に移動可能とされており、当該電極構造体の各々が前記弾性異方導電膜に接着された状態で設けられていることを特徴とする異方導電性コネクター装置。
  2. 電極構造体の各々は、絶縁性シートの貫通孔に挿通された胴部の両端に、当該絶縁性シートの貫通孔の径より大きい径を有する電極部が形成されてなることを特徴とする請求項1に記載の異方導電性コネクター装置。
  3. 弾性異方導電膜は、弾性高分子物質中に導電性粒子が含有されてなる厚み方向に伸びる複数の導電路形成部が、弾性高分子物質よりなる絶縁部によって相互に絶縁された状態で配置されてなり、当該導電路形成部の各々に少なくとも一面において当該絶縁部の表面より突出する突出部分が形成されてなることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の異方導電性コネクター装置。
  4. 電極構造体の各々が、弾性異方導電膜の導電路形成部における突出部分上に位置されて一体的に接着された状態で設けられていることを特徴とする請求項3に記載の異方導電性コネクター装置。
  5. 弾性異方導電膜の周縁部を支持する支持体が設けられていることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の異方導電性コネクター装置。
  6. シート状コネクターにおける電極構造体の各々が磁性を示す金属よりなることを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれかに記載の異方導電性コネクター装置。
  7. 請求項6に記載の異方導電性コネクター装置を製造する方法であって、
    硬化処理によって弾性高分子物質となる高分子物質用材料中に磁性を示す導電性粒子が分散されてなる異方導電性エラストマー用材料層上に、シート状コネクターをその電極構造体の各々の電極部の表面と当該異方導電性エラストマー用材料層の表面との間に間隙が形成されるよう配置し、
    その後、前記異方導電性エラストマー用材料層における前記電極構造体の直下に位置される部分に、それ以外の部分より大きい磁場を厚み方向に作用させることにより、当該異方導電性エラストマー用材料層における電極構造体の直下に位置される部分に導電性粒子を集合させて厚み方向に配向させると共に、当該異方導電性エラストマー用材料層における電極構造体の直下に位置される部分の表面を隆起させて当該電極構造体の電極部に接触させ、この状態で、異方導電性エラストマー用材料層を硬化することにより、絶縁部から突出する、電極構造体の電極部が一体的に接着された導電路形成部を有する弾性異方導電膜を形成する工程を有することを特徴とする異方導電性コネクター装置の製造方法。
  8. 検査対象である回路装置の被検査電極に対応して配置された検査用電極を有する検査用回路基板と、
    この検査用回路基板上に配置された請求項1乃至請求項6のいずれかに記載の異方導電性コネクター装置と
    を具えてなることを特徴とする回路装置の検査装置。
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