JP2004227829A - 異方導電性シートおよびその製造方法並びに回路装置の検査装置 - Google Patents

異方導電性シートおよびその製造方法並びに回路装置の検査装置 Download PDF

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Onori Yamada
大典 山田
Kiyoshi Kimura
潔 木村
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Abstract

【課題】回路装置の電気的検査に使用された場合において、検査対象である回路装置の被検査電極が突起状のものであり、かつ、検査用回路基板が、特殊な形態の検査用電極を有し、互いに隣接する検査用電極間の離間距離が小さいものであっても、所要の電気的接続を確実に達成することができ、しかも、所要の導電性が得られる異方導電性シートおよびその製造方法並びにこの異方導電性シートを具えた回路装置の検査装置を提供する。
【解決手段】本発明の異方導電性シートは、各々厚み方向に伸びる複数の導電路形成部が絶縁部によって相互に絶縁された状態で配置されてなり、前記導電路形成部の各々は、その一面における一端面の径よりも他面における他端面の径が小さいものであることを特徴とする。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば半導体集積回路などの回路装置の検査に用いられる異方導電性シートおよびその製造方法並びにこの異方導電性シートを具えた回路装置の検査装置に関し、更に詳しくは突起状電極を有する半導体集積回路などの回路装置の検査に好適に用いることができる異方導電性シートおよびその製造方法並びに回路装置の検査装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
異方導電性シートは、厚み方向にのみ導電性を示すもの、または厚み方向に押圧されたときに厚み方向にのみ導電性を示す加圧導電性導電部を有するものであり、かかる異方導電性シートとしては、金属粒子をエラストマー中に均一に分散して得られるもの(例えば特許文献1参照)、導電性磁性金属をエラストマー中に不均一に分散させることにより、厚み方向に伸びる多数の導電路形成部と、これらを相互に絶縁する絶縁部とが形成されてなるもの(例えば特許文献2参照)、導電路形成部の表面と絶縁部との間に段差が形成されたもの(例えば特許文献3参照)など、種々の構造のものが知られている。
これらの異方導電性シートにおいては、絶縁性の弾性高分子物質中に導電性粒子が厚み方向に並ぶよう配向した状態で含有されており、多数の導電性粒子の連鎖によって導電路が形成されている。
【0003】
このような異方導電性シートは、ハンダ付けあるいは機械的嵌合などの手段を用いずにコンパクトな電気的接続を達成することが可能であること、機械的な衝撃やひずみを吸収してソフトな接続が可能であるなどの特長を有するため、このような特長を利用して、例えば電子計算機、電子式デジタル時計、電子カメラ、コンピューターキーボードなどの分野において、回路装置相互間の電気的接続、例えばプリント回路基板と、リードレスチップキャリアー、液晶パネルなどとの電気的接続を達成するための異方導電性コネクターとして広く用いられている。
また、プリント回路基板や半導体集積回路などの回路装置の電気的検査においては、検査対象である回路装置の被検査電極と、検査用回路基板の表面に形成された検査用電極との電気的な接続を達成する手段として、被検査電極に対応して複数のピンプローブが配列されてなるプローブ部材の代わりに、異方導電性シートが用いられている。
【0004】
そして、回路装置の検査装置としては、プローブ部材および異方導電性シートのいずれも使用可能なものが知られている。この検査装置における検査用回路基板は、特殊な形態の検査用電極を有するものであり、その一例を図9に示す。この検査用回路基板5における検査用電極6の各々は、繭形の形状を有し、例えば45°の角度で傾斜した状態で、被検査電極のパターンに対応するパターンに従って配置されている。
【0005】
しかしながら、このような特殊な形態の検査用電極が形成された検査用回路基板を有する検査装置において、異方導電性シートを使用して例えばBGA等の突起状電極を有する回路装置の電気的検査を行なう場合には、以下のような問題があることが判明した。
回路装置の検査装置における異方導電性シートとしては、高い導電性が得られる点で、被検査電極の径と同等の径の導電路形成部を有するものが用いられている。然るに、図9に示す検査用回路基板5において、検査用電極6のピッチ、すなわち互いに隣接する検査用電極6の間の中心間距離は、被検査電極のピッチと実質的に同一であるが、互いに隣接する検査用電極6の間の離間距離は、互いに隣接する被検査電極の間の離間距離より相当に小さい。そのため、異方導電性シートを、その導電路形成部の各々が、接続すべき検査用電極6上に位置され、かつ、それに隣接する検査用電極6に接触しないように、検査用回路基板5上に配置することは極めて困難である。
また、径の小さい導電路形成部を有する異方導電性シートを用いる場合には、所要の導電性を得るために、当該異方導電性シートの導電路形成部の厚みを小さくすることが必要である。然るに、導電路形成部の厚みが小さい異方導電性シートは、凹凸吸収性が小さいものであるため、検査対象である回路装置が、突出高さのバラツキが大きい突起状電極を有するものである場合には、被検査電極に対する電気的接続を確実に達成することが困難である。
【0006】
【特許文献1】
特開昭51−93393号公報
【特許文献2】
特開昭53−147772号公報
【特許文献3】
特開昭61−250906号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、以上のような事情に基づいてなされたものであって、その第1の目的は、回路装置の電気的検査に使用された場合において、検査対象である回路装置の被検査電極が突起状のものであり、かつ、検査用回路基板が、特殊な形態の検査用電極を有し、互いに隣接する検査用電極間の離間距離が小さいものであっても、所要の電気的接続を確実に達成することができ、しかも、所要の導電性が得られる異方導電性シートを提供することにある。
本発明の第2の目的は、回路装置の電気的検査に使用された場合において、検査対象である回路装置の被検査電極が突起状のものであり、かつ、検査用回路基板が、特殊な形態の検査用電極を有し、互いに隣接する検査用電極間の離間距離が小さいものであっても、所要の電気的接続を確実に達成することができ、しかも、所要の導電性が得られる異方導電性シートを製造することができる方法を提供することにある。
本発明の第3の目的は、上記の異方導電性シートを具えた回路装置の検査装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明の異方導電性シートは、各々厚み方向に伸びる複数の導電路形成部が絶縁部によって相互に絶縁された状態で配置されてなる異方導電性シートにおいて、
前記導電路形成部の各々は、その一面における一端面の径よりも他面における他端面の径が小さいものであることを特徴とする。
【0009】
本発明の異方導電性シートにおいては、全体が弾性高分子物質により形成され、その導電路形成部に、磁性を示す導電性粒子が含有されてなることが好ましい。
また、本発明の異方導電性シートにおいては、導電路形成部の各々は、一端面の径に対する他端面の径の比が0.3〜0.9であることが好ましい。
また、本発明の異方導電性シートにおいては、その周縁部に、当該周縁部を支持する支持体が設けられていることが好ましい。
【0010】
本発明の異方導電性シートは、検査対象である回路装置と、検査用回路基板との間に介在されて当該回路装置の被検査電極と当該回路基板の検査電極との電気的接続を行なうための異方導電性シートとして好適であり、このような異方導電性シートにおいては、導電路形成部における径の大きい一端面が回路装置における被検査電極に接触されることが好ましい。
【0011】
本発明の異方導電性シートの製造方法は、各々厚み方向に伸びる複数の導電路形成部が絶縁部によって相互に絶縁された状態で配置されてなる異方導電性シートを製造する方法であって、
強磁性体基板上に、製造すべき異方導電性シートの一面における導電路形成部のパターンに対掌なパターンに従って配置された強磁性体層およびそれ以外の領域に配置された非磁性体層が形成されてなる一方の型と、強磁性体基板上に、製造すべき異方導電性シートの他面における導電路形成部のパターンに対掌なパターンに従って配置された強磁性体層およびそれ以外の領域に配置された非磁性体層が形成されてなる他方の型とを有し、当該一方の型および当該他方の型が成形空間を介して互いに対向するよう配置されてなる金型を用い、
前記金型の成形空間内に、硬化されて弾性高分子物質となる液状の高分子形成材料中に磁性を示す導電性粒子が含有されてなる成形材料層を形成し、
前記成形材料層に対して、前記一方の型の強磁性体層とこれに対応する他方の型の強磁性体層との間に当該成形材料層の厚み方向に磁場を作用させると共に、当該成形材料層を硬化処理する工程を有し、
前記他方の型は、その強磁性体層の表面の径が、前記一方の型の強磁性体層の表面の径よりも小さいものであることを特徴とする。
【0012】
本発明の異方導電性シートの製造方法においては、一方の型の強磁性体層の表面の径に対する他方の型の強磁性体層の表面の径の比が0.3〜0.9であることが好ましい。
【0013】
本発明の回路装置の検査装置は、検査対象である回路装置の被検査電極に対応して配置された検査用電極を有する検査用回路基板と、
この検査用回路基板上に配置された上記の異方導電性シートと
を具えてなることを特徴とする。
【0014】
【作用】
上記の構成の異方導電性シートにおいては、回路装置の電気的検査において、検査対象である回路装置と検査用回路基板との間に、導電路形成部における径の大きい一端面が回路装置における被検査電極に接触するよう配置される。
そして、この状態においては、検査用回路基板の検査用電極に接触する導電路形成部の他端面は、その一端面の径より小さい径であるため、検査用電極が特殊な形態を有し、隣接する被検査電極間の離間距離が小さいものであっても、接続すべき検査用電極に対する導電路形成部の電気的接続を、隣接する被検査電極に短絡することなしに、確実に達成することができる。
また、回路装置における被検査電極に接触する導電路形成部の一端面を、検査用回路基板における検査用電極の形態および互いに隣接する検査用電極間の離間距離の大きさに関わらず、被検査電極の径に応じた十分に大きい径を有するものとすることができ、これにより、導電路形成部にはその厚みが大きくても所要の導電性が得られる。更に、導電路形成部に十分に大きい厚みを確保することができるので、被検査電極の突出高さのバラツキが大きいものであっても、当該導電路形成部の弾性変形によって吸収され、その結果、被検査電極に対する電気的接続を確実に達成することができる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
図1は、本発明の異方導電性シートの一例における構成を示す平面図、図2は、図1に示す異方導電性シートの説明用断面図であり、この異方導電性シート10は、突起状の電極を有する回路装置の検査において、当該回路装置と検査用回路基板との間に介在されて当該回路装置の被検査電極と当該回路基板の検査電極との電気的接続を行なうために用いられるものである。
図1および図2に示す異方導電性シート10は、それぞれ厚み方向に伸びる複数の導電路形成部11と、これらの導電路形成部11を相互に絶縁する絶縁部15とにより構成され、導電路形成部11の各々は、接続すべき電極、具体的には検査対象である回路装置における被検査電極のパターンに対応するパターンに従って配置されている。
また、異方導電性シート10は、全体が絶縁性の弾性高分子物質により形成され、その導電路形成部11には、導電性粒子が厚み方向に並ぶよう配向した状態で含有されている。これに対し、絶縁部15は、導電性粒子が全く或いは殆ど含有されていないものである。
この例の異方導電性シート10においては、検査対象である回路装置に接触する一面(図2において上面)は平面とされており、一方、検査用回路基板に接触する他面には、導電路形成部11の表面が絶縁部15の表面から突出する突出部分14が形成されている。
【0016】
また、異方導電性シート10の周縁部には、当該異方導電性シート10の周縁部を支持する板状の支持体20が設けられている。具体的に説明すると、支持体20は、その中央位置に形成された、異方導電性シート10より小さい寸法の矩形の開口部21を有すると共に、四隅の位置の各々に形成された位置決め穴22を有し、異方導電性シート10は、支持体20の開口部21に配置され、当該異方導電性シート10の周縁部が支持体20に固定されることにより、当該支持体20に支持されている。
【0017】
異方導電性シート10における導電路形成部11は、検査用回路基板の検査用電極に接触される他面における他端面13の径d2が、検査対象である回路装置に接触される一面における一端面12の径d1よりも小さいものとされる。図示の例では、導電路形成部11は、その一端面12から他端面13に向かうに従って径が小さくなる円錐台状に形成されている。
以上において、導電路形成部11における一端面12の径d1(以下、単に「径d1」ともいう。)に対する当該導電路形成部11における他端面13の径d2(以下、単に「径d2」ともいう。)の比d2/d1(以下、単に「比d2/d1」ともいう。)は、0.3〜0.9であることが好ましく、より好ましくは0.4〜0.8である。
この比d2/d1が過小である場合には、当該導電路形成11の導電性が低いものとなることがある。一方、この比が過大である場合には、当該導電路形成部11は、これに電気的に接続される検査用電極に隣接する検査用電極に短絡しやすくなることがある。
【0018】
また、導電路形成部11の径d1は、検査対象である回路装置の被検査電極の径およびピッチに応じて設定される。具体的には、導電路形成部11の径d1は、検査対象である回路装置の被検査電極の径の0.7〜1.3倍、特に0.8〜1.2倍であることが好ましく、また、検査対象である回路装置の被検査電極のピッチの0.3〜1.2倍、特に0.4〜1倍であることが好ましい。
導電路形成部11の径d1が過小である場合には、当該導電路形成部11は導電性が低いものとなることがある。一方、導電路形成部11の径d1が過大である場合には、隣接する導電路形成部11間に所要の絶縁性を確保することが困難となることがある。
また、導電路形成部11の厚みは、接続すべき電極(この例では回路装置の被検査電極)の突出高さや、導電路形成部11の径d1および径d2などを考慮して適宜設定されるが、0.3〜1.5mmであることが好ましく、より好ましくは0.4〜1.2mmである。
【0019】
異方導電性シート10を形成する弾性高分子物質としては、架橋構造を有する高分子物質が好ましい。このような弾性高分子物質を得るために用いることのできる硬化性の高分子物質形成材料としては、種々のものを用いることができ、その具体例としては、ポリブタジエンゴム、天然ゴム、ポリイソプレンゴム、スチレン−ブタジエン共重合体ゴム、アクリロニトリル−ブタジエン共重合体ゴムなどの共役ジエン系ゴムおよびこれらの水素添加物、スチレン−ブタジエン−ジエンブロック共重合体ゴム、スチレン−イソプレンブロック共重合体などのブロック共重合体ゴムおよびこれらの水素添加物、クロロプレン、ウレタンゴム、ポリエステル系ゴム、エピクロルヒドリンゴム、シリコーンゴム、エチレン−プロピレン共重合体ゴム、エチレン−プロピレン−ジエン共重合体ゴムなどが挙げられる。
以上において、得られる異方導電性シート10に耐候性が要求される場合には、共役ジエン系ゴム以外のものを用いることが好ましく、特に、成形加工性および電気特性の観点から、シリコーンゴムを用いることが好ましい。
【0020】
シリコーンゴムとしては、液状シリコーンゴムを架橋または縮合したものが好ましい。液状シリコーンゴムは、その粘度が歪速度10−1secで10ポアズ以下のものが好ましく、縮合型のもの、付加型のもの、ビニル基やヒドロキシル基を含有するものなどのいずれであってもよい。具体的には、ジメチルシリコーン生ゴム、メチルビニルシリコーン生ゴム、メチルフェニルビニルシリコーン生ゴムなどを挙げることができる。
また、シリコーンゴムは、その分子量Mw(標準ポリスチレン換算重量平均分子量をいう。以下同じ。)が10,000〜40,000のものであることが好ましい。また、耐熱性が良好な異方導電性シートが得られることから、分子量分布指数(標準ポリスチレン換算重量平均分子量Mwと標準ポリスチレン換算数平均分子量Mnとの比Mw/Mnの値をいう。以下同じ。)が2以下のものが好ましい。
【0021】
異方導電性シート10における導電路形成部11に含有される導電性粒子としては、後述する方法により当該粒子を容易に配向させることができることから、磁性を示す導電性粒子を用いることが好ましい。このような導電性粒子の具体例としては、鉄、コバルト、ニッケルなどの磁性を有する金属の粒子若しくはこれらの合金の粒子またはこれらの金属を含有する粒子、またはこれらの粒子を芯粒子とし、当該芯粒子の表面に金、銀、パラジウム、ロジウムなどの導電性の良好な金属のメッキを施したもの、あるいは非磁性金属粒子若しくはガラスビーズなどの無機物質粒子またはポリマー粒子を芯粒子とし、当該芯粒子の表面に、ニッケル、コバルトなどの導電性磁性金属のメッキを施したものなどが挙げられる。
これらの中では、ニッケル粒子を芯粒子とし、その表面に導電性の良好な金のメッキを施したものを用いることが好ましい。
芯粒子の表面に導電性金属を被覆する手段としては、特に限定されるものではないが、例えば化学メッキまたは電解メッキ法、スパッタリング法、蒸着法などが用いられている。
【0022】
導電性粒子として、芯粒子の表面に導電性金属が被覆されてなるものを用いる場合には、良好な導電性が得られることから、粒子表面における導電性金属の被覆率(芯粒子の表面積に対する導電性金属の被覆面積の割合)が40%以上であることが好ましく、さらに好ましくは45%以上、特に好ましくは47〜95%である。
また、導電性金属の被覆量は、芯粒子の0.5〜50質量%であることが好ましく、より好ましくは2〜30質量%、さらに好ましくは3〜25質量%、特に好ましくは4〜20質量%である。被覆される導電性金属が金である場合には、その被覆量は、芯粒子の0.5〜30質量%であることが好ましく、より好ましくは2〜20質量%、さらに好ましくは3〜15質量%である。
【0023】
また、導電性粒子の粒子径は、1〜100μmであることが好ましく、より好ましくは2〜50μm、さらに好ましくは3〜30μm、特に好ましくは4〜20μmである。
また、導電性粒子の粒子径分布(Dw/Dn)は、1〜10であることが好ましく、より好ましくは1.01〜7、さらに好ましくは1.05〜5、特に好ましくは1.1〜4である。
このような条件を満足する導電性粒子を用いることにより、得られる導電路形成部11は、加圧変形が容易なものとなり、また、当該導電路形成部11において導電性粒子間に十分な電気的接触が得られる。
また、導電性粒子の形状は、特に限定されるものではないが、高分子物質形成材料中に容易に分散させることができる点で、球状のもの、星形状のものあるいはこれらが凝集した2次粒子であることが好ましい。
また、導電性粒子として、その表面がシランカップリング剤などのカップリング剤、潤滑剤で処理されたものを適宜用いることができる。カップリング剤や潤滑剤で粒子表面を処理することにより、得られる異方導電性シートの耐久性が向上する。
【0024】
このような導電性粒子は、高分子物質形成材料に対して体積分率で5〜60%、好ましくは7〜50%となる割合で用いられることが好ましい。この割合が5%未満の場合には、十分に電気抵抗値の小さい導電路形成部11が得られないことがある。一方、この割合が60%を超える場合には、得られる導電路形成部11は脆弱なものとなりやすく、導電路形成部11として必要な弾性が得られないことがある。
【0025】
また、導電性粒子としては、金によって被覆された表面を有するものが好ましいが、接続対象電極、例えば検査対象である回路装置の被検査電極が、鉛を含むハンダ合金よりなるものである場合には、異方導電性シート10における被検査電極に接触する一端面12側の表層部分に含有される導電性粒子は、ロジウム、パラジウム、ルテニウム、タングステン、モリブデン、白金、イリジウム、銀およびこれらを含む合金から選ばれる耐拡散性金属によって被覆されていることが好ましく、これにより、導電性粒子における被覆層に対して鉛成分が拡散することを防止することができる。
【0026】
耐拡散性金属が被覆された表面を有する導電性粒子は、例えばニッケル、鉄、コバルト若しくはこれらの合金などよりなる芯粒子の表面に対して、例えば化学メッキまたは電解メッキ法、スパッタリング法、蒸着法などにより耐拡散性金属を被覆させることにより形成することができる。
また、耐拡散性金属の被覆量は、導電性粒子に対して質量分率で5〜40%、好ましくは10〜30%となる割合であることが好ましい。
【0027】
異方導電性シート10における回路装置に接触する一面側の表層部分には、磁性および導電性を示さない粒子(以下、「非磁性絶縁性粒子」という。)が含有されていてもよい。この非磁性絶縁性粒子としては、ダイヤモンドパウダー、ガラス粉末、セラミック粉末、通常のシリカ粉、コロイダルシリカ、エアロゲルシリカ、アルミナなどを用いることができ、これらの中では、ダイヤモンドパウダーが好ましい。
このような非磁性絶縁性粒子を異方導電性シート10における回路装置に接触する一面側の表層部分に含有させることにより、当該表層部分の硬度が高くなるため、高い繰り返し耐久性が得られると共に、被検査電極が鉛を含有してなるものである場合には、鉛成分が導電性粒子における被覆層に移行することが抑制されるため、長期間にわたって一層安定した導電性が得られ、更に、検査対象である回路装置が異方導電性シート10に接着することを抑制することができる。
【0028】
非磁性絶縁性粒子の粒子径は、0.1〜50μmであることが好ましく、より好ましくは0.5〜40μm、さらに好ましくは1〜30μmである。この粒子径が過小である場合には、永久的な変形や磨耗による変形を抑制する効果を十分に付与することが困難となる。また、粒子径が過小である非磁性絶縁性粒子を多量に用いると、異方導電性シート10を得るための成形材料の流動性が低下するため、当該成形材料中の導電性粒子を磁場によって配向させることが困難となることがある。
一方、この粒子径が過大である場合には、当該非磁性絶縁性粒子が導電路形成部11に存在することにより、電気抵抗値が低い導電路形成部11を得ることが困難となることがある。
【0029】
非磁性絶縁性粒子の使用量は、特に限定されるものではないが、使用量が少ないと、異方導電性シート10における一面側の表層部分の硬度を高めることができないため、好ましくなく、使用量が多いと、後述する製造方法において、磁場による導電性粒子の配向を十分に達成することができなくなるため、好ましくない。非磁性絶縁性粒子の実用的な使用量は、異方導電性シート10における一面側の表層部分を構成する弾性高分子物質100重量部に対して5〜90重量部である。
【0030】
異方導電性シート10に設けられた支持体20を構成する材料としては、線熱膨張係数が3×10−5/K以下のものを用いることが好ましく、より好ましくは2×10−5〜1×10−6/K、特に好ましくは6×10−6〜1×10−6/Kである。
具体的な材料としては、金属材料や非金属材料が用いられる。
金属材料としては、金、銀、銅、鉄、ニッケル、コバルト若しくはこれらの合金などを用いることができる。
非金属材料としては、ポリイミド樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアラミド樹脂、ポリアミド樹脂等の機械的強度の高い樹脂材料、ガラス繊維補強型エポキシ樹脂、ガラス繊維補強型ポリエステル樹脂、ガラス繊維補強型ポリイミド樹脂等の複合樹脂材料、エポキシ樹脂等にシリカ、アルミナ、ボロンナイトライド等の無機材料をフィラーとして混入した複合樹脂材料などを用いることができるが、熱膨張係数が小さい点で、ポリイミド樹脂、ガラス繊維補強型エポキシ樹脂等の複合樹脂材料、ボロンナイトライドをフィラーとして混入したエポキシ樹脂等の複合樹脂材料が好ましい。
【0031】
上記の異方導電性シート10は、例えば次のようにして製造することができる。
図3は、異方導電性シート10を製造するために用いられる金型の一例における構成を示す説明用断面図である。この金型は、上型50およびこれと対となる下型55が、互いに対向するよう配置されて構成され、上型50の成形面(図3において下面)と下型55の成形面(図3において上面)との間に成形空間Sが形成されている。
上型50においては、強磁性体基板51の表面(図3において下面)に、目的とする異方導電性シート10の一面における導電路形成部11のパターンに対掌なパターンに従って強磁性体層52が形成され、この強磁性体層52以外の領域には、当該強磁性体層52の厚みと実質的に同一の厚みを有する部分53b(以下、単に「部分53b」という。)と当該強磁性体層52の厚みより大きい厚みを有する部分53a(以下、単に「部分53a」という。)とよりなる非磁性体層53が形成されており、非磁性体層53における部分53aと部分53bとの間に段差が形成されることにより、当該上型50の表面には凹部54が形成されている。
【0032】
一方、下型55においては、強磁性体基板56の表面(図3において上面)に、目的とする異方導電性シート10の他面における導電路形成部11のパターンと対掌なパターンに従って強磁性体層57が形成され、この強磁性体層57以外の領域には、当該強磁性体層57の厚みより大きい厚みを有する非磁性体層58が形成されており、非磁性体層58と強磁性体層57との間に段差が形成されることにより、当該下型55の成形面には、目的とする異方導電性シート10における突出部分14を形成するための凹部57aが形成されている。
そして、下型55における強磁性体層57の表面(成形面)の径D2は、上型50における強磁性体層52の表面(成形面)の径D1よりも小さいものとされ、具体的には、上型50の強磁性体層52の表面の径D1に対する下型55の強磁性体層57の表面の径D2の比D2/D1が0.3〜0.9であることが好ましく、より好ましくは0.4〜0.8である。
上型50の強磁性体層52の表面の径D1および下型55の強磁性体層57の表面の径D2の具体的な値は、目的とする異方導電性シート10における導電路形成部11の径d1および径d2に応じて設定される。
【0033】
上型50および下型55の各々における強磁性体基板51、56を構成する材料としては、鉄、鉄−ニッケル合金、鉄−コバルト合金、ニッケル、コバルトなどの強磁性金属を用いることができる。この強磁性体基板51、56は、その厚みが0.1〜50mmであることが好ましく、表面が平滑で、化学的に脱脂処理され、また、機械的に研磨処理されたものであることが好ましい。
【0034】
また、上型50および下型55の各々における強磁性体層52,57を構成する材料としては、鉄、鉄−ニッケル合金、鉄−コバルト合金、ニッケル、コバルトなどの強磁性金属を用いることができる。この強磁性体層52、57は、その厚みが10μm以上であることが好ましい。この厚みが10μm未満である場合には、金型内に形成される成形材料層に対して、十分な強度分布を有する磁場を作用させることが困難となり、この結果、当該成形材料層における導電路形成部となるべき部分に導電性粒子を高い密度で集合させることが困難となるため、良好な異方導電性シートが得られないことがある。
【0035】
また、上型50および下型55の各々における非磁性体層53,58を構成する材料としては、銅などの非磁性金属、耐熱性を有する高分子物質などを用いることができるが、フォトリソグラフィーの手法により容易に非磁性体層53,58を形成することができる点で、放射線によって硬化された高分子物質を用いることが好ましく、その材料としては、例えばアクリル系のドライフィルムレジスト、エポキシ系の液状レジスト、ポリイミド系の液状レジストなどのフォトレジストを用いることができる。
また、下型55における非磁性体層58の厚みは、形成すべき異方導電性シート10における突出部分14の突出高さおよび強磁性体層57の厚みに応じて設定される。
【0036】
そして、上記の金型を用い、例えば、次のようにして異方導電性シート10が製造される。
先ず、図4に示すように、枠状のスペーサー59a,59bおよび支持体20を用意し、この支持体20を、枠状のスペーサー59bを介して下型55の所定の位置に固定して配置し、更に支持体20上に枠状のスペーサー59aを配置する。
一方、硬化されて弾性高分子物質となる液状の高分子物質形成材料中に、磁性を示す導電性粒子を分散させることにより、異方導電性シート10を得るための成形材料を調製する。
次いで、図5に示すように、上型50の成形面上の凹部54内に成形材料を充填して第1の成形材料層10Aを形成し、一方、下型55、スペーサー59a,59bおよび支持体20によって形成される空間内に、成形材料を充填して第2の成形材料層10Bを形成する。
そして、上型50をスペーサー59a上に位置合わせて配置することにより、第2の成形材料層10B上に第1の成形材料層10Aを積重し、以て、図6に示すように、成形空間S内に目的とする異方導電性シート10に適合する形態の成形材料層10Cが形成される。
【0037】
次いで、上型50における強磁性体基板51の上面および下型55における強磁性体基板56の下面に配置された電磁石(図示せず)を作動させることにより、強度分布を有する磁場、すなわち上型50の強磁性体層52とこれに対応する下型55の強磁性体層57との間においてそれ以外の領域より大きい強度を有する磁場を成形材料層20Cの厚み方向に作用させる。その結果、成形材料層20Cにおいては、図7に示すように、成形材料層10C中に分散されていた導電性粒子が、上型50の各々の強磁性体層52とこれに対応する下型55の強磁性体層57との間に位置の導電路形成部となるべき部分11Aに集合すると共に、成形材料層10Cの厚み方向に並ぶよう配向する。ここで、導電性粒子が集合する導電路形成部となるべき部分11Aの形状は、下型55における強磁性体層57の表面の径D2は、上型50における強磁性体層52の表面の径D1よりも小さいため、上型50の強磁性体層52の表面から下型55の強磁性体層57の表面に向かうに従って径が小さくなる円錐台状である。
【0038】
そして、この状態において、成形材料層10Cを硬化処理することにより、弾性高分子物質中に導電性粒子が厚み方向に並ぶよう配向した状態で密に充填された導電路形成部11と、これらの導電路形成部11の周囲を包囲するよう形成された、導電性粒子が全くあるいは殆ど存在しない絶縁性の弾性高分子物質よりなる絶縁部15とよりなり、当該導電路形成部11における他端面13の径d2が一端面12の径d1より小さい異方導電性シート10が、支持体20に支持された状態で製造される(図1および図2参照)。
【0039】
以上において、成形材料層10Cの硬化処理は、磁場を作用させたままの状態で行うこともできるが、磁場の作用を停止させた後に行うこともできる。
成形材料層10Cに作用される平行磁場の強度は、平均で20,000〜1,000,000μTとなる大きさが好ましい。
また、成形材料層10Cに平行磁場を作用させる手段としては、電磁石の代わりに永久磁石を用いることもできる。永久磁石としては、上記の範囲の平行磁場の強度が得られる点で、アルニコ(Fe−Al−Ni−Co系合金)、フェライトなどよりなるものが好ましい。
成形材料層10Cの硬化処理は、使用される材料によって適宜選定されるが、通常、加熱処理によって行われる。具体的な加熱温度および加熱時間は、成形材料層を構成する高分子物質形成材料などの種類、導電性粒子の移動に要する時間などを考慮して適宜選定される。
【0040】
上記の異方導電性シート10においては、回路装置の電気的検査において、検査対象である回路装置と検査用回路基板との間に、導電路形成部11における径の大きい一端面12が検査対象である回路装置の被検査電極に接触するよう配置される。
そして、この状態においては、検査用回路基板の検査用電極に接触する導電路形成部11の他端面13の径d2は、その一端面12の径d1よりも小さいため、検査用電極が特殊な形態を有し、隣接する被検査電極間の離間距離が小さいものであっても、接続すべき検査用電極に対する導電路形成部11の電気的接続を、隣接する被検査電極に短絡することなしに、確実に達成することができる。
また、回路装置における被検査電極に接触する導電路形成部11の一端面12の径d1を、検査用回路基板における検査用電極の形態および互いに隣接する検査用電極間の離間距離の大きさに関わらず、被検査電極の径に応じた十分に大きいものとすることができ、これにより、導電路形成部11にはその厚みが大きくても所要の導電性が得られる。更に、導電路形成部11に十分に大きい厚みを確保することができるので、被検査電極の突出高さのバラツキが大きいものであっても、当該導電路形成部11の弾性変形によって吸収され、その結果、被検査電極に対する電気的接続を確実に達成することができる。
従って、上記の異方導電性シート10によれば、回路装置の電気的検査において、検査対象である回路装置の被検査電極が突起状のものであり、かつ、検査用回路基板が、特殊な形態の検査用電極を有し、互いに隣接する検査用電極間の離間距離が小さいものであっても、所要の電気的接続を確実に達成することができ、しかも、所要の導電性が得られる。
【0041】
図8は、本発明に係る回路装置の検査装置の一例における構成の概略を示す説明図である。
この回路装置の検査装置は、ガイドピン9を有する検査用回路基板5が設けられている。この検査用回路基板9の表面(図8において上面)には、検査対象である回路装置1における被検査電極である半球形状のハンダボール電極2のパターンに対応するパターンに従って検査用電極6が形成されている。
検査用回路基板5の表面上には、図1および図2に示す構成の異方導電性シート10が配置されている。具体的には、異方導電性シート10に設けられた支持体20に形成された位置決め穴(図示省略)にガイドピン9が挿入されることにより、導電路形成部11の他端面13が検査用電極6上に位置するよう位置決めされた状態で、当該異方導電性シート10が検査用回路基板5の表面上に固定されている。
【0042】
この検査装置においては、異方導電性シート10の代わりに、ハンダボール電極2に対応してピンプローブが配列されてなるプローブ部材を使用することが可能であり、そのため、検査用回路基板5における検査用電極6の各々は、図9に示すように、繭形の形状を有し、例えば45°の角度で傾斜した状態で、被検査電極2のパターンに対応するパターンに従って配置されている。
【0043】
このような回路装置の検査装置においては、異方導電性シート10の一面上に、ハンダボール電極2が導電路形成部11の一端面12上に位置されるよう回路装置1が配置され、この状態で、例えば回路装置1を検査用回路基板5に接近する方向に押圧することにより、異方導電性シート10における導電路形成部11が挟圧された状態となり、その結果、回路装置1のハンダボール電極2の各々が、異方導電性シート10における導電路形成部11を介して検査用回路基板5の検査用電極6の各々に電気的に接続が達成され、この状態で回路装置1の検査が行われる。
【0044】
上記の回路装置の検査装置によれば、検査用回路基板5上に前述の異方導電性シート10が配置されているため、検査対象である回路装置1の被検査電極がハンダボール電極2であり、かつ、検査用回路基板5が、特殊な形態の検査用電極6を有し、互いに隣接する検査用電極6間の離間距離が小さいものであっても、所要の電気的接続を確実に達成することができ、しかも、被検査電極と検査用電極との間において所要の導電性が得られる。
【0045】
本発明においては、上記の実施の形態に限定されずに種々の変更を加えることが可能である。
(1)本発明の異方導電性シートを回路装置の検査に用いる場合において、検査対象である回路装置の被検査電極は、半球形状のハンダボール電極に限られず、例えばリード電極や平板状の電極であってもよい。
(2)異方導電性シートに支持体を設けることは必須のことではない。
(3)異方導電性シートは、両面が平面とされたものであっても、その両面において導電路形成部の表面が絶縁部の表面から突出する突出部分が形成されたものであってもよい。
(4)本発明の異方導電性シートには、メッシュ若しくは不織布よりなる補強材が含有されていてもよい。このような構成によれば、繰り返し加圧されたときにも、優れた耐久性が得られる。
(5)本発明の異方導電性シート全体に、非磁性絶縁性粒子が含有されていてもよい。
(6)本発明の異方導電性シートは、それぞれ硬度の異なる弾性高分子物質により形成された複数の層が厚み方向に積層されて構成されていてもよい。このような構成においては、全ての層または一部の層に、非磁性絶縁性粒子が含有されていてもよい。
(7)回路装置の検査装置において、異方導電性シートにおける被検査回路装置側の表面に、更に、厚み方向に貫通して伸びる複数の電極構造体が配置されてなるシート状コネクターを配置し、当該シート状コネクターの電極構造体を介して、被検査回路装置の被検査電極と異方導電性シートの導電路形成部とが電気的に接続されていてもよく、このような構成においては、当該シート状コネクターが異方導電性シートに一体的に設けられていてもよい。
【0046】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の異方導電性シートによれば、回路装置の電気的検査に使用された場合において、検査対象である回路装置の被検査電極が突起状のものであり、かつ、検査用回路基板が特殊な形態の検査用電極を有し、互いに隣接する検査用電極間の離間距離が小さいものであっても、所要の電気的接続を確実に達成することができ、しかも、所要の導電性が得られる。
本発明の異方導電性シートの製造方法によれば、回路装置の電気的検査に使用された場合において、検査対象である回路装置の被検査電極が突起状のものであり、かつ、検査用回路基板が特殊な形態の検査用電極を有し、互いに隣接する検査用電極間の離間距離が小さいものであっても、所要の電気的接続を確実に達成することができ、しかも、所要の導電性が得られる異方導電性シートを製造することができる。
そして、本発明によれば、上記の異方導電性シートを具えた回路装置の検査装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の異方導電性シートの一例における構成を示す平面図である。
【図2】本発明の異方導電性シートの一例における構成を示す説明用断面図である。
【図3】本発明の異方導電性シートの製造方法に用いられる金型の一例における構成を示す説明用断面図である。
【図4】下型の成形面上に、スペーサーおよび支持体が配置された状態を示す説明用断面図である。
【図5】上型の成形面に第1の成形材料層が形成され、下型の成形面上に第2の成形材料層が形成された状態を示す説明用断面図である。
【図6】目的とする異方導電性シートに適合する形態の成形材料層が形成された状態を示す説明用断面図である。
【図7】成形材料層中の導電性粒子が導電路形成部となる部分に集合した状態を示す説明用断面図である。
【図8】本発明の回路装置の検査装置の一例における構成を回路装置と共に示す説明図である。
【図9】検査用回路基板における検査用電極のパターンを示す説明図である。
【符号の説明】
1 回路装置
2 ハンダボール電極
5 検査用回路基板
6 検査用電極
9 ガイドピン
10 異方導電性シート
10A 第1の成形材料層
10B 第2の成形材料層
10C 成形材料層
11 導電路形成部
11A 導電路形成部となるべき部分
12 一端面
13 他端面
14 突出部分
15 絶縁部
20 支持体
21 開口部
22 位置決め穴
50 上型
51 強磁性体基板
52 強磁性体層
53 非磁性体層
54 凹部
55 下型
56 強磁性体基板
57 強磁性体層
57a 凹部
58 非磁性体層
59a,59b スペーサー
S 成形空間

Claims (8)

  1. 各々厚み方向に伸びる複数の導電路形成部が絶縁部によって相互に絶縁された状態で配置されてなる異方導電性シートにおいて、
    前記導電路形成部の各々は、その一面における一端面の径よりも他面における他端面の径が小さいものであることを特徴とする異方導電性シート。
  2. 全体が弾性高分子物質により形成され、その導電路形成部に、磁性を示す導電性粒子が含有されてなることを特徴とする請求項1に記載の異方導電性シート。
  3. 導電路形成部の各々は、一端面の径に対する他端面の径の比が0.3〜0.9であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の異方導電性シート。
  4. 周縁部に、当該周縁部を支持する支持体が設けられていることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の異方導電性シート。
  5. 検査対象である回路装置と、検査用回路基板との間に介在されて当該回路装置の被検査電極と当該回路基板の検査電極との電気的接続を行なうための異方導電性シートであって、
    導電路形成部における径の大きい一端面が回路装置における被検査電極に接触されることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の異方導電性シート。
  6. 各々厚み方向に伸びる複数の導電路形成部が絶縁部によって相互に絶縁された状態で配置されてなる異方導電性シートを製造する方法であって、
    強磁性体基板上に、製造すべき異方導電性シートの一面における導電路形成部のパターンに対掌なパターンに従って配置された強磁性体層およびそれ以外の領域に配置された非磁性体層が形成されてなる一方の型と、強磁性体基板上に、製造すべき異方導電性シートの他面における導電路形成部のパターンに対掌なパターンに従って配置された強磁性体層およびそれ以外の領域に配置された非磁性体層が形成されてなる他方の型とを有し、当該一方の型および当該他方の型が成形空間を介して互いに対向するよう配置されてなる金型を用い、
    前記金型の成形空間内に、硬化されて弾性高分子物質となる液状の高分子物質形成材料中に磁性を示す導電性粒子が含有されてなる成形材料層を形成し、
    前記成形材料層に対して、前記一方の型の強磁性体層とこれに対応する他方の型の強磁性体層との間に当該成形材料層の厚み方向に磁場を作用させると共に、当該成形材料層を硬化処理する工程を有し、
    前記他方の型は、その強磁性体層の表面の径が、前記一方の型の強磁性体層の表面の径よりも小さいものであることを特徴とする異方導電性シートの製造方法。
  7. 一方の型の強磁性体層の表面の径に対する他方の型の強磁性体層の表面の径の比が0.3〜0.9であることを特徴とする請求項6に記載の異方導電性シートの製造方法。
  8. 検査対象である回路装置の被検査電極に対応して配置された検査用電極を有する検査用回路基板と、
    この検査用回路基板上に配置された請求項5に記載の異方導電性シートと
    を具えてなることを特徴とする回路装置の検査装置。
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