JP6941733B2 - ペリクル用支持枠、ペリクル及びペリクル用支持枠の製造方法、並びにペリクルを用いた露光原版及び露光装置 - Google Patents

ペリクル用支持枠、ペリクル及びペリクル用支持枠の製造方法、並びにペリクルを用いた露光原版及び露光装置 Download PDF

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Description

本発明は、半導体デバイス等をリソグラフィ技術により製造する際に使用するフォトマスクまたはレチクル(以下、これらを総称して「フォトマスク」ともいう)及び、塵埃が付着することを防ぐフォトマスク用防塵カバーであるペリクル等に関する。特に、本発明は、極端紫外光(Extreme Ultraviolet:EUV)リソグラフィ用のペリクル用支持枠、ペリクル及びペリクル用支持枠の製造方法、並びにペリクルを用いた露光原版及び露光装置に関する。
半導体素子は、リソグラフィと称される工程を経て製造される。リソグラフィでは、スキャナやステッパと呼ばれる露光装置を用いて、回路パターンが描画されたマスクに露光光を照射して、フォトレジストが塗布された半導体ウェハに回路パターンを転写する。現在までに、リソグラフィの波長は短波長化が進み、次世代のリソグラフィ技術として、EUVリソグラフィの開発が進められている。EUV光は、軟X線領域又は真空紫外線領域の波長の光を指し、13.5nm±0.3nm程度の光線を指す。EUV光は、あらゆる物質に対して吸収されやすく、したがって、EUVリソグラフィでは、露光装置内を真空にして露光する必要がある。EUV光は、あらゆる物質に対して吸収されやすいため、ペリクルに配置するペリクル膜も従来にないナノメートルオーダーの膜である必要がある。
露光装置内を真空にして行うEUVリソグラフィにおいては、当初、フォトマスクへのペリクルの装着は必須ではないと考えられていたため、現在開発されているEUV露光装置には、フォトマスクへペリクルを装着するための空間が3.0mm程度しか存在していない。しかし、5mm以上の高さを有する従来のペリクルを装着するための空間を露光装置内に確保するには、光学系の設計変更が必要となり、EUVリソグラフィの開発に遅延をきたすこととなる。したがって、従来のペリクルの半分以下程度の高さとするペリクルを新たに設計する必要がある。
露光装置内を真空にすると、フォトマスクとペリクルによって形成される閉空間(ペリクルの内側)と、その外側との圧力差が生じ、ペリクル膜がたるんだり、或いは膨らんだりしうる。この解決手段として、通気孔を設けることが考えられる。しかし、ペリクルの設置空間が大幅に制限されるため、ナノメートルオーダーのペリクル膜の損傷を防ぐには、ペリクルの枠体に配置した通気孔を介した十分な通気を確保する必要がある。通気孔にはペリクルの内側への異物混入を防ぐためその途中にフィルタを配置する必要があるが、ペリクルの設置空間が大幅に制限され、しかも枠体に許容される高さも大幅に制限されるため、枠体へのフィルタの配置も従来にない設計が要求される。
例えば、特許文献1には、耐熱性や通気スピード(減圧時間)、異物捕集効率の観点から、金属製又はセラミックス製であるとともに、ペリクルフレームと溶接によって連続的に一体化されたフィルタで通気孔を覆ったEUV露光用ペリクルが記載されている。
特開2017−116697号公報
通気孔を覆うフィルタは、EUV光の露光により劣化するため、交換する必要がある。ペリクルフレームと一体化されたフィルタを交換するのは容易ではなく、簡便にフィルタを交換可能なペリクルが望まれる。
本発明は、上述の問題を解決するもので、通気孔に容易に着脱可能なフィルタが設けられ、極端紫外光リソグラフィ用のペリクル膜を設けることができる支持枠、当該支持枠に極端紫外光リソグラフィ用のペリクル膜を設けたペリクル、及び支持枠の製造方法、並びにこれらの支持枠を用いた露光原版及び露光装置を提供することを目的とする。
本発明の一実施形態に係るペリクル用支持枠は、第1の支持枠部と、第2の支持枠部と、フィルタと、を有するペリクル用支持枠であって、前記フィルタは平板状の枠形状を有し、前記第1の支持枠部と前記第2の支持枠部とに挟持され、前記第1の支持枠部は、平板状の枠形状を有する第1の本体部と、前記第1の本体部から前記ペリクル用支持枠の厚み方向に突出した第1の係合部と、を有し、前記第2の支持枠部は、平板状の枠形状を有する第2の本体部と、前記第2の本体部の前記ペリクル用支持枠の厚み方向に設けられた凹部に配置され、前記第1の係合部と係合する第2の係合部と、を有する。
本発明の一実施形態において、前記第1の係合部は、前記第1の本体部から前記ペリクル用支持枠の厚み方向に延在する第1の延在部と、前記第1の延在部の前記第1の本体部とは反対側の端部から前記ペリクル用支持枠の厚み方向と交差する方向に延在する第2の延在部と、を有し、前記第2の係合部は、前記第1の支持枠部側に位置する前記第2の支持枠部の第1の面から前記ペリクル用支持枠の厚み方向に延在する第1の溝部と、前記第1の溝部の底部から前記ペリクル用支持枠の厚み方向と交差する方向に延在する第2の溝部とを有し、前記第2の延在部の少なくとも一部は、前記第2の溝部に収容されてもよい。
本発明の一実施形態において、前記フィルタは、前記第1の係合部及び前記第2の係合部に対応する位置に開口を有し、前記第1の係合部は、前記開口を貫通して、前記第2の係合部と係合してもよい。
本発明の一実施形態において、前記第2の係合部は、前記第2の溝部の底部から前記第1の面の方向に離間して配置される固定具を有し、前記第2の溝部は、前記第1の溝部の底部と前記固定具とにより構成されてもよい。
本発明の一実施形態において、前記固定具は、治具と係合可能な第3の係合部を有していてもよい。
本発明の一実施形態において、前記ペリクル用支持枠の内縁部と外縁部とを接続し、前記フィルタが配置された通気孔をさらに有してもよい。
本発明の一実施形態において、前記通気孔は、前記フィルタが配置され、前記ペリクル用支持枠の厚み方向と略平行な第1の方向に延びる第1の孔と、前記第1の孔の第1の端部に接続し、前記第1の方向と交差する第2の方向に延伸し、前記内縁部又は前記外縁部に開口を有する第2の孔と、を有してもよい。
本発明の一実施形態において、前記通気孔は、前記第1の孔の第2の端部に接続し、前記ペリクル用支持枠の厚み方向と交差する方向に設けられた第3の孔をさらに有してもよい。
本発明の一実施形態において、複数の前記第1の係合部と、複数の前記第2の係合部と、複数の前記通気孔と、を備えてもよい。
本発明の一実施形態において、前記第1の支持枠部は、前記第1の本体部を構成する枠形状を有する薄板と、前記第1の延在部を構成する薄板と、前記第2の延在部を構成する薄板と、を含む積層体であってもよい。
本発明の一実施形態において、前記第2の支持枠部は、前記第1の溝部を構成する薄板と、前記第2の溝部を構成する薄板と、を含む積層体であってもよい。
本発明の一実施形態において、前記フィルタの前記枠形状の内側に配置された壁をさらに有してもよい。
本発明の一実施形態において、前記いずれかに記載のペリクル用支持枠と、ペリクル膜とを有するペリクルが提供される。
本発明の一実施形態において、前記ペリクルと、原版と、を有する露光原版が提供される。
本発明の一実施形態において、前記露光原版と、光学系とを有する露光装置が提供される。
本発明の一実施形態において、平板状の枠形状を有する第1の本体部と、前記第1の本体部からペリクル用支持枠の厚み方向に突出した第1の係合部と、を有する第1の支持枠部を準備し、平板状の枠形状を有する第2の本体部と、前記第2の本体部の前記ペリクル用支持枠の厚み方向に設けられた凹部に配置され、前記第1の係合部と係合する第2の係合部と、を有する第2の支持枠部を準備し、平板状の枠形状を有するフィルタを準備し、前記フィルタを前記第1の支持枠部と前記第2の支持枠部とを挟持し、前記第1の係合部と前記第2の係合部とを係合するペリクル用支持枠の製造方法が提供される。
本発明の一実施形態において、前記第1の本体部を構成する薄板と、第1の延在部を構成する薄板と、第2の延在部を構成する薄板とを接続して、前記第1の本体部から前記ペリクル用支持枠の厚み方向に突出した第1の係合部を有する前記第1の支持枠部を準備し、第1の溝部を構成する薄板と、第2の溝部を構成する薄板と、前記第2の本体部を構成する薄板とを接続して、前記第2の係合部を有する前記第2の支持枠部を準備し、前記第2の延在部の少なくとも一部を前記第2の溝部に収容して、前記第1の係合部と前記第2の係合部とを係合してもよい。
本発明によると、容易に着脱可能なフィルタが通気孔に設けられ、極端紫外光リソグラフィ用のペリクル膜を設けることができる支持枠、当該支持枠に極端紫外光リソグラフィ用のペリクル膜を設けたペリクル、及び支持枠の製造方法、並びにこれらを用いた露光原版及び露光装置が提供される。
また、一実施形態において、フィルタの固定に接着剤が不要であるため、接着剤からのアウトガスの発生が低減され、原版とペリクルとによって形成される空間内のEUV光が照射される領域におけるコンタミネーションが抑制される。また、接着剤からのアウトガスによる露光装置の光学系のレンズに曇りを生じさせたり、露光不良や光量不足が生じたりすることを抑制することができる。
一実施形態に係るペリクル用支持枠111の模式図であり、(a)はペリクル用支持枠111をペリクル膜が配置される側からペリクル用支持枠111が配置される原版の面方向に見た模式図であり、(b)は(a)の線分ABにおけるペリクル用支持枠111の断面図であり、(c)は(a)の線分CDにおけるペリクル用支持枠111の断面図である。 一実施形態に係るペリクル用支持枠111を構成する第1の支持枠部11と第2の支持枠部16の詳細を説明する模式図であり、(a)は第1の支持枠部11の詳細を説明する模式図であり、(b)は第2の支持枠部16の詳細を説明する模式図であり、(c)及び(d)は、第1の支持枠部11と第2の支持枠部16とにより、フィルタ30を挟持して固定する方法を説明する模式図である。 (a)〜(c)は、第1の係合部11bを第2の係合部16bと係合させる方法を、ペリクル用支持枠111をペリクル膜が配置される側からペリクル用支持枠111が配置される原版の面方向に、第1の支持枠部11側に位置する第2の支持枠部16の第1の面aで見た模式図である。 一実施形態に係るペリクル用支持枠111Aの模式図であり、(a)はペリクル用支持枠111Aをペリクル膜が配置される側からペリクル用支持枠111Aが配置される原版の面方向に見た模式図であり、(b)は(a)の線分ABにおけるペリクル用支持枠111Aの断面図であり、(c)は(a)の線分CDにおけるペリクル用支持枠111Aの断面図である。 一実施形態に係るペリクル用支持枠111Aを構成する第1の支持枠部11Aと第2の支持枠部16Aの詳細を説明する模式図であり、(a)は第1の支持枠部11Aの詳細を説明する模式図であり、(b)は第2の支持枠部16Aの詳細を説明する模式図であり、(c)及び(d)は、第1の支持枠部11Aと第2の支持枠部16Aとにより、フィルタ30を挟持して固定する方法を説明する模式図である。 一実施形態に係る薄板12Aの模式図であり、(a)は薄板12Aの上面図であり、(b)は(a)に示した線分ABでの薄板12Aの断面図であり、(c)は(a)に示した線分CDでの薄板12Aの断面図である。 一実施形態に係る薄板13Aの模式図であり、(a)は薄板13Aの上面図であり、(b)は(a)に示した線分ABでの薄板13Aの断面図であり、(c)は(a)に示した線分CDでの薄板13Aの断面図である。 一実施形態に係る薄板14Aの模式図であり、(a)は、薄板14Aの上面図であり、(b)は(a)に示した線分CDでの薄板14Aの断面図である。 一実施形態に係る薄板15Aの模式図である。(a)は薄板15Aの上面図であり、(b)は(a)に示した線分CDでの薄板15Aの断面図である。 一実施形態に係るフィルタ30の模式図であり、(a)はフィルタ30の上面図であり、(b)は(a)に示した線分ABでのフィルタ30の断面図であり、(c)は(a)に示した線分CDでのフィルタ30の断面図である。 一実施形態に係る薄板17Aの模式図であり、(a)は薄板17Aの上面図であり、(b)は(a)に示した線分ABでの薄板17Aの断面図であり、(c)は(a)に示した線分CDでの薄板17Aの断面図である。 一実施形態に係る薄板18Aの模式図であり、(a)は薄板18Aの上面図であり、(b)は(a)に示した線分ABでの薄板18Aの断面図であり、(c)は(a)に示した線分CDでの薄板18Aの断面図である。 一実施形態に係る薄板19Aの模式図であり、(a)は薄板19Aの上面図であり、(b)は(a)に示した線分ABでの薄板19Aの断面図であり、(c)は(a)に示した線分CDでの薄板19Aの断面図である。 一実施形態に係るペリクル用支持枠111Bの模式図であり、(a)は、ペリクル用支持枠111Bをペリクル膜が配置される側からペリクル用支持枠111Bが配置される原版の面方向に見た模式図であり、(b)は(a)の線分ABにおけるペリクル用支持枠111Bの断面図であり、(c)は(a)の線分CDにおけるペリクル用支持枠111Bの断面図である。 一実施形態に係るペリクル用支持枠111Bを構成する第1の支持枠部11Bと第2の支持枠部16Bの詳細を説明する模式図であり、(a)は第1の支持枠部11Bの詳細を説明する模式図であり、(b)は第2の支持枠部16Bの詳細を説明する模式図であり、(c)及び(d)は、第1の支持枠部11Bと第2の支持枠部16Bとにより、フィルタ30を挟持して固定する方法を説明する模式図である。 (a)〜(d)は、第1の係合部11bを第2の係合部16bと係合させる方法を、ペリクル用支持枠111Bをペリクル膜が配置される側からペリクル用支持枠111Bが配置される原版の面方向に、第1の支持枠部11B側に位置する第2の支持枠部16Bの第1の面aで見た模式図である。 変形例に係るペリクル用支持枠111Cの模式図であり、(a)はペリクル用支持枠111Cをペリクル膜が配置される側からペリクル用支持枠111Cが配置される原版の面方向に見た模式図であり、(b)は(a)の線分ABにおけるペリクル用支持枠111Cの断面図であり、(c)は(a)の線分CDにおけるペリクル用支持枠111Cの断面図である。 一実施形態に係るペリクル用支持枠111Cを構成する第1の支持枠部11Cと第2の支持枠部16Cの詳細を説明する模式図であり、(a)は第1の支持枠部11Cの詳細を説明する模式図であり、(b)は第2の支持枠部16Cの詳細を説明する模式図であり、(c)及び(d)は、第1の支持枠部11Cと第2の支持枠部16Cとにより、フィルタ30を挟持して固定する方法を説明する模式図である。 一実施形態に係るペリクル用支持枠111Dの模式図であり、(a)はペリクル用支持枠111Dをペリクル膜が配置される側からペリクル用支持枠111Dが配置される原版の面方向に見た模式図であり、(b)は(a)の線分ABにおけるペリクル用支持枠111Dの断面図であり、(c)は(a)の線分CDにおけるペリクル用支持枠111Dの断面図である。 一実施形態に係るペリクル用支持枠111Dを構成する第1の支持枠部11Cと第2の支持枠部16Dの詳細を説明する模式図であり、(a)は第1の支持枠部11Cの詳細を説明する模式図であり、(b)は第2の支持枠部16Dの詳細を説明する模式図であり、(c)及び(d)は、第1の支持枠部11Cと第2の支持枠部16Dとにより、フィルタ30を挟持して固定する方法を説明する模式図である。 一実施形態に係る固定具23Dを配置した薄板21Dの模式図であり、(a)は固定具23Dを配置した薄板21Dの上面図であり、(b)は固定具23Dの上面図であり、(c)は(a)に示した線分ABでの薄板21Dの断面図であり、(d)は(a)に示した線分CDでの固定具23Dを配置した薄板21Dの断面図である。 一実施形態に係るペリクル用支持枠111Eを示す模式図であり、(a)はペリクル用支持枠111Eをペリクル膜が配置される側からペリクル用支持枠111Eが配置される原版の面方向に見た模式図であり、(b)は(a)の線分ABにおけるペリクル用支持枠111Eの断面図であり、(c)は(a)の線分CDにおけるペリクル用支持枠111Eの断面図である。 一実施形態に係る天板25Eの模式図であり、(a)は天板25Eの上面図であり、(b)は(a)に示した線分ABでの天板25Eの断面図であり、(c)は(a)に示した線分CDでの天板25Eの断面図である。 一実施形態に係るペリクル100を示す模式図であり、(a)はペリクル100の上面図であり、(b)は(a)に示した線分ABでのペリクル100の断面図であり、(c)は(a)の線分CDにおけるペリクル100の断面図である。 一実施形態に係る露光原版181の断面の構成を示す模式図である。 一実施形態に係る露光装置180を示す模式図である。 一実施形態に係るペリクル用支持枠111Fを示す模式図であり、(a)は、ペリクル用支持枠111Fをペリクル膜が配置される側からペリクル用支持枠111Fが配置される原版の面方向に見た模式図であり、(b)は、(a)の線分ABにおけるペリクル用支持枠111Fの断面図であり、(c)は、(a)の線分CDにおけるペリクル用支持枠111Fの断面図である。 一実施形態に係るペリクル用支持枠111Fの壁17Fの模式図であり、(a)は、壁17Fの上面図であり、(b)は(a)に示した線分ABでの壁17Fの断面図である。 一実施形態に係る薄板13Fの模式図であり(a)は、薄板13Fの上面図であり、(b)は(a)に示した線分ABでの薄板13Fの断面図であり、(c)は(a)に示した線分CDでの薄板13Fの断面図である。 一実施形態に係るフィルタ30Fの模式図であり、(a)は、フィルタ30Fの上面図であり、(b)は(a)に示した線分ABでのフィルタ30Fの断面図であり、(c)は(a)に示した線分CDでのフィルタ30Fの断面図である。 一実施形態に係るペリクル用支持枠111Gを示す模式図であり、(a)は、ペリクル用支持枠111Gをペリクル膜が配置される側からペリクル用支持枠111Gが配置される原版の面方向に見た模式図であり、(b)は、(a)の線分ABにおけるペリクル用支持枠111Gの断面図であり、(c)は、(a)の線分CDにおけるペリクル用支持枠111Gの断面図である。 一実施形態に係るペリクル用支持枠111Gを構成する第1の支持枠部11Gと第2の支持枠部16Gの詳細を説明する模式図であり、(a)は第1の支持枠部11Gの詳細を説明する模式図であり、(b)は第2の支持枠部16Gの詳細を説明する模式図であり、(c)は、第1の支持枠部11Gと第2の支持枠部16Gとにより、フィルタ30Gを挟持して固定する方法を説明する模式図であり、(d)は、第1の支持枠部11Gと第2の支持枠部16Gとを分離する方法を説明する模式図である。 一実施形態に係る薄板12Gの模式図であり、(a)は、薄板12Gの上面図であり、(b)は(a)に示した線分ABでの薄板12Gの断面図であり、(c)は(a)に示した線分CDでの薄板12Gの断面図である。 一実施形態に係る薄板13Gの模式図であり、(a)は、薄板13Gの上面図であり、(b)は(a)に示した線分ABでの薄板13Gの断面図であり、(c)は(a)に示した線分CDでの薄板13Gの断面図である。 一実施形態に係るフィルタ30Gの模式図であり、(a)は、フィルタ30Gの上面図であり、(b)は(a)に示した線分ABでのフィルタ30Gの断面図であり、(c)は(a)に示した線分CDでのフィルタ30Gの断面図である。 一実施形態に係る薄板17Gの模式図であり、(a)は、薄板17Gの上面図であり、(b)は(a)に示した線分ABでの薄板17Gの断面図であり、(c)は(a)に示した線分CDでの薄板17Gの断面図である。 一実施形態に係る薄板18Gの模式図であり、(a)は、薄板18Gの上面図であり、(b)は(a)に示した線分ABでの薄板18Gの断面図であり、(c)は(a)に示した線分CDでの薄板18Gの断面図である。 一実施形態に係る平板状の部材19G−1の模式図であり、(a)は、平板状の部材19G−1の上面図であり、(b)は(a)に示した線分CDでの平板状の部材19G−1の断面図である。 一実施形態に係る壁状の部材19G−2の模式図であり、(a)は、壁状の部材19G−2の上面図であり、(b)は(a)に示した線分CDでの壁状の部材19G−2の断面図である。
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照しながら説明する。但し、本発明は多くの異なる態様で実施することが可能であり、以下に例示する実施の形態の記載内容に限定して解釈されるものではない。また、図面は説明をより明確にするため、実際の態様に比べ、各部の幅、厚さ、形状等について模式的に表される場合があるが、あくまで一例であって、本発明の解釈を限定するものではない。また、本明細書と各図において、既出の図に関して前述したものと同様の要素には、同一の符号を付して、詳細な説明を適宜省略することがある。
[定義]
本明細書において、ある部材又は領域が、他の部材又は領域の「上に(又は下に)」あるとする場合、特段の限定がない限り、これは他の部材又は領域の直上(又は直下)にある場合のみでなく、他の部材又は領域の上方(又は下方)にある場合を含み、すなわち、他の部材又は領域の上方(又は下方)において間に別の構成要素が含まれている場合も含む。
本明細書において、極端紫外光(EUV光)とは、波長5nm以上30nm以下の光を指す。EUV光の波長は、5nm以上14nm以下が好ましい。
本明細書において、ペリクルとは、ペリクル膜と、ペリクル膜の一方の面に設けられたペリクル膜を支持すると共に原版に接続される支持部と、を有するものを意味する。ペリクル膜とはペリクルに使用される薄膜を意味する。支持部は、少なくとも、原版に接続される支持枠を含む。支持枠は通気孔を備える。ペリクルが原版に配置されたときに、通気孔は、ペリクルと原版とにより形成される閉鎖空間の内側と外側との通気を可能とする孔である。通気孔内部にはフィルタが配置される。支持枠は、通気孔内部にフィルタが配置された枠体である。支持部は、支持枠でペリクル膜を吊架するものであってもよいし、ペリクル膜および支持枠に接続される別の枠体をさらに有していてもよい。ペリクル膜を枠体に吊架した構造物をペリクル枠体と称する。したがって、ペリクルとは、ペリクル膜と支持部とが接続した構造体と定義することもできるし、ペリクル枠体と支持枠とが接続した構造体と定義することもできる。
本明細書において、「面」とは、平面に限られるものではなく、曲面を含む。
[本発明において見出した従来技術の問題点]
EUVペリクルを用いたリソグラフィ装置内を真空にする際に、該ペリクルの支持部に設けられたフィルタの面積が小さいと、空気がフィルタを通りにくく、ペリクルの内部まで真空にするのに比較的時間がかかる。特許文献1に記載されたEUV露光用ペリクルは、金属製又はセラミックス製のフィルタをペリクルフレームと溶接によって連続的に一体化して通気孔を覆うため、この問題を解決している。一方、通気孔を覆うフィルタは、EUV光の露光により劣化するため、交換する必要があるが、ペリクルフレームと一体化したフィルタを交換するのは困難である。また、従来の非EUV露光用のペリクルのように、有機系接着剤を用いてフィルタをペリクルフレームに固定した場合、フィルタをペリクルフレームから剥離することは可能であるが、真空化で露光するEUV露光用ペリクルでは、接着剤からアウトガスが発生する場合がある。アウトガスは、フォトマスクの表面に堆積物を生じさせたり、露光装置の光学系のレンズに曇りを生じさせたりして、露光不良や光量不足を生じさせる。また、1つの通気孔を1つのフィルタで覆う従来のペリクルでは、フィルタの交換作業が煩雑であった。
[実施形態1]
図1は、本発明の一実施形態に係るペリクル用支持枠111の模式図である。図1(a)は、ペリクル用支持枠111をペリクル膜が配置される側からペリクル用支持枠111が配置される原版(マスク)の面方向に見た模式図である。なお、「原版の面方向」とは、原版の面と交差する方向であり、本実施形態においては、原版のに略直交する方向である。図1(b)は、図1(a)の線分ABにおけるペリクル用支持枠111の断面図であり、図1(c)は、図1(a)の線分CDにおけるペリクル用支持枠111の断面図である。図2は、ペリクル用支持枠111を構成する第1の支持枠部11と第2の支持枠部16の詳細を説明する模式図である。図2(a)は第1の支持枠部11の詳細を説明する模式図であり、図2(b)は第2の支持枠部16の詳細を説明する模式図である。また、図2(c)及び図2(d)は、第1の支持枠部11と第2の支持枠部16とにより、フィルタ30を挟持して固定する方法を説明する模式図である。また、図3(a)〜図3(c)は、第1の係合部11bを第2の係合部16bと係合させる方法を、ペリクル用支持枠111をペリクル膜が配置される側からペリクル用支持枠111が配置される原版の面方向に、第1の支持枠部11側に位置する第2の支持枠部16の第1の面aで見た模式図である。
ペリクル用支持枠111は、第1の支持枠部11と、第2の支持枠部16と、フィルタ30と、を有する。フィルタ30は平板状の枠形状を有する。また、フィルタ30は第1の支持枠部11と第2の支持枠部16とに挟持される。ペリクル用支持枠111において、通気孔1は、ペリクル用支持枠111の内側(ペリクルを原版に装着した場合に閉空間が形成される側である。なお、ペリクルを原版に装着した場合の閉空間部分について、矢印Pにて示した。)ではペリクル用支持枠111の厚み方向L1(ペリクル膜の面方向と交差する方向であり、本実施形態においては、ペリクル膜の面方向に略直交する方向である。以下、第1の方向とも称する。)に延伸する孔3(第1の孔とも称する)と、孔3に接続し、第1の方向L1と交差する第2の方向L2(ペリクル膜の面方向と略平行な方向)に延伸する孔5(第2の孔とも称する)を有する。孔3はペリクル用支持枠111の内縁部に開口を有し、孔5は閉空間部分Pの外部へと延伸し、ペリクル用支持枠111の外縁部に開口を有する。
図1(a)及び図1(b)に示すように、フィルタ30を配置するため、一実施形態として、第1の支持枠部11は、上面の一部を切り欠いた階段状の構造を有する切り欠き部Nを有する。本実施形態においては、第1の支持枠部11と第2の支持枠部16とによりフィルタ30を挟持することによりペリクル用支持枠111に固定するため、第1の支持枠部11に切り欠き部Nを配置することにより、ペリクル用支持枠111の内縁部に孔3を配置することができる。また、後述するように、ペリクル膜またはペリクル枠体をペリクル用支持枠111の上面に配置することにより、ペリクルを得ることができる。したがって、本発明の一実施形態に係るペリクルにおいては、フィルタ30がペリクル膜から離間して配置される。
第1の支持枠部11は、平板状の枠形状を有する第1の本体部11aと、第1の本体部11aからペリクル用支持枠111の厚み方向L1に突出した第1の係合部11bを有する。第2の支持枠部16は、平板状の枠形状を有する第2の本体部16aと、第2の本体部16aのペリクル用支持枠111の第1の方向L1に設けられた凹部に配置され、第1の係合部11bと係合する第2の係合部16bを有する。
第1の係合部11bは、第1の本体部11aからペリクル用支持枠111の第1の方向L1に延在する第1の延在部11cと、第1の延在部11cの第1の本体部11aとは反対側の端部からペリクル用支持枠111の第1の方向L1と交差する第2の方向L2に延在する第2の延在部11dと、を有する。第2の係合部16bは、第1の支持枠部11側に位置する第2の支持枠部16の第1の面aからペリクル用支持枠111の第1の方向L1に延在する第1の溝部16cと、第1の溝部16cの底部からペリクル用支持枠111の第1の方向L1と交差する第2の方向L2に延在する第2の溝部16dとを有する。第2の延在部11dの少なくとも一部は、第2の溝部16dに収容される。
本実施形態に係る第1の支持枠部11及び第2の支持枠部16は、例えば、鋳造や射出成形により形成することができるが、これらに限定されるものではない。例えば、第1の本体部11aに第1の係合部11bを接続して、第1の支持枠部11を形成してもよい。また、平板状の枠形状の部材をエッチングすることにより第2の支持枠部16を形成してもよい。第1の支持枠部11及び第2の支持枠部16の材料としては金属、ガラス、シリコンウエハ、セラミクス、樹脂等が挙げられる。
フィルタ30は、第1の係合部11b及び第2の係合部16bに対応する位置に開口bを有し、第1の係合部11bは、開口bを貫通して、第2の係合部16bと係合する。このような係合は、第1の支持枠部11の第1の係合部11bを、フィルタ30の開口bに通し、さらに、ペリクル用支持枠111の第1の方向L1に向かって第2の支持枠部16の第1の溝部16cに挿入し、第2の支持枠部16の底部に第1の係合部11bが到達した時点で第1の支持枠部11をペリクル用支持枠111の第1の方向L1と交差する第2の方向L2にスライドさせることにより行うことができる。このとき、第1の本体部11a、フィルタ30及び第2の本体部16aは、同一又は概略同一の幅を有する枠形状であるため、一体化してペリクル用支持枠111を構成することができる。本実施形態においては、フィルタ30は、平板状の枠形状を有する1つの部材であるため、通気孔毎にフィルタを配置する必要はなく、ペリクル用支持枠111に簡便に取り付けることができる。このようにして、ペリクル用支持枠111の内縁部と外縁部とを接続し、フィルタ30が配置された通気孔1が構成される。
フィルタ30はHEPA、ULPAなどのメンブレンフィルタ、不織布フィルタ、カーボンナノチューブやセルロースなどファイバーを積層したフィルタ、セラミックスフィルタ、ガラスフィルタ、金属焼結フィルタ、中空紙フィルタなどを利用することができる。本発明の一実施形態に係るペリクル用支持枠111は、フィルタ30の通気抵抗が高い場合であっても、通気口の面積を大きくとることができるため、真空引きを行う時間を低減することが可能であり、好ましくは、フィルタ30は、初期圧力損失が100Pa以上550Pa以下であり、粒径が0.15μm以上0.3μm以下の粒子に対して粒子捕集率が99.7%以上100%以下の特性を有するフィルタである。また、通気孔1が複数設けられる場合においては、複数の通気孔1に位置するフィルタ30の合計の面積、即ちペリクルの内側と外側との換気に有効なフィルタ30の合計の面積が100mm2以上2000mm2以下であることが好ましい。なお、このフィルタに関する説明は、各実施形態で共通するため、以下では説明を省略する。
ペリクル用支持枠111においては、第1の支持枠部11と第2の支持枠部16とによりフィルタ30を挟持し、第1の係合部11bと第2の係合部16bとを係合することにより、フィルタ30を固定している。本実施形態においては、フィルタ30を固定するために接着剤を用いていないため、第1の係合部11bと第2の係合部16bとにより係合している第1の支持枠部11と第2の支持枠部16を分離することにより、ペリクル用支持枠111からフィルタ30を簡便に取り外すことができる。即ち、第1の支持枠部11を第2の方向L2とは反対側の方向にスライドさせる、又は第2の支持枠部16を第2の方向L2にスライドさせることにより、第1の係合部11bと第2の係合部16bとの係合を解除する。その後、第1の支持枠部11を第1の方向L1とは反対側の方向に持ち上げる、又は第2の支持枠部16を第1の方向L1へ下ろすことにより、第1の支持枠部11と第2の支持枠部16を分離することができる。
従来のペリクルにおいては、通気孔毎にフィルタを配置していたため、それぞれのフィルタを取り外す必要があった。本実施形態においては、フィルタ30は、平板状の枠形状を有する1つの部材であるため、第1の支持枠部11と第2の支持枠部16を分離すれば、ペリクル用支持枠111から容易に取り外すことができる。
また、一実施形態において、フィルタ30として新しいフィルタを第1の支持枠部11と第2の支持枠部16とにより再度挟持することにより、フィルタ30を簡便に交換することができる。また、本実施形態においては、フィルタ30を固定するために接着剤を用いていないため、接着剤からのアウトガスの発生が低減され、原版とペリクルとによって形成される空間内のEUV光が照射される領域におけるコンタミネーションが抑制される。また、接着剤からのアウトガスによる露光装置の光学系のレンズに曇りを生じさせたり、露光不良や光量不足が生じたりすることを抑制することができる。
ペリクル用支持枠111は、平板状の枠形状を有する第1の本体部11aと、第1の本体部11aからペリクル用支持枠111の厚み方向に突出した第1の係合部11bと、を有する第1の支持枠部11を準備し、平板状の枠形状を有する第2の本体部16aと、第2の本体部16aのペリクル用支持枠111の厚み方向に設けられた凹部に配置され、第1の係合部11bと係合する第2の係合部16bと、を有する第2の支持枠部16を準備し、平板状の枠形状を有するフィルタ30を準備し、フィルタ30を第1の支持枠部11と第2の支持枠部16とを挟持し、第1の係合部11bと第2の係合部16bとを係合することにより製造することができる。
[実施形態2]
上述した実施形態1においては、第1の本体部11aと第1の係合部11bを一体成型、又は第1の本体部11aに第1の係合部11bを接続した第1の支持枠部11を用いる例を示したが、本発明に係るペリクル用支持枠及びペリクルはこれらに限定されるものではない。複数の板状の部材を積層して第1の支持枠部及び第2の支持枠部を構成する例について、実施形態2として説明する。以下においては、実施形態1とは異なる構成について、特に説明し、実施形態1と同様の構成については説明を省略する。
図4は、本発明の一実施形態に係るペリクル用支持枠111Aの模式図である。図4(a)は、ペリクル用支持枠111Aをペリクル膜が配置される側からペリクル用支持枠111Aが配置される原版の面方向に見た模式図である。図4(b)は、図4(a)の線分ABにおけるペリクル用支持枠111Aの断面図であり、図4(c)は、図4(a)の線分CDにおけるペリクル用支持枠111Aの断面図である。図5は、ペリクル用支持枠111Aを構成する第1の支持枠部11Aと第2の支持枠部16Aの詳細を説明する模式図である。図5(a)は第1の支持枠部11Aの詳細を説明する模式図であり、図5(b)は第2の支持枠部16Aの詳細を説明する模式図である。また、図5(c)及び図5(d)は、第1の支持枠部11Aと第2の支持枠部16Aとにより、フィルタ30を挟持して固定する方法を説明する模式図である。
ペリクル用支持枠111Aは、第1の支持枠部11Aと、第2の支持枠部16Aと、フィルタ30と、を有する。フィルタ30は第1の支持枠部11Aと第2の支持枠部16Aとにより挟持される。第1の支持枠部11Aは、例えば、平板状の枠形状を有する薄板12Aと、薄板12Aの下面に配置された平板状の枠形状を有する薄板13Aとが積層して構成された第1の本体部11aを有する。また、本実施形態においては、第1の支持枠部11の切り欠き部Nは、薄板13Aの上面に薄板12Aを配置することにより構成され、第1の方向L1に延伸する孔3をペリクル用支持枠111Aの内縁部に配置することができる。
第1の支持枠部11Aは、薄板13Aの下面からペリクル用支持枠111Aの第1の方向L1に延在する薄板14Aと、薄板14Aの下面に配置され、薄板14Aからペリクル用支持枠111Aの第1の方向L1と交差する第2の方向L2に延在する薄板15Aとが積層して構成された第1の係合部11bを有する。本実施形態においては、第1の本体部11aからペリクル用支持枠111Aの第1の方向L1に延在する第1の延在部11cは、薄板14Aにより構成される。また、第1の延在部11cの第1の本体部11aとは反対側の端部から第2の方向L2に延在する第2の延在部11dは、薄板15Aにより構成される。
第2の支持枠部16Aは、平板状の枠形状を有する薄板19Aの上面に平板状の枠形状を有する薄板18A及び平板状の枠形状を有する薄板17Aが順次積層して構成された第2の本体部16aを有する。また、本実施形態においては、後述するように、薄板18Aの外縁部には凹部が配置され、この凹部を薄板17Aと薄板19Aとにより挟持することにより、ペリクル用支持枠111Aの第2の方向L2に延伸する孔5を配置することができる。
薄板17Aには第1の溝部16cが配置され、薄板18Aには第2の溝部16dが配置される。薄板19Aの上面に薄板18A及び薄板17Aを順次積層することにより、第1の方向L1に延在する第1の溝部16cと第2の方向L2に延在する第2の溝部16dとが重畳し、第2の支持枠部16Aに凹部を形成する。この凹部は、第1の係合部11bと係合する第2の係合部16bとして機能する。第2の延在部11dの少なくとも一部は、第2の溝部16dに収容され、第1の係合部11bと第2の係合部16bとが係合する。
ここで、第1の支持枠部11A及び第2の支持枠部16Aを構成する各薄板について、さらに説明する。図6は、薄板12Aの模式図である。図6(a)は、薄板12Aの上面図であり、図6(b)は図6(a)に示した線分ABでの薄板12Aの断面図であり、図6(c)は図6(a)に示した線分CDでの薄板12Aの断面図である。薄板12Aは、例えば、矩形の枠形状であり、枠の内縁部(ペリクル膜が吊架される側であり、ペリクルとして使用した際に閉空間を形成する側である)に接続し、第2の方向に凹んだ凹部(窪み形状)12aを有する。凹部12aの数に特に限定はなく、ペリクルの閉空間と外部との換気に十分となるフィルタ30のために複数の凹部12aを設けることができる。図6(c)に示したように、凹部12aに隣接する領域は、第1の本体部11aの幅に相当する幅を有し、第1の支持枠部11Aに必要な強度を付与する。薄板12Aの原料としては金属、ガラス、シリコンウエハ、セラミクス、樹脂が挙げられる。本実施形態では、凹部12aが形成する開口が、第1の方向L1の孔に相当する。
図7は、薄板13Aの模式図である。図7(a)は、薄板13Aの上面図であり、図7(b)は図7(a)に示した線分ABでの薄板13Aの断面図であり、図7(c)は図7(a)に示した線分CDでの薄板13Aの断面図である。薄板13Aは、例えば、矩形の枠形状であり、第1の方向L1に開口した開口部13aを有する。凹部12aと開口部13aとは、少なくとも一部が重畳し、第1の方向L1に延伸する孔3を構成する。開口部13aの数に特に限定はなく、凹部12aに対応する数を設けることができる。図7(c)に示したように、開口部13aに隣接する領域は、第1の本体部11aの幅に相当する幅を有し、第1の支持枠部11Aに必要な強度を付与する。薄板13Aの原料としては金属、ガラス、シリコンウエハ、セラミクス、樹脂が挙げられる。
図8は、薄板14Aの模式図である。図8(a)は、薄板14Aの上面図であり、図8(b)は図8(a)に示した線分CDでの薄板14Aの断面図である。薄板14Aは、例えば、矩形の形状であり、薄板13Aの下面に接続し、第1の本体部11aからペリクル用支持枠111Aの第1の方向L1に延在する第1の延在部11cを構成する。薄板14Aは、開口部13aが配置される薄板13Aの領域に隣接する領域に配置される。薄板14Aの数に特に限定はなく、開口部13aの両隣に位置する薄板13Aの領域に配置されることが好ましい。即ち、本実施形態においては、第1の係合部11bと第2の係合部16bが通気孔1の両側に配置されることにより、第1の支持枠部11Aと第2の支持枠部16Aとが係合する強度を高めることができ、フィルタを介して通気する際の空気漏れが少なくなる。薄板14Aの原料としては金属、ガラス、シリコンウエハ、セラミクス、樹脂が挙げられる。
図9は、薄板15Aの模式図である。図9(a)は、薄板15Aの上面図であり、図9(b)は図9(a)に示した線分CDでの薄板15Aの断面図である。薄板15Aは、例えば、矩形の形状であり、薄板14Aの下面に接続し、ペリクル用支持枠111Aの第2の方向L2に延在する第2の延在部11dを構成する。このため、薄板15Aは、薄板14Aよりも第2の方向L2に所定の長さで延在する。薄板14Aから第2の方向L2に延在する薄板15Aの部分は、第2の係合部16bとの係合に関与する。ここで、第2の方向L2に延在する薄板15Aの部分の長さは、第1の支持枠部11Aと第2の支持枠部16Aとが係合する強度が得られる範囲で任意に設定可能である。第2の方向L2に延在する薄板15Aの部分を長くすると、第1の支持枠部11Aと第2の支持枠部16Aとの係合の確実性が高まる。一方、フィルタ30を第1の支持枠部11Aと第2の支持枠部16Aで挟んで固定する際の、第1の支持枠部11Aがフィルタ30に接して第2の方向L2に移動する距離が長くなると、第1の支持枠部11Aとフィルタ30との摩擦によりフィルタ30からの塵埃が生じるおそれがある。薄板15Aは、薄板15Aの数に特に限定はなく、薄板14Aの数に応じた数で配置される。薄板15Aの原料としては金属、ガラス、シリコンウエハ、セラミクス、樹脂が挙げられる。
図10は、フィルタ30の模式図である。図10(a)は、フィルタ30の上面図であり、図10(b)は図10(a)に示した線分ABでのフィルタ30の断面図であり、図10(c)は図10(a)に示した線分CDでのフィルタ30の断面図である。フィルタ30は、例えば、矩形の形状であり、第1の係合部11b及び第2の係合部16bに対応する位置に開口bを有する。即ち、開口bは、薄板13Aの開口部13aが配置される領域に隣接する領域に対応するフィルタ30の位置に配置される。フィルタ30において、ペリクル用支持枠111Aのフィルタとして機能するのは、通気孔1に対応する部分である。その他のフィルタ30の構成は実施形態1で説明した構成と同様の構成であってもよく、詳細な説明は省略する。
図11は、薄板17Aの模式図である。図11(a)は、薄板17Aの上面図であり、図11(b)は図11(a)に示した線分ABでの薄板17Aの断面図であり、図11(c)は図11(a)に示した線分CDでの薄板17Aの断面図である。薄板17Aは、例えば、矩形の枠形状であり、第1の方向L1に開口した開口部17aと、開口部17aに隣接して配置される開口部17bとを有する。開口部17aは、薄板13Aの開口部13aに対応する位置に配置され、開口部13aとともに第1の方向L1に延伸する孔3を構成する。また、開口部17bは、第1の方向L1に延在する第1の溝部16cに対応し、第2の係合部16bを構成する。開口部17aの数に特に限定はなく、第1の支持枠部11Aに配置された第1の係合部11bに対応する位置に配置することができる。薄板17Aの原料としては金属、ガラス、シリコンウエハ、セラミクス、樹脂が挙げられる。
図12は、薄板18Aの模式図である。図12(a)は、薄板18Aの上面図であり、図12(b)は図12(a)に示した線分ABでの薄板18Aの断面図であり、図12(c)は図12(a)に示した線分CDでの薄板18Aの断面図である。薄板18Aは、例えば、矩形の枠形状であり、枠の外縁部(ペリクルとして使用した際に閉空間を形成しない側である)に接続し、第2の方向に凹んだ凹部(窪み形状)18aを有する。凹部18aの数に特に限定はなく、ペリクルの閉空間と外部との換気に十分となるフィルタ30のために複数の開口を設けることができる。本実施形態では、薄板17Aと薄板19Aとにより挟持される凹部18aが形成する孔が、ペリクル用支持枠111Aの外縁部(ペリクル用支持枠111Aの内側とは反対側であり、ペリクルとして使用した際に閉空間を形成しない側である)に接続し、第2の方向L2に延伸する孔5に相当する。また、薄板18Aは、開口部17aよりも第2の方向L2に大きな所定の幅で開口した開口部18bを有する。開口部18bは、薄板17Aと薄板19Aとにより挟持することにより、第2の方向L2に延伸する第2の溝部16dを構成する。第1の溝部16cと第2の溝部16dとが接続して、第2の係合部16bを構成する。なお、薄板18A自体の形状も、所望の枠体の形状に応じて形状を適宜設定可能である。開口部17aから第2の方向L2に延在する開口部18bの部分は、第1の係合部11bとの係合に関与する。ここで、第2の方向L2に延在する開口部18bの部分の幅は、第1の支持枠部11Aと第2の支持枠部16Aとが係合する強度が得られる範囲で任意に設定可能である。第2の方向L2に延在する開口部18bの部分の幅を長くすると、第1の支持枠部11Aと第2の支持枠部16Aとの係合の確実性が高まる。一方、フィルタ30を第1の支持枠部11Aと第2の支持枠部16Aで挟んで固定する際の、第1の支持枠部11Aがフィルタ30に接して第2の方向L2に移動する距離が長くなると、第1の支持枠部11Aとフィルタ30との摩擦によりフィルタ30からの塵埃が生じる。薄板18Aの原料としては金属、ガラス、シリコンウエハ、セラミクス、樹脂が挙げられる。
図13は、薄板19Aの模式図である。図13(a)は、薄板19Aの上面図であり、図13(b)は図13(a)に示した線分ABでの薄板19Aの断面図であり、図13(c)は図13(a)に示した線分CDでの薄板19Aの断面図である。薄板19Aはペリクル用支持枠111Aにおいては底板として機能し、例えば、矩形の枠形状であるが、所望の枠体の形状に応じて形状を適宜設定可能である。薄板19Aの原料としては金属、ガラス、シリコンウエハ、セラミクス、樹脂が挙げられる。なお、上述した各薄板は、それぞれ同種の材質から形成された薄板を組み合わせてもよいし、それぞれ異なった材質から形成された薄板を組み合わせてもよいし、一部共通する材質から形成された薄板を組み合わせてもよい。
本実施形態では、各薄板の固定は、固定されればよく、特に制限されない。固定方法としては、例えば、粘着シート、接着剤、接合剤、常温接合、ダイレクト接合、原子拡散接合、金属接合、溶着、ハンダ接合、熱圧着、ホットメルト、フラックス接合、面ファスナー、ねじ・ピン・クリップ・カシメ等の機械的固定、磁気を用いて挟み込んで固定する方法などが挙げられる。
ペリクル用支持枠111Aへのフィルタ30の着脱は、実施形態1で説明した方法により行うことができる。第1の支持枠部11Aの第1の係合部11bを、フィルタ30の開口bに通し、さらに、ペリクル用支持枠111Aの第1の方向L1に向かって第2の支持枠部16Aの第1の溝部16cに挿入し、第2の支持枠部16Aの底部に第1の係合部11bが到達した時点で第1の支持枠部11Aをペリクル用支持枠111Aの第1の方向L1と交差する第2の方向L2にスライドさせることにより、第1の係合部11bと第2の係合部16bとを係合することができる。第1の支持枠部11Aと第2の支持枠部16Aによりフィルタ30を挟持することにより、ペリクル用支持枠111Aの内縁部と外縁部とを接続し、フィルタ30が配置された通気孔1が構成される。本実施形態においては、フィルタ30は、平板状の枠形状を有する1つの部材であるため、通気孔毎にフィルタを配置する必要はなく、ペリクル用支持枠111Aに簡便に取り付けることができる。また、本実施形態においては、フィルタ30を固定するために接着剤を用いていないため、第1の係合部11bと第2の係合部16bとにより係合している第1の支持枠部11Aと第2の支持枠部16Aを分離することにより、ペリクル用支持枠111Aからフィルタ30を簡便に取り外すことができる。従来のペリクルにおいては、通気孔毎にフィルタを配置していたため、それぞれのフィルタを取り外す必要があった。本実施形態においては、フィルタ30は、平板状の枠形状を有する1つの部材であるため、第1の支持枠部11Aと第2の支持枠部16Aを分離すれば、ペリクル用支持枠111Aから容易に取り外すことができる。
また、一実施形態において、フィルタ30として新しいフィルタを第1の支持枠部11Aと第2の支持枠部16Aとにより再度挟持することにより、フィルタ30を簡便に交換することができる。また、本実施形態においては、フィルタ30を固定するために接着剤を用いていないため、接着剤からのアウトガスの発生が低減され、原版とペリクルとによって形成される空間内のEUV光が照射される領域におけるコンタミネーションが抑制される。また、接着剤からのアウトガスによる露光装置の光学系のレンズに曇りを生じさせたり、露光不良や光量不足が生じたりすることを抑制することができる。
なお、本実施形態は、これに限定されず、第2の方向L2に対して、第1の支持枠部11Aの第1の係合部11bを配置する向きと、第2の係合部16bを配置する向きとを逆方向に配置してもよい。すなわち、第1の係合部11bと第2の係合部16bを係合させるときの第2の方向L2のスライド方向と、第1の係合部11bと第2の係合部16bとの係合を解除するときの第2の方向L2のスライド方向を、実施形態2とは第2の方向L2に対して逆方向に設定してもよい。また、フィルタ30を挟持する際に、第1の支持枠部11Aを第2の支持枠部16Aに対してスライドさせる方向を、第1の方向L1に設定してもよい。
[実施形態3]
上述した実施形態においては、第1の支持枠部11を一方向にスライドさせることにより、第1の係合部11bと第2の係合部16bを係合させ、第1の支持枠部11を逆方向にスライドさせることにより、第1の係合部11bと第2の係合部16bの係合を解除した。本実施形態においては、第1の支持枠部11を2つの方向に順次スライドすることによりロックする方法について説明する。
図14は、本発明の一実施形態に係るペリクル用支持枠111Bの模式図である。図14(a)は、ペリクル用支持枠111Bをペリクル膜が配置される側からペリクル用支持枠111Bが配置される原版の面方向に見た模式図である。図14(b)は、図14(a)の線分ABにおけるペリクル用支持枠111Bの断面図であり、図14(c)は、図14(a)の線分CDにおけるペリクル用支持枠111Bの断面図である。図15は、ペリクル用支持枠111Bを構成する第1の支持枠部11Bと第2の支持枠部16Bの詳細を説明する模式図である。図15(a)は第1の支持枠部11Bの詳細を説明する模式図であり、図15(b)は第2の支持枠部16Bの詳細を説明する模式図である。また、図15(c)及び図15(d)は、第1の支持枠部11Bと第2の支持枠部16Bとにより、フィルタ30を挟持して固定する方法を説明する模式図である。また、図16(a)〜図16(d)は、第1の係合部11bを第2の係合部16bと係合させる方法を、ペリクル用支持枠111Bをペリクル膜が配置される側からペリクル用支持枠111Bが配置される原版の面方向に、第1の支持枠部11B側に位置する第2の支持枠部16Bの第1の面aで見た模式図である。
本実施形態においては、L字型の開口部を有する薄板17Bで第1の溝部16eを構成し、L字型の開口部を有する薄板18Bで第2の溝部16fを構成する。第1の溝部16eに第2の溝部16fが接続することにより、第2の係合部16bが構成される。ペリクル用支持枠111Bは、第1の支持枠部11Bと、第2の支持枠部16Bと、フィルタ30と、を有する。フィルタ30は第1の支持枠部11Bと第2の支持枠部16Bとに挟持される。第1の支持枠部11Bは、例えば、上述した平板状の枠形状を有する薄板12Aと、薄板12Aの下面に配置された平板状の枠形状を有する薄板13Aとが積層して構成された第1の本体部11aを有する。また、第1の支持枠部11Bの切り欠き部の構成は、上述した実施形態と同様の構成であってもよく、詳細な説明は省略する。
第1の支持枠部11Bは、薄板13Aの下面からペリクル用支持枠111Bの第1の方向L1に延在する薄板14Bと、薄板14Bの下面に配置され、薄板14Bからペリクル用支持枠111Bの第1の方向L1と交差する第2の方向L2に延在する薄板15Bとが積層して構成された第1の係合部11bを有する。本実施形態においては、第1の本体部11aからペリクル用支持枠111Bの第1の方向L1に延在する第1の延在部11eは、薄板14Bにより構成される。また、第1の延在部11eの第1の本体部11aとは反対側の端部から第2の方向L2に延在する第2の延在部11fは、薄板15Bにより構成される。
第2の支持枠部16Bは、上述した平板状の枠形状を有する薄板19Aの上面に平板状の枠形状を有する薄板18B及び平板状の枠形状を有する薄板17Bが順次積層して構成された第2の本体部16aを有する。また、本実施形態においては、薄板18Bの外縁部には凹部が配置され、この凹部を薄板17Bと薄板19Aとにより挟持することにより、ペリクル用支持枠111Bの第2の方向L2に延伸する孔5を配置することができる。
薄板17Bには第1の溝部16eが配置され、薄板18Bには第2の溝部16fが配置される。薄板19Aの上面に薄板18B及び薄板17Bを順次積層することにより、第2の支持枠部16Bの厚み方向である第1の方向L1に延在し、且つ、第1の方向L1に交差(又は直交)する第2の方向L2(ペリクル膜が配置される面方向)に延在し、その一部が第2の方向L2に交差(又は直交)する第4の方向L4(本実施形態においては第3の方向であるが、上述した実施形態との関係から、本明細書においては第4の方向と称する)に延在する第1の溝部16eと、第1の溝部16eよりも第2の方向L2にさらに延在する第2の溝部16fとが重畳し、第2の支持枠部16Bに凹部を形成する。この凹部は、第1の係合部11bと係合する第2の係合部16bとして機能する。第2の延在部11fの少なくとも一部は、第2の溝部16fに収容され、第1の係合部11bと第2の係合部16bとが係合する。本実施形態においては、第4の方向L4に延在する第1の溝部16eがロック機構16lを構成する。ロック機構16lにおける第1の溝部16eの第2の方向L2の幅は、第1の延在部11eを構成する薄板14Bの幅と概略等しいため、第1の係合部11bが第3の方向(第2の方向L2とは反対の方向)に戻ることにより第1の係合部11bと第2の係合部16bとの係合が解除されるのを防止することができる。
ここで、第1の支持枠部11B及び第2の支持枠部16Bを構成する各薄板について、さらに説明する。薄板12Aについては実施形態2において説明したため、詳細な説明は省略する。また、薄板13Aについても実施形態2において説明したため、詳細な説明は省略する。薄板14Bは、例えば、矩形の形状であり、薄板13Aの下面に接続し、第1の本体部11aからペリクル用支持枠111Bの第1の方向L1に延在する第1の延在部11を構成する。薄板14Bは、開口部16eが配置される薄板13Aの領域に隣接する領域に配置される。薄板14Bの数に特に限定はなく、開口部16eの両隣に位置する薄板13Aの領域に配置されることが好ましい。即ち、本実施形態においては、第1の係合部11bと第2の係合部16bが通気孔1の両側に配置されることにより、第1の支持枠部11Bと第2の支持枠部16Bとが係合する強度を高めることができる。
薄板15Bは、例えば、矩形の形状であり、薄板14Bの下面に接続し、ペリクル用支持枠111Bの第2の方向L2に延在する第2の延在部11fを構成する。このため、薄板15Bは、薄板14Bよりも第2の方向L2に所定の長さで延在する点で、薄板15Aとは異なる。その他の薄板15Bの構成は薄板15Aの構成と同様であってもよく、詳細な説明は省略する。
図16に示したように、例えば、矩形の枠形状であり、薄板17Bは、第2の方向L2に延在する開口部の一部が第4の方向L4に延在するL字型の第1の溝部16eを有する。第1の溝部16eの第4の方向L4に延在する開口部は、ロック機構16lを構成する。ロック機構16lにおいて、第1の溝部16eの第2の方向L2の幅は、薄板14Bの第2の方向L2の幅と概略等しい。
薄板18Bは、矩形の枠形状であり、枠の外縁部に接続し、第2の方向に凹んだ凹部(窪み形状)を有する。凹部の数に特に限定はなく、ペリクルの閉空間と外部との換気に十分となるフィルタ30のために複数の開口を設けることができる。本実施形態では、薄板17Bと薄板19Aとにより挟持される凹部が形成する孔が、ペリクル用支持枠111Bの外縁部に接続し、第2の方向L2に延伸する孔5に相当する。また、薄板18Bは、第2の方向L2に延在する開口部の一部が第4の方向L4に延在するL字型の第2の溝部16fを有する。第2の溝部16fは、第1の溝部16eを構成する薄板17Bの開口部よりも第2の方向L2に大きな所定の幅で開口した開口部を有する。薄板18Bの開口部は、薄板17Bと薄板19Aとにより挟持することにより、第2の方向L2に延伸する第2の溝部16fを構成する。第1の溝部16eと第2の溝部16fとが接続して、第2の係合部16bを構成する。なお、薄板18B自体の形状も、所望の枠体の形状に応じて形状を適宜設定可能である。その他の薄板18Bの構成は薄板18Aの構成と同様であってもよく、詳細な説明は省略する。薄板19Aについては実施形態2において説明したため、詳細な説明は省略する。
ペリクル用支持枠111Bへのフィルタ30の着脱は、第1の支持枠部11Bの第1の係合部11bを、フィルタ30の開口bに通し、さらに、ペリクル用支持枠111Bの第1の方向L1に向かって第2の支持枠部16Bの第1の溝部16eに挿入し、第2の支持枠部16Bの底部に第1の係合部11bが到達した時点で第1の支持枠部11Bをペリクル用支持枠111Bの第1の方向L1と交差する第2の方向L2にスライドさせることにより、第1の係合部11bと第2の係合部16bを係合させる。その後、第1の支持枠部11Bを第4の方向L4にスライドさせることにより、第1の係合部11bがロック機構16lに位置し、第1の係合部11bが第3の方向に戻ることができなくなり、第1の係合部11bと第2の係合部16bとが係合状態にロックされる。
第1の本体部11a、フィルタ30及び第2の本体部16aは、同一又は概略同一の幅を有する枠形状であるため、一体化してペリクル用支持枠111Bを構成することができる。本実施形態においては、フィルタ30は、平板状の枠形状を有する1つの部材であるため、通気孔毎にフィルタを配置する必要はなく、ペリクル用支持枠111Bに簡便に取り付けることができる。このようにして、ペリクル用支持枠111Bの内縁部と外縁部とを接続し、フィルタ30が配置された通気孔1が構成される。
図16においては、第1の溝部16eの第2の方向L2に延在する開口部の幅は、薄板14Bの第2の方向L2の幅の2倍の幅より僅かに大きく、第1の溝部16eの第4の方向L4に延在する開口部の長さは、薄板14Bの第4の方向L4の長さの2倍の長さより僅かに大きいが、本実施形態の第1の溝部16eの形状は、これに限定されない。例えば、第1の溝部16eの第2の方向L2に延在する開口部の幅は、第1の係合部11bを構成する薄板15Aを第1の方向L1へ挿入可能な幅であればよい。また、第1の溝部16eの第4の方向L4の長さは、第1の係合部11bを構成する薄板14Bが第3の方向に戻らないように、ロック機構16lへ移動できる長さであってもよい。即ち、第1の溝部16eの第2の方向L2の幅が薄板14Bの第2の方向L2の幅と概略等しくてもよく、第1の係合部11bの一部が収容されればよい。
本実施形態においては、フィルタ30は、平板状の枠形状を有する1つの部材であるため、通気孔毎にフィルタを配置する必要はなく、ペリクル用支持枠111Bに簡便に取り付けることができる。また、本実施形態においては、フィルタ30を固定するために接着剤を用いていないため、第1の係合部11bと第2の係合部16bとにより係合している第1の支持枠部11Bと第2の支持枠部16Bを分離することにより、ペリクル用支持枠111Bからフィルタ30を簡便に取り外すことができる。従来のペリクルにおいては、通気孔毎にフィルタを配置していたため、それぞれのフィルタを取り外す必要があった。本実施形態においては、フィルタ30は、平板状の枠形状を有する1つの部材であるため、第1の支持枠部11Bと第2の支持枠部16Bを分離すれば、ペリクル用支持枠111Bから容易に取り外すことができる。
また、一実施形態において、フィルタ30として新しいフィルタを第1の支持枠部11Bと第2の支持枠部16Bとにより再度挟持することにより、フィルタ30を簡便に交換することができる。また、本実施形態においては、フィルタ30を固定するために接着剤を用いていないため、接着剤からのアウトガスの発生が低減され、原版とペリクルとによって形成される空間内のEUV光が照射される領域におけるコンタミネーションが抑制される。また、接着剤からのアウトガスによる露光装置の光学系のレンズに曇りを生じさせたり、露光不良や光量不足が生じたりすることを抑制することができる。なお、本実施形態は、実施形態1〜2及びこれらの変形例にも適用することができる。
[実施形態2及び3の変形例]
上述した実施形態2及び3の変形例について説明する。図17は、本発明の変形例に係るペリクル用支持枠111Cの模式図である。図17(a)は、ペリクル用支持枠111Cをペリクル膜が配置される側からペリクル用支持枠111Cが配置される原版の面方向に見た模式図である。図17(b)は、図17(a)の線分ABにおけるペリクル用支持枠111Cの断面図であり、図17(c)は、図17(a)の線分CDにおけるペリクル用支持枠111Cの断面図である。図18は、ペリクル用支持枠111Cを構成する第1の支持枠部11Cと第2の支持枠部16Cの詳細を説明する模式図である。図18(a)は第1の支持枠部11Cの詳細を説明する模式図であり、図18(b)は第2の支持枠部16Cの詳細を説明する模式図である。また、図18(c)及び図18(d)は、第1の支持枠部11Cと第2の支持枠部16Cとにより、フィルタ30を挟持して固定する方法を説明する模式図である。
第1の支持枠部11Cは、薄板12C−1の下面に薄板12C−2と薄板13Cが積層した第1の本体部11aを有する。本実施形態においては、薄板12C−1及び薄板12C−2は、上述した薄板12Aと同様に、例えば、矩形の枠形状であり、枠の内縁部に接続し、第2の方向に凹んだ凹部(窪み形状)を有する。凹部の数に特に限定はなく、ペリクルの閉空間と外部との換気に十分となるフィルタ30のために複数の凹部を設けることができる。本実施形態においては、薄板12C−1と薄板12C−2とを積層して用いるため、薄板12C−1と薄板12C−2とは薄板12Aよりも薄い部材であってもよい。薄板12C−1及び薄板12C−2のその他の構成は、薄板12Aと同様の構成であってもよく、詳細な説明は省略する。本実施形態では、薄板12C−1及び薄板12C−2の凹部が形成する開口が、第1の方向L1の孔に相当する。第1の支持枠部11Cは、薄板13Cの下面からペリクル用支持枠111Cの第1の方向L1に延在する薄板14C−1、薄板14C−2及び薄板14C−3が積層した第1の延在部11gと、薄板14C−3の下面に配置され、薄板14C−3からペリクル用支持枠111Cの第1の方向L1と交差する第2の方向L2に延在する薄板15Cにより構成される第2の延在部11hとが積層して構成された第1の係合部11bを有する。
第2の支持枠部16Cは、平板状の枠形状を有する薄板19の上面に平板状の枠形状を有する薄板18Cと、平板状の枠形状を有する薄板17C−1及び薄板17C−2とが順次積層して構成された第2の本体部16aを有する。また、本実施形態においては、後述するように、薄板17C−2及び薄板18Cの外縁部には凹部が配置され、この凹部を薄板17C−1と薄板19とにより挟持することにより、ペリクル用支持枠111Cの第2の方向L2に延伸する孔5を配置することができる。
ペリクル用支持枠111Cは、第1の本体部11aを構成する薄板12Aに対応する薄板を複数の薄板(図17においては、薄板12C−1及び薄板12C−2)で構成する点、第1の係合部11bを構成する薄板14Aを複数の薄板(図17においては、薄板14C−1、薄板14C−2及び薄板14C−3)で構成する点で実施形態2とは異なる。また、ペリクル用支持枠111Cは、第2の係合部16bを構成する薄板17Aを複数の薄板(図17においては、薄板17C−1及び薄板17C−2)で構成する点で実施形態2とは異なる。即ち、本変形例においては、上述した実施形態2〜3及びそれらの変形例において、任意の薄板を複数の薄板を用いて構成することが可能である。また、本変形例においては、薄板17C−1と薄板17C−2のように、その一部が異なる薄板を組み合わせてもよい一例として、図17(b)において、薄板18と同様に、薄板17C−2は枠の外縁部に接続し、第2の方向に凹んだ凹部を有する点で薄板17C−1とは異なる。
本変形例においては、第2の係合部16bに位置する薄板17C−1と薄板17C−2の形状を同じ形状とすることにより、第2の係合部16bの第1の方向L1の強度を高めることができる。一方、薄板17C−2は枠の外縁部に接続する凹部を有することにより、薄板18と積層して構成される第2の方向L2に延伸する孔5の第1の方向L1に対する高さを大きくし、換気能力を高めることができる。なお、本変形例はこれらに限定されるものではなく、任意の薄板の形状を隣接する他の薄板で実現してもよい。説明したこれらの構成以外は、実施形態2及び3とその変形例において上述した構成と同様の構成を用いてもよく、詳細な説明は省略する。
ペリクル用支持枠111Cへのフィルタ30の着脱は、実施形態1で説明した方法により行うことができる。第1の支持枠部11Cの第1の係合部11bを、フィルタ30の開口bに通し、さらに、ペリクル用支持枠111Cの第1の方向L1に向かって第2の支持枠部16Cの第1の溝部16gに挿入し、第2の支持枠部16Cの底部に第1の係合部11bが到達した時点で第1の支持枠部11Cをペリクル用支持枠111Cの第1の方向L1と交差する第2の方向L2にスライドさせることにより、薄板15Cにより構成される第2の延在部11hが第2の溝部16hに収容され、第1の係合部11bと第2の係合部16bとを係合することができる。第1の支持枠部11Cと第2の支持枠部16Cによりフィルタ30を挟持することにより、ペリクル用支持枠111Cの内縁部と外縁部とを接続し、フィルタ30が配置された通気孔1が構成される。
本実施形態においては、フィルタ30は、平板状の枠形状を有する1つの部材であるため、通気孔毎にフィルタを配置する必要はなく、ペリクル用支持枠111Cに簡便に取り付けることができる。また、本実施形態においては、フィルタ30を固定するために接着剤を用いていないため、第1の係合部11bと第2の係合部16bとにより係合している第1の支持枠部11Cと第2の支持枠部16Cを分離することにより、ペリクル用支持枠111Cからフィルタ30を簡便に取り外すことができる。従来のペリクルにおいては、通気孔毎にフィルタを配置していたため、それぞれのフィルタを取り外す必要があった。本実施形態においては、フィルタ30は、平板状の枠形状を有する1つの部材であるため、第1の支持枠部11Cと第2の支持枠部16Cを分離すれば、ペリクル用支持枠111Cから容易に取り外すことができる。
また、一実施形態において、フィルタ30として新しいフィルタを第1の支持枠部11Cと第2の支持枠部16Cとにより再度挟持することにより、フィルタ30を簡便に交換することができる。また、本実施形態においては、フィルタ30を固定するために接着剤を用いていないため、接着剤からのアウトガスの発生が低減され、原版とペリクルとによって形成される空間内のEUV光が照射される領域におけるコンタミネーションが抑制される。また、接着剤からのアウトガスによる露光装置の光学系のレンズに曇りを生じさせたり、露光不良や光量不足が生じたりすることを抑制することができる。
[実施形態4]
上述した実施形態においては、第2の支持枠部を構成する薄板が積層することにより第2の係合部16bを構成する例を示したが、本発明に係るペリクル用支持枠111はこれに限定されるものではない。本実施形態においては、閂様の固定具を第2の支持枠部に配置することにより第2の係合部16bを構成し、第1の係合部11bと係合する例について説明する。
図19は、本発明の一実施形態に係るペリクル用支持枠111Dの模式図である。図19(a)は、ペリクル用支持枠111Dをペリクル膜が配置される側からペリクル用支持枠111Dが配置される原版の面方向に見た模式図である。図19(b)は、図19(a)の線分ABにおけるペリクル用支持枠111Dの断面図であり、図19(c)は、図19(a)の線分CDにおけるペリクル用支持枠111Dの断面図である。図20は、ペリクル用支持枠111Dを構成する第1の支持枠部11Cと第2の支持枠部16Dの詳細を説明する模式図である。図20(a)は第1の支持枠部11Cの詳細を説明する模式図であり、図20(b)は第2の支持枠部16Dの詳細を説明する模式図である。また、図20(c)及び図20(d)は、第1の支持枠部11Cと第2の支持枠部16Dとにより、フィルタ30を挟持して固定する方法を説明する模式図である。また、図21は、固定具23Dを配置した薄板21Dの模式図である。図21(a)は、固定具23Dを配置した薄板21Dの上面図であり、図21(b)は、固定具23Dの上面図であり、図21(c)は図21(a)に示した線分ABでの薄板21Dの断面図であり、図21(d)は図21(a)に示した線分CDでの固定具23Dを配置した薄板21Dの断面図である。
第1の支持枠部11Cは、実施形態2及び3の変形例で説明した構成と同様の構成であってもよく、詳細な説明は省略する。第2の支持枠部16Dは、平板状の枠形状を有する薄板19Dの上面に平板状の枠形状を有する薄板18D上に、平板状の枠形状を有する薄板21Dと薄板17Dとが順次積層して構成された第2の本体部16aを有する。また、本実施形態においては、後述するように、薄板17D及び薄板18Dの外縁部には凹部が配置され、この凹部を薄板17Dと薄板19Dとにより挟持することにより、ペリクル用支持枠111Dの第2の方向L2に延伸する孔5を配置することができる。本実施形態においては、薄板17Dとは、第2の係合部16bの位置において薄板18Dと同じ形状を有する。また、本実施形態においては、フィルタ30Dも第2の係合部16bの位置において薄板18Dと同じ形状を有する。即ち、薄板17D、薄板18D及びフィルタ30Dは、第2の係合部16bの位置において、第2の溝部16hを構成する開口部を有し、開口部の形状は、平面視において第2の延在部11hと概略同じ形状である。
薄板21Dは、例えば、矩形の枠形状であり、枠の外縁部に接続し、第2の方向に凹んだ凹部(窪み形状)21aを有する。凹部21aの数に特に限定はなく、ペリクルの閉空間と外部との換気に十分となるフィルタ30Dのために複数の開口を設けることができる。本実施形態では、薄板18Cと積層し、薄板17Dと薄板19Dとにより挟持される凹部21aが形成する孔が、ペリクル用支持枠111Dの外縁部に接続し、第2の方向L2に延伸する孔5に相当する。また、薄板21Dは、凹部21aに隣接し、第2の溝部16hが配置される位置に相当する位置に、外縁部に接続し、固定具23Dを配置したときに第1の溝部16gを構成する開口部21bが配置される。第1の溝部16gは、平面視において第1の延在部11gと概略同じ形状である。薄板21Dの原料としては金属、ガラス、シリコンウエハ、セラミクス、樹脂が挙げられる。
固定具23Dは、開口部21bの外縁部に配置することにより、開口部21bとともに第1の溝部16gを構成する部材である。図21(b)においては、固定具23Dは矩形の平板状の部材であるが、これに限定されるものではない。固定具23Dの外縁部側には、L字型の治具と係合可能な第3の係合部24Dを有する。第3の係合部24Dは、平面視においてL字型の溝部を有する。これによりL字型の冶具を用い容易に固定具23Dの着脱(抜き差し)が可能となる。固定具23Dの原料としては金属、ガラス、シリコンウエハ、セラミクス、樹脂が挙げられる。
本実施形態においては、第2の係合部16bは、第2の溝部16hの底部から第1の方向L1に離間して配置される固定具23Dを有し、第2の溝部16hは、第1の溝部16gの底部と固定具23Dとにより構成される。第1の支持枠部11の第1の係合部11bを、フィルタ30Dの開口に通し、さらに、ペリクル用支持枠111Dの第1の方向L1に向かって第2の支持枠部16Dの第1の溝部16gに挿入する。固定具23Dを第2の支持枠部16Dの第3の方向にスライドさせることにより、薄板15Cにより構成される第2の延在部11hが第2の溝部16hに収容され、第1の係合部11bと第2の係合部16bとを係合することができる。第1の支持枠部11と第2の支持枠部16Dによりフィルタ30Dを挟持することにより、ペリクル用支持枠111Dの内縁部と外縁部とを接続し、フィルタ30Dが配置された通気孔1が構成される。また、本実施形態においては、固定具23Dを第2の支持枠部16Dから外すことにより、第1の係合部11bとの係合状態が解除される。
本実施形態においては、フィルタ30Dは、平板状の枠形状を有する1つの部材であるため、通気孔毎にフィルタを配置する必要はなく、ペリクル用支持枠111Dに簡便に取り付けることができる。また、本実施形態においては、フィルタ30Dを固定するために接着剤を用いていないため、第1の係合部11bと第2の係合部16bとにより係合している第1の支持枠部11と第2の支持枠部16Dを分離することにより、ペリクル用支持枠111Dからフィルタ30Dを簡便に取り外すことができる。従来のペリクルにおいては、通気孔毎にフィルタを配置していたため、それぞれのフィルタを取り外す必要があった。本実施形態においては、フィルタ30Dは、平板状の枠形状を有する1つの部材であるため、第1の支持枠部11と第2の支持枠部16Dを分離すれば、ペリクル用支持枠111Dから容易に取り外すことができる。
また、一実施形態において、フィルタ30Dとして新しいフィルタを第1の支持枠部11と第2の支持枠部16Dとにより再度挟持することにより、フィルタ30Dを簡便に交換することができる。また、本実施形態においては、フィルタ30Dを固定するために接着剤を用いていないため、接着剤からのアウトガスの発生が低減され、原版とペリクルとによって形成される空間内のEUV光が照射される領域におけるコンタミネーションが抑制される。また、接着剤からのアウトガスによる露光装置の光学系のレンズに曇りを生じさせたり、露光不良や光量不足が生じたりすることを抑制することができる。
[実施形態5]
図22は、本発明の一実施形態に係るペリクル用支持枠111Eを示す模式図である。図22(a)は、ペリクル用支持枠111Eをペリクル膜が配置される側からペリクル用支持枠111Eが配置される原版の面方向に見た模式図である。図22(b)は、図22(a)の線分ABにおけるペリクル用支持枠111Eの断面図であり、図22(c)は、図22(a)の線分CDにおけるペリクル用支持枠111Eの断面図である。図22においては、一例として、実施形態2で説明したペリクル用支持枠111Aに天板25Eを配置した例を示すが、本実施形態はこれに限定されず、上記の実施形態及び変形例で説明した何れのペリクル用支持枠にも適用可能である。
図23は、天板25Eの模式図である。図23(a)は、天板25Eの上面図であり、図23(b)は図23(a)に示した線分ABでの天板25Eの断面図であり、図23(c)は図23(a)に示した線分CDでの天板25Eの断面図である。天板25Eは、平板状の枠形状を有する薄板であり、薄板19Aと概略同一の形状を有する。天板25Eの原料としては金属、ガラス、シリコンウエハ、セラミクス、樹脂が挙げられる。図22(a)では、天板25Eが存在するため、上面からフィルタ30を観察することはできないが、下層でフィルタ30が配置される場所について、点線を用いて示している。
本実施形態においては、天板25Eは、薄板12Aの上に接続され、孔3の上部は天板25Eにより覆われる。本実施形態においては、薄板13A、薄板12A及び天板25Eが順次積層することにより、孔3の第2の端部に接続し、第2の方向L2に設けられた孔7(第3の孔)を有する通気孔1を構成する。天板25Eは、ペリクル膜またはペリクル膜体と接続される。実施形態5では、ペリクル膜またはペリクル膜体との接続を天板全体で行うことができるため、接続強度を高くすることができる。また、フィルタ30が天板25Eで覆われるため、露光光がフィルタ30に当たりにくく、フィルタ30の劣化をより抑えることができる。
[実施形態6]
図27は、本発明の一実施形態に係るペリクル用支持枠111Fを示す模式図である。図27(a)は、ペリクル用支持枠111Fをペリクル膜が配置される側からペリクル用支持枠111Fが配置される原版の面方向に見た模式図である。図27(b)は、図27(a)の線分ABにおけるペリクル用支持枠111Fの断面図であり、図27(c)は、図27(a)の線分CDにおけるペリクル用支持枠111Fの断面図である。ペリクル用支持枠111Fは、実施形態2で説明したペリクル用支持枠111Aに類似した構成を有する。したがって、ペリクル用支持枠111Aと同じ又は類似した構成についての説明は省略する。ペリクル用支持枠111Fは、露光光を遮光する壁17Fが、フィルタよりも内側(図1において、矢印Pで示したペリクルを原版に装着した場合の閉空間部分側)に配置される点で、実施形態2に示したペリクル用支持枠111Aとは異なる。
ペリクル膜を通して原版に照射されたEUV光は、原版の表面で散乱・回折し、一部のEUV光はペリクル用支持枠の内壁にも照射される。ここで、図4(b)及び図4(c)を参照すると、フィルタ30は端面が露出する構造となっている。このため、ペリクル用支持枠111Aの内側(断面方向B及びD側)では、フィルタ30の端面の露出面積は小さいものの、散乱・回折したEUV光に暴露され、光劣化を生じる可能性もある。光劣化により生じたアウトガスは、原版の表面にコンタミネーションを堆積させる懸念がある。
ペリクル用支持枠111Fにおいては、露光光を遮光する壁17Fが、フィルタ30Fよりも内側に配置されるため、フィルタ30Fが露光光に暴露することがなく、フィルタ30Fを保護することができる。図28(a)は、壁17Fの上面図であり、図28(b)は図28(a)に示した線分ABでの壁17Fの断面図である。壁17Fは、例えば、矩形の枠形状である。壁17Fの線分ABの幅は、EUV光を遮光可能な幅であればよく、壁17Fの原料のEUV光の透過率から決定することができる。一実施形態において、壁17Fは、EUV光を90%以上、95%以上、98%以上又は99%以上遮光することができる。壁17Fの原料としては金属、ガラス、シリコンウエハ、セラミクス、樹脂が挙げられるが、EUV光を反射又は散乱せず、吸収する材料であることが好ましい。
壁17Fの高さは、フィルタ30Fが散乱・回折したEUV光に暴露されるのを防止する目的から、フィルタ30Fの厚みより大きいことが好ましく、フィルタ30Fの厚みと薄板13Fの厚みの合計値以下である。壁17Fの高さがフィルタ30Fの厚みと薄板13Fの厚みの合計値と等しければ、壁17Fは薄板12Fと薄板17Aとにより挟持され、切り欠き部N以外の部分では、フィルタ30FがEUV光により暴露されるのを完全に防ぐことができる。また、切り欠き部Nにおいても、壁17Fは、フィルタ30FがEUV光により暴露されるのを実質的に防ぐことができる。なお、壁17Fは、薄板17Aと一体で構成されていてもよい。
図29は、薄板13Fの模式図である。図29(a)は、薄板13Fの上面図であり、図29(b)は図29(a)に示した線分ABでの薄板13Fの断面図であり、図29(c)は図29(a)に示した線分CDでの薄板13Fの断面図である。薄板12Fと薄板17Aとの間に壁17Fを配置するため、薄板13Fの幅は、薄板17Aの幅よりも閉空間部分側の幅が狭くなるように設定される。これ以外の構成については、薄板13Fは、薄板13Aと同様の構成を有してもよく、詳細な説明は省略する。
図30は、フィルタ30Fの模式図である。図30(a)は、フィルタ30Fの上面図であり、図30(b)は図30(a)に示した線分ABでのフィルタ30Fの断面図であり、図30(c)は図30(a)に示した線分CDでのフィルタ30Fの断面図である。薄板12Fと薄板17Aとの間に壁17Fを配置するため、フィルタ30Fの幅は、薄板17Aの幅よりも閉空間部分側の幅が狭くなるように設定される。これ以外の構成については、フィルタ30Fは、フィルタ30と同様の構成を有してもよく、詳細な説明は省略する。
ペリクル用支持枠111Fにおいては、第1の支持枠部は、薄板12A、薄板13F、薄板14A及び薄板15Aで構成される。また、第2の支持枠部は、壁17F、薄板17A、薄板18A及び薄板19Aで構成される。ペリクル用支持枠111Fにおいては、ペリクル用支持枠111Aと同様に、第1の支持枠部と第2の支持枠部とによりフィルタ30Fを挟持する。図5(d)に示したように、第2の方向L2にスライドさせることにより、第1の係合部と第2の係合部とを係合するため、図27(b)及び図27(c)においては、壁17Fと、薄板13F及びフィルタ30Fとの間に僅かな隙間を設けることにより、薄板13F及びフィルタ30Fが壁17Fに衝突して発塵するのを防ぐことが好ましい。なお、フィルタ30FがEUV光により暴露されるのを防ぐ観点から、発塵しない程度の距離で壁17Fと、薄板13F及びフィルタ30Fとを近接させてもよい。
ペリクル用支持枠111Fにおいては、壁17Fを配置することにより、フィルタ30Fの劣化、及びコンタミネーションの堆積を抑制することができる。なお、図27においては、一例として、実施形態2で説明したペリクル用支持枠111Aに類似した構成を示すが、本実施形態はこれに限定されず、上記の実施形態及び変形例で説明した何れのペリクル用支持枠にも適用可能である。また、実施形態5において説明した天板25Eをペリクル用支持枠111Fに配置することができる。
[実施形態7]
上述した実施形態においては、第1の支持枠部と第2の支持枠部とをスライドさせること、又は固定具を用いることにより、フィルタを挟持して固定した。実施形態7においては、第3の固定方法について説明する。図31は、本発明の一実施形態に係るペリクル用支持枠111Gを示す模式図である。図31(a)は、ペリクル用支持枠111Gをペリクル膜が配置される側からペリクル用支持枠111Gが配置される原版の面方向に見た模式図である。図31(b)は、図31(a)の線分ABにおけるペリクル用支持枠111Gの断面図であり、図31(c)は、図31(a)の線分CDにおけるペリクル用支持枠111Gの断面図である。ペリクル用支持枠111Gは、引掛け部19Gを用いて第1の支持枠部と第2の支持枠部とを固定する点で、上述した実施形態とは異なる。
図32は、ペリクル用支持枠111Gを構成する第1の支持枠部11Gと第2の支持枠部16Gの詳細を説明する模式図である。図32(a)は第1の支持枠部11Gの詳細を説明する模式図であり、図32(b)は第2の支持枠部16Gの詳細を説明する模式図である。また、図32(c)は、第1の支持枠部11Gと第2の支持枠部16Gとにより、フィルタ30Gを挟持して固定する方法を説明する模式図であり、図32(d)は、第1の支持枠部11Gと第2の支持枠部16Gとを分離する方法を説明する模式図である。
ペリクル用支持枠111Gは、第1の支持枠部11Gと、第2の支持枠部16Gと、フィルタ30Gと、を有する。フィルタ30Gは第1の支持枠部11Gと第2の支持枠部16Gとにより挟持される。第1の支持枠部11Gは、例えば、平板状の枠形状を有する薄板12Gと、薄板12Gの下面に配置された平板状の枠形状を有する薄板13Gとが積層した構造を有する。また、第1の支持枠部11Gは、第2の支持枠部16Gに配置された引掛け部19Gと係合するための第1の係合部11mを有する。引掛け部19Gは、第1の係合部11mと係合するための第2の係合部16mを有する。ペリクル用支持枠111Gは、第1の係合部11mと第2の係合部16mとを係合することにより、フィルタ30Gを挟持して固定する。また、第1の係合部11mと第2の係合部16mとの係合を解除することにより、第1の係合部11mと第2の係合部16mとを分離して、フィルタ30Gを交換することが可能である。
第1の支持枠部11Gは、平板状の枠形状を有する薄板12Gと平板状の枠形状を有する薄板13Gが積層した構造を有する。図32(a)に示したように、第1の係合部11m(線分CD)においては、薄板12Gの第2の方向L2の幅は、薄板13Gの第2の方向L2の幅よりも短い。第1の係合部11mでの薄板12Gの幅と薄板13Gの幅との差は、第2の係合部16mと係合可能な範囲で任意に設定可能である。
第2の支持枠部16Gは、平板状の枠形状を有する薄板19Aの上面に平板状の枠形状を有する薄板18G及び平板状の枠形状を有する薄板17Gが順次積層して構成された第2の係合部16mを有する。また、第2の支持枠部16Gは、引掛け部19Gを有する。引掛け部19Gは、所定の長さを有する壁状の部材19G−2と所定の長さを有する平板状の部材19G−1で構成される。引掛け部19Gは、薄板19Aの上面に壁状の部材19G−2と平板状の部材19G−1が順次積層して構成され、一実施形態において、2つの引掛け部19Gが薄板19Aの上面に対向して配置される。換言すれば、2つの引掛け部19Gは、薄板17G及び薄板18Gを挟んで配置される。図32(b)に示したように、第2の係合部16m(線分CD)においては、平板状の部材19G−1の第2の方向L2の幅は、壁状の部材19G−2の第2の方向L2の幅よりも長い。第2の係合部16mでの平板状の部材19G−1の幅と壁状の部材19G−2の幅との差は、第1の係合部11mと係合可能な範囲で任意に設定可能である。また、引掛け部19Gの数は特には限定されず、2つの引掛け部19Gを1対として、第2の支持枠部16Gは2対以上、好ましくは4対以上の引掛け部19Gを有する。
ここで、第1の支持枠部11G及び第2の支持枠部16Gを構成する各薄板について、さらに説明する。なお、薄板19Aの構成については上述した実施形態において説明したため、さらなる説明は省略する。図33は、薄板12Gの模式図である。図33(a)は、薄板12Gの上面図であり、図33(b)は図33(a)に示した線分ABでの薄板12Gの断面図であり、図33(c)は図33(a)に示した線分CDでの薄板12Gの断面図である。薄板12Gは、例えば、矩形の枠形状であり、枠の内縁部(ペリクル膜が吊架される側であり、ペリクルとして使用した際に閉空間を形成する側である)に接続し、第2の方向に凹んだ凹部(窪み形状)12aを有する。凹部12aについては、上述した実施形態において説明したため、詳細な説明は省略する。図33(a)に示したように、凹部12aに隣接する領域は、薄板19Aの幅に相当する幅を有し、第1の支持枠部11Gに必要な強度を付与する。また、線分CDでの第1の係合部11mを構成する枠の両側の部分には、第2の方向に凹んだ凹部(窪み形状)12を有する。第1の係合部11mと第2の係合部16mとが係合する際に、平板状の部材19G−1が隣接して配置されるため、凹部12aに隣接する領域よりも、凹部12cを2つ配置した幅だけ、第2の方向L2の幅が狭く設定される。図31(c)において、第1の係合部11mと第2の係合部16mとが係合する際に、薄板12Gと平板状の部材19G−1との間には僅かな隙間が配置されてもよい。その他の薄板12Gの構成は、薄板12Aと同様の構成であってもよく、詳細な説明は省略する。
図34は、薄板13Gの模式図である。図34(a)は、薄板13Gの上面図であり、図34(b)は図34(a)に示した線分ABでの薄板13Gの断面図であり、図34(c)は図34(a)に示した線分CDでの薄板13Gの断面図である。薄板13Gは、例えば、矩形の枠形状であり、第1の方向L1に開口した開口部13aを有する。開口部13aについては、上述した実施形態において説明したため、詳細な説明は省略する。開口部13aに隣接する領域は、薄板19Aの幅に相当する幅を有し、第1の支持枠部11Gに必要な強度を付与する。また、線分CDでの第1の係合部11mを構成する枠の両側の部分には、第2の方向に凹んだ凹部(窪み形状)13を有する。第1の係合部11mと第2の係合部16mとが係合する際に、壁状の部材19G−2が隣接して配置されるため、開口部13aに隣接する領域よりも、凹部13cを2つ配置した幅だけ、第2の方向L2の幅が狭く設定される。図31(c)において、第1の係合部11mと第2の係合部16mとが係合する際に、薄板13Gと壁状の部材19G−2との間には僅かな隙間が配置されてもよい。その他の薄板13Gの構成は、薄板13Aと同様の構成であってもよく、詳細な説明は省略する。
図35は、フィルタ30Gの模式図である。図35(a)は、フィルタ30Gの上面図であり、図35(b)は図35(a)に示した線分ABでのフィルタ30Gの断面図であり、図35(c)は図35(a)に示した線分CDでのフィルタ30Gの断面図である。フィルタ30Gは、例えば、矩形の形状であり、第1の係合部11m及び第2の係合部16mに対応する位置に2つの凹部30を有する。即ち、凹部30は、薄板13Gの開口部13aが配置される領域に隣接する領域に対応するフィルタ30Gの位置に配置される。第1の係合部11mと第2の係合部16mとが係合する際に、壁状の部材19G−2が隣接して配置されるため、開口部13aが配置される領域よりも、凹部30を2つ配置した幅だけ、第2の方向L2の幅が狭く設定される。図31(c)において、第1の係合部11mと第2の係合部16mとが係合する際に、フィルタ30Gと壁状の部材19G−2との間には僅かな隙間が配置されてもよい。フィルタ30Gのその他の構成は、フィルタ30と同様の構成であってもよく、詳細な説明は省略する。
図36は、薄板17Gの模式図である。図36(a)は、薄板17Gの上面図であり、図36(b)は図36(a)に示した線分ABでの薄板17Gの断面図であり、図36(c)は図36(a)に示した線分CDでの薄板17Gの断面図である。薄板17Gは、例えば、矩形の枠形状であり、第1の方向L1に開口した開口部17aを有する。開口部17aについては、上述した実施形態において説明したため、詳細な説明は省略する。開口部17aに隣接する領域は、薄板19Aの幅に相当する幅を有し、第2の支持枠部16Gに必要な強度を付与する。また、線分CDで第2の支持枠部16Gを構成する枠の両側の部分には、第2の方向に凹んだ凹部(窪み形状)17を有する。第1の係合部11mと第2の係合部16mとが係合する際に、壁状の部材19G−2が隣接して配置されるため、開口部17aに隣接する領域よりも、凹部17cを2つ配置した幅だけ、第2の方向L2の幅が狭く設定される。図31(c)において、第1の係合部11mと第2の係合部16mとが係合する際に、薄板17Gと壁状の部材19G−2との間には僅かな隙間が配置されてもよい。その他の薄板17Gの構成は、薄板17Aと同様の構成であってもよく、詳細な説明は省略する。
図37は、薄板18Gの模式図である。図37(a)は、薄板18Gの上面図であり、図37(b)は図37(a)に示した線分ABでの薄板18Gの断面図であり、図37(c)は図37(a)に示した線分CDでの薄板18Gの断面図である。薄板18Gは、例えば、矩形の枠形状であり、第1の方向L1に開口した開口部18aを有する。開口部18aについては、上述した実施形態において説明したため、詳細な説明は省略する。開口部18aに隣接する領域は、薄板19Aの幅に相当する幅を有し、第2の支持枠部16Gに必要な強度を付与する。また、線分CDで第2の支持枠部16Gを構成する枠の両側の部分には、第2の方向に凹んだ凹部(窪み形状)18を有する。第1の係合部11mと第2の係合部16mとが係合する際に、壁状の部材19G−2が隣接して配置されるため、凹部18aに隣接する領域よりも、凹部18cを2つ配置した幅だけ、第2の方向L2の幅が狭く設定される。図31(c)において、第1の係合部11mと第2の係合部16mとが係合する際に、薄板18Gと壁状の部材19G−2との間には僅かな隙間が配置されてもよい。その他の薄板18Gの構成は、薄板18Aと同様の構成であってもよく、詳細な説明は省略する。
図38は、平板状の部材19G−1の模式図である。図38(a)は、平板状の部材19G−1の上面図であり、図38(b)は図38(a)に示した線分CDでの平板状の部材19G−1の断面図である。平板状の部材19G−1は、例えば、矩形の形状であり、壁状の部材19G−2を介して、薄板19Aの上面に接続し、第2の方向L2に延在する引掛け部19Gの第2の係合部16mを構成する。平板状の部材19G−1は、壁状の部材19G−2よりも第2の方向L2に所定の長さで延在する。壁状の部材19G−2から第2の方向L2に延在する平板状の部材19G−1の部分は、第1の係合部11mとの係合に関与する。ここで、第2の方向L2に延在する平板状の部材19G−1の部分の長さは、第1の支持枠部11Gと第2の支持枠部16Gとが係合する強度が得られる範囲で任意に設定可能である。このため、第2の方向L2に延在する平板状の部材19G−1の部分を長くすると、第1の支持枠部11Gと第2の支持枠部16Gとの係合の確実性が高まる。平板状の部材19G−1は、開口部12aが配置される薄板12Gの領域に隣接する領域に配置される。平板状の部材19G−1の数に特に限定はなく、開口部12aの両隣に位置する薄板12Gの領域に1対ずつ配置されることが好ましい。即ち、本実施形態においては、第1の係合部11mと第2の係合部16mが通気孔1の両側に配置されることにより、第1の支持枠部11Gと第2の支持枠部16Gとが係合する強度を高めることができ、フィルタを介して通気する際の空気漏れが少なくなる。平板状の部材19G−1の原料としては金属、ガラス、シリコンウエハ、セラミクス、樹脂が挙げられる。
図39は、壁状の部材19G−2の模式図である。図39(a)は、壁状の部材19G−2の上面図であり、図39(b)は図39(a)に示した線分CDでの壁状の部材19G−2の断面図である。壁状の部材19G−2は、例えば、矩形の形状であり、薄板19Aの上面に接続し、ペリクル用支持枠111Gの第1の方向L1に延在する。壁状の部材19G−2は、第2の方向L2に延在する平板状の部材19G−1に接続して、引掛け部19Gの第2の係合部16mを構成する。壁状の部材19G−2は、開口部13aが配置される薄板13Gの領域に隣接する領域に配置される。壁状の部材19G−2の数に特に限定はなく、開口部13aの両隣に位置する薄板13Gの領域に1対ずつ配置されることが好ましい。即ち、本実施形態においては、第1の係合部11mと第2の係合部16mが通気孔1の両側に配置されることにより、第1の支持枠部11Gと第2の支持枠部16Gとが係合する強度を高めることができ、フィルタを介して通気する際の空気漏れが少なくなる。壁状の部材19G−2の原料としては金属、ガラス、シリコンウエハ、セラミクス、樹脂が挙げられる。
図32(c)及び図32(d)を参照して、ペリクル用支持枠111Gへのフィルタ30Gの着脱方法について説明する。図32(c)は、ペリクル用支持枠111Gにフィルタ30Gを固定する方法を説明する模式図である。第2の支持枠部16Gの薄板17Gの上面にフィルタ30Gを配置する。このとき、フィルタ30Gの凹部30は、壁状の部材19G−2に対応する位置に配置される。したがって、凹部30が配置された位置において、フィルタ30Gは、一対の壁状の部材19G−2により挟持される。その後、第1の支持枠部11Gを、第1の方向L1に向かってフィルタ30G上に配置する。これにより、第1の支持枠部11Gの凹部13cが1対の平板状の部材19G−1の間を通過し、薄板13Gとフィルタ30Gとが密着する。ペリクル用支持枠111Gにおいては、壁状の部材19G−2が可撓性を有することにより、薄板13Gの凹部13cが1対の平板状の部材19G−1の間を通過する際に、壁状の部材19G−2が第2の方向L2(薄板13Gの外側)に向かって撓むことにより、第1の係合部11mと第2の係合部16mとを係合させることができる。本実施形態においては、他の実施掲題で説明したスライドや固定具を用いる方式に比べ、フレームの構造が簡易になるともに、摺動動作のない固定方式であるため、発塵のリスクが低減される。
図32(d)は、ペリクル用支持枠111Gにフィルタ30Gを取り外す方法を説明する模式図である。例えば、第2の係合部16mを第2の方向L2(薄板13Gの外側)に向かって引っ張りながら、第1の支持枠部11Gを第1の方向L1に向かって持ち上げる。これにより、第1の係合部11mと第2の係合部16mとの係合が解除され、第1の支持枠部11Gと第2の支持枠部16Gを分離する。ペリクル用支持枠111Gから第1の支持枠部11Gを取り外すことにより、フィルタ30Gを第2の支持枠部16Gから取り外して、交換することができる。
なお、本実施形態において説明したフィルタの挟持及び固定方法は、上述した他の実施形態の層構成に対しても適用可能である。
[ペリクル]
上述した各実施形態に示した支持枠にペリクル膜102またはペリクル枠体を配置することにより、ペリクルを構成することができる。後述するように、本発明の実施形態に係るペリクル膜102は非常に薄い膜であるため、ハンドリングの面から、ペリクル膜102の一方の面に第1の枠体を設けたペリクル枠体とし、ペリクル枠体を支持枠に配置する構成とすることが好ましい。ペリクル膜102またはペリクル枠体と、支持枠との接続方法は特に制限されないが、例えば、粘着シート、接着剤、接合剤、常温接合、ダイレクト接合、原子拡散接合、金属接合、溶着、ハンダ接合、熱圧着、ホットメルト、フラックス接合、面ファスナー、ファンデルワールス力、静電力、磁力、ねじ・ピン・クリップ・カシメ等の機械力で接続することができる。
図24は、本発明の一実施形態に係るペリクル100を示す模式図である。図24(a)は、ペリクル100の上面図であり、図24(b)は図24(a)に示した線分ABでのペリクル100の断面図であり、図24(c)は、図24(a)の線分CDにおけるペリクル100の断面図である。図24においては、一例として、実施形態5で説明したペリクル用支持枠111Eに第1の枠体104に配置されたペリクル膜102を配置した例を示すが、本実施形態はこれに限定されず、上記の実施形態及び変形例で説明した何れのペリクル用支持枠にも適用可能である。
第1の枠体104は、略矩形の枠形状であり、金属、ガラス、シリコン、セラミクス、グラファイト、樹脂等から選択される材料で構成される。ペリクル膜102は、第1の枠体104に吊架され、第1の枠体104は、ペリクル膜102を支持する。第1の枠体104上にペリクル膜102を配置した構造体をペリクル枠体106と称する。ペリクル100において、ペリクル枠体106は、接着層39を介して、ペリクル用支持枠111Eの天板25Eの上面に貼付される。したがって、本実施形態においては、ペリクル膜102の一方の面に設けられた第1の枠体104を介して、ペリクル用支持枠111Eにペリクル膜102が設けられた構成となる。本実施形態においては、支持部がペリクル膜102を支持する第1の枠体104と、ペリクル用支持枠111Cを構成する第2の枠体とを有する例を示したが、本実施形態はこれに限定されず、第1の枠体104を介さずに、ペリクル用支持枠111Eにペリクル膜102を配置してもよい。
接着層39は、ペリクル膜または第1の枠体と、支持枠と、を接着する層である。接着層39は、例えば、両面粘着テープ、シリコン樹脂粘着剤、アクリル系粘着剤、ポリオレフィン系粘着剤、無機系接着剤等である。EUV露光時の真空度を保持する観点から、接着層39は、アウトガスが少ないものが好ましい。アウトガスの評価方法として、例えば昇温脱離ガス分析装置を用いることができる。接着層39は、ペリクル膜または第1の枠体と、支持枠との接続まえに、あらかじめ支持枠に形成されていてもよい。接着層39は、支持枠のうち、最もペリクル膜側に配置された層の上に形成すればよい。
[ペリクル膜]
ペリクル膜の厚さ(二層以上で構成される場合には総厚)は、例えば、10nm〜200nmとすることができ、10nm〜100nmが好ましく、10nm〜70nmがより好ましく、10nm〜50nmが特に好ましい。
ペリクル膜はEUV光の透過率が高いことが好ましく、EUVリソグラフィに用いる光(例えば、波長13.5nmの光や波長6.75nmの光)の透過率が50%以上であることが好ましく、80%以上であることがより好ましく、90%以上であることがさらに好ましい。ペリクル膜が保護層と積層される場合には、これらを含む膜の光の透過率が50%以上であることが好ましい。
ペリクル膜の材料は、公知のEUV用ペリクル膜の材料を用いればよい。ペリクル膜の材料としては、例えば、カーボンナノチューブ、ダイヤモンドライクカーボン、アモルファスカーボン、グラファイト、炭化ケイ素などの炭素系材料、単結晶シリコン、多結晶シリコン、非晶質シリコン、メタルシリサイドなどのシリコン系材料、芳香族ポリイミド、脂肪族ポリイミド、架橋ポリエチレン、架橋ポリスチレン、ポリエーテルイミド、ポリフェニレンサルフォン、ポリフェニレンエーテル、ポリエーテルサルフォン、ポリエーテルエーテルケトン、液晶ポリマー、ポリエチレンテレフタレート、芳香族ポリアミド、パリレンなどの高分子系材料が挙げられる。
[露光原版]
図25は、本発明の一実施形態に係る露光原版181の断面の構成を示す模式図である。一例として、露光原版181は、ペリクル膜102及びペリクル用支持枠111を含むペリクル100と、原版184と、を備える。本発明に係る露光原版181は、原版184に装着された極端紫外光リソグラフィ用のペリクル膜102が設けられたペリクル100において、ペリクル用支持枠111の通気孔に設けられたフィルタ30の着脱を可能にし、原版184へのコンタミネーションを低減することができる。図25においては、ペリクル膜102及びペリクル用支持枠111を含むペリクル100をパターンが形成された原版184の面に配置する例を示したが、本発明に係る露光原版はこれに限定されるものではなく、上述した各実施形態において説明した支持枠を有するペリクルを配置してもよい。
本発明に係るペリクルを原版に装着する方法は、特に限定されない。例えば、原版に支持枠を直接貼り付けてもよく、支持枠の一方の端面にある原版用接着剤層を介してもよく、機械的に固定する方法や磁石などの引力を利用して原版と支持枠と、を固定してもよい。原版用接着剤層は、接着層39と同様のものを用いることができるため詳細な記載は省略する。
[ペリクルの用途]
本発明のペリクルは、EUV露光装置内で、原版に異物が付着することを抑制するための保護部材としてだけでなく、原版の保管時や、原版の運搬時に原版を保護するための保護部材としてもよい。例えば、原版にペリクルを装着した状態(露光原版)にしておけば、EUV露光装置から取り外した後、そのまま保管すること等が可能となる。ペリクルを原版に装着する方法には、接着剤で貼り付ける方法、機械的に固定する方法等がある。
[露光装置]
図26は、本発明の一実施形態に係る露光装置180を示す模式図である。図26において、露光原版181は断面図で示す。
一例として、EUV露光装置180は、EUV光を放出する光源182と、本実施形態の露光原版の一例である露光原版181と、光源182から放出されたEUV光を露光原版181に導く照明光学系183と、を備える。
EUV露光装置180では、光源182から放出されたEUV光が照明光学系183で集光され照度が均一化され、露光原版181に照射される。露光原版181に照射されたEUV光は、原版184によりパターン状に反射される。
この露光原版181は、本実施形態の露光原版の一例である。光源182から放出されたEUV光がペリクル膜102を透過して原版184に照射されるように配置されている。原版184は、照射されたEUV光をパターン状に反射するものである。
照明光学系183には、EUV光の光路を調整するための複数枚の多層膜ミラー189と光結合器(オプティカルインテグレーター)等が含まれる。
光源182及び照明光学系183は、公知の光源及び照明光学系を用いることができる。
EUV露光装置180において、光源182と照明光学系183との間、及び照明光学系183と原版184の間には、フィルター・ウィンドウ185及び186がそれぞれ設置されている。フィルター・ウィンドウ185及び186は、飛散粒子(デブリ)を捕捉し得るものである。また、EUV露光装置180は、原版184が反射したEUV光を感応基板187へ導く投影光学系188を備えている。投影光学系188は、原版184が反射したEUV光を感応基板187へ導くために、複数の多層ミラー190及び多層膜ミラー191を備えてもよい。
本発明の一実施形態に係る露光装置は、通気孔にフィルタが着脱可能に設けられ、極端紫外光リソグラフィ用のペリクル膜が設けられたペリクルが露光原版に接続されているため、露光装置の光学系への影響を低減することができる。
本実施形態の露光装置は、露光光(好ましくはEUV光等、より好ましくはEUV光。以下同じ。)を放出する光源と、本実施形態の露光原版と、光源から放出された露光光を露光原版に導く光学系と、を備え、露光原版は、光源から放出された露光光がペリクル膜を透過して原版に照射されるように配置されていることが好ましい。
この態様によれば、EUV光等によって微細化されたパターン(例えば線幅32nm以下)を形成できることに加え、異物による解像不良が問題となり易いEUV光を用いた場合であっても、異物による解像不良が低減されたパターン露光を行うことができる。
[半導体装置の製造方法]
本実施形態の半導体装置の製造方法は、光源から放出された露光光を、本実施形態の露光原版のペリクル膜を透過させて原版に照射し、原版で反射させるステップと、原版によって反射された露光光を、ペリクル膜を透過させて感応基板に照射することにより、感応基板をパターン状に露光するステップと、を有する。
本実施形態の半導体装置の製造方法によれば、異物による解像不良が問題となり易いEUV光を用いた場合であっても、異物による解像不良が低減された半導体装置を製造することができる。例えば本発明に係る露光装置を用いることで、本実施形態の半導体装置の製造方法を行うことができる。
本発明の一実施形態に係る半導体装置の製造方法によると、通気孔にフィルタが着脱可能に設けられ、極端紫外光リソグラフィ用のペリクル膜が設けられたペリクルが露光原版に接続されているため、極端紫外光リソグラフィにおいて、高精細の露光を行うことができる。
1 通気孔、3 孔、5 孔、7 孔、11 第1の支持枠部、11a 第1の本体部、11A 第1の支持枠部、11B 第1の支持枠部、11C 第1の支持枠部、11E 第1の支持枠部、11G 第1の支持枠部、11b 第1の係合部、11c 第1の延在部、11d 第2の延在部、11e 第1の延在部、11f 第2の延在部、11g 第1の延在部、11h 第2の延在部、12A 薄板、12C−1 薄板、12C−2 薄板、12F 薄板、12G 薄板、12a 凹部(窪み形状)13A 薄板、13C 薄板、13F 薄板、13G 薄板、13a 開口部、14A 薄板、14B 薄板、14C−1 薄板、14C−2 薄板、14C−3 薄板、15 薄板、15B 薄板、15C 薄板、16 第2の支持枠部、16A 第2の支持枠部、16B 第2の支持枠部、16C 第2の支持枠部、16D 第2の支持枠部、16G 第2の支持枠部、16a 第2の本体部、16b 第2の係合部、16c 第1の溝部、16d 第2の溝部、16e 第1の溝部、16f 第2の溝部、16g 第1の溝部、16h 第2の溝部、16l ロック機構、17A 薄板、17B 薄板、17C−1 薄板、17C−2 薄板、17D 薄板、17F 壁、17G 薄板、17a 開口部、17b 開口部、18 薄板、18A 薄板、18B 薄板、18C 薄板、18D 薄板、18G 薄板、18a 凹部(窪み形状)、18b 開口部、19A 薄板、19D 薄板、19G 引掛け部、19G−1 平板状の部材、19G−2 壁状の部材、21D 薄板、23D 固定具、21a 凹部(窪み形状)21b 開口部、24D 第3の係合部、25E 天板、30 フィルタ、30D フィルタ、30G フィルタ、39 接着層、100 ペリクル、102 ペリクル膜、104 第1の枠体、106 ペリクル枠体、111 ペリクル用支持枠、111A ペリクル用支持枠、111B ペリクル用支持枠、111C ペリクル用支持枠、111D ペリクル用支持枠、111E ペリクル用支持枠、180 露光装置、181 露光原版、182 光源、183 照明光学系、184 原版、185 フィルター・ウィンドウ、187 感応基板、188 投影光学系、189 多層膜ミラー、190 多層膜ミラー、191 多層膜ミラー

Claims (17)

  1. 第1の支持枠部と、第2の支持枠部と、フィルタと、を有するペリクル用支持枠であって、
    前記フィルタは平板状の枠形状を有し、前記第1の支持枠部と前記第2の支持枠部とに挟持され、
    前記第1の支持枠部は、平板状の枠形状を有する第1の本体部と、前記第1の本体部から前記ペリクル用支持枠の厚み方向に突出した第1の係合部と、を有し、
    前記第2の支持枠部は、平板状の枠形状を有する第2の本体部と、前記第2の本体部の前記ペリクル用支持枠の厚み方向に設けられた凹部に配置され、前記第1の係合部と係合する第2の係合部と、を有することを特徴とするペリクル用支持枠。
  2. 前記第1の係合部は、前記第1の本体部から前記ペリクル用支持枠の厚み方向に延在する第1の延在部と、前記第1の延在部の前記第1の本体部とは反対側の端部から前記ペリクル用支持枠の厚み方向と交差する方向に延在する第2の延在部と、を有し、
    前記第2の係合部は、前記第1の支持枠部側に位置する前記第2の支持枠部の第1の面から前記ペリクル用支持枠の厚み方向に延在する第1の溝部と、前記第1の溝部の底部から前記ペリクル用支持枠の厚み方向と交差する方向に延在する第2の溝部とを有し、
    前記第2の延在部の少なくとも一部は、前記第2の溝部に収容されることを特徴とする請求項1に記載のペリクル用支持枠。
  3. 前記フィルタは、前記第1の係合部及び前記第2の係合部に対応する位置に開口を有し、
    前記第1の係合部は、前記開口を貫通して、前記第2の係合部と係合することを特徴とする請求項1に記載のペリクル用支持枠。
  4. 前記第2の係合部は、前記第2の溝部の底部から前記第1の面の方向に離間して配置される固定具を有し、
    前記第2の溝部は、前記第1の溝部の底部と前記固定具とにより構成されることを特徴とする請求項2に記載のペリクル用支持枠。
  5. 前記固定具は、治具と係合可能な第3の係合部を有することを特徴とする請求項4に記載のペリクル用支持枠。
  6. 前記ペリクル用支持枠の内縁部と外縁部とを接続し、前記フィルタが配置された通気孔をさらに有することを特徴とする請求項1に記載のペリクル用支持枠。
  7. 前記通気孔は、前記フィルタが配置され、前記ペリクル用支持枠の厚み方向と略平行な第1の方向に延びる第1の孔と、
    前記第1の孔の第1の端部に接続し、前記第1の方向と交差する第2の方向に延伸し、前記内縁部又は前記外縁部に開口を有する第2の孔と、
    を有することを特徴とする請求項6に記載のペリクル用支持枠。
  8. 前記通気孔は、前記第1の孔の第2の端部に接続し、前記ペリクル用支持枠の厚み方向と交差する方向に設けられた第3の孔をさらに有することを特徴とする請求項7に記載のペリクル用支持枠。
  9. 複数の前記第1の係合部と、複数の前記第2の係合部と、複数の前記通気孔と、を備えることを特徴とする請求項8に記載のペリクル用支持枠。
  10. 前記第1の支持枠部は、前記第1の本体部を構成する枠形状を有する薄板と、前記第1の延在部を構成する薄板と、前記第2の延在部を構成する薄板と、を含む積層体であることを特徴とする請求項2に記載のペリクル用支持枠。
  11. 前記第2の支持枠部は、前記第1の溝部を構成する薄板と、前記第2の溝部を構成する薄板と、を含む積層体であることを特徴とする請求項2に記載のペリクル用支持枠。
  12. 前記フィルタの前記枠形状の内側に配置された壁をさらに有することを特徴とする請求項1に記載のペリクル用支持枠。
  13. 請求項1乃至12の何れか一に記載のペリクル用支持枠と、ペリクル膜とを有することを特徴とするペリクル。
  14. 請求項13に記載のペリクルと、原版と、を有することを特徴とする露光原版。
  15. 請求項14に記載の露光原版と、光学系とを有することを特徴とする露光装置。
  16. 平板状の枠形状を有する第1の本体部と、前記第1の本体部からペリクル用支持枠の厚み方向に突出した第1の係合部と、を有する第1の支持枠部を準備し、
    平板状の枠形状を有する第2の本体部と、前記第2の本体部の前記ペリクル用支持枠の厚み方向に設けられた凹部に配置され、前記第1の係合部と係合する第2の係合部と、を有する第2の支持枠部を準備し、
    平板状の枠形状を有するフィルタを準備し、
    前記フィルタを前記第1の支持枠部と前記第2の支持枠部とを挟持し、前記第1の係合部と前記第2の係合部とを係合することを特徴とするペリクル用支持枠の製造方法。
  17. 前記第1の本体部を構成する薄板と、第1の延在部を構成する薄板と、第2の延在部を構成する薄板とを接続して、前記第1の本体部から前記ペリクル用支持枠の厚み方向に突出した第1の係合部を有する前記第1の支持枠部を準備し、
    第1の溝部を構成する薄板と、第2の溝部を構成する薄板と、前記第2の本体部を構成する薄板とを接続して、前記第2の係合部を有する前記第2の支持枠部を準備し、
    前記第2の延在部の少なくとも一部を前記第2の溝部に収容して、前記第1の係合部と前記第2の係合部とを係合することを特徴とする請求項16に記載のペリクル用支持枠の製造方法。
JP2020525616A 2018-06-12 2019-06-12 ペリクル用支持枠、ペリクル及びペリクル用支持枠の製造方法、並びにペリクルを用いた露光原版及び露光装置 Active JP6941733B2 (ja)

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