JP2013222143A - 半導体装置の製造方法および露光用マスク - Google Patents

半導体装置の製造方法および露光用マスク Download PDF

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JP2013222143A JP2012094902A JP2012094902A JP2013222143A JP 2013222143 A JP2013222143 A JP 2013222143A JP 2012094902 A JP2012094902 A JP 2012094902A JP 2012094902 A JP2012094902 A JP 2012094902A JP 2013222143 A JP2013222143 A JP 2013222143A
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Abstract

【課題】露光用マスクの内部領域を、化学的にクリーンな雰囲気に保つ。
【解決手段】レチクル100の第1面には、露光パターン110が設けられている。ペリクル200は、レチクル100の第1面側に当該第1面を覆うように設けられている。内側フレーム322は、レチクル100およびペリクル200に接し、平面視で露光パターンよりも外側で当該露光パターンを囲むように設けられている。また、内側フレーム322は、少なくとも一つ以上の第1貫通孔342を有している。外側フレーム324は、レチクル100およびペリクル200に接し、平面視で内側フレーム322を囲むように設けられている。外側フレーム324は、少なくとも一つ以上の第2貫通孔344を有している。イオン吸着剤420は、レチクル100およびペリクル200の間に設けられ、平面視で内側フレーム322および外側フレーム324の間に設けられている。
【選択図】図1

Description

本発明は、半導体装置の製造方法および露光用マスクに関する。
レチクルの露光パターンに対して異物が付着することを抑制するために、様々な露光用マスクの形態が提案されている。
特許文献1(特開2000−194121号公報)には、以下のようなペリクルが記載されている。ペリクル膜およびレチクルの間には、外枠フレームと、当該外枠フレームの内側に配置された内枠フレームと、が設けられている。外枠フレームと内枠フレームとは、接続部材によって連結固定されている。外枠フレームの外面と内面とを貫通するように、気圧調整孔が設けられている。気圧調整孔の外面側の開口部には、フィルタが設けられている。気圧調整孔の内部には活性炭等の吸着剤を含んだ無機系ポリマー粘着材が配置されている。これにより、外部から異物が内部に侵入することを防止することができるとされている。
また、特許文献2(特開2000−352812号公報)には、以下のようなペリクルが記載されている。一重のペリクル枠の内側には、粘着剤層が設けられている。当該粘着層には、リン酸などの補足物質が付与されている。これにより、ペリクル内の気体中に存在し、レチクルパターン面上での硫酸アンモニウムなどの析出物を形成する要因となるアンモニアなどの析出要因物質を捕捉することができるとされている。
また、特許文献3(特開平02−250055号公報)には、以下のようなフォトマスクが記載されている。一重のペリクル枠のうち、少なくとも一部には、外側から内側へ貫通するように、開口部が設けられている。当該開口部の断面形状は、長方形ではなく、たとえば「くの字」状である。さらに、開口部内に粘着層を備えている。当該粘着層として、アクリルエマルジョン系粘着剤が開示されている。これにより、レチクル内部に異物が侵入することがないとされている。
また、特許文献4(特開平04−269752号公報)には、以下のようなペリクルが記載されている。フレームの表面または裏面に、溝が設けられている。当該溝には、気体状の水分を吸収する乾燥剤が収納されている。当該フレームのうち溝から内側面に貫通する貫通孔が設けられている。これにより、フレーム内の空間には、水分が含まれない。したがって、フレーム内の空間に、硫酸が残存していても、水と反応して反応物を生成することがないとされている。
また、特許文献5(特開平05−107747号公報)には、以下のようなフォトマスクが記載されている。ペリクル枠の少なくとも一部は、空洞状である。そのペリクル側の側壁、および反対側の側壁のそれぞれにおいて、少なくとも一つの開孔部が設けられている。当該開孔部と空洞部とによって、ペリクル、ペリクル枠およびフォトマスクに囲まれる領域と、外気との通気性が確保されている。これにより、フォトマスクやペリクル面に異物を付着させることなく、ペリクル面の平坦性を維持することができるとされている。
特開2000−194121号公報 特開2000−352812号公報 特開平02−250055号公報 特開平04−269752号公報 特開平05−107747号公報
近年では、レチクルにおける露光パターンの微細化に伴い、露光光の波長が短波長化している。このため、ペリクルで覆われた露光用マスク内に存在する陰イオンおよび陽イオンの反応が促進される。したがって、以前より、レチクル上に異物が発生しやすいという問題が顕著に生じている。
本発明によれば、
露光用マスクを用い、半導体基板上に塗布された感光性樹脂膜を露光する露光工程を備え、
前記露光用マスクは、
第1面に露光パターンが設けられたレチクルと、
前記第1面側に前記第1面を覆うように設けられ、少なくとも前記露光パターンよりも広い面積を有するペリクルと、
前記レチクルおよび前記ペリクルに接し、平面視で前記露光パターンよりも外側で当該露光パターンを囲むように設けられ、少なくとも一つ以上の第1貫通孔を有する内側フレームと、
前記レチクルおよび前記ペリクルに接し、平面視で前記内側フレームを囲むように設けられ、少なくとも一つ以上の第2貫通孔を有する外側フレームと、
前記レチクルおよび前記ペリクルの間に設けられ、平面視で前記内側フレームおよび前記外側フレームの間に設けられたイオン吸着剤と、
を備える半導体装置の製造方法が提供される。
本発明によれば、
第1面に露光パターンが設けられたレチクルと、
前記第1面側に前記第1面を覆うように設けられ、少なくとも前記露光パターンよりも広い面積を有するペリクルと、
前記レチクルおよび前記ペリクルに接し、平面視で前記露光パターンよりも外側で当該露光パターンを囲むように設けられ、少なくとも一つ以上の第1貫通孔を有する内側フレームと、
前記レチクルおよび前記ペリクルに接し、平面視で前記内側フレームを囲むように設けられ、少なくとも一つ以上の第2貫通孔を有する外側フレームと、
前記レチクルおよび前記ペリクルの間に設けられ、平面視で前記内側フレームおよび前記外側フレームの間に設けられたイオン吸着剤と、
を備える露光用マスクが提供される。
本発明によれば、内側フレームおよび外側フレームには、それぞれ第1貫通孔および第2貫通孔が設けられている。また、平面視で内側フレームおよび外側フレームとの間には、イオン吸着剤が設けられている。これにより、外気と、露光用マスクの内部領域との間において、雰囲気の入れ替えを容易に行うことができる。また、雰囲気が入れ替わる際に、イオン吸着剤によって、異物を発生させる原因物質の濃度を低下させることができる。したがって、露光用マスクの内部領域を、化学的にクリーンな雰囲気に保つことができる。
本発明によれば、露光用マスクの内部領域を、化学的にクリーンな雰囲気に保つことができる。
第1の実施形態に係る露光用マスクの構成を示す図である。 第1の実施形態に係る半導体装置の製造方法を説明するための断面図である。 第1貫通孔または第2貫通孔の断面形状を説明するための断面図である。 第2の実施形態に係る露光用マスクの構成を示す図である。 第3の実施形態に係る露光用マスクの構成を示す平面図である。 第4の実施形態に係る露光用マスクの一部を示す平面図である。 第5の実施形態に係る露光用マスクの一部を示す平面図である。
以下、本発明の実施の形態について、図面を用いて説明する。尚、すべての図面において、同様な構成要素には同様の符号を付し、適宜説明を省略する。
(第1の実施形態)
図1〜図3を用い、第1の実施形態に係る半導体装置10の製造方法および露光用マスク20について説明する。第1の実施形態に係る半導体装置10の製造方法は、露光用マスク20を用い、半導体基板600上に塗布された感光性樹脂膜を露光する露光工程を備えている。また、第1の実施形態に係る露光用マスク20は、以下の構成を備えている。レチクル100の第1面には、露光パターン110が設けられている。ペリクル200は、レチクル100の第1面側に当該第1面を覆うように設けられている。また、ペリクル200は、少なくとも露光パターン110よりも広い面積を有している。内側フレーム322は、レチクル100およびペリクル200に接し、平面視で露光パターン110よりも外側で当該露光パターン110を囲むように設けられている。また、内側フレーム322は、少なくとも一つ以上の第1貫通孔342を有している。外側フレーム324は、レチクル100およびペリクル200に接し、平面視で内側フレーム322を囲むように設けられている。外側フレーム324は、少なくとも一つ以上の第2貫通孔344を有している。イオン吸着剤420は、レチクル100およびペリクル200の間に設けられ、平面視で内側フレーム322および外側フレーム324の間に設けられている。以下、詳細を説明する。
まず、図2を用い、第1の実施形態に係る半導体装置10の製造方法の概略について説明する。図2は、第1の実施形態に係る半導体装置10の製造方法を説明するための断面図である。
図2のように、半導体基板600には、開口部(符号不図示)を有する素子分離領域680が形成されている。たとえば、LOCOS(Local Oxidation of Silicon)法により、SiOからなる素子分離領域680が形成されている。または、STI(Shallow Trench Isolation)法により、素子分離領域680が形成されていてもよい。
半導体基板600のうち所定の位置に、ゲート絶縁層700およびゲート電極820が設けられている。ゲート絶縁層700およびゲート電極820をマスクとして、半導体基板600に不純物を注入することにより、エクステンション領域640が形成されている。ゲート絶縁層700およびゲート電極820の側壁には、側壁絶縁膜780が形成されている。
また、ゲート電極820および側壁絶縁膜780をマスクとして、半導体基板100に不純物を注入することにより、ソース領域610およびドレイン領域620が形成されている。
半導体基板600上、ゲート電極820上および素子分離領域680上には、層間絶縁層900が設けられている。層間絶縁層900には、ソース領域610およびドレイン領域620と接するビア840が設けられている。ビア840上には、配線860が設けられている。さらに、複数の層間絶縁層900が積層されている。これにより、多層配線層が形成されている。
以上のような構成を有する半導体装置10のうち、何れかの構成要素をパターニングするために、フォトリソグラフィー工程を行う。具体的には、素子分離領域680を形成する際にSiNなどのマスク層をパターニングする工程、ゲート絶縁層700並びにゲート電極820をパターニングする工程、または層間絶縁層900にビア840または配線860を形成する際にビアホールまたは配線溝を形成する工程などにおいて、フォトリソグラフィー工程を行う。当該フォトリソグラフィー工程は、後述する露光用マスク20を用い、半導体基板600上に塗布された感光性樹脂膜(不図示)を露光する露光工程を備えている。
次に、図1を用い、第1の実施形態に係る露光用マスク20について説明する。図1は、第1の実施形態に係る露光用マスク20の構成を示す図である。図1(a)は、図1(b)におけるB−B'線断面図である。また、図1(b)は、図1(a)におけるA−A'線断面図である。当該露光用マスク20は、レチクル100、ペリクル200、内側フレーム322、外側フレーム324およびイオン吸着剤420を備えている。これにより、露光用マスク20の内部領域を、化学的にクリーンな雰囲気に保つことができる。以下、それぞれの構成について詳細を説明する。
レチクル100の第1面には、露光パターン110が設けられている。具体的には、レチクル100のうち、内側フレーム322よりも内側に、露光パターン110が設けられている。当該露光パターン110には、上記したフォトリソグラフィー工程のいずれかのパターンが形成されている。この露光用マスク20は、プロセスノードが10nm以上90nm以下である露光工程に用いられる。半導体装置10がロジック系回路を有している場合、露光パターン110のハーフピッチは、たとえば40nm以上90nm以下である。または、半導体装置10がメモリ系回路を有している場合、露光パターン110のハーフピッチは、たとえば10以上28nm以下である。ここでいう「ハーフピッチ」とは、ゲート電極820の線幅の中心から、当該ゲート電極820間の中心までの距離のことをいう。このような微細パターンでは、レチクル100上にヘイズが生じた場合、特にパターン欠陥を生じさせる可能性がある。このようなパターン欠陥は、短絡もしくは断線、抵抗の上昇、またはリーク電流を生じさせるなど、半導体装置10の特性に悪影響を及ぼす。なお、ここでいう「ヘイズ」(Haze)とは、レチクル100上に生成する成長性の異物のことである。
また、当該露光用マスク20を用いる露光工程において、露光光の波長は、たとえば250nm以下である。具体的には、露光光はたとえばArFエキシマレーザ光であり、当該露光光の波長は193nmである。または、露光光はたとえばKrFエキシマレーザ光であり、当該露光光の波長は248nmである。これにより、上記した微細パターンを形成することができる。しかし、このような短波長の露光光を用いることによって、露光用マスク20の内部領域に存在する陰イオンおよび陽イオンなどの反応が促進される可能性がある。なお、ここでいう「露光用マスク20の内部領域」とは、内側フレームおよびペリクルで囲まれた内部領域のことをいう。
また、露光用マスク20は、たとえば位相シフトマスクである。具体的には、レチクル100上の露光パターン110は、MoSiにより形成されている。MoSiのレチクル100の透過率は、Crのレチクルよりも高い。この場合、当該露光用マスク20の内部領域に、光が多く透過する。このため、ヘイズを生成する光化学反応が起こりやすい。
以上のような構成のレチクル100または露光光を用いる場合、ヘイズによって顕著にパターン欠陥を生じやすい。そこで、第1の実施形態のような露光用マスク20を用いることにより、効果的にヘイズの生成を抑制することができる。すなわち、パターン欠陥の発生を抑制することができる。
ペリクル200は、レチクル100の第1面側に、第1面を覆うように設けられている。ペリクル200は、レチクル100の第1面に設けられた露光パターン110に、異物が付着することを防止するために設けられている。ペリクル200は、少なくとも露光パターン110よりも広い面積を有している。ここでは、ペリクル200は、少なくとも平面視で、後述する外側フレーム324で囲まれた領域と重なるように設けられている。
ペリクル200は、上記した露光光を透過する材料により形成されている。具体的には、ペリクル200は、たとえばセルロース誘導体を含む材料(ニトロセルロースまたは酢酸セルロース)、またはフッ素系ポリマーである。また、ペリクル200の表面および裏面には、反射防止膜が形成されていてもよい。
内側フレーム322は、レチクル100およびペリクル200に接している。内側フレーム322は、平面視で露光パターン110よりも外側で当該露光パターン110を囲むように設けられている。内側フレーム322は、たとえばAlにより形成されている。内側フレームの断面形状は、たとえば矩形状である。内側フレーム322の幅は、たとえば1mm以上5mm以下である。これにより、露光用マスク20を軽量化することができる。また、内側フレーム322の高さは、たとえば3mm以上10mm以下である。これにより、露光用マスク20の内部圧が急激に変動しても、ペリクル200がレチクル100第1面に接触することがない。
また、内側フレーム322は、たとえば接着剤440によってレチクル100およびペリクル200に接着されている。接着剤440は、たとえばアクリル樹脂、エポキシ樹脂またはフッ素樹脂である。接着剤440は、脱ガスの少ない樹脂であることが好ましい。接着剤440から発生する脱ガスは、後述するイオン吸着剤420によって吸着される気体であることが好ましい。
隔壁380は、平面視で内側フレーム322および外側フレーム324の間に設けられている。また、隔壁380は、少なくとも内側フレーム322または外側フレーム324のいずれか一方に接している。隔壁380を設けることにより、以下の二つの効果を得ることができる。一つ目は、隔壁380により露光用マスク20の剛性を強化することができる。二つ目は、隔壁380を所望の位置に設けることにより、雰囲気を入れ替える際の気流の向きを制御することができる。ここでは、隔壁380は、内側フレーム322および外側フレーム324の双方に接している。これにより、内側フレーム322および外側フレーム324が平面方向に互いに位置ずれすることを抑制することができる。
また、隔壁380は、たとえば内側フレーム322の角部および外側フレーム324の角部に接して設けられている。これにより、露光用マスク20の剛性を強くすることができる。なお、隔壁380にも貫通孔が設けられていてもよい。
内側フレーム322は、少なくとも一つ以上の第1貫通孔342を有している。第1貫通孔342は、内側フレーム322の一方の側面から他方の側面に貫通している。これにより、内側フレーム322で囲まれた内部領域と、内側フレーム322および外側フレーム324の間の領域との間において、雰囲気の入れ替えを行うことができる。
また、第1貫通孔342は、複数設けられている。第1貫通孔342は、たとえば平面視で対称に設けられている。これにより、換気性、通気性を良くすることができる。
一方、外側フレーム324は、平面視で内側フレーム322を囲むように設けられている。外側フレーム324は、内側フレーム322と同様に、レチクル100およびペリクル200に接している。また、外側フレーム324は、たとえば内側フレームと同一の材料により形成されており、同一の断面形状を有している。さらに、外側フレーム324は、上述した接着剤440によってレチクル100およびペリクル200に接着されている。
外側フレーム324は、少なくとも一つ以上の第2貫通孔344を有している。第2貫通孔344は、外側フレーム324の一方の側面から他方の側面に貫通している。これにより、内側フレーム322および外側フレーム324の間の領域と、外気との間において、雰囲気の入れ替えを行うことができる。
また、第2貫通孔344は、第1貫通孔342と同様にして、複数設けられている。第2貫通孔344は、イオン吸着剤420を挟んで対称の位置に配置されている。これにより、雰囲気を入れ替える際に、確実に気流がイオン吸着剤420を通ることができる。
このように、内側フレーム322、隔壁380および外側フレーム324で囲まれた領域は、少なくとも一つ以上の第1貫通孔342および第2貫通孔344を含んでいる。これにより、内側フレーム322、隔壁380および外側フレーム324で囲まれた領域に気流を通すことができる。
また、内側フレーム322および外側フレーム324のそれぞれの辺、および隔壁380は、それぞれ分離された部材を連結することにより形成されている。たとえば、それぞれは、溶接により連結されている。これにより、第1貫通孔342および第2貫通孔344を容易に加工することができるとともに、露光用マスク20を容易に組み立てることができる。一方で、内側フレーム322または外側フレーム324は、それぞれ四辺が一体として形成されていてもよい。また、隔壁380は、内側フレーム322または外側フレーム324のいずれか一方または両方と同一部材として設けられていてもよい。
ここで、第1貫通孔342および第2貫通孔344の大きさについて説明する。上述の特許文献1、3または5において、ペリクルを固定するフレームには、微細な貫通孔が設けられていることが記載されている。具体的には、フレームの貫通孔の断面積は1mm程度であると記載されている。これにより、露光用マスクの内圧を調整するとともに、異物の混入を防止することができるとされている。したがって、当該特許文献では、露光用マスク内の気圧が調整できる範囲であれば、貫通孔は小さいほど好ましいことが示唆されている。
これに対して、第1の実施形態の第1貫通孔342および第2貫通孔344は、外気と、露光用マスク20の内部領域との間において、雰囲気の入れ替えを行うことができる大きさであることが好ましい。すなわち、第1の実施形態の第1貫通孔342および第2貫通孔344の断面積は、たとえば上記特許文献の値よりも大きい。
具体的には、第1貫通孔342および第2貫通孔344の断面積は、たとえば5mm以上である。さらに、当該断面積は、たとえば0mm以上150mm以下であることが好ましい。これにより、外気と、露光用マスク20の内部領域との間において、雰囲気の入れ替えを容易に行うことができる。さらに、露光用マスク20は、後述するイオン吸着剤420を備えている。これにより、雰囲気が入れ替わる際に、イオン吸着剤420によって、異物(ヘイズ)を発生させる原因物質の濃度を低下させることができる。また、第1貫通孔342および第2貫通孔344の断面積が上記下限値以上であることにより、積極的に雰囲気の入れ替えを行うことができる。一方で、当該断面積が上記上限値以下であることにより、露光用マスク20の剛性を保つことができる。また、当該断面積が上記上限値以下であることにより、イオン吸着剤420を長く持続させることができる。
次に、図3を用い、第1貫通孔342または第2貫通孔344の断面形状について説明する。図3は、第1貫通孔342または第2貫通孔344の断面形状を説明するための断面図である。図3は、たとえば第1貫通孔342の場合を示している。ただし、その貫通孔が、第2貫通孔344であってもよい。
図3(a)のように、第1貫通孔342または第2貫通孔344の断面形状は、たとえば、矩形である。また、当該矩形の一辺は、レチクル100またはペリクル200に対して平行である。これにより、レチクル100またはペリクル200に対して垂直の方向における剛性を強くすることができる。具体的には、第1貫通孔342または第2貫通孔344の断面形状は、正方形である。
図3(b)のように、第1貫通孔342または第2貫通孔344の断面形状は、たとえば長方形であってもよい。なお、断面形状が矩形状である場合、当該断面形状の角部は、円弧状であってもよい(Rがかかっていてもよい)。
図3(c)のように、第1貫通孔342または第2貫通孔344の断面形状は、たとえば円形である。これにより、当該貫通孔をドリル加工しやすい。
図3(d)のように、第1貫通孔342または第2貫通孔344の断面形状は、たとえば多角形である。具体的には、第1貫通孔342または第2貫通孔344の断面形状は、六角形である。このように、所望の気流に合わせて貫通孔の断面形状を選択することができる。
また、第1貫通孔342または第2貫通孔344は、たとえば、内側フレーム322または外側フレーム324の側面のうち、中心に設けられている。これにより、フレームの剛性を対称に保つことができる。
また、第1貫通孔342または第2貫通孔344は、内側フレーム322または外側フレーム324の側面に対して垂直に設けられている。これにより、当該貫通孔をドリル加工しやすい。一方で、第1貫通孔342または第2貫通孔344は、気流の向きに合わせて、内側フレーム322または外側フレーム324の側面に対して斜めに設けられていてもよい。
次に、再度、図1を用いて、イオン吸着剤420について説明する。イオン吸着剤420は、レチクル100およびペリクル200の間に設けられている。イオン吸着剤420は、平面視で内側フレーム322および外側フレーム324との間に設けられている。ここでいう「イオン吸着剤420」とは、ヘイズを生成する原因物質を吸着するためのものである。
ここで、露光用マスク20内でヘイズを生成する原因物質は、たとえば、硫酸イオンなどの陰イオン、アンモニウムイオンなどの陽イオン、または有機分子などが挙げられる。硫酸イオンは、たとえばレチクル100の洗浄液または外気などに含まれている。たとえばレチクル100を洗浄した際に、洗浄液のリンスが不十分であった場合など、硫酸イオンがレチクル100の表面に残存する可能性がある。また、アンモニウムイオンは、たとえば各種エッチャントまたは外気に含まれており、人体からも放出される。また、ヘイズの原因物質である有機分子は、たとえばアミノ基を有している。具体的には、有機分子は、トリメチルアミンである。このような有機分子は、感光性樹脂材料や、現像液などのアミン系有機溶媒などに含まれている。その他、有機分子は、たとえば露光用マスク20を構成するペリクル200または接着剤440から放出されるアウトガスにも含まれている。したがって、露光用マスク20の内部領域からもヘイズの原因物質が発生する可能性がある。よって、イオン吸着剤420は、これらの原因物質を吸着する材料を含んでいることが好ましい。
イオン吸着剤420は、たとえば陽イオンまたは陰イオンを吸着するイオン交換樹脂を含んでいる。これにより、イオン吸着剤420は、ヘイズを生成する陽イオンまたは陰イオンを吸着することができる。
イオン吸着剤420は、たとえば硫酸または硫酸イオンを吸着する材料を含んでいる。具体的には、イオン吸着剤420は、たとえば、炭酸カリウムを含んでいる。これにより、露光用マスク20内において、硫酸イオン等の濃度を低下させることができる。
イオン吸着剤420は、たとえばアンモニアまたはアンモニウムイオンを吸着する材料を含んでいる。具体的には、イオン吸着剤420は、たとえば、リン酸を含んでいる。これにより、露光用マスク20内において、アンモニウムイオン等の濃度を低下させることができる。
イオン吸着剤420は、たとえば有機分子を吸着する材料を含んでいる。具体的には、イオン吸着剤420は、たとえばトリメチルアミンを吸着する材料を含んでいることが好ましい。具体的には、イオン吸着剤420は、たとえば活性炭を含んでいる。これにより、露光用マスク20内において、ヘイズの原因となる有機分子の濃度を低下させることができる。
イオン吸着剤420は、複数の材料を混合したものであってもよい。イオン吸着剤420は、たとえば有機物および無機物の混合物である。さらに、イオン吸着剤420は、たとえば、ゼオライトなどを含んでいてもよい。また、イオン吸着剤420は、シリカゲル等の吸湿剤を含んでいてもよい。
また、イオン吸着剤420は、たとえば、多孔質である。これにより、原因物質が吸着する表面積を広くすることができる。なお、イオン吸着剤420は、固体状またはゲル状であってもよい。
なお、イオン吸着剤420は、レチクル100、内側フレーム322、外側フレーム324、または隔壁380などのいずれかの部材に固定されていてもよい。イオン吸着剤420は、それらの部材と接着剤(不図示)を介して接着されていてもよい。
露光用マスク20は、第1貫通孔342または第2貫通孔344を覆うように設けられたフィルタ(内側フィルタ362または外側フィルタ364)をさらに備えている。上述のように第1貫通孔342および第2貫通孔344は、積極的に雰囲気を入れ替える程度の大きさで設けられている。そのため、第1貫通孔342または第2貫通孔を通して、外部から異物が侵入しやすい。したがって、少なくとも一方の貫通孔にフィルタが設けられていることにより、露光用マスク20の外部から内部領域に、異物が侵入することを防止することができる。
内側フィルタ362は、たとえば、内側フレーム322に接し、第1貫通孔342を覆うように設けられている。内側フィルタ362は、たとえば、内側フレーム322のうち外側フレーム324側の側面に接している。ここで、イオン吸着剤420は、ヘイズの原因物質を吸着することなどにより、発塵する可能性がある。上記のように内側フィルタ362を設けることにより、イオン吸着剤420からの異物が、内側フレーム322より内側の内部領域に侵入することを防止することができる。
露光用マスク20は、さらに外側フィルタ364を備えていることが好ましい。外側フィルタ364は、たとえば、外側フレーム324に接し、第2貫通孔344を覆うように設けられている。外側フィルタ364は、たとえば、外側フレーム324のうち露光パターン110側の側面に接している。これにより、外側からの異物が露光用マスク20の内部領域に侵入することを防止することができる。さらに、イオン吸着剤420からの異物を露光用マスク20の内部領域だけでなく、露光用マスク20の外側にも拡散することを防止することができる。
内側フィルタ362および外側フィルタ364は、たとえば、HEPAフィルタ(High Efficiency Particulate Air Filter)またはULPAフィルタ(Ultra Low Penetration Air Filter)である。言い換えれば、当該フィルタの粒子捕集率は、JISZ8122で規定される粒子捕集率以上である。これにより、上記した異物を確実に捕集することができる。
なお、上記したフィルタは、内側フレーム322または外側フレーム324の側面全体を覆っていてもよい。
以上、第1の実施形態に係る露光用マスク20は、以下のようにして雰囲気を入れ替えることができる。露光用マスク20の雰囲気の入れ替えを行うとき、外側フレーム324に設けられた第2貫通孔344から、たとえばXCDA(Extreme Clean Dry Air)を吹き込む。次いで、第2貫通孔344から流入した気流は、イオン吸着剤420によってヘイズの原因物質が吸着される。これにより、気流は、化学的にクリーンな状態となる。次いで、当該気流は、第1貫通孔342を通って、露光用マスク20の内部領域に流入する。次いで、当該気流により、露光用マスク20内に滞留していたヘイズの原因物質を含んだ雰囲気は、第1貫通孔342を通って、外部に向けて押し出される。露光用マスク20の内部領域から流出した気流は、イオン吸着剤420によってヘイズの原因物質が吸着される。次いで、当該気流は、第2貫通孔344を通って外気へ放出される。以上のステップを繰り返すことにより、露光用マスク20の内部領域において、ヘイズの原因物質の濃度を低下させることができる。
なお、第2貫通孔344から露光用マスク20の内部領域に気流を吹き込む場合を説明したが、密閉容器内に露光用マスク20を保管している際も同様の効果をえることができる。たとえばXCDAによって充填された密閉保管ボックス内に、複数の露光用マスク20を保管しておいてもよい。
次に、第1の実施形態の効果について説明する。
ここで、第1の比較例として、特許文献1、3または5の露光用マスクについて考える。当該露光用マスクは、上述のように、微細な貫通孔を有する一重のフレームを備えている。これにより、露光用マスクの内圧を調整するとともに、異物の混入を防止することができるとされている。この微細な貫通孔は小さいほど、露光用マスク20の外部領域から内部領域に異物が混入することを抑制できる傾向にある。
しかし、近年では、露光用マスク20を使用または保管する環境において、クリーン度が向上してきている。そのため、固形状の異物が露光用マスク20の外部領域から内部領域に侵入することは、少なくなってきている。
一方で、露光用マスク20が使用または保管される環境には、ヘイズを生成する気体状の原因物質が存在している。露光用マスク20が貫通孔のみを有し、その他の吸着物質等を有していない場合、露光用マスク20の内部領域において、このような気体状の原因物質によってヘイズが生成することを防止することは困難である。
また、当該ヘイズの原因物質は、露光用マスク20の外部に存在するだけでなく、内部にも存在している。この原因物質は、たとえば、露光用マスク20を構成するレチクル100、ペリクル200または接着剤440等から発生するアウトガスにも含まれている。このように、露光用マスク20の内部から発生したアウトガスによっても、レチクル100上にヘイズが発生する可能性がある。また、露光用マスク20を用いた露光工程を繰り返すことにより、露光光によって反応が促進され、ヘイズはさらに大きく成長する可能性がある。
これに対して、第1の実施形態によれば、内側フレーム322および外側フレーム324には、それぞれ第1貫通孔342および第2貫通孔344が設けられている。また、平面視で内側フレーム322および外側フレーム324との間には、イオン吸着剤420が設けられている。これにより、外気と、露光用マスク20の内部領域との間において、雰囲気の入れ替えを容易に行うことができる。また、雰囲気が入れ替わる際に、イオン吸着剤420によって、露光用マスク20の内部領域において、ヘイズを発生させる原因物質の濃度を低下させることができる。
このように積極的に雰囲気の入れ替えを行う構成とすることにより、イオン吸着剤420は、露光用マスク20の外部だけでなく内部から発生したヘイズの原因物質を吸着して、露光用マスク20の内部領域における当該原因物質の濃度を低下させることができる。また、イオン吸着剤420が密閉空間に閉じ込められている場合よりも、さらに速く因物質の濃度を低下させることができる。
以上のように、第1の実施形態によれば、露光用マスク20の内部領域を、化学的にクリーンな雰囲気に保つことができる。
(第2の実施形態)
図4は、第2の実施形態に係る露光用マスク20の構成を示す図である。図4(a)は、図4(b)におけるB−B'線断面図である。また、図4(b)は、図4(a)におけるA−A'線断面図である。第2の実施形態は、第1貫通孔342および第2貫通孔344の位置を除いて、第1の実施形態と同様である。以下、詳細を説明する。
図4(b)のように、第1貫通孔342および第2貫通孔344が外側フレーム324の外側側面から見て互いに異なる位置に設けられている。言い換えれば、第1貫通孔342および第2貫通孔344は、断面視で互いに重ならないように配置されている。また、隣接する第1貫通孔342および第2貫通孔344を結ぶ直線は、内側フレーム322および外側フレーム324に対して垂直ではない。これにより、第1貫通孔342および第2貫通孔344の間を気流が通るとき、当該気流がイオン吸着剤420を介さずに通り抜けることを抑制することができる。
第2の実施形態では、たとえば、A−A'線上にある第1貫通孔342および第2貫通孔344は、レチクル100のうち第1面の法線方向に互いに異なる位置で設けられている。言い換えれば、いずれか一方の貫通孔は、他方の貫通孔よりもレチクル100側に設けられている。A−A'線上にある第1貫通孔342は、第2貫通孔344よりもレチクル100側に設けられている。一方、A−A'線上にある第2貫通孔344は、第1貫通孔342よりもペリクル200側に設けられている。これにより、第1貫通孔342から第2貫通孔344に向かう経路を長くすることができる。したがって、第1貫通孔342および第2貫通孔344の間を気流が通るとき、当該気流を確実にイオン吸着剤420と接触させることができる。
たとえば、当該第1貫通孔342および第2貫通孔344は、平面視で対向するように配置されている。フレームの四辺がそれぞれ分離されている場合に、加工コストを下げることができる。
また、たとえば、当該第1貫通孔342および第2貫通孔344に隣接する第1貫通孔342および第2貫通孔344は、互いの位置が交互に逆転するように配置されている。内側フレーム322のうち一つの辺は、対向する辺と対称の位置に第1貫通孔342および第2貫通孔344を有している。
第2の実施形態によれば、第1の実施形態と同様の効果を得ることができる。また、第2の実施形態によれば、第1貫通孔342および第2貫通孔344が外側フレーム324の外側側面から見て互いに異なる位置に設けられている。これにより、第1貫通孔342および第2貫通孔344の間を気流が通るとき、当該気流を確実にイオン吸着剤420と接触させることができる。すなわち、気流内に含まれるヘイズの原因物質を確実にイオン吸着剤420に吸着させることができる。
(第3の実施形態)
図5は、第3の実施形態に係る露光用マスク20の構成を示す平面図である。第3の実施形態は、第1貫通孔342および第2貫通孔344のうち平面視での位置を除いて、第1の実施形態または第2の実施形態と同様である。以下、詳細を説明する。
図5は、第3の実施形態に係る露光用マスク20のうち、図1(b)のB−B'線断面に相当する平面図である。このうち、貫通孔は、図示されている以外に設けられていない。
図5のように、第3の実施形態に係る露光用マスク20の貫通孔は、第1の実施形態よりも少ない。内側フレーム322のうち、それぞれの一辺には、一つの第1貫通孔342だけが設けられている。外側フレーム324のうち、それぞれの一辺には、一つの第2貫通孔344だけが設けられている。これにより、イオン吸着剤420を長く持続させることができる。また、隔壁380は、たとえば内側フレーム322の角部および外側フレーム324の角部に接して設けられている。
第1貫通孔342および第2貫通孔344は、外側フレーム324の側面と平行な方向に互いに異なる位置で設けられている。言い換えれば、第1貫通孔342および第2貫通孔344は、レチクル100の第1面と平行な方向に互いに異なる位置で設けられている。これにより、第1貫通孔342から第2貫通孔344に向かう平面視での経路を長くすることができる。
互いに隣接する辺に設けられた第1貫通孔342および第2貫通孔344の間の距離は、加工可能な範囲だけ離れている。言い換えれば、第1貫通孔342は、内側フレーム322の一辺のうち、いずれか一方の角部に近い第1位置に設けられている。一方で、第2貫通孔344は、外側フレーム324の一辺うち、第1位置と反対側に位置する角部に近い位置に設けられている。これにより、第1貫通孔342から第2貫通孔344に向かう経路を貫通孔が加工可能な範囲において長くすることができる。
第3の実施形態によれば、第1の実施形態または第2の実施形態と同様の効果を得ることができる。また、第3の実施形態によれば、第1貫通孔342および第2貫通孔344は、外側フレーム324の側面と平行な方向に互いに異なる位置で設けられている。これにより、第1貫通孔342から第2貫通孔344に向かう平面視での経路を長くすることができる。これにより、第1貫通孔342および第2貫通孔344の間を気流が通るとき、当該気流を確実にイオン吸着剤420と接触させることができる。すなわち、気流内に含まれるヘイズの原因物質がイオン吸着剤420に吸着させる確率を上げることができる。
(第4の実施形態)
図6は、第4の実施形態に係る露光用マスク20の一部を示す平面図である。第4の実施形態は、隔壁が複数設けられている点を除いて、第1の実施形態または第3の実施形態と同様である。以下、詳細を説明する。
図6は、図1(a)に相当する平面図のうち、一つの辺を拡大したものである。他の辺は、たとえば、図6に記載の一辺と同様の構成を有している。他の構成は、第3の実施形態と同様である。
第4の実施形態では、隔壁(隔壁380、第1の隔壁382および第2の隔壁384)が複数設けられている。隔壁380は、内側フレーム322の角部および外側フレーム324の角部に接して設けられている。
一方で、第1の隔壁382または第2の隔壁384は、平面視で内側フレーム322および外側フレーム324の間に設けられ、内側フレーム322または外側フレーム324のいずれか一方に接している。たとえば、第1の隔壁382は、内側フレーム322に接するとともに、外側フレーム324から離間して設けられている。また、たとえば、第2の隔壁384は、外側フレーム324に接するとともに、内側フレーム322から離間して設けられている。さらに、第1の隔壁382および第2の隔壁384は、互いに交互に設けられている。詳細には、第1の隔壁382および第2の隔壁384は、各々のフレームの側面と平行な方向に、互いに交互に設けられている。これにより、第1貫通孔342から第2貫通孔344に向かう経路を長くすることができる。
第4の実施形態では、第3の実施形態と同様に、互いに隣接する辺に設けられた第1貫通孔342および第2貫通孔344の間の距離は、加工可能な範囲だけ離れていることが好ましい。これにより、第1貫通孔342から第2貫通孔344に向かう平面視での経路をさらに長くすることができる。
第1の隔壁382または第2の隔壁384は、たとえば、内側フレーム322または外側フレーム324と分離された部材を連結することにより形成されている。一方で、第1の隔壁382または第2の隔壁384は、たとえば、内側フレーム322または外側フレーム324のいずれか一方と同一部材として設けられていてもよい。
イオン吸着剤420は、平面視で、内側フレーム322、外側フレーム324、隔壁380、第1の隔壁382および第2の隔壁384に囲まれた領域に追従するように設けられている。言い換えれば、イオン吸着剤420は、第1貫通孔342から第2貫通孔344に向けて平面視で蛇行するように設けられている。
第4の実施形態によれば、第1の実施形態または第3の実施形態と同様の効果を得ることができる。また、第4の実施形態によれば、第1の隔壁382は、内側フレーム322に接するとともに、外側フレーム324から離間して設けられている。また、第2の隔壁384は、外側フレーム324に接するとともに、内側フレーム322から離間して設けられている。これにより、第1貫通孔342から第2貫通孔344に向かう平面視での経路をさらに長くすることができる。これにより、気流内に含まれるヘイズの原因物質がイオン吸着剤420に吸着させる確率をさらに上げることができる。
(第5の実施形態)
図7は、第5の実施形態に係る露光用マスク20の一部を示す平面図である。第5の実施形態は、内側フレーム322および外側フレーム324の双方に接する隔壁が複数設けられている点を除いて、第1の実施形態または第4の実施形態と同様である。以下、詳細を説明する。
図7は、図1(a)に相当する平面図のうち、一つの辺を拡大したものである。他の辺は、たとえば、図7に記載の一辺と同様の構成を有している。
第5の実施形態では、隔壁380は、内側フレーム322および外側フレーム324の双方に接している。当該隔壁380は複数設けられている。内側フレーム322の角部および外側フレーム324の角部に接するように、隔壁380が設けられている。その他、内側フレーム322の側面および外側フレーム324の側面に接するように、4つの隔壁380が設けられている。このように隔壁380が複数設けられていることにより、露光用マスク20を頑強にすることができる。
また、たとえば、内側フレーム322および外側フレーム324の一辺には、内側フレーム322、隔壁380および外側フレーム324で囲まれた領域が5つ設けられている。内側フレーム322、隔壁380および外側フレーム324で囲まれた領域は、少なくとも一つ以上の第1貫通孔342および第2貫通孔344を含んでいる。これにより、内側フレーム322、隔壁380および外側フレーム324で囲まれた領域に気流を通すことができる。
内側フレーム322、隔壁380および外側フレーム324で囲まれた領域に設けられた第1貫通孔342および第2貫通孔344は、たとえば、断面視で重なるように設けられている。これにより、換気性、通気性を良くすることができる。
第5の実施形態によれば、第1の実施形態と同様の効果を得ることができる。また、第5の実施形態によれば、隔壁380は、内側フレーム322および外側フレーム324の双方に接している。内側フレーム322、隔壁380および外側フレーム324で囲まれた領域は、少なくとも一つ以上の第1貫通孔342および第2貫通孔344を含んでいる。これにより、内側フレーム322、隔壁380および外側フレーム324で囲まれた領域に気流を通すことができる。したがって、換気性、通気性を重視する環境下では、特に有効である。
以上、図面を参照して本発明の実施形態について述べたが、これらは本発明の例示であり、上記以外の様々な構成を採用することもできる。
10 半導体装置
20 露光用マスク
100 レチクル
110 露光パターン
200 ペリクル
322 内側フレーム
324 外側フレーム
342 第1貫通孔
344 第2貫通孔
362 内側フィルタ
364 外側フィルタ
380 隔壁
382 第1の隔壁
384 第2の隔壁
420 イオン吸着剤
440 接着剤
600 半導体基板
610 ソース領域
620 ドレイン領域
640 エクステンション領域
680 素子分離領域
700 ゲート絶縁層
780 側壁絶縁膜
820 ゲート電極
840 ビア
860 配線
900 層間絶縁層

Claims (17)

  1. 露光用マスクを用い、半導体基板上に塗布された感光性樹脂膜を露光する露光工程を備え、
    前記露光用マスクは、
    第1面に露光パターンが設けられたレチクルと、
    前記第1面側に前記第1面を覆うように設けられ、少なくとも前記露光パターンよりも広い面積を有するペリクルと、
    前記レチクルおよび前記ペリクルに接し、平面視で前記露光パターンよりも外側で当該露光パターンを囲むように設けられ、少なくとも一つ以上の第1貫通孔を有する内側フレームと、
    前記レチクルおよび前記ペリクルに接し、平面視で前記内側フレームを囲むように設けられ、少なくとも一つ以上の第2貫通孔を有する外側フレームと、
    前記レチクルおよび前記ペリクルの間に設けられ、平面視で前記内側フレームおよび前記外側フレームの間に設けられたイオン吸着剤と、
    を備える半導体装置の製造方法。
  2. 請求項1に記載の半導体装置の製造方法において、
    前記第1貫通孔および前記第2貫通孔の断面積は、5mm以上である半導体装置の製造方法。
  3. 請求項1または2に記載の半導体装置の製造方法において、
    前記露光用マスクは、
    前記内側フレームに接し、前記第1貫通孔を覆うように設けられた内側フィルタをさらに備える半導体装置の製造方法。
  4. 請求項1〜3のいずれか一項に記載の半導体装置の製造方法において、
    前記露光用マスクは、
    前記外側フレームに接し、前記第2貫通孔を覆うように設けられた外側フィルタをさらに備える半導体装置の製造方法。
  5. 請求項1〜4のいずれか一項に記載の半導体装置の製造方法において、
    前記第1貫通孔および前記第2貫通孔は、前記外側フレームの外側側面から見て互いに異なる位置に設けられている半導体装置の製造方法。
  6. 請求項5に記載の半導体装置の製造方法において、
    前記第1貫通孔および前記第2貫通孔は、前記第1面の法線方向に互いに異なる位置で設けられている半導体装置の製造方法。
  7. 請求項5または6に記載の半導体装置の製造方法において、
    前記第1貫通孔および前記第2貫通孔は、前記外側フレームの側面と平行な方向に互いに異なる位置で設けられている半導体装置の製造方法。
  8. 請求項1〜7のいずれか一項に記載の半導体装置の製造方法において、
    前記露光用マスクは、
    平面視で前記内側フレームおよび前記外側フレームの間に設けられ、少なくとも前記内側フレームまたは前記外側フレームのいずれか一方に接する隔壁をさらに備える半導体装置の製造方法。
  9. 請求項8に記載の半導体装置の製造方法において、
    前記露光用マスクは、
    前記内側フレームに接するとともに前記外側フレームから離間して設けられた第1の前記隔壁と、
    前記外側フレームに接するとともに前記内側フレームから離間して設けられた第2の前記隔壁と、
    を備え、
    前記第1の隔壁および前記第2の隔壁は、互いに交互に設けられている半導体装置の製造方法。
  10. 請求項8に記載の半導体装置の製造方法において、
    前記隔壁は、前記内側フレームおよび前記外側フレームの双方に接しており、
    前記内側フレーム、前記隔壁および前記外側フレームで囲まれた領域は、少なくとも一つ以上の前記第1貫通孔および前記第2貫通孔を含む半導体装置の製造方法。
  11. 請求項1〜10のいずれか一項に記載の半導体装置の製造方法において、
    前記イオン吸着剤は、イオン交換樹脂を含む半導体装置の製造方法。
  12. 請求項1〜11のいずれか一項に記載の半導体装置の製造方法において、
    前記イオン吸着剤は、硫酸または硫酸イオンを吸着する材料を含む半導体装置の製造方法。
  13. 請求項1〜12のいずれか一項に記載の半導体装置の製造方法において、
    前記イオン吸着剤は、アンモニアまたはアンモニウムイオンを吸着する材料を含む半導体装置の製造方法。
  14. 請求項1〜13のいずれか一項に記載の半導体装置の製造方法において、
    前記イオン吸着剤は、有機分子を吸着する材料を含む半導体装置の製造方法。
  15. 請求項1〜14のいずれか一項に記載の半導体装置の製造方法において、
    前記露光工程において、露光光の波長は250nm以下である半導体装置の製造方法。
  16. 請求項1〜15のいずれか一項に記載の半導体装置の製造方法において、
    前記露光用マスクは、
    前記第1貫通孔または前記第2貫通孔を覆うように設けられたフィルタをさらに備え、
    当該フィルタは、HEPAフィルタ(High Efficiency Particulate Air Filter)またはULPAフィルタ(Ultra Low Penetration Air Filter)である半導体装置の製造方法。
  17. 第1面に露光パターンが設けられたレチクルと、
    前記第1面側に前記第1面を覆うように設けられ、少なくとも前記露光パターンよりも広い面積を有するペリクルと、
    前記レチクルおよび前記ペリクルに接し、平面視で前記露光パターンよりも外側で当該露光パターンを囲むように設けられ、少なくとも一つ以上の第1貫通孔を有する内側フレームと、
    前記レチクルおよび前記ペリクルに接し、平面視で前記内側フレームを囲むように設けられ、少なくとも一つ以上の第2貫通孔を有する外側フレームと、
    前記レチクルおよび前記ペリクルの間に設けられ、平面視で前記内側フレームおよび前記外側フレームの間に設けられたイオン吸着剤と、
    を備える露光用マスク。
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