JP2012027348A - フォトマスク用基板またはフォトマスクブランクを収納する収納ケース - Google Patents

フォトマスク用基板またはフォトマスクブランクを収納する収納ケース Download PDF

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淑 鈴木
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Abstract

【課題】 ケース内の異物がケース内部に収納されている基板に付着することを防止する。
【解決手段】 収納ケース11は、蓋12とケース本体13とから主に構成されている。ケース本体13は上部が開放されている。蓋12は、ケース本体13の上部を覆うようにケース本体13に取り付けられる。ケース本体13の内部の空間は、異物捕集室22と基板収容室23とに仕切部材21よって仕切られている。フォトマスク用基板が基板収容室23に収納される。基板収容室23側に面する第1表面24から異物捕集室22側に面する第2表面26を連通する、仕切部材21を貫通する複数の貫通孔27が仕切部材21に形成されている。これらの貫通孔27を通じて、基板収容室23から異物捕集室22へ異物は重力により移動する。異物捕集室22に存在する異物は重力に反して基板収容室23へ戻ることはない。
【選択図】 図3

Description

本発明は、フォトリソグラフィに用いられるフォトマスク用基板またはフォトマスクブランクを収納する収納ケースに関する。
フォトリソグラフィで用いられる露光装置、例えば、半導体露光装置では、ウエハに配線パターンを露光するために、フォトマスクが用いられる。半導体デバイス等の高集積化が進むにつれて、フォトマスクの配線パターンもより一層の微細化が求められている。合成石英ガラスが主に用いられるフォトマスク用基板に、クロムが主に用いられる遮光材料からなる遮光膜を成膜して、フォトマスクブランクに加工する。そして、フォトマスクブランクの上にフォトレジスト材料が塗布される。次いで、露光のための配線パターンがフォトリソグラフィにより形成されて、フォトマスクが製造される。フォトマスク用ブランクを製造するための成膜プロセスとフォトマスクの配線パターンを形成するプロセスとは、フォトマスク用基板の製造現場とは異なる場所で行われる。それゆえに、フォトマスク用基板またはフォトマスクブランクを保管及び運搬する必要が生じる。そのような保管及び運搬には、専用の収納ケースが使用される。ところが、このような収納ケースの内部に異物が存在すると、フォトマスク用基板またはフォトマスクブランクの表面に異物が付着して汚染されることが起こり得る。
ここで、異物とは、収納ケースの一部と材料とが擦れて生じる微粒子や、収納ケースの外部から侵入する埃のように微粒子などである。これらの異物の大きさは、概ね300μm程度である。
従って、収納ケースにフォトマスク用基板またはフォトマスクブランクを収納する前にそれらの表面が清浄であっても、これらを収納した収納ケースを保管している間や収納ケースを搬送している間に、収納ケースの内部に存在する異物がそれらの表面に付着する可能性がある。そのような異物が付着したフォトマスク用基板またはフォトマスクブランクをそのまま用いると最終製品であるフォトマスクの品質が低下する。このため、それらを成膜又はパターニングプロセスに供するに際して、洗浄プロセスが搬送先で必要となる。加えて、異物が付着したフォトマスク用基板またはフォトマスクブランクを搬送先が受けとる場合に、収納ケースに収納される前にフォトマスク用基板またはフォトマスクブランクの表面にその異物が付着したものなのかそれとも収納ケースの収納後に付着したものであるかが不明である。このため、異物の侵入元を特定することが困難である。
上述のような問題を解消するために、表面に異物が付着しないようにフォトマスク用基板またはフォトマスクブランクの表面を清浄に保管する必要がある。このような保管のための手段の一つとして、下記特許文献1は、ファンヒータとエアフィルターとが設けられた収納ケースを開示している。
特表2004−531064号公報
しかしながら、このような収納ケースには、収納ケース内の粒子除去手段、ガス状不純物除去手段、空気調整手段、電源部品を含む運転制御手段などの各種機構が必要であり、収納ケースの構造は複雑となるとともに製造コストが高くなる。加えて、従来の収納ケースでは、ケース開梱時でのケース内部とケース外部との圧力差や輸送の際の振動により、ケース内の異物が、フォトマスク用基板またはフォトマスクブランクに付着し易いという問題があった。
本発明は上記の従来技術の問題点を解消し、構造が簡単で、収納ケース内部に異物が存在していてもフォトマスク用基板またはフォトマスクブランクに付着することを抑止することができるフォトマスク用基板またはフォトマスクブランク用の収納ケースを提供することを目的とする。
本発明のフォトマスク用基板及びフォトマスクブランクの収納ケースは、蓋部材と、フォトマスク用基板又はフォトマスクブランクが収納されるケース本体と、前記ケース本体の内部の空間を、基板収容室と、該基板収容室の下方に位置して前記基板収容室の異物を捕集する異物捕集室とに仕切る仕切部材と、前記基板収容室に設けられて、フォトマスク用基板又はフォトマスクブランクを支持する支持部材とを備え、前記仕切部材は、前記基板収容室の異物が、前記仕切部材を通じて前記異物捕集室に移動可能であるとともに、前記異物捕集室から前記基板収容室へ前記異物が移動することを防止する構造を有する。
本発明のフォトマスク用基板及びフォトマスクブランクの収納ケースは、ケース本体の内部の空間を、基板収容室と異物捕集室とに仕切る仕切部材が、基板収容室に存在する異物を、仕切部材を通じて異物捕集室に移動可能とし、かつ、異物捕集室から基板収容室へ異物が移動することを防止する構造を有しているので、フォトマスク用基板又はフォトマスクブランクを収納ケースで保管又は搬送する場合であっても、基板収容室に収容されているフォトマスク用基板等に異物が付着することを防ぐことができる。
本発明の第1実施形態の収納ケースを示す斜視図である。 図1に示される収納ケースのII−II線断面図である。 図1に示される収納ケースのIII−III線断面図である。 本発明の第1実施形態の仕切部材を示す正面図である。 本発明の第2実施形態の仕切部材を示す正面図である。 図5に示される仕切部材のVI−VI線断面図である。 本発明の第2実施形態の変形形態の仕切部材の厚み方向に沿う断面図である。 本発明の第3実施形態の仕切部材の厚み方向に沿う断面図である。 本発明の第4実施形態の仕切部材を示す収納ケースの側面断面図である。 本発明の第5実施形態の仕切部材を示す収納ケースの部分断面図である。 図10に示される収納ケースのD面の断面図である。
<第1実施形態>
以下に、本発明のフォトマスク用基板またはフォトマスクブランクを収納する収納ケースの構造を図面を参照して説明する。以下の説明では、フォトマスク用基板を収納する場合を説明する。
図1に示すように、収納ケース11は、蓋(蓋部材)12とケース本体13とから主に構成されている。ケース本体13は扁平な直方体形状をしており、上部が開放されている。ケース本体13の内部空間19(図3参照)には、フォトマスク用基板14が収納される。蓋12は、ケース本体13の上部を覆うようにケース本体13に取り外し可能に取り付けられる。蓋12の下端とケース本体13の上端近傍とには、互いの係合を可能とする係合部15が設けられ、それぞれの係合部には蓋12の下端外周及びケース本体13の上端近傍の外周から外側へ突出する鍔部16a,16bが、蓋12及びケース本体13を周回している。
図2に示すように、鍔部16bの上面と鍔部16aの下面とが接合することでケース本体13の内部空間19が密閉される。鍔部16aの下面の中央部には溝が形成されてケース本体13を周回している。この溝には、弾性体であるO−リング17が装着されている。蓋12とケース本体13とが係合されるときには、O−リング17が、鍔部16aの下面と鍔部16bの上面とに密着する。蓋12とケース本体13とが係合されたときには、鍔部16a,16bのそれぞれの側面18a,18bは面一となるように鍔部16aと鍔部16bとが形成されている。面一となった側面18a,18bを覆うようにテープで固定することで、蓋12とケース本体13の係合を確実に固定することができる。更には、このテープによって、ケース本体13の内部空間の密閉性がより確実に保たれる。
図2及び図3に示すように、ケース本体13の内部空間19は、その空間19を仕切る仕切部材21によって、異物捕集室22と基板収容室23とに仕切られている。基板収容室23に面する仕切部材21の第1表面24(上面)及び基板収容室23を画成するケース本体13の内側壁28には、フォトマスク用基板14を支持する支持部材25a,25b,25c,25dが設けられている。
フォトマスク用基板14は四角板の形状を有している。例えば、330mm×450mm〜1220mm×1400mmで示される寸法のフォトマスク用基板14がケース本体13に収容される。フォトマスク用基板14の厚みは、例えば、5μm〜13μmである。収納ケース11はこれらのサイズに適した大きさを有する。フォトマスク用基板14は、例えば、石英ガラスから主に構成されており、酸化チタン等の添加物を加えられた石英ガラスも用いることができるが、特に限定されない。
図2から図4に示すように、支持部材25a,25b,25c,25dは、それぞれ直方体状のベースであり、その上面には、長手方向に溝29が形成されており、フォトマスク用基板14の下端の一部が、支持部材25c,25dの溝29に嵌め込まれる。ケース本体13の内側壁に設けられている支持部材25a,25bは、その長手方向が仕切部材21の第1表面24からケース本体13の上部に向かう方向に延在するように配置されている。支持部材25a,25bの溝29にフォトマスク用基板14の対向する両側端の一部が嵌め込まれる。
支持部材25a,25b,25c,25dは、アウトガスを極力発生しにくい素材からなる。具体的には、支持部材25a,25b,25c,25dは、ポリテトラフルオロエチレンやテトラフルオロエチレンなどのフッ素系樹脂から形成される。一般に、フッ素系樹脂の摩擦係数は小さいので、フォトマスク用基板14の端部分に対して摩擦が生じにくい。
図3及び図4に示すように、ケース本体13の内部空間19は、平板状の仕切部材21によって、基板収容室23と、この基板収容室23の下方に位置する異物捕集室22とに仕切られている。第1表面24と第2表面26とを連通して仕切部材21を貫通する複数の貫通長孔27(貫通溝又は貫通孔)がこの仕切部材21に形成されている。この複数の貫通長孔27は、第1表面24と第2表面26上では長方形状の第1、第2開口27a,27bとして現れており、仕切部材21の長手方向に沿って格子状に形成されている。これらの貫通長孔27は仕切部材21に均一に分散して形成されている。貫通長孔27の大きさは異物が通過する大きさ程度である。仕切部材21は、複数の板部材(貫通長孔27を画成している部分)が所定間隔(貫通長孔27の幅)を隔てて互いに平行に且つケース本体13の高さ方向に傾斜して配列しているとみることもできる。なお、本実施形態では、貫通長孔27の第1表面24及び第2表面26上の第1、第2開口27a,27bは長方形であるが、この形状に限られず、円形または楕円形としてもよい。
この仕切部材21の貫通長孔27を通じて、基板収容室23に存在する異物が、異物捕集室22に浮遊して移動するか、重力によって落下することができる。そして、異物捕集室22は基板収容室23の下部に配置されているので、重力に反して、異物捕集室22から基板収容室23へ異物が戻ることが防止される。すなわち、この仕切り部材21は、基板収容室23の異物が、仕切部材21を通じて異物捕集室22に移動可能であるとともに、異物捕集室22から基板収容室23へ異物が移動することを防止する構造を有している。
第1表面24上の第1開口27aを第2表面26上の第2開口27bより大きくしてもよい。第1開口27aの面積は第2開口27bの面積より大きいので、基板収容室23に存在する異物は、異物捕集室22へより移動しやすく、一方で、異物捕集室22に一旦落下した異物は、異物捕集室22から基板収容室23へ戻ることが一層有効に防止される。
第2表面26へ向かって第1表面24に直交する直交方向31に対して、貫通長孔27が傾斜して形成されている。基板収容室23から異物捕集室22に落下した後の異物が、例えば、収納ケースの運搬による衝撃等によって直交方向31に対して逆方向に移動しようとしても、貫通長孔27が直交方向31に対して傾斜しているので、貫通長孔27を構成する壁に異物がぶつかり、異物が基板収容室23に戻ることが防止される。傾斜する角度は、異物の戻りを有効に防止する観点から、直交方向31に対して30から60°の範囲となることが好ましい。
仕切部材21は、アウトガスを発生しないあるいはアウトガスを極力発生しにくい素材からなることが好ましい。具体的には、仕切部材21を金属から構成する。あるいは、ポリテトラフルオロエチレンやテトラフルオロエチレンに代表されるフッ化樹脂から、仕切部材を構成してもよい。また、フッ化樹脂によって、支持部材と仕切部材とを一体的に成型してもよい。仕切部材をフッ化樹脂からなるようにすれば、仕切部材の表面は摩擦係数が極めて小さいので、仕切部材の表面に接触する異物は容易に異物捕集室に落下する。
以下に、フォトマスク用基板を収納する場合における、本発明のフォトマスク用基板を収納する収納ケースの作用を図面を参照して説明する。
図1及び図2に示すように、フォトマスク用基板14を収納ケースに収容しようとする作業者は、支持部材25a,25bの溝29にフォトマスク用基板14の対向する両側端を挿入しつつ、ケース本体13の上部から第1表面24に向かってフォトマスク用基板14を基板収容室23にスライドさせる。スライド移動の最後に、第1表面24に設けられている支持部材25c,25dの溝29にフォトマスク用基板14の下端が嵌め込まれる。このようにして、フォトマスク用基板14を立てた状態で固定して、基板収容室23に収納することができる。
フォトマスク用基板14の両側端が支持部材25a,25bの溝29に嵌め込まれて、フォトマスク用基板14がスライド移動されると、フォトマスク用基板14の端部分が支持部材25a,25b,25c,25dと摩擦する。支持部材25a,25b,25c,25dを構成するフッ化樹脂の摩擦係数は小さいが、そうであっても、この摩擦によって、支持部材25a,25b,25c,25dが摩耗して、異物が生じることがある。
前述のような摩擦により生じる異物に加えて、本体ケース13と蓋12との密着が何らかの原因で完全ではない場合がある。加えて、作業者が、フォトマスク用基板14を収納ケース11に入れる作業をしている間に、基板収容室23に異物が混入する可能性もある。このような場合には、フォトマスク用基板14が収納ケース11に収納された後に、これらの異物は基板収容室23に存在することになる。この結果、例えば、収納ケース11を保管又は運搬している間に、フォトマスク用基板14の表面に異物が付着する可能性が生じる。
図2及び図3に示すような配置で、収納ケース11を保管している間に、基板収容室23に存在する異物は、重力により、基板収容室23から異物捕集室22へ貫通孔27を通じて移動する、且つ、異物捕集室22に捕集された異物は重力に逆らって基板収容室23へ戻り難い。たとえ、運搬等により収納ケース11が振動して異物捕集室22の異物が基板収容室23に戻ろうとする力が作用したとしても、貫通孔27が傾斜しているので、貫通孔27を構成する壁に異物がぶつかり、異物が基板収容室23に戻ることが防止される。このようにして、基板収容室23の空間は清浄に保たれる。
<第2実施形態>
本発明の収納ケースの第2実施形態を図5及び図6に基づいて説明するが、第1実施形態と共通する構造及び作用についてはその説明を省略する。この実施形態では、第1実施形態の収納ケース11における仕切部材21に代えて、図5に示すように、円形状の複数の貫通孔32が第1表面34に形成された仕切部材33を用いる。図6に示すように、貫通孔32により第1表面34(上面)上に円形の第1開口32aが区画され、第2表面35上で円形の第2開口32bが区画される。第1開口32aは、仕切部材33の第1表面34に均一に分散して形成されている。異物捕集室22に捕集された異物は、貫通孔32を通らないと、基板収容室23には戻れないため、この実施形態の仕切部材33もまた異物の基板収容室23への戻り防止作用を有する。
図6に示すように、第1開口32aの直径(大きさ)d1は第2表面35上の第2開口32bの直径d2より大きい。このようにすれば、基板収容室23に面する第1表面34上の第1開口32aの面積は第2表面35の第2開口32bの面積より大きいので、基板収容室23に存在する異物は、異物捕集室22へより移動しやすく、一方で、異物捕集室22に一旦落下した異物は、異物捕集室22から基板収容室23へ戻ることが一層有効に防止される。特に、図6に示すように、第1表面34から第2表面35に向けて貫通孔32を徐々に先細くなるようにすることで、基板収容室23から異物捕集室22への異物の移動(落下)が容易となる。なお、第1開口32aの直径は第2開口32bの直径と同一であってもよい。
図6に示す仕切部材33の変形形態として、図7に示すように、収納ケースの長手方向あるいは短手方向に沿った位置に応じて、貫通孔37の第1表面36上の第1開口37aの直径を変更した仕切部材133を構成してもよい。例えば、支持部材25c,25dの近くの第1開口37aの直径d3が大きくなるようにして、支持部材25c,25dから離れた部分の貫通孔38の第1開口38aの直径d4をその直径d3より小さくするように、貫通孔が設けられる位置に応じて、第1表面36上の第1開口37a,38aの直径を変更してもよい。このようにすれば、支持部材25c,25d近傍等の基板収容室23の特定の位置に存在する異物をより効率的に異物捕集室22へ捕集することが可能となる。なお、貫通孔が設けられる位置に応じて、第2表面上の第2開口37b,38bの直径を変更してもよい。また、上記の実施形態及び変形形態の場合には、貫通孔32(37,38)の第1表面34(36)上あるいは第2表面35上の第1、第2開口32a,32b(37a,37b及び38a,38b)は円形状であるが、この形状に限られず、四角形でも楕円形でもよい。開口の形状が円形以外の場合には、特に仕切部材の長手方向における開口の長さによって、開口の大きさを定めてもよい。
<第3実施形態>
本発明の収納ケースの第3実施形態を図8に基づいて説明するが、第1実施形態と共通する構造及び作用についてはその説明を省略する。この実施形態では、第1実施形態の収納ケース11における仕切部材21に代えて、図8に示すように、2枚の第1,2平板39,40とを組み合わせて、仕切部材233を構成してもよい。第1及び第2表面73,74に直交する直交方向75に沿って、各平板部材39,40を貫通する複数の貫通孔71,72(貫通溝)がそれぞれの平板39,40に形成されている。貫通孔71,72は、第1表面73及び第2表面74上では長方形状であり、第1,2平板部材39,40の長手方向に沿って格子状に形成されている。第1表面73の上方から視て、貫通孔71と貫通孔72とがずれるように、第1、2平板39,40の長手方向に沿って第1平板39と第2平板40とがオフセットされて配置されている。加えて、第1平板39と第2平板40との間に空間76が形成されるように、第1平板39と、第2平板40とが間隔を隔てて平行に配置されている。本実施形態では、貫通孔71,72を第1表面73及び第2表面74上で長方形であるが、この形状に限られず、図5に示すように、貫通孔71,72を円形状としてもよい。
基板収容室23の異物が第1平板39に形成されている貫通孔71に重力によって侵入してから、異物が空間76に移動する。そして、空間76の異物は、重力によって第2平板40に形成されている貫通孔72に侵入して、異物捕集室22に移動する。異物捕集室22に一旦入った異物が、例えば、収納ケース11の運搬による衝撃等によって、貫通孔72から基板収容室23に移動しようとしても、その異物は、第2平板40又は第1平板39の表面にぶつかり、異物は基板収容室23に戻ることが防止される。
<第4実施形態>
本発明の収納ケースの第4実施形態を図9に基づいて説明するが、第1実施形態と共通する構造及び作用についてはその説明を省略する。この実施形態では、第1実施形態の収納ケース11における仕切部材21に代えて、図9に示すように、断面がL字型の複数のL型平板44を格子状に平行に並べて、仕切部材45を構成してもよい。複数のL型平板44を、収納ケースの長手方向に横切った格子状に配置する。L型平板44は、短辺部44aと長辺部44bと、それらを接続する頂部41とを有しており、頂部41の反対側の側端となる長辺部44bの側端を第1谷部42とし、頂部41の反対側の側端となる短辺部44aの側端を第2谷部43とする。この頂部41が、異物捕集室22から基板収容室23への方向に向くようにL型平板44が配置されており、加えて、異物捕集室22から基板収容室23への方向に対して、短辺部44aと長辺部44bとが傾斜するように、L型平板44が配置されている。仕切部材45の頂部41を仮想的につないで形成される第1想像面IS1が第1表面24に相当する。仕切部材の第1谷部42を仮想的につないで形成される第2想像面IS2が第2表面26に相当する。仕切部材の第2谷部43をつないで仮想的に形成される想像面を第3想像面IS3とする。
貫通孔46は、第2想像面IS2へ向かって第1想像面IS1に直交する直交方向47に対して傾斜して形成されており、かつ、この直交方向47に沿って第1想像面IS1から第3想像面IS3まで、貫通孔46が徐々に先細くなっている。これにより、基板収容室23側から視た貫通孔46の断面積は、第3想像面IS3における貫通孔46の断面積より常に大きい。このため、異物は、基板収容室23から第3想像面IS3まで移動しやすい。
貫通孔46を形成するL型平板44の面は、第1想像面IS1から第3想像面IS3に向かって第1想像面IS1に直交する直交方向47に対して傾斜している。このため、例えば、収納ケースの運搬による衝撃等によって、異物捕集室22にある異物がこの直交方向47に対して逆方向に移動しようとしても、貫通孔46を形成する異物捕集室22側のL型平板44の面に異物がぶつかり、異物が基板収容室23に戻ることは防止される。また、第3想像面IS3上の貫通孔46の断面積が、第1想像面IS1から第2想像面IS2のうちの貫通孔46の断面積と比較して最小となっており、第3想像面IS3から第2想像面IS2までの間においては、貫通孔46の各想像面に平行な断面積は、第3想像面IS3上の貫通孔46の断面積より常に大きい。このため、第2想像面IS2と第3想像面IS3との間で、仮に、異物が、異物捕集室22から基板収容室23へ向かおうとする場合であっても、頂部41を構成するL型平板44の異物捕集室22側の面に異物が向かい、L型平板44の面に異物がぶつかることになる。このため、異物は、異物捕集室22から基板収容室23へより戻りにくい。
<第5実施形態>
本発明の収納ケースの第5実施形態を図10及び図11に基づいて説明するが、第1実施形態と共通する構造及び作用についてはその説明を省略する。この実施形態では、第1実施形態の収納ケース11における仕切部材21に代えて、図10及び図11に示すような仕切部材60を用いる。仕切部材60は、第1平板51と第2平板56を有する。第1平板51の長手方向に沿う第1側端52が、収納ケース54の長手方向に沿う第1内壁53に取り付けられており、収納ケース54の底面に向けて第1側端52の反対側の第2側端55は、収納ケース54の底面に向かって傾斜して延在するように、第1平板51が収納ケース54に設けられている。一方、第1内壁53に対向する第2内壁58に、第2平板56の長手方向に沿う第1側端57が取り付けられており、第2平板56の第1側端57の反対側の第2側端59は、収納ケースの底面に向かって傾斜して延在するように、第2平板56が収納ケース54に設けられている。
収納ケース54の短手方向の中央部分に、支持板63が長手方向に沿って設けられている。その支持板63に、支持部材25c,25dが設けられている。図1に示される第1実施形態と同様に、ケース本体64の内側壁には、図示しない支持部材25a,25bが設けられている。これらの支持部材25a,25b,25c,25dによって、フォトマスク用基板は基板収容室61に固定して収納される。
図11に示すように、第1平板51の第2側端55は、第2平板56と接触することなく第2平板56の下方に延在して、第1平板51と第2平板56との間に隙間65が形成されている。この隙間65によって、基板収容室61と異物捕集室62とは空間的に繋がっている。第1平板51及び第2平板52とが共に傾斜しているので、第1平板51及び第2平板52の表面にある異物は隙間65に向かう。加えて、基板収容室61の異物はこの隙間65から異物捕集室62に移動可能である。異物捕集室62に移動した異物は重力に反して、基板収容室61に戻ることが防止される。
更には、収納ケース54を横向きに倒したときには、異物捕集室62の異物は、第1平板51とあるいは第2平板56と、異物捕集室62の内壁との間に位置する異物捕集室62の空間66a,66bに移動しやすくなり、異物捕集室62に捕集された異物は基板収容室61に戻りにくい。従って、収納ケース54を開梱する時に、作業者が収納ケース54を横倒しにしても、フォトマスク用基板14が汚染されることが防止される。
上記の実施形態では、フォトマスク用基板を収納ケースに収納する場合を説明してきたが、フォトマスクブランクも同様に収納することが可能である。
11 収納ケース
12 蓋
13 ケース本体
14 フォトマスク用基板
21 仕切部材
22 異物捕集室
23 基板収容室
24 第1表面
25a,25b,25c,25d 支持部材
26 第2表面
27 貫通長孔

Claims (10)

  1. フォトマスク用基板及びフォトマスクブランクの収納ケースであって、
    蓋部材と、
    前記フォトマスク用基板又はフォトマスクブランクが収納されるケース本体と、
    前記ケース本体の内部の空間を、基板収容室と、該基板収容室の下方に位置して前記基板収容室の異物を捕集する異物捕集室とに仕切る仕切部材と、
    前記基板収容室に設けられ、フォトマスク用基板又はフォトマスクブランクを支持する支持部材とを備え、
    前記仕切部材は、前記基板収容室の異物が、前記仕切部材を通じて前記異物捕集室に移動可能であるとともに、前記異物捕集室から前記基板収容室へ前記異物が移動することを防止する構造を有するフォトマスク用基板及びフォトマスクブランクの収納ケース。
  2. 前記基板収容室に面する前記仕切部材の第1表面と前記異物捕集室に面する前記仕切部材の第2表面とを連通して前記仕切部材を貫通する複数の貫通孔が前記仕切部材に形成されている請求項1に記載のフォトマスク用基板及びフォトマスクブランクの収納ケース。
  3. 前記貫通孔により区画される前記第1表面上の第1開口が、前記貫通孔により区画される前記第2表面上の第2開口より大きい請求項2に記載のフォトマスク用基板及びフォトマスクブランクの収納ケース。
  4. 前記第1表面から前記第2表面に向けて前記貫通孔は先細って形成されている請求項2または3に記載のフォトマスク用基板及びフォトマスクブランクの収納ケース。
  5. 前記貫通孔が、前記第2表面へ向かって前記第1表面に直交する直交方向に対して傾斜して形成されている請求項2または3に記載のフォトマスク用基板及びフォトマスクブランクの収納ケース。
  6. 前記支持部材と前記仕切部材とが一体的に成型されている請求項1ないし5のいずれか一項に記載のフォトマスク用基板及びフォトマスクブランクの収納ケース。
  7. 断面がL字型の複数の平板が格子状に平行に並べられて仕切部材が構成されている請求項1に記載のフォトマスク用基板及びフォトマスクブランクの収納ケース。
  8. 前記L字型の平板は、短辺部、長辺部、及び該短辺部と該長辺部を接続する頂部を有し、該頂部が前記基板収容室側を向き、且つ、該短辺部と該長辺部とが、前記異物捕集室から前記基板収容室への方向に対して傾斜するように、前記L字型の平板が配置されている請求項7に記載のフォトマスク用基板及びフォトマスクブランクの収納ケース。
  9. 前記仕切部材は、複数の貫通孔を有する2枚の第1及び第2平板から形成されており、第1及び第2平板の貫通孔が互いにオフセットされている請求項1に記載のフォトマスク用基板及びフォトマスクブランクの収納ケース。
  10. 前記仕切部材は、
    前記収納ケースの第1内壁に第1側端が取り付けられる第1平板と、
    前記第1内壁に対向する前記収納ケースの第2内壁に第1側端が取り付けられる第2平板とを備えており、
    前記第1平板の前記第1側端の反対側の第2側端は、収納ケースの底面に向かって傾斜して延在しており、前記第2平板の前記第1側端の反対側の第2側端は、前記収納ケースの底面に向かって傾斜して延在しており、
    前記第1平板の前記第2側端は、前記第2平板と非接触で前記第2平板の下方に延在して、第1平板と第2平板との間に隙間が形成されている請求項1に記載のフォトマスク用基板及びフォトマスクブランクの収納ケース。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2018120221A (ja) * 2017-01-25 2018-08-02 家登精密工業股▲ふん▼有限公司 極紫外線フォトマスクポッド

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