JP4637053B2 - ペリクルおよびペリクル剥離装置 - Google Patents

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Description

本発明は、半導体デバイス、プリント基板あるいは液晶ディスプレイ等を製造する際のゴミよけとして使用される、リソグラフィー用ペリクル、特には液晶ディスプレイ製造に用いられる大型のペリクルに関するものである。
LSIなどの半導体デバイス或いは液晶ディスプレイなどの製造においては、半導体ウエハー或いは液晶用ガラス原板に光を照射してパターンを作製するが、この時に用いるフォトマスクあるいはレチクル(以下、単にフォトマスクという)にゴミが付着していると、このゴミが光を遮ったり、曲げたりしてしまうために、転写したパターンが損なわれるという問題があった。
このため、これらの作業は通常クリーンルーム内で行われているが、それでもフォトマスクを常に清浄に保つ事は難しい。
そこで、フォトマスク表面にゴミよけとして、ペリクルを貼付する方法が取られている。
この場合、異物はフォトマスクの表面上には直接付着せず、ペリクル上に付着するため、リソグラフィー時に焦点をフォトマスクのパターン上に合わせておけば、ペリクル上の異物は転写に無関係となる。
このペリクルは、通常光を良く透過させるニトロセルロース、酢酸セルロースあるいはフッ素系樹脂などからなる透明なペリクル膜を、アルミニウム、ステンレス、ポリエチレンなどからなるペリクルフレームの上端面に、ペリクル膜の良溶媒を塗布し、風乾して接着する(特許文献1参照)か、アクリル樹脂やエポキシ樹脂等の接着剤で接着し(特許文献2、3参照)、更に、ペリクルフレームの下端には、フォトマスクに装着(貼付)するためのポリブデン樹脂、ポリ酢酸ビニル樹脂、アクリル樹脂等からなる粘着層、及び粘着層の保護を目的とした離型層(セパレータ)が設けられる。
また、ペリクルをフォトマスクに貼り付けた状態において、ペリクル内部に囲まれた空間と外部との気圧差をなくすことを目的として、ペリクルフレームの一部に気圧調整用の小孔を開け、小孔を通じて移動する空気からの異物侵入を防ぐためのフィルターが設置されることもある(特許文献4参照)。
そして、フォトマスクへのペリクルの貼付は、通常、専用の装置または治具により行われる。どのような装置でも基本的な動作は共通で、ペリクル、フォトマスク相互の位置関係を調整した後、ペリクルフレームをフォトマスクと平行に一定時間加圧することでペリクルが貼り付けられる。
フォトマスクへ貼付した後のペリクルは、何らかの理由で貼替えが必要になれば剥離しなければならない。その際には、マスク粘着剤層に板状の治具を差し込んでフレームを持ち上げ剥離する方法、あるいは図5(a)、(b)に示すように、ペリクルフレーム外側面に設けられた非貫通の丸穴23に、ピン状の剥離治具27を差し込んで梃子の原理でペリクルフレーム23を持ち上げてフォトマスク22から剥離する方法が行われている。
マスク粘着剤層に板状の治具を差し込むことによって剥離する場合、図6に示すように、ペリクルフレーム31の全周に渡って板状の治具を差し込みが可能なため、剥離しやすいペリクルフレーム31の端の方から順々に、マスク粘着剤層34をフォトマスク32から剥離していけるという利点があるが、剥離中にペリクルフレーム31が撓んだり歪んだりして損傷し、また、板状の治具でフォトマスクに傷をつけてしまう恐れがあり非常に好ましくない。
一方、ペリクルフレーム外側面に設けられた丸孔にピン状の治具を差し込む方法ではそのような危険は小さいものの、通常小型のペリクルに対して用いられるものであって、大型のペリクルには向いていない。
さて、ペリクルの剥離が必要になるのは、ペリクル自体に問題があって交換しなくてはならない場合の他に、ペリクルには問題がないが、貼り付けてあるフォトマスクに問題が発覚した場合等である。
上記した従来からのペリクル剥離方法では、剥離後のペリクルはマスク粘着剤層のちぎれや潰れ、ペリクルフレームの歪みなどで大きく損傷するので、通常、剥離したペリクルを再使用することはできないことが多い。
したがって、ペリクルに問題がない場合でも剥離したペリクルは処分せざるを得ず、コスト的に問題となっていた。
特開昭58−219023号公報 特公昭63−27707号公報、 米国特許第4861402号明細書 実公昭63−393703号公報
本発明は、上記のような問題に鑑みてなされたもので、フォトマスクへの貼付後に剥離が容易なペリクルフレーム、およびフォトマスクに貼り付けられたペリクルを損傷なく剥離できる装置を提供することを課題とする。
即ち、上記課題を解決するための本発明のペリクルは、少なくともひとつの辺長が300mm以上の大型ペリクルであって、フォトマスク2に貼り付けられた状態において、ペリクルフレーム1外側の全周の80%以上の領域に、フォトマスク2とペリクルフレーム1の間で幅2mm以上、高さ0.5mm以上の間隙を有することを特徴とする(請求項1)。
そして、本発明のペリクル剥離装置は、請求項1に記載のペリクルに対して適用する剥離装置であって、下部に平板状部15を有する剥離具7と、この剥離具7をフォトマスク2との平行を保ったまま上方に引き上げる昇降手段12とからなり、ペリクルフレーム1と前記フォトマスク2との間隙に剥離具7の平板状部15を差込むことによって、フォトマスク2とペリクルとを引き離すことを特徴とする。(請求項2)。
ここで、剥離具7の平板状部15は、ペリクルフレーム1外側の全周長の80%以上の領域を占めることが好ましい(請求項3)。
そして、さらに、平板状部15の少なくとも1面の表面材質が樹脂であることが好ましい(請求項4)。
本発明によれば、辺長が300mmを超える大型のペリクルにおいて、ペリクルフレーム下側を剥離具で水平保持し、平行に引き上げていくため、剥離中にペリクルフレームが撓むことがない。そのため、粘着層に潰れなどの損傷が生じず、ペリクルフレームに塑性変形が生ずることも無い。したがって、この剥離したペリクルに使用上の問題が無ければ、これを再使用することができる。
例えば、完成したフォトマスクにペリクルを貼り付けた後、ペリクル内側のフォトマスクに異物が発見された場合、従来では無条件にペリクルを剥離(破壊)するところであった。本発明によれば、ペリクルを剥離した後、フォトマスク表面の異物を除去し、再び同じペリクルを貼り付けて再使用することができる。
ペリクルをフォトマスクから剥離する必要が生じた場合、従来の剥離用具によるペリクル枠への作用が点状で、かつ梃子の原理を利用して曲げる方向に行われていたのに対して、本発明は、線状で、かつペリクルをフォトマスクと平行を保った状態で上方に引き上げることを基本とする。
以下、図面を参照しながら、本発明を詳細に説明する。
図1は、本発明に係るペリクルの一実施の形態を示す説明的断面図である。
図2は、本発明のペリクルおよびペリクル剥離装置の関係を示す模式的な図面であって、(a)は平面図であり、(b)は(a)のA−A矢視線に沿う断面図である。図3(a)〜(c)は、本発明のペリクル剥離装置を用いてフォトマスクからペリクルを剥離する工程を順次に示す説明図である。図4は、従来のペリクルフレームを示す説明図であり、(a)は平面図、(b)は正面図である。図5(a)、(b)は、従来のペリクルフレームを剥離する工程を順次に示す説明図である。図6は、従来の剥離治具を用いてフォトマスクからペリクルを剥離した場合のペリクルの状態を示す説明図である。
図1に示すように、本発明のペリクルは、フォトマスクに貼り付けられたペリクルフレーム1の外周下端部に、フォトマスク2との間に溝状の間隙3が設けられている。この間隙3の寸法は、幅方向(図1中のa)で2mm、高さ方向(図1中のb)で0.5mm以上となっていることが望ましい。
この寸法以下では、ペリクル剥離のための剥離具に必要な強度を持たせることが困難であり、また、引っかかりが小さくなるためペリクルフレームの保持にも問題が生じる。さらに、フォトマスクやペリクルフレームに擦れずに剥離具を挿入することが極めて難しくなり、発塵の懸念も高まる。
このペリクルフレーム1の外周下端部の間隙3は、ペリクルフレーム全周に渡って連続して設けられていることが、加工の容易さ、設計の容易さなどからは好ましい。
しかしながら、機能的には、必ずしも全周で連続していなくとも良い。その全体の長さとして、剥離具の挿入に必要なフレーム外側全周長の80%以上あれば良いし、連続でなく、離隔的に設けられていても良い。
80%以上の範囲で支持することで剥離に伴うペリクルフレームの変形が抑制され、またマスク粘着剤層の潰れが発生しない。
また、この間隙3の作製方法は、図1に示すように、ペリクルフレーム1の下端面に段差を形成して間隙3(図1中のc)を設けるのが最も簡便で好ましいが、マスク粘着剤層4の高さを十分に高くして、なおかつ、ペリクルフレーム1下端面の幅全体に塗布しないことで同等の断面形状を得ても良い。なお、図中、5はペリクル膜、6はペリクル膜接着剤層である。
図2、図3に、本発明のペリクル剥離装置によるペリクル剥離方法の一実施の形態を示す。
ペリクルは、上記した断面形状を持つペリクルフレーム1の上端面にペリクル膜接着剤層6を介してペリクル膜5が貼り付けられており、もう一方のフォトマスク側の下端面にはマスク粘着剤層4が設けられて構成されている。そして、このペリクルはマスク粘着剤層4を介してフォトマスク2に貼り付けられている。
本発明のペリクル剥離装置は、剥離具7と、これを水平方向にスライドさせるためのスライドシャフト8、ボールブッシュ9およびその操作ノブ10、主構造体である剥離具枠体11、ペリクルを上方に引き上げるための昇降手段としてのネジ式のジャッキ12、剥離装置全体のハンドリング用のハンドル13、フォトマスク2および剥離装置全体を搭載するためのベースプレート14等から構成されている。
以下、動作を説明する。はじめに、ペリクルが貼り付けられたフォトマスク2をベースプレート14に載せ、その外側に上方からペリクル剥離装置を搭載する。
この状態では、剥離具7はペリクルフレーム1よりも外側になるように退避されている。次に、操作ノブ10を動かしてペリクルフレーム1の外側全周に設けられた間隙3の側方より剥離具7を挿入する。
そして、ネジ式のジャッキ12の操作により、ペリクル剥離装置全体をベースプレート14との平行が保たれるように引き上げていく。すると、図3(b)に示す如く、フォトマスク2に貼り付いているマスク粘着剤層4が引っ張られて徐々に剥離が始まり、最後には図3(c)に示すように、完全にフォトマスク2の表面より剥離される。
その後、ハンドル13を持ってペリクル剥離装置全体を持ち上げれば、ペリクルをフォトマスクから完全に分離できる。なお、剥離終了後のマスク粘着剤層4には剥離時に引っ張られたことによる形状変化が見られるが、時間の経過と共に復元し、元の形状に戻る。
剥離具7は、間隙3に挿入される部分が平板状部15をなしており、ペリクルフレーム1の塑性変形防止のため、ペリクルフレーム1の外側で少なくとも全周の80%以上の領域に側方から挿入されるようになっている。
ペリクル剥離装置から指やさらに別のハンドリング治具でペリクルを取り出しやすくするために、ペリクルフレーム1のコーナー部分等には剥離具を挿入しないように若干の空間を空けておくことも良い。
剥離具7の材質は、ペリクルフレームやフォトマスクに接触した際に、損傷を与えないため、また、発塵を少しでも少なくするために、強度のあるエンジニアリングプラスチック、例えば、PEEK、PPS、エポキシ樹脂等を使用することが良い。強化繊維を含有しているものももちろん使用できる。
ステンレス鋼等の金属ももちろん使用可能であるが、表面にテフロン(登録商標)等の樹脂をコーティングすることが必要である。これら材質は、ペリクルフレーム1の断面形状、マスク粘着剤層4の接着力、部品加工上の制約等を考慮して決定することが良い。
剥離具7、特にその平板状部の表面材質を樹脂とすることで、ペリクルフレームならびにフォトマスクへの傷つきが防止でき、また、擦れによる発塵も金属同士の場合に比べて著しく少なくすることができる。
剥離具7をスライドさせる機構は、この実施の形態ではスライドシャフト8とボールブッシュ9の組み合わせとしたが、これは、剛性と精度が高いガイド部品であれば他の形式(例えば、直動ガイド等)でも良い。ガイド部品や操作ノブの数量や配置はペリクルの大きさやマスク粘着剤層の接着力等を考慮して適宜設計されることが良い。
剥離具枠体11は、軽量・高剛性であることが要求されるため、アルミニウム合金等を機械加工して製作することが良い。また、ハンドル13はハンドリング時にペリクルやフォトマスクをパーティクルで汚染させないために、作業に支障のない範囲(例えば、200〜300mm程度)でペリクルよりも距離を離した方が良い。
昇降手段12は、本実施の形態ではネジ式のジャッキとしているが、微動が可能であれば別の形式でも良く、例えば、電動や空圧または油圧のアクチュエータを利用しても良い。いずれの場合にも、ベースプレート14と接触する部分は、擦れによる発塵を少なくするため、樹脂とするか、ベースプレート14自体を擦らないようあて板のようなものを使用することも良い。
また、操作(ペリクルを剥離)する速度は、そのとき使用されているマスク粘着剤層4の接着力を考慮して決定されることが良い。もちろん、マスク粘着剤層4の剥離具合に対して著しく過大な速度で引き上げれば粘着層にひきちぎれなどの損傷が起きる可能性がある。
ベースプレート14の内側はフォトマスク2のパターンエリアが接触しないよう抜いてあることが望ましい。また、フォトマスク2が接触する部分は樹脂部品(図示しない)を取りつけて、擦れによる発塵を防止することも良い。
また、フォトマスク2の重量とマスク粘着剤層4の接着力のバランスによっては、剥離時にフォトマスク2が持ち上がってきてしまうことがある。そのような場合には、ベースプレート14に真空吸着の機構を備えて、フォトマスク2をベースプレート14に吸着固定することが望ましい。
以下、本発明の実施例を説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
図1に示すような断面形状を有するアルミニウム合金製のペリクルフレーム1の下端部に、機械加工により段差cを形成した。このペリクルフレーム1の形状は、外寸782×474mm、内寸768×456mm、高さ5mmの長方形とした。
また、このペリクルフレーム1の外周面の下端部には、図1に示すように、マスク粘着剤層4側に、全周にわたって設けられた段差cによって、間隙3が設けられている。この段差cの高さは0.3mmとし、マスク粘着剤層が形成される部分の幅(ペリクルフレームの全幅マイナス段差幅)は4mmで全周に渡って同一とした。
このペリクルフレーム1を洗浄、乾燥後、一方の端面にペリクル膜接着剤層6としてシリコーン粘着剤、他方の端面にマスク粘着剤層4としてシリコーン粘着剤(商品名KR120、信越化学工業(株)製)をトルエンで希釈して塗布し、加熱によりキュアさせた。ここで、マスク粘着剤層4の高さは1.1mmとなるよう調整し、ペリクルフレーム1と併せた全体の高さは6.1mmとした。
さらに、フッ素系ポリマー(商品名サイトップ、旭硝子(株)製)をスピンコート法により800×920×厚さ8mmの長方形石英基板上に成膜し、基板外形と同形状の枠体に接着、剥離して得た厚さ約4μmのペリクル膜をこのペリクルフレームに貼付けた。次いで、ペリクルフレーム周囲の不要な膜をカッターにて切断除去してペリクルとした。
その後、この完成したペリクルを、フォトマスクの代用として、520×800mm×厚さ8mmの平滑な石英ガラス基板に120kgの荷重で貼り付けた。
貼付後のペリクルおよびフォトマスク(石英ガラス基板)2の断面は、図1に示すようになり、a寸法は長辺で5mm、短辺で3mm、b寸法は貼付荷重により粘着層が低くなり、長辺、短辺ともに1.2mmとなった。
次に、図2、図3に示す構成の剥離装置を作製した。剥離具7はステンレス鋼を機械加工した上で、表面に厚さ40μmのテフロン(登録商標)コーティングを施している。
そして、これを水平方向にスライドさせるためのスライドシャフト8、ボールブッシュ9および操作用ノブ10を配置した。
主構造体である剥離具枠体11はアルミニウム合金を機械加工して作製し、小型化のため内部に上記のボールブッシュ9を埋め込めこんでおり、また、4箇所のコーナー部には、装置全体のハンドリング用のハンドル13を設けた。
ペリクルを上方に引き上げるための昇降手段は、ステンレス製M8細目ネジからなるネジ式のジャッキ12とし、発塵抑制のため先端にはPOM製のチップを取り付けた。そして、装置全体のベースとして、アルミニウム合金製のベースプレート14を配しているが、このベースプレート14にはフォトマスク2の周縁部の各辺につき4箇所に吸着ポート(図示しない)を設け、そこに接続された配管は集合させて真空ポンプ(図示しない)に接続した。
上記ペリクルが貼り付けられたフォトマスク2をこの剥離装置に搭載し、ペリクルの剥離実験をおこなった。
はじめに、ペリクルが貼り付けられたフォトマスク2をベースプレート14に載せ、その外側に上方から剥離装置を搭載する。この状態では、剥離具7はペリクルフレーム1よりも外側になるように退避されている。
次に、操作ノブ10を動かしてペリクルフレーム1の外側全周に設けられた間隙3aに側方から剥離具7を近づけ、剥離具7の平板状部15を間隙3aに挿入した。
そして、ネジ式のジャッキ12の操作により、剥離装置全体をベースプレート14との平行が保たれるように引き上げていった。
すると、図3に示すように、フォトマスク2に貼り付いているマスク粘着剤層4が引っ張り上げられて徐々に剥離が始まった。このとき、引き上げの速度は、概ね0.2mm/secであり、粘着層の剥がれ具合を見ながら間欠的に行った。
そして、約2.0mm引き上げたところで、マスク粘着剤層4は完全にフォトマスク2の表面より剥離された。その後、ハンドル13を持って剥離装置全体を持ち上げ、ペリクルをフォトマスク2から完全に分離した。
最後に、剥離装置から注意深くペリクルを取り出し、マスク粘着剤層4およびペリクルフレーム1の損傷を観察した。その結果、マスク粘着剤層4には引きちぎれや潰れなどの損傷が全く見られず、また、ペリクルフレーム1にもキズや曲がりなどの損傷は全く見られなかった。
[比較例]
図4に示すような、アルミニウム合金製のペリクルフレーム21を作製した。
このペリクルフレーム21の形状は、外寸782×474mm、内寸768×456mm、高さ5mmの長方形とした。そして、長辺側面のコーナー部20からそれぞれ36mmの4箇所に直径2.5mm、深さ2.5mmの非貫通の丸穴23を設けた。
上記実施例と全く同一の構成/工程にて、ペリクルを作製し、実施例と同様にフォトマスクの代用とする石英ガラス基板に貼り付けた。
そして、図5に示すように、剥離治具27を丸穴23に差し込み、フォトマスク22(石英ガラス基板)からの剥離を試みた。
その結果、剥離治具27の操作により、ペリクルフレーム21のコーナー部を完全に剥離させることができ、4箇所の丸穴23すべてについて剥離操作を行ったところ、ペリクルフレーム21の各辺の中央部だけがフォトマスク22から剥離せずに残っている状態となった。
その後、ペリクルフレームを手で直接つかんでゆっくり上方へ引き上げたところ、石英ガラス基板から完全に引き剥がすことができた。しかしながら、この剥離作業によりペリクルフレームは修復不能なほど曲がりが生じてしまい、もはや使用は不可能であった(図6参照)。
本発明によれば、ペリクルを剥離する必要が生じた場合に、剥離したペリクルを再使用することができるので、リソグラフィーを利用する技術分野において貢献するところ大である。
本発明に係るペリクルの一実施の形態を示す説明的断面図である。 本発明のペリクルおよびペリクル剥離装置の関係を示す模式的な図面であって、(a)は平面図であり、(b)は(a)のA−A矢視線に沿う断面図である。 (a)〜(c)は、本発明のペリクル剥離装置を用いてフォトマスクからペリクルを剥離する工程を順次に示す説明図である。 従来のペリクルフレームを示す説明図であり、(a)は平面図、(b)は正面図である。 (a)、(b)は、従来のペリクルフレームを剥離する工程を順次に示す説明図である。 従来の剥離治具を用いてフォトマスクからペリクルを剥離した場合のペリクルの状態を示す説明図である。
符号の説明
1、21、31 ペリクルフレーム
2、22 フォトマスク(石英ガラス基板)
3、3' 間隙
4、34 マスク粘着剤層
5 ペリクル膜
6 ペリクル膜接着剤層
7 剥離具
8 スライドシャフト
9 ボールブッシュ
10 操作ノブ
11 剥離具枠体
12 昇降手段(ネジ式のジャッキ)
13 ハンドル
14 ベースプレート
15 平板状部
20 (ペリクルフレームの)コーナー部
23 丸穴
27 (従来の)剥離治具
32 フォトマスク

Claims (4)

  1. ペリクルフレームの上端面にペリクル膜接着剤層を介してペリクル膜が貼り付けられ、かつ、ペリクルフレームの少なくともひとつの辺長が300mm以上のペリクルであって、
    フォトマスクに貼り付けられた状態において、ペリクルフレーム外側の全周の80%以上の領域に、フォトマスクとペリクルフレームの間で幅2mm以上、高さ0.5mm以上の間隙を有することを特徴とするペリクル
  2. 請求項1に記載のペリクルに対して適用する剥離装置であって、下部に平板状部を有する剥離具と、該剥離具をフォトマスクとの平行を保ったまま上方に引き上げる昇降手段とからなり、ペリクルフレームと前記フォトマスクとの間隙に剥離具の平板状部を差込むことによって、フォトマスクとペリクルとを引き離すことを特徴とするペリクル剥離装置。
  3. 前記剥離具の平板状部は、ペリクルフレーム外側の全周長の80%以上の領域を占める請求項2に記載のペリクル剥離装置。
  4. 前記平板状部の少なくとも一面の表面材質が樹脂である請求項2または請求項3に記載のペリクル剥離装置。

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