JP6937561B2 - 鋳鉄管内面用エポキシ樹脂粉体塗料組成物 - Google Patents

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Description

本発明はエポキシ樹脂粉体塗料組成物に関する。詳しくは、貯蔵安定性、低温硬化性に優れ、塗装外観、耐食性、機械強度に優れた塗膜を得ることのできる鋳鉄管用エポキシ樹脂粉体塗料組成物に関する。さらに詳しくは、塗装後放冷硬化によってピンホール、ヘコミ、クレーター、フクレ、タレ等のない塗膜外観に優れ、また、耐食性、機械強度に優れた塗膜を得ることのできる鋳鉄管内面用エポキシ樹脂粉体塗料組成物に関する。特に鋳鉄異形管用エポキシ樹脂粉体塗料組成物に関する。
現在使用されている鋳鉄管のほとんどが、黒鉛の形を球状にして強度や延性を改良したダクタイル鋳鉄管であり、そのほとんどが水道用途で使用されている。鋳鉄管は、上水用にも使用され、また、建築構造物、あるいは土中に長期間埋設、使用されることから、塗膜外観、防食性、機械特性、衛生性等基本特性がJWWA G 112(日本水道協会規格)、JDPA T 47(日本ダクタイル鋳鉄管協会規格)で詳しく規定されたエポキシ樹脂粉体塗料が使用される。また、JDPA T 47では、ダクタイル鋳鉄管内面塗料に使用されるエポキシ樹脂としては、ビスフェノールF型固形エポキシ樹脂が唯一無二の物質として規定されている。
ダクタイル鋳鉄管に対するエポキシ樹脂粉体塗料の塗装方法としては、回転吹き付け法、静電塗装法、流動浸漬法、溶射法が用いられる。ダクタイル直管には回転吹き付け法が一般的であり、ダクタイル異形管、バルブ等には静電塗装法、流動浸漬法が一般的に使用される。静電塗装法は、被塗物であるダクタイル鋳鉄異形管を150〜250℃に予熱し、塗装台に設置又は吊り下げた状態で、空気搬送した粉体塗料をその内面に吹き付けることにより塗膜層を形成し、同温度で10〜20分程度の後加熱、又は後加熱なしの放冷により硬化塗膜を得るものである。
ダクタイル鋳鉄異形管は、口径の異なる直管の接続や分岐部分に使用されるため、形状や大きさが多岐にわたる。曲管や甲切管等は構造上ローラー回転による塗装は困難で、被塗物である異形管を吊り下げた状態で内面に塗装する。塗装には手作業による塗装ガンをもちいたスプレーや、近年ロボットによるスプレー塗装も行われている。しかし塗装する際、垂直方向や塗装面が下を向く方向等の塗膜外観にタレといった不良箇所が発生しやすくなる課題がある。
一方、近年、エネルギーコストの削減の問題や被塗物の大きさ、形状が多岐にわたるようになったことや作業効率の観点から、比較的広く設定した予熱温度幅に対しても、塗装後の放冷による硬化によっても塗膜外観、防食性、機械特性等の基本性能を有する鋳鉄管用粉体塗料の開発が望まれている。
異形管内面用エポキシ樹脂粉体塗料の塗膜外観タレ発生を制御する方法としては、例えば塗料の粘度を高くするために、被塗物の予熱温度を下げる方法がある。しかし、特許文献1、特許文献2等で記載する低温硬化性を持つ塗料でも、外観タレ抑制は満足できず、被塗物の予熱温度を上げても塗装時の塗料粘度は下がり外観タレ抑制を満足できなかった。
異形管内面用粉体塗料に、直管内面用粉体塗料用を用いる場合、一旦製造した粉体塗料をエージング処理と称する40〜50℃程度の温度で長時間加熱する方法が用いられていたが、総じて品質のバラつきや生産コスト上昇が課題となっていた。
特開2004−043720号公報 特開2000−336286号公報
本発明は、エージング処理することなく、静電塗装法、放冷硬化により、異形管等の垂直面に塗装しても外観タレのない良好な塗膜外観を得ることができ、かつ、防食性、機械特性、衛生性等基本的な塗膜物性を得られる鋳鉄管内面用エポキシ樹脂粉体塗料組成物を提供するものである。
本発明者らは、ビスフェノールF型エポキシ樹脂を使用し、特定の組成の粉体塗料組成物が上記課題を解決できることを見いだし、本発明に至った。
即ち、本発明は、
ビスフェノールF型エポキシ樹脂(A)、硬化剤(B)、及び顔料(C)を含むエポキシ樹脂粉体塗料組成物であって、
ビスフェノールF型エポキシ樹脂(A)100質量部に対して、硬化剤(B)を1.0〜10質量部の範囲で含有し、顔料(C)を20〜100質量部の範囲で含有すること、200℃におけるゲルタイムが15〜60秒の範囲であり、最低溶融粘度でのチキソトロピックインデックス(TI値)が2.8〜4.5であることを特徴とするエポキシ樹脂粉体塗料組成物である。
ビスフェノールF型エポキシ樹脂(A)が、ビスフェノールF型の構造単位Ph-(CH2-Ph)n(ここで、Phはベンゼン環であり、nは繰り返し数を示す。)を有し、該構造単位におけるn=1成分の割合が70モル%以上であり、エポキシ当量が1500〜3000g/eq.であり、軟化点が90〜130℃であることが好ましい。
硬化剤(B)が、イミダゾリン誘導体、イミダゾール誘導体、又はその両方であることが好ましい。
また、本発明の粉体塗料組成物は、鋳鉄管内面用、特に鋳鉄異形管内面用であり、鋳鉄管内面に塗装され、特に放冷硬化されることが好ましい。
本発明の別の態様は、前記エポキシ樹脂粉体塗料組成物の硬化物である。好ましくは鋳鉄管内面の塗膜である。
本発明のさらに別の態様は、前記エポキシ樹脂粉体塗料組成物を鋳鉄管内面に塗装し、放冷硬化することを特徴とする鋳鉄管内面の塗装方法である。特に、鋳鉄管を150〜250℃に予熱後、その内面にエポキシ樹脂粉体塗料組成物を膜厚が300μm以上になるように塗装し、その後放冷硬化することが好ましい。
本発明のさらに別の態様は、前記エポキシ樹脂粉体塗料組成物を製造する方法であって、ビスフェノールF型エポキシ樹脂(A)が、2核体純度が70〜100モル%のビスフェノールFと、エピクロルヒドリンから合成され、エポキシ当量が1500〜3000g/eq.、軟化点が90〜130℃であることを特徴とするエポキシ樹脂粉体塗料組成物の製造方法である。
本発明の鋳鉄管内面用エポキシ樹脂粉体塗料組成物は、静電塗装法、放冷硬化による塗装において、タレ発生のない良好な塗膜外観を得ることができ、かつ、防食性、機械特性、衛生性等基本的な塗膜物性を得ることができる。
以下、本発明を具体的に説明する。
本発明に使用するビスフェノールF型エポキシ樹脂(A)は、エポキシ当量(g/eq.)が、好ましくは1500〜3000の範囲であり、より好ましくは1800〜2600の範囲であり、さらに好ましくは2000〜2400の範囲である。エポキシ当量が小さいと粉体塗料とした場合の貯蔵安定性が悪くなり、長期保管したときブロッキングをおこし、塗料として使用できなくなる恐れがある。またゲルタイムを調整しても塗装したときの硬化過程での溶融粘度が低くなり外観タレの抑制が困難になる恐れがある。他方、エポキシ当量が大きいと硬化過程での溶融粘度が高くなり、粉体塗料とした場合ゲルタイムを調整しても、TI値が大きくなり、流動性が悪く塗膜表面の平滑性が損なわれる恐れがある。エポキシ当量が上記の範囲であれば、粉体塗料とした場合、貯蔵安定性に問題のない粉体塗料が得られ、また流れ性指数やTI値をタレ抑制の効果が得られる範囲にする調整が簡単にできるので、塗膜外観が良好で、機械特性、防食性等の基本物性も良好な塗膜が得られる。
また、ビスフェノールF型エポキシ樹脂の軟化点は、好ましくは90〜130℃の範囲であり、より好ましくは100〜130℃の範囲であり、さらに好ましくは110〜120℃の範囲である。軟化点が低いと粉体塗料のブロッキング性が悪くなる恐れがあり、軟化点が高いと粉体塗料とした場合ゲルタイムが早くなり、塗料の流動性が悪くなる恐れがあり、ゲルタイムを調整しても、TI値が小さくなり、流動性が悪く塗膜表面の平滑性が損なわれる恐れがある。軟化点が上記の範囲であれば、粉体塗料とした場合、ブロッキング性に問題のない粉体塗料が得られ、流れ性指数やTI値をタレ抑制の効果が得られる範囲にする調整が簡単にできるので、塗膜外観が良好で、機械特性、防食性等の基本物性も良好な塗膜が得られる。
一般にビスフェノールF型固形エポキシ樹脂は、通常ビスフェノールFとエピクロルヒドリンの縮重合反応によって得られる直接法エポキシ樹脂と、ビスフェノールFと大過剰のエピクロルヒドリンの縮合反応によって得られる液状ビスフェノールF型エポキシ樹脂を、さらにビスフェノールFと付加重合させて得られる間接法エポキシ樹脂に大別される。
本発明で使用するビスフェノールF型エポキシ樹脂は、直接法エポキシ樹脂、間接法エポキシ樹脂のいずれも使用できる。直接法エポキシ樹脂は、間接法エポキシ樹脂に比較して分子量分布が狭く、間接法エポキシ樹脂は分子量分布が広く、両者を組み合わせることで塗料の溶融粘度の調整が容易に得られる。
また、原料となるビスフェノールFは、2核体純度が70〜100モル%の範囲であり、より好ましくは80〜100モル%の範囲であり、さらに好ましくは90〜100モル%の範囲である。2核体純度が低いと、エポキシ樹脂とした場合に硬化過程での溶融粘度が高くなり、粉体塗料とした場合、溶融粘度の調整が困難になる恐れがある。2核体純度が70モル%以上であれば、粉体塗料とした場合、溶融粘度の調整が簡単にできる。通常2核体純度が90〜99モル%のものが市販されている。2核体純度は、実施例に記載した方法、すなわち、GPC測定により全成分のピーク面積を求め、各ピーク面積を各成分のモル数に換算して測定した。
なお、原料となるビスフェノールFの一般式は、下記一般式(2)で表される。2核体はn1=0成分であり、2核体以外の成分は3核体又は4核体であり、それぞれn1=1成分、n1=2成分に相当する。
Figure 0006937561
式中、Rは置換基を示し、kはそれぞれ独立に0〜3の整数である。n1は0〜2の整数である。Rは好ましくは炭素数1〜6のアルキル基である。
ビスフェノールF型エポキシ樹脂(A)は、ビスフェノールF型の構造単位Ph-(CH2-Ph)n(ここで、Phはベンゼン環であり、nは繰り返し数を示す。)を有し、構造単位におけるn=1成分の割合が70モル%以上であることが好ましい。ここで、PhはビスフェノールFのフェノール環に由来するベンゼン環であり、フェノールのOHに由来するOGのような置換基を有する。Gはグリシジル基であり、nは繰り返し数を示す。n=1成分の割合は、より好ましくは80モル%以上、さらに好ましくは90モル%以上である。
ビスフェノールF型エポキシ樹脂の一般式としては、例えば下記式(1)で表される。
Figure 0006937561
式中、Gはグリシジル基を示す。R、kは式(2)と同意である。mは繰り返し数である。n2はそれぞれ独立に0、1、又は2であり、その平均値は0〜0.6であり、好ましくは0〜0.2であり、より好ましくは0〜0.1である。
また、ビスフェノールF型エポキシ樹脂は、そのベンゼン環に置換基を有していても良い。置換基としては炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜6のアルコキシ基、炭素数6〜10のアリール基、又は炭素数7〜12のアラルキル基が好ましく、アルキル基、フェニル基、又はα−メチルベンジル基がより好ましく、メチル基又はα−メチルベンジル基が特に好ましい。置換基はベンゼン環1個に対し、1又は2個有することがよい。
本発明で使用する硬化剤(B)は、イミダゾリン誘導体、イミダゾール誘導体、又はその両方が好ましい。イミダゾリン誘導体としては、例えば、メチルイミダゾリン、2−フェニルイミダゾリン等が挙げられる。イミダゾール誘導体としては、例えば、メチルイミダゾール、ドデシルイミダゾール、フェニルイミダゾール等や、1−ドデシル−2−メチル−3−ベンジルイミダゾリウムクロライド等の四級塩類や、2−メチルイミダゾールのイソシアヌル酸付加物や、2,4−ジアミノ−6−(2’−メチルイミダゾリル−(1’))−エチル−s−トリアジン等のトリアジン環含有物等が挙げられる。これらの中では、イミダゾリン誘導体としては2−フェニルイミダゾリンが、イミダゾール誘導体としては2,4−ジアミノ−6−(2’−メチルイミダゾリル−(1’))−エチル−s−トリアジン又は2−フェニルイミダゾールが特に好ましい。これらの硬化剤であれば、粉体塗料とした場合、特定のゲルタイム及び最低溶融粘度のTI値を外観タレ抑制の効果が得られる範囲にする調整が簡単にできるので、塗膜外観が良好で、機械特性、防食性等の基本物性も良好な塗膜が得られる。
また、これらを必須成分として、特性を損なわない範囲で、有機酸ヒドラジド、変性芳香族アミンアダクト、トリメリット酸とエチレングリコールを主体とした酸無水物の併用を妨げるものではない。
硬化剤(B)の使用量は、ビスフェノールF型エポキシ樹脂(A)100質量部に対して、1.0〜10質量部の範囲であり、好ましくは1〜6質量部の範囲である。使用量が少ないと粉体塗料とした場合のゲルタイムが遅くなり、放冷硬化が困難となる恐れがある。使用量が多いと粉体塗料とした場合のゲルタイムが速くなり、得られる塗膜もシワ、ザラツキ等外観不良を起こす恐れがあり、また貯蔵安定性が悪くなる恐れがある。硬化剤の使用量が1.0〜10質量部の範囲であれば、粉体塗料とした場合のゲルタイムが適切な範囲となり、貯蔵安定性に問題のない粉体塗料が得られ、また、十分な放冷硬化が行えるので、塗膜外観が良好で、機械特性、防食性等の基本物性も良好な塗膜が得られる。粉体塗料のゲルタイム及び最低溶融粘度のTI値を調整するために2種以上の硬化剤を混合して使用することができる。
本発明で使用する顔料(C)としては、粉体塗料で一般的に使用される着色顔料、体質顔料、光輝顔料、及び防錆顔料等が使用できる。これらの顔料は単独で使用してもよいし、同一系の顔料を2種類以上併用しても良く、また、異なる系の顔料を組み合わせて使用してもよい。
着色顔料としては、例えば、酸化チタン、黄色酸化鉄、チタン黄、ベンガラ、リトポン、及び酸化アンチモン等の無機系顔料や、ハンザイエロー5G、パーマネントエローFGL、シアニンブルー、フタロシアニンブルー、インダンスレンブルーRS、パーマネントレッドF5RK、ブリリアントファーストスカーレットG、シアニングリーン、カルバゾール、キナクリドンレッド、及びカーボンブラック等の有機顔料等が挙げられる。
体質顔料としては、例えば、硫酸バリウム、炭酸バリウム、炭酸カルシウム、クレー、シリカ粉、石英系粉、珪藻土、酸化亜鉛、タルク、塩基性炭酸マグネシウム、及びアルミナ等の無機顔料や、内部構造が多孔質、中空構造又は架橋タイプ等の樹脂ビーズを代表とするプラスチック顔料が挙げられる。
光輝顔料としては、例えば、アルミニウム粉、ニッケル粉、ステンレス粉、銅粉、ブロンズ粉、金粉、銀粉、マイカ(雲母)、グラファイト、ガラスフレーク、金属コーティングした硝子粉、金属コーティングしたマイカ粉、金属コーティングしたプラスチック粉、薄片化加工したプラスチック粉、及び鱗片状酸化鉄等が挙げられる。
防錆顔料としては、例えば、縮合リン酸カルシウム、リン酸アルミニウム、縮合リン酸アルミニウム、リン酸亜鉛、亜リン酸アルミニウム、亜リン酸亜鉛、亜リン酸カルシウム、モリブデン酸亜鉛、モリブデン酸カルシウム、モリブデン酸マンガン等が挙げられる。
これらの顔料の内、石英系粉、酸化チタン、カーボンブラックを使用するのが好ましく、その平均粒径は1〜50μmが好ましい。
顔料(C)の使用量は、ビスフェノールF型エポキシ樹脂(A)100質量部に対して、20〜100質量部の範囲であり、好ましくは30〜70質量部の範囲であり、より好ましくは40〜60質量部の範囲である。使用量が少ないと、TI値が小さく、流れ性指数が大きくなり、タレ抑制の効果が得られない恐れがあり、塗膜の機械特性、防食性等、基本物性も悪くなる恐れがある。使用量が多いと、TI値が大きく、塗料の流動性が悪くなり、平滑な塗膜を得られない恐れがあり、塗膜外観不良を防ぐことが困難になる恐れがある。顔料の使用量が20〜100質量部の範囲であれば、硬化過程での溶融粘度はピンホール制御の効果が得られる粘度になり、平塗膜外観が良好で、機械特性、防食性等の基本物性も良好な塗膜が得られる。
本発明のエポキシ樹脂粉体塗料組成物には、本発明の目的を阻害しない限り、一般塗料用添加剤として、可塑剤、硬化促進剤、架橋促進触媒、紫外線吸収剤、光安定剤、タレ止剤、酸化防止剤、表面調整剤、流れ性調整剤、及び消泡剤等を必要に応じで配合してもよい。酸化防止剤としては、ペンタエリスリトールテトラキス[3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオナート]等のフェノール系酸化防止剤、ジラウリル−3,3’−チオジプロピオネート等の硫黄系酸化防止剤、9,10−ジヒドロ−9−オキサ−10−ホスファフェナントレン−10−オキサイド等のリン系酸化防止剤等が挙げられる。流れ性調整剤や表面調整剤としては、アクリル系重合体等が挙げられ、例えば0.1〜2.0質量部の配合量で使用することができる。
本発明の鋳鉄管内面用エポキシ樹脂粉体塗料組成物は、200℃におけるゲルタイムが15〜60秒の範囲であり、最低溶融粘度のチクソトロピックインデックス(TI値)が2.8〜4.5である。
ゲルタイムが速いと長期保管時の貯蔵安定性も悪くなる恐れがあり、また鋳鉄管内面塗装時、被塗物面に塗着する前に放熱雰囲気でゲル化する恐れがある。ゲルタイムが遅いと、放冷硬化において硬化が不十分となる。なお、ゲルタイムの測定方法は、実施例に記載の測定方法に従う。
また、最低溶融粘度でのTI値が2.8〜4.5であることが必要である。TI値が小さいとチキソトロピー性を示さず、即ち粘性が低く、塗装面の角度が様々である異形管の内面では、外観のタレ発生が垂直面や角度の大きい面で発生しやすくなる。TI値が大きすぎると極端に流動性が悪くなり平滑な塗装面が得られにくい恐れがある。最低溶融粘度におけるTI値は、好ましくは2.9〜4.3であり、より好ましくは3.0〜4.0である。TI値は構造粘性を示す指標であり、TI値が大きくなるほど構造粘性があり、タレにくい塗料となる。なお、最低溶融粘度のTI値は、次式で算出され、その測定方法は、実施例に記載の測定方法に従う。
TI値=η/η10
ηは周波数1Hzでの最低溶融粘度、η10は周波数10Hzでの最低溶融粘度を示す。なお、周波数1Hzでの角速度(角周波数)は6.28rad/sであり、周波数10Hzでの角速度は62.8rad/sである。
また、最低溶融粘度は80〜400Pa・sであることが好ましい。最低溶融粘度が低いと、異形管等の垂直管端面のタレが発生する恐れがあり、最低溶融粘度が高いと、レベリングが悪くなりシワなどの塗膜外観不良となる恐れがある。この範囲であれば、外観タレを抑制し易く、塗膜外観が良好な塗膜が得られ易い。より好ましくは100〜300Pa・sであり、さらに好ましくは100〜250Pa・sである。なお、最低溶融粘度とは、20℃/minの速度で、90℃から200℃まで昇温し、その後200℃を保持する条件で、塗料の溶融粘度を経時的に測定した場合の最も低下した粘度測定値である。最低溶融粘度の測定方法は、実施例に記載の周波数1Hzにおける測定方法に従う。
また、200℃での流れ性指数は0.4〜1.8であることが好ましい。流れ性指数が低いと、静電塗装法では、シワ等が発生し塗膜外観が悪くなる恐れがあり、流れ性指数が高いと、外観タレが発生する恐れがある。160℃における流れ性指数と200℃における流れ性指数の差が0〜0.8であることが好ましい。流れ性指数の差が0に近ければ、広い塗装温度範囲で塗装しても外観タレの抑制が可能であるが、流れ性指数の差が0.8を超えるときで、160℃の流れ性指数が200℃の流れ性指数より低い時、低温で塗装した時シワ等が発生し、塗膜外観が悪くなる恐れがあり、160℃の流れ性指数が200℃より大きい時、低温で塗装した時、外観タレが発生する恐れがある。流れ性指数の差が0〜0.8であれば、150℃〜250℃の予熱範囲にて、塗膜外観が良好で、機械特性、防食性等の基本物性も良好な塗膜が得られ易い。200℃での流れ性指数は、より好ましくは0.5〜1.7であり、さらに好ましくは0.8〜1.2である。60℃における流れ性指数と200℃における流れ性指数の差は、より好ましくは0〜0.7であり、さらに好ましくは0〜0.5である。これらの流れ性指数は、200℃におけるゲルタイム及び最低溶融粘度のTI値を本発明の範囲にすることで制御可能である。なお、流れ性指数の測定方法は、実施例に記載の測定方法に従う。
本発明のエポキシ樹脂粉体塗料組成物は、好ましくは、2核体純度が70〜100モル%のビスフェノールFとエピクロルヒドリンから合成され、エポキシ当量が1500〜3000g/eq、軟化点が90〜130℃であるビスフェノールF型エポキシ樹脂(A)と、イミダゾリン誘導体、イミダゾール誘導体、又はその両方である硬化剤(B)と、顔料(C)を用いて、(B)を(A)100質量部に対して、1.0〜10質量部の範囲で配合し、(C)を(A)100質量部に対して、20〜100質量部の範囲で配合したエポキシ樹脂粉体塗料組成物であれば、200℃におけるゲルタイムを15〜60秒の範囲に調整することで、最低溶融粘度のTI値が2.8〜4.5の範囲にすることができる。
なお、ゲルタイムについては、硬化剤の種類、量、及びエポキシ樹脂の重合度等によって制御でき、最低溶融粘度のTI値については、硬化剤の種類(硬化活性温度が異なる)、活性温度の差、及びエポキシ当量(重合度)等によって制御できる。
本発明のエポキシ樹脂粉体塗料組成物は、鋳鉄管、特に鋳鉄異形管の内面塗装に適用される。この場合、静電塗装法、流動浸漬法、溶射法等各種の塗装方法で使用できるが、静電塗装法が好適である。即ち、所定の鋳鉄管を150〜250℃に予熱後、その内面に、粉体塗料を膜厚が300μm以上になるようにスプレーガンにて、そのノズル先端で高電圧(4万〜8万ボルト)によりイオン化された空気によってマイナスに帯電させて塗装する。塗装終了後、放冷して硬化する。本発明のエポキシ樹脂粉体塗料組成物は、エージング処理することもなく、後加熱することもなく、一時間以内の放冷硬化によっても、防食性、機械特性、衛生性等の基本的な塗膜物性を備え、かつ、外観タレのない良好な塗膜外観の硬化塗膜を得ることができる。
以下、本発明を実施例に基づいてさらに具体的に説明するが、本発明はこれら実施例等に限定されるものではない。また、実施例において、特に断りがない限り、「部」及び「%」は質量基準によるものである。
合成例で使用したビスフェノールF、及び合成されたエポキシ樹脂の分析方法は、以下のとおりである。
(1)2核体純度
ゲルパーミエイションクロマトグラフィー(GPC)測定により、全成分のピーク面積を求め、各ピーク面積を各成分のモル数に換算し、2核体成分のモル数/全成分のモル数の総和×100(モル%)で求めた。測定装置はHLC−8220(東ソー株式会社製)を使用し、RI検出器で検出した。移動相にテトラヒドロフランを用い、流量は1mL/minとした。分離カラムにはTSK−GEL 2000HXL、TSK−GEL 2000HXL、TSK−GEL 1000HXLの3本(東ソー株式会社製)を用いてカラム温度は40℃とした。
(2)エポキシ当量
JIS K 7236規格に準拠して測定した。具体的には、電位差滴定装置を用い、溶媒としてクロロホルムを使用し、臭素化テトラエチルアンモニウム酢酸溶液を加え、0.1mol/L過塩素酸−酢酸溶液を用いた。
(3)軟化点
JIS K 7234規格、環球法に準拠して測定した。具体的には、自動軟化点装置(株式会社メイテック製、ASP−MG4)を用いた。
実施例、比較例で得られた粉体塗料組成物の評価方法は、以下のとおりである。
(1)ゲルタイム
200℃に加熱したホットプレート上に、粉体塗料0.1gを乗せ、溶融した時点からフッ素樹脂製丸棒で掻き混ぜ、ゲル化するまでの時間を測定した。
(2)最低溶融粘度及びTI値
測定装置としてHAAKE社製Rheo Stress 600を使用した。予め粉体塗料0.25gを直径13mmのタブレットに成形し、90℃に予熱したディスポーザブルプレートに設置、すぐさまパラレル型ディスポセンサーとのギャップを0.5mmにし、オシレーションモードで測定を開始し、20℃/minの速度で200℃まで昇温した時の最も低下した粘度測定値を、周波数を変えたときのそれぞれの値から算出した。周波数は1Hz及び10Hz、せん断応力はそれぞれ100Paで測定した。最低溶融粘度は、周波数1Hzにおける値(η)とし、最低溶融粘度のTI値は、以下の式で求めた。
TI値=η/η10
ηは周波数1Hzでの最低溶融粘度、η10は周波数10Hzでの最低溶融粘度を示す。
(3)流れ性指数
粉体塗料0.5gを、成形治具を使用して直径13mmのタブレットに成形し、15分間脱気して内部の気泡を抜く。その後、熱風循環オーブン内で所定の温度に予熱し水平に設置した鋼板に、粉体塗料タブレットを融着させると同時に、45°に傾けオーブン内で15分間保持して、得られた塗料硬化物の最大長(Lmm)を測定した。流れ性指数は、予熱温度200℃における値であり、以下の式で求めた。
流れ性指数=(L−13)/13
また、流れ性指数の差は、予熱温度200℃における流れ性指数と予熱温度160℃における流れ性指数の差である。
(4)ブロッキング性
粉体塗料を45℃で1ヶ月貯蔵した後、塗料の状態を観察し、ブロッキングの有無を判定した。
ブロッキングなし:○、 ブロッキングあり:×
実施例及び比較例での塗膜評価に使用した試験板は、以下のとおりである。
可撓性試験用試験板
1.2mm×70mm×150mmのSPCC−SB鋼板を200℃の熱風循環オーブン中で30分間予熱した。予熱後取り出し垂直に吊るした状態で塗装ブースに設置して、粉体塗料を、塗装ガンで膜厚が300μmになるように上下1往復半塗装した。塗装後、室温で常温になるまで放冷した。
耐衝撃性試験及びMEKラビングテスト用試験板
2.0mm×70mm×150mmのSPCC−SB鋼板を200℃の熱風循環オーブン中で30分間予熱した。予熱後取り出し垂直に吊るした状態で塗装ブースに設置して、粉体塗料を、塗装ガンで膜厚が300μmになるように上下1往復半塗装した。塗装後、室温で常温になるまで放冷した。
塗膜外観試験用試験板
3.2mm×70mm×150mmのSPCC−SB鋼板を200℃の熱風循環オーブン中で30分間予熱した。予熱後取り出し垂直に吊るした状態で塗装ブースに設置して、粉体塗料を、塗装ガンで膜厚が500μmになるように上下2往復半塗装した。塗装後、室温で常温になるまで放冷した。
各試験の評価方法は、以下のとおりである。
(1)可撓性試験
JIS Z 5528、5.4.4規格に従い、JIS Z 2247規格でエリクセン試験を行い、可撓性を判断した。
3mm以上:○、 3mm未満:×
(2)耐衝撃性試験
JIS Z 5528、5.4.3規格に従い、JIS K 5400、8.3.2規格でデュポン衝撃試験を行った。撃ち型は半径1/4インチで500gの錘を50cmの高さから落とした。
割れ、はがれなし:○、 割れ、はがれあり:×
(3)MEKラビング試験
硬化性の確認として、MEKラビング試験(1kg荷重/10往復)を行い、以下の基準で判断した。
塗膜付着なし:○、 塗膜付着あり:×
(4)塗膜外観試験
塗装した試験板を、目視にて塗膜外観異常を評価した。
異常なし:〇、
外観タレ異常:×1、 外観ザラツキ異常:×2、 外観シワ異常:×3
合成例1
撹拌機、窒素導入管、側温抵抗体、滴下装置及び冷却コンデンサーを備えたセパラブルフラスコに49%苛性ソーダ水溶液110.6部と水399部を仕込み、撹拌しながら系内を窒素置換した。次に、GPC測定による2核体純度が82モル%のビスフェノールFを200部添加し、系内温度を50℃に制御して撹拌溶解した。次いで、エピクロルヒドリン111部を滴下ロートから投入した。投入後、系内温度を92℃に制御して2時間反応を行った。反応終了後、メチルイソブチルケトン330部を加え15分間撹拌後静置して、下層の水を除去した。次いでリン酸で中和、水洗を行い水層を除去し、ろ過した後メチルイソブチルケトンを留去してエポキシ樹脂(A−1)を得た。エポキシ当量は2200、軟化点は108℃であった。
合成例2
2核体純度が88モル%のビスフェノールFを使用した以外は合成例1と同様の装置、操作を行い、エポキシ樹脂(A−2)を得た。エポキシ当量は1550、軟化点は91℃であった。
合成例3
2核体純度が70モル%のビスフェノールFを使用した以外は合成例1と同様の装置、操作を行い、エポキシ樹脂(A−3)を得た。エポキシ当量は2900、軟化点は128℃であった。
合成例4
2核体純度が100モル%のビスフェノールFを使用し、エピクロルヒドリン99.9部を滴下ロートから投入した以外は合成例1と同様の装置、操作を行い、エポキシ樹脂(A−4)を得た。エポキシ当量は2500、軟化点は116℃であった
合成例5
2核体純度が68モル%のビスフェノールFを使用した以外は合成例1と同様の装置、操作を行い、エポキシ樹脂(A−5)を得た。エポキシ当量は3100、軟化点は133℃であった。
合成例6
2核体純度が100モル%のビスフェノールFを使用した以外は合成例1と同様の装置、操作を行い、エポキシ樹脂(A−6)を得た。エポキシ当量は1350、軟化点は83℃であった。
実施例及び比較例で使用した略号の説明は、以下のとおりである。
[エポキシ樹脂(A)]
合成例1〜6で得られたエポキシ樹脂(A−1)〜エポキシ樹脂(A−6)
[硬化剤(B)]
2PZL:2−フェニルイミダゾリン、四国化成工業株式会社製、商品名キュアゾール2PZL
2MZ−A:2,4−ジアミノ−6−(2’−メチルイミダゾリル−(1’))−エチル−s−トリアジン、四国化成工業株式会社製、商品名キュアゾール2MZ−A
2PZ:2−フェニルイミダゾール、四国化成工業株式会社製、商品名キュアゾール2PZ
[顔料(C)]
珪石粉:平均粒径50μm
酸化チタン:テイカ株式会社製、商品名JR−301
カーボンブラック:三菱化学株式会社製、商品名MA−100
[その他の添加剤]
流れ性調整剤:アクリル系重合体、日本モンサント株式会社製、商品名モダフローIII
実施例1
ビスフェノールF型エポキシ樹脂としてエポキシ樹脂(A−1)100部、硬化剤として2PZL4.0部、2MZ−A0.1部、2PZ0.2部、顔料として珪石粉50部、酸化チタン12部、カーボンブラック0.3部、その他の添加剤として流れ性調整剤0.4部を混合した。混合物をヘンシェルミキサー(三井三池化工機株式会社製、形式10B)でドライブレンドし、次いでエクストルーダー(池貝鉄工株式会社製、PCM−30)で100℃にて溶融混練を行い、冷却ロールで厚さ3〜5mmまでフレーキングし、常温まで冷却後に微粉砕、分級により平均粒径50μmの粉体塗料を得た。塗料物性、塗膜物性を表1に示した。
実施例2〜8
表1の処方の配合量(部)で配合し、実施例1と同様の装置を使用して、同様の操作で、粉体塗料を得た。実施例1と同様の試験を行い、その結果を表1に示した。
Figure 0006937561
比較例1〜7
表2の処方の配合量(部)で配合し、実施例1と同様の装置を使用して、同様の操作で、粉体塗料を得た。実施例1と同様の試験を行い、その結果を表2に示した。
Figure 0006937561

Claims (9)

  1. ビスフェノールF型エポキシ樹脂(A)、硬化剤(B)、及び顔料(C)を含むエポキシ樹脂粉体塗料組成物であって、
    ビスフェノールF型エポキシ樹脂(A)が、ビスフェノールF型の構造単位Ph-(CH 2 -Ph) n (ここで、Phはベンゼン環であり、nは繰り返し数を示す。)を有し、該構造単位におけるn=1成分の割合が82モル%以上であり、エポキシ当量が1500〜3000g/eq.であり、ビスフェノールF型エポキシ樹脂(A)100質量部に対して、硬化剤(B)を1.0〜10質量部の範囲で含有し、顔料(C)を20〜100質量部の範囲で含有すること、200℃におけるゲルタイムが15〜60秒の範囲であり、最低溶融粘度が98〜400Pa・sであり、最低溶融粘度でのチキソトロピックインデックス(TI値)が2.8〜3.9であることを特徴とするエポキシ樹脂粉体塗料組成物。
  2. ビスフェノールF型エポキシ樹脂(A)軟化点が90〜130℃である請求項1に記載のエポキシ樹脂粉体塗料組成物。
  3. 硬化剤(B)が、イミダゾリン誘導体、イミダゾール誘導体、又はその両方である請求項1又は2記載のエポキシ樹脂粉体塗料組成物。
  4. 鋳鉄管内面用である請求項1〜3のいずれか1項に記載のエポキシ樹脂粉体塗料組成物。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載のエポキシ樹脂粉体塗料組成物の硬化物。
  6. 鋳鉄管内面の塗膜である請求項5に記載の硬化物。
  7. 請求項1〜4のいずれか1項に記載のエポキシ樹脂粉体塗料組成物を、鋳鉄管内面に塗装し、放冷硬化することを特徴とする鋳鉄管内面の塗装方法。
  8. 鋳鉄管を150〜250℃に予熱後、その内面にエポキシ樹脂粉体塗料組成物を膜厚が300μm以上になるように塗装し、その後放冷硬化する請求項7に記載の鋳鉄管内面の塗装方法。
  9. ビスフェノールF型エポキシ樹脂(A)、硬化剤(B)、及び顔料(C)を含むエポキシ樹脂粉体塗料組成物を製造する方法であって、
    ビスフェノールF型エポキシ樹脂(A)が、2核体純度が82〜100モル%のビスフェノールFと、エピクロルヒドリンから合成され、エポキシ当量が1500〜3000g/eq.、軟化点が90〜130℃であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のエポキシ樹脂粉体塗料組成物の製造方法。
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