JP6919655B2 - 避難誘導システムおよび避難誘導方法 - Google Patents

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Description

本発明は、施設内に存在する人を避難誘導する避難誘導システムおよび避難誘導方法に関する。
事業場や商業施設、公共施設などの大規模施設では、火事や地震、テロリズムなどの非常事態発生時に、施設内に取り残されている不特定多数の人々を安全、確実かつ迅速に施設外に避難誘導することが求められる。これまでは、消防士や警察官などが拡声器を用いて避難者に対して避難方法を指示する方法がとられてきた。しかし、大規模な施設では消防士による指示には限界が生じる。また、誘導にあたる人が二次災害を受ける可能性もある。そのため、人の指示に頼らない避難誘導システムが提案されている。
非特許文献1には、自動化された避難誘導システムについて開示されている。非特許文献1においては、出火場所に応じた最適な避難経路を事前に設定しておき、非常時には設定した避難経路を誘導経路として活用する。非特許文献1のシステムでは、施設内に取り残された人の分布を仮定し、シミュレーションによって誘導経路を事前に導出しておく。そのため、非特許文献1の手法では、シミュレーションからは想定されていない状況が非常時に発生した際に、適切に避難誘導できない可能性がある。
非常時の人の精神状態は平常時とは大きく異なる。例えば、非常時においては、非常口がどちらの方向にあるのか分からずに避難方向を探して徘徊する人、精神的なショックのために何をすればいいか分からずに立ちすくんでいる人、茫然自失となり座り込んでいる人などが少なからず発生する。このような精神状態にある人々は、逃げ遅れてしまう可能性が高い。そのため、非常時においては、様々な精神状態の人々を適切に施設外に誘導することが求められる。施設内に取り残された人を取りこぼしなく施設外に誘導するためには、施設内のどこに人がいて、その人がどのような状態にあるのかを知る必要がある。
特許文献1には、発電所や工場等における災害発生時に、施設内の被災状況をセンサによって検出し、安全に避難者を避難誘導する方法が開示されている。特許文献1の方法では、センサによって災害状況を検知するとともに、被災した場所および人の所在を判別し、あらかじめ記憶されている避難誘導経路のリストから検索・決定した最適経路を避難者に通知する。特許文献1の技術では、出入監視センサや監視カメラによって人の所在を確認して施設を出入りする人を監視し、避難状況を把握する。
特許文献2には、ワイヤレス・センサネットワークを用いた避難誘導システムについて開示されている。特許文献2のシステムでは、施設内に分散配置したワイヤレス・センサネットワークを集中管理方式で制御し、施設内の各所に設置された人感センサにより人の有無および混雑度を把握する。焦電型赤外線センサを利用する人感センサは、温度の時間的な変化を取得することによって対象を検出できる。また、超音波センサを利用する人感センサは、センサが発する超音波が対象に反射して戻ってくる往復時間によってセンサと物体との間の距離を計測し、対象の存在を把握できる。
また、特許文献3および非特許文献2にも、ワイヤレス・センサネットワークを用いた分散方式の避難誘導システムについて開示されている。特許文献3および非特許文献2のシステムでは、施設内に分散して設置された避難誘導装置を無線通信により連携して動作させる。特許文献3および非特許文献2のシステムには、人の動きを把握する手段として群衆密度センサを使用する例が開示されている。
また、非特許文献3には、人の行動分類を利用して避難行動を計測し、避難行動の傾向を把握する避難誘導方法について開示されている。非特許文献3においては、目的地や経由地に向かうための移動先を決定する場合には、ステレオカメラやレーザレンジスキャナによって人の行動を詳細に計測する。一方、目的地までの経路や経由地を決定する場合や目的地を決定する場合には、単眼カメラや人手による計測システムによって人の移動を計測する。
ところで、大規模な施設内に不特定多数の避難者がいる場合、場所に不慣れであったり、心理的に動揺していたりするために適切な避難経路を見つけられない可能性がある。非特許文献4や非特許文献5には、避難者を光の点滅や先行音によって積極的に非常口まで誘導するシステムが開示されている。
特開2003−196770号公報 特開2005−316533号公報 特開2008−134806号公報
山元有次、赤沢孝造、畝田透、小栗正裕、「避難誘導システム」、日立評論、1976年12月、Vol.58、No.12、p.971−976 瀧本浩一、三浦房紀、松元隆博、関原弦、組田良則、山本真吾、「自律分散協調による避難誘導システムの開発」、社会技術研究論文集、2011年4月、Vol.8、p.82−90 山下倫央、副田俊介、大西正輝、依田育士、野田五十樹、「センサデータマイニングを活用した安全安心な避難誘導への取組み」、電子情報通信学会誌、2011年、Vol.94、No.4、p.294−298 松野将、「積極避難誘導システム」、照明学会誌、2006年、Vol.90、No.4、p.222−225 神忠久、「誘導灯の歴史『黎明期から現在まで』」、照明工業会報、2015年3月、p.17−23
特許文献1〜3、非特許文献2〜3の技術によれば、カメラや人感センサによって、非常時において施設内の人の存在や動きを検知できる。しかし、特許文献1〜3、非特許文献2〜3の技術では、火災発生時のように視界が悪い場合や、熱が発生する場合には、人の状況や動きを正確に検知できなくなり、誤動作する可能性があるという問題点があった。
また、非特許文献4〜5の技術によれば、光の点滅や先行音によって、心理的に動揺している避難者であっても適切に非常口まで誘導できる。しかし、非特許文献4〜5の技術においては、避難者の行動状態によらず一定の光や音を発し続けるため、動揺して動けない避難者にとってはむしろ心理的な負担をかける可能性があるという問題点があった。
本発明の目的は、上述した課題を解決するために、施設内の避難者の行動状態を検知し、行動状態に応じて避難者に避難指示を出すことができる避難誘導システムを提供することにある。
本発明の避難誘導システムは、記憶手段と、施設内の避難経路に設置された少なくとも一つの圧力センサによって生成された圧力データを取得して記憶手段に記憶させるとともに、検証時間帯に生成された複数の圧力データを比較して圧力データの時間変化を解析し、圧力センサの上に位置する人の状態を解析する解析制御手段と、解析制御手段の解析結果に基づいた避難指示情報を生成する避難指示手段とを備える。
本発明の避難誘導方法においては、施設内の避難経路に設置された少なくとも一つの圧力センサによって生成された圧力データを取得して記憶手段に記憶させ、検証時間帯に生成された複数の圧力データを比較して圧力データの時間変化を解析して圧力センサの上に位置する人の状態を解析し、解析結果に基づいた避難指示情報を生成する。
本発明によれば、施設内の避難者の行動状態を検知し、行動状態に応じて避難者に避難指示を出すことができる避難誘導システムを提供することが可能になる。
本発明の第1の実施形態に係る避難誘導システムの構成を示すブロック図である。 本発明の第1の実施形態に係る避難誘導システムの動作を説明するためのフローチャートである。 本発明の第1の実施形態に係る避難誘導システムの動作を説明するためのフローチャートである。 本発明の第1の実施形態に係る避難誘導システムが使用する感圧シートの構成例を示す概念図である。 本発明の第1の実施形態に係る避難誘導システムが使用する感圧シートに含まれる感圧素子の構成例を示す概念図である。 本発明の第1の実施形態に係る避難誘導システムが使用する感圧シートの構成例を示す概念図である。 本発明の第1の実施形態に係る避難誘導システムが使用する感圧シートに含まれる感圧素子の構成例を示す概念図である。 本発明の第1の実施形態に係る避難誘導システムが使用する感圧シートの配置例を示す概念図である。 本発明の第1の実施形態に係る避難誘導システムが圧力データを取得する感圧シートに加えられた圧力分布の時間変化の一例を示す概念図である。 本発明の第1の実施形態に係る避難誘導システムが圧力データを取得する感圧シートに加えられた圧力分布の時間変化の別の一例を示す概念図である。 本発明の第1の実施形態に係る避難誘導システムが圧力データを取得する感圧シートに加えられた圧力分布の時間変化のさらに別の一例を示す概念図である。 本発明の第1の実施形態に係る避難誘導システムの変形例の構成を示すブロック図である。 本発明の第2の実施形態に係る避難誘導システムの構成を示すブロック図である。 本発明の第2の実施形態に係る避難誘導システムの動作を説明するためのフローチャートである。 本発明の第2の実施形態に係る避難誘導システムの状況表示手段が出力する情報をモニタに表示させる一例である。 本発明の第3の実施形態に係る避難誘導システムの構成を示すブロック図である。 本発明の第3の実施形態に係る避難誘導システムの適用例である。 本発明の第3の実施形態に係る避難誘導システムの適用例である。 本発明の第4の実施形態に係る避難誘導システムの構成を示すブロック図である。 本発明の第4の実施形態に係る避難誘導システムが使用する感圧シートに含まれる感圧素子の構成例を示す概念図である。 本発明の第4の実施形態に係る避難誘導システムの適用例である。 本発明の各実施形態に係る避難誘導システムを実現するためのハードウェア構成の概念図である。
以下に、本発明を実施するための形態について図面を用いて説明する。ただし、以下に述べる実施形態には、本発明を実施するために技術的に好ましい限定がされているが、発明の範囲を以下に限定するものではない。なお、以下の実施形態の説明に用いる全図においては、特に理由がない限り、同様箇所には同一符号を付す。また、以下の実施形態において、同様の構成・動作に関しては繰り返しの説明を省略する場合がある。
(第1の実施形態)
〔構成〕
まず、本発明の第1の実施形態に係る避難誘導システムについて図面を参照しながら説明する。図1は、本実施形態の避難誘導システム1の構成を示すブロック図である。
避難誘導システム1は、解析制御手段11と、記憶手段12と、避難指示手段13とを備える。避難誘導システム1は、施設内の避難経路に設置されている少なくとも一つの圧力センサ20に接続される。なお、圧力センサ20自体を避難誘導システム1に含めてもよい。
圧力センサ20は、自身に加えられた圧力を計測するセンサである。圧力センサ20は、複数の感圧部が並べられた構造を有する。圧力センサ20に含まれる各感圧部は、加えられた圧力の大きさ(圧力値)を計測する。圧力センサ20は、圧力が検知された時刻に関連付けて、感圧部ごとに計測した圧力値をまとめたデータ(以下、圧力データ)を解析制御手段11に出力する。
具体的には、圧力センサ20は、各感圧部に加えられた圧力値を各感圧部の位置情報(アドレス)に対応付けた圧力データを出力する。なお、圧力が加えられた感圧部によって計測された圧力値を、各感圧部のアドレスに対応付けた圧力データのまとまりのことを圧力パターンとも呼ぶ。すなわち、圧力センサ20は、格子状に並べられた複数の感圧素子を含むシート状に形成され、圧力が加えられた感圧素子によって計測される圧力値をパターン化した圧力パターンを生成し、生成した圧力パターンを圧力データに含めて出力する。例えば、圧力パターンは、圧力が加えられた領域を2次元状にマッピングできるデータ形式や、感圧部のアドレスに圧力値を対応付けたグラフで表現できるデータ形式であればよい。なお、圧力パターンのデータ形式には限定を加えない。
また、圧力センサ20は、複数の感圧素子を含む感圧シートとして構成できる。感圧シートは、加えられた圧力を計測できるデバイスである。感圧シートは、加えられた圧力の大きさに応じて電気抵抗が変化する感圧材料を含む感圧素子を含む。感圧シートは、感圧素子を構成する感圧材料に加えられた圧力の大きさに応じた電気抵抗の変化に伴う電流値の変化を取得し、各感圧素子に加えられた圧力値を計測するセンサである。
なお、圧力センサ20は、複数の感圧素子が並べられた単一の感圧シートで構成してもよいし、少なくとも一つの感圧素子を含む複数の感圧シートを並べて構成してもよい。以下においては、複数の感圧素子がマトリックス状に配置された構造を含む感圧シートを圧力センサ20として用いる構成に基づいて説明する。複数の感圧素子を含む感圧シートでは、感圧素子に加えられる圧力に応じた感圧材料の抵抗値変化に伴う電流値の変化をアクティブマトリックス方式で取得する。
印刷エレクトロニクスの進展により、大面積な感圧シートの低価格化が見込まれている。そのため、施設内の床面に感圧シートを設置することがコスト的に可能になりつつある。例えば、人の存在を識別するためには、感圧シートを構成する感圧素子間の距離を1センチメートル程度に設定すればよい。この場合、感圧シートは、1平方メートルあたり1万ピクセルを有する。
圧力センサ20に含まれる複数の感圧素子は、圧力センサ20の上に人がいるか否かを識別できる間隔で格子状に配置される。圧力センサ20は、センサ上の人の行動状態を解析するための圧力データを出力する。圧力センサ20は、圧力パターンを出力するように構成してもよい。
圧力センサ20は、施設内の避難経路に少なくとも一つ設置される。なお、圧力センサ20の設置箇所は任意に設定できる。
例えば、圧力センサ20は、施設の出入口近傍に設置される。出入口近傍に圧力センサ20を設置すれば、施設を出入りする人の数や、非常時に施設外に避難できた人の数を把握できる。また、圧力センサ20は、施設内の任意の地点に設置される。複数の地点に圧力センサ20を設置すれば、地点間に存在する人の数や、ある地点から移動できていない人を検出できる。また、圧力センサ20は、トイレや更衣室のように、プライバシーの観点から監視カメラを設置しにくい位置に設置することもできる。通常、トイレや更衣室にはプライバシーの観点から監視カメラを置くことができないが、圧力センサ20であれば設置できる。
解析制御手段11は、圧力センサ20、記憶手段12および避難指示手段13に接続される。解析制御手段11は、非常時に起動し、圧力センサ20から圧力データ(以下、解析対象データとよぶ)を取得する。解析制御手段11の起動は、非常事態が発生した際に外部から行うように構成してもよいし、解析制御手段11自身が非常事態を検知して行うように構成してもよい。
解析制御手段11は、ある時間帯(以下、検証時間帯)に生成された複数の圧力データを比較し、圧力データの時間変化を検証する。解析制御手段11は、検証時間帯に取得された圧力データから圧力センサ20の上における人の有無を判定し、圧力データの時間変化から圧力センサ20の上に位置する人の状態を解析する。なお、解析制御手段11は、平常時に起動し、平常時の圧力データを取得してもよい。例えば、解析制御手段11は、圧力データの時間変化を典型的なパターンと比較し、圧力センサ20上における人の状況を解析する。
すなわち、解析制御手段11は、検証時間帯に生成された複数の圧力データの時間変化から圧力センサ20の上に人が位置するか否かを判定する。そして、解析制御手段11は、圧力センサ20の上に人が位置すると判定した場合には、圧力データに含まれる圧力パターンの時間変化を解析して圧力センサ20の上に位置する人の状態を判別する。解析制御手段11は、避難指示手段13に解析結果を出力する。
例えば、解析制御手段11は、圧力センサ20上に位置する対象物の接地面積と、圧力データの時間変化とを用いて移動体である人の状態を解析する。例えば、解析制御手段11は、圧力センサ20上の人が立っているか、座っているか、倒れているかなどといった状態に関する典型的なパターンデータを参照して、圧力センサ20上の人の状態を解析する。また、解析制御手段11は、圧力センサ20上の人が冷静な避難行動をとっているか、パニック行動をとっており右往左往しているかなどといった心理状態を圧力データの時間変化から解析する。
ここで、解析制御手段11が圧力センサ20上の人の心理状態を推定する例について説明する。
まず、解析制御手段11は、検証時間帯に取得された複数の圧力データを抽出する。解析制御手段11は、抽出した圧力データを用いて圧力センサ20上における移動体の有無を検出する。本実施形態においては、解析制御手段11は、圧力データの時間変化から動いていると判定された物体(移動体)を人であると識別する。すなわち、本実施形態では、圧力センサ20によって検出された圧力データの時間変化から検出された移動体が人か否か判別がしにくい場合であっても、安全性を考慮して人であると判定する。ただし、軽すぎたり、重すぎたりして、明らかに人とは異なると判定される移動体については、人ではないと判定するように構成してもよい。
解析制御手段11は、人であると判定された移動体と圧力センサ20との接地面積、圧力センサ20から得られる圧力データ、検証時間帯における圧力データの時間変化とを解析することによって、圧力センサ20上に位置する人の状況を識別する。このとき、解析制御手段11は、検証時間帯における圧力データ(圧力パターン)の時間変化から圧力センサ20上の人の移動パターンを抽出し、その人の心理状況を推定する。なお、圧力センサ20の上に位置する人の移動パターンのうち典型的なパターンは、心理状況と関連付けて記憶手段12に記憶させておく。
例えば、圧力パターンの時間変化を人の心理状態に関連付けたパターンデータを記憶手段12に格納しておく。解析制御手段11は、検証時間帯に生成された複数の圧力データの時間変化に対応するパターンデータを特定し、圧力センサ20の上に位置する人の心理状態を判定する。
解析制御手段11は、人であると判定された移動体が避難指示手段13の指示通りに移動していれば、その人は通常の心理状態であると判定する。一方、解析制御手段11は、人であると判定された移動体が避難指示手段13の指示通りに移動していなければ、その人は通常の心理状態ではないと判定する。
例えば、解析制御手段11は、圧力センサ20上を移動する人が避難指示手段13によって指示される方向に移動している場合、その人が通常の心理状態であると判定する。
また、解析制御手段11は、圧力センサ20上で人と識別された物体と圧力センサ20との接触面積や接触パターンに基づいて、その人が立っているか、座っているか、倒れているかなどの状態を識別する。例えば、解析制御手段11は、圧力センサ20と物体との接触面積から、足裏接地面積相当、体全体面積相当、臀部面積相当または体側面積相当であるかなどを判別する。
記憶手段12は、解析制御手段11に接続される。記憶手段12は、圧力センサ20によって取得される圧力データや、避難者の避難状況、解析制御手段11による解析結果などを記憶する。また、記憶手段12は、典型的な圧力データ(圧力パターン)を記憶する。さらに、記憶手段12は、圧力パターンの時間変化を記憶する。
避難指示手段13は、解析制御手段11に接続される。また、避難指示手段13は、圧力センサ20の近傍に設置されたディスプレイやスピーカなどの出力装置(図示しない)に接続される。避難指示手段13は、避難者の状態に応じた避難指示情報を出力装置に出力する。
避難指示手段13は、施設内に存在する人の状況に応じた避難指示情報をそれぞれの人が検出された圧力センサ20近傍に設置された出力装置に出力する。すなわち、避難指示手段13は、避難者の状況に応じて、集中的、個別的かつ自動的に避難指示情報を出力する。避難指示手段13は、避難者に対して視覚的または聴覚的な情報を生成するための避難指示情報を出力する。
例えば、避難指示手段13は、避難指示する地点からの最適な避難経路に関する避難指示情報を出力する。例えば、避難指示手段13は、識別された人がパニック状態にある場合には、その人の精神を落ち着かせるために、「落ち着いてください」などといった音声を避難指示情報として出力する。その際、避難指示手段13は、解析制御手段11によって検出された人の心理状態に関するデータを活用する。
避難指示手段13は、解析制御手段11の解析結果に基づいて、検出された人が通常の心理状態ではないと判断した場合には、その人の心理状態に合わせた避難指示情報を出力する。
以上が、本実施形態に係る避難誘導システム1の構成についての説明である。本実施形態の避難誘導システム1は、電力の節約および不要な個人情報取得の回避を目的として、非常時にシステムの全機能を稼働させることが好ましい。なお、平常時にもいずれかの機能を稼動させて、システムチェックやデータ収集を行ってもよい。
〔動作〕
次に、本実施形態に係る避難誘導システム1の動作について、図2および図3のフローチャートを用いて説明する。図2は通常時の動作に関するフローチャートであり、図3は非常時の動作に関するフローチャートである。
図2において、まず、避難誘導システム1は、現在が非常時であるか否かを判別する(ステップS101)。避難誘導システム1は、施設内に設置された非常通報機器や煙探知装置、地震計、防犯システムなどからの情報を用いて、現時点が非常時であるか平常時であるかを判断する。例えば、外部の機器や装置、システムに解析制御手段11を接続し、非常時に起動するように構成すればよい。
平常時の場合(ステップS101でNo)、避難誘導システム1は、圧力データをチェックするならば(ステップS102でYes)、圧力センサ20の出力した圧力データをチェックし、チェックしたデータを記憶する(ステップS103)。処理を継続する場合(ステップS104でYes)はステップS101に戻り、処理を継続しない場合(ステップS104でNo)は図2のフローチャートに沿った処理を終了とする。
一方、圧力データをチェックしないならば(ステップS102でNo)、ステップS101に戻る。
ステップS101〜ステップS103のルーチンにおいて、避難誘導システム1は、主に、圧力センサ20の上に人が位置しない場合の圧力データを取得する。なお、ステップS101〜ステップS103のルーチンにおいて、避難誘導システム1は、平常時において、圧力センサ20の上に人物が位置する場合の圧力データを取得するように構成してもよい。
そして、非常時の場合(ステップS101でYes)、図3のフローチャートに進む。
図3において、まず、避難誘導システム1は、圧力センサ20から出力された圧力データを取得し、取得した圧力データを記憶手段12に記憶する(ステップS111)。
ここで、避難誘導システム1は、記憶した圧力データと関連する圧力データがあるか否かを判定する(ステップS112)。
関連する圧力データがある場合(ステップS112でYes)、避難誘導システム1は、関連し合う圧力データを比較・解析する。関連し合う圧力データとは、同じ圧力センサ20によって取得され、検証時間帯に同じ対象によって加えられた圧力に関する圧力データである。避難誘導システム1は、検証時間帯において、圧力センサ20によって取得された圧力値から計算される重量が同じとみなせる対象によって加えられた圧力に基づく圧力データを関連し合うものとする。一方、関連する圧力データがない場合(ステップS112でNo)、ステップS111に戻る。
ここで、避難誘導システム1は、圧力センサ20上に人が存在するか否かを判定する(ステップS114)。
避難誘導システム1は、圧力センサ20上に人が存在すると判定した場合(ステップS114でYes)、解析結果に基づいて、その人に対する避難指示情報を避難指示手段13に出力させる(ステップS115)。一方、圧力センサ20上に人が存在しないと判定した場合(ステップS114でNo)、ステップS116に進む。
処理を継続する場合(ステップS116でYes)、ステップS111に戻る。処理を終了する場合(ステップS116でNo)、図3のフローチャートに沿った処理を終了とする。
以上が、本実施形態に係る避難誘導システム1の動作についての説明である。なお、図2および図3のフローチャートに基づいた動作は一例であって、本発明の範囲を限定するものではない。
〔感圧シート〕
ここで、本実施形態の避難誘導システム1が解析する圧力データを生成する圧力センサ20の一例について説明する。
図4は、圧力センサ20の一例である感圧シート200の構成を示す概念図である。本実施形態では、感圧素子210をマトリックス状に配置した感圧シート200を圧力センサ20として用いることを想定する。感圧シート200を構成する感圧素子210は、加圧された際に電気抵抗が変化する感圧層を含む。
図4のように、感圧シート200は、複数の感圧素子210がm行n列の二次元状に並べられたマトリックス回路201を有する(m、nは自然数)。図4の例では、マトリックス回路201を構成する感圧素子210は薄膜トランジスタと抵抗(感圧層)とを少なくとも1つずつ含む。
感圧素子210に含まれる薄膜トランジスタに関して、ゲート電極はゲート線G1〜Gmに接続され、ソース電極はソース線S1〜Snに接続され、ドレイン電極は抵抗の一端に接続される。各抵抗に関して、一端はトランジスタのドレイン電極に接続され、他端は接地される。各ソース線S1〜Snと各ゲート線G1〜Gmとは互いに直交する。なお、図4においては、ソース線やゲート線に電圧を印加する走査回路や読み出し回路などの構成については省略する。また、図4には図示していないが、感圧シート200は、生成したデータを避難誘導システム1に送信する送信機能を含む。感圧シート200は、避難誘導システム1に有線接続されていてもよいし、無線接続されていてもよい。
各感圧素子210から出力される電流値に対応する圧力値を二次元で諧調表示させると、感圧シート200に対して加えられた圧力の二次元分布が得られる。例えば、感圧素子210に加えられる圧力の大きさに応じて色や濃淡を変えるように階調表示させれば、直感的に把握しやすい圧力分布が得られる。
図5は、感圧素子210を半導体素子で構成する場合の一例である。感圧素子210は、第1基板211、ゲート電極212、ゲート酸化膜213、ソース電極214、ドレイン電極215、チャネル層216、中間層217、ビア218、第1電極219、感圧層220、第2電極221、第2基板222を備える。なお、図5は、感圧素子210の一例であって、本発明の範囲を限定するものではない。また、感圧シート200に要求される感度が小さくてもよい場合は、感圧素子210を半導体素子として形成せず、巨視的な大きさの電気回路で構成してもよい。その場合、各感圧素子210の感圧層220ごとに電気抵抗を計測できるように導線を配置すればよい。
ゲート電極212は、第1基板211上に形成される。ゲート電極212はゲート酸化膜213によって被覆される。ゲート酸化膜213上には、ゲート電極212上に隙間が開くように、ソース電極214とドレイン電極215とが間隔を開けて形成される。ソース電極214とドレイン電極215との間には、チャネル層216が形成される。チャネル層216は、ゲート酸化膜213を挟んでゲート電極212と対向する位置に形成される。ゲート電極212、ゲート酸化膜213、ソース電極214、ドレイン電極215およびチャネル層216が薄膜トランジスタを構成する。
ソース電極214、ドレイン電極215およびチャネル層216は、中間層217によって被覆される。なお、チャネル層216を保護層で被覆してもよい。中間層217の一部には、中間層217の表裏を貫通するビア218を設ける。中間層217の上には、第1電極219を形成する。ビア218は、ドレイン電極215と第1電極219とを電気的に接続する。薄膜トランジスタ、中間層217、ビア218および第1電極219の組み合わせた構成を感圧セルとも呼ぶ。
中間層217および第1電極219の上には、感圧層220を配置する。感圧層220の上には第2電極221が形成される。第2電極221の上には、第2基板222が形成される。
図5のように、各感圧素子210は、圧力が加えられると変形する感圧層220を含む。感圧層220の変形箇所では、変形量に応じて電気抵抗が変化する。感圧層220は、薄膜トランジスタ素子と感圧層220とが直列に接続された構造を有する。ON状態の薄膜トランジスタ素子には、感圧層220の変形量に応じた電流が流れる。
感圧シート200上に物体が乗ると、物体によって加圧された感圧素子210によって圧力値が検出される。感圧シート200は、各感圧素子210によって検出された圧力値を感圧素子210のアドレス(位置情報)と関連付けた圧力データを出力する。このとき、感圧シート200は、全ての感圧素子210の圧力データを出力してもよいし、加圧された感圧素子210の圧力データのみを出力してもよい。また、感圧シート200は、各感圧素子210において検出される電流値を避難誘導システム1に出力するように構成してもよい。すなわち、感圧シート200は、各感圧素子210のアドレスと、圧力値および電流値の少なくともいずれかとを関連付けて出力する。
次に、感圧素子210を用いて圧力を検知する方法について説明する。
まず、圧力を検知する際には、ソース電極214と第2電極221との間に電圧を印加するとともに、ゲート電極212に電圧を印加し、薄膜トランジスタをオン状態にする。
感圧素子210に圧力が加えられていない状態では感圧層220が絶縁性を示すため、ソース電極214と第2電極221との間に電流が流れない。一方、感圧素子210に圧力が加えられた状態では、感圧層220が導電性を示すため、ソース電極214と第2電極221との間に電流が流れる。すなわち、感圧層220に加えられた圧力値と、ソース電極214と第2電極221との間に流れる電流値との対応関係を求めておけば、その電流値を計測することによって、感圧素子210に加えられた圧力値を計測できる。
次に、感圧シート200に加えられた圧力分布を検出する方法について説明する。
まず、第2電極221に電圧を印加した状態で、複数のゲート線G1〜Gmに順番に電圧を印加していく。
次に、ゲート線G1〜Gmに接続された薄膜トランジスタのソース電極214を流れる電流を測定し、いずれの感圧素子210が加圧されているのかを検出する。全ての感圧素子210について加圧の有無を検出することによって、感圧シート200上の物体の形状を二次元的に把握できる。
また、感圧シート200を用いれば、各感圧素子210への加圧の有無だけではなく、各感圧素子210に加えられた圧力値を計測できる。そのため、感圧シート200を用いれば、感圧シート200上の物体の形状に加えて、圧力分布を三次元的に表現できる。
次に、感圧素子210を構成する構成要素の具体例について詳細に説明する。
第1基板211および第2基板222は、ガラスやシリコンなどの無機材料、アクリル系樹脂やポリエステル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂のなどの高分子材料など、内部の構成要素を保持できる材料であれば特に限定されない。ただし、第1基板211および第2基板222は、加えられた圧力によって変形できる程度の柔軟さと、繰り返し踏まれても壊れない程度の頑強さを兼ね備えていることが好ましい。特に、感圧素子210の最表面に形成される第2基板222は、繰り返して圧力が加えられることを考慮すると、感圧層220に圧力を伝えやすく、フレキシブル性を有する高分子材料で形成することが望ましい。また、第2基板222には、布などの繊維体を使用してもよい。
ゲート電極212、ソース電極214、ドレイン電極215、ビア218、第1電極219および第2電極221などの電極材料には、一般的な金属を用いることができる。例えば、金、銀、白金、銅、インジウム、アルミニウム、マグネシウムなどの金属を電極材料として用いることができる。また、酸化インジウム錫合金やマグネシウム−インジウム合金、マグネシウム−アルミニウム合金、アルミニウム−リチウム合金、アルミニウム−スカンジウム−リチウム合金、マグネシウム−銀合金などの合金を電極材料として用いることができる。また、酸化錫などの導電性酸化物や、導電性ポリマーなどの有機材料を電極材料として用いることもできる。感圧素子210を構成する電極材料は、感圧シート200に加えられた圧力に対する耐変形性を有していることが好ましい。
感圧素子210を構成する電極は、真空蒸着法やスパッタ法、エッチング法、リフトオフなどの一般的な電極形成プロセスで形成できる。また、有機材料や、銀ペースト、金属粒子を含んだ分散液、金属の有機化合物を原料として電極を形成する場合、スピンコート法やディップ法、ディスペンサ法、インクジェット法などの溶液プロセスも利用できる。また、一般的なフォトリソエッチング法やシャドウマスクを用いたパターニング法などを用いて電極を加工してもよい。溶液プロセスを用いて電極を形成する場合は、ディスペンサ法やインクジェット法によって直接電極を描画してもよい。
ゲート電極212、ソース電極214およびドレイン電極215は、薄すぎると電気伝導性が低下し、厚すぎると凹凸の高さからゲート酸化膜213の絶縁性が低下する。そのため、ゲート電極212、ソース電極214およびドレイン電極215の膜厚は、50ナノメートル以上、200ナノメートル以下とすることが好ましい。ビア218は、中間層217の膜厚と同程度の厚さにすればよい。第1電極219は、感圧層220との電気的接続を得るために、1マイクロメートル以上の膜厚にすることが好ましい。
ゲート酸化膜213および中間層217には、電気絶縁性を有し、チャネル層216の電気特性に影響を与えない材料を適用できる。例えば、二酸化ケイ素膜や窒化ケイ素膜のような無機化合物、アクリル樹脂やポリイミドのような有機絶縁性材料をゲート酸化膜213および中間層217の材料に使用できる。また、中間層217を形成する際にチャネル層216の特性低下を引き起こす可能性がある場合は、チャネル層216を保護するための保護層を形成してもよい。
ゲート酸化膜213および中間層217は、真空蒸着法やスパッタリング法などのドライプロセス、スピンコート法やディップ法、ディスペンサ法、インクジェット法などの溶液プロセスによって形成できる。
ゲート酸化膜213を厚くしすぎると、後で形成する電極などの成膜や特性の維持が困難になるとともに、薄膜トランジスタの動作時の印加電圧が大きくなる。一方、ゲート酸化膜213を薄くしすぎると、ソース電極またはドレイン電極と、ゲート電極との間が短絡する可能性がある。そのため、ゲート酸化膜213は、数十ナノメートルから数百ナノメートルの範囲内の膜厚にすることが望ましい。
中間層217は、ソース電極214またはドレイン電極215と、第1電極219との間の電気的な短絡を防ぐために、一マイクロメートルから十マイクロメートルの範囲内の膜厚にすることが好ましい。
チャネル層216は、縮合多環式芳香族化合物やフタロシアニン系化合物、アミン系化合物、フタロシアニン系化合物、ポリマー系半導体特性を有する有機化合物などの半導体特性を有する材料で形成できる。縮合多環式芳香族化合物の一例としては、テトラセンやペンタセンなどが挙げられる。フタロシアニン系化合物としては、銅フタロシアニンや亜鉛フタロシアニンなどが挙げられる。ポリマー系半導体特性を有する有機化合物としては、ポリチオフェンやポリビニルカルバゾールなどが挙げられる。また、カーボンナノチューブや、カーボンナノチューブを含有する混合物をチャネル層216に使用してもよい。
チャネル層216は、真空蒸着法等のドライプロセス、スピンコート法、ディップ法、ディスペンサ法、インクジェット法等の溶液プロセスを利用できる。チャネル層216は、薄すぎるとチャネル内を流れる電流が小さくなり、厚すぎるとチャネル内の抵抗成分が増加する要因になるので、数ナノメートルから数百ナノメートルの範囲の膜厚にすることが好ましい。
感圧層220は、圧力が印加された際に電気抵抗が変化する材料であれば特に限定されない。感圧層220は、圧力印加を繰り返しても絶縁性および導電性を安定して再現する必要があるため、導電性微粒子を混入したゴムが適している。感圧層220は、印加圧力の大小で電気抵抗を変化させるために、数マイクロメートルから数百マイクロメートルの範囲の膜厚にすることが好ましい。
感圧素子210の大きさは、圧力センサ20上の人を検知できるのであれば特に限定しない。例えば、高い解像度が要求されない場合、感圧素子210を1センチメートル以上の大きさにしてもよい。また、高い解像度が要求される場合、感圧素子210を1センチメートル以下の大きさにしてもよい。さらに高い解像度が要求される場合、感圧素子210を1マイクロメートルから1ミリメートル程度の大きさにしてもよい。
以上、感圧シート200を実現するための具体例を挙げたが、本発明の範囲は上述の具体例に限定されない。
図6および図7の感圧シート290は、図4および図5に示した感圧シート200の変形例である。
図6の感圧シート200Bは、複数の配線R1〜Rmと、複数の配線L1〜Lnとが交差するように配置された構成を含む。複数の配線R1〜Rmと、複数の配線L1〜Lnとが交差する箇所が感圧素子230を形成する。感圧素子230が形成される箇所において、複数の配線R1〜Rmと複数の配線L1〜Lnとの間に感圧層を配置する。なお、図6においては、配線R1〜Rmや複数の配線L1〜Lnに接続する走査回路や読み出し回路などの構成については省略する。また、図6には図示していないが、感圧シート200Bは、生成した圧力データを避難誘導システム1に送信する機能を含む。感圧シート200Bは、避難誘導システム1に有線接続されていてもよいし、無線接続されていてもよい。
図7は、感圧素子230の断面構造を示す概念図である。感圧素子230は、第1基板231、第1電極232、感圧層233、第2電極234および第2基板235を含む。図7の感圧素子230に含まれる第1基板231、第1電極232、感圧層233、第2電極234および第2基板235のそれぞれは、図5の感圧素子210の第1基板211、第1電極219、感圧層220、第2電極221および第2基板222に相当する。
図6および図7の感圧シート200Bを用いても、図4および図5の感圧シート200と同様に感圧シート200B上の人を検出できる。
ここで、感圧シート200の配置例について図面を参照ながら説明する。図8は、感圧シート200を避難経路に配置する一例を示す概念図である。図8の例では、感圧シート200を施設の出口の手前に配置する。また、感圧シート200の近傍には、避難指示手段13によって出力された避難指示情報を出力させる出力装置240を設置する。
本実施形態の避難誘導システム1は、図8のように避難経路に配置された感圧シート200によって生成される圧力データを用いて、感圧シート200上の人の心理状態を取得する。施設から外へ避難しようとする人は、出力装置240に出力された避難指示情報に応じることによって施設外に避難できる。
ここで、感圧シート200上の人の心理状態を判定する例について説明する。図9〜図11は、感圧シート200によって取得された圧力分布の時間変化について説明するための概念図である。図9〜図11においては、塗りつぶされた感圧部に圧力が加えられている。なお、図9〜図11においては、図の上側に施設からの出口が位置しており、非常時において、避難者は図の上側に向けて避難すべきものとする。
図9は、時刻t1〜t4にかけて、避難者が施設の上側に向けて移動していることを示す。すなわち、避難誘導システム1は、図9の圧力データの時間変化から、避難者が出口に向けて移動していると判定し、感圧シート200上を移動する人の心理状態が通常であると判定する。
図10は、時刻t1〜t4にかけて、避難者が施設の下側に向けて移動していることを示す。すなわち、避難誘導システム1は、図10の圧力データの時間変化から、避難者が出口から離れる方向に移動していると判定し、感圧シート200上を移動する人の心理状態が通常ではないと判定する。
図11は、時刻t1〜t4にかけて、避難者が施設の下側に向けて移動していることを示す。すなわち、避難誘導システム1は、図11の圧力データの時間変化から、避難者が施設内を右往左往していると判定し、感圧シート200上を移動する人の心理状態が通常ではないと判定する。
以上のように、本実施形態に係る避難誘導システムは、非常時において施設内に取り残されている不特定多数の人の状態を、施設内の床面に設置された圧力センサを用いて正確に判定し、圧力データの時間変化から人の心理状態まで判定する。その結果、本実施形態に係る避難誘導システムによれば、避難者の心理状態に応じて適切な避難指示を出し、安全、確実かつ迅速に避難者を施設外に誘導できる。
〔変形例〕
ここで、本実施形態に係る避難誘導システム1の変形例について説明する。
図12は、本実施形態の避難誘導システム1の利用に関する変形例である。図12にように、本変形例では、施設への入退場データを管理する入退場管理システム30を解析制御手段11に接続する。入退場管理システム30は、施設に設置された既存のシステムを流用できる。入退場管理システム30の要件の一つは、施設外に出た避難者の人数把握である。圧力センサ20により得られた施設内の避難者数の変化と、入退場管理システムから得られた退去者数との整合性を常時確認すれば、避難者数の把握精度が高まる。なお、後述する各実施形態に係るシステムに入退場管理システム30を接続してもよい。
(第2の実施形態)
次に、本発明の第2の実施形態に係る避難誘導システム2について図面を参照しながら説明する。図13は、本実施形態の避難誘導システム2の構成を示すブロック図である。
図13のように、避難誘導システム2は、第1の実施形態の避難誘導システム1を構成する解析制御手段11、記憶手段12および避難指示手段13に加えて状態表示手段14を備える。
状態表示手段14は、解析制御手段11に接続される。また、状態表示手段14は、警備室や管理室に設置されたモニタなどの表示装置(図示しない)に接続される。
状態表示手段14は、施設内の避難者の避難状況やシステムの動作状況を含む情報、解析結果を解析制御手段11から取得する。状態表示手段14は、解析制御手段11から取得した施設内の避難者の避難状況やシステムの動作状況を含む情報を表示装置に出力する。また、状態表示手段14は、解析制御手段11による解析結果を表示装置に出力する。すなわち、状態表示手段14は、解析制御手段11の解析結果を用いて、圧力センサ20の上を移動する人の状態に関する情報を含む表示データを外部の表示装置(図示しない)に表示させる。本システムを利用する警備員や管理者は、表示装置に表示された表示データによって、システム全体の動作状態や、避難者の避難状況、解析制御手段11の解析結果を確認できる。
〔動作〕
次に、本実施形態に係る避難誘導システム2の動作について、図14のフローチャートを用いて説明する。図14は非常時の動作に関するフローチャートである。なお、通常時の避難誘導システム2の動作は避難誘導システム1と同様に図2のフローチャートに沿って処理される。図14のフローチャートの処理は、図2のフローチャートのステップS101において非常時(ステップS101でYes)と判定された場合に行われる。
図14において、まず、避難誘導システム2は、圧力センサ20から出力された圧力データを取得し、取得した圧力データを記憶手段12に記憶する(ステップS211)。
ここで、避難誘導システム2は、記憶した圧力データと関連する圧力データがあるか否かを判定する(ステップS212)。
関連する圧力データがある場合(ステップS212でYes)、避難誘導システム2は、関連し合う圧力データを比較・解析する。関連し合う圧力データとは、同じ圧力センサ20によって取得され、検証時間帯に同じ対象によって加えられた圧力に関する圧力データである。避難誘導システム2は、検証時間帯において、圧力センサ20によって取得された圧力値から計算される重量が同じとみなせる対象によって加えられた圧力に基づく圧力データを関連し合うものとする。一方、関連する圧力データがない場合(ステップS212でNo)、ステップS111に戻る。
ここで、避難誘導システム2は、圧力センサ20上に人が存在するか否かを判定する(ステップS214)。
避難誘導システム2は、圧力センサ20上に人が存在すると判定した場合(ステップS214でYes)、解析結果に基づいて、その人に対する避難指示情報を避難指示手段13に出力させる(ステップS215)。
そして、避難誘導システム2は、避難者の人数およびその詳細な位置や状態を状態表示手段14によって図示しない表示装置に表示させる(ステップS216)。
一方、圧力センサ20上に人が存在しないと判定した場合(ステップS214でNo)、避難誘導システム2は、避難者がいないことを状態表示手段14によって図示しない表示装置に表示させる(ステップS217)。そして、ステップS218に進む。
処理を継続する場合(ステップS218でYes)、ステップS211に戻る。処理を終了する場合(ステップS218でNo)、図14のフローチャートに沿った処理を終了とする。
以上が、本実施形態に係る避難誘導システム2の動作についての説明である。なお、図14のフローチャートに基づいた動作は一例であって、本発明の範囲を限定するものではない。
ここで、状態表示手段14が出力する情報を表示する例について説明する。図15は、避難者の避難状況や解析結果を表示装置のモニタ250に表示させる一例である。図15は、3階建ての施設内に避難者が取り残されている状況を想定している。
図15のモニタ250には、フロア表示欄251、避難状況表示欄252、アラーム表示欄253等を表示させる。フロア表示欄251には、感圧シート200を配置した箇所を斜線で示し、各感圧シート200の検出状況をポップアップで示している。図15の例では、トイレ前に設定された感圧シート200によって異常が検出されている。避難状況表示欄252には、施設内残存者数、2階に残存している人の数、アラームの数を表示させている。そして、アラーム表示欄253には、経路Dに異常があることと、出入口Bから避難者が無事に避難したことを示すコメントが表示されている。
施設の管理者は、モニタ250に表示された情報を確認することによって、避難状況や解析結果を知ることができる。
以上のように、本実施形態に係る避難誘導システムによれば、第1の実施形態の効果に加えて、警備員や管理人に施設内の避難者の状況やシステムの解析結果を知らせることができる。
(第3の実施形態)
次に、本発明の第3の実施形態に係る避難誘導システムについて図面を参照しながら説明する。図16は、本実施形態の避難誘導システム3の構成を示すブロック図である。
図16のように、本実施形態の避難誘導システム3は、第1の実施形態の避難誘導システム1を構成する解析制御手段11、記憶手段12および避難指示手段13に加えて、分散解析制御手段15を備える。なお、分散解析制御手段15は、第2の実施形態の避難誘導システム2に追加してもよい。
分散解析制御手段15は、圧力センサ20と避難指示手段13との近傍に設置される。分散解析制御手段15は、解析制御手段11と同様に、圧力データの時間変化から圧力センサ20の上に位置する人の心理状態を判定する。分散解析制御手段15は、圧力センサ20が出力する圧力パターンをその場で解析し、状況に応じて避難指示手段13に避難指示情報を表示させて、避難者が必要とする情報を迅速に提供する。分散解析制御手段15は、必要に応じて解析制御手段11と通信し合う。
分散解析制御手段15は、圧力センサ20の数に合わせて設ける。分散解析制御手段15は、圧力センサ20を設置した箇所の近傍に配置され、圧力センサ20ごとに分散して圧力データを解析する。分散解析制御手段15の適用例については後述する。
以上のように、本実施形態の避難誘導システム3によれば、第1の実施形態の効果に加えて、感圧シート200ごとに分散的な処理が可能となる。なお、本実施形態においては、解析制御手段11によって集中制御する集中制御方式を適用したシステムについて説明したが、解析制御手段11を設けずに分散解析制御手段15のみで自律分散的なシステムを構成してもよい。
〔適用例〕
ここで、第3の実施形態に係る避難誘導システム3の適用例を示す。図17および図18は、複数の感圧シート200を施設内の避難経路に配置する適用例である。なお、図17および図18に関する以下の説明は、分散解析制御手段15を介さずに感圧シート200が生成する圧力パターンを解析制御手段11に出力すれば、第1および第2の実施形態の適用例とみなすこともできる。
図17および図18の適用例では、通路の左側の壁にある出入口の近傍の床に感圧シート200−1を配置し、感圧シート200−1の近傍に避難指示情報を含む音声情報を発するスピーカ241を設置する。そして、感圧シート200−1の近傍に分散解析制御手段15−1を設置する。また、図17および図18の例では、通路の突き当たりの近傍の床に感圧シート200−2を配置し、通路の突き当たりに避難指示情報を含む表示情報を表示する表示装置242を設置する。そして、感圧シート200−2の近傍に分散解析制御手段15−2を設置する。
図17は、感圧シート200−1上に人がいる状態を示す。図17の例では、感圧シート200−1によって人が検出されると、感圧シート200−1の近傍に設置された分散解析制御手段15−1によってその人の心理状態に合わせた避難指示情報が生成される。分散解析制御手段15−1は、生成した避難指示情報をスピーカ241に出力し、スピーカ241から適切な避難指示が流される。
図18は、感圧シート200−2上に人がいる状態を示す。図18の例では、感圧シート200−2によって人が検出されると、感圧シート200−2の近傍に設置された分散解析制御手段15−2によってその人の心理状態に合わせた避難指示情報が生成される。分散解析制御手段15−2は、生成した避難指示情報を表示装置242に出力し、表示装置242に適切な避難指示を表示させる。
避難指示手段13は、非常時において、避難者の状態に応じた避難指示情報をスピーカ241および表示装置242に送信する。
非常時においては、避難者の状態に応じて適切な避難指示に関する音声情報がスピーカ241から流される。特に、スピーカ241からは、感圧シート200−1によって検出された避難者の心理状態に応じた音声情報を流せばよい。例えば、スピーカ241からは、出口までの方向や距離などに関する情報を流せばよい。また、スピーカ241からは、避難者の精神状態を安定させるための音を流してもよい。なお、平常時において、施設を利用する利用者を適切な場所に誘導する音声情報をスピーカ241から流してもよい。
また、非常時において、避難者の状態に応じて適切な避難指示が表示装置242に表示される。特に、表示装置242には、感圧シート200−2によって検出された避難者の心理状態に応じた表示情報を表示すればよい。例えば、表示装置242には、出口までの方向や距離などを表示させることができる。避難者は、自身の状態に合わせて生成される避難指示を表示装置242で確認し、確認した避難指示に応じることによって施設外に誘導される。なお、平常時において、施設の利用者を適切な場所に誘導する表示情報を表示装置242に表示させてもよい。
以上のように、本適用例によれば、施設内の避難者の状態を検知し、避難者の状態に応じて適切な避難指示を出すことができる。
(第4の実施形態)
次に、本発明の第4の実施形態に係る避難誘導システムについて図面を参照しながら説明する。図19は、本実施形態の避難誘導システム4の構成を示すブロック図である。
図19のように、避難誘導システム4は、第1の実施形態の避難誘導システム1に入出力装置400を接続した構造を有する。入出力装置400は、圧力センサ20と出力手段40とを含む。
入出力装置400は、圧力センサ20によって圧力データを入力するとともに、入力された圧力データに基づいて避難指示手段13によって生成された避難指示情報を出力手段40によって出力する。本実施形態においては、出力手段40としてディスプレイを用いることを想定する。例えば、入出力装置400は、シート状の感圧シートとディスプレイとを一体化したタッチパネルのような構成によって実現できる。
例えば、入出力装置400は、透明な感圧シートの下にディスプレイを配置することによって構成できる。また、入出力装置400は、透明なディスプレイの下に感圧シートを配置することによって構成できる。また、感圧シートを構成する感圧素子と表示素子とを同一素子内に形成し、入出力装置400を構成してもよい。例えば、感圧素子と表示素子とは、印刷エレクトロニクス技術により同一シートに一体形成できる。
図20は、透明な感圧シート430の下にディスプレイ440を配置した入出力装置410の断面図である。入出力装置410は、第1基板431、第1電極432、感圧層433、第2電極434および第2基板435を含む。入出力装置410に含まれる第1基板431、第1電極432、感圧層433、第2電極434および第2基板435のそれぞれは、図5の感圧素子210の第1基板211、第1電極219、感圧層220、第2電極221および第2基板222に相当する。
第1基板431、第1電極432、第2電極434および第2基板435は透明な素材で構成する。また、感圧層433は、透明であることが好ましいが、感圧シート430を通してディスプレイ440に表示された表示情報を視認できるように、感圧層433を細く形成してもよい。
図21は、本実施形態の入出力装置400を床に設置した例である。図21の例では、入出力装置400の上に位置する避難者が検知され、入出力装置400に避難指示情報が表示させる例である。
図21のように、本実施形態によれば、避難者は、自身の足元の入出力装置400によって検出された自身の心理状態に合わせた避難指示情報を即座に確認できるため、適切に避難することができる。また、火事が発生している場合は、屋内に煙が立ち込めるために上方に表示された避難指示情報が確認しにくくなるが、本実施形態の入出力装置400では足元に避難指示情報を表示させるため、避難者による視認性が向上する。
(ハードウェア)
ここで、図22を用いて、本発明の実施形態に係る評価装置を実現するためのハードウェア90について説明する。なお、ハードウェア90は、本実施形態の避難誘導システムを実現するための一例であって、本発明の範囲を限定するものではない。
図22のように、ハードウェア90は、プロセッサ91、主記憶装置92、補助記憶装置93、入出力インターフェース95およびネットワークアダプター96を備える。プロセッサ91、主記憶装置92、補助記憶装置93、入出力インターフェース95およびネットワークアダプター96は、バス99を介して互いに接続される。また、プロセッサ91、主記憶装置92、補助記憶装置93および入出力インターフェース95は、ネットワークアダプター96を介して、イントラネットやインターネットなどのネットワーク100に接続される。また、ハードウェア90は、ネットワーク100を介して、少なくとも一つの圧力センサ20や、別のシステム、装置に接続される。なお、ハードウェア90の構成要素のそれぞれは、単一であってもよいし、複数であってもよい。
プロセッサ91は、補助記憶装置93等に格納されたプログラムを主記憶装置92に展開し、展開されたプログラムを実行する中央演算装置である。本実施形態においては、ハードウェア90にインストールされたソフトウェアプログラムを用いる構成とすればよい。プロセッサ91は、種々の演算処理や制御処理を実行する。
主記憶装置92は、プログラムが展開される領域を有する。主記憶装置92は、例えばDRAM(Dynamic Random Access Memory)などの揮発性メモリとすればよい。また、MRAM(Magnetoresistive Random Access Memory)などの不揮発性メモリを主記憶装置92として構成・追加してもよい。
補助記憶装置93は、種々のデータを記憶させるための記憶装置である。補助記憶装置93は、ハードディスクやフラッシュメモリなどのローカルディスクとして構成される。なお、主記憶装置92にデータを記憶させる構成とし、補助記憶装置93を省略してもよい。
入出力インターフェース95は、ハードウェア90と周辺機器とを接続規格に基づいて接続するインターフェース(I/F:Interface)である。
ハードウェア90には、必要に応じて、キーボードやマウス、タッチパネルなどの入力機器、ディスプレイや印刷機器などの出力機器を接続してもよい。それらの入力機器や出力機器は、情報や設定の入力に使用される。プロセッサ91と入力機器との間のデータ授受は、入出力インターフェース95に仲介させればよい。
ネットワークアダプター96は、規格や仕様に基づいてネットワーク100に接続するためのインターフェースである。入出力インターフェース95およびネットワークアダプター96は、外部機器と接続するインターフェースとして共通化してもよい。
また、ハードウェア90には、必要に応じて、リーダライタを備え付けてもよい。リーダライタは、バス99に接続される。リーダライタは、プロセッサ91と図示しない記録媒体(プログラム記録媒体)との間で、記録媒体からのデータ・プログラムの読み出し、ハードウェア90の処理結果の記録媒体への書き込みなどを仲介する。記録媒体は、例えばSD(Secure Digital)カードやUSB(Universal Serial Bus)メモリなどの半導体記録媒体などで実現できる。また、記録媒体は、フレキシブルディスクなどの磁気記録媒体、CD(Compact Disc)やDVD(Digital Versatile Disc)などの光学記録媒体やその他の記録媒体によって実現してもよい。
以上が、本発明の実施形態に係る避難誘導システムを実現するためのハードウェアの一例である。本発明の各実施形態の構成要素は、図22のハードウェアの構成要素のうち少なくともいずれかを含む回路として実現できる。また、本発明の各実施形態の構成要素は、図22のハードウェアの構成を有するコンピュータ上で動作するソフトウェアとして実現してもよい。
図22のハードウェア構成は、本実施形態の避難誘導システムを可能とするためのハードウェア構成の一例であって、本発明の範囲を限定するものではない。また、本実施形態の避難誘導システムによる処理をコンピュータに実行させるプログラムも本発明の範囲に含まれる。さらに、本発明の実施形態に係るプログラムを記録したプログラム記録媒体も本発明の範囲に含まれる。
本発明の各実施形態に係る避難誘導システムは、災害発生時の避難誘導以外の用途に使用されてもよい。例えば、各実施形態に係る避難誘導システムは、商業施設内で迷子になった子供を検出したり、迷子になった子供を安全に誘導したりする用途に用いることができる。また、各実施形態に係る避難誘導システムは、老人や病人などの利用者が起居する施設内において、利用者の異変を検知したり、利用者を適切な目的地に誘導したりする用途に用いることができる。また、各実施形態に係る避難誘導システムは、空港や鉄道などの公共機関において不審な行動をとる不審者を検知したり、不審者に対して注意喚起したりする用途に用いることができる。なお、各実施形態に係る避難誘導システムは、上述の用途に限らず、任意の施設内に存在する人の状態を判定し、特定の条件を満たす対象者に対して判定結果に基づいた何らかの指示を出すような用途であれば、その用途は限定されない。
以上、実施形態を参照して本発明を説明してきたが、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。本発明の構成や詳細には、本発明のスコープ内で当業者が理解し得る様々な変更をすることができる。
この出願は、2016年8月3日に出願された日本出願特願2016−152623を基礎とする優先権を主張し、その開示の全てをここに取り込む。
1、2、3 避難誘導システム
11 解析制御手段
12 記憶手段
13 避難指示手段
14 状態表示手段
15 分散解析制御手段
20 圧力センサ
30 入退場管理システム
200 感圧シート
201 マトリックス回路
210 感圧素子
211 第1基板
212 ゲート電極
213 ゲート酸化膜
214 ソース電極
215 ドレイン電極
216 チャネル層
217 中間層
218 ビア
219 第1電極
220 感圧層
221 第2電極
222 第2基板

Claims (10)

  1. 記憶手段と、
    施設内の避難経路に設置された少なくとも一つの圧力センサによって生成された圧力データを取得して前記記憶手段に記憶させるとともに、検証時間帯に生成された複数の前記圧力データを比較して前記圧力データの時間変化を解析し、前記圧力センサの上に位置する人の状態を解析する解析制御手段と、
    前記解析制御手段の解析結果に基づいた避難指示情報を生成する避難指示手段とを備える避難誘導システム。
  2. 前記避難指示手段は、
    生成した前記避難指示情報を前記圧力センサの近傍に設置された出力装置に出力する請求項1に記載の避難誘導システム。
  3. 前記圧力センサは、
    格子状に並べられた複数の感圧素子を含むシート状に形成され、圧力が加えられた前記感圧素子によって計測される圧力値をパターン化した圧力パターンを生成し、生成した前記圧力パターンを前記圧力データに含めて出力し、
    前記解析制御手段は、
    検証時間帯に生成された複数の前記圧力データの時間変化から前記圧力センサの上に人が位置するか否かを判定し、前記圧力センサの上に人が位置すると判定した場合には、前記圧力データに含まれる前記圧力パターンの時間変化を解析して前記圧力センサの上に位置する人の状態を判別する請求項2に記載の避難誘導システム。
  4. 前記記憶手段は、
    前記圧力パターンの時間変化を人の心理状態に関連付けたパターンデータを格納し、
    前記解析制御手段は、
    検証時間帯に生成された複数の前記圧力データの時間変化に対応する前記パターンデータを特定し、前記圧力センサの上に位置する人の心理状態を判定する請求項3に記載の避難誘導システム。
  5. 前記解析制御手段の解析結果を含む表示データを外部の表示装置に表示させる状態表示手段を備える請求項2乃至4のいずれか一項に記載の避難誘導システム。
  6. 前記圧力センサごとに設置され、前記解析制御手段の解析結果に基づいた前記避難指示情報を生成し、生成した前記避難指示情報を前記出力装置に出力する分散解析制御手段を備える請求項2乃至5のいずれか一項に記載の避難誘導システム。
  7. 前記解析制御手段は、
    施設への入退場データを管理する入退場管理システムに接続され、前記入退場管理システムから取得した前記入退場データに基づいて避難状況を解析する請求項2乃至6のいずれか一項に記載の避難誘導システム。
  8. 前記圧力センサを備える請求項2乃至7のいずれか一項に記載の避難誘導システム。
  9. 前記圧力センサは、前記出力装置と一体化される請求項2乃至8のいずれか一項に記載の避難誘導システム。
  10. 施設内の避難経路に設置された少なくとも一つの圧力センサによって生成された圧力データを取得して記憶手段に記憶させ、
    検証時間帯に生成された複数の前記圧力データを比較して前記圧力データの時間変化を解析して前記圧力センサの上に位置する人の状態を解析し、
    解析結果に基づいた避難指示情報を生成する避難誘導方法。
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