JP2005316533A - 災害検知および避難誘導システム - Google Patents

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Abstract

【課題】従来、災害検知や避難誘導のためのシステムでは、避難経路を柔軟に決定できないこと、平常時に他目的での稼動ができないなどの問題があった。この問題を解決し、システムを平常時にも利用し、災害状況を的確に把握して避難経路を柔軟に指示することのできる方法を提供する。
【解決手段】本発明の災害検知および避難誘導システムは、センサネットワークを構築し、平常時、災害発生時の両方で各種制御・監視・検知を実施できることを特徴とする。特に災害時にシステムダウンが発生する可能性を低くおさえることを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、自然災害や人的災害あるいは事故を検知し、災害や事故の被害の拡大や2次災害の発生を予測・予防し人々の避難誘導を行う、災害発生の検知および避難誘導システムに係り、特にセンサネットワークを利用した災害発生の検知および避難誘導システムに関する。
近年のIT技術の進歩・普及により、一般家庭にインターネットが広まり、さらに携帯電話に代表される携帯機器が普及し、それらがインターネットに接続されるようになった。また家庭内やオフィス内で無線LAN等のネットワークを構成することも日常になってきた。
また最近では、従来のバーコードに替わってRFID(Radio Frequency ID、ICタグ、IDタグとも呼ばれる)が普及し始め、種々の用途に使われだしている。
さらには、センサ技術においても、小型化、省電力化あるいは発電機構の付加、などが行われ、利用の利便性が高まっている。
これらを融合した技術に、センサネットワークがあげられる(例えば非特許文献1参照)。これは各種センサでネットワークを構成し、センサ間やセンサとRFID間の通信を行い、それらと通信できる基地局でセンシング情報を取得してシステム制御装置に送り、種々の処理を行うものである。特に、通信を無線で行うワイヤレス・センサネットワークは、配線の必要がないため、設置が容易で、拡張性も高い。センサネットワークの技術は米国で主に軍事目的に研究が行われていたが、最近では、民生用途への利用が始まりつつある。しかし、本格的応用はこれから進み始める段階である。また、センサネットワークと言った場合、ワイヤレス・センサネットワークを指すのが一般的である。
さて、上記のセンサネットワーク技術を構成する技術の利用方法としては、以下のようなものがある。
まず、インターネットの利用では、WEB上で商品情報を閲覧、取得することや、通信販
売で商品の発注・購入を行うことが日常になってきた。また、カメラ等の監視映像を受信閲覧することも行われている。家庭やオフィス内のパソコンや周辺機器を無線LANで接続し通信させて利用することも多くなってきている。
RFIDの利用では、倉庫内に保管されている各商品に付けられたRFIDの内容を、無線通信可能なRFIDの読取器で一括して読み取り、在庫管理が容易に行えるようになってきている。また商品のトレーサビリティに利用する試みも始まっている。
センサ自体は従前から広く利用されており、プリンタのインクのような消耗品の残量検出、石油タンクの残量監視、建物への侵入者検知、停止しているエスカレータを動作させるための利用者検知などは、その代表的な例である。また、ビル・マンション等の建築物や橋梁・トンネル等の構造物、さらにはそれら建築物や構造物に設置されている昇降機・空調機等の設備の保守点検や常時監視にも、各種センサが用いられている。また火災の発生の検知、雨量測定や河川の増水の検知による洪水予測など、災害発生の検知や予測においても各種センサが用いられ、その用途はますます拡大する傾向にある。
ところが、センサを利用した各種制御・検知・監視等のシステムは、一般にその用途がある特定の目的、例えば、空調制御のみ、火災検知のみ、セキュリティのみ等に限られているのが一般的である。しかし、複数の目的のために検知・監視システムを導入したいというニーズは高まりつつある。特にビル・複合施設などの人々の多く集まる場所においては、災害や事故の早期検知や避難誘導は必要不可欠であるし、一方、空調制御などの各種制御を平常時に行うことも必要である。しかし、これらのシステムは配線コストが高くなるという欠点があるとともに、複数の目的ために、複数のシステムを構築していたのでは、設置コストがさらに高くなるという欠点がある。またセンサ自体も高価なものが多い。
これらの各種制御・検知・監視等のためにワイヤレス・センサネットワークを利用することは、配線費用削減に有効となる。さらに複数目的のために一つのワイヤレス・センサネットワークシステムを利用し、さらに利用するセンサを共通化すれば、大幅なコスト削減が望める。特に、災害や事故に対応するためのシステムと平常時に稼動するシステムを統合することは、システムの稼働率からみても有効な方法であるといえる。
さて、災害を検知し避難誘導をさせるための技術の例として、災害発生をセンサで検知し、被害の及んでいる場所と及んでいない場所、および人の有無を判別し、あらかじめ記憶している避難誘導経路から最適な避難経路を検索して知らせる方法(例えば特許文献1参照)がある。
また、避難誘導装置を平常時にも別目的で利用するための技術の例として、避難誘導灯を、平常時の人の流れの誘導に用いる方法(例えば特許文献2参照)がある。
特開2003−196770号公報
特開平10−326383号公報 Ian. F Akyildiz他著:「A Survey on Sensor Networks」、IEEE Communication Magazine, pp.102-114、2002年8月
上述のように、各種設備の災害や事故の監視・検知にIT技術とセンサ技術を組み合わせて行う例は増加する傾向にあり、さらに使い勝手が良く、低コストの監視・検知システムを実現することがますます重要となりつつある。しかし、災害や事故の監視・検知および避難誘導を行うシステムには、前記背景技術で述べた問題があり、それらの問題の解決が試みられている。しかし、まだ以下のような問題点があった。
上記特許文献1は、災害発生をセンサで検知し、被害の及んでいる場所と及んでいない場所、および人の有無を判別し、あらかじめ記憶している避難誘導経路から最適な避難経路を検索して知らせる方法を開示する。しかし、避難経路はあらかじめ複数候補を決定し記憶させておかなければならず、あらかじめ決められた避難経路以外は通知できない。これは、広域災害のような場合には、あらかじめ避難経路を決定することは非常に多数の経路を想定しなければならず、経路決定が難しく、また、災害に応じて柔軟に想定外の経路を選択することができない、という問題があった。さらに上記特許文献1の方法は、平常時のセンサ利用を想定しておらず、災害時のみの利用に限定されており、システム稼働率が低い、という問題があった。
このように、上記特許文献1の構成例は、避難経路設定の柔軟性に欠けることと、システム稼働率が低い、という問題がある。
次に、上記特許文献2は、避難誘導灯を、平常時の人の流れの誘導に用いる方法を開示する。これは、上記特許文献1のシステム稼働率が低いという問題の解決法の一つの例ではあるが、避難誘導灯の利用のみに限定されているという問題があった。
このように、上記特許文献2の構成例は、システム稼働率向上の一例ではあるが、一般性には欠ける、という問題がある。
本発明は、上記の問題を解決し、センサネットワークを構築し、災害や事故の監視・検知を行い、避難経路を柔軟に決定して通知することを目的とする。
本発明の他の目的は、センサネットワーク・システムを、平常時には空調制御等、災害や事故の検知以外の目的にも利用することでシステム稼働率を上げ、複数システムを設置することによるコスト高を低減することを目的とする。
本発明の更に他の目的は、センサネットワークを利用することにより、配線が不要になるため、配線コストの低減に加えて、可動部へのセンサの設置が容易で、また、配線の困難さのために従来センサを用いての監視が不可能だった項目の、あるいは測定精度が不十分だった項目の監視を高精度で実施できる方法を提供することである。また、新しく監視・検知項目を追加する場合にも、既設センサに加えて新規のセンサを設置することを簡便に行うことができ、柔軟に監視・検知項目を追加・変更できる方法を提供することである。
本発明の更に他の目的は、センサネットワークを利用することにより、配線が不要になるため、災害や事故の発生時、あるいは停電時においても有線の場合に比べてシステム・ダウンの発生する可能性が低くなり、また、複数のシステム制御装置を用意して、1台のシステム制御装置が動作不能に陥っても別のシステム制御装置を動作させることにより、システム・ダウンの発生を防ぐ方法を提供することである。
本願によって開示される発明のうち代表的なものの概要を簡単に説明すれば、下記の通りである。すなわち、本発明の災害検知および避難誘導システムは、災害あるいは事故の発生を検知し、該検知結果を通知し、該災害あるいは事故の人々への影響を防ぐための避難誘導指示を行えば好適である。
前記災害検知および避難誘導システムは、前記災害あるいは事故の発生を検知と、前記検知結果の通知と、該災害あるいは事故の人々への影響を防ぐための避難誘導指示を、センサネットワークを用いて行えば好適であるが、本発明はこれに限定されない。
前記災害あるいは事故の発生の検知は、災害あるいは事故を検知するためのセンサを用いて行えば好適であるが、本発明はこれに限定されない。
前記災害あるいは事故の発生の検知は、センサの位置の変化の検知により行えば好適であるが、本発明はこれに限定されない。
前記災害あるいは事故の発生の検知は、災害あるいは事故を検知するためのセンサを用いて、さらに当該センサあるいは別個のセンサの位置の変化の検知によって行えば好適であるが、本発明はこれに限定されない。
前記検知結果の通知は、前記災害あるいは事故の発生を検知した結果を解析して、災害あるいは事故の種類、発生場所、および現在状況の通知を行えば好適であるが、本発明はこれに限定されない。
前記検知結果の通知は、災害および事故管理者、および災害および事故の影響の及ぶ可能性のある人々に対して、システム制御装置の表示端末、携帯端末、警報装置のすくなくとも一つ以上を用いて通知すれば好適であるが、本発明はこれに限定されない。
前記該災害あるいは事故の人々への影響を防ぐための避難誘導指示は、前記災害あるいは事故の発生を検知した結果を解析して、災害あるいは事故の種類、発生場所、および現在状況を解析して、安全な避難経路を探索して通知を行えば好適であるが、本発明はこれに限定されない。
前記該災害あるいは事故の人々への影響を防ぐための避難誘導指示は、災害および事故管理者、あるいは災害および事故の影響の及ぶ可能性のある人々に対して、システム制御装置の表示端末、携帯端末、警報装置のすくなくとも一つ以上を用いて通知すれば好適であるが、本発明はこれに限定されない。
前記災害および事故の影響の及ぶ可能性のある人々に対しての通知は、該各個人の存在場所に応じて、個々に適切な避難経路を通知すれば好適であるが、本発明はこれに限定されない。
前記安全な避難経路を探索は、あらかじめ想定している避難経路のうちから検索するか、避難経路をその都度算出するか、そのいずれかあるいは両方を用いて探索すれば好適であるが、本発明はこれに限定されない。
前記安全な避難経路を探索は、人感センサを用いて人々の存在の有無および混雑度を把握して、避難時の混雑を少なくできるように経路を探索すれば好適であるが、本発明はこれに限定されない。
前記災害あるいは事故の発生を検知の後、さらに災害および事故の被害拡大や2次災害の発生の防止を行えば好適であるが、本発明はこれに限定されない。
前記災害および事故の被害拡大や2次災害の発生の防止は、被害拡大や2次災害の防止装置を用いれば好適であるが、本発明はこれに限定されない。
前記災害あるいは事故の発生を検知するまでの間は、当該災害あるいは事故の発生を検知する目的以外の利用も合わせて行えば好適であるが、本発明はこれに限定されない。
前記センサネットワークは前記目的以外の利用のためのセンサを備えれば好適であるが、本発明はこれに限定されない。
前記センサは、その一部または全部を前記目的以外の利用のためのセンサとしても利用すれば好適であるが、本発明はこれに限定されない。
前記目的以外の利用時に、災害あるいは事故の発生の可能性を検知した時点、災害あるいは事故の発生を検知した時点、または前期2時点間のある時点のいずれかにおいて、該目的以外の利用を停止し、前記災害あるいは事故の発生の検知以降の処理のみを行えば好適であるが、本発明はこれに限定されない。
前記センサネットワークは1台のシステム制御装置を備え、かつ該システム制御装置は発電装置を備え、該システム制御装置を駆動する商用電源が、前記災害検知および避難誘導システムが管理している場所における災害あるいは事故の発生の影響により、または当該場所における災害あるいは事故とは無関係に停電した場合に、直ちに該発電装置に電源切り替えを行い、システム停止を防ぐ手段を備えれば好適であるが、本発明はこれに限定されない。
前記センサネットワークは2台以上のシステム制御装置を備え、通常は該システム制御装置のうちの1台がシステム制御を行い、該システム制御を行っているシステム制御装置を駆動する商用電源が、前記災害検知および避難誘導システムが管理している場所における災害あるいは事故の発生の影響により、または当該場所における災害あるいは事故とは無関係に停電した場合に、直ちにシステム制御を行っていなかった1台のシステム制御装置がシステム制御を開始してシステム停止を防ぐシステム制御装置切り替え手段を備えれば好適であるが、本発明はこれに限定されない。
前記センサネットワークは2台以上のシステム制御装置を備え、さらに該システム制御装置の1台以上は発電装置を備え、通常は該システム制御装置のうちの1台がシステム制御を行い、該システム制御を行っているシステム制御装置を駆動する商用電源が、前記災害検知および避難誘導システムが管理している場所における災害あるいは事故の発生の影響により、または当該場所における災害あるいは事故とは無関係に停電した場合に、該システム制御を行っているシステム制御装置が発電装置を備えている場合には該発電装置に電源切り替えを行い、発電装置を備えていない場合には直ちにシステム制御を行っていなかったシステム制御装置のうち動作可能なシステム制御装置を選択してシステム制御を開始することによりシステム停止を防ぐシステム制御装置切り替え手段を備えれば好適であるが、本発明はこれに限定されない。
前記センサネットワークは2台以上のシステム制御装置を備え、通常は該システム制御装置のうちの1台がシステム制御を行い、該システム制御を行っているシステム制御装置が、前記災害検知および避難誘導システムが管理している場所における災害あるいは事故の発生の影響により、または当該場所における災害あるいは事故とは無関係に動作不能になった場合に、直ちにシステム制御を行っていなかった1台のシステム制御装置がシステム制御を開始してシステム停止を防ぐシステム制御装置切り替え手段を備えれば好適であるが、本発明はこれに限定されない。
前記センサネットワークにおける各基地局と1台あるいは2台以上のシステム制御装置との通信は、常に最低1台の動作可能な前記システム制御装置との間で通信可能であるような手段を備えれば好適であるが、本発明はこれに限定されない。
前記複数の全てのシステム制御装置にそれぞれ付随して接続する制御データベースの内容は、少なくともセンサネットの全てのセンサノードおよび基地局の識別情報を共有すれば好適であるが、本発明はこれに限定されない。
前記識別情報は、センサノードの場合には少なくともセンサノードに付随しているセンサ種別、センサノードの固有の識別子、センサノードの位置、であり、基地局の場合には基地局の固有の識別子、基地局の位置であれば好適であるが、本発明はこれに限定されない。
前記識別情報は、センサノードあるいは基地局の移動が発生した場合には、制御データベースにおいて更新が行われれば好適であるが、本発明はこれに限定されない。
前記複数の全てのシステム制御装置にそれぞれ付随して接続する制御データベースの内容は、常時更新が行われ、内容が共通であれば好適であるが、本発明はこれに限定されない。
前記各基地局と、動作可能な前記システム制御装置との間での通信可能な手段は、該基地局は電源を備え、かつ該基地局と該システム制御装置との間は無線通信を行えば好適であるが、本発明はこれに限定されない。
さらに前記基地局と、前記システム制御装置との間に、電源を備えた1個以上の中継局を備え、無線通信を行えば好適であるが、本発明はこれに限定されない。
さらに前記基地局と、前記システム制御装置との間に、電源を備えた1個以上の中継局を備え、該基地局のそれぞれは、該システム制御装置との無線通信経路を複数本確保できれば好適であるが、本発明はこれに限定されない。
前記システム制御装置の切り替え手段は、常時前記各システム制御装置は、前記各基地局からの信号を受信しており、かつ、前記各システム制御装置のうち、システム制御を行っているシステム制御装置以外は信号発信は行っておらず、全基地局が、設定した一定時間以上、システム制御を行っているシステム制御装置からの信号を受信できなかったときに、システム制御装置切り替え信号をあらかじめ設定したシステム制御装置の順番に従ってシステム制御装置動作開始信号を発信し、当該システム制御装置のシステム制御装置動作開始信号を受信したシステム制御装置がシステム制御動作を開始すれば好適であるが、本発明はこれに限定されない。
また、前期災害あるいは事故の発生の検知は、想定できる災害あるいは事故については、それぞれの災害あるいは事故の種類、検知対象場所に応じて、あらかじめ検知用センサ種、該検知用センサの正常値範囲、該検知用センサの正常値範囲の逸脱個数の上限個数を設定しておき、該検知用センサの正常値範囲の逸脱個数が該設定上限値を超えた場合に、前記想定災害あるいは事故が発生したと判定すれば好適であるが、本発明はこれに限定されない。
また、前期災害あるいは事故の発生の検知は、想定できる災害あるいは事故については、それぞれの災害あるいは事故の種類、検知対象場所に応じて、あらかじめ検知用センサ種、該検知用センサの正常移動範囲、該検知用センサの正常移動範囲の逸脱個数の上限個数を設定しておき、該検知用センサの正常移動範囲の逸脱個数が該設定上限値を超えた場合に、前記想定災害あるいは事故が発生したと判定すすれば好適であるが、本発明はこれに限定されない。
本発明によれば、センサネットワークを利用することで、災害や事故の監視・検知を行い、避難経路を柔軟に決定して通知することが可能になる。
また、センサネットワーク・システムを、平常時には空調制御等、災害や事故の検知以外の目的にも利用することでシステム稼働率を上げ、複数システムを設置することによるコスト高を低減することが可能になる。
更に、センサネットワークを利用することにより、配線が不要になるため、配線コストの低減に加えて、可動部へのセンサの設置が容易で、また、配線の困難さのために従来センサを用いての監視が不可能だった項目の、あるいは測定精度が不十分だった項目の監視を高精度で実施することが可能になる。また、新しく監視・検知項目を追加する場合にも、既設センサに加えて新規のセンサを設置することを簡便に行うことができ、柔軟に監視・検知項目を追加・変更することが可能になる。
更に、センサネットワークを利用することにより、配線が不要になるため、災害や事故の発生時、あるいは停電時においても有線の場合に比べてシステム・ダウンの発生する可能性が低くなり、また、複数のシステム制御装置を用意して、1台のシステム制御装置が動作不能に陥っても別のシステム制御装置を動作させることにより、システム・ダウンの発生を防ぐことが可能になる。
以下、図面を用いて本発明を実施するための最良の形態を説明する。
詳細な実施例を説明する前に、まずワイヤレス・センサネットワークの基本構成について、図2乃至図6を用いて説明する。以下の説明においては、特に断りのない限り、ワイヤレス・センサネットワークを単にセンサネットワークと呼ぶことにする。
図2は、本発明の実施の形態に係るセンサネットワークの基本接続構成図である。図2に示すように、センサネットワークは、センサにより外部からデータを入力し、その入力したデータを基地局に送信するセンサノード201、センサノード201から受信したデータやその他の情報をネットワークに送信する基地局202、ネットワーク206を介して基地局202からデータを受信するシステム制御装置203、及び、ネットワーク206から構成される。システム制御装置203が受信したデータは、制御情報DB(データベース)204に格納される。ここで、基地局202がネットワークに送信するデータとしては、各センサノードから送付される無線パケットに含まれるセンサ測定値、センサ測定時刻、センサノードの識別情報、及び無線パケットの受信時刻、無線パケットを受信した基地局の識別情報がある。
システム制御装置203は、システム管理機能があり、さらにセンサ情報を利用したアプリケーション・システム・ソフトウェアを内蔵できれば、専用サーバ、パーソナル・コンピュータ等、機種は限定されない。またアプリケーション・システムの実行結果を表示する表示端末装置205が必要である。これはシステム制御装置203専用の表示端末でもよいし、該装置と通信して画面表示ができるテレビ、携帯端末等、やはり機種は限定されない。
さらに、センサネットワークはシステム制御装置を複数台持つようにしてもよい。図3はシステム制御装置を2台持つ例であり、メインのシステム制御装置203と付随する制御情報DB(データベース)204および表示端末装置205に加えて、サブのシステム制御装置207と付随する制御情報DB(データベース)208および表示端末装置209があり、システム制御装置207はネットワーク205を介して基地局202からデータを受信する。複数台のシステム制御装置を持つ目的は、メインのシステム制御装置203が故障等で使用不能になった場合の代替用、メインのシステム制御装置203が持つ制御機能とは別の制御機能を持たせる、等がある。通常はメインのシステム制御装置203側がセンサネットワークの制御を行い、必要に応じて、サブのシステム制御装置207側に切り替えてセンサネットワークの制御を行う。メインのシステム制御装置203とサブのシステム制御装置207が同時にセンサネットワークの制御を行うことはない。ただし、双方の制御装置203および207が同時にネットワーク205を介してから信号を受信することは問題なく、特に本発明においては、システム制御装置を複数台持つ場合には同時に信号を受信することが必要である。
また、制御情報DB(データベース)204および208は、センサノード201の識別情報および基地局202の識別情報は共有している必要がある。なぜならば、システム制御装置の切り替えを行った場合に、センサネットワークの構成があらかじめわかっている必要があるからである。本発明では、センサノード201および基地局202の識別情報は、識別子、設置位置、センサ種別を最低限共有する必要がある。
図4は、本発明の実施の形態に係るセンサノードのブロック構成及び外観イメージを示す図である。図4(a)に示すように、センサノード201は、その中枢機能を実現するLSI(Large Scale Integrated Circuit、大規模集積回路)402、基地局202(図2等参照)とのデータの送受信を行うアンテナ403、外部からデータを入力するセンサ404、及び、電源405から構成される。電源405は1次電池、充電可能な2次電池、及び発電素子(太陽光発電素子、振動発電素子、マイクロ波発電素子等)と発電エネルギーを蓄えるコンデンサあるいは2次電池、あるいはこれら電池の組み合わせである。LSI402は、アンテナ403に接続され、基地局202とのデータの送受信を制御する無線送受信回路406、LSI402の全体制御を行うCPU(Central Processing Unit)であるコントローラ回路407、センサノード201の識別情報を記録する不揮発性メモリ(例えば、フラッシュメモリ)である識別情報記録回路408、センサ404から入力したデータをA/D(Analog / Digital)変換するA/D変換回路409、プログラムを記録するROM(Read Only Memory)であるプログラムメモリ410、プログラムを実行するときのワーク用RAM(Random Access Memory)である作業用メモリ411、一定間隔の信号(クロック信号)を発生させるタイマ回路412、及び、電源405から供給される電力を一定の電圧に調整すると共に、電力不要のときに電源を切断し、消費電力を抑制する制御を行う電源制御回路413から構成される。LSI402は、1チップに限定されるものではなく、複数チップを搭載したボード又はMCP(Multi Chip Package)であってもよい。
また、図4(b)に示すように、センサノード201の外観は、アンテナ403、センサノード201本体及びセンサ404に分かれており、センサノード201本体上にLSI402と電源404とが設けられている。
識別情報記録回路408に記録される識別情報としては、センサノード間で一意の識別番号の他、センサノードが添付される対象物の識別情報やその属性があげられる。
図5は、本発明の実施の形態に係る基地局のブロック構成及び外観イメージを示す図である。図5(a)に示すように、基地局202は、LSI501、センサノード201とのデータの送受信を行うアンテナ502、ネットワークに接続するネットワーク接続機器504、及び、電源505から構成される。LSI501は、アンテナ502に接続され、センサノード201とのデータの送受信を制御する無線送受信回路506、コントローラ回路507、センサノード201の位置測定に関する情報(具体的には、無線パケットの送受信時刻や無線の電界強度)及びコイルの識別情報を記録する不揮発メモリ(例えば、フラッシュメモリ)である位置及び識別情報記録回路508、ネットワーク・プロトコルに則ってネットワークとのデータの送受信を制御するネットワーク・インタフェース回路509、プログラムメモリ510、作業用メモリ511、タイマ回路512、及び、電源制御回路513から構成される。
また、図5(b)に示すように、基地局202の外観は、アンテナ502、基地局202本体及びネットワーク接続機器504に分かれており、基地局202本体上にLSI501と電源505とが設けられている。
なお、以上の説明においては、センサノード201と共通する部分(同一の名称)の詳細説明を割愛した。
また、図2ではセンサネットワークの最も基本的な構成を説明したが、構成は必ずしも図2に限定されるものではなく、センサノード201と基地局202の間に、基地局202と基本構成は同じであるがセンサネットワーク外のネットワークには接続されない中継局が設置されてもよい。また、センサノード202自体が前記中継局の機能を持つようにして、センサノード202間の通信を可能にしてもよい。図3においても同様である。
次に、各センサノード201、各基地局202は図6に示すように、次の条件が成立するように配置しなければならない。
任意のセンサノード201からシステム制御装置203までセンサネットワーク内の他のセンサノード201、基地局(または中継局)202を経由した通信経路(図6においては双方向矢印の連鎖で示される経路)を1本以上確立できること。故障や安定性を考えれば、複数経路が確保できることが望ましい。
上記の条件を言い換えると、センサネットワーク内の任意のセンサノード201、基地局(または中継局)202、システム制御装置203それぞれについて(以降簡単にそれぞれをノードと呼ぶ)、その無線通信可能領域601(点線の円で示した領域、ただし必ずしも円になるとは限らない)内部には、必ず1個以上のノードが存在し、互いに無線通信可能領域601内部にあるノードどうしを線で結べば、1個の連結グラフができることである。さらに、システム制御装置203に対応するノードから他の任意のノードまで、複数のパスが存在することが望ましい、ということになる。
さらに図3のように2台(さらには3台以上)のシステム制御装置203、207が存在する場合、各システム制御装置203、207からみて、上記条件がそれぞれ成立することが望ましい。
なお、基地局202とシステム制御装置203または207は必ずしも無線である必要はなく、有線でも良い。
以上がセンサネットワークの構成である。ただし、これらは本発明を限定するものではなく、ひとつの形態をとりあげているにすぎない。以下、本発明を実施するための最良の形態を実施例で説明する。
本実施例では、オフィスビルに設置されているセンサネットワークによる火災検知と避難誘導例を示す。説明を簡単にするために、ビルの1フロアに限定した説明とする。
まず、フロアの状況を説明する。図7はフロア平面図である。フロア700には出入口が4箇所ある(761,762,763、764)。図7の斜線部は壁または棚・机であり、人が通ることのできない部分である。斜線部以外が通路となっている。
フロアの空調をセンサネットワークによって制御するために、20個の温度センサ付きのセンサノード701〜720および5個の基地局751〜755が設置されている。また、災害検知を行うために、センサノード701〜720のうち10個(701,703,705,707,709,711,713,715,717,719)には火災検知を行うための煙センサが、残り10個のセンサノード(702,704,706,708,710,712,714,716,718,720)には、振動や壁の崩落等を検知するための加速度センサが付いている。上記センサノード701〜720および基地局751〜755は、すべて壁面に設置されているものとする。さらに、人の存在を検知するための12個の人感センサ付きのセンサノード731〜742が天井に設置されている。
前記センサノード701〜720、731〜742と基地局751〜755は、センサノードどうし、センサノードと基地局どうしで無線通信ができる。各基地局751〜755はそれぞれ無線LAN771でフロアの外部に設置してある1台のシステム制御装置772と通信ができる。
当該システム制御装置772に付随する制御情報DB773には、図8に示すように、あらかじめ前記センサノード701〜720、731〜742および基地局751〜755に関する情報800を格納しておく。センサ種別/基地局801にはセンサノードか基地局か、また当該センサノードに付くセンサ種を格納しておく。図8ではAは温度センサおよび煙センサの付いたセンサノード、Bは温度センサおよび加速度センサの付いたセンサノード、Cは人感センサの付いたセンサノード、baseは基地局を示す。ID802には各センサノードおよび基地局に固有の識別子を格納しておく。また、設置位置803には各センサノードおよび基地局の設置位置を格納しておく。これらの情報は、センサネット構築時に格納するが、その方法は人手で入力する、センサネットワークとの通信によりシステムが情報を取得して格納する等いくつかの方法があるが、本発明ではその方法については限定しない。図7のフロア状況や図8の制御情報DB内容はそれぞれシステム制御装置772に接続する表示端末装置774に表示可能である。ビル管理者は当該表示端末装置774を見てビルの状況を把握することができる。
システム制御装置772には平常時の制御プログラム、災害判定プログラムおよび災害対策制御プログラムが格納されている。平常時の制御プログラムは、空調制御を行うプログラムであり、温度センサ701〜720の測定温度に基づいて空調の運転を制御する。
さて、以降では図1のフローに基づき、当該センサネットワーク・システムの動作について説明する。
まず、通常は平常時測定101が行われている。
図9は平常時のある時点でのフロア700のセンサノード701〜720、731〜742と基地局751〜755の通信状況を示す。点線の矢印がシステム制御装置772方向の通信経路を表す。また当該通信状況は制御情報DB773にも格納され、変化があればその都度更新される。図10は図9の時点での制御情報DB773の内容で、センサネットワーク・システムが動作した時点で追加される通信状況1001と前ノードID1002を追加表示している。通信状況1001は○であれば正常に通信できているとシステム制御装置772が判定できていることを示し、−であれば(図13参照)正常に通信できているとシステム制御装置772が判定できないことを示す。一方、前ノードID1002は当該センサノードあるいは基地局が、どのセンサノードあるいは基地局からの信号を受信して通信経路の一部として確立させているかを示している。
例えばNo.22のセンサノード(ID022)732はセンサノード(ID005)709とセンサノード(ID033)733の2個のセンサノードからの信号を受信していることを示す。もちろん、この場合には、システム制御装置772からの命令等の信号は、上記の逆方向の経路で末端のセンサノードへ伝達されていく。異常検知の信号がシステム制御装置772に送信されてこなければ、異常検知102判定では異常があると判定されず、平常時測定101が続けられる。
ここで、異常検知の信号とは、
(1)ある温度センサの検知温度がある設定値以上になる、
(2)ある煙センサが煙を検知する、
(3)ある加速度センサの検知加速度がある設定値以上になる、
(4)あるセンサノードあるいは基地局からの通信が途絶える、
となったことを認識できる信号である。本実施例では説明の簡略化のために(3)は除外して説明する。
さて、ここで図11に星型で示す場所1101において火災が発生したとする。ある時間が経過した時点で、次のような状況になったとする(図12参照)。
(5)火災の炎または熱でセンサノード705、736、738および基地局753が通信不能になった。
(6)センサノード704が温度異常(摂氏150度)を検知した(全て設定温度は摂氏80度)。
(7)センサノード701が煙を検知した。温度は摂氏50度。
(8)センサノード716が温度異常(摂氏90度)を検知した。
上記(5)の通信不能が発生した段階でセンサネットワークは自律的に通信経路を再構成し、図12の矢印で示すような通信経路が確立される。一方、システム制御装置772は上記(5)〜(8)の異常信号を受信し、図13に示すように制御情報DB773を更新し、異常検知情報1301を書き込む。異常検知102では、システム制御装置772が異常信号を受信したため、施設の災害検知105判定のために、平常時の制御プログラムを災害判定プログラムに切り替える。災害判定プログラムは、制御情報DB773に格納されている災害判定基準を満たしているかどうかをチェックする。
ここで、当該基準が
(9)2個以上のセンサノードが温度異常(摂氏80度以上)、
(10)2個以上のセンサノードが煙を検知、
のいずれか1つを満たす場合は火災発生であり、
(11)3個以上のセンサノードまたは基地局が通信不能、
を満たせば何らかの災害発生、という基準であるとする。ここでは、基準(9)および基準(11)の2つを満たすことになり、火災発生と判断する。もちろん、本実施例であげた基準は単なる一例であり、施設の種類、利用形態などの諸条件によって、種々の判定基準があることはいうまでもない。またどの災害判定基準も満たさない場合には、平常時測定101にプログラム制御が戻る。
本実施例では、火災発生と判定されたため、システム制御装置772は災害判定プログラムを災害対策制御プログラムに切り替える制御プログラム切替106を行い、災害状況把握107に進む。現状は、図12および図13に示した状況であり、危険範囲は図14の楕円内部1401と判定する。この判定方法も種々の基準が考えられる。ここでは異常検知センサから一定距離(5m)以内という基準で判定したものとする。
次に災害通知108を行う。この方法も様々だが、本実施例では、
(1)フロア内に火災警報を発する、
(2)フロア内の各人の携帯端末に火災警報信号を送信する(電話経由、あるいはセンサノードまたは基地局経由)、
を行う。
さらに、同時にスプリンクラーの作動、防火シャッターの作動と連動させれば、火災拡大防止にもなる。
続いて避難誘導109を行う。災害対策制御プログラムは危険箇所を避けるように、各場所から出口までの経路を探索する。探索した全体の経路は図14の矢印のようになり、表示端末装置774に表示される。また、各個人の携帯端末にも経路が表示される。例えば、図15の星印1501の地点にいる人には、図14の経路ではなく図15の経路を示す。星印1501の地点にいる人は、この経路表示に従って出口762に向かって避難する。
以上で、火災検知および避難誘導の一実施例を説明した。本実施例によれば、火災の位置、状況を的確に検知し、避難誘導の経路を人々の所在地に応じて個別に指示できるなど、多くの利点がある。
実施例1では、センサノード側で異常を検知する例を示したが、本実施例では、システム制御装置203側で異常が発生した場合を説明する。各種機器の構成は、実施例1と同一であるとする。
図1における平常測定時に、システム制御装置203の設置場所で突然停電が発生したとする。システム制御装置203は停電を感知し(異常検知102)、予備電源に切り替える(制御装置または電源切替104)。その後平常時測定101に戻る。
センサネットワークにおいては、センサノード201や基地局202はそれ自身が電池等の電源をもっていたり発電機構を備えているため、停電の影響は一般にはない。しかし、基地局202とシステム制御装置203の間のネットワークやシステム制御装置203側は必ずしも独自の電源や発電機構を備えていない場合があり、停電の場合、システム・ダウンを引き起こす場合がある。災害とは無関係の停電の場合、比較的早く停電が復旧することも多いため、システム・ダウンの影響は小さいかもしれないが、復旧までの時間が長引いた場合には、大きな影響をおよぼす可能性がある。災害発生時には、同時に停電が発生する可能性は高く、また、復旧までに時間がかかることも多く、大きな影響をおよぼす可能性がある。したがって、停電対策を考えておく必要があり、特に、災害検知や災害対応を目的としたセンサネットワーク・システムは、停電によるシステム・ダウンを起こすことは許されないので、停電対策は必須である。
本実施例で示した予備電源への切り替えは、メインフレームからパソコンにいたるまで、その機能を備えていることは一般的である。無線LANでもルータが独自の電源や発電機構を備えたり、センサネットワークの基地局がルータを兼ねるようにすれば、停電によるシステム・ダウンを避けられる。
実施例2では停電時の対応策を示したが、本実施例では、災害等によりシステム制御装置203が動作不能に陥った場合の例を説明する。
システム制御装置203を設置した場所での火災発生や、地震による当該装置203の設置したビルの崩壊により、当該装置203が動作不能になる可能性が想定される。火災発生の可能性をほとんどなくすことは困難であろうが、地震対策としては、想定される地震では破壊されない堅牢な地下室を用意し、そこにシステム制御装置203を設置する方法がある。この方法では、当該装置203を設置した場所で火災が発生した場合を除けば、多くの災害に対して有効な方法であると考えられる。しかし、システム制御装置203が動作不能になることを完全に防ぐことは不可能である(故障による場合には、一般的な。
そこで、図3に示すように、システム制御装置を2台、あるいは3台以上用意する方法がある。本実施例では、システム制御装置を2台用意する方法について説明する。
図3に示すように、システム制御装置(メイン)203とシステム制御装置(サブ)207を用意する。それぞれに制御情報DB204,208と表示端末205、209が接続されている。災害対策を想定しているため、2台のシステム制御装置203,204は異なる場所、できれば別個の施設に設置することが望ましく、また距離ができるだけ離れていたほうが、同一の災害の影響を受けにくく望ましい。例えば、システム制御装置(メイン)203は、平常時監視をしているビルに設置し、システム制御装置(サブ)207は企業や自治体の防災センタのような場所に設置する。システム制御装置(サブ)207とセンサネットワーク基地局202と通信はシステム制御装置(メイン)203との通信ネットワークと独立にしておけば、さらに災害の影響を受けにくくなる。例えば各基地局202からシステム制御装置(サブ)207の間に複数個の無線中継局を設置し、無線通信をするようにする。さらに、通信経路は複数本確保できるように中継局を設置することにより、耐災害性を高めることができる。
各基地局202とシステム制御装置(メイン)203の間では一定時間間隔で信号のやりとりを行っており、またシステム制御装置(サブ)207は前期信号のやりとりのうち、シス各基地局202からの信号を一定時間間隔で受け取っているものとする。
いま、システム制御装置(メイン)203が地震により使用不能になったとする。このとき、各基地局202はシステム制御装置(メイン)203からの信号を受け取らなくなる。あらかじめ各基地局202にはシステム制御装置(メイン)203からの受信信号を連続して受け取れなくなった回数が一定値を超えたら、各基地局202は、システム制御装置切り替え信号を発信するようにプログラムしておく。
設定値が5回で、受信間隔が5秒であれば、システム制御装置(メイン)203が使用不能になった後20秒から25秒で各基地局202はシステム制御装置切り替え信号を発信する。システム制御装置(サブ)207は前記切り替え信号を受信した時点で、システム制御プログラムを起動し、制御を開始する。上述したように、システム制御装置(サブ)207は各センサノードや基地局の識別情報を持っている(もちろん途中で変更があれば随時更新する)ので、センサネットワーク・システムの制御を正しく行うことができる。さらに、システム制御装置(メイン)203動作時の受信情報をログとして残しておけば、システム制御装置切り替えによる制御の不連続性を防ぐことも可能になる。
以上でシステム制御装置が動作不能に陥った場合の切り替え方法の実施例を説明した。本実施例によれば、耐災害性の高いセンサネットワーク・システムの実現が可能になる。
本実施例では、実施例1を補足する意味で、加速度センサの利用について説明する。
実施例1において、図7の10個のセンサノード(702,704,706,708,710,712,714,716,718,720)には、温度センサのほかに、振動や壁の崩落等を検知するための加速度センサが付いており、さらにセンサノード701〜720および基地局751〜755は、すべて壁面に設置されているものとしていた。加速度センサは、地震が発生した場合、壁面に付いたまま振動し、地震による揺れの強さを検知することが可能で、ある程度の被害予測が可能で、他のセンシング手段と組み合わせれば、さらに被害程度を把握することができる。しかし本実施例においてはさらに別の用途についての説明を行う。
センサノード701〜720および基地局751〜755は全てフロア700の床面から高さ2mの位置に設置されているものとする。いま、大地震が発生したとする。このときフロア700のいくつかの壁面が崩れ、棚も倒れたものとする。崩れた壁面や棚と一緒に加速度センサの付いたセンサノードが落下すれば、加速度センサは地震の揺れとは異なる加速度を検出する。センサノード707、708の設置された棚全体が倒れ、センサノード709、710の設置された壁全体が崩落し、その他の壁や棚は無事であったとする。センサノード708、710は加速度センサが付いており、その他8個の加速度センサ付きセンサノード(702,704,706,712,714,716,718,720)とは異なる加速度を検出するため、前記の2箇所の棚と壁では何かが起こったと判断できる。さらに実際は、棚は倒れ、壁は崩落したために、4個のセンサノード(707,708,709,710)は落下・移動し、もとの位置とは異なる場所に移動してしまう。
加速度センサが3次元の加速度成分を検知できるセンサであるとすると、水平方向、垂直方向の加速度の大きさ・向きで棚や壁の動きの状況が把握できる。垂直方向の成分が小さければ(地震の揺れを加味して)棚は倒れてはいないと予想できるし、垂直方向の成分が大きければ棚は倒れていると予想できる。また、センサノードの位置を、他のセンサノードや基地局との三角測量により測定でき、もとの位置との比較によりやはり棚や壁の動きの状況が把握できる。
さて、4個のセンサノード(707,708,709,710)はフロア700の床付近、すなわち高さ0m付近にあると、上記2箇所の棚、壁はそれぞれ倒壊、崩落したと判断できる。もちろん、ただセンサノードが落下しただけという可能性がないわけではないが、センサノードがしっかりと固定されていれば、単なる落下の可能性は低い。また、センサノードが壊れる、すなわち通信不能になる可能性もある。実施例1でも説明したように、通信不能になったセンサノードも認識できるので、判断基準に組み入れることができる。このような判断基準は、施設の状況、センサノードの取り付け状況等の諸条件により異なる。それぞれの場所等に応じた判断基準を制御DB773に格納しておかなければならない。判断結果については、システム制御装置772の表示端末774や、フロアに居る人々の携帯端末などに表示することもできるし、さらには実施例1のように、避難経路を指示することもできる。
以上、加速度センサと各センサノードの測位による地震被害状況の把握について説明した。本実施例で説明した方法は、例えば工事現場における材料の落下の把握や、トンネル等の落盤の把握にも応用できる。
本実施例では、実施例1を補足する意味で、人感センサの利用について説明する。
図16は実施例1における図14と同時刻であるとする。人感センサ731〜742のうち、人感センサN35735が人1601を検出したものとする。危険範囲1401が検知されているので、通常は防火シャッタ1611〜1616が作動し、通路の遮断を行い、また、スプリンクラー1621〜1624が作動し、消火・延焼防止を行う。しかし、人1601の救出のために、以下の(1)、(2)あるいは(3)の対応を行う。
(1)火災拡大の予測をシステムが行い、スプリンクラー1621〜1624を動作させれば、防火シャッタ1611〜1616を1分間閉じないでおいても人々の避難誘導に支障は出ないと判断できれば、スプリンクラー1621〜1624のみを動作させ防火シャッタ1611〜1616を閉じない。
(2)(1)と同様な火災拡大の予測をシステムが行い、スプリンクラー1621〜1624を動作させ、防火シャッタ1611、1613〜1616を閉じ、防火シャッタ1612のみを1分間のみ開放する。
(3)(1)と同様な火災拡大の予測をシステムが行い、スプリンクラー1621〜1624を動作させ、全ての防火シャッタ1611〜1616を閉じるが、ビルの防災管理者の判断で防火シャッタ1612のみを1分間のみ開放する操作を行う。あるいは救助隊が到着するのを見計らって防火シャッタを開放する操作を行う。
以上、人感センサの利用と防火シャッタ操作の一例を説明したが、被害拡大防止装置であるスプリンクラーや防火シャッタの利用は、システム判断とともに、管理者の臨機応変な判断で操作を行う余地を残しておく必要があっても良い。ただし、管理者のより確実な判断の根拠となるデータとしての、センサネットワークの取得情報は非常に重要である。
実施例4において、移動したセンサノードの位置把握について触れたが、本実施例では、移動するセンサノードの位置把握を行う応用例として、建設工事現場における作業員の安全確保方法について説明する。
本実施例においては、センサネットワーク・システムの利用の主目的を作業員の安全確保とし、平常時における別目的の利用は特に想定しないことにする。したがって、図1のフローにおける平常時測定101は、建設工事現場に存在するセンサノードによるセンシング値取得と、各センサノードの位置測定を意味する。
さて、作業員の安全確保で行いたいことは、
(1)作業員が危険な場所に不用意に近づくことを防ぐ(必要があって近づくときにもある種の警告を行う)、
(2)事故(物体の落下、崩落など)を作業員、あるいは監督者に知らせる、
(3)作業員が事故にあったことを、すばやく、的確に(場所、内容)把握する、
であるとする。
そこでまず、建設現場の各所にセンサノード201と基地局202を設置し、センサネットワークを構成する。各センサノードには、温度、加速度、煙、ガス、歪、重量、など必要に応じて各種センサを組み合わせて搭載する。これらセンサによって、建設現場の状況を把握し、システム制御装置203の表示端末205に表示させる。各作業員には、作業服あるいはヘルメットにセンサノード201を付ける。センサノード201はセンサではなくRFIDをつけても良いが、RFIDでは作業員の位置のみしか把握することができないので、加速度センサ(落下検知)や温度センサ(高温にさらされていることを検知)などのセンサを搭載することが望ましい。
前述の平常時測定101においては、特に危険箇所の把握(高温な場所、ガスが発生している場所)と作業員の位置把握(センサノードの位置測定による)が主体になる。危険箇所の把握においては、異常事態が把握されれば、直ちに作業員や監督者に知らせる。知らせる方法は、警告音を発する、携帯端末に通知するなどの方法がある(上記(2))。また、常に各危険箇所と各作業員の位置を比較し、作業員が危険箇所に近づいたときには(ある距離を設定しておく)、当該作業員と監督者に通知する。通知方法は上記と同様に警告音を発する、携帯端末に通知するなどの方法がある(上記(1))。
作業員の事故は次のような方法で把握できる。
(a)作業員の加速度センサが異常値を検出した。
(b)作業員の温度センサが異常値を検出した。
(c)作業員の位置(センサノードの位置)が急に変化した。
これら(a)(b)(c)の内容は事故把握方法の一部を例示したのみであり、様々な方法があることはいうまでもない。事故発生場所は(c)でわかるが、内容については、種々のセンシング方法を組み合わせることにより、より正確に把握できる。事故が発生したら、直ちに監督者や周辺の作業員に通知する(上記(3))。
以上、建設工事現場における作業員の安全確保方法について説明した。本実施例によれば、作業員の事故を未然に防ぐことが容易になり、仮に事故が発生しても、すばやい救出が可能になる。
なお、本実施例は、位置が固定されたセンサノードと、動き回るセンサノードを組み合わせて監視・検知を行う例であり、作業員の安全確保方法ばかりでなく、自動車や人にセンサつけることによって交通事故を防止する、災害救助時に救助隊員や救助用ロボット等にセンサをつけることにより救助の補助を行う、などにも応用できる。
本実施例では、前記実施例1〜6を補足する事項、あるいは別の追加事項を簡単に説明する。
(1)実施例6においては、作業員の健康状態を管理するセンサ、例えば脈拍・血圧・心電図などを検知するセンサを各作業員に取り付け、通常は作業員健康状態を監視することを目的に利用することもできる。特に、全体が危険な環境での作業においては、有効な活用例である。
(2)建設・建築現場においては、建築部材にセンサを取り付けて温度・歪・振動、さらには建築現場における環境、すなわち風向・風速・気温・雨量などを計測して、建築現場の安全状態を把握することができる。地下工事現場においては、地下水位・土壌の水分含有量などで、安全状態を把握することができる。実施例6において、個々の危険箇所の通知ばかりでなく、全体の危険把握を行って通知することもできる。
(3)鉄道の保守・点検、あるいは工事においては、近づいてくる列車の検知に利用することが考えられる。保守・点検、あるいは工事において、地盤や線路の状態をセンサで測り、工事の効率化を測る一方、踏み切りにおける列車接近の検知と同様な方法で検知するセンサを、前記保守・点検、あるいは工事用のセンサネットワークに組み込んで、列車接近通知を現場監督者や作業員個人に通知することで、作業員の安全確保が行える。
(4)道路において、交通量を検知・制御するためにセンサを設置しておく。そのセンサにはガス(二酸化炭素や窒素酸化物検出用)センサもとりつけておき、さらに道路周辺にも同じくガスセンサを設置する。また、風向・風速・気温のセンサも周辺に設置し、光化学スモッグ予報を行う。
以上、補足説明を行ったが、上記以外でも種々の応用場面が考えられる。
本発明は、自然災害や人的災害あるいは事故を検知し、災害や事故の被害の拡大や2次災害の発生を予測・予防し人々の避難誘導を行う、災害発生の検知および避難誘導システムに係り、特にセンサネットワークを利用した災害発生の検知および避難誘導システムに利用可能である。特にビル・工場などの建築物、テーマパークなどの施設、建築現場などにおける利用に有効であるが、河川、山などにおける自然災害に対する利用にも有効で、その利用可能範囲は広範囲である。
本発明の全体処理フローを示す。 センサネットワークの基本構成例を示す。 センサネットワークの別の構成例を示す。 センサノードの構成例と外観例を示す。 基地局の構成例と外観例を示す。 センサネットワークの通信経路の例を示す。 センサノードおよび基地局の設置状況例を示す。 システム制御DBの登録内容例を示す。 センサノードおよび基地局の通信状況例を示す。 システム制御DBの登録内容例を示す。 災害発生場所とセンサノードおよび基地局の通信状況例を示す。 災害発生後のセンサノードおよび基地局の通信状況例を示す。 災害発生後のシステム制御DBの登録内容例を示す。 災害影響範囲と避難経路例を示す。 特定人物の位置と、その人物に指示される避難経路例を示す。 特定人物の位置と、防火設備設置例を示す。
符号の説明
101〜109:災害検知と避難誘導の各処理を示す。
201〜209:センサネットワークの構成要素。

Claims (34)

  1. 災害あるいは事故の発生を検知し、該検知結果を通知し、該災害あるいは事故の人々への影響を防ぐための避難誘導指示を行うことを特徴とする、災害検知および避難誘導システム。
  2. 請求項1において、
    前記災害検知および避難誘導システムは、前記災害あるいは事故の発生の検知と、前記検知結果の通知と、該災害あるいは事故の人々への影響を防ぐための避難誘導指示を、センサネットワークを用いて行うことを特徴とする、災害検知および避難誘導システム。
  3. 請求項1または2において、
    前記災害あるいは事故の発生の検知は、災害あるいは事故を検知するためのセンサを用いて行うことを特徴とする、災害検知および避難誘導システム。
  4. 請求項1または2において、
    前記災害あるいは事故の発生の検知は、センサの位置の変化の検知により行うことを特徴とする、災害検知および避難誘導システム。
  5. 請求項1または2において、
    前記災害あるいは事故の発生の検知は、災害あるいは事故を検知するためのセンサを用いて、さらに当該センサあるいは別個のセンサの位置の変化の検知によって行うことを特徴とする、災害検知および避難誘導システム。
  6. 請求項1または2において、
    前記検知結果の通知は、前記災害あるいは事故の発生を検知した結果を解析して、災害あるいは事故の種類、発生場所、および現在状況の通知を行うことを特徴とする、災害検知および避難誘導システム。
  7. 請求項1または2または6において、
    前記検知結果の通知は、災害および事故管理者、および災害および事故の影響の及ぶ可能性のある人々に対して、システム制御装置の表示端末、携帯端末、警報装置のすくなくとも一つ以上を用いて通知することを特徴とする、災害検知および避難誘導システム。
  8. 請求項1または2において、
    前記該災害あるいは事故の人々への影響を防ぐための避難誘導指示は、前記災害あるいは事故の発生を検知した結果を解析して、災害あるいは事故の種類、発生場所、および現在状況を解析して、安全な避難経路を探索して通知を行うことを特徴とする、災害検知および避難誘導システム。
  9. 請求項1または2または8において、
    前記該災害あるいは事故の人々への影響を防ぐための避難誘導指示は、災害および事故管理者、あるいは災害および事故の影響の及ぶ可能性のある人々に対して、システム制御装置の表示端末、携帯端末、警報装置のすくなくとも一つ以上を用いて通知することを特徴とする、災害検知および避難誘導システム。
  10. 請求項9において、
    前記災害および事故の影響の及ぶ可能性のある人々に対しての通知は、該各個人の存在場所に応じて、個々に適切な避難経路を通知することを特徴とする、災害検知および避難誘導システム。
  11. 請求項8において、
    前記安全な避難経路の探索は、あらかじめ想定している避難経路のうちから選択するか、避難経路をその都度算出するか、そのいずれかあるいは両方を用いて探索することを特徴とする、災害検知および避難誘導システム。
  12. 請求項11において、
    前記安全な避難経路を探索は、人感センサを用いて人々の存在の有無および混雑度を把握して、避難時の混雑を少なくできるように経路を探索することを特徴とする、災害検知および避難誘導システム。
  13. 請求項1または2において、
    前記災害あるいは事故の発生を検知の後、さらに災害および事故の被害拡大や2次災害の発生の防止を行うことを特徴とする、災害検知および避難誘導システム。
  14. 請求項13において、
    前記災害および事故の被害拡大や2次災害の発生の防止は、被害拡大や2次災害の防止装置を用いることを特徴とする、災害検知および避難誘導システム。
  15. 請求項1または2において、
    前記災害あるいは事故の発生を検知するまでの間は、当該災害あるいは事故の発生を検知する目的以外の利用も合わせて行うことを特徴とする、災害検知および避難誘導システム。
  16. 請求項2または14において、
    前記センサネットワークは前記目的以外の利用のためのセンサを備えることを特徴とする、災害検知および避難誘導システム。
  17. 請求項3または4において、
    前記センサは、その一部または全部を前記目的以外の利用のためのセンサとしても利用することを特徴とする、災害検知および避難誘導システム。
  18. 請求項15乃至17のいずれかにおいて、
    前記目的以外の利用時に、災害あるいは事故の発生の可能性を検知した時点、災害あるいは事故の発生を検知した時点、または前期2時点間のある時点のいずれかにおいて、該目的以外の利用を停止し、前記災害あるいは事故の発生の検知以降の処理のみを行うことを特徴とする、災害検知および避難誘導システム。
  19. 請求項2乃至18のいずれかにおいて、
    前記センサネットワークは1台のシステム制御装置を備え、かつ該システム制御装置は発電装置を備え、該システム制御装置を駆動する商用電源が、前記災害検知および避難誘導システムが管理している場所における災害あるいは事故の発生の影響により、または当該場所における災害あるいは事故とは無関係に停電した場合に、直ちに該発電装置に電源切り替えを行い、システム停止を防ぐ手段を備えることを特徴とする、災害検知および避難誘導システム。
  20. 請求項2乃至18のいずれかにおいて、
    前記センサネットワークは2台以上のシステム制御装置を備え、通常は該システム制御装置のうちの1台がシステム制御を行い、該システム制御を行っているシステム制御装置を駆動する商用電源が、前記災害検知および避難誘導システムが管理している場所における災害あるいは事故の発生の影響により、または当該場所における災害あるいは事故とは無関係に停電した場合に、直ちにシステム制御を行っていなかった1台のシステム制御装置がシステム制御を開始してシステム停止を防ぐシステム制御装置切り替え手段を備えることを特徴とする、災害検知および避難誘導システム。
  21. 請求項2乃至18のいずれかにおいて、
    前記センサネットワークは2台以上のシステム制御装置を備え、さらに該システム制御装置の1台以上は発電装置を備え、通常は該システム制御装置のうちの1台がシステム制御を行い、該システム制御を行っているシステム制御装置を駆動する商用電源が、前記災害検知および避難誘導システムが管理している場所における災害あるいは事故の発生の影響により、または当該場所における災害あるいは事故とは無関係に停電した場合に、該システム制御を行っているシステム制御装置が発電装置を備えている場合には該発電装置に電源切り替えを行い、発電装置を備えていない場合には直ちにシステム制御を行っていなかったシステム制御装置のうち動作可能なシステム制御装置を選択してシステム制御を開始することによりシステム停止を防ぐシステム制御装置切り替え手段を備えることを特徴とする、災害検知および避難誘導システム。
  22. 請求項2乃至18のいずれかにおいて、
    前記センサネットワークは2台以上のシステム制御装置を備え、通常は該システム制御装置のうちの1台がシステム制御を行い、該システム制御を行っているシステム制御装置が、前記災害検知および避難誘導システムが管理している場所における災害あるいは事故の発生の影響により、または当該場所における災害あるいは事故とは無関係に動作不能になった場合に、直ちにシステム制御を行っていなかった1台のシステム制御装置がシステム制御を開始してシステム停止を防ぐシステム制御装置切り替え手段を備えることを特徴とする、災害検知および避難誘導システム。
  23. 請求項2乃至22のいずれかにおいて、
    前記センサネットワークにおける各基地局と1台あるいは2台以上のシステム制御装置との通信は、常に最低1台の動作可能な前記システム制御装置との間で通信可能であるような手段を備えることを特徴とする、災害検知および避難誘導システム。
  24. 請求項23において、前記各基地局と、動作可能な前記システム制御装置との間での通信可能な手段は、該基地局は電源を備え、かつ該基地局と該システム制御装置との間は無線通信を行うことを特徴とする、災害検知および避難誘導システム。
  25. 請求項24において、さらに前記基地局と、前記システム制御装置との間に、電源を備えた1個以上の中継局を備え、無線通信を行うことを特徴とする、災害検知および避難誘導システム。
  26. 請求項25において、さらに前記基地局と、前記システム制御装置との間に、電源を備えた1個以上の中継局を備え、該基地局のそれぞれは、該システム制御装置との無線通信経路を複数本確保できることを特徴とする、災害検知および避難誘導システム。
  27. 請求項20乃至23のいずれかにおいて、
    前記システム制御装置の切り替え手段は、常時前記各システム制御装置は、前記各基地局からの信号を受信しており、かつ、前記各システム制御装置のうち、システム制御を行っているシステム制御装置以外は信号発信を行っておらず、全基地局が、設定した一定時間以上、システム制御を行っているシステム制御装置からの信号を受信できなかったときに、システム制御装置切り替え信号をあらかじめ設定したシステム制御装置の順番に従ってシステム制御装置動作開始信号を発信し、当該システム制御装置のシステム制御装置動作開始信号を受信したシステム制御装置がシステム制御動作を開始することを特徴とする、災害検知および避難誘導システム。
  28. 請求項20乃至22のいずれかにおいて、
    前記複数の全てのシステム制御装置にそれぞれ付随して接続する制御データベースの内容は、少なくともセンサネットの全てのセンサノードおよび基地局の識別情報を共有することを特徴とする、災害検知および避難誘導システム。
  29. 請求項28において、
    前記識別情報は、センサノードの場合には少なくともセンサノードに付随しているセンサ種別、センサノードの固有の識別子、センサノードの位置、であり、基地局の場合には少なくとも基地局の固有の識別子、基地局の位置であることを特徴とする、災害検知および避難誘導システム。
  30. 請求項28において、
    前記識別情報は、センサノードあるいは基地局の移動が発生した場合には、制御データベースにおいて更新が行われることを特徴とする、災害検知および避難誘導システム。
  31. 請求項20乃至22のいずれかにおいて、
    前記複数の全てのシステム制御装置にそれぞれ付随して接続する制御データベースの内容は、常時更新が行われ、内容が共通であることを特徴とする、災害検知および避難誘導システム。
  32. 請求項2または3または5において、
    災害あるいは事故の発生の検知は、想定できる災害あるいは事故については、それぞれの災害あるいは事故の種類、検知対象場所に応じて、あらかじめ検知用センサ種、該検知用センサの正常値範囲、該検知用センサの正常値範囲の逸脱個数の上限個数を設定しておき、該検知用センサの正常値範囲の逸脱個数が該設定上限値を超えた場合に、前記想定災害あるいは事故が発生したと判定することを特徴とする、災害検知および避難誘導システム。
  33. 請求項2または4または5において、
    災害あるいは事故の発生の検知は、想定できる災害あるいは事故については、それぞれの災害あるいは事故の種類、検知対象場所に応じて、あらかじめ検知用センサ種、該検知用センサの正常移動範囲、該検知用センサの正常移動範囲の逸脱個数の上限個数を設定しておき、該検知用センサの正常移動範囲の逸脱個数が該設定上限値を超えた場合に、前記想定災害あるいは事故が発生したと判定することを特徴とする、災害検知および避難誘導システム。
  34. 請求項2または4または5において、
    災害あるいは事故の発生の検知は、想定できる災害あるいは事故については、それぞれの災害あるいは事故の種類、検知対象場所に応じて、あらかじめ検知用センサ種、該検知用センサの正常移動範囲、該検知用センサの正常移動範囲の逸脱個数の上限個数を設定しておき、該検知用センサの正常移動範囲の逸脱個数が該設定上限値を超えた場合に、前記想定災害あるいは事故が発生したと判定することを特徴とする、災害検知および避難誘導システム。
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