JP6916512B2 - 人工爪用組成物、人工爪、及び人工爪用キット - Google Patents

人工爪用組成物、人工爪、及び人工爪用キット Download PDF

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Description

本発明は、例えば、紫外線などの光の照射によって硬化する人工爪用組成物、及び、該人工爪組成物が硬化して形成された人工爪に関する。また、本発明は、人工爪を除去するための除去液人工爪用組成物とを備える人工爪用キットに関する。
従来、例えば、ビスフェノールAのエチレンオキサイド変性ジアクリレートと、ノニオン性界面活性剤構造を有するモノメタアクリレートと、を含む人工爪用組成物が知られている(特許文献1)。
特許文献1に記載された人工爪用組成物は、生体の爪の上に塗布されたあと、紫外線などの光が照射されること等によって上記のアクリレート等がラジカル反応によって重合して、硬化する。これにより、人工爪用組成物から人工爪を形成させることができる。さらに、人工爪を除去するための除去液として、例えば加温した水を用いることによって、上記のノニオン性界面活性剤構造に水分子が吸着する。これにより、人工爪は、水を含んでやや膨潤する。膨潤した人工爪に摩擦力などを加えることで、人工爪を生体の爪の上から幾分除去することができる。
しかしながら、特許文献1に記載された人工爪用組成物が硬化した人工爪は、除去液として有機溶媒を用いなければ、必ずしも十分に除去されない。従って、特許文献1に記載された人工爪用組成物は、除去液として有機溶媒を用いなければ、硬化後の人工爪を必ずしも十分に除去できないという問題を有する。また、特許文献1に記載された人工爪用組成物が硬化した人工爪は、通常の水で膨潤することから、手洗いなどによっても人工爪が除去され得るため、意図しないときに人工爪が除去され得るという問題を有する。そこで、除去液として有機溶媒を用いなくても、硬化後の人工爪を十分に除去することができ、しかも通常の水では硬化後の人工爪を除去できない人工爪用組成物が要望されている。
特開2002−161025号公報
本発明は、上記の問題点に鑑み、除去液として有機溶媒を用いなくても、硬化後の人工爪を十分に除去することができ、しかも通常の水では硬化後の人工爪を除去できない人工爪用組成物、及び、該組成物が硬化した人工爪を提供することを課題とする。
本発明に係る人工爪用組成物は、ラジカル反応によって重合するアニオン性モノマーを含む。上記の人工爪用組成物によれば、硬化後の人工爪をアルカリ性の水溶液と接触させることにより、人工爪におけるアニオン性の部分を中和させることができ、人工爪を十分に膨潤させることができる。これにより、アルカリ性の水溶液によって硬化後の人工爪を十分に除去することができる。従って、除去液として有機溶媒を用いなくても、硬化後の人工爪を十分に除去することができる。しかも通常の水では硬化後の人工爪を除去できない。
上記の人工爪用組成物では、アニオン性モノマーは、リン酸基を含むモノマー、硫酸基を含むモノマー、及び、カルボキシ基を含むモノマーからなる群より選択された少なくとも1種であることが好ましい。これにより、除去液として有機溶媒を用いなくても、硬化後の人工爪をより十分にアルカリ性水溶液によって除去できるという利点がある。
上記の人工爪用組成物は、ラジカル重合性不飽和二重結合を有する上記アニオン性モノマー以外の重合性化合物をさらに含むことが好ましい。人工爪用組成物に含まれる重合性化合物の量を変更することにより、人工爪用組成物の粘度や極性を調整すること、生体の爪と人工爪との密着性を調整すること、また、重合によって形成される人工爪の強度を調整することができるという利点がある。
上記の人工爪用組成物は、前記重合によって形成された人工爪を除去するときに、アルカリ性の水溶液たる除去液によって除去されるためのものであることが好ましい。
本発明に係る人工爪は、ラジカル反応によって重合したアニオン性モノマー構成単位を有する重合体を含む。
本発明に係る除去液は、上記の人工爪用組成物が硬化した人工爪を除去するために用いられ、アルカリ性の水溶液である。
本発明に係る人工爪用キットは、上記の人工爪用組成物と、上記の除去液と、を備える。
本発明の人工爪用組成物は、除去液として有機溶媒を用いなくても、硬化後の人工爪を十分に除去でき、しかも通常の水では硬化後の人工爪を除去できないという効果を奏する。本発明の人工爪は、除去液として有機溶媒を用いなくても、十分に除去され、しかも通常の水では除去されないという効果を奏する。本発明の除去液は、上記の人工爪を十分に除去できるという効果を奏する。
以下に、本発明に係る人工爪用組成物の一実施形態について説明する。
本実施形態の人工爪用組成物は、ラジカル反応によって重合するアニオン性モノマーを含む。本実施形態の人工爪用組成物は、通常、ラジカル反応によって重合するアニオン性モノマーと、ラジカル重合性不飽和二重結合を少なくとも1つ有する上記アニオン性モノマー以外の重合性化合物と、光重合開始剤などの重合開始剤とを含む。なお、本発明において、「(メタ)アクリル」との用語は、「アクリル」及び「メタクリル」の両方を包含する。また、「(メタ)アクリロイル」との用語は、「アクリロイル」及び「メタクリロイル」の両方を包含する。
本実施形態の人工爪用組成物は、通常、液状である。本実施形態の人工爪用組成物は、通常、有機溶媒などの溶媒を含まない。本実施形態の人工爪用組成物としては、例えば、爪に塗布した後に硬化させて使用される、いわゆるジェルネイルが挙げられる。
前記アニオン性モノマーは、分子中に、ラジカル重合性不飽和二重結合とアニオン性基とを有し、上記二重結合のラジカル重合反応によって、重合するものである。アニオン性基は、水が存在することによって、負に荷電したイオンとなる官能基である。
前記アニオン性モノマーは、ラジカル重合性不飽和二重結合を含む基として、(メタ)アクリロイル基を分子中に有することが好ましい。アニオン性モノマーは、通常、分子中に(メタ)アクリロイル基を1つ以上有する。アニオン性モノマーは、通常、ヒドロキシ基を有しない。
前記アニオン性モノマーは、LogPが0.4以上であることが好ましい。LogPが0.4以上であるアニオン性モノマーを含む人工爪用組成物から形成された人工爪をアルカリ性の水溶液と接触させることにより、人工爪におけるアニオン性の部分をより十分に中和させることができ、人工爪を十分に膨潤させることができる。これにより、通常の水では硬化後の人工爪は除去されず、アルカリ性の水溶液によって硬化後の人工爪を十分に除去することができる。
前記アニオン性モノマーは、LogPが10.0以下であることが好ましく、4.0以下であることがさらに好ましい。アニオン性モノマーのLogPが10.0以下であることにより、人工爪用組成物から形成された人工爪をアルカリ性水溶液によってより短時間で除去できるという利点がある。
LogPは、n−オクタノールと水とに対する有機化合物の親和性を示す係数である。詳しくは、n−オクタノール/水分配係数であるPについて、対数のLogPで表したものである。一般的に、LogPは、n−オクタノールと水とを用いて実測により求めることができる。本実施形態のLogPは、アメリカ合衆国環境保護庁が開発した推算ソフトEPI SuiteTMのKOWWIN v1.68によって、有機化合物の分子構造から計算化学的手法により計算された値である。
前記アニオン性モノマーは、アニオン性基として、リン酸基(ホスホン基)、硫酸基(スルホン基)、又は、カルボキシ基を分子中に有することが好ましい。具体的に、前記アニオン性モノマーは、リン酸基(ホスホン基)を含むモノマー、硫酸基(スルホン基)を含むモノマー、及び、カルボキシ基を含むモノマーからなる群より選択された少なくとも1種であることが好ましい。
前記リン酸基(ホスホン基)を含むアニオン性モノマーとしては、例えば、ジ(2−ヒドロキシエチルメタクリレート)ホスフェート(LogP=1.21)などが挙げられる。
前記硫酸基(スルホン基)を含むアニオン性モノマーとしては、例えば、メタクロイルオキシヘキシルスルホン酸(LogP=0.52)などが挙げられる。
前記カルボキシ基を含むアニオン性モノマーとしては、例えば、(メタ)アクリル酸が挙げられる。また、前記カルボキシ基を含むアニオン性モノマーとしては、例えば、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、ヘキサヒドロフタル酸、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、フマル酸、及びマレイン酸からなる群より選択された1種のカルボン酸構造と、(メタ)アクリル酸構造と、を分子中に有するカルボキシ基含有(メタ)アクリル酸エステルモノマーが挙げられる。カルボキシ基含有(メタ)アクリル酸エステルモノマーは、例えば、(メタ)アクリロイルオキシアルキルカルボン酸エステル構造を有する。カルボキシ基含有(メタ)アクリル酸エステルモノマーは、例えば、アニオン性基としてのカルボキシ基を分子中に少なくとも1つ有する。
具体的に、カルボキシ基含有(メタ)アクリル酸エステルモノマーとしては、例えば、アクリロイルオキシエチルコハク酸(アクリロイルオキシエチルサクシネート)(LogP=0.50)、メタクリロイルオキシエチルコハク酸(メタクリロイルオキシエチルサクシネート)(LogP=1.05)、2−アクリロイルオキシプロピルヘキサヒドロフタル酸(LogP=2.63)、メタクリロイルオキシプロピルヘキサヒドロフタル酸(LogP=3.17)、メタクリロイルオキシエチルフタル酸(LogP=2.30)、2−カルボキシエチルアクリレート(LogP=0.47)、ω−カルボキシ−ジカプロラクトンモノアクリレート(LogP=3.45)、などが挙げられる。
前記アニオン性モノマーは、(メタ)アクリロイルオキシエチルコハク酸、及び、(メタ)アクリロイルオキシプロピルヘキサヒドロフタル酸の少なくとも一方を含むことが好ましい。
上記アニオン性モノマー以外の重合性化合物は、コポリマーなどのポリマー、オリゴマー、モノマー等を包含するものである。斯かる重合性化合物としては、例えば、複数のラジカル重合性不飽和二重結合を分子中に有する重合性化合物が挙げられる。複数のラジカル重合性不飽和二重結合を分子中に有する重合性化合物としては、例えば、複数の(メタ)アクリロイル基を分子中に有するポリ(メタ)アクリレートが挙げられる。ポリ(メタ)アクリレートとしては、例えば、複数の単量体が重合して鎖状となった分子鎖構造と、複数の(メタ)アクリロイル基と、を分子中に有するポリ(メタ)アクリレートオリゴマーが挙げられる。なお、ポリ(メタ)アクリレートオリゴマーの分子量は、通常、400以上50,000以下である。
ポリ(メタ)アクリレートオリゴマーとしては、例えば、複数のウレタン結合を分子鎖中に有するウレタン(メタ)アクリレートオリゴマー、エポキシドの開環反応によって生じた分子鎖を有するエポキシ(メタ)アクリレートオリゴマー、複数のエステル結合を分子鎖中に有するポリエステル(メタ)アクリレートオリゴマー、複数のエーテル結合を分子鎖中に有するポリエーテル(メタ)アクリレートオリゴマーなどが挙げられる。ポリ(メタ)アクリレートオリゴマーとしては、分子中に(メタ)アクリロイル基を2つ有するジ(メタ)アクリレートオリゴマーなどが挙げられる。ジ(メタ)アクリレートオリゴマーは、通常、分子鎖の両末端にそれぞれ(メタ)アクリロイル基を有する。
ポリ(メタ)アクリレートオリゴマーとしては、複数のウレタン結合を分子鎖中に有し、且つ、分子鎖の両方の末端にそれぞれ(メタ)アクリロイル基を有するウレタンジ(メタ)アクリレートオリゴマーが好ましい。(メタ)アクリレートオリゴマーがウレタンジ(メタ)アクリレートオリゴマーであることにより、人工爪用組成物から形成された人工爪の割れが生じにくいという利点がある。また、人工爪用組成物から形成された人工爪が生体の爪に密着しやすいという利点がある。
上記アニオン性モノマー以外の重合性化合物は、ウレタン(メタ)アクリレートオリゴマーを含むことが好ましい。ウレタン(メタ)アクリレートオリゴマーによって、人工爪に、柔軟性、強靭性、生体の爪への密着性を付与できる。
上記ウレタン(メタ)アクリレートオリゴマーは、分子中に有する(メタ)アクリロイル基数が異なる2種以上のウレタン(メタ)アクリレートオリゴマーを含んでもよい。また、上記ウレタン(メタ)アクリレートオリゴマーは、分子量の異なる(分子量の違いに起因して粘度の異なる)2種以上のウレタン(メタ)アクリレートオリゴマーを含んでもよい。2種以上のウレタン(メタ)アクリレートオリゴマーを併用することにより、人工爪と生体の爪との密着性、人工爪組成物の粘度、人工爪の強度や柔軟性を容易に調整できるという利点がある。
上記ウレタン(メタ)アクリレートオリゴマーは、分子中に有する(メタ)アクリロイル基数が2以下(好ましくは2)のウレタン(メタ)アクリレートオリゴマーと、分子中に有する(メタ)アクリロイル基数が3以上(好ましくは5以上20以下)のウレタン(メタ)アクリレートオリゴマーとを含んでもよい。これらウレタン(メタ)アクリレートオリゴマーを併用することにより、人工爪用組成物から形成された人工爪をアルカリ性水溶液によってより短時間で除去できるという利点がある。なお、(メタ)アクリロイル基数が3以上のウレタン(メタ)アクリレートオリゴマーとして、(メタ)アクリロイル基数が異なる2種以上のウレタン(メタ)アクリレートオリゴマーが組み合わされてもよい。即ち、(メタ)アクリロイル基数が3以上のウレタン(メタ)アクリレートオリゴマーは、(メタ)アクリロイル基数が異なる2種以上を含んでもよい。
ウレタン(メタ)アクリレートオリゴマーが分子中に有する(メタ)アクリロイル基数は、赤外吸収分光法(IR)、核磁気共鳴法(NMR)、ガスクロマトグラフィー質量分析法(GC/MS)等を用いて分析することによって確認できる。
上記アニオン性モノマー以外の重合性化合物として、前述のウレタン(メタ)アクリレートオリゴマーなど以外に、例えば、アルキル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート、ジアルキレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリアルキレングリコールモノ(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、アルコキシアルキル(メタ)アクリレート、アルコキシポリアルキレングリコール(メタ)アクリレート、フェノキシアルキル(メタ)アクリレート、フェノキシポリアルキレングリコール(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−3−フェノキシアルキル(メタ)アクリレート、ポリフルオロアルキル(メタ)アクリレート、アルキレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリアルキレングリコールジ(メタ)アクリレート、アルカンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ジオキサングリコールジ(メタ)アクリレート、トリシクロデカンジメタノールジ(メタ)アクリレート、9,9−ビス[4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル]フルオレンジ(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−3−メタクリルアルキルアクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、テトラメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールポリ(メタ)アクリレート等が挙げられる。ただし、これら例示されたものに限定さない。上記アニオン性モノマー以外の重合性化合物は、上記の例示化合物を少なくとも1種含んでいてもよい。
上記アニオン性モノマー以外の重合性化合物は、ウレタン(メタ)アクリレートオリゴマーとフェノキシポリアルキレングリコール(メタ)アクリレートとを含むことが好ましい。フェノキシポリアルキレングリコール(メタ)アクリレートとしては、フェノキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレートが好ましく、フェノキシジエチレングリコール(メタ)アクリレートがより好ましい。
重合開始剤としての光重合開始剤は、紫外線を吸収することによりラジカルを発生する光重合開始剤、及び、可視光を吸収することによりラジカルを発生する光重合開始剤のうち、少なくとも1種を含むことが好ましい。光重合開始剤は、例えば、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン;ベンゾフェノン、4,4’−ビス(ジメチルアミノ)ベンゾフェノン、3,3−ジメチル−4−メトキシ−ベンゾフェノン等のベンゾフェノン誘導体;アントラキノン、2−メチルアントラキノン、2−エチルアントラキノン、tert−ブチルアントラキノン等のアントラキノン誘導体;ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインプロピルエーテル等のベンゾインアルキルエーテル誘導体;アセトフェノン、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン、2,2−ジエトキシアセトフェノン等のアセトフェノン誘導体;2−クロロチオキサントン、ジエチルチオキサントン、イソプロピルチオキサントン、ジイソプロピルチオキサントン等のチオキサントン誘導体;アセトフェノン、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン、2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオフェノン、4’−イソプロピル−2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオフェノン、2−メチル−1−〔4−(メチルチオ)フェニル〕−2−モルホリノ−1−プロパン等のアセトフェノン誘導体;ミヒラーズケトン、2,4,6−(トリハロメチル)トリアジン、2−(o−クロロフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾリル二量体、9−フェニルアクリジン、1,7−ビス(9−アクリジニル)ヘプタン、1,5−ビス(9−アクリジニル)ペンタン、1,3−ビス(9−アクリジニル)プロノパン、ジメチルベンジルケタール、トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキシド、トリブロモメチルフェニルスルホン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルホリノフェニル)−ブタン−1−オン等である。光重合開始剤は、紫外線を吸収することによりラジカルを発生する光重合開始剤と、可視光を吸収することによりラジカルを発生する光重合開始剤とを組み合わせて使用することもできる。
本実施形態の人工爪用組成物は、上記のアニオン性モノマーを25質量%以上85質量%以下含むことが好ましく、35質量%以上75質量%以下含むことがより好ましい。アニオン性モノマーを25質量%以上含むことにより、人工爪用組成物が硬化した人工爪を、後述するアルカリ性の除去液でより十分に除去することができるという利点がある。アニオン性モノマーを85質量%以下含むことにより、アニオン性モノマー以外の重合性化合物や光重合開始剤等の量を調整することで、人工爪と生体の爪との密着性、人工爪組成物の粘度、人工爪の強度や柔軟性を容易に調整できるという利点がある。
本実施形態の人工爪用組成物は、上記アニオン性モノマー以外の重合性化合物を5質量%以上70質量%以下含むことが好ましく、15質量%以上60質量%以下含むことがより好ましい。上記アニオン性モノマー以外の重合性化合物を5質量%以上含むことにより、人工爪と生体の爪との密着性の調整や、人工爪組成物の粘度の調整、人工爪の強度や柔軟性の調整ができるという利点がある。上記アニオン性モノマー以外のモノマーを70質量%以下含むことにより、人工爪をアルカリ性の水溶液で十分に膨潤させることができる量のアニオン性モノマーを人工爪組成物に含ませることができる。これにより、アルカリ性の水溶液によって硬化後の人工爪を十分に除去できるという利点がある。
本実施形態の人工爪用組成物に含まれるアニオン性モノマー(A)と、上記アニオン性モノマー以外の重合性化合物(B)との質量比は、(A):(B)=1:0.05〜1:2.8であることが好ましく、1:0.2〜1:1.8であることがより好ましい。斯かる質量比が上記範囲内であることにより、上記アニオン性モノマーを含む人工爪をアルカリ性の水溶液で十分に膨潤させることができ、よって、アルカリ性の水溶液によって硬化後の人工爪を十分に除去できるという利点がある。
本実施形態の人工爪用組成物は、通常、重合開始剤を0.01質量%以上20質量%以下含む。上記のアニオン性モノマー及びアニオン性モノマー以外の重合性化合物の合計に対する、重合開始剤の質量比は、通常、0.0001以上0.25以下である。
本実施形態の人工爪用組成物は、上記の配合成分以外に、多価アルコール、香料、酸化防止剤、防腐剤、染料(顔料)、消泡剤、緩衝剤、分散剤、レベリング剤、無機粉末、樹脂粉末、パール剤、ラメ剤、増粘剤、可塑剤、酸化防止剤、重合促進剤、重合禁止剤、ワックス、UV遮蔽材などを含み得る。
前記人工爪用組成物は、具体的には、アニオン性モノマーと、該アニオン性モノマー以外の重合性化合物とを、一般的な方法によって撹拌しつつ混合することにより、製造することができる。人工爪用組成物は、一般的な方法によって加温されつつ上記のごとく混合されて製造されてもよい。
前記人工爪用組成物は、例えば、生体の爪(ヒト又はヒト以外の動物の爪)に塗布されて使用される。塗布された人工爪用組成物は、紫外線や可視光などの光が照射されることによって、硬化し、人工爪となる。具体的には、上述したモノマーが重合することによって人工爪用組成物が硬化し、人工爪が形成される。人工爪は、使用後に、アルカリ性の水溶液たる除去液(後述)に接触させることによって膨潤する。膨潤した人工爪は、さらに摩擦力などを加えることによって、生体の爪から剥離させることができる。このようにして、人工爪を生体の爪の上から除去することができる。
上記のごとき人工爪用組成物は、上記の重合によって硬化して形成された人工爪を除去するときに、アルカリ性の水溶液たる除去液(後述)によって除去される用途で使用される。
本実施形態の人工爪用組成物によれば、該組成物が硬化して形成された人工爪を、後述するアルカリ性の水溶液たる除去液で十分に除去することができる。また、本実施形態の人工爪用組成物は、上述したウレタン(メタ)アクリレートオリゴマーを含むことから、硬化して形成された人工爪の割れが発生しにくい。
本実施形態の人工爪用組成物は、本発明の効果を損ねない範囲で、本実施形態の人工爪用組成物以外の入手可能な人工爪組成物と、一般的な方法であらかじめ混合してから、使用することができる。
次に、本発明に係る人工爪の一実施形態について説明する。
本実施形態の人工爪は、ラジカル反応によって重合したアニオン性モノマー構成単位を有する重合体を含む。本実施形態の人工爪は、上述した人工爪用組成物が硬化したものである。従って、本実施形態の人工爪は、通常、上記のアニオン性モノマーと、アニオン性モノマー以外の上記の重合性化合物とが重合してなる重合体を含む。言い換えると、本実施形態の人工爪は、上述した各モノマー由来の構成単位を有する重合体を含む。
詳しくは、前記人工爪に含まれる重合体は、例えば、アニオン性モノマー構成単位と、アニオン性モノマー以外の重合性化合物構成単位とを分子中に有する。具体的に、人工爪に含まれる重合体は、例えば、カルボキシ基含有(メタ)アクリル酸エステル構成単位などのアニオン性モノマー構成単位と、ウレタン(メタ)アクリレートオリゴマー構成単位などのポリ(メタ)アクリレートオリゴマー構成単位とを有する。なお、人工爪に含まれる重合体は、通常、光重合開始剤由来の構成単位を分子中に含む。
カルボキシ基含有(メタ)アクリル酸エステル構成単位としては、例えば、上述したモノマー由来の構成単位が挙げられ、例えば、(メタ)アクリロイルオキシエチルコハク酸構成単位、(メタ)アクリロイルオキシプロピルヘキサヒドロフタル酸構成単位、(メタ)アクリロイルオキシエチルフタル酸構成単位などが挙げられる。
ウレタン(メタ)アクリレートオリゴマー構成単位としては、例えば、上述したウレタン(メタ)アクリレートオリゴマー由来の構成単位が挙げられる。具体的には、ウレタンジ(メタ)アクリレートオリゴマー構成単位、ウレタンヘキサ(メタ)アクリレートオリゴマー構成単位、ウレタンペンタデカ(メタ)アクリレートオリゴマー構成単位などが挙げられる。即ち、(メタ)アクリロイル基数が2以上(好ましくは2〜20)のウレタン(メタ)アクリレートオリゴマー構成単位が挙げられる。
前記人工爪は、通常、生体の爪(ヒト又はヒト以外の動物の爪)の上に形成される。人工爪は、複数の層が積層されて形成されてもよい。例えば、人工爪は、生体の爪に最も近いベースコート層と、ベースコート層のうえに形成された中間層と、中間層のうえに形成されたトップコート層とを有する。ベースコート層によって生体の爪と人工爪との密着性を高めることができる。染料や顔料といった着色剤、又はパール剤が中間層に配合されることによって、例えば、人工爪を着色したり人工爪にパール感を付与したりすることができる。トップコート層によって、人工爪の表面につやを出したり中間層を保護したりすることができる。
前記人工爪は、例えば、上記人工爪組成物を生体の爪の上に塗布し、塗布した組成物に光を照射して組成物を硬化させることによって形成(製造)される。
生体の爪に塗布された人工爪組成物に照射される光としては、例えば、青色可視光、紫外線などが挙げられる。照射する光の波長は、例えば、350nm以上500nm以下である。照射する光の強度としては、例えば、300mJ/cm以上500mJ/cm以下が採用される。光を照射する時間は、1回の照射につき、例えば、10秒〜180秒である。
本実施形態の人工爪は、耐水性を有しつつ、後述するアルカリ性の水溶液(除去液)で十分に除去することができる。換言すると、本実施形態の人工爪は、除去時に、アルカリ性の水溶液たる除去液によって除去されるためのものである。なお、本実施形態の人工爪は、有機溶剤によっても、十分に除去することができる。
続いて、本発明に係る除去液の一実施形態について説明する。
本実施形態の除去液は、上記の人工爪用組成物が硬化した人工爪を除去するために用いられ、アルカリ性の水溶液である。アルカリ性とは、pHが8以上のことである。除去液がアルカリ性の水溶液であることにより、例えば、爪の周囲の皮膚に存在する余分な角質を柔らかくして落とすことができる。
除去液は、通常、水を90質量%以上含む水溶液である。除去液における有機溶媒の含有量は、10質量%未満であることが好ましく、除去液は、有機溶媒を含まないことがより好ましい。除去液のpHは、11よりも高いことが好ましく、11.5よりも高いことがより好ましく、12以上であることが更に好ましい。
除去液は、一般的な方法によって製造される。例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウムなどの無機塩を水と混合することによって除去液を製造することができる。
除去液は、モンモリロナイトなどの結晶性粘度鉱物と水とを少なくとも含む液体を電気分解させることによって製造することが好ましい。又は、除去液は、脱酸素処理により溶存酸素を1ppm以下にした純水を電気分解させた後、密閉された安定化槽内で圧力をかけることによって製造することが好ましい。このようにして製造された除去液における金属イオンの含有量は、例えば、3000mg/L未満である。上記のごとき電気分解によって製造された除去液は、上記の無機塩を水に溶解させて製造した除去液よりも、皮膚への刺激性が低いという利点がある。また、還元性を有することから、皮膚に付着したときに、皮膚の酸化を抑制できるという利点がある。
除去液は、例えば、脱脂綿に含浸させた状態で人工爪の上に置いて人工爪に接触させることによって使用される。除去液を人工爪に所定時間接触させることによって、人工爪を膨潤させ、その後、脱脂綿を用いて人工爪を擦り取ることができる。
さらに、本発明に係る人工爪用キットの一実施形態について説明する。
本実施形態の人工爪用キットは、上述した人工爪用組成物と、上述した除去液と、を備える。人工爪用キットにおいて、人工爪用組成物と除去液とは、例えば、それぞれ別々の容器に収容されて混合されない状態で、それぞれ独立して存在する。
最後に、本発明に係る人工爪の除去方法の一実施形態について説明する。
本実施形態の人工爪の除去方法は、上述した人工爪用組成物が硬化した上記人工爪を、上記の除去液に接触させることによって、除去することを特徴とする。
上記の除去方法では、例えば、室温(15℃〜25℃)の除去液、又は25℃〜45℃に加温した除去液を人工爪に接触させ、接触させた状態で所定時間静置する。人工爪を除去液で膨潤させた後、摩擦力によって人工爪を生体の爪から取り除く。人工爪に接触させる除去液の量は、少なくとも人工爪全体を十分に湿潤できる量、又は、人工爪を装着した指先を十分に浸漬できる量であることが好ましい。人工爪に除去液を接触させるときに、除去液を含浸した脱脂綿を用いることができる。
本実施形態の人工爪用組成物、人工爪、除去液、人工爪用キット、及び、人工爪の除去方法は、上記例示の通りであるが、本発明は、上記例示の人工爪用組成物、人工爪、除去液、及び人工爪用キットに限定されるものではない。また、本発明では、一般の人工爪用組成物、人工爪、除去液、人工爪用キット、及び、人工爪の除去方法において採用される種々の形態を、本発明の効果を損ねない範囲で採用することができる。
上記実施形態では、爪の上に形成するための人工爪用組成物について説明したが、本発明の人工爪用組成物は、例えば、硬化させたあとに、生体の爪に取り付ける付け爪(ネイルチップ)を形成させるためのものであってもよい。
次に、実施例を挙げて本発明をさらに詳しく説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
表1〜表3に示す組成にて各試験例の人工爪用組成物(ジェルネイル)を製造した。各原料の詳細は、下記の通りである。
(A)[アニオン性モノマー]
(A−1)メタクリロイルオキシエチルコハク酸
(製品名「NKエステルSA」(新中村化学工業社製))
(A−2)メタクリロイルオキシプロピルヘキサヒドロフタル酸
(製品名「NKエステルCB−23」(新中村化学工業社製))
(A−3)リン酸基含有(メタ)アクリレート 成分名「ジ(2−ヒドロキシエチルメタクリレート)ホスフェート」
(製品名「ライトエステルP−2M」(共栄社化学社製))
(B)[アニオン性モノマー以外の重合性化合物]
(B−1)ウレタンアクリレートオリゴマー(アクリレートを分子中に2つ有する)
(製品名「NKオリゴUA−160TM」(新中村化学工業社製))
(B−2)ウレタンアクリレートオリゴマー(アクリレートを分子中に2つ有する)のフェノキシジエチレングリコールアクリレート希釈物[「ウレタンアクリレートオリゴマー」(80質量%)が「フェノキシジエチレングリコールアクリレート」(20質量%)で希釈されている]
(製品名「NKオリゴU−122P」(新中村化学工業社製))
(B−3)ウレタンアクリレートオリゴマー(アクリレートを分子中に2つ有する)
(製品名「NKオリゴU−200PA」(新中村化学工業社製))
(B−4)ウレタンアクリレートオリゴマー(アクリレートを分子中に6つ有する)
(製品名「NKオリゴU−6LPA」(新中村化学工業社製))
(B−5)ウレタンアクリレートオリゴマー(アクリレートを分子中に15有する)
(製品名「NKオリゴU−15HA」(新中村化学工業社製))
(C)[光重合開始剤]
(C−1)ジフェニル(2,4,6−トリメチルベンゾイル)ホスフィンオキサイド
(製品名「ジフェニル(2,4,6−トリメチルベンゾイル)ホスフィン=オキシド」(和光純薬工業社製))
(C−2)1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン
(製品名「1−ヒドロキシシクロヘキシル=フェニル=ケトン」(和光純薬工業社製))
(実施例1〜4、参考例5、実施例6〜10)
表1に示す配合組成で人工爪用組成物を製造した。詳しくは、撹拌機を用いて各構成成分を室温で撹拌して混合することによって、人工爪用組成物(ジェルネイルのベースコート用組成物)を製造した。
(実施例11、参考例12)
配合組成を表2に示すように変更した点以外は、実施例1と同様にして人工爪用組成物(ジェルネイルのトップコート用組成物)を製造した。

Figure 0006916512
Figure 0006916512
(実施例13、比較例1〜2)
配合組成を表3に示すように変更した点以外は、実施例1と同様にして人工爪用組成物を製造した。各原料の詳細は、下記の通りである。
(B)[アニオン性モノマー以外の重合性化合物]
(B−6)フェノキシジエチレングリコールアクリレート
(製品名「AMP−20GY」(新中村化学工業社製))
(B−7)イソボルニルメタクリレート
(製品名「メタクリル酸イソボルニル」(和光純薬工業社製))
(B−8)2−ヒドロキシエチルメタクリレート
(製品名「メタクリル酸2−ヒドロキシエチル」(和光純薬工業社製))
(B−9)親水ノニオン性モノマー 成分名「メトキシポリエチレングリコールメタクリレート」
(製名「M−90G」(新中村化学工業社製))
Figure 0006916512
製造した各人工爪用組成物を使用し、下記の通り、各評価を行った。各評価方法の詳細は、以下の通りである。
なお、除去液は、市販のアルカリイオン水を用意するか、または、下記のようにして製造した。
(pH=12.5アルカリ性溶液)
モンモリロナイトなどの結晶性粘度鉱物と水とを少なくとも含む液体を電気分解させることによって製造された、市販のアルカリイオン水(アロンワールド社製)を用いた。
(pH=12.0アルカリ性溶液)
水94質量部に対して無水炭酸カリウム(和光純薬工業社製)6質量部を添加し、pH=12.0のアルカリ性溶液とした。
(pH=11.5アルカリ性溶液)
水98質量部に対して無水炭酸ナトリウム(和光純薬工業社製)2質量部を添加し、pH=11.5のアルカリ性溶液とした。
(pH=11.0アルカリ性溶液)
水99.85質量部に対して無水炭酸ナトリウム(和光純薬工業社製)0.15質量部を添加し、pH=11.0のアルカリ性溶液とした。
(pH=10.5アルカリ性溶液)
水99.98質量部に対して無水炭酸ナトリウム(和光純薬工業社製)0.02質量部を添加し、pH=10.5のアルカリ性溶液とした。
<硬化性の評価>
スライドガラスの上に、各人工爪用組成物を、フィルムアプリケーターで、10ミル(mil)のほぼ均一な厚さで塗布し、青色LEDライト(40W)からの青色光を1分間照射して、塗布した組成物を硬化させた。下記の基準に従い、目視により、また、手等で触れて、硬化させた後の状態を判断した。
○ 完全に硬化し、光沢があり、良好。
× 硬化していない、簡単に破けてしまうなど、問題あり。
<爪からの取り除きやすさ(除去性)の評価>
硬化した人工爪を、上記の各アルカリ性水溶液や水に浸漬して、時間を追って人工爪の除去性を観察した。各時間が経過した後の除去のしやすさを、下記の基準に従って判断した。
◎ 人工爪が十分に膨潤し、浸漬開始から10分後には容易に除去可能であった。
○ 人工爪が膨潤し、浸漬開始から20分後には容易に除去可能であった。
△ 人工爪がやや膨潤し、浸漬開始から30分後には容易に除去可能であった。
× 人工爪が膨潤せず、浸漬開始から30分以上経過しても除去不可能であった。
上記評価の各結果を表1〜表3に示す。表1〜表3から把握できるように、実施例の人工爪用組成物は、有機溶媒を用いなくても、アルカリ性の水溶液で取り除くことができる。しかも、実施例の人工爪用組成物は、アルカリ性水溶液以外の通常の水では除去することができなかった。また、参考例5と、実施例6〜8とを比較すると、人工爪用組成物から形成された人工爪をアルカリ性水溶液によってより短時間で除去できた。
本発明の人工爪用組成物及び人工爪は、例えば、爪をメイクアップするために、好適に使用される。また、本発明の除去液は、例えば、形成された人工爪を除去するために、好適に使用される。

Claims (6)

  1. ラジカル反応によって重合し且つカルボキシ基を含むアニオン性モノマーと、
    ラジカル重合性不飽和二重結合を複数有する前記アニオン性モノマー以外のモノマーと、を含み、
    前記アニオン性モノマー以外の前記モノマーは、
    分子中に有する(メタ)アクリロイル基数が2のウレタン(メタ)アクリレートオリゴマーと、
    分子中に有する(メタ)アクリロイル基数が以上20以下のウレタン(メタ)アクリレートオリゴマーと、を含む人工爪用組成物。
  2. 前記アニオン性モノマーは、(メタ)アクリロイルオキシアルキルカルボン酸エステル構造を有する、請求項1に記載の人工爪用組成物。
  3. 前記アニオン性モノマーは、(メタ)アクリロイルオキシエチルコハク酸である、請求項1又は2に記載の人工爪用組成物。
  4. 前記重合によって形成された人工爪を除去するときに、アルカリ性の水溶液たる除去液によって除去されるための、請求項1〜3のいずれか1項に記載の人工爪用組成物。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載の人工爪用組成物が硬化した、人工爪。
  6. 請求項1〜4のいずれか1項に記載の人工爪用組成物と除去液とを備え
    前記除去液は、請求項1〜4のいずれか1項に記載の人工爪用組成物が硬化した人工爪を除去するために用いられ、アルカリ性の水溶液である、人工爪用キット。
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