JP6914219B2 - 車両用の空調装置 - Google Patents

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Description

本発明は、車両用の空調装置に関する。
特許文献1には、空調用の空気の流路上に吸湿器を配置した車両用の空調装置が開示されている。
特開平08−067136号公報
この空調装置の吸湿器は、吸湿材(デシカント材)と再生用ヒータとを組み合わせて構成されている。この吸湿器では、流路内を通流する空気に含まれる水分を吸湿材に吸着して、空気を除湿する。さらに、吸湿材が飽和した際に、再生用ヒータで吸湿材を加熱して吸湿材に含まれる水分を放出させることで、吸湿材を再生する。
しかし、特許文献1の空調装置では、吸湿材を再生しているときには、空気の除湿を行えないため、空気を連続して除湿できない仕様となっている。
ここで、空気の除湿を連続して行えるようにするために、以下のようにすることが考えられる。
(a)ひとつの吸湿材(デシカント材)に、水分を吸着する吸着領域と、吸着した水分を脱着させる脱着領域とを設定する。
(b)例えば、デシカント材の吸着領域を、空気の流路内に設置し、脱着領域を、デシカント材から水分を脱着させるための再生用流体の流路に設置する。
この場合、空気に含まれる水分をデシカント材の吸着領域に吸着して、空気を除湿する一方で、デシカント材の脱着領域から水分を脱着させて再生用流体に取り込ませることで、水分の吸着と脱着を連続的に行うことができる。
車両用の空調装置には、温度を調節した後の空気(空調空気)の流路を複数備えるものがあり、この空調装置では、空調空気の供給先が、複数の流路の中で切り替えられるようになっている。
そのため、各流路では、空気が断続的に通流することになり、デシカント材が設けられた流路では、空調空気が通流する場合にのみ、空調空気の除湿が行われる。
ここで、空調空気の温度が再生用流体の温度よりも高い場合には、デシカント材が設けられた流路に空調空気の流れが発生した瞬間において、空調空気が持つ熱量により、デシカント材に吸着されている水分が脱着されることがある。
かかる場合、脱着された水分が空調空気に取り込まれて、車室内に供給されることとなる。
例えば、デシカント材が設けられた流路が、デフダクトである場合には、空調空気の吹出口が、ウインドシールドガラスの下部に開口している。
そのため、デフダクトを通流する空調空気に、デシカント材から脱着された水分が取り込まれると、湿度の高い空調空気がウインドシールドガラスに吹き付けられて、ウインドシールドガラスに曇りが生じてしまう。
そこで、デシカント材に吸着されている水分が、車室内に供給される空気に取り込まれ難くなるようにすることが求められている。
本発明は、
第1取込口から取り込んだ空気が通流する第1流路と、
前記第1流路を介して供給される空気の車内への供給口と、
外気取込口から取り込んだ車外の空気が通流する第2流路と、
前記第1流路と前記第2流路とに跨がって設けられたデシカント材と、を有し、
前記車外の空気が、前記デシカント材の再生用の流体として前記第2流路を通流するよ
うに構成された車両用の空調装置であって、
前記第1流路において前記デシカント材は、前記空調装置の作動時に空気が常時通流す
る領域に設けられており、
前記第1流路と、前記第2流路を連通する第1連通部と、
前記第1連通部を開閉する第1切替弁と、を有するものとした。

本発明によれば、デシカント材に吸着されている水分が、車室内に供給される空気に取り込まれ難くなる。
第1の実施の形態にかかる空調装置を説明する図である。 第1の実施の形態にかかる空調装置を説明する図である。 第1の実施の形態にかかる空調装置を説明する図である。 第1の実施の形態にかかる空調装置のデシカント材を説明する図である。 有機系の高分子材料からなる吸着材の特性を説明する図である。 第2の実施の形態にかかる空調装置を説明する図である。 第2の実施の形態にかかる空調装置のデシカント材を説明する図である。 変形例1にかかる空調装置を説明する模式図である。 変形例2にかかる空調装置を説明する模式図である。 変形例3にかかる空調装置を説明する模式図である。 変形例4にかかる空調装置を説明する模式図である。 変形例5にかかる空調装置を説明する模式図である。 変形例6にかかる空調装置を説明する模式図である。 変形例6にかかる空調装置を説明する模式図である。
[第1の実施の形態]
以下、本発明の第1の実施の形態にかかる空調装置1を説明する。
図1は、車両用の空調装置1を説明する図であり、空調装置1の全体構成を模式的に示した図である。
図2は、空調装置1の主要部を説明する図である。図2の(a)は、空調装置1を車両前方側から見た斜視図である。図2の(b)は、(a)における面Aで空調装置1を切断した断面を模式的に示した図である。図2の(c)は、(a)における面Bで空調装置1を切断した断面を模式的に示した図である。
図3は、空調装置1の要部を説明する図である。図3の(a)は、空調装置1の要部を拡大して模式的に示した図である。図3の(b)、(c)は、切替弁41における仕切壁411の配置と、空気の流れを説明する図である。
図1に示すように、車両用の空調装置1は、車室90内に供給する空調空気(温度が調整された空気)を調整する温度調節部10を有している。
温度調節部10は、エバポレータ12と、ヒータコア13と、ミックスドア14と、混合部15とを有している。
エバポレータ12は、シロッコファン6側から送風された空気を冷却する。
エバポレータ12の下流側には、ヒータコア13とミックスドア14とが設けられている。ミックスドア14は、エバポレータ12で冷却された空気のヒータコア13側への流入量を調整し、ヒータコア13は、エバポレータ12側から流入した空気を暖める。
この空調装置1では、エバポレータ12により冷却された空気と、ヒータコア13を経由して暖められた空気と、を混合部15内で混合して、所定温度の空調空気を調整する。
空調空気の温度の調節は、ヒータコア13側に流入する空気の量を、ミックスドア14により調整することで行われる。
混合部15には、ダクト(デフダクト16、ベントダクト17、フットダクト18)への供給口(デフ側供給口16a、ベント側供給口17a、フット側供給口18a)が開口している。
各供給口(デフ側供給口16a、ベント側供給口17a、フット側供給口18a)には、開閉弁16v、17v、18vが設けられている。各開閉弁16v、17v、18vの開閉は、制御装置7(図3参照)により行われる。
ここで、開閉弁16v、17v、18vと、制御装置7とで、空調空気の供給先を設定する供給先設定部を構成している。
そのため、混合部15内で温度が調整された空調空気は、ダクト(デフダクト16、ベントダクト17、フットダクト18)のうちの少なくとも1つのダクトを通って、最終的に、車室90内に供給される。
デフダクト16は、ウインドシールドガラスWの下部の近傍に開口する吹出口16bと、デフ側供給口16aとを接続している。
吹出口16bは、この吹出口16bから吹き出す空調空気が、ウインドシールドガラスWの車幅方向の略全面に当たるようにするために、車幅方向に所定長さを有している。
ベントダクト17は、車室90内のインストルメントパネル91で開口する吹出口17b、17cと、ベント側供給口17aと、を接続している。
フットダクト18は、車室90内の床の近傍に開口する吹出口18bと、フット側供給口18aと、を接続している。
空調装置1は、車室90内(車内)の空気の取込口21a(第1取込口)と、車外の空気の取込口23aから取り込んだ空気の少なくとも一方が通流する第1流路2を有している。
ここで、以下の説明においては、取込口21aから取り込んだ車室90内の空気を「内気」、取込口23aから取り込んだ車外の空気を「外気」とも標記する。
図3の(a)に示すように、第1流路2は、通流路21と、送風路22と、を有している。通流路21は、長手方向の一端に、車室90内の空気の取込口21aを有しており、送風路22は、長手方向の一端に、温度調節部10との接続口22aを有している。
送風路22の内部には、シロッコファン6のロータ61が設けられている。ロータ61は、モータMの出力軸60に連結されており、ロータ61は、モータMの回転駆動力で軸線X回りに一体に回転する。
シロッコファン6では、ロータ61が軸線X回りに回転すると、ロータ61の回転軸(軸線X)方向から空気が吸引されると共に、吸引された空気が、軸線Xの径方向に送出される。
そのため、第1流路2では、送風路22におけるロータ61が設けられた領域に、通流路21が軸線X方向から接続されている。
通流路21は、長手方向の一端に、車室90内の空気の取込口21aが設けられており、長手方向の他端が、送風路22に接続されている。
通流路21の長手方向の途中位置には、車外の空気の取込口23aを有する外気導入部23が接続されており、外気導入部23の開口23bを開閉する切替弁41が、通流路21と外気導入部23との接続部24に設けられている(図2、図3参照)。
切替弁41の仕切壁411は、内気導入位置(図2の(b)、(c)。図3の(a)、(b)参照)と、外気導入位置(図3の(c)参照)との間を変位する。この仕切壁411の変位と仕切壁411の配置は、制御装置7が制御する。
仕切壁411が内気導入位置に配置されると、外気導入部23の開口23bが仕切壁411により閉じられて、通流路21と外気導入部23との連通が遮断される。
これにより、取込口21aを介して通流路21内に取り込んだ車室90内の空気(内気)が、通流路21を通って、送風路22内に供給される。
仕切壁411が外気導入位置(図3の(c)参照)に配置されると、取込口21aから通流路21への空気(内気)の流入が阻止されると共に、取込口23aから通流路21への空気(外気)の流入が許容される。
これにより、取込口23aから外気導入部23の内部空間231に取り込まれた車外の空気(外気)が、通流路21を通って送風路22内に供給される。
なお、仕切壁411は、内気導入位置と外気導入位置の間に配置される場合もある。この場合には、車室90内の空気(内気)と車外の空気(外気)の両方が、送風路22内に供給される。
通流路21では、送風路22と外気導入部23との間の領域に、第2流路3が交差して設けられている。
第2流路3は、通流路21と略直交する向きで設けられており、この第2流路3の一端と他端は、それぞれ、外気の取込口3aと外気の排出口3bとなっている。
第2流路3には、図示しないブロワが付設されており、制御装置7が図示しないブロワを駆動させると、車外から取り込まれた空気(外気)が、第2流路3内を取込口3aから排出口3bに向けて通流するようになっている。
通流路21と第2流路3とが交差した領域である交差領域25には、デシカント材5が設けられている。
通流路21において交差領域25は、空調装置1の作動時に空気が常時通流する領域に設けられている。そのため、空調装置1の作動によりシロッコファン6が駆動されると、車内(車室90内)および/または車外から吸引された空気(内気および/または外気)が、交差領域25を通流するようになっている。
ここで、図1に示すように、第2流路3の取込口3aは、例えば車外に開口している。そのため、取込口3aを介して取り込まれる空気(外気)は、例えば冬季の場合には、温度が低く、湿度(絶対湿度)が低い空気である。
また、第1流路2の取込口21aは、車室90内で開口している。そのため、取込口21aを介して取り込まれる空気(内気)は、車室90内の空気であり、例えば冬季の場合には、湿度(絶対湿度)が高い空気である。
実施の形態では、空調装置1が備える制御装置7が、当該空調装置1の動作モードに応じて、モータMと、切替弁41と、開閉弁16v、17v、18vの駆動を制御する。
図4は、デシカント材5を説明する図である。図4の(a)は、デシカント材5を構成する筒状基材50A、50Bの配置を説明するための分解斜視図である。図4の(b)は、デシカント材5の筒状基材50(50A、50B)を、空気の通流方向から見た平面図であって、筒状基材50(50A、50B)の構成を説明する図である。図4の(c)は、デシカント材5の配置と、作用を説明する図である。
図4の(c)に示すように、第1流路2の通流路21と、第2流路3との交差領域25では、通流路21を通流する空気の移動方向と、第2流路3を通流する空気の移動方向とが直交している。
図4の(a)に示すように、デシカント材5は、通流路21を通流する空気が通流する筒状基材50Aと、第2流路3を通流する空気が通過する筒状基材50Bとを、交互に連ねて構成されている。
ここで、筒状基材50Aと、筒状基材50Bは、基本構成が同じであるので、以下の説明においては、筒状基材50Aと、筒状基材50Bとを特に区別しない場合には、説明の便宜上、筒状基材50と標記する。
図4の(b)に示すように、筒状基材50は、断面視において長方形形状を成す筒状基部51と、この筒状基部51の互いに平行な長辺側の側部511、511の間に配置された波状基部52と、から構成される。
空気の通過方向から見て、筒状基部51は、間隔Wxをあけて互いに平行に配置された側部511、511と、これら側部511、511の端部同士を接続する短辺側の側部512、512と、から環状に形成されている。
波状基部52は、筒状基部51の一方の側部511と他方の側部511とに交互に接して設けられており、波状基部52と側部511との接触点P1、P2は、接着剤55で接続されている。
波状基部52と一方の側部511との接触点P1、P1の間隔Pと、波状基部52と他方の側部511との接触点P2、P2の間隔Pは、略同じピッチとなっている。筒状基材50では、筒状基部51の内側に、筒状基部51と波状基部52とで囲まれた複数の空間S3が、略同じ開口断面積で形成されている。
実施の形態では、これら複数の空間S3の各々が、空気が通過する流路S3となっている。以下においては、空間S3を、流路S3とも標記する。
デシカント材5は、複数の筒状基材50A、50Bを交互に連ねて構成されており、隣接する筒状基材50A、50Bでは、互いの長辺側の側部511、511同士が全面に亘って接触している。
実施の形態においてデシカント材5では、筒状基材50Aが、流路S3の開口を、通流路21における空気の移動方向に沿わせた向きで配置されている。また、筒状基材50Bが、流路S3の開口を、第2流路3における空気の移動方向に沿わせた向きで配置されている。
図4に示したデシカント材5では、筒状基材50Aと筒状基材50Bとが積層方向で交互に配置されており、筒状基材50Aの流路S3と、筒状基材50Bの流路S3とが直交
している。
実施の形態では、デシカント材5を構成する筒状基材50(筒状基部51と波状基部52)が、水分の吸着と脱着が可能な紙や不織布で構成されている。
ここで、吸着と脱着の効率の向上を期待して、筒状基部51と波状基部52に、高分子系の吸着材や、無機系の吸着材のような、水分の吸着と脱着が可能な材料を担持させていることが好ましい。
図4の(b)には、筒状基部51と波状基部52の表面(外気、内気との接触面)に、吸着材Sを担持させて、筒状基部51と波状基部52の表面に吸着材Sの層を形成した場合を一例として示している。
吸着材Sは、筒状基部51と波状基部52の表面だけに担持させるのではなく、筒状基部51と波状基部52の内部に、少なくとも一部を含浸させても良い。
ここで、本明細書における用語「吸着材」は、水分を保持(吸着)する特性を有する有機系の高分子材料や無機材料であって、この材料の表面に、水分を吸着させるもの(一般的な吸着材)だけではなく、材料の内部に水分を収容するものの両方を意味している。
さらに、本実施形態では、以下の特性を持つ有機系の高分子材料からなる吸着材を採用している。
(a)相対湿度の高い領域(相対湿度50%以上の領域)での吸湿量の変化量ΔH(図5参照)が、相対湿度の低い領域(相対湿度50%未満の領域)での吸湿量の変化量ΔL(図5参照)よりも高い。
(b)相対湿度が高くなるほど吸湿量が多くなり、相対湿度が高い領域での吸湿量の増加率が、相対湿度が高くなっても低下(飽和)しない。
ここで、本明細書における用語「相対湿度」は、吸着材の特性を説明する際に用いるものとし、単純に「湿度」と記載した場合には、絶対湿度を意味するものとする。
かかる構成を有する空調装置1の動作を説明する。
車両V(図1参照)において、外気を取り込まずに車室90内を空調している場合には、空調装置1は、車室90内から取り込んだ空気(内気)を、温度調整の後に、車室90内に循環させている。
そのため、循環させる空気(空調空気)の湿度が、車室90内の状況などに応じて経時的に上昇することになる。
ここで、湿度が高い空調空気を車室90内に循環させると、ウインドシールドガラスWなどに曇りが生じることがある。
そのため、空調装置1は、車室90内から取り込んだ空気を除湿するデシカントモードを、動作モードの1つとして有している。
以下、空調装置1の動作モードが、デシカントモードである場合について説明する。
ここで、デシカントモードでは、車室90内から取り込んだ空気(内気)に含まれる水分をデシカント材5に吸着させて、空気を除湿する一方で、車外から取り込んだ空気(外気)により、デシカント材5から水分を脱着させる。これにより、デシカント材5における水分の吸着を連続して行えるようにしている。
<デシカントモード>
図3の(a)に示すように、デシカントモードでは、切替弁41の仕切壁411が、内気導入位置に配置される。
これにより、第1流路2の通流路21と、外気導入部23との連通が遮断されて、通流路21内を、取込口21aから取り込んだ空気(内気)のみが通流できる状態となる。
この状態で、制御装置7がモータMを駆動して、シロッコファン6のロータ61を軸線X回りに回転させる。
そうすると、ロータ61の上流側に位置する通流路21内に、車室90内の空気(内気)が、取込口21aから流入する。
さらに、制御装置7は、図示しないブロワを駆動させて、第2流路3内に、車外の空気(外気)を流入させる。これにより、第2流路3内に、長手方向の一端の取込口3aから他端の排出口3bに向かう空気の流れが形成される。
通流路21内に流入した空気は、通流路21内の交差領域25を通過したのち、ロータ61の下流側の送風路22内に送出される。
第2流路3内に流入した空気は、通流路21との交差領域25を通過した後、他端側の排出口3bから排出される。
通流路21と第2流路3では、通流路21と第2流路3とが互いに交差した交差領域25にデシカント材5が設けられている。
このデシカント材5は、通流路21を通流する空気(内気)の流路と、第2流路3を通流する空気(外気)の流路とに跨がって設けられている。
ここで、デシカントモードは、以下の場合に実施される。
通流路21を通流する空気(内気)が、車室90内から取り込んだ湿度の高い空気である。
第2流路3を通流する空気(外気)が、車外から取り込んだ少なくとも湿度の低い空気である。
前記したようにデシカント材5を構成する筒状基材50Aでは、筒状基部51と波状基部52とで囲まれた流路S3内を、車室90内から取り込んだ空気(内気)が通過する。
筒状基部51と波状基部52は、水分の吸着と脱着が可能な紙や不織布で形成されている。さらに、筒状基部51と波状基部52には、水分の吸着と脱着が可能な吸着材が少なくとも担持または含浸されている。
そのため、車室90内から取り込んだ空気(内気)が筒状基材50Aを通過する際に、流路S3を囲む筒状基部51と波状基部52と吸着材Sとに、車室90内から取り込んだ空気(内気)に含まれる水分が吸着される。
これにより、車室90内から取り込んだ空気(内気)が、除湿される(図3の(b)参照)。
一方、デシカント材5を構成する筒状基材50Bでは、筒状基部51と波状基部52とで囲まれた流路S3内を、車外から取り込んだ空気(外気)が通過する。
筒状基材50Bもまた、筒状基部51と波状基部52が、水分の吸着と脱着が可能な材料(例えば、不織布)で形成されている。さらに、筒状基部51と波状基部52における空気(外気)と接触する部位には、水分の吸着と脱着が可能な吸着材が少なくとも担持または含浸されている。
前記したように、デシカントモードでは、車外から取り込んだ空気(外気)は、少なくとも湿度の低い空気である。そして、実施の形態では、デシカントモードにおいて、第2流路3を通流する車外の空気(外気)を、デシカント材5から水分を脱着させる再生用流体として用いている。
ここで、再生用流体は、少なくとも湿度の低い空気であるので、再生用流体が筒状基材50Bを通過する際に、流路S3を囲む筒状基部51と波状基部52と吸着材Sとに吸着されている水分が、筒状基部51と波状基部52と吸着材Sとから脱着される。
これにより、デシカント材5における再生用流体に接する領域から、水分が脱着されて、デシカント材5が賦活される。
よって、デシカント材5では、筒状基材50Bよりも筒状基材50Aのほうが、水分の吸着量が多くなるので、デシカント材5全体での水分の分布を均一化させようとする作用が発揮される。その結果、筒状基材50Aから、この筒状基材50Aに隣接する筒状基材50Bに向けて、水分が移動する。
ここで、吸着材Sに吸着されている水分は、吸着材Sの表面や内部を移動できるようになっている。そのため、吸着材Sに吸着されている水分もまた、筒状基部51と波状基部52に吸着されている水分と同様に、筒状基材50Aから筒状基材50Bに向けて移動する。
ここで、図4の(a)、(c)に示すように、デシカント材5では、内気が通過する筒状基材50Aと、外気が通過する筒状基材50Bとが、互いの側部511、511を接触させて設けられている。そのため、筒状基材50Aの側部511に吸着された水分は、この側部511に接する筒状基材50Bの側部511に速やかに移動する(図4の(c)拡大図参照)。
さらに、筒状基材50Aでは、筒状基部51の内側に波状基部52が位置しており、この波状基部52は、筒状基部51の側部511に交互に接している。
そのため、波状基部52に吸着された水分は、筒状基部51の側部511に移動したのち、外気が通過する筒状基材50B側に移動することになる(図4の(c)の拡大図参照)。
よって、筒状基部51の内側に波状基部52を設けることで、内気との接触面積が増える結果、内気に含まれる水分をより確実に吸着して、車室90内の空気(内気)を除湿することができる。
このように、(1)車室90内の空気(内気)から取り除かれて筒状基材50Aに吸着された水分が、水分の吸着量が少ない筒状基材50B側に移動する。
そして、(2)筒状基材50Bに移動した水分が、筒状基材50Bを通過する車外の空気(外気:再生用流体)に取り込まれる。
これにより、第1流路2と第2流路3を、それぞれ内気と外気が連続して通流している状態では、筒状基材50Bでの水分の吸着量が、筒状基材50Aでの水分の吸着量よりも常に少ない量で保持される。
その結果、デシカント材5の筒状基材50Aに吸着された水分が、常に筒状基材50B側に移動することになるので、筒状基材50Aでの水分の吸着量が飽和しないことになる。
そのため、従来のデシカント材の場合のように、デシカント材で水分吸着量が飽和してデシカント材の再生処理を行う必要が生じない。すなわち、再生用流体を連続して通流させるだけで、空気の除湿を連続して行えることになる。
これにより、車室90内から取り込んだ空気(内気)を、温度調整の後に、車室90内に循環させる際に、車室90内に供給される空調空気の湿度を低減させることができる。
なお、デシカントモードの際に筒状基材50Aを通過させる空気は、その総てが、取込口21aから取り込んだ車室90内の空気(内気)である必要は無い。
筒状基材50Aを通過する空気(内気)は、外気導入部23から取り込んだ車外の空気(外気)を含んでいても良い。
さらに、実施の形態では、デシカント材5が設けられた交差領域25が、空調装置1の作動時に、空気(内気および/または外気)が常時通流する領域に設けられている。
この領域は、空調装置1の動作モードがデシカントモードである場合に、空気(内気および/または外気)が常時通流する領域でもある。
ここで、デシカント材5が、空調装置1の作動時に空気が常時通流していない領域、すなわち、空気が断続的に通流する領域に設けられていると、以下のような不都合が生じる場合がある。
(a)デシカント材5が設けられている領域を空気(内気)が通流していないときに、デシカント材5の温度と、除湿対象の空気(内気)の温度とに差が生じる場合がある。
例えば、デシカント材5の温度が、除湿対象の空気(内気)よりも低い温度であるときに、デシカント材5が設けられた領域に除湿対象の空気(内気)が供給されると、デシカント材5が、供給された空気(内気)により暖められる。これにより、吸着されていた水分が脱着することがある。
そうすると、デシカント材から脱着した水分が、除湿対象の空気(内気)に取り込まれて、除湿対象の空気(内気)が加湿されてしまう。
これにより、除湿された空気(内気)を供給すべき車室90内に、加湿された空気(内気)が供給されて車室90内の湿度が一時的に高くなる結果、ウインドシールドガラスWなどに曇りを生じてしまう。
実施の形態では、空調装置1の作動時に空気(内気および/または外気)が常時通流する領域にデシカント材5が設けられている。
そして、空調装置1の動作モードがデシカントモードであるときには、デシカント材5における第2流路3内に位置する領域を外気が通流し、デシカント材5における通流路21内に位置する領域を、除湿対象の空気(内気および/または外気)が通流する。
そのため、デシカント材5は、第2流路3を通流する外気の温度と、通流路21を通流する除湿対象の空気の温度との略中間となる温度に保持される。
そのため、除湿対象の空気の温度と、デシカント材5の温度との乖離幅が小さくなるので、デシカント材5を通って車室90内に供給される空気に、デシカント材5に吸着されている水分が取り込まれ難くなる。
よって、除湿された空気(内気)を供給すべき車室90内に、加湿された空気(内気)が供給され難くなるようにされている。
ここで、デシカントモードでは、車室内から取り込んだ空気(内気)が第1流路2を通流し、車外から取り込んだ空気(外気)が第2流路3を通流する。
車外の温度が低い冬季に実施されることが多いデシカントモードでは、第1流路2を通流する内気は、第2流路3を通流する外気よりも、温度が高く、湿度(絶対湿度)が高い空気である。
そのため、デシカント材5には、温度が高く湿度の高い内気(空気)と、温度が低く湿度の低い外気(空気)とが供給される。
そして、デシカント材5では、温度が高く湿度の高い内気(空気)と、温度が低く湿度の低い空気(外気)との水分の交換(内気の除湿)が、第1流路2を通流する空気(主として内気)と、第2流路3を通流する空気(外気)の略中間の温度で行われる。
例えば、内気が、温度:20−25度、相対湿度:30−50%であり、外気が、温度:0−10度、相対湿度:50−100%である場合、デシカント材では、内気と外気の略中間の温度で、水分の吸着と脱着が行われる。
外気と内気の温度の変化は、外気と内気の相対湿度を変化させる。内気の相対湿度は、温度が低くなることにより高くなり、外気の相対湿度は、温度が高くなることにより低くなる。
よって、例えば、内気の温度が、中間の温度まで低下すると、内気の相対湿度は、約90%まで上昇する。外気の温度が、中間の温度まで上昇すると、外気の相対湿度は、約50%まで低下する。
すなわち、車外の温度が低い冬季におけるデシカントモードでは、相対湿度が高い領域で、内気の除湿が行われることになる。
よって、デシカント材5に担持または含浸させた吸着材Sは、相対湿度が高い領域で、吸湿量が高いことにより大きな水分移動量を備えていることが好ましい。
そのため、前記したように本実施形態では、車外の温度が低い冬季におけるデシカントモードにおいて、高い吸湿量を備えていることで高い水分移動量を発揮できる特性の吸着材Sを、デシカント材5に担持させている。
図5は、実施形態にかかる有機系の高分子材料からなる吸着材の特性を説明する図である。図5では、横軸に相対湿度(%RH)、縦軸に吸湿量(kg/kg)をとって、相対湿度と吸湿量との関係で吸着材の特性を示している。
本実施形態では、以下の特性を持つ吸着材Sを採用している。
(a)相対湿度の高い領域(相対湿度50%以上の領域)での吸湿量の変化量ΔH(図5参照)が、相対湿度の低い領域(相対湿度50%未満の領域)での吸湿量の変化量ΔL(図5参照)よりも高い。
(b)相対湿度が高くなるほど吸湿量が多くなり、相対湿度が高い領域での吸湿量の増加率が、相対湿度が高くなっても低下(飽和)しない。
(c)相対湿度の高い領域(相対湿度50%以上の領域)での吸湿量の変化量ΔH(図5参照)が、相対湿度の低い領域(相対湿度50%未満の領域)での吸湿量の変化量ΔL(図5参照)の少なくとも1.2倍である。
実施の形態では、車外の温度が低い冬季におけるデシカントモードにおいて、高い相対湿度の空気に含まれる水分をより適切に吸着できるようにするために、吸湿量の変化量ΔHと吸湿量の変化量ΔLの比率(ΔH/ΔL)は、1.2を下限としている。
ここで、従来公知の無機系の吸着材(例えば、ゼオライト)の場合には、相対湿度50%を超えると、無機系の吸着材に対する水分の吸着量が飽和する。
例えば、図5に示すように、従来の吸着材の特性線は、相対湿度が大きくなるほど、吸湿量の理論上の最大値dに近づく。吸湿量の変化量は、相対湿度が大凡50%になるまでは大きく変化するが、50%を超えると変化量が僅かになる(飽和する)。
そのため、従来の吸着材は、冬季におけるデシカントモードにおいて必要とされる相対湿度の高い領域において、吸湿量が頭打ちとなり、デシカント材に求められる吸湿性能を十分に発揮できない。
本実施形態では、従来の無機系の吸着材で対応することができない相対湿度50%以上の領域を、相対湿度の高い領域として設定している。そして、従来の無機系の吸着材で対応できる相対湿度50%未満の領域を、相対湿度の低い領域として設定している。
本実施形態では、有機系の高分子材料からなる吸着材Sを、デシカント材5に担持させる吸着材として採用している。
この吸着材Sは、図5に示すように、相対湿度が高くなるにつれて吸湿量が高くなる傾向を有している。
そして、この吸着材Sは、相対湿度50%未満の領域(低湿度領域)における吸湿量の向上しろ(変化量ΔL)よりも、相対湿度50%以上の領域(高湿度領域)における吸湿量の向上しろ(変化量ΔH)のほうが大きい特性を有している(ΔH>ΔL)。
さらに、吸着材Sは、例えば、少なくとも高湿度領域における相対湿度50%から相対湿度90%の範囲(相対湿度範囲)において、相対湿度が90%になるまでの間、吸湿量が常に上昇する特性を有している。
例えば、この相対湿度範囲では、吸着材Sの吸湿量は、相対湿度50%での吸湿量aと、相対湿度90%での吸湿量bとを結ぶ直線Lよりも低吸湿量側に位置していると共に、吸着材Sは、相対湿度50%での吸湿量aよりも高い吸湿量を有している。
このような特性を持つ高分子系の吸着材は、1種類の吸着材であっても良いが、複数の異なる種類の吸着材を任意の比率で混合したものであっても良い。
また、高分子系の収着材は、置換基の種類や比率、そしてポリマー主鎖の長さを変更することで、相対湿度範囲毎に所望の吸着量を発揮させることが可能である。
この場合において収着材は、束ねられた複数のポリマー主鎖を、長手方向の複数箇所に設定した架橋点で連結して、架橋点の間の領域が伸縮可能とされたものであって、架橋点の間の伸縮可能な領域に、水分を収容可能となっているものでも良い。
空調装置1の動作モードには、デシカントモードの他に、外気/内気混合モード、外気モード、内気モードがある。
<外気/内気混合モード>
外気/内気混合モードでは、切替弁41の仕切壁411が、通流路21の取込口21aから取り込んだ車室90内の空気(内気)と、取込口23aから取り込んだ空気(外気)の両方を交差領域25側に流入させる位置に配置される。
この外気/内気混合モードでは、制御装置7が、第2流路3に付設されたブロワ(図示せず)を駆動させないので、再生用流体として機能する車外の空気(外気)が第2流路3内を通流しない。
よって、通流路21内に流入した内気と外気は、除湿されることなくそのまま、温度調節部10に供給される。
<外気モード>
外気モードでは、切替弁41の仕切壁411が外気導入位置(図3の(c)参照)に配置される。
この外気モードでは、制御装置7が、第2流路3に付設されたブロワ(図示せず)を駆動させないので、再生用流体として機能する車外の空気(外気)が第2流路3内を通流しない。
よって、第1流路2内に流入した外気は、除湿されることなくそのまま、温度調節部10に供給される。
<内気モード>
内気モードでは、切替弁41の仕切壁411が内気導入位置(図3の(a)、(b)参照)に配置される。
この内気モードでは、制御装置7が、第2流路3に付設されたブロワ(図示せず)を駆動させないので、再生用流体として機能する車外の空気(外気)が第2流路3内を通流しない。
よって、通流路21内に流入した内気は、除湿されることなくそのまま、温度調節部10に供給される。
前記したように、デシカント材5は、空調装置1の作動時に少なくとも車内から取り込んだ空気が常時通流する領域に設けられている。
そのため、取り込んだ空気が断続的に通流する領域にデシカント材5が設けられている場合の問題の発生を好適に抑制できる。
すなわち、温度調節部10側に供給される空気に、デシカント材5から脱着された水分が取り込まれて、温度調節部10側に供給される空気が加湿される事態の発生を好適に抑制できる。
以上の通り、第1の実施の形態にかかる車両用の空調装置1は、以下の構成を有している。
(1)車両用の空調装置1は、
取込口21a(第1取込口)から取り込んだ空気(内気)が通流する第1流路2と、
第1流路2を介して供給される空気の車室90内(車内)への供給口(デフ側供給口16a、ベント側供給口17a、フット側供給口18a)と、
取込口3a(外気取込口)から取り込んだ車外の空気が通流する第2流路3と、
第1流路2と第2流路3とに跨がって設けられたデシカント材5と、を有している。
車外の空気(外気)が、デシカント材5の再生用の流体として第2流路3を通流するように構成されている。
第1流路2においてデシカント材5は、取込口21aと供給口(デフ側供給口16a、ベント側供給口17a、フット側供給口18a)との間の領域、好ましくは、空調装置1の作動時に、より好ましくは第1流路2を通流する空気を除湿する際に、除湿対象の空気が常時通流する領域に設けられている。
このように構成すると、空調装置1の動作モードが、第1流路2を通流する空気を除湿するデシカントモードである際には、デシカント材5における第1流路2内に位置する領域を、除湿対象の空気が常時通流する。
そのため、デシカント材5における第1流路2内に位置する領域は、第1流路2内を通流する空気に応じた温度で保持される。
よって、空気が断続的に通流する領域にデシカント材が配置された場合のように、断続的に通流する空気とデシカント材との温度差が大きいために、デシカント材に吸着されている水分が脱着される事態の発生を好適に防止できる。
よって、本来除湿すべき空気が、一時的に加湿されて、供給口から車内に供給される事態の発生を好適に防止できる。
(2)空調装置1は、以下の構成を有している。
第1流路2では、当該第1流路2を通流する空気の温度を調整する温度調節部10が、設けられている。
第1流路2においてデシカント材5は、温度調節部10よりも取込口21a側の交差領域25に設けられている。
前記したようにデシカント材5は、第1流路2と第2流路3とに跨がって設けられており、第1流路2を通流する空気と、第2流路3を通流する空気(再生用流体)とが、デシカント材5を介して熱交換可能となっている。
そのため、デシカント材5が、温度調節部10よりも下流側に設けられていると、例えば、冬季の場合には、車室90内に供給するために温度調節部で暖められた後の空気から、デシカント材5での熱交換で熱量が奪われてしまう。
すなわち、車室90内への空調空気の供給口(デフ側供給口16a、ベント側供給口17a、フット側供給口18a)から延びるダクト(デフダクト16、ベントダクト17、フットダクト18)にデシカント材5が設けられていると、温度が調整された空調空気から熱量が奪われてしまう。
そのため、この場合には、デシカント材5で奪われる熱量を見越して、より高い温度まで空気を暖める必要があるので、温度調節部10での負荷が大きくなると共に、暖房効率が悪くなってしまう。
上記のように構成して、温度調節部10の上流側(取込口21a側)の領域にデシカント材5を設けると、温度を調整する前の空気から熱量が奪われるものの、温度調節部10への負荷を低減できるので、暖房効率の向上が期待できる。
よって、デシカント材5は、送風路22に設けた第2流路3との交差領域に設けられていても良い。
(3)空調装置1は、以下の構成を有している。
第1流路2の通流路21では、交差領域25よりも上流側(取込口21a側)に、車外の空気の取込口23aを有する外気導入部23が接続されている。
外気導入部23と通流路21との接続部24には、外気導入部23の開口23bを開閉する切替弁41が設けられている。
通流路21の交差領域25を通流する空気が、切替弁41により、取込口21aから取り込まれた車室90内の空気(内気)と、取込口23aから取り込まれた車外の空気(外気)との間で切り替えられる。
空調装置1の動作モードが、車室90に供給する空気を除湿するデシカントモードであり、第1流路2を通流する空気を除湿する際には、車内から取り込んだ空気と、車外から取り込んだ空気のうちの少なくとも車内から取り込んだ空気が、第1流路2(外気導入部23)を通流する。
このように構成すると、取込口21aを介して通流路21に取り込んだ車室90内の空気(内気)を除湿した後に、ダクト(デフダクト16、ベントダクト17、フットダクト18)を介して車室90内に循環させることができる。
これにより、除湿した空調空気を車室90内に戻すことができるので、車室90内の温度と湿度を、適切な温度と湿度に保持できる。
また、車外の空気(外気)を、取込口23aを介して通流路21に取り込んだ場合には、車外から取り込んだ空気の分だけ、車室90内の空気が車外に排出される。
よって、デシカント材5に吸着されている水分が車室90内に供給される空気に取り込まれないようにしつつ、車室90内を適切に換気できる。
(4)空調装置1は、以下の構成を有している。
デシカント材5は、第1流路2の通流路21と第2流路3とが交差した交差領域25で、第1流路2の通流路21と第2流路3とに跨がって設けられている。
このように構成すると、第1流路2と第2流路3とが互いの壁部を接触させて設けられた領域にデシカント材5を設ける場合よりも、デシカント材5を設けるために必要な空間が狭くなる。よって、デシカント材5の設置に関する自由度が向上する。
(5)空調装置1は、以下の構成を有している。
デシカント材5は、複数の筒状基材50A、50Bを交互に連ねて構成されており、隣接する筒状基材50A、50Bでは、互いの長辺側の側部511、511同士が全面に亘って接触している。
デシカント材5では、筒状基材50Aが、当該筒状基材50Aの開口を、通流路21における空気の移動方向に沿わせた向きで配置されている。筒状基材50Bが、当該筒状基材50Bの開口を、第2流路3における空気の移動方向に沿わせた向きで配置されている。
デシカント材5では、筒状基材50Aと筒状基材50Bとが積層方向で交互に配置されており、筒状基材50Aの流路S3と、筒状基材50Bの流路S3とが直交している。
このように構成すると、通流路21を通流する空気に含まれる水分が筒状基材50Aに吸着されると、吸着された水分が速やかに筒状基材50Bに移動して、第2流路3を通流する空気(再生用流体)に取り込まれることになる。
よって、通流路21を通流する空気の除湿を、デシカント材5を飽和させることなく効率よく行うことができる。
前記した第1の実施の形態では、第1流路2におけるデシカント材5が設けられた領域が、取込口21aと供給口(デフ側供給口16a、ベント側供給口17a、フット側供給口18a)との間の領域に設けられている場合を例示した。また、好ましくは、空調装置1の作動時に除湿対象の空気が常時通流する領域に設けられている場合を例示した。さらに、より好ましくは、第1流路2を通流する空気を除湿する際に、除湿対象の空気が常時通流する領域に設けられている場合を例示した。
このデシカント材5が設けられた領域は、第1流路2に取り込んだ空気を除湿しない場合に、空気が通流しない領域であっても良い。
例えば、図3の(a)において、交差領域25を迂回する迂回路を設けてもよい。そして、空気を除湿する場合には、取り込んだ空気が交差領域25を通過し、除湿しない場合には、取り込んだ空気が迂回路を通過して、交差領域25を通過しないようにした構成の空調装置としても良い。
(6)空調装置1は、以下の構成を有している。
デシカント材5は、水分の吸着と脱着が可能な吸着材Sを有している。
吸着材Sは、相対湿度の高い領域での吸湿量の変化量ΔHが、相対湿度の低い領域での吸湿量の変化量ΔLよりも大きい特性を有している。
第1流路2における温度調節部10(ヒータコア13)よりも上流側(取込口21a)側の領域は、空調装置1の動作モードがデシカントモードである際に、車室90内から取り込んだ温度が高く、湿度の高い空気が通流する。
そのため、デシカント材5が、温度調節部10(ヒータコア13)よりも上流側(取込口21a)側に設けられていると、相対湿度の高い領域で、デシカント材5側(デシカント材5と吸着材S)に水分を吸着させて空気を除湿する必要がある。
従来の無機系の吸着材は、相対湿度の低い領域において吸湿量の変化量が大きく、相対湿度の高い領域において吸湿量の変化量が小さい(吸湿量が飽和する)という特性を有している。
そのため、デシカント材5に従来の無機系の吸着材が担持されている場合、相対湿度が高い領域では、吸湿量が少ないので水分移動速度が小さくなり、デシカント材5の吸湿能力が低いものとなる。そのため、デシカント材5は、第1流路2を通流する空気の除湿能力が低くなる。
これに対して本願の場合、デシカント材5に担持または含浸させた吸着材Sは、相対湿度の高い領域での吸湿量の変化量ΔHが、相対湿度の低い領域での吸湿量の変化量ΔLよりも大きい特性を持つため、水分の移動速度が速い特性を持っている。
そのため、相対湿度が高い領域において、吸着材Sへの水分の吸着量を確保しつつ、吸着材Sへの水分の吸着量が飽和しないようになっており、従来の無機系の吸着材を担持したデシカント材よりも優れた除湿能力を有している。
なお、本実施形態では、相対湿度の高い領域と低い領域との境界となる相対湿度を50%に設定している。
(7)空調装置1は、以下の構成を有している。
吸着材Sは、相対湿度の高い領域での吸湿量の変化量ΔHが、
相対湿度の低い領域での吸湿量の変化量ΔLの少なくとも1.2倍である。
このように構成すると、相対湿度が高い領域において、第1流路2を通流する相対湿度の高い空気を適切に除湿できる。
(8)空調装置1は、以下の構成を有している。
吸着材は、有機系の高分子材料から構成されており、表面に、水分を吸着させると共に、材料の内部に水分を収容できる特性を有している。
このように構成すると、相対湿度の高い空気を適切に除湿できる。
[第2の実施の形態]
次に、本発明の第2の実施の形態にかかる空調装置1Aを説明する。
図6は、車両用の空調装置1Aの要部を説明する図である。図6の(a)は、空調装置1Aの要部を拡大して模式的に示した図である。図6の(b)、(c)は、切替弁41における仕切壁411の配置と、空気の流れを説明する図である。
図6に示すように、空調装置1Aは、第1流路2と第2流路3とが、互いの壁部を接触させて設けられた接触領域26を有している。
第1流路2では、通流路21における外気導入部23よりも送風路22側の領域が、接触領域26となっている。
この接触領域26では、通流路21の壁部と、第2流路3の壁部とが、断熱層27を介して接しており、通流路21を通流する空気と、第2流路3を通流する空気との間での熱交換が抑制されている。
断熱層27は、通流路21の壁部と第2流路3の壁部との間に介在させた断熱材の層、または通流路21の壁部と第2流路3の壁部との間に形成した密閉空間内の空気の層である。
第2流路3は、長手方向の一端と他端が、それぞれ外気の取込口3aと外気の排出口3bとなっており、取込口3aは、車外に開口しており、排出口3bは、車外に開口している。
第2流路3には、図示しないブロワが付設されており、制御装置7が図示しないブロワを駆動させると、車外から取り込まれた空気(外気)が、第2流路3内を取込口3aから排出口3bに向けて通流するようになっている。
実施の形態では、第2流路3を通流する空気(外気)の通流方向と、第1流路2の通流路21を通流する空気(内気および/または外気)の通流方向とが、逆向きとなるように設定されている。
空調装置1Aでは、第1流路2の通流路21と第2流路3との接触領域26に、デシカント材5Aが設けられている。
デシカント材5Aは、第1流路2の通流路21と第2流路3とに跨がって設けられており、デシカント材5Aは、通流路21と第2流路3における空気の通流方向に交差する向き(直交する向き)で設けられている。
図7は、デシカント材5Aを説明する図である。図7の(a)は、デシカント材5Aの基本構成と作用を説明する図であり、図7の(b)は、デシカント材5Aの配置を説明する斜視図である。
図7の(a)に示すように、デシカント材5Aは、所定間隔W1で互いに平行となるように配置された複数の板状基部53と、この板状基部53の間に配置された波状基部52と、を有している。
波状基部52は、当該波状基部52の長手方向で、波状基部52を挟んで一方側に位置する板状基部53と、他方側に位置する板状基部53とに、交互に接して設けられている。
波状基部52と板状基部53との接触部は、接着剤55により接着されており、互いに平行に配置された板状基部53、53の間に波状基部52を位置させることで、デシカント材5A全体としての剛性強度を高めている。
実施の形態では、デシカント材5Aにおける板状基部53と波状基部52とで囲まれた空間S1が、空気(内気、外気)が通過する流路(以下、空間S1を流路S1とも標記する)となっている。
デシカント材5Aでは、板状基部53と波状基部52における少なくとも空間S1側の領域に、有機系の高分子材料からなる吸着材Sが担持または含浸されていることが好ましい(図7の(a)参照)。
図7の(b)に示すように、デシカント材5Aは、流路S1を、通流路21と第2流路3における空気(内気、外気)の移動方向に沿わせた向きで、通流路21と第2流路3とに跨がって設けられている。
そのため、通流路21内を内気が通流し、第2流路3内を外気が通流している場合には、板状基部53と波状基部52とにおける通流路21内に位置する領域に、内気に含まれる水分が吸着されるようになっている。
そして、吸着された水分が、板状基部53と波状基部52とにおける第2流路3内に位置する領域まで移動して、第2流路3内を通流する外気に取り込まれるようになっている。
そのため、前記した第1の実施の形態の場合と同様に、通流路21と第2流路3を、それぞれ内気と外気が連続して通流している状態では、デシカント材5Aにおいて水分の吸着量が飽和しないようになっている。
すなわち、内気と外気を連続して通流させるだけで、内気の除湿を連続して行えるようになっている。
以下、空調装置1Aの動作モードが、デシカントモードである場合を例に挙げて説明する。
<デシカントモード>
図6の(a)に示すように、デシカントモードでは、切替弁41の仕切壁411が、内気導入位置に配置される(図6の(a)、(b)参照)。
これにより、第1流路2の通流路21と、外気導入部23との連通が遮断されて、通流路21内を、取込口21aから取り込まれた空気(内気)のみが通流する状態となる。
この状態で、制御装置7がモータMを駆動して、シロッコファン6のロータ61を軸線X回りに回転させる。
そうすると、ロータ61の上流側に位置する通流路21内に、車室90内の空気(内気)が、取込口21aから流入する。
さらに、制御装置7は、図示しないブロワを駆動させて、第2流路3内に、車外の空気(外気)が流入させる。これにより、第2流路3内に、長手方向の一端の取込口3aから他端の排出口3bに向かう空気の流れが形成される。
通流路21内に流入した空気は、通流路21内の接触領域26を通過したのち、ロータ61の下流側の送風路22内に送出される。
第2流路3内に一端側の取込口3aから流入した空気は、通流路21との接触領域26を通過した後、他端側の排出口3bから排出される。
通流路21と第2流路3との接触領域26では、デシカント材5Aが、通流路21と第2流路3とに跨がって設けられている。
ここで、デシカントモードは、以下の場合に実施される。
通流路21を通流する空気(内気)が、車室90内から取り込んだ温度が高く湿度の高い空気である。
第2流路3を通流する空気(外気)が、車外から取り込んだ少なくとも湿度の低い空気である。
前記したように、通流路21に取り込まれた車室90内の空気(内気)は、デシカント材5Aと、送風路22とを通って、温度調節部10内に送出される。
そして、車室90内の空気(内気)がデシカント材5Aを通過する際に、内気に含まれる水分が、板状基部53と波状基部52とにおける通流路21内に位置する領域に吸着される。
これにより、車室90内の空気(内気)は、除湿された後に、温度調節部10内に供給される。
一方、第2流路3に流入した車外の空気(外気)は、デシカント材5Aを通って、排出口3bから車外に排出される。
前記したように、デシカントモードでは、車外から取り込んだ空気(外気)は、車外から取り込んだ少なくとも湿度の低い空気である。そして、実施の形態では、デシカントモードにおいて、第2流路3を通流する車外の空気(外気)を、デシカント材5Aから水分を脱着させる再生用流体として用いている。
そのため、車外の空気(外気:再生用流体)は、デシカント材5Aを通過する際に、板状基部53と波状基部52とにおける第2流路3内に位置する領域から水分を脱着させて加湿される。
これにより、デシカント材5Aにおける再生用流体に接する領域から、水分が脱着されて、デシカント材5Aが賦活される。
よって、デシカント材5Aでは、通流路21内に位置する領域のほうが、第2流路3内に位置する領域よりも水分の吸着量が多くなるので、デシカント材5A全体での水分の分布を均一化させようとする作用が発揮される。
その結果、通流路21内に位置する領域から、第2流路3内に位置する領域に向けて、水分が移動することになる。
これにより、第1流路2の通流路21と第2流路3を、それぞれ内気と外気が連続して通流している状態では、デシカント材5Aでの水分の吸着量が飽和しないことになる。
そのため、従来のデシカント材の場合のように、デシカント材で水分吸着量が飽和してデシカント材の再生処理を行う必要が生じない。すなわち、再生用流体を連続して通流させるだけで、空気の除湿を連続して行えることになる。
これにより、車室90内から取り込んだ空気(内気)を、温度調整の後に、車室90内に循環させる際に、車室90内に供給される空調空気の湿度を低減させることができる。
以上の通り、
(9)第2の実施の形態に係る空調装置1Aは、以下の構成を有している。
デシカント材5Aは、第1流路2の通流路21と第2流路3とが互いの壁部を接触して設けられた接触領域26で、通流路21と第2流路3とに跨がって設けられている。
このように構成すると、第1流路2と第2流路3とを互いの壁部を接触させて設けることができる領域を確保できれば、デシカント材5Aを第1流路2と第2流路3とに跨がって簡単に設けることができる。
よって、デシカント材の設置を容易に行える。
(10)空調装置1Aは、以下の構成を有している。
接触領域26には、断熱層27が設けられている。
断熱層27は、第1流路2の通流路21の壁部と、第2流路3の壁部との間に介在させた断熱材の層、または通流路21の壁部と、第2流路3の壁部との間に形成した密閉空間内の空気の層である。
このように構成すると、通流路21を通流する空気と、第2流路3を通流する空気との間での熱交換を、断熱層27で阻止できる。
これにより、例えば冬季のように、通流路21を車室90内の暖かい空気(内気)が通流し、第2流路3を内気よりも温度が低い外気が通流する場合に、内気が外気との熱交換で冷やされることを好適に防止できる。
よって、内気が外気との熱交換で冷やされて暖房効率が低下することを好適に抑制できる。
前記した第2の実施の形態では、第1流路2におけるデシカント材5Aが設けられた領域(接触領域26)が、取込口21aと供給口(デフ側供給口16a、ベント側供給口17a、フット側供給口18a)との間の領域に設けられている場合を例示した。また、好ましくは、空調装置1Aの作動時に除湿対象の空気が常時通流する領域に設けられている場合を例示した。さらに、より好ましくは、第1流路2を通流する空気を除湿する際に、除湿対象の空気が常時通流する領域に設けられている場合を例示した。
このデシカント材5Aが設けられた領域は、第1流路2に取り込んだ空気を除湿しない場合に、空気が通流しない領域であっても良い。
例えば、図6の(a)において、接触領域26を迂回する迂回路を設けてもよい。空気を除湿する場合には、取り込んだ空気が接触領域26を通過し、除湿しない場合には、取り込んだ空気が迂回路を通過して、接触領域26を通過しないようにした構成の空調装置としても良い。
図8は、変形例1にかかる空調装置1Bを説明する模式図である。
前記した実施の形態では、空調装置1の作動時に空気が常時通流する領域として、第1流路2における空気の通流方向でのシロッコファン6の上流側の領域を例示した。
そして、この領域にデシカント材5、5Aを設けた場合を説明した。
ここで、空調装置1の作動時に空気が常時通流する領域は、第1の実施の形態および第2の実施の形態に示した領域のみに限定されるものではない。
例えば、図8に示すように、温度調節部10Aの混合部15内にデシカント材5を配置した空調装置1Bとしても良い。
混合部15には、ダクト(デフダクト16、ベントダクト17、フットダクト18)への供給口(デフ側供給口16a、ベント側供給口17a、フット側供給口18a)が開口している。
そして、ダクト(デフダクト16、ベントダクト17、フットダクト18)の内部が、温度が調整された空気(空調空気)が断続的に通流する領域となる。
そのため、第1流路2における取込口21aから混合部15までの間が、空調装置1の作動時に空気が常時通流する領域となる。
よって、図8に示すように、混合部15を横切るように第2流路3を設けて、この第2流路3における混合部15との交差領域25に、第1の実施の形態に示したデシカント材5を設ければ良い。
このようにすることによっても、前記した第1の実施の形態の場合と同様の効果が奏されることになる。
(11)このように、空調装置1Bは、以下の構成を有している。
第1流路2には、当該第1流路2を通流する空気の温度を調整する温度調節部10Aが設けられている。
温度調節部10Aでは、第1流路2を通流する空気の通流方向における下流側に、温度調節部10Aのエバポレータ12(蒸発器)を通過した空気と、温度調節部10Aのヒータコア13(ヒータ)を通過した空気が混合される混合部15が設けられている。
第2流路3は、温度調節部10Aの混合部15を横切って設けられており、デシカント材5が、第2流路3における混合部15との交差領域25に設けられている。
温度調節部10Aの混合部15もまた、空調装置1Bの作動時に空気が常時通流する領域である。
よって、上記のように構成することで、本来除湿すべき空気が、一時的に加湿されて、供給口から車内に供給される事態の発生を好適に防止できる。
なお、混合部15には、温度調節後の空気(空調空気)の供給先を、複数ある前記供給口(デフ側供給口16a、ベント側供給口17a、フット側供給口18a)のうちの少なくとも1つに設定する供給先設定部(開閉弁16v、17v、18v、制御装置7)が設けられている。
そのため、第1流路2における取込口21aから供給先設定部までの範囲も、空調装置1Bの作動時に空気が常時通流する領域であると解釈できる。
そうすると、変形例に係る空調装置1Bに加えて、空調装置1、1Aにおいても、デシカント材5、5Aを設ける位置を、以下のようにすることも可能である。
(12)すなわち、
第1流路2には、当該第1流路2を通流する空気の供給先を、複数ある供給口(デフ側供給口16a、ベント側供給口17a、フット側供給口18a)のうちの少なくとも1つに設定する供給先設定部(開閉弁16v、17v、18v、制御装置7)が設けられている。
デシカント材5は、第1流路2での空気の通流方向における供給先設定部の上流側に、好ましくは供給先設定部の手前に設けられている。
このようにすることによっても、前記した第1の実施の形態や第2の実施の形態の場合と同様の効果が奏されることになる。
なお、混合部15や供給先設定部にデシカント材を設ける場合には、混合部15や供給先設定部に、第2流路3の壁部との接触領域を設けて、この接触領域にデシカント材5Aを設けた構成としても良い。
図9は、変形例2にかかる空調装置1Cを説明する模式図である。
図10は、変形例3にかかる空調装置1Dを説明する模式図である。
前記した実施の形態では、車室90内への空調空気の吹出口を複数有する空調装置1、1A、1Bの場合を例示した。
本願発明にかかる空調装置は、車室90内への空調空気の吹出口(供給口)が1つのみである空調装置1Cにも適用可能である。
この空調装置1Cでは、第1流路2Aの長手方向の一端が、車室90内の空気の取込口21a、他端が車室90内への空調空気の吹出口21cとなっている。
この空調装置1Cの場合には、第1流路2Aにおける取込口21aから吹出口21cまでの間の領域が、空調装置1の動作時に空気が常時通流する領域となる。
そして、この領域内では、シロッコファン6と交差領域25とエバポレータ12とが、取込口21a側から順番に設けられている。
このように構成することによっても、本来除湿すべき空気が、一時的に加湿されて、吹出口21cから車室90内に供給される事態の発生を好適に防止できる。
なお、この空調装置1Cの場合、交差領域25の位置は、図9に示す態様に限定されるものではない。取込口21aと吹出口21cとの間の任意の位置に設定可能である。
また、前記した第2の実施の形態の場合のように、交差領域25の代わりに、第1流路2Aと第2流路3とが互いの壁部を接触させた接触領域を設けて、この接触領域にデシカント材5Aを設けた構成としても良い。
なお、図9では、温度調節部10Bがエバポレータ12のみを備えている空調装置1Cの場合を例示した。このような空調装置1Cとして、例えば、大型の車両用の空調装置であって、2列目以降の後部座席などに空調空気を供給するための簡易な構成の空調装置が例示される。
よって、この種の空調装置1Cとして、エバポレータ12の代わりにヒータコアを備えているものも対象となる。
さらに、本願発明にかかる空調装置は、図10に示すように、車室90内への空調空気の吹出口(供給口)が1つのみである空調装置1Dにも適用可能である。
この空調装置1Dでは、第1流路2Bの長手方向の一端が、車室90内の空気の取込口21a、他端が車室90内への空調空気の吹出口21cとなっている。
この空調装置1Dの場合には、第1流路2Bにおける取込口21aから吹出口21cまでの間の領域が、空調装置1Dの作動時に空気が常時通流する領域となる。
そして、この領域内では、外気導入部23と、交差領域25と、シロッコファン6と、温度調節部10Cとが、取込口21a側から順番に設けられている。
そして、温度調節部10Cは、エバポレータ12と、ヒータコア13と、ミックスドア14とを有しており、温度が調整された空調空気が、吹出口21cから車室90内に供給されるようになっている。
このように構成することによっても、本来除湿すべき空気が、一時的に加湿されて、吹出口21cから車室90内に供給される事態の発生を好適に防止できる。
なお、この空調装置1Dの場合においても、交差領域25の位置は、図10に示す態様に限定されるものではない。取込口21aと吹出口21cとの間の任意の位置に設定可能である。
また、前記した第2の実施の形態の場合のように、交差領域25の代わりに、第1流路2Aと第2流路3とが互いの壁部を接触させた接触領域を設けて、この接触領域にデシカント材5Aを設けた構成としても良い。
(13)このように、空調装置1C、1Dは、以下の構成を有している。
第1流路2A、2Bには、当該第1流路2A、2Bを通流する空気の温度を調整する温度調節部10B、10Cが設けられている。
空調装置1C、1Dの作動時に空気が常時通流する領域は、第1流路2A、2Bにおける取込口21aから吹出口21cまでの領域である。
このように構成すると、本来除湿すべき空気が、一時的に加湿されて、供給口から車内に供給される事態の発生を好適に防止できる。
図11は、変形例4にかかる空調装置1Eを説明する模式図である。
前記した第1の実施の形態では、通流路21における外気導入部23よりも下流側(送風路22側)の領域に、デシカント材5を設けた場合を例示した。
本願発明にかかる空調装置は、例えば図11に示す空調装置1Eのように、通流路21における外気導入部23よりも上流側の領域にデシカント材5を設けた構成としても良い。
この場合には、第1流路2Cにおける取込口21aから混合部15までの領域が、空調装置1Eの作動時に、空気が常時通流する領域となる。
そして、この空調装置1Eの場合にも、前記した第2の実施の形態の場合のように、交差領域25の代わりに、第1流路2Cと第2流路3とが互いの壁部を接触させた接触領域を設けて、この接触領域にデシカント材5Aを設けた構成としても良い。
[変形例5]
図12は、変形例5にかかる空調装置1Fを説明する模式図である。(a)は、仕切壁411Aが、内気導入位置に配置された状態での空気の流れを説明する図である。(b)は、仕切壁411Aが、外気導入位置に配置された状態での空気の流れを説明する図である。(c)は、空調装置1Fの制御装置7Aの構成を説明する図である。
前記した第1の実施の形態では、空調装置1が、外気の取込口を2つ(外気導入部23の取込口23a、第2流路3の取込口3a)備えている場合を例示した(図3の(a)参照)。
変形例5にかかる空調装置1Fは、外気の取込口を1つ(第2流路3Aの取込口3a)のみ備えているという点において、第1の実施の形態の空調装置1と相違している。
図12に示すように、空調装置1Fは、第1流路2Cと、第2流路3Aとを有している。
第1流路2Cは、第1通流路21Aと、第1送風路22Aと、を有している。
第1通流路21Aは、長手方向の一端に、車室90内の空気の取込口2aを有しており、第1送風路22は、長手方向の一端に、温度調節部10との接続口2bを有している。
第2流路3Aは、第2通流路31Aと、第2送風路32Aと、を有している。第2通流路31Aは、長手方向の一端に、車外の空気の取込口3aを有しており、第2送風路32は、長手方向の一端に、車外への空気の排出口3bを有している。
第1流路2Cの第1送風路22Aと、第2流路3Aの第2送風路32Aは、互いの壁部を接触させて設けられている。この互いの壁部が接触した領域では、第1送風路22Aの壁部と、第2送風路32Aの壁部とが、断熱層(図示せず)を介して接している。これにより、第1送風路22Aを通流する空気と、第2送風路32Aを通流する空気との間での熱交換が阻止されている。
第1送風路22Aの内部と、第2送風路32Aの内部には、シロッコファン6のロータ61、62が、それぞれ設けられている。
ロータ61、62は、第1送風路22と第2送風路32とに跨がって設けられた出力軸60に連結されている。ロータ61、62は、モータMの回転駆動力で、共通の軸線X回りに一体に回転する。
シロッコファン6では、ロータ61、62が軸線X回りに回転すると、ロータ61、62の回転軸(軸線X)方向から空気が吸引されて、軸線Xの径方向に送出される。
そのため、第1流路2Cでは、第1送風路22Aにおけるロータ61が設けられた領域に、軸線X方向から第1通流路21Aが接続されている。
また、第2流路3Aでは、第2送風路32Aにおけるロータ62が設けられた領域に、軸線X方向から第2通流路31Aが接続されている。
第2流路3Aの第2通流路31Aは、第1送風路22Aと第2送風路32Aのロータ61、62が設けられた領域を迂回して設けられている。
第1流路2Cの第1通流路21Aでは、第1送風路22Aとの接続部の近傍に、第2流路3Aの第2通流路31Aが交差する交差領域25が設けられている。
この交差領域25では、第1流路2Cの第1通流路21Aと、第2流路3Aの第2通流路31Aとが直交している。交差領域25には、前記したデシカント材5が設けられている。
第1通流路21Aと第2通流路31Aは、交差領域25よりも上流側が、互いの壁部を接触させて設けられている。この互いの壁部が接触した領域にも断熱層が設けられている。
第1流路2Cの取込口2a側と、第2流路3Aの取込口3a側は、それぞれ開口を異なる方向に向けている。
第1流路2Cの取込口2aは、車室90内に開口している。
第2流路3Aの取込口3aは、例えばエンジン室93(図1参照)内に開口している。
第2流路3Aでは、取込口3aの近傍領域に、フィルタFが設置されている。
フィルタFは、第2流路3Aにおける空気の通流路を横切る向きで設けられている。そのため、取込口3aから第2流路3A内に取り込まれた空気(外気)は、フィルタFを通過した後に、デシカント材5が設置された交差領域25に到達するようになっている。
交差領域25よりも上流側では、第1通流路21Aと第2通流路31Aとが互いの壁部を接触させて設けられた領域に、第1通流路21Aと第2通流路31Aとを連通させる連通部30と、連通部30の開口を開閉する切替弁41Aと、が設けられている。
連通部30は、取込口3aの開口方向(図12の(a)における上下方向)において、取込口3aの延長上に位置している。連通部30が閉じられていない場合には、取込口3aから第2通流路31A内に取り込まれた外気が、連通部30を通って第1通流路21A内に流入できるようになっている。
切替弁41Aは、連通部30の開口を開閉可能な仕切壁411Aを有している。
仕切壁411Aは、連通部30の開口を塞ぐことができる大きさで形成されている。
切替弁41Aは、制御装置7A(図12の(c)参照)からの指令に応じて、仕切壁411Aを、内気導入位置(図12の(a)参照)と、外気導入位置(図12の(b)参照)との間で変位させる。
[内気導入位置]
制御装置7Aは、車室90内の空気(内気)を除湿する際に、切替弁41Aを操作して、仕切壁411Aを内気導入位置に配置する(内気モード)。
図12の(a)に示すように、仕切壁411Aが内気導入位置に配置されると、連通部30の開口が仕切壁411Aにより閉じられて、第1通流路21Aと第2流路3Aとの連通が遮断される。
この状態でシロッコファン6が駆動されると、車室90内の空気(内気)が、取込口2aから第1通流路21A内に取り込まれて、第1流路2C内を内気が通流する。
さらに、車外の空気(外気)が、取込口3aから第2通流路31A内に取り込まれて、第2流路3A内を外気が通流する。
ここで、車室90内から取り込んだ空気(内気)は、水分を多く含む湿度の高い空気であることが多い。内気に含まれる水分は、内気が交差領域25に設けられたデシカント材5を通過する際に、デシカント材5に吸着される。すなわち、内気は、デシカント材5を通過する際に除湿される。そして、除湿された内気が、シロッコファン6によって第1送風路22Aから温度調節部10に送出される(図中、矢印参照)。
一方、第2流路3Aには、取込口3aから取り込んだ外気が通流する。外気は、交差領域25に設けられたデシカント材5を通過する際に、デシカント材5に吸着されている水分を取り込んで加湿される。すなわち、外気は、デシカント材5を通過する際に加湿される。そして、加湿された外気が、シロッコファン6によって排出口3bから車外へ排出される(図中、矢印参照)。
このように、内気に含まれる水分がデシカント材5に吸着されて、内気が除湿される一方で、デシカント材5に吸着された水分が外気に取り込まれて、デシカント材5が賦活される。これにより、デシカント材5が取り込んだ水分で飽和することがないので、内気の除湿を連続的に行うことができるようになっている。
[外気導入位置]
制御装置7Aは、車室90内の換気などを行う際に、切替弁41Aを操作して、仕切壁411Aを外気導入位置に配置する(外気モード)。
図12の(b)に示すように、仕切壁411Aが外気導入位置に配置されると、連通部30の開口が開かれて、第1通流路21Aと第2通流路31Aとが連通する。
この状態でシロッコファン6が駆動されると、車外の空気(外気)が、取込口3aから第2通流路31A内に取り込まれる。
第2通流路31A内に取り込まれた外気の一部は、連通部30の開口を通って、第1通流路21Aに流入する。そして、第1通流路21Aに流入した外気は、交差領域25と、第1送風路22Aとを通って、温度調節部10に送出される(図中、矢印参照)。
ここで、切替弁41Aの仕切壁411Aは、第1通流路21Aの取込口2a側の流路断面積より小さい面積で形成されている。従って、仕切壁411Aが外気導入位置に配置されても、仕切壁411Aと第1通流路21Aとの間に隙間CLが残されている。
そのため、第1通流路21Aの取込口2a側は、仕切壁411Aにより完全に封鎖されないようになっている。
なお、仕切壁411Aは、第1通流路21Aの取込口2a側も全閉するように設けられていてもよく、この場合、仕切壁411Aは第1通流路21A側と第2通流路31A側とを両方開位置とする中間開度(例えば、第1通流路21A側を20%、第2通流路31A側を80%の開度とする)となることで、隙間CLを形成してもよい。
そのため、シロッコファン6が駆動されると、取込口3aから連通部30を介して取り込まれる外気だけでなく、取込口2aから取り込まれる内気もまた、第1通流路21Aを通流することになる。
ここで、例えば夏季における冷房運転時には、内気のほうが外気よりも温度が低くなる。そのため、切替弁41Aの仕切壁411Aを外気導入位置に配置すると、温度が高い外気と、温度が低い内気との混合空気が、温度調節部10に送出される。
取込口2aからの内気の取り込みを完全に遮断すると、温度が高い外気のみが温度調節部10に送出される。温度が高い外気と温度が低い内気との混合空気は、外気よりも温度が低くなる。
そのため、空調装置1Fの冷房運転時に、温度が高い外気と温度が低い内気との混合空気が、温度調節部10に送出されるようにすることで、温度調節部10での負荷を低減することができる。
なお、冬季における暖房運転時には、内気のほうが外気よりも温度が高くなる。そのため、空調装置1Fの暖房運転時に、外気よりも温度が高い混合空気が、温度調節部10に送出されるようにすることで、温度調節部10での負荷を低減することができる。
なお、仕切壁411Aは、第1通流路21Aを完全に遮断できる大きさで形成されていても良い。この場合には、仕切壁411Aを、第1通流路21Aを完全に遮断しない位置に配置することで、温度調節部10に送出される混合空気の温度を所望の温度に調整することができる。
また、第2通流路31A内に取り込まれた外気のうち、第1通流路21Aに流入しなかった外気は、デシカント材5を通過したのち、第2送風路32Aの排出口3bから車外に排出される。
(14)空調装置1Fは以下の構成を有している。
第1流路2Cには、取込口2aから取り込んだ空気(内気)を温度調節部10への供給口2bへ送風するシロッコファン6(送風機)が設けられている。
シロッコファン6の上流側に、第1流路2Cを通流する空気を、第2流路3Aの取込口3aから取り込んだ車外の空気(外気)と、取込口2aから取り込んだ車内の空気(内気)との間で切り替える切替弁41Aが設けられている。
このように構成すると、第2流路3Aが備える外気の取込口3aを、第1流路2Cにおける外気の取込口としても利用できる。
これにより、第1流路2Cに専用の外気の取込口を設ける場合に比べて、外気の取込口を1つに集約できるので、第2流路3Aを空調装置に設けるにあたり、空調装置の大型化を好適に防止できる。
(15)第1流路2Cと第2流路3Aとを連通する連通部30(第1連通部)が設けられている。
連通部30は、第1流路2Cと第2流路3Aとに跨がって設けられたシロッコファン6の上流側に設けられている。
切替弁41Aは、連通部30の開口を開閉する。
このように構成すると、温度調節部10に供給する空気を、外気と内気の間で適切に切り替えることができる。
(16)切替弁41Aは、連通部30の開口を開閉する仕切壁411Aを有している。
切替弁41Aの仕切壁411Aは、閉位置(内気導入位置)に配置されると、連通部30の開口を閉鎖する。
切替弁41Aの仕切壁411Aは、開位置(外気導入位置)に配置されると、連通部30の開口を開いて、第2流路3Aの取込口3aから取り込んだ車外の空気(外気)と、取込口2aから取り込んだ車内の空気(内気)との混合空気を、温度調節部10に供給する。
このように構成すると、仕切壁411Aが外気導入位置に配置されると、外気だけでなく内気もまた、温度調節部10に送風される。
そうすると、例えば、夏季における空調装置1Fの冷房運転時には、温度が高い外気と温度が低い内気との混合空気が、温度調節部10に送出される。これにより、温度が高い外気のみを温度調節部10に供給する場合よりも、温度調節部10での負荷を低減できる。
また、日射により熱される車外の空気のみではなく、車外より相対的に低温の内気を利用できるので、冷房効率が向上する。また、外気の取込口を1つに集約できるのでコンパクト化が図れる。
さらに、冬季における空調装置1Fの暖房運転時には、温度が低い外気と温度が高い内気との混合空気が、温度調節部10に送出される。これにより、温度が低い外気のみを温度調節部10に供給する場合よりも、温度調節部10での負荷を低減でき、暖房効率が向上する。
(17)空調装置1Fは、以下の構成を有している。
第1流路2Cと第2流路3Aとの交差領域25は、切替弁41Aとシロッコファン6との間の領域に設けられている。
デシカント材5は、交差領域25に設けられている。
取込口2aから取り込んだ内気の湿度が高い場合には、仕切壁411Aを内気導入位置に配置して、第2流路3A内を、取込口3aから取り込んだ湿度の低い外気を通流させる。
このように構成すると、交差領域25では、湿度の高い内気に含まれる水分がデシカント材5に吸着されて、内気が除湿される一方で、デシカント材5に吸着された水分が湿度の低い外気に取り込まれて、デシカント材5が賦活される。
これにより、デシカント材5が吸着した水分で飽和することを好適に防止できるので、湿度の高い内気を連続的に除湿できる。
[変形例6]
図13は、変形例6にかかる空調装置1Gを説明する模式図である。(a)は、切替弁41A、42、43の仕切壁411A、421、431が、外気導入位置に配置された状態での空気の流れを説明する図である。(b)は、空調装置1Gの制御装置7Bの構成を説明する図である。
図14は、変形例6にかかる空調装置1Gを説明する模式図である。この図14では、切替弁41A、42、43の仕切壁411A、421、431が、内気導入位置に配置された状態での空気の流れが示されている。
前記した変形例5では、空調装置1Fが、外気の取込口3aと、内気の取込口2aをひとつずつ備えており、外気の取込口3aから取り込んだ外気の一部が、内気の取込口2aを有する第1流路2C内を通流する場合を例示した。
この空調装置1Fでは、第2流路3Aに取り込まれた外気のうち、第1流路2C側に取り込まれない残りの外気は、第2流路3Aをそのまま通って車外に排出される仕様となっていた。
本願発明にかかる空調装置は、例えば、図13に示す空調装置1Gのように、外気の取込口3aを有する第2流路3Aの途中に、内気の取込口3d(第2取込口)を設けて、第2流路3Aを内気の流路としても利用可能にしたという点において、前記した変形例5にかかる空調装置1Fと相違する。
なお、以下の説明では、前記した変形例5(図12参照)と同じ構成のものについては、説明を適宜省略する。
図13に示すように、空調装置1Gの第2流路3Aでは、交差領域25(デシカント材5)とシロッコファン6との間の領域に、内気の取込口3dが設けられている。この取込口3dは、第2通流路31Aにおける交差領域25の下流側で、車室90内の空間と、第2通流路31A内の空間とを連通させている。
本変形例では、取込口3dは、第1流路2Cの取込口2aと同じ方向に開口を向けて設けられている。空調装置1Gにおける内気の取込口(取込口2a、3d)の位置を近接させることで、空調装置1Gの大型化を防いでいる。
第2通流路31Aには、取込口3dを開閉する切替弁42が設けられている。
切替弁42は、取込口3dを開閉可能な仕切壁421を有している。
仕切壁421は、取込口3dを塞ぐことができる大きさで形成されている。
切替弁42は、制御装置7B(図13の(b)参照)からの指令に応じて、仕切壁421を、内外気導入位置(図13の(a)参照)と、内気導入位置(図14参照)との間で変位させる。
図13の(a)に示すように、第2流路3Aでは、排出口3bの近傍に、第2流路3Aの第2送風路32Aと、第1流路2Cの第1送風路22Aとを連絡させる連絡路35が設けられている。
第2流路3Aの第2送風路32Aは、シロッコファン6のロータ62の回転軸(軸線X)の径方向に延びている。すなわち、第2送風路32Aは、シロッコファン6から送り出される空気の移動方向に沿って設けられている。
第2送風路32Aにおいて排出口3bは、軸線X方向に開口を向けて設けられている。
第2送風路32Aの延長上には、連絡路35の流入口351が開口しており、この流入口351を開閉する切替弁43が、第2送風路32Aに設けられている。
切替弁43は、流入口351を開閉可能な仕切壁431を有している。
仕切壁431は、流入口351を塞ぐことができる大きさで形成されている。
切替弁43は、制御装置7B(図13の(b)参照)からの指令に応じて、仕切壁431を、内外気導入位置(図13の(a)参照)と、内気導入位置(図14参照)との間で変位させる。
[内外気導入位置]
制御装置7Bは、車室90内の空気(内気)を除湿する際に、切替弁41A、42、43を操作して、仕切壁411A、421、431を内外気導入位置に配置する。
図13の(a)に示すように、仕切壁411A、421、431を、内外気導入位置に配置した状態で、シロッコファン6が駆動されると、車室90内の空気(内気)が、取込口2aから第1通流路21A内に取り込まれて、第1流路2C内を内気が通流する。
さらに、車外の空気(外気)が、取込口3aから取り込まれて、第2流路3A内を通流する。
これにより、取込口2aから取り込まれた内気は、デシカント材5を通過する際に除湿される。そして、除湿された内気が、シロッコファン6によって第1送風路22Aから温度調節部10に送出される(図中、矢印参照)。
一方、取込口3aから取り込まれた外気は、デシカント材5を通過する際に加湿される。そして、加湿された外気が、シロッコファン6によって排出口3bから車外へ排出される(図中、矢印参照)。
このように、内気に含まれる水分がデシカント材5に吸着されて、内気が除湿される一方で、デシカント材5に吸着された水分が外気に取り込まれて、デシカント材5が賦活される。これにより、デシカント材5が取り込んだ水分で飽和することがないので、内気の除湿を連続的に行うことができるようになっている。
[内気導入位置]
制御装置7Aは、例えば、夏季における空調装置1Gの起動直後に、切替弁41A、42、43を操作して、仕切壁411A、421、431を内気導入位置に配置する。
図14に示すように、仕切壁411A、421、431を、内気導入位置に配置した状態で、シロッコファン6が駆動されると、車室90内の空気(内気)が、取込口2aから第1通流路21A内に取り込まれて、第1流路2C内を内気が通流する。
さらに、車室90内の空気(内気)が、取込口3dから取り込まれて、第2流路3A内を内気が通流する。
第1通流路21Aに取り込まれた内気は、交差領域25を通過したのち、第1送風路22Aを通って温度調節部10に送出される。
第2通流路31Aに取り込まれた内気は、第2送風路32Aと連絡路35とを通って、第1通流路22Aに流入して、最終的に温度調節部10に送出される。
例えば、夏季における冷房運転の開始直後では、車室90内の温度が高温になっていることが多い。かかる場合、車室90内の空気を車外に積極的に排出させながら、温度調節部10で温度が調整された空気(空調空気)を車室90内に供給して、車室90内を冷房することが好ましい。
車室90内の空気を車外に積極的に排出させるために、車室内に吹き出す空調空気の風量が多いことが好ましい。
上記のように構成すると、第1流路2Cと第2流路3Aの両方を使って、空気を温度調節部10に送出することができ、第1流路2Cのみから温度調節部10に空気が供給される場合よりも風量が多くなる。
よって、上記のように構成して、第1流路2Cと第2流路3Aの両方を使って、空気を温度調節部10に送出することで、クールダウン初期の冷房負荷が高い時にデシカント材を使わずに、上下ファンを使って最大性能が出せる。
(16)空調装置1Gは、以下の構成を有している。
第2流路3Aには、外気の取込口3aから取り込んだ空気(外気)を車外に排出する排出口3bが設けられている。
第2流路3Aには、外気の取込口3aから取り込んだ空気(外気)を、排出口3bへ送風するシロッコファン6が設けられている。
第2流路3Aには、シロッコファン6の上流側に、内気を取り込むための内気の取込口3d(第2取込口)が設けられている。
第2流路3Aには、シロッコファン6側に流入する空気を、第2流路3Aの取込口3aから取り込んだ車外の空気(外気)と、取込口3dから取り込んだ車内の空気(内気)との間で切り替える切替弁42が設けられている。
第2流路3Aでは、シロッコファン6と排出口3bとの間に、第2流路3Aと第1流路1Cとを連絡させる連絡路35(第2連通部)と、連絡路35の開口を開閉する切替弁43と、が設けられている。
切替弁43は、第2流路3A内で、シロッコファン6から下流側に送出された空気の供給先を、排出口3bと第1流路2Cとの間で切り替える。
このように構成すると、第1流路2Cと第2流路3Aの両方を使って、車室90内から取り込んだ空気を、温度調節部10に送出することができる。
例えば、夏季における冷房運転の開始直後のように、車室90内の空気を車外に積極的に排出させる必要がある場合には、車室90内に吹き出す空調空気の風量が多いことが好ましい。
上記のように構成することで、車室90内に供給される空気の風量を確保することができるので、より短時間で、車室90内を目的の温度に向けて冷房できる。
以上、本発明の実施形態と変形例を説明した。
デシカント材5に有機系の高分子材料を担持させる構成については、第1の実施の形態において具体的に説明をしたが、他の実施形態や変形例においても採用可能である。
また、第1の実施の形態では、2つの流路(第1流路2、第2流路3)の交差領域25に設けたデシカント材5が設けられており、このデシカント材5に吸着材Sが担持されている場合を例示した(図3、図4)。
図6、7に示すように、2つの流路(第1流路2、第2流路3)が互いの壁部を接触させて設けられた接触領域26にデシカント材5Aが設けられており、このデシカント材5Aに吸着材Sを担持させた構成であっても、前記した実施形態の場合と同様の作用効果が奏される。
また、変形例1から変形例6に示した空調装置1B〜1Gについても同様である。
1、1A〜1G 空調装置
10、10A、10B 温度調節部
12 エバポレータ(蒸発器)
13 ヒータコア(ヒータ)
14 ミックスドア
15 混合部
16 デフダクト
16a デフ側供給口(供給口)
16b 吹出口
16v 開閉弁
17 ベントダクト
17a ベント側供給口(供給口)
17b 吹出口
18 フットダクト
18a フット側供給口(供給口)
18b 吹出口
2、2A、2B、2C 第1流路
21 通流路
21a 取込口
21c 吹出口
22 送風路
2a 取込口
2b 接続口
21A 第1通流路
22A 第1送風路
22a 接続口
23 外気導入部
23a 取込口
23b 開口
24 接続部
25 交差領域
26 接触領域
27 断熱層
3、3A、3B 第2流路
30 連通部
31A 第2通流路
32A 第2送風路
35 連絡路
351 流入口
3a 取込口
3b 排出口
3d 取込口
41、41A 切替弁
411、411A 仕切壁
42 切替弁
421 仕切壁
43 切替弁
431 仕切壁
5、5A デシカント材
50、50A、50B 筒状基材
51 筒状基部
511 側部
512 側部
52 波状基部
53 板状基部
55 接着剤
6 シロッコファン
60 出力軸
61 ロータ
62 ロータ
7、7A、7B 制御装置
90 車室
91 インストルメントパネル
93 エンジン室
M モータ
S 吸着材
S1 流路(空間)
S3 流路(空間)
V 車両
W ウインドシールドガラス
X 軸線

Claims (14)

  1. 第1取込口から取り込んだ空気が通流する第1流路と、
    前記第1流路を介して供給される空気の車内への供給口と、
    外気取込口から取り込んだ車外の空気が通流する第2流路と、
    前記第1流路と前記第2流路とに跨がって設けられたデシカント材と、を有し、
    前記車外の空気が、前記デシカント材の再生用の流体として前記第2流路を通流するように構成された車両用の空調装置であって、
    前記第1流路において前記デシカント材は、前記空調装置の作動時に空気が常時通流する領域に設けられており、
    前記第1流路と、前記第2流路を連通する第1連通部と、
    前記第1連通部を開閉する第1切替弁と、を有することを特徴とする車両用の空調装置。
  2. 第1取込口から取り込んだ空気が通流する第1流路と、
    前記第1流路を介して供給される空気の車内への供給口と、
    外気取込口から取り込んだ車外の空気が通流する第2流路と、
    前記第1流路と前記第2流路とに跨がって設けられたデシカント材と、を有し、
    前記車外の空気が、前記デシカント材の再生用の流体として前記第2流路を通流するように構成された車両用の空調装置であって、
    前記第1流路において前記デシカント材は、前記第1取込口と前記供給口との間の領域に設けられており、
    前記第1流路と、前記第2流路を連通する第1連通部と、
    前記第1連通部を開閉する第1切替弁と、を有することを特徴とする車両用の空調装置。
  3. 前記第1流路には前記第1取込口から取り込んだ空気を前記供給口へ送風する送風機が設けられており、
    前記送風機の上流側に、前記第1切替弁が設けられており、
    前記第1切替弁により、前記第1流路を流通する空気が、車内の空気と車外の空気との間で切り替えられることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の車両用の空調装置。
  4. 前記第1切替弁は、閉位置のときに前記第1連通部を閉鎖し、開位置のときに前記第1流路に前記車内の空気と前記車外の空気との混合空気が流れるように開閉することを特徴とする請求項3に記載の車両用の空調装置。
  5. 前記デシカント材は、前記第1流路において前記第1切替弁と前記送風機との間に設けられていることを特徴とする請求項3または請求項4に記載の車両用の空調装置。
  6. 前記第2流路には、
    前記外気取込口から取り込んだ空気を車外に排出する排出口と、
    前記排出口へ送風する送風機と、
    前記車内の空気を取り込む第2取込口と、
    前記外気取込口から取り込む前記車外の空気と前記第2取込口から取り込む前記車内の空気とを切り替える第2切替弁と、
    前記送風機と前記排出口の間に前記第2流路と前記第1流路とを連通する第2連通部と、
    前記第2連通部を開閉する第3切替弁が設けられていることを特徴とする請求項1から請求項5の何れか一項に記載の車両用の空調装置。
  7. 前記第1流路には、当該第1流路を通流する空気の温度を調整する温度調節部が設けられており、
    前記第1流路において前記デシカント材は、前記温度調節部よりも前記第1取込口側の領域に設けられていることを特徴とする請求項1から請求項6の何れか一項に記載の車両用の空調装置。
  8. 第1取込口から取り込んだ空気が通流する第1流路と、
    前記第1流路を介して供給される空気の車内への供給口と、
    外気取込口から取り込んだ車外の空気が通流する第2流路と、
    前記第1流路と前記第2流路とに跨がって設けられたデシカント材と、を有し、
    前記車外の空気が、前記デシカント材の再生用の流体として前記第2流路を通流するように構成された車両用の空調装置であって、
    前記第1流路において前記デシカント材は、前記空調装置の作動時に空気が常時通流する領域に設けられており、
    前記第1流路には、前記第1取込口から取り込んだ空気の温度を調整する温度調節部が設けられており、
    前記温度調節部では、前記第1流路を通流する空気の通流方向における下流側に、前記温度調節部の蒸発器を通過した空気と、前記温度調節部のヒータを通過した空気が混合される混合部が設けられており、
    前記デシカント材は、前記混合部に設けられていることを特徴とする車両用の空調装置。
  9. 前記第1流路には、当該第1流路を通流する空気の供給先を、複数ある前記供給口のうちの少なくとも1つに設定する供給先設定部が設けられており、
    前記デシカント材は、前記第1流路での前記空気の通流方向における前記供給先設定部の上流側に設けられていることを特徴とする請求項8に記載の車両用の空調装置。
  10. 前記空調装置の動作モードが、前記車内に供給する空気を除湿するデシカントモードである場合には、
    前記車内から取り込んだ空気と、前記車外から取り込んだ空気のうちの少なくとも前記車内から取り込んだ空気が、前記第1流路を通流することを特徴とする請求項1から請求項9の何れか一項に記載の車両用の空調装置。
  11. 前記デシカント材は、前記第1流路と前記第2流路とが交差した交差領域で、前記第1流路と前記第2流路とに跨がって設けられていることを特徴とする請求項1から請求項10の何れか一項に記載の車両用の空調装置。
  12. 前記デシカント材は、水分の吸着と脱着が可能な吸着材を有しており、
    前記吸着材は、相対湿度の高い領域での吸湿量の変化量が、相対湿度の低い領域での吸湿量の変化量よりも大きい特性を有していることを特徴とする請求項1から請求項11の何れか一項に記載の車両用の空調装置。
  13. 前記吸着材は、
    前記相対湿度の高い領域での吸湿量の変化量が、
    前記相対湿度の低い領域での吸湿量の変化量の少なくとも1.2倍であることを特徴とする請求項12に記載の車両用の空調装置。
  14. 前記吸着材は、有機系の高分子材料であることを特徴とする請求項12または請求項13に記載の車両用の空調装置。
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