JP6699611B2 - 空調ケースおよび空調装置 - Google Patents

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Description

本発明は、空調ケース、および、それを備えた空調装置に関するものである。
従来、車室内の空気調和を行う空調装置に対し、無給水で作動可能な無給水式の加湿器を設置した加湿器付空調装置が知られている。
特許文献1に記載の加湿器付空調装置は、空調装置の外殻を構成する空調ケースの下側に、無給水式の加湿器を配置している。この加湿器の内側には、吸湿材と送風機が設けられている。加湿器付空調装置は、加湿器に設けられた送風機の駆動により、空調装置のエバポレータで冷却されて相対湿度の高くなった空気を加湿器の内側に導入し、その空気に含まれる水分を吸湿材に吸着させる。次に、加湿器に設けられた送風機の駆動により、空調装置のヒータコアで加熱されて相対湿度の低くなった空気を加湿器の内側に導入し、その空気に吸湿材の水分を脱離させる。加湿器付空調装置は、このようにして加湿された空気を、加湿器に接続されたダクトを通じて乗員の顔に向けて吹き出すことが可能なものである。
一方、特許文献2に記載された空調装置は、空調ケースの内側に吸湿材を配置することで、デフロスタ吹出口から吹き出される空調風の除湿を行うものである。
特開2015−217917号公報 特開2006−306293号公報
上述した特許文献1に記載された加湿器付空調装置は、空調ケースと加湿器とが別体構造として組み合わせたものである。また、この加湿器付空調装置は、加湿器の内側に送風機を設けている。そのため、この加湿器付空調装置は、体格が大型化し、車両への搭載が困難になることが懸念される。
一方、特許文献2に記載された空調装置は、空調ケースの内側に吸湿材を配置している。しかし、この空調装置は、空調ケースの内側に形成される通風路を塞ぐように吸湿材を配置しているので、通風路を流れる空調風の圧力損失が大きいものとなっている。そのため、この空調装置は、車室内に吹き出される空調風の風量が減少したり、吸湿材を通過する空調風による騒音が増大するなど、空調装置としての基本性能が悪化するおそれがある。
本発明は上記点に鑑みて、体格を小型化すると共に、空調風の圧力損失を低減可能な加湿器付の空調ケースおよび空調装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、請求項1に係る発明は、車両用の空調装置(1)の外殻を構成する空調ケースであって、
空調装置が備える冷却機器(4)および加熱機器(5)が設けられる通風路(10)と、
通風路で空気調和された風を車幅方向の一方に向けて流す第1通路(23、71)と、
通風路で空気調和された風を車幅方向の他方に向けて流す第2通路(24、72)と、
第1通路と第2通路との間に設けられ、吸湿材(6)を収容可能な収容部(26)と、を備え、
収容部の外壁のうち第1通路および第2通路に臨む部位は、通風路から第1通路と第2通路に流れる風を案内するガイド壁(260)を構成している。
これによれば、吸湿材を収容する収容部を第1通路と第2通路との間に設けることで、空調ケース内の空間を有効に利用し、空調ケースの体格を小型化することが可能である。したがって、この空調ケースは、空調装置の車両搭載性を向上することができる。
また、この空調ケースは、通風路から第1通路と第2通路に流れる風を案内するガイド壁として、収容部の外壁の一部を利用するものである。これにより、空調ケースの通風路を流れる空調風の圧力損失を低減することが可能である。したがって、この空調ケースは、車室内に吹き出される風量を増加し、通風路を流れる空調風による騒音を低減するなど、空調装置としての基本性能を向上させることができる。
請求項10に係る発明は、車室内の空気調和を行う空調装置であって、
空気を冷却する冷却機器(4)と、
冷却機器で冷却された空気を加熱する加熱機器(5)と、
空気に含まれる水分を吸着可能であり、且つ、空気に水分を脱離可能な吸湿材(6)と、
冷却機器および加熱機器が設けられる通風路(10)、通風路で空気調和された風を車幅方向の一方に向けて流す第1通路(23、71)、通風路で空気調和された風を車幅方向の他方に向けて流す第2通路(24、72)、および、第1通路と第2通路との間に設けられて吸湿材を収容可能な収容部(26)を有する空調ケース(2)と、を備え、
収容部の外壁のうち第1通路および第2通路に臨む部位は、通風路から第1通路と第2通路に流れる風を案内するガイド壁(260)を構成している。
これによれば、請求項10に係る空調装置も、請求項1に記載の発明と同様の作用効果を奏することが可能である。
なお、上記各構成に付した括弧内の符号は、後述する実施形態に記載する具体的構成との対応関係の一例を示したものである。
第1実施形態に係る空調装置の正面図である。 図1のII―II線の断面図である。 図1のIII―III線の断面図である。 図2のIV―IV部分の拡大図である。 図2のV―V線の断面図である。 図2のVI―VI線の断面図である。 空調装置の収容部に設けられた円錐ドアの斜視図である。 空調装置の収容部に設けられた円錐ドアの正面図である。 図8のIX―IX線の断面図である。 第2実施形態に係る空調装置の部分断面図である。 第3実施形態に係る空調装置の部分断面図である。 第4実施形態に係る空調装置の断面図である。 第4実施形態に係る空調装置の正面図である。 第5実施形態に係る空調装置の部分断面図である。 図14のXV―XV線の断面図である。
以下、本発明の実施形態について図に基づいて説明する。なお、以下の各実施形態相互において、互いに同一もしくは均等である部分には、同一符号を付して説明を行う。
(第1実施形態)
第1実施形態について図面を参照しつつ説明する。本実施形態の空調装置は、車両のインストルメントパネルの内側に搭載される。この空調装置は、車室内または車室外から取り入れた空気の温度および湿度を調整し、その空気を車室内に設けられた複数の吹出口から車室内に吹き出すことにより車室内の空気調和を行うものである。また、この空調装置は、給水を必要とすることなく、車室内に設けられた所定の吹出口から乗員の顔などに向けて加湿風を吹き出すことも可能である。
図1〜図3に示すように、空調装置1は、空調ケース2、送風機3、冷却機器としてのエバポレータ4、加熱機器としてのヒータコア5および吸湿材6などを備えている。
空調ケース2は、空調装置1の外殻を構成している。空調ケース2は、ある程度の弾性を有し、強度的にも優れた樹脂(例えばポリプロピレン)により成形されている。空調ケース2の内側には、空気が流れる通風路10が形成されている。
空調ケース2は、通風路10の空気流れ方向の最上流側に、車室内空気(すなわち内気)を通風路10に導入するための内気導入口11と、車室外空気(すなわち外気)を通風路10に導入するための外気導入口12を有している。内気導入口11と外気導入口12は、空調ケース2とは別部材として構成された図示していないダクトに接続される。それらのダクトを介して、内気導入口11または外気導入口12から通風路10に空気が導入される。
空調ケース2の内側には、上述した送風機3、エバポレータ4、ヒータコア5、吸湿材6に加えて、エアミックスドア14、フェイスドア15、デフロスタドア16およびフットドア17などが設けられている。
送風機3は、電動モータ31および遠心ファン32などを有し、通風路10に気流を形成する。電動モータ31の駆動により遠心ファン32が回転すると、内気導入口11または外気導入口12から通風路10に空気が導入される。通風路10を流れる空気は、空調モードに応じて、空気流れ方向の最下流側に設けられたデフロスタ吹出開口部18、フェイス吹出開口部19、フット吹出開口部20、21または加湿風通路44のいずれかから吹き出される。なお、送風機3が有するファンは、遠心ファン32に限らず、例えば、軸流ファンまたはクロスフローファンとしてもよい。
内気導入口11と外気導入口12の近傍には、内外気切替ドア13が設けられている。内外気切替ドア13は、内気導入口11の開口面積と外気導入口12の開口面積とを連続的に調整するものである。これにより、通風路10に導入される内気と外気との風量割合が調整される。
エバポレータ4は、通風路10を流れる空気を冷却する熱交換器である。エバポレータ4は、図示していない圧縮機、凝縮器および膨張弁などと共に蒸気圧縮式の冷凍サイクルを構成している。エバポレータ4は、その冷凍サイクルにおいて、膨張弁の下流側、且つ、圧縮機の上流側に配置されている。エバポレータ4が有する図示していないチューブの中を、膨張弁によって減圧されて気液二層状態となった冷媒が流れる。エバポレータ4のチューブの内側を流れる冷媒と、通風路10を流れる空気との熱交換により、通風路10を流れる空気が冷却される。
ヒータコア5は、エバポレータ4に対し、空気流れ方向の下流側に設けられている。ヒータコア5は、通風路10を流れる空気を加熱する熱交換器である。ヒータコア5が有する図示していないチューブの内側を温水(例えばエンジン冷却水)が流れる。ヒータコア5のチューブの内側を流れる温水と、通風路10を流れる空気との熱交換により、通風路10を流れる空気が加熱される。なお、ヒータコア5と共にPCTヒータなどを併設してもよい。
エバポレータ4とヒータコア5との間の通風路10には、2枚のエアミックスドア14が設けられている。エアミックスドア14はスライド式のフィルムドアであり、それぞれ、矢印D1〜D4の方向に往復移動可能である。エアミックスドア14は、ギア141の回転により駆動される。エアミックスドア14は、エバポレータ4を通過した後にヒータコア5を迂回する風量と、エバポレータ4を通過した後にヒータコア5を通過する風量との割合を調整する。
空調ケース2は、通風路10の空気流れ方向の最下流側に、通風路10から車室内に空調風を送風するための複数の吹出開口部を有している。複数の吹出開口部は、デフロスタ吹出開口部18、フェイス吹出開口部19およびフット吹出開口部20、21などにより構成されている。
空調装置1が車両に搭載された状態において、デフロスタ吹出開口部18とフェイス吹出開口部19は、空調ケース2のうち、重力方向上側の部位に設けられている。フェイス吹出開口部19は、前座席に着座した乗員の上半身に向けて空調風を吹き出すものである。フェイス吹出開口部19の近傍には、フェイスドア15が設けられている。フェイスドア15は、矢印D5の方向に回動することで、フェイス吹出開口部19を開閉する。フェイス吹出開口部19には、図示していないフェイスダクトが接続される。フェイスダクトは、フェイス吹出開口部19と、車室内に設けられた図示していないフェイス吹出口とを接続するダクトである。フェイスドア15がフェイス吹出開口部19を開くと、通風路10を流れる空調風は、フェイス吹出開口部19からフェイスダクトを通り、フェイス吹出口から前座席に着座した乗員の上半身に向けて吹き出される。
デフロスタ吹出開口部18は、車両のフロントウィンドガラスに向けて空調風を吹き出すものである。デフロスタ吹出開口部18の近傍には、デフロスタドア16が設けられている。デフロスタドア16は、矢印D6の方向に回動することで、デフロスタ吹出開口部18を開閉する。デフロスタ吹出開口部18には、図示していないデフロスタダクトが接続される。デフロスタダクトは、デフロスタ吹出開口部18と、車室内に設けられた図示していないデフロスタ吹出口とを接続するダクトである。デフロスタドア16がデフロスタ吹出開口部18を開くと、通風路10を流れる空調風は、デフロスタ吹出開口部18からデフロスタダクトを通り、デフロスタ吹出口から車両のフロントウィンドガラスに向けて吹き出される。
フット吹出開口部20、21は、空調装置1が車両に搭載された状態において、車幅方向の左右となる部位にそれぞれ設けられている。車両右側のフット吹出開口部20は、車両の右前座席に着座した乗員の下半身側に向けて空調風を吹き出すものである。車両左側のフット吹出開口部21は、車両の左前座席に着座した乗員の下半身側に向けて空調風を吹き出すものである。車両右側のフット吹出開口部20と通風路10とを、右側フット通路23が連通している。車両左側のフット吹出開口部21と通風路10とを、左側フット通路24が連通している。
本実施形態では、右側フット通路23が特許請求の範囲に記載の第1通路の一例に相当し、左側フット通路24が特許請求の範囲に記載の第2通路の一例に相当する。すなわち、第1通路としての右側フット通路23は、通風路10で空気調和された風を、車幅方向の一方に向けて流す通路の一例である。第2通路としての左側フット通路24は、通風路10で空気調和された風を、車幅方向の他方に向けて流す通路の一例である。
通風路10と右側フット通路23とが連通する箇所には、図示していない右側フットドアが設けられている。図3に示すように、通風路10と左側フット通路24とが連通する箇所には、左側フットドア17が設けられている。以下の説明では、右側フット通路23と左側フット通路24を纏めて、フット通路23、24ということがある。また、右側フットドアと左側フットドア17を纏めて、フットドア17ということがある。
フットドア17は、例えばバタフライドアであり、矢印D7の方向に回動することで、通風路10とフット通路23、24とを連通または遮断する。フットドア17が通風路10とフット通路23、24とを連通すると、通風路10を流れる空調風は、左右のフット吹出開口部20、21から乗員の下半身側に向けて吹き出される。
なお、本実施形態の空調ケース2は、その空調ケース2の内側に形成される通風路10を、車幅方向の右側の空間と、車幅方向の左側の空間とに仕切るための仕切壁25(図5および図6参照)を有している。上述したエアミックスドア14、フェイスドア15およびフットドア17などは、仕切壁25の左側に設けられたドアと、仕切壁25の右側に設けられたドアとが異なる開度に調整される。これにより、この空調装置1は、車幅方向の右側の各吹出口から吹き出される空調風と、車幅方向の左側の各吹出口から吹き出される空調風とを、異なる温度または吹出モードに調整することが可能である。
さらに、本実施形態の空調ケース2は、吸湿材6を収容可能な収容部26を有している。空調ケース2と収容部26とは一体に形成されている。収容部26は、右側フット通路23と左側フット通路24との中間に設けられている。この位置に収容部26を設けることで、空調ケース2内の空間が有効に利用され、空調ケース2の体格を小型化することが可能である。収容部26の内側に形成される収容空間270に、吸湿材6が収容されている。
図4に示すように、収容部26は、筒状に形成された筒部27、その筒部27の軸方向の一方に設けられた第1円錐部28、および、筒部27の軸方向の他方に設けられた第2円錐部29などにより構成されている。収容部26は、空調装置1が車両に搭載された状態で、収容部26の軸方向の一方の部位が、収容部26の軸方向の他方の部位より低い位置となるように設けられている。また、収容部26は、その収容部26の軸方向の一方の部位とエバポレータ4との距離が、収容部26の軸方向の他方の部位とエバポレータ4との距離より遠くなるように、エバポレータ4に対して傾斜して設けられている。
具体的には、図2に示すように、収容部26は、空調装置1が車両に搭載された状態で第1円錐部28の頂点281が第2円錐部29の頂点291より低い位置となるように設けられている。また、収容部26は、第1円錐部28の頂点281とエバポレータ4との距離L1が第2円錐部29の頂点291とエバポレータ4との距離L2より近くなるように、エバポレータ4に対して傾斜して設けられている。これにより、収容部26は、筒部27の軸271が、通風路10からフット通路23、24に向かう風の向きF1(図2および図3参照)に交差し、且つ、右側フット通路23および左側フット通路24を流れる風の向きF2(図1参照)に交差するように配置されることとなる。なお、図3では、右側フット通路23および左側フット通路24を流れる風の向きは、図3の紙面垂直方向である。
図5および図6に示すように、収容部26の径方向外側の外壁のうち、右側フット通路23および左側フット通路24に臨む部位は、通風路10から右側フット通路23と左側フット通路24に流れる風を案内するためのガイド壁260を構成するものとなる。図5の矢印F3および図6の矢印F4に示すように、右側フット通路23に臨むガイド壁260は、通風路10から右側フット通路23に流れる風を案内する。図5の矢印F5および図6の矢印F6に示すように、左側フット通路24に臨むガイド壁260は、通風路10から左側フット通路24に流れる風を案内する。これにより、ガイド壁260は、通風路10からフット通路23、24に流れる空調風の圧力損失を低減することが可能である。
さらに、本実施形態の空調ケース2は、図2および図4に示すように、回収風通路41、暖風通路42、排気通路43および加湿風通路44を有している。
回収風通路41は、一端が空調ケース2の外壁のうちエバポレータ4とヒータコア5との間の部位に接続され、他端が第1円錐部28に接続されている。回収風通路41は、エバポレータ4により冷却されて相対湿度が高くなった空気を収容部26の内側の収容空間270に導入するための通路である。図2では、回収風通路41の一端は、空調ケース2の外壁のうち、重力方向下側の底壁に接続されている。なお、回収風通路41の一端は、空調ケース2の外壁のうち、重力方向に対して直交する方向に位置する側壁に接続されていてもよく、または、重力方向上側に位置する上壁に接続されていてもよい。
暖風通路42は、一端が通風路10の中でヒータコア5の下流側に開口し、他端が第1円錐部28に接続されている。暖風通路42は、ヒータコア5により加熱されて相対湿度が低くなった空気を収容部26の内側の収容空間270に導入するための通路である。図4に示すように、第1円錐部28には、回収風通路41の開口部410と、暖風通路42の開口部420とが設けられている。
排気通路43は、一端が第2円錐部29に接続され、他端が空調ケース2の外側に開口している。排気通路43は、収容空間270から空気を排出するための通路である。
加湿風通路44は、一端が第2円錐部29に接続され、他端が車室内に設けられたフェイス吹出口に接続されている。なお、加湿風通路44の他端は、フェイス吹出口とは別に車室内に設けられた図示していない加湿風吹出口に接続されていてもよい。加湿風通路44は、収容空間270で加湿された空気を車室内に向けて吹き出すための通路である。図4に示すように、第2円錐部29には、排気通路43の開口部430と、加湿風通路44の開口部440とが設けられている。
収容部26の第1円錐部28の内側には第1円錐ドア51が設けられている。収容部26の第2円錐部29の内側には、第2円錐ドア52が設けられている。図7〜図9に示すように、第1円錐ドア51は、円錐の傘状に形成されており、周方向の一部に開口510を有している。第1円錐ドア51は、第1円錐部28の軸周りに回転可能に設けられている。図4に示すように、第1円錐部28に設けられた回収風通路41の開口部410と、第1円錐ドア51の有する開口510とが重なるとき、回収風通路41と収容空間270とが連通し、暖風通路42と収容空間270とが遮断される。これに対し、第1円錐部28に設けられた暖風通路42の開口部420と、第1円錐ドア51の有する開口510とが重なるとき、暖風通路42と収容空間270とが連通し、回収風通路41と収容空間270とが遮断される。
第2円錐ドア52も、第1円錐ドア51と同様、円錐の傘状に形成されており、周方向の一部に開口520を有している。第2円錐ドア52は、第2円錐部29の軸周りに回転可能に設けられている。第2円錐部29に設けられた加湿風通路44の開口部440と、第2円錐ドア52の有する開口520とが重なるとき、収容空間270と加湿風通路44とが連通し、収容空間270と排気通路43とが遮断される。これに対し、第2円錐部29に設けられた排気通路43の開口部430と、第2円錐ドア52の有する開口520とが重なるとき、収容空間270と排気通路43とが連通し、収容空間270と加湿風通路44とが遮断される。
なお、第1円錐ドア51と第2円錐ドア52とは、図示していない連結部材により接続され、同期して回転する。そのため、第1円錐ドア51と第2円錐ドア52の回転により、回収風通路41と収容空間270とが連通するとき、排気通路43と収容空間270とが連通する。このとき、暖風通路42と収容空間270とが遮断され、加湿風通路44と収容空間270とが遮断される。
一方、第1円錐ドア51と第2円錐ドア52の回転により、暖風通路42と収容空間270とが連通するとき、加湿風通路44と収容空間270とが連通する。このとき、回収風通路41と収容空間270とが遮断され、排気通路43と収容空間270とが遮断される。
収容部26の内側の収容空間270には、例えば円柱状の吸湿材6が収容される。なお、吸湿材6は、円柱状に限らず、種々の形状のものを採用することができる。吸湿材6は、空気の湿度に応じて空気中の水分を回収したり、空気中に水分を脱離したりする特性を有する吸湿物質が波板状の部材に担持されたものをロール状にしたものである。また、吸湿材6は、円柱状に形成されたハニカム状の構造体に、上述した吸湿物質が担持されたものであってもよい。上述した吸湿物質として、例えば、有機系材料の高分子吸着材、または、無機系材料のゼオライト、シリカゲルなどを採用することができる。
図4に示すように、吸湿材6は、第1円錐部28側に形成された空気流入面61と、第2円錐部29側に形成された空気流出面62とを有する。吸湿材6の空気流入面61から流入した空気は、吸湿材6の内側に形成される構造体の隙間を流れ、空気流出面62から流出する。収容空間270を流れる空気の湿度が高い場合、吸湿材6は、空気中に含まれる水分を回収する。収容空間270を流れる空気の湿度が低い場合、吸湿材6は、空気中に水分を脱離する。
ここで、吸湿材6の空気流入面61は、回収風通路41から収容空間270に導入される風の方向に対して傾斜しており、且つ、暖風通路42から収容空間270に導入される風の方向に対して傾斜した状態で、収容空間270に収容されている。
第1円錐ドア51と第2円錐ドア52の回転により、回収風通路41と収容空間270とが連通し、且つ、排気通路43と収容空間270とが連通する。このとき、暖風通路42と収容空間270とが遮断され、加湿風通路44と収容空間270とが遮断される。この状態で、回収風通路41から収容空間270に導入された空気は、吸湿材6の空気流入面61に沿って広がり、吸湿材6の中に広範囲に流れる。これにより、回収風通路41から収容空間270に導入される空気に含まれる水分が、吸湿材6の全体に亘り吸着される。そして、吸湿材6を通過して湿度が低くなった空気は、排気通路43から空調ケース2の外側に排出される。
一方、第1円錐ドア51と第2円錐ドア52の回転により、暖風通路42と収容空間270とが連通するとき、加湿風通路44と収容空間270とが連通する。このとき、回収風通路41と収容空間270とが遮断され、排気通路43と収容空間270とが遮断される。この状態で、暖風通路42から収容空間270に導入された空気は、吸湿材6の空気流入面61に沿って広がり、吸湿材6の中に広範囲に流れる。これにより、暖風通路42から収容空間270に導入される空気に対し、吸湿材6に含まれていた水分が放出される。そして、吸湿材6を通過して湿度が高くなった空気は、加湿風通路44を通り、フェイス吹出口または加湿風吹出口から車室内に吹き出される。これにより、本実施形態の空調装置1は、無給水で車室内の加湿を行うことが可能である。
以上説明した第1実施形態の空調ケース2および空調装置1は、次の作用効果を奏する。
(1)第1実施形態の空調ケース2は、右側フット通路23と左側フット通路24との間に設けられた収容部26を備えている。その収容部26の外壁のうち右側フット通路23および左側フット通路24に臨む部位は、通風路10から右側フット通路23と左側フット通路24に流れる風を案内するガイド壁260を構成している。
これによれば、右側フット通路23と左側フット通路24との間に収容部26を設けることで、空調ケース2内の空間を有効に利用し、空調ケース2の体格を小型化することが可能である。したがって、この空調ケース2は、空調装置1の車両搭載性を向上することができる。
また、収容部26の外壁の一部は、通風路10から右側フット通路23と左側フット通路24に向きを変える風を案内するガイド壁260として利用される。これにより、空調ケース2の通風路10からフット通路23、24に流れる空調風の圧力損失を低減することが可能である。したがって、この空調ケース2は、車室内に吹き出される風量を増加し、通風路10を流れる空調風による騒音を低減するなど、空調装置1としての基本性能を向上させることができる。
(2)第1実施形態では、収容部26が有する筒部27の径方向外側の外壁の一部がガイド壁260を構成している。
これによれば、ガイド壁260を筒状にすることで、通風路10から右側フット通路23と左側フット通路24に空調風を滑らかに流すことが可能である。
(3)第1実施形態では、収容部26の筒部27の軸271は、通風路10から右側フット通路23または左側フット通路24に向かう風の向きF1に交差し、且つ、右側フット通路23または左側フット通路24を流れる風の向きF2に交差するように配置されている。
これによれば、通風路10から右側フット通路23または左側フット通路24に流れる風が、筒部27の径方向外側の外壁(すなわちガイド壁260)に沿って流れる。そのため、ガイド壁260により、通風路10から右側フット通路23または左側フット通路24に流れる風の向きを滑らかに変えることができる。
(4)第1実施形態では、収容部26は、空調装置1が車両に搭載された状態で、第1円錐部28の頂点281が第2円錐部29の頂点291より低い位置となり、且つ、第1円錐部28の頂点281とエバポレータ4との距離が、第2円錐部29の頂点291とエバポレータ4との距離より近くに位置するように、エバポレータ4に対して傾斜して設けられている。
これによれば、ヒータコア5から通風路10を通り右側フット通路23および左側フット通路24に流れる風が、筒部27の径方向外側の外壁(すなわちガイド壁260)に沿って流れる。そのため、そのガイド壁260により、ヒータコア5から通風路10を通り右側フット通路23および左側フット通路24に向けて流れる風の向きを滑らかに変えることができる。
(5)第1実施形態の空調ケース2は、回収風通路41、暖風通路42、排気通路43および加湿風通路44を備える。
これによれば、回収風通路41から収容部26の内側の収容空間270に導入される相対湿度の高い空気から吸湿材6に水分を吸着させることが可能である。その空気は、排気通路43から排出される。また、暖風通路42から収容空間270に導入される相対湿度の低い空気に対し、吸湿材6から水分を脱離させることが可能である。その加湿された空気は、加湿風通路44から車室内に向けて吹き出される。これにより、空調装置1は、無給水で作動可能な無給水加湿器の機能を備えることが可能である。
(6)第1実施形態では、吸湿材6の空気流入面61は、回収風通路41から収容空間270に導入される風の方向に対して傾斜し、且つ、暖風通路42から収容空間270に導入される風の方向に対して傾斜している。
これによれば、回収風通路41から収容空間270に導入された風は、吸湿材6の空気流入面61に沿って広がり、吸湿材6の中に広範囲に流れる。そのため、吸湿材6の全体を有効に利用し、吸湿材6に水分を十分に吸着させることが可能である。
また、暖風通路42から収容空間270に導入された風も、吸湿材6の空気流入面61に沿って広がり、吸湿材6の広範囲に流れる。そのため、吸湿材6の全体を有効に利用し、吸湿材6から水分を十分に脱離させることが可能である。
(7)第1実施形態では、収容部26は、筒部27、第1円錐部28および第2円錐部29を有している。第1円錐部28に回収風通路41と暖風通路42とが接続される。第2円錐部29に排気通路43と加湿風通路44とが接続される。
これにより、第1円錐部28に対し、回収風通路41と暖風通路42を種々の方向から接続することが可能である。また、第2円錐部29に対し、排気通路43と加湿風通路44を種々の方向に接続することが可能である。したがって、この空調ケース2は、設計の自由度を向上することができる。
(8)第1実施形態の空調装置1が備える第1円錐ドア51は、第1円錐部28に設けられた回収風通路41の開口部410および暖風通路42の開口部420を開閉する。空調装置1が備える第2円錐ドア52は、第2円錐部29に設けられた排気通路43の開口部430および加湿風通路44の開口部440を開閉する。
これによれば、第1円錐ドア51が回収風通路41の開口部410を開き、第2円錐ドア52が排気通路43の開口部430を開くことで、回収風通路41から収容部26に導入される空気から吸湿材6に水分を吸着させることが可能である。その空気は、排気通路43から排出される。
また、第1円錐ドア51が暖風通路42の開口部420を開き、第2円錐が加湿風通路44の開口部440を開くことで、暖風通路42から収容部26に導入される空気に対し、吸湿材6から水分を脱離させることが可能である。その加湿された空気は、加湿風通路44から車室内に向けて吹き出される。これにより、空調装置1は、無給水で作動可能な無給水加湿器の機能を備えることが可能である。
(第2実施形態)
第2実施形態について説明する。第2実施形態は、第1実施形態に対して吸湿材6の形状を変更したものであり、その他については第1実施形態と同様であるため、第1実施形態と異なる部分についてのみ説明する。
図10に示すように、第2実施形態では、収容部26の内側の収容空間270に、直方体状の吸湿材6が収容されている。なお、吸湿材6は、直方体状に限らず、種々の形状のものを採用することができる。吸湿材6の材料などは、第1実施形態で説明したものと同一である。したがって、第2実施形態も、第1実施形態と同様の作用効果を奏することができる。
(第3実施形態)
第3実施形態について説明する。第3実施形態は、第2実施形態に対して収容部26の形状を変更したものであり、その他については第2実施形態と同様であるため、第2実施形態と異なる部分についてのみ説明する。
図11に示すように、第3実施形態では、収容部26が、角筒状に形成されている。収容部26は、通風路10の中央に設けられた仕切壁25から車幅方向の一方に傾斜する第1傾斜面261と、その仕切壁25から車幅方向の他方に傾斜する第2傾斜面262と、その第1傾斜面261と第2傾斜面262とを接続する底面263とを有している。詳細には、第1傾斜面261は、傾斜角の異なる複数の傾斜面264、265から構成されている。また、第2傾斜面262も、傾斜角の異なる複数の傾斜面266、267から構成されている。
第1傾斜面261は、通風路10から右側フット通路23に流れる風を案内するためのガイド壁260である。第2傾斜面262も、通風路10から左側フット通路24に流れる風を案内するためのガイド壁260である。これにより、収容部26の第1傾斜面261と第2傾斜面262は、通風路10から右側フット通路23と左側フット通路24に流れる空調風の圧力損失を低減することが可能である。したがって、第3実施形態も、第1および第2実施形態と同様の作用効果を奏することができる。
(第4実施形態)
第4実施形態について説明する。第4実施形態は、第1実施形態に対して収容部26が設けられる位置を変更したものであり、その他については第1実施形態と同様であるため、第1実施形態と異なる部分についてのみ説明する。
図12および図13に示すように、第4実施形態では、収容部26は、円筒状に形成され、空調ケース2のデフロスタ吹出開口部18の近傍に設けられている。なお、収容部26は、空調ケース2のデフロスタ吹出開口部18からデフロスタダクト7側に、収容部26の一部が突出するように設けられていてもよい。第4実施形態では、収容部26に対して車幅方向の右側のデフロスタ通路71が特許請求の範囲に記載の第1通路の一例に相当する。また、収容部26に対して左側のデフロスタ通路72が特許請求の範囲に記載の第2通路の一例に相当する。すなわち、第1通路としての右側のデフロスタ通路71は、通風路10で空気調和された風を、車幅方向の一方に向けて流す通路の一例である。第2通路としての左側のデフロスタ通路72は、通風路10で空気調和された風を、車幅方向の他方に向けて流す通路の一例である。
収容部26は、右側のデフロスタ通路71と左側のデフロスタ通路72との中間に設けられている。この位置に収容部26を設けることで、空調ケース2内の空間が有効に利用され、空調ケース2の体格を小型化することが可能である。
収容部26は、円筒状の軸271が、通風路10からデフロスタ吹出開口部18を通ってデフロスタダクト7に流れる風の向きに交差するように配置されている。このように収容部26を配置することで、収容部26の径方向外側の外壁は、通風路10から右側のデフロスタ通路71と左側のデフロスタ通路72に流れる風を案内するためのガイド壁260を構成するものとなる。図13の矢印F7および矢印F8に示すように、右側のデフロスタ通路71と左側のデフロスタ通路72と通風路10に臨むガイド壁260は、通風路10から右側のデフロスタ通路71と左側のデフロスタ通路72に流れる風を案内する。これにより、収容部26は、通風路10からデフロスタ通路に流れる空調風の圧力損失を低減することが可能である。なお、図12および図13では、第1実施形態で説明した回収風通路、暖風通路、排気通路および加湿風通路の図示を省略している。以上説明した第4実施形態も、第1〜第3実施形態と同様の作用効果を奏することができる。
(第5実施形態)
第5実施形態について説明する。第5実施形態は、第1実施形態に対して仕切壁を廃止したものであり、その他については第1実施形態と同様であるため、第1実施形態と異なる部分についてのみ説明する。
図14および図15に示すように、第5実施形態では、空調ケース2は、通風路10を車幅方向の右側の空間と、車幅方向の左側の空間とに仕切るための仕切壁を備えていない。したがって、第5実施形態の空調装置1は、第1実施形態で説明した左右独立コントロール式の空調装置1ではなく、車幅方向左右の通風路10を流れる空調風の温度および湿度を同一にコントロールするものである。
第5実施形態においても、収容部26は、右側フット通路23と左側フット通路24との中間に設けられている。この位置に収容部26を設けることで、空調ケース2内の空間が有効に利用され、空調ケース2の体格を小型化することが可能である。
また、収容部26の径方向外側の外壁のうち、右側フット通路23および左側フット通路24に臨む部位は、通風路10から右側フット通路23と左側フット通路24に流れる風を案内するためのガイド壁260として利用される。これにより、収容部26は、空調ケース2の通風路10から右側フット通路23と左側フット通路24に流れる空調風の圧力損失を低減することが可能である。したがって、第5実施形態も、第1〜第4実施形態と同様の作用効果を奏することができる。
(他の実施形態)
本発明は上記した実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載した範囲内において適宜変更が可能である。また、上記各実施形態は、互いに無関係なものではなく、組み合わせが明らかに不可な場合を除き、適宜組み合わせが可能である。また、上記各実施形態において、実施形態を構成する要素は、特に必須であると明示した場合および原理的に明らかに必須であると考えられる場合等を除き、必ずしも必須のものではないことは言うまでもない。また、上記各実施形態において、実施形態の構成要素の個数、数値、量、範囲等の数値が言及されている場合、特に必須であると明示した場合および原理的に明らかに特定の数に限定される場合等を除き、その特定の数に限定されるものではない。また、上記各実施形態において、構成要素等の形状、位置関係等に言及するときは、特に明示した場合および原理的に特定の形状、位置関係等に限定される場合等を除き、その形状、位置関係等に限定されるものではない。
(1)上記実施形態では、空調ケース2の通風路10を流れる空気を冷却する冷却機器として、エバポレータ4を用いる例について説明した。これに対し、他の実施形態では、冷却機器は、例えば、外気等の低温の空気を利用して空気を冷却する気−気熱交換器、または、ペルチェモジュールなどを用いてもよい。
(2)上記実施形態では、空調ケース2の通風路10を流れる空気を加熱する加熱機器として、ヒータコア5を用いる例について説明した。これに対し、他の実施形態では、加熱機器は、例えば、電気ヒータ、または、ペルチェモジュールなどを用いてもよい。
(まとめ)
上述の実施形態の一部または全部で示された第1の観点によれば、車両用の空調装置の外殻を構成する空調ケースは、通風路、第1通路、第2通路および収容部を備える。通風路は、空調装置が備える冷却機器および加熱機器が設けられる。第1通路は、通風路で空気調和された風を車幅方向の一方に向けて流す。第2通路は、通風路で空気調和された風を車幅方向の他方に向けて流す。収容部は、第1通路と第2通路との間に設けられ、吸湿材を収容可能である。ここで、収容部の外壁のうち第1通路および第2通路に臨む部位は、通風路から第1通路と第2通路に流れる風を案内するガイド壁を構成している。
第2の観点によれば、収容部は、筒状に形成された筒部を有している。筒部の径方向外側の外壁の一部がガイド壁を構成している。
これによれば、ガイド壁を筒状にすることで、通風路から第1通路または第2通路に空調風を滑らかに流すことが可能である。
第3の観点によれば、収容部の筒部の軸は、通風路から第1通路および第2通路に向かう風の向きに交差し、且つ、第1通路および第2通路を流れる風の向きに交差するように配置されている。
これによれば、通風路から第1通路と第2通路に向けて流れる風が、筒部の径方向外側の外壁(すなわちガイド壁)に沿って流れる。そのため、ガイド壁により、通風路から第1通路または第2通路に向けて流れる風の向きを滑らかに変えることができる。
第4の観点によれば、収容部は、車両に空調ケースが搭載された状態で、筒部の軸方向の一方の部位が、筒部の軸方向の他方の部位より低い位置となり、且つ、筒部の軸方向の一方の部位と冷却機器との距離が、筒部の軸方向の他方の部位と冷却機器との距離より近くに位置するように、冷却機器に対して傾斜して設けられている。
これによれば、第1通路および第2通路をフット通路としたとき、加熱機器から通風路を通りフット通路に向けて流れる風が、筒部の径方向外側の外壁(すなわちガイド壁)に沿って流れる。そのため、そのガイド壁により、加熱機器から通風路を通りフット通路に向けて流れる風の向きを滑らかに変えることができる。
第5の観点によれば、空調ケースは、回収風通路、暖風通路、排気通路および加湿風通路をさらに備える。回収風通路は、冷却機器により冷却された空気を収容部に導入する。暖風通路は、加熱機器により加熱された空気を収容部の内側の収容空間に導入する。排気通路は、収容空間から空気を排出する。加湿風通路は、収容空間で加湿された空気を車室内に向けて吹き出す。
これによれば、回収風通路から収容空間に導入される空気から吸湿材に水分を吸着させることが可能である。その空気は、排気通路から排出される。また、暖風通路から収容空間に導入される空気に対し、吸湿材から水分を脱離させることが可能である。その加湿された空気は、加湿風通路から車室内に向けて吹き出される。これにより、空調ケースは、無給水で作動可能な無給水加湿器の機能を備えることが可能である。
第6の観点によれば、収容空間に収容された吸湿材の空気流入面は、回収風通路から収容空間に導入される風の方向に対して傾斜し、且つ、暖風通路から収容空間に導入される風の方向に対して傾斜している。
これによれば、回収風通路から収容空間に導入された風は、吸湿材の空気流入面に沿って広がり、吸湿材の中に広範囲に流れる。そのため、吸湿材の全体を有効に利用し、吸湿材に水分を十分に吸着させることが可能である。
また、暖風通路から収容空間に導入された風も、吸湿材の空気流入面に沿って広がり、吸湿材の広範囲に流れる。そのため、吸湿材の全体を有効に利用し、吸湿材から水分を十分に脱離させることが可能である。
第7の観点によれば、収容部は、筒部、第1円錐部および第2円錐部を有している。第1円錐部は、筒部の軸方向の一方に設けられ、回収風通路と暖風通路とが接続される。第2円錐部は、筒部の軸方向の他方に設けられ、排気通路と加湿風通路とが接続される。
これにより、第1円錐部に対し、回収風通路と暖風通路を種々の方向から接続することが可能である。また、第2円錐部に対し、排気通路と加湿風通路を種々の方向に接続することが可能である。したがって、この空調ケースは、設計の自由度を向上することができる。
第8の観点によれば、第1通路および第2通路は、乗員の下半身側に空調風を吹き出すフット通路である。
これによれば、この空調装置は、通風路からフット通路に流れる風を案内するガイド壁として、収容部の外壁の一部を利用することが可能である。
第9の観点によれば、第1通路および第2通路は、車両のフロントウィンドガラスに向けて空調風を吹き出すデフロスタ通路である。
これによれば、この空調装置は、通風路からデフロスタ通路に流れる風を案内するガイド壁として、収容部の外壁の一部を利用することが可能である。
第10の観点によれば、車室内の空気調和を行う空調装置は、冷却機器、加熱機器、吸湿材および空調ケースを備える。冷却機器は空気を冷却する。加熱機器は、空冷却機器で冷却された気を加熱する。吸湿材は、空気に含まれる水分を吸着可能であり、且つ、空気に水分を脱離可能である。空調ケースは、通風路、第1通路、第2通路および収容部を有する。通風路には、冷却機器および加熱機器が設けられる。第1通路は、通風路で空気調和された風を車幅方向の一方に向けて流す。第2通路は、通風路で空気調和された風を車幅方向の他方に向けて流す。収容部は、第1通路と第2通路との間に設けられて吸湿材を収容可能である。ここで、収容部の外壁のうち第1通路および第2通路に臨む部位は、通風路から第1通路と第2通路に流れる風を案内するガイド壁を構成している。
これによれば、吸湿材を収容する収容部を第1通路と第2通路との間に設けることで、空調ケース内の空間を有効に利用し、体格を小型化することが可能である。したがって、この空調装置は、車両搭載性を向上することができる。
また、収容部の外壁の一部は、通風路から第1通路と第2通路に流れる風を案内するガイド壁として利用される。これにより、この空調装置は、通風路を流れる空調風の圧力損失を低減することが可能である。したがって、この空調装置は、車室内に吹き出される風量を増加し、通風路を流れる空調風による騒音を低減するなど、空調装置としての基本性能を向上させることができる。
第11の観点によれば、空調ケースは、回収風通路、暖風通路、排気通路および加湿風通路をさらに有する。回収風通路は、冷却機器により冷却された空気を収容部の内側の収容空間に導入する。暖風通路は、加熱機器により加熱された空気を収容空間に導入する。排気通路は、収容空間から空気を排出する。加湿風通路は、収容空間で加湿された空気を車室内に向けて吹き出す。
これによれば、回収風通路から収容空間に導入される空気から吸湿材に水分を吸着させることが可能である。その空気は、排気通路から排出される。また、暖風通路から収容空間に導入される空気に対し、吸湿材から水分を脱離させることが可能である。その空気は、加湿風通路から車室内に向けて吹き出される。これにより、空調装置は、無給水で作動可能な無給水加湿器の機能を備えることが可能である。
第12の観点によれば、収容部は、筒部、第1円錐部および第2円錐部を有している。筒部は、筒状に形成されている。第1円錐部は、筒部の軸方向の一方に設けられ、回収風通路と暖風通路とが接続される。第2円錐部は、筒部の軸方向の他方に設けられ、排気通路と加湿風通路とが接続される。
これにより、第1円錐部に対し、回収風通路と暖風通路を種々の方向から接続することが可能である。また、第2円錐部に対し、排気通路と加湿風通路を種々の方向に接続することが可能である。したがって、この空調装置は、設計の自由度を向上することができる。
第13の観点によれば、空調装置は、第1円錐ドアおよび第2円錐ドアをさらに備える。第1円錐ドアは、第1円錐部の軸周りに回転可能に設けられ、第1円錐部に設けられた回収風通路の開口部および暖風通路の開口部を開閉する。第2円錐ドアは、第2円錐部の軸周りに回転可能に設けられ、第2円錐部に設けられた排気通路の開口部および加湿風通路の開口部を開閉する。
これによれば、第1円錐ドアが回収風通路の開口部を開き、第2円錐ドアが排気通路の開口部を開くことで、回収風通路から収容空間に導入される空気から吸湿材に水分を吸着させることが可能である。その空気は、排気通路から排出される。
また、第1円錐ドアが暖風通路の開口部を開き、第2円錐が加湿風通路の開口部を開くことで、暖風通路から収容空間に導入される空気に対し、吸湿材から水分を脱離させることが可能である。その加湿された空気は、加湿風通路から車室内に向けて吹き出される。これにより、空調装置は、無給水で作動可能な無給水加湿器の機能を備えることが可能である。
1 空調装置
2 空調ケース
4 エバポレータ
5 ヒータコア
6 吸湿材
10 通風路
23 右側フット通路
24 左側フット通路
26 収容部
260 ガイド壁

Claims (13)

  1. 車両用の空調装置(1)の外殻を構成する空調ケースであって、
    前記空調装置が備える冷却機器(4)および加熱機器(5)が設けられる通風路(10)と、
    前記通風路で空気調和された風を車幅方向の一方に向けて流す第1通路(23、71)と、
    前記通風路で空気調和された風を車幅方向の他方に向けて流す第2通路(24、72)と、
    前記第1通路と前記第2通路との間に設けられ、吸湿材(6)を収容可能な収容部(26)と、を備え、
    前記収容部の外壁のうち前記第1通路および前記第2通路に臨む部位は、前記通風路から前記第1通路と前記第2通路に流れる風を案内するガイド壁(260)を構成している、空調ケース。
  2. 前記収容部は、筒状に形成された筒部(27)を有しており、
    前記筒部の径方向外側の外壁の一部が前記ガイド壁を構成している、請求項1に記載の空調ケース。
  3. 前記収容部の前記筒部の軸(271)は、前記通風路から前記第1通路および前記第2通路に向かう風の向きに交差し、且つ、前記第1通路および前記第2通路を流れる風の向きに交差するように配置されている、請求項2に記載の空調ケース。
  4. 前記収容部は、前記空調装置が前記車両に搭載された状態で、前記収容部の軸方向の一方の部位が、前記収容部の軸方向の他方の部位より低い位置となり、且つ、前記収容部の軸方向の一方の部位と前記冷却機器との距離が、前記収容部の軸方向の他方の部位と前記冷却機器との距離より近くに位置するように、前記冷却機器に対して傾斜して設けられている、請求項2または3に記載の空調ケース。
  5. 前記冷却機器により冷却された空気を前記収容部の内側の収容空間(270)に導入する回収風通路(41)と、
    前記加熱機器により加熱された空気を前記収容空間に導入する暖風通路(42)と、
    前記収容空間から空気を排出する排気通路(43)と、
    前記収容空間で加湿された空気を車室内に向けて吹き出す加湿風通路(44)と、をさらに備える、請求項1ないし4のいずれか1つに記載の空調ケース。
  6. 前記収容空間に収容された前記吸湿材の空気流入面(61)は、前記回収風通路から前記収容空間に導入される風の方向に対して傾斜し、且つ、前記暖風通路から前記収容空間に導入される風の方向に対して傾斜している、請求項5に記載の空調ケース。
  7. 前記収容部は、筒状に形成された筒部と、
    前記筒部の軸方向の一方に設けられ、前記回収風通路と前記暖風通路とが接続される第1円錐部(28)と、
    前記筒部の軸方向の他方に設けられ、前記排気通路と前記加湿風通路とが接続される第2円錐部(29)と、を有している、請求項5または6に記載の空調ケース。
  8. 前記第1通路および前記第2通路は、乗員の下半身側に空調風を吹き出すフット通路(23、24)である、請求項1ないし7のいずれか1つに記載の空調ケース。
  9. 前記第1通路および前記第2通路は、前記車両のフロントウィンドガラスに向けて空調風を吹き出すデフロスタ通路(71、72)である、請求項1ないし7のいずれか1つに記載の空調ケース。
  10. 車室内の空気調和を行う空調装置であって、
    空気を冷却する冷却機器(4)と、
    前記冷却機器で冷却された空気を加熱する加熱機器(5)と、
    空気に含まれる水分を吸着可能であり、且つ、空気に水分を脱離可能な吸湿材(6)と、
    前記冷却機器および前記加熱機器が設けられる通風路(10)、前記通風路で空気調和された風を車幅方向の一方に向けて流す第1通路(23、71)、前記通風路で空気調和された風を車幅方向の他方に向けて流す第2通路(24、72)、および、前記第1通路と前記第2通路との間に設けられて前記吸湿材を収容可能な収容部(26)を有する空調ケース(2)と、を備え、
    前記収容部の外壁のうち前記第1通路および前記第2通路に臨む部位は、前記通風路から前記第1通路と前記第2通路に流れる風を案内するガイド壁(260)を構成している、空調装置。
  11. 前記空調ケースは、
    前記冷却機器により冷却された空気を前記収容部の内側の収容空間(270)に導入する回収風通路(41)と、
    前記加熱機器により加熱された空気を前記収容空間に導入する暖風通路(42)と、
    前記収容空間から空気を排出する排気通路(43)と、
    前記収容空間で加湿された空気を前記車室内に向けて吹き出す加湿風通路(44)と、をさらに有する、請求項10に記載の空調装置。
  12. 前記収容部は、筒状に形成された筒部(27)と、
    前記筒部の軸方向の一方に設けられ、前記回収風通路と前記暖風通路とが接続される第1円錐部(28)と、
    前記筒部の軸方向の他方に設けられ、前記排気通路と前記加湿風通路とが接続される第2円錐部(29)と、を有している、請求項11に記載の空調装置。
  13. 前記第1円錐部の軸周りに回転可能に設けられ、前記第1円錐部に設けられた前記回収風通路の開口部および前記暖風通路の開口部を開閉する第1円錐ドア(51)と、
    前記第2円錐部の軸周りに回転可能に設けられ、前記第2円錐部に設けられた前記排気通路の開口部および前記加湿風通路の開口部を開閉する第2円錐ドア(52)をさらに備える、請求項12に記載の空調装置。
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