JPH08290716A - フィルタの後付け構造 - Google Patents

フィルタの後付け構造

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JPH08290716A
JPH08290716A JP9877595A JP9877595A JPH08290716A JP H08290716 A JPH08290716 A JP H08290716A JP 9877595 A JP9877595 A JP 9877595A JP 9877595 A JP9877595 A JP 9877595A JP H08290716 A JPH08290716 A JP H08290716A
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JP
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filter
air
unit
louver
vehicle
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JP9877595A
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English (en)
Inventor
Yoshitoshi Noda
圭俊 野田
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Marelli Corp
Original Assignee
Calsonic Corp
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Publication date
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  • Filtering Of Dispersed Particles In Gases (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 車載状態の車両用空調装置に、エアミックス
特性を確保しつつフィルタを容易に後付け可能とする
「フィルタの後付け構造」を提供する。 【構成】 フィルタ26は、瀘材部およびその枠体とし
てのフレームからなるフィルタ本体27,28と、その
下流側に位置して前記フレームに設けられ通過する空気
の流れ方向を調節するルーバ41とを有すると共に、ク
ーラユニット11のエバポレータ13下流側の側部に形
成された開口スリット11sに装着して、車載状態の車
両用空調装置に後付けする構造とした。また、フィルタ
を装着した状態で空調ユニット10〜12の外部からル
ーバ41の角度を変化させ得るように構成した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、車両用空調装置におけ
るフィルタ取り付け構造に関し、特に、既に市場に出て
いる車両に組み付けられた車両用空調装置にフィルタを
後付けする構造に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、車両用空調装置は、様々な車両の
運転モードに合わせてより快適な運転を行えるように工
夫され、特に近年、喘息や花粉症などの疾患の増加に伴
い、自動車の空調装置に取り付ける空気清浄用のフィル
タへの関心が高まっている。
【0003】図10は、空気清浄用のフィルタが取り付
けられた従来の車両用空調装置100を示す図である。
この車両用空調装置100は、車室内又は車室外の空気
が導入されるインテークユニット10と、エバポレータ
13が設置されたクーラユニット11と、ヒータコア1
5が設置されたヒータユニット12とを有している。そ
して、車室内又は車室外から取り込んだ空気をこれら空
調ユニット10〜12により形成される空気通路5の下
流側に向けて送る図示しないファンがインテークユニッ
ト10内に設置されており、空気清浄用のフィルタ14
は、例えば、クーラユニット11の入口近傍、即ち、エ
バポレータ13の上流側に取り付けられる。
【0004】また、車両用空調装置100は、エバポレ
ータ13により吸熱され冷やされた空気の一部をヒータ
コア15を通過させて暖め、残りをバイパスさせて混合
させ温度調整するためのミックスドア16を有してお
り、このようにして送られる空気を混合するミックス室
6には、所望のエアミックスを行うための温調リブ7が
配設されている。このような車両用空調装置100にあ
っては、インテークユニット10内に取り込まれた塵埃
等が含まれる空気は、フィルタ14を通過することによ
り空気中の塵埃等が取り除かれて清浄にされ、所定の温
度に調整された後に、図示しない吹出し口を通りデフロ
スタダクト17等の吹出しダクトから車室内に吹き出さ
れる。
【0005】このように、予めフィルタを取り付ける設
定がなされていればよいが、フィルタを取り付ける位置
が設定されていない車両用空調装置の場合であって、特
に、既に車両に組み付けられて市場に出ているものにつ
いては、周囲に多数の部品が配置されている状況のなか
で車両用空調装置を分解してフィルタを取り付けること
は、実質的に殆んど不可能であった。
【0006】これに対し、本出願人は先に、フィルタを
取り付ける設定のない車両用空調装置に、当該車両用空
調装置を車両から取り外したり、分解したりすることな
く、フィルタを取り付けるフィルタの後付け構造および
後付け方法を提案している(特願平6−307868号
参照)。これによれば、車両に組み付けられた状態の車
両用空調装置に直接フィルタを取り付けることができ
る。つまり、既販車に、少ない作業、改造でフィルタを
取り付けることが可能である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、既に市
販されている車種に後付けでフィルタを取り付けた場合
には、フィルタの取り付け前に対し、通気抵抗が著しく
変化すると共に、送られる空気の流れの分布も変化する
ことになる。したがって、従来からあったエアミックス
を行うための温調リブ7の効果が最大に得られず、役に
立たなくなるという新たな問題が生じた。また、ミック
スドア16の回動位置に応じた比率でエアミックスされ
ないという虞れもある。
【0008】本発明は、このような従来技術の問題点に
鑑みてなされたものであり、本発明の目的は、車載状態
の車両用空調装置に、エアミックス特性を確保しつつフ
ィルタを容易に後付け可能とすることにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の本発明は、請求項毎に次のように構成される。請求項
1に記載の発明の構成は、空気が導入されるインテーク
ユニットと、エバポレータが設置されたクーラユニット
と、ヒータコアが設置されたヒータユニットとを有する
車載状態の車両用空調装置に、通過する空気を清浄にす
るフィルタを装着するフィルタの後付け構造であって、
前記フィルタは、瀘材部およびその枠体からなるフィル
タ本体と、当該フィルタ本体の下流側に位置して前記枠
体に設けられ通過する空気の流れ方向を調節する風ガイ
ドとを有すると共に、前記空調ユニットの側部に形成さ
れた開口部に装着することを特徴とするフィルタの後付
け構造である。
【0010】請求項2に記載の発明の構成は、請求項1
に記載のフィルタの後付け構造において、前記フィルタ
は、前記エバポレータの下流側に装着することを特徴と
する。
【0011】請求項3に記載の発明の構成は、請求項1
または2に記載のフィルタの後付け構造において、前記
風ガイドは、略矩形状の複数のルーバから成り、フィル
タを装着した状態で前記空調ユニットの外部から当該ル
ーバの角度を変化させ得るように設けたことを特徴とす
る。
【0012】請求項4に記載の発明の構成は、請求項3
に記載のフィルタの後付け構造において、前記複数のル
ーバと回動可能に連結されるリンク、および当該リンク
と回動可能に連結されるレバーを有し、当該レバーを回
動させることにより前記複数のルーバを所定角度回動さ
せ得るリンク機構部を設けたことを特徴とする。
【0013】請求項5に記載の発明の構成は、請求項4
に記載のフィルタの後付け構造において、前記レバーに
形成された係合部を前記空調ユニットの側面に係合させ
ることにより、前記複数のルーバを所定の角度に設定し
たことを特徴とする。
【0014】
【作用】このように構成した本発明は、請求項1に記載
の発明にあっては、まず、車載状態にある車両用空調装
置の空調ユニットの側部の一部を切除して、開口部を形
成し、次いで、風ガイドが取り付けられたフィルタを開
口部からユニット内部に挿入して装着を行う。
【0015】このようにしてフィルタの後付けが行われ
た車両用空調装置にあっては、インテークユニット内に
取り込まれた塵埃や花粉等が含まれる空気は、クーラユ
ニットに送られ、エバポレータによって空気通路内の空
気の熱が吸熱されて冷却され、また空気中の水分が凝縮
して除湿されると共に、フィルタの瀘材部を通過し、空
気中の塵埃や花粉等を排除して清浄化される。
【0016】瀘材部を通過することにより、清浄にされ
しかも整流された空気は、所定の角度位置に設定された
風ガイドの表面に沿うようにして送られ、したがって、
空気の流れ方向が調節された上で、ヒータユニット内に
送られる。送られた空気は、ヒータユニット内で混合さ
れ温調されるが、風ガイドによる空気の流れ方向の調節
によって、既にそのヒータユニット内に設置されている
温調リブ等による温調効果を損なわせることなく、最適
なエアミックス性能を発揮する。このようにして、清浄
にされしかも最適に温度調整された空気が車室内に吹き
出される。
【0017】請求項2に記載の発明にあっては、フィル
タがエバポレータの下流側に装着されるので、エバポレ
ータ飛水がフィルタで遮られて吹出し口からの水飛びが
防止され、また、エバポレータに発生する虞れのあるカ
ビ胞子等が飛散するような事態も回避される。さらに、
ヒータユニットに送られる空気の流れを確実に直前で調
節できるので、一層容易に温調を行うことができる。
【0018】請求項3に記載の発明にあっては、略矩形
状の複数のルーバをフィルタ平面に平行になるような角
度にして挿入面積を小さくした上で装着し、この後に、
フィルタを装着した状態で空調ユニットの外部から当該
ルーバが所定の角度になるように変化せられるようにし
てフィルタの後付けがなされる。
【0019】請求項4に記載の発明にあっては、フィル
タ装着後のルーバの角度設定は、空調ユニットの外部か
らレバーを回動させることによりリンク機構部を介して
行われる。
【0020】請求項5に記載の発明にあっては、フィル
タ装着後、レバーが所定角度回動されて当該レバーに形
成された係合部が空調ユニットの側面に係合されること
によりフィルタの固定が行われ、こうしてルーバの角度
設定が誤りなく行われる。
【0021】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面を用いて詳細に
説明する。図1は、本発明の一実施例に係るフィルタの
後付け構造を適用した車両用空調装置の概略構成図、図
2は、クーラユニットとヒータユニットとの連結部を示
す拡大断面図、図3は、車両用空調装置に装着するフィ
ルタを示す正面図、図4は、同フィルタを示す斜視図で
ある。なお、既に説明した部材と共通の部材には同一の
符号を付し、その説明を一部省略する。
【0022】図1に示したように、本実施例のフィルタ
の後付け構造を適用した車両用空調装置1は、車室外空
気又は車室内空気を選択的あるいは同時に導入するイン
テークユニット10と、インテークユニット10から送
られた空気通路5内の空気を冷却し除湿するエバポレー
タ13が設置されたクーラユニット11と、クーラユニ
ット11からの空気を加熱するヒータコア15が設置さ
れたヒータユニット12とを有している。
【0023】このうちクーラユニット11は、図2に示
したように、その下流側開口端部11aにおいてヒータ
ユニット12の上流側開口端部12aに連結されてい
る。このヒータユニット12の上流側開口端部12a
は、フランジ部12cを介してヒータユニット12に一
体形成されており、開口部の大きさとしては、相互に連
結されるクーラユニット11の下流側開口端部11aよ
り大径になっている。そして、ゴムなどの弾性体からな
るパッキン22を介して、クーラユニット11の下流側
開口端部11aに連結されている。
【0024】この部分の連結構造は、いわゆるL字嵌合
とも指称される嵌合構造である。このようにして両ユニ
ット11,12を連結すると、図2に示されるように、
連結部に溝部24が形成される。なお、この溝部24
は、空気清浄用のフィルタ26を車両用空調装置内に装
着する際には、フィルタ26を保持する部位として用い
られる。このフィルタ26は、クーラユニット11に形
成される開口スリット11s(図5参照)よりユニット
内部に挿入され、エバポレータ13の下流側、即ちヒー
タユニット12の入口近傍に装着されることになる。
【0025】フィルタ26は、図3および図4に示され
るように、方形の瀘材部27a,28aおよびその枠体
としてのフレーム27b,28bからなる上フィルタ本
体27および下フィルタ本体28(フィルタ本体に相
当)を有し、上下2枚構成になっている。瀘材部27
a,28aとしては、例えば花粉対策をメインとした通
孔の大きさが10μm以内のもので、撥水性、防カビ性
を有する難燃性の瀘材が使用される。したがって、この
フィルタ26の装着により、通過する空気中の塵埃や花
粉等を排除して清浄化すると共に、エバポレータ13に
発生する虞れのあるカビ胞子等の飛散をも防止すること
が可能となっている。また、エバポレータ飛水による吹
出し口からの水飛びも防止できる。なお、フレーム27
b,28bの外側には、ユニットの溝24に嵌合するリ
ブ27c,28c(図2参照)が形成されている。
【0026】各フレームの基端縁には、それぞれ、各フ
ィルタ本体27,28を空調装置に固定するための固定
部材27d,28dが取り付けられている。両固定部材
27d,28dは、フィルタ26を図示のように組み合
わせて構成すると、係合面29において相互に当接す
る。また、両固定部材27d,28dには、係合突起2
7e,28eが形成されており、これらもまた、両フィ
ルタ本体を組み合わせると当接する。両係合突起27
e,28eはクリップ30により相互に係止されるもの
であり、このクリップ止めにより、両フィルタ本体2
7,28が強固に係合される。なお、両固定部材27
d,28dの内面にはシール材が設けられており、開口
スリット11s(図5参照)の周囲に接することにより
空気の漏れが防止される。また、各フィルタ本体27,
28の係合面29には、相互に位置決めされて係合する
ための図示しない係合部がそれぞれ形成されている。
【0027】さらに、下フィルタ本体28の固定部材2
8dの下部には、下フィルタ本体28をクーラユニット
11あるいはヒータユニット12に固定するのに用いる
リブ28fが設けられている。このリブ28fを、タッ
ピングビス31とJナット32により、ユニット11,
12に係合すると、下フィルタ本体28がユニット11
または12に固定されるように構成される。
【0028】図5は、フィルタを車両用空調装置に装着
する様子を示す図である。本実施例のフィルタ26を既
に車載状態にある車両用空調装置に対して後付けする場
合にあっては、まずクーラユニット11の側部の一部を
切除して、クーラユニット11のヒータユニット12と
の連結部に開口スリット11sを形成し、次に、開口ス
リット11sから空調ユニット内部にルーバ41を取り
付けた上フィルタ本体27を挿入するが、この際に、上
フィルタ本体27のフレーム27bに形成されたリブ2
7cがユニットの連結部に形成される溝部24に確実に
嵌合するまで挿入し(図2参照)、この後、上フィルタ
27を最終的な装着位置である上側にスライド移動させ
て上側のリブ27cをユニット連結部の溝部24に嵌合
させる。続いてルーバ41を取り付けた下フィルタ28
を装着し、両フィルタ本体27,28は、図3に示した
ように、係合面29において当接した状態になる。そし
て各固定部材27d,28dに形成される係合突起27
e,28eをクリップ30により止め、最後に、下フィ
ルタ本体28の固定部材28dの下部に設けられるリブ
28fを、タッピングビス31により空調ユニットにね
じ止めすると共にいわゆるJナット32を係合する。な
お、本実施例ではフィルタ26を上下に分割した構成と
したため、必要となる開口スリット11sの大きさを大
幅に小さくすることができるので、開口スリット11s
を開設する作業が容易になり、また、数多くの車種に適
用可能となっている。
【0029】図3および図4に示したように、本実施例
の車両用空調装置に装着されるフィルタ26は特に、前
述のように、フィルタ本体27,28の下流側に位置す
るようにフレーム27b,28bに設けられた風ガイド
としての略矩形状の複数のルーバ41を有している。そ
れぞれのルーバ41は、当該ルーバ41が所定の角度位
置になるように設定され、各ルーバ41の左右方向の両
端部がフレーム27b,28bに対して固着されるよう
にして設けられる。このルーバ41の角度位置は、フィ
ルタが装着される空調装置等に応じて任意に設定するこ
とが可能であり、こうしてフィルタ26を通過した空気
をルーバ41の表面に沿うように送ることによって、空
気の流れ方向を調節することができるように構成されて
いる。
【0030】このルーバ41は、車種等によって異なる
設定角度位置のものが複数種類用意されており、適宜選
択して装着することにより最適なエアミックス性能等を
発揮できるようになっている。したがって、既存の車両
に搭載された空調装置にフィルタを後付けする場合であ
っても、既にそのヒータユニット内に設置されている温
調リブの効果を減殺することなく有効に利用することが
可能である。
【0031】なお、ルーバ41の左右方向の両端部に図
示しない係合ピン部を設け、各ルーバ41がフレーム2
7b,28bに対して当該係合ピン部の回りで回動可能
に設けられると共に、所定の角度位置に設定した後に固
定できるように構成してもよい。この場合、例えば手動
で各ルーバ41を回動させ比較的大きな摩擦力で所定の
角度位置に保持できるようにすることも可能である。こ
のようにすれば、空気の流れ方向の微調節が可能となる
と共に、汎用性の高いフィルタ26を提供できる。
【0032】図6は、吹出し空気温度センサ近傍の空気
の流れの様子を示す図である。エバポレータの霜付き防
止のために、図示のように吹出し空気温度センサ8がエ
バポレータ13の直下流に設けられているが、フィルタ
26の設置により空気の流れが変動しても、ルーバ41
の調整により吹出し空気温度センサ8を通過する空気の
流れAの必要な風速を確保して、正確な吹出し空気温度
を検出することができるように構成されている。したが
って、フィルタをエバポレータの下流側に設けたため
に、吹出し空気温度センサ8の位置を変更しなければな
らなかったり、あるいはバイパス用の孔を開設せざるを
得なかったりするような不都合を回避することができ、
これによりフィルタの性能の維持とエバポレータの霜付
き防止との双方を両立させることが可能となっている。
【0033】次に、本実施例の作用を説明する。まず、
車載状態にある車両用空調装置1のクーラユニット11
の側部の一部を切除して、クーラユニット11のヒータ
ユニット12との連結部に開口スリット11sを形成
し、次いで、ルーバ41が取り付けられたフィルタ26
を開口スリット11sからユニット内部に挿入して装着
を行う。
【0034】このようにしてフィルタの後付けが行われ
た車両用空調装置1にあっては、インテークユニット1
0内に取り込まれた塵埃や花粉等が含まれる空気は、ク
ーラユニット11に送られ、エバポレータ13によって
空気通路5内の空気の熱が吸熱されて冷却され、また空
気中の水分が凝縮して除湿された後、フィルタ26の瀘
材部27a,28aを通過し、空気中の塵埃や花粉等を
排除して清浄化される。また、フィルタ26がエバポレ
ータ13の下流側に装着されているので、エバポレータ
飛水がフィルタ26で遮られて吹出し口からの水飛びを
防止することができる。さらに、エバポレータ13に発
生する虞れのあるカビ胞子等もフィルタ26で遮られ、
これらが飛散するような事態を回避することができる。
【0035】瀘材部27a,28aを通過することによ
り、清浄にされしかも整流された空気は、フレーム27
b,28bに取り付けられ所定の角度位置に設定された
各ルーバ41の表面に沿うようにして送られ、したがっ
て、空気の流れ方向が調節された上で、ヒータユニット
12内に送ることができる。ここで、ルーバ41の偏向
作用により、吹出し空気温度センサ8を通過する空気の
流れの必要な風速を確保することができるので、正確な
吹出し空気温度を検出してエバポレータの霜付きを確実
に防止することができる。
【0036】ヒータユニット12内に送られた空気は、
例えばミックスドア16を中間位置に回動した場合に
は、ヒータコア15を通過する空気とこれを避けて通る
空気に分けられてミックス室6で混合され温調される
が、上記のようなルーバ41による空気の流れ方向の調
節によって、ヒータユニット12に設けられるミックス
ドア16の回動角度とエアミックスの割合との関係は、
より線形に近いものとなる。しかも、既にそのヒータユ
ニット内に設置されている温調リブの効果を減殺するこ
となく有効に利用し、容易に最適なエアミックス性能等
を発揮させることが可能となる。
【0037】このようにして、塵埃、カビ、および飛水
等を排除して清浄にされ、しかも最適に温度調整された
空気は、図示しない吹出口を通りデフロスタダクト17
等の吹出ダクトから車室内に吹き出される。
【0038】図7(A)(B)は、車両用空調装置に装
着するフィルタの別の実施例を示す斜視図、図8は、図
7に示されるルーバとこれらを回動させるリンク機構部
とを示す図である。
【0039】図7に示したように、この実施例のフィル
タ50における風ガイドとしての略矩形状の複数のルー
バ41は、空調ユニットの外部から、レバー53を図7
(B)に示す矢印方向に回動させることにより、ルーバ
41をすべて鉛直方向に向けてフィルタ面と平行にした
全閉の状態(図7(A)参照)から、ルーバ41を所定
角度回動させて通風させ得るように構成されている。即
ち、この実施例では、図8に示したように、各ルーバ4
1とピン56の回りに回動可能に連結されるリンク5
2、および当該リンク52とピン57の回りに回動可能
に連結されるレバー53を有するリンク機構部51が設
けられる。また、支持部材58が設けられており、レバ
ー53の一端がピン54の回りに回動可能に軸支され、
一方、各ルーバ41の一端もピン55の回りに回動可能
に軸支される。したがって、レバーを53を回動させる
ことによって、各ルーバ41を所定角度回動させること
ができる。なお、支持部材58はフレーム27b,28
bに固定されるが、あるいはフレーム27b,28bが
支持部材58を兼ねる構成としてもよい。また、レバー
を2つ設けて各ルーバ41の上半分と下半分とを別々の
リンク機構部で動作させてもよい。
【0040】さらに、レバー53の他端近傍には、係合
部としての取り付け孔59が形成されており、レバー5
3を所定の位置まで回動させた後、固定用ビスを取り付
け孔59に挿通させて空調ユニットの側面の所定位置に
形成された図示しない雌螺子部に螺合させることによ
り、あるいは空調ユニットの側面の所定箇所に固定用タ
ッピングビスで固定することにより、各ルーバ41が所
定の角度位置に保たれる構造となっている。
【0041】この実施例によれば、フィルタ50を装着
した状態で空調ユニットの外部から各ルーバ41の角度
を変化させ得るようにしたので、フィルタ50のユニッ
ト内への挿入時には各ルーバ41をフィルタ面と平行に
すればフィルタの挿入面積を縮小することができる。即
ち、既に車両に組み付けられている車両用空調装置にフ
ィルタ26を装着する場合に、周囲に配置される部材や
作業スペース上の制約により開設可能な開口スリット1
1sの大きさが一般に制限されるところであるが、この
フィルタ50を用いることによって、フィルタ挿入のた
めの開口スリット11s(図5参照)の幅を小さくする
ことが可能である。また、リンク機構部51を設けるこ
とにより、簡易な構成で確実に各ルーバ41の角度を変
化させることができる。しかも、レバー53を所定の位
置まで回動させた後に固定用ビスで空調ユニットにねじ
止めすることによりフィルタを固定する構成としたの
で、誤って各ルーバ41を全閉のままとする不具合を回
避することができる。
【0042】なお、固定用ビスを螺合させる雌螺子部を
フィルタのフレームに設けるようにしてもよい。この場
合に雌螺子部を複数設けて複数の車種に対応させるよう
に構成することもできる。また、ねじ締結によりレバー
53を所定の位置に固定するようにしたが、固定できれ
ば締結手段を問わず、何らかの手段で係合保持できるも
のでもよい。
【0043】なお、各ルーバ41を所定角度回動させる
ための機構は、上記リンク機構部51に限定されるもの
ではなく、例えばチェーン、ベルト、歯車伝動等を利用
することも可能である。
【0044】図9は、各空調ユニット10〜12が水平
方向にオフセット配置された車両用空調装置の概略平面
図であり、(A)は、従来の車両用空調装置の概略平面
図、(B)は、エバポレータの下流側に鉛直面を形成す
る複数のルーバ41′が取り付けられたフィルタ60が
装着された車両用空調装置の概略平面図である。
【0045】各空調ユニット10〜12が水平方向にオ
フセット配置された車両用空調装置の場合には、従来は
図9(A)の矢印で示したように空気の流れがヒータユ
ニット12に入るときに空気通路に対して流れの方向が
傾いた偏流となっていたが、鉛直面を形成する複数のル
ーバ41′が取り付けられたフィルタ60を装着するこ
とにより、図9(B)の矢印で示したように空気の流れ
を整流することができる。また、各ルーバ41′をフィ
ルタ60を装着した状態で空調ユニットの外部から当該
ルーバ41′の鉛直軸回りの角度を変化させ得るように
してもよく、またその動作を制御する構成を採ることが
できる。このようにすれば、車室内における左右の配風
を変化させたり、さらにはリズム風を車室内に発生させ
ることも可能となる。
【0046】なお、以上説明した実施例は、本発明の理
解を容易にするために記載されたものであって、本発明
を限定するために記載されたものではない。したがっ
て、上記実施例に開示された各要素は、本発明の技術的
範囲に属する全ての設計変更や均等物をも含む趣旨であ
る。たとえば、上述した最初の実施例では、フィルタを
後付けする位置をクーラユニット11とヒータユニット
12との連結部としたが、本発明はこれに限定されるこ
となく、例えばインテークユニット10とクーラユニッ
ト11との連結部にフィルタを後付けする構造とするこ
ともできる。
【0047】
【発明の効果】以上述べたように本発明によれば、請求
項1に記載の発明では、フィルタは、瀘材部およびその
枠体からなるフィルタ本体と、当該フィルタ本体の下流
側に位置して前記枠体に設けられ通過する空気の流れ方
向を調節する風ガイドとを有すると共に、空調ユニット
の側部に形成された開口部に装着して車載状態の車両用
空調装置に後付けする構造としたので、既にそのヒータ
ユニット内に設置されている温調リブ等による温調効果
を損なわせることなく、容易に最適なエアミックス性能
等を発揮させることができる。
【0048】請求項2に記載の発明では、フィルタをエ
バポレータの下流側に装着するようにしたので、エバポ
レータ飛水がフィルタで遮られて吹出し口からの水飛び
を防止することができると共に、エバポレータに発生す
る虞れのあるカビ胞子等の飛散も防止することが可能で
ある。
【0049】また、風ガイドの偏向作用により、エバポ
レータの直下流位置に設置される吹出し空気温度センサ
を通過する空気の流れの必要な風速を確保することがで
き、正確な吹出し空気温度を検出してエバポレータの霜
付きを確実に防止することができる。
【0050】さらに、ヒータユニットに送られる空気の
流れを確実に直前で調節できるので、一層容易に温調を
行うことができる。
【0051】請求項3に記載の発明では、風ガイドは、
略矩形状の複数のルーバから成り、フィルタを装着した
状態で空調ユニットの外部から当該ルーバの角度を変化
させ得るように設けたので、フィルタのユニット内への
挿入時には各ルーバをフィルタ面と平行にすればフィル
タの挿入面積を縮小することができる。
【0052】請求項4に記載の発明では、各ルーバを所
定角度回動させ得るリンク機構部を設けたので、簡易な
構成で確実に各ルーバの角度を変化させることができ
る。
【0053】請求項5に記載の発明では、リンク機構部
のレバーに形成された係合部を空調ユニットの側面に係
合させることにより、フィルタの固定を行うと共に複数
のルーバを所定の角度に設定することとしたので、誤っ
て各ルーバを全閉のままとする不具合を回避することが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施例に係るフィルタの後付け構
造を適用した車両用空調装置の概略構成図である。
【図2】 クーラユニットとヒータユニットとの連結部
を示す拡大断面図である。
【図3】 車両用空調装置に装着するフィルタを示す正
面図である。
【図4】 車両用空調装置に装着するフィルタを示す斜
視図である。
【図5】 フィルタを車両用空調装置に装着する様子を
示す図である。
【図6】 吹出し空気温度センサ近傍の空気流れの様子
を示す図である。
【図7】 (A)は、フィルタの別の実施例のルーバを
全閉にした状態を示す斜視図、(B)は、同フィルタの
ルーバを所定角度位置にした状態を示す斜視図である。
【図8】 図7に示されるルーバとこれらを回動させる
リンク機構部とを示す図である。
【図9】 図9は、各空調ユニットが水平方向にオフセ
ット配置された車両用空調装置の概略平面図であり、
(A)は、従来の車両用空調装置の概略平面図、(B)
は、エバポレータの下流側に鉛直面を形成する複数のル
ーバが取り付けられたフィルタが装着された車両用空調
装置の概略平面図である。
【図10】 従来の車両用空調装置の概略構成図であ
る。
【符号の説明】
5…空気通路、 10…インテークユニット(空調ユニット)、 11…クーラユニット(空調ユニット)、 11s…開口スリット(開口部) 12…ヒータユニット(空調ユニット)、 13…エバポレータ、 15…ヒータコア、 26,50,60…フィルタ 27…上フィルタ本体(フィルタ本体)、 28…下フィルタ本体(フィルタ本体)、 27a,28a…瀘材部、 27b,28b…フレーム(枠体)、 41,41′…風ガイド(ルーバ)、 51…リンク機構部、 52…リンク、 53…レバー、 59…取り付け孔(係合部)。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 空気が導入されるインテークユニット(1
    0)と、エバポレータ(13)が設置されたクーラユニット(1
    1)と、ヒータコア(15)が設置されたヒータユニット(12)
    とを有する車載状態の車両用空調装置に、通過する空気
    を清浄にするフィルタ(26,50) を装着するフィルタの後
    付け構造であって、 前記フィルタ(26,50) は、瀘材部(27a,28a) およびその
    枠体(27b,28b) からなるフィルタ本体(27,28) と、当該
    フィルタ本体(27,28) の下流側に位置して前記枠体(27
    b,28b) に設けられ通過する空気の流れ方向を調節する
    風ガイド(41)とを有すると共に、前記空調ユニット(10
    〜12)の側部に形成された開口部(11s) に装着すること
    を特徴とするフィルタの後付け構造。
  2. 【請求項2】 前記フィルタ(26,50) は、前記エバポレ
    ータ(13)の下流側に装着することを特徴とする請求項1
    記載のフィルタの後付け構造。
  3. 【請求項3】 前記風ガイドは、略矩形状の複数のルー
    バ(41)から成り、フィルタ(50)を装着した状態で前記空
    調ユニット(10〜12)の外部から当該ルーバ(41)の角度を
    変化させ得るように設けたことを特徴とする請求項1ま
    たは2記載のフィルタの後付け構造。
  4. 【請求項4】 前記複数のルーバ(41)と回動可能に連結
    されるリンク(52)、および当該リンク(52)と回動可能に
    連結されるレバー(53)を有し、当該レバー(53)を回動さ
    せることにより前記複数のルーバ(41)を所定角度回動さ
    せ得るリンク機構部(51)を設けたことを特徴とする請求
    項3記載のフィルタの後付け構造。
  5. 【請求項5】 前記レバー(53)に形成された係合部(59)
    を前記空調ユニット(10〜12)の側面に係合させることに
    より、前記複数のルーバ(41)を所定の角度に設定したこ
    とを特徴とする請求項4記載のフィルタの後付け構造。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009143338A (ja) * 2007-12-13 2009-07-02 Denso Corp 車両用空調装置
WO2018180059A1 (ja) * 2017-03-27 2018-10-04 株式会社デンソー 空調ケースおよび空調装置

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