JP2019116233A - 空調装置 - Google Patents

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Kira OIWA
輝 大岩
明規 桑山
Akinori Kuwayama
明規 桑山
小松原 祐介
Yusuke Komatsubara
祐介 小松原
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Abstract

【課題】吸湿材から水分を離脱させるために必要十分な温度の空気を吸湿材に供給することの可能な空調装置を提供する。【解決手段】空調ケース2は、空気が流れる通風路10を形成する。エバポレータ4は、通風路10を流れる空気を冷却する。ヒータコア5は、エバポレータ4の下流側に配置され、通風路10を流れる空気を加熱する。エアミックスドア17は、エバポレータ4とヒータコア5との間に設けられる。収容部25は、空気に含まれる水分を吸着および脱離可能な吸湿材6を収容する。暖風通路42は、通風路10の中でヒータコア5の下流側に設けられた暖風取出口45と収容部25とを連通する。ここで、暖風通路42の暖風取出口45は、ヒータコア5の外側を冷風が流れる冷風流路100のうち最も近い流路に対して反対側を向くように設けられている。【選択図】図2

Description

本発明は、車両用の空調装置に関するものである。
従来、車室内の空気調和を行う空調装置に対し、無給水で作動可能な無給水式の加湿器を設置した加湿器付の空調装置が知られている。
特許文献1に記載の加湿器付の空調装置は、空調装置の外殻を構成する空調ケースの下側に、無給水式の加湿器を配置している。その加湿器の内側には、吸湿材が設けられている。この加湿器付の空調装置は、空調ケース内のエバポレータで冷却されて相対湿度の高くなった空気を加湿器の内側に導入し、その空気に含まれる水分を吸湿材に吸着させる。次に、空調ケース内のヒータコアで加熱されて相対湿度の低くなった空気を加湿器の内側に導入し、その空気に吸湿材の水分を脱離させる。この加湿器付の空調装置は、そのようにして加湿された空気を、加湿器に接続されたダクトを通じて乗員の顔に向けて吹き出すことが可能である。
国際公開第WO2016/147820号
上述した特許文献1に記載の空調装置は、送風機が、空調ケース内でヒータコアの下流側に配置されている。そして、この空調装置は、空調ケース内のヒータコアで加熱された空気を取り出すための暖風取出口が、その送風機よりも下流側に設けられている。空調ケース内で送風機より下流側の空間は、ヒータコアを通過した温度の高い空気と、ヒータコアを迂回した温度の低い空気とが完全に混ざり合っている。そのため、この加湿器付の空調装置は、空調ケース内の通風路から加湿器に対し、吸湿材から水分を離脱させるために必要十分な温度(例えば70℃以上)の空気を導入することが困難になる。したがって、加湿器から車室内に吹き出される加湿風の温度および湿度が低くなり、乗員のフィーリングが悪化することが懸念される。
本発明は上記点に鑑みて、加湿器付の空調装置において、吸湿材から水分を離脱させるために必要十分な温度の空気を吸湿材に供給することの可能な空調装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、請求項1に係る発明は、車室内の空気調和を行う空調装置であって、
空気が流れる通風路(10)を形成する空調ケース(2)と、
通風路を流れる空気を冷却する冷却機器(4)と、
冷却機器の下流側に配置され、通風路を流れる空気を加熱する加熱機器(5)と、
冷却機器と加熱機器との間に設けられ、冷却機器を通過した後に加熱機器を通過しない風量と加熱機器を通過する風量との割合を調整するエアミックスドア(17)と、
空気に含まれる水分を吸着および脱離可能な吸湿材(16)を収容する収容部(25)と、
通風路の中で加熱機器の下流側に設けられた暖風取出口(45)と収容部とを連通する暖風通路(42)と、を備え、
暖風通路の暖風取出口は、加熱機器の外側を冷風が流れる冷風流路(100)のうち最も近い流路に対して反対側を向くように設けられている。
これによれば、暖風通路の暖風取出口に対して加熱機器の外側の冷風流路から冷風が流れ込むことが抑制され、加熱機器を通過した暖風が高い温度を保った状態で流入する。そのため、暖風通路から収容部に、吸湿材から水分を離脱させるために必要十分な温度の暖風を供給することが可能である。このことは、発明者の実験により、エアミックスドアの動作により冷却機器を通過した後に加熱機器を通過しない風量が増え、加熱機器を通過する風量が少なくなった場合にも保証できる範囲が拡がることが判った。したがって、この空調装置は、吸湿材から水分を離脱させるために必要十分な温度の暖風を吸湿材の収容部に供給し、その収容部から乗員に対して安定して加湿風を吹き出すことができる。また、この空調装置は、その暖風を取り出すために部品等の追加を必要とすることなく、製造上のコストを下げることができる。なお、冷風流路とは、冷却機器の法線方向下流側の流路のうち加熱機器の外側の流路をいう。また、冷風流路とは、冷却機器の下流側の流路のうち加熱機器の外側を通過した冷風が流れる流路ということもできる。
なお、上記各構成に付した括弧内の符号は、後述する実施形態に記載する具体的構成との対応関係の一例を示したものである。
第1実施形態の空調装置の正面図である。 図1のII―II線断面における空調装置の温度調整ユニットと加湿器の側面図である。 図2のIII―III線断面における空調装置の温度調整ユニットと加湿器の断面図である。 比較例の空調装置の温度調整ユニットと加湿器の断面図である。 エアミックスドアの動作を説明する説明図である。 エアミックスドアの動作を説明する説明図である。 エアミックスドアの動作を説明する説明図である。 エアミックスドアの開度と暖風供給温度との関係を示すグラフである。 第2実施形態の空調装置が備える温度調整ユニットの断面図である。 第3実施形態の空調装置が備える温度調整ユニットと加湿器の断面図である。 第4実施形態の空調装置が備える温度調整ユニットと加湿器の断面図である。 図11のXII部分の拡大図である。 空調装置の収容部に設けられた円錐ドアの斜視図である。 空調装置の収容部に設けられた円錐ドアの正面図である。 図14のXV―XV線の断面図である。
以下、本発明の実施形態について図に基づいて説明する。なお、以下の各実施形態相互において、互いに同一もしくは均等である部分には、同一符号を付して説明を行う。
(第1実施形態)
第1実施形態について図面を参照しつつ説明する。本実施形態の空調装置1は、車両のインストルメントパネルの内側に搭載される。この空調装置1は、車室内または車室外から取り入れた空気の温度および湿度を調整し、その空気を車室内に設けられた複数の吹出口から車室内に吹き出すことにより車室内の空気調和を行うものである。また、この空調装置1は、給水を必要とすることなく、車室内に設けられた所定の吹出口から乗員の顔などに向けて加湿風を吹き出すことも可能である。
図1〜図3に示すように、空調装置1は、空調ケース2、送風機3、冷却機器としてのエバポレータ4、加熱機器としてのヒータコア5、および吸湿材6を収容する収容部25などを備えている。
空調ケース2は、空調装置1の外殻を構成している。空調ケース2は、ある程度の弾性を有し、強度的にも優れた樹脂(例えばポリプロピレン)により成形されている。空調ケース2の内側には、空気が流れる通風路10が形成されている。
空調ケース2の内側には、通風路10を、重力方向上側の上通風路11と、重力方向下側の下通風路12に仕切る仕切板13が設けられている。
空調ケース2は、通風路10の空気流れ方向の最上流側に、車室内空気(すなわち内気)を通風路10に導入するための内気導入口14と、車室外空気(すなわち外気)を通風路10に導入するための外気導入口15を有している。内気導入口14と外気導入口15は、空調ケース2とは別部材として構成された図示していないダクトに接続される。それらのダクトを介して、内気導入口14または外気導入口15から、上通風路11と下通風路12に空気が導入される。
内気導入口14と外気導入口15の近傍には、内外気切替部としての内外気切替ドア16が設けられている。内外気切替ドア16は、内気導入口14と外気導入口15とを開閉するものである。なお、内外気切替ドア16は、内気導入口14を開閉するためのドアと、外気導入口15を開閉するためのドアを別々に設けてもよい。
本実施形態の空調装置1は、内外気切替ドア16を所望の位置に回転させることにより、上通風路11と下通風路12に対して外気または内気を導入するための空調モードを切り替えることが可能である。この空調モードとして、外気モード、内気モード、および内外気2層モードが設定可能である。
外気モードでは、内外気切替ドア16により、外気導入口15を開放し、内気導入口14を閉塞する。このとき、外気導入口15と上通風路11と下通風路12とが連通する。これにより、上通風路11と下通風路12に外気が導入される。
内気モードでは、内外気切替ドア16により、外気導入口15を閉塞し、内気導入口14を開放する。このとき、内気導入口14と上通風路11と下通風路12とが連通する。これにより、上通風路11と下通風路12に内気が導入される。
内外気2層モードでは、内外気切替ドア16により、外気導入口15と内気導入口14の双方を開放する。このとき、外気導入口15と上通風路11とが連通し、内気導入口14と下通風路12とが連通する。これにより、上通風路11に外気が導入され、下通風路12に内気が導入される。なお、図1では、内外気2層モードが選択されたときの内外気切替ドア16の位置を示している。
空調ケース2の内側の通風路10には、送風機3が設けられている。送風機3は、第1遠心ファン31、第2遠心ファン32、および図示していない電動モータなどを有している。電動モータの駆動により、第1遠心ファン31と第2遠心ファン32が回転し、内気導入口14または外気導入口15から上通風路11と下通風路12に空気が導入される。第1遠心ファン31によって送風される空気は上通風路11を流れ、第2遠心ファン32によって送風される空気は下通風路12を流れる。
通風路10を流れる空気は、空調モードに応じて、空気流れ方向の最下流側に設けられたデフロスタ吹出開口部19、フェイス吹出開口部20、図示していないフット吹出開口部、排気通路43または加湿風通路44のいずれかから吹き出される。なお、送風機3が有するファンは、遠心ファンに限らず、例えば、軸流ファンまたはクロスフローファンとしてもよい。
エバポレータ4は、通風路10を流れる空気を冷却する熱交換器である。エバポレータ4は、図示していない圧縮機、凝縮器および膨張弁などと共に蒸気圧縮式の冷凍サイクルを構成している。エバポレータ4は、その冷凍サイクルにおいて、膨張弁の下流側、且つ、圧縮機の上流側に配置されている。エバポレータ4が有する図示していないチューブの中を、膨張弁によって減圧されて気液二層状態となった冷媒が流れる。エバポレータ4のチューブの内側を流れる冷媒と、通風路10を流れる空気との熱交換により、通風路10を流れる空気が冷却される。
ヒータコア5は、エバポレータ4に対し、空気流れ方向の下流側に設けられている。ヒータコア5は、通風路10を流れる空気を加熱する熱交換器である。ヒータコア5が有する図示していないチューブの内側を温水(例えばエンジン冷却水)が流れる。ヒータコア5のチューブの内側を流れる温水と、通風路10を流れる空気との熱交換により、通風路10を流れる空気が加熱される。なお、ヒータコア5と共にPCT(Positive Temperature Coefficientの略)ヒータなどを併設してもよい。
エバポレータ4とヒータコア5との間の通風路10には、2枚のエアミックスドア17が設けられている。エアミックスドア17はスライド式のフィルムドアであり、ギア18の回転により駆動される。エアミックスドア17は、エバポレータ4を通過した後にヒータコア5を通過しない風量と、エバポレータ4を通過した後にヒータコア5を通過する風量との割合を調整する。
空調ケース2は、通風路10の空気流れ方向の最下流側に、通風路10から車室内に空調風を送風するための複数の吹出開口部を有している。複数の吹出開口部は、デフロスタ吹出開口部19、フェイス吹出開口部20およびフット吹出開口部などにより構成されている。
空調装置1が車両に搭載された状態において、デフロスタ吹出開口部19とフェイス吹出開口部20は、空調ケース2のうち、重力方向上側の部位に設けられている。フェイス吹出開口部20は、前座席に着座した乗員の上半身に向けて空調風を吹き出すものである。フェイス吹出開口部20の近傍には、フェイスドア22が設けられている。フェイスドア22は、フェイス吹出開口部20を開閉する。フェイス吹出開口部20には、図示していないフェイスダクトが接続される。フェイスダクトは、フェイス吹出開口部20と、車室内に設けられた図示していないフェイス吹出口とを接続するダクトである。フェイスドア22がフェイス吹出開口部20を開くと、通風路10を流れる空調風は、フェイス吹出開口部20からフェイスダクトを通り、フェイス吹出口から前座席に着座した乗員の上半身に向けて吹き出される。
デフロスタ吹出開口部19は、車両のフロントウィンドガラスに向けて空調風を吹き出すものである。デフロスタ吹出開口部19の近傍には、デフロスタドア23が設けられている。デフロスタドア23は、デフロスタ吹出開口部19を開閉する。デフロスタドア23がデフロスタ吹出開口部19を開くと、通風路10を流れる空調風は、デフロスタ吹出開口部19から図示していないデフロスタダクトを通り、車両のフロントウィンドガラスに向けて吹き出される。
フット吹出開口部は、空調装置1が車両に搭載された状態において、車幅方向の左右となる部位にそれぞれ設けられている。フット吹出開口部は、車両の右前座席および左前座席に着座した乗員の下半身側に向けて空調風を吹き出すものである。通風路10とフット吹出開口部とが連通する箇所には、図示していないフットドアが設けられる。フットドアは、通風路10とフット吹出開口部とを連通または遮断する。フットドアが通風路10とフット吹出開口部とを連通すると、通風路10を流れる空調風は、フット吹出開口部から乗員の下半身側に向けて吹き出される。
さらに、本実施形態の空調装置1は、吸湿材6を収容可能な収容部25を備えている。有している。本実施形態では、空調ケース2と収容部25とは別部材として構成されている。なお、後述する第4実施形態のように、空調ケース2と収容部25とは一体に構成してもよい。
図2に示すように、収容部25の内側に形成される収容空間26に、吸湿材6が収容されている。吸湿材6は、空気の湿度に応じて空気中の水分を回収したり、空気中に水分を脱離したりする特性を有する吸湿物質が波板状の部材に担持されたものをロール状または直方体形状にしたものである。また、吸湿材6は、円柱状または直方体形状に形成されたハニカム状の構造体に、上述した吸湿物質が担持されたものであってもよい。上述した吸湿物質として、例えば、有機系材料の高分子吸着材、または、無機系材料のゼオライト、シリカゲルなどを採用することができる。
吸湿材6は、空気流入面61と空気流出面62とを有している。吸湿材6の空気流入面61から流入した空気は、吸湿材6の内側に形成される構造体の隙間を流れ、空気流出面62から流出する。なお、以下の説明では、収容部25の内側の収容空間26のうち、吸湿材6の空気流入面61が配置される側の空間を流入空間261と呼び、吸湿材6の空気流出面62が配置される側の空間を流出空間262と呼ぶこととする。収容空間26を流入空間261から流出空間262に流れる空気の湿度が高い場合、吸湿材6は、空気中に含まれる水分を回収する。収容空間26を流入空間261から流出空間262に流れる空気の湿度が低い場合、吸湿材6は、空気中に水分を脱離する。
収容部25には、暖風通路42、回収風通路41、排気通路43および加湿風通路44が接続されている。
図2および図3に示すように、暖風通路42は、通風路10の中でヒータコア5の下流側に設けられた暖風取出口45と収容部25とを連通している。暖風取出口45は、ヒータコア5により加熱されて相対湿度が高くなった空気を暖風通路42に導入するための開口部である。暖風通路42は、暖風取出口45から導入された空気を収容部25の流入空間261に導入するための通路である。
暖風通路42の暖風取出口45は、ヒータコア5の下流側の面に隣接する位置に設けられている。なお、「ヒータコア5の下流側の面に隣接する位置」とは、ヒータコア5と暖風取出口45とが製造上の公差によって接触しない程度の位置をいう。また、「ヒータコア5の下流側の面に隣接する位置」とは、冷風流路100から暖風取出口45に冷風が流れ込むことを抑制可能な程度に、ヒータコア5と暖風取出口45との距離が近い状態にある位置ということもできる。
また、暖風取出口45は、ヒータコア5の外側を冷風が流れる冷風流路100のうち最も近い流路に対して反対側を向くように設けられている。言い換えれば、暖風取出口45は、ヒータコア5の中央部を通る法線に向くように設けられている。なお、冷風流路100とは、エバポレータ4の法線方向下流側の流路のうちヒータコア5の外側の流路をいう。また、冷風流路100とは、エバポレータ4の下流側の流路のうちヒータコア5の外側を通過した冷風が流れる流路ということもできる。図2では、ヒータコア5の外側を冷風が流れる冷風流路100のうち本実施形態の暖風取出口45に最も近い流路を、符号100aを付した一点鎖線で示している。なお、「ヒータコア5の中央部」とは、ヒータコア5の下流側の面の外縁部より内側の領域において、ヒータコア5の下流側の面全体の半分の面積の領域をいうものとする。
本実施形態では、暖風取出口45は、ヒータコア5の中央より重力方向下側の領域に設けられている。その場合、ヒータコア5の外側の冷風流路100のうち最も近い流路は、ヒータコア5より下側の冷風流路100である。暖風取出口45は、そのヒータコア5より下側の冷風流路100に対して、反対側(すなわち上側)を向くように設けられている。なお、ヒータコア5の中央より重力方向下側の領域を流れる空気は、内外気2層モードまたは内気モードが行われるとき、乗員の発汗などにより、絶対湿度が高くなっている。そのため、ヒータコア5の中央より重力方向下側の領域に暖風取出口45を設けることで、絶対湿度の高い暖気を暖風取出口45から暖風通路42を通じて収容部25に供給することが可能である。また、空調ケース2の内側は、静圧が大きいので、暖風取出口45がヒータコア5側を向いていなくても、暖風取出口45から暖風通路42を通じて収容部25に必要十分な風量を供給することが可能である。
図2では、ヒータコア5を通過した後に暖風取出口45に流入する暖風の流れを、符号F1を付した矢印で示している。また、ヒータコア5より下側の冷風流路100を流れる冷風の流れを、符号F2を付した矢印で示している。暖風通路42の暖風取出口45を上述した位置に設けることで、ヒータコア5の外側の冷風流路100から暖風取出口45に冷風が流れ込むことが抑制され、ヒータコア5を通過した暖風が高い温度を保った状態で暖風取出口45に流入する。これにより、暖風通路42から収容部25に、吸湿材6から水分を離脱させるために必要十分な温度の暖風を供給することが可能である。また、このことは、発明者の実験により、エアミックスドア17の動作によりエバポレータ4を通過した後にヒータコア5を通過しない風量が増え、ヒータコア5を通過する風量が少なくなった場合にも保証できる範囲が拡がることが判った。これについては、発明者が行った実験データに基づき、後に詳細に説明する。
次に、図2および図3に示すように、回収風通路41は、通風路10に設けられた回収風取出口40と収容部25の流入空間261とを連通している。回収風取出口40は、通風路10の中でエバポレータ4で冷却された冷風が流れる流路に設けられている。回収風取出口40は、エバポレータ4により冷却されて相対湿度が高くなった空気を回収風通路41に導入するための開口部である。回収風通路41は、回収風通路41に導入された空気を収容部25の流入空間261に導入するための通路である。
本実施形態では、回収風取出口40は、エバポレータ4とヒータコア5との間で、エバポレータ4に対して垂直にヒータコア5を投影した高さ範囲(以下、「ヒータコア投影範囲HS」という)を含む位置に設けられている。なお、回収風取出口40は、その少なくとも一部がヒータコア投影範囲HSを含む位置に設けられていればよい。また、ヒータコア投影範囲HSを含む位置とは、エバポレータ4の真横だけでなく、エバポレータ4とヒータコア5との間の位置も含んでいる。なお、本実施形態では、回収風取出口40は、通風路10の側壁200に設けられている。通風路10の側壁200とは、空調装置1を車両に搭載した状態で、重力方向に対して交差する方向の壁であり、車幅方向の壁だけでなく、車両前後方向の壁も含んでいる。
なお、図示していないが、回収風通路41を側壁200から通風路10内に差し込むように設ける場合にも、回収風取出口40は、通風路10のうちヒータコア投影範囲HSの空間に設けることが好ましい。通風路10のうちヒータコア投影範囲HSの空間は、その空間より上方の空間および下方の空間に比べて、エアミックスドア17の開度に応じた内圧の変化が小さい。そのため、通風路10のうちヒータコア投影範囲HSを含む位置に回収風取出口40を設けることで、エアミックスドア17の開度の影響を低減し、回収風取出口40から回収風通路41を通じて収容部25に安定した風量の回収風を供給することが可能である。
また、回収風取出口40は、下通風路12に設けられている。下通風路12は、内外気2層モードまたは内気モードが行われるとき、内気が循環する。内気循環の空気は、乗員の発汗などにより、絶対湿度が高くなっている。そのため、内気循環が行われる下通風路12に回収風取出口40を設けることで、絶対湿度および相対湿度の高い空気を、回収風取出口40から回収風通路41を通じて収容部25に供給することが可能である。
排気通路43は、一端が収容部25に接続され、他端が収容部25の外側に開口している。排気通路43は、収容部25の流出空間262から空気を排出するための通路である。
加湿風通路44は、一端が収容部25に接続され、他端が車室内に設けられた図示していないフェイス吹出口に接続されている。なお、加湿風通路44の他端は、フェイス吹出口とは別に車室内に設けられた図示していない加湿風吹出口に接続されていてもよい。加湿風通路44は、収容空間26で加湿された空気を車室内に向けて吹き出すための通路である。
収容部25の流入空間261には、回収風通路41と収容空間26との連通および遮断を行うための回収風ドア51と、暖風通路42と収容空間26との連通および遮断を行うための暖風ドア52が設けられている。また、収容部25の流出空間262には、排気通路43と収容空間26との連通および遮断を行うための排気ドア53と、加湿風通路44と収容空間26との連通および遮断を行うための加湿風ドア54が設けられている。
図2とは異なる状態であるが、回収風ドア51と排気ドア53が開状態で、暖風ドア52と加湿風ドア54が閉状態のとき、回収風通路41と収容空間26とが連通し、排気通路43と収容空間26とが連通する。また、そのとき、暖風通路42と収容空間26とが遮断され、加湿風通路44と収容空間26とが遮断される。
その状態で、回収風通路41から収容空間26に導入された空気は、吸湿材6の空気流入面61から吸湿材6の中を流れる。これにより、回収風通路41から収容空間26に導入される空気に含まれる水分が、吸湿材6に吸着される。そして、吸湿材6を通過して湿度が低くなった空気は、排気通路43から空調ケース2の外側に排出される。
それに対し、図2に示すように、暖風ドア52と加湿風ドア54が開状態で、回収風ドア51と排気ドア53が閉状態のとき、暖風通路42と収容空間26とが連通し、加湿風通路44と収容空間26とが連通する。また、そのとき、回収風通路41と収容空間26とが遮断され、排気通路43と収容空間26とが遮断される。
この状態で、暖風通路42から収容空間26に導入された空気は、吸湿材6の空気流入面61から吸湿材6の中を流れる。これにより、暖風通路42から収容空間26に導入される空気に対し、吸湿材6に含まれていた水分が放出される。そして、吸湿材6を通過して湿度が高くなった空気は、加湿風通路44を通り、フェイス吹出口または加湿風吹出口から車室内に吹き出される。これにより、本実施形態の空調装置1は、無給水で車室内の加湿を行うことが可能である。
次に、暖風通路42の暖風取出口45を、ヒータコア5の下流側の面に隣接する位置で、ヒータコア5の外側の冷風流路100のうち最も近い流路に対して反対側を向くように設けた意義について説明する。
図4は、本実施形態の空調装置1と比較するために、比較例の空調装置9を示したものである。比較例の空調装置9では、暖風通路42の暖風取出口45は、ヒータコア5の下流側の面に隣接する位置で、ヒータコア5の下流側の面に向くように設けられている。なお、暖風通路42の暖風取出口45と、ヒータコア5の下流側の面との間には、製造公差による互いの接触を防ぐことが可能な程度のクリアランスが設けられている。
比較例の構成では、エアミックスドア17の動作によりエバポレータ4を通過した後にヒータコア5を通過しない風量が増えた場合、図4の符号F3を付した矢印に示すように、ヒータコア5の外側の冷風流路100から暖風取出口45に冷風が流れ込んでしまう。その場合、暖風通路42には、その冷風とヒータコア5を通過した暖風とが混ざり合った状態で流れる。したがって、比較例では、暖風通路42から収容部25に、吸湿材6から水分を離脱させるために必要十分な温度の暖風を供給することが困難になることがある。
図8は、実験に基づき、エアミックスドア17の開度と、暖風通路42から収容部25に供給される空気の温度との関係を表したグラフである。まず、図5〜図7を参照し、エアミックスドア17の開度について説明する。
図5は、エアミックスドア17の開度が0%の状態を示している。この状態で、エアミックスドア17は、ヒータコア5の気流流入面の略全面を覆い、ヒータコア5より上側と下側の流路を開放している。そのため、エバポレータ4を通過した空気の殆ど全てがヒータコア5を通過しないで流れる。したがって、エアミックスドア17の開度が0%に近づくほど、空調装置1の各吹出開口部から吹き出される空調風の温度は低くなる。
図6は、エアミックスドア17の開度が50%の状態を示している。この状態で、エアミックスドア17は、ヒータコア5の気流流入面の略半分を開放し、残りの略半分を覆っている。そのため、エバポレータ4を通過した空気は、ヒータコア5を通過する空気と、ヒータコア5を通過しない空気に分かれて流れる。
図7は、エアミックスドア17の開度が100%の状態を示している。この状態で、エアミックスドア17は、ヒータコア5の気流流入面の略全面を開放し、ヒータコア5より上側と下側の流路を閉塞している。そのため、エバポレータ4を通過した空気の殆ど全てがヒータコア5を通過して流れる。したがって、エアミックスドア17の開度が100%に近づくほど、空調装置1の各吹出開口部から吹き出される空調風の温度は高くなる。
図8のグラフでは、本実施形態の構成において、暖風通路42から収容部25に供給される空気の温度と、エアミックスドア17の開度との関係を、実線Aで示している。比較例の構成において、暖風通路42から収容部25に供給される空気の温度と、エアミックスドア17の開度との関係を、実線Bで示している。また、図8のグラフでは、吸湿材6からの湿度放出に必要な温度(すなわち、吸湿材6から水分を離脱させるために必要十分な温度)の下限値を、実線Cで示している。
図8の実線Bに示すように、比較例の構成では、エアミックスドア17の開度が100%から50%付近まで、吸湿材6からの湿度放出に必要な温度の暖風を、暖風通路42から収容部25に供給することが可能である。しかし、比較例の構成では、エアミックスドア17の開度が50%付近より小さくなると、吸湿材6からの湿度放出に必要な温度の暖風を、暖風通路42から収容部25に供給することができなくなる。これに対し、実線Aに示すように、本実施形態では、エアミックスドア17の開度が100%から0%付近まで、吸湿材6からの湿度放出に必要な温度の暖風を、暖風通路42から収容部25に供給することが可能である。したがって、本実施形態は比較例に対し、エバポレータ4を通過した後にヒータコア5を通過する風量が少なくなった場合にも、吸湿材6からの湿度放出に必要な温度の暖風を収容部25に供給することが可能である。よって、本実施形態は比較例に対し、吸湿材6からの湿度放出に必要な温度の暖風を収容部25に供給することを保証できる範囲を拡大することができる。
なお、一般的に、加湿器は、晩秋〜冬〜春先にかけて乗員によく使用されると考えられる。晩秋〜冬〜春先では、エアミックスドア17の開度が0%付近の領域(すなわち、マックスクール側)に設定されることは少ないと考えられる。そのため、本実施形態の構成では、晩秋〜冬〜春先にかけてエアミックスドア17が作動する略全ての領域で、吸湿材6からの湿度放出に必要な温度の暖風を収容部25に供給することを保証できる。
以上説明した本実施形態の空調装置1は、次の作用効果を奏する。
(1)本実施形態では、暖風通路42の暖風取出口45は、ヒータコア5の外側を冷風が流れる冷風流路100のうち最も近い流路に対して反対側を向くように設けられている。言い換えれば、暖風通路42の暖風取出口45は、ヒータコア5の中央部を通る法線に向くように設けられている。これによれば、暖風通路42の暖風取出口45に対してヒータコア5の外側の冷風流路100から冷風が流れ込むことが抑制され、ヒータコア5を通過した暖風が高い温度を保った状態で流入する。そのため、暖風通路42から収容部25に、吸湿材6から水分を離脱させるために必要十分な温度の暖風を供給することが可能である。このことは、発明者の実験により、エアミックスドア17の動作によりエバポレータ4を通過した後にヒータコア5を通過しない風量が増え、ヒータコア5を通過する風量が少なくなった場合にも保証できる範囲が拡がることが判った。したがって、この空調装置1は、吸湿材6から水分を離脱させるために必要十分な温度の暖風を吸湿材6の収容部25に供給し、その収容部25から乗員に対して安定して加湿風を吹き出すことができる。また、この空調装置1は、その暖風を取り出すために部品等の追加を必要とすることなく、製造上のコストを下げることができる。
(2)本実施形態では、暖風通路42の暖風取出口45は、ヒータコア5の下流側の面に隣接する位置に設けられている。これによれば、ヒータコア5の下流側でヒータコア5を通過した暖風と冷風流路100を流れる冷風とが混ざり合う前に、ヒータコア5を通過した暖風を暖風取出口45に導入することが可能である。
(3)本実施形態では、空調装置1は、回収風通路41、排気通路43および加湿風通路44をさらに備える。回収風通路41は、通風路10の中でエバポレータ4で冷却された冷風が流れる流路に設けられた回収風取出口40と収容部25とを連通する。排気通路43は、収容部25から空気を排出する。加湿風通路44は、収容部25で加湿された空気を車室内に向けて吹き出す。これによれば、空調装置1は、回収風通路41から収容部25に導入される空気に含まれる水分を吸湿材6に吸着させた後、その吸湿材6を通過した空気を排気通路43を通じて排出することが可能である。また、空調装置1は、暖風通路42から収容部25に導入される空気に対し吸湿材6から水分を脱離させ、その水分を含んだ空気を加湿風通路44を通じて車室内に向けて吹き出すことが可能である。これにより、空調装置1は、無給水で作動可能な無給水加湿器の機能を備えることが可能である。
(第2実施形態)
第2実施形態について説明する。第2実施形態は、第1実施形態に対して暖風通路42の位置を変更したものであり、その他については第1実施形態と同様であるため、第1実施形態と異なる部分についてのみ説明する。
図9に示すように、第2実施形態では、暖風通路42は、空調ケース2の底壁201から通風路10内に差し込まれている。第2実施形態でも、暖風通路42の暖風取出口45は、ヒータコア5の下流側の面に隣接する位置に設けられている。また、暖風取出口45は、ヒータコア5の外側の冷風流路100のうち最も近い流路に対して反対側を向くように設けられている。言い換えれば、暖風取出口45は、ヒータコア5の中央部を通る法線に向くように設けられている。
暖風通路42の暖風取出口45を上述した位置に設けることで、ヒータコア5の外側の冷風流路100から暖風取出口45に冷風が流れ込むことが抑制され、ヒータコア5を通過した暖風が高い温度を保った状態で暖風取出口45に流入する。したがって、第2実施形態も、第1実施形態と同様の作用効果を奏することができる。
(第3実施形態)
第3実施形態について説明する。第3実施形態も、第1実施形態に対して暖風通路42の位置を変更したものである。図10に示すように、第3実施形態では、ヒータコア5が空調ケース2の底壁201に接するか、または、隣接するように設けられている。なお、第3実施形態では、空調ケース2の内側に仕切板13が設けられておらず、通風路10は上通風路11と下通風路12に仕切られていない。すなわち、空調装置1は、内外気2層モードの設定を行わないものである。また、エバポレータ4とヒータコア5との間の通風路10には、1枚のエアミックスドア17が設けられている。
第3実施形態では、暖風通路42の暖風取出口45は、ヒータコア5の中央部の下流側で、ヒータコア5に隣接する位置に設けられている。また、暖風取出口45は、ヒータコア5の外側の冷風流路100のうち最も近い流路に対して反対側を向くように設けられている。第3実施形態では、ヒータコア5は空調ケース2の底壁201に接するか、または、隣接するように設けられているので、ヒータコア5の外側の冷風流路100のうち暖風取出口45に最も近い流路は、ヒータコア5より上側の冷風流路100である。図10では、そのヒータコア5より上側の冷風流路100を、符号100bを付した一点鎖線で示している。暖風取出口45は、そのヒータコア5より上側の冷風流路100に対して反対側(すなわち、底壁201側)を向くように設けられている。
暖風通路42の暖風取出口45を上述した位置に設けることで、ヒータコア5の外側の冷風流路100から暖風取出口45に冷風が流れ込むことが抑制され、ヒータコア5を通過した暖風が高い温度を保った状態で暖風取出口45に流入する。したがって、第3実施形態も、第1および第2実施形態と同様の作用効果を奏することができる。
(第4実施形態)
第4実施形態について説明する。第4実施形態は、第1実施形態に対して収容部25の構成を変更したものであり、その他については第1実施形態と同様であるため、第1実施形態と異なる部分についてのみ説明する。
図11および図12に示すように、収容部25は、空調ケース2と一体に構成されている。収容部25は、筒状に形成された筒部27、その筒部27の軸方向の一方に設けられた第1円錐部28、および、筒部27の軸方向の他方に設けられた第2円錐部29などにより構成されている。収容部25は、空調装置1が車両に搭載された状態で、第1円錐部28の頂点281が第2円錐部29の頂点291より低い位置となるように設けられている。また、収容部25は、第1円錐部28の頂点281とエバポレータ4との距離L1が第2円錐部29の頂点291とエバポレータ4との距離L2より近くなるように、エバポレータ4に対して傾斜して設けられている。
図11および図12に示すように、本実施形態では、暖風通路42と回収風通路41は、第1円錐部28に接続されている。排気通路43と加湿風通路44は、第2円錐部29に接続されている。図12に示すように、第1円錐部28には、暖風通路42の開口部420と、回収風通路41の開口部410とが設けられている。第2円錐部29には、排気通路43の開口部430と、加湿風通路44の開口部440とが設けられている。
収容部25の第1円錐部28の内側には第1円錐ドア55が設けられている。収容部25の第2円錐部29の内側には、第2円錐ドア56が設けられている。図13〜図15に示すように、第1円錐ドア55は、円錐の傘状に形成されており、周方向の一部に開口550を有している。第1円錐ドア55は、第1円錐部28の軸周りに回転可能に設けられている。図12に示すように、第1円錐部28に設けられた回収風通路41の開口部410と、第1円錐ドア55の有する開口550とが重なるとき、回収風通路41と収容空間26とが連通し、暖風通路42と収容空間26とが遮断される。これに対し、第1円錐部28に設けられた暖風通路42の開口部420と、第1円錐ドア55の有する開口550とが重なるとき、暖風通路42と収容空間26とが連通し、回収風通路41と収容空間26とが遮断される。
第2円錐ドア56も、第1円錐ドア55と同様、円錐の傘状に形成されており、周方向の一部に開口560を有している。第2円錐ドア56は、第2円錐部29の軸周りに回転可能に設けられている。第2円錐部29に設けられた加湿風通路44の開口部440と、第2円錐ドア56の有する開口560とが重なるとき、収容空間26と加湿風通路44とが連通し、収容空間26と排気通路43とが遮断される。これに対し、第2円錐部29に設けられた排気通路43の開口部430と、第2円錐ドア56の有する開口560とが重なるとき、収容空間26と排気通路43とが連通し、収容空間26と加湿風通路44とが遮断される。
吸湿材6の空気流入面61は、回収風通路41から収容空間26に導入される風の方向に対して傾斜しており、且つ、暖風通路42から収容空間26に導入される風の方向に対して傾斜した状態で、収容空間26に収容されている。
なお、第1円錐ドア55と第2円錐ドア56とは、図示していない連結部材により接続され、同期して回転する。そのため、第1円錐ドア55と第2円錐ドア56の回転により、回収風通路41と収容空間26とが連通し、且つ、排気通路43と収容空間26とが連通する。このとき、暖風通路42と収容空間26とが遮断され、加湿風通路44と収容空間26とが遮断される。この状態で、回収風通路41から収容空間26に導入された空気は、吸湿材6の空気流入面61に沿って広がり、吸湿材6の中に広範囲に流れる。これにより、回収風通路41から収容空間26に導入される空気に含まれる水分が、吸湿材6の全体に亘り吸着される。そして、吸湿材6を通過して湿度が低くなった空気は、排気通路43から空調ケース2の外側に排出される。
一方、第1円錐ドア55と第2円錐ドア56の回転により、暖風通路42と収容空間26とが連通するとき、加湿風通路44と収容空間26とが連通する。このとき、回収風通路41と収容空間26とが遮断され、排気通路43と収容空間26とが遮断される。この状態で、暖風通路42から収容空間26に導入された空気は、吸湿材6の空気流入面61に沿って広がり、吸湿材6の中に広範囲に流れる。これにより、暖風通路42から収容空間26に導入される空気に対し、吸湿材6に含まれていた水分が放出される。そして、吸湿材6を通過して湿度が高くなった空気は、加湿風通路44を通り、フェイス吹出口または加湿風吹出口から車室内に吹き出される。これにより、本実施形態の空調装置1は、無給水で車室内の加湿を行うことが可能である。
以上説明した第4実施形態も、第1〜第3実施形態と同様の作用効果を奏することが可能である。さらに、第4実施形態では、空調ケース2と収容部25とが、一体に構成されている。そのため、空調装置1の体格を小型化することができる。
(他の実施形態)
本発明は上記した実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載した範囲内において適宜変更が可能である。また、上記各実施形態は、互いに無関係なものではなく、組み合わせが明らかに不可な場合を除き、適宜組み合わせが可能である。また、上記各実施形態において、実施形態を構成する要素は、特に必須であると明示した場合および原理的に明らかに必須であると考えられる場合等を除き、必ずしも必須のものではないことは言うまでもない。また、上記各実施形態において、実施形態の構成要素の個数、数値、量、範囲等の数値が言及されている場合、特に必須であると明示した場合および原理的に明らかに特定の数に限定される場合等を除き、その特定の数に限定されるものではない。また、上記各実施形態において、構成要素等の形状、位置関係等に言及するときは、特に明示した場合および原理的に特定の形状、位置関係等に限定される場合等を除き、その形状、位置関係等に限定されるものではない。
(1)上記実施形態では、空調ケース2の通風路10を流れる空気を冷却する冷却機器として、エバポレータ4を用いる例について説明した。これに対し、他の実施形態では、冷却機器は、例えば、外気等の低温の空気を利用して空気を冷却する気−気熱交換器、または、ペルチェモジュールなどを用いてもよい。
(2)上記実施形態では、空調ケース2の通風路10を流れる空気を加熱する加熱機器として、ヒータコア5を用いる例について説明した。これに対し、他の実施形態では、加熱機器は、例えば、電気ヒータ、ペルチェモジュール、またはヒートポンプサイクルの凝縮器などを用いてもよい。
(3)上記第2実施形態では、暖風通路42は、空調ケース2の底壁201からから空調ケース2の内側に差し込む構成とした。これに対し、他の実施形態では、暖風通路42は、例えば、空調ケース2の側壁200または上壁などから空調ケース2の内側に差し込む構成としてもよい。
(4)上記実施形態では、ヒータコア5は、重力方向に対して略平行に設置した。これに対し、他の実施形態では、ヒータコア5は、重力方向に対して斜めに設置してもよい。その場合にも、暖風通路42の暖風取出口45を、ヒータコア5の下流側の面に隣接する位置で、ヒータコア5の外側の冷風流路100のうち最も近い流路に対して反対側を向くように設けることで、上述した各実施形態と同様の作用効果を奏することができる。
(5)上記実施形態では、回収風取出口40は、エバポレータ4とヒータコア5との間で、ヒータコア投影範囲HSを含む位置に設ける構成とした。これに対し、他の実施形態では、回収風取出口40は、エバポレータ4を通過した冷風が流れる流路であれば、どの位置に設けてもよい。
(まとめ)
上述の実施形態の一部または全部で示された第1の観点によれば、車室内の空気調和を行う空調装置であって、空調ケース、冷却機器、加熱機器、エアミックスドア、収容部および暖風通路を備える。空調ケースは、空気が流れる通風路を形成する。冷却機器は、通風路を流れる空気を冷却する。加熱機器は、冷却機器の下流側に配置され、通風路を流れる空気を加熱する。エアミックスドアは、冷却機器と加熱機器との間に設けられ、冷却機器を通過した後に加熱機器を通過しない風量と加熱機器を通過する風量との割合を調整する。収容部は、空気に含まれる水分を吸着および脱離可能な吸湿材を収容する。暖風通路は、通風路の中で加熱機器の下流側に設けられた暖風取出口と収容部とを連通する。ここで、暖風通路の暖風取出口は、加熱機器の外側を冷風が流れる冷風流路のうち最も近い流路に対して反対側を向くように設けられている。
第2の観点によれば、暖風通路の暖風取出口は、加熱機器の中央部を通る法線に向くように設けられている。これによれば、暖風通路の暖風取出口に対して加熱機器の外側の冷風流路から冷風が流れ込むことが抑制され、加熱機器を通過した暖風が高い温度を保った状態で流入する。そのため、暖風通路から収容部に、吸湿材から水分を離脱させるために必要十分な温度の暖風を供給することが可能である。このことは、発明者の実験により、エアミックスドアの動作により冷却機器を通過した後に加熱機器を通過しない風量が増え、加熱機器を通過する風量が少なくなった場合にも保証できる範囲が拡がることが判った。したがって、この空調装置は、吸湿材から水分を離脱させるために必要十分な温度の暖風を吸湿材の収容部に供給し、その収容部から乗員に対して安定して加湿風を吹き出すことができる。また、この空調装置は、その暖風を取り出すために部品等の追加を必要とすることなく、製造上のコストを下げることができる。
第3の観点によれば、暖風通路の暖風取出口は、加熱機器の下流側の面に隣接する位置に設けられている。これによれば、一般に、加熱機器の下流側の面から離れるほど、加熱機器を通過した暖風と冷風流路を流れる冷風とが混ざり合う。そのため、加熱機器の下流側の面に隣接する位置に暖風通路の暖風取出口を設けることで、暖風通路の暖風取出口に対し、加熱機器の外側の冷風流路から冷風が流れ込むことを抑制し、加熱機器を通過した暖風を流入することができる。
第4の観点によれば、空調装置は、回収風通路、排気通路および加湿風通路をさらに備える。回収風通路は、通風路の中で冷却機器で冷却された冷風が流れる流路に設けられた回収風取出口と収容部とを連通する。排気通路は、収容部から空気を排出する。加湿風通路は、収容部で加湿された空気を車室内に向けて吹き出す。これによれば、空調装置は、回収風通路から収容部に導入される空気に含まれる水分を吸湿材に吸着させた後、その吸湿材を通過した空気を排気通路を通じて排出することが可能である。また、空調装置は、暖風通路から収容部に導入される空気に対し吸湿材から水分を脱離させ、その水分を含んだ空気を加湿風通路を通じて車室内に向けて吹き出すことが可能である。これにより、空調装置は、無給水で作動可能な無給水加湿器の機能を備えることが可能である。
第5の観点によれば、空調ケースと収容部とは、一体に構成されている。これにより、空調装置の体格を小型化することができる。
1 空調装置
2 空調ケース
4 エバポレータ
5 ヒータコア
6 吸湿材
10 通風路
17 エアミックスドア
25 収容部
42 暖風通路
45 暖風取出口

Claims (5)

  1. 車室内の空気調和を行う空調装置であって、
    空気が流れる通風路(10)を形成する空調ケース(2)と、
    前記通風路を流れる空気を冷却する冷却機器(4)と、
    前記冷却機器の下流側に配置され、前記通風路を流れる空気を加熱する加熱機器(5)と、
    前記冷却機器と前記加熱機器との間に設けられ、前記冷却機器を通過した後に前記加熱機器を通過しない風量と前記加熱機器を通過する風量との割合を調整するエアミックスドア(17)と、
    空気に含まれる水分を吸着および脱離可能な吸湿材(16)を収容する収容部(25)と、
    前記通風路の中で前記加熱機器の下流側に設けられた暖風取出口(45)と前記収容部とを連通する暖風通路(42)と、を備え、
    前記暖風通路の前記暖風取出口は、前記加熱機器の外側を冷風が流れる冷風流路(100)のうち最も近い流路に対して反対側を向くように設けられている、空調装置。
  2. 前記暖風通路の前記暖風取出口は、前記加熱機器の中央部を通る法線に向くように設けられている、請求項1に記載の空調装置。
  3. 前記暖風通路の前記暖風取出口は、前記加熱機器の下流側の面に隣接する位置に設けられている、請求項1または2に記載の空調装置。
  4. 前記通風路の中で前記冷却機器で冷却された冷風が流れる流路に設けられた回収風取出口(40)と前記収容部とを連通する回収風通路(41)と、
    前記収容部から空気を排出する排気通路(43)と、
    前記収容部で加湿された空気を車室内に向けて吹き出す加湿風通路(44)と、をさらに備える、請求項1ないし3のいずれか1つに記載の空調装置。
  5. 前記空調ケースと前記収容部とは、一体に構成されている、請求項1ないし4のいずれか1つに記載の空調装置。
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